JP5554436B1 - エンジン始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リングギアの磨耗を少なくして長寿命なエンジン始動装置を提供する。
【解決手段】エンジン30の惰性回転中にエンジン30の始動を行う場合に、エンジン30の所定の回転角度以外の回転角度に於いてピニオンギア14とリングギア11との噛み合いを行なわせるように、ピニオンギア14とリングギア11の噛み合いを制御する制御手段10を備えた。
【選択図】 図4

Description

この発明は、自動車等の車両に搭載されたエンジンの始動を行うエンジン始動装置、特に、所定のアイドルストップ条件が成立するとエンジンのアイドルストップを行い、その後、再始動条件が成立するとエンジンを再始動させる自動アイドルストップシステムに適用されるエンジン始動装置に関するものである。
従来、自動車の燃費改善及び環境負荷低減等を目的として、所定の条件が満たされると自動でアイドルストップを行う自動アイドルストップシステムが開発されてきた。しかしながら、燃料の供給が停止されてから、エンジンの回転が摩擦力により完全に停止するまでには時間がかかり、従来のアイドルストップシステムでは、この期間のエンジンの再始動が不可能であった。そこで、この課題を解決するため、例えば、エンジンの始動制御装置に於いて、エンジンの回転数が、回転駆動機構をエンジンに係合させることの可能な回転数に低下したことが始動回転数判定手段によって判定された場合に、回転駆動機構をエンジンに係合させてエンジンを回転駆動するようにしたエンジンの始動制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
又、従来、ピニオンギアを回転駆動するモータと、ピニオンギアをエンジンのクランク軸に連結されたリングギアに噛み合わせるアクチュエータとを、個別に作動させることが可能なスタータを備え、エンジンの自動停止によりエンジンの回転速度が降下するエンジン回転降下期間中に、エンジンの回転速度が所定の回転速度領域に於いてエンジン再始動要求が発生したときに、アクチュエータによりピニオンギアをリングギアに噛み合わせた後に、又はその噛み合わせの途中に、モータによりピニオンギアを回転させてスタータによるクランキングを開始してエンジンを再始動させるようにしたエンジン自動停止始動制御装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−65191号公報 特開2011−99455号公報
特許文献1に開示された従来のエンジンの始動制御装置に於いては、エンジンが完全停止するまで待機してからピニオンギアとリングギアを噛み合わせて再始動するよりも早期にエンジンの再始動を行うことができる。しかしながら、そのエンジンの再始動時に於ける、ピニオンギアとリングギアとの噛み合いを完了させるときのエンジンのクランク軸の回転角度に関しては、何ら考慮されていなかった。
周知のように、エンジンの完全停止時に於けるクランク軸の回転角度は、ピストンの負荷状態に起因して所定の回転角度となる確率が高く、エンジンの完全停止後にエンジンを再始動させる毎に、ピニオンギアはリングギアの特定の部位に噛み合うことが多くなる。従って、特許文献1に示された従来のエンジンの始動装置によれば、エンジンの完全停止までにエンジンを再始動させるとき、ピニオンギアとリングギアとの噛み合いを完了させるときのエンジンのクランク軸の回転角度に関して考慮されていないので、エンジンの完全停止後にエンジンを再始動させる場合にリングギアと噛み合うことが多いリングギアの特定の部位に噛み合うことがあり、リングギアの特定の部位が他の部位に比べて磨耗が激しくなり、ピニオンギアによりリングギアを駆動してクランキングさせるときに異音が発生したり、更にはリングギアの寿命が短くなる等の課題があった。又、エンジンの完全停止後にエンジンを再始動させるとき、毎回、磨耗の激しいリングギアの特定の部位にリングギアを噛み合わせるため、ドライバの操作とは無関係に噛み合い音が発生し、ドライバに違和感を与えてしまう恐れがあった。
又、特許文献2に開示された従来のエンジン自動停止始動制御装置に於いても、エンジンの完全停止まで待機するよりも早期にエンジン再始動を実現可能であるが、エンジンの再始動時にピニオンギアとリングギアの噛み合いを完了させるときのクランク軸の回転角度に関して考慮されていないので、前述の特許文献1の場合と同様な課題がある。
