JP5538813B2 - 光学素子、及びこれを用いたイメージセンサ、撮像装置 - Google Patents

光学素子、及びこれを用いたイメージセンサ、撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラズモン共鳴現象を利用した光学素子に関する。
従来、イメージングデバイスに用いられるカラーフィルタは色素の吸収特性を利用したものが一般的であった。しかし、この色素を用いたカラーフィルタは、十分な吸収率を実現させるため、厚く形成する必要がある上、経年劣化により色素が退色してしまう不都合があった。
一方、CCD(電荷結合素子)やCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサ等のイメージングデバイスでは、画素数の増加に伴う小画素化が進んでいる。この場合、イメージセンサのディテクタ部で取り込む光量が減少することから、十分な光量を取り込むため、マイクロレンズ、カラーフィルタ、配線等の薄膜化が求められている。また、イメージセンサには、斜めから入射される光も取り込まれるため、カラーフィルタ特性は斜入射に対して変化が小さいことが求められる。
こうした中、プラズモン共鳴現象を利用するカラーフィルタの研究がなされている。プラズモンとは、光などの外部電場により励起される金属表面の自由電子の集団的な振動のことであり、電子は電荷を帯びていることから電子が振動することにより、自由電子の粗密分布による分極が生ずる。その分極と電磁界が結合する現象をプラズモン共鳴という。金属粒子、若しくは金属構造体に入射光を照射すると、特定の波長帯で散乱や吸収が大きくなるという共鳴現象が確認できる。この現象が局在プラズモン共鳴(Localized Surface Plasmon Resonance)(以下、プラズモン共鳴と略して記載する。)であり、吸収スペクトルが最大となる波長をプラズモン共鳴波長とよぶ。
金属粒子、若しくは金属構造体を透過する光は、プラズモン共鳴が起こる波長帯において透過率が低下し、波長に応じて選択的に光が透過することからカラーフィルタとして用いることが可能となる。プラズモン共鳴現象は薄い金属構造体でも起こるので、イメージセンサの薄膜化への寄与が期待できる。
特許文献1は、金属薄膜に入射光の波長よりも小さい開口(aperture)を周期的に配列したアレイを用い、開口の周期、開口の大きさを励起されるプラズモンに合わせることで、特定の波長帯における透過率を上げることを開示する。
また、非特許文献1には、銀の膜に同心円状の溝からなる周期構造を形成し、同心円の中心に開口を有した構造体で、赤、緑、青の透過光強度が高くなるカラーフィルタ特性が現れることが示されてある。
米国特許第5973316号明細書
Nature Photonics (2008)2、161−164
特許文献1に記載の開口アレイの場合、開口に対して遮光部となる金属の占める割合が大きくなることから、透過率は大きい場合でも5〜6%に留まり、カラーフィルタとして用いるには感度が十分なものとは言えない。
また、非特許文献1の銀の膜に形成した周期構造を用いるカラーフィルタであっても、光は同心円状の溝の中心に位置する開口から透過するため、やはり十分な透過率は期待できないというのが実状である。また、この場合、カラーフィルタ特性は金属構造体の周期性を十分確保できるだけの広い領域が必要となる。従って、上記金属構造体を画素サイズに収めようとしても、小画素化が進んでいる現状を加味すると、金属構造体の周期性を十分確保できなくなり、カラーフィルタ特性が悪くなると考えられる。さらに、特性の異なる複数のカラーフィルタからなる光学素子の全体的な特性アップという点についてもこれらの文献では着目がなされていない。
本発明の目的は、小画素化が進んでも十分なカラーフィルタ特性を発揮し、薄いカラーフィルタとして機能し得る光学素子を提供することである。
本発明により提供される光学素子は、特性の異なる複数の光学フィルタを配列してなる光学素子であって、
基板表面の面内方向に第1の金属構造体を周期的に配列して構成される第1の金属構造体群を備えた第1の光学フィルタと、
前記面内方向に第2の金属構造体を周期的に配列して構成され、第1の金属構造体群とは異なるプラズモン共鳴条件を示す第2の金属構造体群を備えた第2の光学フィルタと、を有し、
互いに隣接する第1の金属構造体間の光学的距離が、互いに隣接する第2の金属構造体間の光学的距離の、0.75倍以上1.25倍以下の範囲内にあると共に、第1の光学フィルタと、第2の光学フィルタと、の境界領域における第1の金属構造体と、第2の金属構造体と、の中心間距離が前記範囲内にあることを特徴とする。
本発明は、イメージセンサ及び撮像装置を包含する。
本発明により提供されるイメージセンサは、スペクトル特性に応じて光検出を行うイメージセンサであって、
波長に応じて光を選択的に透過させる光学素子と、
