JP5565287B2 - 基地局装置および通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基地局装置とその基地局装置を用いた通信方法に関する。
近年、各々の移動通信事業者がサービスエリアを拡大したことにより、携帯電話が広く普及してきている。携帯電話の普及に伴って、通信で送受信されるデータの容量も大きくなってきており、単位時間内に通信することができるデータ量(スループット)を大きくすることが求められている。無線通信の場合、壁や障害物の影響により、通信品質の良い位置と悪い位置が生じることがある。通信品質が悪いと、スループットが小さくなるため、通信品質が悪い位置にいるユーザは、通信品質が良い位置に移動してから通信を開始することになる場合がある。このような状況はユーザにとって不便であるため、移動通信事業者は、通信品質が悪い位置に基地局を設置することにより、通信品質の悪いエリアをなくすようにしている。例えば、図1(a)に示すような建物の一室では、壁1(1a〜1c)や障害物2(2a〜2f)の影響により、エリア3(3a〜3f)での通信品質が他のエリアに比べて悪くなっているとする。この場合、移動通信事業者は、図1(b)に示すように、エリア3に基地局4(4a〜4k)を設置する。ここで、図1(b)の点線で示すエリアは、基地局4により通信品質が改善されたエリアであるものとする。図1に示すように、移動通信事業者は基地局4を設置することにより、エリア3での通信品質を改善する。
関連する技術として、道路に沿って移動するトラヒックの流れの方向に移動する移動基地局を使用するシステムが提案されている。このシステムでは、多数の移動基地局が閉ループ上に設置されており、移動基地局は道路上のトラヒックの流れと共に移動する。
特表2000−516047号公報
ユーザにとっての利便性を確保するために、通信品質の悪いエリアを解消することが求められているが、通信品質が悪いエリアに基地局を設置する場合、基地局の設置台数が多くなるため、基地局を収容する上位装置での処理が複雑になる場合がある。また、設置される基地局の台数が多いために設備投資が多くなるという問題もある。
本発明では、ユーザが使用する端末の通信品質を改善する方法を提供することを目的とする。
ある実施形態にかかる基地局装置は、端末との間で信号を送受信する基地局装置であって、受信部、送信部、信号送信要求部、および、移動部を備える。受信部は、前記端末から送信された信号を受信する。送信部は、前記端末に向けた信号を送信する。信号送信要求部は、前記端末から送信された接続要求信号を受信すると、前記端末に前記接続要求信号の生成に用いる情報を通知する報知信号の送信電力より弱い電力で、前記接続要求信号に応答する接続応答信号を送信することを前記送信部に要求する。移動部は、前記接続要求信号を受信してから、前記接続応答信号で接続を許可された端末から接続メッセージを受信するまでの間、前記基地局装置を移動させる。
ユーザが使用する端末の通信品質を改善できる。
通信品質の改善方法の例を示す図である。 実施形態に係る通信品質の改善方法の例を示す図である。 基地局の設置方法の例を説明する図である。 基地局の構成の例を示す図である。 第1の実施形態で送受信される信号の例を説明するシーケンス図である。 第1の実施形態に係る基地局の動作の例を説明するフローチャートである。 端末の受信電力を記録したテーブルの例を示す図である。 端末と通信を行っている間の基地局の動作の例を説明するシーケンス図である。 建物の一部の領域で端末の利用制限を行う場合の方法の例を示す。 基地局とマクロセル基地局の設置例を説明する図である。 第2の実施形態に係る基地局の構成の例を示す図である。 第2の実施形態に係る基地局の動作の例を示すフローチャートである。
図2は、実施形態に係る通信品質の改善方法の例を示す図である。図2に示す例では、壁1や障害物2などが含まれている部屋の天井、天井の裏側、床下などに、ガイド部が設置されている。基地局20は、ガイド部に沿って室内を移動する。ここで、ガイド部は、レール10やケーブルなど、基地局20が移動する経路を形成する任意のものを含むが、以下の説明では、ガイド部がレール10である場合について述べる。
基地局20は、レール10が設置されている領域内の端末に、報知信号を送信する。このとき、報知信号の送信電力は、レール10が設置されている領域内に位置する端末が報知信号を受信することができる強度であるものとする。報知信号を受信した端末は、基地局20に接続要求信号を送信する。基地局20は接続要求信号を受信する。
基地局20は、接続要求信号を受信すると、接続を許可する端末に対して、接続要求信号に応答する接続応答信号を送信する。このとき、基地局20は、セル60の外に位置する端末が接続応答信号を受信できないように、接続応答信号の送信電力を報知信号の送信電力よりも小さくする。さらに、基地局20は、接続要求信号を受信すると、レール10に沿って移動を開始する。基地局20の移動に伴って、セル60の位置もレール10に添って移動する。基地局20は、レール10に沿って移動しながら、接続応答信号の送信を繰り返す。
基地局20の移動に伴って、基地局20が接続を許可した端末がセル60に入ると、端末は、基地局20から接続応答信号を受信する。すると、端末は、基地局20に向けて、接続メッセージを送信する。基地局20は、接続メッセージを受信すると、接続を許可した端末がセル60の中に入っていると認識する。そこで、基地局20は、移動を中止し、接続メッセージに応答する信号を端末に送信することにより、端末との間で接続を確立する。
このように、部屋の大きさに比べて小さいセル60を形成する基地局20が、端末に信号を送信できる位置まで移動することにより、基地局20は、端末の周辺での通信品質を向上することができる。従って、端末のユーザに高いデータレートでの通信を提供でき、スループットを向上することができる。さらに、基地局20はレール10が設置されたエリア内を移動することができるため、図1(b)に示したように、通信品質が悪いエリア3の全てに基地局4を設置しなくても、レール10が設置された場所の近傍に位置する端末の通信品質を改善できる。
<装置構成>
