JP5581753B2 - プラント制御装置、そのモデル予測制御装置 - Google Patents

プラント制御装置、そのモデル予測制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラント制御技術等に係るモデル予測制御装置、当該モデル予測制御装置を備えるプラント制御装置等に関する。
プラントのモデルを用いて、将来の予測区間におけるプラントの挙動を予測しながら、操作量(MV)や操作量変化率(ΔMV)や制御量(CV)等に関する制約条件のもと、プラントの制御量(CV)を目標値へ収束させる制御を行う手法として、モデル予測制御が公知である(例えば、非特許文献1)。
図11、図12、図13、図14に、従来のモデル予測制御における2次計画問題への定式化の詳細を示す。
まず、図11(a)に示すように、目的関数(J)は以下の(1)式で表される。
また、図11(b)に示すように、制約条件は、(i)操作量変化率、(ii)操作量、(iii)制御量それぞれに関する各制約であり、それぞれ以下のように表される。
また、図11(c)に示すように、制御量y、操作量uの予測式は、それぞれ、以下の(2)式、(3)式のように表される。
尚、上記(1)式〜(3)式や制約条件における各記号の意味は、以下に列挙する通りである。
M;操作量予測ステップ、 P;制御量予測ステップ、 L;予測開始ステップ、
S;モデルステップ、 NMV;操作量数、 NCV;制御量数、 J;目的関数、
t;時刻、 y;制御量、 r;目標値(制御量目標値)、 Δu;将来の操作量変
化率、 Δu;過去の操作量変化率、 Q;制御量重み、 R;操作量変化率重み、
;ステップ応答モデル
図11(a)〜(c)に示し上述したように、プラントの応答モデル(Ao(t))と過去の操作量変化率(Δu0)と将来の操作量変化率(Δuf)とを用いて、制御量(y)と目標値(r)との残差をPステップの予測区間中で評価し、重み行列(Q(t))によって前記残差に重みづけを行った値と、将来の操作量変化率(Δuf)に対して重み(R(t))によって重みづけを行った値との和が、目的関数(J)として定義される。
将来の操作量(u)と将来の操作量変化率(Δuf)と制御量(y)とに対する上下限制約の下、目的関数(J)を最小にする最適な操作量系列を得るプラント制御問題が、図12に示すように(そして以下に記すように)2次計画問題へと定式化される(例えば、非特許文献1参照)。例えば、以下の(4)式のように表される。
(但し、J’;目的関数、 x;探索変数、 H;行列、 A;行列、 b;ベクトル、c;ベクトル、 T;転置行列);尚、Ax≦bは制約関数である。よく知られているように、非線形計画問題のなかで,目的関数が2次関数、制約関数が1次関数であるものを2次計画問題(quadratic programming problem)と呼ぶ。
尚、上記の2次計画問題における探索変数(x)は、上記将来の操作量変化率(Δuf)である。目的関数J’を最小化するようなΔufを求めて、これに基づいて後述する操作量(MV)等を決定して出力することになる。
また尚、上記行列Aは、2次計画問題の制約条件に関わる行列である。また、上記行列Hは、2次計画問題の目的関数に関わる行列である。また、上記ベクトルbは、2次計画問題の制約条件に関わるベクトルである。また、上記ベクトルcは、2次計画問題の目的関数に関わるベクトルである。
図13及び図16に、図12の2次計画問題((4)式)で用いる行列(J,x,H,A,c,b)の詳細と、各行列のサイズを示す。
まず、図13に示すように、(4)式における制約関数(Ax≦b)の詳細は、以下の通りとなる。つまり、制約に係る行列とその行列サイズは、以下の通りとなる。
(但し、A1:操作変化量上下限制約に関わる行列、 A2:操作量上下限制約に関わる行列、 A3:制御量上下限制約に関わる行列、b1:操作変化量上限制約に関わるベクトル、b2:操作変化量下限制約に関わるベクトル、b3:操作量の上限制約に関わるベクトル、b4:操作量の下限制約に関わるベクトル、b5:制御量の上限制約に関わるベクトル、b6:制御量の下限制約に関わるベクトル)
上記行列A1、行列A2の具体例とサイズを図14(a)、(b)に示す。図示の通り、上記行列A1、行列A2の具体例は以下に記す通りである。尚、行列A3に関しては後に図3(a)に示している。
上記ベクトルb1、b2、b3、b4の具体例とサイズを、図15(a)、(b)、(c)、(d)に示す。図示の通り、ベクトルb1、b2、b3、b4の具体例は以下に記す通りである。尚、ベクトルb5、b6に関しては、後に図4(a)、図5(a)に示している。
上記のことから、各行列/ベクトルの行列サイズは、図13、図17に示す通りとなる。
すなわち、行列A1、−A1、A2、−A2は何れも行列サイズは、
M・NMV × M・NMV
となる。
また、行列A3、−A3は何れも行列サイズは、
P・NCV × M・NMV
となる。
従って、行列Aの行列サイズは、図17に示す通り、
(4M・NMV+2P・NCV)・ M・NMV
となる。
また、行列b(ベクトルb)に関しては、ベクトルb1、b2、b3、b4の各行列サイズはそれぞれM・NMVであり、b5、b6の各行列サイズは後述するように各々P・NCVとなるので、行列bの行列サイズは、図17に示す通り、
4M・NMV+2P・NCV
となる。
