JP5546435B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、高エネルギー密度を有することから、その特性を生かして、ノートパソコンや携帯電話などに広範に利用されている。近年では、二酸化炭素の増加に伴う地球温暖化防止の観点から、電気自動車への関心が高まり、その電源としてもリチウム二次電池の適用が検討されている。
このような優れた特性を持つリチウム二次電池であるが、課題もある。その一つとして、安全性の向上があり、なかでも、過充電時の安全性を確保することが重要な課題である。
リチウム二次電池が過充電されると、電池の熱安定性が低下し、電池の安全性が低下する可能性がある。そのため、現在のリチウム二次電池は、過充電状態を検知して充電を停止する制御回路を備え、安全性を確保している。過充電状態の検知は、電池電圧をモニタリングすることにより行う。しかし、電池の作動電圧と過充電状態の電圧との差は小さく、制御回路で過充電を適切に検知することは難しかった。また、万が一制御回路が故障した場合、過充電が起こる可能性もあるため、リチウム二次電池自体の過充電時における安全性の確保が重要である。
特許文献1には、電池の高温保存時に発生するガス発生を抑制するため、電池に臭素を有する芳香族官能基を含む高分子化合物を添加する技術が開示されている。
また、特許文献2には、電池にハロゲンを有する芳香族化合物を加えて、電池の低温特性を改善する技術が開示されている。
特開2006−054167号公報 特開2001−185213号公報
特許文献1及び2に記載された化合物を添加した場合、電池特性が低下する傾向がある。また、これらの化合物を添加すると、過充電時の正極の熱安定性を向上させる効果は認められるが、負極の熱安定性を低下させてしまい、過充電時の電池の安全性を確保することは難しい。
本発明の目的は、過充電時に反応し、正極にラジカルトラップ効果を有する高分子層を形成させ、過充電時の電池の安全性を確保することにある。
本発明のリチウム二次電池においては、電解質は、重合性化合物又は重合体を含み、前記重合性化合物は、芳香族官能基と重合性官能基とを有するもの、及びハロゲンを含むハロゲン含有官能基と重合性官能基とを有するものを含み、前記重合体は、前記ハロゲン含有官能基と前記芳香族官能基と前記重合性官能基の残基とを有するものを含む。
本発明によれば、電池の性能を低下させることなく、過充電時の電池の安全性を高めることが可能になる。
実施例のリチウム二次電池(筒型リチウムイオン電池)を示す部分断面図である。 実施例のリチウム二次電池(ラミネート型リチウムイオン電池)を示す断面図である。 実施例のリチウム二次電池(角型リチウムイオン電池)を示す斜視図である。 図3のA−A断面図である。
本発明者は、鋭意検討の結果、過充電時、正極電位が高くなると反応し、正極にラジカルトラップ効果のあるハロゲンを含む高分子層を形成させることができる過充電抑制剤を見出した。この過充電抑制剤は、電池の作動電圧内では電気化学的安定性が高く、電池性能を損なうことなく使用することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るリチウム二次電池及びその製造方法及び前記リチウム二次電池に用いる重合体の製造方法について説明する。
前記リチウム二次電池は、正極、負極、及び正極と負極との間に挟まれたセパレータを含む電極群と、電解液とを含む。
ここで、正極は、正極材料を集電板に塗布することにより形成されている。また、負極は、負極材料を集電板に塗布することにより形成されている。
前記リチウム二次電池においては、重合性化合物又は重合体を含み、重合性化合物は、芳香族官能基と重合性官能基とを有するもの、及びハロゲンを含むハロゲン含有官能基と重合性官能基とを有するものを含み、重合体は、ハロゲン含有官能基と前記芳香族官能基と重合性官能基の残基とを有するものを含む。
前記リチウム二次電池において、重合性化合物は、さらに、極性の高い官能基を有する高極性官能基と重合性官能基とを有するものを含み、重合体は、さらに、高極性官能基を有するものである。
前記リチウム二次電池において、芳香族官能基は、ハロゲン含有官能基を有する。
前記リチウム二次電池において、重合性化合物は、下記化学式(1)又は(2)で表されるもの並びに下記化学式(3)及び(4)で表されるものを含む。
Figure 0005546435
Figure 0005546435
Figure 0005546435
Figure 0005546435
(式中、Z、Z及びZは、重合性官能基である。Xは、炭素数1〜20の炭化水素基又はオキシアルキレン基である。Aは、芳香族官能基である。Yは、ハロゲンを含むハロゲン含有官能基である。Wは、極性の高い官能基を有する高極性官能基である。)
前記リチウム二次電池は、前記重合性化合物を重合して得られる重合体を含む。
前記リチウム二次電池において、重合体は、下記化学式(5)又は(6)で表されるものを含む。
