JP5566626B2 - ネットワークの接続方法及びインターフェース装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワークの接続方法及びインターフェース装置に関するものである。
近年、大量の音声や画像データを扱うパーソナルコンピュータ、デジタルビデオカメラやカラーページプリンタといったノード間を互いに結ぶシリアルインターフェースの一つとしてIEEE1394b−2002規格やIDB−1394規格が注目されている。
この種の規格のネットワークでは、ノード間を結ぶバスケーブルに静電気などの外来ノイズが乗ると、そのノイズ強度によっては論理的な接続が切断される場合がある。すなわち、ノイズによって同期喪失が発生すると、その同期喪失の発生したノード間のポートが論理的に切断される。このようにノード間が論理的に切断されると、そのノード間ではデータ転送を行うことができない。但し、上記規格に準拠したデータ転送方式では、ノイズによってデータ転送が中断された後に、データ転送が可能な接続状態に自動的に復帰させるための再接続処理が行われる。
詳述すると、図15及び図16に示すように、各ノードのポートが接続状態(ステップS31)のときに同期喪失が検出されると(ステップS32でYES)、その同期喪失の発生したノードのポート間が論理的に切断される。この論理的な切断に伴ってバスリセットが発生される(ステップS33)。次に、各ノードからトーン信号TSが送信され(ステップS34)、相手ノードからのトーン信号が検出されると(ステップS35でYES)、スピードネゴシエーションが実施される(ステップS36)。このスピードネゴシエーションが正常に完了すると、ポート間の同期化が実行される(ステップS37)。ポート間の同期化が完了すると、ループテストが実施され(ステップS38)、トポロジ内にループが検出されなければバスリセットが発生される(ステップS39)。これにより、データ転送が可能な接続状態に復帰され、データ転送が再開される。
なお、上記従来技術に関連する先行技術として、特許文献1,2が開示されている。
特開2005−094189号公報 特開2002−063129号公報
ところが、従来の再接続処理では、上記ステップS32〜S40の一連の処理を完了するまでに、すなわち同期喪失を検出してからデータ転送が可能な状態に復帰するまでに約600〜700msという多大な時間を要する。従って、映像や音声データを転送中にノイズによって同期喪失が発生すると、約600〜700msだけデータ転送が中断されることになるため、転送中の映像や音声データが途切れ、映像や音声の乱れとして利用者に認識されるという問題がある。
ネットワークの接続方法で、同期喪失によって発生するデータ転送の中断時間を短縮することを目的とする。
本発明の一側面によれば、複数のノードの内の第1のノードが、前記複数のノードの内の前記第1のノードが接続された第2のノードから入力される少なくとも1ビットのデータ信号に基づき、前記第1のノードのポートの同期が喪失していないかを検出し、ポートの同期喪失検出した場合に、前記ポートを接続状態から低消費電力状態に遷移させ、前記ポートを前記低消費電力状態から未接続状態に遷移させることなく、前記低消費電力状態にて前記ポートの接続処理を開始する。
本発明の一側面によれば、同期喪失によって発生するデータ転送の中断時間を短縮することができるという効果を奏する。
ネットワークシステムを示すブロック図。 インターフェース回路を示すブロック図。 送信回路と受信回路の内部構成例を示す回路図。 ステートマシンの状態遷移を説明するための説明図。 バスリセット生成条件を説明するための説明図。 再同期化方法を説明するためのフローチャート。 (a)〜(c)再同期化方法を説明するためのブロック図。 再同期化方法を説明するための説明図。 (a)(b)再同期化及びその前後の処理を説明するための説明図。 (a)(b)再同期化及びその前後の処理を説明するための説明図。 (a)(b)再同期化及びその前後の処理を説明するための説明図。 変形例の再同期化方法を説明するためのフローチャート。 変形例の再同期化方法を説明するための説明図。 変形例の再同期化方法を説明するためのフローチャート。 従来の再接続処理を説明するためのフローチャート。 従来の再接続処理を説明するための説明図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を図1〜図9に従って説明する。図1は、シリアルインターフェースの車載用規格であるIDB−1394に準拠したデータ転送を行うネットワークシステムを概略的に示す。
図1に示すように、ネットワークシステムは、物理的に接続された複数(本実施形態では、3つ)のノードA,B,Cを含む。ノードAは、インターフェース回路10Aに設けられた複数(本実施形態では、2つ)のポートP1A,P2Aを備えている。ノードBは、インターフェース回路10Bに設けられた2つのポートP1B,P2Bを備えている。ノードCは、インターフェース回路10Cに設けられた2つのポートP1C,P2Cを備えている。
ノードAのポートP1Aは、2組のペアケーブルを含むIDB−1394バスケーブル(バスケーブル)1aによってノードBのポートP1Bと接続されている。ノードAのポートP2Aは、バスケーブル1bによってノードCのポートP1Cと接続されている。このようにノードA〜C及びバスケーブル1a,1bによって、デイジーチェーン型のトポロジ(システム構成)が形成されている。
なお、ノードA〜Cは、例えばナビゲーション装置やリアディスプレイ等の接続ポイントの総称である。
次に、各ノードA〜Cが備えるインターフェース回路10A〜10Cの内部構成について図2に従って説明する。図2は、ノードAのポートP1AとノードBのポートP1Bとが接続された状態を示すブロック図である。なお、ここではノードAのポートP1Aについて具体的に説明するが、ポートP2Aも同様の構成を備えている。
インターフェース回路10Aは、上記ポートP1Aと、ポートP2A(図2では図示略)と、物理層制御回路40Aと、リンク層制御回路50Aとを含む。ポートP1Aは、送信回路20A及び受信回路30Aを備えている。
送信回路20Aは、ペアケーブルTPB1,XTPB1とペアケーブルTPA2,XTPA2とを介してノードBの受信回路30Bに接続される。この送信回路20Aは、物理層制御回路40Aから入力される電気信号(例えばパケットデータPD)をIDB−1394規格の電気信号に変換して相手ノード(他ノード)Bの受信回路30Bに送信する。具体的には、送信回路20Aは、物理層制御回路40Aから入力される8ビットデータに対してスクランブル処理を施し、その処理後の電気信号を8ビット/10ビットコード変換し、変換後の10ビットデータを相手ノードBに送信する。また、送信回路20Aは、物理層制御回路40Aから入力される動作信号ENに基づいて、一定電圧であるバイアス電圧Vbを生成し、そのバイアス電圧VbをペアケーブルTPB1,XTPB1に供給する。
受信回路30Aは、ペアケーブルTPA1,XTPA1とペアケーブルTPB2,XTPB2とを介してノードBの送信回路20Bに接続される。この受信回路30Aは、相手ノードBの送信回路20Bから送信される信号を装置内部で扱う電気信号(例えばパケットデータPD)に変換して物理層制御回路40Aに出力する。具体的には、受信回路30Aは、受信した10ビットデータを10ビット/8ビットコード変換し、変換後の8ビットデータに対してデスクランブル処理を施し、その処理後の電気信号を物理層制御回路40Aに出力する。また、受信回路30Aは、物理層制御回路40Aから入力される動作信号ENに基づいて、上記バイアス電圧Vbを検出して検出信号DSを物理層制御回路40Aに出力する。
物理層制御回路40Aは、ステートマシン41Aを備えてポートの接続管理を行う。また、物理層制御回路40Aは、ポートの同期化及び再同期化などを行う。すなわち、物理層制御回路40Aは、相手ノードBから自ノードAの受信回路30Aを介して入力される同期化用データに基づいて、ノードA,Bのポート間の同期化を行う。また、物理層制御回路40Aは、同期化が完了した後も継続して、相手ノードBから入力される電気信号(10ビットデータ)に基づいて、ノードA,Bのポート間の同期が喪失していないかを判定する。ここで、ポートの同期化とは、送信側ノードのポートから送信される同期化用データを受信側ノードのポートで認識できるようになるまで、スクランブル処理/デスクランブル処理のトレーニングを行うことである。すなわち、送信側ノードのポートから送信される同期化用データが受信側ノードのポートで認識できるようになれば、ポートの同期化が完了(成功)する。なお、本実施形態においてポートの再同期化とは、データ転送が可能な接続状態で同期喪失が発生した後に、リジュームステートST7(図4参照)において再度同期化を行うことを言う。