尚、探索変数xの行列サイズは、図13、図17に示す通り、M・NMVとなる。
また、図16に示すように、上記(4)式の目的関数J’の詳細は以下の通りとなる。
尚、上記図16に示す詳細式における行列c、行列Hの詳細は、それぞれ、以下の通りとなる。
(但し、b7;制御量自由応答と目標値との際に関するベクトル)
図16、図17に示すように、行列cの行列サイズはM・NMVとなり、行列Hの行列サイズは(M・NMVとなる。
ここで、従来における上述したようなモデル予測制御機能を有するプラント制御装置の構成例を、図18に示す。
図18に示す従来のプラント制御装置50は、任意のプラント70に対する操作量(M
V)を決定・出力する。また、プラント70から制御量(CV)を取得する。
尚、図18においては、プラント70に対する操作量(MV)は1つのみ(1本の矢印で示す)であり、プラント70からの制御量(CV)も1つのみ(1本の矢印で示す)であるが、実際にはそれぞれ複数ある場合が殆どである。
換言すれば、図18では上記操作量数NMV及び制御量数NCVが両方とも‘1’であるような例に見えるが、実際には、操作量数NMV及び制御量数NCVは両方とも複数である場合が殆どである。換言すれば、操作量数NMV及び制御量数NCVは、プラント70の入出力数である。このように、図18においては、操作量(MV)、制御量(CV)とも1本の矢印で示すが、実際には両方とも複数本の矢印で示されるべきものである。
プラント制御装置50は、条件設定機能部51、モデル予測制御機能部60等を有する。モデル予測制御機能部60は、2次計画問題定式化部61、最適化計算部62を有する。尚、これらプラント制御装置50の機能は、例えば特許文献1等に開示されている既存の機能であってよい。すなわち、プラント制御装置50の処理機能は、基本的な処理・動作としては、特許文献1のプロセス制御装置1の処理機能と略同様であってよい。
従って、上記プラント制御装置50の機能については特に詳細には説明しないが、概略的には、上記の操作量変化率系列(Δu)を探索変数とする2次計画問題を、制御周期毎に解き、1ステップ目の解を制御周期毎にプラント70へ適用することで最適な制御が実現されるものである。
また、条件設定機能部51は、例えばプラント運用作業員等が所望の各種設定(モデル、予測区間、目標値、制約条件)を行えるようにする機能部であり、例えばディスプレイ上にこれら各種設定用の画面を表示し、作業員等がキーボード/マウス等を操作して所望の設定を入力するものである。この入力された各種設定データ等は、データベースに格納される。モデル予測制御機能部60は、このデータベースを参照して処理を行う。例えば2次計画問題定式化部61は、データベースに格納されている各種設定に応じて例えば図17に示した各種行列(H,A,c,b)の内容を決定・設定してメモリ等に格納する。
すなわち、モデル予測制御機能部60は、その不図示の記憶手段等に予め図11(a)〜(c)や図12に示す式、更に図12に示す式に係る各種行列の基本フォーマット(例えば図13〜図16に示すもの、更に図3(a)、図4(a)、図5(a)に示すもの)を記憶している。そして、2次計画問題定式化部61は、これら記憶されている情報を用いて、上記のように条件設定機能部51による各種設定に応じて各種行列(H,A,c,b)の内容を決定してメモリ等に格納する。この様な2次計画問題定式化部61の処理を「2次計画問題の定式化」を行うものと定義する。また、この様な「2次計画問題の定式化」の結果、メモリ等に格納される各種行列等を含む例えば図12に示す2次計画問題を「定式化された2次計画問題」と言うものとする。
最適化計算部62は、上記「定式化された2次計画問題」等を用いて適切な操作量(MV)を決定してプラント70へ出力する。例えば、最適化計算部62は、メモリに格納された各種行列(x,H,A,c,b)等を用いて、上記2次計画問題における探索変数(x)(将来の操作量変化率(Δuf))を求めて、操作量(MV)を決定してプラント70へ出力する。
ここで、図17に示す通り、各種行列(x,H,A,c,b)の行列サイズは、操作量予測ステップM、制御量予測ステップP、操作量数NMV、制御量数NCVによって決まるものである。
一般にモデル予測制御においては、より長い区間の予測を行えば行うほどより安定した制御性能が期待できるが、上記のことから、長期の予測を行おうとするとより多くのメモリを使用する必要がある。
一方、近年の計算機の発達に伴い、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を始めとする組み込み機器の計算能力が大幅に向上している。
これに伴い、従来ではPIDやスライディングモードなどの簡易的な制御を行っていた組み込み機器制御装置において、モデル予測制御などの高度制御機能を搭載することでより制御品質を向上させることが可能となってきた。
特開2001−67103号公報
モデル予測制御、東京電機大学出版局、2005
既に図17等を用いて説明したように、モデル予測制御における2次計画問題で使用する行列のサイズは、プラントの入出力数(NMV、NCV)や、予測ステップ数(P,M)に応じて変動するが、各行列をメモリ上に確保するためには一般に非常に多くのメモリを消費する。
このことは、特に上記のように組み込み機器制御装置においてモデル予測制御を行う場合に問題となる。
