JP5537462B2 - 通信ネットワークシステム及び通信ネットワーク構成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、通信ネットワークシステム及び通信ネットワーク構成方法に係る。本発明は、特に複数の加入者網を収容し、該加入者が様々なオンラインサービスを享受するために、加入者網と通信事業者の高速伝送網あるいは加入者網と各種サービスプロバイダのバックボーン網、情報配信サービス網、若しくは他の加入者網との接続を可能とするための中継網に関わるものであり、該中継網における通信の信頼性及び品質向上手段(通信経路冗長化並びに通信障害時の経路切替方法)に関する。
ブロードバンドを利用する通信の需要が高まり、ユーザ向けアクセス回線はDSL(Digital Subscriber Line)などの電話回線をベースとするアクセス技術に代わり、光ファイバを用いた大容量アクセス回線への移行が進められている。現在、アクセス回線サービスには、回線敷設コスト及び保守管理コストの点からPON(Passive Optical Network)システム(以下、単にPON、あるいは、光受動網システム、もしくは、受動光網システムとも称することがある)が多く利用されている。たとえば、国際電気通信連合ITU-T (International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)での標準化が代表例として挙げられる。2006年頃から欧米各国でGPON(Gigabit PON)の導入が始まっている。
一般家庭のユーザ(通信サービス加入者)がインターネットへアクセスし情報収集や社会生活に必要な情報サービスを利用する機会が増えるにつれ、通信網の整備、とりわけ、加入者を通信網へ接続するアクセス網提供サービスの充実が求められてきている。すなわち、通信網を提供するキャリアは、アクセス回線のユーザ数増加に伴い局毎の収容ユーザ数を増やすための増資を迫られている。ユーザ数を増やすため、PONの追加導入またはPONシステム毎の収容ユーザ数を拡張する方法が検討されている。これに関連して、従来よりも高ビットレートでの伝送を行う手段として、ITU−T及びIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)において、それぞれ10GPON(10Gigabit PON)並びに10GEPON(10Gigabit Ethernet(登録商標) PON)と称される次世代PON技術が検討されている。
上述の加入者収容装置は通信キャリアの局舎に設置される。加入者とその対向装置(他のユーザ或いはWebサーバ等)との接続を仲介するため、通常は加入者収容装置から中継伝送網(以下、中継網と称することがある)へ加入者からの信号を入力し、同時に該信号と逆方向にも信号を転送することにより、ユーザが情報入手できる網構成とする。中継網は、プロバイダ網或いはコア網に接続され、ユーザ信号を一つ以上のプロバイダ網或いはコア網に振り分け、逆方向にはプロバイダ網又はコア網からの信号を該当ユーザ宛てに転送する役割を担う。このような中継網を、アクセス網或いはバックホールと称する。
ユーザ網には従来ATM(Asynchronous Transfer Mode)やフレームリレー、SONET/SDHなどを利用した専用線サービスが多く用いられてきたが、近年はコスト低減に対する要求の高まりと、伝送容量拡大に対応可能な通信技術及びデバイス製造技術の進展により、Ethernet(登録商標)を代表とする安価なパケット通信網が多く用いられている。一方でコア網内の通信技術としてはSONET/SDHが主流であり、複数のアクセス網を介して集約されるデータを伝送するため大容量且つ高信頼網を構成する。
近年、インターネットの普及とともにEthernet(登録商標)及びMPLS(Multi Protocol Label Switching)に代表されるパケット(或いはフレームとも称する)通信技術が進展し、通信網を構成するための基盤技術として注目されている。パケット網の特徴は、取り扱いの容易さや、開発(導入)コストを低減できることである。これらに加えて、パケット通信技術を対象とする保守管理に関わる標準技術が確立されつつある状況が、通信キャリアがパケット通信技術の導入拡大に動いた大きな理由である。前出の保守管理機能やパケット通信網の機能定義等については、ITU−T、IEEE、IETF(The Internet Engineering Task Force)などの標準化団体において議論が行われている。
特開2008−219496
本発明の目的及び課題は、無線アクセス、Ethernet(登録商標)、MPLS、PON、MC、xDSL、ATM、SONET/SDH等、多様な通信技術により構築されたユーザサイト及びアクセス回線を収容し、ISP(Internet Service Provider)網又はコア網を介したインターネット上の各種サービスを利用可能な通信経路を提供するための中継網(バックホール)において、通信サービスの継続性を確保するため通信経路の冗長化を行う場合に、中継網内における通信回線や通信装置(信号処理性能)等の網リソースの消費を最小限に抑える通信経路の冗長化方法を提供することである。特に中継網(バックホール)においては多数のアクセス回線を束ねる役割があり、経路のトポロジが1対多接続になる。1対多接続時の通信網冗長化(プロテクション)に関しては、例えば特許文献1などに示される従来技術を用いると、予備のツリー型通信網を一組用意する等の手段があるが、これらの従来技術では実際には利用する可能性の低い経路を多数確保するか、あるいはツリーを構成する経路の一部のみを冗長化し保護する手段が主体である。
本発明は、以上の点に鑑み、網リソースの浪費を最小化し、中継網内に構成されるツリー型経路全体を保護可能な、冗長化された通信ネットワークシステム及び通信ネットワーク構成方法を提供することを目的とする。
本発明の通信システムでは、例えば、中継網に含まれるエッジ装置を2種類に分類する。一つはアクセス回線を収容するアクセス回線側エッジ装置(AE)であり、もう一つはISP網又はコア網側(所謂WAN側)との通信手段を提供するバックホールエッジ装置(BHE)とする。BHEは、それぞれが中継網内に構成されるツリー構造の頂点に位置し、複数のAEとの通信経路を持つ。またAEは、一つ以上のBHEに対して通信経路を持ち、一つ以上のツリーに属する構成とする。個々のAEは、自装置が属する複数のツリー(BHE)のうち一つを現用系とし、その他のツリー(BHE)に対して優先順位を設定した上で予備系経路とする。また、ツリーの頂点となるBHE間では互いに信号送受を行うための相互通信経路を備える構成とする。あるAEに於いて現用系経路に障害が発生した際には、当該AEと(現用系)BHEとの通信を、予備系経路(BHE)が中継することにより通信の継続性を確保する。BHE間の相互通信経路には通常時にはデータ信号を流さず、非常時のトラフィック収容経路として使用する。ツリー頂点間にバイパスを設定することにより、一方のツリーに障害が発生した場合に現用系BHEから別のBHEを頂点とする予備系路へ信号転送し、障害点を迂回するサブツリー(階層型ツリー)を構築して通信経路を確保する。複数のBHEを備え、BHE間のバイパスを用いる理由は、通常の通信網では複数の管理ドメイン間を接続することにより通信経路が構築されるが、その場合に各管理ドメイン内とドメイン間接続区間とをそれぞれ監視する方法が責任分解点を定める上で基本的な方法となるためである。即ち、管理ドメイン内の通信経路が変化する場合であっても、その変化は一つの管理ドメイン内に閉じておき、対外的なインタフェースを提供する特定の装置(又は特定のインタフェース)は変化しないように構成することが運用上(キャリア間の接続契約上)望ましい形となるためである。
本発明の第1の解決手段によると、
アクセス回線を収容するアクセス回線側の複数のエッジ装置(AE)と、
ネットワーク側と接続される複数のバックホールエッジ装置(BHE)と、
を備えた通信ネットワークシステム、及び、通信ネットワークシステムを用いた通信ネットワーク構成方法であって、

各々の前記BHEは、
複数の前記AEを含む中継網内に構成されるツリー構造の頂点に位置し、複数の前記AEとの通信経路を持ち、
ツリー構造の各頂点となる複数の前記BHEの各々の間は、通常時にデータ信号を流さず、非常時にトラフィック収容経路として互いにデータ信号を送受するための相互通信経路を有し、
入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE転送表と、該相互通信経路について入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE間経路表を有し、

各々の前記AEは、
複数の前記BHEに対して通信経路を持ち、複数の前記AEがそれぞれ互いに独立した経路によって複数の前記BHEと予め接続し、
自AEが属する複数のツリー構造の頂点の複数の前記BHEのうちのひとつに対して現用系経路を設定し、他の前記BHEの内のひとつ又は複数に対して予備系経路を設定し、

前記AEは、通常運用状態に於いて、第1のBHEから、データ通信を受信すると共に、前記AEと前記第1のBHEとの間の第1の通信経路の通信状況を監視するために、通信経路の正常性を確認するための接続確認フレームを定期的に受信し、
前記AEは、一定時間を経過するまで次の接続確認フレームを受信しない場合に、前記第1の通信経路において障害が発生したと判断し、
前記AEは、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの第2の通信経路を用いて、前記第2のBHEに対して経路切替要求フレームを送出し、

前記第2のBHEは、前記AEが送信する経路切替要求フレームを受信すると、
前記第2のBHEは、前記AEと前記第1のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
前記第2のBHEは、内部の第2のBHE転送表に対して、前記AEと前記第2のBHEとの間に接続された前記第2の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第2のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
更に、前記第2のBHEは、前記第1のBHEから前記AEへ向かう通信を、前記相互通信経路にて収容するための転送要求フレームを前記第1のBHEへ送信し、

前記第1のBHEは、前記第2のBHEからの転送要求フレームを受信すると、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第1の通信経路から前記相互通信経路とするように設定を変更し、
更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記第1のBHEとAEを接続する前記第1の通信経路を用いて転送していた前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第2のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第2のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワークシステム、及び、通信ネットワーク構成方法が提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
アクセス回線を収容するアクセス回線側の複数のエッジ装置(AE)と、
ネットワーク側と接続される複数のバックホールエッジ装置(BHE)と、
を備えた通信ネットワークシステム、及び、通信ネットワークシステムを用いた通信ネットワーク構成方法であって、

各々の前記BHEは、
複数の前記AEを含む中継網内に構成されるツリー構造の頂点に位置し、複数の前記AEとの通信経路を持ち、
ツリー構造の各頂点となる複数の前記BHEの各々の間は、通常時にデータ信号を流さず、非常時にトラフィック収容経路として互いにデータ信号を送受するための相互通信経路を有し、
入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE転送表と、該相互通信経路について入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE間経路表を有し、

各々の前記AEは、
複数の前記BHEに対して通信経路を持ち、複数の前記AEがそれぞれ互いに独立した経路によって複数の前記BHEと予め接続し、
入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したAE転送表を有し、自AEが属する複数のツリー構造の頂点の複数の前記BHEのうちのひとつに対して現用系経路を設定し、他の前記BHEの内のひとつ又は複数に対して予備系経路を設定し、

第1のBHEは、通常運用状態に於いて、前記AEから、データ通信を受信すると共に、前記AEと前記第1のBHEとの間の第1の通信経路の通信状況を監視するために、通信経路の正常性を確認するための接続確認フレームを定期的に受信し、
前記第1のBHEは、一定時間を経過するまで次の接続確認フレームを受信しない場合に、前記第1の通信経路において障害が発生したと判断し、
前記第1のBHEは、前記第2のBHEと接続された相互通信経路を用いて、前記第2のBHEに対して転送要求フレームを送出し、

前記第2のBHEは、前記第1のBHEが送信する転送要求フレームを受信すると、
前記第2のBHEは、前記AEと前記第1のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
前記第2のBHEは、内部の第2のBHE転送表に対して、前記AEと前記第2のBHEとの間に接続された前記第2の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第2のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
更に、前記第2のBHEは、前記AEへ、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるよう切替指示フレームを送出し、

前記AEは、切替指示フレームを受信すると、AE転送表に対して、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるように設定を変更し

一方、前記第1のBHEは、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第1の通信経路から前記相互通信経路とするように設定を変更し、
更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記第1のBHEとAEを接続する前記第1の通信経路を用いて転送していた前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第2のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第2のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワークシステム、及び、通信ネットワーク構成方法が提供される。
さらに、本発明によると、上述のような通信ネットワークシステム、及び、通信ネットワーク構成方法において、
既に前記AEと前記第1のBHEとを接続する第1の通信経路に関する障害により、前記AEが、第2の通信経路及び前記第2のBHEを介して前記第1のBHEへ接続されている場合、
前記第2のBHEは、前記AEから前記第2のBHEへ送信する接続確認フレームの定期的受信が途絶えることにより、前記第2の通信経路に関する障害を検出すると、
前記第2のBHEは、前記相互通信経路を用いて、前記第3のBHEに対して切替要求フレームを送出し、

前記第3のBHEは、前記第2のBHEが送信する切替要求フレームを受信すると、
前記第3のBHEは、前記AEと前記第2のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
前記第3のBHEは、内部の第3のBHE転送表に対して、前記AEと前記第3のBHEとの間に接続された前記第3の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第3のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
更に、前記第3のBHEは、前記AEへ、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第3のBHEとの間の第3の通信経路へ切替えるよう切替指示フレームを送出し、

前記AEは、切替指示フレームを受信すると、AE転送表に対して、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるように設定を変更し

一方、前記第1のBHEは、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第3のBHEとの接続された前記相互通信経路とするように設定を変更し、
更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記第3のBHEと接続された前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第3のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第3のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワークシステム、及び、通信ネットワーク構成方法を提供することができる。
本発明によると、アクセス回線を集約する中継網に於いて、そのWAN側インタフェースを提供するBHE間の相互通信経路を、障害時の経路プロテクションに利用する。BHEは中継網内における通信の集約点であるため、重要な通信経路の障害は、この集約点(BHE)にて把握できる。この特徴を生かしBHE間にバイパスを設けることにより、中継網内の通信障害に際して速やかに対応(通信経路を変更)できる。また集約点と複数のAEとの通信状況をそれぞれの通信経路において監視することにより、一部の通信経路における障害の影響が中継網全体へ及ぶことを防ぐ効果がある。例えば或るAEで障害を検出した場合、該AEのみが上述のようなサブツリー構成を適用され、このときBHE間バイパスには、該AE宛て信号のみが流れる構成となる。従ってバイパスへの余分な負荷や障害のないAEとBHEとの通信における余分な通信瞬断を回避することが可能である。さらに、本発明では、BHE間バイパスのみが通常運用に用いない予備系路であって、従来のようにツリー全体を冗長化する必要もなく、リソースの効率分配が可能である。これと同時に中継網内のほぼ全ての通信を保護でき、1対多通信における従来概念としては相反する複数の要求を同時に満たすことができる。
アクセス回線を収容するための中継網(バックホール)を用いた通信網の構成図の一例を示す。 図1の中継網10を拡大表示したもので、中継網10内の回線及び装置配備例を示す網構成図である。 図2で述べた通信状況確認処理に於いて接続性確認が取れなかった場合の、経路切替方法を説明する通信経路構成図である。 図2で述べた通信状況確認処理に於いて接続性確認が取れなかった場合の、予備系経路構成方法を示す通信経路構成図である。 図3の網構成図におけるAE112とBHE172との経路切替に関わる処理の流れを示すシーケンス図である。 図3の網構成図におけるAE112とBHE172との経路切替に関わる、図5とは異なる処理の流れを示すシーケンス図である。 図6のシーケンスにおけるBHE171とBHE172との間の転送経路再設定処理に関わる処理の流れを示すシーケンス図である。 図6のシーケンスにおけるBHE171とBHE172との間の転送経路再設定処理に関わる、図7とは異なる処理の流れを示すシーケンス図である。 図5から図8で示した経路切替処理における、BHE171の経路設定変更手順を示すシーケンス図である。 アクセス回線を収容する中継網10のユーザ側エッジ装置AEの構成例を示すブロック構成図である。 図10のAE112の経路制御部1100が保持する、受信信号の転送表1110の構成例を示す説明図である。 AE112の制御部1000を構成する経路管理部1300が保持する管理表1310の構成例(A)を示す説明図である。 AE112の制御部1000を構成する経路管理部1300が保持する管理表1310の他の構成例(B)を示す説明図である。 AE112の制御部1000を構成する遅延制御部1200が保持する遅延表1210の構成例である。 図11〜図14で示した各管理テーブルの相互関係を示す説明図である。 AE112への経路情報設定に関わる処理の流れを示すフローチャートである。 AE112のヘッダ解析部2260における、経路監視フレーム(CCMフレーム)処理に関わる処理を示すフローチャートである。 AE112のヘッダ解析部2260における、ユーザデータフレームの処理手順を示すフローチャートである。 AE112の障害監視部1400における、経路監視フレーム(CCMフレーム)の情報処理に関するフローチャートである。 AE112の遅延制御部1200における、受信フレームの転送に関わる処理手順を示すフローチャートである。 アクセス回線を収容する中継網10のISP網/コア網側エッジ装置BHEの構成例を示すブロック構成図である。 図20のBHE172の機能ブロックのうち、BHE間経路表5510の構成例を示すテーブル構成図である。 BHE172(図20)の制御部5000に於いて、経路管理部5300が保持する管理表5310の構成例(A)を示す説明図である。 BHE172の制御部5000に於いて、経路管理部5300が保持する管理表5310の構成例(B)を示す説明図である。 BHE172への経路情報設定に関わる処理の流れを示すフローチャートである。 BHE172のヘッダ解析部6260における、経路切替要求20001を受信した際の処理手順を示すフローチャートである。 BHE172のCTR5000に於ける、経路切替要求フレーム受信時の経路切替処理の手順を示すフローチャートである。 予備経路970を用いる際の、BHE172とBHE171との通信に用いるフレーム構成例を示す信号構成図である。 CCMフレームの構成例を示す信号構成図である。 切替要求フレーム20001、転送要求フレーム20002、及び処理完了通知(ACK)フレーム30000、40000の構成例を示す信号構成図である。 BHE171においてAE112からのCCMフレームを監視した場合に、該CCM信号の到着状況から上り通信に障害が認められた場合の経路切替方法を示す網構成図である。 第2の実施の形態における経路切替処理の流れを示すシーケンス図である。 図1の中継網10において、コア網210、220側の中継網エッジ装置BHEが、一つのアクセス側エッジ装置AEに対して3つ以上接続される状態を示す網構成図である。 図32で述べた通信状況確認処理に於いて第2の障害300−2に起因して接続性確認が取れなかった場合の、予備系経路構成方法を示す通信経路構成図である。 図33及び図34の経路構成例における経路切替処理の流れを示すシーケンス図である。 BHE172のヘッダ解析部6260における、データフレーム又は制御(例えばCCM)フレームを受信した際の処理手順を示すフローチャートである。 BHE172が障害300−2を検出した際の、経路制御部における経路切替処理の手順を示すフローチャートである。
A.第1の実施の形態

