JP5577218B2 - フィルタ部材が一体化された管継手の製造方法 - Google Patents

フィルタ部材が一体化された管継手の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、剛性管や可撓性ホースやチューブなどを接続する管継手およびその構成部材およびそれらの製造方法に関する。特に管継手内部を通流する流体を濾過するためのフィルタ部材が一体化された管継手や管継手構成部材やその製造方法に関するものである。
液体や気体を通流する管(ホースやチューブ)は、管継手により、管同士や機器類と接続されて使用される。管の用途によっては、管の内部を通流する液体や固体を濾過することが行われる。管継手内部に濾過のためのフィルタ部材を一体化すれば、より少ない部材及びスペースで管継手とフィルタ機能の両立が図れる。そのため、フィルタ部材が一体化された管継手が検討されてきている。
例えば、特許文献1には、コインフィルタが一体化された圧油移送管用の管継手が開示されており、当該管継手においては、コインフィルタがスクリーンと積層状態で設けられると共に、コインフィルタを管継手本体の印籠部に収容すると共に管継手本体をかしめて、コインフィルタを一体に固定することが開示されている。当該管継手によれば、正流及び逆流の両方に対して強度低下のないフィルタを備えた管継手が得られる。また、特許文献2には、管継手の胴部をなす部材にストレーナが一体に形成された管継手が開示され、胴部をなす部材を射出成形により形成するのと同時にストレーナとなるべき部分を壁状に形成し、射出成形工程に引き続いて壁状に形成された部分に貫通穴を設けてストレーナとすることが開示されている。この技術によれば、コストアップや設置スペースの増加を招くことなく、簡単かつ廉価にストレーナを設けることができることが開示されている。
特開平09−096394号公報 特開2010−084914号公報
上記公知技術とは別の技術として、発明者は、フィルタ部材をインサート部材として射出成形により管継手(その本体またはその構成部品)を成形しフィルタ部材と一体化する技術、すなわち、インサート成形によりフィルタ部材と管継手とを一体化する技術を検討している。
発明者はその技術検討の中で、図8に示すように、インサート成形に供するフィルタ部材8として、平板状の金属製部材に貫通穴を複数設けて濾過部としたフィルタ部材8を用い、フィルタ部材8の周縁部が管継手本体部材2の壁部に埋設されるようにインサート成形する形態について技術検討を行ったところ、以下のような問題が生ずることを発見した。
まず、インサート成形に供する射出成形金型内部で、フィルタ部材8を正確に位置決めするのが難しいことが判明した。特に、管継手半径方向の位置を適切に制御することが難しい。管継手半径方向の位置の制御が適切に行われないと、フィルタ部材の外周縁が管継手本体部材の外周に露出したり、管継手本体部材の内部空間がフィルタ部材8で区画されずに互いに連通してしまったりといった不具合が発生するおそれがある。
また、フィルタ部材8の端部が埋入されるように樹脂の射出成形を行うと、樹脂の射出圧や流動抵抗によってフィルタ部材の変形を生ずるおそれがあることが判明した。フィルタ部材の変形形態としては、例えば、フィルタ部材端部の曲がりや波打ちがある。フィルタ部材に変形が生ずると、その変形が著しい場合にはフィルタ部材が破損するおそれがあるほか、フィルタ部材にインサート成形による残留応力が生ずることになって、フィルタ部材(濾過部)が変形したり、管継手本体に埋入した部分で剥離したり亀裂を生じたりするおそれがある。
本発明の目的は、フィルタ部材がインサート成形により一体化された管継手において、フィルタ部材が精度良く位置決めされ、フィルタ部材が変形せずに一体化されるようにして、管継手の品質を高めること、およびそのような管継手(や管継手構成部材)を高品質に製造する方法を提供することにある。
発明者は、鋭意検討の結果、インサート成形に供するフィルタ部材の周縁部を筒状に形成した固定部としてカップ状にフィルタ部材を形成し、コア型の端部に対してフィルタ部材の固定部を被着してインサート成形工程を行い、固定部を管継手(又はその構成部品)の内周に一体化すると、上記課題が解決されることを知見し、本発明を完成させた。
また、本発明は、貫通穴を有する濾過部と、濾過部の周縁を取り囲むように設けられた筒状の固定部とがカップ状に形成されたフィルタ部材を製造する第1工程、樹脂の射出成形用の金型のコア型の端部に対してフィルタ部材の固定部を被着した状態で、コア型とフィルタ部材とを射出成形用金型のキャビティ型内部に配置し、型閉じをして、キャビティ型の内周面、コア型の外周面、フィルタ部材固定部の外周面によって中空管形状を含む形状のキャビティを形成する第2工程、形成されたキャビティ内部に樹脂を射出し、樹脂を固化してキャビティ形状に合致する形状の管継手を形成すると共に、管継手の中空管形状部分の内部にフィルタ部材を一体化する第3工程、を含むフィルタ部材が一体化された管継手の製造方法である(第発明)。コア型を端部同士が互いに突き合わせられるよう対をなすコア型として、第2工程において、一方のコア型の端部にフィルタ部材固定部を被着すると共に、一方のコア型端部と他方のコア型端部との間でフィルタ部材の濾過部を挟持することが好ましい。(第発明)。
