JP5560068B2 - 制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体を移動させる送り装置を制御する制御方法及び制御装置に関する。
前記送り装置は、通常、移動体の移動を案内する案内機構部と、移動体を移動させる駆動機構部とを備えており、前記案内機構部は、例えば、転がり案内機構から構成され、前記駆動機構部は、例えば、ボールねじと、移動体に固設され、ボールねじに螺合するナットと、ボールねじをその軸中心に回転させ、ナット(移動体)を移動させる駆動モータとから構成される。
一方、このような送り装置を制御する制御装置は、移動体の目標移動位置を基に制御信号を生成して駆動モータに送信し、当該駆動モータによりボールねじを軸中心に回転させて移動体を目標移動位置に移動させる。
ところで、例えば、工作機械や半導体露光装置では、近年ますます高精度な位置決め制御が要求されている。しかしながら、案内機構部が転がり案内機構から構成された送り装置や、駆動機構部がボールねじにより移動体を駆動する送り装置では、移動体を移動させる際に、これら案内機構部や駆動機構部に含まれる転動体に起因した摩擦力が生じるため、この摩擦力によって移動体の目標移動位置と実際の移動位置との間に移動誤差を生じ、移動体を高精度に位置決めすることができなかった。
そこで、このような移動誤差を補正する装置として、従来、例えば、特開2002−23852号公報に開示されたものが提案されている。この補正装置は、工作機械におけるテーブルの移動方向が反転する際に生じる移動誤差を補正するように構成されたもので、移動体の目標移動位置と、駆動機構部からフィードバックされるテーブルの現在位置とを基に誤差量を算出し、算出した誤差量を基に制御信号を生成して駆動モータに送信すると共に、この制御信号(トルク指令信号)を解析して、その解析結果と、駆動機構部からフィードバックされるテーブルの現在位置とを基にテーブルの移動誤差量を算出し、算出した移動誤差量を基に補正量を算出して、算出した補正量で、駆動機構部からフィードバックされるテーブルの現在位置を減算するというものである。
特開2002−23852号公報
ところが、上記従来の補正装置では、駆動モータに送信される制御信号を解析して、その解析結果と、駆動機構部からフィードバックされるテーブルの現在位置とを基にテーブルの移動誤差量を算出し、算出した移動誤差量を基にテーブルの移動位置を補正しているので、応答結果が分かってからしか補正を行うことができず、テーブルの位置決め精度を高めるには一定の限界があった。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、移動体を高精度に位置決め制御することができる制御方法及び制御装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
移動体の予め定められた移動軸方向への移動を案内する案内機構部と、前記移動体を移動させる駆動機構部とを備え、且つ前記案内機構部及び駆動機構部の少なくとも一方に転動体が含まれた送り装置の前記駆動機構部の作動を制御する制御方法であって、
与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信し、送信した制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる制御方法において、
前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして取得する取得工程と、
取得した基礎データ及び前記目標移動位置を基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定工程と、
前記データ推定工程で推定した相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差量推定工程と、
前記誤差量推定工程で推定した移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を対応する指令移動位置に加算する補正実行工程とを含むことを特徴とする制御方法に係る。
そして、この制御方法は、以下の制御装置によってこれを好適に実施することができる。即ち、この制御装置は、
与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信する制御信号生成部を備え、該制御信号生成部によって生成された制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる制御装置において、
前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして記憶する基礎データ記憶部と、
前記目標移動位置及び前記基礎データ記憶部に記憶された基礎データを基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定部、該データ推定部により推定された相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差推定部、並びに該誤差推定部により推定された移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記制御信号生成部に送信して、対応する指令移動位置に該補正量を加算する補正実行部から構成されるフィードフォワード制御部とを備える。
