JP5572565B2 - ブロックポリイソシアネート組成物を製造する方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献7には、アミノ基含有硬化用成分の合成中間体の原料の1つとして、CH−活性アルキルエステルまたはCH−活性アルキルエステルがイソシアネートに付加した付加生成物が、記載されている。
本発明は、上記事情にかんがみてなされたものであり、100℃以下の温度で架橋塗膜を形成可能であり、かつ、湿気安定性に優れ、貯蔵後の硬化性も良好なブロックポリイソシアネート組成物を製造する方法を提供することを目的とする。
(1) 脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、及び芳香族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる1種又は2種以上を骨格として有するポリイソシアネート(a)に、式(I)で示されるマロン酸ジエステル(b)を、ポリイソシアネート(a)のイソシアネート基に対し75−150モル%添加し、ポリイソシアネート(a)のイソシアネート基とマロン酸ジエステル(b)とを反応させる第1工程、並びに、第1工程で得られた生成物と式(II)で示される有機アミン化合物(c)の1種又は2種以上とを反応させる第2工程を含む、ブロックポリイソシアネート組成物の製造方法。
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数1〜8個のアルキル基、フェニル基またはベンジル基を示し、R1とR2は同一でも、異なっていてもよい。)
(式中、R3及びR4は、同一でも異なっていてもよく、エーテル結合、エステル結合、水酸基、カルボニル基、及びチオール基からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有してもよい炭素数1〜30個の炭化水素基であって、R3及びR4は、互いに結合して5員または6員環のシクロアルキル基を形成するか、または、R3とR4に挟まれた窒素原子と共に、架橋員として付加的に窒素または酸素原子を含有してもよい3員、4員、5員または6員環を形成することができる。)
(2) 第2工程において、有機アミン化合物(c)の1種又は2種以上をポリイソシアネート(a)のイソシアネート基に対し50−500モル%添加し、第1工程で得られた生成物と反応させる、上記(1)項に記載のブロックポリイソシアネート組成物の製造方法。
まず、本発明の方法によって製造されるブロックポリイソシアネート組成物の構成について、説明する。
当該ブロックポリイソシアネート組成物に含まれるブロックポリイソシアネートは、下記式(III)により表すことができるものを含むと推定される。
式中、Rは、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、及び芳香族ポリイソシアネートから選ばれる1種又は2種以上から形成されたポリイソシアネートのイソシアネート基を除く残基である。
イソシアネート基平均数は以下の数式により求められる。
(1)テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや、例えば、酢酸、カプリン酸等の有機弱酸塩、
(2)トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや、例えば酢酸、カプリン酸等の有機弱酸塩、
(3)アルキルカルボン酸の例えば錫、亜鉛、鉛等のアルキル金属塩、
(4)ナトリウム、カリウム等の金属アルコラート、
(5)ヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物、
(6)マンニッヒ塩基類、
(7)第3級アミン類とエポキシ化合物との併用、
(8)トリブチルホスフィン等の燐系化合物等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
式(IV)は、ケト体を示しているが、ケト−エノール互変異性体であるエノール体群も含む。例えば、メチン基のプロトンがアミド基側でエノール体となった構造や、エステル基側でエノール体となった構造も含む。この場合のケト体の組成比は、50%以上であることが好ましく、更に好ましくは75%以上であり、より好ましくは90%以上である。
独立構造の場合の式(IV)中のR3、R4は、同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜30個の、任意にエーテル結合、エステル結合、水酸基、カルボニル基、及びチオール基から選ばれる少なくとも一種を含んでもよい炭化水素基である。その中でも、R3、R4は、炭素数1〜8個の炭化水素基であることが好ましく、より好ましくは、炭素数3〜6の分岐アルキル基であることが好ましく、さらに好ましくは、炭素数3〜4の分岐アルキル基であり、最も好ましくは、イソプロピル基である。R3、R4が含んでもいい好ましい置換基としては、エーテル結合、エステル結合が挙げられる。R3、R4が、炭素数30以下のアルキル基であることによって、有効NCO%の低下を抑制し、塗料とした時の主剤等との相溶性を高く保つことができる。
