JP5548886B2 - レーザマーキング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザマーキング方法に関する。
レーザマーキング方法としては、例えば特許文献1及び特許文献2に記載の方法が知られている。
特許文献1には、鮮明で変色し難いマーク部をレーザマーキングによって形成するために、染色可能なプラスチック基材上の表面側にレーザ光と反応可能な着色剤を含む反応着色層を形成し、染色によって前記着色層に地色を濃色化する組合せ色で染色層を形成し、レーザ光を照射してマーキングすることが記載されている。
特許文献2は、樹脂成形体の表面に、高エネルギーパルスレーザを照射して、任意形状の模様、文字又は記号をマーキングするレーザマーキング方法であって、無機粒子を含有する樹脂粉末を、前記樹脂成形体の表面に塗布し、マーキング形状に対応してレーザ光を1kHz〜50kHzのパルスで照射することによって、樹脂成形体の表面に明瞭にマーキング形状を発現させることを提案している。
しかしながら、特許文献1及び2に記載されている技術では、レーザマーキング方法により形成されるマーキング形状が鮮明性及び堅牢性に著しく劣るという致命的な欠点がある。
このような問題点を解決したものとして、特許文献3に記載の技術が提案されている。特許文献3では、熱可塑性材料から成る基剤の表面に色料を分散した状態で含有する色料含有層を形成し、この色料含有層に予め定めるマーキング形状に沿ってレーザ光を照射して、前記レーザ光を照射した部分の基材を軟化させ、この軟化した部分に前記色料含有層の色料を混在させることによって、基材の表面に前記予め定めるマーキング形状を発現させている。
しかしながら、この方法では、形成される色料含有層が厚くなるため、レーザ光を照射して基材の表面に色料を定着させるためには高い出力エネルギーが必要となる。レーザ光の出力エネルギーが高くなると、それに伴ってレーザフルエンスが大きくなり、結果として形成されるマーキング形状が大きくなることが避けられない。従って、特許文献3の方法によっても、基材表面に例えば幅20μm程度といった極めて微細な文字又は図柄を描くことは困難であった。
日本国特開2005−297326号公報 日本国特開平8−174263号公報 日本国特開2008−12869号公報
本発明は、基材の表面に予め定める文字又は図柄等の極めて微細なマーキング形状を、鮮明にかつ高い堅牢性で形成することができるレーザマーキング方法を提供することを主な課題とする。
本発明は、下記項1〜6に示すレーザマーキング方法、マーキング形状が形成された基材、及び基材の判別方法を提供する。
項1. (1)熱可塑性材料から成る基材の表面に色素を蒸着し、色素の薄膜を形成する工程、及び
(2)形成された色素の薄膜に予め定めるマーキング形状に沿ってレーザ光を照射して、前記レーザ光を照射した部分の基材を軟化させ、該軟化した部分に前記色素を混在させることによって、基材の表面に前記予め定めるマーキング形状を発現させる工程
を含むレーザマーキング方法。
項2. 前記工程(1)において、色素の蒸着を気相転写法により行う項1に記載のレーザマーキング方法。
項3. 前記色素は、染料及び顔料からなる群からなる群から選ばれる少なくとも1種である項1又は2に記載のレーザマーキング方法。
項4. 前記予め定めるマーキング形状に沿って前記色素の薄膜に照射されるレーザ光は、精密集光されている、項1〜3のいずれかに記載のレーザマーキング方法。
項5. 項1〜4のいずれかに記載の方法によりマーキング形状が形成された基材。
項6. 項1〜5のいずれかに記載の方法によりマーキング形状が形成された基材の判別方法であって、基材にマーキングされた標識又は図柄の存在をチェックする工程を備えている、マーキング形状が形成された基材の判別方法。
本発明は、以下の2つの工程
(1)熱可塑性材料から成る基材の表面に色素を蒸着し、色素の薄膜を形成する工程、及び
(2)形成された色素の薄膜に予め定めるマーキング形状に沿ってレーザ光を照射して、前記レーザ光を照射した部分の基材を軟化させ、該軟化した部分に前記色素を混在させることによって、基材の表面に前記予め定めるマーキング形状を発現させる工程
を含むことを特徴とするレーザマーキング方法である。以下、工程(1)及び(2)について詳述する。
工程(1)
本発明の工程(1)は、熱可塑性材料から成る基材の表面に色素を蒸着し、色素の薄膜を形成する工程である。
基材として使用される熱可塑性材料は、レーザを照射した部分が溶融又は軟化する材料であれば特に限定されない。基材の形状は特に限定されず、例えば、板状、繊維状の基材が使用できる。
板状の基材としては、例えば、一様な厚みの熱可塑性材料(プラスチック基板)が挙げられる。このような熱可塑性材料としては、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、セルロイド、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンゴム、及びシリコーンゴム等が挙げられる。これらの板状基材の中でも、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂及びポリ塩化ビニルが好ましく、ポリエステル及びポリカーボネートがより好ましい。また、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
繊維状の基材としては、例えば、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、無機繊維等が挙げられる。
合成繊維としては、具体的には、ポリエステル、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン、アクリル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等が挙げられる。
半合成繊維としては、具体的には、アセテート、トリアセテート、プロミックス等を例示できる。
再生繊維としては、具体的には、レーヨン、キュプラ等を例示できる。
これらの繊維状基材の中でも、合成繊維が好ましく、ポリエステルがより好ましい。ポリエステルの例としては、より具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等が挙げられる。
繊維状基材は、これら繊維の単独、これら繊維の混紡、交撚及び合撚のいずれであってもよい。
繊維状基材は、芯鞘構造を有していてもよい。芯鞘構造の人造繊維としては、例えば、芯にスリットヤーンを用い、その周りを他の繊維(紡績糸又はフィラメント糸)で巻き付けたもの、芯に紡績糸又はフィラメント糸を用い、その周りをスリットヤーンで巻き付けたもの、内部が芯鞘構造であるモノフィラメント糸等を挙げることができる。
