JP5549487B2 - 歩行支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザの脚に装着し、ユーザの歩行動作を支援する装置に関する。
ユーザの脚に装着し、歩行動作を支援補助する装置が開発されている。そのような装置は、パワードスーツ、ロボットスーツ、或いは、歩行支援装置など、様々な呼び名で呼ばれる。本明細書が開示する技術は、脚を動かすことが不自由なユーザのための装置を提供するものであるので、そのような装置を歩行支援装置(或いは単に支援装置)と呼ぶことにする。
典型的な歩行支援装置は、例えば特許文献1に開示されているように、ユーザの脚に沿って装着される多リンク機構の脚装具を有している。人体の関節と区別するため、脚装具の関節を回転ジョイントと称することにする。脚装具の回転ジョイントは、その回転軸が脚の関節の回転軸と同軸になるように配置される。回転ジョイントにはリンクを揺動させるアクチュエータが備えられている。アクチュエータを駆動し、多リンク機構を揺動させることによって、脚の動きをガイドしたり、脚関節に加わる負荷を軽減する。
特開2010−17390号公報
脚装具を制御する一つの方法として、脚の関節が予め用意された目標パターンに追従するように回転ジョイントを角度制御する方法がある。ここで、目標パターンとは、歩行時の関節角の望ましい経時的変化を記述したデータを意味する。目標パターンへの追従制御を行う際、支援装置のコントローラには、目標パターンへの追従制御を、ユーザがイメージするタイミング(例えば、離地/着地するタイミング)で実行することが求められる。ユーザがイメージするタイミングを図る一つの方法は、例えば足裏に接地センサを配置して脚の着地/離地タイミングを検知することである。しかしながら、接地センサの出力データに基づいてタイミングを図る手法では不十分な場合がある。例えば、接地センサでは、遊脚の足裏が意図せずに地面と接触したときを着地と誤って検知してしまう虞がある。また、離地を検知することは可能であるが、脚の関節(特に膝関節)は離地する直前から揺動し始めるので、離地タイミングを検知したのではユーザがイメージする揺動開始のタイミングを計ることはできない。なお、離地する前の脚の揺動は「プレスイング」と呼ばれている。本明細書は、ユーザがイメージする歩行動作と良く同期して脚装具を揺動することができる歩行支援装置を提供する。
本明細書が開示する技術は、膝関節の動き(即ち、下腿の揺動動作)を補助する支援装置に関する。歩行動作を子細に観察すると、プレスイング開始から着地までの期間で膝角度が大きく変化する。他方、それ以外の期間では膝角度はあまり変化しない。そして、この間、足位置は腰よりも後方から前方へと大きく移動する、腰に対する足の相対位置は、着地後に再び後方へ移動する。本発明は、この歩行パターンの特徴を巧みに利用する。本明細書が開示する支援装置は、遊脚期間の膝角度の望ましい経時的変化を記述した目標パターンを記憶しており、腰位置に対する足の相対位置が一旦前方へ移動し、その後に後方へ移動したことを条件として、目標パターンへの追従制御を開始する。即ち、この支援装置は、足の相対位置が一旦前方へ移動し、その後に後方へ移動するという、遊脚期間前の足の動作パターンを検知し、これをユーザのイメージする歩行動作と脚装具制御との同調に利用する。そのような同調の手法は、ユーザのイメージする歩行動作のタイミングを良く反映することができるとともに、脚が離床する前から脚装具制御を同調させることができる。そのため、この支援装置が行う動作支援(即ち、脚装具の動き)は、ユーザがイメージする歩行動作によく合致し、自然な歩行動作を実現することができる。なお、目標パターンは予め定められているほか、前の一歩(或いは数歩)の動作から生成されものであってもよい。
