JP5556866B2 - 消石灰混合物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、散布性と徐効性を兼ねた農業用石灰肥料及びその製造方法に関する。更に詳しくは、散布時の消石灰の飛散がなく、均一な散布が可能で、しかも散布後にも消石灰の効果を持続させる(徐効性)ことが可能な農業用石灰肥料及びその製造方法に関する。
従来から、畑土の酸性化を防止する目的や細菌類の消毒の目的で消石灰の散布が行われている。
これらに用いられる消石灰は、一般に原料である石灰岩を焼成して得られる生石灰(酸化カルシュウム)を水和することにより製造される。こうして製造される消石灰(水酸化カルシュウム)は、無水物でその粒子径も数ミクロンから数百ミクロンの微細粒子状である。
従来の農業用石灰肥料は、かかる微粒子状の消石灰をそのまま使用するために、風が強い日などには、微粒子が風と共に舞いひろがり場合によっては人体や人の目に触れて障害を及ぼすなどのトラブルを生じることがあり、近年、重大な健康問題となっている。
一方、かかる微粒子状のままでは散布時に均一に蒔くことが難しく、散布斑が生じやすい。散布斑があると、散布量が少ない部分は消石灰散布効果が乏しく、散布量が多い部分はアルカリ濃度が高くなり農産物に薬害が生じることがある。
また、散布後の消石灰は、水溶性であることから、降雨により容易に溶解して土中へ浸透し、早期に効果が消失することがある。
これらに用いられる消石灰は、一般に原料である石灰岩を焼成して得られる生石灰(酸化カルシュウム)を水和することにより製造される。こうして製造される消石灰(水酸化カルシュウム)は、無水物でその粒子径も数ミクロンから数百ミクロンの微細粒子状である。
従来の農業用石灰肥料は、かかる微粒子状の消石灰をそのまま使用するために、風が強い日などには、微粒子が風と共に舞いひろがり場合によっては人体や人の目に触れて障害を及ぼすなどのトラブルを生じることがあり、近年、重大な健康問題となっている。
一方、かかる微粒子状のままでは散布時に均一に蒔くことが難しく、散布斑が生じやすい。散布斑があると、散布量が少ない部分は消石灰散布効果が乏しく、散布量が多い部分はアルカリ濃度が高くなり農産物に薬害が生じることがある。
また、散布後の消石灰は、水溶性であることから、降雨により容易に溶解して土中へ浸透し、早期に効果が消失することがある。
これらの欠点を改良し、しかも、散布後の崩壊性を改良する目的で、豆腐製造後に発生するおからを乾燥させ、この乾燥おからと消石灰を混合して数ミリの大きさの粒子とすることも提案されている。(特許文献1)
このような提案によれば、確かに散布性や崩壊性は改良されるものの、食料用のおからを混合すると肥料のコストが高くなるなどの難点があった。
また、散布後に烏や鳩等の鳥類が残留するおからを食べ、病気を引き起こす等人道的な問題がある。
このような提案によれば、確かに散布性や崩壊性は改良されるものの、食料用のおからを混合すると肥料のコストが高くなるなどの難点があった。
また、散布後に烏や鳩等の鳥類が残留するおからを食べ、病気を引き起こす等人道的な問題がある。
籾殻と消石灰を混合して、高圧下で水蒸気処理することで、籾殻の吸水性を改良することも提案されている。(特許文献2)
しかし、この提案は、水産系廃棄物や下水汚泥等の高湿潤廃棄物の含水率を調整する水分調整材を得ることを目的としているため、アルカリ含有率が低く、農業用石灰肥料としては不向きである。
しかし、この提案は、水産系廃棄物や下水汚泥等の高湿潤廃棄物の含水率を調整する水分調整材を得ることを目的としているため、アルカリ含有率が低く、農業用石灰肥料としては不向きである。