基地局20が形成するセル60の大きさは、レール10が設置されている範囲に比べて小さいものとする。セル60の大きさは実装に応じて任意に設定されるが、例えば、1台の端末と基地局20の通信に有用な範囲と同じくらいの大きさとすることができる。以下の説明では、基地局20が形成するセル60の半径は1メートルから数メートル程度である場合について説明する。また、基地局20が送信する報知信号は、基地局20の移動に伴ってセル60に含まれる可能性があるエリア内の任意の位置にいる端末に受信されるものとする。例えば、レール10が設置されているエリア内にいる端末は、基地局20から送信された報知信号を受信できるものとする。そこで、例えば、レール10が建物の1つのフロア全体にわたって設置されている場合、基地局20は、その建物のフロアの全体に報知信号を送信することができる。
図3は、基地局20の設置方法の例を説明する図である。基地局20は、レール10に沿って移動できるように設置される。基地局20は、後述するように、モータなどを備えており、レール10の上を移動する。なお、図3は一例であり、レール10の設置範囲や設置形状は任意に変更される。基地局20は、バックホール接続を用いてコアネットワーク11と接続されている。すなわち、コアネットワーク11と基地局20は、接続ケーブル13(13a、13b)で接続される。ここで、接続ケーブル13は光ケーブル、イーサネットケーブルなど、バックホール接続に用いることができるケーブルから任意に選択される。また、適宜、コアネットワーク11と基地局20の間にバックホール中継部12が設置される。バックホール中継部12が設置されている場合、コアネットワーク11は、バックホール中継部12を介して基地局20にデータを送信する。また、基地局20も、バックホール中継部12を介してコアネットワーク11にデータを送信する。
図4は、基地局20の構成の例を示す図である。基地局20は、受信部21、送信部22、移動部23、記憶部24、および、制御部30を備える。制御部30は、バックホールインタフェース部31、通信制御部32、報知信号制御部33、信号処理部34、信号送信要求部35、移動指示部36、タイマ37、通信監視部40を備える。通信監視部40は、さらに、端末通信監視部41と比較部42を備える。
受信部21は、アンテナ(図示せず)を介して端末から基地局20に送信された信号やデータを受信し、復調などの処理を行う。受信部21は、受信したデータを制御部30に出力する。送信部22は、制御部30から入力されたデータなどを変調し、アンテナを介して、端末に送信する。また、送信部22は、制御部30から入力されたデータを、報知信号制御部33や信号処理部34などから通知された送信電力で送信する。移動部23は、モータを備えており、移動指示部36の要求に応じてモータを駆動させることにより、基地局20をレール10に沿って移動させる。モータの制御方法として、既知の任意の方法が用いられる。
記憶部24は、制御部30が動作する際に用いられるプログラムやデータなどを記憶する。さらに、記憶部24は、基地局20が端末から受信した制御信号に含まれているデータを、適宜、記憶する。また、記憶部24は、適宜、コアネットワーク11から基地局20に向けて送信されたデータなども格納する。タイマ37は、信号処理部34や端末通信監視部41などに時刻情報を通知する。
基地局20は、バックホールインタフェース部31を介して、コアネットワーク11に含まれている通信装置や、コアネットワーク11を介して接続している通信装置などと通信する。通信制御部32は、端末と基地局20との間の接続が確立した後に、基地局20が端末との間で通信するための制御を行う。また、通信制御部32は、受信部21、送信部22、移動部23、記憶部24などの動作を監視する。さらに、通信制御部32は、バックホールインタフェース部31、報知信号制御部33、信号処理部34、信号送信要求部35、移動指示部36、タイマ37、および、通信監視部40も監視し、適宜、制御する。
報知信号制御部33は、報知信号の送信を制御する。報知信号制御部33は、報知信号を生成し、報知信号を送信するための送信電力を決定する。報知信号制御部33は、報知信号を送信部22に出力すると共に、報知信号の送信電力を送信部22に通知する。
信号処理部34は、接続要求信号や接続メッセージに含まれているデータを処理する。信号処理部34は、接続要求信号を受信して、接続を許可する端末の識別子を取得する。接続要求信号を受信すると、信号処理部34は、接続応答信号を生成して送信部22に出力する。このとき、信号処理部34は、接続応答信号を送信する電力も送信部22に通知する。なお、基地局20のセル60に隣接もしくは重複する他のセルがある場合、他のセルを形成している基地局から基地局20にハンドオーバした端末から基地局20が受信した接続要求信号なども、信号処理部34が処理する。
なお、接続要求信号は、「プリアンブル」もしくは「呼接続要求信号」と記載される場合がある。接続応答信号は、例えば、ランダムアクセス応答(Random Access Response)と記載される場合がある。さらに、接続メッセージは、例えば、RRC接続要求(RRC Connection Request)である場合がある。
信号送信要求部35は、接続応答信号が送信された後で一定の時間内に基地局20が接続メッセージを受信しない場合に、接続応答信号の送信を送信部22に要求する。信号送信要求部35からの要求により、送信部22は、一定の時間ごとに端末に向けて接続応答信号の送信を繰り返す。
移動指示部36は、基地局20が接続要求信号を受信すると、移動部23にレール10に沿った移動の開始を指示する。また、移動指示部36は、後述するように、移動する方向の指示を移動部23に与えることもできる。基地局20が接続メッセージを受信すると、移動指示部36は、移動部23に移動を停止するように要求する。
端末通信監視部41は、端末と基地局20の通信が確立した後に、端末から送信されてくる信号に含まれている情報を取得する。例えば、端末通信監視部41は、端末から送られてきた受信電力通知メッセージから端末の受信電力を取得する。また、端末通信監視部41は、取得した受信電力を、受信電力通知メッセージを受信した時間と対応づけて記憶部24に記憶する。なお、受信電力通知メッセージは、例えば、Measurement Reportとされる場合がある。比較部42は、端末から通知された受信電力を閾値Thと比較する。また、比較部42は、端末から通知された受信電力を、移動部23の移動が再開する前の受信電力と比較する。比較部42の動作については、後で詳しく述べる。