人造繊維の太さは、均一であっても、不均一であってもよい。また、人造繊維の断面は、例えば、円形、楕円形、Y形、十字形、W形、L形、T形、中空形、三角形、扁平形、星形、繭形、八葉形、ドックボーン形(又はダンベル)等のいずれであってもよい。
繊維状基材には、これら繊維の他、これら繊維の一次加工品、例えば糸、ニット、織物、編物、不織布等が包含される。
また、本発明の繊維状基材は、天然繊維、例えばセルロース繊維、獣毛繊維、絹等が混紡されていてもよい。
該基材の表面に蒸着する色素は、減圧下で基材に蒸着するものであればよく、例えば、固体が昇華して気体となり基材表面に付着する色素、固体から液体を経て気体となり基材表面に付着する色素、液体が蒸発して気体となり基材表面に付着する色素が挙げられる。固体が昇華して気体となり基材表面に付着する色素は、一般に昇華性色素と呼ばれるが、昇華性色素であっても、温度、圧力等の条件によって、固体から液体に変化した後、気体となって基材表面に蒸着する場合もある。
基材の厚みは特に限定されない。例えば、前記板状の熱可塑性材料からなる基材の場合は、通常少なくとも10μm程度、好ましくは10μm〜300mm程度、より好ましくは30μm〜10mm程度、最も好ましくは50μm〜3mm程度である。
基材の表面に色素を蒸着する方法としては、例えば、気相転写法、真空蒸着法等が挙げられる。これらの方法により、基材表面に色素を均一に塗布し、基材の表面に色素の薄膜を形成することができる。
気相転写法としては、例えば、色素を溶解又は微粒子分散させた染色用用材を電子計算機にて管理された色データに基づいて基体に塗布しておき、前記染色用用材が塗布された前記基体の塗布面を真空中に前記基材と非接触に対向させるとともに前記基体を加熱することにより色素を蒸発及び/又は昇華させ、該色素を前記基材に接触(蒸着)させることにより、色素の薄膜を形成させる方法が挙げられる。
本発明において使用できる染色用用材(色素)としては、染料、顔料等が挙げられる。これらの中でも、染料が好ましく、色素を溶解又は微粒子分散させた昇華性のある分散染料又は油溶性染料を使用するのが特に好ましい。
さらに、染料を使用する場合は、前記基材との親和性が高く、前記工程(2)において、弱いレーザ光の照射によっても、基材と混在する染料が好ましい。
染色用用材(色素)の具体例としては、例えば、C.I.Disperse Yellow、C.I.Disperse Red、C.I.Disperse Blue、C.I.Disperse Orange、C.I.Disperse Violet、C.I.Disperse Green、C.I.Disperse Brown、C.I.Disperse Black、C.I.Solvent Yellow、C.I.Solvent Orange、C.I.Solvent Red、C.I.Solvent Violet、C.I.Solvent Blue、C.I.Solvent Green、C.I.Solvent Brown等が挙げられる。
C.I.Disperse Yellowの具体例としては、 C.I.Disperse Yellow 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,16,17,18,19,22,24,26,27,31,32,33,34,35,42,43,44,50,51,54,56,57,58,59,60,61,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100,101,102,103,104,105,106,107,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118,119,120,121等が挙げられる。
C.I.Disperse Redの具体例としては、C.I.Disperse Red 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,25,30,31,32,33,34,35,36,38,41,43,46,50,51,53,54,55,56,58,59,60,61,63,65,66,69,70,72,73,75,76,81,82,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,96,97,98,100,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,115,116,117,118,120,121,122,123,125,126,127,128,129,130,131,132,133,134,135,136,137,138,139,140,141,142,143,144,145,146,147,148,149,150,151,152,153,154,155,156,157,158,159,160,161,162,163,164,165,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,178,179,180,181,182,183,184,185,186,187,188,189,190,191,192,193,194,195,229,302等が挙げられる。
C.I.Disperse Blueの具体例としては、C.I.Disperse Blue 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,26,27,28,30,31,32,33,34,35,36,38,39,40,42,43,44,45,51,52,53,54,55,56,58,60,61,62,63,64,65,66,68,70,72,73,76,77,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100,101,102,103,104,105,106,107,108,109,111,112,113,114,115,116,117,118,119,121,122,123,124,125,126,127,128,130,131,132,133,134,136,137,138,139,140,141,142,143,144,145,146,147,148,149,150,151,152,153,154,155,156,158,159,160,161,162,163,164,165,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175等が挙げられる。
C.I.Disperse Orangeの具体例としては、C.I.Disperse Orange 1,2,3,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,42,43,44,45,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91等が挙げられる。
