JP5542233B1 - 直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】X軸およびY軸の傾きを考慮してティーチングが行える直交型ロボットのティーチング装置を提供する。
【解決手段】X軸2およびY軸3を備え、作業ツール4を支持してなる直交型ロボットのティーチング装置であって、作業ツールを基準プレートJの第1ないし第3基準ポイント51,52,53へ順次移動させ、第1基準ポイント51から第2基準ポイント52のY方向へ移動した際にX軸が駆動した移動量Xと、第2基準ポイント52から第3基準ポイント53のX方向へ移動した際にY軸が駆動した移動量Yと、ワークおよび基準プレートJの加工座標データとを記憶する記憶部と、移動量Xおよび移動量Yならびに加工座標データに基づき前記X軸およびY軸の指令値を演算する演算部と、を備えてなる。これにより、ワークの加工座標に対するX軸およびY軸の傾きを求め、X軸およびY軸の指令値を補正することができる。
【選択図】図2
【解決手段】X軸2およびY軸3を備え、作業ツール4を支持してなる直交型ロボットのティーチング装置であって、作業ツールを基準プレートJの第1ないし第3基準ポイント51,52,53へ順次移動させ、第1基準ポイント51から第2基準ポイント52のY方向へ移動した際にX軸が駆動した移動量Xと、第2基準ポイント52から第3基準ポイント53のX方向へ移動した際にY軸が駆動した移動量Yと、ワークおよび基準プレートJの加工座標データとを記憶する記憶部と、移動量Xおよび移動量Yならびに加工座標データに基づき前記X軸およびY軸の指令値を演算する演算部と、を備えてなる。これにより、ワークの加工座標に対するX軸およびY軸の傾きを求め、X軸およびY軸の指令値を補正することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、所謂作業を行う作業ツールを水平方向に移動自在な直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法に関する。
従来の直交型ロボットのティーチング装置は、ワークの流れ方向であるX方向へ可動可能なX軸およびこのX軸を積載し前記X方向と交叉するY方向へ可動するY軸からなる移動ユニットと、から構成されており、ねじ締め等の作業を行う工具を先端に備え、この工具の一例であるビットを回転および昇降可能な作業ツールが前記Y軸に固定される。また、この従来の直交型ロボットには、前記X軸およびY軸ならびに前記作業ツールをそれぞれ駆動制御する制御装置が接続されており、この制御装置には、予め前記X軸およびY軸を駆動する指令値が設定されている。この指令値は、前記作業ツールを平面的に移動させるものであるため、X座標およびY座標からなるロボット座標に設定されている位置情報である。これにより、前記X軸およびY軸は、前記ロボット座標に基づいて駆動制御され、前記作業ツールがワークの作業ポイントの上空へ移動する。また、前記制御装置には、前記位置情報の他に、前記ビットの回転動作および昇降動作に係わる情報の設定も予め行われているため、前記ワークの作業ポイントへ移動した前記ビットは、所定の回転および下降を行い、別途供給されたねじを前記作業ポイントに螺入する。なお、このように前記ビットを所定の位置に移動するよう位置設定する作業がティーチングと呼ばれている。
一般的な直交型ロボットのティーチング方法は、まず、作業者が前記作業ツールを前記作業ポイントへ実際に移動させ、前記ビットと前記作業ポイントとを一致させて位置合わせを行うものである。この位置合わせを行った時点に前記制御装置が認識している認識座標を前記X軸およびY軸の位置情報として制御装置に登録する。つまり、一般的な直交型ロボットのティーチング方法は、前記作業ツールを必ず前記作業ポイントまで移動させなければならず、前記作業ポイントを多く備えたワークであると、ティーチングに時間を要する問題があった。また、ワークの種類が頻繁に変わるような段替えが多い作業においては、その都度ティーチングが必要なため、生産効率が低くなってしまう。