また、物理層制御回路40Aは、電気信号から論理信号への変換処理、論理信号から電気信号への変換処理を行う。すなわち、物理層制御回路40Aは、リンク層制御回路50Aに接続され、相手ノードBから自ノードAの受信回路30Aを介して入力される電気信号をリンク層制御回路50Aに出力する。このとき、物理層制御回路40Aは、電気信号をリンク層制御回路50Aが扱う論理信号に変換する役割を果たす。また、物理層制御回路40Aは、リンク層制御回路50Aから入力される論理信号(例えばパケットデータPD)を送信回路20Aに出力する。このとき、物理層制御回路40Aは、リンク層制御回路50Aが扱う論理信号を電気信号に変換する役割を果たす。さらに、物理層制御回路40Aは、受信したパケットデータPDを受信したポートとは異なるポートに転送(リピート転送)する。
リンク層制御回路50Aは、物理層制御回路40Aから入力される論理信号(例えばパケットデータPD)のヘッダ部に基づいて、自身宛のパケットであるかを判断する。リンク層制御回路50Aは、受信したパケットデータPDが自身宛であるときには、CRCチェック等を行って、パケットデータPD内のデータ部を上位装置(ホストコンピュータ等)に供給する。
また、リンク層制御回路50Aは、上記ホストコンピュータ等から入力されるデータ部に基づいて、IDB−1394規格に準拠したパケットデータPDを生成し、そのパケットデータPD(論理信号)を物理層制御回路40Aに出力する。
次に、物理層制御回路40AにおいてポートP1Aの再接続処理(再同期化)に関連する主要な構成について説明する。
物理層制御回路40Aは、ステートマシン41Aと、同期化判定回路42Aと、タイマ43Aと、バイアス電圧制御回路44Aと、レジスタ45Aとを含み、図6に示す再接続処理を実行することが可能である。以下の説明では、従来(図15)の再接続処理と区別するために、図6の再接続処理を「短縮再接続処理」と言う。
ステートマシン41Aは、ポートP1Aの接続状態について、ディスコネクトステートST1、アンテストステートST2、ループ・ディスエーブルステートST3、アクティブステートST4、サスペンド・イニシエータステートST5、サスペンドステートST6、リジュームステートST7の各ステートの遷移を管理する(図4参照)。
同期化判定回路42Aは、相手ノードBから入力される10ビットデータが予め用意された10ビット/8ビットコード変換表に存在するか否かを判定することで、同期喪失が発生したか否かを判定する。
具体的には、同期化判定回路42Aは、カウンタ(図示略)を備えている。そのカウンタは、ポートP1Aの受信回路30Aが、ノードBの送信回路20Bから受信される10ビットデータをコード変換したとき、その変換後の信号が予め用意されたコード変換表に存在しない無効な信号である場合にその数をカウントする。このとき、2回連続して有効な信号を受信すると、カウンタから「1」減算するようになっている。そして、カウンタのカウント値が予め定められた所定値(例えば「4」)に達した時、同期化判定回路42Aは、同期喪失が発生したと判定する。このように同期喪失を検出すると、同期化判定回路42Aは、同期喪失を検出したことを示す判定信号JSをステートマシン41A、タイマ43A及びバイアス電圧制御回路44Aに出力する。
また、同期化判定回路42Aは、再同期化回数が制限値を超えたか否かを判定し、その判定結果をステートマシン41Aに出力する。ここで、上記制限値は、同期喪失の発生によるデータ転送の中断時間の短縮に効果がある値であり、シミュレーション等の結果に基づいて予め設定される。
タイマ43Aは、同期化判定回路42Aからの判定信号JSの入力に応じてカウント動作を開始し、同期喪失から所定時間(ノイズガード時間)だけカウント動作を行う。タイマ43Aは、上記カウント動作が終了したときに、その終了を示す制御信号CSをバイアス電圧制御回路44Aに出力する。ここで、上記所定時間は、当該ネットワークで回避したいノイズの持続時間よりも長くなるように設定されている。例えば所定時間は、瞬間的なノイズが発生してからそのノイズが消失するまでの時間よりも長くなる値で、且つ従来の再接続処理に要する時間(600〜700ms)よりも十分に短くなる値(例えば100ms)であり、シミュレーション等の結果に基づいて予め設定される。
バイアス電圧制御回路44Aは、同期化判定回路42Aからの判定信号JSに基づいて、送信回路20Aに動作信号ENを出力する。また、バイアス電圧制御回路44Aは、タイマ43Aからの制御信号CSに基づいて、受信回路30Aに対して動作信号ENを出力する。
ここで、送信回路20A及び受信回路30A(受信回路30B)の内部構成を図3に従って説明する。なお、図3は、ノードAの送信回路20A及びノードBの受信回路30Bの回路構成例を示す。
図3に示すように、送信回路20Aにおいて、パケットデータPD等のデータが入力されるデータ入力線は、ドライバ回路21の入力端子に接続されている。ドライバ回路21は、データ入力線から入力されたデータに基づいて、ペアケーブルTPB1,XTPB1に相補信号を出力する。
ペアケーブルTPB1,XTPB1には、それぞれPチャネルMOSトランジスタQPのドレインが接続されている。各MOSトランジスタQPのソースは、抵抗Raを介して高電位電源VDDに接続されている。すなわち、一対の抵抗Ra及び一対のPチャネルMOSトランジスタQPは、高電位電源VDDとペアケーブルTPB1,XTPB1との間に挿入接続されている。これら一対の抵抗Ra及び一対のMOSトランジスタQPがバイアス電圧生成回路22として機能する。
また、各MOSトランジスタQPのゲートには、インバータ23を介して上記バイアス電圧制御回路44Aから出力される動作信号ENが供給される。すなわち、同期化判定回路42Aにて同期喪失が検出され、それに伴ってバイアス電圧制御回路44AからHレベルの動作信号ENが出力されると、各MOSトランジスタQPのゲートにはLレベルの信号が入力される。これにより、各MOSトランジスタQPがオンされる。すると、高電位電源VDDが、ペアケーブルTPB1,XTPB1と低電位電源であるGNDとの間に挿入接続されている抵抗Rb及び高抵抗Rcと、上記抵抗Raとで分圧されたバイアス電圧Vb(図8参照)がペアケーブルTPB1,XTPB1に印加される。なお、高抵抗Rcは、抵抗Rbよりも十分に大きい抵抗値に設定されている。
上記ペアケーブルTPB1,XTPB1は、ノードBの受信回路30BのペアケーブルTPA2,XTPA2に接続される。このペアケーブルTPA2,XTPA2は、DC成分除去用のコンデンサC1を介してレシーバ回路31の入力端子に接続されている。レシーバ回路31は、ノードAの送信回路20AからのパケットデータPD等に基づく相補信号を受信し、それらパケットデータPDをノードBの物理層制御回路40Bに出力する。なお、ノードAの送信回路20Aからのバイアス電圧Vbは、コンデンサC1の作用によりレシーバ回路31に入力されないようになっている。
ペアケーブルTPA2,XTPA2とGNDとの間に挿入接続された各抵抗Rbと高抵抗Rc(コンデンサC2)との接続点N1には、検出回路33が接続されている。また、この接続点N1には、NチャネルMOSトランジスタQNのドレインが接続されている。このMOSトランジスタQNのソースは、低抵抗である抵抗Rdを介してGNDに接続されている。また、MOSトランジスタQNのゲートには、自ノードBのバイアス電圧制御回路44Bから出力される動作信号ENが供給される。すなわち、タイマ43Bから制御信号CSが出力され、それに伴ってバイアス電圧制御回路44BからHレベルの動作信号ENが出力されると、MOSトランジスタQNがオンされる。これにより、高抵抗Rcに対して低抵抗Rdが並列に接続されるようになる。
このとき、ノードAのポートP1AとノードBのポートP1Bとが物理的に接続されていれば、検出回路33には、上記バイアス電圧Vbに基づく検出電圧Vdが印加される。検出回路33は、検出電圧Vdが検出されると、物理的に接続された相手ノードが存在することを認識して検出信号DSを自ノードBのステートマシン41Bに出力する。詳しくは、検出回路33は、コンパレータであり、一方の入力端子には接続点N1が接続され、他方の入力端子には予め検出電圧Vdよりも低い電圧値に設定された閾値電圧Vtが入力されている。そして、検出回路33は、接続点の電位と閾値電圧Vtとを比較して、接続点の電位が閾値電圧Vtよりも高くなったときに、検出信号DSをステートマシン41Bに出力する。このように、これら検出回路33、抵抗Rd及びNチャネルMOSトランジスタQNがバイアス電圧検出回路32として機能する。
図2に示すレジスタ45Aには、ネットワーク内の各ノードA〜Cのポート情報(転送速度やノードIDなど)が格納される。
