JP5577204B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
したがって、この車両用シートにおいては、衝撃荷重の入力によって車体側部が変形すると、その車体側部が荷重伝達ブロックに当接し、衝撃荷重が車幅方向外側の側部フレーム部と下部フレーム部を介して車体の幅方向内側に効率良く伝達されるようになる。
そして、特に、シートバックの下部領域に、シートバックフレームの傾斜角度を調整するための駆動モータを組み込もうとした場合には、さらに、下部フレーム部が駆動モータと干渉するのを避けるために、下部フレーム部を一層上方に離間して配置せざるを得ない。
このため、従来の車両用シートの場合、車幅方向外側の側部フレーム部に入力された衝撃荷重をシートバックフレームの充分に低い高さで効率良く車幅方向内側に伝達することができない。
請求項1に係る発明は、シート幅方向に離間して配置される車幅方向外側と内側の一対の側部フレーム部(例えば、実施形態の側部フレーム部13c,13d)と、当該両側部フレーム部の下部領域間にてシート幅方向に延出する下部フレーム部(例えば、実施形態の下部フレーム部13b)とを有するシートバックフレーム(例えば、実施形態のシートバックフレーム13)と、前記車幅方向外側の側部フレーム部の外側の面に設置されて、車体側部から入力された衝撃荷重を前記シートバックフレームに伝達する荷重伝達ブロック(例えば、実施形態の第1の荷重伝達ブロック18)と、を備えた車両用シートにおいて、前記下部フレーム部の車幅方向内側の端部と前記車幅方向内側の側部フレーム部の間に離間スペース(例えば、実施形態の離間スペースS)が設けられ、前記シートバックフレームの傾斜角度を調整するための駆動モータ(例えば、実施形態の駆動モータ30)が前記離間スペースに配置されるとともに、前記駆動モータの外側を迂回して前記下部フレーム部と前記車幅方向内側の側部フレーム部とを結合する板状強度部材(例えば、実施形態のリヤアンダープレート24)が前記下部フレーム部の後方側に設けられており、前記下部フレーム部の前方側には板状補強部材(例えば、実施形態のフロントアンダープレート25)が配置され、前記板状強度部材と前記板状補強部材により、前記車幅方向外側の側部フレーム部と前記車幅方向内側の側部フレーム部の下端部同士を連結していることを特徴とするものである。
これにより、下部フレーム部と車幅方向内側の側部フレーム部の間に設けられた離間スペースに駆動モータが配置され、板状強度部材が駆動モータを回避して下部フレーム部と車幅方向内側の側部フレーム部とを連結することになる。
図1は、車両の前席左側に配置された車両用シート1の骨格部を前部側斜め上方から見た斜視図であり、図2は、同車両用シート1の骨格部を後部側斜め上方から見た斜視図である。
車両用シート1は、乗員の臀部を支持するシートクッション2と、このシートクッション2の後端部に連結されて、乗員の腰部及び背部を支持するシートバック3と、そのシートバック3の上部に支持されて、乗員の頭部及び首部を支持する図示しないヘッドレストとを備えている。
また、この実施形態の場合、外側側部フレーム部13cと内側側部フレーム部13dを構成する各側部プレート14a,14bは、それぞれ複数枚のプレート材が接合されて構成されている。
なお、図中16,17は、シートバック3の図示しないパッド材を支持するために、外側側部フレーム部13cと内側側部フレーム部13dに取り付けられた支持マットと支持ワイヤである。
外側側部フレーム部13cを成す側部プレート14aの車幅方向外側の面には、車幅方向外側に突出して、側面衝突時等に車体側部(例えば、センターピラー)から入力された衝撃荷重をシートバックフレーム13に伝達する第1の荷重伝達ブロック18(荷重伝達ブロック)が取り付けられている。
第1の荷重伝達ブロック18は、側部プレート14aの車幅方向外側の面に重ねられ、側部プレート14aとの当接部の周域が側部プレート14aに対して溶接によって固定されている。ただし、図4に示すように、側部プレート14a上の第1の荷重伝達ブロック18の舌片部20に対応する位置には、長孔状の貫通孔21,21が形成され、この貫通孔21,21を通して各舌片部20が骨格パイプ12に対して直接溶接固定されている。