上述の問題を解決するための直交型ロボットのティーチング方法が、特許文献1に開示されている。この従来の直交型ロボットのティーチング方法は、作業者により前記作業ツールをワークの作業ポイントへ実際に移動させることなくティーチングできる。具体的には、ワークの加工データ(以下、ワーク加工座標データという)に基づき前記作業ポイントの位置情報を表示装置(図示せず)に表示し、この表示された前記作業ポイントに対応する表示ポイントを作業順序に合わせて選択する。これにより、前記表示ポイントの座標は、ワーク加工座標データに基づき変換されて前記ロボット座標へ登録される。なお、このロボット座標に登録されたものを以下では目標ポイントという。よって、前記X軸およびY軸は、前記ロボット座標に登録された目標ポイントに基づいて駆動制御されるため、従来の直交型ロボットのティーチング方法は、前記作業ツールの移動すべき位置を前記ワーク加工座標データに基づいてティーチングできる特徴がある。したがって、従来の直交型ロボットのティーチング方法は、前記表示装置に表示された前記表示ポイントを選択すればティーチングが完了するため、上述した一般的な直交型ロボットのティーチング方法に比べて短時間でティーチングを行える特徴がある。
しかしながら、従来の直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法を活用した場合、移動した前記作業ツールが本来位置すべき作業ポイントの上空に位置しない問題があった。なぜならば、前記X軸およびY軸は互いに交叉するよう取り付けられるが、この取り付け作業において、前記X軸およびY軸を設計通りの取付角度(例えば、90.000度等)で組み立てることが難しいからだ。このような取付誤差が生じている例としては、図2および図3に示す状態であり、ここに示したX軸2およびY軸3は、ワークWをクランプする位置に固定された基準プレートJに対してそれぞれ傾いて配置されることになる。つまり、前記ワーク加工座標データのX方向に対してX軸2が傾き、Y方向に対してY軸3が傾いた状態となっている。また、通常、前記作業ツールをある位置から例えばX方向へのみ移動させる場合は、前記X軸のみを駆動させるため、例えば、前述のX軸の傾きにより前記作業ツールがY方向へも移動することになる。このように、従来の直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法は、前述の取付誤差の影響により、前記ビットとワークの作業ポイントとが一致し難い問題があった。また、従来の直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法は、作業ポイントとビットとが一致するように一旦行ったティーチングの後に再度ティーチングして修正しなければならず、この再度ティーチングする作業に時間を要する問題もあった。
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、前記X軸およびY軸の取付誤差を考慮して前記ロボット座標に設定する前記目標ポイントを補正して設定でき、しかも、前記ワーク加工座標データに基づいてティーチングが行える直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法の提供を目的とする。
この目的を達成するため、対象物をX座標およびY座標からなる平面座標の定位置に固定するクランプユニットと、前記平面座標におけるX方向へ駆動可能なX軸およびこのX軸に交叉しかつ係合したY方向へ駆動可能なY軸と、前記X軸あるいはY軸の何れかに支持され前記対象物の上空を移動自在かつ所謂作業を可能な作業ツールと、前記X軸およびY軸をそれぞれ駆動制御する制御部と、前記対象物の加工座標データを記憶する記憶部と、を備え、前記加工座標データに基づいて前記X軸およびY軸の駆動に係わる指令値をそれぞれ設定して前記作業ツールを前記対象物の所定の位置に位置するよう教示可能に構成した直交型ロボットのティーチング装置において、前記記憶部は、前記X軸のみの駆動によりY方向へ移動する移動量Yおよび前記Y軸のみの駆動によりX方向へ移動する移動量Xをそれぞれ記憶してなり、前記X軸およびY軸の前記指令値を前記対象物の前記加工座標データならびに前記移動量Xおよび移動量Yに基づきそれぞれ演算する演算部を備えてなり、前記対象物は、少なくとも3つの基準ポイントをそれぞれ備えてなる基準プレートあるいは1つ以上の作業ポイントを備えてなるワークであって、前記基準プレートは、その上面から底面に向かって加工を施してなる第1基準ポイントと、この第1基準ポイントから所定の距離だけしかも前記Y方向へのみ離れた位置に配した第2基準ポイントと、この第2基準ポイントから所定の距離だけしかも前記X方向へのみ離れた位置に配した第3基準ポイントと、を備えてなることを特徴とする。
