JP5570926B2 - インク組成物、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
インクジェット方式の一つとして、活性エネルギー線の照射により、硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記録方式がある。この方法によれば、インク射出後直ちに又は一定の時間後に活性エネルギー線を照射し、インク液滴を硬化させることで、印字の生産性が向上し、鮮鋭な画像を形成することができる。
特許文献2には、硬化性を向上させる目的で、ウレタン系オリゴマー化合物を含む光硬化性インク組成物が提案されている。
項2.前記一般式(2)中、Xが、炭素数3〜5のアルカンから水素原子を2+p個除いた2+p価の連結基であり、Yが、−CH 2 −、−C 2 H 4 −、−C 4 H 8 −、−C 5 H 10 −及び−CH 2 −O−C 2 H 4 −から選ばれる基である、項1に記載のインク組成物。
項4.前記ウレタンオリゴマー又はポリマーの重量平均分子量が、1,000〜10,000である、項1〜項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
項5.前記ウレタンオリゴマー又はポリマーの含有量が、インク組成物の全量に対し、0.5〜5質量%である、項1〜項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
項6.前記ウレタンオリゴマー又はポリマーが、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、項1〜項5のいずれか1項に記載のインク組成物。
項8.前記重合性化合物がラジカル重合性化合物である、項1〜項7のいずれか1項に記載のインク組成物。
項9.水の含有量が、インク組成物の全量に対し、1質量%以下である、項1〜項8のいずれか1項に記載のインク組成物。
項10.前記重合性化合物及び前記ウレタンオリゴマー又はポリマーの総含有量が、インク組成物の全量に対し、60質量%以上である、項1〜項9のいずれか1項に記載のインク組成物。
項11.さらに顔料を含む、項1〜項10のいずれか1項に記載のインク組成物。
項12.インクジェット記録用である、項1〜項11のいずれか1項に記載のインク組成物。
項13.記録媒体上に、項1〜項12のいずれか1項に記載のインク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程、及び吐出されたインク組成物に活性エネルギー線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、を含むインクジェット記録方法。
本発明のインク組成物は、重合性化合物、重合開始剤および下記一般式(1)で表される構造を側鎖に有するウレタンオリゴマー又はポリマーを含む。
本発明のインク組成物は下記一般式(1)で表される構造を側鎖に有するウレタン化合物を含む。
R1及びR2は互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。R1及びR2が互いに結合して4〜6員環を形成する場合は、5〜6員環であることが好ましく、6員環であることがより好ましい。
R1及びR2は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基であることが好ましく、R1及びR2が共に水素原子であることが特に好ましい。
ウレタン化合物の末端基の一例であるシクロアルコキシ基は限定的ではないが、炭素数1〜10のシクロアルコキシを表し、シクロヘキシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルメトキシ基などが挙げられる。
ウレタン化合物の末端基の一例であるアリールオキシ基は、限定的ではないが、炭素数6〜10のアリールオキシ基を表し、具体的には、フェノキシ基、p−メチルフェノキシ基等を表す。
ウレタン化合物の末端基の一例であるアルキルアミノ基は、限定的ではないが、炭素数1〜8のアルキルアミノ基を表し、直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基等を表す。
ウレタン化合物の末端基の一例であるシクロアルキルアミノ基は限定的ではないが、炭素数1〜10のシクロアルキルアミノ基を表し、シクロヘキシルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルメチルアミノ基などが挙げられる。
本発明のインク組成物は、前記ウレタン化合物に加えて、前記一般式(1)で表される構造を有するウレタン化合物以外の重合性化合物(以下、適宜、「他の重合性化合物」ともいう)を含有する。
本発明における重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物であっても、カチオン性重合性化合物であってもよいが、本発明では、ラジカル重合性化合物が好ましい。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。好ましくは2種以上併用して用いることが、反応性、物性などの性能を制御する上で好ましい。
メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、
その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体、N−ビニル−ε−カプロラクタム等のN−ビニル化合物が挙げられ、更に具体的には、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」(1981年、大成社);加藤清視編「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編「UV・EB硬化技術の応用と市場」79頁(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著「ポリエステル樹脂ハンドブック」(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性乃至架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。この中でも特に好ましくは、サイクリックトリメチルプロパンホルマールアクリレート(CTFA)である。
さらに、単官能、二官能以上の多官能モノマーの少なくとも2種の重合性化合物を併用する態様が、安全性を維持しつつ、更に、感度、滲み、被記録媒体との密着性をより改善することができるという観点から好ましい。