すなわち、現在時点において、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)等の組み込み機器の計算処理速度は向上しているものの、メモリの搭載量は一般のパーソナルコンピュータに比べて10分の1から数百分の1以下と大きく見劣りしており、大量のメモリを必要とするモデル予測制御の実装には適さないという課題があった。
この課題に対して、例えば予測区間を短くすることでメモリ使用量を削減することは可能であるが、その結果、一般に安定性などの制御性能が低下してしまうという課題があった。
本発明の課題は、モデル予測制御機能に係わり、制御性能の低下を防ぎつつ、より少ない使用メモリ量でモデル予測制御機能を実現するプラント制御装置、そのモデル予測制御装置等を提供するものである。
本発明のプラント制御装置は、任意のプラントを制御するプラント制御装置であって、任意のモデル、予測区間、目標値、制約条件が設定可能な条件設定機能部と、該各種設定に応じて2次計画問題を定式化することで該2次計画問題に係る各種行列を生成する2次計画問題定式化部と、前記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解くことで操作量を決定して該操作量を前記プラントへ出力する最適化計算部とを有する前記プラント制御装置であって、前記2次計画問題定式化部が生成する行列を縮約する行列縮約部を更に備え、該行列縮約部は、前記予測区間に属する複数の時点を第1、第2の2つのグループに分け、前記定式化された2次計画問題に係る各種行列のうちの前記目標値に関する行列と、前記制約条件に関する行列に対して、該制約条件に係る行列のみその一部であって前記第2
のグループに属する各時点に関する部分を削除することで行列を縮約する。
上記プラント制御装置において、例えば、前記制約条件に係る行列として、操作変化量の上限に関する行列、操作変化量の下限に関する行列、操作量の上限に関する行列、操作量の下限に関する行列、制御量の上限に関する行列、制御量の下限に関する行列とがあり、前記行列縮約部は、制御量の上限に関する行列および制御量の下限に関する行列に関して、それぞれ、前記第2のグループに属する各時点に関する部分を削除することで行列を縮約する。
この様なプラント制御装置において、更に例えば、前記行列縮約部によって縮約後の前記各種行列がメモリに格納され、前記最適化計算部は、該メモリに格納された各種行列を用いて前記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解くことで操作量を決定する処理を行うことで、前記第1のグループに属する各時点に関しては制御量の目標値と制約をともに評価対象とし、前記第2のグループに属する各時点に関しては目標値のみを評価対象とする。
また、上記プラント制御装置は、例えば、組込み機器で実現される。
本発明のプラント制御装置、そのモデル予測制御装置によれば、モデル予測制御の計算過程で消費するメモリの量を、予測区間を短くすることなく大幅に減らすことができ、制御性能を低下させることなく省メモリ化を図ってモデル予測制御機能を実現することができる。これは、特に搭載メモリ量の少ないPLC等の組み込み機器において顕著な効果を奏する。
また、本手法では制約条件が減少するため、2次計画問題の計算時間が短縮する効果も得られる。これにより、より時定数の速いプラントに対応した高速な制御が実現可能となる。
本例のプラント制御装置の構成例である。 (a)は従来、(b)は本手法の縮約後行列を用いるモデル予測制御の概略イメージを示す図である。 (a)は縮退前、(b)は縮退後の行列A3の具体例を示す図である。 (a)は縮退前、(b)は縮退後の行列b5の具体例を示す図である。 (a)は縮退前、(b)は縮退後の行列b6の具体例を示す図である。 制約条件を構成する行列全体の行列サイズの変化を示す。 (a)は本手法による各行列サイズ、(b)はサイズの変化量を示す図である。 (a)はパラメータの具体例、(b)はメモリ変化量を示す図である。 本手法の効果を示す図である。 コンピュータ・ハードウェア構成図である。 (a)は目的関数、(b)は制約条件、(c)は予測式である。 2次計画問題としての定式化を示す図である。 制約に係る行列とその行列サイズを示す図である。 (a)、(b)は制約に係る行列の具体例(その1)である。 (a)〜(d)は制約に係る行列の具体例(その2)である。 2次計画問題としての定式化の具体例を示す図である。 従来の2次計画問題としての定式化に係る各行列のサイズ一覧である。 従来のプラント制御装置の構成例である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例のプラント制御装置の構成例である。
図示のプラント制御装置1は、例えば上記PLC(プログラマブルロジックコントローラ)等の組み込み機器であるが、この例に限らず、一般のパーソナルコンピュータ等であってもよい。但し、上述したように、組み込み機器である場合に特に顕著な効果を奏するものである。
図示のプラント制御装置1は、上記従来のプラント制御装置50と同様、任意のプラント70に対して、操作量(MV)を決定・出力し、また制御量(CV)を取得するものである。
プラント制御装置1は、条件設定機能部2やモデル予測制御機能部10を有する。モデル予測制御機能部10は、2次計画問題定式化部11、行列縮約部12、最適化計算部13を有する。