また、ステートマシン41Aは、ポートP1Aに対応して設けられ、ポートP1Aの接続状態の遷移を管理する。このステートマシン41Aは、所定の遷移条件を満たしたときに所望のステートに遷移する。なお、ステートマシン41Aが所定のステートに遷移すると、該ステートマシン41Aに対応するポートP1Aの接続状態も同様に遷移される。
ここで、ステートマシン41Aのステート遷移(状態遷移)について図4に従って説明する。図4に示すように、ステートマシン41Aは、上記ステートST1〜ST7に遷移する。ディスコネクト(Disconnected)ステートST1は、ポートP1Aが他のポートと物理的に未接続状態、あるいはポートP1Aが他のポートと物理的に接続されてスピードネゴシエーションを行っている状態である。アンテスト(Untested)ステートST2は、ポートP1Aと接続された対向ポート(ここでは、ノードBのポートP1B)との同期化が行われる状態である。さらに、このアンテストステートST2では、トポロジ中にループが形成されたか否かを判定するループテストが行われる。ループ・ディスエーブル(Loop disabled)ステートST3は、同期喪失検出やループ検出によってポートP1Aが論理的に切断された状態である。アクティブ(Active)ステートST4は、ポートP1Aがデータ転送可能な状態である。サスペンド・イニシエータ(Suspended initiator)ステートST5は、アクティブステートST4からサスペンド(Suspended)ステートST6に遷移するときに経由するステートであり、ポートP1Aが停止状態である。サスペンドステートST6は、ポートP1Aが低消費電力状態(休止状態)である。リジューム(Resuming)ステートST7は、サスペンドステートST6からアクティブステートST4に遷移するときに経由するステートであり、ポートP1Aが復帰状態である。
次に、ステートマシン41Aにおける各ステートST1〜ST7間の遷移について説明する。
ステートマシン41Aは、ディスコネクトステートST1のときに、相手ノードからのトーン信号を検出した後、スピードネゴシエーションが正常に完了すると(遷移条件T1)、アンテストステートST2に遷移する。
ステートマシン41Aは、アンテストステートST2のときに、同期喪失が検出されると、又はループテストにおいてループが検出されると(遷移条件T2)、ループ・ディスエーブルステートST3に遷移する。ステートマシン41Aは、ループ・ディスエーブルステートST3のときに、ポートP1Aが物理的に切断されると(遷移条件T3)、ディスコネクトステートST1に遷移する。また、ステートマシン41Aは、ループ・ディスエーブルステートST3のときに、バスリセットを検出すると(遷移条件T4)、アンテストステートST2に遷移する。
一方、ステートマシン41Aは、アンテストステートST2のときに、同期化が完了し、ループテストにおいてループが検出されない場合には(遷移条件T5)、アクティブステートST4に遷移する。
ステートマシン41Aは、アクティブステートST4のときに、ノイズや物理的な切断などによる同期喪失が検出された場合、又はサスペンドコマンド等による中断処理が行われた場合には(遷移条件T6)、サスペンド・イニシエータステートST5に遷移する。
ステートマシン41Aは、サスペンド・イニシエータステートST5に遷移すると(遷移条件T7)、自動的にサスペンドステートST6に遷移する。このとき、従来(既存)の規格による再接続処理では、同期喪失の検出によってサスペンド・イニシエータステートST5を経由してサスペンドステートST6に遷移した場合には、さらにディスコネクトステートST1に遷移する。そして、このディスコネクトステートST1においてトーン信号が検出されてスピードネゴシエーションが正常に完了されると、アンテストステートST2において同期化が開始される。さらに、その同期化に成功し、ループテストでループテストが検出されない場合に、ようやくアクティブステートST4に復帰されるようになっていた(図15及び図16参照)。
これに対し、本実施形態のステートマシン41Aでは、サスペンドステートST6からディスコネクトステートST1に遷移させずに、サスペンドステートST6において短縮再接続処理(図6のフロー)を開始するようにした。この短縮再接続処理において再同期化に成功すると、ステートマシン41Aは、リジュームステートST7を経由してアクティブステートST4に復帰する。詳述すると、サスペンドステートST6のときに、送信回路20Aからバイアス電圧Vbが相手ノードに出力される。なお、このときの相手ノードのポートの属性などについては、切断直前にレジスタ45Aに格納された情報が利用される。そして、ステートマシン41Aは、サスペンドステートST6のときに、相手ノードからのバイアス電圧Vbを検出したことを示す検出信号DSが受信回路30Aから入力された場合に(遷移条件T8)、リジュームステートST7に遷移する。さらに、このリジュームステートST7において再同期化が行われ、その再同期化に成功すると(遷移条件T9)、ステートマシン41Aは、アクティブステートST4に復帰する。これにより、ディスコネクトステートST1におけるトーン信号の送受信、スピードネゴシエーション及びアンテストステートST2におけるループテストを省略して、アクティブステートST4に復帰させることができる。
なお、ステートマシン41Aは、サスペンドステートST6のときに、リジュームパケットやリモートコマンドパケットを受信した場合にも、リジュームステートST7を経由してアクティブステートST4に復帰する。
一方、ステートマシン41Aは、リジュームステートST7において行われる再同期化に失敗すると(遷移条件T10)、リジュームステートST7からサスペンドステートST6に遷移する。また、ステートマシン41Aは、サスペンドステートST6において、相手ノードからのバイアス電圧Vbが検出できなかった場合、又は再同期化回数が制限値を超えた場合には(遷移条件T11)、ディスコネクトステートST1に遷移する。すると、上述した既存の規格と同様の再接続処理が行われる。
次に、短縮再接続処理を実行するインターフェース回路10A(物理層制御回路40A)におけるバスリセットの生成条件について図5に従って説明する。ここでは、従来の規格に準拠した物理層制御回路(インターフェース回路)におけるバスリセットの生成条件との相違点について説明する。
図5に示すように、従来の物理層制御回路では、ノード間の論理的な切断が検出されたときにバスリセットが生成される。これに対し、本実施形態の物理層制御回路40Aは、ノード間の論理的な切断を検出してもバスリセットを生成しないようにした。さらに、物理層制御回路40Aは、その物理層制御回路40Aでのみ行われる短縮再接続処理における再同期化に成功して接続状態に復帰したときにも、バスリセットを生成しないようにした。これにより、論理的な切断直前と、再同期化の成功によって接続状態に復帰した後で、ネットワーク内の各ノードのノードIDが変更されないため、接続状態復帰後に直ちにデータ転送を再開することができる。すなわち、物理層制御回路40Aでは、接続状態に復帰した後、論理的な切断直前のポート情報(ノードIDや転送速度等)をそのまま利用してデータ転送を行うことができる。
一方、物理層制御回路40Aは、短縮再接続処理における再同期化に失敗すると、従来の再接続処理に移行するときにバスリセットを発生する。また、物理層制御回路40Aは、短縮再接続処理中に他ノードからバスリセットを受信した場合には、その短縮再接続処理における再同期化の終了後にバスリセットを生成するようにした。なお、このときのバスリセットは、再同期化に成功した場合にも失敗した場合にも生成される。
図1に示すインターフェース回路10B,10Cは、上述したインターフェース回路10Aと同様の構成(例えば、物理層制御回路40Aと同様の構成である物理層制御回路40B,40C)をそれぞれ備えている。このため、ここではインターフェース回路10B,10C(物理層制御回路40B,40C)についての詳細な説明を割愛する。なお、以下の説明では、インターフェース回路10A〜10Cを総称する場合には「インターフェース回路10」と言い、物理層制御回路40A〜40Cを総称する場合には「物理層制御回路40」と言う。
次に、このように構成されたインターフェース回路10における短縮再接続方法(再同期化方法)について、図6〜図9を併せ参照して説明する。
図7(a)に示すように各ノードA〜Cが最初に接続(例えば電源投入、プラグインやハードウエアリセット)されると、従来の再接続処理(図15のフロー)を行うか、短縮再接続処理(図6のフロー)を実行するかを自ノードに設定する。例えば自ノードが短縮再接続処理に対応している、すなわちインターフェース回路10(物理層制御回路40)を備えている場合に、短縮再接続処理を実行するように設定する。ここでは、ノードA〜Cの全てがインターフェース回路10を備えているため(図1参照)、ノードA〜Cの全てが短縮再接続処理を実行するように設定される。