この発明は、従来の装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたものであり、エンジンの再始動時に於けるピニオンギアとリングギアとの噛み合いを行わせるときのエンジンの回転角度を考慮し、より長寿命なエンジン始動装置を提供することを目的とする。
この発明によるエンジン始動装置は、
車両に搭載されたエンジンの始動を行うエンジン始動装置であって、
前記車両に搭載されたスタータモータと、
前記エンジンのクランク軸に連結されたリングギアと噛み合い、前記スタータモータの回転を前記リングギアを介して前記エンジンに伝達するピニオンギアと、
前記リングギアと前記ピニオンギアとの噛み合いを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記エンジンの惰性回転中に前記エンジンの始動を行う場合に、前記エンジンの所定の回転角度以外の回転角度に於いて前記ピニオンギアと前記リングギアとの噛み合いを行わせるように構成され
前記エンジンの所定の回転角度は、前記エンジンが完全停止したときのエンジンの回転角度である、
ことを特徴とするものである。
この発明によるエンジン始動装置によれば、リングギアとピニオンギアとの噛み合いを制御する制御手段は、エンジンの惰性回転中にエンジンの始動を行う場合に、エンジンの所定の回転角度以外の回転角度に於いてピニオンギアとリングギアとの噛み合いを行わせるように構成され前記エンジンの所定の回転角度は、前記エンジンが完全停止したときのエンジンの回転角度であるように構成されているので、エンジンの再始動時にピニオンギアがリングギアの特定の部位に噛み合うことが少なくなり、リングギアの特定の部位の磨耗が少なくなり、リングギアの長寿命化、ひいてはエンジン始動装置の長寿命化が可能となる。
この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置のスタータの断面図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置に於ける、惰性回転中のエンジンの回転数の変化を示すグラフである。 エンジンの惰性回転終了後のエンジン完全停止状態に於ける、クランク軸の回転角度とエンジン完全停止位置の関係を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置に於ける、エンジンの再始動の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置に於ける、エンジンの再始動制御の詳細を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるエンジン始動装置に於ける、エンジンの再始動制御の詳細を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明によるエンジン始動装置を各実施の形態に従って図を用いて説明する。図1は、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置の概略構成を示すブロック図、図2は、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置のスタータの断面図であって、図1に於けるスタータ100の構造を詳細に示している。図1及び図2に於いて、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置1は、スタータ100と、エンジン30のクランク軸31に連結されたリングギア11と、リレー12と、車両に搭載された電源としてのバッテリ16と、スタータ制御手段10とを備えている。
スタータ100は、スタータモータ13と、このスタータモータ13の回転子軸131に一体に形成されたスプライン軸に装着されたワンウェイクラッチ132を介して、軸方向に移動可能に装着されたピニオンギア14と、スタータモータ13に一体に固定されたソレノイド22と、このソレノイド22が付勢されたとき、その電磁力により吸引されて図の左方へ移動するプランジャ21と、プランジャ21が図の左方向へ移動するときプランジャ21により駆動され、ワンウェイクラッチ132を介してリングギア14を図の右方へ押し出すレバー23と、プランジャ21が図の左方へ移動したときプランジャ21に押圧されて閉じるスイッチ15とを備えている。プランジャ21は、プランジャばね(図示せず)により常に図の右方向に付勢されており、ソレノイド22が消勢されると、プランジャばねにより押圧されて図の右方向に移動し、図2の位置に復帰する。尚、ソレノイド22とプランジャ21とレバー23は、ピニオンギア移動部20を構成している。