連結構造の場合の式(IV)中の(R3)(R4)N−部分は、以下に示す窒素原子を含む環状二級アミンの活性水素を除く残基である。具体的な環状二級アミンとしては、2−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンのようなアザビシクロ系化合物、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、2−メチルピロリジン、3−ピロリジオール、2−ピロリドン、プロリン、4−ヒドロキシプロリン、ピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、4−ベンジルピペリジン、2,4−ジメチルピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、3−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンエタノール、4−ピペリジノール、2−ピペリドン、4−ピペリドン、4−ピペリジンカルボン酸メチルエステル、4−ピペリジンカルボン酸エチルエステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドン、4−ピペリジノピペリジン、デカヒドロキノリン、ピペラジン、N−メチルピペラジン、N−エチルピペラジン、N−アリルピペラジン、N−イソブチルピペラジン、N−シクロヘキシルピペラジン、N−シクロペンチルピペラジン、N−フェニルピペラジン、1−(2−ピリジル)ピペラジン、1−(4−ピリジル)ピペラジン、1−(2−ピリミジル)ピペラジン、N−メチルホモピペラジン、N−アセチルホモピペラジン、N−ブチリルホモピペラジン、オキサゾリジン、モルホリン、イミダゾリジン、2−イミダゾリドン、ヒダントイン、1−メチルヒダントイン、5−メチルヒダントイン、クレアチニン、パラバン酸、ウラゾール、チアゾリジン、チアルジンのような飽和環状二級アミン、ピロール、2−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロール、2−アセチルピロール、2−ピロールカルボン酸、インドール、3H−インドール、3−メチルインドール、2−フェニルインドール、3−ヒドロキシルインドール、3−インドール酢酸、インドリン、2−インドリノン、イサチン、α−シサチンオキシム、イソインドール、イソインドリン、1−イソインドリノン、カルバゾール、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、9−アクリドン、ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾロン、1H−1,2,3−トリアゾール、1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾール、プリン、キサンチン、フェノキサジン、無水イサト酸、ベンゾチアゾリン、2−ベンゾチアゾロン、フェノチアジン、5,10−ジヒドロフェナジン、β−カルボリン、ペリミジンのような芳香族二級アミン、2−ピロリン、3−ピロリン、ジヒドロピリジン、2−ピラゾリン、5−ピラゾロン、2−イミダゾリン、4H−1,4−オキサジン、4H−1,4−チアジン、2H,6H−1,5,2−ジチアジンのような不飽和結合含有環状二級アミン等が挙げられる。
式(V)中、R5、R6、R7、R8は、各々独立して水素あるいはメチル基を示し、かつ、そのうち少なくとも1つはメチル基である。
すなわち、上記式(IV)における窒素原子上のアルキル置換基において、窒素原子と隣接する炭素原子の少なくとも1つが2個以上の炭素原子と結合していることが好ましい。
R11、R12は、同じでも異なっていてもよく、水素、あるいは炭素数1〜30個の、任意にエーテル結合、エステル結合、水酸基、カルボニル基、及びチオール基から選ばれる少なくとも一種を含んでもよい炭化水素基であり、任意にR11、R12は一緒になって5員または6員のシクロアルキル基を形成するか、またはR11とR12に挟まれた窒素原子と一緒になって、架橋員として付加的に窒素または酸素原子を含んでもよい3員、4員、5員または6員環を形成することができる。)
本発明の製造方法によって得られると推定される式(III)中のAにおける式(VI)に示されるブロックポリイソシアネートの含有量は、低温硬化性を維持しつつ、結晶化を抑制する観点から、50質量%以下であることが好ましいと考えられ、さらに好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、最も好ましくは10質量%以下である。
(1)メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノールなどの脂肪族アルコール類、
(2)アルキルフェノール系;炭素原子数4以上のアルキル基を置換基として有するモノおよびジアルキルフェノール類であって、例えばn−プロピルフェノール、i−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノアルキルフェノール類、ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等のジアルキルフェノール類、
(3)フェノール系;フェノール、クレゾール、エチルフェノール、スチレン化フェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル等、