Figure 0005546435
Figure 0005546435
(式中、Zp1、Zp2及びZp3は、重合性官能基の残基である。Xは、炭素数1〜20の炭化水素基又はオキシアルキレン基である。Aは、芳香族官能基である。Yは、ハロゲンを含むハロゲン含有官能基である。Wは、極性の高い官能基を有する高極性官能基である。a、b及びcは、モル基準による比率を表す。)
前記リチウム二次電池において、重合体は、下記化学式(7)で表される。
Figure 0005546435
(式中、Rは、水素原子、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素基又は芳香族基である。Rは、ハロゲンを含むハロゲン含有官能基である。Rは、オキシアルキレン基、シアノ基、アミノ基又はヒドロキシル基を有する官能基である。R、R及びRは、水素原子又は炭化水素基である。a、b及びcは、モル基準による比率を表す。)
前記リチウム二次電池において、ハロゲンは、臭素又は塩素であることが望ましい。
前記リチウム二次電池において、重合性化合物又は重合体は、電解液に含まれる。
前記リチウム二次電池に含まれる前記重合性化合物又は前記重合体は、過充電抑制剤の有効成分として作用する。
前記重合体の製造方法は、芳香族官能基と重合性官能基とを有する重合性化合物、及びハロゲンを含むハロゲン含有官能基と重合性官能基とを有する重合性化合物を含む混合物を作製し、前記重合性化合物を重合する。
前記重合体の製造方法において、混合物は、さらに、極性の高い官能基を有する高極性官能基と重合性官能基とを有する重合性化合物を含む。
前記重合体の製造方法において、芳香族官能基は、前記リン含有官能基を有する。
前記重合体の製造方法において、混合物は、上記化学式(1)又は(2)で表される重合性化合物及び上記化学式(3)及び(4)で表される重合性化合物を含む。
前記重合体の製造方法において、混合物に重合開始剤を混合して反応させることが望ましい。
重合性官能基は、重合反応を起こすものであれば特に限定はされないが、ビニル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基などの不飽和二重結合を有する有機基が好適に用いられる。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ジメチルエチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、イソオクチレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基などの脂肪族炭化水素基、シクロヘキシレン基、ジメチルシクロヘキシレン基などの脂環式炭化水素基などが挙げられる。
オキシアルキレン基としては、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基が挙げられる。
芳香族官能基は、Huckel則を満たす炭素数20以下の官能基である。具体的には、シクロヘキシルベンジル基、ビフェニル基、フェニル基及びその縮合体であるナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、ペンタセン基、アセナフチレン基などが挙げられる。これらの芳香族官能基の一部は、置換されていてもよい。また、芳香族官能基は、芳香族環内に炭素以外の元素を含んでもよい。ここでいう元素は、具体的には、S、N、Si、Oなどである。電気学的安定性の観点から、フェニル基、シクロヘキシルベンジル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラセン基及びテトラセン基が好ましく、シクロヘキシルベンジル基及びビフェニル基が特に好ましい。
適切な芳香族官能基を選択することにより、過充電時に重合体が正極の表面に皮膜を形成して、正極の熱安定性を向上することができる。
重合体とは、重合性化合物を重合することで得られる化合物をいう。
本発明においては、重合性化合物及び重合体のどちらも用いることが可能であるが、電気化学的安定性の観点からは、重合性化合物を事前に重合させ、重合体を作製した後、精製を行った重合体を用いることが好ましい。
重合は、従来から知られているバルク重合、溶液重合及び乳化重合のうちいずれによってもよい。また、重合方法は、特に限定はされないが、ラジカル重合が好適に用いられる。重合に際しては、重合開始剤を用いても用いなくてもよく、取り扱いの容易さの点からはラジカル重合開始剤を用いるのが好ましい。ラジカル重合開始剤を用いた重合方法は、通常行われている温度範囲および重合時間で行うことができる。
重合開始剤の配合量は、重合性化合物100重量部に対して0.1〜20重量部であり、好ましくは0.3〜5重量部である。
