以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下では、下記に示す順序で説明を行う。
1.本発明の実施形態に係るアプローチ
2.本発明の実施形態に係る再生装置
3.本発明の実施形態に係るプログラム
(本発明の実施形態に係るアプローチ)
本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム(以下、「コンテンツ再生システム1000」とよぶ場合がある。)を構成する再生装置(以下、「再生装置100」という。)の構成について説明する前に、本発明の実施形態に係る再生切り替えアプローチについて説明する。
以下では、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000が、再生装置100、制御装置(以下、「制御装置200」という。)、およびサーバ(以下、「サーバ300」という。)で構成される、DLNA規格における3Boxモデルのシステムである場合を例に挙げて説明する。なお、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000では、例えば、制御装置200とサーバ300とが1つの装置であってもよい。
また、以下では、制御装置200がコンテンツ設定要求、再生要求、停止要求をコンテンツデータの再生に関する要求として送信し、再生装置100が、受信したコンテンツ設定要求、再生要求、停止要求に基づいてコンテンツデータの再生に関する処理を行うものとして説明する。ここで、本発明の実施形態に係るコンテンツ設定要求は、再生するコンテンツデータの設定を要求するデータであり、DLNAにおける「SetAVTransportURI」に該当する。また、本発明の実施形態に係る再生要求は、コンテンツ設定要求により設定されたコンテンツデータの再生を開始を要求するデータであり、DLNAにおける「Play」に該当する。また、本発明の実施形態に係る停止要求とは、再生要求に応じて再生されているコンテンツデータの再生の停止を要求するデータであり、DLNAにおける「Stop」に該当する。
また、以下では、本発明の実施形態に係るコンテンツデータが画像(動画像/静止画像。以下同様とする。)を示す画像データである場合、すなわち、再生装置100が、コンテンツデータを再生することによりコンテンツデータが示す画像を表示画面に表示させる場合を例に挙げて説明する。なお、本発明の実施形態に係るコンテンツデータは、画像データに限られず、例えば音声(音楽も含む)を示す音声データであってもよい。
[従来の再生装置10における問題]
本発明の実施形態に係る再生切り替えアプローチについて説明する前に、まず、従来の技術に係る再生装置10が受信したコンテンツデータの再生に関する要求に基づいてコンテンツデータの切り替えを行う場合に生じうる問題について、より具体的に説明する。図1は、従来の再生装置10におけるコンテンツデータの再生に係る状態の遷移を示す状態遷移図である。再生装置10は、コンテンツデータの再生に係る状態として、基本状態St10と再生状態St20とを有する。
基本状態St10は、再生装置10がコンテンツデータの再生を行っていない状態である。例えば再生装置10がテレビ放送を受信可能なテレビ受像機である場合、基本状態St10の再生装置10は、受信された放送波に応じた放送視聴画面を基本画面として表示画面に表示する。また、再生状態St20は、再生装置10がコンテンツデータの再生を行っている状態である。再生状態St20の再生装置10は、サーバ30に記憶されたコンテンツデータを再生して、コンテンツデータが示す画像が表示される再生画面を表示画面に表示する。
(i)基本状態St10から再生状態St20への遷移
再生装置10は、制御装置20が送信した再生要求(より厳密には、コンテンツ設定要求および再生要求)に基づいて、再生するコンテンツデータを設定して当該コンテンツデータを再生する(S10)。よって、再生装置10の表示画面に表示される画面は、基本画面から再生画面へと切り替わる。
(ii)コンテンツ切替要求に基づくコンテンツデータの切り替え
再生状態St20のときにコンテンツ切替要求(コンテンツ設定要求。以下同様とする。)が受信された場合、再生装置10は、コンテンツ切替要求に対応するコンテンツデータを設定して当該コンテンツデータを再生する(S12)。よって、ステップS12の処理が正常に行われた場合には、再生装置10の表示画面に表示される画面は、一のコンテンツデータが示す画像が示す再生画面から、新たに設定された他のコンテンツデータが示す画像が示す再生画面へと切り替わる。
しかしながら、ステップS12の処理は、受信されたコンテンツ切替要求に基づくコンテンツデータの切り替え機能を有する再生装置10にて行われ、当該機能を有さない再生装置10では行われない。つまり、ステップS12の処理によるコンテンツデータの切り替えは、汎用的なものない。
(iii)再生状態St20から基本状態St10への遷移
再生装置10は、制御装置20が送信した停止要求に基づいて、コンテンツデータの再生を停止する(S14)。また、再生装置10は、再生しているコンテンツデータの再生が終了した場合には、再生画面の表示画面への表示を終了する(S14)。よって、再生装置10の表示画面に表示される画面は、再生画面から基本画面へと切り替わる。
(iv)コンテンツデータの再生に関する要求の組み合わせに基づくコンテンツデータの切り替え
上記(ii)に示すように、コンテンツ切替要求に基づくコンテンツデータの切り替えは、汎用的なものではない。そのため、コンテンツ再生システムでは、例えば、制御装置20が“停止要求 → コンテンツ設定要求 → 再生要求”などコンテンツデータの再生に関する要求を組み合わせて送信することによって、再生装置10におけるコンテンツデータの切り替えが行われる。
図2は、従来の再生装置10における再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理の一例を示す説明図である。図2では、再生装置10と連携して処理を行う従来のコンテンツ再生システムを構成する制御装置20、サーバ30を併せて示している。
ここで、図2は、再生装置10が、コンテンツデータの再生に関する要求に基づく処理を行う制御部(図示せず)と、各種画面を表示する表示部(図示せず)とを備える場合における処理の一例を示している。また、図2は、再生装置10が再生要求に基づくコンテンツデータの再生処理を行うことによって再生画面を表示させている場合(S50)、すなわち再生装置10が再生状態St20にある場合における処理の一例を示している。
制御装置20は停止要求を送信する(S52)。ステップS52において制御装置20から送信された停止要求を受信すると、再生装置10は、停止要求に基づいてステップS50にて再生されているコンテンツデータの再生を停止する(S54)。よって、再生装置10の表示画面には、基本画面が表示される。
ステップS52において停止要求を送信した制御装置20は、コンテンツ設定要求を送信する(S56)。ステップS56において制御装置20から送信されたコンテンツ設定要求を受信すると、再生装置10は、コンテンツ設定要求に基づいてサーバ30と通信を行い、コンテンツ設定要求に対応する再生対象のコンテンツデータを設定する(S58)。ステップS58においてコンテンツデータの設定が完了すると、再生装置10は、コンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答(コンテンツ設定要求に対する応答の一例)を、制御装置20へ送信する(S60)。
ステップS60において再生装置10から送信されたコンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答を受信した制御装置20は、再生要求を送信する(S62)。ステップS62において制御装置20から送信された再生要求を受信すると、再生装置10は、ステップS58において設定したコンテンツデータの再生を行う(S64)。よって、再生装置10の表示画面には、ステップS58において設定されたコンテンツデータに対応する画像を示す再生画面が表示される。
従来のコンテンツ再生システムでは、再生装置10が制御装置20およびサーバ30と連携して例えば図2に示す処理を行うことによって、再生されていたコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面が新たに設定されたコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面へと切り替えられる。
しかしながら、図2に示すように、従来のコンテンツ再生システムではコンテンツデータの切り替え時に基本画面が表示されてしまう(上述した(a)の問題に対応)。よって、従来のコンテンツ再生システムでは、コンテンツデータの切り替えに際して基本画面が表示されてしまうことから、コンテンツデータを円滑に切り替えることはできない。
また、上述したように、例えばDLNA規格ではコンテンツデータを連続再生させる方法が一意に規定されていない。そのため、従来のコンテンツ再生システムを構成する制御装置20が、コンテンツデータの切り替えのために送信するコンテンツデータの再生に関する要求の組み合わせは、上記“停止要求 → コンテンツ設定要求 → 再生要求”に限られず、様々なパターンがありうる。例えば、制御装置20の中には、“停止要求 → 停止要求 → コンテンツ設定要求 → 再生要求”を送信することによって、再生装置10に再生するコンテンツデータを切り替えさせるものもある。ここで、上記のように、制御装置20が複数回停止要求を再生装置10へ送信する場合には、コンテンツデータの切り替えに際して基本画面が表示される可能性がさらに高まる恐れがある。