そして、今、ノードA〜Cがデイジーチェーン型に接続されたネットワーク(図7(a)参照)において、ノードC(送信装置)からノードB(受信装置)に対してパケット転送が行われている(図6のステップS1)。このときのノードAのポートP1A,P2A、ノードBの各ポートP1B及びノードCのポートP1CはアクティブステートST4である。なお、上述のように短縮再接続処理を実行するように設定されている場合には、トポロジ内のノードA〜Cの各ポート情報(転送速度やノードIDなど)が自ノードのレジスタ45(図2のレジスタ45A,45Bなど)に格納される。次に、ノードA,B間を接続するバスケーブル1aに静電気などのノイズが乗って、図7(b)に示すようにノードA,B間で同期喪失が検出されると(ステップS2でYES)、ノードA,BのポートP1A,P1B間の短縮再接続処理が開始される。
ところで、IDB−1394規格のパケット転送には、任意のタイミングでのデータ送受信が許容されるエイシンクロナス(Async)転送モードと、一定の時間間隔で音声や映像信号等のリアルタイム性が必要なデータを送ることのできるアイソクロナス(Iso)転送モードがある。ここでは、ノードCからノードBに対してIso転送モードにてパケットデータ(以下、Iso転送モードにて転送されるパケットを「Isoパケット」と言う)が転送されている。このIso転送モードでは、ネットワーク内で任意に決定されるルートノードによって、Isoパケットを転送するタイミングがネットワーク全体で制御される。すなわち、ルートノードは、ネットワーク全体に対してサイクル・スタート(CS)パケットを定期的に送出する。そして、Isoパケットを送信する送信装置は、CSパケットのタイミングに合わせてIsoパケットを送出する。このように、ネットワーク内にルートノードが存在しなければIso転送モードでのパケット転送を行うことができない。すなわち、何らかの理由によりルートノードがネットワーク内に存在しなくなると、CSパケットが送出されなくなるため、そのネットワークではIso転送モードでのパケット転送が行えなくなる。
ここで、ネットワークが分割されるなどトポロジが変化した場合には、分割された各ネットワーク毎にバスリセットをトリガとしてルートノードの再設定が行われ、再設定されたルートノードからCSパケットが送出される。但し、本例のインターフェース回路10では、ノード間が論理的に切断されてネットワークが分割されても、短縮再接続処理中にはバスリセットが生成されない(図5参照)。このため、短縮再接続処理中において、ルートノードが存在しないネットワークが発生することになる。従って、短縮再接続処理の開始時において、トポロジ変化前(切断直前)のルートノードが送信装置を含むネットワークに存在するか、送信装置を含まないネットワークに存在するかによって短縮再接続処理中の動作が異なる。
(ルートノードが送信装置を含むネットワークに存在する場合)
まず、切断直前のネットワーク(図7(a)参照)におけるルートノードが、短縮再接続処理開始時に送信装置Cを含むネットワークに存在する場合の動作について説明する。すなわち、ノードA,B間がノイズによって論理的に切断されたときに(図7(b)参照)、送信装置Cを含むネットワークにルートノードが存在する、すなわちノードA又はノードC(ここでは、ノードA)がルートノードである場合の動作について説明する。
上記ステップS2において、受信側ノードBの同期化判定回路42Bは、ノイズに起因して発生した同期喪失を検出すると(ステップS2でYES)、ステートマシン41B、タイマ43B及びバイアス電圧制御回路44Bに判定信号JSを出力する。すると、ステートマシン41Bは、アクティブステートST4からサスペンド・イニシエータステートST5に遷移する。これに伴って、ノードBがノードAとの接続を論理的に切断する(図8(1)参照)。続いて、ノードAは、相手ノードBとの切断を検出し、そのノードBとの接続を論理的に切断する(図8(2)参照)。これにより、ノードAのポートP1AとノードBのポートP1B間が論理的に切断され(図7(b)の破線参照)、ノードA,Cを含むネットワークとノードBを含むネットワークの2つのネットワークに分割される。続いて、この切断処理完了後に、ノードA,Bのステートマシン41A,41Bは自動的にサスペンドステートST6に遷移する。このサスペンドステートST6において、ノードA,Bのバイアス電圧制御回路44A,44Bは、上記判定信号JSに応じて動作信号ENを送信回路20A,20Bにそれぞれ出力する。これにより、図8に示すように、送信回路20A,20Bから一定電圧のバイアス電圧Vbが出力される。なお、送信回路20A,20Bから出力されるバイアス電圧Vbはそれぞれ、相手ノードと物理的に接続されていれば、その相手ノードの受信回路30B,30Aにて受信される。
ここで、本例のインターフェース回路10では、上述のようにノードA,BのポートP1A,P1B間が論理的に切断されても、バスリセットが生成されない(図5参照)。このため、2つに分割されたネットワークにおいてルートノードの再設定が行われない。このとき、ノードA,Cを含むネットワークでは、切断直前のルートノードAが存在するため、切断処理中や短縮再接続処理中であっても送信装置であるノードCにはルートノードAからCSパケットが届く。このため、図9(a)に示すように、切断処理中や短縮再接続処理中であっても、ノードCによるIsoパケットの送信が継続される。但し、このノードCからのIsoパケットをノードBにリピート転送するノードAは、リピート転送先が存在しないため、リピート転送を行わない。これに対し、ノードBを含むネットワークではルートノードが存在しなくなるため、ノードBには切断処理中や短縮再接続処理中にCSパケットやIsoパケットが届かない。このとき既存の規格では、CSパケットの受信間隔が規定値を超えると、リンク層に対する割り込み処理を生成するが、本実施形態の物理層制御回路40Aではその割り込み処理を生成しないようにしている。
一方、ノードA,Bのタイマ43A,43Bは、上記判定信号JSの入力に応じてカウント動作を開始し、所定時間が経過するまでそのカウント動作を継続する(図6のステップS3でNO)。そして、所定時間が経過すると(ステップS3でYES)、タイマ43A,43Bは制御信号CSをバイアス電圧制御回路44A,44Bにそれぞれ出力する。この制御信号CSに応答してバイアス電圧制御回路44A,44Bは、受信回路30A,30Bに対して動作信号ENをそれぞれ出力する。すると、ノードAの受信回路30Aは、相手ノードBの送信回路20Bからのバイアス電圧Vbの検出を開始する。このバイアス電圧Vbが検出されるか否かが判断されることによって、物理的に接続されているか否かが判断される(ステップS4)。ここでは、受信回路30Aによってバイアス電圧Vbが検出されるため(ステップS4でYES)、相手ノードBと物理的に接続されていると判断される。すると、この受信回路30Aは、ステートマシン41Aに検出信号DSを出力する。この検出信号DSに応答して、ステートマシン41Aは、サスペンドステートST6からリジュームステートST7に遷移し、再同期化を開始する(ステップS5)。なお、この再同期化は、従来の同期化と同様の処理が行われる。
この再同期化に成功すると(ステップS6でYES)、ノードA,Bのステートマシン41A,41Bは、リジュームステートST7からアクティブステートST4に復帰する。これにより、ノードAのポートP1AとノードBのポートP1B間の論理的な切断が解除され、それらポートP1A,P1Bが接続状態(パケット転送可能な状態)に復帰される(ステップS7)。このとき、論理的な接続状態が変更されるが、本例のインターフェース回路10ではバスリセットが生成されない(図5参照)。このため、切断直前のルートノードAがそのままルートノードに維持され、各ノードA〜CのノードIDも切断直前のノードIDが維持される。従って、自ノードに保持されている各ノードA〜Cのポート情報を利用することでパケット転送を実行することができるため、ポートP1A,P1Bの接続状態への復帰後、直ちにノードCからノードBへのパケット転送を再開することができる。
このパケット転送において、ノードAは、ネットワーク全体にCSパケットを送出するとともに、ノードCからのIsoパケットをノードBにリピート転送する。このリピート転送の際に、ノードAは、パケット毎に転送を判断し、接続状態復帰後にIsoパケットの先頭からリピート転送を再開する。詳述すると、ノードAには、再同期化中にもノードCからIsoパケットが入力されているため、接続状態に復帰したときにノードCからのあるIsoパケットを受信している途中である可能性がある。このような場合には、ノードAは、その受信中のIsoパケットの受信が終了して次のIsoパケットの先頭が認識されるまで、リピート転送の再開を待つ。そして、ノードAは、例えば特殊コードであるデータプリフィックスなどを認識することでIsoパケットの先頭位置を認識し、その認識したIsoパケットの先頭からリピート転送を再開する。このように、ノードAからノードBへのリピート転送が再開されると、ノードBは、受信したIsoパケットを、切断前に受信していたIsoパケットの後続パケットとして受信を再開する。これにより、ノードBにおいて、接続状態復帰後のデータがパケットの途中から始まるような不正なデータとなることを抑制することができる。
