JP5574064B2 - 高炉への原料装入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炉内への原料装入を旋回シュートで行う高炉への原料装入方法に関するものである。
高炉は、一般的に焼結鉱、ペレット、塊状鉱石等の鉱石類原料とコークスとを炉頂から層状に装入し、羽口より燃焼ガスを流して、銑鉄を得る。装入された高炉装入原料であるコークスと鉱石類原料は炉頂より炉下部へと降下し、鉱石の還元と原料の昇温が起こる。鉱石類原料層は、昇温と上方からの荷重により鉱石類原料間の空隙を埋めながら徐々に変形して、高炉のシャフト部の下方においては非常に通気抵抗が大きくガスが殆ど流れない融着層を形成する。
従来、高炉への原料装入は、鉱石類原料とコークスを交互に装入しており、炉内では鉱石類原料層とコークス層が交互に層状となっている。また、高炉内下部には融着帯と呼ばれる鉱石が軟化融着した通気抵抗の大きな鉱石類原料層およびコークス由来の比較的通気抵抗が小さいコークススリットが存在する。
この融着帯の通気性が高炉全体の通気性に大きく影響を及ぼしており、高炉における生産性を律速している。さらに、低コークス操業を行う場合、使用されるコークス量が減少することからコークススリットが限りなく薄くなることが考えられる。
融着帯の通気抵抗を改善するためには、鉱石類原料層にコークスを混合することが有効であることが知られており、適切な混合状態を得るために多くの研究が報告されている。
例えば、特許文献1においては、ベルレス高炉において、鉱石ホッパーのうち下流側の鉱石ホッパーにコークスを装入し、コンベア上で鉱石の上にコークスを積層し、炉頂バンカーに装入して、鉱石とコークスとを旋回シュートを介して高炉内に装入するようにしている。
また、特許文献2では、炉頂のバンカーに鉱石とコークスとを別々に貯留して、コークスと鉱石を同時に混合装入することで、コークスの通常装入用バッチ、コークスの中心装入用バッチおよび混合装入用バッチの3通りを同時に行うようにしている。
さらに、特許文献3では、高炉操業における融着帯形状の不安定化および中心部付近におけるガス利用率の低下を防止し、安全操業と熱効率の向上を図るために、高炉における原料装入方法おいて、全鉱石と全コークスを完全混合した後、炉内に装入するようにしている。
特開平3−211210号公報 特開2004−107794号公報 特公昭59−10402号公報
ところで、融着帯の通気抵抗を改善するためには、前述した特許文献3に記載された技術のように、鉱石層にコークスを混合しておくことが有効であることが知られている。
しかしながら、特許文献3に記載された代表的なコークスの平均粒径は約40〜50mmであって、鉱石の平均粒径は約15mmであり、両者の粒径は大幅に異なることから、単純に混合しただけでは空隙率が大幅に低下して、炉内において通気性が悪化し、ガスの吹き抜けや原料の降下不良といったトラブルを生じる可能性がある。
また、鉱石とコークスとをそれぞれ2つのバンカーから同時に切り出して混合装入したとしても、装入面の傾斜によって、大粒径のコークスがより遠くまで転がるため、コークスが分離し易いといった課題がある。
これらのトラブルを回避するためには、炉軸心部にコークスのみの層を形成する方法が考えられる。この方法によれば、炉軸心部にコークス層によるガスの通り道が確保されるため、通気性の改善が可能となる。また、鉱石とコークスとを同時に切り出して混合装入する際に、装入原料を中心から積み付ける逆傾動装入が、上記トラブル回避に有効であることが知られている。