特に、リヤアンダープレート24の車幅方向内側の縁部は、図6,図7に示すように、駆動モータ30の外側後方を迂回して下側に回り込むように延出し、内側側部フレーム部13dの側部プレート14bに対して、駆動モータ30よりも低い高さ領域に亙って結合されている。具体的には、リヤアンダープレート24の車幅方向内側の縁部は側部プレート14bの下端の円弧面に重合されて溶接固定されている。
このフロントアンダープレート25の切欠き部31からは駆動モータ30の一部が突出し、シートバックフレーム13の傾動時における駆動モータ30とフロントアンダープレート25の干渉が回避されるようになっている。
また、上記の実施形態においては、下部フレーム部13bと傾動軸15の後方側に配置されるリヤアンダープレート24を板状強度部材としたが、下部フレーム部13bと傾動軸15の前方側に配置されるフロントアンダープレート25のみを設け、そのフロントアンダープレート25を板状強度部材としても良い。さらに、以上の実施形態は、シートバックフレーム13がクッションフレーム7の後端部に傾動軸15を介して支持されるものであるが、シートバックフレーム13は車体に傾動軸15を介して支持されるものであっても良い。
13…シートバックフレーム
13b…下部フレーム部
13c,13d…側部フレーム部
18…第1の荷重伝達ブロック(荷重伝達ブロック)
24…リヤアンダープレート(板状強度部材)
25…フロントアンダープレート(板状補強部材)
30…駆動モータ
31…切欠き部
Claims (4)
- シート幅方向に離間して配置される車幅方向外側と内側の一対の側部フレーム部と、当該両側部フレーム部の下部領域間にてシート幅方向に延出する下部フレーム部とを有するシートバックフレームと、
前記車幅方向外側の側部フレーム部の外側の面に設置されて、車体側部から入力された衝撃荷重を前記シートバックフレームに伝達する荷重伝達ブロックと、を備えた車両用シートにおいて、
前記下部フレーム部の車幅方向内側の端部と前記車幅方向内側の側部フレーム部の間に離間スペースが設けられ、
前記シートバックフレームの傾斜角度を調整するための駆動モータが前記離間スペースに配置されるとともに、
前記駆動モータの外側を迂回して前記下部フレーム部と前記車幅方向内側の側部フレーム部とを結合する板状強度部材が前記下部フレーム部の後方側に設けられており、
前記下部フレーム部の前方側には板状補強部材が配置され、
前記板状強度部材と前記板状補強部材により、前記車幅方向外側の側部フレーム部と前記車幅方向内側の側部フレーム部の下端部同士を連結していることを特徴とする車両用シート。 - 前記板状強度部材が前記下部フレーム部から前記駆動モータの下側に回り込む高さまで延出し、前記板状強度部材の車幅方向内側の端部が前記駆動モータよりも低い高さ領域に亙って前記車幅方向内側の側部フレーム部の下端の円弧面に結合されており、
前記板状補強部材には、前記シートバックフレームの傾動軸の前面から上方に亙る領域が切り欠かれる切欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。 - 前記板状強度部材は、上端部で前記下部フレーム部としてのパイプに固定され、下縁部で前記車幅方向内側の側部フレーム部の下端の円弧面に結合されており、
前記板状補強部材は、上端部で下部フレーム部としての前記パイプに固定され、下縁部で前記車幅方向内側の側部フレーム部の下端の円弧面に結合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用シート。 - 前記板状強度部材の下端と前記板状補強部材の下端が相互に重なり合って連結され、
前記板状強度部材の下端と前記板状補強部材の下端が、前記車幅方向内側の側部フレーム部の下端の円弧面に結合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用シート。
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