この制御装置によれば、制御信号生成部では、与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置が生成されると共に、生成された指令移動位置を基に制御信号が生成されて駆動機構部に送信される。そして、制御信号生成部から送信された制御信号により駆動機構部が制御され、移動体が目標移動位置に所定速度で移動せしめられる。
上述のように、構成要素として転動体が含まれる送り装置では、移動体を移動させる際にこの転動体に起因した摩擦力が生じるため、この摩擦力によって移動体の目標移動位置と実際の移動位置との間に移動誤差を生じる。
そこで、本発明では、基礎データ記憶部に、移動体を移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして予め格納しておき、この基礎データ記憶部内の基礎データを基に、フィードフォワード制御部によって、前記生成された指令移動位置を補正するようにした。
即ち、目標移動位置及び基礎データ記憶部内の基礎データを基に、移動体を目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、移動体の移動位置との相対データを、データ推定部によって推定した後、推定された相対データを基に、誤差推定部によって、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定し、この後、推定された移動誤差量を基に、補正実行部により、対応する各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を制御信号生成部に送信して、対応する指令移動位置にこの補正量を加算する。
このようにして、制御信号生成部で生成された指令移動位置が補正され、当該制御信号生成部では、補正後の指令移動位置を基に制御信号が生成されて駆動機構部に送信される。
斯くして、本発明に係る制御方法及び制御装置によれば、移動体を目標移動位置に移動させる際に生じる各指令移動位置における外力を推定し、推定した外力を基に各指令移動位置における移動誤差量を推定し、推定された移動誤差量を基に、移動体の各指令移動位置を補正するようにしたので、応答結果を前もって予測して補正することができ、移動体を高精度に位置決めすることができる。
また、本発明は、
移動体の予め定められた移動軸方向への移動を案内する案内機構部と、前記移動体を移動させる駆動機構部とを備え、且つ前記案内機構部及び駆動機構部の少なくとも一方に転動体が含まれた送り装置の前記駆動機構部の作動を制御する制御方法であって、
与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信し、送信した制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる一方、前記各指令移動位置に対する応答結果たる前記移動体の現在位置データから、その差分の誤差量を算出して、算出した誤差量を基にその補正量を算出し、算出した補正量を次周期に係る前記各指令移動位置に加算して、前記誤差量が減少していくように学習制御を行う制御方法において、
前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして取得する取得工程と、
取得した基礎データ及び前記目標移動位置を基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定工程と、
前記データ推定工程で推定した相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差量推定工程と、
前記誤差量推定工程で推定した移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を学習制御の初期値として設定する補正量設定工程とを含むことを特徴とする制御方法に係る。
そして、この制御方法は、以下の制御装置によってこれを好適に実施することができる。即ち、この制御装置は、
与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信する制御信号生成部と、前記各指令移動位置に対する応答結果たる前記移動体の現在位置データから、その差分の誤差量を算出して、算出した誤差量を基にその補正量を算出し、算出した補正量を次周期に係る前記各指令移動位置に加算して、前記誤差量が減少していくように学習制御を行う学習制御部とを備え、前記制御信号生成部によって生成された制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる制御装置において、
前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして記憶する基礎データ記憶部と、
前記目標移動位置及び前記基礎データ記憶部に記憶された基礎データを基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定部、該データ推定部により推定された相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差推定部、並びに該誤差推定部により推定された移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記学習制御部に送信して該学習制御部における学習制御の初期値として設定する補正量設定部から構成される初期値設定部とを備える。