ところが、高炉半径方向の原料装入間隔が小さい場合、若しくは1旋回当たりの装入原料が多すぎる場合などには、ある旋回時に装入された原料の山を、その次旋回時に装入した原料の山が乗り越えることとなる。その場合、原料が高炉中心部へ流れこみ、混合コークスが分離して、混合率制御性の悪化や、コークス混合率の低下などの問題を引き起こす。また、通常、逆傾動装入を行う同時切り出し混合装入では、特に原料装入間隔が狭い場合、装入原料が直前に撒いた原料の山を乗り越えて中心側に流れ込み、混合コークスが分離して、混合率制御性の悪化や、コークス混合率の低下などの問題を引き起こしてしまう。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、たとえ、原料装入間隔が狭い場合であっても、混合層中の混合性を確保して、高炉操業の安定化および熱効率の向上を達成することができ、また、コークス・鉱石同時切り出し混合装入時に逆傾動装入を適用する場合においても、1旋回あたりの原料装入量もしくは装入間隔を調節し、前回装入した原料の山を今回装入原料が乗り越えて中心側へ流れ込むのを防止することにより、混合層中の混合性を確保して、高炉操業の安定化および反応効率の向上を達成することができる高炉への原料装入方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.高炉への原料装入1チャージを、コークス装入2バッチ以上、鉱石装入2バッチ以上に分けて、旋回シュートを用いて装入する多バッチ装入において、該コークス装入と該鉱石装入とを同時切り出しで行うに際し、
nを任意の自然数とした時、以下の式1で求められる上記旋回シュートの旋回ごとの平均層厚:Lav1を、高炉の軸中心部に装入されたコークスの厚み:hよりも小さくする高炉への原料装入方法。
av1 = Vn/〔(Rn 2−Rn-1 2)π〕 ・・・ 1
ここに、Vn:n回目の旋回における旋回あたりの装入量(t)/(コークス
と鉱石混合層の見掛け密度(t/m3))
n:n回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
0 =0
2.高炉への原料装入1チャージを、コークス装入2バッチ以上、鉱石装入2バッチ以上に分けて、旋回シュートを用いて装入する多バッチ装入において、該コークス装入と該鉱石装入とを同時切り出しで行うに際し、
nを任意の自然数とした時、以下の式2で求められる上記旋回シュートのn旋回目の平均層厚:Lav2(n)と、以下の式3で求められるn+1旋回目の平均層厚:Lav2(n+1)とが、以下の式4を満足する高炉への原料装入方法。
av2 (n)= Vn/〔(Rn 2−Rn-1 2)π〕 ・・・ 2
av2 (n+1)= Vn+1/〔(Rn+1 2−Rn 2)π〕 ・・・ 3
ここに、Vn:n回目の旋回における旋回あたりの装入原料体積(m3
n-1:n−1回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
n:n回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
n+1:n+1回目の旋回における旋回あたりの装入原料体積(m3
n+1:n+1回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
0 =0
av2(n+1)< Lav2 (n) ・・・ 4
本発明によれば、高炉内へ鉱石類原料およびコークスを装入する際に、装入原料が所定の位置に撒かれ、混合コークスが分離しないので、炉下部における通気性が格段に向上して、鉱石の還元速度が大幅に向上し、たとえ、原料装入間隔が狭い状況下においても、また、コークス・鉱石同時切り出し混合装入時に逆傾動装入を適用する場合、安定した高炉操業を行うことができる。
高炉への原料装入要領を示す模式図である。 (a)は従来の、また(b)は本発明に従う、それぞれの原料装入状態を示す模式図である。 (a)は従来の、また(b)は本発明に従う、それぞれの他の原料装入状態を示す模式図である。 本発明による高炉への原料装入状態と通常高炉での原料装入状態とを対比して示す模式図である。 本発明による高炉への他の原料装入状態と通常高炉での原料装入状態とを対比して示す模式図である。 本発明による高炉への原料装入状態と通常高炉での原料装入状態とを対比し、上部、中部および下部の還元状態、通気・伝熱状態および溶融浸炭状態を示す説明図である。 鉱石類原料の高温性状を測定する実験装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の代表的な実施形態を図面に基づいて説明する。
