JP5559534B2 - ジアリルアミンの重合およびその様なアミンから誘導される単位からなる高分子鎖を含む化合物 - Google Patents

ジアリルアミンの重合およびその様なアミンから誘導される単位からなる高分子鎖を含む化合物 Download PDF

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Description

本発明は、ジアリルアミンを使用して、高分子鎖を含む化合物を調製する方法に関する。本発明は、また、ジアリルアミンから誘導される単位を含む、制御された構造体の高分子鎖を含む化合物に関する。
モノマーから広範囲の高分子化合物へ、比較的に容易に、そして安価に転換することが可能な、多数の制御されたラジカル重合技法が過去10年間に開発されてきている。挙げられ得る例としては、ATRP技法、およびニトロキシドまたはニトロキシドを発生することのできるアルコキシアミンを使用する技法がある。これらの重合技法は、多数の新規な高分子化合物、特に、制御された構造体の高分子化合物、例えば、ブロックポリマー等を設計すること、およびその様な化合物の多数の特性を調節することを可能とする。多数の文献が、制御されたラジカル重合技法、或種のモノマーについてのこれらの適用、これらの技法により得ることのできる高分子化合物、およびこれらの特性または使用を再検討している。
しかしながら、或種のモノマーに対しては、制御されたラジカル型の適当な重合技法は未だ記載されていず、これらのモノマーから誘導される制御された構造体の高分子化合物は未だ記載されていない。高分子化合物の設計および特性の調節、ならびにこの製造に対しては制限が存在する。
これらの制限外に在る重合技法およびポリマーに対する必要性が存在する。特に、多数の環境で大きな安定性、調節された特性、低い原価および/または転換、特に使用されるモノマーによる転換の容易さを有する、カチオン性または潜在的にカチオン性基を有する制御された構造体の高分子化合物に対する必要性が存在する。
本発明は、
適切な場合には塩の形態の第三級または第四級ジアリルアミンから選択される少なくとも1つの「モノマーM」、
場合により、他のエチレン系不飽和モノマー、
式−S−CS−の基を含む移動基を含む少なくとも1つの化合物、および
遊離基を有するまたは発生する化合物、
が接触状態に置かれるラジカル重合の「工程P」を含む、高分子鎖を含む化合物の調製方法を提案することにより上述の必要性の少なくとも幾つかを満足させる。
本発明は、また、上述の必要性の少なくとも幾つかを満足させるために、
高分子鎖が、エチレン系不飽和モノマーから誘導される単位の数の少なくとも10%、好ましくは、少なくとも50%および好ましくは、少なくとも90%を含み、
高分子鎖が、適切な場合には、塩の形態で、第三級または第四級ジアリルアミンから選択される少なくとも1つの「モノマーM」から誘導される単位を含むことを特徴とする、制御された構造体の高分子鎖を含む化合物を提案する。
本発明の化合物は、本発明の方法により得ることができるものであると言える。また、エチレン系不飽和モノマーから誘導される単位を含む高分子鎖の制御された構造体は、一般的に、制御された、または「リビング」重合方法、好ましくは、制御されたラジカル重合方法と関連があるとも言える。式−S−CS−の移動基を使用する制御されたラジカル重合方法は、その様な化合物への転換を可能とする。その様な化合物は、その様な方法を介して簡単におよび/または経済的に調製され得る。
定義
本特許出願で、モノマーM以外のモノマーから誘導される単位と言う用語は、前記重合モノマーから直接得られても良い単位を意味する。したがって、例えば、アクリルまたはメタクリル酸エステルから誘導される単位は、例えば、アクリルまたはメタクリル酸エステルを重合し、次いで、加水分解することにより得られる、式−CH−CH(COOH)−、または−CH−C(CH)(COOH)−の単位を網羅しない。例えば、また、アクリルまたはメタクリル酸から誘導される単位は、これらの単位が、アクリルまたはメタクリル酸エステルを重合し、次いで、加水分解することにより得られたものでも、式−CH−CH(COOH)−または−CH−C(CH)(COOH)−の単位を意味する。
本特許出願で、「モノマーMから誘導される単位」と言う用語は、できれば転位、例えば、窒素原子を含む複素環の形態での環化等で、適切な場合には、できれば化学的変性(例えば、第二級アミンを四級化するためのクロロアルキル化による)で、前記モノマーから直接得られても良い単位を意味する。
本特許出願で、「モノマーM以外のモノマー」と言う用語は、特に以下で説明される様な、適切な場合には塩の形態の、第三級または第四級ジアリルアミンではないモノマーを意味する。これらのモノマーおよびこれらから誘導される単位は、また、他のモノマーまたは他の単位として言及される。
本特許出願で、重合工程中に使用される「モノマー組成物」は、モノマーの性質および相対量で定義される。単独モノマーであっても良い。異なる性質の、異なる割合での幾つかのモノマー(コモノマー)の組合せであっても良い。同様に、高分子鎖の組成物または高分子鎖の単位の組成物は、高分子鎖の単位が誘導されるモノマーの性質および相対量で定義される。単独モノマーから誘導される高分子鎖(ホモポリマー鎖)であっても良い。その単位が、異なる性質の、異なる割合での幾つかのモノマーから誘導される高分子鎖(コポリマー鎖)であっても良い。
本特許出願で、「異なるモノマー組成物」とは、モノマーの性質および/または異なるモノマーの割合が異なる組成物を意味する。これは、例えば、異なる高分子鎖または異なる単位組成物の場合と同様である。モノマーMの100%を含むモノマー組成物は、モノマーMの100%を含む組成物とは異なる。モノマーMの50%およびモノマーAの50%を含むモノマー組成物は、モノマーMの10%およびモノマーAの90%を含む組成物とは異なる。モノマーMの50%およびモノマーAの50%を含むモノマー組成物は、モノマーMの50%およびモノマーAの50%を含む組成物とは異なる。
本特許出願では、単純化するために、モノマーから誘導される単位は、モノマーこれ自体に、相互に結合することがある。
本特許出願で、エチレン系不飽和モノマーは、重合性炭素−炭素二重結合を含む化合物である。これは、モノエチレン系不飽和モノマー、好ましくは、α−モノエチレン系不飽和モノマー、またはポリエチレン系不飽和モノマーであっても良い。本特許出願では、星型コポリマーまたは星型ミクロゲルの異なる化合物に対して、および星型コポリマーまたは星型ミクロゲルを調製するための異なる方法に対してのエチレン系不飽和モノマーは、モノエチレン系不飽和モノマー、好ましくは、α−モノエチレン系不飽和モノマーを意味する。
モノマーMおよびモノマーMから誘導される単位
モノマーMは、場合により塩の形態の第三級または第四級ジアリルアミンである。これは、これらのアミンの幾つかの混合物または組合せであっても良い。モノマーおよびモノマーMから誘導される単位は、種々の形態、特に、これらが存在する媒体のpHに応じて種々の形態であっても良い(酸性化でのプロトン化)ことに留意されたい。これらは、任意のpHで不変的に(第四級アミン)、またはpHに応じた塩の形態であっても良い。負電荷を含む置換基(特に、R型の)を有する、第四級アミン型の或種のモノマーM、およびこれから誘導される単位はベタインと称されることがあり、一般的に、塩の形態であるものとは見なされない。塩の形態であるモノマーM、およびこれから誘導される単位は、一般的に、対アニオンXを含む。
モノマーMは、例えば、次式:
CH=CH−CH−NR−CH−CH=CH (I)
CH=CH−CH−N−CH−CH=CH、X (II)
CH=CH−CH−NCH−CH=CH (III)
(式中、