ラジカル重合開始剤としては、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシピバレート、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、1、1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3、3、5−トリメチルシクロヘキサン、2、2−ビス(t−ブチルペルオキシ)オクタン、n−ブチル−4、4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、t−ブチルハイドロペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、2、5−ジメチルヘキサン−2、5−ジハイドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、α、α’−ビス(t−ブチルペルオキシm−イソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシプロピルカーボネート等の有機過酸化物や、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、1、1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2、4−ジメチル−バレロニトリル、2、2−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2、2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[N−ヒドロキシフェニル]−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2、2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(4、5、6、7−テトラヒドロ−1H−1、3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(3、4、5、6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3、4、5、6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}二塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2、2’−アゾビス{2−メチル−N−[1、1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2、2’−アゾビス{2メチル−N−[1、1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2、2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート、2、2’−アゾビス(2、4、4−トリメチルペンタン)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル、2、2’−アゾビスイソブチレート、4、4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2、2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等のアゾ化合物が挙げられる。
上記化学式(3)、(5)及び(6)のYは、ハロゲンを含む官能基である。具体的には、F、Cl、Br又はIであり、Cl又はBrが好ましい。Cl又はBrを選択することにより、過充電時に熱的に不安定になる正極の熱安定性を向上させることが可能になる。ハロゲンは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基の一つ以上の水素が置換された形で存在する。
上記化学式(4)、(5)及び(6)のWは、極性の高い官能基を有する高極性官能基である。高極性官能基としては、オキシアルキレン基[(AO)R]、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基(水酸基)、チオール基などが挙げられる。高極性官能基を適用することにより、電解液に対する親和性を高められる。オキシアルキレン基としては、AOがエチレンオキシドのものであって、Rがメチルのものが好ましく、mは、1〜20であり、好ましくは1〜10であり、特に好ましくは1〜5である。
上記化学式(5)、(6)及び(7)において、a、b及びcは、モル基準による比率を表す。百分率(単位はmol%である。)で表すことができ、0<a≦100、0<b<100、0≦c<100である。本発明の効果を得るためには、a、b及びcが重要である。cが少ないと、ハロゲンの濃度が低下するため、本発明の効果が低下する。また、aが増加すると、ポリマーの極性が低下して電解液に溶解しにくくなり、本発明の効果が低下する。