高炉内に、鉱石類原料およびコークスを装入する具体的な装入要領を、図1に基づいて説明する。
以下の説明では、炉頂バンカー12aにはコークスのみが、また炉頂バンカー12bおよび12cには鉱石類原料が、それぞれ貯留されているものとする。
なお、図中、10は高炉、12a〜12cは炉頂バンカー、13は流量調整ゲート、14は集合ホッパー、15はベルレス式装入装置、16は旋回シュートである。また、θは、旋回シュートの垂直方向に対する角度である。
炉頂バンカーからの原料装入順序として、まず、高炉の中心部に、中心コークス層を形成する場合は、旋回シュート16の原料装入先を高炉の炉壁内周部とし、コークスのみを装入した炉頂バンカー12aからコークスのみを装入することによって、高炉の中心部には、中心コークス層を形成する。また、炉壁内周部に、周辺コークス層を形成しても良い。
すなわち、旋回シュート16の原料装入先が高炉の炉壁部を向いている状態では、炉頂バンカー12bおよび12cの流量調整ゲート13を閉じ、炉頂バンカー12aのみの流量調整ゲート13を開き、この炉頂バンカー12aに貯留されているコークスのみを旋回シュート16に供給することによって、高炉の中心部に、中心コークス層を形成する。
ついで、炉頂バンカー12a、12b若しくは12cからコークス装入と鉱石装入とを同時切り出しで行うのであるが、その際の装入順序は、高炉の中心軸に近い、すなわちθが小さい位置から上方に順次移動し、その後高炉の中心軸から外側に離れる、すなわちθが大きい方向に移動し、最後に傾斜側壁の上端側が装入されるのである。
ここに、本発明では、以下の式1で求められる上記旋回シュートの旋回ごとの平均層厚:Lav1を、高炉の軸中心部に装入された中心コークスの厚み:hよりも小さくすることが重要である。
av1 = Vn/〔(Rn −Rn-1 )π〕 ・・・ 1
ここに、Vn:n回目の旋回における旋回あたりの装入量(t)/(コークスと鉱石混合層の見掛け密度(t/m))
n:n回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
〔Lav1<h〕
炉頂バンカーまでの搬送設備などに鉱石類原料やコークスが偏析する場合には、鉱石類原料又はコークスのみが装入されることになり、集合ホッパー14で他の炉頂バンカー12a、12bおよび12cから装入されるコークスや鉱石類原料と混合されることにはなるが、鉱石類原料又はコークスの比率が増加して、旋回シュート16によって形成される鉱石類原料およびコークスの混合層の混合率が不均一となる。
そこで、本発明では、図2に示すように、式1で求めたLav1を、高炉の軸中心部に装入された中心コークスの厚み:hよりも小さくすることで、上記混合層の不均一性が解消され、結果的に、コークス量が少なかったり、微粉炭の大量吹込み操業を実施したりする場合であっても、高炉内の通気性を安定的に確保することができるのである。
さらに、上記Lav1は、hの0.7〜0.95倍程度の範囲であることが好ましい。
装入原料が直前に撒いた原料の山を乗り越えて中心側に流れ込み、混合コークスが分離して、混合率制御性の悪化や、コークス混合率の低下を防止するためである。
なお、本発明では、上記Lav1<hの関係を満足することが重要であるが、具体的な値としては、Lav1が0.90〜1.35(m)程度、hが1.20〜1.50(m)程度の範囲とすることがそれぞれ望ましい。
すなわち、本発明において、混合層12eの形成は、前掲図2に示したごとく、前記式1で求められる旋回シュートの旋回ごとの平均層厚:Lav1を、中心コークスの厚み:hよりも小さくして形成するのである。
