JP5544921B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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本発明は、S被毒耐性を高めた排ガス浄化用触媒に関する。
従来の三元触媒技術では、貴金属(触媒金属)のシンタリング抑制を重視して、塩基性担体をベースとした触媒を採用してきた。特許文献1には、酸性担体であるZrO−SiO複合酸化物と相対的に塩基性であるAlとから成る担体にPdを担持させた排ガス浄化用触媒が開示されている。
しかし、このような酸性担体と相対的に塩基性のアルミナとの組み合わせは、NSR触媒としては高い触媒性能が得られても、三元触媒としては貴金属のシンタリングが問題となる(図7参照)。
また、近年、貴金属使用量を大幅に低減してきたため、排ガス中に含まれる硫黄(S)による被毒の影響が相対的に顕著となってきた(図8参照)。
そのため、シンタリング抑制効果を保持しつつ、硫黄被毒に対する耐性を確保することが求められている。
また、特許文献2には、Ce、Zr、Alなどの金属の酸化物から成る基粒子と、この基粒子の表面の少なくとも一部に担持されたPt、Rh、Pdなどから成る貴金属とから成る触媒粒子が、特許文献3には、貴金属が担持された多孔質酸化物粉末と、ジルコニアなどから成る排ガス浄化用触媒が開示されているが、いずれも前述の問題に対する配慮はなされていない。
また、例えばPd触媒は、NOx浄化活性、HC酸化活性に優れた性能を有するが、2層構成の触媒の上層に配置すると、S被毒の影響で十分な性能を発揮しない。S被毒の影響を回避するために、Pd触媒をガスが拡散し難い下層に配置し、S被毒に強いRhを上層に配置すると、コストメリットの高いPdの性能を十分に生かしきれない。
特許文献4に、上層のPdを含み、上層Rhが40質量%以下で、下層Rhが60質量%以上である2層構成の触媒が開示されている。しかし、上記の問題に対しては配慮されていない。
特開平10−235193号公報 特開2005−349383号公報 特開2001−009288号公報 特開2009−285604号公報
本発明は、シンタリング抑制効果を保持しつつ、S被毒耐性を高めた排ガス浄化用触媒を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1発明の排ガス浄化用触媒は、貴金属を担持するジルコニアと、シリカとが複合して成ることを特徴とする。
更に、第2発明の排ガス浄化用触媒は、2層構成の触媒コート層を有し、上層が、貴金属を担持するジルコニアと、シリカとが複合して成ることを特徴とする。
第1発明の排ガス浄化用触媒は、貴金属を担持するジルコニアと、シリカとが混在することにより、S被毒耐性が顕著に向上する。
第2発明の排ガス浄化用触媒は、上記複合構造を2層構成の触媒の上層に適用することにより、上層/下層の組み合わせを最適化して触媒性能を向上させることができる。
図1は、第1発明により、貴金属(Pd)がジルコニア(ZrO)に担持され、ジルコニア(ZrO)粒子とシリカ(SiO)粒子とがそれぞれ相互に独立した粒子として存在し且つ両者が密接して混在・共存する複合状態を示す模式図である。 図2は、第1発明の規定による実施例と本発明の規定外の比較例の触媒サンプルについて、S被毒処理なしの場合の触媒活性を比較して示すグラフである。なお、図2〜図4において、SiOを「Si」、ZrOを「Zr」と略記し、例えば〔Pd/ZrO〕SiOの担持形態を「Si−Zr」と表記した。Si−Zrの( )内は、SiO含有量を示す。 図3は、第1発明の規定による実施例と本発明の規定外の比較例の触媒サンプルについて、S被毒処理中の触媒活性を比較して示すグラフである。 図4は、第1発明の規定による実施例と本発明の規定外の比較例の触媒サンプルについて、S被毒処理後の触媒活性を比較して示すグラフである。 図5は、2層構成の触媒コート層を有し、第2本発明の規定による実施例と本発明の規定外の比較例の触媒サンプルについて、S被毒処理なしの場合の触媒活性を比較して示すグラフである。 図6は、2層構成の触媒コート層を有し、第2本発明の規定による実施例と本発明の規定外の比較例の触媒サンプルについて、S被毒処理中の触媒活性を比較して示すグラフである。 図7は、担体酸素のO1s結合エネルギー(eV)と、熱処理(800℃×5時間)後の被担持Pt粒子径(nm)との関係を示すグラフである。 図8は、触媒の貴金属量(貴金属重量/触媒総重量)と、S被毒回復前後のNOx活性差との関係を示すグラフである。図中、UFCは床下触媒(アンダーフロアカタリスト)、SCはスタートアップ触媒の意味である。
本発明者は、貴金属を担持するジルコニア粒子と、シリカ粒子とを混合して排ガス浄化用触媒を構成すると、S被毒耐性が顕著に向上することを発見した。貴金属としては、Pd、Rh、Ptなど、排ガス浄化用触媒に用いられる触媒金属を用いることができる。以下、貴金属としてPdを例に説明する。
この効果は、貴金属がジルコニアに担持されずにシリカに担持されていても得られず、ジルコニアとシリカとが相互に固溶していても得られない。すなわち、図1に模式的に示すように、ジルコニア(ZrO)粒子とシリカ(SiO)粒子とがそれぞれ相互に独立した粒子として存在し且つ両者が密接して混在・共存する複合状態でなくてはならない。この状態を〔Pd/ZrO〕SiOと表示する。