基地局20は、RF回路、メモリ、CPUを備えている。メモリは、記憶部24として動作する。CPUは、記憶部24に記憶されているプログラムを実行することにより制御部30として動作する。受信部21と送信部22は、RF回路を含む。基地局20は、モータなど、基地局20を駆動させる駆動装置を備えており、駆動装置が移動部23として動作する。
<第1の実施形態>
図5は、第1の実施形態で送受信される信号の例を説明するシーケンス図である。
(1)報知信号制御部33は、送信部22を介して、レール10が設置されているエリア内に位置する端末に報知信号を送信する。このときは、基地局20は一定の位置に停止しているものとする。端末は、報知信号を受信すると、基地局20に接続を要求するために用いる情報を取得する。
(2)レール10が設置されているエリア内に位置する端末のユーザが、発呼操作を行う。
(3)端末は、報知信号から取得した情報を用いて接続要求信号を生成し、基地局20に送信する。
(4)信号処理部34は、受信部21を介して接続要求信号を受信すると、接続要求信号を受信したことを移動指示部36に通知する。移動指示部36は、移動部23に移動の開始を指示する。移動部23が移動指示部36の指示に応じて動作することにより、基地局20は、レール10に沿って移動する。
さらに、信号処理部34は、接続要求信号を受信したことを報知信号制御部33に通知する。報知信号制御部33は、信号処理部34から通知を受けると、報知信号の出力を停止する。従って、基地局20は、手順(3)で接続要求信号を送信した端末以外とは接続を確立しない。信号処理部34は、接続要求信号に含まれている情報を取得し、端末の識別子を取得する。信号処理部34は、端末に接続を許可するかを決定する。以下の説明では、基地局20は、端末に接続を許可するものとする。
(5a)信号処理部34は、接続を許可する端末の識別子を含む接続応答信号を生成する。信号処理部34は、生成した接続応答信号を送信部22に出力し、接続応答信号の送信電力を送信部22に通知する。なお、信号処理部34は、予め、接続応答信号の送信電力の値を記憶しているものとする。また、接続応答信号の送信電力が記憶部24に記憶されている場合は、信号処理部34は、接続応答信号の送信電力の値を記憶部24から取得することもできる。送信部22は、入力された接続応答信号を、信号処理部34から通知された送信電力で送信する。接続応答信号の送信される範囲は、図2に示したセル60の範囲内である。手順(5a)で送信された接続応答信号は、端末に届かなかったものとする。
(5b)接続応答信号が送信されると、信号送信要求部35は、タイマ37を予め決定された時間にセットし、端末から接続メッセージが送信されてくるまで待機する。ここでは、タイマ37がタイムアップするまでに接続メッセージが受信されなかったものとする。この場合、信号送信要求部35は、接続応答信号が端末に受信されていないと判定する。そこで、接続応答信号の送信を送信部22に要求する。なお、このとき、信号送信要求部35は、送信部22に接続応答信号を出力し、接続応答信号の送信電力を通知することができる。この場合、信号送信要求部35は、手順(5a)で接続応答信号が送信されるときに、接続応答信号と接続応答信号の送信電力を信号処理部34から通知されているものとする。
(5c)手順(5b)で接続応答信号が送信されてから一定の時間内に接続メッセージを受信できないと、手順(5b)と同様に、基地局20は、接続応答信号を端末に再度、送信する。なお、手順(4)以降、基地局20は、移動しているので、手順(5a)、(5b)、(5c)では、接続応答信号が送信される範囲は異なる。接続メッセージを受信するまで、手順(5a)〜(5c)で述べたように、基地局20は、レール10に沿って移動しながら接続応答信号を端末に送信する。従って、基地局20の移動に伴い、セル60の位置もレール10に沿って移動する。
(6)端末がセル60に入ると、端末は接続応答信号を受信する。接続応答信号を受信すると、端末は、接続応答信号に応答して接続メッセージを基地局20に送信する。ここでは、接続メッセージとしてRRC接続要求が端末から基地局20に送信されている。
(7)接続メッセージを受信すると、信号処理部34は、接続メッセージを受信したことを移動指示部36に通知する。移動指示部36は、移動部23に、移動の中止を指示する。移動部23は、移動指示部36の指示に従って、移動を中止する。
(8)信号処理部34は、接続メッセージに含まれている情報を取得して、通信制御部32に出力する。通信制御部32は、接続メッセージに対する応答メッセージを生成し、送信部22を介して端末に送信し、端末との間で接続を確立する。なお、応答メッセージも接続応答信号と同じ送信電力で送信されるものとする。接続を確立すると、通信制御部32は、端末、基地局20、および、コアネットワーク11の間での通信を確立する。
(9)端末と基地局20の間で通信が行われる。端末と通信を行っている間の基地局20の動作については、後で詳しく説明する。端末と基地局20の間の通信が終了すると、通信制御部32は、通信の終了を報知信号制御部33に通知する。報知信号制御部33は、通信制御部32からの通知を受けると、レール10が設置されている範囲内にいる端末に対する報知信号の送信を再開する。
図5に示すように、基地局20は、接続要求信号を受信してから接続メッセージを受信するまでの間、レール10に沿って移動しながら、セル60内に接続応答信号を送信する。このため、セル60は基地局20の移動に伴って移動する。従って、端末が通信品質の悪いエリア3に位置していたとしても、セル60の移動に伴って端末がセル60に入ると、端末は基地局20と通信することができる。この場合、基地局20は端末が基地局20からの接続応答信号を受信できる距離に位置するため、基地局20から端末までの距離は、セル60の半径以下である。基地局20が端末の近傍に位置すると端末の通信品質は良好でスループットが大きいことが期待できるため、基地局20と通信する端末の通信品質は良好であると考えられる。
