JP5580664B2 - 転がり軸受、軸受装置、情報記録再生装置 - Google Patents

転がり軸受、軸受装置、情報記録再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、シールド板付きの転がり軸受、これを有する軸受装置及び情報記録再生装置に関するものである。
従来から、各種の情報を磁気的又は光学的にディスクに記録・再生させるハードディスク等の情報記録再生装置が知られている。一般的に、この種の情報記録再生装置は、ディスクに信号を記録再生するヘッド部が先端に設けられたスイングアームを有するアクチュエータを備えている。このアクチュエータは、スイングアームの基端側に設けられた軸受装置に回動可能に支持されている。つまり、この軸受装置を回動させることで、スイングアームを水平面に沿って回動させることができ、スイングアーム先端のヘッド部をディスクの所定位置に移動させることで信号の記録や再生を行うことが可能とされている。
ところで、スイングアームを回動させる軸受装置は、一般的にシャフト、スリーブ、及びシャフトとスリーブとの間に介装された転がり軸受で構成されている。特に、この種の軸受装置に用いられる転がり軸受には長期的に安定して作動することが求められており、従来からシールド板付きの転がり軸受を利用する場合が多々あった。
このシールド板付きの転がり軸受は、外輪の内周面に環状のシールド板(密封板)が取り付けられたものであり、シャフトとスリーブとの間に画成された円環状空間をシールド板で塞いでいる。
従って、転動体や、外輪及び内輪の軌道面等に、外部からの塵埃等が付着してしまうことを防止したり、内部のグリスや潤滑油等が外部に漏出することを抑制したりすることが可能とされている。従って、シールド板付きの転がり軸受は、シールド板を有さないものに比べて、長期的に安定に作動し易い。
このようなシールド板付きの転がり軸受としては、例えば、外周縁部に複数の係止用突起が設けられたシールド板を利用するものが知られている(特許文献1参照)。
この転がり軸受におけるシールド板は、金属板を環状に形成したものであり、外周縁部に、周方向に沿って一定間隔毎に複数の係止用突起が突設されている。これら複数の係止用突起は、外周縁部から径方向外方に向けて斜めに傾斜するように突設されており、シールド板の面内方向に略直交する直交方向に折曲変形自在とされている。
このように構成されたシールド板は、外輪に形成された係止凹溝内に係止用突起が係止されていることで、該外輪に装着されている。
具体的には、係止用突起を係止凹溝内に嵌め込むように、シールド板を外輪と内輪との間の画成された円環状空間内に押し込む。すると、係止用突起は、根元側を基点として上記直交方向に折れ曲がりながら係止凹溝内に嵌め込まれていく。そして、シールド板が完全に押し込まれると、係止用突起は係止凹溝内にて弾性復元力によって弾性戻りして、係止凹溝における内側面を押圧する。これにより、係止用突起は係止凹溝内に引っ掛かって係止された状態となる。このようにして、シールド板は外輪に装着されている。
特開2002−89574号公報
ところで、従来のシールド板では、該シールド板の面内方向に略直交する直交方向に折曲変形する係止用突起を利用しているので、該係止用突起が係止凹溝における内側面を外輪の径方向外側に向けて押圧してしまうものであった。
特に、係止用突起の突設量(丈)は、転がり軸受全体の厚みを考慮すると、長くすることが難しい。加えて、シールド板の板厚に対して過度に長くしてしまうと、基点に負荷がかかり過ぎて剛性低下を招いてしまう。そのため、係止用突起の突設量を短くする必要があり、係止用突起の曲げモーメントの作用点である先端部と、基点となる根元と、の距離が接近した状態になり易かった。よって、係止用突起を大きく弾性変形させることが難しく、確実な係止状態を実現するには、その分係止用突起の剛性を高めて押圧力を高くする必要がある。特に非常に小型なミニチュアボールベアリング等の軸受装置の場合には、より顕著になってしまう。
従って、従来のシールド板付き転がり軸受では、係止用突起の押圧力によって、外輪を径方向外側に膨らむように不正変形させてしまう可能性が高かった。そのため、外輪の真円度が損なわれ、有害な振動や負荷トルク変動が生じてしまう恐れがあった。
更には、係止用突起の強い押圧力のために、シールド板の中央部が座屈するように歪んでしまう可能性もあり、外観不良を招いたり、外輪に対して相対運動する部品、例えばリテーナー等に接触したりする恐れもあった。
なお、例えばシールド板に係止用突起を設けずに、Cリング等の別部材を利用してシールド板を外輪に対して装着させる方法も考えられるが、この場合にはCリングとシールド板という2つの部品が必要となってしまい、コスト高を招いてしまうものであった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、コスト高を招くことなく、外輪の不正変形を引き起こし難いシールド板付きの転がり軸受、及びこれを有する軸受装置、情報記録再生装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