また、対象物をX座標およびY座標からなる平面座標の定位置に固定するクランプユニットと、前記平面座標におけるX方向へ駆動可能なX軸およびこのX軸に交叉しかつ係合したY方向へ駆動可能なY軸と、前記X軸あるいはY軸の何れかに支持され前記対象物の上空を移動自在かつ所謂作業を可能な作業ツールと、前記X軸およびY軸をそれぞれ駆動制御する制御部と、前記対象物の加工座標データを記憶する記憶部と、を備え、前記加工座標データに基づいて前記X軸およびY軸の駆動に係わる指令値をそれぞれ設定して前記作業ツールを前記対象物の所定の位置に位置するよう教示可能な直交型ロボットのティーチング方法において、前記対象物は、少なくとも3つの基準ポイントをそれぞれ備えてなる基準プレートあるいは1つ以上の作業ポイントを備えてなるワークであって、前記基準プレートに、上面から底面に向かって加工を施された第1基準ポイントと、この第1基準ポイントから所定の距離だけしかも前記Y方向へのみ離れた位置に配された第2基準ポイントと、この第2基準ポイントから所定の距離だけしかも前記X方向へのみ離れた位置に配された第3基準ポイントと、をそれぞれ配設し、この基準プレートを前記クランプユニットに固定し、前記作業ツールを前記第1ないし第3基準ポイントへ順次移動させ、前記作業ツールが各基準ポイント間に移動した際のX軸およびY軸の移動量と、前記対象物の前記加工座標データと、に基づいて、前記X軸のみの駆動によりY方向へ移動する移動量Yおよび前記Y軸のみの駆動によりX方向へ移動する移動量Xを演算し、前記X軸の前記指令値を、前記移動量Yおよび前記対象物の前記加工座標データに基づいて補正するとともに、前記Y軸の前記指令値を、前記移動量Xおよび前記対象物の前記加工座標データに基づいて補正することを特徴とする。
本発明の直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法は、前記基準プレートを活用することで前記X軸およびY軸の取付誤差によって生じる前記Y軸の駆動による前記移動量Xおよび前記X軸の駆動による前記移動量Yを演算できる。また、ワークWの作業ポイントに相当する位置情報は、前記ワーク加工座標データに含まれており、このワーク加工座標データと、演算した前記移動量Xおよび移動量Yと、に基づいて上述の前記X軸およびY軸に指令する指令値が導き出される。よって、前記X軸およびY軸の取付誤差を解消した駆動制御が行え、X軸およびY軸を駆動制御され移動する前記作業ツールは、前記ワークの作業ポイントに位置ズレすることなく確実に位置する利点がある。また、本発明の直交型ロボットのティーチング装置およびそのティーチング方法は、例えば、複数の直交型ロボットを利用しワークの機種変更が頻繁に行われる場合において、機種追加を柔軟に対応できる。これは、上述のように機種追加するワークの前記加工座標データを読み込むことで追加する機種のティーチングが行えるからだ。これによって、ティーチングに係る時間は、従来に比べて大幅に短縮し、しかも位置ズレを起こすことがない利点もある。
本発明に係る直交型ロボットのティーチング装置を図1ないし図4に基づき説明した後、直交型ロボットのティーチング方法を説明する。
まず、直交型ロボットのティーチング装置は、所定の位置でクランプされたワークWの上空に位置するよう配されてなる作業ツール4(4a)と、この作業ツール4(4a)を所望の位置へ移動させる直交型ロボット1(1a)と、これら直交型ロボット1(1a)および作業ツール4(4a)をそれぞれ駆動制御する制御部の一例である制御装置8(8a)と、この制御装置8(8a)に接続された前記演算部の一例であるパーソナルコンピュータ40(以下、PCという)と、から構成される。
また、前記ワークWは、これを上流から下流に向かって搬送するベルトコンベアによって各作業工程へ流される。このベルトコンベアは、図1に示すようにワークWを積載するベルトBと、このベルトBを回転駆動するベルト回転モータBMと、から構成される。また、このベルトコンベアには、前記直交型ロボット1(1a)による所謂作業が行えるように一対のクランプユニットC,C1が配されており、このクランプユニットC,C1は、一時的に前記ワークW等をクランプあるいはアンクランプ可能に構成される。また、前記ベルトコンベアは、各作業工程毎に配されており、複数のベルトBがX方向に延びるように配されており、ワークWに対する所謂作業を各工程に分けて行われる。