上記(i)〜(iv)に示すように、従来のコンテンツ再生システムでは、制御装置20が送信したコンテンツデータの再生に関する要求に基づいて、再生装置10がコンテンツデータの再生に関する処理を行うことによって、コンテンツデータの再生が行われる。しかしながら、従来のコンテンツ再生システムでは、再生装置10におけるコンテンツデータの切り替えに際して基本画面が表示される可能性があることから、コンテンツデータの円滑な切り替えは望めない。
[本発明の実施形態に係る切り替えアプローチの概要]
上述したように、従来のコンテンツ再生システムでは、再生装置10におけるコンテンツデータの切り替え時に基本画面が表示される恐れがある(以下、「従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題」とよぶ場合がある。)ことから、コンテンツデータの円滑な切り替えは望めない。ここで、従来のコンテンツ再生システムにおいてコンテンツデータの切り替え時に基本画面が表示される理由は、再生装置10におけるコンテンツデータの再生に係る状態が“再生状態St20 → 基本状態St10 → 再生状態St20”に遷移するからである。
ここで、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止するための1つの方策としては、例えば、再生装置が、停止要求を受信した時点で停止要求に応じた処理(コンテンツデータの再生の停止処理)を行わず、次のコンテンツデータの再生に関する要求を所定の待機時間待つことが挙げられる。つまり、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止するための1つの方策としては、再生装置における再生状態St20から基本状態St10へと遷移するときに、待機状態を介して遷移させることが挙げられる。
上記のように待機状態を設けた場合、再生装置は、停止要求を受信してから所定の待機時間が経過した後(いわゆる、タイムアウト)に、待機状態を解除して停止要求に応じた処理を行う(待機状態から基本状態への遷移)。また、待機状態にあるときにコンテンツ設定要求、再生要求が受信された場合には、再生装置は、受信したコンテンツ設定要求、再生要求それぞれに応じた処理を行い、新たに設定したコンテンツデータの再生を行う(待機状態から再生状態への遷移)。
よって、待機状態にあるときにコンテンツ設定要求および再生要求が受信されれば、再生装置は、停止要求に応じた処理を行って基本画面を表示させることなく、次に再生するコンテンツデータを設定して当該コンテンツデータの再生を行うことができる。したがって、上記のように待機状態を設けた場合には、停止要求を受信した時点で停止要求に応じた処理を行わないので、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止することが可能となる。
ここで、上記のように、再生装置におけるコンテンツデータの再生に係る状態として待機状態を設けることによって従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止させる場合には、待機時間をある程度長く設定しなければならない。これは、例えば、ネットワークの遅延などによってコンテンツデータの再生に関する要求の受信に遅れが生じる場合があり、また、上述したように制御装置から様々なパターンでコンテンツデータの再生に関する要求が送信されうるからである。
しかしながら、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止するために待機時間を長く設定した場合には、ユーザの利便性を損ねる恐れがある。例えば、再生装置では、上記のように再生するコンテンツデータの切り替える場合以外にも、制御装置を操作するユーザがコンテンツデータの停止を所望する場合に停止要求が受信される。待機時間を長く設定した場合には、上記のようにユーザがコンテンツデータの停止を所望する場合であっても、再生装置は、設定された待機時間経過後にしか基本画面を表示させることはできない。よって、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止するために待機時間を長く設定した場合には、再生装置がコンテンツデータの再生を停止させて基本画面を表示させるまでに長い時間がかかることから、ユーザの利便性を損ねてしまう。
上記のように、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止するための方策としては、再生装置が再生状態であるときに停止要求が受信された場合に待機時間を設けて、再生状態を待機状態へと遷移させることが挙げられる。しかしながら、単に待機時間を設けたとしても、ユーザの利便性を低下させる恐れがある。
〔切り替えアプローチの概要〕
そこで、本発明の実施形態では、再生装置100が待機状態を構成する待機時間を2段階に設定することによって、ユーザの利便性低下の防止と、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生の防止とを図る。
より具体的には、再生装置100は、コンテンツデータの再生を行っている再生状態のときに停止要求が受信された場合、または再生状態のときにコンテンツデータの再生が終了した場合に、「第1の待機時間」を設定し、第1の待機時間が経過するまで再生状態を維持する。また、再生装置100は、第1の待機時間の経過前にコンテンツ設定要求が受信された場合には、第1の待機時間経過後に「第2の待機時間」をさらに設定し、第2の待機時間が経過するまで再生状態をさらに維持させる(すなわち、待機時間の延長)。
ここで、再生装置100における第1の待機時間または第2の待機時間の設定とは、例えば、第1の待機時間または第2の待機時間の経過を判定するためのタイマのカウントを開始することをいう。また、再生装置100は、例えば、再生を行っているコンテンツデータの最終フレームの画像(例えばコンテンツデータが動画像の場合)を表示画面に表示させ続けることにより、再生状態を維持する。
第1の待機時間と第2の待機時間という2段階の待機時間が設けられた場合、再生装置100は、第1の待機時間が経過するまでにコンテンツ設定要求が受信されないときに制御装置200のユーザがコンテンツデータの停止を所望していると判定することが可能となる。よって、再生装置100は、上記の場合には、再生状態の維持を解除して再生状態をコンテンツデータの再生を行っていない基本状態へと遷移させる。したがって、制御装置200のユーザがコンテンツデータの停止を所望している場合であっても、当該ユーザは第1の待機時間しか待つ必要はない。
ここで、再生装置100は、待機状態において第1の待機時間と第2の待機時間という2段階の待機時間を設けているので、第1の待機時間および第2の待機時間の合計時間により従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生が防止されればよい。つまり、再生装置100は、ユーザの利便性の低下を防止するために、上記従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生を防止するための方策において設けられる待機時間よりも、第1の待機時間を短く設定することが可能である。したがって、再生装置100が第1の待機時間が経過するまでにコンテンツ設定要求が受信されない場合に再生状態を基本状態へと遷移させることによって、再生装置100は、ユーザの利便性の低下を防止することができる。
また、第2の待機時間が経過するまでに設定したコンテンツデータに対する再生要求が受信された場合には、再生装置100は、再生要求に応じて設定したコンテンツデータの再生を行う。よって、再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態は再生状態から基本状態へと遷移しないので、再生装置100は、基本画面を表示画面に表示させることなく再生するコンテンツデータの切り替えを行うことができる。つまり、再生装置100では、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生が防止される。
また、第2の待機時間が経過するまでに設定されたコンテンツデータに対する再生要求が受信されない場合には、再生装置100は、再生状態の維持を解除して再生状態からコンテンツデータの再生を行っていない基本状態へと遷移させる。よって、再生装置100では、第2の待機時間が経過したときに制御装置200から送信されたコンテンツデータの再生に関する要求が受信されていない場合に、再生状態が維持され続けることによって表示画面の表示が再生画面から基本画面へと戻らない事態(ユーザの利便性を低下させうる事態)が生じることはない。
上記のように、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000では、再生装置100が第1の待機時間と第2の待機時間という2段階の待機時間を設けることによって、ユーザの利便性低下の防止と、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生の防止とが図られる。したがって、再生装置100を有することによって、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化と、ユーザの利便性の低下の防止とを図ること可能なコンテンツ再生システムが実現される。