条件設定機能部2は、従来のプラント制御装置50の条件設定機能部51と同じであってよく、特に説明しない。2次計画問題定式化部11、最適化計算部13も、従来のプラント制御装置50の2次計画問題定式化部61、最適化計算部62と同じであってよく、特に説明しないが、例えば上記の通り、2次計画問題定式化部11は、図12に示した2次計画問題に関わる各種行列(H,A,c,b)の内容を生成・設定するものである。
尚、既に説明したように、例えば図12等に示す2次計画問題に関わる各種行列(H,A,c,b)の内容を生成・設定する処理を「2次計画問題の定式化」を行うものと定義する。また、この様な「2次計画問題の定式化」の結果としてメモリ等に格納される各種行列等を含む例えば図12に示す2次計画問題を「定式化された2次計画問題」と言うものとする。
最適化計算部13は、その処理機能自体は従来の最適化計算部62と同じであってよいが、従来の最適化計算部62では上記「定式化された2次計画問題」を所定の制御周期毎に解くことで操作量を決定したのに対して、本例の最適化計算部13では、後述する行列縮約部12による縮約後の行列を含む各種行列を用いて処理実行することになる。詳しく
は後述するが上記「定式化された2次計画問題」に係る各種行列のうちの一部の行列が、後述する行列縮約部12によって縮約される。この縮約後の行列を含む各種行列より成る上記「定式化された2次計画問題」を仮に“縮約後の定式化された2次計画問題”と呼ぶならば、本例の最適化計算部13は、“縮約後の定式化された2次計画問題”を所定の制御周期毎に解くことで操作量を決定することになる。
本例のプラント制御装置1では、従来のプラント制御装置50に対して新たに行列縮約部12を設けた構成となっている。
従来では、上記の通り、2次計画問題定式化部61が上記モデル予測制御における2次計画問題で使用する各種行列(x,H,A,c,b)を生成してメモリにセットし、最適化計算部62がこれら各種行列等を用いて2次計画問題における探索変数(x)(将来の操作量変化率(Δuf))を求めて、操作量(MV)を決定・出力していた。
これに対して、本例のプラント制御装置1では、2次計画問題定式化部11が生成した各種行列(x,H,A,c,b)に対して、行列縮約部12が後述する行列縮約処理を行い、縮約後の行列をメモリにセットする。最適化計算部13は、この縮約後の行列等を用いて2次計画問題における探索変数(x)(将来の操作量変化率(Δuf))を求めて、操作量(MV)を決定・出力する。
以上説明した本例のプラント制御装置1は、換言すれば以下の説明とすることもできる。
すなわち、本例のプラント制御装置1は、任意のプラント70を制御する装置であって、任意のモデル、予測区間、目標値、制約条件が設定可能な条件設定機能部2と、これら各種設定に応じて2次計画問題を定式化することで当該2次計画問題に係る各種行列を生成する2次計画問題定式化部11と、上記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解くことで操作量を決定して該操作量をプラント70へ出力することでプラント制御を実現する最適化計算部13とを有する。ここまでは、従来構成と略同様であってもよいが、本例のプラント制御装置1は更に行列縮約部12を有する。尚、図1に示す例では、モデル予測制御機能部10が、上記2次計画問題定式化部11、最適化計算部13、行列縮約部12を有するものである。
上記行列縮約部12は、上記2次計画問題定式化部11が生成する行列を縮約することで、メモリ使用量を削減する。
例えば、行列縮約部12は、予測区間に属する複数の“時点”を第1、第2の2つのグループに分け、上記定式化された2次計画問題に係る各種行列のうちの目標値に関する行列と、制約条件に関する行列に対して、制約条件に係る行列のみ、その一部であって上記第2のグループに属する各時点に関する部分を、削除することで、行列を縮約するものである。縮約後の行列を含む各種行列が、メモリに格納され、最適化計算部13は、メモリに格納された行列を用いて、上記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解く処理を実行する。よって、メモリ使用量を削減できる。
ここで、上記制約条件に係る行列として、従来より上記図13で説明したように、操作変化量の上限に関する行列、操作変化量の下限に関する行列、操作量の上限に関する行列、操作量の下限に関する行列、制御量の上限に関する行列、制御量の下限に関する行列とがある。尚、“行列”には、図13に示すベクトル(b1〜b6)も含まれている。
行列縮約部12は、制御量の上限に関する行列および制御量の下限に関する行列に関して、それぞれ、第2のグループに属する各“時点”に関する部分を削除することで行列を縮約する。これにより、最適化計算部13は、メモリに格納された各種行列を用いて上記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解くことで操作量を決定する処理を行う際に、上
記第1のグループに属する各“時点”に関しては制御量の目標値と制約をともに評価対象とし、上記第2のグループに属する各“時点”に関しては目標値のみを評価対象とする。
つまり、制約に関しては評価対象としない“時点”(第2のグループに属する時点)があるが、目標値(制御量目標値)に関しては全ての“時点”で評価対象とする。尚、この手法では予測区間は変わらない(従来の対策法のように予測区間を短縮(例えば半分)したりしない)ことになる。