(5)メルカプタン系;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等、
(6)酸アミド系;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等、
(7)酸イミド系;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等、
(8)イミダゾール系;イミダゾール、2−メチルイミダゾール等、
(9)尿素系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等、
(10)オキシム系;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等、
(11)アミン系;ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−ブチルアミン)、ジ(t−ブチル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、N−t−ブチルシクロヘキシルアミン、2−メチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等、
(12)イミン系;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等、
(13)ピラゾール系;ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等がある。
第1工程の反応に際しては、反応触媒を使用することができる。具体的な反応触媒としては、錫、亜鉛、鉛等の有機金属塩、金属アルコラート、及び3級アミン等が挙げられる。
第2工程で使用する有機アミン(c)は、第1工程後のポリイソシアネートとマロン酸ジエステル(b)との反応生成物のエステル部との反応を主目的として、添加している。しかしながら、第1工程後にイソシアネート基が残存している場合は、残存イソシアネート基と第2工程で用いる有機アミン(c)が反応しても構わない。その場合、式(III)におけるBとなると推定される。
また、第1工程でポリイソシアネート(a)におけるイソシアネート基に対するマロン酸ジエステル(b)が100モル%を超える量添加された場合には、第1工程終了後に、マロン酸ジエステル(b)が残存する。その場合、第1工程後に残存するマロン酸ジエステル(b)と第2工程で添加した有機アミン化合物(c)との反応物であるマロン酸モノエステルモノアミドあるいはマロン酸ジアミドを、一部含んでいても構わない。
式(IX)中、R5、R6、R7、R8は、各々独立して水素あるいはメチル基を示し、かつ、そのうち少なくとも1つはメチル基である。
すなわち、有機アミン化合物(c)としては、上記式(II)における窒素原子上のアルキル置換基において、窒素原子と隣接する炭素原子の少なくとも1つが2個以上の炭素原子と結合していることが、好ましい。
第2工程の反応も、第1工程と同様、一般に−20〜150℃で行うことができるが、好ましくは0〜100℃であり、より好ましくは40〜80℃である。150℃以下で反応を行うことによって副反応を抑制することができ、また、−20℃以上で反応を行うことによって反応速度を高く維持することができる。
得られる塗料組成物としての湿気安定性を向上させるため、上記第2工程の反応後に残存した有機アミン化合物(c)は、例えば、減圧下20〜80℃加熱することによる除去精製等を実施し、残存量を低減させることが好ましい。有機アミン化合物(c)の残存量としては、ブロックポリイソシアネートのブロックイソシアネート基に対し、100モル%以下が好ましく、より好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下、最も好ましくは10モル%以下である。この場合のブロックイソシアネート基のモル数は、前駆体であるポリイソシアネート由来のイソシアネート基を基準としたモル数を示す。
また、第1工程で生成したポリイソシアネートとマロン酸ジエステルの反応生成物のエステル基と有機アミン化合物の反応により解離したアルコール化合物についても、得られる塗料組成物としての湿気安定性を向上させるためには、残存した有機アミン化合物と同様、残存量を低減させることが好ましい。当該アルコール化合物の残存量としては、ブロックポリイソシアネートのブロックイソシアネート基に対し、80モル%以下が好ましく、より好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下、最も好ましくは10モル%以下である。
(1)ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなど、
(2)エリスリトール、D−トレイトール、L−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等糖アルコール系化合物、
(3)アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類、
(4)トレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、メリビオースなどの二糖類、
