JP5572358B2 - グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩、その製造方法、及び化粧料。 - Google Patents

グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩、その製造方法、及び化粧料。 Download PDF

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Description

本発明は、化粧料の原料等として好適に用いられるグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩に関する。本発明は、又、前記グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩の製造方法に関する。本発明は、更に、前記グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩を配合した化粧料に関する。
アスコルビン酸は、安全かつ有用な物質であり、抗酸化効果、コラーゲン産生促進効果、優れた美白効果等を有する化合物として知られている。しかし、アスコルビン酸は、光、熱、酸化に対して非常に不安定であり、化粧品、食品、医薬品等での利用が妨げられていた。そこで、アスコルビン酸より経時安定性が向上したものとして、種々のアスコルビン酸誘導体又はその塩が提案されており、美白用の皮膚外用剤への配合、保湿剤としての配合、コラーゲン産生促進剤等の目的で化粧料への配合が提案されている。(特許文献1、特許文献2)
しかしながら、特許文献1のアスコルビン酸誘導体の中で、特に保湿効果に優れるグリセリルアスコルビン酸は水溶性であるため、皮膚や粘膜等疎水性部位に適用すると浸透性が低いものとなり、目的とする組織まで到達し難いという問題点があった。
この問題点を解決すべく、特許文献1に長鎖アルキル基がグリセリン骨格部にエーテル結合した化合物等が開示されているが、グリセリル基にアルキル基が単純にエーテル結合しているのみで、生体内でグリセリルアスコルビン酸が遊離し難く、皮膚内部でグリセリルアスコルビン酸が持つ保湿効果を期待することができない。また、製造コストも高いものとなっている。
特許文献3、特許文献4では、グリコシル−L−アスコルビン酸のアシル化誘導体について開示されており、ラジカル捕捉能や、抗壊血病に対して優れると示されているが、保湿効果に関しては全く開示されておらず、皮膚の柔軟性や肌荒れ改善等に大きく関与する保湿効果というものを期待できるとは考え難い。
そこで、グリセリルアスコルビン酸が有する保湿効果を有するとともに、皮膚への浸透性が良好であり、更に、美白効果、コラーゲン産生促進効果等に優れ安価に製造可能なグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体が望まれている。
WO2009/025328公報 特開2005−60239号公報 特開平11−286497号公報 特許第4307784号
本発明は、グリセリルアスコルビン酸が有する優れた機能を有するとともに、皮膚浸透性にも優れ、更に、保湿効果、使用感、肌荒れ防止効果(肌荒れ改善効果)、老化防止効果、皮膚光老化防止効果、コラーゲン産生促進効果、美白効果、メイラード反応阻害効果、しわ形成阻害効果、抗酸化効果、血行促進効果、又は細胞増殖効果等に優れる新規なグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩を提供することを課題とする。本発明は、又、この新規なグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩を、容易に安価に製造することができる製造方法を提供することを課題とする。本発明は更に、この新規なアシル化アスコルビン酸誘導体又はその塩を配合し優れた機能を有する化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記実情に鑑みて鋭意検討した結果、グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は油溶性であるものの、生体内では高い保湿性を有することを見出した。また、本発明のアシル化誘導体は、グリセリルアスコルビン酸にアシル化剤を反応させることにより得られることを見出した。これらのグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は化粧品として用いることができ、食品の添加剤、飼料等としても利用できる。本発明は、これらの知見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明は、前記課題をグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体を提供することにより解決するものである。(請求項1)
請求項2の発明は、アスコルビン酸骨格の5位の酸素に水素が結合したものであり、これらのグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は、化粧料とした際の塗布のし易さ、塗布時のべとつきの無さ等使用感に優れる。請求項2は、この特に好ましい態様に該当するものである。
請求項3の発明は、グリセリルアスコルビン酸が有する水酸基のうち、一つの水酸基にアシル基が結合したものであって、水への溶解性にも優れ、化粧水等の化粧料に高配合で配合することも可能である。請求項3は、この特に好ましい態様に該当するものである。
請求項4の発明は、グリセリルアスコルビン酸のアスコルビン酸骨格の6位の水酸基のみがアシル基で置換されているものであって、他の水酸基にアシル基が置換しているものよりも、クリームや乳液といった乳化物の安定性を向上させる。請求項4は、この特に好ましい態様に該当するものである。
請求項5の発明は、2−O−グリセリルアスコルビン酸のアスコルビン酸骨格の6位にアシル基が置換されたものであって、アスコルビン酸骨格の6位にアシル基が置換されたものの中でも、アスコルビン酸骨格の2位にグリセリンが結合していることにより経時安定性、乳化安定性、経時的着色の無さ等に優れる。また、3位の水酸基を公知の方法で中和塩を作製することができ、水への溶解性を向上させることが可能である。請求項5は、この特に好ましい態様に該当するものである。
加えて、本発明は、グリセリルアスコルビン酸にアシル化剤を反応させることを特徴とする、グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体の製造方法を提供することにより、グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体を容易に製造する課題を解決するものである。(請求項6)