このように、(1)制御量目標値に関しては縮約しないこと、及び予測区間は短縮されない(予測区間の長さは変わらない)こと等から、制御性能の低下を防ぐことができる。そして、上記の通り、行列の縮約を行うことで、メモリ使用量削減効果が得られる。
尚、本手法では、制御量制約に関わる行列のみ(A3,−A3、b5、b6)を縮約し、操作変化量制約に関わる行列(A1,−A1、b1、b2)や操作量制約に関わる行列(A2,−A2、b3、b4)は縮約しないが、これは以下の理由による。
理由1;制御量制約のみの場合と、操作変化量制約のみの場合と、操作量制約のみの場合とでは、制御量制約に関わる行列のみを縮約する場合が、メモリ削減効果が最も大きい。
理由2;操作量制約に関してはハード制約(例えばバルブの開度)がある場合がある。
この様に、縮約対象は制御量制約に関わる行列のみ(A3,−A3、b5、b6)とすることが望ましいが、この例に限定するものでもない。
以上説明したように、本例のプラント制御装置1によれば、制御性能の低下を防ぎつつ、メモリ使用量を削減できるという効果が得られる。この効果は、本例のプラント制御装置1が、搭載メモリ量の少ないPLC等の組み込み機器で実現される場合に、特に顕著な効果を奏する。
また、本手法では制約条件が減少するため、2次計画問題の計算時間が短縮する効果も得られる。これにより、より時定数の速いプラントに対応した高速な制御が実現可能となる。
従来では、制御量目標値と制御量制約については、同じサンプリング点で評価することが前提とされていたのに対して、本手法では、制御量目標値と制御量制約を、別々のサンプリング点で評価するようにしたことで、使用メモリ量の大幅な削減と、制御性能の低下防止を実現している。
尚、上記2次計画問題定式化部11は、例えば、制御量および操作量が各々の制約条件を守る範囲内で、予測区間において制御量が目標値に最も近くなるような将来の操作量を見出すことを目的とする2次計画問題の定式化を実現するものである。また、最適化計算部13は、定式化された2次計画問題を制御周期毎に解き、解いた解を操作量としてプラント70への操作を行うものである。尚、既に述べたように、これら2次計画問題定式化部11、最適化計算部13の機能・動作自体は、既存のものであり、特に詳細には説明しないものとする。
図2に、本手法の縮約後行列を用いるモデル予測制御の概略イメージを、従来と比較しながら示す。
図2(a)に、従来の2次計画問題定式化部61で生成した各種行列(x,H,A,c,b)を用いる場合のモデル予測制御の概略イメージを示す。図示のように、従来のモデル予測制
御は、所定の予測区間に属する各“時点”(図示の例では10の時点)全てにおいて、目標値と制約を評価するものと見做すことができる。尚、各“時点”における予測値を、黒丸で示してある。
尚、図2に示す予測値、目標値は、制御量の予測値、目標値である。
ここで、上記の様に、予測区間を短くすることでメモリ使用量を削減することが考えられる。図2(a)に示す予測区間を仮に2時間とした場合、例えばその前半の1時間のみを予測区間とすることが考えられるが、上記の通り、制御の安定性を損ねる可能性があり、制御性能が低下してしまう。
これに対して、本手法では、図2(b)に示すように、予測区間に属する各“時点”を2つのグループに分ける。すなわち、従来通りに目標値と制約を従来通り評価する第1のグループと、目標値のみを評価する第2のグループとに分ける。これは、換言すれば、目標値に関しては従来通り予測区間に属する全ての“時点”において評価するが、制約に関しては評価しない“時点”が存在することになる。
尚、この様な2つのグループへ分ける為の設定またはアルゴリズムは、予め人間が作成して設定しておく。よって、グループ分けの方法は、人間が任意に決めたものであり、ここでは一例を示しているだけである。
つまり、図示の例では、第1のグループの“時点”と第2のグループの“時点”とが交互に設けられるようにしているが、この例に限るものではない。例えば、第1のグループに属する“時点”に関しては、現在に近いほど密とし、現在より遠くなるほど(遠い将来ほど)疎となるようにしてもよい。
例えば、予測区間に属する“時点”(点数)の数を仮に‘100’とし、予測区間内において現在に最も近い領域では例えば第1のグループの“時点”3つに対して第2のグループの“時点”は1つという割合にして第1のグループに属する“時点”の数を多くする。この状態を3対1の状態というものとすると、予測区間内において現在から遠くなるに従って、2対1、1対1、1対2というように、第1のグループに属する“時点”の状態を密から疎へと変化させていくものである。
このようにすることで、より現在に近い“時点”に対してはより高精度な制御が可能となる。勿論、この様な方法は一例であり、この例に限らない。
何れにしても、行列縮約部12は、予め決められた所定の設定/アルゴリズム等(例えば交互)に従って、予測区間に属する各“時点”を、第1のグループと第2のグループの何れかに分類する。そして、第2のグループに分類した各時点に関しては、上記の通り制約に関しては評価しないのであり、これは行列縮約部12が第2のグループに分類した各時点に関する制約に関する行列を削除することで上記縮約後の行列を生成してメモリに設定することで、実現されることになる。