以上の観点から、aは、5〜50%が好ましく、10〜40%が特に好ましい。また、cは、3〜70%が好ましく、5〜50%が特に好ましい。
重合性化合物及び重合体のリチウム二次電池内での存在形態は、特に限定はされないが、電解液に共存させて用いることが好ましい。
電解液における重合性化合物及び重合体の存在状態は、電解液に溶解した状態(溶液)でもよく、電解液に懸濁した状態でもよい。
重合性化合物及び重合体の濃度(単位はwt%である。)は、下記計算式(1)により算出することができる。
Figure 0005546435
この濃度の範囲は、0〜100wt%であり、好ましくは0.01〜10wt%であり、特に好ましくは1〜5wt%である。この値が大きいほど、電解液のイオン伝導性が低くなって電池性能が低下する。また、この値が小さいほど、本発明の効果は低下する。
重合体の数平均分子量(Mn)は、50000000以下であり、好ましくは1000000以下である。更に好ましくは100000以下である。数平均分子量の低い重合体を用いることにより、電池性能の低下を抑制することができる。
電解液は、非水溶媒に支持電解質を溶解させたものである。
非水溶媒としては、支持電解質を溶解させるものであれば特に限定されないが、以下に挙げるものが好ましい。ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、テトロヒドロフラン、ジメトキシエタン等の有機溶媒であり、これらのうち一種または二種以上を混合して用いることもできる。また、不飽和二重結合を分子内に有するビニレンカーボネート又はビニルエチレンカーボネートを用いることもできる。
支持電解質は、非水溶媒に可溶なものならば特に問わないが、以下に挙げるものが好ましい。すなわち、LiPF、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiClO、LiBF、LiAsF、LiI、LiBr、LiSCN、Li10Cl10、LiCFCOなどの電解質塩であり、これらのうち一種又は二種以上を混合して用いることもできる。
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであり、一般式LiMO(Mは遷移金属である。)で表される。例としては、LiCoO、LiNiO、LiMn1/3Ni1/3Co1/3又はLiMn0.4Ni0.4Co0.2のような層状構造を有する酸化物、並びにMの一部をAl、Mg、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Ti、Ge、W及びZrよりなる群から選ばれた少なくとも1種以上の金属元素で置換した酸化物が挙げられる。また、LiMnやLi1+xMn2−xのようなスピネル型の結晶構造を有するMn(マンガン)の酸化物が挙げられる。また、オリビン構造を有するLiFePO又はLiMnPOを用いることもできる。
また、負極材料は、天然黒鉛、石油コークスや石炭ピッチコークス等から得られる易黒鉛化材料を2500℃以上の高温で熱処理したもの、メソフェーズカーボン、非晶質炭素、炭素繊維、リチウムと合金化する金属、又は炭素粒子の表面に金属を担持した材料が用いられる。例えば、リチウム、銀、アルミニウム、スズ、ケイ素、インジウム、ガリウム及びマグネシウムからなる群より選ばれた金属あるいは合金である。また、該金属または該金属の酸化物を負極として利用できる。さらに、チタン酸リチウムを用いることもできる。
セパレータは、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルなどのポリマーからなるもの、繊維状のガラス繊維を用いたガラスクロス等を用いることができ、リチウム電池に悪影響を及ぼさない補強材であれば材質は問わないが、ポリオレフィンが好適に用いられる。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられ、それらのフィルムを重ね合わせて使用することもできる。
また、セパレータの通気度(sec/100mL)は、10〜1000であり、好ましくは50〜800であり、特に好ましくは90〜700である。
過充電抑制剤は、所定の電圧で反応し、過充電を抑制するものである。その反応は、電池の作動電圧以上の電圧である。具体的には、Li/Li基準で2V以上であり、好ましくは4.4V以上である。この値が小さすぎると、電池の内部で過充電抑制剤が分解し、電池性能を低下させる。
以下、実施例を用いて更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<電極の作製方法>
<正極>
セルシード(日本化学工業(株)製コバルト酸リチウム)、SP270(日本黒鉛(株)製黒鉛)及びKF1120((株)クレハ製ポリフッ化ビニリデン)とを重量基準で85:10:10の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンに投入混合してスラリー状の溶液を作製した。このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔(集電板)にドクターブレード法で塗布し、乾燥した。合剤塗布量は、100g/mであった。その後、プレスし、10cmの大きさに電極を裁断して正極を作製した。