一方、上記ステップS4において、ノードA,Bの受信回路30A,30Bにてバイアス電圧Vbが検出できない場合には(ステップS4でNO)、相手ノードと物理的に接続されていないと判断される。物理的に接続されていない場合には、再同期化を行うことができないため、図15のステップS33に移って従来の再接続処理が開始される。
また、上記ステップS6において、再同期化に失敗すると(ステップS6でNO)、その再同期化回数が制限値以内であるかが判断される(ステップS8)。このとき、再同期化回数が制限値以内である場合には(ステップS8でYES)、ステップS3に移ってステップS3〜S6の処理が再度実行される。一方、再同期化回数が制限値を超えた場合には(ステップS8でNO)、短縮再接続処理が終了され、図15のステップS33に移って従来の再接続処理が開始される。ここで、上記制限値は、当該ネットワークで回避したいノイズ(例えば断続的に発生するノイズ)の持続時間や発生パターンなどに応じて、上記ステップS3における所定時間を考慮して設定される値であり、シミュレーション等の結果に基づいて予め設定される。
上記従来の再接続処理が開始されると、ステップS33でバスリセットが発生するため、図9(a)に示すように、ノードCはIsoパケットの送信を中断する。そして、再接続処理に成功すると(ステップS40)、ノードA〜Cを含む1つの第1ネットワークが形成され、そのノードA〜Cの中の1つのノードがルートノードに設定される。すると、ノードCからノードBへのIsoパケットの転送が再開される。一方、再接続処理に失敗すると、ノードA,Bを含む第1ネットワークと、ノードCを含む第2ネットワークとの2つのネットワークが形成される。これにより、ノードCによるIsoパケットの送信が中止されるとともに、ノードBによるIsoパケットの受信が中止される。なお、この場合には、第1ネットワークと第2ネットワークのそれぞれでルートノードが設定される。
(ルートノードが送信装置を含まないネットワークに存在する場合)
次に、切断直前のネットワーク(図7(c)参照)におけるルートノードが、短縮再接続処理開始時に送信装置Cを含まないネットワークに存在する場合の動作について説明する。すなわち、ノードA,B間がノイズによって論理的に切断されたときに(図7(b)参照)、送信装置Cを含まないネットワークにルートノードが存在する、すなわちノードBがルートノードである場合の動作について説明する。なお、ここでは、上記説明した動作との相違点を中心に説明する。
上述したようにステップS2において、ノードA,B間で同期喪失が検出され(ステップS2でYES)、ノードA,B間が論理的に切断されると(図7(b)の破線参照)、ノードA,Cを含むネットワークとノードBを含むネットワークに分割される。但し、本例のインターフェース回路10A,10Bは、論理的な切断を検出してもバスリセットを生成しない。このため、分割されたネットワークにおいてルートノードの再設定が行われこのとき、ノードA,Cを含むネットワークでは、切断直前のルートノードが存在しないため、送信装置であるノードCには切断処理中及び短縮再接続処理中にCSパケットが届かない。このため、図9(b)に示すように、切断処理中及び短縮再接続処理中において、ノードCはIsoパケットの送信を中止する。これに対し、ノードBを含むネットワークではルートノードが存在するため、切断処理中や短縮再接続処理中であっても、ノードBには自ノードが生成したCSパケットが届く。しかし、このノードBにはノードCからのIsoパケットは届かない。
続いて、論理的に切断されたノードA,B間で短縮再接続処理が開始される。この短縮再接続処理の開始から所定時間経過後に受信回路30A,30Bにてバイアス電圧Vbが検出されると(ステップS3,S4でYES)、再同期化が実行される(ステップS5)。その再同期化に成功し(ステップS6でYES)、ノードA,BのポートP1A,P1Bが接続状態に復帰すると(ステップS7)、バスリセットが生成されずに、ノードCからノードBへのパケット送信が再開される。すなわち、ポートP1A,P1Bが接続状態に復帰すると、切断直前のルートノードであるノードBの生成するCSパケットをノードCが受信できるようになり、ノードCがそのCSパケットに応答してIsoパケットの送信を再開する。すると、ノードAもノードBへのリピート転送を再開し、ノードBもIsoパケットの受信を再開する。すなわち、ノードBは、受信したIsoパケットを、切断前に受信していたIsoパケットの後続パケットとして受信を再開する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)同期喪失を検出したときに、自ノードのポートをサスペンドステートST6からディスコネクトステートST1に遷移させずに、サスペンドステートST6において短縮再接続処理を開始するようにした。さらに、この短縮再接続処理の開始から所定時間経過後に、相手ノードからのバイアス電圧Vbを検出した場合に(図6のステップS3,S4)、再同期化を開始するようにした。これにより、図15のステップS34〜S36(トーン信号の送受信及びスピードネゴシエーション)を行うことなく、ポートの再同期化を開始することができる。なお、本実施形態では、ステップS34〜S36の代わりに、図6のステップS3,S4を行っているが、このステップS3における所定時間は例えば100ms程度に設定されるものである。このため、これらステップS3,S4に要する時間は、ステップS34〜S36に要する時間(約440〜480ms)に比して十分に短い。従って、再同期化を開始するまでの時間を従来の再接続処理よりも大幅に短縮することができる。
また、上記再同期化に成功したときに、直ちにポートをアクティブステートST4(接続状態)に復帰させるようにした。これにより、再同期化成功後に、図15のステップS38(ループテスト)を行うことなく接続状態に復帰させることができるため、再同期化の完了から接続状態に復帰するまでの時間を短縮することができる。
以上のことから、瞬間的なノイズによって同期喪失が発生した場合におけるデータ転送の中断時間を大幅に短縮することができる。従って、映像や音声データの転送中にノイズによって同期喪失が発生しても、転送中の映像や音声データが長時間途切れることを抑制することができる。
とくに、本実施形態のノードのような車載用規格であるIDB−1394規格では、基本的にデータ転送中にバスケーブルが抜き差しされることがないが、静電気などのノイズへの高い耐性が要求される。このため、IDB−1394規格に準拠したノードA〜Cにとって、上述した効果はより顕著なものである。
(2)短縮再接続処理の開始から所定時間経過するまで待機した上で、他ノードからのバイアス電圧Vbの検出を開始するようにした。さらに、この所定時間を当該ネットワークで回避したいノイズの持続時間よりも長くなるように設定した。これにより、バイアス電圧Vbの検出開始時にノイズが残存することを抑制することができる。なお、バイアス電圧Vbの検出時にノイズが残存していると、バイアス電圧Vbを正確に検出することができない。すると、バイアス電圧Vbの検出に失敗したことになるため、従来の再接続処理に移行されてしまう。上記待機時間を設けることにより、このような意図しない失敗によって従来の再接続処理に移行されてしまうことを抑制することができる。
(3)再同期化に失敗したときに、再同期化回数が制限値以内である場合には短縮再接続処理を再度実行するようにした。これにより、断続的に発生するノイズによって再同期化に失敗したときに、直ちに従来の再接続処理に移行されるのを抑制することができる。
(4)論理的な切断を検出してもバスリセットを生成させずに、短縮再接続処理を開始するようにした。これにより、そのバスリセットのシーケンスを省略した分だけ短縮再接続処理を開始するまでの時間を短縮することができる。さらに、切断直前のルートノードを含むネットワーク内に送信装置と受信装置とが存在すれば、切断処理中及び短縮再接続処理中であっても、それらの装置間でパケット転送を継続して行うことができる。
(5)ノード間の論理的な切断を検出してもバスリセットを生成しないようにし、さらに短縮再接続処理における再同期化に成功して接続状態に復帰したときにもバスリセットを生成しないようにした。これにより、論理的な切断直前と、再同期化の成功によって接続状態に復帰した後とで、ネットワーク内の各ノードのノードIDが変更されないため、接続状態復帰後に直ちにデータ転送を再開することができる。