前記光学素子を透過した光を入射させる光電変換層と、
を有し、前記光学素子が、本発明の光学素子であることを特徴とするものである。
本発明により提供される撮像装置は、像情報を撮影する撮像装置であって、
集光光学系と、
イメージセンサと、
信号処理デバイスと、を有し、
前記イメージセンサが、本発明のイメージセンサであることを特徴とするものである。
本発明の光学素子は、特性の異なる複数の光学フィルタをそれぞれ構成する金属構造体群における金属構造体間の光学的距離同士を略等しくすることで、透過スペクトルの形状が滑らで、比較的急峻なピーク特性を示すものとなる。これにより所定の波長領域について、高コントラストなフィルタ効果を示す光学素子を提供することができる。
また、本発明の光学素子は、プラズモン共鳴現象を利用するもので、薄い金属構造体を用いて構成することができる。これによりイメージセンサの小画素化にも対応可能な薄いカラーフィルタ、イメージセンサ、撮像装置等を提供することができる。
本発明の光学フィルタの構成を示す模式図。 光学フィルタの透過スペクトルの一例を示すグラフ。 光学フィルタ毎の配列周期が異なる光学素子を示す模式図。 図3の光学素子の透過スペクトルを示すグラフ。 本発明の光学素子の構成を示す模式図。 本発明の金属構造体の形状を説明する模式図。 本発明の金属構造体の配列を説明する模式図。 本発明の光学フィルタの配列を説明する模式図。 本発明のイメージセンサの構成を示す模式図。 本発明の撮像装置の構成を示す模式図。 実施例1の光学素子の模式図。 実施例1の光学素子の透過スペクトルを示すグラフ。 実施例2の光学素子の模式図。 実施例2の光学素子の透過スペクトルを示すグラフ。 光学フィルタへの入射角を説明する模式図。 入射角依存性を有する光学フィルタの透過スペクトルを示すグラフ。 本発明の光学フィルタの透過スペクトルを示すグラフ。 実施例3の光学フィルタの透過スペクトルを示すグラフ。
以下、本発明の実施形態について説明する。
ここでは、本発明の光学素子に至る検討事項を踏まえて説明する。
図1は、本発明の光学素子に適用し得る光学フィルタの構成を示す模式図である。
図1(A)は光学フィルタ101の断面図(図1(B)におけるA−A’の切断面)であり、図1(B)は光学フィルタ101の上面図である。
図1に示す光学フィルタにおいては、金属構造体102は、基板103の表面の面内方向に等しい光学的距離105で正方格子状に配列されている。尚、金属構造体102は被覆層104に覆われている。
まず、本発明における、金属構造体群の光学的距離について説明する。
本発明における金属構造体は、基板表面の面内方向に2次元的、かつ周期的に配列される。本発明においては、周期的に配列される任意の金属構造体の中心と、隣接する金属構造体の中心との間の距離に周囲の材料の使用する光の波長における屈折率を掛け合わせた距離のことを、金属構造体群の光学的距離という。これを別の言い方をすると、互い隣接する金属構造体間の距離(周期)に金属構造体間に位置する媒質の屈折率を乗じたものということである。
ここで、真空中の光速をc、光が通過する媒質中の光速をvとして、媒質の屈折率(または絶対屈折率)nは、以下の式(1)で表わされる。
n=c/v (式1)
換言すると、光が屈折率nの媒質中を距離d進むとき、n×dが光学的距離であり、dは、本願発明の説明では、金属構造体が配された周期に相当する。
つまり、本願発明では、金属構造体の周囲の媒質(基板や、被覆層)の屈折率を考慮して、特性の異なる複数の光学フィルタを配列した光学素子の全体の特性の向上を図ったものである。
金属構造体の配列の種類はひとつであるとは限らないため、本発明において光学的距離が等しいとは、基板表面の面内方向で、隣接する金属構造体間に存在する媒質(誘電体等)を考慮した上で、金属構造体間の距離が等しいことを指す。
複数の金属構造体群において、金属構造体間に存在する媒質が同一の場合には、金属構造体が配された周期が光学的距離に対応する。
光学フィルタ101の透過スペクトルの数値計算結果のグラフを図2に示す。本数値計算では、金属構造体102は、アルミニウムで構成され、基板103上に無限に配列されているものとしている。
図2に示した透過スペクトルは、波長550nm辺りでの透過率変化はあるものの、640nm辺りを中心波長とした滑らかな透過率の低下が存在する。この透過率低下をカラーフィルタとして利用すれば、透過型の補色フィルタや、反射型の原色フィルタが構成できる。
次に、特性の異なる3種類の光学フィルタを、ベイヤー状に配列させた光学素子の透過スペクトル(数値計算)について図3、図4を用いて説明する。
図3は、光学素子301を示す模式図であり、3種類の光学フィルタ302、303、304、305がベイヤー状に配列されている。尚、光学フィルタ303、304は同じ形状、大きさの金属構造体を同じ距離で周期的に配列して構成されているため、光学フィルタ303、304をそれぞれ単独で用いた場合、透過スペクトルは等しい。