さらに、手順(4)で述べたように、基地局20は、接続要求信号を受信した端末以外とは接続を確立しないように、基地局20が接続要求信号を受信した後は、報知信号の送信を中止する。従って、基地局20と接続する端末の数が少ないため、基地局20は、端末の通信に十分な帯域を端末に割り当てることができる。従って、本実施形態によると、端末のスループットが改善される。
なお、端末が接続要求信号を送信してから基地局20からの接続応答信号を受信するまでの間、端末は待機することになる。そこで、端末は、ユーザに対しては、「接続準備中」を知らせる旨のガイダンスを流し、ユーザに待機を促すことができる。ガイダンスの配信は、任意の方法を用いることができる。なお、ガイダンスの配信はオプションであり、ガイダンスの配信が行われない場合もある。
図6は、第1の実施形態に係る基地局20の動作の例を説明するフローチャートである。図6は、基地局20が端末と接続を確立するまでに行う動作の例を示している。なお、図6は動作の一例であり、例えば、ステップS4、S5、S6の順序は、基地局20の実装に応じて、任意に入れ替えられる場合がある。
基地局20がいずれの端末とも通信していないで停止している場合、報知信号制御部33は、レール10が設置されているエリア内に位置する端末に、報知信号を送信する(ステップS1)。端末から接続要求信号を受信すると、信号処理部34は、接続要求信号から端末の識別子を取得する(ステップS2、S3)。また、報知信号制御部33は、報知信号の送信を中止する(ステップS4)。接続要求信号を受信したことを通知された移動指示部36が移動部23に移動の開始を指示することにより、基地局20がレール10に沿って移動を開始する(ステップS5)。信号処理部34は、接続を許可する端末に向けて、セル60の範囲内に、接続応答信号を送信する(ステップS6)。信号処理部34は、端末から接続メッセージを受信したかを確認する(ステップS7)。接続メッセージを受信しない場合、信号送信要求部35は、一定の時間に設定されたタイマ37がタイムアップするまで、接続メッセージを受信したかを確認しながら待機する(ステップS7でNo、ステップS8)。タイマ37がタイムアップしても接続メッセージを受信していない場合、基地局20の移動先において、信号送信要求部35は、再度、接続応答信号を端末に送信することを送信部22に要求する(ステップS6)。基地局20は、接続メッセージを受信するまでレール10に沿って移動しながら、ステップS6〜S8の動作を繰り返す。基地局20が接続メッセージを受信すると、移動指示部36は移動の中止を移動部23に指示する。移動部23が移動を停止することにより、基地局20は停止する(ステップS9)。通信制御部32は、停止した位置で端末に接続メッセージに応答するメッセージを端末に送信し、端末との間の接続を確立する(ステップS10)。
次に、端末と通信を行っている間の基地局20の動作について説明する。基地局20は、端末から定期的に受信電力通知メッセージを受信する。端末通信監視部41は、受信電力通知メッセージに含まれている受信電力を、受信電力通知メッセージを受信した時刻と対応づけて記憶部24に記憶する。図7に、端末の受信電力を記録したテーブルの例を示す。基地局20は、端末での受信電力が閾値を下回ると、移動を開始してセル60の位置を変化させることにより、端末の受信電力を改善する。
図8は、端末と通信を行っている間の基地局20の動作の例を説明するシーケンス図である。図8を参照しながら、基地局20が端末の受信電力を改善する方法について説明する。また、端末の受信電力は図7に示すとおりに変動したものとする。なお、図8は、動作の一例であり、例えば、手順(14)で基地局20が反時計回りに移動し、手順(20)で基地局20が時計回りに移動するなどの変更が行われることがある。
(11)端末は、基地局20に受信電力通知メッセージを送信する。
(12)端末通信監視部41は、端末の受信電力Aを取得し、手順(11)で受信電力通知メッセージを受信した時刻と対応付けて記憶部24に記憶する。
(13)比較部42は、端末の受信電力Aを予め記憶している閾値Thと比較する。端末の受信電力Aが閾値Th以上の場合、手順(11)に戻る。例えば、閾値が−90dBmであるとする。図7に示した12:02:00では、受信電力は−80dBmであるので、手順(11)に戻って端末の受信電力の観測が続けられる。
(14)端末の受信電力Aが予め記憶している閾値よりも小さい場合、移動指示部36は、移動部23に移動の開始を指示する。例えば、図7に示した12:03:00では、受信電力は−100dBmであるので、閾値を下回っている。移動部23は、移動指示部36からの指示に従って、レール10にそって基地局20を時計回りに移動させる。
(15)移動部23により基地局20がレール10に沿って移動を開始した後で、基地局20は、端末から受信電力通知メッセージを受信する。
(16)端末通信監視部41は、手順(15)で受信した受信通知メッセージで通知された受信電力を取得し、記憶部24に記憶する。このとき、端末通信監視部41は、手順(15)で受信電力通知メッセージを受信した時刻も併せて記憶部24に記憶する。
(17)比較部42は、最後に取得した受信電力値と、その前に取得した受信電力値の大きさを比較する。例えば、12:04:00の受信電力通知メッセージが最新である場合、比較部42は、12:04:00の受信電力値と12:03:00の受信電力値を比較する。
(18)最後に取得した受信電力値が、その前に取得した受信電力値より大きい場合、基地局20の移動により、端末の受信電力が大きくなっている。そこで、比較部42は、最後に取得した受信電力値と閾値Thを比較する。例えば、12:04:00の受信電力値は−95dBmで12:03:00の受信電力値は−100dBmであるので、最後に取得した受信電力値が、その前に取得した受信電力値より大きい。そこで、比較部42は、12:04:00の受信電力値と閾値Thを比較する。
最後に取得した受信電力値が閾値Th未満であれば、移動部23は移動を継続し、手順(14)以降の処理が繰り返される。例えば、12:04:00の受信電力値は閾値Th未満であるので、12:04:00のデータが処理されても、移動部23は移動を継続する。