1.システム

1−1.システム構成

図1に、本実施の形態において想定する網構成を示す。本図はアクセス回線を収容するための中継網(バックホール)を用いた通信網の構成例である。中継網10を用いる網構成は、モバイルサービス用基地局とキャリア局舎、或いはユーザサイトとキャリア局舎を接続するアクセス回線60を収容する通信キャリアネットワークにおいて一般的な構成である。アクセス回線60の実現方式には、PON、MC(Media Converter)、無線アクセスを含む。PONシステムは、光ファイバ631、632、633、634及び光スプリッタ630により構成する。本図ではAE(Access Edge Equipment)113がPONの加入者収容装置であり、NT(Network Terminal)421及び431が加入者装置に相当する。NT411、421及び431は、それぞれユーザ網410、420及びその他ユーザ網を中継網10へ接続するためのユーザ網内での回線集約装置である。PONを構成する光ファイバ631を集線光ファイバ、光ファイバ632〜634を支線光ファイバと呼ぶ。MCは光ファイバを1対1形式での接続に利用する通信形態であり、本図では一例としてAE112とNT411とをMC技術で接続した様子を示す(回線621が光ファイバである)。無線アクセスに関しては、本図では回線611及び612を介してAE111と接続される無線基地局(BS;Base Station)311及び321と、ユーザ網又はユーザ端末310、320を接続するための通信方式である。BS311、321を含むユーザ網310又はユーザ端末320を収容するためのアクセス機能を無線アクセスサイト(Cell Site)800と称する。無線アクセスサイト800においては、AE111とBS311及び321の接続方式にはメタル線や光ファイバを用いた様々な通信方式が用いられているが、近年ではPONシステムを用いて複数のBSを収容する方式が導入され始めている。本図ではAE111、112、113、121に接続される回線をアクセス回線60と総称する。
更に、本図ではコア網210と220とを示した。本実施の形態ではコア網のエッジ装置(CRE;CoRe Edge Equipment)211と221は、それぞれ互いに異なるISP(Internet Service Provider)への接続点を提供しており、エッジ装置211と221との相互通信は行わない構成とした。これはエッジ装置間での直接信号送受の可否は本発明及び本実施の形態の実施にあたり影響を与えないためである。本実施の形態の通信システムの経路プロテクション動作を説明するに当たり可能な限り簡単な網構成を想定する。更に他のコア網が存在する構成も可能であり、本図ではその一例としてCRE231が存在し、更に別のコア網(図示せず)と中継網10(BHE171又は172を介する)又は中継網20(BHE181を介する)との接続を行う場合の網構成例を示した。
アクセス回線60を収容し、ユーザ網310、320、410、420とコア網210、220との通信を中継するための中継網(アクセス網又はバックホール)10を用いる。中継網10には、上述のような中継機能を提供するためにアクセス回線収容機能とコア網との接続機能とを備える。また、アクセス回線収容装置AE111〜113、121にて集約したユーザ網(企業サイトも含む。本図の構成で通信網を利用する一般ユーザ及びビジネス目的でのユーザを総称して以下ユーザと称する)とコア網側インタフェースを提供するエッジ装置(BHE;Backhaul Edge Equipment)171,172,181を接続する機能を備える。回線集約機能に関して、本図を参照して具体例を説明する。BHE171は、AE111、112、113が収容するアクセス回線からの通信信号を、コア網210、220へ転送する手前で一旦集約し、必要な転送先(コア網)を選択してコア網側エッジ装置CRE211、221、231へ信号を転送する機能を備える。BHE172についても、同じくAE111〜113が集約する、アクセス回線60を介したユーザ網との通信を収容する。即ち、ユーザ網はアクセス回線を介してAE111〜113に集約され、AE111〜113から中継網10を介したコア網210及び220との通信については、中継網10のコア網側エッジ装置BHE171、172に集約される。このように、中継網10を介したコア網との通信は、BHE171、172を一つの頂点とするツリー構造となっている。CRE231、BHE181、AE121についても同様の機能を備えており、AE121に収容するアクセス回線60をツリー構造でBHE181へ集約し、コア網側エッジ装置CRE231との通信を可能とする。以下、中継網20については中継網10と同等の機能を備えるものとし、中継網10についての説明が中継網20に対しても適用されるものとする。本図では、一般的に中継網20からもコア網210、220をはじめ複数のコア網との通信が行われることを示すことを目的としており、本実施の形態では特に中継網20のみに特有の機能を必要としないため、中継網10を対象として説明を行う。
中継網10において、上述の、BHEを一つの頂点とするツリー構造を構築するにあたり、BHE171及び172ではそれぞれ同じAE111、112、113を収容する。即ちAE111、112、113から見ると、AEからBHEへ向けて二方向の通信経路が存在する。本構成ではAE111、112、113はそれぞれBHE171、172が頂点となる二つのツリー型通信経路の双方に同時に属する。BHE171及び172はコア網との相互接続90により接続可能なコア網との通信経路を維持しているため、AE111〜113は、いずれのBHE(171又は172)を介したとしてもコア網との通信が可能な構成である。BHE171とCRE231、BHE181とCRE211とを接続する回線も存在することを想定しているが、説明においては図面を見易くするために省略してある。
中継網10はパケット通信技術を用いて実現する。パケット通信技術としてイーサネット(登録商標)やMPLS等の適用が可能である。本実施の形態では、伝送網としての保守管理性を優先的に考慮し、MPLS技術を用いて中継網10を構成する場合を想定する。尚、本発明及び本実施の形態の動作や効果はMPLSプロトコルを適用する場合に限定されるものではなく、イーサネット(登録商標)回線やその論理回線であるVLAN(Virtual LAN)を用いても実現可能である。本実施の形態では、通信経路に対して適用可能な保守管理(OAM)機能が備えられており、以下の説明で述べるOAM機能と同等のOAM機能を備える全ての通信技術を用いて実施可能である。
上の説明で述べたように、本構成例ではAE111〜113は、BHE171と172のいずれかを介してコア網へ接続すればよい。本図(図1)では、通常運用状態においてAE111及び112がBHE171を介してコア網との通信を行い、AE113がBHE172との接続によりコア網との通信が可能な状態にあることを想定する。このようにBHE171と172を使い分ける理由として、BHEの装置負荷を低減するという目的がある。BHE171と172は共にユーザからの信号を集約してコア網210、220へ振り分ける役割を担うため、常時高負荷で稼働することが求められる。そのため一般的には複数のBHE装置を使い分けることが望ましい。勿論、BHEに十分な処理能力を期待できる場合には、例えばBHE171のみでAE111〜113の全ての通信を処理することも可能である。この場合には、BHE172は予備系として待機しておき、BHE171の装置故障又はAE111、112、113とBHE171との通信異常が発生した際の代替機として利用する。
以下、本図の網構成例における、中継網10内部の接続関係を説明する。中継網10は複数の伝送装置を組み合わせて構成する。AE111〜113とBHE171、172を接続する回線911、912、921,922、931,932は、AEとBHEとが直結されている場合もあるし、AEとBHEとの間に一つ以上の通信装置(又は中継装置と称する。図示せず)が存在する構成もあり得る。従って、回線911、912、921,922、931,932は物理層のリンクを示す場合と、複数の中継装置を経由する論理的接続を示す場合とがある。今後はこれらを特に識別せず、回線と称する。
今、AE111及び112はBHE171のツリーに属する構成を想定する。即ち、回線911と921を用いてそれぞれAE111と112がBHE171と通信を行う。また回線932を用いて、AE113とBHE172とが通信を行う。これら以外の、運用に用いていない回線912、922、931は、それぞれ中継網10内部の通信障害や輻輳による遅延拡大時、或いはBHE171又はBHE172における装置障害や負荷増大時に、非常用として用いるための回線である。
次に、中継網10とコア網210及び220との回線構成例を説明する。本図ではBHE171とCRE211、221がそれぞれ回線711、712で接続されている。ここでは相互接続90の構成方法として主に物理回線による接続を想定する。実際の運用構成では物理回線上に複数のVLANやMPLSパス、PW(Pseudo Wire)等の論理回線が多重される構成とも成り得るが、BHEとCREとの装置間接続に用いる回線は直結されることが一般的であり、本図の構成例ではそれらの回線の接続関係を示すものである。同様に、BHE172はCRE211、221、231と、それぞれ回線721、722、723で接続されている。更にBHE181はCRE221、231とそれぞれ回線732、733で接続される。本図の構成例で着目するBHE171とBHE172に関して接続状況を捕捉する。BHE171はAE111と112からCRE211、221との通信を仲介するため、AE111又はAE112からの信号を、該信号の宛先情報に基づいてCRE211或いはCRE221へ振り分ける。逆方向の通信においてはCRE211又は221からの信号を、該信号の宛先情報に基づきAE111或いはAE112へ振り分ける。BHE172についても同様であり、AE113からCRE211、221、231への通信を振り分ける一方で、CRE221、221、231からの信号をAE113へ転送する。以上のように、相互接続90において、全ての回線は常時信号伝達に利用される構成である。
中継網10において、AE111〜113はコア網210、220への通信に際して複数(ここでは2つ)の経路から一方を選択可能である。いずれか一方を利用する理由は、パケット通信網である中継網10の伝送容量を最大限に有効化するため、余分な信号処理を低減するためである。そのため、AE111〜113においては経路選択(系選択)のためのデータベース(以下、データベースをDBと称することがある)511、512、513を備える。本データベースは、先に述べたような理由により、中継網内やBHEにおける信号処理状況の変化を契機として更新され、ユーザに対して提供中の通信サービスが可能な限り途切れないように機能する。一方、BHE171、172、181には障害管理DB(571、572、581)を備える。本DBは、例えば、各BHEに接続される一つ以上のAEとの通信状況、及びBHEからコア網へ信号転送するための回線(相互接続90)における通信状態が正常か否かを監視しておき、BHEからコア網210及び220への送信経路やBHEからAE111〜113への通信経路を変更するべきか否かを判定するために用いる。本DBには、前出の判定のために、各回線における通信状態を定期的に監視し該回線の物理的接続状態に関する正否や、輻輳等に伴う通信能力の変化の記録を保持する。
図2は、図1の中継網10を拡大表示したもので、中継網10内の回線及び装置配備例を示す網構成図である。本図を用いて、図1の構成における中継網内の保守管理方法について説明する。個々の経路はMPLSのシムヘッダに具備するLSP(Label Switched Path)の識別子(ラベル)により中継網10内で独立に識別できるものとする。
中継網10内に構成した経路911、912,921、922、931,932では、パケット通信経路の正常性を確認するため、定期的にCCM(Continuity Check Message)フレームを送信し、管理者の設定通り(期待通り)に送受信できるか否かを確認する。CCMフレームは、CC(Continuity Check)メッセージ、或いはCV(Connectivity Verification)フレームと称されることもある。本実施の形態では通信正常性を確認する該フレームの呼称を、CCMフレームに統一する。CCMフレーム10000は、各経路の端点となる装置から定期的に発行し、対向する終端装置において該CCMフレームの到着確認を行う。到着が確認できた場合には、更に到着時刻及び到着間隔の確認を行い、当該経路の通信性能が維持されているか否かを判定する。
本図ではCCMフレーム10000送受信の様子を示すため、AE112とBHE171及び172とで構成される三角経路の通信状態管理方法を示した。ここではAE112を代表例として説明するが、AE111とAE113においてもBHE171、172とのCCMフレーム送受の方法は同様である。以下ではAE112とBHE171、172との通信における信号処理に着目し、これを代表例として説明する。
MPLS(イーサネット(登録商標)OAM規定:ITU−T Recommendation Y.1731を用いる場合にも同様の処理を行う)では通信方向が明確に区別される。MPLSの場合、通信装置に備える転送表(図10:1110)に保持するテーブルを用いて、入力インタフェース識別子と入力ラベル値との組合せでフローの同一性を確認する。同様に出力インタフェース識別子と出力ラベル値との組合せでフローを識別する。従って、中継網10内の中継装置においては、入力インタフェース識別子と入力ラベル値から確認できる入力フローと、該フローを出力するための出力インタフェース識別子及び出力ラベル値が対応付けられて転送表(図10:1110)に保持されている。よって、例えばAE112からBHE171へ向かう通信信号(CCMフレームを含む)と、BHE171からAE112へ向かう通信信号(CCMフレームを含む)は、それぞれが同一の物理回線を通過する可能性もあれば、複数の物理回線が敷設されていた場合に、互いに(物理的に)異なる経路を通過して信号送受を行う可能性もある。本発明及び本実施の形態の実施においては、いずれかの構成に限定する必要は無い。いずれの場合においても、送信側は一定の送信間隔でCCMフレームを送出し、受信側では該フレームを正常な時間間隔で受信できたか否かを確認出来れば良い。尚、本発明及び本実施の形態適用時の動作(通信障害発生時、その障害状況による代替経路構成方法の違い)を明確に示すため、本実施の形態では通信方向によって物理回線がそれぞれ異なる場合を例として説明する。
AE112とBHE172とを接続する回線922の通信状況の確認処理においても、AE112とBHE171の場合と同様の処理となる。また、BHE171とBHE172とをつなぐ回線970における通信確認処理においても、同様の処理を行う。前者の場合には、CCMフレームの発信端及び受信端はAE112とBHE172、逆方向にはBHE172とAE112となる。後者の場合にはCCMフレームの発信端及び受信端はBHE171とBHE172である。逆方向通信の場合には、発信端及び受信端はBHE172とBHE171となる。
以上のように、AE111〜113と、BHE171、172とをそれぞれ接続する区間において定期的に接続状況を確認することにより、各通信区間における通信の継続性を確認できる。CCMフレームの送達確認が取れない(受信側装置に於いて、CCMフレームの正常受信(通常運用時に期待する到着時刻及び到着間隔)を確認できない)場合には、当該CCMフレームを送受している区間及び該通信方向に於いて、通信経路上の回線又は中継装置において何らかの異常が発生していると考えられる。この異常とは、多くの場合にトラフィックの集中による中継装置での処理負荷増大、該中継装置の通信機能の異常動作(或いは故障)、又は中継装置間を接続する通信回線の異常(光ファイバ切断や中継装置インタフェースと回線との接続状態/接触の不良)を意味する。従って、CCMフレームの送達異常が確認された段階で通信可能な経路を確保するための施策(経路切替)を実行する必要がある。
図3は、図2で述べた通信状況確認処理に於いて接続性確認が取れなかった場合の、経路切替方法を示す通信経路構成図である。
本図では、経路障害300が、AE111からBHE171へ向かう回線と逆方向の回線との双方に影響を及ぼす場合を想定する。一般的には通信回線は通信方向の異なる複数の通信媒体(例えば、銅線や光ファイバを用いたケーブルがある)を用いる。従って回線切断など物理的な異常状態に陥ると双方向の通信に影響が出る。また、経路障害300が中継装置(図示せず)の輻輳(信号処理負荷の急増)や装置故障の場合には、やはり双方向の通信に支障を来す。
経路障害300によって、AE112とBHE171との間でCCMフレーム9211及び9212の送受信が不可能となる。経路障害300は、AE112において、BHE171から送信するCCMフレームの定期的受信が途絶えることにより検出可能である。BHE171においてはAE112から受信するCCMフレームが途切れる現象により同様に検出する。この検出により、AE112とBHE171は共に経路921での通信継続が困難であると判断する。その結果、両端の装置112、171において、それぞれの通信方向について、代替経路への切替を開始する。
AE112では経路障害300を検出すると、自装置が受信するべき信号が不到着となる危険性を認識する。すると、AE112から予め設定されている代替系経路(正確にはその一部)922を利用してBHE172へ、BHE171との通信を中継するよう要求する。ここでは、切替要求フレーム20001を用いる。該切替要求フレーム20001の構成例は図29で詳述する。BHE172では該要求を受信すると、BHE171へ該AE(ここではAE112)へ向かう転送経路を切替えるように要求する。即ちAE112宛ての情報に関しては、予備経路970を用いてBHE172へ送出するように、信号振分設定の変更を依頼する。ここで用いる要求信号(転送要求フレーム)20002は、CCMフレーム10000とは異なる制御フレームである。該転送要求フレーム20002の構成例は図29で詳述する。
図4は、図2で述べた通信状況確認処理に於いて接続性確認が取れなかった場合の、予備系経路構成方法を示す通信経路構成図である。図2に述べたように、CCMフレーム10000の送達時に異常状態(或いは異常動作)を検知した場合の経路構成例を示す。本図を用いて、通信経路921上のいずれかの箇所に経路障害300が発生した状態での通信経路構成方法を説明する。本図では切替後の通信経路として、AE112から出力する信号がBHE172を通過し、BHE171へ至る代替系(予備系)経路を示した。
既存の切替方法(例えば特許文献1又はITU−T勧告G.8031)と異なる特徴は、BHE172が切替要求信号と経路変更後の通信における中継点となっている構成にある。即ちBHE172を頂点とするツリー型の通信網は、BHE171から見るとサブツリーを構成しており、更にBHE172にとってはBHE172の上位装置としてCRE211、221以外にBHE171が加わった構成となる。この特徴は、(1)BHE171、172が同等の機能を備えた通信中継(集約)装置であり、(2)全てのAE111〜113がそれぞれ互いに独立した経路によってBHE171及び172と予め接続している構成に起因する。(1)の特徴から、BHE171、172との接続関係を入れ替えることでAE111〜113は所属する単階層ツリーを行き来できる。更にBHE間の通信経路を迂回経路としてデータ通信に利用することにより、2階層以上の多階層ツリーへ通信網の形態を変更して通信を継続できる。(2)の特徴から、通信網構築計画に依存する経路変更が必要となる際に、回線敷設や装置異動などの手間を必要とせず同等の性能を備える通信経路を確保できる。更に、既存のプロテクション切替技術が1+1或いは1:1(一般的にはN+M型やN:M型(N本の通信を保護するためにM本の予備経路を準備する方法))と表されるように、通信単位(例えば「コネクション」や「パス」)毎に、運用系と予備系(切替先)を予め決定しておく方法が主流であって、より確実に個々の通信を保護するには、その分予備的に必要な通信網リソースが拡大するのに対し、本実施の形態では、BHE171及び172にて通信を集約し、BHE間を接続する予備経路970を予備経路として共有することにより、多大な網リソースを確保する必要が無い。同時に複数の経路障害が発生する確率は低いため、一部の通信経路970を全AE111〜113で共有し、リソースを有効活用できる。既存技術では予備回線数(設定数)1つにつき1本の通信単位のみ保護するが、中継網10の構成では全ての通信に対して予備経路970を割り当てることが可能である。その費用対効果は大きい。中継網10は、AE111〜113を頂点とする1対多接続とBHE171又は172を頂点とする1対多通信が重なった構成であり、更にプロテクション切替処理において、BHE171及び172が個別経路911、912、921、922、931、932と共有経路970との相互接続点となる構成である。一般的に、通信収容数を考慮すると通信装置の処理能力は、BHE171及び172がAE111〜113よりも高い。装置自体の構成もBHEはAEに比較して信頼性が高いものを適用する場合が多い。更にはBHE間の予備経路970にも大容量回線を用いやすく、また通常運用時には予備経路970にはトラフィックが流入しないため、非常時の対応も容易である。
1−2.概要シーケンス