(5)ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトースなどの三糖類、
(6)スタキオースなどの四糖類等が挙げられる。
ポリウレタンポリオールは、常法により、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得ることができる。カルボキシル基を含有しないポリオールとしては、低分子量のものとして、エチレングリコール、プロピレングリコール等が例示され、高分子量のものとして、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が例示される。
ポリアミンの具体例としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミン等のジアミン類、ビスヘキサメチレントリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタメチレンヘキサミン、テトラプロピレンペンタミン等の3個以上のアミノ基を有する鎖状ポリアミン類、1,4,7,10,13,16−ヘキサアザシクロオクタデカン、1,4,7,10−テトラアザシクロデカン、1,4,8,12−テトラアザシクロペンタデカン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン等の環状ポリアミン類が挙げられる。
全塩基性組成物の添加量は、その塩基性基が、塗料中の各成分に存在する全酸性分100モル%に対し、30モル%以上であることが好ましい。下限値としては、さらに好ましくは50モル%であり、より好ましくは70モル%、最も好ましくは100モル%以上である。また、上限値としては、好ましくは500モル%であり、より好ましくは400モル%、さらに好ましくは300モル%である。
また、自動車の新車ラインの塗装のように、数層の塗液をウェットオンウェットで積層する場合、この塗料組成物中あるいは硬化後の架橋塗膜中に有機アミン化合物が存在するため、下層あるいは上層の架橋反応の触媒として働く可能性もある。
(数平均分子量の測定)
ポリイソシアネートの数平均分子量は、下記の装置を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下GPCという)測定によるポリスチレン基準の数平均分子量である。
装置:東ソー(株)HLC−8120GPC(商品名)
カラム:東ソー(株)TSKgel SuperH1000(商品名)×1本
TSKgel SuperH2000(商品名)×1本
TSKgel SuperH3000(商品名)×1本
キャリアー:テトラハイドロフラン
検出方法:示差屈折計
装置:東ソー(株)HLC−8120GPC(商品名)
カラム:東ソー(株)TSKgel SuperHM−H(商品名)×2本
キャリアー:N,N−ジメチルホルムアミド
検出方法:示差屈折計
E型粘度計(トキメック社製VISCONIC ED型(商品名))を用いて、25℃で測定した。
ここでの有効NCO基質量%とは、ブロック化反応後のブロックポリイソシアネート組成物中に存在する架橋反応に関与しうるブロックイソシアネート基量を定量化するものであって、イソシアネート基の質量%として表し、以下の式により算出される。
{(ブロックポリイソシアネート組成物の固形分(質量%))×(反応に使用したポリイソシアネート質量×前駆体のポリイソシアネートのイソシアネート基含有量%)}/(ブロック化反応後のブロックポリイソシアネート組成物の樹脂質量)
なお、溶剤等で希釈されている場合は、希釈された状態での値を記載する。
第1工程反応後のイソシアネート基残存モル%(p)、第2工程反応後の有機アミン化合物の反応モル%(q)、第2工程における有機アミン化合物のイソシアネート基に対する添加モル%(r)とした時、以下の式から算出した。
p≠0の場合、有機アミン化合物は、残存するイソシアネート基と優先して反応するため、有機アミン化合物の反応分からその量も考慮する必要がある。そのため、x={(q×r)−p}、x/y={(q×r)−p}/(100−x)として算出した。第1工程終了後のイソシアネート基残存モル%は反応液の赤外スペクトル測定より定量し、有機アミン化合物の反応率は、第2工程終了後に減少した有機アミン化合物の量をガスクロマトグラフ測定で定量することによって算出した。
装置:島津製作所製GC−14A(商品名)
カラム:島津ジーエルシー製DB−1(商品名)
なお、式(VI)に示される置換基を有するブロックポリイソシアネートは、第2工程の有機アミン2モル等量がマロン酸ジエステル部分1モル当量と反応することで生成しうる。しかし、モデル化合物での実験結果(イソシアネート成分として、n−ヘキシルイソシアネートを使用)から第2工程で有機アミンとして、2級アミンを使用した場合、おそらく立体障害から、ブロックポリイソシアネート全体の1質量%以下しか生成しないことがわかった。そこで、x/y比の算出には、式(VI)の置換基を有するブロックポリイソシアネートの生成は無視した。
また、第1工程で残存するマロン酸ジエステルと第2工程で添加する有機アミン化合物が反応しうる。しかし、上記のモデル実験例のガスクロマトグラフ測定により、マロン酸モノエステルモノアミド、マロン酸ジアミドの合計量が1質量%以下であることから、有機アミンとして2級アミンを使用した場合のx/yの算出には、この反応による有機アミンの減少は無視した。