本明細書が開示する歩行支援装置の一態様は、脚装具とアクチュエータとコントローラを備える、脚装具は、ユーザの大腿と下腿に夫々装着される大腿リンクと下腿リンクが回転ジョイントによって揺動可能に連結される機構を有する。アクチュエータは、回転ジョイントの回転軸周りに下腿リンクを揺動させるように設けられている。コントローラは、下腿リンクの揺動角が、遊脚膝角度の一歩分の望ましい経時的変化を記述した目標パターンに追従するようにアクチュエータを制御する。このコントローラは、脚装具を装着した脚の足の腰位置に対する前後方向相対位置が、腰位置よりも第1距離閾値以上前方に移動した後に、腰位置よりも第2距離閾値以上後方に移動したことを条件として、目標パターンへの追従制御を開始する。
目標パターンは、プレスイング期間における遊脚膝角度の経時的変化を含むことが好ましいが、含まなくともよい。なお、プレスイング期間を遊脚期間に含むか否かは、支援装置の設計次第であり、踵は浮いているが足先が地面に接しているプレスイング期間は遊脚期間に属しないとの明確な定義が存在するわけではないことに留意されたい。
コントローラは、目標パターンの終端まで追従制御を実行した後は、次回(次の一歩)の追従制御開始まで終端の目標膝角度を保持する。即ち、コントローラは、次回の追従制御開始タイミングを検知するまで、下腿リンクの揺動角を終端の目標膝角度に保持する。前述したように、立脚期間は膝角度の変化が少ないため、一定の角度に保持するだけでも歩行動作はさほど不自然とはならない。他方、立脚は体重を支持しなければならいので、膝角度を変化させることなく、一定角度へ保持する方が、安定性を保てるという利点がある。なお、一定角度への保持は、アクチュエータへのサーボによる保持でもよいし、ブレーキによる保持でもよいことに留意されたい。
本明細書が開示する支援装置の他の実施形態は、ユーザの大腿の鉛直方向に対するピッチ軸回りの傾斜角を検出する傾斜角センサを備えており、足の腰位置に対する前後方向相対位置として、傾斜角センサが検出する傾斜角をその等価値として用いてもよい。膝角度は目標パターンから特定されるので、大腿のピッチ軸回りの傾斜角をそのまま足の腰位置に対する前後方向相対位置として利用することができる。一実施形態では、傾斜角センサは大腿リンクに固定されている。大腿リンクに取り付ける傾斜角センサを採用することによって、ユーザの膝から下にはセンサ類を装着する必要がなくなり、脚装具を簡略にすることができる。
本明細書が開示する技術は、ユーザがイメージする歩行動作と良く同期して脚装具を揺動することができる歩行支援装置を提供する。
歩行支援装置の模式的正面図を示す。 歩行支援装置の模式的側面図を示す。 歩行時の脚の動きを説明する図である。 図3の図で用いられるパラメータの定義を説明する図である。 コントローラが実行する処理のフローチャート図を示す。
実施例の歩行支援装置10は、円滑な歩行動作となるように右脚の膝関節にトルクを加える。また、この歩行補助装置10は、右脚が立脚期にあるときにはユーザの右膝関節に加わる負荷を低減する。
歩行補助装置10の主な機構は、ユーザの右脚に沿って装着される脚装具12で構成される。脚装具12の機械的構造を説明する。脚装具12は、ユーザの大腿から下肢に沿って右脚の外側に装着される。脚装具12は、大腿リンク14、下腿リンク16、及び足リンク18を有する多リンク機構を有する。大腿リンク14の上端が第1ジョイント20aを介して支持リンク30に揺動可能に連結されている。大腿リンク14の下端は、第2ジョイント20bを介して下腿リンク16に揺動可能に連結されている。下腿リンク16の下端は、第3ジョイント20cを介して足リンク18に揺動可能に連結されている。支持リンク30はユーザの体幹(腰)に固定される。支持リンク30にはコントローラ50が取り付けられている。大腿リンク14はベルトでユーザの大腿に固定される。下腿リンク16はベルトでユーザの下肢に固定される。足リンク18は、ベルトでユーザの足に固定される。図では足リンク18を固定するベルトの図示を省略している。なお、図1、図2の符号UAはユーザの右大腿を示しており、符号UBはユーザの右下腿を示している。
ユーザが脚装具12を装着すると、第1ジョイント20a、第2ジョイント20b、及び第3ジョイント20cは夫々、ユーザの右股関節のピッチ軸、右膝関節のピッチ軸、及び、右足首関節のピッチ軸と略同軸に位置する。第1ジョイント20a、第2ジョイント20b、及び、第3ジョイント20cはいずれも、リンク同士を揺動させる回転ジョイントである。