この制御装置によれば、制御信号生成部では、与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置が生成されると共に、生成された指令移動位置を基に制御信号が生成されて駆動機構部に送信される。そして、制御信号生成部から送信された制御信号により駆動機構部が制御され、移動体が目標移動位置に所定速度で移動せしめられる。
一方、学習制御部では、各指令移動位置に対する応答結果たる移動体の現在位置データから、その差分の誤差量が算出されて、算出された誤差量を基にその補正量が算出され、算出された補正量が次周期に係る各指令移動位置に加算されて、この誤差量が減少していくように学習制御が行われる。
上述のように、構成要素として転動体が含まれる送り装置では、移動体を移動させる際にこの転動体に起因した摩擦力が生じるため、この摩擦力によって移動体の目標移動位置と実際の移動位置との間に移動誤差を生じる。また、1回目(1周期目)の移動時には、学習結果が得られていないので、これを反映させることができない。
そこで、本発明では、基礎データ記憶部に、移動体を移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして予め格納しておき、この基礎データ記憶部内の基礎データを基に、初期値設定部によって、学習制御部における学習制御の初期値を設定するようにした。
即ち、目標移動位置及び基礎データ記憶部内の基礎データを基に、移動体を目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、移動体の移動位置との相対データを、データ推定部によって推定した後、推定された相対データを基に、誤差推定部により、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定し、この後、補正量設定部により、対応する各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を学習制御部に送信してこの学習制御部における学習制御の初期値として設定する。
このようにして、学習制御部における学習制御の初期値が設定され、この学習制御部により、設定された初期値が各指令移動位置に加算され、制御信号生成部では、初期値加算後の指令移動位置を基に制御信号が生成されて駆動機構部に送信される。
斯くして、本発明に係る制御方法及び制御装置によれば、移動体を目標移動位置に移動させる際に生じる各指令移動位置における外力を推定し、推定した外力を基に各指令移動位置における移動誤差量を推定し、推定された移動誤差量を基に、各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を学習制御の初期値設定するようにしたので、学習結果の得られていない1回目(1周期目)の移動から移動体の指令移動位置を補正しつつ移動体を移動させることができると共に、応答結果を予測して得られる補正量を初期値として設定することができ、移動体を高精度に位置決めすることができる。
、前記制御装置は、前記指令移動位置に対する応答結果たる前記移動体の現在位置データから、その差分の誤差量を算出すると共に、算出した誤差量を基にその補正量を算出し、算出した補正量を次の前記指令移動位置に加算するフィードバック制御部を更に備えていても良い。このようにすれば、より高精度に移動体を位置決めすることができる。
また、前記基礎データは、前記移動体の移動位置に応じて前記外力が変化する部分と、前記移動体の移動位置に関係なく前記外力が一定である部分とが含まれるヒステリシス曲線として得られたものであっても良い。
また、前記データ推定部は、前記ヒステリシス曲線の、前記外力が一定である部分の長さを、前記移動位置に関する軸方向に前記目標移動位置に応じて調整することにより得られる相対データを、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データとするように構成されていても良い。
以上のように、本発明に係る制御方法及び制御装置によれば、移動体の位置決め制御を高精度に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置などの概略構成を示したブロック図である。 本実施形態に係る制御装置の詳細な構成を示したブロック図である。 本実施形態に係る学習制御部の詳細な構成を示したブロック図である。 移動体を往復動させたときに生じる転動体に起因した摩擦力と、移動体の移動位置との相対データを示したグラフである。 移動体を移動させたときの移動位置と時間、及び転動体に起因した摩擦力と時間との関係を示したもので、周波数を変化させたときのグラフである。 移動体を移動させたときの移動位置と時間、及び転動体に起因した摩擦力と時間との関係を示したもので、振幅を変化させたときのグラフである。 振幅が変化したときの相対データを示すグラフである。 フィードバック制御系を示したブロック図である。 初期値補償がある場合とない場合における移動誤差量を求めた実験結果を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る制御装置などの概略構成を示したブロック図である。 図10の実施形態を用いた場合における移動誤差量を求めた実験結果を示すグラフである。 従来技術を用いた場合における移動誤差量を求めた実験結果を示すグラフである。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。
