JP5558232B2 - 高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法及び回収装置 - Google Patents

高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法及び回収装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法及び回収装置に関する。
使用済燃料再処理時に発生する高放射性レベル廃液中には、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)といった希少金属が多量に含まれている。現在行われている再処理では高レベル廃液中に含まれるこれら希少金属を回収せず、ガラス固化工程において、ガラス固化し処理処分をする。
しかしながら、ガラス固化体を作製するガラス溶融炉中で高レベル廃液中に含まれる希少金属が沈殿し、溶融炉の短絡を引き起こす、一部の希少金属化合物が揮発するといった可能性がある。また高レベル廃液中の希少元素濃度が高くなると粘性が低下し、ガラス固化体の作製が困難になるという課題がある。
そこで、ガラス固化工程前に高放射性レベル廃液を電解処理し、希少金属をカソード電極上に析出させた後、電解酸化により溶解し、さらに電解還元することによって回収する試みがなされている。
特開2003−161798号
本発明は、高放射性レベル廃液から希少金属を回収する新規かつ簡易な方法及び装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の一態様は、高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法であって、アノード電極とカソード電極とが対向して配置されている第1の槽内に、希少金属イオン及び/又は希少金属酸化物イオンを含む高放射性レベル廃液を導入し、前記アノード電極及び前記カソード電極間に電圧を印加することによって、前記カソード電極上に、前記希少金属イオン及び/又は前記希少金属酸化物イオンを希少金属及び/又は希少金属酸化物として析出させる第1のステップと、前記カソード電極上に析出させた前記希少金属及び/又は前記希少金属酸化物を、スクレーバを用いて回収する第2のステップと、を具えることを特徴とする、高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法に関する。
また、本発明の一態様は、高放射性レベル廃液からの希少金属の回収装置であって、希少金属イオン及び/又は希少金属酸化物イオンを含む高放射性レベル廃液を導入し、貯留するための第1の槽と、前記第1の槽内において、電圧印加によって前記希少金属イオン及び/又は前記希少金属酸化物イオンを希少金属及び/又は希少金属酸化物として析出させるカソード電極、及びこのカソード電極と対向配置されるアノード電極と、前記カソード電極上に析出させた前記希少金属及び/又は前記希少金属酸化物を回収するためのスクレーバと、前記第1の槽内に酸を供給して少なくとも前記カソード電極の表面を前記酸で洗浄し、前記カソード電極の表面における前記希少金属及び/又は前記希少金属酸化物の残留物を溶解して、前記残留物を含む酸溶液を得るための酸供給手段と、前記酸溶液を導入し、貯留するための第2の槽と、前記第2の槽内において、電圧印加によって前記酸溶液中の前記残留物を析出させる追加のカソード電極、及びこの追加のカソード電極と対向配置される追加のアノード電極と、を具えることを特徴とする、高放射性レベル廃液からの希少金属の回収装置に関する。
第1の実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。 第2の実施形態における希少金属の回収装置の、第1の槽及びこの槽内に配置したアノード電極、カソード電極の部分を示す概略構成図である。 第2の実施形態における希少金属の回収装置の、第1の槽及びこの槽内に配置したアノード電極、カソード電極の部分を示す概略構成図である。 第3の実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。 第4の実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。 第5の実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。 第6の実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。 第7の実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。 第8の実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明の高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法及び回収を、図面を参照しながら、実施の形態に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の処理装置10は、第1の槽11と、この第1の槽11内において対向配置されたアノード電極12及びカソード電極13とを有している。アノード電極12及びカソード電極13には、これら電極間に所定の電圧を印加するための電源15と、各電極の電位を測定するための電圧計16とが接続されている。なお、各電極の電位は、アノード電極12及びカソード電極13と並列に配置された参照電極14の電位を基準として測定される。また、第1の槽11には配管17が接続され、ポンプ18を介して高放射性レベル廃液が連続的に供給されるようになっている。