本発明の管継手製造方法(第発明)によれば、フィルタ部材の変形が抑制されると共に、フィルタ部材が管継手内部に正確に位置決めされた、品質の高い管継手が得られるという効果がある。
また、第発明のように、インサート成形工程においてフィルタ部材濾過部を一対のコア部材端部で挟持するようにすれば、フィルタ部材濾過部への射出樹脂の進入を未然に防止でき、管継手の品質を高めることができる。
本発明第1実施形態の管継手の構造を示す図である。 本発明第1実施形態に用いられるフィルタ部材の形状を示す図である。 本発明第1実施形態の管継手のインサート成形工程を示す模式断面図である。 本発明第2実施形態である管継手構成部材(インナーリング)の構造を示す断面図である。 本発明第2実施形態の管継手のインサート成形に用いられる金型構造を示す模式断面図である。 本発明に用いられるフィルタ部材の他の形状例を示す図である。 本発明の管継手のさらに他の形態の例を示す断面図である。 平板状のフィルタ部材を管継手にインサート成形した管継手の構造例を示す断面図である。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。本発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。
図1には本発明の第1実施形態の管継手(チューブコネクター)1を示す。管継手1は全体が略中空円筒形状(すなわち中空管状)に形成された部材である。本実施形態の管継手1は、その両端にゴムチューブなどを外挿して、一対のチューブの接続に使用できる。
管継手1は、中空円筒状に形成された管継手本体2の内部に、フィルタ部材3がインサート成形により一体化されて構成される。即ち、フィルタ部材3は、管継手本体2が樹脂の射出成形により形成される際に、フィルタ部材の端部が管継手本体に固定されるようにされて一体化されている。フィルタ部材3は、管継手本体2の内部空間を仕切るように、管継手本体2の長さ方向の略中央に設けられていて、管継手本体2の内部を通流する流体(液体や気体など)がフィルタ部材3によって濾過されるように構成されている。
管継手本体2は、樹脂の射出成形によって形成される中空管状部材である。本実施形態においては、管継手本体2の両端部の外周面には、管継手半径方向外側に向かって張り出したリング状の突条が設けられている。突条を設けると、外挿されるゴムチューブとの間のシール性を高めたり抜け止めとしたりできる。なお突条はなくても良い。
管継手本体2を構成する樹脂としては、射出成形に適用可能な樹脂であれば、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂や、ゴムなどの熱硬化性樹脂や、ウレタン樹脂などの反応硬化性の樹脂など、幅広い樹脂が使用できる。熱可塑性樹脂としては、汎用の熱可塑性樹脂のほか、エンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチックが好ましく使用できる。本発明に好適に使用できるエンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂などが例示できる。また、本発明に好適に使用できるスーパーエンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂などが例示できる。そして、これら樹脂には、ガラス繊維やガラスビーズなどの強度補強材(フィラー材)を含ませることができる。
本実施形態においては、ポリアミド樹脂により、管継手本体2が形成されている。
フィルタ部材3について詳述する。本実施形態においては、フィルタ部材3は金属製の板材により形成されている。図2に示すように、フィルタ部材は濾過部31と固定部32を有する。濾過部31は、フィルタ部材の濾過機能を果たす部分であり、濾過部31には、板材を貫通する複数の貫通穴が設けられている。従って、濾過部31は、中空管状の管継手本体2の中空部の断面形状に対応する形状に設けられる。貫通穴の形状・大きさ・数は、フィルタ部材に要求される特性により適宜定められるが、代表的には、直径0.05mm〜直径2.0mm程度の円形の穴が設けられる。濾過部の貫通穴は、例えば、ドリルやフライスなどの機械加工や、パンチングなどのプレス加工や、レーザー加工、エッチングなどにより形成される。