本発明の目的は、農業用石灰肥料において、安価に製造できて、従来の消石灰肥料の欠点である散布性や飛散によるトラブルや、散布後の消石灰の早期溶解を遅延する消石灰混合物及びその製造方法を提供することである。
本発明の第1の発明は、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水からなる混合肥料において、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水の混合比率が重量比で65%対25%対10%乃至90%対7%対3%であることを特徴とする消石灰混合物である。
また、第2の発明は、籾殻及び/又は籾殻炭に消石灰水溶液を湿潤させ湿潤籾殻及び/又は籾殻炭とする第一段階と、該湿潤籾殻及び/又は籾殻炭に消石灰を混合する第二段階からなる上記に記載の消石灰混合物の製造方法である。
また、第3の発明は、籾殻に生石灰を混合し乾燥籾殻とする第一段階と、該乾燥籾殻に水を加えて湿潤籾殻とする第二段階と、該湿潤籾殻に消石灰を混合する第三段階からなる上記に記載の消石灰混合物の製造方法である。
また、第2の発明は、籾殻及び/又は籾殻炭に消石灰水溶液を湿潤させ湿潤籾殻及び/又は籾殻炭とする第一段階と、該湿潤籾殻及び/又は籾殻炭に消石灰を混合する第二段階からなる上記に記載の消石灰混合物の製造方法である。
また、第3の発明は、籾殻に生石灰を混合し乾燥籾殻とする第一段階と、該乾燥籾殻に水を加えて湿潤籾殻とする第二段階と、該湿潤籾殻に消石灰を混合する第三段階からなる上記に記載の消石灰混合物の製造方法である。
本発明によれば、散布時の消石灰の飛散がなく、均一な散布が可能で、しかも散布後にも消石灰の効果を持続させる(徐効性)ことが可能な農業用石灰肥料を提供することができる。
また、散布後にも消石灰の効果を持続させる(徐効性)ことが可能な農業用石灰肥料を効果的に製造することができる。
また、散布後にも消石灰の効果を持続させる(徐効性)ことが可能な農業用石灰肥料を効果的に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1の発明は、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水からなる混合肥料において、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水の混合比率が重量比で65%対25%対10%乃至90%対7%対3%である消石灰混合物である。
本発明の第1の発明は、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水からなる混合肥料において、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水の混合比率が重量比で65%対25%対10%乃至90%対7%対3%である消石灰混合物である。
本発明に使用する消石灰は、通常酸化カルシュウムを水で消化(水和ともいう)して製造される、成分含有量試験(JIS.R.9011)で測定される水酸化カルシュウム含有率が96.7%(平均)の物が使用される。粒子径は、およそ500ミクロン以下の微粒子である。
本発明に使用される籾殻及び/又は籾殻炭は、農家等で脱穀した際に発生する通常の籾殻が使用される。
籾殻炭は、籾殻を有酸素下又は無酸素下で焼成したものが使用される。籾殻炭の炭化度は、褐色程度に炭化されたものでもよく、また、ほぼ炭状に炭化されたものでも良く、炭化度は特に限定されない。
使用にあたっては、籾殻単独でも籾殻炭単独でもよく、又は、籾殻と籾殻を任意の比率で混合して使用することも可能である。
混合して使用する場合には、一般に籾殻と籾殻炭を重量比で50%対50%に混合して使用される。