前記直交型ロボット1(1a)は、何れも同一の構成であるため、ここでは直交型ロボット1の構造についてのみ説明する。直交型ロボット1は、ワークWの流れるX方向に沿って可動するX軸2と、このX軸2を積載しワークWの流れる方向に対して交叉するY方向へ可動するY軸3と、このY軸3に固定され前記ワークWの上空を平面的に移動可能な作業ツール4と、から構成される。
前記X軸2は、ワークWの流れる方向に沿って延びるように設置されており、前記Y軸3を交叉するように積載している。具体的には、前記Y軸3は、前記X軸2の可動ブロック20に固定されており、この可動ブロック20の移動によって、Y軸3が前記X方向に移動可能に構成されている。また、前記Y軸3の可動ブロック30には、前記作業ツール4を昇降自在に支持する昇降ユニット7が固定されており、Y軸3の可動ブロック30の移動によって、作業ツール4が前記Y方向へ移動可能に構成されている。
前記X軸2(2a)および前記Y軸3(3a)は、図2ないし図4に示すように何れも同等の構造であるため、ここではX軸2についてのみ以下に説明する。X軸2は、その延びる方向に配されたボールねじ21と、このボールねじ21の一端に連結されたカップリング22を一体に回転駆動可能なACサーボモータ23と、前記ボールねじ21に螺合されボールねじ21の回転によって可動する可動ブロック20と、を備えてなる。また、前記ACサーボモータ23は、その内部にエンコーダ(図示せず)を備えており、前記ボールねじ21を所定の回転速度および回転角度だけ駆動可能に構成される。さらに、前記ボールねじ21には、所定のリード角からなるねじ部が形成されているため、前記ACサーボモータ23の正転あるいは逆転に伴い、前記可動ブロック20が前記ボールねじ21に沿って往復移動可能に構成される。
前記作業ツール4(4a)は、何れも同一の構成であるため、ここでは作業ツール4の構造についてのみ図1に基づいて以下に説明する。作業ツール4は、締結部品の一例であるねじSの頭部に係合可能なビット5を備えており、このビット5に回転を付与する回転駆動源の一例であるACサーボモータ6と、前記ビット5を回転自在かつ昇降自在に支持する昇降ユニット7と、から構成される。なお、前記ねじSは、図示しないねじ供給装置によって前記ビット5と係合するように供給されるため、作業ツール4は、ねじSを前記ワークWに螺入できるように構成されている。
前記ワークWには、図1に示すように作業ポイントの一例である6つのめねじP1ないしP6が設けられており、これらめねじP1ないしP6は、図示しないタップ加工機によりワークWの上面から底面に向かって事前に加工されている。また、前記タップ加工機は、前記めねじP1ないしP6の位置情報(以下、ワーク加工座標データという)に基づきタップ(図示せず)あるいはワークWを前後左右方向へ移動させて順次前記めねじを成形している。なお、本実施例において、前記めねじの数は、6つであるが、これに限定されるものではなく、1つ以上配されていればよい。
一方、図2ないし図4に示す前記クランプユニットC,C1にクランプされたものが基準プレートJであり、この基準プレートJの上面から底面に向かって3つの穴(図示せず)が加工されており、これらの穴にシャフト51,52,53が上面から突出するように配される。つまり、前記穴の軸線と前記シャフト51,52,53の軸線は、同一線上にある。また、前記シャフト51,52,53は、前記ビット5の外径と同等の寸法に設定されているため、シャフト51,52,53の外径および前記ビット5の外径を一致させ易くなっている。このように、位置合わせを行うことで、前記ビット5の軸線と、前記穴の軸線とは、ほぼ一致させることができる。このシャフト51,52,53は、前記基準ポイントであり、前記シャフト51が第1基準ポイント、前記シャフト52が第2基準ポイント、前記シャフト53が第3基準ポイントとなっている。これら基準ポイントの位置関係については、前記第1基準ポイントを基準にして後述する統合加工座標データおよびロボット座標上で考えると、前記第2基準ポイントがY方向へのみ進んだ位置に配され、前記第3基準ポイントが前記第2基準ポイントからX方向へのみ進んだ位置に配されている。