C.I.Disperse Violetの具体例としては、C.I.Disperse Violet 1,2,3,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,31,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60等が挙げられる。
C.I.Disperse Greenの具体例としては、C.I.Disperse Green 1,2,5,6等が挙げられる。
C.I.Disperse Brownの具体例としては、C.I.Disperse Brown 1,2,3,4,5,7,8,9,10,11等が挙げられる。
C.I.Disperse Blackの具体例としては、C.I.Disperse Black 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,20,22,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34等が挙げられる。
C.I.Solvent Yellowの具体例としては、C.I.Solvent Yellow 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,68,69,70,71,72,73,74,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100,101等が挙げられる。
C.I.Solvent Orangeの具体例としては、C.I.Solvent Orange 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67等が挙げられる。
C.I.Solvent Redの具体例としては、C.I.Solvent Red 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,89,90,91,92,96,97,98,99,100,102,103,104,105,106,108,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118,120,121,122,123,124,125,126,127,128,129,130,131,132,133,134,135,136,137,138,139,140,141,142,143,144,145,146,147,148,149,150,151,155等が挙げられる。
C.I.Solvent Violetの具体例としては、C.I.Solvent Violet 1,2,3,4,5,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,24,25,26,27,29,30等が挙げられる。
C.I.Solvent Blueの具体例としては、C.I.Solvent Blue 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,97,104等が挙げられる。
C.I.Solvent Greenの具体例としては、C.I.Solvent Green 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25等が挙げられる。
C.I.Solvent Brownの具体例としては、C.I.Solvent Brown 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,31,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,C.I.Solvent Black 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35等が挙げられる。
これらの染色用用材は1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、これらの染色用用材の中でも、C.I.Disperse Yellow 51、54,64,65;C.I.Disperse Red 4,15,22,55,59,60,86,91,92,127,146,152,189,191,229,302;C.I.Disperse Violet 17;C.I.Disperse Blue 14,56,60,72,73,77;C.I.Solvent Red 155;C.I.Solvent Blue 35,36,97,104からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが特に好ましい。
気相転写法において、真空蒸着機等の蒸着機を使用して抵抗加熱で色素を蒸発及び/又は昇華させる場合は、そのまま染色用用材を使用できるが、転写紙等に印刷したものを使用する場合は、染色用用材を水に分散させたものや溶剤に溶解させてインク化したものを染色用用材として使用してもよい。このようなインク化したものとしては、BASF社製のBafixan Dye-Sub Ink(登録商標)等が挙げられる。
真空蒸着機を使用して色素を蒸発及び/又は昇華させ、基材表面上に蒸着する場合の概念図を図1に示す。
図1に示すように、真空蒸着機内のボート上に染色用用材を直接載せ、抵抗加熱によって色素を蒸発及び/又は昇華させる。前述の通り、色素が液体から気体へと蒸発し基材表面に蒸着するのか、固体から気体へと昇華して基材表面に蒸着するのかは、染色用用材の種類、蒸着時の温度及び圧力等の条件によって異なるが、色素が基材表面上に蒸着すればいずれであってもよい。
また、染色用用材中に溶剤等を含むインク化したものを染色用用材として使用する場合、基材表面上に形成されるに色素の薄膜にこれらの溶剤成分等が含まれることもあり得るが、工程(2)のレーザ照射による基材への色素の混在の妨げにならなければ、色素の薄膜に色素以外の成分が含まれていてもよい。
真空蒸着機は市販のものを使用することができ、例えばシンクロン社製のBMC−800Tを使用することができる。
真空蒸着機を使用する場合、蒸着される色素の量をモニターガラスで測定し、基材表面(プラスチック基板、繊維等)への付着量を制御する。基材はボートから蒸発及び/又は昇華してくる色素が蒸着する位置にスタンド等で固定すればよいが、モニターガラスやシャッター(薬品や染料の蒸着を止めるもの)の邪魔にならない位置に固定する。そのためには、基材表面とボート上の染色用用材との距離は30mm以上程度は必要である。ただし、離れすぎると基材上に到達する色素の量が少なくなり、マーキング形状を形成するのに十分な厚みの色素の薄膜を形成できないので、基材表面とボート上の染色用用材との距離は、1000mm以内程度、更に望ましくは500mm以内程度とするのがよい。