は、直鎖または分枝、飽和または不飽和炭化水素を基にした基であり、できれば芳香族の、できれば置換された、好ましくはC−C30の基である。Rは、好ましくは、メチルまたはエチル基であり、
は、水素原子または式Rと同じか異なる基であり、適切な場合には、基Rと一緒に、場合により複素環、場合により芳香族環を形成する。Rは、好ましくは、メチルまたはエチル基であり、
はアニオン、好ましくは、例えば、Cl、Br、メチルスルフェートまたはエチルスルフェートアニオンであり、
は、直鎖または分枝、飽和または不飽和炭化水素を基にした基であり、できれば芳香族の、できれば置換された、負電荷を有する少なくとも1つの基を含む、好ましくはC−C30の基であり、適切な場合には、基Rと一緒に、場合により複素環、場合により芳香族環を形成する。Rは、特に、カルボキシアルキル、スルホアルキルまたはホスホノアルキル基(ここで、前記アルキルは、1から3個の炭素原子を含む。)であっても良い。)
を有するモノマーである。
モノマーMの例としては次のものが挙げられる:
モノマーMはジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)である。このモノマーは式(II)(ここで、R=R=CHおよびX=Cl)のモノマーである、
式CH=CH−CH−N(CH)−CH−CH=CHのモノマー。このモノマーは式(I)(ここで、R=CH)のモノマーである、
式:CH=CH−CH−N(CH)(CH−CH−CH−SO )−CH−CH=CHのモノマー。このモノマーは式(III)(ここで、R=CHおよびR=(CH−SO )のモノマーである、
式:CH=CH−CH−N(CH)(CH−CH−CH−COO)−CH−CH=CHのモノマー。このモノマーは式(III)(ここで、R=CHおよびR=(CH−COO)のモノマーである。
モノマーMから誘導される単位は、特に、環化された形態、窒素原子を含む複素環の形態であっても良い。この環化は、重合工程P中に生起する転位によるものであっても良い。有利には、モノマーMから誘導される単位の数の少なくとも50%、好ましくは、少なくとも90%、または全部が窒素原子を含む複素環の形態である。この形態は、特に、高分子鎖を含む化合物の、特に、例えば、pH、温度および/または重合した単位、特に、カチオン性単位を劣化する傾向にある分子の存在に関して不利な媒体での良好な化学的安定性に対して寄与する。
環化および複素環は、NMR分析(2つのアリル型プロトンの消失、ヘテロ原子に隣接する炭素により保持されるプロトンの特徴的移動、およびできればこれらの炭素の特徴的移動)により特に示され得る。
窒素原子を含む複素環の形態のモノマーMから誘導される単位は、特に、次式(ここで、R、R、RおよびXは、上で定義されている通りである。)を有しても良い:
Figure 0005559534
Figure 0005559534
他のモノマー−他の単位
本発明による方法は、モノマーM以外のモノマーを使用することができる。本発明による高分子化合物は、モノマーMから誘導される単位以外の単位を含んでも良い。
これらのモノマーは、特に、モノマーMと同じ工程中に同時に重合されても良い(共重合)。これらは、また、または代替的に、例えば、幾つかの部分を含む制御された構造体の化合物、例えば、ブロックコポリマーを得るために他の重合工程中に重合されても良い。
他のモノマーおよびこれから誘導される単位は、特に:
親水性もしくは疎水性モノマーまたは単位、
アニオン性、潜在的にアニオン性、カチオン性、潜在的にカチオン性、両性もしくは中性モノマーまたは単位、および/または
変動したガラス転移温度、例えば、−100℃より下、例えば、−100℃および−55℃の間、−55℃および0℃の間、0℃および+55℃の間、+55℃および+100℃の間、または+100℃より上のモノマーまたは単位であっても良い。
本発明による化合物の特性および使用は、これらの他のモノマーまたは他の単位により、特に、上記基準により、モノマー、この割合および化合物の構造体中でのこの位置を使用することにより調節され得る。モノマーは、多くの場合、これらの基準によって分類され、種々のモノマーに対するこれらの基準に関する値は、通常、一覧表にされていて、文献で利用することができる。
潜在的にカチオン性の単位が誘導されても良い潜在的にカチオン性のモノマーの例としては、
α,β−モノエチレン系不飽和カルボン酸のN,N−(ジアルキルアミノ−ω−アルキル)アミド、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル−アクリルアミドまたは−メタクリルアミド、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル−アクリルアミドまたは−メタクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル−アクリルアミドまたは−メタクリルアミドおよび4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチル−アクリルアミドまたは−メタクリルアミド
α,β−モノエチレン系不飽和アミノエステル、例えば、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート(DMAEA)、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)、3−(ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、2−(tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(ジペンチルアミノ)エチルメタクリレートまたは2−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート
ビニルピリジン
ビニルアミン
ビニルイミダゾリン
単純な酸性または塩基性加水分解により第一級アミン官能基を生じる、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のアミノ官能基の前駆体であるモノマー
を挙げることができる。
潜在的にカチオン性の単位が誘導されても良いカチオン性のモノマーの例としては、
アンモニウムアクリロイルまたは−アクリロイルオキシモノマー、例えば:
トリメチルアンモニウムプロピルメタクリレート塩、特に、塩化物、
トリメチルアンモニウムエチルアクリルアミドまたは−メタクリルアミド塩化物または臭化物、
トリメチルアンモニウムブチルアクリルアミドまたは−メタクリルアミドメチルスルフェート、
トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドメチルスルフェート(MAPTA MeS)、
(3−メチルアクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド(MAPTAC)、
(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロリドまたはメチルスルフェート(APTACまたはAPTA MeS)、
メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドまたはメチルスルフェート、
アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム(ADAMQUAT)塩、例えば、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド;またはアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート(ADAMQUAT ClまたはADAMQUAT MeS)、