また、前記第1ないし第3基準ポイントは、何れも前記作業ツール4の可動範囲内に配されている。ところで、基準プレートJの3つの穴は、図示しない加工機により基準プレートJの上面から底面に向かって事前に加工されている。この加工機は、3つの穴の位置情報(以下、基準プレート加工座標データという)に基づきドリル(図示せず)あるいは基準プレートJを前後左右方向へ移動させて順次前記穴を加工している。なお、加工される穴の数は、3つであるが、これに限定されるものではなく、これ以上多く設けてもよい。
前記制御装置8(8a)は、何れも同一の構成であるため、ここでは制御装置8についてのみ説明する。この制御装置8は、前記直交型ロボット1に接続されており、前記X軸2およびY軸3のACサーボモータ23、33と、前記作業ツール4のACサーボモータ6と、前記昇降ユニット7と、をそれぞれ制御可能に構成される。この制御装置8は、前記X軸2およびY軸3をそれぞれ駆動するよう制御してなり、前記作業ツール4のビット5の位置つまり前記直交型ロボット1の指令される座標(以下、ロボット座標あるいはロボット座標系という)に基づいて駆動制御する。また、前記ロボット座標には、前記ビット5が位置すべき平面座標である目標ポイントが予め設定されており、前記ロボット座標の目標ポイントに基づきX軸2およびY軸3がそれぞれ駆動制御されている。
また、前記制御装置8は、各ACサーボモータ23,33および前記昇降ユニット7から発せられる信号に基づいて前記作業ツール4の前記ビット5が現在位置している平面座標および高さ座標(以下、認識座標という)を複数記憶可能な現在位置記憶部と、予め設定された平面座標および高さ方向の高さ座標(以下、この2つの座標を目標座標という)を複数記憶可能な目標座標記憶部と、この目標座標記憶部と前記認識座標とを比較して一致しているか照合する照合部と、前記X軸2および前記Y軸3のACサーボモータ23,33にそれぞれ所定の回転角を駆動するように指令する指令部と、を備えてなる。
前記PC40は、前記制御装置8,8aにそれぞれ接続されており、前記ワーク加工座標データおよび前記基準プレート加工座標データをそれぞれ読み込み、前記めねじおよび前記基準ポイントの位置座標を記憶する記憶部を備えてなる。また、この記憶部に記憶された前記ワーク加工座標データおよび前記基準プレート加工座標データは、それぞれを統合した統合加工座標データとして、前記PC40のモニタに図示されており、この図示されたものは、ワークWの外形線と、前記作業ポイントに相当する表示ポイントと、から少なくとも構成されている。作業者は、PC40に図示された表示ポイントを順次選択することでねじSの締結順序を決定し、このねじSを締結するめねじの平面座標を設定する。よって、このPC40によるめねじの平面座標は、前記統合加工座標データの座標(以下、加工座標あるいは加工座標系という)であるのに対し、前記制御装置8,8aに設定されるビット5の平面座標は、前述したロボット座標系である。このため、前記PC40で使用される加工座標系の前記めねじの平面座標を前記制御装置8,8aにそれぞれ転送して、前記表示ポイントから前記目標ポイントへ変換され、前記ロボット座標系に設定することで、直交型ロボット1(1a)が制御される。
ところで、前記加工座標系および前記ロボット座標系は、どちらも普遍的なものであるため、図2および図3に示すように前記X軸2およびY軸3が正確に90.000度等の直角に交叉して取り付けられていなかったり、前記X軸2およびY軸3が基準プレートJあるいはワークWに対して傾いて配されている場合であっても、図4に示すように前記X軸2およびY軸3が基準プレートJあるいはワークWに対して傾かず正確に直交するよう配されている場合であっても、何れも同じである。このため、前記加工座標からロボット座標に前記目標ポイントを設定し、このロボット座標系に基づいて前記X軸2およびY軸3を駆動すると、X軸2およびY軸3が傾いている場合は、X軸2のみの駆動によるY方向への移動(以下、移動量Yという)、Y軸3のみの駆動によるX方向への移動(以下、移動量Xという)がそれぞれ発生する。一方、X2およびY軸3が傾いていない場合は、X軸2のみを駆動すれば前記作業ツール4がロボット座標系のX方向へのみ移動し、Y軸3のみを駆動すれば前記作業ツール4がロボット座標系のY方向へのみ移動する。つまり、このX軸2およびY軸3の移動量Xおよび移動量Yは、各工程に配された直交型ロボット毎に異なっているため、前記直交型ロボット1,1aの前記X軸およびY軸の傾きの度合いによって異なる。