図1に示すように、本例の制御装置1は、移動指令生成部11,制御信号生成部12,フィードバック制御部15,学習制御部16,基礎データ記憶部20及び初期値設定部21を備えて構成されており、例えば、工作機械や半導体露光装置に設けられた送り装置50の作動を制御する。
ここで、まず、前記送り装置50について簡単に説明する。この送り装置50は、支持体51によって移動自在に支持された移動体52を駆動するようになっており、移動体52の矢示方向への移動を案内する案内機構部60と、移動体52を移動させる駆動機構部70とを備える。
前記案内機構部60は、支持体51に矢示方向に沿って配設されるガイドレール61と、移動体52に固設され、ガイドレール61に係合にするスライダ62とから構成される。一方、前記駆動機構部70は、矢示方向に沿って設けられるボールねじ71と、支持体51に配設され、ボールねじ71の両端部を回転自在に支持する支持部材72と、支持体51に配設され、ボールねじ71をその軸中心に回転させる駆動モータ73と、移動体52に固設され、ボールねじ71に螺合するナット74と、例えば、ロータリエンコーダから構成され、移動体52の矢示方向における移動位置を検出する位置検出器75とから構成される。また、前記スライダ62及びナット74は、転動体(図示せず)を備えて構成される。
次に、前記制御装置1について説明する。尚、本例の制御装置1の詳細なブロック図は図2に示すようなものとなるが、本例では、説明を簡単にするため、図1に示すブロック図を参照して説明する。また、前記学習制御部16の詳細なブロック図についても、図3に示すようなものとなるが、同様に、図1に示すブロック図を参照して説明する。
前記移動指令生成部11は、加工プログラムや外部からの入力データと、前記位置検出器75によって検出された移動体52の移動位置とに基づき移動体52の目標移動位置及び移動速度を生成し、生成した目標移動位置及び移動速度を前記制御信号生成部12及び初期値設定部21に送信する。
前記制御信号生成部12は、指令移動位置生成部13及び電流信号生成部14から構成される。前記指令移動位置生成部13は、前記移動指令生成部11から送信された目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成して、生成した指令移動位置を前記電流信号生成部14,フィードバック制御部15及び学習制御部16に送信する。また、前記電流信号生成部14は、受信した指令移動位置を基に制御信号たる電流信号を生成して、生成した電流信号を前記駆動モータ73に送信し、移動体52を目標移動位置に所定速度で移動させる。
前記フィードバック制御部15は、前記指令移動位置生成部13から送信された指令移動位置と、前記位置検出器75によって検出された移動体52の移動位置、即ち、指令移動位置に対する応答結果たる移動体52の現在位置データとを基に、その差分の誤差量を算出すると共に、算出した誤差量を基にその補正量を算出し、算出した補正量を次の指令移動位置に加算する。
前記学習制御部16は、前記指令移動位置生成部13から送信された指令移動位置と、前記位置検出器75によって検出された移動体52の移動位置、即ち、指令移動位置に対する応答結果たる移動体52の現在位置データとの差たる誤差量が減少していくように学習制御を行う。具体的には、学習制御部16は、補正データを記憶するメモリ部16aを備えており、移動体52の検出移動位置と指令移動位置とから、その差分の誤差量を算出して、算出した誤差量を基にその補正量を算出し、算出した補正量を前記メモリ部16aに格納すると共に、このメモリ部16aに格納した補正量を次周期に係る各指令移動位置に加算する。
前記基礎データ記憶部20には、移動体52を矢示方向に所定距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、移動体52の移動位置との相対データが、基礎データとして格納される。
前記基礎データは、図4に示すように、移動体52の移動位置に応じて前記外力(摩擦力)が変化する部分(A領域)と、移動体52の移動位置に関係なく前記外力(摩擦力)が一定である部分(B領域)とが含まれるヒステリシス曲線として得られる。また、この基礎データは、例えば、移動体52を非常に遅い速度で移動させ、位置検出器75によって移動体52の移動位置を検出すると共に、前記駆動モータ73で発生するトルク、即ち、駆動モータ73に供給される電流値を適宜検出器によって検出することで取得することができる。
尚、移動体52を移動させる際には、例えば、r(t)=Rsin(2πft)で表される目標移動位置及び移動速度で移動させると良い。但し、Rは振幅(m)、fは周波数(Hz)、tは時間(秒)である。また、移動体52を非常に遅い速度で移動させているのは、駆動モータ73で発生するトルクと前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力とを等価なものとするためであり、このような意味で、移動体52は、駆動モータ73で発生するトルクと前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力とが等価とみなすことができる速度で移動させる必要がある。また、前記A領域とB領域とを含むヒステリシス曲線となるのは、移動体52の移動開始直後や移動体52の移動方向が反転した直後は、転動体が完全に転がりきらず、弾性変形するため、摩擦力が変化し(A領域に示すような特性となり)、移動体52の移動距離が大きくなって転動体が完全に転がり出すと、摩擦力が一定となる(B領域に示すような特性となる)からである。