メチルジエチルアンモニウムエチルアクリレートメチルスルフェート(ADAEQUAT MeS)、
ベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリドまたはメチルスルフェート(ADAMQUAT BZ 80)、
1−エチル−2−ビニルピリジニウムまたは1−エチル−4−ビニルピリジニウムブロミド、クロリドまたはメチルスルフェート;
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド(DIQUAT塩化物)、
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N−(3−メチル−スルフェート−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムメチルスルフェート(DIQUATメチルスルフェート)、
式:
Figure 0005559534
(式中、Xはアニオン、好ましくは、クロリドまたはメチルスルフェートである。)のモノマーを挙げることができる。
親水性中性単位が誘導されても良い親水性中性モノマーの例としては、
α,β−エチレン系不飽和酸のヒドロキシアルキルエステル、例えば、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルアクリレートおよびメタクリレート、グリセリルモノメタクリレート等、
α,β−エチレン系不飽和アミド、例えば、アクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等、
ポリエチレンオキシド型の水溶性ポリオキシアルキレンセグメントを有するα,β−エチレン系不飽和モノマー、例えば、ポリエチレンオキシドα−メタクリレート(Laporte社のBisomer S20W、S10W等)またはα,ω−ジメタクリレート、Rhodia社のSipomer BEM(ω−ベヘニルポリオキシエチレンメタクリレート)、Rhodia社のSipomer SEM−25(ω−トリスチリルフェニルポリオキシエチレンメタクリレート)等、
ビニルアルコール、
親水性単位またはセグメントの前駆体であるα,β−エチレン系不飽和モノマー、例えば、一旦重合しても加水分解を受けて、ビニルアルコール単位またはポリビニルアルコールセグメントを発生することができる酢酸ビニル等、
ビニルラクタム、特に、ビニルピロリドンおよびビニルカプロラクタム、
ウレイド型のα,β−エチレン系不飽和モノマー、特に、2−イミダゾリジノンエチルメタクリルアミド(Rhodia社のSipomer WAM II)、
非エチルグリコールメチルエーテルアクリレートまたは非エチレングリコールメチルエーテルメタクリレートを挙げることができる。
疎水性中性単位が誘導されても良い疎水性中性モノマーの例としては、
ビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等、
ハロゲン化ビニルまたはビニリデン、例えば、塩化ビニルまたは塩化ビニリデン、
α,β−モノエチレン系不飽和酸のC−C12アルキルエステル、例えば、メチル、エチルまたはブチルアクリレートおよびメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等、
飽和カルボン酸のビニルまたはアリルエステル、例えば、ビニルまたはアリルアセテート、プロピオネート、バーサテート、ステアレート等、
3から12個の炭素原子を含むα,β−モノエチレン系不飽和ニトリル、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等、
α−オレフィン、例えば、エチレン等、
共役ジエン、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等、
ポリジメチルシロキサン(PDMS)鎖を発生することのできるモノマー(したがって、部分Aはシリコーン、例えば、ポリジメチルシロキサン鎖またはジメチルシロキシ単位を含むコポリマーであっても良い。)、
ジエチレングリコールエチルエーテルアクリレートまたはジエチレングリコールエチルエーテルメタクリレートを挙げることができる。
アニオン性または潜在的にアニオン性単位が誘導されても良いアニオン性または潜在的なアニオン性モノマーの例としては、
少なくとも1つのカルボン酸官能基を含むモノマー、例えば、α,β−エチレン系不飽和カルボン酸または相当する無水物、例えば、アクリル、メタクリルまたはマレイン酸もしくは無水物、フマール酸、イタコン酸、N−メタクリロイルアラニンおよびN−アクリロイルグリシンならびにこれらの水溶性塩等、
カルボキシレート官能基の前駆体であるモノマー、例えば、重合後に、加水分解によりカルボン酸官能基を生成するtert−ブチルアクリレート、
少なくとも1つのスルフェートまたはスルホネート官能基を含むモノマー、例えば、2−スルホオキシエチルメタクリレート、ビニルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチルアクリレートまたはメタクリレート、およびスルホプロピルアクリレートまたはメタクリレート、ならびにこれらの水溶性塩、
少なくとも1つのホスホネートまたはホスフェート官能基を含むモノマー、例えば、ビニルホスホン酸等、エチレン系不飽和ホスフェートエステル、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレートから誘導されるホスフェート(Rhodia社のEmpicryl 6835)およびポリオキシアルキレンメタクリレートから誘導されるもの、ならびにこれらの水溶性塩等を挙げることができる。
両性単位Aが誘導されても良い両性モノマーの例としては、
カルボキシベタイン基を有するモノマー、
スルホベタイン基を有するモノマー、例えば、スルホプロピルジメチルアンモニウムエチルメタクリレート(SPE)、スルホエチルジメチルアンモニウムエチルメタクリレート、スルホブチルジメチルアンモニウムエチルアクリレート、スルホヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムエチルメタクリレート(SHPE)、スルホプロピルジメチルアンモニウムプロピルアクリルアミド、スルホプロピルジメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミド(SPP)、スルホヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミド(SHPP)、スルホプロピルジエチルアンモニウムエチルメタクリレートまたはスルホヒドロキシプロピルジエチルアンモニウムエチルメタクリレート、
ホスホノベタイン基を有するモノマー、例えば、ホスファトエチルトリメチルアンモニウムエチルメタクリレートを挙げることができる。
特に有利な、モノマーM以外のモノマーは次のモノマーである:
アクリルアミド、メタクリルアミド、
アクリル酸、メタクリル酸、
ビニルラクタム、特にビニルピロリドンおよびビニルラクタム、
アクリルまたはメタクリル酸エステル、
アクリルアミドまたはメタクリルアミドアミド、
ビニルアルコールエステル。
高分子鎖を含む化合物
本発明による化合物は、制御された構造体の高分子鎖を含む。特に、無機部分、例えば、一般的に、無機粒子上での成長により得られる高分子鎖が結合したシリカ粒子等の無機粒子を含むハイブリッド化合物であっても良い。1つの好ましい実施形態によれば、化合物は、ポリマー、好ましくは、制御された構造体の高分子鎖を構成する、無機部分を含まない制御された構造体のコポリマーである。
制御された構造体の高分子鎖は、一般的に、式−S−SC−の移動基を含む、1つまたは複数の制御されたラジカル重合工程により得られても良い。