本発明に使用される籾殻及び/又は籾殻炭は、農家等で脱穀した際に発生する通常の籾殻が使用される。
籾殻炭は、籾殻を有酸素下又は無酸素下で焼成したものが使用される。籾殻炭の炭化度は、褐色程度に炭化されたものでもよく、また、ほぼ炭状に炭化されたものでも良く、炭化度は特に限定されない。
使用にあたっては、籾殻単独でも籾殻炭単独でもよく、又は、籾殻と籾殻を任意の比率で混合して使用することも可能である。
混合して使用する場合には、一般に籾殻と籾殻炭を重量比で50%対50%に混合して使用される。
本発明では、籾殻及び/又は籾殻炭と消石灰及び水の混合比率が重量比で65%対25%対10%乃至90%対7%対3%であることが重要である。
以下、特に表記しない場合には、比率は重量%を示す。
即ち、本発明では消石灰の配合比率が65乃至90%であることが必要である。
消石灰の配合比率が65%未満では、消石灰混合物のアルカリ成分比率が60%未満となり、農業用石灰肥料としての効能が失われる。
ここで、アルカリ成分比率は、農業用石灰肥料に求められるアルカリ濃度のことであり、「日本農業規格(JAS)」に定められた農薬としての基準値である。
消石灰の比率が90%を超えると、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭との混合が不良となり、消石灰が分離して残るために散布性が低下するなど、本発明の目的が達成されない。
消石灰の好ましい配合比率は、65乃至80%、より好ましい配合比率は70乃至80%である。
以下、特に表記しない場合には、比率は重量%を示す。
即ち、本発明では消石灰の配合比率が65乃至90%であることが必要である。
消石灰の配合比率が65%未満では、消石灰混合物のアルカリ成分比率が60%未満となり、農業用石灰肥料としての効能が失われる。
ここで、アルカリ成分比率は、農業用石灰肥料に求められるアルカリ濃度のことであり、「日本農業規格(JAS)」に定められた農薬としての基準値である。
消石灰の比率が90%を超えると、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭との混合が不良となり、消石灰が分離して残るために散布性が低下するなど、本発明の目的が達成されない。
消石灰の好ましい配合比率は、65乃至80%、より好ましい配合比率は70乃至80%である。
本発明では、籾殻及び/又は籾殻炭の配合比率が30乃至7%であることが必要である。
籾殻及び/又は籾殻炭の配合比率が30%を超えると、消石灰の配合比率が低下して農業用石灰肥料としての効能が失われる。
籾殻及び/又は籾殻炭の配合比率が7%未満では、消石灰が籾殻及び/又は籾殻炭から分離して残るために本特許の目的が達成されない。
籾殻及び/又は籾殻炭の好ましい配合比率は、15%乃至25%、より好ましい配合比率は20乃至25%である。
籾殻及び/又は籾殻炭の配合比率が30%を超えると、消石灰の配合比率が低下して農業用石灰肥料としての効能が失われる。
籾殻及び/又は籾殻炭の配合比率が7%未満では、消石灰が籾殻及び/又は籾殻炭から分離して残るために本特許の目的が達成されない。
籾殻及び/又は籾殻炭の好ましい配合比率は、15%乃至25%、より好ましい配合比率は20乃至25%である。
本発明では、水の配合比率が10乃至3%であることが必要である。
水の配合比率が10%を超えると、籾殻及び/又は籾殻炭に吸収能を超えるために、液体状の水が消石灰と混合して消石灰の塊が生じることがあり、本発明の目的が達成されない。
水の配合比率が3%未満では、籾殻及び/又は籾殻炭への消石灰の混合が不良となり、消石灰が籾殻及び/又は籾殻炭から分離して残るために、本発明の目的が達成されない。
好ましい水の配合比率は、5%乃至10%である。