そこで、前記PC40には、前記X軸2およびY軸3の前記移動量Xおよび移動量Yをそれぞれ演算する演算部を備えており、この演算部は、前記移動量Xであれば前記Y軸3の移動量に基づき演算し、前記移動量Yであれば前記X軸2の移動量に基づき演算するように構成される。また、演算部は、X軸2およびY軸3のいわば傾きを演算することになり、前記X軸2の傾きおよびY軸3の傾きと、前記ロボット座標系の前記目標ポイントと、に基づいて、前記ACサーボモータ23,33に指令する指令値を求め、これら指令値を前記指令部に設定可能に構成されている。
次に、本発明の直交型ロボットのティーチング方法について以下に説明する。
作業者は、前記統合加工座標データを前記記憶部に保存した後、前記クランプユニットC,C1により、前記基準プレートJをクランプするように操作する。次に、作業者は、前記作業ツール4のビット5を基準プレートJのシャフト51まで移動させ、前記ビット5の外径とシャフト51の外径とが一致するように位置合わせする。この時、作業者は、前記認識座標(前述したビット5が現在位置している平面座標に相当する)を前記現在位置記憶部に記憶させるため、該当する制御装置8あるいは前記PC40を操作する。なお、シャフト52,53についても順次同様の手順で前記ビット5の位置合わせを行い、前記制御装置8にそれぞれの認識座標を順次前記現在位置記憶部に記憶させる。
これにより、前記第1ないし第3基準ポイントの前記加工座標の位置関係と、それぞれの基準ポイント間を移動するよう前記X軸2およびY軸3を駆動させる距離と、の対応関係が分かる。具体的には、図2および図3に示す場合、前記加工座標で考えると、前記ビット5は、前記シャフト51の位置からY方向のX軸2側へ真っ直ぐに移動して前記シャフト52の位置に到達する。しかし、前記シャフト51からシャフト52へ移動したときのX軸2およびY軸3の駆動させる距離で考えると、Y軸3の駆動のみならずX軸2も若干駆動させなければならない。また、同様に前記加工座標で考えると、前記ビット5は、前記シャフト52の位置からX方向の前記クランプC側へ真っ直ぐに移動して前記シャフト53の位置に到達する。しかし、前記シャフト52からシャフト53へ移動したときのX軸2およびY軸3の駆動させる距離で考えると、X軸2の駆動のみならずY軸3も若干駆動しなければならない。したがって、これら第1ないし第3の基準ポイントにビット5を合わせ、この時の認識座標を現在位置記憶部に記憶させると、前記演算部が前記移動量Xおよび移動量Yを演算する。
続いて、作業者は、PC40のモニタに図示された前記表示ポイントを順次選択し、前記作業ツール4が作業する順序および位置を決定する。この決定された位置が前記目標ポイントであり、この目標ポイントと、前記移動量Xおよび移動量Yと、に基づき前記ACサーボモータ23,33に指令する指令値が前記演算部でそれぞれ演算される。また、演算された前記指令値は全て前記指令部に設定され、この指令値に基づいて前記X軸2およびY軸3がそれぞれ駆動制御される。つまり、前記X軸2の指令値は、前記移動量Yおよび前記目標ポイントのX座標に基づき補正される一方、前記Y軸3の指令値は、前記移動量Xおよび前記目標ポイントのY座標に基づき補正される。よって、前記ビット5がワークWの作業ポイントの上空に正確に位置する。
なお、図1のように直交型ロボットが複数台ある場合は、上述した内容を各直交型ロボット毎に行うことで、それぞれのX軸およびY軸の傾きを考慮して前記ビット5の位置補正およびティーチングが行える。また、本発明の直交型ロボットのティーチング装置あるいはその方法は、例えば、ワークに1つの作業ポイントがあり、このワークの種類が20種、30種と数多い場合であると、1度の基準プレートJを用いた前記認識座標の記憶で、全てのワークの種類のティーチングをこれらワークの加工データに基づいて行える。よって、種類の多いワークに対しては効率よくティーチングを行える利点がある。さらに、前記制御部および前記演算部は、本実施例において、制御装置8,8aおよびPC40と個別に構成しているが、例えば、前記制御装置8,8aに前記演算部をそれぞれ内蔵してもよい。