フィルタ部材3には、濾過部31の周縁を取り囲むように、固定部32が筒状に設けられる。本実施形態においては、濾過部31が円盤状に設けられているので、固定部32は円筒状に設けられており、濾過部31と固定部32は一枚の板材がプレス加工により折り曲げられた(絞り加工された)カップ状の形状に形成されている。
フィルタ部材3の固定部32は、その内周面が、管継手本体2の内周面とほぼ平滑に連続するように、管継手本体と同軸に、管継手本体(の中空管状部分)の内周に一体化されている。そして、固定部32の内周面が、管継手の中空管状部分の中空空間に露出すると共に、固定部32の外周面が、管継手本体(中空管状部分)2を形成している樹脂と密着するように、フィルタ部材3の固定部32が管継手本体2の内周にインサート成形によって固定され一体化されている。管継手本体2へのフィルタ部材固定部32の固定は、固定部32の少なくとも一部が管継手本体2を構成する樹脂中に埋入されることによる機械的な固定であっても良いし、固定部32の外周面と樹脂の接着による固定であっても良いし、両者を併用するものであってもよい。
フィルタ部材3を構成する材料としては、ステンレス板やアルミニウム板やチタン合金板などの金属製の板材が例示できる。金属製板材でフィルタ部材を構成する場合には、特に薄板(その板厚が好ましくは0.05mm〜1.0mm、より好ましくは0.1mm〜0.7mm)により、フィルタ部材を構成することが好ましい。フィルタ部材の濾過部31の肉厚が薄い方が、濾過部に設けられる貫通穴の加工が容易となり、より小さな貫通穴を設けやすくなって、より細かい異物等を除去できるからである。
フィルタ部材3は、樹脂により構成することもできる。この場合は、濾過部31と固定部32を有するフィルタ部材3の形状に直接射出成形するなどして、フィルタ部材3を形成すればよい。濾過部31の貫通穴は、射出成形と同時に形成しても良いし、後加工により形成するようにしても良い。
また、フィルタ部材3を金網により構成することも可能である。この場合には、円盤状に金網を打ち抜いて、周縁部を筒状に折り返すようにプレス加工して、上記形態のようなフィルタ部材に成形すればよい。
管継手1の製造方法について説明する。管継手1は、まずフィルタ部材3を製造したのちに、フィルタ部材3を射出成形用金型内部に導入して樹脂の射出成形を行って管継手1を製造する、いわゆるインサート成形を行うことにより製造される。即ち、インサート成形により管継手本体2を形成しながらフィルタ部材3を一体化して、管継手1が製造される。
フィルタ部材3の製造は公知の方法によって行うことができる。金属製板材を材料として製造する場合には、例えば、プレス加工によってフィルタ部材の濾過部と固定部とをカップ状に形成し、濾過部に貫通穴を開ける(打ち抜く)ことができる。フィルタ部材の固定部32の外周面には、樹脂との接着性を高めるプライマーを塗布しておくことが好ましい。
フィルタ部材3をインサート部材として、樹脂の射出成形を行う工程について説明する。管継手1を射出成形するための金型の代表的な構成や、金型の動作を図3に示す。まず、射出成形の金型の構成について説明すると、金型は、管継手1の内周面形状に合致する形状を有する一対のコア型41,42と、管継手1の外周面形状に合致する形状を有する一対のキャビティ型43,44とで構成される。図3においては、ゲートや開閉機構や、進退機構は省略している。一対のコア型41,42は、管継手の内部空間が延在する管継手軸方向(図では左右方向)に分割されて、コア型の端面同士が互いに対向するように構成され、この対向する部分の間に後述するフィルタ部材3が挟持されるように構成される。コア型41,42は、管継手軸方向に進退可能に構成される。一方、キャビティ型43,44は、管継手の軸を含む断面で2分割され、(図では上下方向に)型開き、型閉じ動作可能に構成される。
図3(a)には、準備された金型のコア型41に、先行して別途作成されたフィルタ部材3を取付ける工程を示す。キャビティ型を型開きし、コア型41,42を後退させた状態で、コア型41の端部41aに、フィルタ部材3の固定部32を被着する、すなわち被せるように取付ける。この際、コア型の端部41aの外周面と、フィルタ部材固定部32の内周面とが隙間なく密着するように、フィルタ部材3とコア型41を準備することが好ましい。
コア型41にフィルタ部材3を被着した状態で、コア型41とコア型42を所定の位置まで前進させて、コア型41の端面とコア型42の端面の間で、フィルタ部材3の濾過部31を挟持する(図3(b))。そして、キャビティ型43,44を型閉じする。
金型を型閉じすると、図3(c)のように、コア型の外周面、キャビティ型の内周面、フィルタ部材固定部32の外周面によって、中空円筒形状のキャビティCが形成される。形成されたキャビティCに対して、ゲート(図示省略)から、樹脂の射出を行い、キャビティCに樹脂を充填する。