そして、このようにして取得された基礎データが前記基礎データ記憶部20に予め格納される。
前記初期値設定部21は、データ推定部22,誤差推定部23及び補正量設定部24から構成される。前記データ推定部22は、前記移動指令生成部11から送信された目標移動位置と、前記基礎データ記憶部20に格納された基礎データとを基に、移動体52を目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、移動体52の移動位置との相対データを推定する。
ここで、r(t)=Rsin(2πft)(但し、Rは振幅(m)、fは周波数(Hz)、tは時間(秒)である。)で表される目標移動位置及び移動速度で移動体52を移動させたとすると、移動体52の移動位置と時間との関係を表すグラフは図5(a)の実線で示すようになり、また、前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力と時間との関係を表すグラフは図5(b)に示すようになる。周波数を半分(f=f/2)にして、同様に移動体52を移動させると、移動体52の移動位置と時間との関係を表すグラフは図5(a)の破線で示すようになり、前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力と時間との関係を表すグラフは図5(c)に示すようになる。また、周波数を2倍(f=2f)にして、同様に移動体52を移動させると、移動体52の移動位置と時間との関係を表すグラフは図5(a)の一点鎖線で示すようになり、前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力と時間との関係を表すグラフは図5(d)に示すようになる。
更に、r(t)=Rsin(2πft)(但し、Rは振幅(m)、fは周波数(Hz)、tは時間(秒)である。)で表される目標移動位置及び移動速度で移動体52を移動させたときに得られる、移動体52の移動位置と時間との関係を表すグラフを図6(a)の実線と、前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力と時間との関係を表すグラフを図6(b)の実線とし、振幅を2倍(R=2R)にして、同様に移動体52を移動させると、移動体52の移動位置と時間との関係を表すグラフは図6(a)の破線で示すようになり、前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力と時間との関係を表すグラフは図6(b)の破線で示すようになる。また、振幅を半分(R=R/2)にして、同様に移動体52を移動させると、移動体52の移動位置と時間との関係を表すグラフは図6(a)の一点鎖線で示すようになり、前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力と時間との関係を表すグラフは図6(b)の一点鎖線で示すようになる。
そして、これら図5及び図6から分かるように、周波数fが高くなると、摩擦力の増減を繰り返す周期が短くなり、即ち、図4で示した相対データのa,b,c,dに遷移する速さが速くなり、周波数fが低くなると、摩擦力の増減を繰り返す周期が長くなり、即ち、図4で示した相対データのa,b,c,dに遷移する速さが遅くなる。したがって、周波数fが変化すると、図4で示した相対データのa,b,c,dに遷移する速さのみが変化する。尚、a点とb点との間の摩擦力はF(x)=Fr1(x)、b点とc点との間の摩擦力はF(x)=F、c点とd点との間の摩擦力はF(x)=Fr2(x)、d点とa点との間の摩擦力はF(x)=−Fで表され、Fr1(x)及びFr2(x)は移動位置(x)に依存する関数である。
一方、振幅Rが大きくなると、摩擦力が変化している時間が短くなって摩擦力が一定の時間が長くなり、振幅Rが小さくなると、摩擦力が変化している時間が長くなって摩擦力が一定の時間が短くなるが、一定となったときの摩擦力自体は変化しない。したがって、振幅Rが変化すると、摩擦力が一定の時間、即ち、図4で示したB領域の、移動位置に関する軸方向の長さが変化する。図7に示すように、振幅が2倍(R=2R)になると、例えば、前記相対データはa,b,e,fとなり、振幅が半分(R=R/2)になると、例えば、前記相対データはa,bとなる。尚、図7の場合においても、上記と同様、a点とb点との間の摩擦力はF(x)=Fr1(x)、b点とc点との間又はb点とe点との間の摩擦力はF(x)=F、c点とd点との間又はe点とf点との間の摩擦力はF(x)=Fr2(x)、d点とa点との間又はf点とa点との間の摩擦力はF(x)=−Fで表され、Fr1(x)及びFr2(x)は移動位置(x)に依存する関数である。
以上から、周波数f(移動体52の移動速度)が変化しても前記相対データ自体は変化せず、その一方、振幅R(移動体52の移動距離)が変化すると、前記相対データは、B領域に相当する部分の、移動位置に関する軸方向の長さが変化すると言える。