(6)バイアス電圧Vbを検出できなかった場合に従来の再接続処理を開始するようにした。これにより、物理的に切断された場合には直ちに従来の再接続処理に移行させることができる。
(7)短縮再接続処理は、全ての処理シーケンスが物理層(物理層制御回路40)で実行されるため、それらの処理シーケンスを上位システム(リンク層やアプリケーション層など)に実装する必要がない。
(8)ところで、再接続処理中に映像や音声データが乱れることを回避する方法としては、切断時間分、すなわちポート間が論理的に切断されてから接続状態に復帰するまでの時間分のデータを受信側ノードでバッファリングしておく方法も考えられる。しかし、従来の再接続処理では、上記切断時間が600〜700msと長時間であるため、その切断時間分の大量のデータをバッファリングする必要がある。これにより、回路規模の増大及びコストアップにつながるという新たな問題が発生する。さらに、車載カメラ(車外監視カメラ)の画像情報を転送するネットワークの場合には、画像を撮像してからその画像情報をネットワークで転送した後、モニタに表示するまでの遅れ(レイテンシ)を極力抑える必要がある。しかし、従来の再接続処理の場合には、上述のように大量のデータを蓄積することにより遅れが発生するため、バッファリング方法を従来の再接続処理に適用したものを、車載カメラの画像情報を転送するネットワークに適用することは難しい。
これに対し、本実施形態の短縮再接続処理では、上記(1)で説明したように、データ転送の中断時間が従来の再接続処理に比べて大幅に短縮される。このため、仮に本実施形態のインターフェース回路10にバッファリングする方法を適用した場合には、上記短縮された分だけバッファリングするデータ量を小さくすることができる。これにより、回路規模の増大及びコストアップを抑制することができる。さらに、上述したネットワークのレイテンシを短くすることができるため、車載カメラの画像情報を転送するネットワークを容易に構築することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を図10に従って説明する。この実施形態のネットワークでは、短縮再接続処理に対応しているノードと対応していないノードとが共存している点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態の動作との相違点を中心に説明する。
図1に示すネットワークシステムにおいて、ノードCからノードBに対してパケット転送が行われているときに、ノードAのポートP1AとノードBのポートP1B間がノイズによって論理的に切断される場合の動作を以下に説明する。
(ノードA,C:短縮再接続処理に対応、ノードB:短縮再接続処理に非対応の場合)
まず、ノードA,Cが短縮再接続処理に対応し、ノードBが短縮再接続処理に対応していない場合の動作について図10に従って説明する。この場合のノードA,Cは、図1及び図2に示すインターフェース回路10A,10Cをそれぞれ備え、ノードBは、従来の規格に準拠したインターフェース回路を備えている。
各ノードA〜Cが最初に接続されると、短縮再接続処理に対応したノードA,Cは、従来の再接続処理(図15のフロー)を行うか、短縮再接続処理(図6のフロー)を行うかを自ノードに設定する。ここでは、ノードA,Cが短縮再接続処理を実行するように設定される。なお、短縮再接続処理に対応していないノードBでは、上記設定自体が行われず、従来の再接続処理が実行される。
(ルートノードが送信装置を含むネットワークに存在する場合)
まず、切断直前のネットワークにおけるルートノードがノードAである場合(図7(a)参照)の動作について図10(a)に従って説明する。
上述したようにバスケーブル1aにノイズが乗って、ノードA,B間で同期喪失が検出され(図6のステップS2でYES)、ノードA,B間が論理的に切断されると(図7(b)の破線参照)、ネットワークが2つに分割される。このとき、ノードA,Cを含むネットワークでは、論理的な切断を検出するノードAが短縮再接続処理を実行するように設定されているため、バスリセットが生成されず、ルートノードの再設定が行われない。さらに、切断直前のルートノードAが存在するため、送信装置であるノードCには、切断処理中や短縮再接続処理中であってもルートノードAからCSパケットが届く。このため、ノードCでは、図10(a)に示すようにIsoパケットの転送が継続される。
これに対し、ノードBを含むネットワークでは、ノードBが短縮再接続処理に対応していないため、論理的な切断が検出されると、ノードBによってバスリセットが生成される。これにより、ノードBのIsoパケットの受信が中断され、ノードBでは従来の再接続処理(図5のフロー)が開始される。なお、このとき、上記バスリセットによってノードBがルートノードに一時的に設定されるため、そのノードBには自ノードが生成するCSパケットが届く。
一方、ノードAは、論理的な切断を検出後に、短縮再接続処理(図6のステップS3〜S8)を開始するが、ステップS4においてバイアス電圧Vbを検出することができない(ステップS4でNO)。すなわち、ノードBの送信回路が図3に示すバイアス電圧生成回路22を備えていないため、そのノードBからバイアス電圧Vbが出力されることはない。このため、ノードAの受信回路30Aにてバイアス電圧Vbを検出することができない。これにより、ノードAは再同期化に失敗し、従来の再接続処理を開始する(図10(a)参照)。
(ルートノードが送信装置を含まないネットワークに存在する場合)
次に、トポロジ変化前のネットワークにおけるルートノードがノードBである場合(図7(c)参照)の動作について図10(b)に従って説明する。
上述したようにノードA,B間が論理的に切断され、ネットワークが2つに分割されると、ノードA,Cを含むネットワークではバスリセットが発生されないが、ノードBを含むネットワークではバスリセットが発生される(図10(b)参照)。すると、ノードA,Cを含むネットワークでは、切断直前のルートノードが存在せず、送信装置CにCSパケットが届かないため、切断処理中や短縮再接続処理中においてノードCによるIsoパケットの転送が中止される。これに対し、ノードBを含むネットワークでは、上記バスリセットに伴って、ノードBのIsoパケットの受信が中断され、従来の再接続処理が開始される。
一方、ノードAは、論理的な切断後に開始される短縮再接続処理において、バイアス電圧Vbを検出することができず、再同期化に失敗することになる。このため、ノードAも従来の再接続処理を開始する。
(ノードB:短縮再接続処理に対応、ノードA,C:短縮再接続処理に非対応の場合)
次に、ノードBのみが短縮再接続処理に対応し、ノードA,Cが短縮再接続処理に対応していない場合の動作について図11に従って説明する。この場合には、最初の接続時にノードBのみが短縮再接続処理を実行するように設定される。
(ルートノードが送信装置を含むネットワークに存在する場合)
まず、トポロジ変化前のネットワークにおけるルートノードがノードAである場合(図7(a)参照)の動作について図11(a)に従って説明する。
ノードA,B間が論理的に切断されてネットワークが2つに分割されると、図11(a)に示すように、ノードA,Cを含むネットワークでは、ノードAによってバスリセットが生成される。このバスリセットに伴って、ノードCによるIsoパケットの送信が中止され、さらにノードAでは従来の再接続処理が開始される。
これに対し、ノードBを含むネットワークでは、ノードBが短縮再接続処理に設定されているため、論理的な切断が検出されてもバスリセットが発生されず、短縮再同期化処理が開始される。但し、ノードBは、CSパケットもノードCからのIsoパケットも届かない。また、ノードBは、CSパケットの受信間隔が制限値を超えても、リンク層に対する割り込み処理を生成しない。
このノードBは、短縮再接続処理において、相手ノードAからのバイアス電圧Vbを検出することができず、再同期化に失敗することになる。これにより、ノードBも従来の再接続処理を開始する。
(ルートノードが送信装置を含まないネットワークに存在する場合)
次に、トポロジ変化前のネットワークにおけるルートノードがノードBである場合(図7(c)参照)の動作について図11(b)に従って説明する。
ノードA,B間が論理的に切断されてネットワークが2つに分割されると、図11(b)に示すように、ノードA,Cを含むネットワークではバスリセットが発生され、ノードBを含むネットワークではバスリセットが発生されない(図11(b)参照)。すると、ノードBを含むネットワークでは、切断直前のルートノードが存在するため、ノードBには自ノードが生成するCSパケットが届く。しかし、このノードBは、ノードCからのIsoパケットが届かない。