また、再生装置100は、例えば、2段階の待機時間のうち、第2の待機時間を第1の待機時間よりも長く設定する。ここで、制御装置200から“停止要求 → コンテンツ設定要求 → 再生要求”が送信されることにより再生装置100が再生するコンテンツデータの切り替えを行う場合には、停止要求が受信されてから再生要求が受信されるまでの時間が長い方が、切り替え時に基本画面が表示されることを防止する効果が高い。一方、制御装置200のユーザがコンテンツデータの再生の停止を所望する場合には、停止要求が受信されてからより早く基本画面が表示されることが望ましい。再生装置100は、2段階の待機時間のうちの第2の待機時間を第1の待機時間よりも長く設定することによって、これらの両立を図ることができる。
[本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理]
次に、上述した本発明の実施形態に係る切り替えアプローチを実現するための、再生装置100における処理の一例についてより具体的に説明する。
[1]再生装置100における処理の第1の例
図3は、本発明の実施形態に係る再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態の遷移の一例を示す状態遷移図である。再生装置100は、コンテンツデータの再生に係る状態として、基本状態St1と、再生状態St2と、待機状態St3とを有する。ここで、図3に示すコンテンツデータの再生に係る状態は、再生装置100が備える再生処理部(後述する)におけるコンテンツデータの再生に係る処理の実行の状態に該当する。
基本状態St1は、再生装置100がコンテンツデータの再生を行っていない状態である。例えば再生装置100がテレビ放送を受信可能なテレビ受像機である場合、基本状態St1の再生装置100は、図1に示す再生装置10における待機状態St10と同様に、受信された放送波に応じた放送視聴画面を基本画面として表示画面に表示する。また、再生状態St2は、再生装置100がコンテンツデータの再生を行っている状態である。再生状態St2の再生装置100は、図1に示す再生装置10における待機状態St20と同様に、サーバ300に記憶されたコンテンツデータを再生して、コンテンツデータが示す画像が表示される再生画面を表示画面に表示する。
待機状態St3は、再生状態St1を維持させる状態であり、第1待機状態St3_1、第2待機状態St3_2、および第3待機状態St3_3を有する。第1待機状態St3_1は、再生装置100が再生状態St1のときに停止要求が受信された場合に再生状態St1から遷移する待機状態である。また、第2待機状態は、再生装置100が再生状態St1のときにコンテンツデータの再生が終了した場合に再生状態St1から遷移する待機状態である。そして、第3待機状態St3_3は、再生装置100が第1待機状態St3_1または第2待機状態St3_2のときにコンテンツ設定要求(以下、コンテンツ切替要求と示す場合もある。)が受信された場合に、第1待機状態St3_1または第2待機状態St3_2から遷移する待機状態である。ここで、第1待機状態St3_1、第2待機状態St3_2それぞれは、上記第1の待機状態に該当し、第3待機状態St3_3は、上記第2の待機状態に該当する。
(I)基本状態St1から再生状態St2への遷移
再生装置100は、図1に示す再生装置10におけるステップS10と同様に、制御装置200が送信した再生要求(より厳密には、コンテンツ設定要求および再生要求)に基づいて、再生するコンテンツデータを設定して当該コンテンツデータを再生する(S100)。よって、再生装置100の表示画面に表示される画面は、基本画面から再生画面へと切り替わる。
(II)コンテンツ切替要求に基づくコンテンツデータの切り替え
再生状態St2のときにコンテンツ切替要求が受信された場合、再生装置100は、図1に示す再生装置10におけるステップS12と同様に、コンテンツ切替要求に対応するコンテンツデータを設定して当該コンテンツデータを再生する(S102)。よって、ステップS102の処理が正常に行われた場合には、再生装置100の表示画面に表示される画面は、一のコンテンツデータが示す画像が示す再生画面から、他のコンテンツデータが示す画像が示す再生画面へと切り替わる。なお、上述したように、ステップS102の処理によるコンテンツデータの切り替えは、汎用的なものない。
(III)再生状態St2のときに停止要求が受信された場合
再生状態St2のときに停止要求が受信された場合には、再生装置100は、再生状態St2を第1待機状態St3_1へ遷移させる(S104)。第1待機状態St3_1では、再生装置100は、例えば2秒などの所定の待機時間(第1の待機時間)を設定し、当該待機時間が経過するまで再生状態St2を維持する。つまり、第1待機状態St3_1の再生装置100の表示画面には再生状態St2において表示されていた再生画面が表示されることとなる。以下では、第1待機状態St3_1において再生装置100が設定する待機時間を「第1待機時間」とよぶ場合がある。
第1待機時間が経過するまでに制御装置200から送信されたコンテンツデータの再生に関する要求が受信されない場合には、再生装置100は、タイムアウトであると判定して第1待機状態St3_1を基本状態St1へと遷移させる(S106)。上記によって再生状態St1の維持が解除されるので、再生装置100の表示画面には基本画面が表示されることとなる。
なお、第1待機時間が経過するまでに制御装置200から送信された再度の停止要求が受信された場合には、再生装置100は、例えば、再度受信された停止要求に応じた何らの処理を行わず、第1待機時間が経過後にタイムアウトであると判定する。上述したように、DLNA規格ではコンテンツデータの連続再生させる方法が一意に規定されていないので、コンテンツ再生システム1000を構成しうる制御装置200の中には、“停止要求 → 停止要求 → コンテンツ設定要求 → 再生要求”など複数回の停止要求を送信するものもありうる。ここで、上記のようなイレギュラーなコンテンツデータの再生に関する要求を受信するごとに受信されたコンテンツデータの再生に関する要求に応じた処理が行われた場合には、待機状態を設けたとしてもコンテンツデータの切り替えの際に基本画面が表示されてしまう恐れがある。そこで、再生装置100は、上記再度の停止要求が受信された場合であっても、上記再度の停止要求に応じた何らの処理を行わない。
上記再度の停止要求に応じた何らの処理を行わないことによって、再生装置100は、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生の防止をより確実に図ることが可能となる。なお、以下では特に示さないが、本発明の実施形態に係る再生装置100は、待機状態St3のときに停止要求が受信された場合には当該停止要求に応じた何らの処理を行わないものとすることができる。
また、第1待機時間が経過するまでに制御装置200から送信された再生要求が受信された場合には、再生装置100は、再生状態St1が維持されているコンテンツデータ(すなわち、現在設定されているコンテンツデータ)の再生を再度行う(S108)。
また、第1待機時間が経過するまでに制御装置200から送信されたコンテンツ切替要求が受信された場合には、再生装置100は、第1待機状態St3_1を第3待機状態St3_3へと遷移させる(S110)。第3待機状態St3_3では、再生装置100は、例えば5秒などの所定の待機時間(第2の待機時間)を設定し、当該待機時間が経過するまで、再生状態St2をさらに維持する。つまり、第3待機状態St3_3の再生装置100の表示画面には再生状態St2において表示されていた再生画面が引き続き表示されることとなる。以下では、第3待機状態St3_3において再生装置100が設定する待機時間を「第3待機時間」とよぶ場合がある。
第3待機時間が経過するまでに制御装置200から送信された再生要求が受信されない場合には、再生装置100は、タイムアウトであると判定して第3待機状態St3_3から基本状態St1へと遷移させる(S112)。上記によって再生状態St1の維持が解除されるので、再生装置100の表示画面には基本画面が表示されることとなる。なお、例えばサーバ300にコンテンツ設定要求に応じたコンテンツデータが記憶されていない場合などサーバ300との通信が正常に完了されなかった場合においても、再生装置100が、第3待機状態St3_3を基本状態St1へと遷移させることが可能であることは、言うまでもない。
また、第3待機時間が経過するまでに制御装置200から送信された再生要求が受信された場合には、再生装置100は、ステップS100と同様に、当該再生要求に基づいて再生するコンテンツデータを設定して設定されたコンテンツデータを再生する(S114)。よって、再生装置100の表示画面に表示される画面は、表示が維持された表示画面から新たに設定されたコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面へと切り替わる。
再生状態St2のときに停止要求が受信された場合には、再生装置100は、ステップS104〜S114に示す処理を行うことによって、コンテンツデータの再生に係る状態を選択的に遷移させる。
図3のステップS104〜S114に示すように、再生装置100は、再生するコンテンツデータの切り替えを行う場合、コンテンツデータの再生に係る状態を“再生状態St2 → 待機状態St3 → 再生状態St2”に遷移させる。よって、再生装置100は、基本画面を表示させることなく再生するコンテンツデータを切り替えることができる。