(1)本発明に係る転がり軸受は、同軸上に配設された内輪及び外輪と、前記内輪と前記外輪との間に転動自在に保持された複数の転動体と、前記外輪の内周面に周方向に沿って形成されると共に内周面側に開口した係合用溝部に係合され、前記内輪と前記外輪との間に画成された円環状空間を塞ぐ環状のシールド板と、を備え、前記シールド板が、内周縁部が前記内輪を径方向外側から囲み、且つ外周縁部が前記外輪に向き合う環状のシールド本体と、該シールド本体の外周縁部に周方向に沿って複数配設され、該外周縁部からシールド本体の面内方向に沿って前記外輪に向けて突設されると共に該面内方向に弾性変形自在な弾性変形部と、
該弾性変形部の一部に形成され、前記弾性変形部の先端部に形成され前記係合用溝部に係合される係合突起と、を備え、
前記弾性変形部は、基端部がシールド本体の外周縁部に連結されると共に、前記シールド本体の外周縁部に沿って延在して先端部が自由端とされた片持ち状に形成され、前記面内方向に沿って前記係合突起を前記係合用溝部側に付勢していることを特徴とする。
本発明に係る転がり軸受によれば、弾性変形部に形成された係合突起が係合用溝部に入り込んで係合していることで、シールド板が外輪に装着されている。この際、係合突起は弾性変形部によって係合用溝部側に付勢されているので、上記係合が確実に維持され、シールド板の脱落の恐れがない。
これにより、外輪と内輪との間に画成された円環状空間をシールド板で塞ぐことができ、塵埃等が内部に混入したり、グリス及び潤滑油等が外部に漏出したりしてしまうことを抑制することができる。
そして、弾性変形部が片持ち状に形成されているので、シールド本体の面内方向に弾性変形させ易くすることができる。従って、係合突起が外輪を径方向外側に押圧してしまう押圧力を弱めることができ、外輪の不正変形をより引き起こし難くすることができる。
ところで、弾性変形部は、シールド本体の外周縁部から該シールド本体の面内方向に沿って外輪に向けて突設されており、その一部に係合突起が形成されている。そのため、従来のものと違い、転がり軸受の厚みやシールド板の板厚等に制限を受けることなく、係合突起のサイズや形状を面内にて自由且つ容易に設計することが可能であるうえ、弾性変形部の変形量を小さくすることが可能である。
従って、弾性変形部の上記付勢力を抑えることができ、係合突起が外輪を径方向外側に押圧してしまう押圧力を弱めることができる。よって、外輪に径方向外側に膨らむような不正変形を引き起こし難くさせることができる。そのため、外輪の真円度を維持し易く、有害な振動や負荷トルクの変動が生じ難い。
また、Cリング等の別部品を必要とせず、シールド板の1部品で確実に該シールド板を外輪に装着できるので、コスト高を招くこともない。
(2)また、上記本発明の転がり軸受において、前記係合用溝部が、前記外輪の開口端縁側に開口するように形成されると共に、前記シールド板の面内方向に平行で且つ外輪の内周面に連設された底壁部と、該底壁部と開口端縁とを連設する内壁部と、で画成され、前記内壁部のうち前記開口端縁に連設する部分が、該開口端縁から前記底壁部に向かうにしたがって漸次縮径するテーパ状に形成され、前記係合突起を前記係合用溝部内に案内しながら、前記弾性変形部を前記シールド本体側に弾性変形させる案内面とされていても良い。
この場合には、係合用溝部が外輪の開口端縁側に開口しているので、外輪に対してシールド板を例えばワンタッチで容易に装着することができる。
つまり、外輪と内輪との間に画成された円環状空間を塞ぐようにシールド板を外輪に対して重ね合わせると、該シールド板の係合突起が係合用溝部の内壁部の入口側部分である案内面に接触する。そして、シールド板を円環状空間内に押し込むと、係合突起が案内面に接触しながら係合用溝部内に案内され、その後底壁部に接する。
特に、内壁部の入口側部分が案内面とされているので、シールド板の押し込みに伴って弾性変形部をシールド本体の面内方向に沿って該シールド本体側に自然と弾性変形させることができる。すると、弾性変形部はこれと同時に弾性復元力によって弾性戻りして、係合突起を内壁部側に押し付けるように付勢する。これにより、シールド板を係合用溝部内に係合させることができ、外輪に対して装着させることができる。
このように、係合用溝部が外輪の開口端縁側に開口しているので、シールド板を押し込むだけの簡便な操作で外輪への装着作業を行うことができる。
(3)また、上記本発明の転がり軸受において、前記内壁部のうち前記底壁部側に連設する部分が、前記開口端縁から前記底壁部に向かうにしたがって漸次拡径する逆テーパ状に形成された引き込み面とされていても良い。
この場合には、シールド板を押し込んで係合突起を底壁部に接触させた際、該係合突起を内壁部の引き込み面に引っ掛けることができ、係合用溝部内での係合状態をより確実なものにすることができる。
(4)また、上記本発明の転がり軸受において、前記係合用溝部が、前記外輪の内周面全体に亘って環状に形成されていても良い。
この場合には、外輪とシールド板との相対的な周方向への位置関係を気にすることなく、シールド板を外輪に装着できるので、組立性に優れている。
(6)また、上記本発明の転がり軸受において、前記弾性変形部が、前記基端部から前記先端部に向かう途中で少なくとも1回以上折曲され、前記シールド本体の外周縁部に沿って延在する部分がシールド本体の径方向外方に向かって並列に並ぶように形成されていても良い。