このノードBは、論理的な切断後に開始される短縮再接続処理において、相手ノードAからのバイアス電圧Vbを検出することができず、再同期化に失敗することになる。これにより、ノードBは従来の再接続処理を開始する。
以上説明した実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(8)の作用効果に加えて以下の効果を奏する。
(9)バイアス電圧Vbを検出できなかった場合に従来の再接続処理を開始するようにした。これにより、インターフェース回路10を備えておらず、バイアス電圧Vbを出力できない従来のノードと、インターフェース回路10を備えるノードとの間が論理的に切断されても、そのノード間の再接続を従来の再接続方法によって支障なく行うことができる。従って、インターフェース回路10を備えるノードは、短縮再接続処理を実行するように設定するのみで、従来のノードと共存してトポロジを構築することができる。すなわち、短縮再接続処理を実行するように設定すれば、相手ノードが短縮再接続処理に対応しているか否かなどを調べる必要がない。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・図6の短縮再接続処理を図12に示される再接続処理に変更してもよい。すなわち、図6のステップS4を省略するようにしてもよい。この場合、図2に示したバイアス電圧制御回路44A,44B、図3に示したバイアス電圧生成回路22及びバイアス電圧検出回路32を省略するようにしてもよい。
図12に示すように、まずステップS11,S12まで図6のステップS1,S2と同様の処理を行う。このとき、ノードA,B間が論理的に切断されても、図13に示すように、ノードA,Bの送信回路20A,20Bからはバイアス電圧Vbが出力されない。続いて、論理切断後から所定時間が経過すると(ステップS13でYES)、バイアス電圧Vbの検出(図6のステップS4)を行うことなく、直ちに再同期化が開始される(ステップS14)。すなわち、ノードA,Bのステートマシン41A,41Bは、タイマ43A,43Bから出力される制御信号CSに応答してサスペンドステートST6からリジュームステートST7に遷移し、再同期化を開始する。なお、ステートマシン41A,41Bは、制御信号CSに応答してサスペンドステートST6のまま再同期化を開始するようにしてもよい。以降のステップS15〜S17は図6のステップS6〜S8と同様の処理である。
・図6の短縮再接続処理を図14に示される再接続処理に変更してもよい。すなわち、図6のステップS3,S4を省略するようにしてもよい。この場合、図2に示したタイマ43A,43B、バイアス電圧制御回路44A,44B、図3に示したバイアス電圧生成回路22及びバイアス電圧検出回路32を省略するようにしてもよい。
図14に示すように、まずステップS21,S22まで図6のステップS1,S2と同様の処理を行う。続いて、論理切断の完了後、所定時間の経過を待つことなく、直ちに再同期化が実行される(ステップS23)。すなわち、ノードA,Bのステートマシン41A,41Bは、同期化判定回路42A,42Bから出力される判定信号JSに応答してサスペンドステートST6からリジュームステートST7に遷移し、再同期化を開始する。なお、ステートマシン41A,41Bは、判定信号JSに応答してサスペンドステートST6のまま再同期化を開始するようにしてもよい。以降のステップS24〜S26は図6のステップS6〜S8と同様の処理である。なお、この場合には、再同期化回数の制限値を上記第1実施形態の場合よりも大きく設定することが好ましい。
・図6のステップS3を省略するようにしてもよい。この場合、図2に示したタイマ43A,43Bを省略するようにしてもよい。なお、この場合には、バイアス電圧Vbを検出できなかった場合に、直ちに従来の再接続処理(ステップS33)に移行させるのではなく、ステップS8に移行させることが好ましい。詳述すると、バイアス電圧Vbの検出を開始したときにノイズが残っていると、相手ノードからのバイアス電圧Vbを検出できない。このため、バイアス電圧Vbを検出できなかった場合に従来の再接続処理に移行させるようにすると、実際には相手ノードと物理的に接続されているにも関わらず、バイアス電圧Vbの検出開始時に残存するノイズによって従来の再接続処理に移行されてしまう。そこで、バイアス電圧Vbを検出できなかった場合にステップS8に移行させることにより、残存するノイズによって従来の再接続処理に移行されることを抑制することができる。
・図6のステップS8、図12のステップS17や図14のステップS26を省略するようにしてもよい。このとき、例えば再同期化に失敗した場合に、ステップS33に移って従来の再同期化処理を開始するようにしてもよい。これによれば、例えば図12の再接続処理では、物理的な切断があった場合に迅速に従来の再同期化処理に移行させることができる。
あるいは、再同期化に失敗した場合に、無条件に短縮再接続処理を再度開始するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、リジュームステートST7に遷移してから再同期化を開始するようにしたが、これに限らず、例えばサスペンドステートST6において再同期化を開始するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、各ノードが最初に接続されたときに、短縮再同期化処理を実行するように設定するようにした。これに限らず、例えばインターフェース回路10を備える場合には、常に短縮再同期化処理が実行されるようにし、上記設定処理を省略してもよい。
・上記各実施形態では、同期化判定回路にて再同期化回数と制限値とを比較するようにした。これに限らず、例えばステートマシンやその他の回路にて再同期化回数と制限値との比較処理を行うようにしてもよい。
・上記各実施形態では、ステップS8(S17,S26)において再同期化回数と制限値とを比較するようにした。これに限らず、例えば短縮再接続処理時間と制限値(制限時間)とを比較するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、論理切断を検出したときのバスリセットを発生させないようにしたが、そのバスリセットを発生させるようにしてもよい。なお、この場合には、論理切断によって複数に分割されたネットワークでそれぞれバスリセットが発生することになるため、その後1つのネットワークに戻ると、その1つのネットワーク内で同一のノードIDが重複する。そこで、再同期化成功時にもバスリセットを発生させるようにする。これにより、1つのネットワークに戻った後に再度ノードIDが決定されるため、ノードIDの重複を解消することができる。
・上記各実施形態における送信回路20A,20B及び受信回路30A,30Bの内部構成は図3の回路に特に制限されない。
・上記各実施形態では、送信回路20A,20Bにバイアス電圧生成回路22を設けるようにしたが、これに限らず、例えばバイアス電圧生成回路を物理層制御回路40A〜40Cに設けるようにしてもよい。
・上記各実施形態におけるネットワーク内のノード数に特に制限はない。すなわち、ネットワーク内のノード数は2つであっても、4つ以上であってもよい。
・上記各実施形態では、1つのインターフェース回路10に2つのポートを設けたが、ポートを3つ以上設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、ノードA〜CをIDB−1394規格に準拠した装置に具体化したが、これに限らず、例えばIEEE1394規格に準拠した装置に具体化してもよい。または、USB規格に準拠した装置に具体化してもよい。
以上の様々な実施の形態をまとめると、以下のようになる。
(付記1)
複数のノードがポートを介して接続されるネットワークの接続方法において、
前記ポートの同期喪失が検出された場合に、前記ポートを接続状態から低消費電力状態に遷移させ、前記ポートを前記低消費電力状態から未接続状態に遷移させることなく、前記低消費電力状態にて前記ポートの接続処理を開始することを特徴とするネットワークの接続方法。
(付記2)
前記接続処理は、前記ポートの同期喪失検出後に前記ポートの再同期化を実行するステップを含むことを特徴とする付記1に記載のネットワークの接続方法。
(付記3)
前記接続処理は、前記ポートの同期喪失検出後から所定時間経過するまで待機するステップと、前記所定時間経過後に前記ポートの再同期化を実行するステップとを含むことを特徴とする付記1又は2に記載のネットワークの接続方法。
(付記4)
前記接続処理は、前記ポートの同期喪失検出後から所定時間経過するまで待機するステップと、前記所定時間経過後に相手ノードから出力されるバイアス電圧を検出するステップと、前記バイアス電圧の検出後に前記ポートの再同期化を実行するステップとを含むことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