ワンウェイクラッチ132は、ピニオンギア14の回転速度がスタータモータ13の回転速度よりも高くなった場合には空転し、そうでない場合には回転トルクをピニオンギア14に伝達する。リレー12は、スタータ制御手段10からの指令に基づいて動作し、バッテリ16からソレノイド22に通電してソレノイド22を付勢し、若しくはバッテリ16からのソレノイド22への通電を遮断してソレノイド22を消勢する。
以上のように構成されたエンジン始動装置1に於いて、スタータ制御手段10は、前述したように、バッテリ16とソレノイド22との間に設けられたリレー12をオンとすることで、バッテリ16からソレノイド22への通電が行われる。これにより、プランジャ21がソレノイド22に吸引されて図の左方へ移動する。このプランジャ21の移動により、プランジャ21に一端が係合されているレバー23の他端がワンウェイクラッチ132を介してピニオンギア14を図の右方へ押圧して移動させ、ピニオンギア14をリングギア11と噛み合わせる。又、プランジャ21の移動によりスイッチ15が閉じ、スタータモータ13はバッテリ16から通電されて回転する。その結果、ピニオンギア14は、スプライン軸を介してスタータモータ13により駆動されて回転し、リングギア11を介してスタータモータ13の駆動力をエンジンに伝達し、エンジンを再始動させる。
エンジンの始動完了後に於いては、スタータ制御手段10は、リレー12をオフとしてソレノイド22への通電を停止する。これにより、プランジャ21は、前述のプランジャばねの押圧力により、ピニオンギア14とリングギア11との噛み合いを解除する方向(図の右方向)に移動する。このプランジャ21の移動によりレバー23がその支軸を中心として図の時計方向に回転し、ワンウェイクラッチ132を介してピニオンギア14を図の左方向に移動させる。その結果、ピニオンギア14とリングギア11との噛み合いが解除される。又、前述のようにプランジャ21が部の右方向に移動することにより、スイッチ15がオフとなり、スタータモータ13への通電が停止される。
エンジン30には、エンジンの回転角度に対応したパルス信号を出力するクランク角度センサ(図示せず)が設けられており、クランク角度センサから出力されるパルス信号は、スタータ制御手段10に入力される。クランク角度センサにより出力されるパルス信号の周期は、エンジン30のクランク軸31が所定角度回転するのに要する時間に相当する。従って、スタータ制御手段10は、クランク角度センサから出力されるパルス信号の周期に基づいて、エンジンの回転速度(クランク軸の回転速度と同義)を算出することが可能となる。尚、本願に於いては、リングギア11及びピニオンギア14の回転速度は、全てクランク軸31に於ける回転速度に換算した回転速度に統一するものとする。
尚、スタータ制御手段10は、エンジン制御を行うエンジンECUにより構成されていてもよく、或いは、エンジンECUとは別に、エンジンの自動停止及び再始動を実行するECUとして構成されていてもよく、更には、これ等とは別に、スタータの制御専用のECUとして構成されていてもよい。
次に、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置に於ける、アイドルストップ条件成立時のエンジン惰性回転の挙動に関して説明する。車両の走行中に自動停止条件、例えば、車速15[km/h]以下で且つドライバがブレーキを踏んでいる等の条件、が成立した場合には、エンジン30への燃料供給を停止し、エンジン30を惰性回転させる。
図3は、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置に於ける、惰性回転中のエンジンの回転数の変化を示すグラフであって、縦軸はエンジン回転数[rpm]、横軸は時刻である。図3に示すように、アイドルストップ条件が成立してエンジンへの燃料供給を停止したとすると、エンジンは惰性回転を続けながら次第に回転数が低下し、時刻t1で0[rpm]となり、その後、逆転、正転を繰り返して後、時刻t2にて完全に停止する。このようにエンジンの惰性回転中には、エンジンのピストンに於ける圧縮・膨張サイクルによりトルク変動が発生し、エンジン回転数が脈動を起こしながら低下する。