さらに加えて、本発明は、保湿効果、使用感、肌荒れ防止効果、老化防止効果、コラーゲン産生促進効果、美白効果等の優れた機能を有する、グリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体を含む化粧料を提供することにより、優れた機能を有する化粧料を提供し、前記課題を解決するものである。(請求項7)
本発明でいうグリセリル基とは、HO−CH−CH(OH)−CH−、を表し、グリセリルアスコルビン酸とはアスコルビン酸の各水酸基の酸素のいずれかまたは複数個の酸素にグリセリル基が結合したもである。本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体とは、グリセリルアスコルビン酸に疎水性が付与される全てのグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体を含む。アシル化誘導体のために望ましいグリセリルアスコルビン酸としては、アスコルビン酸の2位の水酸基の酸素にHO−CH−CH(OH)−CH−であるグリセリル基が結合した2−O−グリセリルアスコルビン酸である。
本発明でいうアシル化とは、グリセリルアスコルビン酸にアシル基R−CO−を導入することを意味する。ここで、Rは直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルキル基を有する、通常炭素数2〜17のアルキル基が好ましく、更に好ましくは、4〜15である。したがって、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体とは、前述のようにグリセリルアスコルビン酸における1または複数の水酸基、望ましくは、グリセリルアスコルビン酸におけるアスコルビン酸骨格の1つの水酸基にアシル基が結合した化合物全般を表す。
本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体の具体例としては、以下に示す化合物を挙げることができるが、本発明の範囲は以下に示すものに限定されるものではない。
なお、以下の例示においてアシル基とは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、エイコサノイル基、ヘキサデセノイル基、オクタデセノイル基、オクタデカトリエノイル基、イコサテトラエノイル基、イソオクタノイル基、イソパルミトイル基、イソステアロイル基、2−プロピルペンタノイル基、2−ブチルヘキサノイル基、2−ペンチルヘプタノイル基等を示す。
2−O−グリセリル−6−O−アシルアスコルビン酸、2−O−グリセリル−5−O−アシルアスコルビン酸、2−O−グリセリル−3−O−アシルアスコルビン酸、2−O−アシルグリセリルアスコルビン酸、3−O−グリセリル−6−O−アシルアスコルビン酸、3−O−グリセリル−5−O−アシルアスコルビン酸、3−O−グリセリル−2−O−アシルアスコルビン酸、3−O−アシルグリセリルアスコルビン酸等がグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体として挙げられる。
本発明のアシル化誘導体は諸種の方法により製造することができる。例えばグリセリルアスコルビン酸と種々のアシル化剤と反応させることにより本発明のアシル化誘導体が得られる。
アシル化剤としては、カルボン酸塩化物、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、カルボン酸等があり、本発明でいうアシル化剤とは、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソバレリアン酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトイル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノレイン酸、アラキドン酸、ペトロセリン酸、エレオステアリン酸、リカン酸、パリナリン酸、タリリン酸、カドレイン酸、べヘン酸、リグノセリン酸、ネルボン酸及びメリシン酸等のカルボン酸並びにこれら化合物の酸ハライド、カルボン酸無水物及びカルボン酸エステル等である。
本発明のアシル化反応は、各種溶媒中で行うことができる。溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール等のプロトン性溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等の非プロトン性溶媒、又はそれらの混合溶媒等を挙げることができ、特に制限はない。
反応温度は特に制限ないが、グリセリルアスコルビン酸とアシル化剤との反応の進行を速くするために、好ましくは0〜100℃、反応に位置選択性を得るために、より好ましくは20〜60℃である。反応溶媒のpHは特に制限はないが、反応の進行を速くするために、好ましくはアルカリ性条件下、グリセリルアスコルビン酸及びアシル化剤の反応中の分解を防ぐために、より好ましくはpH8〜11である。
アスコルビン酸類は酸化されやすいため、この反応は、反応系内をアルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガスで置換して行うことが好ましく、不活性ガス下で反応を行うことにより、着色、着臭等を低減することができるが、不活性ガスで置換しなくても本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体を得ることができる。触媒としては、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ触媒、塩酸、硫酸等の酸触媒、塩化アルミニウム等の金属触媒を使用することが可能である。臭化テトラブチルアンモニウム等の相間移動触媒を使用することも可能である。また、リパーゼ等の酵素を用いて反応を行うことが可能である。反応を行うときは、十分に混ざるように、触媒を少量の水に溶解させて添加してもよい。又、グリセリルアスコルビン酸とアシル化剤等の原料の混合方法は特に限定されないが、アシル化剤を反応系中に滴下することもできる。
グリセリルアスコルビン酸に対するアシル化剤の使用量は、特に制限はないが、グリセリルアスコルビン酸の1モルに対して0.5〜5モルが好ましい。グリセリルアスコルビン酸に対するアシル化剤の使用量が少ない程、付加反応の位置特異性、即ち、アスコルビン酸骨格の6位への選択的付加が明白になる。又、アスコルビン酸骨格の6位のみに付加させる場合は、使用するアシル化剤は0.5〜1.5モル程度の範囲が好ましい。