制御された構造体の高分子鎖は、特に:
少なくとも1つの高分子部分Aおよび1つの高分子部分Bを含んでも良く、
部分Aは部分Bとは異なる組成であり、
部分BはモノマーMから誘導される単位を含み、および/または
非ポリマー分枝中心、およびモノマーMから誘導される単位を含む高分子鎖を含んでも良く、これらの鎖は分枝中心に結合している。特に、重合後に分枝中心を構成する非ポリマー有機基を介して結合した少なくとも3つの移動基を含む非ポリマー剤、例えば、R−(S−CS−Z(ここで、pは3以上であり、Rは分枝中心を構成する非ポリマー有機基である。)型の剤において高分子鎖を成長させることにより得られる星型ポリマーであっても良い。高分子鎖は、ホモポリマーまたはコポリマー、適切な場合には、以下で述べられる様なブロックを含むコポリマーであっても良い。
化合物、好ましくは、制御された構造体のコポリマーは、特に、以下の構造の1つを有しても良い:
1つのブロック(ブロックA)に相当する部分A、別のブロック(ブロックB)に相当する部分Bの少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマー(ブロックBは、モノマーMを含むブロックであると定義され得る。)、
部分BよりもモノマーMが少ない部分に相当する部分Aの濃度勾配コポリマー、
主鎖に相当する部分Aおよび側鎖に相当する部分B、または主鎖に相当する部分Bおよび側鎖に相当する部分Aを伴う、主鎖および側鎖を有する櫛型コポリマー(部分Bは、モノマーMを含む部分であると定義され得る。)、
ポリマーコアおよび周辺高分子鎖を含み、前記部分AまたはBの少なくとも部分が前記コアに相当し、他の部分が周辺鎖に相当する星型コポリマーまたは星型ミクロゲル(部分Bは、モノマーMを含む部分であると定義され得る。)。
1つの特定の実施形態によれば、部分Aは、エチレン系不飽和モノマーから誘導される。
これらの構造は、特に、これらが、本発明による方法により得ることができると言う共通点を有する。当業者は使用することのできる方法の型および有用な工程順序を決定することができる。工程の1つは重合工程Pであっても良い。また、以下では「プロセス」の項としても参照される。
1つの特定の実施形態によれば、化合物はブロックコポリマー、好ましくは、少なくとも1つのブロックAおよび少なくとも1つのブロックBを含む直鎖ブロックコポリマー、好ましくは、ジブロックコポリマー(ブロックA)−(ブロックB)−またはトリブロックコポリマー(ブロックA)−(ブロックB)−(ブロックA)もしくは(ブロックB)−(ブロックA)−(ブロックB)(ここで:
ブロックBは、モノマーMおよび場合により他のモノマーから誘導される単位を含み、
ブロックAは、モノマーM以外のモノマーから誘導される単位、および場合によりモノマーMから誘導される単位を含み、
ブロックAの組成はブロックBの組成と異なり、ブロックAでのモノマーMの数量は、好ましくは、ブロックBの数量よりも少なく、例えばゼロである。)である。
3つの連続重合順序を使用する方法を経て得られるトリブロックコポリマーは、多くの場合、ブロック(ブロックA)−(ブロックB)−(ブロックC)を含むコポリマーとして記載されることに留意されたい。第3ブロックCの組成および分子量は、第1ブロックAの組成および分子量と実質的に同じであり((コ)モノマーの量および割合は実質的に同じである。)、トリブロックコポリマーは、トリブロックコポリマーA−B−A’または、拡張もしくは単純化により、トリブロックコポリマーA−B−Aと記載されることがある。
高分子鎖は、例えば、1000g/molおよび2000000g/molの間の平均分子量、多くの場合、2000g/molおよび100000g/molの間の平均分子量を有し得る。これは、当業者に公知の様式で、使用されたモノマーおよび使用された任意選択の移動剤の量から計算される理論平均分子量であっても良い。立体排除クロマトグラフィー(SEC)で測定される数平均分子量であっても良い。
部分Aおよび/または部分B(ここで、部分Bは、モノマーMから誘導される単位を少なくとも含む。)は、500g/molおよび1000000g/molの間の平均分子量、多くの場合、1000g/molおよび100000g/molの間の平均分子量を有し得る。これは、該当部分の調製のために使用されたモノマーおよび使用された任意選択の移動剤の量から計算される理論平均分子量であっても良い。立体排除クロマトグラフィー(SEC)で測定される数平均分子量であっても良い。先行する重合に続く重合により得られる部分の測定された平均分子量は、先行する重合後に測定された平均分子量を差し引いた、後の重合後に測定された平均分子量として定義される。
部分Aおよび部分B(ここで、部分Bは、モノマーMから誘導される単位を少なくとも含む。)との間の重量比は、例えば、1/100および100/1の間であっても良い。部分Aおよび部分Bを生成するために使用されるモノマー間の重量比であっても良い。部分Aおよび部分Bの理論または測定された平均分子量間の重量比であっても良い。
例えば、化合物は、1000g/molおよび2000000g/molの間の理論または測定された平均分子量、多くの場合、2000g/molおよび100000g/molの間の平均分子量を有する、ジブロック型(ブロックA)−(ブロックB)、トリブロック型(ブロックA)−(ブロックB)−(ブロックA)またはトリブロック型(ブロックB)−(ブロックA)−(ブロックB)(ここで、ブロックBは、モノマーMから誘導される単位を含む。)の直鎖ブロックコポリマーであっても良い。ブロックAは、特に、500g/molおよび1000000g/molの間の理論または測定された平均分子量、多くの場合、1000g/molおよび100000g/molの間の平均分子量を持つ1つ(または複数)のブロックであっても良い。ブロックBは、特に、500g/molおよび1000000g/molの間の理論または測定された平均分子量、多くの場合、1000g/molおよび100000g/molの間の平均分子量を持つ1つ(または複数)のブロックであっても良い。ブロックAおよびブロックB間の重量比は、特に、1/100および100/1の間であっても良い。
重合工程P−プロセス
本発明による方法は、上述の重合工程Pを使用する。調製される化合物によって、方法は他の前または後工程を含んでも良い。
重合工程P中で、モノマーMは、好ましくは、重合工程P中に使用されるモノマーの数の1%から100%、好ましくは、10%から100%に相当する。
更に、方法は、
重合工程Pの前または後に、次のもの:
重合工程Pの組成とは異なる組成でのエチレン系不飽和モノマー、
式−S−CS−の基を含む移動基を含む少なくとも1つの化合物、および
遊離基を有するまたは発生する化合物、
が接触状態に置かれる別のラジカル重合工程、および/または
重合工程の後に、高分子鎖の化学的変性および/または高分子鎖により保持された移動基の不活性化、化学的変性および/または不活性化の副生成物の破壊もしくは精製の工程、を含んでも良い。
他の重合工程は、モノマーMを使用する場合は、工程Pを構成しても良いことに留意されたい。この場合、例えば、重合工程P’と表示され得る。
連続重合が行われる場合は、しかしながら、モノマーMを使用しない、または数で50%未満、好ましくは、数で10%未満を使用する工程の後に続くのが重合工程Pにとっては好ましい。
高分子鎖の化学的変性のための工程は、鎖官能基への付加、高分子鎖からの基の除去または高分子鎖の基の置換に関係する。これらの基は、特に、モノマーから誘導される単位によって保持されても良く、または高分子鎖の末端で保持されても良い。その様なプロセスは当業者には公知である。例としては、例えば、完全もしくは部分的加水分解工程、または完全もしくは部分的架橋工程が挙げられる。