図4は、エンジンの惰性回転終了後のエンジン完全停止状態に於ける、エンジン30の回転角度とエンジン完全停止位置の関係を説明する模式図である。図4に示すように、第1気筒♯1、第2の気筒♯2、第3の気筒♯3、の3つの気筒を備えた3気筒の4サイクルエンジンに於いては、惰性回転終了後に、特定のエンジンの回転角度CA1〜CA2に於いて高頻度にエンジン30が停止する。この実施の形態1では、その特定の回転角度CA1〜CA2は、各気筒♯1、♯2、♯3に於ける上死点前角度BTDC70〜100[deg]である。ここでは、この特定のエンジンの回転角度CA1〜CA2を、所定の回転角度と称する。この所定の回転角度は、エンジン30の種類により異なり、或いは同一種類のエンジンであっても個別のエンジン毎に異なる場合がある。
エンジンのキー始動やアイドルストップからの再始動は、エンジンが停止しているこの所定の回転角度で行うことになる。そのため、図4に示すように、ピニオンギアとリングギアとの噛み合いがこの所定の回転角度である停止角度で開始されることとなり、リングギアの摩耗がその所定の回転角度の部位に於いて他の部位よりも早く進行していくこととなる。
一方、エンジンの惰性回転中に再始動要求が発生した場合には、エンジンはまだ惰性回転しているため、前述の所定の回転角度以外の回転角度にてピニオンギアとリングギアの噛み合いを開始させることが可能となる。そこで、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置は、エンジンの惰性回転中での再始動に於いて、ピニオンギアとリングギアとの噛み合いの開始を前述のエンジンの所定の回転角度の範囲以外で行うように制御するようにしたものである。
次に本実施の形態1におけるエンジン始動装置の具体的な動作について、図5を用いて詳細に説明する。図5は、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置に於ける、エンジンの再始動の流れを示すフローチャートである。図5に於いて、先ず始めに、ステップS110にてスタータ制御手段10は、アイドルストップ条件が成立しているか否かを判定する。そして、このステップS110に於いて、アイドルストップ条件が成立していないと判定した場合(NO)には、一連の処理を終了し、次の制御周期へと進む。
一方、ステップS110に於いて、アイドルストップ条件が成立していると判断した場合(YES)には、ステップS111に進み、スタータ制御手段10はエンジン停止制御を行う。具体的にはスタータ制御手段10は、エンジン30への燃料供給を停止し、惰性回転により回転数を低下させる。次に、ステップS112に於いて、エンジン30が惰性回転中か否かを判定する。エンジン30の惰性回転中か否かの判定は、例えば、クランク角度センサからのパルス信号が所定時間(例えば300[ms])の間に検出されたか否かで判定され、クランク角度からのパルスが信号が所定時間の間に検出されなければ、エンジン30が惰性回転していない(完全停止している)と判定(NO)して処理を終了し、次の周期へと進む。
尚、図示はしていないが、エンジン30が完全停止した後に後述する再始動条件が成立した場合には、リレー12を閉じてソレノイド22へ通電し、スタータ100による通常のエンジン30の再始動を行う。
ステップS112に於いて、エンジン30が惰性回転中と判定された場合(YES)には、ステップS113へと進み、スタータ制御手段10は再始動条件が成立しているか否かを判定する。ステップS113にて再始動条件が成立していると判定された場合(YES)にはステップS114へと進み、エンジン再始動制御を行う。又、ステップS113にて再始動条件が成立していないと判定された場合(NO)には処理を終了し、次の周期へと進む。
次に、図6を用いて前述の図5に於けるステップS114でのエンジン再始動制御の詳細について説明する。図6は、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置に於ける、エンジンの再始動制御の詳細を示すフローチャートである。図6に於いて、先ず、ステップS210にて、エンジン30の再始動にスタータ100が必要か否かを判定する。エンジン30の回転数NEが十分に高い場合には、スタータ100を用いずに燃料噴射を再開することによりエンジン30の再始動が可能となる。そこで、ステップS210に於いては、エンジン30の回転数NEが、燃料噴射再開のみでエンジン再始動が可能な第一の所定回転数N1(例えば900[rpm])以下か否かを判定することにより、エンジン30の再始動にスタータ100が必要か否かを判定する。