<負極>
人造黒鉛とポリフッ化ビニリデンとを重量基準で90:10の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンに投入混合してスラリー状の溶液を作製した。このスラリーを厚さ20μmの銅箔(集電板)にドクターブレード法で塗布し、乾燥した。合剤塗布量は、40g/mであった。合剤かさ密度が1.0g/cmになるようにプレスし、10cmの大きさに電極を裁断して負極を作製した。
<ラミネート電池の作製方法および評価方法>
正極と負極との間にポリオレフィン製のセパレータを挿入し、電極群を形成した。これに電解液を注液した。その後、電極群をアルミ製ラミネートで密封し、電池を作製した。その後、充放電を3サイクル繰り返すことにより電池を初期化した。
電池の充電は、予め設定した上限電圧まで電流密度0.1mA/cmで充電した。放電は、予め設定した下限電圧まで電流密度0.1mA/cmで放電した。上限電圧は4.2Vであり、下限電圧は2.5Vであった。3サイクル目に得られた放電容量を電池容量とした。その後、作製した電池を5.0Vまで電流密度0.1mA/cmで過充電した。
<熱安定性試験>
過充電した電池を解体し、正極と負極とを分離した。分離した正極又は負極を測定容器に入れ、電解液を注入した。その後、測定容器を示差熱熱量測定装置(DSC)に入れた。その後、測定サンプルを昇温速度1℃/minで加熱した。測定温度範囲は25℃〜300℃であった。
下記化学式(8)で表されるモノマー(1)(0.2mol、46g)、下記化学式(9)で表されるモノマー(2)(0.6mol、113g)及び下記化学式(10)で表されるモノマー(3)(0.2mol、36.4g)を混合した。
Figure 0005546435
Figure 0005546435
Figure 0005546435
重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をモノマー(1)、モノマー(2)及びモノマー(3)の全量100重量部に対して1重量部添加した。その後、AIBNが溶解するまで攪拌した。その後、反応溶液を封緘し、60℃のオイルバスで3時間反応させた。反応終了後、反応溶液を200mLのメタノールに加え、白色沈殿物を得た。その後、上記の液をろ過し、60℃で減圧乾燥することにより、重合体Aを得た。
重合体Aを電解液(電解質塩:LiPF、溶媒:EC/DMC/EMC=1:1:1(体積比)、電解質塩濃度1mol/L)に3wt%になるように加えた。
この電解液を用いて電池を作製し、特性評価を行った。
作製した電池の電池容量は80mAhであった。
その後、電池を過充電した後、電池を解体して正極と負極とを分離した。分離した正極及び負極をそれぞれDSC測定用の容器に入れた。その後、電解液を加えて容器を封しした。この容器を測定装置に入れて、熱安定性を測定した。
その結果、正極の発熱開始温度は261℃であり、負極の発熱開始温度は185℃であった。
モノマー(1)(0.2mol、46g)、モノマー(2)(0.6mol、113g)及び下記化学式(11)で表されるモノマー(4)(0.2mol、52g)を混合した。
Figure 0005546435
これに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をモノマー(1)、モノマー(2)及びモノマー(4)の全量100重量部に対して1重量部添加した。その後、AIBNが溶解するまで攪拌した。その後、反応溶液を封緘し、60℃のオイルバスで3時間反応させた。反応終了後、反応溶液を200mLのメタノールに加え、白色沈殿物を得た。その後、上記の液をろ過し、60℃で減圧乾燥することにより、重合体Bを得た。
重合体Bを電解液(電解質塩:LiPF、溶媒:EC/DMC/EMC=1:1:1(体積比)、電解質塩濃度1mol/L)に3wt%になるように加えた。
この電解液を用いて電池を作製し、特性評価を行った。
作製した電池の電池容量は80mAhであった。
その後、電池を過充電した後、電池を解体して正極と負極とを分離した。分離した正極及び負極をそれぞれDSC測定用の容器に入れた。その後、電解液を加えて容器を封しした。この容器を測定装置に入れて、熱安定性を測定した。
その結果、正極の発熱開始温度は268℃であり、負極の発熱開始温度は186℃であった。
モノマー(1)(0.2mol、46g)、モノマー(2)(0.6mol、113g)及び下記化学式(12)で表されるモノマー(5)(0.2mol、28g)を混合した。
Figure 0005546435