このため、データ推定部22は、移動指令生成部11から送信された目標移動位置と、基礎データ記憶部20に格納された基礎データとを基に、前記ヒステリシス曲線の、前記外力が一定である部分(B領域に対応した部分)の長さを、移動位置に関する軸方向に目標移動位置(振幅)に応じて調整し、調整により得られた相対データを、移動体52を目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、移動体52の移動位置との相対データとする。
前記誤差推定部23は、前記データ推定部22により推定された相対データを基に、各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、この推定外力によって生じる各指令移動位置における移動誤差量を推定する。
図8は、フィードバック制御系のブロック図を示したものであるが、この制御系において前記外力は外乱dに相当する。そして、外乱dから追従誤差(移動誤差量)eまでの伝達関数はe/d=P(s)/(1+P(s)Cfb(s))=P(s)S(s)となる。但し、S(s)=1/(1+P(s)Cfb(s))はフィードバック制御系の感度関数である。外乱dはd=F(x)で表されるが、移動位置xは時間tに依存しているので、x(t)と表せる。したがって、前記推定外力はd=F(x)=F(x(t))で算出することができる。
一方、追従誤差(移動誤差量)は、前記伝達関数からe(t)=P(s)S(s)F(x)となる。したがって、前記移動誤差量はe(t)=P(s)S(s)F(x(t))で算出(推定)することができる。
前記補正量設定部24は、前記誤差推定部23により推定された移動誤差量を基に、対応する各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記学習制御部16に送信して前記メモリ部16aに格納し、この学習制御部16における学習制御の初期値として設定する。
以上のように構成された本例の制御装置1によれば、まず、移動体52を矢示方向に所定距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体(図示せず)に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、移動体52の移動位置との相対データが取得され、これが基礎データとして、基礎データ記憶部20に格納される。
そして、移動指令生成部11により移動体52の目標移動位置及び移動速度が生成されると、生成された目標移動位置及び移動速度を基に、指令移動位置生成部13により、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置が生成され、生成された指令移動位置が電流信号生成部14に送信される。
また、生成された指令移動位置と、位置検出器75によって検出された移動体52の移動位置とを基に、フィードバック制御部15により、誤差量が算出されてこれに応じた補正量が算出され、算出された補正量が、電流信号生成部14に送信される次の指令移動位置に加算される。
一方、学習制御部16では、生成された指令移動位置と、位置検出器75によって検出された移動体52の移動位置とを基に、誤差量が算出されてこれに応じた補正量が算出され、算出された補正量がメモリ部16aに格納され、このメモリ部16aに格納された補正量が、電流信号生成部14に送信される次周期に係る各指令移動位置に加算される。
また、生成された目標移動位置と、基礎データ記憶部20に格納された基礎データとを基に、データ推定部22により、移動体52を目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、移動体52の移動位置との相対データが推定され、ついで、推定された相対データを基に、誤差推定部23により、各指令移動位置における推定外力が算出され、この算出された推定外力によって生じる各指令移動位置における移動誤差量が推定され、この後、推定された移動誤差量を基に、補正量設定部24により、対応する各指令移動位置に対する補正量が算出され、算出された補正量が学習制御部16のメモリ部16aに格納され、学習制御の初期値として設定される。
そして、電流信号生成部14では、フィードバック制御部15や学習制御部16によって補正量が加算された指令移動位置が受信され、受信された指令移動位置を基に電流信号が生成され、生成された電流信号を基に駆動モータ73が制御される。
ところで、前記スライダ62及びナット74に転動体を備える送り装置50では、移動体52を移動させる際にこの転動体に起因した摩擦力が生じるため、この摩擦力によって移動体52の目標移動位置と実際の移動位置との間に移動誤差を生じる。また、1回目(1周期目)の移動時には、まだ学習結果が得られていないため、これを反映させることができない。
そこで、本例の制御装置1では、前記基礎データを予め取得して基礎データ記憶部20に格納しておき、この基礎データ記憶部20内の基礎データを基に、移動体52を目標移動位置に移動させる際に生じる各指令移動位置における移動誤差量を推定して、推定した移動誤差量を基に学習制御の初期値を設定するようにした。したがって、学習結果の得られていない1回目(1周期目)の移動から移動体52の指令移動位置を補正しつつ移動体52を移動させることができると共に、応答結果を予測して得られる補正量を初期値として設定することができ、移動体52を高精度に位置決めすることができる。