気相転写条件(真空度、転写紙温度、基材温度等)は、基材の種類、所望の色素の膜厚等によって異なるが、例えば、真空度は2.0kPa以下程度であればよく、通常0.1〜2kPa程度である。真空蒸着機の場合、10-3Pa程度まで真空度を高めることも可能であるが、真空度が低いことは問題とならない。
また、転写紙を使用する場合、転写紙の温度は、基材の種類、染料の種類、所望の色素の膜厚等によって異なるが、通常70〜250℃程度、好ましくは100〜200℃程度、より好ましくは120〜180℃程度である。
基材温度は、基材の種類、染料の種類、所望の色素の膜厚等によって異なるが、通常1〜100℃程度、好ましくは5〜70℃程度、より好ましくは5〜50℃程度である。
気相転写装置としては、装置内を所定の真空状態に保つことのできる真空装置であって、装置内に置かれるインク塗布済みの転写紙を接触/非接触にて加熱することのできる装置であればよい。例えば、株式会社ニデック社製の「TTM−1000」、「TTM−2000」等が使用できる。
本発明においては、気相転写法等によって極めて薄い色素膜を基材表面上に形成することにより、小さい出力エネルギー、小さいフルエンスのレーザ光によっても基材表面を軟化・溶融することができる。このことにより、従来困難であった20μm程度の非常に微細なマーキング形状を基材表面に形成することが可能となる。
本発明の方法により形成できるマーキング形状の大きさは、図柄、文字の種類によっても異なるが、通常20〜100μm程度である。100μmよりも大きなマーキング形状を形成するのは、色素の膜厚を厚くし、レーザ光エネルギーを大きくすればよいので、容易である。一方、従来の方法により、20μm程度といった極めて微細なマーキング形状を形成することは困難であったが、本発明の方法によれば、基材表面の色素の膜厚を薄くすることが可能となり、簡単な図柄、文字であれば、10〜20μm程度の極めて微細な図柄・文字を基材表面に形成することも可能である。
本発明によれば、形成される色素の薄膜の厚みは、目的とするマーキング形状の大きさによって適宜選択することができる。色素の薄膜の厚みは、例えば、0.1〜20μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度、より好ましくは0.5〜2μm程度とすればよい。
以下、プラスチック基板、繊維等の基材表面に色素を蒸着する具体的手順を説明する。まず、真空蒸着機のチャンバー内のボートに染色用用材(色素)を載せ、基材を固定して排気する。真空度が2.0 kPa以下の所定の真空度になったら、抵抗加熱の電源を入れて染色用用材(色素)を熱して蒸発及び/又は昇華させる。モニターガラスの値を確認しながら、所定の値になったときに、シャッターを閉めて、抵抗加熱の電源を止め、チャンバー内を大気圧に戻す。色素がコーティングされた基材を取り出して、次工程(2)でレーザ照射によるマーキングを行う。
また、前述のように転写紙を使用して色素を蒸発及び/又は昇華させる場合の概念図を図2及び図3に示す。以下、転写紙を使用して色素を蒸発及び/又は昇華させる場合について説明する。
転写紙を使用して色素を蒸発及び/又は昇華させ、希望する膜厚の色素を正確に基材表面にコーティングするためには、転写紙に必要な量の染色用用材(色素)を正確に転写紙に印刷する必要がある。そのためにはインクジェットプリンタ等を使用して染色用用材を印刷するのがよい。
インクジェットプリンタは、市販のものが使用でき、例えば、武藤工業製RJ−130V2、EPSON MJ−8000C、EPSON PX6200S等が挙げられる。
また、印刷用ソフトウエアとしては、市販のグラフィックソフト、ドローソフトを用いることができ、Photoshop(登録商標)等が使用できる。
転写紙は、市販のプリンタ用紙や気相転写専用転写紙が使用でき、例えば、ニデック社製の気相転写用転写紙が使用できる。
インクジェットプリンタ等を使用する場合、前述の染色用用材の中でも昇華性のある分散染料や油溶性染料を微細粒子にし、これを水に分散させたインクを染色用用材として使用するのが好ましい。この時、インクジェットヘッドの仕様に合うように必要に応じて、分散剤、界面活性剤、保湿剤、粘度調整剤、pH調整剤等を加えて調整してもよい。このようなインクとしては、例えば、インクジェット昇華インク(BASF社製のBafixan Dye-Sub Ink (登録商標))等が挙げられる。
インク中の染料の割合は、通常0.1〜20.0重量%程度、好ましくは1.0〜5.0重量%程度である。
なお、必ずしもインクジェットプリンタに限定する必要は無く、正確に染色用用材(色素)の量を制御できればよく、例えばスクリーン印刷やオフセット印刷のようなものでも、染色用用材(色素)の量を制御できれば使用できる。
この様にインクジェットプリンタ等を使用して転写紙に一旦染色用用材(色素)を印刷する。次に、この染色用用材(色素)を印刷した転写紙と基材(プラスチック基板、繊維等)を気相転写用の真空装置内に設置する。真空装置は図2,図3に示すように、装置内を真空状態にするための真空ポンプ、転写紙に対して接触/非接触にて加熱するための加熱手段を持つ。加熱手段にはヒータープレートや赤外線照射ランプ等が用いられる。また、装置内には転写紙と基材とを非接触にて対向するように固定するための固定部材(スタンド)が設置される。このような固定部材は、真空装置に固定的に設けられていてもよい。このような真空装置を用いて転写紙と基材とを装置内に非接触で固定する。この時、基材表面に染色用用材(色素)の印刷面が対向するように固定する。また、転写紙を装置内に固定する場合には、印刷面の裏側の面が加熱手段(ヒータープレート、赤外線照射ランプ)に対して向くように固定される。基材は加熱手段に対して転写紙を介して所定距離離れた位置に固定され、下側であっても、上側であってもしっかり固定さえできればよい(図2及び図3参照)。
次に、真空装置を真空(0.2kPa以下程度)にした後、ヒーターの電源を入れ、転写紙を熱して染色用用材(色素)を蒸発及び/又は昇華させて、基材表面に色素を蒸着させる。この時、色素を昇華等させる為に転写紙の温度は70℃以上程度にする必要があるが、温度を上げ過ぎると基材(プラスチック基板、繊維等)の温度が上がり過ぎてしまい、基材の変形や基材への色素の染色・混在等が始まるおそれがある。基材の変形や色素の染色・混在等を生じないためには、基材の種類により異なるが、通常、転写紙の温度は200℃以下程度にしておくのが望ましい。基材表面への色素の蒸着が終了した後、リークバルブを開き、真空装置内を大気圧に戻し、色素の薄膜が形成された基材を取り出し、後述の工程(2)において、基材にレーザ光を照射してマーキング形状の形成工程を行う。
工程(2)