なお、第1の槽11は、高放射性レベル廃液を導入し、貯留するものであるので、例えば、ステンレス製タンク、蓋、液位計、線量計、撹拌装置(図示せず)などから構成する。
次に、図1に示す処理装置10を用いた希少金属の回収方法について説明する。
最初に配管17を介し、ポンプ18を利用することにより、第1の槽11内に希少金属を含む高放射性レベルの廃液を導入する。なお、このような廃液中において、希少金属はイオンあるいは酸化物イオンの形で存在する。例えば、本実施形態は、前述のように高放射性レベルの廃液、すなわち、使用済燃料再処理時に発生する高放射性レベル廃液を対象としているので、希少金属としてはパラジウム(Pd),ルテニウム(Ru),ロジウム(Rh),銀(Ag),モリブデン(Mo),テクネチウム(Tc)などを対象としている。
これらの希少金属の中でも、Pd,Ru,Rh,Agは主として金属イオン(陽イオン)として存在し、Tc,Moは主として酸化物イオン(陰イオン)として存在する。なお、これらの金属は、その他錯イオン等を構成する場合もあり、陰イオンとして存在する場合もある。なお、本実施形態においては、陰イオンとして存在する酸化物イオンもカソードに析出する。
次いで、上記高放射性レベル廃液を第1の槽11内に導入した後、電源15によりアノード電極12及びカソード電極13間に所定の電圧を印加し、廃液中に含まれる希少金属イオンあるいは希少金属酸化物イオンを、それぞれ希少金属あるいは希少金属酸化物としてカソード電極13上に析出させる。例えば、Pdイオンは、Pd2++2e→Pdのような反応式に基づいてカソード電極13上に析出する。
次いで、カソード電極13上に析出した希少金属あるいは希少金属酸化物を図示しないスクレーバを用いて回収する。
このように、本実施形態によれば、高放射性レベル廃液の希少金属あるいは希少金属酸化物を、カソード電極13上への析出及びスクレーバによる回収という簡易な手法で回収することができる。
また、ポンプ18によって高放射性レベルの廃液を連続的に供給するようにしているので、バッチ式と異なり、高放射性レベル廃液から希少金属あるいは希少金属酸化物の回収を連続的に行うことができる。
なお、図1に示す処理装置10においては、アノード電極12及びカソード電極13を平板状としているが、電極表面積を増大させるべく、適宜円筒形状とすることもできる。また、直径の異なる複数の円筒形電極を組み合わせることもできる。
(第2の実施形態)
図2及び図3は、本実施形態における希少金属の回収装置の、第1の槽及びこの槽内に配置したアノード電極、カソード電極の部分を示す概略構成図である。なお、図1に示す回収装置10と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いている。
図1に関する第1の実施形態においては、第1の槽11内に一対のアノード電極12及びカソード電極13を配置したが、本実施形態の希少金属の回収装置においては、第1の槽11内に合計2対のアノード電極及びカソード電極を設けている。具体的には、アノード電極12−1及びカソード電極13−1が対をなし、アノード電極12−2及びカソード電極13−2が対をなすようにして、第1の槽11内に配置している。
したがって、本実施形態では、第1の実施形態と比較し、カソード電極13−1及び13−2上に希少金属あるいは希少金属酸化物を析出させることができるので、大量の希少金属あるいは希少金属酸化物を効率よく回収することができる。なお、最終的には、析出した希少金属等を、スクレーバを用いて回収することについては、第1の実施形態と同様である。
なお、図2に示す形態では、アノード電極12−1、12−2及びカソード電極13−1,13−2を高放射性レベル廃液の導入方向と垂直に配置しているのに対し、図3に示す形態では、アノード電極12−1、12−2及びカソード電極13−1,13−2を高放射性レベル廃液の導入方向と平行に配置している。したがって、図2に示す形態と図3に示す形態とを比較した場合、後者の形態の方が上記廃液と接触する面積が大きいので、より大量の希少金属等を効率的に回収できることが分かる。
また、本実施例では、2対のアノード電極及びカソード電極を用いたが、必要に応じて3対以上のアノード電極及びカソード電極を用いることもできる。
その他の特徴及び利点については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第3の実施形態)
図4は、本実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。なお、図1に示す回収装置10と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いている。
本実施形態の希少金属の回収装置20においては、アノード電極12とカソード電極13との間に、イオン透過性の絶縁膜21を配置している点で、図1に関する第1の実施形態の希少金属の回収装置10と相違する。
第1の槽11内に導入した高放射性レベル廃液は、アノード電極12及びカソード電極13間の距離を小さくすることによって電極間抵抗が減り、高い効率で電解可能となるので、廃液中の希少金属イオン等をより高い効率で析出させることができるようになる。しかしながら、アノード電極12及びカソード電極13間の距離を小さくし過ぎると、これら電極間の接触によって電気的に短絡してしまうという新たな問題が生じる。