因みに、振幅Rを4mmと、周波数fを5Hzと(1周期を0.2秒と)して、r(t)=Rsin(2πft)で表される目標移動位置及び移動速度で移動体52を移動させたところ、初期値補償がある場合(前記基礎データ記憶部20及び初期値設定部21を設けている場合)と、初期値補償がない場合(前記基礎データ記憶部20及び初期値設定部21を設けていない場合)の移動誤差量は図9に示すようになった。同図9から分かるように、初期値補償をすれば、1周期目の移動から移動体52の移動誤差量が抑制されており、より高精度に移動体52の位置決め制御を行うことができる。尚、図9では、初期値補償がある場合を実線で、初期値補償がない場合を破線で示している。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
また、上例において、図10に示すように、前記学習制御部16及び初期値設定部21に代えてフィードフォワード制御部25を設けるようにしても良い。このフィードフォワード制御部25は、前記データ推定部22及び補正実行部26から構成され、前記補正実行部26は、前記データ推定部22により推定された相対データを基に、各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、対応する各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記制御信号生成部12に送信して、前記推定外力(非線形摩擦力)を打ち消すように補正量を加算する。これにより、指令移動位置生成部13で生成された指令移動位置が補正され、電流信号生成部14では、補正後の指令移動位置を基に電流信号が生成される。
このようにしても、応答結果を前もって予測して補正することができ、移動体52を高精度に位置決めすることができる。因みに、振幅Rを5mmと、周波数fを1Hzと(1周期を1秒と)して、r(t)=Rsin(2πft)で表される目標移動位置及び移動速度で移動体52を移動させたところ、指令移動位置を補正した場合(前記基礎データ記憶部20及びフィードフォワード制御部25を設けている場合)の移動誤差量は図11に示すように、指令移動位置を補正していない場合(前記基礎データ記憶部20及びフィードフォワード制御部25を設けていない場合)の移動誤差量は図12に示すようになった。これら図11及び図12から分かるように、指令移動位置を補正すれば、1周期目(0〜1秒)の移動から移動体52の移動誤差量が抑制されており、より高精度に移動体52の位置決め制御を行うことができる。尚、図11及び図12の場合において、基礎データは、多項式近似ではなく、スプライン補完によるデータ列を用いた。
また、図1の初期値設定部21において、前記誤差推定部23は省略されていても良く、この場合、前記補正量設定部24は、前記データ推定部22により推定された相対データを基に、各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、対応する各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記学習制御部16に送信して前記メモリ部16aに格納し、この学習制御部16における学習制御の初期値として設定する。
更に、図10のフィードフォワード制御部25において、前記誤差推定部23が更に設けられていても良く、この場合、前記補正実行部26は、前記誤差推定部23により推定された移動誤差量を基に、対応する各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記制御信号生成部12に送信して、対応する指令移動位置にこの補正量を加算する。
また、図1や図10に示した制御装置1,2において、フィードバック制御部15を省略しても良い。
1 制御装置
12 制御信号生成部
13 指令移動位置生成部
14 電流信号生成部
15 フィードバック制御部
16 学習制御部
20 基礎データ記憶部
21 初期値設定部
22 データ推定部
23 誤差推定部
24 補正量設定部
50 送り装置
52 移動体
60 案内機構部
70 駆動機構部
71 ボールねじ
73 駆動モータ
75 位置検出器

Claims (4)

  1. 移動体の予め定められた移動軸方向への移動を案内する案内機構部と、前記移動体を移動させる駆動機構部とを備え、且つ前記案内機構部及び駆動機構部の少なくとも一方に転動体が含まれた送り装置の前記駆動機構部の作動を制御する制御方法であって、
    与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信し、送信した制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる制御方法において、
    前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして取得する取得工程と、
    取得した基礎データ及び前記目標移動位置を基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定工程と、
    前記データ推定工程で推定した相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差量推定工程と、
    前記誤差量推定工程で推定した移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を対応する指令移動位置に加算する補正実行工程とを含むことを特徴とする制御方法。