ここで、再生装置100における再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理について、より具体的に説明する。図4は、本発明の実施形態に係る再生装置100における再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理の一例を示す説明図である。図4では、再生装置100と連携して処理を行う、コンテンツ再生システム1000を構成する制御装置200、サーバ300を併せて示している。
また、図4は、再生装置100がコンテンツデータの再生に関する要求に基づく処理を行う制御部(後述する)と各種画面を表示する表示部(後述する)とを備える場合における処理の一例を示している。また、図4は、再生装置100が再生要求に基づくコンテンツデータの再生処理を行うことによって再生画面を表示させている場合(S200)、すなわち再生装置100が再生状態St2にある場合における処理の一例を示している。
制御装置200は停止要求を送信する(S202)。ステップS202において制御装置200から送信された停止要求を受信すると、再生装置100は、第1待機時間を設定して、再生画面の表示を2秒(第1待機時間の一例)維持させる(S204)。
ここで、再生装置100は、ステップS202において制御装置200から送信された停止要求を受信したときに、停止要求が受信されたことをユーザに通知してもよい。停止要求が受信されたことをユーザに通知することによって当該ユーザに安心感を与えることが可能であるので、第1待機時間が経過するまでユーザを待たせることによるユーザの利便性の低下を軽減させることができる。ここで、再生装置100は、例えば、停止要求が受信されたことを表示画面に表示すること(視覚的な通知)や、停止要求が受信されたことを示す音声を出力すること(聴覚的な通知)により通知を行うが、本発明の実施形態に係る通知方法は、上記に限られない。例えば、再生装置100は、受信された停止要求に対応する応答を制御装置200へ行い、制御装置200の表示画面に停止要求が受信されたことを表示させてもよい。
なお、以下では特に示さないが、本発明の実施形態に係る再生装置100は、待機状態St3のときに実行可能なコンテンツデータの再生に関する要求が受信された場合には、当該コンテンツデータの再生に関する要求が受信されたことをユーザに通知することができる。
ステップS202において停止要求を送信した制御装置200は、コンテンツ設定要求を送信する(S206)。ステップS206において制御装置200から送信されたコンテンツ設定要求を受信した再生装置100は、第1待機時間の経過後に第3待機時間を設定して、再生画面の表示を5秒(第3待機時間の一例)さらに維持させる(S208)。
また、再生装置100は、受信されたコンテンツ設定要求に基づいてサーバ300と通信を行い、コンテンツ設定要求に対応する再生対象のコンテンツデータを設定する(S210)。ステップS210においてコンテンツデータの設定が完了すると、再生装置100は、コンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答(コンテンツ設定要求に対する応答の一例)を制御装置200へ送信する(S212)。
ステップS212において再生装置100から送信されたコンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答を受信した制御装置200は、再生要求を送信する(S214)。ステップS214において制御装置200から送信された再生要求を受信した再生装置100は、第3待機時間の経過後にステップS210において設定したコンテンツデータの再生を行う(S216)。よって、再生装置100の表示画面には、ステップ210において新たに設定されたコンテンツデータに対応する画像を示す再生画面が表示される。
コンテンツ再生システム1000では、再生装置100が制御装置200およびサーバ300と連携して例えば図4に示す処理を行うことによって、再生されていたコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面が新たに設定したコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面へと切り替えられる。ここで、図4に示すように、再生装置100では、再生するコンテンツデータの切り替えの際に基本画面が表示されない。したがって、再生装置100は、例えば図4に示す処理を行うことによって、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化を図ることができる。
(IV)再生状態St2のときにコンテンツデータの再生が終了した場合
再度図3を参照して、再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態の遷移の一例について説明する。再生状態St2のときに再生しているコンテンツデータの再生が終了した場合には、再生装置100は、再生状態St2から第2待機状態St3_2へ遷移させる(S116)。第2待機状態St3_2では、再生装置100は、例えば4秒などの所定の待機時間(第1の待機時間)を設定し、当該待機時間が経過するまで、再生状態St2を維持する。つまり、第2待機状態St3_2の再生装置100の表示画面には再生状態St2において表示されていた再生画面が表示されることとなる。以下では、第2待機状態St3_2において再生装置100が設定する待機時間を「第2待機時間」とよぶ場合がある。
再生装置100は、例えば、第2待機状態St3_2で設定する第2待機時間(第1の待機時間)を、第1待機状態St3_1で設定する第1待機時間(第1の待機時間)よりも長く設定する。
ここで、例えば、制御装置200が“停止要求 → コンテンツ設定要求 → 再生要求”を送信する場合には制御装置200が停止要求の送信からコンテンツ設定要求の送信までの時間を長くする必然性はないので、待機時間は短くてもよい。一方、制御装置200が、コンテンツデータの再生が終了してから再生装置100において再生するコンテンツデータの切り替えをさせる場合には、制御装置200は再生装置100における再生の終了を検出した後にコンテンツデータの再生に関する要求の送信を開始しなければならない。よって、再生装置100は、第1の待機時間をより短縮することによってより一層のユーザの利便性の低下の防止を図るために、例えば、第2待機状態St3_2で設定する第2待機時間を、第1待機状態St3_1で設定する第1待機時間よりも長く設定する。
第2待機時間が経過するまでに制御装置200から送信されたコンテンツデータの再生に関する要求が受信されない場合には、再生装置100は、タイムアウトであると判定して第2待機状態St3_2を基本状態St1へと遷移させる(S106)。上記によって、再生状態St1の維持が解除されるので、再生装置100の表示画面には基本画面が表示されることとなる。
また、第2待機時間が経過するまでに制御装置200から送信された再生要求が受信された場合には、再生装置100は、再生状態St1が維持されているコンテンツデータ(すなわち、現在設定されているコンテンツデータ)の再生を再度行う(S120)。
また、第2待機時間が経過するまでに制御装置200から送信されたコンテンツ切替要求が受信された場合には、再生装置100は、第2待機状態St3_2を第3待機状態St3_3へと遷移させる(S122)。
ステップS122により再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態は第3待機状態St3_3へと遷移するので、再生装置100は、上記S112、S114の処理を行う。よって、再生装置100では、基本画面の表示、または、新たに設定されたコンテンツデータの再生が行われる。
図3のステップS116〜S122、およびステップS112、S114に示すように、再生装置100は、コンテンツデータの再生が終了した際に再生するコンテンツデータの切り替えを行う場合、コンテンツデータの再生に係る状態を“再生状態St2 → 待機状態St3 → 再生状態St2”に遷移させる。よって、再生装置100は、コンテンツデータの再生が終了した際に再生するコンテンツデータの切り替えを行う場合においても、基本画面を表示させることなく、再生するコンテンツデータを切り替えることができる。
ここで、再生装置100における、コンテンツデータの再生が終了した場合の再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理についてより具体的に説明する。図5は、本発明の実施形態に係る再生装置100における、コンテンツデータの再生が終了した場合の再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理の一例を示す説明図である。図5では、図4と同様に、再生装置100と連携して処理を行う、コンテンツ再生システム1000を構成する制御装置200、サーバ300を併せて示している。
また、図5は、図4と同様に、再生装置100がコンテンツデータの再生に関する要求に基づく処理を行う制御部(後述する)と各種画面を表示する表示部(後述する)とを備える場合における処理の一例を示している。また、図5は、図4と同様に、再生装置100が再生要求に基づくコンテンツデータの再生処理を行うことによって再生画面を表示させている場合(S300)、すなわち再生装置100が再生状態St2にある場合における処理の一例を示している。
ステップS300において再生しているコンテンツデータの再生が終了すると、再生装置100は、第2待機時間を設定して、再生画面の表示を4秒(第2待機時間の一例)維持させる(S302)。
制御装置200は、コンテンツ設定要求を送信する(S304)。ステップS304において制御装置200から送信されたコンテンツ設定要求を受信した再生装置100は、第2待機時間の経過後に第3待機時間を設定して、再生画面の表示を5秒(第2待機時間の一例)さらに維持させる(S306)。