工程(2)は、工程(1)により形成された色素の薄膜に予め定めるマーキング形状に沿ってレーザ光を照射して、前記レーザ光を照射した部分の基材を軟化・溶融させ、該軟化・溶融した部分に前記色素を混在・染色させることによって、基材の表面に前記予め定めるマーキング形状を発現させる工程である。すなわち、工程(1)で形成された色素の薄膜にレーザ光を照射することにより、薄膜中の色素を基材の表面に転写することができる。
このような色素の基材への転写は、色素の薄膜の前記レーザ光が照射された部分が、照射されたレーザ光のエネルギーによって加熱され、その熱によって基材の表面も加熱されて軟化・溶融し、該軟化・溶融した部分に色素が混在・染色し、温度の低下とともに混在・染色した色素は基材とともに硬化し、基材の表面乃至内部に定着することによって行われる。
前述の通り、本発明においては、基材の表面に形成される色素の薄膜の厚みが極めて薄いため、レーザ光のエネルギーが比較的弱くても基材を軟化・溶融することができ、例えば20μm程度といった、従来の方法では形成することが極めて困難であった非常に微細な文字又は図柄であっても、希望する色相で鮮明にかつ高い堅牢性で発現させることができる。色素膜の厚みとレーザエネルギーの大きさによって、マーキング形状の大きさが変化することを、図4及び図5の模式図に示す。図4及び図5に示すように、色素膜の厚みが大きくなると、基材表面上を軟化・溶融するためにより大きなエネルギー(大きなフルエンス)のレーザ光を照射する必要が生じ、これにより、形成されるマーキング形状の大きさも大きくなってしまう。
色素の薄膜の厚みが薄いほど、レーザ光のエネルギーは小さくても基材表面を軟化・溶融することができ、結果として基材に極めて微細なマーキング形状を形成することができる。
前述の通り、本発明においては、染色用用材として、前記のような染料、顔料等の色素を使用することができる。
染色用用材として染料を用いる場合、レーザ光の照射によって軟化・溶融した基材の表面に、レーザ光照射の熱によって昇華等した染料が浸透して基材を染色し、温度が低下するにつれて軟化等した部分が硬化して、色素が基材の表面内に定着する。このように、染色用用材として染料を用いることによって、レーザ光の照射によって軟化等した基材表面及びその内部のみが染色され、その後の温度低下により基材表面及びその内部で染料が硬化するので、洗浄及び摩耗等に対して高い堅牢性で鮮明なマーキング形状を発現させることができる。
また、本発明において、染色用用材として顔料を用いる場合は、レーザ光の照射によって軟化・溶融した基材の表面及びその内部に顔料が混在した状態でとどまり、温度が低下するにつれて軟化した部分が硬化して、基材の表面及びその内部に顔料が定着される。このように、染色用用材として顔料を用いることによって、基材の表面の軟化した部分に顔料が転写されて基材中に混在した状態で定着するので、レーザ光照射部分の周囲に対して高いコントラストを得ることができ、洗浄及び摩耗等に対して高い堅牢性で鮮明なマーキング形状を発現させることができる。
レーザ光の照射により基材の表面及びその内部に色素を定着した後、基材表面をアルコール等の溶剤で拭き取ることにより、色素が定着していない部分(色素の薄膜)が取り除かれ、基材表面上に所望のマーキング形状を形成することができる。
本発明においては、前記基材の表面に、予め界面活性剤を塗布しておいてもよい。基材の表面に界面活性剤が塗布されていると、色料含有層の基材に対する密着性が向上され、基材の表面におけるレーザ光のスポット径が例えば1μm〜20μmの微小なものであっても、色料の色素を基材の表面及びその内部に確実に転移させて、明瞭で堅牢なマーキング形状を形成することができる。
さらに、本発明において、前記予め定めるマーキング形状に沿って前記色素の薄膜に照射されるレーザ光は、精密集光されていてもよい。基材表面上の色素の薄膜に、精密集光されたレーザ光が照射されることによって、レーザ光照射部位のエネルギー密度を高密度化し、そのエネルギー密度の高い部分で色素を基材の軟化した部分に混在化させ、色素の色を変化させずにそのまま発色させ、微細な文字・図柄を明瞭に希望する色で発現させることができる。
図6は本発明の工程(2)のレーザ光照射工程を実施するために用いられるレーザ照射装置1の概略的構成の一例を示す系統図である。工程(2)のレーザ光照射工程を実施するために、レーザ照射装置1が用いられる。このレーザ照射装置1は、レーザマーカとも呼ばれ、レーザ光発生手段2から出力されたレーザビーム3をビームスプリッタ4によってほぼ直角に反射し、対物レンズ5を通過させて、基材Wの表面6に集光して照射することができるように構成される。
このようなレーザ照射装置としては、図6のようにVLDユニット、対物レンズ等の光学系、XYステージ等を組み合わせたものを使用すればよい。また、XYステージの代わりにガルバノメータを使用する方法も採用できる。
基材Wは、ビームスプリッタ4によって反射されたレーザビームの光軸7に表面6が垂直となるようにXYステージ8に搭載されて保持される。XYステージ8は、搭載した基材Wを水平なXY平面上で直交するX方向及びY方向に移動させて、レーザビームの光軸7が表面6に対して垂直となるように、基材Wをレーザビームの照射位置に正確に位置決めすることができるように構成される。
前記基材Wは、前述の基材からなり、レーザ光の照射によって、その照射部分が溶融又は軟化する材料である。基材Wの表面6に、予め定める文字又は図柄等のマーキング形状が形成される。前記対物レンズ5は、XYステージ8に搭載された基材Wの表面6の高さ位置に焦点を調整するため、Zステージ9によってZ方向に高精度で移動可能に保持される。
前記レーザ照射手段2は、レーザ発振器21から出射される拡散光をコリメートレンズ22によって平行光に変換し、その平行光を後段の対物レンズ5によって精密集光するために補正板23を透過させ、レーザビームの波面収差が集光性能を得るために必要な値、例えば波長λ/4以下となるように波面補正したレーザビーム3を出射する。前記レーザ発振器21は、波長405nmの青紫色レーザを発振するレーザダイオード(Laser Diode、略称LD)によって実現される。
前記ビームスプリッタ4は、可視帯域のガイド用レーザ光を例えば90%以上の高反射率で反射し、波長が約450nm以下のレーザ光を透過するハーフミラーによって実現される。
前記補正板23は、合成樹脂製の位相補償板によって実現される。このような補正板23を用いるのは、LDの出射光の発散角が大きく、小さいF値(=ビーム径/焦点距離)の対物レンズ5を用いて、対物レンズ5とLDの位置との関係を敏感に反映させる必要があるが、対物レンズ5自体の光学的性能及びLDに対する取付け精度を高くするには限界があり、この限界を克服するために補正板23によって波面収差を、例えば波長λ/4以下に抑えるためである。