脚装具12の各リンクは、ユーザの右脚の動きに応じて揺動することができる。各ジョイントは、回転角を計測するためのエンコーダ21を備えている。回転角は、ジョイントによって連結されている2つのリンク間の角度で表される。また、各ジョイントの回転角は、対応する人体関節の関節角に対応する。第1ジョイント20aのエンコーダ21は、右股関節のピッチ軸周りの関節角を計測する。第2ジョイント20bのエンコーダ21は、ユーザの右膝関節ピッチ軸周りの関節角を計測する。第3ジョイント20cのエンコーダ21は、ユーザの右足首関節ピッチ軸周りの関節角を計測する。以下では、各ジョイントに取り付けられているエンコーダ群21を角度センサ21と総称することがある。
大腿リンク14には、傾斜角センサ36が取り付けられている。傾斜角センサ36は、鉛直方向に対する大腿リンク14のピッチ軸回りの傾斜角を計測する。
第2ジョイント20bには、モータ(アクチュエータ)32が取り付けられている。モータ32を備えた第2ジョイント20bは、ユーザの右膝関節の外側に位置する。モータ32は、大腿リンク14に対して下腿リンク16をピッチ軸周りに相対的に揺動させることができる。即ちモータ32は、ユーザの右膝関節にトルクを加えることができる。
この歩行支援装置10は、ユーザの歩行動作に合わせて下腿リンク16を揺動させ、歩行動作を支援する。なお、下腿リンク16を揺動させることによって、ユーザの膝関節にトルクを加える。
歩行支援装置10の動作の説明に先立って、図3と図4を参照して歩行中の脚の動きを説明する。図3は、歩行中の右膝角度Akの時間変化を示すグラフである。なお、第3図のグラフは、膝関節角の時間変化の概略(傾向)を表しているのであって精密に表していないことに留意されたい。また、歩行周期毎に図のグラフが示す時間変化が周期的に繰り返される。図3が示すグラフは、膝角度の理想的な(ユーザがイメージする)経時的変化を示している。
図4は、図3のグラフにおける膝角度Akの定義を説明する図である。図4では、実線が右脚を表しており、破線が左脚を表している。股関節より上の実線は体幹を表している。なお、図4の(a)から(e)が示す線画も同様である。直線L1は、股関節の回転中心と膝関節の回転中心を結ぶ直線を示している。直線L1は大腿の長手方向に沿った直線に相当する。膝角度Akは、直線L1から下腿へ向かう角度として定義される。膝が伸びきったときが膝角度Ak=0である。膝が直角に曲がったときが膝角度Ak=+90度である。直線L2は、股関節の回転中心を通る鉛直線を表している。符号Ahは、鉛直方向に対する大腿のピッチ軸回りの傾斜角を表す。傾斜角Ahは、大腿リンク14に備えられた傾斜角センサ36によって検出される。
図3に戻って歩行動作を説明する。タイミングTaは、右脚立脚期間の最終段階において、左脚が着地するタイミングに相当する。図3の(a)に、タイミングTaにおける脚の形態を示す。タイミングTaにおいて、右脚の膝角度Akはゼロである。
タイミングTbは、右脚の足の踵が浮き始めるタイミングに相当する。タイミングTbにおいて、右脚の踵が浮き始めるとともに膝が前方へ移動し、同時に下腿が後方に揺動し始める。図3の(b)に、タイミングTbにおける脚の形態を示す。(b)において実線(右脚)が示すように、タイミングTbにおいて、足先が接地したまま下腿が(腰に対して相対的に)後方に揺動し始める。即ち、タイミングTbで膝角度が増加し始める。また、図3の(b)が示しているように、このタイミングTbにおいて、右足が最も後方に位置する。このタイミング以降、右脚の全体は前方へ振り出される。なお、符号Dは、右足(脚装具12を装着した脚の足)の腰位置に対する前後方向の距離を示している。ただし、ここでは、足は腰よりも後方に位置する。符号D2は後述する第2距離閾値である。図3(b)の状態においては、D>D2である。D、D2については後述する。