1 直交型ロボット
1a 直交型ロボット
2 X軸
3 Y軸
4 作業ツール
4a 作業ツール
5 ビット
7 昇降ユニット
8 制御装置
8a 制御装置
23 ACサーボモータ
33 ACサーボモータ
40 PC
51 第1基準ポイント
52 第2基準ポイント
53 第3基準ポイント
J 基準プレート
W ワーク
1a 直交型ロボット
2 X軸
3 Y軸
4 作業ツール
4a 作業ツール
5 ビット
7 昇降ユニット
8 制御装置
8a 制御装置
23 ACサーボモータ
33 ACサーボモータ
40 PC
51 第1基準ポイント
52 第2基準ポイント
53 第3基準ポイント
J 基準プレート
W ワーク
Claims (2)
- 対象物をX座標およびY座標からなる平面座標の定位置に固定するクランプユニットと、前記平面座標におけるX方向へ駆動可能なX軸およびこのX軸に交叉しかつ係合したY方向へ駆動可能なY軸と、前記X軸あるいはY軸の何れかに支持され前記対象物の上空を移動自在かつ所謂作業を可能な作業ツールと、前記X軸およびY軸をそれぞれ駆動制御する制御部と、前記対象物の加工座標データを記憶する記憶部と、を備え、前記加工座標データに基づいて前記X軸およびY軸の駆動に係わる指令値をそれぞれ設定して前記作業ツールを前記対象物の所定の位置に位置するよう教示可能に構成した直交型ロボットのティーチング装置において、
前記記憶部は、前記X軸のみの駆動によりY方向へ移動する移動量Yおよび前記Y軸のみの駆動によりX方向へ移動する移動量Xをそれぞれ記憶してなり、
前記X軸およびY軸の前記指令値を前記対象物の前記加工座標データならびに前記移動量Xおよび移動量Yに基づきそれぞれ演算する演算部を備えてなり、
前記対象物は、少なくとも3つの基準ポイントをそれぞれ備えてなる基準プレートあるいは1つ以上の作業ポイントを備えてなるワークであって、
前記基準プレートは、その上面から底面に向かって加工を施してなる第1基準ポイントと、この第1基準ポイントから所定の距離だけしかも前記Y方向へのみ離れた位置に配した第2基準ポイントと、この第2基準ポイントから所定の距離だけしかも前記X方向へのみ離れた位置に配した第3基準ポイントと、を備えてなることを特徴とする直交型ロボットのティーチング装置。 - 対象物をX座標およびY座標からなる平面座標の定位置に固定するクランプユニットと、前記平面座標におけるX方向へ駆動可能なX軸およびこのX軸に交叉しかつ係合したY方向へ駆動可能なY軸と、前記X軸あるいはY軸の何れかに支持され前記対象物の上空を移動自在かつ所謂作業を可能な作業ツールと、前記X軸およびY軸をそれぞれ駆動制御する制御部と、前記対象物の加工座標データを記憶する記憶部と、を備え、前記加工座標データに基づいて前記X軸およびY軸の駆動に係わる指令値をそれぞれ設定して前記作業ツールを前記対象物の所定の位置に位置するよう教示可能な直交型ロボットのティーチング方法において、
前記対象物は、少なくとも3つの基準ポイントをそれぞれ備えてなる基準プレートあるいは1つ以上の作業ポイントを備えてなるワークであって、
前記基準プレートに、上面から底面に向かって加工を施された第1基準ポイントと、この第1基準ポイントから所定の距離だけしかも前記Y方向へのみ離れた位置に配された第2基準ポイントと、この第2基準ポイントから所定の距離だけしかも前記X方向へのみ離れた位置に配された第3基準ポイントと、をそれぞれ配設し、
この基準プレートを前記クランプユニットに固定し、
前記作業ツールを前記第1ないし第3基準ポイントへ順次移動させ、
前記作業ツールが各基準ポイント間に移動した際のX軸およびY軸の移動量と、前記対象物の前記加工座標データと、に基づいて、前記X軸のみの駆動によりY方向へ移動する移動量Yおよび前記Y軸のみの駆動によりX方向へ移動する移動量Xを演算し、
前記X軸の前記指令値を、前記移動量Yおよび前記対象物の前記加工座標データに基づいて補正するとともに、
前記Y軸の前記指令値を、前記移動量Xおよび前記対象物の前記加工座標データに基づいて補正する
ことを特徴とする直交型ロボットのティーチング方法。
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