この場合には、弾性変形部がシールド本体の周方向に長く延在してしまうことを防ぐことができるので、シールド本体の外周縁部に弾性変形部を多点配置し易い。従って、シールド板の装着時の安定性を向上させることができる。また、弾性変形部の数を増やすことで、1つの係合突起が外輪に作用する押圧力を弱めることが可能であるので、外輪の不正変形を生じ難くさせ、真円度の維持に貢献し易い。
(7)また、上記本発明の転がり軸受において、前記弾性変形部が、前記シールド本体の外周縁部に周方向に沿って等間隔毎に配設され、且つその数が3以上の素数であっても良い。
この場合には、外輪の回転軸線を挟んで径方向に向かい合わせることなく、弾性変形部を周方向に沿って等間隔毎に配設することができる。従って、外輪のうち回転軸線を挟んで径方向に向かい合った部分に、係合突起から同時に押圧力が伝わることがない。よって、外輪の真円度の維持に貢献し易い。
(8)また、上記本発明の転がり軸受において、前記弾性変形部の数と前記転動体の数とが、互いに素の関係であっても良い。
この場合には、転動体の数と、弾性変形部の数と、を互いに素の関係、即ち、1以外に共通の約数を持たない関係にすることができるので、転がり軸受を回転軸線方向から見た際に、全ての転動体と全ての弾性変形部とが転がり軸受の厚み方向に重なってしまう配置パターンや、全ての転動体と全ての弾性変形部とが厚み方向に重ならない配置パターンになってしまうことがない。
仮に、転動体及び弾性変形部の数が共に同じ数である場合には、上記2つの配置パターンが使用中に交互に現れてしまう。この場合には、2つの配置パターンで外輪に与える圧力差が大きくでてしまい、外輪に不正変形を引き起こす悪影響が生じ易くなってしまう。
しかしながら、転動体の数と弾性変形部の数とを互いに素の関係にすることができるので、上記2つの配置パターンが使用中に交互に現れてしまうことを防ぐことができる。
(9)また、本発明に係る軸受装置は、上記本発明の転がり軸受と、円柱状に形成され、前記内輪が固定されるシャフトと、該シャフトと同軸上に配設され、前記外輪が固定される円筒状のスリーブと、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る軸受装置によれば、上述した転がり軸受を備えているので、シャフトとスリーブとを有害な振動や負荷トルクの変動を生じさせることなく、滑らかに相対的に回転させることができる。従って、高性能な軸受装置とすることができる。また、コスト高を招き難い転がり軸受けを備えているので、低価格な軸受装置にし易い。
(9)また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記本発明の軸受装置と、前記スリーブに外嵌されて該スリーブと共に前記シャフトの回りを回動自在とされ、ヘッドジンバルアッセンブリを支持するアーム部を有するキャリッジと、磁気記録媒体を一定方向に回転させる回転駆動部と、前記キャリッジを回動させ、ヘッドジンバルアッセンブリを前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る情報記録再生装置によれば、シャフトとスリーブとが滑らかに相対的に回転する高性能な軸受装置を備えているので、アーム部を滑らか且つ高速に移動させて、磁気記録媒体の目標トラックに対してヘッドジンバルアッセンブリを正確に位置制御し易く、高性能化を図り易い。また、低価格な軸受装置を備えているので、同様に低価格化を図り易い。
本発明に係る転がり軸受によれば、コスト高を招くことがないうえ、外輪の不正変形を引き起こし難くさせることができ、外輪の真円度を維持して有害な振動や負荷トルクの変動が生じ難くさせることができる。
また、本発明に係る軸受装置及び情報記録再生装置によれば、上記転がり軸受を備えているので、高性能化及び低価格化を図ることができる。
本発明に係る情報記録再生装置の実施形態を示す斜視図である。 図1に示す情報記録再生装置のピボット軸の縦断面図である。 図2に示すピボット軸を構成する転がり軸受の平面図である。 図3に示すA−A線に沿った転がり軸受の断面図である。 図3に示す転がり軸受を構成するシールド板の平面図である。 図5に示すB−B線に沿ったシールド板の断面図である。 図5に示すシールド板を外輪に装着する際の一工程を示す図であって、(a)はシールド板を外輪に重ね合わせた部分平面図であり、(b)は(a)に示すC−C線に沿った断面図である。 図7に示す状態からシールド板を押し込んだ状態を示す図であって、(a)は部分平面図であり、(b)は(a)に示すD−D線に沿った断面図である。 図8に示す状態からシールド板をさらに押し込んだ状態を示す図であって、(a)は部分平面図であり、(b)は(a)に示すE−E線に沿った断面図である。 シールド板の弾性変形部の変形例を示す平面図である。 シールド板の弾性変形部の別の変形例を示す平面図である。 図11に示す弾性変形部を専用の工具を用いて弾性変形させた状態を示す平面図である。 図12に示す状態の後、シールド板を外輪と内輪との間に画成された円環状空間内に差し込んだ状態を示す平面図である。 図13に示す状態の後、専用の工具を引き抜いて、シールド板を外輪に装着させた状態を示す平面図である。 シールド板の弾性変形部の更に別の変形例を示す平面図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図1から図15を参照して説明する。なお、本実施形態では、軸受装置が情報記録再生装置のピボット軸に用いられている場合について説明する。