なお、図3の(b)は、脚の形態がよくわかるように、右足の踵が離れた状態を示している。即ち、図3の(b)は、厳密には、タイミングTbより時間が経過した後の脚の形態を示している。タイミングTbは踵が離れるタイミングに相当し、踵は浮いてはおらず、またその瞬間では膝角度Ahはまだゼロであることに留意されたい。
タイミングTcは、右脚が離地するタイミングである。(c)は、タイミングTcにおける脚の形態を示す。タイミングTbからTcまでの期間は、右脚のつまさきが接地したまま膝角度Akが変化する期間であり、プレスイングと呼ばれている。プレスイング期間は、つま先は接地しているが(但し踵は浮き上っている)、その脚はもはや体重を支えてはおらず、立脚としての役割(体重支持の役割)は果さない。従って、プレスイング期間を遊脚期間に含むか立脚期間に含むかは、設計上の定義による。本実施例では、プレスイング期間は遊脚期間に含める。すなわち、プレスイングの開始タイミングTbが、立脚期間の終点であり遊脚期間の始点に相当する。
タイミングTdは、膝角度Akが最大となるタイミングを示す。(d)は、タイミングTdにおける脚の形態を示す。タイミングTeは、右脚の着地タイミングを示す。(e)は、タイミングTeにおける脚の形態を示す。(e)における符号Dは、Dと同様に、右足(脚装具12を装着した脚の足)の腰位置に対する前後方向の距離を示している。ただし、ここでは、足は腰よりも前方に位置する。符号D1は後述する第1距離閾値である。図3(e)の状態においては、D>D1である。D、D1については後述する。
着地タイミングTe以降は、右脚は立脚期間であり(左脚は遊脚期間)、その間、右脚の膝角度はほぼゼロを維持する。なお、厳密には、立脚期間中、右脚の膝角度もわずかながら変化するがその変動幅は遊脚の膝角度の変動幅よりも小さい。左脚の遊脚期間の終点は、タイミングTaに相当する。こうして、歩行周期が繰り返される。
図3のグラフから明らかなように、膝角度Akは遊脚期間において大きく変化する。他方、立脚期間にはそれほど大きくは変化しない。支援装置10のコントローラ50は、遊脚期間の膝角度の望ましい経時的変化、即ち、図3のタイミングTbからTeまでの膝角度Akの経時的変化を、目標パターンとして記憶している。なお、図3のタイミングTbからTeまでの膝角度Akの経時的変化は、一歩行周期における遊脚膝角度の望ましい経時的変化に相当する。簡単にいえば、図3のタイミングTbからTeまでの膝角度Akの経時的変化は、遊脚膝角度の一歩分の望ましい経時的変化に相当する。コントローラ50は、第2ジョイント20b(膝関節に対応する回転ジョイント)のエンコーダの計測値に基づいて、下腿リンク16の揺動角が目標パターンに追従するようにモータを制御する。そのような追従制御の開始タイミングについて以下、説明する。
図5に、コントローラ50が実行する処理のフローチャートを示す。ユーザが支援装置10のスタートスイッチ(不図示)を押すと、図5の処理が開始される。なお、処理開始時、処理において用いられる内部パラメータのFlagにはデフォルトで「1」が設定される。このFlagの意味は後述する。
スタートスイッチが入れられると、コントローラ50は制御周期毎に図5の処理を繰り返す。まずコントローラ50は、腰位置に対する右足(脚装具12を装着した脚の足)の前後方向水平位置を算出する(S2)。この位置は、第1、第2ジョイント20a、20bが内蔵するエンコーダ(角度センサ)と、既知の大腿リンク長、下腿リンク長から求められる。なお、ここでは、腰位置に対する右足の前後方向水平位置は、足が腰位置より前方か後方かを示す指標と、腰位置と足位置の間の前後方向水平距離Dで表される。距離Dは、図3の(b)、(e)で図示しているので参照されたい。なお、以下では、腰位置に対する右足の前後方向水平位置を、単に足の相対位置と称する場合がある。