図5は、図3の網構成図におけるAE112とBHE172及びBHE172を介する経路の切替に関わる一連の処理を示すシーケンス図である。
AE112は、通常運用状態に於いて、BHE171からのデータ通信を受信すると共に、該通信経路921の通信状況を監視するためにCCMフレーム10000を定期的に受信する(10000−1、10000−2、10000−k)。CCMフレーム10000を正常に受信した場合に、AE112は該CCMフレームを受信した時刻を記録し、到着時間間隔を測定するためのタイマーをリセットする。本図ではCCMフレーム10000−kまで受信した段階で、通信経路921上に障害300が発生した状況を示す。
AE112に記録されている時刻は、CCMフレーム10000−kの受信時刻(S101)である。その後、一定時間(該設定時間はキャリア要求又は装置実装依存だが、例えばCCMフレーム到着間隔の3.5倍など)を経過するまで次のCCMフレームを受信しない場合に(S102)、AE112は当該経路921において何らかの障害が発生したと判断する。より正確には、該経路921を利用する下り方向通信(BHE171からAE112へ向かう通信)に際して何らかのトラブルが発生したと判断する(S103)。
続いてAE112では、通信経路上に異常を認めていないBHE172との通信経路922を用いて、BHE172に対して通信経路切替要求20001を送出する(S104)。該切替要求フレームは、通信経路922上におけるビットエラーや信号/フレームロスによる通知失敗を回避するため複数のフレーム20001を送出する例を示した。本図では20001−1、20001−2及びそれに続くフレーム送出の様子を示した。ステップS604と同時に、AE112におけるユーザデータフレーム処理を一定時間中断(待機)する。これは、AE112から送出する信号の新たな受信装置となるBHE172(及びBHE171)において、経路表の更新など、経路切替に関わる一連の処理が完了する迄待機するためであり、該待機時間中にデータロスが発生することを防ぐためである。この待機時間を管理するため、切替要求フレーム20001を送出開始すると共に待機用タイマーのカウントを開始する(S105)。そしてタイマーカウント(待機時間長)が一定値に達した時に(S106)、切替要求フレーム20001の送信を完了し、切替処理中にAE112に蓄積されているユーザデータフレームの送出を再開する(S107)。本図のシーケンスでは、BHE172内部におけるテーブルの構成変更が求められる。本処理に関しては後の説明(図31以降)にて詳述する。
図6は、図3の網構成図におけるAE112とBHE171との通信経路障害時において、図5とは別の切替動作例を用いる経路切替処理の流れを示すシーケンス図である。
本図のシーケンスでは、BHE172へ経路切替要求フレーム20001を送出する段階迄、図5のシーケンスと同様である。従ってステップS101〜S104に関する説明は割愛する。
BHE172では、AE112からの切替要求フレーム20001(20001−1、20001−2及び後続する同フレーム)を受信すると、自装置内の経路設定を変更し、BHE172からAE112への通信経路を設定する。この経路情報更新処理と並行してBHE171に対し転送要求フレーム20002を通知し、BHE171に対し、AE112宛ての信号をBHE172へ転送するよう、またAE112からの上り信号に対し、受信経路を予備経路970とするように経路変更を要求する(図3)。転送要求フレーム20002を送出開始して一定時間経過後か、該転送要求フレーム20002に対するBHE171からのACK信号(本図では図示せず)を受信すると、BHE171での転送設定変更処理が完了したと見做す。BHE172では、前述の自装置内の経路情報更新が完了していることを確認し、自装置及びBHE171での処理完了を契機として、AE112へ転送準備完了を通知するためのACK信号30000を送出する。本図では、ACK30000も経路922上の何らかの障害に備えて複数回送信する様子を示した(30000−1、30000−2)。
AE112では、該ACK信号30000を確認すると、その時点から経路921から922へ送出先を変更し、BHE172経由でのコア網210、220への通信を開始する(S107)。ACK30000を確認して以降の処理は図5と同様である。BHE172内部におけるテーブル構成変更に関しては後の説明(図31以降)にて詳述する。
図7は、図6のシーケンス(ACK信号を使用する場合)において、BHE171とBHE172との間の予備通信経路を用いた経路切替制御信号を送受する場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
BHE172は、先ず図6のステップS104に続いてAE112が送信する切替要求フレーム20001を受信する。これを契機として、BHE172は、AE112とBHE171との通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識する。AE112からは信号冗長化のため、複数の切替要求フレーム20001(20001−1、20001−2)を送信するが、これらをBHE172が正常に受信した段階(S301)で、BHE172内部の経路設定テーブル(転送表、経路表)を変更する。即ち、通常運用では利用しない予備経路922を主信号経路として有効化し、同時にBHE171と172とを接続する予備経路970を用いたAE112宛て通信経路を設定する(S302)。また同時に、AE112からの上り信号に対し、送信経路を予備経路970とするように通信経路を変更する(S302)。
例えば、BHE172は、後述のようなBHE転送表及び/又はBHE間経路表を備え、それぞれの表に、入力通信経路と出力通信経路との関係づけに対応して、さらに現用・予備の識別情報又は障害の識別情報を、予め記憶しておく。そして、BHE172は、経路切替要求フレームが到着したことを認識すると、自装置のBHE転送表及び/又はBHE間経路表に予め設定された予備系経路情報について、現用・予備の識別情報又は障害の識別情報のフラグを設定し、前記相互通信経路のエントリを有効とする。BHE172は、これらBHE転送表及び/又はBHE間経路表を参照することで、対象とされるフローについて経路切替を行うことができる。
ステップS301の正常受信確認には、例えば一定数の切替要求フレーム20001を受信した時点で正常受信と認識しても良いし、或いは一度切替要求フレーム20001を受信した後に、確認フレームをAE112へ送信し、該確認フレームに対するAE112からの返信(再確認)フレームの受信を確認した時点でAE112からの切替要求を有効と判断する方法を用いても良い。
切替要求フレーム20001の確認後に自装置内経路設定を変更し、更にBHE171からAE112へ向かう通信を、予備経路970にて収容するための転送要求フレーム20002をBHE171へ送信する。尚、転送要求フレーム20002は、耐障害性を高めるために複数回送信する構成とした(20002−1、20002−2)。この時、転送要求フレーム20002の送信開始と共に、BHE171における予備経路への転送設定の完了を待つためのタイマーを起動する(S304)。タイマーにより一定時間経過したことを確認した段階(S305)で、転送要求フレーム20002の送信を停止し、AE112に対して予備系経路922及び970の準備完了を通知するためのACK信号30000を通知する。ACK30000通知後の動作は、図6と同様である。

同様に、図5のステップA104の後にも、図7(S301〜S305等)と同様の処理を実行することができる
図8は、図6のシーケンス(ACK信号を利用する場合)によりBHE171とBHE172との間の予備通信経路を用いた経路切替制御信号を送受する際の、図7とは異なる処理の流れを示すシーケンス図である。
AE112からの切替要求フレーム20001の送信開始から、BHE171における転送要求フレーム20002の送信開始に至るまでの処理は図7と同様である。そのため本図に於いてステップS303迄の説明を割愛する。
BHE171では、BHE172からの転送要求フレーム20002(20002−1、20002−2及び後続する同フレーム)を受信すると、自装置内の経路設定を変更し、BHE171からBHE172への予備通信経路970を用いたAE112宛て下り信号、及びAE112を送信元とする上り信号のための通信経路を設定する。転送要求フレーム20002を正常に受信した後、自装置内における経路設定が完了した段階で、BHE172へ転送準備完了を通知するためのACK信号40000を送出する。本図では、ACK40000も経路970上の何らかの障害に備えて複数回送信する様子を示した(40000−1、40000−2)。転送要求フレーム20002の正常受信を確認する方法として、例えば一定数の切替要求フレーム20001を受信した時点で正常受信と認識しても良いし、或いは一度切替要求フレーム20001を受信した後に、確認フレームをAE112へ送信し、該確認フレームに対するAE112からの返信(再確認)フレームの受信を確認した時点でAE112からの切替要求を有効と判断する方法を用いても良い。
BHE172では、該ACK信号40000を確認すると、AE112宛てに経路922を介して、予備系経路922及び970の準備完了を通知するためのACKフレーム30000を送信する。AE112がACK30000を確認して以降の処理は図5及び図7と同様である。

同様に、図5のステップA104の後にも、図8(S301〜S303、S401等)と同様の処理を実行することができる。
図9は、図5から図8で示した経路切替シーケンスにおける、BHE171の経路設定テーブル(経路表)の変更手順を示すシーケンス図である。本図は、AE112を一連の経路切替処理を実施するためのトリガ装置(即ちAE112にて障害検出することを仮定)とした場合の、対向エッジ装置BHE171における経路設定手順を示す。
ステップS104からS303に至る処理手順は図5〜図8と共通の処理であるため説明を割愛する。尚、AE112ではBHE172に対して経路切替要求フレーム20001を送出した時点で、上り信号の送信経路を予備系経路922へ変更して構わない(S107−1)。本経路変更の実施にあたっては、具体的には転送表(図10;1110)、管理表(図10;1310)の記載変更を行う。
BHE171は、BHE172からの転送要求フレーム20002(20002−1、20002−2)を正常に受信すると、該当するアクセス回線側エッジ装置であるAE112からの上り信号を受信する経路を現用系経路921からBHE間予備経路970に変更する(S501)。更に、BHE171から経路921を用いて転送していた下り信号についても、転送経路をBHE172経由の予備経路970及び922へ変更する(S502)。BHE171にて必要な経路変更は、コア網210、220から受信したAE112宛て下り信号を、予備経路970へ転送することである。BHE171での中継処理はBHE171内に保持する転送表を用いて実施する。
例えば、BHE171は、後述のようなBHE転送表及び/又はBHE間経路表を備え、それぞれの表に、入力通信経路と出力通信経路との関係づけに対応して、さらに現用・予備の識別情報又は障害の識別情報を、予め記憶しておく。そして、BHE171は、経路切替要求フレームが到着したことを認識すると、自装置のBHE転送表及び/又はBHE間経路表に予め設定された予備系経路情報について、現用・予備の識別情報又は障害の識別情報のフラグを設定し、前記相互通信経路のエントリを有効とする。BHE171は、これらBHE転送表及び/又はBHE間経路表を参照することで、対象とされるフローについて経路切替を行うことができる。
以上の処理が完了すると、障害300発生前に現用系経路921を用いて行っていたAE112とBHE171との通信(上り/下り信号処理)を、共にBHE172経由で行うことによりAE112とBHE171との通信を確保できる。AE112は、図5に示したような送出タイマーカウント完了か、或いは図6〜図8に示したACK受信により上り信号の送出を再開する(S107−2)。
2.エッジ装置AE