水の配合比率が10%を超えると、籾殻及び/又は籾殻炭に吸収能を超えるために、液体状の水が消石灰と混合して消石灰の塊が生じることがあり、本発明の目的が達成されない。
水の配合比率が3%未満では、籾殻及び/又は籾殻炭への消石灰の混合が不良となり、消石灰が籾殻及び/又は籾殻炭から分離して残るために、本発明の目的が達成されない。
好ましい水の配合比率は、5%乃至10%である。
本発明の消石灰混合物の一例を図面で示す。
図1は、籾殻に消石灰を混合した消石灰混合物の外観写真を示す。
図2は、消石灰を混合する前の籾殻の外観写真を示す。
図3は、籾殻炭に消石灰を混合した消石灰混合物の外観写真を示す。
図4は、消石灰を混合する前の籾殻炭の外観写真を示す。
図1は、籾殻に消石灰を混合した消石灰混合物の外観写真を示す。
図2は、消石灰を混合する前の籾殻の外観写真を示す。
図3は、籾殻炭に消石灰を混合した消石灰混合物の外観写真を示す。
図4は、消石灰を混合する前の籾殻炭の外観写真を示す。
以下、本発明の第2の発明について説明する。
本発明の第2の発明は、消石灰混合物を製造するにあたり、予め混合する消石灰の一部を水に溶解した消石灰水溶液を調整し、この消石灰水溶液を乾燥した籾殻及び/又は籾殻炭と混合した後、消石灰と混合する消石灰混合物の製造方法である。
図5は、本発明の第2の発明である消石灰混合物の製造方法を示す工程図である。
図5において、第一段階では、消石灰1の一部は水2に溶解され、消石灰水溶液4が調整される。このとき、消石灰水溶液4の消石灰濃度は5乃至20重量%であることが好ましい。この消石灰水溶液4と籾殻及び/又は籾殻炭3が混合されて湿潤籾殻及び/又は籾殻炭5が調整される。次いで、第二段階では、粉末消石灰1と調整された湿潤籾殻及び/又は籾殻炭5が各々秤量機6及び秤量機7によって所定量に秤量され、混合機8によって混合される。
このように、消石灰の一部を予め水溶液として籾殻及び/又は籾殻炭に吸収させることにより、本発明の目的の一つである徐効性が得られるとともに、散布時の消石灰の飛散がなく、均一な散布が可能な農業用石灰肥料を得ることが可能となる。
本発明の第2の発明は、消石灰混合物を製造するにあたり、予め混合する消石灰の一部を水に溶解した消石灰水溶液を調整し、この消石灰水溶液を乾燥した籾殻及び/又は籾殻炭と混合した後、消石灰と混合する消石灰混合物の製造方法である。
図5は、本発明の第2の発明である消石灰混合物の製造方法を示す工程図である。
図5において、第一段階では、消石灰1の一部は水2に溶解され、消石灰水溶液4が調整される。このとき、消石灰水溶液4の消石灰濃度は5乃至20重量%であることが好ましい。この消石灰水溶液4と籾殻及び/又は籾殻炭3が混合されて湿潤籾殻及び/又は籾殻炭5が調整される。次いで、第二段階では、粉末消石灰1と調整された湿潤籾殻及び/又は籾殻炭5が各々秤量機6及び秤量機7によって所定量に秤量され、混合機8によって混合される。
このように、消石灰の一部を予め水溶液として籾殻及び/又は籾殻炭に吸収させることにより、本発明の目的の一つである徐効性が得られるとともに、散布時の消石灰の飛散がなく、均一な散布が可能な農業用石灰肥料を得ることが可能となる。
以下、本発明の第3の発明について説明する。
本発明の第3の発明の特長は、第一段階において生石灰を使用することである。
第一段階で、籾殻と生石灰を混合し、籾殻に含まれる水分と生石灰が反応することで籾殻内部に消石灰を含有させると共に、水和反応時の発熱で籾殻の一部を炭化させることに特徴がある。
図6において、第一段階では、生石灰11と籾殻12が各々秤量機13及び14で秤量され混合機15で混合される。
籾殻12に含有される水分は、通常10乃至20重量%であるが、必要に応じて50重量%まで予め湿潤したものであっても良い。混合機15では、籾殻に含まれる水分と生石灰が反応して、いわゆる「水和反応」が生じる。