ステップS210に於いてエンジン30の回転数NEが第一の所定回転数N1より大きいと判定された場合(NO)には、ステップS211へと進み、燃料噴射の再開のみでエンジンの再始動を行う。ステップS210に於いてエンジン30の回転数NEが第一の所定回転数N1以下であると判定された場合(YES)には、ステップS212へと進む。ステップS212に進むと、エンジン30の回転数NEがピニオンギア14とリングギア11との噛み合い許容回転数の範囲内か否かを判定する。
エンジン30の回転数NEがまだ高い場合や大きく逆転している場合に、リングギア14とピニオンギア11が噛み合った場合には、大きな騒音や各ギアの摩耗が発生してしまう場合がある。従って、ステップS212では、エンジン30の回転数NEが、ピニオンギア14とリングギア11との噛み合い許容回転数の下限となる第2の所定回転数N2(例えば、―150[rpm])以上で、且つ噛み合い許容回転数の上限となる第3の所定回転数N3(例えば、400[rpm])以下か否かを判定する。リングギア11とピニオンギア14が噛み合いを開始してから噛み合いが完了するまでには時間遅れT1があるため、第2の所定回転数N2及び第3の所定回転数N3は、この時間遅れT1を考慮して設定されている。
ステップS212に於いて、エンジン30の回転数NEが噛み合い許容回転数範囲外(NE<N2若しくはN3<NE)であると判定された場合(NO)には、処理を終了し、次の周期へと進む。一方、ステップS212に於いて、エンジン30の回転数NEが噛み合い許容回転数範囲内(N2≦NE≦N3)であると判断された場合(YES)には、ステップS213へと進む。
ステップS213では、エンジン30の回転角度CAが前述の所定の回転角度の範囲内に存在するか否かを判定する。ここでエンジンの所定の回転角度範囲とは、前述したようにエンジン30が惰性回転の後に停止する頻度の高い回転角度CA1〜CA2(例えばBTDC70〜100[deg])であり、エンジン30の回転角度CAがこの所定の回転角度CA1〜CA2内にあるか否かを判定する。
尚、一般的に自動車用エンジンでは、720[deg]回転で4行程1サイクルとなっており、その対称性により、3気筒エンジンの場合は等間隔の3ヶ所、4気筒エンジンの場合は等間隔の2ヶ所で停止する。この実施の形態1の対象とする3気筒エンジンでは、図4に示すように3ヶ所の停止角度が存在するが、簡単のため、以下の説明では、圧縮行程にある気筒のBTDC(上死点前角度)240[deg]周期で考える。即ち、例えば、第1の気筒♯1を基準として図4に示すように停止角度がBTDC80[deg]、320[deg]、560[deg]となる場合には、エンジンの停止角度を示すエンジンの所定の回転角度は、圧縮行程にある気筒を基準としてBTDC80[deg]と表記する。
ステップS213に於いて、具体的には、エンジン30の回転角度、即ちクランク角度CAがC1以下、若しくはC2以上である場合(YES)には、リングギア11とピニオンギア14の噛み合いが停止角度外、即ち所定の回転角度以外、で行われると判断され、ステップS214へと進む。次に、ステップS213に於いて、エンジン30の回転角度であるクランク角度CAがC1より大きく、C2より小さい場合(NO)には、リングギア11とピニオンギア14の噛み合いがエンジンの所定の回転角度である停止角度で行われると判断され、処理を終了し、次の周期へと進む。
ステップS214では、ステータ制御手段10はリレー12をオンとしてソレノイド22への通電を開始し、ピニオンギア14とリングギア11とを噛み合わせ、ステップS215へと進み、スタータモータ13に通電し、クランキングによりエンジンを再始動する。
以上のように、この発明の実施の形態1によるエンジン始動装置は、ピニオンギアとリングギアの噛み合い時のエンジンの回転角が、前記エンジンが完全停止した時のエンジンの回転角以外となるように制御する。これにより、ピニオンギア14とリングギア11との噛み合いが通常の再始動と異なるエンジンの回転角度で行われるため、リングギア11の摩耗を抑え、長寿命化を達成することができる。
尚、以上述べたこの発明の実施の形態1によるエンジン始動装置では、3気筒エンジンの例について述べたが、異なる気筒数のエンジンに適用してもよく、例えば4気筒エンジンの場合には停止角度が2ヶ所となるため、その停止角度以外でリングギアとピニオンギ
アが噛み合うように制御すればよい。
実施の形態2.