モノアクリレートと併用しうるオリゴマーとしては、エポキシアクリレートオリゴマーが特に好ましい。
本発明のインク組成物は、重合開始剤を含有することを要する。
本発明のインク組成物に使用する光重合開始剤は、活性エネルギー線(光)を吸収して重合開始種であるラジカルを生成する化合物である。活性エネルギー線(光)は、開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広くα線、β線、γ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、紫外線及び電子線が好ましく、特に、紫外線が好ましい。
インク組成物における重合開始剤の好ましい含有量としては、0.1〜15質量%の範囲であることが好ましい。
本発明のインク組成物は、特に着色画像を形成することは必須ではないが、着色画像を形成しようとするときには着色剤を含有することができる。
本発明に使用できる顔料としては、特に限定されるわけではないが、例えば、カラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
青又はシアン顔料としては、例えば、Pigment Blue 1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17−1,22,27,28,29,36,60、等が挙げられる。
黄顔料としては、例えば、Pigment Yellow 1,3,12,13,14,17,34,35,37,55,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,120,137,138,139,153,154,155,157,166,167,168,180,185,193、等が挙げられ、Pigment Yellow 120,155,180が好ましい。
黒顔料としては、例えば、Pigment Black 7,28,26、等が挙げられる。
白色顔料としては、例えば、Pigment White 6,18,21、等が挙げられる。
これらの顔料は、目的に応じて適宜選択して使用できる。
以下に、本発明で使用することのできる油溶性染料について説明する。
本発明に使用可能な油溶性染料のうち、イエロー染料としては、任意のものを使用することができる。例えば、カップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリール若しくはヘテリルアゾ染料;例えば、カップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えば、ベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えば、ナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料;等が挙げられ、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
これらの中で特に好ましいものは、Nubian Black PC−0850、Oil Black HBB 、Oil Yellow 129、Oil Yellow 105、Oil Pink 312、Oil Red 5B、Oil Scarlet 308、Vali Fast Blue 2606、Oil Blue BOS(以上、オリエント化学(株)製)、Aizen Spilon Blue GNH(保土ヶ谷化学(株)製)、Neopen Yellow 075、Neopen Mazenta SE1378、Neopen Blue 808、Neopen Blue FF4012、Neopen Cyan FF4238(以上、BASF社製)等である。
また、本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で、分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。
分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99,100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9;等が挙げられる。
なお、本発明のインク組成物が、酸化チタン等の白色顔料を着色剤とする白色インク組成物である場合における着色剤の含有量は、隠蔽性を確保するために、インク組成物全体の質量に対して、5〜30質量%であることが好ましく、10〜25質量%であることがより好ましい。
本発明のインク組成物は実質的に水を含有しない、非水性インク組成物であることが生産性、低にじみ等の理由より好ましい。具体的には、インク組成物全量に対する水の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
本発明のインク組成物には、重合開始剤の活性エネルギー線照射による分解を促進させるために増感色素を添加することができる。増感色素は、特定の活性エネルギー線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感色素は、重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用を生じ、これにより重合開始剤の化学変化、即ち、分解、ラジカルの生成を促進させるものである。
本発明のインク組成物は、共増感剤を含有することもできる。本発明において共増感剤は、増感色素の活性エネルギー線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
本発明のインク組成物には、必要に応じて、さらに、その他の成分を添加することができる。その他の成分としては、例えば、重合禁止剤、溶剤等が挙げられる。
有機溶剤の量は、本発明のインク組成物全体の質量に対し、例えば、0〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
本発明のインク組成物は、活性エネルギー線硬化性を有することが好ましく、このインク組成物による画像形成の手段には特に制限はなく、一般的な塗布法、転写法、インクジェット記録法などに適用することができるが、本発明の好ましい態様では、インク組成物に占める重合性化合物の割合が60質量%以上と、低分子量化合物を多く含むために、粘度の観点から、インクジェット記録用として好適に使用しうるという特徴を有する。
以下、本発明のインク組成物をインクジェット記録用として用いる場合の好ましい物性について説明する。