  2. 移動体の予め定められた移動軸方向への移動を案内する案内機構部と、前記移動体を移動させる駆動機構部とを備え、且つ前記案内機構部及び駆動機構部の少なくとも一方に転動体が含まれた送り装置の前記駆動機構部の作動を制御する制御方法であって、
    与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信し、送信した制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる一方、前記各指令移動位置に対する応答結果たる前記移動体の現在位置データから、その差分の誤差量を算出して、算出した誤差量を基にその補正量を算出し、算出した補正量を次周期に係る前記各指令移動位置に加算して、前記誤差量が減少していくように学習制御を行う制御方法において、
    前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして取得する取得工程と、
    取得した基礎データ及び前記目標移動位置を基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定工程と、
    前記データ推定工程で推定した相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差量推定工程と、
    前記誤差量推定工程で推定した移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を学習制御の初期値として設定する補正量設定工程とを含むことを特徴とする制御方法。
  3. 移動体の予め定められた移動軸方向への移動を案内する案内機構部と、前記移動体を移動させる駆動機構部とを備え、且つ前記案内機構部及び駆動機構部の少なくとも一方に転動体が含まれた送り装置の前記駆動機構部の作動を制御する制御装置であって、
    与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信する制御信号生成部を備え、該制御信号生成部によって生成された制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる制御装置において、
    前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして記憶する基礎データ記憶部と、
    前記目標移動位置及び前記基礎データ記憶部に記憶された基礎データを基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定部、該データ推定部により推定された相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差推定部、並びに該誤差推定部により推定された移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記制御信号生成部に送信して、対応する指令移動位置に該補正量を加算する補正実行部から構成されるフィードフォワード制御部とを設けたことを特徴とする制御装置。
  4. 移動体の予め定められた移動軸方向への移動を案内する案内機構部と、前記移動体を移動させる駆動機構部とを備え、且つ前記案内機構部及び駆動機構部の少なくとも一方に転動体が含まれた送り装置の前記駆動機構部の作動を制御する制御装置であって、
    与えられた目標移動位置及び移動速度を基に、移動速度に応じた時間間隔毎の指令移動位置を生成すると共に、生成した指令移動位置を基に制御信号を生成して前記駆動機構部に送信する制御信号生成部と、前記各指令移動位置に対する応答結果たる前記移動体の現在位置データから、その差分の誤差量を算出して、算出した誤差量を基にその補正量を算出し、算出した補正量を次周期に係る前記各指令移動位置に加算して、前記誤差量が減少していくように学習制御を行う学習制御部とを備え、前記制御信号生成部によって生成された制御信号により前記駆動機構部の作動を制御して、前記移動体を前記目標移動位置に所定速度で移動させる制御装置において、
    前記移動体を前記移動軸方向に予め設定した距離だけ往復動させたときに生じる前記転動体に起因した摩擦力又はこれと等価な力で定義される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを、基礎データとして記憶する基礎データ記憶部と、
    前記目標移動位置及び前記基礎データ記憶部に記憶された基礎データを基に、前記移動体を前記目標移動位置に移動させた際に生じると推定される外力と、前記移動体の移動位置との相対データを推定するデータ推定部、該データ推定部により推定された相対データを基に、前記各指令移動位置における推定外力を算出すると共に、算出した推定外力を基に、該推定外力によって生じる前記各指令移動位置における移動誤差量を推定する誤差推定部、並びに誤差推定部により推定された移動誤差量を基に、対応する前記各指令移動位置に対する補正量を算出し、算出した補正量を前記学習制御部に送信して該学習制御部における学習制御の初期値として設定する補正量設定部から構成される初期値設定部とを設けたことを特徴とする制御装置。
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