ソレノイド22への通電を開始し、ピニオンギア14が移動してリングギア11へと到達してから、実際に噛み合うまでには遅れが発生する場合があるが、この発明の実施の形態2では、その間に前述したエンジンの所定の回転角度C1〜C2の範囲とならないように、エンジンの回転角度CAが所定の回転角度C1〜C2を通過(CA≦C1)してから、ピニオンギア14とリングギア11とを噛み合わせを行うように制御する。
図7は、この発明の実施の形態2によるエンジン始動装置に於ける、エンジンの再始動制御の詳細を示すフローチャートである。図7のステップS313に示すように、エンジンの回転角度CAが所定の回転角度C1〜C2を通過したか否か(CA≦C1)を判定し、その判定の結果、CA≦C1であれば、つまり予め定められた回転角度範囲であれば(YES)、ステップS314に進む。図7のステップS310、S311、S312、S314、S315は、図6のステップS210、S211、S212、S214、S215に夫々相当する。
この発明の実施の形態2によるエンジン始動装置によれば、より確実にピニオンギア14とリングギア11との噛み合いが通常の再始動と異なるエンジンの回転角で行われるため、リングギアの摩耗を抑え、更なる長寿命化を達成できる。
実施の形態3.
前述の実施の形態1では、3気筒エンジンの対称性によりエンジンの停止角度の範囲を夫々同じとしたが、この発明の実施の形態3によるエンジン始動装置では、車両の走行中のエンジンの惰性回転後の停止角度を学習し、それにより所定のエンジンの回転角度C1〜C2を決定する。尚、その際、各気筒に於けるエンジンの所定の回転角度C1〜C2を異なるように学習するようにしても良い。
この発明の実施の形態3によるエンジン始動装置によれば、エンジンの個体ばらつきや気筒毎のばらつきがある場合にも対応可能となり、リングギアの摩耗を抑え、更なる長寿命化を達成することができる。
実施の形態4.
ある程度リングギアの摩耗が発生するまでは実施の形態1乃至3の何れかの噛み合い制御を実施しないようにしてもよい。この発明の実施の形態4によるエンジン始動装置では、車両が新車の時点からエンジンの始動を所定回数、例えば3万回実施した後に、前記エンジンの惰性回転中に前記エンジンの始動を行う場合に於ける前記噛み合いの制御を行うようにしたものである。
この発明の実施の形態4によるエンジン始動装置によれば、リングギアの摩耗がある程度発生するまでは噛み合いを禁止することなく、噛み合いを行うため、リングギアの摩耗を抑え、かつ、より迅速にエンジンを再始動することで、長寿命化を達成することができる。
尚、この発明は、その発明の範囲内に於いて、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能であり、例えばピニオンギアとリングギアの噛み合いと、スタータモータの回転をそれぞれ独立に動作可能なスタータに適用してもよい。
1 エンジン始動装置、100 スタータ、10 スタータ制御手段、
11 リングギア、12 リレー、13 スタータモータ、14 ピニオンギア、15 スイッチ、16 バッテリ、20 ピニオンギア移動部、21 プランジャ、22 ソレノイド、23 レバー、30 エンジン、31 クランク軸、131 回転子軸、132 ワンウェイクラッチ。

Claims (5)

  1. 車両に搭載されたエンジンの始動を行うエンジン始動装置であって、
    前記車両に搭載されたスタータモータと、
    前記エンジンのクランク軸に連結されたリングギアと噛み合い、前記スタータモータの回転を前記リングギアを介して前記エンジンに伝達するピニオンギアと、
    前記リングギアと前記ピニオンギアとの噛み合いを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの惰性回転中に前記エンジンの始動を行う場合に、前記エンジンの所定の回転角度以外の回転角度に於いて前記ピニオンギアと前記リングギアとの噛み合いを行わせるように構成され
    前記所定の回転角度は、前記エンジンが完全停止したときのエンジンの回転角度である、
    ことを特徴とするエンジン始動装置。
  2. 前記制御手段は、前記ピニオンギアと前記リングギアとの接触を開始させてから前記噛み合いを完了させるまでの間の前記エンジンの回転角度が前記所定の回転角度を通過しないように、前記噛み合いを制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動装置。
  3. 前記制御手段は、前記エンジンの予め定められた回転角度範囲に基づいて、前記噛み合いを制御する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン始動装置。
  4. 前記制御手段は、前記エンジンが完全停止したときのエンジンの回転角度の学習値に基づいて、前記噛み合いを制御する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載のエンジン始動装置。
  5. 前記制御手段は、前記車両が新車の時点からエンジンの始動を所定回数実施した後に、前記エンジンの惰性回転中に前記エンジンの始動を行う場合に於ける前記噛み合いの制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載のエンジン始動装置。
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