Flagが1の場合(S4:NO)、処理はS10に移る。ステップS10ではコントローラ50は、足の相対位置が腰位置よりも第2距離閾値D2以上後方であるか否かを判断する。第2距離閾値D2は、図3の(b)に示してある。第2距離閾値D2は、プレスイング開始タイミングTbにおける腰/足間の前後方向水平距離よりも小さい値に設定されている。歩行動作の開始時は、例えば健常脚である左脚を先ず前に出す。左脚が接地すると、図3(a)の状態となり、次いで(b)の状態に移る。このとき、脚装具12を装着した右足が腰よりも第2距離閾値D2以上後方に位置する。コントローラ50は、このタイミング(タイミングTb)を検知すると、目標パターンへの追従制御を開始する(S12)。前述したように、タイミングTbから遊脚期間が開始する。コントローラ50は、理想的な(ユーザがイメージする)遊脚期間の開始タイミングで目標パターンへの追従制御を開始する。なお、このときコントローラ50は、Flagにゼロ(0)を設定する(S14)。
追従制御が開始されると、図3のグラフに沿って下腿リンク16が揺動し、その結果、図3のグラフに追従するようにユーザの下腿の揺動がガイドされる。即ち、図3のグラフに追従するようにユーザの歩行動作がガイドされる。コントローラ50は、目標パターンの終端に達した後は、終端の目標膝角度(ゼロ)を維持する。
他方、コントローラ50は、制御周期毎に図5のフローチャートの処理を繰り返す。フローチャートの処理を実行する毎にステップ2に戻り、コントローラ50は足位置を算出する。次のステップS4の分岐判断では、前回のステップS14にてFlagにゼロが設定されているので、ステップS6に処理が移行する。ステップS6では、脚装具12を装着した右脚の足の相対位置が、腰位置よりも第1距離閾値D1以上前方に移動しているか否かを判断する。第1距離閾値D1は、図3の(e)に示してある。第1距離閾値D1は、接地タイミングTeにおける腰/足間の前後方向水平距離よりも小さい値に設定されている。「右足の腰位置に対する前後方向相対位置が、腰位置よりも第1距離閾値D1以上前方に移動したとき」は、右足が十分に前方に位置し、右足が着地している可能性が極めて高い。コントローラ50は、足位置が第1距離閾値D1よりも前方に移動していた場合(S6:YES)、Flagに「1」を設定する。従って、以降の制御周期では、ステップS4の処理からステップS10の処理へ以降する。ステップS10移行の処理については前述した。
結局、コントローラ50は、歩行中、脚装具12を装着した脚の足(右足)の相対位置が、腰位置よりも第1距離閾値D1以上前方に移動した後(ステップS6:YES)に、腰位置よりも第2距離閾値D2以上後方に移動したこと(S10:YES)を条件として、目標パターンへの追従制御を開始する(S12)。また、コントローラ50は、目標パターンの終端に達した後は、次回の追従制御開始まで、膝角度(下腿リンク16の揺動角)を目標パターンの終端の目標角度に保持する。ここでは、目標パターンの終端の目標角度はゼロ(膝を伸ばした状態に相当する)である。
上記の制御アルゴリズムは、次の利点を提供する。即ち、コントローラ50は、一旦追従制御を開始すると、右足が第1距離閾値D1以上前方に移動したか否かを監視する。望ましい歩行パターン(図3のグラフが示す歩行パターン)では、右足が第1距離閾値D1以上前方に移動したとき、右足が接地する。以後は左脚が遊脚動作を行う。左足が接地した後、右脚のプレスイング期間の開始タイミング(図3のタイミングTb)になると、右足が腰位置よりも後方に移動しており、右足の相対位置が腰位置よりも第2距離閾値D2以上後方に位置する(図3の(b))。コントローラ50は、ステップS10にて、このタイミングを検知し、目標パターンへの追従制御を開始する。望ましい歩行パターン(図3に示した歩行パターン)では、ユーザは、プレスイングの開始タイミングTbから膝を曲げ始めるとともに大腿を前方へ揺動させ始める。タイミングTbで支援装置10の追従制御が始まり、大腿の揺動に同期して下腿の前方への揺動がガイドされる。すなわち、支援装置50は、右足が一旦前へ移動し(ステップS6)、その後に腰よりも後方へ移動(ステップS10)したことを条件として、下腿リンクの揺動角を目標パターンに追従させる追従制御を開始する。ここで、「右足が一旦前へ移動し、その後に腰よりも後方へ移動したこと」という条件は、一連の歩行動作において、遊脚期間が終了した後に次のプレスイング期間が開始するタイミングを検知することに相当する。支援装置10は、そのようなタイミングを検知して追従制御を開始する。上記タイミングを検知することによって、ユーザがイメージする歩行動作と良く同期して下腿リンクを揺動させることができる。