2−1.AEの構成

図10は、アクセス回線を収容する中継網10のユーザ側エッジ装置AEの機能ブロック構成例を示す。AE111〜112及び121の機能構成は略同様である。そこで本図ではこれらAEの代表的な構成例を、AE112を対象に説明する。
AE112は、ラインカード2000(以下、LCと略称することがある。またLCは一般的にインタフェースカードとも称されることがある)、スイッチ部3000、装置制御部1000(以下、CTRと略称することがある)を含む構成とする。通信装置の一般的な構成では、LC2000を複数収容し、各LC2000がそれぞれスイッチ部3000を介して(若しくはLC間における直接的なデータ交換経路を用いた接続形態によって)接続される。スイッチ部3000はLC間での直接接続経路に置き換える構成としても良い。また一般的にはスイッチ部3000及びCTR1000、更にLCは装置故障に備えて同等機能を備えた予備系ブロックを備える冗長構成を採用する場合がある。尚、本発明及び本実施の形態の特徴には、装置内部における冗長構成の有無により影響を受けない。そのため本図では冗長構成方法に関する図示を省略して示している。勿論、冗長構成を導入しても本発明及び本実施の形態の実施に影響は無く、本発明及び本実施の形態に期待される効果は変わらない。
以下、AE112へ入力される信号の流れに沿って各機能について説明する。
先ず、LC2000のライン入出力部2100(以下、LIO部と略称する)へ、アクセス回線60を介してユーザデータ(以下、主信号とも称する)が入力される。LIF2110、2120、2130は、それぞれ回線を収容するためのインタフェース(LIF)である。本構成ではNLIF個のインタフェースを備える場合を想定している。LIFが該ユーザデータの入力を確認すると、該ユーザデータを入力バッファ2210へ転送する。入力バッファ2210は入力信号処理部2200が備える機能の一つであり、入力される信号に関して、該信号の終端或いは転送処理が完了するまで、一時的に保持する。LIF2110〜2130には光信号送受信モジュール又は電気回線インタフェースを備え、信号の受信開始位置(或いは受信開始時刻)を認識し、同期回線の場合は一定周期毎に、パケット/フレーム通信回線の場合にはパケット/フレーム単位で該信号を抽出する。入力バッファへ格納する信号は、LIF2110〜2130にて上述の処理により抽出した信号であり、予め決めた単位毎に成型した情報を保持する構成とする。
続いて入力信号処理部2200について説明する。ここでは受信する信号形態をフレーム形態と想定して説明する。上述の処理により、入力バッファには受信した情報の宛先識別子、送信元識別子などの該情報の転送処理に関わる情報(フレーム制御情報)を含むヘッダ情報と、該情報そのものを含むペイロード情報とが格納される。格納後、該フレームについて、ヘッダ部とペイロード部にそれぞれ分割した処理を行う。
ヘッダ部については、先ずヘッダ抽出部2250が入力バッファ2210より読み出し、該ヘッダ情報をヘッダ解析部2260へ転送する。ヘッダ解析部2260は受信したヘッダ情報を参照し、当該フレームの宛先を確認して適切な出力回線から送出するため経路情報の確認を行う。これに加えて、ヘッダ情報の付与、変換、削除が必要か否かを確認する。入力フレームがMPLSフレームである場合、入力フレームに付与されていたMPLSラベルと出力時に付与すべきMPLSラベルとが異なる場合がある。更に、AE112を通過する前後で、該情報の処理優先度や、TTL(Time To Live)値などを更新する必要がある場合もこのヘッダ情報変換処理に含まれる。これらヘッダ情報の操作は、ヘッダ処理部2270にて行う。以上の処理により出力フレームのヘッダ情報が確定した後、該ヘッダ情報をフレーム生成部2230に転送する。ここでヘッダ情報はフレーム生成バッファ2231に格納しておく。
一方ペイロード部(受信情報の本体)は、ペイロード抽出部2220が入力バッファ2210から取り出される。通常のフレーム構成では、ヘッダ部とペイロード部が連続した構成となるため、ヘッダ抽出部がヘッダ読み込みを完了した後にペイロード抽出部が情報開始位置を確認して読出しを開始する形となる。そのためにはペイロード抽出部2220にもヘッダ識別機能を備えるか、ヘッダ抽出部2250からペイロード抽出部2220へペイロード開始位置を通知する手段を備える。いずれの方法でも実現可能であるため、ここでは前者の構成を想定する(ペイロード抽出部2220内のヘッダ識別機能は図示せず。該機能の詳細説明は割愛する)。該ペイロード情報は、対応するヘッダ情報と組み合わせて出力フレームを構成するためフレーム生成部2230へ転送する。ヘッダ抽出からヘッダ構成完了までの処理時間とペイロード抽出からフレーム生成部2230への到着時間差は、フレーム生成バッファ2231にて吸収する。即ち、ヘッダ情報とペイロード(情報本体)がフレーム生成バッファ2231にて組合されフレームが構成されるまで、いずれか早く到着した側が待機する構成である。該情報の出力フレームが生成された後、該出力フレームは出力バッファ2240へ移動する。出力バッファ2240は、複数のフレームがスイッチ部3000への出力を待つためのキューを提供する。該キューからスイッチ部3000への出力に関し、フレームの優先的出力などの処理を行うため、読出し制御部2280を備える構成とした。読出し制御部2280における読出し制御のベースとなる情報は、出力バッファに蓄積している個々のフレームのヘッダ処理結果に基づく。本図ではヘッダ処理部2270から読出し制御部2280へ該情報を与える構成とした。
スイッチ部3000は、一般的に各LC2000(及び2000−2)からのフレーム入力数(入力データ量)に対して十分な容量を確保してある。スイッチ部では入力信号処理部2200から受信するフレームに対して、宛先情報に基づいて適切なLC2000を選択し、該LC2000の出力信号処理部2400へフレームを転送する。この時の宛先情報と転送先LCとの対応関係は経路制御部1100並びに転送表1110により決定される。本図ではこの経路情報の全部または一部を経路制御部1100とスイッチ部3000とが共有できる構成としたため、制御線3001を図示した。或いは別の方法として、スイッチ部3000では受信フレームの転送先LCの(スイッチ部3000内部での)識別子のみ分かれば十分であるため、該識別子をヘッダ処理部2270にて予めフレームヘッダに挿入しておく方法も採れる。この場合には、該情報は装置内部のみで有効な情報のため、例えばヘッダ情報の外部に付与するための、一般に装置内部ヘッダと呼ばれる領域に該識別子を挿入しておく。装置内部ヘッダはLIO(2100)から外部へフレームを送出する際には予め削除する。削除する箇所としては出力信号処理部2400内部又はLIO(2100)がある。本実施の形態では、内部ヘッダを付与する場合にはLIO(2100)で該内部ヘッダを削除する方法を想定するが、いずれの方法でも本発明及び本実施の形態を実装可能である。
出力信号処理部2400の役割は、スイッチ部3000から受信するフレームを、該フレームの宛先に向かう適切なLIFから送出することである。スイッチ部3000からフレームを受信した段階では該フレームの送出インタフェースを含むLC2000が選択された状態であり、未だ出力インタフェースが特定されていない。出力信号処理部2400ではこの出力インタフェースを決定する処理を行う。
出力信号処理部2400がスイッチ部3000から出力フレームを受信するタイミングは一般的には不定である(出力信号処理部2400側では制御できない)。そこで、スイッチ部3000からスイッチインタフェース(IF−O)2320を介して受信するフレームを一時的に蓄積するバッファ2410を備える。出力ポート検索部2420は、バッファ2410から出力フレームのヘッダ部分を読み出し、該フレームを送出すべきインタフェース(2110〜2130に示したNLIF個のうち一つ)を決定する。このインタフェースは物理回線の識別子のみで表されることも、物理回線と論理回線の双方の識別子を組み合わせて識別される場合もある。Ethernet(登録商標)フレームやMPLSフレームの場合、複数のVLANタグ又はMPLSラベルをフレームヘッダに挿入することも珍しくは無い。この場合は物理回線のみ振り分けても、論理回線の識別子が無ければその先の該フレームの転送が不可能となる可能性がある。そのため物理/論理回線識別子は、前述の内部ヘッダに格納される識別子でなければ(汎用的に他の通信装置でも識別できる情報であれば)出力フレームとしてバッファ2410に格納したフレーム形態を維持した状態で送出する。出力ポートは、経路制御部1100の転送表1110により決定される。本実施の形態では転送表1110に含まれる情報を出力ポート検索部2420と経路制御部1100とで共有可能な構成としたため、制御線2421を示した。前述のように装置内部ヘッダを用いる方法で出力ポートを指定することもできる。このときには制御線2421を使用する必要が無くなる。ヘッダ処理部2270にて転送表1110を参照して、内部ヘッダに出力ポート識別子を挿入しておき、出力ポート検索部2420では該識別子を参照して宛先ポート毎に設けるフレームキュー2430へ該フレームを格納する。
AE112からのフレーム送出タイミングを最終的に決定する機能が読出し制御部2460である。読出し制御の方法にはフレームのヘッダ情報に基づく優先的出力や、フレームキュー2430が対応する出力先回線4100〜4300における経路上の輻輳、フレームキュー2430内部での一部出力回線へのトラフィック集中などによるフレーム処理順位の変更といった処理がある。読出し制御部2280における読出し制御のベースとなるこれらの情報は、フレームヘッダの他、フレームキュー2430の状態監視、障害監視部1400との制御線を介した状態監視に基づく。読出し制御部2460により出力指示したフレームは、フレームキュー2430から出力ポート振分部2440へ転送される。出力ポート振分部2440は、フレームヘッダに挿入済の回線識別子に従い所定の回線インタフェースLIF(本構成例では2110〜2130のいずれか)へ送出する。フレームキュー2430の後段に出力ポート振分部2440を備える理由は、例えばLAG(Line Aggregation)技術を適用した通信網であって複数の物理回線を束ねて大容量通信を行う場合には、実際に個々のフレームを送出するべき回線を選択する必要があり、マルチキャストフレームの場合に全回線に対してフレームを送信するためフレームコピー処理を行う必要があるためである。フレームキュー2430では入力フレームのヘッダ情報に応じて生成された出力フレームが格納されるため、入力フレームと出力フレームとのフレーム数の関係は1対1である。読出し制御部2430も、フレームヘッダ情報及びペイロード情報に基づく送出/待機指示を行う。従って最終的に送出回線を特定する機能は出力ポート振分部2440が備える構成である。
さて、図2及び図3で示したように、経路障害発生時に利用経路の切替を行うには、出力ポートを2420で決定するかヘッダ処理部2270で決定するかに関わらず、AE112は少なくとも2つ以上の複数のフレーム送出先を転送表に登録しておく必要がある。更に、その回線群の中での優先付けを行い、どの回線に優先的に出力するか(即ち、どの回線を現用系として、また予備系として利用するか)を設定しておく。障害監視部1400は通常状態か異常状態かを判断し、出力ポート振分部2440では、その判断に応じて出力回線の振り分けを行う。
遅延制御部における処理手順は以下の通りである。AE112においてBHE171からのCCMフレームを受信すると、上述の手順に従ってCCMフレームの処理を行う。CCMフレームはAE112であるため、ヘッダ解析部2260において自装置宛てであることを検出すると、その次の処理であるヘッダ情報の操作を必要としない。ヘッダ解析部2260から障害監視部1400へ制御線を介してCCMフレームの到着時刻及び到着間隔を通知する。障害監視部1400では、通知されるCCMフレームの通信状況を確認し、異常状態か否かを判定する。この判定方法は実装に依存する部分が多いが、その一例を挙げれば、ITU−T又はIEEEの標準規定にあるように、CCMフレーム送信周期の3.5倍に渡り正常なCCMフレームの受信が無ければ、監視対象経路に障害が発生していると判定する方法がある。障害監視部1400は、経路障害を検知するとフレーム生成部2230へ切替要求フレームの生成を指示する。この切替要求フレームはBHE172に対して送出するフレームである。切替要求フレームは生成後、直ちに出力バッファ2240に格納され、更に読出し制御部2280への障害監視部1400からの指示により高優先フレームとして読み出される。スイッチインタフェース(SIO)部のインタフェース(IF−I(2310)、IF−O(2320))を介してバッファ2410に格納された該フレームは、障害監視部1400からの指示又は該フレームに付与した内部ヘッダ情報から該フレームを高優先で読出し、直ちにフレームキュー2430へ転送する。更に、フレームキュー2430の読出し制御部2460によって高優先で出力され、出力ポート振分部2440によってBHE172向け回線に送出される。障害監視部1400は、障害が発生した経路を記録しておく必要がある。本構成例では障害監視部1400と経路制御部1100とを接続する制御線によって、障害監視部1400からも転送表1110を参照できる構成とした。この相互参照を用いるため、転送表1110には、経路振分情報に加えて障害状況(経路利用状況)を示す(稼働経路を識別する)フィールドを備える構成とした(図11)。勿論、障害監視部1400に、転送表と独立した経路リストを備え、該リストに障害状況を記録する方法でも実施可能である。
図11は、図10の転送表1110のテーブル構成例を示す。本テーブル1110は信号の入力経路と出力経路とを関係づける。テーブル1110には登録した各経路において障害が発生しているか否かを示すパラメータ1116、更に複数の回線が利用可能な場合に利用回線を選択するために用いる回線優先度1115を含む。回線優先度フィールド1115は、AE112が受信信号を処理する際に転送先となる可能性のある通信回線に対し優先順位をつけるための指標(の一つ)となる。本テーブルには更に回線種別フィールド1119を備え、これにより当該信号を受信した経路及び各時点で当該信号を出力すべき方路が現用系か予備系かを判断する。
AE112は、本図11(A)のテーブルを用いて受信信号(実施の形態ではパケットフォーマットを想定する)を処理する。具体的には、一連のパケット群で構成される「フロー」及び当該フローが通過すべき経路を識別する。そのため信号を受信する物理回線4100〜4300或いは物理インタフェース2110〜2130の識別子(方路ID)1111と、当該回線上に多重される信号(論理回線)に対する識別子(フローID)1112を用いる。これに対応する出力回線の識別には出力方路ID1113と、出力フローID1114を用いる。即ちこれら4種類のパラメータの組合せにより、受信フロー及び該フロー通過経路の特定を行う。
本実施の形態では、AE112からコア網210、220へ向かう通信経路ではBHE171と172とが一対の冗長系として構成する。それぞれの経路を現用系(W;Working Path/Connection)、予備系(P;Protection Path/Connection)と表記した。本図11(A)の第1エントリと第3エントリは、それぞれ同一の物理回線から入力され、同一の論理識別子を持つ信号に適用する。第1エントリが現用系(高優先)、第2エントリが予備系(低優先)である。障害状態フィールド1116は、各エントリで識別される経路上での通信状態が正常か否かを示す。
障害監視部1400がCCMフレームの通信状態を確認し通信異常を検知すると、当該経路の障害状況フィールド1116に障害発生フラグを記録する。障害フラグと同時に当該経路での通信を中止する必要があることから、異常検知に伴い、該エントリの優先度フラグを変更する。例えば、第1エントリの出力先経路に障害が発生した際には、該エントリの障害フィールド1116に障害表示を書きこみ、該経路の優先度を“Low”に変更し、代替経路である第2エントリの優先度を“High”に変更する。
その他フラグを記載するフィールドには、例えば当該エントリを利用する信号があるか否か、当該エントリが(契約(運用状況)や障害状態に基づき)有効か否か、或いは当該エントリに対応する予備系エントリの番号(当該エントリを示すテーブルアドレス)を記載しておく。特に現用系経路と予備系経路の対応関係を保持することは、本実施の形態に於いて重要である。例えば、論理回線の識別子は経路が異なれば別の識別子を用いることが多い。また一つのフローに対し、1+1冗長系(或いはLink Aggregation)を形成する場合がある。このような場合、AE112に於いて物理回線と論理回線の識別子がいずれも異なる複数の経路からの受信信号を組み合わせた転送処理を行う必要がある。このように特殊な設定の場合にも、予めエントリ同士を関連付けておくことにより、障害発生時に直ちに対応する代替経路を検索することが可能である。
出力回線の論理回線識別子(出力方路ID1113と出力フローID1114)と、実際に信号を出力するインタフェースの物理回線識別子とを対応付けることも重要である。入力方路ID1111と出力方路ID1113がそれぞれ物理回線を示すIDであれば問題は生じないが、各方路IDが論理的な方路IDであった場合には、当該論理回線と実際に信号を送出する物理回線とを対応付ける必要がある。その際にはその他フラグフィールド1119を利用して対応する。
本図11(B)は、転送表1110を簡略化した構成例を示す。テーブル(B)には、AE112が収容する(通常、複数の)アクセス回線60の識別子1117と、該アクセス回線60を中継網10内の現用系経路(例えば図1〜図4での経路921)又は予備系経路(例えば図1〜図4での経路922)と対応付ける識別子1118を記載する。
AE112は、アクセス回線60(User Network Interface (UNI)と称する)からの入力信号を(Network Network Interface (NNI)と称する)へ転送する際に、本テーブルを参照して現用系経路へ転送すべきか予備系経路を利用すべきかを判断する。本図11(B)の構成を適用するには、アクセス回線60(AE112においては経路621)と入力方路/フローID(1117)とを1対1に対応付ける必要がある。また中継網10側インタフェースに対しても、現用系経路921と出力方路/フローID(1118)、或いは予備系経路922と出力方路/フローID(1118)とが1対1に対応づけられる必要がある。これらの対応付けの手段はテーブル(A)設定時と同様である。即ち、方路IDとして物理回線を指定するか、その他フラグフィールドを用いた対応付けを行うことで実現可能である。
尚、図11(A)及び(B)は、それぞれ(1)アクセス回線60からの入力信号をコア網210、220へ転送する上り方向通信に対応するエントリ(1110B−1)と、(2)中継網10からアクセス回線60へ出力する下り方向通信に対応するエントリ(1110B−2)の双方を含む構成とした。このテーブル構成は、通信方向毎(上り/下り)に分割実装しても構わない。
図12は、AE112の制御部1000を構成する、経路管理部1300に保持する管理表1310の構成例(A)を示す。本テーブルは、AE112に設定した経路情報を集約したデータベースである(図11の転送表1110は該経路情報の一部である)。経路管理部1300は、OpS10000(Operating System)との情報送受を行う機能を備えており、管理表1310にはオペレータ(運用者)から入力される経路設定情報を保持する役割と、運用中の各経路における通信状況を随時確認し、オペレータへ開示する(オペレータからの状態監視を可能にする)役割がある。
本図の構成例(A)は、図11(A)のテーブルエントリに対応する構成例である。本テーブルエントリを参照する際の検索対象となるFlow−1、Flow−2の識別子(フローID)1311、フロー毎の信号伝送方向(通信方向)1312、該フローに対する現用系経路設定情報1313、該フローに対する予備系経路設定情報1314、該フローが現在利用している冗長系経路(現用系/予備系)の識別子1315、及びその他フラグ領域1316を含む。
各フローに対する現用系経路設定情報1313には、それぞれ入力方路ID1313−1と出力方路ID1313−2、予備系経路設定情報1314には、それぞれ入力方路ID1314−1、出力方路ID1314−2を含む。
本構成例では、AE112が(アクセス回線60から)受信する上り通信信号に付与されるフロー識別子がVLAN−jであり、該受信フローを中継網10内へ転送する際のフロー識別子としてLSP−m又はLSP−nを用いることを示す。加えて、現時点で当該フローが使用している経路は現用系(W)であることを示す。下り通信についても同様に、AE112が中継網10から受信する信号Flow−2(識別子:LSP−y又はLSP−w)に対し、アクセス回線60向けに設定したVLAN−qを適用(付与)して転送することを示す。Flow−2が現在選択利用している系は、現用系(W)である。
図13は、AE112の制御部1000を構成する経路管理部1300が保持する管理表1310の他の構成例(B)を示す。本テーブル構成図は、管理表1310を構成する情報の一部を纏めた例である。実装条件に応じて、図12に示したテーブル構成図(A)と本図の構成例(B)とを一つのテーブルに纏めて保持しても、分割したテーブルとして保持しておき、随時相互のテーブルに記載するパラメータを参照し、相互に矛盾なく維持する通信手段を備える方法でも経路管理を実現できる。
図13は、物理回線インタフェースとヘッダ情報とを関連付ける。一方、図12はヘッダ情報とフローIDとを関連付ける。即ち構成(A)が上位層情報(サービス設計・設定方針/概念などの運用管理者向け情報)とヘッダ情報、構成(B)が下位層情報(ハードウエア情報)とヘッダ情報の対応付けを行う。
本図のテーブル(B)には、個々の入力信号(フロー)に対し、該信号を受信する物理回線インタフェース2110〜2130と、物理回線4100上に多重され、MPLSラベル等のヘッダ情報により識別される論理回線との対応関係を示す。また同時に、論理回線上(論理回線を示すヘッダ情報)に更に識別子を加えて信号多重(例えばEthernet(登録商標)のVLANタグスタックや、MPLSラベルスタック)して送信する階層化された論理回線(或いは階層化フロー)との関連付けを行う。
テーブル(B)のエントリは物理回線インタフェース識別子1317(物理IF−ID)毎に設定する。このエントリに対し、通信プロトコル毎に異なるインタフェース種別1318(回線種別)を設定する。回線種別には、例えばギガビットイーサネット(登録商標)回線(GbE)、10GbE、POS、10Gbps−POS(10G−POS)等がある。本図ではこれらをテーブル上に直接記載する形で示したが、実際にテーブル(B)を構築する上では、これら回線種別毎に回線番号などの識別子を設定しておき、該識別子で本テーブルに記載する構成も可能である。一つの物理回線1317には複数の論理回線を含むことができるため、物理回線1317は、論理回線の数に合わせて、同一識別子を該エントリ1317に含む。更に本テーブルには、論理回線毎に、通信方向1319を記録する。AE112とBHE171(172)との通信において、往路と復路でそれぞれ利用する経路が異なるよう設定することも可能であるため、個々の論理回線毎に、通信方向1319を記録しておく必要がある。更に、論理経路を構成するための論理パス識別子13170を含む。論理パス識別子13170には、入力方路ID13171と出力方路ID13172とを記載する。該エントリの物理回線1317を、通信方向1319に記載された方向に通過する際に、入力信号の識別子が入力方路ID13171で表される信号の場合には、AE112から出力する際には出力方路ID13172を付与する、というパラメータ間の一連の関連付けを定義する。更に、系種別1398において、上述のようなパラメータ1317〜13172の組合せで表現される通信信号を、現用系経路(W)として使用するか予備系経路(P)とするかを規定する。系種別1398は、複数の論理経路を設定する場合に、各経路の利用優先度を決定するために記載する項目であり、例えば2経路の場合には現用系及び予備系を識別するための識別子を記入する。更に多数の経路をAE112とBHE171(172)との通信を保護するために設定する場合には、系種別1398には各経路の利用優先度(有効化すべき順位付け)を示す識別子を記入する構成とする。その他情報フィールド1399には、該エントリの有効性(無効エントリか否か)、該経路の利用頻度、各経路へ帯域割当てを設定する場合には該設定帯域などの情報を記載する。
図14は、AE112の遅延制御部1200が保持する遅延表1210の構成例である。
本テーブル1210には、フローID(1311)、当該フローの通過経路を示す経路ID(論理回線ID(13170))、当該フローに対し要求すべき転送待機時間(1211)を含む。また、その他パラメータとして回線種別1318、通信方向1319、系種別1398、その他情報1299を含む。その他パラメータについては、転送待機時間1211を決定する際に参照するか、若しくは参照することにより適切な待機時間設定が可能となる情報である。例えば、回線種別1318(即ち回線速度)が早いほど(転送能力が高いほど)、通信への影響を低くするには転送待機時間1211を短く設定すべきである。またAE112においては、通信方向がコア網210、220向け(上り信号)である場合には、中継網10内の経路切替時に若干の転送待機時間1211が必要となるが、下り信号の場合にはAE112における転送待機時間1211は、経路切替処理に要する信号瞬断時間と考える。後者(下り信号転送時)における信号瞬断時間は、例えば切替前後において、データフレームの種別に応じてAE112からアクセス回線60へ転送するデータフレームの処理優先度(フレームキュー2430からの読出し処理の優先度)を切替える場合などに活用する。
転送待機時間(1211)の決定には、図5に示したように切替処理時に転送待機タイマーを適用する場合に、当該タイマーのカウント時間を参照する。転送待機タイマーは、遅延制御部1200に備えておき、経路切替処理中に当該経路を通過する信号をアクセス回線60から受信した場合に、タイマーカウンタ値を参照して決定する。即ち、タイマーカウンタと本テーブル1210における転送待機時間1211とは同期した動作を行う。一方、図6〜図8で示したシーケンスにより、BHE172からのACK信号の受信確認をトリガとして転送を再開する構成では、転送待機時間1211には予め決められる最大値を記載しておき、転送を再開できる状況になれば当該フローの信号を送出する。このときに設定する最大値は、フローID1311毎に(論理回線13170が収容するサービス種別に応じて)決定しても良い。待機時間は信号(フレーム)単位で管理しておき、信号受信時刻から当該フローの転送待機時間(最大値)を超過したフレームについては、廃棄するか蓄積しておくかを該サービス種別により決定する。後者のようにACKを確認するケースでは、実施の一例として、その他情報フィールド1299に、ACK受信/未受信に伴う転送可否フラグを記載しておき、転送待機時間フィールド1211と併用する。