ZrO担体にPdを担持したPd/ZrO触媒は、酸性担体上にPdを担持するよりも高分散に担持できるが、排ガス中の硫黄(S)分による活性低下が顕著である。本発明においては、Pd/ZrO触媒にSiOを複合させて〔Pd/ZrO〕SiO触媒とすることで、高分散を維持しつつS被毒に対する耐性を大幅に高めることができる。
更に、これまで、フルサイズ触媒の基本構成として、上層Rh/下層Pdの2層構成の触媒を用いているが、これはPd触媒がS被毒の影響を強く受け、浄化率が大幅に悪化してしまうため、上層に配置できなかったためである。本発明の〔Pd/ZrO〕SiO複合構造を上層に適用することにより、Pd触媒のS被毒耐性が高まり、従来の上層Rh/下層Pdの2層構成の触媒に比べてNOx浄化性能を大幅に高めることができる。
以下、実施例により、本発明の排ガス浄化用触媒を詳細に説明する。
〔第1発明の実施例〕
下記原料を種々に組み合わせて、本発明の規定による実施例および本発明の規定外の比較例の触媒を以下の手順および条件により作製した。
<用いた原料>
原料1:SiO粉末(「ナノテックSiO」シーアイ化成製)
原料2:ZrO粉末(「RC100」第一稀元素製)
原料3:SiZrO粉末(「珪酸ジルコニウム」ナカライテスク製)
〔比較例1〕:〔Pd/ZrO〕+ZrO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/ZrOを得た。
得られたPd/ZrO:15gに対して、原料2(ZrO)を15g混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、比較例1の触媒サンプルとした。
〔実施例1〕:95wt%〔Pd/ZrO〕+5wt%SiO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/ZrOを得た。
得られたPd/ZrO:95gに対して、原料1(SiO)を5g混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、実施例1の触媒サンプルとした。
〔実施例2〕:75wt%〔Pd/ZrO〕+25wt%SiO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/ZrOを得た。
得られたPd/ZrO:75gに対して、原料1(SiO)を25g混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、実施例2の触媒サンプルとした。
〔実施例3〕:50wt%〔Pd/ZrO〕+50wt%SiO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/ZrOを得た。
得られたPd/ZrO:50gに対して、原料1(SiO)を50g混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、実施例3の触媒サンプルとした。
〔実施例4〕:25wt%〔Pd/ZrO〕+75wt%SiO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/ZrOを得た。
得られたPd/ZrO:25gに対して、原料1(SiO)を75g混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、実施例4の触媒サンプルとした。
〔比較例2〕:50wt%〔Pd/SiO〕+50wt%SiO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料1(SiO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/SiOを得た。
得られたPd/SiO:50gに対して、原料1(SiO)を50g混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、比較例2の触媒サンプルとした。
〔比較例3〕:50wt%〔Pd/SiO〕+50wt%ZrO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料1(SiO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/SiOを得た。
得られたPd/SiO:50gに対して、原料2(ZrO)を50g混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、比較例3の触媒サンプルとした。
〔比較例4〕:Pd/SiZrO
蒸発乾固法により、Pd含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料3(SiZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/SiZrOを得た。
得られたPd/SiZrOを自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
この粉末に、CIPで約1tonの圧力を加え、約1mm角のペレットを成形して、比較例4の触媒サンプルとした。