(情報記録再生装置)
本実施形態の情報記録再生装置1は、図1に示すように、垂直記録層を有するディスク(磁気記録媒体)Dに対して垂直記録方式で書き込みを行う装置であって、キャリッジ2と、キャリッジ2の基端側から光導波路3を介して光束を供給するレーザ光源4と、キャリッジ2の先端側に支持されたヘッドジンバルアッセンブリ(HGA)5と、ヘッドジンバルアッセンブリ5をディスク面(ディスクDの表面)D1に平行な水平面内方向にスキャン移動させるアクチュエータ6と、回転軸線L1を中心にディスクDを一定方向に回転させるスピンドルモータ(回転駆動部)7と、情報に応じて変調した電流をヘッドジンバルアッセンブリ5のスライダ5bに対して供給する制御部8と、これら各構成品を内部に収容するハウジング9と、を備えている
ハウジング9は、アルミニウム等の金属材料からなる上部開口部を有する箱型形状のものであり、上面視四角形状の底部9aと、底部9aの周縁において底部9aに対して鉛直方向に立設する周壁(不図示)とで構成されている。そして、周壁に囲まれた内側には、上述した各構成品を収容する凹部が形成される。
なお、図1においては、説明を分かりやすくするため、ハウジング9の周囲を取り囲む周壁を省略している。
また、このハウジング9には、ハウジング9の上部開口部を塞ぐように図示しない蓋が着脱可能に固定されるようになっている。底部9aの略中心には、上記スピンドルモータ7が取り付けられており、該スピンドルモータ7に中心孔を嵌め込むことでディスクDが着脱自在に固定されている。
ディスクDの外側で、底部9aの一つの隅角部には、上述したアクチュエータ6が取り付けられている。このアクチュエータ6には、ピボット軸10を中心に水平面内で回転軸線L2を中心に回動可能なキャリッジ2が取り付けられている。
このキャリッジ2は、基端部から先端部に向けて(ディスクD方向に向けて)延設されたアーム部2aと、アーム部2aを介して片持ち状に支持する基部2bとが、削り出し加工等により一体形成されたものである。基部2bは、略直方体形状に形成されたものであり、ピボット軸10回りに回動可能に支持されている。つまり、基部2bはピボット軸10を介してアクチュエータ6に連結されており、このピボット軸10がキャリッジ2の回転中心となっている。
アーム部2aは、基部2bにおけるアクチュエータ6が取り付けられた側面2cと反対側の側面(隅角部の反対側の側面)2dにおいて、基部2bの上面の面方向(水平面内方向)と平行に延出する平板状のものであり、基部2bの高さ方向(垂直方向)に沿って3枚延出している。
具体的には、アーム部2aは、基端部から先端部に向かうにしたがって先細るテーパ形状に形成されており、各アーム部2a間に、ディスクDが挟み込まれるように配置されている。つまり、アーム部2aとディスクDとが、交互に配置可能に構成されており、アクチュエータ6の駆動によってアーム部2aがディスク面D1に平行な方向(水平面内方向)に移動可能になっている。
なお、キャリッジ2及びヘッドジンバルアッセンブリ5は、ディスクDの回転停止時にアクチュエータ6の駆動によって、ディスクD上から退避するようになっている。
ヘッドジンバルアッセンブリ5は、アーム部2aの先端に連接されており、サスペンション5aと、サスペンション5aの先端に取り付けられたスライダ5bとを備えている。また、ヘッドジンバルアッセンブリ5は、図示しない近接場光発生素子を有するスライダ5bに、レーザ光源4からの光束を導いて近接場光を発生させ、該近接場光を利用してディスクDに各種情報を記録再生させるものである。
なお、近接場光発生素子は、例えば、光学的微小開口やナノメートルサイズに形成された突起部等により構成されている。
(ピボット軸)
図2に示すように、ピボット軸10は、ハウジング9の底部9aに立設された略円柱状のシャフト20と、該シャフト20を径方向外側から囲み、且つシャフト20と同軸上に配設された略円筒状のスリーブ21と、シャフト20とスリーブ21との間に介装された2つの転がり軸受22と、を備えている。
シャフト20は、回転軸線L2に沿って延びた略円柱形状の棒状部材であり、ハウジング9の底部9a側が基端部とされ、軸方向に沿った反対側が先端部とされている。
なお、本実施形態では、回転軸線L2に直交する方向を径方向といい、回転軸線L2を中心に周回する方向を周方向という。
シャフト20の基端部には、該シャフト20の直径よりも拡径したフランジ部20aと、シャフト20の直径よりも縮径した縮径部20bと、が端部に向かって順番に連設されている。縮径部20bには図示しない雄ねじが形成されており、ハウジング9の底部9aに形成された図示しない雌ねじに螺合している。
このようにして、シャフト20はハウジング9の底部9aに立設されている。この際、フランジ部20aの下面がハウジング9の底部9aに接することで、シャフト20の高さ方向の位置決めがなされている。