グリセリルアスコルビン酸のアスコルビン酸骨格の6位、グリセリン骨格の3位の両方にアシル化剤を付加させたい場合は、例えば、前記の条件(0.5〜1.5モル程度)にてアスコルビン酸骨格の6位のみに付加した付加体を得た後、後述の方法等により精製を行って一方のみに付加した付加体のみを取り出し、その後、その付加体に、アシル化剤を0.5〜1.5モル程度反応させる方法により得ることができる。精製前と精製後の反応で使用するアシル化剤の種類を変えることにより、アスコルビン酸骨格の6位、グリセリン骨格の3位の両方に異なるアシル基が付加された化合物を得ることができる。
前記のようにして製造されるグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩はシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー、イオン交換樹脂等の樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー、活性炭処理、抽出、蒸留、結晶化等の手段により精製することができる。
前記の一般式(I)で表わされるグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体であってR又はRがHである化合物は、Hが解離した水素イオンを、金属イオンやアンモニウムイオン等の陽イオンで置換してなる塩を形成することができ、本発明の範囲にはその塩も含まれる。この塩としては無機塩及び有機塩を挙げることができ、無機塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられ、有機塩としては、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、塩基性アミノ酸塩等を挙げることができる。塩の形成は、R又はRがHであるアスコルビン酸誘導体の水溶液を、塩基性物質で中和する方法等の、公知の塩の形成と同様な方法により行うことができる。
本発明のアスコルビン酸誘導体又はその塩は、皮膚外用剤や毛髪化粧料等の各種化粧料の成分として好適に用いられる。
前記のように、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩は、アスコルビン酸が元来有する美白効果、コラーゲン産生促進効果等の優れた効果を有するとともに保湿効果を有し、長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ない。そこで、このグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩を成分として含有させることにより、優れた美白効果、コラーゲン産生促進効果、保湿効果等を有するとともに、経時安定性にも優れた皮膚外用剤、毛髪化粧料等の各種化粧料を得ることができる。又、食品の添加剤、飼料、医薬品等としても利用できる。
本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩を、保湿剤として用いる場合は、各種化粧料への配合量は、1から20重量%が好ましいが、他の用途の場合、その配合量の範囲は、化粧料の用途により異なり、特に限定できないが、通常、0.01%〜20重量%の範囲が好ましい。0.01%重量未満の場合は、美白効果等、本発明のアスコルビン酸誘導体又はその塩が有する効果を十分に発揮できない場合が多い。一方、20重量%を超える場合は、配合量に見合った効果が望めない場合が多い、また剤系を壊す恐れがある。
本発明の化粧料には、この必須成分の他に、通常、用いられる成分、例えば、油性原料、界面活性剤、保湿剤、高分子化合物、酸化防止剤、美白剤、薬剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤等を適宜配合することができる。なお、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩は、保湿剤としても効果を発揮するが、本発明の化粧料には、他の保湿剤も適宜配合することができる。
油性原料としては、例えば、オリーブ油、椿油、マカデミアナッツ油、茶実油、ヒマシ油、トリ(カプリン/カプリル)グリセリル等の油脂類、ホホバ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ラノリン、ミツロウ等のロウ類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等の炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、2−エチルへキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ−2−エチルヘキサノイン、等のエステル類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン類等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸石鹸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシル−N−メチルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、アルキルリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
他の保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、マルチトール、ソルビトール、1,3-ブチレングリコール、乳酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム等が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、高分子のジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ビタミンEやタンニン、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)等を挙げることができる。
他の美白剤としては、例えば、エラグ酸、カミツレエキス、甘草エキス、ルシノール、ローズマリーエキス、アルブチン、トラネキサム酸、4−メトキシサリチル酸カリウム塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸リン酸マグネシウムといったアスコルビン酸誘導体等を挙げることができる。