(19)一方、最後に取得した受信電力値が閾値Th以上であれば、移動指示部36は、移動部23に移動の停止を要求する。移動部23は、要求に従って、移動を停止する。その後基地局20は、手順(11)以降の処理を繰り返す。例えば、12:05:00の受信電力通知メッセージが最新である場合、12:05:00の受信電力値は閾値Th以上であるので、12:05:00のデータが処理されると、移動指示部36は移動部23に停止を要求する。すると、移動部23は移動を停止し、基地局20は、停止した位置で手順(11)以降の処理を繰り返す。
(20)手順(17)において、最後に取得した受信電力値が、その前に取得した受信電力値より小さい場合、移動により、端末の通信品質が悪化したことになる。そこで、移動指示部36は、移動する方向を手順(14)での移動方向と逆にするように移動部23に通知する。ここでは、移動指示部36は、反時計回りに移動するように、移動部23に指示する。移動部23は、移動指示部36の指示に従って、移動する方向を変更する。例えば、12:11:00の受信電力値に基づいて移動が開始された場合、手順(17)では、12:12:00の受信電力値と12:11:00の受信電力値が比較される。12:11:00の受信電力値は−105dBm、12:12:00の受信電力値は−110dBmである。従って、基地局20が時計回りの方向に移動したことにより端末の受信電力が小さくなっているので、移動指示部36は反時計回りに移動するように移動部23に要求する。
(21)基地局20が新たに受信電力通知メッセージを受信する。
(22)端末通信監視部41は、端末の受信電力を取得し、手順(21)で受信電力通知メッセージを受信した時刻と対応付けて記憶部24に記憶する。
(23)手順(22)で取得した受信電力値と閾値Thを比較する。例えば、12:12:00の受信電力値を取得した後で、移動部23は移動する方向を変更している。そこで、12:13:00の受信電力値を取得すると、比較部42は、取得した受信電力を閾値Thと比較する。最後に取得した受信電力値が閾値Th未満であれば、移動部23は移動を継続し、手順(20)以降の処理が繰り返される。例えば、12:13:00の受信電力値は−100dBm、閾値Thは−90dBmの場合、12:13:00の受信電力値は閾値未満であるので、手順(20)以下の処理が繰り返される。
(24)一方、手順(22)に取得した受信電力値が閾値Th以上であれば、移動指示部36は、移動部23に移動の停止を要求する。移動部23は、要求に従って、移動を停止する。その後、基地局20は、手順(11)以降の処理を繰り返す。
このように、基地局20は、端末での受信電力が閾値を下回ると移動を開始し、端末の通信品質が改善するまでセル60の位置を変化させる。従って、基地局20と通信している間に端末が移動したことにより、端末の通信品質が劣化しても、基地局20がセル60を移動させることにより、端末の通信品質を改善することができる。また、基地局20は、レール10に沿って一方の方向に移動した後で、手順(17)の判定を行うことにより、移動によって端末の通信品質が改善したかを判定する。端末の通信品質が移動によって劣化している場合は、基地局20の移動により、基地局20は端末から遠ざかっていると予測できる。そこで、移動指示部36は、移動方向を変更することにより、基地局20を端末に接近させて端末の通信品質を改善する。従って、本実施形態に係る基地局20を用いることにより、通信中に端末の通信品質が劣化することも防ぐことができる。
さらに、本実施形態に係る基地局20は、建物の一部の領域で端末の利用制限を行う場合にも有効である。例えば、病院や学校などでは、電波による医療機器への影響の防止、授業の阻害を防ぐこと、端末のユーザ以外の人への迷惑を防ぐことなどを目的として、端末による通信の使用を制限することが考えられる。
図9に、建物の一部の領域で端末の利用制限を行う場合の方法の例を示す。図9(a)は、利用制限を行うエリア5(5a、5b)の例を示す図である。病院では病室、学校では教室で端末による通信を制限するため、廊下などを許可エリアとすることが考えられる。従って、許可エリア6は、図9(a)に示すように、細長い形になることが多い。そこで、図9(b)に示すようにレール10を設置することにより、基地局20に許可エリア6内を移動させて、端末の通信を許可エリア6内の任意の位置で実現できるようにすることができる。この場合、セル60は利用制限を行うエリア5a、5bのいずれにも重ならないため、利用制限を行うエリア5a、5bでは端末のユーザは端末を用いて通信することができない。
図9(a)に示すような利用制限を行う場合、基地局20を使用しないと、図9(c)に示すように、複数の基地局4(4a〜4k)を許可エリア6に設置することになる。図9(c)のように基地局4を設置すると、基地局4により形成されるセルが円形もしくは楕円形の場合、端末の通信品質が良好でないエリア7が発生する。しかし、本実施形態に係る基地局20を用いると、図9(b)に示すように、許可エリア6のどこに位置する端末であっても基地局20と通信することができる。
また、基地局20を使用しないと、許可エリア6に複数の基地局4a〜4kが設置される。従って、本実施形態に係る基地局20を使用することにより、基地局20の設置台数を減らして、基地局の設置コストや運用コストを下げることができる。また、基地局の設置台数が少ないため、上位装置での基地局の管理も簡単に行われる。さらに、夜間など、基地局20のサービスを提供する端末がいないと考えられるときは、基地局20の電源を切ることにより、システムの電力消費を抑えることもできる。
さらに、レール10を設置する範囲やレール10の形状を任意に変更することにより、基地局20との通信を可能とするエリアを柔軟に設定することができる。例えば、部屋の一部にレール10を設置することができる。また、基地局20はレール10に沿って移動できるため、レール10の設置位置の近傍に位置する端末の通信環境は、建物の周辺の環境の変化や屋内のレイアウトの変更などに起因する電波の状態の変化による影響を受けにくい。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、報知信号の強度を他の基地局からの信号強度に応じて変更することができる基地局70について説明する。なお、電波干渉を防ぐために、基地局70以外の基地局と基地局70は異なる周波数帯域を用いて端末と通信するものとする。以下、他の基地局がマクロセル基地局である場合を例として説明するが、他の基地局は、マクロセル基地局に限られず、マイクロセル基地局、ピコセル基地局などである場合もある。