また、再生装置100は、受信されたコンテンツ設定要求に基づいてサーバ300と通信を行い、コンテンツ設定要求に対応する再生対象のコンテンツデータを設定する(S308)。ステップS308においてコンテンツデータの設定が完了すると、再生装置100は、コンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答(コンテンツ設定要求に対する応答の一例)を、制御装置200へ送信する(S310)。
ステップS310において再生装置100から送信されたコンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答を受信した制御装置200は、再生要求を送信する(S312)。ステップS312において制御装置200から送信された再生要求を受信した再生装置100は、第3待機時間の経過後にステップS210において設定したコンテンツデータの再生を行う(S314)。よって、再生装置100の表示画面には、ステップ308において新たに設定されたコンテンツデータに対応する画像を示す再生画面が表示される。
コンテンツ再生システム1000では、再生装置100が制御装置200およびサーバ300と連携して例えば図5に示す処理を行うことによって、再生されていたコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面が新たに設定したコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面へと切り替えられる。ここで、図5に示すように、再生装置100では、再生するコンテンツデータの切り替えの際に基本画面が表示されない。したがって、再生装置100は、例えば図5に示す処理を行うことによって、コンテンツデータの再生が終了した場合における再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化を図ることができる。
再生装置100は、例えば図3に示す処理を行うことによって、コンテンツデータの再生に係る状態を選択的に遷移させる。再生装置100は、第1の待機時間(第1待機時間、第2待機時間)と第2の待機時間(第3待機時間)という2段階の待機時間を設けることによって、ユーザの利便性の低下を防止しながら基本画面を表示させずに再生するコンテンツデータの切り替える。したがって、図3に示す処理を行う再生装置100を有することによって、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化と、ユーザの利便性の低下の防止とを図ることが可能なコンテンツ再生システムが実現される。
[2]再生装置100における処理の第2の例
再生処理装置100が本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理として図3に示す処理を行うことによって、ユーザの利便性の低下を防止しながら、基本画面を表示させずに再生するコンテンツデータを切り替えることができる。しかしながら、本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理は、図3に示す処理に限られない。そこで次に、本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る再生装置100における他の処理について説明する。
図6は、本発明の実施形態に係る再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態の遷移の他の例を示す状態遷移図である。図6に示す処理を行う再生装置100は、コンテンツデータの再生に係る状態として、図3と同様に、基本状態St1と、再生状態St2と、待機状態St3とを有する。
図3と図6とを比較すると、図6に示す処理を行う再生装置100は、図3に示す処理を行う場合と基本的に同様の処理を行うことによって、基本状態St1と、再生状態St2と、待機状態St3とを選択的に遷移させる。また、図3と図6とを比較すると、図6に示す待機状態St3が、保留状態St3_4をさらに有している点が異なることが分かる。ここで、保留状態St3_4は、再生装置100が第2の待機時間(第3待機時間)の設定を、サーバ300との間における受信されたコンテンツ設定要求に応じた通信が終了するまで保留する待機状態である。
例えば図4のステップS210に示したように、コンテンツ設定要求が受信された場合には、再生装置100は、受信されたコンテンツ設定要求に基づいてサーバ300と通信を行う。ここで、再生装置100とサーバ300との間の通信は、例えば、ネットワークの遅延や、サーバ300におけるコンテンツデータに係る処理(例えば再生装置100が対応するコーデックでエンコードされたコンテンツデータの生成処理など)によって、ある程度の時間がかかる場合がある。そのため、仮に、第3待機状態St3_3において設定した第3待機時間(第2の待機時間)内にサーバ300との間における受信されたコンテンツ設定要求に応じた通信が終了しなかった場合には、タイムアウトにより基本画面が表示画面に表示されてしまう可能性がある。
また、例えば図4のステップS212、S214に示したように、再生装置100から送信されたコンテンツ設定要求に対する応答を受信した制御装置200は、その後何らの処理を行わないことは考えにくく、再生要求が送信されることが想定される。つまり、例えば図4のステップS212に示す応答の送信後にまで保留状態を維持した場合には、制御装置200のユーザの待ち時間(第1待機時間+保留時間+第2待機時間)が不要に長くなる恐れがあり、利便性の低下が起こりうる。
そこで、再生装置100は、第1待機状態または第2待機状態において設定された第1の待機時間(第1待機時間、第2待機時間)の経過前にコンテンツ切替要求が受信された場合には、保留状態St3_4へと遷移させる。そして、再生装置100は、例えば、サーバ300との間における受信されたコンテンツ設定要求に応じた通信が終了して制御装置200へコンテンツ設定要求に対する応答を送信するときに、保留状態St3_4を第3待機状態St3_3へと遷移させる。上記によって、再生装置100は、図3に示す処理を行う場合よりも、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化と、ユーザの利便性の低下の防止とをさらに図ることが可能となる。
より具体的に説明すると、再生装置100は、第1待機状態または第2待機状態において設定された第1の待機時間(第1待機時間、第2待機時間)の経過前にコンテンツ切替要求が受信された場合には、保留状態St3_4へと遷移させる(S400、S402)。つまり、第1待機状態または第2待機状態において設定された第1の待機時間の経過前にコンテンツ切替要求が受信された場合であっても、再生装置100は、第2の待機時間を設定しない。
また、第1待機状態または第2待機状態において設定された第1の待機時間の経過前にコンテンツ切替要求が受信された場合には、再生装置100は、受信されたコンテンツ設定要求に基づいてサーバ300と通信を行う。ここで、再生装置100は、例えば、サーバ300との通信を開始してから所定の時間経過してもサーバ300から応答がない場合には、タイムアウトであると判定して保留状態St3_4を基本状態St1へと遷移させる(S404)。なお、再生装置100が、例えばサーバ300にコンテンツ設定要求に応じたコンテンツデータが記憶されていない場合などサーバ300との通信が正常に完了されなかった場合においても保留状態St3_4を基本状態St1へと遷移させることが可能であることは、言うまでもない。
サーバ300との通信が終了しコンテンツ設定要求に対応する再生対象のコンテンツデータの設定がされた場合には、再生装置100は、例えば制御装置200に対する応答を送信するときに保留状態St3_4を第3待機状態St3_3へと遷移させる(S406)。
ステップS406により再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態は第3待機状態St_3へと遷移するので、再生装置100は、図3に示すステップS112、S114と同様の処理を行う。よって、再生装置100では、基本画面の表示、または、新たに設定されたコンテンツデータの再生が行われる。
図6に示す処理を行う再生装置100は、図3に示す処理を行う場合と基本的に同様の処理を行うことによって、基本状態St1と、再生状態St2と、待機状態St3とを選択的に遷移させる。よって、再生装置100は、再生するコンテンツデータの切り替えを行う場合において、基本画面を表示させることなく、再生するコンテンツデータを切り替えることができる。
また、再生装置100は、第1待機状態または第2待機状態において設定された第1の待機時間の経過前にコンテンツ切替要求が受信された場合には、保留状態St3_4へと遷移させる。そして、再生装置100は、例えば制御装置200へコンテンツ設定要求に対する応答を送信するときに保留状態St3_4を第3待機状態St3_3へと遷移させる。よって、再生装置100は、図3に示す処理を行う場合よりも、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化と、ユーザの利便性の低下の防止とをさらに図ることが可能となる。