スリーブ21は、内周面がシャフト20の外周面に対して所定間隔離間し、且つ上記フランジ部20aと略同径とされた略円筒形状に形成された部材である。また、このスリーブ21における2つの転がり軸受22が配設される間には、両転がり軸受22の間隔を軸方向に所定距離に保持させるスペーサ部21aが径方向内側に向けて突設されている。
そして、スリーブ21は、キャリッジ2の基部2bに形成された図示しない取付孔内に圧入又は接着嵌合されることで、キャリッジ2と一体的に組み合わされている。
上述した2つの転がり軸受22は、シールド板付きの軸受であって共に同一構成とされており、図3及び図4に示すように、シャフト20に固定された内輪30と、該内輪30と同軸上に配設され、スリーブ21に固定された外輪31と、内輪30と外輪31との間に転動自在に保持された複数の転動体32と、内輪30と外輪31との間に画成された円環状空間を塞ぐ環状のシールド板33と、で構成されている。
なお、本実施形態の転がり軸受22は、シャフト20の軸方向に沿ったアキシアル方向に予圧が付与された軸受とされている。つまり、外輪31と内輪30とのうちの一方には、他方に対してアキシアル方向に予圧が付与されている。
また、本実施形態では、転動体32をボールとして説明している。また、これら転動体32は、図示しない保持器によって転動可能に保持されており、その数は2以上の素数である7個とされている。
また、本実施形態のシールド板33は、内輪30と外輪31との間に画成された円環状空間を、スリーブ21の開口部側から塞ぐように外輪31に装着されている(図2参照)。具体的には、外輪31に形成された係合用溝部40に複数の係合突起37が係合することで、シールド板33が外輪31に装着されている。
ここで、シールド板33及び係合用溝部40について詳細に説明する。
まず、シールド板33は、図5及び図6に示すように、回転軸線L2に直交する面内に沿って延在した環状のシールド本体35と、該シールド本体35の外周縁部に周方向に沿って複数配設された弾性変形部36と、これら弾性変形部36のそれぞれに形成された係合突起37と、で構成されている。
シールド本体35は、内周縁部が内輪30を径方向外側から囲み、且つ外周縁部が外輪31に向き合うように形成(図3及び図4参照)されており、剛性を高めるため断面略Z状になるように段付き形成されている。
弾性変形部36は、シールド本体35の外周縁部に周方向に沿って等間隔毎に複数配設されている。本実施形態では5つ配設されている。よって、転動体32の数(7個)と弾性変形部36の数(5個)とは、互いに素の関係となっている。
これら弾性変形部36は、シールド本体35の外周縁部からシールド本体35の面内方向に沿って外輪31に向けて突設されると共に、図5及び図6に示す矢印のように面内方向に弾性変形可能とされている。詳細には、弾性変形部36は、シールド本体35の外周縁部に沿って延在し、基端部36aがシールド本体35の外周縁部に連結され、且つ先端部36bが自由端とされた片持ち状に形成されている。これにより、弾性変形部36は、基端部36aを基点として、全体が面内方向に弾性変形するようになっている。この際、特に先端部36bが積極的に弾性変形する。
そして、この弾性変形部36の先端部36bに係合用溝部40に係合される係合突起37が形成されている。この係合突起37は、径方向外方に向けて突出するように形成されている。
この係合突起37は、図3及び図4に示すように、外輪31の係合用溝部40内に嵌め込まれた状態で、弾性変形部36によって面内方向に沿って該係合用溝部40内に付勢されている。これにより、係合突起37は係合用溝部40内に確実に係合されており、その結果、シールド板33が外輪31に対して装着されている。
なお、図5に示すように、弾性変形部36は略中間部から先端部36bに向かうにしたがって漸次幅広になるテーパ状に形成されており、このテーパ部分36cによって係合突起37が先端部36bで局所的に突出してしまうことを防止している。
続いて、本実施形態の係合用溝部40は、図3及び図4に示すように、外輪31の内周面全体に亘って環状に形成されていると共に、内周面側に開口し且つ外輪31の開口端縁側に開口するように段付き状に形成されている。
つまり、係合用溝部40は上記シールド板33の面内方向に平行で且つ外輪31の内周面に連設された底壁部41と、この底壁部41と外輪31の開口端縁とを連設する内壁部42と、で画成されている。
また、上記内壁部42のうち開口端縁に連設する部分は、開口端縁から底壁部41に向かうにしたがって漸次縮径するテーパ状に形成され、係合突起37を係合用溝部40内に案内しながら、弾性変形部36をシールド本体35側に弾性変形させる案内面42aとされている。
また、内壁部42のうち底壁部41側に連接する部分は、開口端縁から底壁部41に向かうにしたがって漸次拡径する逆テーパ状に形成された引き込み面42bとされている。
(シールド板の装着方法)
次に、上記のように構成された転がり軸受22において、シールド板33を外輪31に対して装着させる方法について説明する。
本実施形態の場合には、係合用溝部40が外輪31の開口端縁側にも開口しているので、シールド板33を例えばワンタッチで容易に装着することができる。