図15は、図11〜図14で示した各管理テーブルの相互関係を示す。各テーブルの役割、構成例、及び実運用時の利用方法については図11〜図14を用いた説明と同様であるため、ここでは重複を避け説明を割愛する。
2−2.AEの処理

図16は、AE112への経路情報設定に関わる処理の流れを示すフローチャートである。オペレータはOpS(90000)を介してAE112やBHE171などの通信装置へアクセスし、通信網を構成するための通信経路設定を入力する。本実施の形態では経路管理部1300が、AE112に入力される全ての経路情報を管理する。従って経路制御部1300が管理するデータベース1310(管理表)には、オペレータから入力する経路設定情報と、各経路における通信状況を記録する。オペレータは通信状況を確認するため経路管理部1300へアクセスすれば良い。
本フローチャートではAE112の初期設定時の処理の流れを示す。先ずオペレータから経路管理部1300に対し、経路情報を入力する。該経路情報は、管理表1310として経路管理部1300内に保持される(F101)。一旦経路管理部1300に保持した経路情報は、遅延制御部1200、経路制御部1100と共有し、それぞれの機能において必要な処理を行うために利用する。経路制御部1100では、経路管理部1300が保持する経路情報を、入力フレームのヘッダ解析結果の基づく転送処理を行うために、転送表1110の形態で保持する(図11)(F102)。更に遅延制御部1200では、通信経路上の遅延時間を随時監視し、経路上の輻輳や障害により生じる通信性能の劣化や通信途絶等の状態変化を記録する。更には転送する情報の種別に応じて、一定時間AE112からの送出を遅延させる(送出時刻まで待機する)処理を行う。これらを実現するために、遅延制御部1200では遅延表1210の形で経路管理部1300の情報を保持する(F103)。尚、転送表1110は通信経路の切替が発生した場合など、障害監視部1400からの制御信号により最新状況が随時反映される。遅延表1210が保持する情報も、通信状況に応じ随時書き換えが生じる。これら各機能部により生成される通信状況は、定期的又は通信状態に変化が生じた場合に随時経路管理部1300へ通知し、管理表1310に反映する。
図17は、AE112のヘッダ解析部2260における、経路監視フレーム(CCMフレーム)処理に関わる処理を示すフローチャートである。ヘッダ解析部2260で処理するフレーム種別には、アクセス回線60から受信するユーザデータフレームと、BHE171、172から受信するCCMフレーム及びその他中継網10内の制御を行うためのOAMフレームがある。本図では、このうち本実施の形態の経路切替処理に関わるCCMフレームの処理に関するフローチャートを抽出して示す。
ヘッダ解析部2260は、ヘッダ抽出部2250からのフレームヘッダ情報入力を契機としてヘッダ解析処理を開始する(F201)。処理開始後、先ず受信フレームヘッダ解析(F202)を実施する。本ステップS202においては、受信したフレームヘッダ情報から解析処理に必要な情報(パラメータ)を抽出し、該パラメータを参照してヘッダ解析部2260内部でその処理方法を決定するか、経路制御部1100、障害監視部1400、遅延制御部1200へのパラメータ通知を行い、その結果得られる各機能部からの応答通知を参照或いは該応答通知に従う形でヘッダ解析処理を実施する。
ステップS203以降はCCMフレームに関わる処理である。先ず受信したフレームがCCMフレームであるか否かを判定する(F203)。受信フレームがCCMフレームでない通常のデータフレーム、例えばBHE171から受信するデータフレームやアクセス回線60から受信するデータフレームである場合には、通常フレームに対するヘッダ処理を行い、後述の図18に示すように、該フレームを終端又は転送する(F209)。ステップS203で、CCMフレームであることを認識すると、当該CCMフレームの処理に移る。
CCMフレームに関しては、正常な経路から受信したかをまず確認する(F204)。CCMフレームを送出するには、その生成及び送信元となる装置又は装置インタフェースと、該CCMフレームの受信側を担当する装置又は装置インタフェースとが、システム運用前に明確に規定される必要がある。この設定は経路管理部1300を介して、障害監視部1400及び経路制御部1100において確認可能である。万が一、想定外の経路からのCCMフレームを受信した場合には、当該経路は中継網10内部にてオペレータが設定していない経路であるため、該経路を閉塞し(F207)、更に不測のCCMフレームを受信した旨を警報として経路管理部1300へ通知する(F208)。
設定(認定)済の経路からのCCMフレームを受信した場合は、当該CCMフレームのAE112への到着時刻を記録する(F205)。この時刻は、ある時間経過後に同一経路から別のCCMフレームを受信した場合に、CCMフレーム受信間隔を確認するために用いる。また、CCMフレームを一定時間以上受信できない場合(例えば、経路障害300が発生した場合など)には、最後にCCMフレームが到着した時刻からの経過時間を参照し、前述の所定の経過時間を以て障害300の発生を認識する。ステップS205で記録した到着時刻と、当該CCMフレームが通過する経路を識別するための経路ID(物理回線ID又は論理回線ID)とを、障害監視部1400及び遅延制御部1200へ通知する(F206)。
図18は、AE112のヘッダ解析部2260における、ユーザデータフレームの処理手順を示すフローチャートである。本図は、図16のステップF209の処理を示す。
ヘッダ抽出部2250より受信フレームのヘッダ情報を受け取り(F301)、該情報を経路制御部1100へ照会する(F302)。経路制御部1100に於いて転送表1110を検索し、当該フレームがエントリに含まれているか、またその他フラグフィールド1119に当該エントリの有効/無効情報が含まれる場合には、そのエントリの有効性を確認する(F303)。ここで当該ヘッダ情報が転送表1110にエントリされていないか、当該エントリが無効である場合には、当該受信フレームを廃棄(削除)するようヘッダ解析部2260に通知する(F310)。
有効エントリであった場合には、経路制御部1100に於いて当該フレームの出力方路IDと出力フローIDの双方又はそのいずれかを抽出する(F304)。尚、出力方路ID(1111、1112、又は1117)と出力フローID(1113、1114、又は1118)は転送表1110から抽出する。転送表1110の検索と共に経路制御部1100から遅延制御部1200へ、転送時の待合せ要否を確認する(F305)。転送待合せ要否は、例えば当該フレームの転送先(出力方路)の通信状態を遅延表1210で確認し、当該経路が障害やオペレータによるメンテナンス時の経路維持等、何らかの理由により切替処理中であった場合に記載される転送待機時間1211を確認することで得られる。転送表1110から抽出した出力方路IDと出力フローIDに関わる情報(当該出力方路へフレームを出力するためのヘッダ処理情報)と、待合せ要否(及び待合せ要の場合の待合せ時間)を、該情報をヘッダ処理部2270へ通知する(F307)。ステップF306の遅延制御部1200における当該フレーム情報の処理手順は、図20で説明する。
図19は、AE112の障害監視部1400における、経路監視フレーム(CCMフレーム)の処理手順を示すフローチャートである。
AE112とBHE171及びBHE172を接続する冗長系経路(現用系経路921及び予備系経路922)の構成完了後、当該装置間の通信を開始する(運用状態に入る)。運用開始に伴い経路921と922に対し、それぞれ上り方向と下り方向についてCCMフレーム10000の送信を開始する。AE112、BHE171、172の各装置ではCCMを送出すると共に、経路921と922を介して接続される対向装置からCCMフレーム10000を受信し、該CCMフレームの到着状況を監視することにより、経路921又は922の通信状態の正否を判断する。CCMフレームの到着状況を監視するために、運用開始と共に各装置(ここではAE112を例とする)は、CCMフレームを受信する迄の待機時間を測定するタイマーを起動する(F401)。該タイマーは、CCMフレーム到着間隔を測定し、該情報を基に正常に通信が行われているか否かを判定するために使用する。
障害監視部1400ではステップF401で起動したタイマーを、一定時間毎に確認する。このとき、タイマーカウントから経過時間を認識し、該経過時間が予め設定した一定の閾値値以内に収まっているか否かを判断する(F402)。この一定閾値は、例えば前述のように、CCMフレーム送信間隔の3.5倍(装置使用時の要求により異なる場合があるため、この値はあくまで一設定例である)と設定することができる。経過時間が一定値以内の場合、更にヘッダ解析部2260からCCMフレーム情報を受信しているか否かを確認する(F403)。CCMフレームを受信していない場合は、タイマーカウントを継続しつつCCMフレームの到着を待つ。
タイマーカウント値が一定閾値内で、且つCCMフレームを受信した場合にステップF404以降の処理を開始する。ヘッダ解析部2260から受信するフレームヘッダ情報により、到着したCCMフレームについて、その到着時刻を記録する(F404)。到着時刻はタイマーカウント値から得られる、CCMフレームの到着時間間隔と、以前に受信したCCMフレーム到着時刻とから得ることも可能である。最新のCCM到着時刻と、一つ前に同経路から受信したCCMフレームの到着時刻差を比較して、到着時刻間隔を記録する(F405)。尚、到着時刻間隔は、到着タイマーカウント値からも得られる。ステップF405で得た到着時間間隔が、運用に先だって設定した、当該経路におけるCCMフレームの送受信間隔から一定閾値以上ずれている場合には、経路管理部1300へ警報を通知する(F408)。経路管理部1300では該警報を、管理表1310に記載し、オペレータへ通知する(若しくはオペレータから参照できる状態にする)。到着時間のずれが一定閾値以下であれば、ステップF401で起動したCCMフレーム待機タイマーをリセットし、次のCCMフレーム受信を待つ(F407)。
CCMフレームを受信するよりも先にタイマー値が一定時間を超過した場合には、障害監視部1400に於いて、当該経路に通信障害が発生したことを認識する(F410)。AE112からBHE172へ経路切替要求20001を送出するため、障害監視部1400からフレーム生成部2230と読出し制御部2280、又はフレーム生成部2470と読出し制御部2460へ、切替要求フレーム20001の生成及び優先処理を指示する(F411、F412)。更に、経路切替時(例えば現用系経路921から予備系経路922への切替時)には、経路切替に伴う転送表1110の更新や、該更新情報のスイッチ部3000への反映、及びBHE171及び172での転送表更新に一定時間を要するため、障害監視部1400から読出し制御部2280へ当該経路宛てフレームの転送待機を指示すると共に、遅延制御部1200へ当該経路への転送待機時間を通知し、遅延表1210へ該情報を反映する(F412)。経路切替情報並びに転送待機時間設定情報は、随時、経路管理部1300へ通知し、管理表1310へ記録する。
図20は、AE112の遅延制御部1200における、受信フレームの転送に関わる処理手順を示すフローチャートである。
ヘッダ解析部2260から受信フレーム情報を受信すると(F501)、遅延表1210を用いて当該受信フレームの通過経路を検索する(F502)。ステップF502に至る以前に、転送表1110により当該フレームの入力経路(物理経路ID又は論理経路ID)を確認済であり、転送表1110から得た送出先経路情報(物理経路ID又は論理経路ID)、又は当該フローIDを用いて、遅延表1210を検索する。
受信フレームの送出先が障害発生等により切替処理中であって、該経路宛てフレームについて転送待機が必要な場合には、遅延表1210より転送待機時間1211を得られる(F503)。ここで得た該フレーム転送時の転送待機時間(出力時刻)を、読出し制御部2280及び出力タイミング制御部2450へ通知する(F504)。この方法は、遅延制御部1200から直接に受信側LCと送信側LCへ通知する手段である。また、送信側LCへの該情報通知方法として、装置内部におけるフレーム処理情報を記載するための装置内部ヘッダを用いる方法がある。この方法では、装置内部ヘッダの一部に、当該フレームの送出時刻を記載しておき、該送出時刻を送信側LCの出力タイミング制御部2450及び読出し制御部2460にて確認し、内部ヘッダに従い送出する。いずれの方法でも受信フレームを一時的にバッファに蓄積しておき、所定の時刻に送出することが可能となる。受信フレームの送信先経路に対し、転送待機時間1211の指定が無い場合には、当該フレームに対して通常転送の処理を実施する(F505)。この場合には、遅延制御部1200からLC2000の各機能に対し、特に指示を行う必要は無い。
3.バックホールエッジ装置BHE