樹脂の充填後、射出した樹脂に応じた条件で(熱可塑性樹脂であれば樹脂を冷却し、熱硬化性樹脂であれば樹脂を加熱し、反応性樹脂であれば反応の完了を待って)樹脂を固化させて、管継手本体2を完成させると共に、フィルタ部材3と一体化し、管継手1を完成させる。
その後、キャビティ型43,44を型開きすると共に、コア型41,42を後退させて、完成した管継手1を金型から取り出す(図3(d))。
上記実施形態の管継手によれば、フィルタ部材3と管継手本体2はいわゆるインサート成形により一体化され、フィルタ部材を備える管継手1が効率的に製造できる。
そして、上記実施形態によれば、フィルタ部材3に濾過部31を取り囲むような筒状の固定部32を設けたので、インサート成形の際に、この筒状の固定部32を利用して、フィルタ部材を正確に位置決めすることができる。即ち、筒状の固定部32をインサート成形に用いられる金型のコア型41の端部に被着するようにすれば、フィルタ部材3の管継手半径方向の位置を正確に位置決めできる。その結果、フィルタ部材の位置決め不良による管継手の品質低下を未然に防止できる。
また、フィルタ部材3の筒状の固定部32を、管継手の中空管状部の内周に一体化するようにしたので、インサート成形工程において、フィルタ部材が樹脂の圧力を受けて変形することが抑制される。即ち、筒状の固定部32を管継手の中空管状部の内周にインサート成形により一体化するようにすれば、射出成形工程において、筒状の固定部32を射出成形金型のコア型41に被着するように構成することができ、固定部32に作用する樹脂の圧力や流動抵抗をコア型41で支えることができるようになり、フィルタ部材の固定部の変形を未然に防止できる。その結果、インサート成形に伴うフィルタ部材の変形による管継手の品質低下を未然に防止できる。
フィルタ部材の管継手半径方向の位置決め精度を高め、フィルタ部材の変形を防止する観点からは、インサート成形工程において、コア型41とフィルタ部材固定部32とが隙間なく密着するようにすることが好ましい。このようにすれば、コア型41の端部41aと合致したきわめて正確な位置にフィルタ部材が配置されると共に、フィルタ部材固定部32の内周面がコア型41外周面により直接支持されるようになって、樹脂圧による固定部32の変形を効果的に防止できる。そして、コア型41とフィルタ部材固定部32とが隙間なく密着するようにインサート成形されると、フィルタ部材固定部32の内周面が管継手中空管状部の中空空間に露出すると共に、フィルタ部材固定部32の外周面が中空管状部を形成する樹脂と密着した状態の管継手が得られる。
また、上述した管継手製造方法によれば、上記実施形態の管継手を樹脂の射出成形を利用して効率的に製造することができる。特に、コア型の端部同士が互いに突き合わせられるよう対をなすコア型41,42にコア型を構成して、インサート成形工程においては、一方のコア型41の端部にフィルタ部材固定部32を被着すると共に、一方のコア型41の端部と他方のコア型42の端部との間でフィルタ部材の濾過部を挟持するようにすれば、射出した樹脂がフィルタ部材の濾過部31に回り込んでしまう成形不良を未然に防止できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に本発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分については同じ番号をつけると共にその説明を省略する。
フィルタ部材が設けられる管継手の形態は、上記実施形態に示したような単純な中空管状の形態に限定されない。
第1実施形態においては、管継手本体そのものが中空管状部材である例について説明したが、それに限定されず、管継手が、その一部に中空管状部材を有するものであれば、その中空管状部にフィルタ部材を一体化するようにして本発明を適用可能である。
また、例えば、管継手が、特開2010−25196号公報に開示されたような、管継手本体部材と、ユニオンナット(ロックリング)と、インナーリングとによって構成されるものであっても本発明を適用可能である。このような複数の構成部材により管継手が構成される場合には、フィルタ部材を、管路に相当する中空管状部を有する管継手構成部材(例えば上記文献に開示された技術でいえば管継手本体部材やインナーリング)に一体化すればよい。
従って、本発明は、管継手における管路に相当する中空管状部を有する部材(管継手本体や管継手構成部材)に対して広く適用可能である。これら部材には、管の接続や周辺部材への固定などのために、環状の突条やねじ部といった機能的形状等が設けられることがあるが、そうした機能的形状は本発明においては必須ではなく、必要に応じて省略あるいは追加することができる。