高分子鎖によって保持された移動基の不活性化、ならびに/あるいは化学的変性および/または不活性化の副生成物の精製および/または破壊が行われても良い。これは、例えば、加水分解、酸化、還元、熱分解、オゾン分解または置換等の型のプロセスを介しての或種の精製または破壊のための反応であっても良い。過酸化水素を伴う酸化工程は、特に、硫黄を有する種を処理するのに適している。これらの反応または操作の幾つかは、化学的変性工程中に完全にまたは部分的に生起し得ることに留意されたい。
重合工程Pは、式−S−CS−の移動基を含む化合物を使用する。1つの実施形態によれば、無機化合物、例えば、式S−CS−の移動基(これらの基は、例えばグラフトされている。)がその上に存在する無機粒子である。1つの実施形態によれば、その上に式S−CS−の移動基がグラフトされているポリマー化合物である。この実施形態は、特に、側鎖がモノマーMから誘導される単位を含む櫛型コポリマー、またはシリコーンブロックを含むブロックコポリマーの調製に適している。1つの実施形態によれば、それは、式−S−CS−の移動基を含む非ポリマー移動剤である。1つの実施形態によれば、式−S−CS−の移動基を含む化合物は、式−S−CS−の基を含む移動基を含む化合物が使用されていても良い先行する重合工程中に得られる高分子化合物である。一般的に、第1重合工程は、移動基がその上に存在する無機化合物、または式−S−CS−の移動基を含む非ポリマー移動基を使用する。
式−S−CS−の移動基およびこれらの基、特に移動剤を含む化合物は当業者にとって公知であり、文献に記載されている。これらは、特に、或種のモノマーに対するこれらの反応性および/または反応媒体でのこれらの溶解性により選択されても良い。
移動基は、特に、式−S−CS−Z−(ここで、Zは、酸素原子、炭素原子、硫黄原子、リン原子またはケイ素原子であり、これらの原子は、適切な場合には、適当な原子価を有するように置換されている。)の基を含み得る。
有用な剤、基またはプロセスは、特に、以下の文献に記載されている:
キサンテート型(−S−CS−O− 基)の調節剤で制御されたラジカル重合を使用する、特許出願WO98/58974、WO00/75207およびWO01/42312のプロセスおよび剤、
特許出願WO98/01478のジチオエステル型(−S−CS−炭素 基)またはトリチオカーボネート型(−S−CS−S− 基)の調節剤で制御されたラジカル重合方法および剤、
特許出願WO99/31144のジチオカルバメート型(−S−CS−窒素 基)の調節剤で制御されたラジカル重合方法および剤、
特許出願WO02/26836のジチオカーバゼート型(−S−CS−窒素 基)の調節剤で制御されたラジカル重合方法および剤、
特許出願WO02/10223のジチオホスホロエステル型(−S−CS−O− 基)の調節剤で制御されたラジカル重合方法および剤、
文献WO02/70571;WO2001/060792;WO2004/037780;WO2004/083169;WO2003/066685;WO2005/068419;WO2003/062280;WO2003/055919;WO2006/023790に記載されているキサンテート、ジチオカーボネートおよび/またはトリチオカーボネート型の剤、ならびにこれらを使用するプロセス。
挙げられ得る特に有用な移動剤としては、
式(CHCH(COCH))S(C=S)OEtのO−エチル−S−(1−メトキシカルボニルエチル)キサンテート、
式ψ−CH−S−CS−S−CH−ψのジベンジルトリチオカーボネート、
式ψ−S−CS−CH−ψのフェニルベンジルジチオカーボネート、
式(CH−CHN−CS−S−CH−ψのN,N−ジエチルS−ベンジルジチオカルバメートがある。
本発明による方法では、これらの剤は、少なくとも1つの重合工程中に使用されても良い。
重合工程Pは、遊離基を有するまたは発生する化合物を使用する。1つの実施形態によれば、非ポリマー開始化合物である。その様な化合物は当業者に公知である。別の実施形態によれば、遊離基を有するまたは発生する化合物は、先行する工程からの重合生成物中に存在する。この場合、開始剤の使用は任意選択である。一般的に、幾つかの連続重合工程が使用される場合、各工程で一定量の開始剤を添加することが好ましい。
使用されても良い開始剤の例としては、これらが以下の開始剤の1つであっても良いものが挙げられる:
過酸化水素、例えば:tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシオクトエート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシイソブタレート、ラウロイルペルオキシド、t−アミルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシピバレート、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等、
アゾ化合物、例えば:2−2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブタンニトリル)、4,4’−アゾビス(4−ペンタン酸)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(t−ブチルアゾ)−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(1,1)−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジクロリド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジクロリド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(イソブチルアミド)二水和物等、
組合せを含むレドックス系、例えば:
過酸化水素、アルキルペルオキシド、ペルエステル、ペルカーボネート等および任意の鉄塩、チタニウム塩、亜鉛ホルムアルデヒドスルホキシレートまたはナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートの混合物、ならびに還元糖、
アルカリ金属もしくはアンモニウムペルスルフェート、ペルボレートまたはペルクロレートとアルカリ金属ビスルファイト、例えば、ナトリウムメタビスルファイト等との組合せ、ならびに還元糖、
アルカリ金属ペルスルフェートとアリールホスフィン酸、例えば、ベンゼンホスホン酸等との組合せ、ならびに還元糖。
重合工程Pの正確な機能化のためには、特に、速度に関しては、重合媒体において相対的に高いモノマー濃度、好ましくは、少なくとも40重量%または少なくとも50重量%で行うことが有利である。それは、適度な温度、例えば、30および70℃の間、一般的には約50℃で行うことが好ましい。
重合工程P、および/または他の重合工程は、特に、溶液重合(例えば、水性、アルコールまたはヒドロキシ−アルコール溶液)で、またはバルクもしくはエマルジョン重合で行われても良い。重合工程Pは、特に、モノマーMがDADMACである場合は、特に逆エマルジョンで行われて良い。
例えば、ブロックコポリマーの調製では、第1ブロックを発生するために移動基の存在下で第1重合工程を、次いで、第2ブロックを発生するために、先行工程のモノマー組成物とは異なるモノマー組成物で第2重合工程を(移動基はなお存在する。)、そして場合により、他のブロックを発生するために、先行工程のものとは異なるモノマー組成物で他の重合工程を実施することが可能である。第1工程は、モノマーMを使用する工程Pであっても良く、第2工程はモノマーMを使用する工程Pであっても良く、他の工程はモノマーMを使用する工程Pであっても良い。