このような補正板23によってコリメータレンズ22を経て平行光に変換されたレーザビーム3を波面補正するので、レーザ発振器21の出力エネルギーが0.1Wであるとき、スポットサイズを2μm以上、3μm以下に集光したスポット内でのパワー強度のピーク値を、0.1MW/cm〜1MW/cmという高い集光密度を達成し、単峰性の強度分布のレーザビーム3を得ることができる。前記対物レンズ5は、焦点距離が例えば約15mmの集光レンズによって実現される。
前記レーザビーム3の基材Wへの集光状態を計測するために、ビームスプリッタ4の背後には、計測手段13が設けられる。前記計測手段13は、基材Wへ照射されたレーザビーム3の反射光をレンズ14によって撮像カメラ15の受光面に結像し、基材Wへの照射状態を観察するとともに、必要な場合にはレンズ5を調整し、最良の集光パターンを維持することに使用できる。前記撮像カメラ15は、電荷結合素子(Charge Coupled Device;略称CCD)を含む。
さらに、例えば、ビームスプリッタ4とレンズ5との間又はレーザ光発生手段2とビームスプリッタ4との間にフィルターを設置することができる。フィルターを通してレーザの出力エネルギーを減衰させることができ、それによって、基材の表面上に形成された色素の薄膜27に照射されるレーザのエネルギーを調節することができる。フィルターは市販品を使用することができ、例えば、シグマ光機株式会社製の吸収型固定式NDフィルター(AND−50S−30、AND−50S−50、AND−50S−70)等を使用することができる。なお、前記フィルターは、レーザの出力エネルギーを減衰させることができる限り、どの位置に設置してもよく、例えば、ビームスプリッタ4とレンズ5との間のどの位置であってもよいし、レーザ光発生手段2とビームスプリッタ4との間のどの位置であってもよい。
前記の通り、色素膜の厚みとレーザエネルギーの大きさによって、マーキング形状の鮮明さが変化する。このことは、後述の実施例の結果からも明らかである。
また、前記演算処理手段16は、パーソナルコンピュータによって実現され、その表示画面17には、基材Wの表面6又は色素の薄膜27のレーザ照射領域の様子が拡大表示され、肉眼でレーザ照射によるマーキング状態を観察することができる。
図7は基材Wのレーザビーム照射位置付近の拡大断面図である。前記基材Wは、その表面6に、色素の薄膜27が形成される。前記色素の薄膜27を形成する色素は、前述のものによって形成される。
基材Wにレーザ光を照射してマーキング形状が発現する現象としては、基材Wの発泡、凝縮、炭化及び化学変化の4種類に大別されるが、本実施の形態のレーザマーキング方法では、化学変化、特に色素の熱による昇華が主であり、いわば昇華熱転写によって色素が基材W内部に混在した結果、予め定める文字・図柄等に対応するレーザ光照射部分が周囲と異なる色相、彩度及び明度で発色して、外見上マーキング形状の発現として認識される。このようなマーキング形状の発色は、可視光の反射であってもよく、後述のように蛍光発色等のように紫外光の照射による発色であってもよく、さらに赤外線吸収剤によってパターニングしてもよい。
このような昇華熱転写とは、色素(分散染料)が有する昇華染色性を利用した一種の気相染色であり、均一に形成された前述の色素の薄膜27を乾燥させ、XYステージ8を1〜5mm/secの速度でX方向及びY方向へ移動させながら、レーザ光をパルス照射する。レーザ光の照射によって色素の薄膜27内の色素(分散染料)が基材Wの表面6上でガス化し、接触している基材Wの表面自体もレーザ光照射によって加熱されて溶融又はそれに近い状態に軟化し、その軟化した部分の内部に色素が浸透して転写される。このような昇華熱転写は、有機溶剤廃液等の産業廃棄物が発生せず、空気も水も汚染されることはなく、環境汚染を生じないという利点がある。
本実施の形態において、前記分散染料に代えて顔料が用いられてもよい。顔料は、染料と異なり、粒子自身が発色し、粒径50nm〜3μmの粒子として溶媒中に分散した状態で存在する。顔料は、ビヒクル(糊料ともいう)に顔料を分散させ、基材Wの表面6に貼着する。顔料は粒子が大きいために光を乱反射し、混色による彩度の低下が染料よりも大きい。染料は基材Wへの浸透性が高く、顔料の基材Wへの浸透性は低いが、染料及び顔料のいずれも、基材Wの表面及びその近傍のレーザ光が照射された部分が軟化又は溶融し、染料又は顔料がいわば分散した状態で基材W内へ浸透し、レーザ光が照射されなくなると、その照射部分に染料又は顔料が混在した状態で硬化し、基材W側へ転移した染料又は顔料が基材Wの表面6及びその内部に定着する。
本発明の方法によりマーキング形状が施された基材(特に繊維又は繊維製品)は、基材にマーキングされた標識又は図柄の存在をチェックすることにより、流通過程にある基材がマーキングされた基材であるのかマーキングされていない基材であるのかを判別することができる。
より具体的には、本発明の方法によって、基材にレーザ光を照射して、文字、図柄をマーキングした基材を製造する。そして、市場に流通している基材についてマーキングされた文字、図柄の存在をチェック(検査)し、該基材が正当な商品であるか偽造商品であるかを判別することに利用できる。上記検査は、肉眼、ルーペ、顕微鏡等により行うことができる。
本発明の方法によりマーキング形状が施された基材(特に繊維又は繊維製品)を更に加工したものに含まれる基材のマーキング形状をチェックすることによって、加工品が正当な商品であるか偽造商品であるかを判別することにも利用できる。このような加工品としては、例えば、外衣、中衣、内衣等の衣料、ベッド及びベッドルームアクセサリー、インテリアアクセサリー等が含まれる。具体的にはコート、ジャケット、ズボン、スカート、ワイシャツ、ニットシャツ、ブラウス、セーター、カーディガン、ナイトウエア、肌着、サポーター、靴下、タイツ、帽子、スカーフ、マフラー、襟巻き、手袋、服の裏地、服の芯地、服の中綿、作業着、白衣、ユニフォーム、囚人服、学童用制服等の衣料; 織ネーム、ピスネーム、ネームタグ、下げ札、ファスナー等の製品; 布団地、布団綿、枕カバー、シーツ等のベッド及びベッドルームアクセサリー; カーテン、マット、カーペット、クッション、ぬいぐるみ等のインテリアアクセサリー; タオル、ハンカチ等のファンシーグッズ; ミシン糸、刺繍糸、組み紐、ストラップ、モール、釣り糸、疑似餌等の糸製品; 商品に付けるタグ等の製品; 紙製品又は不織布; カバン; 電子製品に使用する資材; 建築用資材等を例示できる。
また、紙製品の具体例としては、例えば、株式、国債、地方債、商品券、手形、小切手、郵便切手、収入印紙、証紙、入場券等の証券; クーポン券、宝くじ等の証票; 紙幣; シール; 各種の証明用紙等を挙げることができる。