光学フィルタ302には、金属構造体308、光学フィルタ303、304には、金属構造体311、光学フィルタ305には、金属構造体314が配列されている。
ここで、金属構造体308、311、314は、それぞれの大きさが、90nm、120nm、150nmの正方形形状で、厚さは全て90nmである。そして、これらの金属構造体が、306の方向及び307の方向に、250nm、300nm、380nmの周期で、それぞれ正方格子状に配列されている。
光学フィルタ304と、305との境界にある金属構造体の307の方向における中心間距離317は340nmであり、光学フィルタ304、305の金属構造体の距離とは異なっている。
そして、光学素子301についての数値計算を光学フィルタ302、303、304、305をひとつの構成単位として、正方格子状に配列したもので行う。
こうして得られた光学素子301の透過スペクトルの計算結果に基づくグラフは、図4に示す通りである。光学フィルタ302、303、304、305それぞれの透過スペクトルのピーク形状は滑らかでなく、ピークの***も起きていることがわかる。さらに、ピークの幅も比較的広くて浅い。また、光学フィルタ303、304においては、同じ大きさの金属構造体を、同じ距離で周期的に配列しているにもかかわらず、透過スペクトルのピークの位置や形状が異なる。
発明者は、上記の透過スペクトルとなるのにはいくつかの要因があると考えている。
まず、光学フィルタ中心部と周辺部(つまり、隣接する光学フィルタとの境界部)におけるプラズモン共鳴条件の違いである。異なる種類(ここでは大きさ、隣接する金属構造体との中心間距離の異なる金属構造体群)の光学フィルタが配設されることで、光学フィルタの周辺部の金属構造体には、隣接する金属構造体との中心間距離が異なる金属構造体群が配設されることになる。これにより、光学フィルタ中心部と周辺部とでプラズモン共鳴条件が異なるため、共鳴の位相にずれが生じ、共鳴の度合が弱いものとなる。
その結果、透過スペクトルのピークが浅くなる(つまり、透過率の低下が浅く、コントラストの低いカラーフィルタとなる)ことが考えられる。
また、隣接する光学フィルタの種類が異なると、周辺部のプラズモン共鳴条件が異なり、透過スペクトルのピーク位置も異なることが考えられる。
次に、光学フィルタにおいて周期的に配設される金属構造体群の光学的距離に依存した回折である。
光学的距離が異なる光学フィルタが隣接すると、光学フィルタ間の境界が鮮明となる。光学フィルタの大きさが等しい場合、光学フィルタの配列による周期が定義でき、この周期由来の回折が発生する。
その結果、ピークの***やピーク形状が滑らかではなくなっていると考えられる。
つまり、別々に最適化された光学フィルタを配列して光学素子を構成するだけでは、上記の現象が生じ、所望のスペクトル形状が得がたくなるため、イメージセンサ等のカラーフィルタとして適用するには更なる改善が望まれる。
こうした観点に立って、本発明者は鋭意検討の結果、本発明に至った。
図5は、本発明の光学素子501を示す上面図(模式図)である。
光学素子501は、基板502と、基板502表面の面内方向に配設される第1の金属構造体503(第1の金属構造体群を構成)と、第2の金属構造体504(第2の金属構造体群を構成)とを有する。基板上に2つの金属構造体群が配されている。
第1及び第2の金属構造体503、504は、光学フィルタ505、506を構成する金属構造体としての光学的距離がそれぞれ等しく周期的に配設されている。
このように光学素子の各光学フィルタが金属構造体群の光学的距離が等しく周期的に配設させることで、光学フィルタの中央部と周辺部でのプラズモン共鳴条件の差が小さくなる。
さらに、光学フィルタ505、506の境界にある金属構造体の中心間距離508を、光学フィルタ505、506の金属構造体群の光学的距離507と等しくすると、光学フィルタ間の境界が鮮明とはならなくなる。
このため、光学フィルタの周期由来の回折も起こりにくくなり、異なる特性の光学フィルタを隣接して配置することによる影響を抑えた設計が可能となる。
ここでは、2種類の光学フィルタを配列させた場合について説明したが、さらに複数の光学フィルタと組み合わせ、第3の金属構造体を加えた光学素子の場合でも、隣接する光学フィルタによる影響を抑えた光学フィルタの設計が可能である。
次に、本発明における、金属構造体群の光学的距離とプラズモン共鳴の位相について説明する。光学フィルタの透過スペクトルのピークを深くするためには、各光学フィルタに配設されている各金属構造体のプラズモン共鳴の位相がそろっていることが好ましい。
金属構造体群の光学的距離を一定にして配設させればプラズモン共鳴の位相がそろうが、一定でない場合プラズモン共鳴の位相がそろわなくなる。