したがって、1つの実施形態によれば:
高分子化合物は、少なくとも1つのブロックAおよび1つのブロックBを含むブロックコポリマーであり、
ブロックBはモノマーMから誘導される単位を含み、
方法は、少なくとも次の工程:
a)ブロックAの調製:次のもの:
エチレン系不飽和モノマー、
式−S−CS−の基を含む移動基を含む少なくとも1つの移動剤、
遊離基を発生する少なくとも1つの化合物、
が接触状態に置かれるラジカル重合工程、
b)ブロックBの成長:次のもの:
ブロックAとして、移動基を含む高分子鎖、場合により遊離基を有するまたは発生する化合物を含む、工程a)で得られた生成物、
少なくともモノマーM、
場合により他のモノマー、および
工程a)で得られた生成物が何も含まない場合は、遊離基を有するまたは発生する化合物、
が接触状態に置かれる重合工程P、
を含み、
工程a)中で使用されるモノマーの組成は、工程b)中で使用されるモノマーの組成とは異なる。好ましくは、工程Aで使用したモノマーは任意のモノマーMを含まない。
ジブロックコポリマー(ブロックA)−(ブロックB)を得るためには、上の工程a)およびb)以外の重合工程は行われない。
特に、2つの移動基を含む剤または基の各末端での移動を可能とする移動基を含む剤、例えば、式−S−CS−S−の基を含むトリチオカーボネートを使用して、2つの重合順序でトリブロックコポリマーA−B−Aを調製することが可能である。その様なプロセスでは、ブロックAは全体に同じであり、ブロックBは、一般的に、ブロックBの繰り返し単位とは異なる中心基を含む。例えば、以降で−X−、−X−Z’−X−またはR’として言及されるブロックB内の中心基の存在の記述は、多くの場合、簡略化のために除外される。
したがって、トリブロックコポリマーA−B−Aは、以下の方法:
工程a’):式R−X−R(ここで、Rは同じか異なっていても良い有機基であり、Xは移動基である。)の少なくとも1つの調節剤(調節剤は、式−S−CS−S−の基 −X−および好ましくはベンジル基等の2つの同じ基Rを含むトリチオカーボネートであり、したがって、調節剤は、例えば、ジベンジルトリチオカーボネートである。)の存在下での重合による式R−A−X−A−Rのポリマーの調製、
工程b’):制御されたラジカル重合によりブロックAにおけるブロックBの成長によるトリブロックコポリマーR−A−B−X−B−A−R(または更に簡単にA−B−A)の製造、
を介して調製されても良い。
トリブロックコポリマーA−B−Aは、また、以下の方法:
工程a”):式R−X−Z’−X−Rの少なくとも1つの調節剤(ここで、Rは同じか異なっていても良い有機基であり、Z’は二価の有機基であり、Xは、基 −S−CS−を含む移動基であり、前記剤は、例えば:
2つのキサンテート基を含む剤(ここで、−X−は、−Z’−と一緒に式−S−CS−O−(キサンテート)の基を形成する式−S−CS−の基であり、Z’は、例えば、式−O−CH−CH−O−の基であり、Rは、例えば、ベンジル基または式HC−OOC−CH(CH)−の基である。)であり、または
2つのジチオエステル基を含む剤(ここで、−X−は、Z’−と一緒に式−S−CS−C−(ジチオエステル)の基を形成する式−S−CS−の基であり、Z’は、例えば、フェニルもしくはベンジル基、または式−CH−C−CH−の基であり、Rは、例えば、ベンジル基である。)である。)の存在下での重合による式R−A−X−Z’−X−A−Rのポリマーの調製、
工程b”):制御されたラジカル重合によりブロックAにおけるブロックBの成長によるトリブロックコポリマーR−A−B−X−Z’−X−B−A−R(または更に簡単にA−B−A)の製造、
を介して調製されても良い。
トリブロックコポリマーA−B−Aは、また、以下の方法:
工程a’’’):式Z−X−R’−X−Zの調節剤(ここで、Zは同じか異なっていても良い有機基であり、R’は二価の有機基であり、Xは、基 −S−CS−を含む移動基であり、前記剤は、例えば:
2つのキサンテート基を含む剤(ここで、−X−は、Z−と一緒に式−O−CS−S−(キサンテート)の基を形成する式−S−CS−の基であり、Z−は、例えば、エトキシ基であり、−R’−は、例えば、フェニルもしくはベンジル基または式−CH−C−CH−の基である。)であり、または
2つのジチオエステル基を含む剤(ここで、−X−は、Z−と一緒に式C−CS−S−(ジチオエステル)の基を形成する式−S−CS−の基であり、Z−は、例えば、フェニルもしくはベンジル基であり、−R’−は、例えば、フェニルもしくはベンジル基、または式−CH−C−CH−の基である。)である。)を使用する式Z−X−B−R’−B−X−Zのポリマーの調製、
工程b’’’):制御されたラジカル重合によりブロックAにおけるブロックBの成長によるトリブロックコポリマーZ−X−A−B−R’−B−A−X−Z(または更に簡単にA−B−A)の製造、
を介して調製されても良い。
濃度勾配コポリマーは、他のモノマーに関してモノマーMの割合が徐々に減少して行く重合工程Pを介して得られても良い。
側鎖に相当する部分Bを含む櫛形コポリマーは、高分子鎖が、前以て調製された主鎖A上に存在する移動基上で成長する(例えば、グラフトされる)、モノマーMまたはモノマーMを含むモノマー混合物の重合の工程Pにより得られても良い。主鎖Aは、エチレン系不飽和モノマーから誘導されるポリマー、または、別の主鎖、例えば、多糖類もしくはシリコーンであっても良い。
主鎖に相当する部分Bを含む櫛形コポリマーは、モノマーMまたはモノマーMを含むモノマー混合物の重合の工程Pにより、次いで、好ましくはモノマーM以外のモノマーから誘導される単位上で、部分Aに相当する高分子鎖のグラフトまたは成長により得られても良い。
部分Aおよび部分Bを含む星型コポリマーまたは星型ミクロゲルは、文献WO00/02939(アームファースト)およびWO2004/014535(コアファースト)で他のモノマーが特に記載されている、「アームファースト」または「コアファースト」プロセスにより特に得られても良い。
「アームファースト」プロセスは、エチレン系不飽和モノマーおよび式−S−CS−の移動基を含む化合物の存在下での直鎖重合の工程、次いで、先行重合工程からの生成物およびポリエチレン系不飽和モノマーの存在下での重合によるコアの形成の工程を含む。重合工程Pは、直鎖重合の工程および/またはコア形成工程であっても良く、モノマーMは、工程の少なくとも1つで使用される。
「コアファースト」プロセスは、式−S−CS−の移動基を含む移動剤およびポリエチレン系不飽和モノマーの存在下での重合によるコアの形成の工程、次いで、エチレン系不飽和モノマーおよび先行コア形成工程からの生成物の存在下での直鎖重合の工程を含む。重合工程Pは、直鎖重合の工程および/またはコア形成工程であっても良く、モノマーMは、これらの工程の少なくとも1つで使用される。
使用
本発明による高分子鎖を含む化合物、および/または本発明による方法により得られるまたは得られても良い化合物は、多数の産業部門で使用され得る。
これらは、特に、
水処理または廃棄物加工処理方法、
化粧品組成物、
家庭管理組成物(洗濯製品および硬質表面の洗浄または手もしくは機械による台所用品の洗浄のための製品)、
工業繊維処理組成物、または
コーティング組成物(例えば塗料)もしくはプラスチック、
で使用されても良い。
これらの分野で、これらは、
例えば、水処理または廃棄物加工処理方法での凝集剤、
表面、例えば、髪もしくは肌を調節するための、髪もしくは肌の表面(化粧品組成物)、または家庭内表面(家庭管理組成物)を処理および/または変性するため、洗濯の手入れのため(柔軟にするためまたはアイロン掛けを容易化するため)、台所用品の洗浄のため(付着物の減少)、または硬質表面のため(付着物の減少)の剤、
例えば、家庭管理組成物または化粧品組成物でのレオロジー剤、