本発明においては、気相転写法等によって極めて薄い色素膜を基材表面上に形成することにより、小さい出力エネルギー、小さいフルエンスのレーザ光によっても基材表面を軟化・溶融することができる。このことにより、従来困難であった20μm程度の非常に微細なマーキング形状を基材表面に形成することが可能である。該マーキング形状は、希望する色相で鮮明にかつ高い堅牢性で発現させることができる。
また、本発明の方法によれば、極めて微細な文字、記号等の標識、図柄等を基材にマーキングすることができるので、例えば、一本の糸に文字、記号等の標識をマーキングすることが可能になる。
本発明の繊維を部分的又は全体に使用したブランド商品等に、肉眼では識別不可能であるがルーペ又は顕微鏡で拡大すると識別可能なブランド標識やブランド図柄をマーキングしておくことにより、ブランド商品と製造、販売されている商品が正当な商品であるか偽造商品であるかを容易に判別することができるようになり、その結果、ブランド商品の偽造を有効に防止することができる。
真空蒸着機を使用して色素を蒸発及び/又は昇華させ、基材表面上に色素を蒸着する場合の概念図である。 転写紙を使用して色素を蒸発及び/又は昇華させる場合の概念図である(基材が下側にある場合)。 転写紙を使用して色素を蒸発及び/又は昇華させる場合の概念図である(基材が上側にある場合)。 色素膜の厚みとレーザエネルギーの大きさによって、マーキング形状の大きさが変化することを示す概念図である。 色素膜の厚みとレーザエネルギーの大きさによって、マーキング形状の大きさが変化することを示す概念図である。 工程(2)のレーザ光照射工程を実施するために用いられるレーザ照射装置1の概略的構成の一例を示す系統図である。 基材Wのレーザビーム照射位置付近の拡大断面図である。 実施例1で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 青色マーキング 2倍) 実施例2で得られたマーキング形状の拡大図である(50μm 青色マーキング 4倍) 実施例3で得られたマーキング形状の拡大図である(50μm 黄色マーキング 2倍) 実施例4で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 黄色マーキング 4倍) 実施例5で得られたマーキング形状の拡大図である(50μm 赤色マーキング 2倍) 実施例6で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 赤色マーキング 4倍) 実施例7で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 青色マーキング 4倍) 実施例8で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 黄色マーキング 4倍) 実施例9で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 赤色マーキング 4倍) 実施例10で得られたマーキング形状の拡大図である(20μm 赤色マーキング 4倍) 実施例11で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 青色マーキング 4倍) 実施例12で得られたマーキング形状の拡大図である(30μm 赤色マーキング 4倍)
実施例で使用した主な機器は、以下の通りである。
・気相転写装置:真空雰囲気下にて転写紙を非接触にて加熱することができる真空装置を用いた。本実施例では株式会社ニデック社製の「TTM−1000」を使用した。
・インクジェットプリンタ:武藤工業製インクジェットプリンタ(RJ−1300V/2)
・XYステージ:メカ工業株式会社製
・レーザ顕微鏡:走査型共焦点レーザ顕微鏡(オリンパス社製のLEXT OLS3000)
実施例1〜12
(実験装置)
図6に示すレーザ照射装置1において、レーザ発振器21には紫色半導体レーザ(VLD)を用い、コリメートレンズおよび波面補正した補正板を組み込み、ユニット化したレーザ照射手段2を用いた。出射光はビームスプリッタ4によって直角に下方へ反射され、対物レンズ5によって基材Wの表面6に集光して照射し、そのとき表面6の照射部位の様子を計測手段13によって観察した。
(使用した分散染料と処方)
分散染料C.I.Disperse Blue 56(青色)、C.I.Disperse Yellow 64(黄色)、C.I.Disperse Red 60(赤色)それぞれと、分散剤(花王 デモールMS)と純水を分散染料10重量%、分散剤20重量%、純水70重量%を混ぜ、ビーズミルを使用して微粒子分散化した後、孔径約1μmのフィルター(ガラス繊維濾紙 GF/B)にて混合液を吸引濾過して粒径の大きいものやゴミ等を取り除いた。吸引濾過後の混合液に純水を加えて、吸光度を測定しながら、染料濃度5%になるように調整し、各染料を作製した(表1参照)。これらのインクを武藤工業製インクジェットプリンタ(RJ−1300V/2)に注入し、転写紙に印刷した。ソフトウエアはフォトショップ(photoshop)を使用し、各色のベタ印刷をして転写紙を作製した。プラスチック基板と印刷した転写紙を図3の様にプラスチック基板(基材)の下側にセットし、真空度0.5kPaまで排気させた後、赤外線ランプを照射して、プラスチック基板に各染料を均一に蒸着させた。
なお、プラスチック基板としては、以下に示すものを使用した。
ポリカーボネート板:
帝人製のパンライトシート クリア、厚さ2mm
三菱ガス化学製のNF2000、厚さ1mm
ポリエステル板:
タキロン製のペテックPET6100、厚さ2mm
ポリエステルの扁平糸:
原料のPET(ユニチカ製のポリエステル樹脂MA−2103)を用い、公知の方法に従って、長径150μm、短径80μmの扁平糸を製造した。
色素の薄膜の膜厚は、ポリカーボネートの場合は2倍で約0.5μm、4倍で約1μm、ポリエステルの場合は2倍で約1μm、4倍で2μmであった。なお、印刷時に転写紙単位面積当り100%のインクを均一にベタ印刷したものを2倍とし、2重の印刷をして200%の染料を印刷したものを4倍としている。
(レーザの照射条件)
紫色半導体レーザの出力は約3〜45mWとし、連続(CW)とパルス駆動(PW)とを実施した。XYステージ8の移動速度は1〜5mm/secとし、パルス周波数は60Hzとし、パルス幅のデューティ比は1/16とした。
(マーキングのターゲット)
基材W及び染料は、下表1に示される12種類の基材W1〜W12及び染料を用いた。
Figure 0005548886
(微細マーキング)
実施例1〜12において、文字幅が20〜50μmの文字「HM」及び「HAMAMATU」を基材Wおよび扁平糸にマーキングした。描画文字が極めて微細であるため、レーザ光はパルス化して照射した。結果をそれぞれ図8〜19に示す。図8〜19からも明らかなとおり、本発明の方法により、文字幅が20〜50μmの文字「HM」及び「HAMAMATU」を鮮明にマーキングすることができた。