3−1.BHEの構成

図21は、アクセス回線を収容する中継網10のISP網/コア網側エッジ装置BHEの構成例を示すブロック構成図である。BHE171、172、181の機能構成は略同様である。そこで本図ではこれらBHEの代表的な構成例としてBHE171における機能ブロック構成図を示す。
BHE171は、中継網10内における信号中継機能を提供し、更に上位網(ISP網又はコア網)210、220との相互接続機能を提供する。前者に関しては図10に示したAE112が具備する通信機能と共通であり、本図での説明は割愛する。後者に関しても、AE112が備えるアクセス回線収容機能と類似の機能を備える。類似点の例として、AE112及びその他AEは、複数のアクセス回線を収容する場合がある。図1で示したように、AE111ではアクセス回線611と612を収容し、中継網内からアクセス回線へ向かう信号を受信した際には、AE111に於いていずれのアクセス回線へ転送すべきかを判定し、信号の振り分けを行う。同様にBHE171及び172でも、中継網10から上位網210、220へ向かう信号を受信した際には、いずれの上位網へ転送すべきかを判断し、BHEにて当該信号の振り分けを行う。
AE、BHE共に、中継網10から受信した信号(パケット)を、AE及びBHEが収容する複数の回線へ同時に送出する場合もあり得る。例えばAEの場合には放送信号等の多数ユーザ向けデータ転送時、BHEの場合には企業サイト等からアクセス回線60、中継網10、上位網210/220を介して遠隔地にあるデータセンタへの同時バックアップを行う場合などが相当する。
以上のように、中継網10内部における通常の信号伝送処理及び中継網10と外部網との相互通信(相互接続線90を介した上位網210/220との通信、或いはアクセス回線60を介したユーザ網との通信)に関して、BHEとAEにおける処理は略同様であるため、信号処理に関わる本図での詳細な説明は割愛する。
BHE171は、AE112(図10)と同様にLC6000、SU7000、CTR5000を含む構成とする。通信装置の一般的な構成では、LC6000を複数収容し、各LC6000を、それぞれSU7000を介して(若しくはLC間における直接的なデータ交換経路を用いた接続形態によって)接続する。
BHE171、172に保持する転送表5110の構成及び利用方法に関しても、図11に示したAE112の転送表1110の構成例と略同様である。転送表5110には、AE112の場合と同様に中継網10内における転送制御と、中継網10と上位網210、220との相互通信を行うための転送制御情報を、図11の形態で保持する。図11で示した障害情報1116は、BHE171、172の転送表5110に於いても同様に用いる。即ち、中継網10内の経路(当該BHEとAE111〜113を接続する経路)を用いた通信を監視し、各経路での障害の有無を記録する。
BHE171、172に保持する遅延表5210の構成及び利用方法に関しては、図14に示したAE112の遅延表1210の構成例と略同様であるため、図面での説明を割愛する。転送表5210には、AE112の転送表1210と同様、中継網10内における転送制御と、中継網10と上位網210、220との相互通信を行うための転送制御情報を保持する。
図22は、図21のBHE172の機能ブロックのうち、BHE間経路表5510の構成例を示すテーブル構成図である。本テーブルには図1〜図4のネットワーク構成図に示すBHE間の通信経路970(予備経路とも称する)に関する情報を記録する。
予備経路970の設定情報は、当該経路に予め設定する経路状態監視用(CCMフレーム送受信用)及びBHE間での経路情報の相互通知用の経路情報を含む。また、中継網10内の一部の予定(現用系)通信経路に障害が発生した場合に、当該予備経路970を用いて通信するべきフローID(或いは物理回線IDと論理回線ID、又はそのいずれか)を認識するための識別情報を含む。
本図22(A)のテーブル構成例は、AE112及びBHE172の転送表1110及び転送表5110と類似である。即ち、BHE171と172とを接続するための論理(或いは物理)回線インタフェース識別子5511、インタフェース5511が収容する(通常、複数の)論理経路(論理回線/フロー)ID5512、個々のフローの通信方向5513を含む。
フローの通信方向とは、(1)BHE171から受信するか、(2)BHE171へ送出するか、によって異なる。更に、(A)当該フローを外部(アクセス網60又はコア網)から中継網10へ転送するか、(B)その逆方向か、によって異なる。これらの組合せにより、個々のフローを4種類に識別できる。尚、物理回線インタフェースと論理回線インタフェースとの対応付けを行う必要がある場合には、AE112の転送表1110(図11)と同様にその他フラグフィールドを活用して実現できる(ここでは図11同様の説明については割愛する)。
本テーブルには、更に入力方路ID5514、出力方路ID5515を含む。これら入出力方路IDは、BHE172にて各フローを識別するためのパラメータである。用途フラグ5518が制御(Control;C)となっているフローについては、予備系経路を使用していないことを意味する。本フラグがデータ(Data;D)と書き換えられた場合には、当該エントリのパラメータ5511〜5515の組合せで識別されるフローは、中継網10内の予定(現用系)経路の通信異常などの原因により、予備経路970を用いて通信を行っていることを意味する。予備経路970を制御信号だけでなくデータ信号の伝送に用いることが本発明及び本実施の形態の特徴のひとつである。
本構成例では、予備系経路を通過する各フローにつき、予備経路上の当該通信を冗長化するテーブル構成とした。これは予備経路970における通信障害を回避し、事態の悪化を防ぐための手段である。そのため各フローについて、それぞれ現用系経路(W;Working Path)と予備系経路(P;Protection Path)を指定するための優先度(種別)5516を含む。尚、本図の入力/出力方路ID設定のうち、括弧で括られたパラメータは、BHE172とBHE171との接続に用いる(即ち、予備回線970に設定する)方路IDであることを示す。
本図22(A)のテーブル構成例では、エントリ上位から順に、以下を示す。
<1> BHE171からの受信フロー、
<2> AE112への送信フロー、
<3> BHE171への送信フロー、
<4> CREからの受信フロー
これらのフローに関する処理は順に、次の通りである。
<1> BHE172からCREへ向かう転送処理、
<2> BHE172からAE112へ向かう転送処理、
<3> BHE172がAE112から受信した信号の転送処理
<4> BHE172がCREから受信した信号の転送処理
本図22(B)に、上述のような転送処理を実施するための通信方向及び該フレームの送信元/転送先を纏めた分類表を示す。本図22(A)に記載する「フロー」とは、予備経路970にて非常時に収容するフローを意味する。この「フロー」には、本図22(B)のテーブルにある予備経路利用の有無に関する判断5110dにおいて、利用要(Y;Yes)とするフローが相当する。即ち、予備経路970を使用しないエントリ5110−5、5110−6はBHE間経路表5110には記載する必要がない。本図22(A)のエントリと本図22(B)のエントリとの処理関係を示すため、図中番号<1>〜<4>により相互の対応を示した。同一番号で示すエントリは、中継網10内部での信号経路がそれぞれ同じである。本図22(B)のテーブル構成例は通信経路の監視又は切替に用いる必要は無い。BHE間経路表5510(本図22(A))を構成する際に参照するか、オペレータが経路管理を行う上での参考情報としてのテーブル構成例である。
図23は、BHE172(図20)の制御部CTR5000に於いて、経路管理部5300が保持する管理表1310の構成例(A)を示す。BHE172に設定した経路情報を集約したデータベースであり、本図のテーブル構成方法は図12と略同様である。本テーブルは図12のAE112内管理表と同様、経路管理部5300が保持するべき情報の一部である。本テーブルに登録する情報には、図21(A)に示したBHE間経路表5110を構成するための経路情報を含む。
本テーブルには、フローID(5311)、当該フローの通信方向5312、該フローに割当てる現用系経路5313及び予備系経路5314、当該フローが現時点で利用している系(現用/予備)を示す選択系識別子5315、更に当該フローの用途を示す回線種別識別子5316を含む。このうち回線種別識別子5316以外のパラメータについては、図12の説明と同様であるため、本図での説明を割愛する。
回線種別5316には、Deta(D)とControl(C)のいずれかを、当該回線の用途を示す識別子として設定する。中継網10内のデータ通信系経路には“D”、予備系経路970に対しては“C”を設定する。通常運用に於いて、“C”で示される経路を制御情報の通信のみに使用する。“D”設定の経路については、データ信号(音声、放送、インターネットコンテンツ等)の伝送に用いる。いずれの回線に於いてもOAMフレーム等による通信状態監視を行い、回線のヘルスチェックを実施する。
本構成例から、例えばフロー(F−c)は、現用系経路を利用可能な場合には、Working Path(5313)の入力方路ID(5313−1)、出力方路ID(5313−2)として、それぞれLSP−K、VLAN―Wを使用する。その通信方向5312がUpであることから、該フローはAE112からBHE172を介してCRE211又は221へ転送されるべきフローであると分かる。
本構成例では、F−a、F−bで識別されるフローが現用系経路(W)を用いた通信を行っており、F−cが予備系経路(P)を利用している状況を示す。選択系識別子5315は、通信経路の状況に応じたプロテクション切り替え(オペレータ判断による経路切替を含む)やサービス追加/変更時の経路設定変更に伴い、随時更新されるフィールドである。
データ通信経路を現用系から予備系へ切換える場合には、選択系識別子5315を更新する。これに加えて回線種別5316を書き換えても良い。即ち、制御信号用経路の種別を“C”から“D”に切り替えることにより、管理表上において経路使用状況を把握できる。後者の場合には、現用系経路での通信に用いていた回線を“D”から“C”又は障害発生中であることを示す別の識別子に書き換えることにより、更に運用状態の確認を行い易くなる。
個々のフローに対し割当てた中継網10内の通信経路に障害が発生した場合には、当該フローを直ちにBHE171経由でCRE211又は221へ転送する。この場合、経路切替後の通信経路(予備系)には予備経路970(即ちBHE171とBHE172とを接続する制御情報用の通信回線)を含む。
予備経路970への経路切替を実施するために該フロー(F−c)(フローを構成するパケット群のヘッダ)に付与すべきフロー識別子(入力方路、出力方路)は、それぞれ予備系経路(5314)に記載のLSP−J,LSP−Nとなる。ここで、LSP−Nは当該フロー(パケット)を予備経路970へ転送するための論理回線IDである。
図24は、BHE172の制御部5000に於いて、経路管理部5300が保持する管理表5310の構成例(B)を示す。本テーブルは、実装条件に応じて、図23に示したテーブル構成図(A)と本図の構成例(B)とを一つのテーブルに纏めて保持しても、分割したテーブルとして保持しておき、随時相互のテーブルに記載するパラメータを参照し、相互に矛盾なく維持する手段を備えても構わない。具体的なテーブル構成方法に関しては図13の構成例(B)と同様のため、本図での説明を割愛する。図23のテーブル(A)と本図(B)との関係、即ち(A)にてサービス識別子など上位概念と回線/フロー識別子との関連付け、(B)にて物理回線/物理インタフェースなど下位概念(ハードウエア概念)との対応付けを行う点についても、図12及び図13の説明と同様である。
図13のテーブルと比較すると、本テーブル(B)をBHE172に実装する場合には、テーブルに登録するエントリ種別が増える。即ち、予備経路970を識別するパラメータを追加する。本構成例では、IF種別/通信方向情報(5319)フィールドがそれに相当する。PP(Protection Path)と示したエントリは、BHE間の予備系経路970を含む通信経路であることを示す。
本構成例に於いて、物理IF−ID(5317)のエントリのうち、PHY−1〜PHY−4までのエントリは、データ通信のための経路設定を示す。これらのエントリでは、現用系経路(W)に障害が発生し、プロテクション切替が発生した場合に予備経路970を介した予備系通信経路を利用する。そのため、系種別情報(5398)でW(Working)と記載したエントリが現用系経路、同5398でP(Protection)としたエントリが予備経路970を介する迂回経路(予備系経路)設定を意味する。
一方、BHE171からBHE172へ送る信号は、各BHEに対するオペレータ設定情報の共有のための制御信号、或いはデータ経路での障害発生時の経路切替により予備経路970を通過するデータ信号である。予備経路970に対しては制御信号を確実に送受するため、また予備系経路としてデータ信号通信を確実に収容するため、予備経路970を1:1又は1+1プロテクション切替やLAGの適用等の冗長化手段を用いることで耐障害性を高める。本構成例ではPHY−5とPHY−6が互いに現用系と予備系の関係になっており、一方の通信に支障を来しても他方の経路を用いるよう設定することで通信の継続性を高めている。
3−2.BHEの処理