また、本発明では、nを任意の自然数とした時、以下の式2で求められる上記旋回シュートのn旋回目の平均層厚:Lav2(n)と、以下の式3で求められるn+1旋回目の平均層厚:Lav2(n+1)とが、以下の式4を満足することが重要である。なお、Rn−1でn=1の時は、0である。また、中心コークスを形成する場合は、中心コークスの高さをhとすると、Lav2(1)=hとすることができる。もちろん、中心コークスの高さに関係なく1旋回目を形成し、Rn−1でn=1の時を、0として、Lav2(1)を求めてもよい。
av2 (n)= Vn/〔(Rn −Rn-1 )π〕 ・・・ 2
av2 (n+1)= Vn+1/〔(Rn+1 −Rn )π〕 ・・・ 3
ここに、Vn:n回目の旋回における旋回あたりの装入原料体積(m
n-1:n−1回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
n:n回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
n+1:n+1回目の旋回における旋回あたりの装入原料体積(m
n+1:n+1回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
av2(n+1)< Lav2 (n) ・・・ 4
〔Lav2(n+1)< Lav2(n)〕
炉頂バンカー12a、12b若しくは12cから、同時に切り出されるコークスと鉱石類原料は、集合ホッパー14内で合流し、装入シュートを通して装入される。この際、装入シュートn旋回目においてリング状に装入された原料の山より、n+1旋回目においてリング状に装入される原料の山の高さが高い場合、n旋回目の山を超えて装入原料が中心側へ流れこむ可能性がある。この場合、n+1旋回目の原料は斜面を流れる過程でコークスが分離するため、コークス混合率が低下し、通気性改善効果を十分に発揮することが出来なくなる。
そこで、本発明では、図3に示すように、上記式2で求めたn旋回目の平均層厚Lav2(n)を、上記式3で求めたn+1旋回目の平均層厚Lav2(n+1)よりも大きくすることで、上記混合層の不均一性が解消され、結果的に、コークス量が少なかったり、微粉炭の大量吹込み操業を実施したりする場合であっても、高炉内の通気性を安定的に確保することができるのである。
さらに、上記Lav2(n)とLav2(n+1)との比(Lav2(n+1)/Lav2(n))は、0.5〜0.9程度の範囲であることが好ましい。上記の比が0.9以上ではn+1旋回目に装入された原料が、n回目に装入された原料の山を乗り越えて中心側に流れ込む可能性が高まるからであり、0.5以下では装入間隔の拡大若しくは装入原料の減少により、原料堆積形状の制御が困難になるからである。
なお、本発明では、上記式4の関係を満足することが重要であるが、具体的な値としては、Vnが2〜7(m)程度、R1が1〜2(m)程度、ΔRが0.2〜0.5(m)程度の範囲とすることがそれぞれ望ましい。
そして、上記した中心コークス層並びに混合層12eで構成される層を順次、高炉10内に下部から上部まで形成して行く。
これらの方法に従い、コークス層並びに同時切り出しの混合層12eで構成される層を順次積層することによって、高炉10内の軸心部および炉壁部には通気抵抗の小さいコークス層が高炉下部から高炉上部に向かって形成され、たとえ、原料装入間隔が狭い状況下においても、その間にコークスと鉱石類原料とが完全混合された混合層12eを形成することができるだけでなく、コークス混合による空隙率低下に起因する高炉上部通気性悪化を防ぐことが出来る。加えて、コークス層の間にコークスと鉱石類原料とが完全混合された混合層12eを形成することができるため、高炉炉下部における通気性改善効果を最大限得ることが可能となる。
そのため、図4または5の右半部に示すように、高炉10の下部における湯溜り部に設けた羽口の送風管21からCOを主体とする高温ガスを流入させることにより、コークス層を通って上昇するガス流が形成されると共に、混合層を通って上昇するガス流が形成される。この送風管21から流入する高温ガスによって、コークスを燃焼させ、鉱石類原料を還元溶解させる。