以下の装置を用いた1H−NMR測定から、ブロックポリイソシアネートの構造特定を実施した。ケミカルシフト基準:テトラメチルシランを0ppmとした。
第1工程生成物であるイソシアネート基とマロン酸ジエステルとの反応物のケト体のメチンプロトンは、4.3ppm付近に、そのエノール体のプロトンは16.5ppm付近に観測された。また、第2工程後の生成物である式(IV)のAのケト体のメチンプロトンは、4.5ppm付近に、そのエノール体のプロトンが19.2ppm付近に観測された。これらのピークの積分値から、第2工程の反応比、ケト体とエノール体の存在比を確認した。
装置:日本電子製ECS−400(商品名)
溶剤:重クロロホルム
積算回数:128回
試料濃度:5質量%
ケミカルシフト基準:テトラメチルシランを0ppmとした。
作成した塗料溶液を乾燥後膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、90℃で30分間焼付けし、硬化塗膜を得た。その硬化塗膜を焼付け後、20℃で1時間放置し、アセトン中に20℃、24時間浸漬後、未溶解部質量の浸漬前質量に対する値を計算した。ゲル分率が85%以上の場合を◎、80%以上85%未満の場合を○、70%以上80%未満の場合を○△、60%以上70%未満を△、50%以上60%未満の場合を×、50%未満の場合を××とした。
作成した塗料溶液を40℃、10日間貯蔵し、その後、乾燥後膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、90℃で30分間焼付けし、硬化塗膜を得た。その硬化塗膜を焼付け後、20℃で1時間放置し、アセトン中に20℃、24時間浸漬後、未溶解部質量の浸漬前質量に対する値(貯蔵後ゲル分率)を計算した。貯蔵後ゲル分率が、貯蔵後ゲル分率/初期ゲル分率=0.90以上の場合を◎、0.85以上0.90未満の場合を○、0.80以上0.85未満の場合を△、0.75以上0.80未満の場合を×、0.75未満の場合を××とした。
ブロックポリイソシアネート組成物を有効NCO基として30mmol分取り、そこに、水5.4g(300mmolに相当)を添加し、その後、全体の溶液の質量が200gとなるようにジエチレングリコールジメチルエーテルを添加し、攪拌し、試験溶液を得た。その溶液を内量300ccの三角フラスコに移し、そこに、シリコンゴム栓で固定したメスピペットの先を液面に浸漬させた状態で固定し、40℃のウォーターバスに入れて、メスピペットの液面の高さにより、ガス発生量を測定した。40℃、10日間貯蔵し、その期間に発生したガス(炭酸ガス)の量が4cc未満の場合を◎◎、4cc以上8cc未満の場合を◎、8cc以上16cc未満の場合を○、16cc以上24cc未満の場合を△、24cc以上32cc未満の場合を×、32cc以上の場合を××とした。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4つ口フラスコの内部を窒素置換し、HDI:1000gを仕込み、60℃で攪拌下、触媒としてトリメチルベンジルアンモニウム・ハイドロオキサイド0.1gを加えた。4時間後、反応液の転化率が38%になった時点でリン酸0.2gを添加して反応を停止した。その後、反応液を濾過した後、未反応のHDIモノマーは薄膜蒸留により除去した。
得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は2,700mPa・s、イソシアネート基含有量は22.2質量%、数平均分子量は650、イソシアネート基平均数は3.4であった。その後、NMR測定により、イソシアヌレート結合の存在を確認した。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI:1000質量部、3価アルコールであるトリメチロールプロパン(分子量134)22質量部を仕込み、攪拌下反応器内温度を90℃1時間保持しウレタン化を行った。その後反応液温度を60℃に保持し、イソシアヌレート化触媒トリメチルベンジルアンモニウム・ハイドロオキサイドを加え、転化率が48%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。その後、反応液を濾過した後、未反応のHDIを薄膜蒸留装置により除去した。
得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は25,000mPa・s、イソシアネート基含有量は19.9質量%、数平均分子量は1080、イソシアネート基平均数は5.1であった。その後、NMR測定により、ウレタン結合、アロファネート結合、イソシアヌレート結合の存在を確認した。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI:700質量部、IPDI:300質量部、3価アルコールであるポリカプロラクトン系ポリエステルポリオール「プラクセル303」(ダイセル化学の商品名:分子量300)30質量部を仕込み、攪拌下反応器内温度を90℃1時間保持しウレタン化を行った。その後反応液温度を60℃に保持し、イソシアヌレート化触媒トリメチルベンジルアンモニウム・ハイドロオキサイドを加え、転化率が42%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。その後、反応液を濾過した後、未反応のHDI、IPDIを薄膜蒸留装置により除去した。