図25は、BHE172への経路情報設定に関わる処理の流れを示すフローチャートである。本図の処理は、図15に示すAE112の経路情報設定手順と略同様である。オペレータはOpS(90000)を介してAE112やBHE171などの通信装置へアクセスし、通信網を構成するための通信経路設定を入力する。本実施の形態では経路管理部1300が、AE112に入力される全ての経路情報を管理する。従って経路制御部1300が管理するデータベース1310(管理表)には、オペレータから入力する経路設定情報と、各経路における通信状況を記録する。オペレータは通信状況を確認するため経路管理部1300へアクセスすれば良い。
ステップF701〜F704の処理は、図15と同様のため説明を割愛する。ステップF704にて個々のBHE172又は171への経路情報設定が完了した後、当該BHEと予備経路970にて接続される対向BHE171又は172との通信が可能であるか否か、即ち対向BHEでの経路情報設定が完了しているか否かを確認する(F705)。通信可能な場合には、先ずBHE172(又は171)より対向装置へ、自装置のBHE間経路表5510の内容を通知し、更に対向装置(BHE)から該装置のBHE間経路表を通知するよう要求する(F706)。BHE172及び171が相互にBHE間経路表5310の設定状況を共有した段階でBHE172の経路情報設定処理を完了する。尚、対向装置からのBHE間経路表は、BHE間経路監視部5500又は経路管理部5300、或いはその双方に保持する。またこれらの情報は中継網10の運用中にもオペレータからの設定変更や、AE111〜113との通信状況から経路切替処理が発生した場合などにも随時経路情報の確認を行い一貫性を保つため、相互に情報の通知及び要求を行う。これら情報通知は、特定のイベント発生時以外にも、所定の時間間隔を最大値と定め、情報共有処理が一度完了した後、時間が所定の最大値を経過する以前に定期的に情報共有を実施する。
図26は、BHE172のヘッダ解析部6260における、経路切替要求20001を受信した際の処理手順を示すフローチャートである。
ステップF801〜F804の処理と、ステップF808、F809、F810の処理は、CCMフレームの処理方法を示した図16の手順と略同様である。それぞれのステップF801〜F804はF201〜F204に、F808〜F810はF207〜F209に対応する。ここではBHE172が、AE112から経路切替要求フレーム20001を受信した場合の処理を抽出して示す。
F803にて経路切替要求フレーム20001であることを確認し、更にF804にて該要求フレームを正しい経路から受信したことを確認すると、予備経路970を用いて通信経路を確保するため、BHE171へ予備経路を用いるように経路切替を要求する。具体的には、AE112が下り方向の通信信号を受信できるように、BHE171からAE112へ向かう下り信号を予備経路970へ転送するよう、BHE171の転送表の変更を指示する。この指示には転送要求フレーム20002を用いる(F805)。転送要求フレーム20002は、フレーム生成部6230にて生成する。
更に経路制御部5100では、当該フローに対する上り通信をBHE171経由で継続するために、AE112から到達する信号を予備経路970へ転送するように転送表5110の経路情報を変更する。またBHE171経由で受信するAE112宛て下り信号を識別し、AE112へ経路922を用いて転送するように転送表5110を書き換える(F806)。最後に経路制御部5100から転送表5110の更新内容を経路管理部5300、遅延制御部5200、BHE間経路監視部5500に通知する(F807)。該通知を受けた機能ブロックでは、それぞれ管理表5310への反映、遅延表5210での遅延監視経路設定の更新、BHE経路表5510への予備経路970の利用状況の更新(新規フロー収容のためのBHE間経路表へのフローエントリの追加)を行う。
図27は、BHE172のCTR5000に於ける、経路切替要求フレーム受信時の経路切替処理の手順を示すフローチャートである。本図では、経路制御部5100、BHE間経路監視部5500、障害監視部5400、フレーム生成部(6230又は6470のいずれか。本図では後者を想定して説明するが、いずれの機能ブロックを用いても実現可能である)による各処理が示される。
経路制御部5100は、ヘッダ解析部6260からの通知により、経路切替要求フレーム20001が到着したことを認識する(F901)。経路制御部5100の転送表5110には予め予備系経路情報を設定してあるため、直ちに転送表5110の障害フラグを設定し(現用系経路のフラグを“1”とする。或いはその他情報フィールドに該エントリの無効フラグを設定する)、予備系経路のエントリを有効とする。以上の処理により該フローについて経路切替を行う(F902)。尚、ここで予備系経路と称する経路とは、BHE間の予備経路970を指す。経路切替が完了すると、経路制御部5300からBHE間経路監視部5500、障害監視部5400へ、それぞれ制御信号F903、F904により予備経路970の利用開始を通知する。BHE間経路監視部5500では、該通知を受けると、BHE間経路表5510に、切替対象(BHE171への転送対象)となるフローのエントリを追加する(F907)。障害監視部5400では、該通知によりフレーム生成部6470にBHE171宛ての転送要求フレーム20002を生成するよう指示する。更に、読出し制御部6280(或いは6460)へ当該転送要求フレームの即時読出しを指示する(F908)。尚、転送要求フレームの即時読出しを、内部ヘッダ情報を利用して読出し制御部へ伝達する場合には、ステップF908の処理はフレーム生成部6470の処理(F909)に含むものと考える。また、障害監視部5200からフレーム生成部6470への通知F905については、BHE間経路監視部5500からフレーム生成部6470へ通知することもできる(F906)。フレーム生成部6470では、遅延監視部5200又はBHE間経路監視部5500から転送要求フレーム生成指示を受けると、それに従いBHE171宛て制御フレーム20002を構成する(F909)。ここで構成した転送要求フレーム20002は、直ちにフレームキュー6430へ転送し、LIF6110〜6130のいずれかを介して送出する(F910)。
経路制御部5100からは、経路管理部5300、遅延制御部5200へ予備経路970への経路変更を通知する(F920)。本通知F920は、AE112とBHE171との信号送受を新たに監視対象とするため、経路設定状況を遅延制御部5200へ通知しておき、遅延制御部5200ではAE122との通信経路922と予備経路9709とを対象経路として認識するために必要である。
ステップF921では、BHE172を介する予備系通信経路の設定が完了したか否かを確認する。この時の確認方法として、図7及び図8で示すようにBHE171への転送要求通知後に一定時間待機する方法と、BHE171からの処理完了通知(ACK)を受信したか否かを確認する方法とがある。通信装置及び通信網の実装設計に依存するが、本発明及び本実施の形態を実施する上ではいずれの方法でも構わない。予備系通信経路の設定(経路922と予備経路970との相互接続を行うための各種テーブルの設定更新)が完了すると、該経路を用いてAE112とBHE171との通信を再開する(F922)。
4.フレーム構成

図28は、予備経路970を用いる際の、BHE172とBHE171との通信に用いるフレーム構成例を示す信号構成図である。予備経路970を用いてBHE間の通信を行う方法には、二つの方法がある。一つは予備経路970に於いて各フローに対し個別のフロー識別子(既に述べたように、識別子としてVLANタグやMPLSラベルを用いることができる)を設定し、BHE172においてBHE171とAE112との通信の中継を行う際に識別子を変換する方法(即ち、相互接続処理を行う方法)、もう一つは、予備経路970では複数のフローに対して共通の識別子を設定し、該共通の識別子を含むヘッダで受信フレームをカプセル化する方法である。
本図U−Aでは上り信号を中継する際にBHE172がAE112から受信するフレームの構成を示す。フレームヘッダ30010には識別子フィールドH101を含み、該識別子はAE112において予備系経路922で通信するための識別子(図22又は図23に従い、例えばLSP−I)を挿入する。第1の中継方法に従えば、BHE172では、該フレームを転送する際に、LSP−Iを予備経路970転送用のヘッダH102(LSP―Z)に変更してBHE171へ転送する。BHE171では、識別子H102(LSP−I)を含むフレームを受信すると、当該識別子H102を、通常運用においてAE112からの通信を転送する際に挿入すべき識別子H105(VLAN−Y)に変換してコア網へ送出する。この一連の処理において、BHE172では転送表5110及びBHE間経路表5510(図22)を参照しており、受信インタフェースと受信フレームヘッダ情報とから予備経路970へ転送すべきフレームか否かを判定し、適切なフレーム識別子を挿入して転送する。一方BHE171では、当該フレームヘッダの識別子H102(LSP−I)と通常運用経路でのフレーム識別子との対応関係を把握しておき、コア網へ転送する際には予め設定した通常運用時の識別子(VLAN−Y)となるように識別子を置換する(より一般には、識別子以外にも関連するヘッダ情報の処理を実施する)。図22の構成でBHE間経路表5510を保持することにより、通常運用における転送時のヘッダ処理についても把握できる。転送表5110には受信フレームの識別情報と送出時の付与識別子情報との対応関係が示されるが、該情報は前述の通り、BHE間経路表5510に基づきエントリを形成したものである。
第2の中継方法では本図U−B2に示すフレーム構成を用いる。この場合は受信したフレームをそのままの形でカプセル化し、予備経路970を介してBHE171へ転送する。BHE171では該フレームの受信経路から予備経路970経由であることを認識できる。フレーム構成を保持してBHE171へ送信することから、AE112が付与した予備系経路用のフレーム識別子H104を参照できる。これによって、AE112とBHE171との間には、中継装置として稼働するBHE172の存在を意識せずに、一般的な線形冗長系におけるフレーム処理を行うことができる。BHE171に必要な処理は、AE112との現用系経路での通信(ヘッダ情報)設定と予備系経路での通信設定に加え、予備経路からの信号については第1段ヘッダを削除したフレームを通常受信フレームとして扱うための処理選択機能のみである。
下り信号についても略同様である。フレーム構成D−B1とD−B2に、それぞれ第1の中継方法と第2の中継方法に対応するフレーム構成例を示す。第1の方法では、BHE172からAE112へフレームを転送する際の処理は、上り信号と同様であり、フレーム識別子H202に対応するAE112宛て識別子H205を挿入して転送する。第2の方法では予備経路970を通過する前後でコア網から受信した際のフレーム識別子H201が変化しない。従ってBHE172においてBHE171とAE112とを両端とする線形冗長系で用いる識別子を挿入する必要がある。該識別子情報はBHE172と171間の経路情報の相互通知によって実現可能である。結果的に図21で示したテーブルを構築できれば、第1、第2の方法とも適用可能である。
図29は、CCMフレームの構成例を示す信号構成図である。本フレームを用いた経路監視は、個々の経路又はフローの運用開始と共に開始する。
本図のフレーム構成では、L2情報として宛先アドレス(DA;Destination Address)10010、送信元アドレス(SA;Source Address)10020、MPLSヘッダ10030、ペイロード10040から構成される。本フレームを受信した装置は、例えばOAMフレームを表す所定のラベル値10031を参照することによりフレーム種別を判断できる。
CCMフレームが通知すべき情報は、ペイロード10040部分に格納される。具体的な情報例としては、MEGレベル(Maintenance Entity Group Levelと呼ばれる、監視対象経路の中に設定される論理接続関係を示すための識別情報)10041、OAMバージョン情報10042、CCMフレームであることを示すコード番号OpCode(10033)、CCMフレームの送信周期及びその他付加機能情報を示すFlags(10034)、シーケンス番号フィールド10045、当該CCMフレームを送出した装置IDを示すMEP ID(10046)、監視対象経路の論理識別情報MEG
ID(10047)、及びその他制御情報用フィールド10048を含む。これらCCMフレームの既定フィールドに関する詳細説明はITU−T又はIEEE標準規定に記載されているため、ここでは説明を割愛する。
図30は、切替要求フレーム20001、転送要求フレーム20002、及び処理完了通知(ACK)フレーム30000、40000の構成例を示す信号構成図である。
本図(A)は、AE112からBHE172へ送信する切替え要求フレーム20001及びBHE172からBHE171へ送信する転送要求フレーム20002の構成例を示す。本構成例では、ITU‐T Y.1731で定義されるVSM(Vendor Specific Message)フレームフォーマットに基づく構成とした。
本図のフレーム構成のL2情報(10010、10020、10030)は、図29と同様のため説明を割愛する。また、OAMフレームの基本ペイロード情報であるMEL(10041)、OAMバージョン情報10042、VSMフレームであることを示すコード番号OpCode(10053)についても、各フィールドの示す意味は図28のフレーム構成例と同様である。また、OUI(Operatally Unique Parameters)10050とSubOpCode(10051)については、G.8031に記載されているため、ここでは説明を省略する。
本実施の形態において、AE112からBHE172へ、またBHE172からBHE171へ通知すべき情報は、ペイロード10040部分に格納する。具体的には、制御情報用フィールド10060の一部を使用する。ここに切替え処理及び転送処理を要求するための指示内容規定フィールド10061、その他フラグ等を挿入するためのリザーブフィールド10062を含む。尚、リザーブフィールド10062はオプションである。
本図(B)では、BHE171からBHE171へ送信するACKフレーム構成例を示す。BHE172からAE112へ送信するACKフレームも同様の構成とする。この切替完了通知(ACK)メッセージ30000(或いは40000)は、本図(A)で用いた指示内容規定フィールド10061を書き換えた切替完了通知フィールド(10063)を含む構成とした。

以上に示した実施の形態では、AE112における通信障害検知をトリガとした経路切替方法を示した。以降では、BHE171又はBHE172において経路障害を検知した場合の経路切替方法を説明する。
B.第2の実施の形態

図31は、BHE171においてAE112からのCCMフレームを監視した場合に、該CCM信号の到着状況から上り通信に障害が認められた場合の経路切替方法を示す網構成図である。BHE171は障害を検知すると、先ずBHE172に対してAE112からBHE171へ向かう上り信号の中継(BHE172における該信号の中継)を要求する転送要求フレーム20003を送信する。転送要求フレーム20003を受信したBHE172では、自装置内の転送表5110、BHE間経路表5510、遅延表5210、管理表5310を更新すると共に、AE112へ上り信号送出経路を現用系経路921から予備系経路922へ切替えるよう切替要求フレーム20004を送出する。
転送要求フレーム20003、切替要求フレーム20004のフレーム構成例は、それぞれ図30(B)、(A)で示した信号構成と同様である。ペイロード10060のフレーム種別識別子10061又は10063のみを変更すれば良い。またその他情報フィールド10062には、当該フレームが切替/転送対象とする経路識別子、切替後の経路識別子を含む構成とすることにより、当該信号を受信した装置BHE172又はAE112において変更内容を明確に認識できる。
図32は、第2の実施の形態における経路切替処理の流れを示すシーケンス図である。本図では、BHE171からBHE172への転送要求フレーム20003の送信、及びBHE172からBHE171への切替要求フレームの送信において、当該制御信号の通知完了及び対向装置BHE172又はAE112における経路切替/転送処理完了を確認するために、ACK信号を用いる例を示す。また別の方法として、図5〜図9に示したようにタイマーを用いた経路切替手段も可能である。いずれの手段に於いても、装置間での制御信号の送受信や装置内における信号処理方法は図5〜図9に示したシーケンスと略同様となるため、第2の実施の形態においてはACKフレームを用いる場合を例として、処理手順を説明し、タイマー適用事例については説明を割愛する。
AE112からBHE171への通信状況を監視するため、通信経路921にはAE112からCCMフレームを定期的に送出する。該CCMフレームは、到着時刻とその到着間隔を確認し、記録しておく。本図では時刻S700に到着したCCMフレームを最後に、BHE171に於いて一連のCCMフレームの到着が観測されなくなった状態を示している。
BHE171に於いて予め設定する一定の時間内に次のCCMフレーム受信を確認出来ない場合(S701)、当該経路において障害が発生したと判断する(S702)。するとBHE171では障害監視部5400よりフレーム生成部6230又は6470へ転送要求フレームの生成を、読出し制御部6280又は6460へ該転送要求フレームの送出指示を通知し、転送要求フレーム20003−1、20003−2の送出を開始する。
BHE172は転送要求フレーム20003を受信すると、経路切替状態に遷移する(即ち、経路切替処理を開始する)(S704)。ここでBHE171から通知した経路又はフローに関する転送表5110、管理表5310、BHE間経路表5510、遅延表5210の変更を実施する。各データベースの構成方法及び更新方法は第1の実施の形態で述べた方法と同様のため、ここでは説明を割愛する。BHE172では、自装置内の処理を完了すると、経路切替要求フレーム20004−1、20004−2をAE112へ向けて送出する。当該指示を受けたAE112では、上り信号送出経路を現用系経路921から予備系経路922へ変更する。この変更に関してAE112の転送表1110、管理表1310、遅延表1210の更新が完了次第、AE112からBHE172へ変更完了通知フレーム(ACKフレーム)50000(50000−1、50000−2、・・)を送出する。当該ACKフレーム50000を受信したBHE172では、自装置内設定完了を確認し、BHE171へ予備系経路922及び予備経路970を用いる通信経路の設定完了を知らせる切替完了通知(ACKフレーム)60000(60000−1、60000−2、・・)を送出する。BHE171は、該ACKフレーム60000の受信を以てAE112との通信を再開する。AE112からBHE172、BHE172からBHE171へのデータ通信は、それぞれAE112、BHE172からのACK信号送出開始の後に再開しても良い。データ通信再開に際して、CCMフレームをAE112からBHE172経由でBHE171へ送信し、通信経路の状態を確認することも可能である。このとき例えばBHE171からAE112へ向かう逆方向通信経路から、AE112がCCMフレームを正常に受信できればデータ通信を再開できる状態になったと判断できる。
C.第3の実施の形態