ここで、図6に示す処理を行う再生装置100における再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理について、より具体的に説明する。図7は、本発明の実施形態に係る再生装置100における再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理の他の例を示す説明図である。図7では、図4と同様に、再生装置100と連携して処理を行う、コンテンツ再生システム1000を構成する制御装置200、サーバ300を併せて示している。
また、図7は、図4と同様に、再生装置100がコンテンツデータの再生に関する要求に基づく処理を行う制御部(後述する)と各種画面を表示する表示部(後述する)とを備える場合における処理の一例を示している。また、図7は、図4と同様に、再生装置100が再生要求に基づくコンテンツデータの再生処理を行うことによって再生画面を表示させている場合(S500)、すなわち再生装置100が再生状態St2にある場合における処理の一例を示している。
制御装置200は停止要求を送信する(S502)。ステップS502において制御装置200から送信された停止要求を受信すると、再生装置100は、第1待機時間を設定して、再生画面の表示を2秒(第1待機時間の一例)維持させる(S504)。
ステップS502において停止要求を送信した制御装置200は、コンテンツ設定要求を送信する(S506)。ステップS506において制御装置200から送信されたコンテンツ設定要求を受信した再生装置100は、第1待機時間の経過後に行う第3待機時間の設定を保留する(S508)。また、再生装置100の表示画面に表示されている再生画面の表示を維持する。
また、再生装置100は、受信されたコンテンツ設定要求に基づいてサーバ300と通信を行い、コンテンツ設定要求に対応する再生対象のコンテンツデータを設定する(S510)。ステップS510においてコンテンツデータの設定が完了すると、再生装置100は、ステップS508の保留処理を解除して第3待機時間を設定し、再生画面の表示を5秒(第3待機時間の一例)さらに維持させる(S512)。また、ステップS510においてコンテンツデータの設定が完了すると、再生装置100は、コンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答(コンテンツ設定要求に対する応答の一例)を制御装置200へ送信する(S514)。なお、再生装置100は、例えばステップS514における応答の送信処理を行うとき(例えば、応答の送信の直前、直後、同時など)に、ステップS512の処理を行ってもよい。
ステップS514において再生装置100から送信されたコンテンツデータの設定が完了した旨を示す応答を受信した制御装置200は、再生要求を送信する(S516)。ステップS516において制御装置200から送信された再生要求を受信した再生装置100は、第3待機時間の経過後にステップS510において設定したコンテンツデータの再生を行う(S518)。よって、再生装置100の表示画面には、ステップ510において新たに設定されたコンテンツデータに対応する画像を示す再生画面が表示される。
コンテンツ再生システム1000では、再生装置100が制御装置200およびサーバ300と連携して例えば図7に示す処理を行うことによって、再生されていたコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面が新たに設定したコンテンツデータが示す画像が表示された再生画面へと切り替えられる。ここで、図7に示すように、再生装置100では、再生するコンテンツデータの切り替えの際に基本画面が表示されない。したがって、再生装置100は、例えば図7に示す処理を行うことによって、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化を図ることができる。
また、再生装置100は、図7のステップS508、S512に示すように、ステップS510におけるサーバ300との通信によりコンテンツデータの設定がされるまで、第3待機時間(第2の待機時間)を設定しない。よって、仮に第3待機時間内にサーバ300との間におけるコンテンツ設定要求に応じた通信が終了しなかったとしても、再生装置100は、タイムアウトにより基本画面を表示画面に表示しない。よって、再生装置100は、図7に示す処理を行うことによって、図4に示す処理を行う場合よりも、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化をさらに図ることが可能となる。
再生装置100は、例えば図6に示す処理を行うことによって、コンテンツデータの再生に係る状態を選択的に遷移させる。再生装置100は、図3に示す処理を行う場合と同様に、第1の待機時間(第1待機時間、第2待機時間)と第2の待機時間(第3待機時間)という2段階の待機時間を設けることによって、ユーザの利便性の低下を防止しながら、基本画面を表示させずに再生するコンテンツデータの切り替える。したがって、図6に示す処理を行う再生装置100を有することによって、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化と、ユーザの利便性の低下の防止とを図ることが可能なコンテンツ再生システムが実現される。
(本発明の実施形態に係る再生装置)
再生装置100は、例えば図3、図6に示す処理を行うことによって本発明の実施形態に係る切り替えアプローチを実現する。次に、上述した本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理を行うことが可能な、本発明の実施形態に係る再生装置100の構成について説明する。なお、以下では、再生装置100が、コンテンツデータを再生することによりコンテンツデータが示す画像を表示画面に表示させる場合を例に挙げて説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る再生装置100の構成の一例を示すブロック図である。図8では、再生装置100とネットワーク500で接続された制御装置200とサーバ300とを併せて示している。なお、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000は、再生装置100と、制御装置200、サーバ300それぞれとが、ネットワーク500を介して、または直接的に通信を行う構成であってもよい。また、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000では、例えば、制御装置200およびサーバ300が1つの装置で構成されていてもよい。
ここで、サーバ300は、コンテンツデータを記憶し、ネットワーク500を介してコンテンツデータを再生装置100などの外部装置に送信することによって当該外部装置にコンテンツデータの再生をさせる。コンテンツ再生システム1000がDLNA規格に沿ったシステムである場合、サーバ300は、DMSとしての役目を果たす。
また、制御装置200は、再生装置100に対してコンテンツデータの再生に関する要求を送信し、再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る処理を再生装置10の外部から制御する。コンテンツ再生システム1000がDLNA規格に沿ったシステムである場合、制御装置200は、DMCとしての役目を果たす。
また、再生装置100は、制御装置200から送信されたコンテンツデータの再生に関する要求に基づいて、ネットワーク500を介してサーバ300から取得したコンテンツデータを自装置にて再生する。コンテンツ再生システム1000がDLNA規格に沿ったシステムである場合、再生装置100は、DMRとしての役目を果たす。
また、ネットワーク500としては、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの有線ネットワーク、無線LAN(WLAN;Wireless Local Area Network)や基地局を介した無線WAN(WWAN;Wireless Wide Area Network)などの無線ネットワーク、あるいは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルを用いたインターネットなどが挙げられる。
図8を参照すると、再生装置100は、通信部102と、制御部104と、表示部106と、操作部108とを備える。
また、再生装置100は、例えば、ROM(Read Only Memory;図示せず)や、RAM(Random Access Memory;図示せず)、記憶部(図示せず)などを備えてもよい。再生装置100は、例えば、データの伝送路としてのバス(bus)により各構成要素間を接続する。
ここで、ROM(図示せず)は、制御部104が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。RAM(図示せず)は、制御部104により実行されるプログラムなどを一次記憶する。記憶部(図示せず)は再生装置100が備える記憶手段であり、コンテンツデータやアプリケーションなど様々なデータを記憶する。記憶部(図示せず)としては、後述する記録媒体が挙げられる。
[再生装置100のハードウェア構成例]
図9は、本発明の実施形態に係る再生装置100のハードウェア構成の一例を示す説明図である。再生装置100は、例えば、MPU150と、ROM152と、RAM154と、記録媒体156と、入出力インタフェース158と、操作入力デバイス160と、表示デバイス162と、通信インタフェース164とを備える。また、再生装置100は、例えば、データの伝送路としてのバス166で各構成要素間を接続する。