得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は60,000mPa・s、イソシアネート基含有量は18.9質量%、数平均分子量は900、イソシアネート基平均数は4.1であった。その後、NMR測定により、ウレタン結合、アロファネート結合、イソシアヌレート結合の存在を確認した。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、製造例1で得られたポリイソシアネート100質量部(この場合のポリイソシアネートのイソシアネート基モル数を100とする)、酢酸n−ブチル92.4質量部、マロン酸ジエチル88.9質量部(ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基の105モル%に相当)を仕込み、60℃に保持した。その後、28%ナトリウムメチラート0.77質量部を添加し、4時間保持した。赤外スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の消失を確認し、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.76質量部を添加した。
引き続き、ジイソプロピルアミン53.5質量部(ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基の100モル%に相当)を添加し、反応液温度70℃で5時間保持した。この反応液をガスクロマトグラフで分析し、ジイソプロピルアミンの反応率が70%であることを確認した。その後、n−ブタノールを19.6部添加し、固形分濃度60質量%のブロックポリイソシアネート組成物が得られた。得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性と、ブロックポリイソシアネートの式(III)における構造を表1に示す。
別途、上記ブロックポリイソシアネート組成物をナスフラスコに移し、エバポレーターを用いて、60℃、10hPaの減圧度で、60分間減圧留去を行い、大部分の溶剤を取り除いた後、NMR測定を行った。その結果、式(III)におけるx/y=2.4であった。また、A成分のケト体/エノール体組成比は、99/1であった。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、製造例2で得られたポリイソシアネート100質量部(この場合のポリイソシアネートのイソシアネート基モル数を100とする)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート92.7質量部、マロン酸ジエチル60.7質量部(ポリイソシアネート組成物におけるイソシアネート基の80モル%に相当)を仕込み、60℃に保持した。その後、28%ナトリウムメチラート0.68質量部を添加し、4時間保持した。赤外スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の残存率が22%であることを確認し、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.66質量部を添加した。
引き続き、ジイソプロピルアミン47.9質量部(ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基の100モル%に相当)を添加し、反応液温度70℃で5時間保持した。この反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、ジイソプロピルアミンの反応率が80%であることを確認した。その後、この反応液をナスフラスコに移し、エバポレーターを用いて、60℃、10hPaの減圧度で、30分間減圧留去を行った。減圧留去実施の質量を測定したところ、反応液の固形分は73質量%であった。その後、再度、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート53.9質量部を添加し、固形分濃度60質量%のブロックポリイソシアネート組成物が得られた。エタノール、ジイソプロピルアミンの残存量をガスクロマトグラフで測定したところ、それぞれ0.3質量%、0.4質量%であった。得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性と、ブロックポリイソシアネートの式(III)における構造を表1に示す。