実施例13
実施例1〜12と同様にして、気相転写法により、板状のポリエチレンテレフタレート(PET)基板及びポリカーボネート(PC)基板表面上に、それぞれ表2〜5に記載の膜厚となるように、染料を塗布した。なお、実施例13で使用した染料は、分散染料C.I.Disperse Blue 56(青色)である。次に、実施例1〜12と同様にして、染料を塗布した基板にレーザ光を照射し、文字「HAMAMATU」を印字した。この際、紫色半導体レーザの出力は約42mWとし、パルス駆動(PW)で実施した。XYステージ8の移動速度は0.3mm/secとし、パルス周波数は200Hzとし、パルス幅のデューティ比は1/16とした。スポット径は半値幅で8μmとした。レーザエネルギーはフィルター(30%減衰フィルター:AND−50S−30、50%減衰フィルター:AND−50S−50、70%減衰フィルター:AND−50S−70)を使用して調節した。それぞれの基板における膜厚と照射したレーザのエネルギーとの関係を表2〜5に示す。レーザ照射によって形成された文字を以下の評価基準に従って評価した。
[評価基準]
5:文字が鮮明で濃い
4:文字が鮮明であるが薄い
3:文字の鮮明さに欠けるが容易に読める
2:文字を何とか読める
1:文字の判読が不能
Figure 0005548886
Figure 0005548886
Figure 0005548886
Figure 0005548886
各フィルターを使用した場合において、薄膜に照射されるレーザエネルギー(mW)を表6に示す。
Figure 0005548886
実施例13のNo.1〜5の結果から明らかなように、本発明において、基材がポリエチレンテレフタレート等のポリエステルであって、50μm程度の文字の大きさを印字する場合、色素の薄膜27の厚みが1.5〜1.7μm程度である場合には、レーザの出力エネルギーは通常18〜34mW程度(すなわち、30%、50%減衰フィルターを使用)、好ましくは20〜32mW程度である。また、色素の薄膜27の厚みが0.8〜1μm程度である場合には、レーザの出力エネルギーは通常26〜42mW程度、好ましくは28〜42mW程度である。さらに、色素の薄膜27の厚みが0.3〜0.5μmである場合には、レーザの出力エネルギーは通常37〜42mW程度、好ましくは39〜42mW程度である。色素の薄膜27の厚みが0.01〜0.05μmである場合にも、レーザの出力エネルギーは通常37〜42mW程度、好ましくは39〜42mW程度である。
また、実施例13のNo.6〜10の結果から、例えば、30μm程度の文字の大きさを印字する場合、基材がポリエチレンテレフタレート等のポリエステルであって、色素の薄膜27の厚みが1.5〜1.7μm程度である場合には、レーザの出力エネルギーは通常18〜24mW程度、好ましくは20〜22mW程度である。また、色素の薄膜27の厚みが0.8〜1μm程度である場合には、レーザの出力エネルギーは通常26〜34mW程度、好ましくは28〜32mW程度である。さらに、色素の薄膜27の厚みが0.3〜0.5μmである場合には、レーザの出力エネルギーは通常37〜42mW程度、好ましくは39〜42mW程度である。色素の薄膜27の厚みが0.01〜0.05μmである場合にも、レーザの出力エネルギーは通常37〜42mW程度、好ましくは39〜42mW程度である。
一方、実施例13のNo.11〜15の結果から、基材がポリカーボネートであって、50μm程度の文字の大きさを印字する場合、色素の薄膜27の厚みが1.5〜2.5μmである場合には、レーザの出力エネルギーは通常11〜24mW程度、好ましくは12〜23mW程度である。また、色素の薄膜27の厚みが0.8〜1μmである場合には、レーザの出力エネルギーは通常18〜34mW程度、好ましくは20〜32mW程度である。さらに、色素の薄膜27の厚みが0.07〜0.09μmである場合には、レーザの出力エネルギーは通常26〜42mW程度、好ましくは28〜42mW程度である。色素の薄膜27の厚みが0.04〜0.06μmである場合には、レーザの出力エネルギーは通常37〜42mW程度、好ましくは39〜42mW程度である。
また、実施例13のNo.16〜20の結果から、例えば、30μm程度の文字の大きさを印字する場合、基材がポリカーボネートであって、色素の薄膜27の厚みが1.5〜2.5μm程度である場合には、レーザの出力エネルギーは通常11〜15mW程度、好ましくは11〜14mW程度である。また、色素の薄膜27の厚みが0.8〜1μm程度である場合には、レーザの出力エネルギーは通常18〜24mW程度、好ましくは20〜22mW程度である。さらに、色素の薄膜27の厚みが0.07〜0.09である場合には、レーザの出力エネルギーは通常26〜34mW程度、好ましくは28〜32mW程度である。色素の薄膜27の厚みが0.04〜0.06μmである場合には、レーザの出力エネルギーは通常37〜42mW程度、好ましくは39〜42mW程度である。
1 レーザ照射装置
2 レーザ光発生手段
3 レーザビーム
4 ビームスプリッタ
5 対物レンズ
6 表面
7 光軸
8 XYステージ
9 Zステージ
13 計測手段
14 レンズ
15 撮像カメラ
16 演算処理手段
17 表示画面
21 レーザ発振器
22 コリメートレンズ
23 補正板
27 色素の薄膜
W 基材

Claims (6)

  1. (1)熱可塑性材料から成る基材の表面に色素を蒸着し、色素の薄膜を形成する工程、及び
    (2)形成された色素の薄膜に予め定めるマーキング形状に沿ってレーザ光を照射して、前記レーザ光を照射した部分の基材を軟化させ、該軟化した部分に前記色素を混在させることによって、基材の表面に前記予め定めるマーキング形状を発現させる工程
    を含むレーザマーキング方法。
  2. 前記工程(1)において、色素の蒸着を気相転写法により行う請求項1に記載のレーザマーキング方法。
  3. 前記色素は、染料及び顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のレーザマーキング方法。
  4. 前記予め定めるマーキング形状に沿って前記色素の薄膜に照射されるレーザ光は、精密集光されている、請求項1〜3のいずれかに記載のレーザマーキング方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法によりマーキング形状が形成された基材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法によりマーキング形状が形成された基材の判別方法であって、基材にマーキングされた標識又は図柄の存在をチェックする工程を備えている、マーキング形状が形成された基材の判別方法。
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