他の薬剤としては、肌荒れ防止剤または抗炎症剤を挙げることができる。肌荒れ防止剤または抗炎症剤としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルレチン酸ステアリル、サリチル酸メチル、ピリドキシン塩酸塩、アラントイン、海塩、ソウハクヒエキス、アロエエキス、クチナシエキス、カミツレエキス、カンゾウエキス、ムクロジエキス、キョウニンエキス、オウゴンエキス、甜茶エキス、ビワエキス、イチョウエキス、オトギリソウエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ベニバナエキス、トウヒエキス、サルビアエキス、シラカバエキス、チンピエキス、トウニンエキス、ガイヨウエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、ニンジンエキス、シャクヤクエキス、センキュウエキス、ゲンチアナエキス、冬虫夏草エキス、オウバクエキス、インチンコウエキス、ゲンノショウコエキス、モモ葉エキス、クマザサエキス、ヨクイニンエキス、マロニエエキス、サンザシエキス、オウレンエキス、レイシエキス、トウキンセンカエキス、ペパーミントエキス、コンフリーエキス、ブッチャーブルームエキス、ウスベニアオイエキス、ヤグルマルソウエキス、トゲナシエキス等が挙げられる。その他、育毛用薬剤、ニキビ用薬剤、ふけ・かゆみ用薬剤、腋臭防止用薬剤等も他の薬剤として挙げることができる。
タンパク加水分解物としては、例えば、乳タンパク、絹タンパク、小麦タンパク、米タンパク、エンドウマメタンパク、コラーゲン、ケラチン、大豆、ゴマ、コンキオリン、海洋コラーゲン等のタンパク加水分解物ならびにその誘導体等が挙げられる。
アミノ酸又はそれらの誘導体としては、例えば、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン、プロリン、ヒスチジン等のアミノ酸とその誘導体が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、キャブロガム、グアーガム、ペクチン、寒天、クインスシード、デンプン、アルゲコロイド、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、コラーゲン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、カルボキシメチルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギニン酸ナトリウム、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンアクリレート、ポリアクリルアミド、カチオンポリマー等が挙げられる。
色素としては、タール色素、天然色素、無機顔料、高分子粉体等が挙げられる。香料としては、天然香料、合成香料、調合香料等が挙げられる。
本発明の化粧料の剤系は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、ゲル系、粉末分散系、水−油二層系等いずれも可能であり、目的とする製品に応じて上記一般式(I)で表されるグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩と上記任意配合成分とを配合して製造することができる。
本発明の、前記一般式(I)で示されるグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩は、美白効果、コラーゲン産生促進効果等のグリセリルアスコルビン酸が有する優れた機能を有するとともに、浸透性が高く、保湿効果を有し、長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ないものである。従って、この化合物を皮膚外用剤や毛髪化粧料等の化粧料に配合することにより、美白効果や保湿効果等に優れかつ長期間の保存でも安定した化粧料を得ることができる。本発明の化粧料は、使用感、美白効果、保湿効果、老化防止効果、皮膚光老化防止効果、メイラード反応阻害効果、しわ形成阻害効果、抗酸化効果、血行促進効果等に優れかつ長期間の保存でも安定した化粧料(美白化粧料や保湿化粧料等)である。
本発明の製造方法によれば、グリセリルアスコルビン酸とアシル化剤を単に反応するのみで、前記一般式(I)で示されるグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩を製造することができ、従って、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体又はその塩を、容易に安価に製造することができる。
次に、本発明を実施するための具体的な形態を実施例によって説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により限定されるものではない。なお、実施例に先立って、実施例や比較例で使用するグリセリルアスコルビン酸の製造例を合成例として示す。
合成例1 2−O−グリセリルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(10.0g)、炭酸水素ナトリウム(9.54g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(8.41g)を加えた。加温して60℃として5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣19.0gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=6/4/1で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化1で示される2−O−グリセリルアスコルビン酸(1.21g)を得た。
得られた生成物について、1H−NMR、13C−NMR測定を行い、この測定結果より、この生成物は、下記構造式で表される2−O−グリセリルアスコルビン酸であることが確認された。
なお、以下に示す実施例でも、得られた生成物について、1H−NMR、及び/又は13C−NMR測定を行い、その測定結果を示す。
なお、この式においては、炭素原子、及び各炭素原子に結合する水素原子は省略されている。例えば、この式における1〜4の位置は炭素原子であり、6、7、9の位置はCH基であり、5、8の位置はCH基である。以下の式においても同様である。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR (400MHz, CDOD): δ ppm 3.61(2H,m),3.67(2H,m),3.90(1H,m),3.92(1H,dt−like),3.92(1H,m),4.07/4.09(1H,dd),4.86(1H,d)