この際の高炉内におけるガスの流れを図4または5に示す。高炉10の下部に設置された送風管21から羽口を通して高温の空気が送風され、羽口近傍のコークスや微粉炭を燃焼することにより高温のCOガスを発生させる。COガスは、高炉下部のコークスと反応しCOとなり、鉱石類原料を還元溶解する。
これによって、高炉10の下部における鉱石類原料が溶融し、高炉10内に装入されたコークスと鉱石類原料とが炉頂より炉下部へと降下し、鉱石類原料の還元と鉱石類原料の昇温が起こる。
このため、溶融層の上部側に鉱石類原料が軟化した融着帯が形成され、この融着帯の上部側で鉱石類原料の還元が行われる。
このとき、図6の右半部に示すように、高炉10の下部では、混合層12eにおいて、鉱石類原料とコークスとが完全混合されて、鉱石類原料間にコークスが入り込んだ状態となり、通気性が改善されるとともに、高温ガスが直接鉱石類原料間を通過するため伝熱遅れがなく伝熱特性を改善することができる。
加えて、高炉10の融着帯の下部では、鉱石類原料と高温ガスの接触面積が拡大し、浸炭を促進することができる。また、融着帯内では、通気性および伝熱性を改善することができる。さらに、高炉10の上部でも、鉱石類原料とコークスとが近接して配置されているので、鉱石類原料の還元反応とガス化反応(カーボンソリューションロス反応)との相互活性化現象であるカップリング反応によって還元遅れを生じることなく良好な還元が行われる。
このときの還元反応は、FeO+CO=Fe+CO2で表される。
また、ガス化反応は、C+CO2=2COで表される。
一方、前述した鉱石とコークスとを層状に積層する従来例では、図4または5の左半部で示すように、高炉内に鉱石とコークスとを交互に装入して、高炉内に鉱石層とコークス層とが層状となるように装入する。この場合には、羽口の送風管21からCO主体の高温ガスを流入させたときに、図6の左半部に示すように、融着帯の下部で、コークススリット減により通気が制限されて圧損が上昇することにより、鉱石の高温ガスとの接触面積が小さくなり浸炭が制限されるという問題がある。
また、融着帯の上部側では、コークススリットが形成され、主にこのコークススリットを通じて、鉱石に熱が伝導するために、伝熱遅れが発生して伝熱不足になる。さらに、高炉10の上部では、通気性の良いコークス層と通気性の悪い鉱石層とが積層されているので、昇温速度が低下するだけでなく、還元反応のみが行われ、上記したカップリング反応が望めないので、還元遅れが発生するという問題が生じる。
しかしながら、本発明では、前述したように、コークス層およびコークスと鉱石類原料とを完全混合した混合層12eとで形成される装入層を積層しているので、混合層でコークススリットが形成されることはなく、ガス流れが均一化すると共に、良好な伝熱性を確保して安定的な通気改善が可能となり、上記従来の問題点を有利に解決することができる。
なお、従来、溶銑:1tを製造するのに必要なコークス量(kg)、すなわちコークス比は320〜350kg/t程度であったが,本発明に従って原料装入を行う場合にはコークス比を270〜320kg/t程度まで低減することが可能である。
〔実施例1〕
本発明の効果を実証するために、図7に示す実験装置を用いて、高炉内での原料還元、昇温過程を模擬してその通気抵抗の変化を調べた。
この実験装置は、円筒状の炉体31の内周面に炉芯管32を配置し、この炉芯管32の外側に円筒状の加熱用ヒーター33を配置する。炉芯管32の内側には耐火物で構成された円筒体34の上端に黒鉛製るつぼ35を配置し、このるつぼ35内に装入原料36が装入されている。この装入原料36には、高炉下部の融着層と同程度の状態となるように、パンチ棒37を介して連結した荷重負荷装置38により上部から荷重を負荷する。円筒体34の下部には、滴下物サンプリング装置39が設けられている。
るつぼ35には、その下部の円筒体34を介してガス混合装置40によって調整したガスが送られる。その後、るつぼ35内の装入原料36を通過したガスは、ガス分析装置41で分析される。加熱用ヒーター33には加熱温度制御用の熱電対42が配設され、この熱電対42で温度を測定しながら、制御装置(図示せず)で加熱用ヒーター33を制御することによって、るつぼ35を1200〜1500℃に加熱する。