これに対して、本実施形態では、アノード電極12及びカソード電極13間にイオン透過性の絶縁膜21を設けているので、これら電極を近付けた場合においてもこれら電極同士が電気的に接触し、短絡してしまうようなことがない。したがって、アノード電極12及びカソード電極13間の電気的な接触を抑制しながら、両者の距離を狭小化することができるので、第1の槽11内に導入した高放射性レベル廃液中の希少金属イオン等を十分に高い効率で析出させることができ、後のスクレーバによって大量の希少金属等を効率的に回収することができる。
なお、イオン透過性の絶縁膜21は、例えばイオン交換膜やセラミックス多孔体を用いることができる。
その他の特徴及び利点については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第4の実施形態)
図5は、本実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。なお、図1に示す回収装置10と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いている。
本実施形態の希少金属の回収装置30においては、アノード電極32及びカソード電極33を導電性の多孔質体から構成している点で、図1に関する第1の実施形態の希少金属の回収装置10と相違する。
アノード電極32及びカソード電極33を上述のような導電性の多孔質体から構成することによって、これら電極の実効的な表面積が増大する。したがって、これら電極の、高放射性レベル廃液との実質的な接触面積が増大するので、廃液中の希少金属イオン等を希少金属等として大量に析出させることができるようになる。この結果、後のスクレーバによる回収を経て、大量の希少金属等を効率的に回収することができる。
なお、導電性の多孔質体としては、水素ガスなどの発生が生じにくい炭素繊維や、タンタルなどの金属質多孔体などを用いることができる。
その他の特徴及び利点については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第5の実施形態)
図6は、本実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。なお、図1に示す回収装置10と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いている。
本実施形態の希少金属の回収装置40においては、第1の槽11内にアノード電極12を配置する代わりに、第1の槽11の少なくとも両側面を金属板43から構成し、第1の槽11をアノードとして機能させるようにしている。これによって、第1の槽11内に大面積のカソード電極13を配置することができるとともに、カソード電極13を多数配置することができる。なお、金属板43と配管17との絶縁は、例えばこれらの接触部において絶縁材を介在させる等の方法によって行う。
したがって、カソード電極13及びカソード電極の実質的な面積が増大するようになるので、高放射性レベル廃液中の希少金属イオン等を大量にカソード電極13に析出させることができ、後のスクレーバによって回収することができる。すなわち、本実施形態によれば、廃液中の希少金属イオン等を希少金属等として大量に析出させることができ、効率的に回収することができるようになる。
その他の特徴及び利点については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第6の実施形態)
図7は、本実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。なお、図1に示す回収装置10と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いている。
本実施形態の希少金属の回収装置50においては、第1の槽11内において、配管17の長さ方向、すなわち第1の槽11に対する開口と相対向するようにして部材51を設けている点で、第1の実施形態における回収装置10と相違する。
本実施形態の回収装置50においては、部材51によって配管17より第1の槽11内に導入された高放射性レベル廃液の流れが分断されるようになるので、当該廃液が第1の槽11内で攪拌されるようになる。したがって、第1の槽11内における廃液中の希少金属イオンあるいは希少金属酸化物イオンの濃度分布が均一に保たれるようになるので、アノード電極12及びカソード電極13間に電圧を印加して、希少金属あるいは希少金属酸化物を析出させ、さらにスクレーバで回収する際の効率を向上させることができるようになる。
なお、部材51は、上述した作用効果を奏するものであれば、棒状の部材、板状の部材などのいずれであってもよい。
その他の特徴及び利点については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第7の実施形態)
図8は、本実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。なお、図1に示す回収装置10と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いている。