表1に示す成分及び割合を用いた以外は実施例1と同様に行った。得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性と、ブロックポリイソシアネートの式(III)における構造を表1に示す。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、製造例1で得られたポリイソシアネート100質量部(この場合のポリイソシアネートのイソシアネート基モル数を100とする)、酢酸n−ブチル97.8質量部を仕込み、40℃に保持した。その後、3,5−ジメチルピラゾール52.3質量部(ポリイソシアネート組成物におけるイソシアネート基の103モル%に相当)を5回に分けて、添加した。添加終了後、1時間攪拌し、その後、赤外スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の消失を確認し、固形分濃度60質量%のブロックポリイソシアネート組成物が得られた。得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性と、ブロックポリイソシアネートの式(III)における構造を表1に示す。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、製造例2で得られたポリイソシアネート組成物100質量部(この場合のポリイソシアネートのイソシアネート基モル数を100とする)、酢酸n−ブチル92.9質量部を仕込み、40℃に保持した。その後、メチルエチルケトオキシム42.5質量部(ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基の103モル%に相当)を滴下ロートから滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、その後、赤外スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の消失を確認し、固形分濃度60質量%のブロックポリイソシアネート組成物が得られた。得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性と、ブロックポリイソシアネートの式(III)における構造を表1に示す。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、製造例1で得られたポリイソシアネート100質量部(この場合のポリイソシアネートのイソシアネート基モル数を100とする)、酢酸n−ブチル92.4質量部、マロン酸ジエチル42.3質量部(ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基の50モル%に相当)を仕込み、60℃に保持した。その後、28%ナトリウムメチラート0.58質量部を添加し、4時間保持した。赤外スペクトルを測定した結果、マロン酸ジエチル添加モル分のイソシアネート基の消失を確認し、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.57質量部を添加した。
引き続き、ジイソプロピルアミン26.8質量部ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基の50モル%に相当)を添加し、反応液温度70℃で5時間保持した。その後、赤外スペクトル測定により、イソシアネート基の消失を確認した。ガスクロマトグラフィーで分析した結果、エタノール、ジイソプロピルアミンが存在しないことを確認した。その後、n−ブタノールを20.3部添加し、固形分濃度60質量%のブロックポリイソシアネート組成物が得られた。得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性と、ブロックポリイソシアネートの式(III)における構造を表1に示す。
*1 (各化合物のモル数)/(ポリイソシアネートのイソシアネート基のモル数)のモル%
*2 2−エチルヘキシルアシッドホスフェート(城北化学工業の商品名)
*3 (消失したアミンのモル数)/(反応に添加したアミンのモル数)をGC分析から算出した値
*4 表1記載の配合物としての有効NCO基の質量%(計算値)
*5 <>内に記載の化合物の活性水素を除く残基
*6 DEM:マロン酸ジエチル(R1:エチル基、R2:エチル基)
*7 DIPA:ジイソプロピルアミン(R3:イソプロピル基、R4:イソプロピル基)
*8 PMA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
*9 DNBA:ジn−ブチルアミン(R3:n−ブチル基、R4:n−ブチル基)
*10 鎖状アミン化合物であるDNBA及び窒素原子を含む環状アミン化合物である2,6−ジメチルピペリジン由来のR3及びR4の混合
*11 DIPM:マロン酸ジイソプロピル(R1:イソプロピル基、R2:イソプロピル基)
*12 ECHA:N−エチルシクロヘキシルアミン(R3:エチル基、R4:シクロヘキシル基)
*13 N75BA(ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット型ポリイソシアネート組成物の75%酢酸ブチル溶液:バイエル社の商品名)
*14 ME20−100(ヘキサメチレンジイソシアネートとポリオールとのウレタン、アロファネート型ポリイソシアネート組成物:旭化成ケミカルズ株式会社の商品名)
*15 DMM:マロン酸ジメチル(R1:メチル基、R2:メチル基)
*16 VESTANAT T1890E(イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物の70%酢酸ブチル溶液:エボニックデグサ社の商品名)