13C−NMR (100MHz, CDOD): δ ppm 63.3,63.7,70.4,72.0,74.6,76.8,122.2,161.6,172.9
合成例2 3−O−グリセリルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(300g)、炭酸水素ナトリウム(42.9g)を加え、室温で30分攪拌した後、グリシドール(126g)を加えた。その後、加温して50℃とし5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣457gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=65/35/5で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化2で示される3−O−グリセリルアスコルビン酸(296g)を得た。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR(600MHz,CDOD):
δ ppm 3.59(2H,m),3.66(2H,m),3.89(1H,m),3.92(1H,m),4.45/4.49(1H,dd),4.59/4.62(1H,dd),4.82(1H,d)
13C−NMR (150MHz, CDOD):
δ ppm 63.4,63.7,70.56,70.61,71.79,71.89,73.4,73.6,76.9,121.17,121.24,151.84,151.88,173.04,173.07
実施例1 2−O−グリセリル−6−O−ブタノイルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、2−O−グリセリルアスコルビン酸(50mg)にピリジン5mLを加え、n−ブタン酸無水物(57mg)を加え、60℃で3時間攪拌を行った。その後、酢酸エチルを加え水により抽出を行った。抽出液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣98mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=7/3/0.3混液にて溶出し精製を行い、減圧下にて濃縮を行い、化3で示される2−O−グリセリル−6−O−ブタノイルアスコルビン酸(43mg)を得た。1H−NMRと13C−NMRにより同定を行った。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR(400MHz,CDOD):
δ ppm 0.95(3H,t),1.60(2H,m),2.34(2H,m),3.60(2H,t),3.90(2H,m),4.13(3H,m),4.79(1H,d)
13C−NMR (150MHz, CDOD):
δ ppm 13.9,19.3,36.7,63.7,65.6,67.9,72.0,74.65,74.70,77.19,122.29,122.32,161.50,161.54,172.6,174.9
実施例2 2−O−グリセリル−6−O−オクタノイルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、2−O−グリセリルアスコルビン酸(50mg)にピリジン5mLを加え、n−オクタン酸無水物(97mg)を加え、60℃で3時間攪拌を行った。その後、酢酸エチルを加え水により抽出を行った。抽出液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣134mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=7/3/0.3混液にて溶出し精製し、減圧下にて濃縮を行い、化4で示される2−O−グリセリル−6−O−オクタノイルアスコルビン酸(67.0mg)を得た。1H−NMRと13C−NMRにより同定を行った。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR(400MHz,CDOD):
δ ppm 0.89(3H,t),1.31(8H,m),1.60(2H,m),2.36(2H,m),3.60(2H,t),3.87(1H,m),3.94(1H,m),4.09(2H,m),4.17(1H,m),4.27(1H,m),4.79(1H,d)
13C−NMR (100MHz, CDOD):
δ ppm 14.4,23.6,25.9,30.0,30.1,,32.8,34.8,63.8,65.6,67.9,72.1,74.70,74.70,74.74,77.2,122.4,161.3,172.6,175.4
実施例3 2−O−グリセリル−6−O−ヘキサデカノイルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、2−O−グリセリルアスコルビン酸(50mg)にピリジン5mLを加え、n−ヘキサデカン酸無水物(176mg)を加え、60℃で3時間攪拌を行った。その後、水を加え酢酸エチルにより抽出を行った。抽出液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣134mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=7/3/0.3混液にて溶出し精製し、減圧下にて濃縮を行い、化5で示される2−O−グリセリル−6−O−ヘキサデカノイルアスコルビン酸(65mg)を得た。1H−NMRと13C−NMRにより同定を行った。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR(400MHz,CDOD):
δ ppm 0.95(3H,t),1.60(2H,m),2.34(2H,m),3.60(2H,t),3.90(2H,m),4.13(3H,m),4.79(1H,d)
13C−NMR (150MHz, CDOD):
δ ppm 14.4,23.7,26.0,30.2,30.4,30.5,30.7,33.0,35.0,63.7,65.6,67.8,71.9,74.7,74.8,77.3,122.3,161.6,172.9,175.1