光学フィルタ内の金属構造体について、金属構造体群の光学的距離が、光学的距離の2分の1ずれる場合、プラズモン共鳴の位相が反転するため打ち消しあい、その金属構造体近傍からの透過光はプラズモン共鳴の影響を受けないことが考えられる。これによって、透過スペクトルのピークが浅くなる。
異なる光学フィルタが隣接する場合、光学フィルタの金属構造体群の光学的距離が、光学的距離の2分の1ずれる場合、プラズモン共鳴の位相が反転するため打ち消しあい、その金属構造体近傍からの透過光はプラズモン共鳴の影響を受けないことが考えられる。特に光学フィルタ間の境界領域の金属構造体は、プラズモン共鳴条件が光学フィルタの中心部におけるものと異なるため、一つの光学フィルタ内でもプラズモン共鳴の位相のずれが生じる。光学フィルタ毎の金属構造体群の光学的距離(隣接する金属構造体間の光学的距離)が、光学的距離の4分の1以下、つまり±25%以下のずれであれば、プラズモン共鳴の位相ずれを抑えることができる。
このことは、換言すると、異なる特性を有する第1、第2の光学フィルタについて、第1のフィルタを構成する第1の金属構造体群の光学的距離に対する、第2のフィルタを構成する第2の金属構造体群の光学的距離を、0.75倍以上1.25倍以下の範囲内とするということである。
さらには、互いに隣接する第1の金属構造体間の光学的距離を、互いに隣接する第2の金属構造体間の光学的距離の、0.75倍以上1.25倍以下の範囲内とするということである。
本発明において、各光学フィルタにおける隣接する金属構造体間の光学的距離は等しいことが最も良いが、各金属構造体群の金属構造体間の光学的距離が±25%以下であっても好適な効果が得られることが考えられる。さらに、10分の1以下であればプラズモン共鳴の位相ずれをさらに抑えることができるため、より好ましい。
また、光学フィルタ毎の金属構造体群の光学的距離が異なる場合、光学フィルタの境界が鮮明となり、光学フィルタの配列による周期による回折が発生する。
この現象を押さえるには、隣接する光学フィルタ間の境界領域におけるプラズモン共鳴条件の変化を緩やかにすることが効果的である。つまり、光学フィルタの周辺部における金属構造体群の光学的距離を、隣接する光学フィルタの光学的距離に段階的に近づけることや、光学フィルタの周辺部における金属構造体の大きさを、隣接する光学フィルタの金属構造体に段階的に近づけることも効果的と考えられる。
本発明は、各光学フィルタにおける金属構造体群の光学的距離に着目し、光学的距離をそろえることで隣接する光学フィルタ間でのプラズモン共鳴の位相をそろえるという側面も有する。
本発明は、第1の光学フィルタと、第2の光学フィルタと、の境界領域における第1の金属構造体と、第2の金属構造体と、の中心間距離を、第1、もしくは第2の金属構造体群の光学的距離の0.75倍以上1.25倍以下の範囲内とすることが好ましい。
次に、光学フィルタにおいて周期的に配列される金属構造体群の光学的距離と入射角の関係について説明する。
図15は、光学フィルタ1501を示す断面図であり、金属構造体1502は、均一な媒質1503で覆われている。
金属構造体の大きさは、一辺70nmの正方形形状であり、厚さは20nmである。また、金属構造体は、250nmの周期で2次元的に配列されている。均一な媒質の屈折率を1.46とすると、金属構造体群の光学的距離は、365nmで周期的に配列されていることになる。
図16は、光学フィルタ1501へ光を斜入射する場合の透過スペクトルの数値計算結果を示すグラフである。尚、本数値計算では、図15に示すように金属構造体群が配列される面の法線方向となす角を入射角θとしている。入射角が、0°、10°の場合、透過スペクトルの形状はほぼ変わらないが、20°になるとその形状が変化することが理解される。そして、使用形態によっては、入射角が20°の場合、光学フィルタとしての機能を十分に果たすことができない可能性が生ずる。
このように、透過スペクトル形状が変化したのは、ウッズのアノマリが原因であると考えられる。ウッズのアノマリとは、入射光が金属構造体等の周期構造により回折され、周期構造の配列する方向へ伝搬する現象のことをいい、プラズモン共鳴と結合することで、透過率の低下が浅くなる。
ウッズのアノマリが起こる波長は、入射角、周期構造の周期(光学的距離)に依存する。周期構造の周期が一定で入射角が大きくなると、ウッズのアノマリが起こる波長は長波長側にシフトするため、ウッズのアノマリによる影響を光学フィルタで適用する波長帯に及ぼさないようにすれば、光学フィルタの入射角依存性を小さくすることができる。
本発明において、可視光領域に対応する光学素子で、特性の異なる複数の光学フィルタが配列して構成される光学素子を想定すると、全ての光学フィルタは、最も適用される波長帯が短い青色用の光学フィルタがウッズのアノマリの影響を受けないようにすればよい。つまり、ウッズのアノマリによる影響は波長400nm以下に抑えればよい。また、入射角±20°の範囲で透過スペクトル特性が変化しないことが好ましい。