例えば、図10に示すように、壁1aに囲まれた部屋では、屋外に設置されたマクロセル基地局80からの電波が届いているものとする。さらに、エリア81(81a〜81f)では、壁1や障害物2の影響によりマクロセル基地局80からの電波が弱く、マクロセル基地局からの電波を用いた通信では通信品質が悪いものとする。基地局70は、第1の実施形態で説明した方法でレール10に沿って移動するものとする。また、基地局70は、セル60の中に位置する端末と通信することができる。このような場合、エリア81a〜81fの外に位置する端末は、移動によりエリア81a〜81fに入ることがあるため、マクロセル基地局80よりも基地局70と通信する方が安定して良好なスループットを得られる可能性がある。そこで、基地局70は、マクロセル基地局80からの報知信号の強度を測定し、マクロセル基地局80からの報知信号の強度よりも基地局70の報知信号の強度が強くなるように、報知信号の送信電力を調整する。このように、報知信号の送信電力を調整することにより、基地局70は、端末がマクロセル基地局80よりも基地局70を接続先に選択する可能性を大きくする。
図11は、第2の実施形態に係る基地局70の構成の例を示す図である。基地局70は、受信部72、送信部22、移動部23、記憶部24、および、制御部71を備える。制御部71は、バックホールインタフェース部31、通信制御部32、信号処理部34、信号送信要求部35、移動指示部36、タイマ37、通信監視部40、および、報知信号制御部50を備える。報知信号制御部50は、測定部51、送信電力調整部52、報知信号生成部53、および、報知信号検索部54を備える。
受信部72は、端末から送信されてくる上り方向の信号と、マクロセル基地局80などから端末に送信される下り方向の信号の両方を受信することができるものとする。例えば、上り方向の信号の送受信に用いられる周波数帯域と下り方向の信号の送受信に用いられる周波数帯域が異なる場合、受信部72は、上り方向の信号と下り方向の信号の両方の周波数帯域の信号の受信に対応しているものとする。受信部72は、上り方向の信号についての処理する場合、基地局20に含まれる受信部21と同様に動作する。受信部72は、上り方向の信号を、通信制御部32、信号処理部34、端末通信監視部41などに出力する。
受信部72は、基地局70と通信する端末などに備えられている受信部と同様の方法で、下り方向の信号の受信、復調などを行う。受信部72は、適宜、復調などを行った後で下り方向の信号を報知信号検索部54に出力する。
報知信号検索部54は、受信部72から受信した信号から報知信号を検索する。例えば、報知信号に含まれているMobile Country Codes (MCCs)やMobile Network Code(MNC)などの報知信号に含まれている情報を確認することにより、報知信号を検出することができる。報知信号を検出すると、報知信号検索部54は、報知信号を検出したことを測定部51に通知する。
測定部51は、受信部72を介して受信された下り方向の信号の受信電力を測定する。報知信号検索部54から報知信号を検出した旨の通知を受けたときに、測定部51の測定により得られた受信電力は、マクロセル基地局80からの報知信号の受信電力である。測定部51は、報知信号が検出されたときに求めた受信電力の値を送信電力調整部52に通知する。送信電力調整部52は、基地局70が送信する報知信号の送信電力を、測定部51から通知された受信電力よりも大きな値になるように調整する。さらに、送信電力調整部52は、調整した送信電力の強度を送信部22に通知する。報知信号生成部53は、基地局70が端末に送信する報知信号を生成し、送信部22に出力する。送信部22は、報知信号生成部53から入力された報知信号を、送信電力調整部52から通知された送信電力で端末に送信する。
なお、送信部22、移動部23、記憶部24、バックホールインタフェース部31、通信制御部32、信号処理部34、信号送信要求部35、移動指示部36、タイマ37、通信監視部40の動作は、第1の実施形態と同様である。すなわち、接続要求信号を受信すると、基地局70は、セル60の範囲内に接続応答信号を送信しながらレール10に沿って移動する。セル60は、基地局70を中心にして数メートル程度の狭い範囲である。基地局70は、端末から接続メッセージを受信するまでレール10に沿って移動する。さらに、通信が確立している間も、図7と図8を参照しながら説明したように、基地局70は、端末の受信電力に応じて移動することができる。また、バックホールインタフェース部31は、第1の実施形態と同様に、バックホール中継部12、接続ケーブル13(13a、13b)を介してコアネットワーク11との間でデータを伝送する。
図12は、第2の実施形態に係る基地局70の動作の例を示すフローチャートである。図12は、基地局70が端末と通信を確立するまでに行う動作の例を示している。なお、図12は動作の一例であり、例えば、ステップS27、S28、S29の順序は、基地局70の実装に応じて、任意に入れ替えられる場合がある。
マクロセル基地局80から送信された報知信号が受信されると、測定部51は、報知信号の受信電力を測定する(ステップS21)。送信電力調整部52は、基地局70が送信する報知信号の送信電力を、マクロセル基地局80から受信した報知信号の受信電力より大きな値に調整する(ステップS22)。送信電力調整部52は、調整した送信電力を送信部22に通知する。送信部22は、通知された送信電力で、レール10が設置されているエリア内に位置する端末に、報知信号を送信する(ステップS23)。端末から接続要求信号を受信すると、信号処理部34は、接続要求信号で接続が要求されている基地局を識別する識別子と、基地局70の識別子とが一致するかを確認する(ステップS24、S25)。接続が要求されている基地局を識別する識別子が基地局70の識別子と一致していない場合、信号処理部34は、基地局70への接続が要求されていないと判断する。すると、ステップS21以降の処理が繰り返される。一方、接続が要求されている基地局を識別する識別子が基地局70の識別子と一致すると、信号処理部34は、基地局70への接続が要求されていると判断する。そこで、信号処理部34は、接続要求信号から接続を許可する端末のIDを取得する(ステップS26)。信号処理部34は、接続要求信号を受信したことを、送信電力調整部52と報知信号生成部53に通知する。信号処理部34からの通知を受けると、報知信号生成部53は、報知信号の生成を中止し、送信電力調整部52も報知信号の送信電力の調整を中止する。報知信号生成部53と送信電力調整部52が処理を中止することにより、報知信号の送信が中止される(ステップS27)。ステップS28〜S33の処理は、図6を参照しながら説明したステップS5〜S10と同様である。