MPU150は、MPU(Micro Processing Unit)や、制御機能を実現するための複数の回路が集積された集積回路などで構成され、再生装置100全体を制御する制御部104として機能する。また、MPU150は、再生装置100において、後述する再生処理部120、および再生制御部122としての役目を果たすこともできる。
ROM152は、MPU150が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶し、また、RAM154は、例えば、MPU150により実行されるプログラムなどを一次記憶する。
記録媒体156は、記憶部(図示せず)として機能し、例えばコンテンツデータやアプリケーションなど、様々なデータを記憶する。ここで、記録媒体156としては、例えば、ハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)などの不揮発性メモリ(nonvolatile memory)が挙げられる。また、再生装置100は、再生装置100から着脱可能な記録媒体156を備えることもできる。
入出力インタフェース158は、例えば、操作入力デバイス160や、表示デバイス162を接続する。操作入力デバイス160は、操作部106として機能し、また、表示デバイス162は、表示部108として機能する。ここで、入出力インタフェース158としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子や、DVI(Digital Visual Interface)端子、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子、各種処理回路などが挙げられる。また、操作入力デバイス160は、例えば、再生装置100上に備えられ、再生装置100の内部で入出力インタフェース158と接続される。操作入力デバイス160としては、例えば、ボタン、方向キー、ジョグダイヤルなどの回転型セレクター、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられる。また、表示デバイス162は、例えば、再生装置100上に備えられ、再生装置100の内部で入出力インタフェース158と接続される。表示デバイス162としては、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display;LCD)や有機ELディスプレイ(organic ElectroLuminescence display。または、OLEDディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)ともよばれる。)などが挙げられる。なお、入出力インタフェース158が、再生装置100の外部装置としての操作入力デバイス(例えば、キーボードやマウスなど)や表示デバイス(例えば、外部ディスプレイなど)と接続することもできることは、言うまでもない。また、表示デバイス162は、例えばタッチスクリーンなど、表示とユーザ操作とが可能なデバイスであってもよい。
通信インタフェース164は、再生装置100が備える通信手段であり、ネットワークを介して(あるいは、直接的に)、制御装置200や、サーバ300などの外部装置と無線/有線で通信を行うための通信部102として機能する。ここで、通信インタフェース164としては、例えば、通信アンテナおよびRF回路(無線通信)や、IEEE802.15.1ポートおよび送受信回路(無線通信)、IEEE802.11bポートおよび送受信回路(無線通信)、あるいはLAN端子および送受信回路(有線通信)などが挙げられる。
再生装置100は、例えば図9に示す構成によって、本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理を行う。なお、本発明の実施形態に係る再生装置100のハードウェア構成は、図9に示す構成に限られない。例えば、再生装置100は、オシレータなどで構成されたタイマを別途備えていてもよい。上記タイマは、例えば各待機時間の経過の判定に用いられる。
また、再生装置100は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)と、増幅器(アンプ)やスピーカなどから構成される音声出力デバイスとを備えてもよい。上記DSPや音声出力デバイスを備えることによって、再生装置100は、待機状態のときに制御装置200から送信されたコンテンツデータの再生に関する要求を受信した場合において、コンテンツデータの再生に関する要求が受信されたことを音声にてユーザに通知することができる。
再度図8を参照して、再生装置100の構成要素について説明する。通信部102は、再生装置100が備える通信手段であり、ネットワークを介して(あるいは、直接的に)、制御装置200やサーバ300などの外部装置と無線/有線で通信を行う。また、通信部102は、例えば、制御部104により通信が制御される。
ここで、通信部102としては、例えば、通信アンテナおよびRF回路や、LAN端子および送受信回路などが挙げられるが、上記に限られない。例えば、通信部102は、ネットワークを介して外部装置と通信可能な任意の構成をとることができる。
制御部104は、例えば、MPUや、各種処理回路が集積された集積回路などで構成され、再生装置100全体を制御する役目を果たす。また、制御部104は、再生処理部120と、再生制御部122とを備え、本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理を主導的に行う役目を果たす。また、制御部104は、通信部102を介した外部装置との通信を制御する通信制御部(図示せず)を備えていてもよい。
再生処理部120は、通信部102が受信したコンテンツデータの再生に関する要求に応じた、コンテンツデータの再生に係る処理を行う。また、再生処理部120における処理の実行は、再生制御部122により制御される。
再生制御部122は、再生処理部120におけるコンテンツデータの再生に係る処理の実行の状態を制御する。
より具体的には、再生制御部122は、例えば、再生処理部120が再生状態にあるときに停止要求が受信された場合、または再生状態にあるときにコンテンツデータの再生が終了した場合には、第1の待機時間を設定して第1の待機時間が経過するまで再生処理部120における再生状態を維持させる。よって、再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態は、再生状態St2から第1待機状態St3_1または第2待機状態St3_2へと遷移する。また、表示部106の表示画面には、再生画面の表示が維持される。
また、再生制御部122は、例えば、第1の待機時間の経過前にコンテンツ設定要求が受信された場合には、第1の待機時間経過後に第2の待機時間をさらに設定して第2の待機時間が経過するまで再生処理部120における再生状態をさらに維持させる。よって、再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態は、第1待機状態St3_1または第2待機状態St3_2から第3待機状態St3_3へと遷移する。また、表示部106の表示画面には、再生画面の表示が維持される。
また、再生制御部122は、例えば、第2の待機時間が経過するまでに再生要求が受信された場合には、再生処理部120にコンテンツ設定要求に応じて新たに設定したコンテンツデータの再生を行わせる。よって、表示部106の表示画面には、維持されていた再生画面から切り替わった、新たに設定されたコンテンツデータに対応する再生画面が表示される。
また、再生制御部122は、例えば、第1の待機時間が経過するまでにコンテンツ設定要求が受信されない場合、または第2の待機時間が経過するまでに再生要求が受信されない場合には、再生処理部120におけるコンテンツデータの再生に係る処理の実行の状態を再生状態から基本状態へと遷移させる。よって、再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態は、第3待機状態St3_3から基本状態St1へと遷移し、表示部106の表示画面には、基本画面が表示される。
再生制御部122は、例えば上記のように再生処理部120におけるコンテンツデータの再生に係る処理の実行の状態を制御することによって、再生するコンテンツデータの切り替えに係る処理を制御する。
なお、再生制御部122における制御に係る処理は、上記に限られない。例えば、再生制御部122は、第1の待機時間の経過前または第2の待機時間の経過前に停止要求が受信された場合には、停止要求に応じた処理を再生処理部120に行わせない。また、再生制御部122は、例えば、第1の待機時間の経過前にコンテンツ設定要求が受信された場合、または、第2の待機時間の経過前に再生要求が受信された場合には、コンテンツデータの再生に関する要求を受信したことをユーザに対して通知させる処理を行う。つまり、再生制御部122は、上述した図3、図6に示すコンテンツデータの再生に係る処理を主導的に行う役目を果たす。
再生制御部122は、例えば上記のように再生処理部120における処理の実行の状態を制御する。再生制御部122が再生処理部120における処理の実行の状態を制御することによって、再生装置100では、上述した図3、図6に示すコンテンツデータの再生に係る処理(本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理)が実現される。
制御部104は、再生処理部120と再生制御部122とを備えることによって、本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理を主導的に行う役目を果たす。なお、本発明の実施形態に係る再生装置100が備える制御部104の構成が、上記に限られないことは、言うまでもない。