図17は、図15の光学フィルタにおいて、金属構造体群が配列される周期を220nmと小さくした場合の透過スペクトルの数値計算結果を示すグラフである。
グラフが示す通り、波長400nm以上において、入射角が、0°〜20°の範囲で透過スペクトルの形状がほぼ変わらないことがわかる。また、入射角が20°の場合のみ、390nmから400nmにかけてウッズのアノマリの影響と見られる急激な透過率の変化があることもわかる。
このことから、金属構造体群が配列される周期は220nm以下が好ましいと考えられる。この場合の金属構造体群は、屈折率1.46の媒質に覆われているため、その光学的距離は325nm程度である。
つまり、本発明における、金属構造体群の光学的距離は金属構造体を覆う被覆層(誘電体層)をSiO(ガラス)で構成した場合、325nm以下であることが好ましい。
ここでは、可視光領域すべてに対応するための光学的距離について説明したが、青色用の光学フィルタが不要な光学素子については、ウッズのアノマリの影響が受けないようにすればよい波長はより長波長側へシフトするため、上記光学的距離は大きくなる。
以下、本発明の光学素子を構成する各部材等について、詳細に説明する。
(基板)
本発明における基板は、金属構造体を配設させるための平面を有するものであればいかなるものでも採用が可能ではあるが、可視光領域において透過率が高いものが好ましい。透過率が高い材料としては、シリカ、石英、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、ポリスチレン、アモルファスフッ素樹脂、ITO(酸化インジウムスズ)、窒化シリコン等が挙げられる。
(被覆層)
本発明の基板表面の面内方向に金属構造体を配設する場合、金属構造体と基板界面に生じるプラズモンの励起波長と、その界面以外の金属構造体表面に生じるプラズモンの励起波長とが異なる場合がある。これは、金属構造体に接する材料の屈折率が異なる場合に起こり、その結果、透過スペクトルにおけるピーク幅の拡大や、ピークの***等が起こることが考えられる。これを防ぐため、基板表面に配設される金属構造体を基板の屈折率に近い材料で被覆することにより上記問題を起こりにくくすることができる。
本発明で採用し得る被覆層の材料としては、基板と同様、可視光領域において透過率が高い材料で構成されることが好ましく、シリカ、石英、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、ポリスチレン、アモルファスフッ素樹脂、ITO(酸化インジウムスズ)窒化シリコン等が挙げられる。
(金属構造体)
本発明における金属構造体を構成する金属は、プラズモン共鳴を示す金属であることが好ましい。具体的には、金、銀、銅、アルミニウム、白金、亜鉛、これらの元素の二種以上からなる合金、これらの元素の少なくとも一種を含む合金を挙げることができる。このうちアルミニウムは、プラズマ周波数が銀よりも高く、可視域全体を網羅する光学特性の光学フィルタの設計が容易である。
また、金属構造体の形状は、球形、略球形といった多面でない形状、球形状あるいは略球形状の一部を切り取った形状、円柱、多角柱、円錐、角錐、その他にも立方体、直方体、厚さを持ったリング形状、厚さを持った井型や田型形状などの種々の多面体形状などが挙げられる。また、金属構造体として金属粒子を用いることもできるが、本発明の効果を示す形状であればいかなるものでも良い。なお、金属粒子は真球である必要はなく、多面体などであってもよい。光学素子作製の関連でいえば、基板と金属構造体の間に接着層があっても良い。
透過スペクトルにおけるピーク幅の関係でいえば、金属構造体は、図6に示すような(a)長方形や、(b)十字型、(c)L字型、(d)T字型、(e)リング型等の細い形状を有する構造が好ましい。
基板の面内方向の大きさが大きくなると、透過スペクトルのピーク幅が広がる。これは、入射光の振動面に対して金属構造体が大きくなるにつれ、入射光が金属構造体の内部に侵入できない領域ができてくることと関係していると考えられる。金属構造体が大きくなると、入射光が侵入できない領域が大きくなる。このとき、金属構造体の誘電率は、入射光が侵入できない領域の誘電率に近づいてくる。つまり、バルクの金属の誘電率に近づくことになる。
そこで、金属構造体が入射光の振動面に対して細い構造を有すると、入射光が侵入できない領域は小さくなるため、実効的な誘電率は、バルクの金属から周囲の材料に近づくことになる。本発明における、基板や被覆層は可視光領域において入射光を吸収しないので、結果、透過スペクトルのピーク幅が細くなると考えられる。
上記理由から、金属構造体は細い構造を有する構造は好適である。
また、金属構造体の作製の容易性という観点から、金属構造体の厚さは、基板の面内方向において等しいことが好ましい。
(金属構造体の配列)