これに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をモノマー(1)、モノマー(2)及びモノマー(5)の全量100重量部に対して1重量部添加した。その後、AIBNが溶解するまで攪拌した。その後、反応溶液を封緘し、60℃のオイルバスで3時間反応させた。反応終了後、反応溶液を200mLのメタノールに加え、白色沈殿物を得た。その後、上記の液をろ過し、60℃で減圧乾燥することにより、重合体Cを得た。
重合体Cを(電解質塩:LiPF、溶媒:EC/DMC/EMC=1:1:1(体積比)、電解質塩濃度1mol/L)に3wt%になるように加えた。
この電解液を用いて電池を作製し、特性評価を行った。
作製した電池の電池容量は80mAhであった。
その後、電池を過充電した後、電池を解体して正極と負極とを分離した。分離した正極及び負極をそれぞれDSC測定用の容器に入れた。その後、電解液を加えて容器を封しした。この容器を測定装置に入れて、熱安定性を測定した。
その結果、正極の発熱開始温度は271℃であり、負極の発熱開始温度は184℃であった。
モノマー(1)(0.2mol、46g)、モノマー(2)(0.6mol、113g)及び下記化学式(13)で表されるモノマー(6)(0.2mol、35g)を混合した。
Figure 0005546435
これに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をモノマー(1)、モノマー(2)及びモノマー(6)の全量100重量部に対して1重量部添加した。その後、AIBNが溶解するまで攪拌した。その後、反応溶液を封緘し、60℃のオイルバスで3時間反応させた。反応終了後、反応溶液を200mLのメタノールに加え、白色沈殿物を得た。その後、上記の液をろ過し、60℃で減圧乾燥することにより、重合体Dを得た。
重合体Dを電解液(電解質塩:LiPF、溶媒:EC/DMC/EMC=1:1:1(体積比)、電解質塩濃度1mol/L)に3wt%になるように加えた。
この電解液を用いて電池を作製し、特性評価を行った。
作製した電池の電池容量は80mAhであった。
その後、電池を過充電した後、電池を解体して正極と負極とを分離した。分離した正極及び負極をそれぞれDSC測定用の容器に入れた。その後、電解液を加えて容器を封しした。この容器を測定装置に入れて、熱安定性を測定した。
正極の発熱開始温度は274℃であり、負極の発熱開始温度は184℃であった。
実施例4において重合体Dの濃度を11wt%にすること以外は、実施例4と同様にして電池を作製し、熱安定性の評価をした。
電池容量は76mAhであった。また、正極の発熱開始温度は263℃であり、負極の発熱開始温度は179℃であった。
ガラス製のアンプル瓶にモノマー(1)(0.2mol、46g)及びモノマー(2)(0.6mol、113g)を混合した。これに重合開始剤として和光純薬工業(株)製V70(2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル))を加えた。
この溶液をドライアイスで冷却した。一方、冷却した液体状の塩化ビニル(下記化学式(14)で表されるモノマー(7))(0.2mol、12.6g)をガラスアンプル瓶に加え、その後、アンプル瓶を封緘した。
Figure 0005546435
このアンプル瓶を加熱した。反応終了後、反応溶液を200mLのメタノールに加え、白色沈殿物を得た。その後、上記の液をろ過し、60℃で減圧乾燥することにより、重合体Eを得た。
重合体Eを電解液(電解質塩:LiPF、溶媒:EC/DMC/EMC=1:1:1(体積比)、電解質塩濃度1mol/L)に3wt%になるように加えた。
この電解液を用いて電池を作製し、特性評価を行った。
作製した電池の電池容量は81mAhであった。
その後、電池を過充電した後、電池を解体して正極と負極とを分離した。分離した正極及び負極をそれぞれDSC測定用の容器に入れた。その後、電解液を加えて容器を封しした。この容器を測定装置に入れて、熱安定性を測定した。
正極の発熱開始温度は265℃であり、負極の発熱開始温度は180℃であった。
モノマー(1)(0.2mol、46g)、モノマー(2)(0.6mol、113g)及び下記化学式(15)で表されるモノマー(8)(0.2mol、75.8g)を混合した。
Figure 0005546435
これに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をモノマー(1)、モノマー(2)及びモノマー(8)の全量100重量部に対して1重量部添加した。その後、AIBNが溶解するまで攪拌した。その後、反応溶液を封緘し、60℃のオイルバスで3時間反応させた。反応終了後、反応溶液を200mLのメタノールに加え、白色沈殿物を得た。その後、上記の液をろ過し、60℃で減圧乾燥することにより、重合体Fを得た。
重合体Fを電解液(電解質塩:LiPF、溶媒:EC/DMC/EMC=1:1:1(体積比)、電解質塩濃度1mol/L)に3wt%になるように加えた。
この電解液を用いて電池を作製し、特性評価を行った。