実施例4 2−O−(3’− O−オクタノイルグリセリル)−6−O−オクタノイルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、2−O−グリセリルアスコルビン酸(50mg)にピリジン5mLを加え、n−オクタン酸無水物(194mg)を加え、60℃で3時間攪拌を行った。その後、水を加え酢酸エチルにより抽出を行った。抽出液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣232mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=7/3/0.3混液にて溶出し精製し、減圧下にて濃縮を行い、化6で示される2−O−(3’− O−オクタノイルグリセリル)−6−O−オクタノイルアスコルビン酸(83.0mg)を得た。1H−NMRと13C−NMRにより同定を行った。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR(400MHz,CDOD):
δ ppm 0.89(6H,t),1.30(16H,brs),1.59(4H,m),(2H,m),2.30(4H,m),3.98(1H,m),4.06(2H,m),4.15(3H,m),4.26(1H,m),4.76(1H,d)
13C−NMR (100MHz, CDOD):
δ ppm 14.4,23.5,26.0,30.0,30.1,,32.7,34.9,65.4,65.8,67.9,69.3,74.0,77.1,122.0,161.5,172.3,174.8
実施例5 2−O−グリセリル−6−O−ドデカノイルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、2−O−グリセリルアスコルビン酸(50mg)にピリジン5mLを加え、n−ドデカン酸無水物(138mg)を加え、60℃で3時間攪拌を行った。その後、酢酸エチルを加え水により抽出を行った。抽出液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣134mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=7/3/0.3混液にて溶出し精製し、減圧下にて濃縮を行い、化7で示される2−O−グリセリル−6−O−ドデカノイルアスコルビン酸(73mg)を得た。1H−NMRと13C−NMRにより同定を行った。
実施例6 2−O−グリセリル−6−O−(2−エチルヘキサノイル)アスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、2−O−グリセリルアスコルビン酸(50mg)にピリジン5mLを加え、2−エチルへキサン酸無水物(118mg)を加え、60℃で3時間攪拌を行った。その後、酢酸エチルを加え水により抽出を行った。抽出液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣134mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=7/3/0.3混液にて溶出し精製し、減圧下にて濃縮を行い、化8で示される2−O−グリセリル−6−O−(2−エチルヘキサノイル)アスコルビン酸(55mg)を得た。1H−NMRと13C−NMRにより同定を行った。
試験例1 [メラニン産生抑制試験]
美白効果の試験として、B16メラノーマ4A5細胞のテオフィリン誘発メラニン産生に対する効果の評価を、下記の手順により、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体について行った。なお、比較品として、アルブチン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、および合成例で製造した3−O−グリセリルアスコルビン酸、2−O−グリセリルアスコルビン酸を用いたメラニン産生抑制試験を行った。
(1)B16マウス メラノーマ4A5株を、2.0×10cells/wellの細胞密度で48穴プレートに播種した。
(2)10%ウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有ダルベッコ変法イーグル培地(SIGMA社製、以下D−MEMと略記する。)にて24時間培養後、0.2mMテオフィリン、及び所定の濃度の試料を含有した10%ウシ胎児血清含有D−MEMに交換した。
(3)試料共存下で3日間培養後、アスピレーターを用いて培地を除去し、蒸留水を添加後超音波により細胞を破砕した。
(4)その後、タンパク量を、BCA protein assay kit(PIERCE社製)を用いて定量し、又、メラニンの生成量を、後述のアルカリ可溶化法にて測定した。細胞破砕液に終濃度2Nとなるように水酸化ナトリウムを添加して加熱溶解(60℃、15分)後、マイクロプレートリーダーを用いて450nmの吸光度を測定した。メラニン量は、合成メラニン(SIGMA)を標準品として作成した検量線から算出した。タンパク量でメラニン量を除することにより単位タンパクあたりのメラニン量を算出した。
(5)メラニン生成抑制率は、次式から算出した。
メラニン生成抑制率(%)=[1−(A−B)/(C−B)]×100
[式中、Aは、試料添加時の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)、Bは、normal群の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)、Cはcontrol群の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)を示す。]
Normalはテオフィリン(−)、試料(−)、Controlはテオフィリン(+)、試料(−)とした。
試料を100μM以下の濃度で適用し、測定したときのメラニン生成抑制率に基づき、美白効果を下記のように表記し、その結果を表1に示す。なお、測定はN=4で行った。
<30% :△
30以上、50%未満 :○
50%以上 :◎
表1の結果は、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は、公知のアスコルビン酸誘導体又はその塩、即ち、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、3−O−グリセリルアスコルビン酸、2−O−グリセリルアスコルビン酸より優れる美白効果を有することを示している。
試験例2 [コラーゲン産生評価試験]