金属構造体の配列は上述のように、任意の金属構造体について、基板表面の面内方向の同じ方向、同じ配列周期で金属構造体が存在すれば、いかなる配列をしていても良い。例えば、図7に示すような、(a)正方格子配列、(b)三角格子配列等が挙げられる。
(光学フィルタの配列)
本発明の光学素子を構成する光学フィルタの配列の例としては、図8に示したものが挙げられる。
即ち、カラーフィルタとして最も多く用いられている配列である図8(a)のベイヤー配列、カラーフィルタが占有する面積の密度を挙げるために構成される、(b)のハニカム配列、(c)六角格子配列、(d)三角格子配列である。
また、このとき金属構造体の配列周期を維持することができれば、光学フィルタの占有する領域が重なっていても良い。
尚、基板表面の面内方向において金属構造体の配列周期が等しければ、金属構造体の配列と光学フィルタの配列はいかなる組合せにしても、本発明の効果は得られる。
次に、本発明を適用したイメージセンサ(スペクトル特性に応じて光検出を行うイメージセンサ)について説明する。
図9は本発明を適用したイメージセンサの構成を示す模式図であり、1つの画素について示してある。実際には複数の画素でイメージセンサは構成されるが、ここでは隣接する画素は図示していない。
本発明のイメージセンサは、波長に応じて光を選択的に透過させる光学素子と光学素子を透過した光を入射させる光電変換層を有する。さらに、図9のイメージセンサ901には、外部からの光を集めるためのマイクロレンズ905、イメージセンサ内での光を集めるための層内レンズ906、光電変換層903で発生した電荷を転送するための配線904も備えられてある。尚、本発明におけるイメージセンサには、本発明の光学素子が用いられ、1つの画素には本発明の光学素子における1つの光学フィルタが配置されてある。
外部からの入射光は、マイクロレンズ905により集光され、光学素子902を透過する。光学素子902により特定の波長帯の光が透過される。透過する光はイメージセンサの画素内でさらに層内レンズ906で配線904に散乱されないように集光され、光電変換層903に入射する。光が入射することで、光電変換層903で電荷が発生し、その信号は配線904により転送される。
次に本発明の撮像装置について説明する。
図10は、本発明の撮像装置の構成を示す模式図である。
本発明の撮像装置は、イメージセンサと、外部からの光を集めイメージセンサに焦点を合わせるための集光光学系と、イメージセンサの光電変換層で変換された電気信号を処理するための信号処理デバイスを有する。
図10に示した撮像装置1001には、撮影するタイミングを決定するシャッター1004、撮影する像情報を表示するディスプレイ1005、撮影した像情報を記録する記録装置1006を有する。
撮影する像からの光は、集光光学系1002の焦点距離を調整することによりイメージセンサ1003に結像させる。このとき、結像しているかどうかを視覚的に確認するために、ミラー1007や接眼レンズ1008を有していても良い。また、ディスプレイ1005で像情報を常に表示させることでも結像しているかどうか確認できる。シャッター1004を押すことで結像される光は、イメージセンサ1003の光電変換層(不図示)により電気信号に変換され、信号処理デバイス1009により像情報をデジタル信号への変換や、綺麗に見えるようにするための像情報の補正等が行われる。また、記録装置1006により記録することができ、さらに記録媒体(不図示)を用いることで、像情報を外部に持ち出すことも可能となる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、以下の実施例に限定されるものではなく、請求項に記載した技術的思想に基づき、これを適宜変更した態様をも包含する。
(実施例1)
本実施例では、正方形形状の金属構造体を正方格子配列にし、光学フィルタの配列をベイヤー配列にした場合の数値計算の結果について、図11、12を用いて説明する。
<光学素子>
図11は、本実施例の光学素子の構成を示す模式図である、光学素子1101には、3種類の光学フィルタ1102、1103、1104、1105がベイヤー配列で並べられている。尚、光学フィルタ1103、1104は同じ構成の光学フィルタである。
図11(a)の模式図は、光学素子の一部の領域を示してあり、図11(a)の領域が正方格子状に周期的に配列されてあるものを数値計算する。
光学フィルタ1102、1103、1104、1105に配設される金属構造体の構造、大きさは以下の通りである。また、金属構造体に用いる金属は、アルミニウムである。
・光学フィルタ1102の金属構造体1106
一辺のサイズ1109:90nm
厚さ:40nm
配列周期:220nm
・光学フィルタ1103、1104の金属構造体1107
一辺のサイズ1110:130nm
厚さ:20nm
配列周期:220nm
・光学フィルタ1105の金属構造体1108