作製した電池の電池容量は80mAhであった。
その後、電池を過充電した後、電池を解体して正極と負極とを分離した。分離した正極及び負極をそれぞれDSC測定用の容器に入れた。その後、電解液を加えて容器を封しした。この容器を測定装置に入れて、熱安定性を測定した。
正極の発熱開始温度は272℃であり、負極の発熱開始温度は181℃であった。
(比較例1)
実施例1において重合体を加えないこと以外は、実施例1と同様にして電池を作製し、評価を行った。
電池容量は80mAhであり、正極の発熱開始温度は230℃であり、負極の発熱開始温度は180℃であった。
(比較例2)
実施例1において重合体の代わりにブロモベンゼンを加えること以外は、実施例1と同様にして電池を作製し、評価を行った。電池容量は70mAhであり、正極の発熱開始温度は235℃であり、負極の発熱開始温度は171℃であった。
(比較例3)
実施例1において重合体の代わりにクロロベンゼンを加えること以外は、実施例1と同様にして電池を作製し、評価を行った。
電池容量は68mAhであり、正極の発熱開始温度は237℃であり、負極の発熱開始温度は169℃であった。
表1は、実施例及び比較例の結果をまとめたものである。
Figure 0005546435
本表から、実施例1〜7においては、正極の発熱開始温度が261〜274℃と比較例に比べて高いことがわかる。
以下、実施例のリチウム二次電池の構成について図を用いて説明する。
図1は、リチウム二次電池(筒型リチウムイオン電池)を示す部分断面図である。
正極1及び負極2は、これらが直接接触しないようにセパレータ3を挟み込んだ状態で円筒状に捲回してあり、電極群を形成している。正極1には正極リード57が付設してあり、負極2には負極リード55が付設してある。
電極群は、電池缶54に挿入してある。電池缶54の底部及び上部には、絶縁板59が設置してあり、電極群が電池缶54と直接接触しないようにしてある。電池缶54の内部には、電解液が注入してある。
電池缶54は、パッキン58を介して蓋部56と絶縁された状態で密封されている。
図2は、実施例の二次電池(ラミネート型セル)を示す断面図である。
本図に示す二次電池は、正極1及び負極2がセパレータ3を挟み込み形で積層されたものを非水電解液とともに包装体4で密封した構造を有する。正極1は、正極集電体1a及び正極合剤層1bを含み、負極2は、負極集電体2a及び負極合剤層2bを含む。正極集電体1aは、正極端子5に接続してあり、負極集電体2aは、負極端子6に接続してある。
図3は、実施例の二次電池(角型電池)を示す斜視図である。
本図において、電池110(非水電解液二次電池)は、角型の外装缶112に扁平状捲回電極体を非水電解液とともに封入したものである。蓋板113の中央部には、端子115が絶縁体114を介して設けてある。
図4は、図3のA−A断面図である。
本図において、正極116及び負極118は、セパレータ117を挟み込む形で捲回され、扁平状捲回電極体119を形成している。外装缶112の底部には、正極116と負極118とが短絡しないように絶縁体120が設けてある。
正極116は、正極リード体121を介して蓋板113に接続されている。一方、負極118は、負極リード体122及びリード板124を介して端子115に接続されている。リード板124と蓋板113とが直接接触しないように絶縁体123が挟み込んである。
以上の実施例に係る二次電池の構成は例示であり、本発明の二次電池は、これらに限定されるものではなく、上記の過充電抑制剤を適用したものすべてを含む。
1:正極、1a:正極集電体、1b:正極合剤層、2:負極、2a:負極集電体、2b:負極合剤層、3:セパレータ、4:包装体、5:正極端子、6:負極端子、54:電池缶、55:負極リード、56:蓋部、57:正極リード、58:パッキン、59:絶縁板、101:電池缶、102:正極端子、103:電池蓋、110:電池、112:外装缶、113:蓋板、114:絶縁体、115:端子、116:正極、117:セパレータ、118:負極、119:扁平状捲回電極体、120:絶縁体、121:正極リード体、122:負極リード体、123:絶縁体、124:リード板。

Claims (16)

  1. 正極と、負極と、電解液とを含むリチウム二次電池であって、前記電解液は、重合性化合物又は重合体を含み、前記重合性化合物は、芳香族官能基と重合性官能基とを有するもの、及びハロゲンを含むハロゲン含有官能基と重合性官能基とを有するものを含み、前記重合体は、前記ハロゲン含有官能基と前記芳香族官能基と前記重合性官能基の残基とを有するものを含むことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記重合性化合物は、さらに、極性の高い官能基を有する高極性官能基と重合性官能基とを有するものを含み、前記重合体は、さらに、前記高極性官能基を有するものであることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  3. 前記芳香族官能基は、前記ハロゲン含有官能基を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記重合性化合物は、下記化学式(1)又は(2)で表されるもの並びに下記化学式(3)及び(4)で表されるものを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