ここで、メモリにセットする各種行列(上記図17に示すx,H,A,c,b)のうち、既に述べたように、行列Hとベクトルcは2次計画問題の目的関数に関わる行列/ベクトルであり、行列Aとベクトルbは、2次計画問題の制約条件に関わる行列/ベクトルである。
これより、行列縮約部12は、第2のグループの“時点”に係わる行列Aとベクトルbを削除する。これは、例えば、制御量上下限制約に関わる行列A3と、制御量の上限制約に関わるベクトルb5と、制御量の下限制約に関わるベクトルb6とにおいて、それぞれ、第2のグループの“時点”に係わるものを削除するものである。
これについて、図3〜図5を参照して説明する。
図3(a)は縮退前、図3(b)は縮退後の行列A3の具体例を示す。
尚、行列A3の内容自体に関しては特に説明しない。サイズに係る説明は必要に応じて行う。
縮退前の行A3のサイズは、既に従来で図13や図17において説明した通り、
P・NCV×M・NMV
であるが、ここでは説明を簡単化する為にNCV、NMVが1であるとするならば、行列AはP行M列の行列と見做せる。この例では図3(a)に示すP・NCVはPと見做せる。
この様なP行の行列A3に対して、行列縮約部12は、第1のグループに属する“時点”に係わる行のみを抽出していく。これは図2(b)に示す例のように単純に1つ置きとするならば、1つ置きに抽出していく。例えば図示の例のように、1行、2行、・・・P行の各行のうち、奇数行(1行目、3行目、5行目)のみを抽出していく。
そして、抽出した行のみを用いて、図3(b)に示す縮退後の行列A3を生成する。上記の仮定からここでは行列A3はP行M列の行列と見做せる。尚、Pは予測区間に属する“時点”の総数、Pはそのなかで第1のグループに属する“時点”の数であるといえる。
よって、当然、P<Pとなる。図2(b)に示す例のように、第1のグループに属する“時点”と第2のグループに属する“時点”とがちょうど同数であるならば、P=P/2となる。何れにしても、P・NCV<P・NCVとなり、M・NMVは変わらないので、縮退後の行列A3の行列サイズは、行列A3の行列サイズよりも小さくなる(行列A3のサイズが減少する)。
尚、上記のように第1のグループに属する“時点”に係わる行のみを抽出する手法に限らず、例えばその逆に、第2のグループに属する“時点”に係わる行のみを削除する手法としてもよい。図3(b)に示す縮退後の行列A3を生成できる手法であればなんでも良い。
次に、ベクトルb5について説明する。
図4(a)は縮退前、図4(b)は縮退後の行列b5の具体例を示す。
尚、行列b5の内容自体に関しては特に説明しない。サイズに係る説明は必要に応じて行う。
縮退前の行b5のサイズは、既に従来で図13や図17において説明した通り、
P・NCV
である。よって、行列縮約部12は、上記行列A3の場合と同様に、図4(a)に示すP行(ここではNCV=1)の行b5から、第1のグループに属する“時点”に係わる行(ここでは奇数行とする)のみを抽出することで、図4(b)に示すP行の行列b5*を生成する。このようにして、行b5に関しても、その行列サイズを減少させる。
ベクトルb6についても同様である。
図5(a)は縮退前、図5(b)は縮退後の行列b6の具体例を示す。
尚、行列b6の内容自体に関しては特に説明しない。サイズに係る説明は必要に応じて行う。
縮退前の行b6のサイズは、既に従来で図13や図17において説明した通り、
P・NCV
である。よって、行列縮約部12は、上記行列A3や行列b5の場合と同様に、図5(a)に示すP行(ここではNCV=1)の行b6から、第1のグループに属する“時点”に係わる行(ここでは奇数行とする)のみを抽出することで、図5(b)に示すP行の行列b6*を生成する。このようにして、行b6に関しても、その行列サイズを減少させる。
このようにして、制御量に係る制約条件を構成する行列A3、行列b5および行列b6について、それぞれ、行列縮約部12によってサイズが縮退される。
図6に、制約条件を構成する行列全体の行列サイズの変化を示す。
図13と比較しながら説明すると、図13に示す各行列(A1、−A1、A2、−A2、A3、−A3)から成る行列Aは、上記のようにA3がA3になることから、図6に示すような行列A(A1、−A1、A2、−A2、A3、−A3)となる。
4つの行列(A1、−A1、A2、−A2)の各行列サイズは、何れも従来と変わらず、 M・NMV × M・NMV
となる。
また、A3、−A3は何れも行列サイズは、
・NCV × M・NMV
となる。
従って、行列Aの行列サイズは、図7(a)に示す通り、
(4M・NMV+2P・NCV)・ M・NMV
となる。
従来の行列Aの行列サイズは、図17で示した通り、
(4M・NMV2P・CV)・ M・NMV
であるので、行列Aから行列A*へのサイズ変化量(減少量)は、図7(a)に示すように下記の通りとなる。
行列Aのサイズ変化量(減少量)=2(P−P)・NCV・M・NMV
また、図13に示す各行列(b1,b2,b3,b4,b5,b6)から成る行列bは、上記のようにb5がb5、b6がb6となることから、図6に示すような行列b(b1,b2,b3,b4,b5,b6)となる。
4つの行列(b1,b2,b3,b4)の各行列サイズは、何れも従来と変わらず
M・NMV
となる。
また、b5,b6は何れも行列サイズは、
・NCV
となる。
従って、行列bの行列サイズは、図7(a)に示す通り、
4M・NMV+2P・NCV