一辺のサイズ1111:150nm
厚さ:10nm
配列周期:220nm
光学フィルタ1102、1103、1104、1105それぞれのサイズ1112は一辺1540nmであり、正方形形状である。
金属構造体1114は、SiO2基板1113上に配設されてあり、さらに、図11(b)のように金属構造体は、SiO2層1115で覆われている。
<計算結果>
図12は、図11の光学素子1101の面内方向に対して垂直な方向から入射光を照射する場合の透過スペクトルについて計算した結果を示す。
各光学フィルタにおいて、金属構造体の配列周期を220nmに統一することで、滑らかなスペクトル形状が得られている。
(実施例2)
実施例1での数値計算の結果において、光学フィルタ1105は長波長側に滑らかなスペクトル形状を有しているが、ピーク幅が広いため、用途にもよるがカラーフィルタの特性として最良とはならない場合があり得る。
本実施例では、実施例1の、光学フィルタ1103、1104、1105における金属構造体の形状を十字型に変え、長波長側においてより好適なピーク幅を有する光学素子の数値計算結果について示す。
<光学素子>
図13は、本実施例の光学素子の構成を示す模式図である。
本実施例の、光学素子1301の光学フィルタ1302、1303、1304、1305における金属構造体の構造、大きさは以下の通りである。
・光学フィルタ1302の金属構造体1306
誘電体基板表面の面内方向の形状:正方形
一辺のサイズ1309:90nm
厚さ:20nm
配列周期:200nm
・光学フィルタ1303、1304の金属構造体1307
誘電体基板表面の面内方向の形状:十字型
長軸方向のサイズ1310:130nm
短軸方向のサイズ1311:50nm
厚さ:20nm
配列周期:200nm
・光学フィルタ1305の金属構造体1108
誘電体基板表面の面内方向の形状:十字型
長軸方向のサイズ1312:150nm
短軸方向のサイズ1313:50nm
厚さ:20nm
配列周期:200nm
光学フィルタ1302、1303、1304、1305それぞれのサイズ1314は一辺1400nmであり、正方形形状である。
尚、上記以外の構成は、実施例1と同じものである。
<計算結果>
図14は、図13の光学素子1301の面内方向に対して垂直な方向から入射光を照射する場合の透過スペクトルについて計算した結果を示す。
本実施例においても、各光学フィルタにおいて、金属構造体の配列周期を200nmに統一することで、滑らかなスペクトル形状が得られている。また、光学フィルタ1303、1304、1305の金属構造体の形状を十字型にすることで、ピーク幅の広がりを正方形形状の場合よりも細くすることができる。
また、各光学フィルタの金属構造体の厚さも等しくしているため作製の工程数を減らすことが可能となる。
以上説明した本発明の光学素子は、特性の異なる複数の光学フィルタをそれぞれ構成する金属構造体群における金属構造体の周期同士を略等しくすることで、透過スペクトルの形状が滑らで、比較的急峻なピーク特性を示すものとなる。
これにより所定の波長領域について、高コントラストなフィルタ効果を示す光学素子を提供することができる。
また、本発明の光学素子は、プラズモン共鳴現象を利用するもので、薄い金属構造体を用いて構成することができる。これによりイメージセンサの小画素化にも対応可能な薄いカラーフィルタ、イメージセンサ、撮像装置等を提供することができる。
(実施例3)
本実施例では、実施例2における光学フィルタ1302に入射光の角度を0°から20°まで変化させる場合の透過スペクトルの数値計算結果について説明する。
光学フィルタ1302における金属構造体群の隣接する金属光学的距離は、SiOの屈折率を1.46とすると、321、2nmであり、325nmよりも小さい。つまり、入射角の依存性が小さいことが予測できる。
図18は、数値計算結果を示すグラフである。図に示す通り、入射角を0、10、20°と変化させても、透過スペクトルの形状がほぼ変わらないことがわかる。
本実施例においては、金属構造体群を構成する金属構造体間の光学的距離を325nm以下とすることで、透過スペクトルの入射角依存性を小さくすることができる。
101 光学素子
102 金属構造体
103 基板
104 被覆層
105 金属構造体の配列周期
301 光学素子
302 光学フィルタ
303 光学フィルタ
304 光学フィルタ
305 光学フィルタ
308 光学フィルタ302の金属構造体
309 光学フィルタ302における方向307の金属構造体の配列周期
310 光学フィルタ302における方向306の金属構造体の配列周期
311 光学フィルタ303、304の金属構造体
312 光学フィルタ303、304における方向307の金属構造体の配列周期
313 光学フィルタ303、304における方向306の金属構造体の配列周期
314 光学フィルタ305の金属構造体