本実施形態の希少金属の回収装置60においては、第1の槽11の上部において、一端が大気開放されたガス配管67が設けられているとともに、ガス配管67及び配管17と接続するようにして追加の配管68が設けられているで、第1の実施形態における回収装置10と相違する。
第1の実施形態などで説明したように、アノード電極12及びカソード電極13間で電解反応が生じ、アノード電極12において希少金属等が析出するようになると、これと同時に水素ガスが発生したり、カソード電極13では、酸素ガスが発生したりする。したがって、これらガスをそのままにしておくと、第1の槽11内の圧力が上昇してしまい、第1の槽11内に高放射性レベル廃液を導入することが困難になってしまう場合がある。
しかしながら、本実施形態では、図8に示すように、一端が大気開放されたガス配管67が、第1の槽11の上部に設けられているので、第1の槽11内で発生したガスはガス配管67を介して外部に放出されるようになる。したがって、上述したような不利益を解消することができる。
また、ポンプ18によって第1の槽11内に導入する高放射性レベル廃液の量が、例えば一時的に許容範囲を超えて導入されてしまうと、第1の槽11内で電解処理が十分行われることなく排出されてしまう場合がある。また、図8のようにガス配管67を設けた場合は、ガス配管67を介して外部に漏洩(オーバーフロー)してしまう場合がある。
しかしながら、本実施形態では、図8に示すように追加の配管68を設けているので、上述のように、一時的に許容範囲を超えて高放射性レベル廃液が導入されたような場合においても、追加の配管68によって配管17に戻され、さらに第1の槽11内に戻されるようになる。すなわち、追加の配管68が設けられていることによって、許容範囲を超えて第1の槽11内に導入された高放射性レベル廃液は、第1の槽11内に帰還されるようになる。したがって、高放射性レベル廃液の、系内(第1の槽11)からのオーバーフローを防止しながら、当該廃液中の希少金属等の析出及び回収を行うことができる。
その他の特徴及び利点については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第8の実施形態)
図9は、本実施形態における希少金属の回収装置の概略構成を示す図である。なお、図1に示す回収装置10と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いている。
本実施形態の希少金属の回収装置70においては、第1の槽11内に酸を供給するための配管77が、第1の槽11の上流側において配管17に対して接続されている。なお、配管77は、図示しないポンプとともに、第1の槽11内に酸を供給するための手段として機能する。
また、第1の槽11の下流側においては、以下に説明する酸溶液を導入及び貯留するための第2の槽71が設けられており、第2の槽71は、配管79によって第1の槽11の前後であって、配管77の下流側において配管17と接続されている。また、配管79にはポンプ78が設けられ、第2の槽71内で得た酸を再度第1の槽11内に供給できるようになっている。ポンプ78及び配管79は、酸の回収供給手段を構成する。
さらに、第2の槽71内には、追加のアノード電極72及び追加のカソード電極73が互いに対向するようにして設けられており、以下に説明するように、電解処理によって酸溶液から酸を再生させるためのものである。
なお、第1の槽71は、高放射性レベルの酸溶液を導入し、貯留するものであるので、例えば、ステンレス製タンク、蓋、液位計、線量計、撹拌装置(図示せず)などから構成する。
次に、図9に示す回収装置70用いた希少金属の回収方法について説明する。
第1の実施形態同様に、最初に配管17を介し、ポンプ18を利用することにより、第1の槽11内に希少金属を含む高放射性レベルの廃液を導入する。次いで、高放射性レベル廃液を第1の槽11内に導入した後、電源15によりアノード電極12及びカソード電極13間に所定の電圧を印加し、廃液中に含まれる希少金属イオンあるいは希少金属酸化物イオンを、それぞれ希少金属あるいは希少金属酸化物としてカソード電極13上に析出させる。
次いで、カソード電極13上に析出した希少金属あるいは希少金属酸化物を図示しないスクレーバを用いて回収する。但し、スクレーバを用いた回収のみでは、カソード電極13上に析出物が残留してしまう場合がある。このように、カソード電極13上に析出物を残留させておくと、高放射性レベル廃液中の希少金属等の回収を十分に行うことができないばかりか、カソード電極13上に放射性物質が堆積してしまい所定の時間経過後に交換しなければならない場合が多い。
しかしながら、本実施形態では、上述のような、カソード電極13上での析出物の回収の後、配管77を介して硝酸、硫酸などの酸を第1の槽11内に導入し、特にカソード電極13上に残留した析出物、すなわち希少金属あるいは希少金属酸化物を酸で溶解して、このような残留物を含む酸溶液を得、これを第2の槽71内に導入する。
次いで、第2の槽71内において、図示しない電源から追加のアノード電極72及び追加のカソード電極73間に電圧を印加し、酸溶液中に含まれる残留物を例えばカソード電極73上に析出させる。このように析出した残留物は再度スクレーバを用いて回収することができる。したがって、高放射性レベル廃液からの希少金属あるいは希少金属酸化物の回収効率が増し、より多くの希少金属等を回収することができる。