また、この支援装置10では、目標パターンへの追従制御は、一旦開始されると途中で中断することなく、目標パターンの終端まで継続される(ただし、当然のことながら、何らかの異常検出時は除く)。そのような制御は、産業用ロボットでいうところのいわゆるティーチングプレイバック方式に相当する。この支援装置10は、接地センサのセンサデータに基づいて制御を切り換える方式(例えば、遊脚制御モードと立脚制御モードを切り換える)と異なり、目標パターンへの追従制御は終端まで実行される。そのため、ユーザが意図せずに足が地面と擦った場合であっても目標パターンへの追従制御が止まることがない。目標パターンへの追従制御が終端まで行われることが保証されるので、ユーザは支援装置の動作を予測できる。支援装置10の動きが予測できることは、ユーザに安心感を与える。
また、支援装置10は、追従制御が目標パターンの終端に達した後、次の追従制御が開始されるまで、下腿リンクの揺動角度を目標パターンの終端における目標角度に保持する。終端の目標角度はゼロに設定されている。目標角度ゼロは、膝を伸ばした状態に相当する。即ち、脚装具12を装着した脚(右脚)が立脚期間中は、支援装置10は、右脚の膝を伸ばした状態に保持し、体重支持を助ける。
以上、実施例を説明した。実施例の変形例を説明する。実施例の支援装置10は、脚装具12を装着した脚(右脚)の足の腰位置に対する前後方向水平位置を、股関節と膝関節に配置された回転ジョイント20a、20bのエンコーダ(角度センサ)によって計測した。エンコーダの代わりに、大腿リンク14に取り付けられた傾斜角センサ36のセンサデータの値を、足の前後方向水平位置の等価値として用いてもよい。下腿リンク16の角度は目標パターンによって特定されるので、大腿リンク14の鉛直方向に対するピッチ軸回りの傾斜角は、足の前後方向水平位置と一意に対応するからである。
また、下腿リンクを揺動させるアクチュエータとして、電動モータに代えて油圧/空気圧駆動のシリンダを用いてもよい。
また、膝関節に対応する第2ジョイント20bは、下腿リンク16の揺動を禁止するブレーキを備えていてもよい。コントローラ50は、目標パターンの終端に達したのち、モータのサーボ制御を停止するとともに、ブレーキを係合して下腿リンク16の揺動を禁止してもよい。
第1距離閾値D1は必ずゼロより大きい値に設定される。他方、第2距離閾値D2はゼロであってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:歩行支援装置
12:脚装具
14:大腿リンク
16:下腿リンク
18:足リンク
20a、20b、20c:回転ジョイント
21:角度センサ
32:モータ
36:傾斜角センサ
50:コントローラ

Claims (2)

  1. ユーザの大腿と下腿に夫々装着される大腿リンクと下腿リンクが回転ジョイントによって揺動可能に連結されている脚装具と、
    回転ジョイントの回転軸周りに下腿リンクを揺動させるアクチュエータと、
    下腿リンクの揺動角が、遊脚膝角度の一歩分の経時的変化を記述した目標パターンに追従するようにアクチュエータを制御するコントローラと、
    を備えており、コントローラは、
    脚装具を装着した脚の足の腰位置に対する前後方向相対位置が、腰位置よりも第1距離閾値以上前方に移動した後に、腰位置よりも第2距離閾値以上後方に移動したことを条件として、前記目標パターンへの追従制御を開始することを特徴とする歩行支援装置。
  2. ユーザの大腿の鉛直方向に対するピッチ軸回りの傾斜角を検出する傾斜角センサを備えており、コントローラは、傾斜角センサが検出する傾斜角を、足の腰位置に対する前後方向相対位置の等価値として用いることを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置。
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