このように、第2の実施形態では、報知信号の送信電力の大きさを、マクロセル基地局80から送信される報知信号の強度に応じて変更することにより、端末が基地局70を接続先に選択する可能性を大きくすることができる。また、基地局70は、接続応答信号をセル60の範囲内に送信しながらレール10に沿って移動を続けることにより、基地局70に接続を要求した端末がセル60に入るまで移動する。このため、第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、端末の周辺の通信品質を基地局70が改善することができる。さらに、基地局70は、端末のスループットを改善することもできる。
なお、実施形態は上記に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
以上の説明では、信号処理部34と信号送信要求部35が送信部22に接続応答信号の送信を要求する場合について述べたが、信号処理部34が接続応答信号の送信を送信部22に要求しないように変形することもできる。例えば、信号処理部34が生成した接続応答信号と接続応答信号の送信電力を信号送信要求部35に出力し、信号送信要求部35が信号処理部34からの入力に従って、接続応答信号の送信を送信部22に要求することができる。この場合、図5の手順(5a)や図6のステップS6では、最初に送信される接続応答信号も信号送信要求部35が送信部22に送信を要求する。同様に、ステップS29でも、信号送信要求部35が送信部22に最初に送信される接続応答信号の送信を要求することができる。
第1の実施形態では、図6のステップS4で報知信号の送信を停止する場合について説明したが、報知信号制御部33は、接続要求信号を受信した後も報知信号を停止しないように変形される場合がある。この場合、報知信号は、接続応答信号と同じ送信電力でセル60の範囲内に送信される。このように変形すると、接続要求信号を基地局20に送信した端末と基地局20が通信しているときにセル60の中に入った端末も、基地局20と通信を確立することができる。そのため、複数のユーザに対して通信品質を改善することができる。
第2の実施形態でも、図12のステップS27で報知信号の送信を停止しない場合、同様に、基地局70は、複数のユーザの通信品質を向上することができる。この場合は、信号処理部34から接続要求信号を受信した旨の通知を受けても報知信号生成部53は処理を中止せず、適宜、送信部22に報知信号を出力する。送信部22は、接続応答信号の送信電力と同じ送信電力で報知信号をセル60内の端末に送信する。
以上の説明では、例としてガイド部がレール10である場合について説明したが、レール10は、適宜、ケーブルに変更される場合がある。また、基地局20、70は、レール10もしくはケーブルに沿って移動できれば、移動の方法やレール10などの設置方法は任意に変更されることがある。例えば、基地局20、70は、レール10やケーブルの上を移動することができる。また、基地局20、70は、移動部23によりレール10もしくはケーブルから吊り下げられても良い。
さらに、移動部23を、レール10やケーブルなどのガイド部に沿って移動しない移動方法に対応できるように変形することもできる。例えば、移動部23は、モータと車輪を備えていて、基地局20が置かれている床の上を、移動指示部36からの指示に応じて移動することにより、基地局20を移動させることもできる。このようにガイド部が移動に用いられない場合、基地局20は、通信品質を改善する対象となる範囲にいる端末に届く程度の送信電力で報知信号を送信する。なお、通信品質を改善する対象となる範囲は、予め設定されているものとする。例えば、報知信号制御部33は、報知信号が建物の1フロアに届く程度の送信電力で報知信号を送信するように制御することができる。
以上の説明では、基地局20、70が制御部30にタイマ37を備える場合について説明したが、タイマを制御部30に備えないように基地局20、70を変形することもできる。この場合、基地局20、70は、制御部30として動作するCPU以外により実現するタイマを備えることができる。
端末から定期的に受信電力通知メッセージを受信する場合の受信間隔は、任意である。従って、基地局20、70は、図7に示すように1分ごとに受信電力通知メッセージを受信しない場合がある。
また、基地局20、70は、端末と通信しておらず、端末からの接続要求信号も受信していない状態では、レール10上の一定の位置に停止するように設定される場合がある。この場合、記憶部24は、停止する位置を記憶しており、さらに、移動部23は、停止していた位置を基準とした移動量を測定するものとする。基地局20もしくは基地局70は、端末との通信が終了すると、測定された移動量を用いて、予め決められた位置に戻る。
上述の各実施形態に対し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
端末との間で信号を送受信する基地局装置であって、
前記端末から送信された信号を受信する受信部と、
前記端末に向けた信号を送信する送信部と、
前記端末から送信された接続要求信号を受信すると、前記端末に前記接続要求信号の生成に用いる情報を通知する報知信号の送信電力より弱い電力で、前記接続要求信号に応答する接続応答信号を送信することを前記送信部に要求する信号送信要求部と、
前記接続要求信号を受信してから、前記接続応答信号で接続を許可された端末から接続メッセージを受信するまでの間、前記基地局装置を移動させる移動部
を備えることを特徴とする基地局装置。
(付記2)
前記信号送信要求部は、前記接続応答信号を送信してから所定の時間以内に前記接続メッセージを受信しない場合、前記接続応答信号を送信することを前記送信部に要求し、