    Figure 0005546435
    Figure 0005546435
    Figure 0005546435
    Figure 0005546435
    (式中、Z、Z及びZは、重合性官能基である。Xは、炭素数1〜20の炭化水素基又はオキシアルキレン基である。Aは、芳香族官能基である。Yは、ハロゲンを含むハロゲン含有官能基である。Wは、極性の高い官能基を有する高極性官能基である。)
  5. 前記重合性化合物を重合して得られる重合体を含むことを特徴とする請求項4記載のリチウム二次電池。
  6. 前記重合体は、下記化学式(5)又は(6)で表されるものを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
    Figure 0005546435
    Figure 0005546435
    (式中、Zp1、Zp2及びZp3は、重合性官能基の残基である。Xは、炭素数1〜20の炭化水素基又はオキシアルキレン基である。Aは、芳香族官能基である。Yは、ハロゲンを含むハロゲン含有官能基である。Wは、極性の高い官能基を有する高極性官能基である。a、b及びcは、モル基準による比率を表す。)
  7. 前記重合体は、下記化学式(7)で表されることを特徴とする請求項6記載のリチウム二次電池。
    Figure 0005546435
    (式中、Rは、水素原子、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素基又は芳香族基である。Rは、ハロゲンを含むハロゲン含有官能基である。Rは、オキシアルキレン基、シアノ基、アミノ基又はヒドロキシル基を有する官能基である。R、R及びRは、水素原子又は炭化水素基である。a、b及びcは、モル基準による比率を表す。)
  8. 前記ハロゲンは、臭素又は塩素であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のリチウム二次電池に含まれる前記重合性化合物又は前記重合体を含むことを特徴とするリチウム二次電池用電解液。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のリチウム二次電池に含まれる前記重合性化合物又は前記重合体を有効成分とすることを特徴とするリチウム二次電池用過充電抑制剤。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のリチウム二次電池に用いる重合体を製造する方法であって、芳香族官能基と重合性官能基とを有する重合性化合物、及びハロゲンを含むハロゲン含有官能基と重合性官能基とを有する重合性化合物を含む混合物を作製し、前記重合性化合物を重合することを特徴とする重合体の製造方法。
  12. 前記混合物は、さらに、極性の高い官能基を有する高極性官能基と重合性官能基とを有する重合性化合物を含むことを特徴とする請求項11記載の重合体の製造方法。
  13. 前記芳香族官能基は、前記ハロゲン含有官能基を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の重合体の製造方法。
  14. 前記混合物は、下記化学式(1)又は(2)で表される重合性化合物及び下記化学式(3)及び(4)で表される重合性化合物を含むことを特徴とする請求項1113のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
    Figure 0005546435
    Figure 0005546435
    Figure 0005546435
    Figure 0005546435
    (式中、Z、Z及びZは、重合性官能基である。Xは、炭素数1〜20の炭化水素基又はオキシアルキレン基である。Aは、芳香族官能基である。Yは、ハロゲンを含むハロゲン含有官能基である。Wは、極性の高い官能基を有する高極性官能基である。)
  15. 前記混合物に重合開始剤を混合して反応させることを特徴とする請求項1114のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
  16. 前記ハロゲンは、臭素又は塩素であることを特徴とする請求項1115のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
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