フィルタ部材の形態も、上記実施形態に示したような、円形平板状の濾過部31の周囲に円筒状の固定部32が設けられたフィルタ部材3に限定されず、種々の変形を行うことができる。例えば、フィルタ部材の濾過部や固定部の形状を、図6(b)に示すフィルタ部材3bように、それぞれ略四角形状、角筒状とすることができ、これら形状は、管継手の中空管状部の内周面形状に対応して定めるようにすれば良い。また、フィルタ部材濾過部の形状は、平板状に限定されるものではなく、図6(a)に示すフィルタ部材3aのように、濾過部31aが固定部32aとは反対側に張り出すように湾曲して設けられた形状としても良いし、逆に、図6(b)に示すフィルタ部材3bのように、濾過部31bが固定部32bと同じ側に張り出すように(凹入するように)湾曲して設けられた形状としても良い。濾過部を湾曲形状とすると、濾過部の機械的強度を高めることができて好ましい。
さらに、フィルタ部材固定部32の濾過部31とは接続されない側の端縁において、端縁外周面側の角部を面取りすることも好ましい実施の形態である。そのようにすると、インサート成形時の樹脂の流動抵抗が小さくなって、フィルタ部材の変形抑制に特に効果的である。
図4には、本発明の第2の実施形態を示す。第2実施形態は、特開2010−25196号公報に開示されたような管継手の構成部品であるインナーリング部材5にフィルタ部材3を一体化した例である。本実施形態においては、全体が中空管状に形成されたインナーリング部材本体51の端部にフィルタ部材3が一体化されている点が第1実施形態とは異なるが、他の点はほぼ同様に構成され、同様の作用効果を生ずる。このように、フィルタ部材を管継手の中空管状部に一体化する位置は、中空管状部の軸方向端部や中央部など、任意に設定できる。
図5には、本発明の第2実施形態であるインナーリング部材5を製造するためのインサート成形に用いる金型の例を示す模式図である。図5には、フィルタ部材3を配置して型閉じした状態を示している。本実施形態においては、コア型41’は単独のコア型とされて、フィルタ部材3は、コア型41’の端部に被着され、コア型41’の端部とキャビティ型43’、44’との間に挟持されて、インサート成形に供される点が第1実施形態と異なるが他は同様である。
また、管継手の全体構成も、図7(a)に示すように管路を分岐・集合させる形態の管継手7としたり、図7(b)に示すように、複数の管路を平行に、1つの管継手で接続する形態の管継手7’としたりできる。なお、これらの場合、必ずしも全ての管路にフィルタ部材3を設ける必要はない。
また、上記実施形態においては、管継手本体2や管継手構成部材の本体(インナーリング本体51)の全体が樹脂の射出成形により成形される形態について説明したが、管継手本体2やインナーリング本体51には、他の既製の部材をインサート成形と同時に一体化するようにして含ませることも可能である。本発明は、そのような管継手や管継手構成部材を含む。
本発明が適用された管継手により接続される管の種類や用途も特に限定されるものではなく、本発明は剛性管や可撓管(可撓性ホースや可撓性チューブなど)を接続する管継手や、各種用途の管を接続する用途に広く利用できる。
本発明の管継手は、フィルタ部材を一体化した管継手として、管路中の異物等を除去しながら流体を管路内に通流する用途に使用でき、産業上の利用価値が高い。
1 管継手
2 管継手本体
3、8 フィルタ部材
31 濾過部
32 固定部
41,42 コア型
43,44 キャビティ型
C キャビティ
5 インナーリング部材
7,7’ 管継手

Claims (2)

  1. 貫通穴を有する濾過部と、濾過部の周縁を取り囲むように設けられた筒状の固定部とがカップ状に形成されたフィルタ部材を製造する第1工程、
    樹脂の射出成形用の金型のコア型の端部に対してフィルタ部材の固定部を被着した状態で、コア型とフィルタ部材とを射出成形用金型のキャビティ型内部に配置し、型閉じをして、キャビティ型の内周面、コア型の外周面、フィルタ部材固定部の外周面によって中空管形状を含む形状のキャビティを形成する第2工程、
    形成されたキャビティ内部に樹脂を射出し、樹脂を固化してキャビティ形状に合致する形状の管継手を形成すると共に、管継手の中空管形状部分の内部にフィルタ部材を一体化する第3工程、
    を含むフィルタ部材が一体化された管継手の製造方法。
  2. 第2工程において、コア型を端部同士が互いに突き合わせられるよう対をなすコア型として、一方のコア型の端部にフィルタ部材固定部を被着すると共に、一方のコア型端部と他方のコア型端部との間でフィルタ部材の濾過部を挟持した請求項に記載のフィルタ部材が一体化された管継手の製造方法。
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