この反応により生じる消石灰は、籾殻内部に分子単位で含有され、本発明の目的の一つである徐効性を高める。更に、「水和反応」による発熱により、籾殻が褐色になる程度に炭化されることも特徴である。
また、本発明に使用する生石灰は、特に限定されないが粒度が約5mm乃至0.1mmの紛体乃至粒体であることが好ましい。
第二段階では、第一段階で得られた籾殻、生石灰、消石灰が混合した乾燥籾殻16と水が混合され湿潤籾殻17が準備される。次いで、第3段階で該湿潤籾殻17と消石灰9が各々秤量機18及び秤量機19によって所定量に秤量され、混合機20によって混合される。
このように、籾殻に生石灰を混合して「水和反応」により消石灰籾殻の内部に吸収させることにより、本発明の目的の一つである徐効性が得られるとともに、散布時の消石灰の飛散がなく、均一な散布が可能な農業用石灰肥料を得ることが可能となる。
本発明の第3の発明の特長は、第一段階において生石灰を使用することである。
第一段階で、籾殻と生石灰を混合し、籾殻に含まれる水分と生石灰が反応することで籾殻内部に消石灰を含有させると共に、水和反応時の発熱で籾殻の一部を炭化させることに特徴がある。
図6において、第一段階では、生石灰11と籾殻12が各々秤量機13及び14で秤量され混合機15で混合される。
籾殻12に含有される水分は、通常10乃至20重量%であるが、必要に応じて50重量%まで予め湿潤したものであっても良い。混合機15では、籾殻に含まれる水分と生石灰が反応して、いわゆる「水和反応」が生じる。
この反応により生じる消石灰は、籾殻内部に分子単位で含有され、本発明の目的の一つである徐効性を高める。更に、「水和反応」による発熱により、籾殻が褐色になる程度に炭化されることも特徴である。
また、本発明に使用する生石灰は、特に限定されないが粒度が約5mm乃至0.1mmの紛体乃至粒体であることが好ましい。
第二段階では、第一段階で得られた籾殻、生石灰、消石灰が混合した乾燥籾殻16と水が混合され湿潤籾殻17が準備される。次いで、第3段階で該湿潤籾殻17と消石灰9が各々秤量機18及び秤量機19によって所定量に秤量され、混合機20によって混合される。
このように、籾殻に生石灰を混合して「水和反応」により消石灰籾殻の内部に吸収させることにより、本発明の目的の一つである徐効性が得られるとともに、散布時の消石灰の飛散がなく、均一な散布が可能な農業用石灰肥料を得ることが可能となる。
本発明の消石灰混合物には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で糊剤や着色剤などの他の第3成分を混合していても良い。
例えば、水中に籾殻及び/又は籾殻炭との消石灰との接着性を高める目的で糊剤などを含有していても良い。
これらの糊剤としては、澱粉などの天然糊が好ましい。糊剤の含有率は、消石灰混合物に対して0.1乃至2重量%であることが好ましい。
また、必要によって見分け顔料や芳香剤などを微量含有させても良い。
これらの第3成分の添加方法としては、図5の水2又は図6の水10に溶解又は混合させることが好ましい。
例えば、水中に籾殻及び/又は籾殻炭との消石灰との接着性を高める目的で糊剤などを含有していても良い。
これらの糊剤としては、澱粉などの天然糊が好ましい。糊剤の含有率は、消石灰混合物に対して0.1乃至2重量%であることが好ましい。
また、必要によって見分け顔料や芳香剤などを微量含有させても良い。
これらの第3成分の添加方法としては、図5の水2又は図6の水10に溶解又は混合させることが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