はじめに、外輪31と内輪30との間に画成された円環状空間を塞ぐようにシールド板33を外輪31に対して重ね合わせると、図7(a)及び図7(b)に示すように、シールド板33の係合突起37が係合用溝部40の内壁部42の入口側部分である案内面42aに接触する。そして、この状態からシールド板33を円環状空間内に押し込むと、係合突起37が案内面42aに接触しながら係合用溝部40内に案内され、その後底壁部41に接する。
特に、内壁部42の入口側部分が案内面42aとされているので、図8(a)及び図8(b)に示すように、シールド板33の押し込みに伴って弾性変形部36をシールド本体35の面内方向に沿って該シールド本体35側に自然と弾性変形させることができる。特に、弾性変形部36のテーパ部分36cと案内面42aとが接触するので、軽い押し込みで弾性変形部36を弾性変形させることができる。
すると弾性変形部36は、これと同時に弾性復元力によって弾性戻りして、係合突起37を内壁部42側に押し付けるように付勢する。これにより、シールド板33を係合用溝部40内に確実に係合させることができ、該シールド板33の脱落の恐れをなくして、外輪31に対して装着させることができる。
しかも、シールド板33を押し込んで係合突起37を底壁部41に接触させた際、図9(a)及び図9(b)に示すように、係合突起37を内壁部42の引き込み面42bに引っ掛けることができ、係合用溝部40内での係合状態をより確実なものにすることができる。
上述したように、係合用溝部40が外輪31への開口端縁側に開口しているので、シールド板33を押し込むだけの簡便な操作で外輪31への装着作業を行うことができる。
このようにシールド板33を装着することで、外輪31と内輪30との間に画成された円環状空間を塞ぐことができ、塵埃等が内部に混入したり、グリス及び潤滑油等が外部に漏出したりしてしまうことを抑制することができる。
特に、本実施形態の転がり軸受22によれば、従来のものと違い、転がり軸受22の厚みやシールド板33の板厚等に制限を受けることなく、係合突起37のサイズや形状をシールド本体35の面内にて自由且つ容易に設計することが可能であるうえ、弾性変形部36の変形量を小さくすることが可能である。
従って、弾性変形部36の付勢力を抑えることができ、係合突起37が内壁部42を介して外輪31を径方向外側に押圧してしまう押圧力を弱めることができる。よって、外輪31に径方向外側に膨らむような不正変形を引き起こし難くさせることができる。しかも、本実施形態の弾性変形部36は、片持ち状に形成されているので、シールド本体35の面内方向に弾性変形させ易くすることができる。従って、係合突起37が外輪31を径方向外側に押圧してしまう押圧力を弱めることができ、外輪31の不正変形をより引き起こし難くすることができる。
これらのことから、本実施形態の転がり軸受22によれば、外輪31の真円度を維持し易く、有害な振動や負荷トルクの変動が生じ難い。また、押圧力を弱めることができるので、シールド板33に歪み等の外観不良を招き難いうえ、他部品(例えば保持器等)への接触の可能性も少ない。更に、Cリング等の別部品を必要とせず、シールド板33の1部品で確実に該シールド板33を外輪31に装着できるので、コスト高を招くこともない。
また、外輪31の内周面全体に亘って係合用溝部40が環状に形成されているので、外輪31とシールド板33との相対的な周方向への位置関係を気にすることなく、シールド板33を外輪31に容易に装着できるので、組立性に優れている。
また、弾性変形部36は、シールド板33の外周縁部に沿って等間隔毎に5つ形成されているので、図3に示すように回転軸線L2を挟んで径方向に向かい合うことがない。従って、外輪31のうち回転軸線L2を挟んで径方向に向かい合った部分に、係合突起37から同時に押圧力が伝わることがない。よって、外輪31の真円度の維持に貢献し易い。
更に、転動体32の数が7つで、且つ弾性変形部36の数が5つの組み合わせであるので、両者は互いに素の関係となっている。従って、転がり軸受22を回転軸線L2方向から見た際に、全ての転動体32と全ての弾性変形部36とが転がり軸受22の厚み方向に重ならない配置パターンになってしまうことがない。
仮に、転動体32及び弾性変形部36の数が共に同じ数の5つである場合には、上記2つの配置パターンが使用中に交互に現れてしまう。この場合には、2つの配置パターンで外輪31に与える圧力差が大きくでてしまい、外輪31に不正変形を引き起こす悪影響が生じ易くなってしまう。しかしながら、転動体32の数と弾性変形部36の数とが、互いに素となる組み合わせであるので、上記2つの配置パターンが使用中に交互に現れてしまうことを防ぐことができる。
そして、上述した転がり軸受22を2つ備えたピボット軸10によれば、シャフト20とスリーブ21とを有害な振動や負荷トルクの変動を生じさせることなく、滑らかに相対的に回転させることができる。従って、高性能なピボット軸10とすることができる。また、コスト高を招き難い転がり軸受22でもあるので、低価格化を図り易い。
更に、このようなピボット軸10を備えている情報記録再生装置1によれば、アーム部2aを滑らか且つ高速に移動させて、ディスクDの目標トラックに対してヘッドジンバルアッセンブリ5を正確に位置制御し易く、高性能化を図り易い。また、低価格なピボット軸10でもあるので、同様に低価格化を図り易い。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、軸受装置を、近接場光を有する情報記録再生装置のピボット軸10に適用した場合を例に挙げて説明したが、これに限られず、一般的なHDDや光ディスク装置等の軸受装置や、各種装置の回転軸部に適用することができる。