実施例1〜6のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体のコラーゲン産生促進効果を、下記のコラーゲン産生評価試験法で評価した。なお、比較品には、試験例1と同様に、アルブチン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、3−O−グリセリルアスコルビン酸および2−O−グリセリルアスコルビン酸を用いた。
正常ヒト皮膚繊維芽細胞を、2.5×10cells/wellの細胞密度になるように10%(v/v)のウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有D−MEMで調整後、96穴プレート上で24時間のプレインキュベージョンを行った。培地を除去した後、次に5%(v/v)ウシ胎児血清含有D−MEMで100μMの濃度に調製したサンプルを各ウェルに添加した後37℃、5%CO下で48時間培養した。培養終了後、遊離コラーゲン量をSircol collagen assay kit(Biocolor社製)を用いて測定した。なお、測定はN=4で行った。
試料を100μMの濃度で適用し、測定したときのコラーゲン産生量をControl群と比較し、その結果(Control群を100%としたときの%値)を以下の基準に基づき表2に示す。
<100% :±
100−200%:+
表2の結果は、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は、コラーゲン産生促進物質として非常に優れるアスコルビン酸や、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド等の公知のアスコルビン酸誘導体と、同等程度のコラーゲン産生促進効果を有することを示している。
試験例3 [安定性試験]
実施例2の2−O−グリセリル−6−O−オクタノイルアスコルビン酸を用いて、50℃で4週間保管したときのにおいと着色について安定性を下記の要領で評価した。比較品には、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸、3−O−グリセリルアスコルビン酸を用いた。
各試験試料の2%水溶液を希水酸化ナトリウム水溶液、または希塩酸水溶液でそれぞれpH7に調製し、50mLのスクリュー管に入れて密栓し、50℃で4週間保管した。試験試料の調製直後、保管2週間後および4週間後の臭いおよび溶液の着色度を下記の基準で10人のパネラーに評価させた。その結果を表3に示す。
臭い:
3: ほとんど無臭
2: 少し異臭が感じられる
1: 強い異臭が感じられる
着色:
3: 調製直後と比較しほとんど変化なし
2: 調製直後と比較し着色する
1: 調製直後と比較し強く着色
臭い、着色のそれぞれの評価結果を下記のように分類した。
○:10人の総合点が25以上
△:10人の総合点が16〜24
×:10人の総合点が15以下
表3に示すように、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は、臭い、着色の面で安定性に優れていることが確認された。
試験例4 [乳化安定性試験]
実施例3の2−O−グリセリル−6−O−ヘキサデカノイルアスコルビン酸、比較例としてアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸マグネシウムおよび2−O−グリセリルアスコルビン酸を用いて表4に示す処方の乳化組成物をそれぞれ調製した。調製物はそれぞれ50mLのスクリュー管に入れて密栓し、50℃で1週間保管した。1週間後の乳化組成物の外観を10人のパネラーに下記の評価基準で評価させた。
評価基準
3:水層と油層の二層の分離が観察されない
2:水層がやや浮き出している
1:水層と油層の二層への分離が観察される
この評価結果に基づき、下記のように分類した。その結果を表4に示す。
○:10人の総合点が25以上
△:10人の総合点が16〜24
×:10人の総合点が15以下
残余とは配合量を計100重量部とするために必要な量を意味する。以下の表中残余においても同じである。
表4に示すように、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は、乳化安定性の面で優れていることが確認された。
試験例5 [皮膚浸透性試験]
実施例1〜5のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体の皮膚への浸透性を下記の方法で試験した。なお、比較品には、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、3−O−グリセリルアスコルビン酸、2−O−グリセリルアスコルビン酸および3−O−セチルアスコルビン酸を用いた。
各試験試料3gを100mLの水に溶解し、希水酸化ナトリウム水溶液または希塩酸水溶液でそれぞれpH7に調整し、前腕部に2cm×2cmのろ紙を置き、その上に調製した試料を0.5mL付し、ナイロンで覆い固定した。8時間後に、前腕部の試料を付した部分を洗い、テープストリッピングを15回行った。それぞれのテープから試料を水/アセトン=1/1の混合溶媒で抽出し、抽出液をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用いて検出波長254nmで分析し、試料の皮膚への浸透度合いを調べた。試料の皮膚への浸透性を下記の評価基準で判定した。その結果を表5に示す。
(判定基準)
○:テープストリッピング10〜15回目まで試料を検出
△:テープストリッピング3〜9回目まで試料を検出
×:テープストリッピング1〜2回目まで試料を検出、または検出せず
試験例6 [保湿試験]
実施例1〜5のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体のin vitroおよびin vivoでの保湿試験を下記の要領で行った。なお、比較品には、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、3−O−グリセリルアスコルビン酸、2−O−グリセリルアスコルビン酸および3−O−セチルアスコルビン酸を用いた。
1.in vitroによる保湿試験
各試料を乾燥し、乾燥した試料を秤量瓶(直径3.6cm、蓋を除いた高さ1.8cm)の底に、約0.4g(この重量をWとする。)、均一な厚さになるように伸ばした。秤量瓶に入った試料を、恒湿恒温器(ENVIROS KCL−1000,EYELA)内で25℃、65%RHの環境下、静置した。定期的に重量を測定し、充分に吸湿して重量増加が平衡に達するのを待った(約48時間)。その後、25℃、20%RHの環境下に移し(飽和CHCOOK水溶液を底部に満たした密閉容器内)24時間後の重量(この重量をWとする。)から、式(W−W)/Wにより、乾燥試料1gあたりの、保持している水分量を算出した。このようにして算出した水分量から下記の判定基準に基づき保湿効果を判定し、その結果を表6に示す。