となる。
よって、行列bから行列bへのサイズ変化量(減少量)は、図7(a)に示すように下記の通りとなる。
行列bのサイズ変化量(減少量)=2(P−P)・NCV
なお、操作変化量Δu(x)や目的関数を構成する行列Hや行列cのサイズは、図7(a)に示す通り、変化しない。
従って、トータルのサイズ変化量(減少量)は、図7(b)に示すように下記の通りとなる。
トータルのサイズ変化量(減少量)=2(P−P)・NCV・M・NMV
+2(P−P)・NCV
=2(P−P)・NCV・(M・NMV+1)
このように、モデル予測制御機能部10の最適化計算部13で使用する行列のサイズが、行列縮約部12による縮退処理によって合計で
2(P−P)・NCV・(M・NMV+1)
の分だけ、減少する。
よって、メモリ使用量を削減することができ、また処理速度を向上させることもできる。メモリ使用量削減効果に関しては、特にプラント制御装置1が、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)等の組み込み機器である場合に、特に顕著な効果が得られる。すなわち、既に述べたように、組み込み機器は一般的なパーソナルコンピュータに比べてメモリの搭載量が非常に少ない為、メモリ使用量を削減できることは大きなメリットとなる。
また、本手法では、従来のような予測区間を短くすることで制御の安定性を損ねるような手法ではなく、目標値に係る行列H、cはそのままとし、制約条件に係る行列A,bのみ(しかも、そのうちの一部(A3、b5、b6のみ))を、その一部を削除する(例えば偶数行を削除する)ようにしたことで、制御性能の低下を防ぎつつ、より少ない使用メモリ量でモデル予測制御機能を実現することができる。
また、上記のように、制約条件に係る行列A,bのみであって、しかも、そのうちの一部(A3、b5、b6のみ)を削減対象としているにも係らず、メモリ量削減効果が非常に高いものとなる。これについて、以下、具体例を用いて示すものとする。
図8(a)に、具体的なパラメータの一例を示す。
図示の通り、本例では、NCV=10、NMV=4、M=20、P=100、P=50となっている。尚、Pは、上記第1のグループに属する“時点”の数であると見做せる。
また、図示の通り、Mは制御区間点数、Pは全体予測区間点数とも言える。
実用上、妥当な例として、制御量数10、操作量数4のプラントに対して、制御区間点数を20、全体の予測区間点数を100と設定した。また、ここでは、行列縮約部12に設定する“第1のグループに属する予測点数”を、全体予測区間点数の半分の50とした。よって、残りの50点が第2のグループに属することになる。
上記各パラメータを上記トータルのサイズ変化量(減少量)の式“2(P−P)・NCV・(M・NMV+1)”に代入して計算すれば、図8(b)に示す通り、削減量は81000となる。また、上記パラメータを用いて削減前の全体メモリ量を算出すると194480となる。
この様に、最適化計算部13で使用する正味の行列サイズが194480から81000減少し、2次計画問題で使用するメモリ使用量の41.6%が削減されたことになり、メモリ量削減効果が非常に高いことが分かる。
プラント制御装置50全体としては、図9に示すように、条件設定機能部2やOS機能に係る使用メモリ量は、従来と同じであるが、モデル予測制御機能部60に係る使用メモリ量は、大幅に(例えば41.6%)削減することができる。
以上説明したように、本手法によれば、従来に比べモデル予測制御の計算過程で消費するメモリの量を大幅に減らすことができる。
これにより、特に搭載メモリ量の少ないPLC等の組み込み機器において、制御性能を低下させることなくモデル予測制御機能を実現することが可能となる。
また、制約条件が減少するため、2次計画問題の計算時間が短縮する効果がある。これにより、より時定数の速いプラントに対応した高速な制御が実現可能となる。
最後に、プラント制御装置1のハードウェア構成例を示しておく。
上記の通り、プラント制御装置1はPLC等の組み込み機器で実現される構成がメインであるが、一般的なパーソナルコンピュータで実現してもよく、この場合のハードウェア構成例を図10に示しておく。
図10は、一般的なパーソナルコンピュータ等のコンピュータのハードウェア構成例である。
図10に示すコンピュータ20は、CPU21、メモリ22、入力部23、出力部24、記憶部25、記録媒体駆動部26、及びネットワーク接続部27を有し、これらがバス28に接続された構成となっている。
CPU21は、当該コンピュータ20全体を制御する中央処理装置である。
メモリ22は、記憶部25(あるいは可搬型記録媒体29)に記憶されているアプリケーションプログラム等を一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU21は、メモリ22に読み出したアプリケーションプログラムを実行することで、例えば上記2次計画問題定式化部11、行列縮約部12、最適化計算部13等の各種処理機能を実現する。
また、メモリ22には、上記各種行列が格納される。
出力部24は、例えばディスプレイ等であり、入力部23は、例えば、キーボード、マウス等である。
ネットワーク接続部27は、例えば不図示のネットワークに接続して、他の情報処理装置との通信(コマンド/データ送受信等)を行う為の構成である。