本発明のインク組成物は、吐出性を考慮し、吐出時の温度(例えば、25〜60℃、好ましくは25〜50℃)において、粘度が、好ましくは5〜30mPa・sであり、より好ましくは7〜25mPa・sである。例えば、本発明のインク組成物の室温(25〜30℃)での粘度は、好ましくは10〜50mPa・s、より好ましくは12〜40mPa・sである。
本発明のインクジェット記録方法、及び該インクジェット記録方法に適用しうるインクジェット記録装置について、以下説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、上記工程を含むことにより、記録媒体上において硬化したインク組成物により画像が形成される。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成しうる公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。即ち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法のインク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程における記録媒体へのインクの吐出を実施することができる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、1〜100pl、好ましくは、8〜30plのマルチサイズドットを、例えば、320×320〜4000×4000dpi、好ましくは、400×400〜1600×1600dpi、より好ましくは、720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性エネルギー線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインク組成物に含まれるラジカル重合開始剤が活性エネルギー線の照射により分解して、ラジカルなどの開始種を発生し、その開始種の機能により特定ヘテロ環式化合物や、所望により併用される他の重合性化合物の重合反応が起こり、促進されるためである。このとき、インク組成物においてラジカル重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が活性エネルギー線を吸収して励起状態となり、ラジカル重合開始剤と接触することによってその分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
更に、活性エネルギー線は、露光面照度が、例えば、10〜2,000mW/cm2、好ましくは、20〜1,000mW/cm2で照射されることが適当である。
活性エネルギー線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性エネルギー線の照射は、インク着弾後、一定時間(例えば、0.01〜0.5秒、好ましくは、0.01〜0.3秒、より好ましくは、0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、その結果として臭気を低減することができる。
更に、本発明のインク組成物は、インクジェット装置に適用した際に、インクジェットヘッド等の周辺で含有成分の析出等が生じることがなく、吐出性に優れたインク組成物であることから、安定した画像形成を行うことができる。
また、本発明のインク組成物は前記のように活性エネルギー線の照射により高感度で硬化し、形成されたインク画像が柔軟であり、記録媒体との密着性に優れるために、その応用範囲は広い。
本発明において、記録媒体としては、特に限定されず、支持体や記録材料として公知の記録媒体を使用することができる。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。また、本発明における記録媒体として、非吸収性記録媒体が好適に使用することができる。
NOVOPERM YELLLOW H2G(C.I.ピグメントイエロー120、クラリアント社製)30質量部、DISPERBYK−168(顔料分散剤、固形分30%、BYK Chemie社製)30質量部、RAPICURE DVE−3(トリエチレングリコールジビニルエーテル、ISP社製)40質量部を混合し、ミキサー(シルバーソン社製L4R)を用いて3,000回転/分にて10分撹拌した。その後、ビーズミル分散機DISPERMAT SL(VMA−GETZMANN GmbH社製)に入れ、直径0.65mmのジルコニアビーズ(YTZボール、(株)ニッカトー製)を用い、ビーズ充填率80体積%、2,500回転/分で6時間分散を行い、イエローミルベースを作製した。
下の成分をミキサー(シルバーソン社製L4R)を用いて2,500回転/分にて15分撹拌して、実施例1で用いるイエロー色のインク組成物1を得た。
・N−ビニル−ε−カプロラクタム 14.5部
(重合性化合物、NVC、BASF社製)
・フェノキシエチルアクリレート 37.7部
(重合性化合物、SARTOMER社製)
・イソボルニルアクリレート 15.0部
(重合性化合物、和光純薬工業社製)
・ジプロピレングリコールジアクリレートSR508 4.3部
(重合性化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、SARTOMER社製)
・p−メトキシフェノール 1.0部
(重合停止剤、和光純薬工業(株)製)
・Lucirin TPO 9.5部
(重合開始剤、BASF社製)
・IRGACURE184 3.0部
(重合開始剤、チバ・ジャパン社製;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
・ウレタン化合物(1−1) 2.0部
(前記一般式(1)で表される構造を側鎖に有するウレタン化合物、重量平均分子量3000、下記構造)
Tetrahedron 2002,vol.58,p7049に従い、化合物C−1を得た。イソホロンジイソシアネート67.7g(0.305mol、和光純薬工業社製)、化合物C−1 24.3g(0.122mol)、ジエチレングリコール19.4g(0.183mol、和光純薬工業社製)のメチルエチルケトン290mL溶液に、ネオスタンU−600 60mg(ビスマス系触媒、日東化成社製)を加えて60℃にて6時間撹拌後、メタノール10gを加えて60℃にて2時間撹拌した。得られた反応液をアセトン500mLで希釈し、撹拌しながらヘキサン中に注ぎ再沈し、メタノールで洗浄後室温にて乾燥し、白色固体のウレタン化合物(1−1)を84.6g得た。GPC(東ソー製 GPC HLC−8220GPC)にて測定した分子量は重量平均分子量3,000であった。化合物C−1の構造を以下に示す。