本実施例は、本発明の第1及び第2の発明を説明するものである。
図5の混合プロセスに従って、本発明を詳しく説明する。
第一段階として、水0.9重量部に消石灰(水酸化カルシュウム成分比率96.7%)0.1重量部を溶解した消石灰溶液を調整した。この消石灰水溶液の消石灰濃度は、10重量%である。第二段階として、第一段階で調整した消石灰水溶液1重量部と籾殻2重量部と混合し、湿潤籾殻を調整した。この湿潤籾殻3重量部に、消石灰(水酸化カルシュウム成分比率96.7%)7重量部を混合することで、本発明の消石灰籾殻混合物を得た。
この消石灰籾殻混合物の、消石灰対籾殻対水の配合比率は71%対20%対9%であった。消石灰籾殻混合物のアルカリ成分濃度は68%であり、JASで定める農業用肥料の基準を十分に満たしていた。
得られた消石灰混合物は、消石灰の分離もなく、また水や消石灰塊等もなく散布に適していた。
この消石灰籾殻混合物を、畑に散布した後に数回の降雨があっても、籾殻に消石灰が付着して残っており、徐効性を有していることが観察された。
図5の混合プロセスに従って、本発明を詳しく説明する。
第一段階として、水0.9重量部に消石灰(水酸化カルシュウム成分比率96.7%)0.1重量部を溶解した消石灰溶液を調整した。この消石灰水溶液の消石灰濃度は、10重量%である。第二段階として、第一段階で調整した消石灰水溶液1重量部と籾殻2重量部と混合し、湿潤籾殻を調整した。この湿潤籾殻3重量部に、消石灰(水酸化カルシュウム成分比率96.7%)7重量部を混合することで、本発明の消石灰籾殻混合物を得た。
この消石灰籾殻混合物の、消石灰対籾殻対水の配合比率は71%対20%対9%であった。消石灰籾殻混合物のアルカリ成分濃度は68%であり、JASで定める農業用肥料の基準を十分に満たしていた。
得られた消石灰混合物は、消石灰の分離もなく、また水や消石灰塊等もなく散布に適していた。
この消石灰籾殻混合物を、畑に散布した後に数回の降雨があっても、籾殻に消石灰が付着して残っており、徐効性を有していることが観察された。
本実施例は、本発明の第3の発明を説明するものである。
図6の混合プロセスに従って、本発明を詳しく説明する。
第一段階として、水分率20重量%の籾殻1.8重量部と平均粒径3mmの生石灰0.2重量部を混合機15で混合して、乾燥籾殻を得た。籾殻は「水和反応」による発熱で一部が炭化し茶褐色となった。第二段階では、第一段階で得た籾殻、生石灰、消石灰混合物2重量部と水1重量部を混合して湿潤籾殻炭3重量部を調整した。第三段階では、第二段階で得た湿潤籾殻炭に消石灰7重量部を混合して消石灰籾殻炭混合物を得た。
この消石灰籾殻炭混合物の、消石灰対籾殻炭対水の配合比率は72%対18%対10%であった。消石灰籾殻混合物のアルカリ成分濃度は70%であり、JASで定める農業用肥料の基準を十分に満たしていた。
得られた消石灰混合物は、消石灰の分離もなく、また水や消石灰塊等もなく散布に適していた。
この消石灰籾殻混合物を、畑に散布した後に数回の降雨があっても、籾殻に消石灰が付着して残っており、徐効性を有していることが観察された。
図6の混合プロセスに従って、本発明を詳しく説明する。
第一段階として、水分率20重量%の籾殻1.8重量部と平均粒径3mmの生石灰0.2重量部を混合機15で混合して、乾燥籾殻を得た。籾殻は「水和反応」による発熱で一部が炭化し茶褐色となった。第二段階では、第一段階で得た籾殻、生石灰、消石灰混合物2重量部と水1重量部を混合して湿潤籾殻炭3重量部を調整した。第三段階では、第二段階で得た湿潤籾殻炭に消石灰7重量部を混合して消石灰籾殻炭混合物を得た。
この消石灰籾殻炭混合物の、消石灰対籾殻炭対水の配合比率は72%対18%対10%であった。消石灰籾殻混合物のアルカリ成分濃度は70%であり、JASで定める農業用肥料の基準を十分に満たしていた。