(判定基準)
○:35mg以上
△:15mg以上35mg未満
×:15mg未満
2.in vivoによる保湿試験
各試験試料5gを100mLの水に溶解し、希水酸化ナトリウム水溶液または希塩酸水溶液でそれぞれpH7に調整し、前腕部に1cm×1cmのろ紙を置きその上に調製した試料を0.3mL付し、ナイロンで覆い固定した。その後、3時間後、8時間後に、サンプルを付した部分の角質水分量をCORNEOMETER
CM825(インテグラル社製)を用いて測定した。被験者10名で試験を行い、下記の評価基準で評価を行った。
評価基準
3: サンプル塗布前よりも角質水分量が15%以上上昇した
2: サンプル塗布前よりも角質水分量が0より多く、15%未満上昇した
1: サンプル塗布前後で角質水分量が変化しなかった、若しくは減少した
この評価結果に基づき、下記のように分類した。その結果を表6に示す。
○:10人の総合点が25以上
△:10人の総合点が16〜24
×:10人の総合点が15以下
表5に示すように、本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体は、比較品のアスコルビン酸及びその誘導体と比較して、皮膚へ塗布した際の保湿性に優れる。また、グリセリルアスコルビン酸と比較して、短時間で角質水分量が上昇している。本発明のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体はグリセリルアスコルビン酸に疎水性が付与され皮膚への透過性にも優れる。さらに、油への溶解性に優れ、皮膚への浸透性に優れ、3−O−セチルアスコルビン酸と比較して、in vivoでの試験において高い保湿効果を示している。in vitroで保湿性を有するグリセリルアスコルビン酸と同様に、グリセリル基由来の保湿効果を得られている。
実施例6 クリーム
表6に示す組成の(1)〜(5)の油相部の原料、および(6)〜(10)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、保湿効果、美白効果に優れたクリームを調製することができた。なお、表7以後の表中、配合量は質量部を表す。
実施例7 乳液
表8に示す組成の(1)〜(9)の油相部の原料、および(10)〜(13)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、保湿効果、美白効果に優れた乳液を調製することができた。
実施例8 乳液
表9に示す組成の(4)〜(10)の油相部の原料、および(1)〜(3)、(11)〜(12)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、保湿効果、美白効果に優れたクリームを調製することができた。

実施例9 クリーム
表10に示す組成の(1)〜(3)の油相部の原料、および(4)〜(10)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、保湿効果、美白効果に優れるクリームを調製することができた。

実施例10 クリーム
表11に示す組成の(1)〜(5)の油相部を、および(6)〜(10)の水相部をそれぞれ70℃に加温溶解する。水相部に油相部を加え予備乳化を行い、ついでホモミキサーで乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却し、保湿効果、美白効果に優れるクリームを調製することができた。

実施例11 化粧水
表12に示す組成の(1)〜(6)の原料を、よく攪拌しながら混合することにより保湿効果、美白効果に優れる化粧水を調製することができた。

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で表されるグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩。
    [式中、RおよびRは、水素原子、R−O−CH−CH(OH)−CH−、またはR−CO−で表される基であり(Rは、水素原子またはR−CO−で表される基を示し、Rは、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基を示す)、RおよびRは、R−で表される基(Rは前記に同じ)である。但し、RとRの少なくとも一つはR−O−CH−CH(OH)−CH−で表される基であり、RとRが共に水素原子のときは、RおよびRの少なくとも一つは、R−CO−O−CH−CH(OH)−CH−で表される基であるか、またはRおよびRの一方がHO−CH−CH(OH)−CH−で表される基でありかつ他方はR−CO−で表される基(Rは前記に同じ)である。]
  2. 前記一般式(I)中の、Rが水素原子であり、Rが水素原子またはR−CO−で表される基である、請求項1に記載のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩。
  3. 前記一般式(I)中の、R、RおよびRのいずれか一つだけの基の中にR−CO−基を有する、請求項1に記載のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩。
  4. 前記一般式(I)中の、RとRの少なくとも一つはR−O−CH−CH(OH)−CH−で表される基であり、かつRが水素原子であり、RがR−CO−である、請求項2に記載のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩。
  5. 前記一般式(I)中の、Rが、R−O−CH−CH(OH)−CH−で表される基であり、かつRが水素原子であり、Rが水素原子である、請求項4に記載のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩。
  6. 前記一般式(I)中の、R は、R −O−CH −CH(OH)−CH −で表される基でありかつR がR −CO−で表される基であり、R およびR は水素原子であり、R はR −CO−で表される基である請求項1に記載のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩を含有することを特徴とする化粧料。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のグリセリルアスコルビン酸アシル化誘導体またはその塩を含有することを特徴とする美白化粧料。
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