顔料分散物、重合性化合物及びウレタン化合物の種類及び添加量を表1にした以外はインク組成物1と同様にして、実施例2〜7で用いるインク組成物2〜7及び比較例1〜3で用いるインク組成物8〜10のインク組成物を調製した。
<密着性>
インク組成物を、記録媒体としてのポリ塩化ビニルシート(厚み220μm)の表面に、Kハンドコーター(バーNo.2)を用いてウェット膜厚12μmとなるように塗布した。次いで、オゾンレスメタルハライドランプMAN125Lを搭載し、コンベアスピード6m/分、露光強度1,800W/cm2に設定したUVコンベア装置CSOT(ジーエス・ユアサライティング製)内を、塗布表面の粘着性が無くなるまで繰り返し通過させ、活性エネルギー線で硬化させた。
記録媒体との密着性はクロスハッチテスト(EN ISO2409)により評価し、ASTM法による表記5B〜1Bで表す。5Bが最も密着性に優れ、3B、4B、5Bは実用上問題のないレベルであると評価する。結果を表1に示す。
密着性の評価で記載した画像形成方法と同様の方法で記録媒体上に画像を形成した。硬化感度は、下記基準で評価した。結果を表1に示す。尚、「タックフリーになる」とは、塗布表面の粘着物がくっつかなくなることを指す。
5:通過回数1回でタックフリーになった。硬化速度は極めて速い。
4:通過回数2〜3回でタックフリーになった。硬化速度は速い。
3:通過回数4〜5回でタックフリーになった。硬化時間はやや遅い。
2:通過回数6〜9回でタックフリーになった。硬化時間は遅い。
1:通過回数10回でもタックフリーにならなかった。硬化時間は非常に遅い。
密着性の評価で記載した画像形成方法と同様の方法で記録媒体上に画像を形成した。記録媒体の塗布面に対し、未塗布の記録媒体を重ね合わせ、25g/cm2の均一な加重を記録媒体全体にかけ、25℃にて24時間保管した。ブロッキングは、未塗布の記録媒体を塗布した記録媒体から剥ぎ取った時の、未塗布の記録媒体への転写の度合いを下記基準で評価した。結果を表1に示す。
5:未塗布記録媒体への転写は無く耐ブロッキング性は極めて良好。
4:未塗布記録媒体への僅かな転写が見られた(塗布面積の10%未満)。
3:未塗布記録媒体への転写が見られた(塗布面積の10%以上30%未満)。
2:未塗布記録媒体への大きな転写が見られた(塗布面積の30%以上50%未満)。
1:未塗布被記録媒体への大きな転写が見られた(塗布面積の50%以上)。
インクジェットプリントヘッドCA3(東芝テック(株)製)を搭載したJetLyzer(ミマキエンジニアリング社製)を吐出電圧22V、吐出ドロップ数を7ドロップに設定し、インク組成物を45℃にて60分間連続吐出して、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
−基準−
5:印字の抜けは全く観測されなかった。
4:印字全体の2%未満に抜けが発生していた。
3:印字全体の2%以上5%未満に抜けが発生していた。
2:印字全体の5%以上20%未満に抜けが発生していた。
1:印字全体の20%以上に抜けが発生していた。
Claims (13)
- 重合性化合物、重合開始剤、および、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するウレタンオリゴマー又はポリマーを含む、インク組成物。
(一般式(2)中、R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R1及びR2は互いに結合して環を形成していてもよい。pは1〜3の整数を表す。Xは、炭素数2〜10のアルカン及びシクロアルカンからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物から水素原子を2+p個除いた2+p価の連結基を表す。Yは、単結合、又は炭素−炭素結合間にエーテル結合を有していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基を表す。) - 前記一般式(2)中、Xが、炭素数3〜5のアルカンから水素原子を2+p個除いた2+p価の連結基であり、Yが、−CH 2 −、−C 2 H 4 −、−C 4 H 8 −、−C 5 H 10 −及び−CH 2 −O−C 2 H 4 −から選ばれる基である、請求項1に記載のインク組成物。
- 前記R1及びR2が水素原子である、請求項1又は請求項2に記載のインク組成物。
- 前記ウレタンオリゴマー又はポリマーの重量平均分子量が、1,000〜10,000である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記ウレタンオリゴマー又はポリマーの含有量が、インク組成物の全量に対し、0.5〜5質量%である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記ウレタンオリゴマー又はポリマーが、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物。
(一般式(3)中、R3はアルキレン基、シクロアルキレン基及びアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基を表す。) - 前記R3で表される基がシクロアルキレン基を含む、請求項6に記載のインク組成物。
- 前記重合性化合物がラジカル重合性化合物である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 水の含有量が、インク組成物の全量に対し、1質量%以下である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記重合性化合物及び前記ウレタンオリゴマー又はポリマーの総含有量が、インク組成物の全量に対し、60質量%以上である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインク組成物。
- さらに顔料を含む、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のインク組成物。
- インクジェット記録用である、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 記録媒体上に、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程、及び吐出されたインク組成物に活性エネルギー線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、を含むインクジェット記録方法。
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