例えば、工業繊維処理組成物またはコーティング組成物もしくはプラスチックでの帯電防止剤または電気伝導剤、および/または
抗菌剤、
として使用されても良い。
本発明の他の詳細または利点は、以下に続く非限定の実施例に照らして明らかとなる。
(実施例)
ポリ(アクリルアミド)−ブロック−ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)ジブロックコポリマーの合成
工程1.ポリ(アクリルアミド)ブロックの合成
0.52gの、式(CHCH(COCH))S(C=S)OEtのO−エチル−S−(1−メトキシカルボニルエチル)キサンテート、1.76gのエタノールおよび1.76gの水を、30℃で、機械的撹拌機および凝縮カラムを備えた100mLガラス反応器へ導入する。溶液の温度を70℃まで増加する。この温度に達したら、0.10gの4,4’−アゾビス(シアノ吉草酸)を導入する。この開始剤を導入したら、50重量%の水性アクリルアミド溶液の20gを2時間掛けて導入する。導入の1時間後に、更に0.10gの4,4’−アゾビス(シアノ吉草酸)を導入する。反応を、最後の導入の後4時間続ける。
ポリマーのサンプルを採取する。高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)で生成物を分析し、全てのアクリルアミドが重合中に反応したことを決定することができる。較正に関わるポリ(エチレンオキシド)を伴う立体排除クロマトグラフィー(SEC)での分析で、以下の数平均分子量(M)および多分散性指数(M/M)値を得る:
=1400g/mol、M/M=1.40。
工程2.ジブロックコポリマーの合成
第1ブロックの合成の最後で、温度を50℃まで下げる。この温度が安定したら、水における65重量%のジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)15.38gの溶液を、146mgの開始剤 V50(2,2’−アゾビス(2−メチルプロプリオンアミジン)ジヒドロクロリド)と一緒に導入する。次いで、反応をこの温度で8時間維持する。反応の最後でサンプルを採取する。H NMR分析で、73%のDADMACの転換率を得る。水におけるSECにより測定したMおよびM/Mは、M=2800;M/M=1.27である。生成物A1およびA2の2つのクロマトグラムの重ね合わせで、ジブロック性のコポリマーが形成されたことを決定することができる。詳しく言えば、工程1のSECクロマトグラムは、工程2の最後で高分子量の範囲に向けて全体的に移動する。
ポリ(アクリル酸)−ブロック−ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)ジブロックコポリマーの合成
工程1.ポリ(アクリル酸)ブロックの合成
31.87gのO−エチル−S−(1−メトキシカルボニルエチル)キサンテート(CHCHCOCH)S(C=S)OEt、101.3gのエタノール、8.5gのアクリル酸および23.64gの水を、室温で、機械的撹拌機および凝縮カラムを備えた2Lジャケット付きガラス反応器へ導入する。溶液の温度を70℃まで増加する。この温度に達したら、0.49gの4,4’−アゾビス(シアノ吉草酸)を導入する。この開始剤を導入したら、212.8gの水における76.5gのアクリル酸の溶液を1時間掛けて導入する。導入の最後に、更に0.49gの4,4’−アゾビス(シアノ吉草酸)を導入する。反応を、最後の導入の後3時間続ける。
ポリマーのサンプルを採取する。高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)で生成物を分析し、全てのアクリル酸が重合中に反応したことを決定することができる。較正に関わるポリ(エチレンオキシド)を伴う立体排除クロマトグラフィー(SEC)での分析で、以下の数平均分子量(M)および多分散性指数(M/M)値を得る:
=650g/mol、M/M=1.60。
工程2.ジブロックコポリマーの合成
第1ブロックの合成の最後で、温度を65℃まで下げる。この温度が安定したら、水における65重量%のジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)706gの溶液を、4gの開始剤 V50(2,2’−アゾビス(2−メチルプロプリオンアミジン)ジヒドロクロリド)と一緒に導入する。次いで、反応をこの温度で12時間維持する。反応の4時間および8時間後に、更に4gの開始剤 V50を各時間で反応媒体へ添加する。反応の最後でサンプルを採取する。H NMR分析で、98.2%のDADMACの転換率を得る。水におけるSECにより測定したMおよびM/MはPDADMAC較正曲線で、M=2500;M/M=1.50である。生成物A1およびA2の2つのクロマトグラムの重ね合わせで、ジブロック性のコポリマーが形成されたことを決定することができる。詳しく言えば、工程1のSECクロマトグラムは、工程2の最後で高分子量の範囲に向けて全体的に移動する。

Claims (29)

  1. ラジカル重合の「工程P」を含む、高分子鎖を含む化合物の調製方法であって、
    前記高分子鎖が、前記工程Pにおいて、
    第三級もしくは第四級ジアリルアミンまたはそれらの塩から選択される少なくとも1つの「モノマーM」、
    場合により、他のエチレン系不飽和モノマー、
    式−S−CS−の基を有する移動基を含む少なくとも1つの化合物、および
    遊離基を有するまたは発生する化合物
    が接触状態に置かれることにより調製される
    ことを特徴とする、方法。
  2. モノマーMが、次式:
    CH=CH−CH−NR−CH−CH=CH (I)
    CH=CH−CH−N−CH−CH=CH、X (II)
    CH=CH−CH−NCH−CH=CH (III)
    (式中、
    は、直鎖または分枝、飽和または不飽和炭化水素を基にした基であり、
    は、水素原子または式Rと同じか異なる基であるか、または、基Rと一緒に、場合により複素環、場合により芳香族環を形成するものであり、
    はアニオンであり、
    は、直鎖または分枝、飽和または不飽和炭化水素を基にした基であって、負電荷を有する少なくとも1つの基を含むものであるか、または、基Rと一緒に、場合により複素環、場合により芳香族環を形成するものである。)
    を有するモノマーから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. モノマーMがジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. モノマーMの数が、重合工程Pから誘導される化合物中に含まれるモノマーの数の1%から100%に相当することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 重合工程Pの前または後に、次のもの:
    重合工程Pの組成とは異なる組成でのエチレン系不飽和モノマー、
    式−S−CS−の基を有する移動基を含む少なくとも1つの化合物、および
    遊離基を有するまたは発生する化合物
    が接触状態に置かれる別のラジカル重合工程、および/または
    重合工程の後に、高分子鎖の化学的変性および/または高分子鎖により保持された移動基の不活性化、化学的変性および/または不活性化の副生成物の破壊もしくは精製の工程
    を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 高分子化合物が、少なくとも1つのブロックAおよび1つのブロックBを含むブロックコポリマーであり、
    ブロックBが、モノマーMから誘導される単位を含み、
    方法が、少なくとも次の工程:
    a)ブロックAの調製:次のもの:
    エチレン系不飽和モノマー、
    式−S−CS−の基を有する移動基を含む少なくとも1つの移動剤、
    遊離基を発生する少なくとも1つの化合物
    が接触状態に置かれるラジカル重合工程、
    b)ブロックBの成長:次のもの:
    ブロックAとして、移動基を含む高分子鎖、および場合により遊離基を有するまたは発生する化合物を含む、工程a)で得られた生成物、
    少なくともモノマーM、
    場合により他のモノマー、および
    工程a)で得られた生成物が、遊離基を有するまたは発生する化合物を含まない場合は、遊離基を有するまたは発生する化合物
    が接触状態に置かれる重合工程P
    を含み、
    工程a)中で使用されるモノマーの組成が、工程b)中で使用されるモノマーの組成とは異なることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 移動基が、式−S−CS−Z−(式中、Zは、酸素原子、炭素原子、硫黄原子、リン原子またはケイ素原子であり、これらの原子は、適当な原子価を有するように置換されているものであってもよい。)の基を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 少なくとも1つの重合工程中に、
    式(CHCH(COCH))S(C=S)OEtのO−エチル−S−(1−メトキシカルボニルエチル)キサンテート、
    式ψ−CH−S−CS−S−CH−ψのジベンジルトリチオカーボネート
    式ψ−S−CS−CH−ψのフェニルベンジルジチオカーボネート、
    式(CH−CHN−CS−S−CH−ψのN,N−ジエチルS−ベンジルジチオカルバメート
    から選択される移動剤が使用されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 重合工程P、および/または他の重合工程が、溶液またはエマルジョン重合で行われることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 重合工程Pおよび/または他の重合工程が、逆エマルジョン中に行われることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 高分子鎖が、エチレン系不飽和モノマーから誘導される単位の数の少なくとも10%を含み、
    高分子鎖が、第四級ジアリルアミンまたはその塩から選択される少なくとも1つの「モノマーM」から誘導される単位を含み、
    モノマーMから誘導される単位の数の少なくとも50%が、窒素原子を含む複素環の形態である
    ことを特徴とする、制御された構造体の高分子鎖を含む化合物。
  12. 制御された構造体のコポリマーであることを特徴とする、請求項11に記載の化合物。
  13. 制御された構造体の高分子鎖が、
    少なくとも1つの高分子部分Aおよび1つの高分子部分Bを含み、
    部分Aが部分Bとは異なる組成であり、
    部分BがモノマーMから誘導される単位を含み、および/または
    非ポリマー分枝中心、およびモノマーMから誘導される単位を含む高分子鎖を含み、これらの鎖が前記分枝中心に結合していることを特徴とする、請求項11または12に記載の化合物。
  14. 次の構造:
    1つのブロック(ブロックA)に相当する部分A、別のブロック(ブロックB)に相当する部分Bの少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマー、
    部分BよりもモノマーMが少ない部分に相当する部分Aの濃度勾配コポリマー、
    主鎖に相当する部分Aおよび側鎖に相当する部分B、または主鎖に相当する部分Bおよび側鎖に相当する部分Aを伴う、主鎖および側鎖を有する櫛型コポリマー、または
    ポリマーコアおよび周辺高分子鎖を含み、部分AまたはBの少なくとも部分がコアに相当し、他の部分が周辺鎖に相当する星型コポリマーまたは星型ミクロゲル
    のうちのいずれかひとつの構造を有する化合物であることを特徴とする、請求項13に記載の化合物。
  15. モノマーMが請求項2または3で定義されているモノマーであることを特徴とする、請求項11から14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 少なくとも1つのブロックAおよび少なくとも1つのブロックBを含むブロックコポリマーであり、
    ブロックBが、モノマーMおよび場合により他のモノマーから誘導される単位を含み、
    ブロックAが、ブロックBの数量よりも少ない数量で、モノマーM以外のモノマーから誘導される単位、および場合によりモノマーMから誘導される単位を含むことを特徴とする、請求項11から15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. ジブロックコポリマー(ブロックA)−(ブロックB)、または、トリブロックコポリマー(ブロックA)−(ブロックB)−(ブロックA)もしくは(ブロックB)−(ブロックA)−(ブロックB)であることを特徴とする、請求項16に記載の化合物。
  18. モノマーM以外のモノマーから誘導される単位を含み、
    これらの単位が、
    アクリルアミド、メタクリルアミド、
    アクリル酸、メタクリル酸、
    ビニルラクタム、
    アクリルまたはメタクリル酸エステル、
    アクリルアミドまたはメタクリルアミドアミド、
    ビニルアルコールエステル
    から選択されるモノマーから誘導されることを特徴とする、請求項11から17のいずれか一項に記載の化合物。
  19. 請求項1から10のいずれか一項に記載の方法により得られても良い、請求項11から18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 水処理または廃棄物加工処理方法における、請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  21. 化粧品組成物における、請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  22. 家事用組成物における、請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  23. 工業繊維処理組成物における、請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  24. コーティング組成物もしくはプラスチックにおける、請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  25. 凝集剤としての、請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  26. 表面処理剤および/または変性剤としての請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  27. レオロジー剤としての請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  28. 帯電防止剤または電気伝導剤としての請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  29. 抗菌剤としての請求項11から19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
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