また、上記実施形態では、外輪31に対してシールド板33を1枚装着させ、外輪31と内輪30との間に画成された円環状空間の一方側を塞いだ構成としたが、転動体32の両側に位置するようにシールド板33を2枚装着させ、外輪31と内輪30との間に画成された円環状空間の両側を塞ぐ構成としても構わない。
また、シールド板33の弾性変形部36の数を5としたが、この数に限定されるものではなく自由に設定して構わない。但し、回転軸線L2を挟んで径方向に向かい合わせることなく配置でき、外輪31の真円度に貢献し易い観点から、3以上の素数とすることが好ましい。
また、転動体32をボールとしたが、ボールに限られず、ころ等の転動自在なものであれば構わない。そして、転動体32の数を7つとしたが、この数に限定されるものではなく自由に設定して構わない。
但し、上記弾性変形部36の数と、転動体32の数とが、互いに素となる関係となるように組み合わせることが好ましい。例えば、上述したように弾性変形部36の数が5で転動体32の数が7となるような素数同士の組み合わせだけでなく、弾性係合突起36の数が5で転動体32の数が9となるような素数と奇数の組み合わせも可能であるし、弾性変形部36の数が9で転動体32の数が25となるような奇数同士の組み合わせも可能であるし、弾性変形部36の数が9で転動体32の数が16となるような奇数と偶数の組み合わせも可能である。
また、係合用溝部40を外輪31の内周面全体に亘って環状に形成したが、環状ではなく、周方向に沿って間隔を開けて複数形成しても構わない。この場合には、シールド板33を外輪31に装着した後、シールド板33が外輪31に対して周方向に回転してしまうことを規制し易い利点がある。
但し、外輪31とシールド板33との相対的な周方向への位置関係を気にすることなく、シールド板33を外輪31に装着できることから、係合用溝部40を環状に形成することが好ましい。
また、上記実施形態では、弾性変形部36を基端部36aから先端部36bに向かってシールド本体35の外周縁部に沿って延在した片持ち状に形成した場合を例にしたが、図10に示すように、基端部36aから先端部36bに向かう途中で1回、略180度折曲し、シールド本体35の外周縁部に沿って延在する部分がシールド本体35の径方向外方に向かって並列に並ぶように形成しても構わない。
こうすることで、弾性変形部36がシールド本体35の周方向に長く延在してしまうことを防ぐことができるので、シールド本体35の外周縁部に弾性変形部36を多点配置し易い。従って、シールド板33の装着時の安定性を向上させることができる。また、弾性変形部36の数を増やすことで、1つの係合突起37が外輪31に作用する押圧力を弱めることが可能であるので、外輪31の不正変形を生じ難くさせ、真円度の維持により貢献し易い。
なお、弾性変形部36の折曲は、1回に限られず、2回以上折曲して蛇腹状にしても構わない。
また、図11に示すように、2つの弾性変形部36を基端部36aが共通するように配置して、それぞれ周方向の逆方向に向かって延在するようにしても構わない。この場合には、2つの係合突起37を接近させることができるので、シールド板33を安定に装着し易い。
ところで、上記実施形態では、シールド板33を外輪31に装着する際、シールド板33を外輪31と内輪30との間に形成された円環状空間内に押し込むことで、係合突起37を係合用溝部40に係合させたが、専用の工具を利用して予め弾性変形部36を変形させて、係合突起37を係合用溝部40に係合させても構わない。
例えば、図11に示す弾性変形部36を有するシールド板33を例に挙げると、まず図12に示すように、半円柱状のグリップGを各弾性変形部36の基端部36aに当てながら、シールド本体35を径方向外側から挟み込んで把持する。この把持によって、弾性変形部36はシールド本体35の面内方向に沿って、シールド本体35の外周縁部側に弾性変形する。
次いで、図13に示すように、把持したシールド板33を外輪31と内輪30との間に画成させた円環状空間内に差し込んだ後にグリップGを引き抜く。すると、弾性変形部36が弾性復元力により弾性戻りするので、係合突起37を径方向外側に付勢する。これにより、図14に示すように、係合突起37を係合用溝部40に係合させることができ、シールド板33を外輪31に対して確実に装着させることができる。
特に、上記グリップGのような専用の工具を利用する場合には、係合用溝部40が外輪31の開口端縁側に開口していなくても構わない。つまり、外輪31の内周面側にだけ開口するように係合用溝部40を形成しても構わない。但し、係合用溝部40が外輪31の開口端縁側に開口していることで、専用の工具を使わずにワンタッチでシールド板33の装着を行うことができるので、好ましい。
また、上記実施形態では、弾性変形部36を片持ち状に形成したが、この場合に限定されるものではなく、シールド本体35の外周縁部からシールド本体35の面内方向に沿って外輪31に向けて突設されると共に、面内方向に弾性変形可能とされていれば自由に設計して構わない。