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた触媒サンプルについて、下記の条件でS被毒処理を行なった。
<S被毒処理の条件>
ストイキ+SO(50ppm)の雰囲気中で、400℃×1h加熱。
S被毒処理の処理前、処理中、処理後に、それぞれ触媒活性を下記の条件で評価した。
<触媒活性の評価条件>
《1》S被毒処理なし
調整した触媒サンプルそれぞれについて、固定床反応装置を用いて、以下の条件で評価した。
触媒ペレット:3.0g
床温度:400℃
ガス流量:15L/min
ガス組成:0.15%NO+0.7%O+0.65%CO+0.1%CH+10%CO+3%HO
すなわち、アンダーフロアー触媒の代表的な使用温度域である400℃でのストイキ条件にて行なった。
《2》S被毒処理中
上記《1》の評価条件にSOガス50ppmを導入し、SOを含む反応ガスに触媒サンプルを1.5h曝した後の浄化率を測定した。
《3》S被毒処理後
上記《2》の処理後、SOガスの導入を停止し、10分後の活性を測定した(SOガス以外の条件は不変)。
表1に、サンプル中のSiO含有量と、S被毒処理なし・処理中・処理後それぞれの触媒活性の評価とをまとめて示す。更に、図2、図3、図4に、サンプル中のSiO含有量に対するS被毒処理なし、処理中、処理後の触媒活性の評価をそれぞれ示す。なお、図中では、SiOを「Si」、ZrOを「Zr」と略記し、例えば〔Pd/ZrO〕SiOの担持形態を「Si−Zr」と表記した。
Figure 0005544921
<触媒活性の評価結果>
≪S被毒処理なし≫
S被毒処理なしの場合は、表1および図2に示すように、本発明の規定による〔Pd/ZrO〕SiOの担持形態を有する実施例1〜4は95〜97%の高い触媒活性を発揮した。本発明の規定外の比較例1〜4については、〔Pd/ZrO〕ZrOの担持形態を有する比較例1は、96%と本発明の実施例1〜4と同等の高い触媒活性を発揮した。〔Pd/SiO〕SiOの担持形態を有する比較例2および〔Pd/SiO〕ZrOの担持形態を有する比較例3はいずれも92%と若干劣り、更にPd/SiZrOの担持形態を有する比較例4は、79%とかなり劣る。
これは、SiO(比較例2、3)およびSiZrO(比較例4)には貴金属Pdを高分散に担持できないためであり、高分散を維持できないため担体の機能として不十分になるからである。
≪S被毒処理中≫
S被毒処理中の触媒活性は、表1および図3に示すように、本発明の実施例1〜4は48〜56%と、比較例1〜4の43〜46%に比べて優れている。これは、SiOを添加したことにより、Pd/ZrO触媒の性質がSOは酸化し難く、NOxは酸化し易く変化したことにより、高い触媒活性を維持できたと考えられる。
≪S被毒処理後≫
S被毒処理後の触媒活性は、表1および図4に示すように、本発明の実施例1〜4は76〜85%と、比較例1〜4の68〜73%に比べて著しく優れている。これは、SiOを共存させることで、SiO自体はSを溜めずに活性を発現でき、かつ、蓄積したSを離脱し易いため、S被毒処理後に高い触媒活性を発揮できると考えられる。特に、SiO含有量5〜50%の範囲は、S被毒耐性の向上が特に顕著であった。
〔第2発明の実施例〕
上記原料を種々に組み合わせて、2層コート構成で、本発明の規定による実施例および本発明の規定外の比較例の触媒を以下の手順および条件により作製した。
<触媒層成分1> Rh/ZrO
蒸発乾固法を用いて、貴金属含有量2.75wt%の硝酸ロジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を、脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Rh/ZrOを得た。
なお、Rhの担持量は、全体の粉末に対して0.25wt%となるように調整した。
<触媒層成分2> 50wt%〔Pd/ZrO〕+50wt%SiO
蒸発乾固法を用いて、貴金属含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を、脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/ZrOを得た。
得られたPd/ZrO:2.50gに対して、原料1(SiO粉末)50gを混合し、自動乳鉢で1h混合した。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
<触媒層成分3> Pd/ZrO
蒸発乾固法を用いて、貴金属含有量8.2wt%の硝酸パラジウム水溶液(キャタラー製)から原料2(ZrO)へPdを担持した。すなわち、薬液を担持した後の粉末を、脱脂炉で120℃×12h乾燥後、電気炉で600℃×5hの焼成を行い、Pd/ZrOを得た。
なお、Pdの担持量は、全体の粉末に対して0.5wt%となるように調整した。
上記で調製した各触媒層成分を用いて以下の2層構成の触媒を作製した。
〔実施例5〕
触媒層成分が、下層《Rh/ZrO》、上層《50wt%〔Pd/ZrO〕+50wt%SiO》である2層構成の触媒を作製した。
(1)下層コート
θ-Al17.7g、触媒層成分1(Rh/ZrO)18.39g、水酸化アルミニウム粉末1.05g、40%硝酸アルミニウム水溶液22.6g、精製水73.3gを、300mlポリビーカーに入れて、ミキサーで30分攪拌した。その後、ボールミルにて3h混合し、スラリーを調整した。