ここで、るつぼ35内に装入された装入原料36としては、以下に示すものを用いた。
コークスを鉱石層に全く混合させない場合(比較例1)および、表1に示す種々の装入条件、平均層厚:Lav1および中心コークスの厚み:hとして、微粉炭比:180kg/tの高微粉炭比操業を行った。なお、高炉の一日当たりの出銑量(t/d)を炉内容積(m3)で除した値である出銑比は表1に示したとおりである。
また、旋回あたりの装入原料の装入量:Vn、装入原料の最初の落下半径:Rおよび装入原料の落下半径の旋回あたりの半径増加量:ΔRは、表1に記載したとおりである。なお、Rn−Rn-1=ΔR(nは任意の自然数)である。
さらに、それぞれの場合における操業結果を、表1に比較して併記する。
Figure 0005574064
この表1で、コークス比および微粉炭比は、溶銑1tを製造する際に使用したコークス量および微粉炭量(kg)である。
還元材比は、コークス比と微粉炭比の総和である。
ガス利用率は、炉頂におけるCO2とCOとの濃度の比であり、次式により算出する。
ガス利用率=CO2/(CO2+CO)×100
ここで、CO2は炉頂CO2濃度[%]
COは炉頂CO濃度[%]
また、ΔP/Vは高炉内での通気抵抗を指数化した指標であり、次式により算出する。
ΔP/V=(BP−TP)/BGV
ここで、BPは送風圧力[Pa]
TPは炉頂圧力[Pa]
BGVはボッシュガス量[m3(標準状態)/min]
表1から明らかなように、比較例1のコークス比は342kg/tであったが、Lav1をhの0.7〜0.95倍程度の範囲、Lav1を0.90〜1.35(m)程度、hを1.20〜1.50(m)程度の範囲とするなど、本発明に従って原料装入を行う場合には、発明例1のコークス比を312kg/t、また発明例2のコークス比を300kg/t程度まで、と低減することが可能である。
低コークス比とした低還元材比においても、通気抵抗を低滅できることが実証された。
なお、上記実施形態においては、旋回あたりの装入量:Vnおよび装入原料の落下半径の旋回あたりの半径増加量:ΔRを実施例ごとに固定したが、Lav1<hの関係を満足すれば、旋回ごとのVnやΔRを変化させても、問題なく本発明の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、旋回シュートの傾動と、炉項バンカーの流量調整ゲートの開閉制御によって、中央コークス層および混合層を形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、高炉の軸心部に直接するコークスを投入するコークス専用シュートを、旋回シュートと干渉しない位置に配置し、このコークス専用シュートによって高炉の軸心部に直接コークスを装入して中心コークス層を形成するようにしてもよい。そのため、Lav1がhの0.7〜0.95倍程度の範囲、Lav1が0.90〜1.35(m)程度、hが1.20〜1.50(m)程度の範囲とすることにより、低コークス比とした低還元材比においても、通気抵抗を低滅できることが実証された。
〔実施例2〕
さらに、内容積:4000mm級の高炉実機において、原料装入試験を実施し、操業条件を比較した。本高炉においては図1に示すように、高炉上部に3つの独立したバンカーを有し、それぞれにコークスまたは鉱石類原料を装入する。通常装入においては、1チャージごとにコークス2バッチを装入後、鉱石類原料2バッチを装入し、混合装入(120kg/t)においては、コークス1バッチ装入後、2バッチ目のコークス切り出しの前半で炉中心部にコークスを装入し、中心コークス層を形成した。その後、他方のバンカーから鉱石類原料を同時に切り出し、逆傾動装入にて原料を装入しコークス混合層を形成した。
上記手順に従った試験結果を表2に示す。
Figure 0005574064