表示部106は、再生装置100が備える表示手段であり、表示画面に様々な情報を表示する。表示部106の表示画面に表示される画面としては、例えば、基本画面や、コンテンツデータに対応する再生画面、所望する動作を再生装置100に対して行わせるための操作画面などが挙げられる。ここで、表示部106としては、例えば、LCDや有機ELディスプレイなどが挙げられるが、上記に限られない。例えば、再生装置100は、表示部106を、タッチスクリーンで構成することもできる。上記の場合には、表示部106は、ユーザ操作および表示の双方が可能な操作表示部として機能することとなる。
操作部108は、ユーザによる操作を可能とする再生装置100が備える操作手段である。再生装置100は、操作部108を備えることによって、ユーザ操作を可能とし、ユーザ操作に応じてユーザが所望する処理を行うことができる。ここで、操作部108としては、例えば、ボタン、方向キー、ジョグダイヤルなどの回転型セレクタ、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられる。
再生装置100は、例えば、図8に示す構成によって、本発明の実施形態に係る切り替えアプローチに係る処理を実現することができる。
以上のように、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000は、再生装置100と、コンテンツデータの再生に関する要求を送信する制御装置200と、コンテンツデータを記憶するサーバ300とを有する。再生装置100は、再生状態にあるときに停止要求が受信された場合、または再生状態のときにコンテンツデータの再生が終了した場合に、第1の待機時間(第1待機時間、第2待機時間)と第2の待機時間(第3待機時間)という2段階の待機時間を設け、再生状態を維持する。
ここで、再生装置100は、第1の待機時間が経過するまでにコンテンツ設定要求が受信されない場合には、再生状態の維持を解除して再生状態をコンテンツデータの再生を行っていない基本状態へと遷移させる。よって、制御装置200のユーザがコンテンツデータの停止を所望している場合であっても、当該ユーザは第1の待機時間しか待つ必要はないので、ユーザの利便性の低下を防止することができる。また、再生装置100は、第1の待機時間が経過するまでにコンテンツ設定要求が受信された場合には、第1の待機時間経過後に第2の待機時間を設定(待機時間の延長に相当)して、再生状態をさらに維持する。そして、再生装置100は、第2の待機時間が経過するまでに設定したコンテンツデータに対する再生要求が受信された場合には、再生装置100は、再生要求に応じて設定したコンテンツデータの再生を行う。よって、再生装置100におけるコンテンツデータの再生に係る状態は再生状態から基本状態へと遷移しないので、再生装置100は、基本画面を表示画面に表示させることなく再生するコンテンツデータの切り替えを行うことができる。つまり、再生装置100では、従来のコンテンツ再生システムにおいて生じうる問題の発生が防止される。また、再生装置100は、第2の待機時間が経過するまでに設定されたコンテンツデータに対する再生要求が受信されない場合には、再生状態の維持を解除して再生状態から基本状態へと遷移させる。よって、再生装置100では、2段階の待機時間が経過したときに制御装置200から送信されたコンテンツデータの再生に関する要求が受信されていない場合に、再生状態が維持され続けることによって表示画面の表示が再生画面から基本画面へと戻らない事態(ユーザの利便性を低下させうる事態)が生じることはない。
したがって、再生装置100を有することによって、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化と、ユーザの利便性の低下の防止とを図ることが可能なコンテンツ再生システムが実現される。
また、例えばDLNA規格ではコンテンツデータを連続再生させる方法が一意に規定されていないので、制御装置200から様々なパターンでコンテンツデータの再生に関する要求が送信される可能性がある。ここで、再生装置100では、例えば、再生制御部122が、第1の待機時間の経過前または第2の待機時間の経過前に停止要求が受信された場合には、停止要求に応じた処理を再生処理部120に行わせない。よって、再生装置100は、再生するコンテンツデータの切り替えを行う際に様々なパターンでコンテンツデータの再生に関する要求が送信された場合であっても、基本画面が表示されることを防止することができる。したがって、再生装置100は、再生するコンテンツデータの切り替えのより一層の円滑化を図ることができる。
また、再生装置100は、例えば、第2の待機時間(第3待機時間)を第1の待機時間(第1待機時間、第2待機時間)よりも長く設定する。また、再生装置100は、例えば、第2待機状態において設定する第1の待機時間(第2待機時間)を、第1待機状態において設定する第1の待機時間(第1待機時間)よりも長く設定する。上記のように、再生装置100のコンテンツデータの再生に係る状態や受信されたコンテンツデータの再生に関する要求に応じて待機時間を変えることによって、再生装置100は、コンテンツの切り替えに係る停止要求と再生停止のための停止要求とを区別できないときであっても、ユーザの待ち時間を短縮させることができる。したがって、再生装置100は、ユーザの利便性の低下をさらに防止することができる。
また、再生装置100は、待機状態のときに実行可能なコンテンツデータの再生に関する要求が受信された場合には、例えば、当該コンテンツデータの再生に関する要求が受信されたことをユーザに通知する。したがって、再生装置100は、ユーザに安心感を与えることが可能であるので、ユーザの利便性の低下をさらに防止することができる。
さらに、再生装置100は、例えば、受信されたコンテンツ設定要求に応じたサーバ300との通信によりコンテンツデータの設定がされるまで、第2の待機時間(第3待機時間)を設定しないことができる。ここで、再生装置100とサーバ300との間の通信は、例えば、ネットワークの遅延や、サーバ300におけるコンテンツデータに係る処理などによって、ある程度の時間がかかる場合がある。そのため、仮に設定した第2の待機時間内にサーバ300との間における受信されたコンテンツ設定要求に応じた通信が終了しなかった場合には、タイムアウトにより基本画面が表示画面に表示されてしまうことが起こる可能性がある。上記のように第2の待機時間の設定を保留することによって、再生装置100は、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化をさらに図ることができる。
以上、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000を構成する構成要素として再生装置100を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、テレビジョン放送を受信するテレビ受像機、PCやPDA(Personal Digital Assistant)、サーバなどのコンピュータ、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などの携帯型通信装置、映像/音楽再生装置、映像/音楽記録再生装置、携帯型ゲーム機など、様々な機器に適用することができる。
また、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000を構成する構成要素として制御装置200を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、PCやPDA、サーバなどのコンピュータ、携帯電話やPHSなどの携帯型通信装置、映像/音楽再生装置、映像/音楽記録再生装置、携帯型ゲーム機など、本発明の実施形態に係るコンテンツデータの再生に関する要求の送信が可能な様々な機器に適用することができる。
また、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム1000を構成する構成要素としてサーバ300を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、PCやサーバなどのコンピュータ、映像/音楽再生装置、映像/音楽記録再生装置など、様々な機器に適用することができる。
(本発明の実施形態に係るプログラム)
コンピュータを、本発明の実施形態に係る再生装置として機能させるためのプログラムによって、再生するコンテンツデータの切り替えの円滑化と、ユーザの利便性の低下の防止とを図ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明の実施形態に係る再生装置は、図8に示す再生処理部120および再生制御部122を個別に備える(例えば、それぞれを個別の処理回路で実現する)こともできる。
また、上記では、コンピュータを、本発明の実施形態に係る再生装置として機能させるためのプログラム(コンピュータプログラム)が提供されることを示したが、本発明の実施形態は、さらに、上記プログラムを記憶させた記録媒体も併せて提供することができる。
また、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システムは、DLNA規格に沿った装置で構成されることに限らず、本発明の実施形態に係る切り替えアプローチを適用することが可能な、任意の規格に沿った装置で構成されてもよい。
上述した構成は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、当然に、本発明の技術的範囲に属するものである。