315 光学フィルタ305における方向307の金属構造体の配列周期
316 光学フィルタ305における方向306の金属構造体の配列周期
317 光学フィルタ304、305の境界にある金属構造体の中心間距離
501 光学素子
502 基板
503 光学フィルタ505の金属構造体
504 光学フィルタ506の金属構造体
505 光学フィルタ
506 光学フィルタ
507 光学フィルタ505、506の金属構造体の配列周期
508 光学フィルタ505、506の境界における金属構造体の中心間距離
901 イメージセンサ
902 光学素子
903 光電変換層
904 配線
905 マイクロレンズ
906 層内レンズ
1001 撮像装置
1002 集光光学系
1003 イメージセンサ
1004 シャッター
1005 ディスプレイ
1006 記録装置
1007 ミラー
1008 接眼レンズ
1009 信号処理デバイス
1101 光学素子
1102 光学フィルタ
1103 光学フィルタ
1104 光学フィルタ
1105 光学フィルタ
1106 金属構造体
1107 金属構造体
1108 金属構造体
1109 金属構造体906のサイズ
1110 金属構造体907のサイズ
1111 金属構造体908のサイズ
1112 光学フィルタのサイズ
1113 SiO基板
1114 金属構造体
1115 SiO
1301 光学素子
1302 光学フィルタ
1303 光学フィルタ
1304 光学フィルタ
1305 光学フィルタ
1306 金属構造体
1307 金属構造体
1308 金属構造体
1309 金属構造体1106のサイズ
1310 金属構造体1107の長軸のサイズ
1311 金属構造体1107の短軸のサイズ
1312 金属構造体1108の長軸のサイズ
1313 金属構造体1108の短軸のサイズ
1314 光学フィルタのサイズ
1315 SiO基板
1316 金属構造体
1317 SiO
1501 光学フィルタ
1502 金属構造体
1503 均一な媒質
1504 入射光

Claims (9)

  1. 特性の異なる複数の光学フィルタを配列してなる光学素子であって、
    基板表面の面内方向に第1の金属構造体を周期的に配列して構成される第1の金属構造体群を備えた第1の光学フィルタと、
    前記面内方向に第2の金属構造体を周期的に配列して構成され、第1の金属構造体群とは異なるプラズモン共鳴条件を示す第2の金属構造体群を備えた第2の光学フィルタと、を有し、
    互いに隣接する第1の金属構造体間の光学的距離が、互いに隣接する第2の金属構造体間の光学的距離の、0.75倍以上1.25倍以下の範囲内にあると共に、第1の光学フィルタと、第2の光学フィルタと、の境界領域における第1の金属構造体と、第2の金属構造体と、の中心間距離が前記範囲内にあることを特徴とする光学素子。
  2. 第1の金属構造体間の光学的距離及び第2の金属構造体間の光学的距離が、325nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 第1及び第2の金属構造体群が、正方格子配列もしくは、三角格子配列をなすことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  4. 前記複数の光学フィルタが、ベイヤー配列もしくは、ハニカム配列をなすことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  5. 前記基板表面の面内方向における、第1及び第2の金属構造体が、長方形、十字型、L字型、T字型、リング型の何れかの形状を有することを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  6. 前記基板表面に配列した第1及び第2の金属構造体は被覆層で被覆されることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  7. 前記基板上に配列した第1及び第2の金属構造体の厚さが等しいことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  8. スペクトル特性に応じて光検出を行うイメージセンサであって、
    波長に応じて光を選択的に透過させる光学素子と、
    前記光学素子を透過した光を入射させる光電変換層と、
    を有し、
    前記光学素子が、請求項1に記載の光学素子であることを特徴とするイメージセンサ。
  9. 像情報を撮影する撮像装置であって、
    集光光学系と、
    イメージセンサと、
    信号処理デバイス
    とを有し、
    前記イメージセンサは、請求項8に記載のイメージセンサであることを特徴とする撮像装置。
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