上記表2において、コークス比および微粉炭比は、溶銑1tを製造する際に使用したコークス量および微粉炭量(kg)である。
還元材比は、コークス比と微粉炭比の総和である。
ガス利用率は、炉頂におけるCOとCOとの濃度の比であり、次式により算出する。
ガス利用率=CO/(CO+CO)×100
ここで、COは炉頂CO濃度[%]
COは炉頂CO濃度[%]
また、ΔP/Vは高炉内での通気抵抗を指数化した指標であり、次式により算出する。
ΔP/V=(BP−TP)/BGV
ここで、BPは送風圧力[Pa]
TPは炉頂圧力[Pa]
BGVはボッシュガス量[m3(標準状態)/min]
表2から明らかなように、発明例1および2は、コークス比が高い比較例1および2よりもさらに低いΔP/Vを示した。また、コークス比が310kg/tと、さらに低い発明例3であっても、コークス比が350kg/tの比較例2と同じΔP/Vが得られた。
以上の結果より、低コークス比とした低還元材比においても、通気抵抗を低滅できることが実証された。
なお、上記実施形態においては、旋回あたりの装入量:Vnおよび装入原料の落下半径の旋回あたりの半径増加量:ΔRを実施例ごとに固定したが、Lav2(n+1)<Lav2(n)の関係を満足すれば、旋回ごとのVnやΔRを適宜変更しても、問題なく本発明の効果を得ることができる。
10 高炉
12a〜12c 炉頂バンカー
13 流量調整ゲート
14 集合ホッパー
15 ベルレス式装入装置
16 旋回シュート
31 炉体
32 炉芯管
33 加熱用ヒーター
34 円筒体
35 黒鉛製るつぼ
36 装入原料
37 パンチ棒
38 荷重負荷装置
39 滴下物サンプリング装置
40 ガス混合装置
41 ガス分析装置
42 熱電対

Claims (2)

  1. 高炉への原料装入1チャージを、コークス装入2バッチ以上、鉱石装入2バッチ以上に分けて、旋回シュートを用いて装入する多バッチ装入において、該コークス装入と該鉱石装入とを同時切り出しで行うに際し、
    nを任意の自然数とした時、以下の式1で求められる上記旋回シュートの旋回ごとの平均層厚:Lav1を、高炉の軸中心部に装入されたコークスの厚み:hよりも小さくする高炉への原料装入方法。
    av1 = Vn/〔(Rn 2−Rn-1 2)π〕 ・・・ 1
    ここに、Vn:n回目の旋回における旋回あたりの装入量(t)/(コークス
    と鉱石混合層の見掛け密度(t/m3))
    n:n回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
    0 =0
  2. 高炉への原料装入1チャージを、コークス装入2バッチ以上、鉱石装入2バッチ以上に分けて、旋回シュートを用いて装入する多バッチ装入において、該コークス装入と該鉱石装入とを同時切り出しで行うに際し、
    nを任意の自然数とした時、以下の式2で求められる上記旋回シュートのn旋回目の平均層厚:Lav2(n)と、以下の式3で求められるn+1旋回目の平均層厚:Lav2(n+1)とが、以下の式4を満足する高炉への原料装入方法。
    av2 (n)= Vn/〔(Rn 2−Rn-1 2)π〕 ・・・ 2
    av2 (n+1)= Vn+1/〔(Rn+1 2−Rn 2)π〕 ・・・ 3
    ここに、Vn:n回目の旋回における旋回あたりの装入原料体積(m3
    n-1:n−1回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
    n:n回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
    n+1:n+1回目の旋回における旋回あたりの装入原料体積(m3
    n+1:n+1回目の旋回における装入原料の落下半径(m)
    0 =0
    av2(n+1)< Lav2 (n) ・・・ 4
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