例えば、図15に示すように、シールド本体35の外周縁部に両端部が連結し、シールド本体35との間に貫通孔38を画成するように弾性変形部36を形成しても構わない。なおこの場合には弾性変形部36の一部に係合突起37を形成すれば良い。
この場合であっても、貫通孔38の空間を利用して弾性変形部36をシールド本体35側に弾性変形させることが可能であり、同様の作用効果を奏することができる。
D…ディスク(磁気記録媒体)
1…情報記録再生装置
2…キャリッジ
2a…アーム部
5…ヘッドジンバルアッセンブリ
6…アクチュエータ
7…スピンドルモータ(回転駆動部)
10…ピボット軸(軸受装置)
20…シャフト
21…スリーブ
22…転がり軸受
30…内輪
31…外輪
32…転動体
33…シールド板
35…シールド本体
36…弾性変形部
37…係合突起
40…係合用溝部
41…係合用溝部の底壁部
42…係合用溝部の内壁部
42a…案内面
42b…引き込み面

Claims (9)

  1. 同軸上に配設された内輪及び外輪と、
    前記内輪と前記外輪との間に転動自在に保持された複数の転動体と、
    前記外輪の内周面に周方向に沿って形成されると共に内周面側に開口した係合用溝部に係合され、前記内輪と前記外輪との間に画成された円環状空間を塞ぐ環状のシールド板と、を備え、
    前記シールド板は、
    内周縁部が前記内輪を径方向外側から囲み、且つ外周縁部が前記外輪に向き合う環状のシールド本体と、
    該シールド本体の外周縁部に周方向に沿って複数配設され、該外周縁部からシールド本体の面内方向に沿って前記外輪に向けて突設されると共に該面内方向に弾性変形自在な弾性変形部と、
    該弾性変形部の一部に形成され、前記弾性変形部の先端部に形成され前記係合用溝部に係合される係合突起と、を備え、
    前記弾性変形部は、基端部がシールド本体の外周縁部に連結されると共に、前記シールド本体の外周縁部に沿って延在して先端部が自由端とされた片持ち状に形成され、前記面内方向に沿って前記係合突起を前記係合用溝部側に付勢していることを特徴とする転がり軸受。
  2. 請求項1に記載の転がり軸受において、
    前記係合用溝部は、前記外輪の開口端縁側に開口するように形成されると共に、前記シールド板の面内方向に平行で且つ外輪の内周面に連設された底壁部と、該底壁部と開口端縁とを連設する内壁部と、で画成され、
    前記内壁部のうち前記開口端縁に連設する部分は、該開口端縁から前記底壁部に向かうにしたがって漸次縮径するテーパ状に形成され、前記係合突起を前記係合用溝部内に案内しながら、前記弾性変形部を前記シールド本体側に弾性変形させる案内面とされていることを特徴とする転がり軸受。
  3. 請求項2に記載の転がり軸受において、
    前記内壁部のうち前記底壁部側に連設する部分は、前記開口端縁から前記底壁部に向かうにしたがって漸次拡径する逆テーパ状に形成された引き込み面とされていることを特徴とする転がり軸受。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の転がり軸受において、
    前記係合用溝部は、前記外輪の内周面全体に亘って環状に形成されていることを特徴とする転がり軸受。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の転がり軸受において、
    前記弾性変形部は、前記基端部から前記先端部に向かう途中で少なくとも1回以上折曲され、前記シールド本体の外周縁部に沿って延在する部分がシールド本体の径方向外方に向かって並列に並ぶように形成されていることを特徴とする転がり軸受。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の転がり軸受において、
    前記弾性変形部は、前記シールド本体の外周縁部に周方向に沿って等間隔毎に配設され、且つその数が3以上の素数であることを特徴とする転がり軸受。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の転がり軸受において、
    前記弾性変形部の数と前記転動体の数とは、互いに素の関係であることを特徴とする転がり軸受。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の転がり軸受と、
    円柱状に形成され、前記内輪が固定されるシャフトと、
    該シャフトと同軸上に配設され、前記外輪が固定される円筒状のスリーブと、を備えていることを特徴とする軸受装置。
  9. 請求項8に記載の軸受装置と、
    前記スリーブに外嵌されて該スリーブと共に前記シャフトの回りを回動自在とされ、ヘッドジンバルアッセンブリを支持するアーム部を有するキャリッジと、
    磁気記録媒体を一定方向に回転させる回転駆動部と、
    前記キャリッジを回動させ、ヘッドジンバルアッセンブリを前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。
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