記憶部25は、例えばハードディスク等であり、上記アプリケーションプログラム等が格納されている。
あるいは、上記記憶部25に格納される各種プログラム/データは、可搬型記録媒体29に記憶されているものであってもよい。この場合、可搬型記録媒体29に記憶されているプログラム/データは、記録媒体駆動部26によって読み出される。可搬型記録媒体29とは、例えば、FD(フレキシブル・ディスク)29a、CD−ROM29b、その他、DVD、光磁気ディスク等である。
あるいは、また、上記アプリケーションプログラム等は、ネットワーク接続部27により接続しているネットワークを介して、他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。あるいは、更に、インターネットを介して、外部の他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。
また、本発明は、上記本発明の各種処理をコンピュータ上で実現するプログラムを記録した可搬型記憶媒体として構成できるだけでなく、当該プログラム自体として構成することもできる。
尚、組込み機器の場合でも、不図示のCPUや記憶部を有しており、記憶部に記憶されているアプリケーションプログラムを、CPUが読み出し実行することにより、上記2次計画問題定式化部11、行列縮約部12、最適化計算部13等の各種処理機能を実現するものである。
1 プラント制御装置
2 条件設定機能部
10 モデル予測制御機能部
11 2次計画問題定式化部
12 行列縮約部
13 最適化計算部
20 コンピュータ
21 CPU
22 メモリ
23 入力部
24 出力部
25 記憶部
26 記録媒体駆動部
27 ネットワーク接続部
28 バス
29 可搬型記録媒体
29a FD(フレキシブル・ディスク)
29b CD−ROM

Claims (5)

  1. 任意のプラントを制御するプラント制御装置であって、任意のモデル、予測区間、目標値、制約条件が設定可能な条件設定機能部と、該各種設定に応じて2次計画問題を定式化することで該2次計画問題に係る各種行列を生成する2次計画問題定式化部と、前記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解くことで操作量を決定して該操作量を前記プラントへ出力する最適化計算部とを有する前記プラント制御装置であって、
    前記2次計画問題定式化部が生成する行列を縮約する行列縮約部を更に備え、
    該行列縮約部は、前記予測区間に属する複数の時点を第1、第2の2つのグループに分け、前記定式化された2次計画問題に係る各種行列のうちの前記目標値に関する行列と、前記制約条件に関する行列に対して、該制約条件に係る行列のみその一部であって前記第2のグループに属する各時点に関する部分を削除することで行列を縮約することを特徴とする、モデル予測制御機能を備えるプラント制御装置。
  2. 前記制約条件に係る行列として、操作変化量の上限に関する行列、操作変化量の下限に関する行列、操作量の上限に関する行列、操作量の下限に関する行列、制御量の上限に関する行列、制御量の下限に関する行列とがあり、
    前記行列縮約部は、制御量の上限に関する行列および制御量の下限に関する行列に関して、それぞれ、前記第2のグループに属する各時点に関する部分を削除することで行列を縮約することを特徴とする、請求項1に記載のモデル予測制御機能を備えるプラント制御装置。
  3. 前記行列縮約部によって縮約後の前記各種行列がメモリに格納され、
    前記最適化計算部は、該メモリに格納された各種行列を用いて前記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解くことで操作量を決定する処理を行うことで、前記第1のグループに属する各時点に関しては制御量の目標値と制約をともに評価対象とし、前記第2のグループに属する各時点に関しては目標値のみを評価対象とすることを特徴とする、請求項2に記載のモデル予測制御機能を備えるプラント制御装置。
  4. 前記プラント制御装置は、組込み機器で実現されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプラント制御装置。
  5. 任意のモデル、予測区間、目標値、制約条件が設定可能な条件設定機能部とモデル予測制御装置を備え任意のプラントを制御するプラント制御装置であって、該モデル予測制御装置が前記各種設定に応じて2次計画問題を定式化することで該2次計画問題に係る各種行列を生成する2次計画問題定式化部と、前記定式化した2次計画問題を制御周期毎に解くことで操作量を決定して該操作量を前記プラントへ出力する最適化計算部とを有する前記プラント制御装置における前記モデル予測制御装置であって、
    前記2次計画問題定式化部が生成する行列を縮約する行列縮約部を更に備え、
    該行列縮約部は、前記予測区間に属する複数の時点を第1、第2の2つのグループに分け、前記定式化された2次計画問題に係る各種行列のうちの前記目標値に関する行列と、前記制約条件に関する行列に対して、該制約条件に係る行列のみその一部であって前記第2のグループに属する各時点に関する部分を削除することで行列を縮約することを特徴とする、プラント制御装置におけるモデル予測制御装置。
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