(付記5)
前記接続処理は、前記ポートの同期喪失検出後から所定時間経過するまで待機するステップと、前記ポートの同期喪失検出後にそのポートからバイアス電圧を出力するステップと、前記所定時間経過後に相手ノードのポートから出力されるバイアス電圧を検出するステップと、前記バイアス電圧の検出後に前記ポートの再同期化を実行するステップとを含むことを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
(付記6)
前記バイアス電圧を検出するステップにおいて、前記バイアス電圧の検出に失敗した場合には前記ポートを前記未接続状態に遷移させることを特徴とする付記4又は5に記載のネットワークの接続方法。
(付記7)
前記接続処理は、前記ポート間の同期喪失検出後に相手ノードからのバイアス電圧を検出するステップと、前記バイアス電圧の検出後に前記ポートの再同期化を実行するステップとを含むことを特徴とする付記1又は2に記載のネットワークの接続方法。
(付記8)
前記バイアス電圧を検出するステップにおいて、前記バイアス電圧の検出に失敗した場合には前記接続処理を再度開始することを特徴とする付記7に記載のネットワークの接続方法。
(付記9)
前記接続処理は、前記再同期化に失敗した場合に、前記再同期化の回数又は当該接続処理の時間が制限値を超えているか否かを判定する判定ステップを含み、
前記判定ステップにおいて、前記再同期化の回数又は前記接続処理の時間が前記制限値以内である場合には前記接続処理を再度開始するとともに、前記再同期化の回数又は前記接続処理の時間が前記制限値を超えている場合には前記ポートを前記未接続状態に遷移させることを特徴とする付記2〜6のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
(付記10)
前記ポートの同期喪失検出後に、バスリセットを発生させることなく、前記接続処理を開始することを特徴とする付記1〜9のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
(付記11)
前記ポートの同期喪失検出後に、バスリセットを発生させることなく、前記接続処理を開始するとともに、
前記再同期化に成功した場合に、バスリセットを発生させることなく、前記ポートを前記接続状態に復帰させることを特徴とする付記2〜9のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
(付記12)
前記再同期化を前記低消費電力状態又は復帰状態にて実行することを特徴とする付記2〜9,11のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
(付記13)
バスケーブルによって他ノードのポートと接続される自ノードのポートと、
前記自ノードのポートの同期喪失を検出した場合に、該ポートを接続状態から低消費電力状態に遷移させるとともに、前記自ノードのポートを前記低消費電力状態から未接続状態に遷移させることなく、前記低消費電力状態にて前記自ノードのポートの接続処理を開始させる物理層制御回路と、
を備えることを特徴とするインターフェース装置。
(付記14)
前記物理層制御回路は、
前記自ノードのポートの同期喪失が発生したか否かを判定し、前記同期喪失を検出したときに判定信号を生成する同期化判定回路と、
前記判定信号に応答して、前記自ノードのポートを前記接続状態から前記低消費電力状態に遷移させるステートマシンと、を備え、
前記同期化判定回路にて前記判定信号が生成された後に、前記自ノードのポートの再同期化を実行することを特徴とする付記13に記載のインターフェース装置。
(付記15)
前記物理層制御回路は、
前記判定信号に応答して、所定時間だけカウント動作を実行するタイマと、を備え、
前記タイマのカウント動作終了後に、前記自ノードのポートの再同期化を実行することを特徴とする付記14に記載のインターフェース装置。
(付記16)
前記自ノードのポートは、
バイアス電圧を生成する電圧生成回路を含む送信回路と、
前記他ノードからのバイアス電圧を検出する電圧検出回路を含む受信回路と、を備え、
前記物理層制御回路は、
前記判定信号に応答して、所定時間だけカウント動作を実行するタイマと、
前記判定信号及び前記カウント動作の終了を示す信号に基づいて、前記電圧生成回路及び前記電圧検出回路を動作させる制御回路と、を備え、
前記電圧検出回路にて前記他ノードからのバイアス電圧が検出された後に、前記自ノードのポートの再同期化を実行することを特徴とする付記14に記載のインターフェース装置。
(付記17)
前記ステートマシンは、前記電圧検出回路にて前記他ノードからのバイアス電圧の検出に失敗した場合に、前記自ノードのポートを前記未接続状態に遷移させることを特徴とする付記16に記載のインターフェース装置。
A〜C ノード
P1A〜P1C,P2A〜P2C ポート
1a,1b バスケーブル
10A,10B インターフェース回路(インターフェース装置)
20A,20B 送信回路
22 バイアス電圧生成回路
30A,30B 受信回路
32 バイアス電圧検出回路
40A〜40C 物理層制御回路
41A,41B ステートマシン
42A,42B 同期化判定回路
43A,43B タイマ
44A,44B バイアス電圧制御回路
45A,45B レジスタ
ST1 ディスコネクトステート(未接続状態)
ST4 アクティブステート(接続状態)
ST5 サスペンド・イニシエータステート
ST6 サスペンドステート(低消費電力状態)
ST7 リジュームステート(復帰状態)

Claims (6)

  1. 複数のノードがポートを介して接続されIEEE1394b規格のβモードで通信を行うネットワークの接続方法において、
    前記複数のノードの内の第1のノードが、前記複数のノードの内の前記第1のノードが接続された第2のノードから入力される少なくとも1ビットのデータ信号に基づき、前記第1のノードのポートの同期が喪失していないかを検出し、
    前記ポートの同期喪失を検出した場合に、前記ポートを接続状態から低消費電力状態に遷移させ、前記ポートを前記低消費電力状態から未接続状態に遷移させることなく、且つリセット信号を生成することなく、前記低消費電力状態にて前記ポートの接続処理を開始し、再同期化試行の失敗の回数が予め定められた値を超えたことに応じて前記ポートを未接続状態に遷移させ、前記リセット信号を生成し、前記ポートを再同期化するための接続処理を開始することを特徴とするネットワークの接続方法。
  2. 前記接続処理において、前記第1のノードは、前記ポートの同期喪失検出後に前記ポートの再同期化を実行することを特徴とする請求項1に記載のネットワークの接続方法。
  3. 前記接続処理において、前記第1のノードは、前記ポートの同期喪失検出後から所定時間経過するまで待機し、前記所定時間経過後に前記ポートの再同期化を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワークの接続方法。
  4. 前記接続処理において、前記第1のノードは、前記ポートの同期喪失検出後から所定時間経過するまで待機し、前記所定時間経過後に相手ノードから出力されるバイアス電圧を検出し、前記バイアス電圧の検出後に前記ポートの再同期化を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
  5. 前記接続処理が、再同期化試行の回数を計算すると共に当該再同期化試行の回数を計算し、当該回数が前記予め定められた値を超えているか否かを判定する判定ステップを含む、請求項〜4のいずれか1つに記載のネットワークの接続方法。
  6. IEEE1394b規格のβモードで通信を行う複数のノードに備えられたインターフェース装置であって、
    バスケーブルによって前記複数のノードの内の他ノードのポートと接続される自ノードのポートと、
    前記他ノードから入力される少なくとも1ビットのデータ信号に基づき前記自ノードのポートの同期喪失を検出し、前記同期喪失を検出した場合に、前記自ノードのポートを接続状態から低消費電力状態に遷移させ、前記自ノードのポートを前記低消費電力状態から未接続状態に遷移させることなく、且つリセット信号を生成することなく、前記低消費電力状態にて前記自ノードのポートの接続処理を開始し、再同期化試行の失敗の回数が予め定められた値を超えたことに応じて前記ポートを未接続状態に遷移させ、前記リセット信号を生成し、前記ポートを再同期化するための接続処理を開始させる物理層制御回路と、
    を備えることを特徴とするインターフェース装置。
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