前記送信部は、前記基地局装置が移動している間に、前記信号送信要求部の要求に応答して、前記接続を許可された端末に前記接続応答信号を送信する
ことを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記3)
前記受信部で前記端末の受信電力の強度を通知する電力強度通知が受信されると、前記受信電力を取得して閾値と比較する比較部と、
前記受信部で前記接続メッセージを受信すると前記移動部に移動の停止を指示し、さらに、前記受信電力が閾値よりも小さい場合に前記移動部に移動の開始を指示する移動指示部
を備えることを特徴とする付記1もしくは2に記載の基地局装置。
(付記4)
前記移動部は、閉ループ状の経路を形成するガイド部に沿って、前記基地局装置を移動させ、
前記移動指示部が前記移動部に移動の開始を指示した後で、前記比較部は、移動が開始された第1の時刻に受信した電力強度通知で通知された第1の受信電力と、前記第1の時刻より後の第2の時刻に受信した電力強度通知で通知された第2の受信電力を比較し、
前記移動指示部は、前記第1の受信電力よりも前記第2の受信電力が小さい場合、前記移動部の移動方向を変更することを指示する
ことを特徴とする付記3に記載の基地局装置。
(付記5)
付記1〜4のいずれかに記載の基地局に加えて、他の基地局が設置されている無線通信システムにおいて、
前記受信部を介して前記他の基地局から送信された報知信号を受信すると、前記他の基地局から送信された報知信号の受信電力を測定する測定部と、
前記送信部から送信する報知信号の送信電力を、前記他の基地局から送信された報知信号の受信電力よりも大きく調整する送信電力調整部
を備えることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の基地局装置。
(付記6)
基地局は、接続要求信号の生成に用いる情報を通知する報知信号を端末に送信し、
前記端末から前記接続要求信号を受信すると、前記基地局は、前記報知信号の送信電力より弱い電力で、前記接続要求信号に応答する接続応答信号を送信すると共に、移動を開始し、
前記基地局は、接続応答信号を送信してから所定の時間以内に、前記接続応答信号で接続を許可された端末から接続メッセージを受信しない場合は接続応答信号を送信し、
前記接続メッセージを受信すると、前記基地局は、移動を中止すると共に、前記接続を許可する端末との間で接続を確立する
ことを特徴とする通信方法。
1 壁
2 障害物
3 エリア
4、20、70 基地局
5 利用制限を行うエリア
6 許可エリア
7 端末の通信品質が良好でないエリア
10 レール
11 コアネットワーク
12 バックホール中継部
13 接続ケーブル
21 受信部
22 送信部
23 移動部
24 記憶部
30、71 制御部
31 バックホールインタフェース部
32 通信制御部
33、50 報知信号制御部
34 信号処理部
35 信号送信要求部
36 移動指示部
37 タイマ
40 通信監視部
41 端末通信監視部
42 比較部
51 測定部
52 送信電力調整部
53 報知信号生成部
54 報知信号検索部
60 セル
72 受信部
80 マクロセル基地局

Claims (5)

  1. 端末との間で信号を送受信する基地局装置であって、
    前記端末から送信された信号を受信する受信部と、
    前記端末に向けた信号を送信する送信部と、
    前記端末から送信された接続要求信号を受信すると、前記端末に前記接続要求信号の生成に用いる情報を通知する報知信号の送信電力より弱い電力で、前記接続要求信号に応答する接続応答信号を送信することを前記送信部に要求する信号送信要求部と、
    前記接続要求信号を受信してから、前記接続応答信号で接続を許可された端末から接続メッセージを受信するまでの間、前記基地局装置を移動させる移動部
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  2. 前記信号送信要求部は、前記接続応答信号を送信してから所定の時間以内に前記接続メッセージを受信しない場合、前記接続応答信号を送信することを前記送信部に要求し、
    前記送信部は、前記基地局装置が移動している間に、前記信号送信要求部の要求に応答して、前記接続を許可された端末に前記接続応答信号を送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記受信部で前記端末の受信電力の強度を通知する電力強度通知が受信されると、前記受信電力を取得して閾値と比較する比較部と、
    前記受信部で前記接続メッセージを受信すると前記移動部に移動の停止を指示し、さらに、前記受信電力が閾値よりも小さい場合に前記移動部に移動の開始を指示する移動指示部
    を備えることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の基地局装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の基地局に加えて、他の基地局が設置されている無線通信システムにおいて、
    前記受信部を介して前記他の基地局から送信された報知信号を受信すると、前記他の基地局から送信された報知信号の受信電力を測定する測定部と、
    前記送信部から送信する報知信号の送信電力を、前記他の基地局から送信された報知信号の受信電力よりも大きく調整する送信電力調整部
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基地局装置。
  5. 基地局は、接続要求信号の生成に用いる情報を通知する報知信号を端末に送信し、
    前記端末から前記接続要求信号を受信すると、前記基地局は、前記報知信号の送信電力より弱い電力で、前記接続要求信号に応答する接続応答信号を送信すると共に、移動を開始し、
    前記基地局は、接続応答信号を送信してから所定の時間以内に、前記接続応答信号で接続を許可された端末から接続メッセージを受信しない場合は接続応答信号を送信し、
    前記接続メッセージを受信すると、前記基地局は、移動を中止すると共に、前記接続を許可する端末との間で接続を確立する
    ことを特徴とする通信方法。
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