また、酸溶液から残留物を析出させて除去した後は、酸溶液は酸のみから構成されるようになるので、ポンプ78を駆動させ、配管79を介して再度第1の槽11内に導入することができる。すなわち、配管77から一端酸を導入した後は、第2の槽71内で残留物を除去して元の酸に戻し、この酸を第1の槽11内に何度も戻すことによって、カソード電極13上に析出物を繰り返し溶解除去することができるようになる。結果として、余分な酸を使用することなく、カソード電極13上の析出物、すなわち希少金属あるいは希少金属酸化物を効率良く回収することができる。
その他の特徴及び利点については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
また、特に図示しないものの、第2の槽71における追加のアノード電極72及び追加のカソード電極73についても、上述した第2の実施形態〜第5の実施形態と同様の構成を採ることもできる。
さらに、第6の実施形態のように、溶液を攪拌するための部材を設けることもできるし、第7の実施形態のように、発生したガスを放出するためのガス配管や、酸溶液を循環させるような配管を設けることもできる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
10,20,30,40,50,60,70 希少金属の回収装置
11 第1の槽
12,12−1,12−2 アノード電極
13,13−1,13−2 カソード電極
14 参照電極
15 電源
16 電圧計
17 配管
18 ポンプ
21 イオン透過性の絶縁膜
32 導電性の多孔質体からなるアノード電極
33 導電性の多孔質体からなるカソード電極
43 金属板
51 高放射性レベル廃液の流れを分断する部材
67 ガス配管
68 配管
71 第2の槽
72 追加のアノード電極
73 追加のカソード電極
77 配管
78 ポンプ
79 配管

Claims (5)

  1. 高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法であって、
    アノード電極とカソード電極とが対向して配置されている第1の槽内に、希少金属イオン及び/又は希少金属酸化物イオンを含む高放射性レベル廃液を導入し、前記アノード電極及び前記カソード電極間に電圧を印加することによって、前記カソード電極上に、前記希少金属イオン及び/又は前記希少金属酸化物イオンを希少金属及び/又は希少金属酸化物として析出させる第1のステップと、
    前記カソード電極上に析出させた前記希少金属及び/又は前記希少金属酸化物を、スクレーバを用いて回収する第2のステップと、
    を具えることを特徴とする、高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法。
  2. 前記第2のステップの後において、前記第1の槽内に酸を供給して少なくとも前記カソード電極の表面を前記酸で洗浄し、前記カソード電極の表面における前記希少金属及び/又は前記希少金属酸化物の残留物を溶解して、前記残留物を含む酸溶液を得る第3のステップと、
    前記酸溶液を追加のアノード電極と追加のカソード電極とが対向して配置されている第2の槽内に導入し、前記追加のアノード電極及び前記追加のカソード電極間に電圧を印加することによって、前記追加のカソード電極上に、前記酸溶液中の前記残留物を析出させる第4のステップと、
    を具えることを特徴とする、請求項1に記載の高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法。
  3. 前記第4のステップの後において、前記酸溶液から前記残留物が除去されて得た前記酸を回収し、前記第1の槽中に再供給する第5のステップを具えることを特徴とする、請求項2に記載の高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法。
  4. 高放射性レベル廃液からの希少金属の回収装置であって、
    希少金属イオン及び/又は希少金属酸化物イオンを含む高放射性レベル廃液を導入し、貯留するための第1の槽と、
    前記第1の槽内において、電圧印加によって前記希少金属イオン及び/又は前記希少金属酸化物イオンを希少金属及び/又は希少金属酸化物として析出させるカソード電極、及びこのカソード電極と対向配置されるアノード電極と、
    前記カソード電極上に析出させた前記希少金属及び/又は前記希少金属酸化物を回収するためのスクレーバと、
    前記第1の槽内に酸を供給して少なくとも前記カソード電極の表面を前記酸で洗浄し、前記カソード電極の表面における前記希少金属及び/又は前記希少金属酸化物の残留物を溶解して、前記残留物を含む酸溶液を得るための酸供給手段と、
    前記酸溶液を導入し、貯留するための第2の槽と、
    前記第2の槽内において、電圧印加によって前記酸溶液中の前記残留物を析出させる追加のカソード電極、及びこの追加のカソード電極と対向配置される追加のアノード電極と、
    を具えることを特徴とする、高放射性レベル廃液からの希少金属の回収装置。
  5. 前記酸溶液から前記残留物が除去されて得た前記酸を回収し、前記第1の槽中に再供給するための回収供給手段を具えることを特徴とする、請求項に記載の高放射性レベル廃液からの希少金属の回収装置。
JP2010152787A 2010-07-05 2010-07-05 高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法及び回収装置 Active JP5558232B2 (ja)

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