*17 コロネートL(トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン体とのウレタン型ポリイソシアネート組成物の75%酢酸エチル溶液:日本ポリウレタン工業株式会社の商品名)
*18 マロン酸ジエチルの活性水素を除く残基及びジイソプロピルアミンの活性水素を除く残基の混合
*19 鎖状アミン化合物であるDIPA及び窒素原子を含む環状アミン化合物である2,2,6,6−テトラメチルピペリジン由来のR3及びR4の混合
*20 DPhM:マロン酸ジフェニル(R1:フェニル基、R2:フェニル基)
*21 窒素原子を含む環状アミン化合物である2,6−ジメチルピペリジン由来のR3、R4
主剤にアクリルポリオール(DIC株式会社の商品名「A801」、樹脂分濃度50質量%、樹脂あたりの水酸基価100mgKOH/g)100質量部と、実施例1で得られたブロックポリイソシアネート組成物60.4質量部(ブロックイソシアネート基と主剤の水酸基の当量比を1.0で配合)とを配合し、酢酸ブチルで塗料固形分が40質量%になるように調整した。作成した塗料溶液を乾燥後膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、90℃で30分間焼付けし、初期ゲル分率を測定した。結果を表2に示す。
また、上記で作成した塗料溶液を40℃×10日間貯蔵した後、上記の方法で焼付塗膜を作成し、貯蔵後のゲル分率を測定した。貯蔵後のゲル分率保持率を表2に示す。さらに、ブロックポリイソシアネート組成物20.3g(有効NCO基として30mmolに相当)に、水5.4g(300mmolに相当)を配合し、最後にジエチレングリコールジメチルエーテル174.3g(この3成分の全体で200gとなるように調整)を配合し、攪拌し、ブロックポリイソシアネート組成物の溶液を得た。この溶液の40℃、10日間貯蔵中に発生したガス(炭酸ガス)の量を測定した。この結果を表2に示す。
表2に示す成分及び割合を用いた以外は実施例16と同様に行った。得られたブロックポリイソシアネート組成物の初期ゲル分率、貯蔵後ゲル分率保持率、湿気安定性の結果を表2に示す。
実施例2で得られたブロックポリイソシアネート組成物22.9質量部、水16.5質量部、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社の商品名「ニューコール290M」、固形分70質量%)3質量部をそれぞれ添加し、ホモミキサーで混合した。混合後、乳白色の水分散液が得られた。その後、この水分散液とアクリルエマルジョン(樹脂分濃度42質量%、樹脂あたりの水酸基価40mgKOH/g、Tg20℃、数平均分子量170,000)100質量部を混合した(ブロックイソシアネート基と主剤の水酸基の当量比を1.0で配合、塗料固形分は40質量%で調整)。混合後、乳白色の水分散液が得られた。作成した塗液を乾燥後膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、90℃で30分間焼付けし、ゲル分率を測定した。結果を表2に示す。
*22 アクリルポリオール(DIC株式会社の商品名「A801」、樹脂分濃度50質量%、樹脂あたりの水酸基価100mgKOH/g)
*23 アクリルエマルジョン(樹脂分濃度42質量%、樹脂あたりの水酸基価40mgKOH/g、Tg20℃、数平均分子量170,000)
Claims (2)
- 脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、及び芳香族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる1種又は2種以上を骨格として有するポリイソシアネート(a)に、式(I)で示されるマロン酸ジエステル(b)を、ポリイソシアネート(a)のイソシアネート基に対し75−150モル%添加し、ポリイソシアネート(a)のイソシアネート基とマロン酸ジエステル(b)とを反応させる第1工程、並びに、第1工程で得られた生成物と式(II)で示される有機アミン化合物(c)の1種又は2種以上とを反応させる第2工程を含む、ブロックポリイソシアネート組成物の製造方法。
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数1〜8個のアルキル基、フェニル基またはベンジル基を示し、R1とR2は同一でも、異なっていてもよい。)
(式中、R3及びR4は、同一でも異なっていてもよく、エーテル結合、エステル結合、水酸基、カルボニル基、及びチオール基からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有してもよい炭素数1〜30個の炭化水素基であって、R3及びR4は、互いに結合して5員または6員環のシクロアルキル基を形成するか、または、R3とR4に挟まれた窒素原子と共に、架橋員として付加的に窒素または酸素原子を含有してもよい3員、4員、5員または6員環を形成することができる。) - 第2工程において、有機アミン化合物(c)の1種又は2種以上をポリイソシアネート(a)のイソシアネート基に対し50−500モル%添加し、第1工程で得られた生成物と反応させる、請求項1に記載のブロックポリイソシアネート組成物の製造方法。
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