得られた消石灰混合物は、消石灰の分離もなく、また水や消石灰塊等もなく散布に適していた。
この消石灰籾殻混合物を、畑に散布した後に数回の降雨があっても、籾殻に消石灰が付着して残っており、徐効性を有していることが観察された。
本実施例は、第1及び第2の発明の際に、水中に籾殻及び/又は籾殻炭との消石灰との接着性を高める目的で糊剤などを含有させる実施を示す。
「第一段階として、水0.8重量部に消石灰(水酸化カルシュウム成分比率96.7%)0.1重量部、糊剤として澱粉0.1重量部を溶解した消石灰溶液を調整した。この消石灰水溶液の消石灰濃度は10重量%である。
実施例1と同様にして、本発明の消石灰籾殻混合物を得た。
この消石灰籾殻混合物の、消石灰対籾殻対水の配合比率は71%対20%対9%であった。消石灰籾殻混合物のアルカリ成分濃度は68%であり、JASで定める農業用肥料の基準を十分に満たしていた。
得られた消石灰混合物は、消石灰の分離もなく、また水や消石灰塊等もなく散布に適していた。
この消石灰籾殻混合物を、畑に散布した後に数回の降雨があっても、籾殻に消石灰が付着して残っており、徐効性を有していることが観察された。
「第一段階として、水0.8重量部に消石灰(水酸化カルシュウム成分比率96.7%)0.1重量部、糊剤として澱粉0.1重量部を溶解した消石灰溶液を調整した。この消石灰水溶液の消石灰濃度は10重量%である。
実施例1と同様にして、本発明の消石灰籾殻混合物を得た。
この消石灰籾殻混合物の、消石灰対籾殻対水の配合比率は71%対20%対9%であった。消石灰籾殻混合物のアルカリ成分濃度は68%であり、JASで定める農業用肥料の基準を十分に満たしていた。
得られた消石灰混合物は、消石灰の分離もなく、また水や消石灰塊等もなく散布に適していた。
この消石灰籾殻混合物を、畑に散布した後に数回の降雨があっても、籾殻に消石灰が付着して残っており、徐効性を有していることが観察された。
本発明の消石灰混合物は、散布時の消石灰の飛散もなく、散布後も消石灰散布効果が長く持続することから、農業用石灰肥料として広く利用が可能である。
1 消石灰
2 籾殻及び/又は籾殻炭
3 水
4 消石灰水溶液
5 湿潤籾殻及び/又は籾殻炭
6 秤量機1
7 秤量機2
8 混合機
9 消石灰
10 水
11 生石灰
12 籾殻
13 秤量機1
14 秤量機2
15 混合機
16 乾燥籾殻槽
17 湿潤籾殻槽
18 秤量機3
19 秤量機4
20 混合機
21 糊剤
2 籾殻及び/又は籾殻炭
3 水
4 消石灰水溶液
5 湿潤籾殻及び/又は籾殻炭
6 秤量機1
7 秤量機2
8 混合機
9 消石灰
10 水
11 生石灰
12 籾殻
13 秤量機1
14 秤量機2
15 混合機
16 乾燥籾殻槽
17 湿潤籾殻槽
18 秤量機3
19 秤量機4
20 混合機
21 糊剤
Claims (3)
- 消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水からなる混合肥料において、消石灰と籾殻及び/又は籾殻炭と水の混合比率が重量比で65%対25%対10%乃至90%対7%対3%であることを特徴とする消石灰混合物。
- 籾殻及び/又は籾殻炭に消石灰水溶液を湿潤させ湿潤籾殻及び/又は籾殻炭とする第一段階と、該湿潤籾殻及び/又は籾殻炭に消石灰を混合する第二段階からなる請求項1に記載の消石灰混合物の製造方法。
- 籾殻に生石灰を混合し乾燥籾殻とする第一段階と、該乾燥籾殻に水を加えて湿潤籾殻とする第二段階と、該湿潤籾殻に消石灰を混合する第三段階からなる請求項1に記載の消石灰混合物の製造方法。
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