このスラリーを、35ccセラミックハニカム(φ30mm×L50mm、400セル/4ミル、NGK製)に均一に流し込み、余分なスラリーを吹き払った後、脱脂炉で250℃×2h乾燥し、その後、500℃×2h焼成した。その時のコート量は4g/個となるように調製した。
(2)上層コート
θ-Al17.7g、触媒層成分2(50wt%〔Pd/ZrO〕+50wt%SiO)18.39g、水酸化アルミニウム粉末1.05g、40%硝酸アルミニウム水溶液22.6g、精製水73.3gを、300mlポリビーカーに入れて、ミキサーで30分攪拌した。その後、ボールミルにて3h混合し、スラリーを調整した。
このスラリーを、先に調製した下層コート済の35ccセラミックハニカム(φ30mm×L50mm、400セル/4ミル、NGK製)に均一に流し込み、余分なスラリーを吹き払った後、脱脂炉で250℃×2h乾燥し、その後、500℃×2h焼成した。その時のコート量は8g/個となるように調製した。
〔比較例5〕
触媒層成分が、下層《Pd/ZrO》、上層《50wt%〔Pd/ZrO〕+50wt%SiO》である2層構成の触媒を作製した。
これは実施例5において、触媒層成分1に代えて触媒層成分3を用いた以外は、実施例5と同様の手順および条件にて調製した。
〔比較例6〕
触媒層成分が、下層《50wt%〔Pd/ZrO〕+50wt%SiO》、上層《Pd/ZrO》である2層構成の触媒を作製した。
これは比較例5において、下層を形成する実施例5の工程(1)と、上層を形成する実施例5の工程(2)の順序を逆にして調整した。
〔実施例6〕
実施例5において、触媒層成分2の量を一定として、Al含有率がその71wt%となるように、θ-Al量を調整した。その他の工程は実施例5と同様であった。
〔実施例7〕
実施例5において、触媒層成分2の量を一定として、Al含有率がその65wt%となるように、θ-Al量を調整した。その他の工程は実施例5と同様であった。
〔実施例8〕
実施例5において、触媒層成分2の量を一定として、Al含有率がその65wt%となるように、θ-Al量を調整した。その他の工程は実施例5と同様であった。
実施例5〜8および比較例1〜2で得られた2層構成の触媒サンプルについて、下記の条件でS被毒処理を行なった。
<S被毒処理の条件>
ストイキ+SO(50ppm)の雰囲気中で、400℃×1h加熱。
S被毒処理の処理前、処理中に、それぞれ触媒活性を下記の条件で評価した。
<触媒活性の評価条件>
《1》S被毒処理なし
調整した触媒サンプルそれぞれについて、固定床反応装置を用いて、以下の条件で評価した。
触媒ペレット:35cc(サンプル1個当たり)
床温度:400℃
ガス流量:30/min
ガス組成:0.15%NO+0.7%O+0.65%CO+0.1%CH+10%CO+3%HO
すなわち、アンダーフロアー触媒の代表的な使用温度域である400℃でのストイキ条件にて行なった。
《2》S被毒処理中
上記《1》の評価条件にSOガス50ppmを導入し、SOを含む反応ガスに触媒サンプルを1.5h曝した後の浄化率を測定した。
表2に、各サンプルについて、コート層Al含有率と、S被毒処理なし・S被毒処理中の触媒活性の評価とをまとめて示す。更に、図5、6に、Al2O3含有率に対するS被毒処理なし、S被毒処理中の評価をそれぞれ示す。
Figure 0005544921
表2、図5に示すように、S被毒のない場合は、本発明の規定範囲内の実施例と本発明の規定範囲外の比較例との間に、触媒活性の差はほとんど認められない。
表2、図6に示すように、S被毒処理中の触媒活性は、実施例は比較例に対して明らかに優れている。
また、実施例5と、比較例5および比較例6とを比較すると、単純にPd/ZrOを上層に配した場合、Rh/ZrOを配置した場合に比べて、明らかに性能が劣る。
実施例1〜4の相互比較から、上層のPd層(50wt%〔Pd/ZrO〕+50wt%シリカ)中のAl含有率が45〜70%であることが望ましい。
Alは、触媒コート層を形成するために必須であり、除外することはできない。
本発明によれば、シンタリング抑制効果を保持しつつ、S被毒耐性を高めた排ガス浄化用触媒が提供される。
(態様1)
貴金属を担持するジルコニアと、シリカとが複合して成る排ガス浄化用触媒。
(態様2)
態様1において、前記シリカの含有量が排ガス浄化用触媒の5〜50wt%であることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
(態様3)
2層構成の触媒コート層を有し、上層が、貴金属を担持するジルコニアと、シリカとが複合して成る排ガス浄化用触媒。
(態様4)
態様3において、前記上層が45〜70wt%のアルミナを含有することを特徴とする排ガス浄化用触媒。

Claims (2)

  1. 貴金属を担持するジルコニアと、シリカとが複合して成り、前記シリカの含有量が排ガス浄化用触媒の5〜25wt%であることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 2層構成の触媒コート層を有し、上層が、貴金属を担持するジルコニアと、シリカとが複合して成り、前記上層が45〜70wt%のアルミナを含有することを特徴とする排ガス浄化用触媒。
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