図32は、図1の中継網10において、コア網210、220側の中継網エッジ装置BHEが、一つのアクセス側エッジ装置AEに対して3つ以上接続される状態を示す網構成図である。以下本図を用いて、中継網10内における別の経路切替方法を説明する。
中継網10内に構成した経路911、912,921、922、923、931,932、933では、パケット通信経路の正常性を確認するため、図1の構成と同様に、定期的にCCMフレームを送信する。本実施の形態では最短通信距離にある現用系経路921に通信障害300−1が発生しており、通信経路として第一の予備系922を使用している状況を示す。
本図ではAE112とBHE171、172、173とで構成される冗長系経路における信号処理に着目し、これを代表例として説明する。ここでもAE112を代表例として説明するが、図1同様に、AE111とAE113とBHE171、172、173とのフレーム送受及び経路切替方法も同様である。
AE,BHE,並びに経路921、922、923を構成する中継通信装置に備える転送表(図10:1110)に保持するテーブルを参照することにより、フレーム転送処理を行う。転送表(図10:1110)の構成及び参照方法は、図2の説明と略同様である。更に、例えばAE112からBHE171へ向かう通信信号(CCMフレームを含む)と、BHE171からAE112へ向かう通信信号(CCMフレームを含む)は、それぞれが同一の物理回線を通過する可能性もあれば、複数の物理回線が敷設されていた場合に、互いに(物理的に)異なる経路を通過して信号送受を行う可能性もあることも、図2の説明で述べた通りである。本実施の形態ではAE112からCRE211(BHE171)へ向かう通信に関する障害対応(経路切替)方法を代表例として説明する。
本構成に於いて接続性確認が取れなかった場合、AE112とBHE171との間で経路切替を行い、通信の継続性を確保する。本図の状況では、既に経路障害300−1が、AE111からBHE171へ向かう通信に支障を来している。その上で、更に第2の障害300−2が発生し、予備系経路922を用いた通信に対しても継続が困難な場合を考える。
経路障害300−2は、AE112からBHE172へ送信するCCMフレームの、BHE172での定期的受信が途絶えることにより検出可能である。この検出により、BHE172は経路922での通信継続が困難であると判断する。
BHE172で経路障害300−2を検出すると、BHE171からBHE173を介して予め設定されている代替系経路(正確にはその一部)923を利用してBHE173へ、BHE171との通信を中継するよう要求する。この要求には、例えば切替要求フレーム20001を用いる(図30)。BHE173は、該要求を受信すると、AE112に対し、送信先BHE(ここではBHE171)へ向かうフレーム転送経路を切替えるように要求する。即ちAE112が送出するBHE171宛てのフレームについては、予備経路923を用いてBHE173へ送出するように信号振分設定の変更を依頼する。
尚、図33において、経路970−1及び970−2は、障害300−1発生後に、経路921から経路922へ通信経路が切り替わった後に使用していた通信路(の一部)である。本実施の形態のように第2の障害300−2が発生した場合には、更に別の経路970−3を利用してAE112とBHE171との通信を継続する。BHE171、172、173は、それぞれ一対のBHEが互いに通信可能なトポロジを用いて接続する。このようなトポロジの例として、BHE間のメッシュ型又はリング型の接続形態が利用可能である。本図ではメッシュ型接続を例示した。
図34は、図33で述べた通信状況確認処理に於いて第2の障害300−2に起因して接続性確認が取れなかった場合の、予備系経路構成方法を示す通信経路構成図である。図33に述べたように、CCMフレーム10000の送達時に異常状態(或いは異常動作)を検知した場合の経路構成例を示す。
本図では経路922から経路923への切替後の通信経路として、AE112から出力する信号がBHE173を通過し、BHE171へ至る代替系(予備系)経路を示す。
第1の障害に対する経路切替方法(図1〜図32)と同様に、既存の切替方法(例えばITU−T勧告G.8031)と異なる特徴は、BHE173が切替要求信号と経路変更後の通信における中継点となっている構成にある。即ちBHE173を頂点とするツリー型の通信網は、BHE171から見るとサブツリーを構成している。本図では、BHE171、172、173が互いにメッシュ接続され、AE112から見ると3つの等価な通信装置(BHE)が構成するフラットなメッシュ網3300へ3本の通信経路を接続した多角錐(円錐)型トポロジを形成する。AE112からコア網210への通信信号は、この多角錐の底辺にあたるメッシュ網3300へ入力され、BHE171を介してコア網210へ至る。
この多角錐型接続で実現される動作の特徴は、(1)BHE171、172、173が同等の機能を備えた通信中継(集約)装置であり、(2)全てのAE111〜113がそれぞれ互いに独立した経路921、922、923によってBHE171、172、173と予め接続している構成に起因する。(1)の特徴を利用して、BHE171、172、173との接続関係を任意に入れ替えることにより、AE112は或る時点で自装置が所属する単階層ツリーを自由に変更できる。更にBHE間の通信経路を迂回経路としてデータ通信に利用することにより、障害時にも2階層以上の(2つ以上のBHE装置が接続される多角錐構造により実現される)多階層ツリーへの通信網の変更を通じて通信を継続できる。更に(2)の特徴を利用すると、通信網構築計画に依存する経路変更が必要となる際に、同等の性能を備える通信経路を確保でき、回線敷設や装置異動などの手間を必要とせず容易に移行可能となる。更に、既存のプロテクション切替技術が1+1或いは1:1(一般的にはN+M型やN:M型(N本の通信を保護するためにM本の予備経路を準備する方法))と表されるように、通信単位(例えば「コネクション」や「パス」)毎に、運用系と予備系(切替先)を予め決定しておく方法もある。このような場合に、より確実に個々の通信を保護するには、その分予備的に必要な通信網リソースが拡大する。これに対し本実施の形態では、BHE171及び172にて通信を集約し、BHE間を接続する予備経路970を予備経路として共有することにより、多大な網リソースを確保する必要が無い。同時に複数の経路障害が発生する確率は低いため、一部の通信経路3300を全経路921、922、923と接続してAE112とBHE171との通信経路を構成することでリソースを有効活用できる。既存のプロテクション切替技術では予備回線数(設定数)1つにつき1本の通信単位のみ保護可能であるが、図34の構成では全ての通信に対して予備経路3300を割り当てることが可能である。その費用対効果は大きい。一般的に通信装置の処理能力は、通信収容数(集約数)を考慮すると、BHE171、172、173がAE112よりも高い。装置自体の構成もBHEはAEに比較して信頼性が高いものを適用する場合が多い。更にはBHE間の予備経路3300にも大容量回線を用いやすく、また通常運用時には予備経路3300にはトラフィックが流入しないため、非常時の対応も容易である。
本図において、信号伝達経路及び方向を示す矢印3310、3320、AE112からBHE171へ向かう信号を示す矢印3352、3353、3330は、図34で述べた切替制御信号、及び経路切替後のAE112からBHE171へ向かう信号の流れを示す。経路切替処理の手順については図35を用いて詳述する。
このように中継装置において通信状況を監視しておき、障害発生時により障害点に近い箇所において該障害を検知することにより、通常のプロテクション切替に比べ、障害に対する対応を開始するまでの時間を短縮できる。これは、通信を中継する装置が、該通信の端点となる装置と同等の機能を持つことにより実現される。ここで同等の機能とは、ユーザ(データ)信号、制御信号の処理機能に加え、中継網10のエッジ装置という役割を果たす機能及びテーブル情報を備える、という網設計上の要件も含む。そのため、BHE間は互いにテーブル設定情報を送受できる機能を備え、コア網側エッジのメッシュ網3300を介して制御情報の交換を行う。
図35は、図33及び図34の経路構成例における経路切替処理の流れを示すシーケンス図である。本図では、BHE172からBHE173への切替通知送信要求フレーム3310の送信、及びBHE172からBHE171への切替要求フレーム(図示せず)の送信において、当該制御信号の通知完了及び対向装置AE112における経路切替/転送処理完了を確認するために、ACK信号を用いる例を示す。また別の切替完了判定手段として図5〜図9に示したようにタイマーを用いる方法でも実現可能である。いずれの手段に於いても、装置間での制御信号の送受信や装置内における信号処理方法は図5〜図9に示したシーケンスと略同様となるため、本実施の形態においてはACKフレームを用いる場合を例として処理手順を説明し、タイマー適用事例については説明を割愛する。
AE112からBHE171への通信状況を監視するため、通信経路922にはAE112からCCMフレームを定期的に送出する。該CCMフレームは、到着時刻とその到着間隔を確認し、記録しておく。本図では時刻S999に到着したCCMフレームを最後に、BHE172に於いて一連のCCMフレームの到着が観測されなくなった状態を示している。
BHE172に於いて予め設定する一定の時間内に次のCCMフレーム受信を確認出来ない場合(S1001)、当該経路において障害が発生したと判断する(S1002)。するとBHE172では障害監視部5400よりフレーム生成部6230又は6470へ切替通知送信要求フレーム3310の生成を、読出し制御部6280又は6460へ該要求フレーム3310の送出指示を通知し、切替通知送信要求フレーム3310(本図では34001−1、34001−2)の送出を開始する(S1003、S1004)。
BHE173は予め規定したフレーム数以上の切替通知送信要求フレーム34001−1、34001−2を受信すると、経路切替状態に遷移する(即ち、経路切替処理を開始する)(S1005)。ここでBHE172から通知した経路又はフローに関する転送表5110、管理表5310、BHE間経路表5510、遅延表5210の変更を実施する。各データベースの構成方法及び更新方法は第1及び第2の実施の形態で述べた方法と同様のため、ここでは説明を割愛する。BHE173では、自装置内の処理を完了すると(S1006)、経路切替要求フレーム34002−1、34002−2をAE112へ向けて送出する。当該指示を受けたAE112では、上り信号送出経路を現用系経路922から更に別の予備系経路923へ変更する。この変更に関してAE112の転送表1110、管理表1310、遅延表1210の更新が完了次第、AE112からBHE172へ変更完了通知フレーム(ACKフレーム;図示せず)を送出する。当該ACKフレームを受信した場合に、BHE173では自装置内設定及び経路切替の完了と見做す(S1008)。その後、BHE171及びBHE172へ予備系経路923及び予備経路970−3を用いる通信経路の設定完了を知らせる切替完了通知(ACKフレーム;BHE171宛てのACKフレームは図示せず)34003−1を送出する。BHE172は、予め規定したフレーム数以上の該ACKフレーム34003−1の受信を以て切替完了と判断し、AE112との通信を再開する。尚、別の手順としてAE112からBHE173、BHE173からBHE171へのデータ通信は、それぞれAE112、BHE172からのACK信号送出開始の後に再開しても良い。データ通信再開に際して、CCMフレームをAE112からBHE173経由でBHE171へ送信し、通信経路の状態を確認することも可能である。
図36は、BHE172のヘッダ解析部6260における、データフレーム又は制御(例えばCCM)フレームを受信した際の処理手順を示すフローチャートである。
ステップF1001、F1002の処理は、CCMフレームの処理方法を示した図17の手順と略同様である。本実施の形態ではBHE172がAE112からBHE171へ向かう通信経路の中継装置として動作する。以下、経路制御部におけるフレーム処理手順を抽出して示す。
BHE172は、自装置のインタフェースにおいてフレームを受信すると(F1001)、該フレームヘッダ情報に基づき、該フレームが通過するべき経路識別子を抽出する(F1002、F1003)。当該フレームがCCMフレームであり、且つ該フレームの通過経路が、自装置が端点となっている(自装置を介してコア網とアクセス網を接続する)経路である場合には(F1004〜F1007)、当該CCMフレームを終端する。終端後のCCMフレームの受信状況の解析処理については、先に述べた通りであるため再掲を避ける(F1008)。また、自装置が端点でない場合には、当該CCMフレームを端点となる別のBHEへ転送する(F1009)。このとき、自装置が中継装置として動作すべき経路については、CCMフレームの到着間隔を確認し、障害検出並びに経路切替に対応するための予備動作を行う(F1006、F1007,F1009)
F1005〜F1006にてCCMフレームであることを確認し、F1003にて、該要求フレームを正しい経路から受信したことを確認した上で、当該経路に障害が発生していることを検知すると、予備経路970−3を用いて通信経路を確保するため、BHE171へ予備経路を用いるように経路切替を要求する(F1004)。具体的には、AE112からの上り方向の通信信号を受信するように、BHE171の転送表の変更を指示する。この切替要求フレーム(図示せず)は、フレーム生成部6230にて生成する。
更に経路制御部5100では、当該フローの上り通信をBHE173経由で継続するために、AE112からBHE173へ当該通信を振り替えるように、AE112の転送表5110の経路情報を変更するよう指示フレームを送出する。この処理には系切替指示フレーム34002を用いて行う。
図37は、BHE172が障害300−2を検出した際の、経路制御部における経路切替処理の手順を示すフローチャートである。
本処理は、障害を検知した時点で開始する。検知した障害につき、ステップF1101にて自装置の対象経路上における位置付けを確認する。当該装置が該経路の端点であれば、図1〜図32に説明した経路切替処理を行う(F1102)。ここでは、例えばAE112及びBHE171に対して経路切替要求を送信し、自装置へのAE112からの通信を確保することになる。F1102で言う対抗装置とは、この場合AE112を指す。
自装置が中継装置として設定される経路に対しては、障害300−2以前に障害300−1が発生している確率が高い。そこで、まず当該経路について現用経路(図32、図33の例では経路921)が修復されているか否か(利用可能な状態か否か)を確認する(F1103)。経路921が利用可能であれば、経路切り戻し処理F1108を実施する。具体的には、AE112へ上り信号の送出経路変更(経路922から921へ)を指示し、更にBHE171へ、AE112からのフレームを受信するよう受信経路変更を指示する。
現用系経路921が、障害300−2発生時点では回復していない場合には、その他の経路を選択することになる(F1104)。この場合は、BHE173を介した第3の経路を使用可能であるため、ステップF1106及びF1107において利用可能な経路の中継装置となるBHE173及び上り信号発信元であるAE112に対してそれぞれ受信経路と送信経路の変更を指示する。なお、ステップF1104で、他の予備系を選択できない場合は、通信停止警報を経路管理部へ送信する(F1105)。
112 AE
171 BHE
172 BHE
1000 制御部(AE)
1200 遅延制御部(AE)
1300 経路管理部(AE)
1400 障害監視部(AE)
5000 制御部(BHE)
5200 遅延制御部(BHE)
5300 経路管理部(BHE)
5400 障害監視部(BHE)
5500 BHE間経路制御部(BHE)

Claims (10)

  1. アクセス回線を収容するアクセス回線側の複数のエッジ装置(AE)と、
    ネットワーク側と接続される複数のバックホールエッジ装置(BHE)と、
    を備え、

    各々の前記BHEは、
    複数の前記AEを含む中継網内に構成されるツリー構造の頂点に位置し、複数の前記AEとの通信経路を持ち、
    ツリー構造の各頂点となる複数の前記BHEの各々の間は、通常時にデータ信号を流さず、非常時にトラフィック収容経路として互いにデータ信号を送受するための相互通信経路を有し、
    入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE転送表と、該相互通信経路について入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE間経路表を有し、

    各々の前記AEは、
    複数の前記BHEに対して通信経路を持ち、複数の前記AEがそれぞれ互いに独立した経路によって複数の前記BHEと予め接続し、
    自AEが属する複数のツリー構造の頂点の複数の前記BHEのうちのひとつに対して現用系経路を設定し、他の前記BHEの内のひとつ又は複数に対して予備系経路を設定し、

    前記AEは、通常運用状態に於いて、第1のBHEから、データ通信を受信すると共に、前記AEと前記第1のBHEとの間の第1の通信経路の通信状況を監視するために、通信経路の正常性を確認するための接続確認フレームを定期的に受信し、
    前記AEは、一定時間を経過するまで次の接続確認フレームを受信しない場合に、前記第1の通信経路において障害が発生したと判断し、
    前記AEは、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの第2の通信経路を用いて、前記第2のBHEに対して経路切替要求フレームを送出し、

    前記第2のBHEは、前記AEが送信する経路切替要求フレームを受信すると、
    前記第2のBHEは、前記AEと前記第1のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
    前記第2のBHEは、内部の第2のBHE転送表に対して、前記AEと前記第2のBHEとの間に接続された前記第2の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第2のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第2のBHEは、前記第1のBHEから前記AEへ向かう通信を、前記相互通信経路にて収容するための転送要求フレームを前記第1のBHEへ送信し、

    前記第1のBHEは、前記第2のBHEからの転送要求フレームを受信すると、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第1の通信経路から前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記第1のBHEとAEを接続する前記第1の通信経路を用いて転送していた前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
    現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第2のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第2のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載された通信ネットワークシステムにおいて、
    前記AEは、ユーザデータフレーム処理を一定時間中断又は待機した後、切替要求フレームの送信を完了し、切替処理中に前記AEに蓄積されているユーザデータフレームの送出を再開することを特徴とする通信ネットワークシステム。
  3. 請求項1に記載された通信ネットワークシステムにおいて、
    前記第2のBHEは、転送要求フレームを送出開始して一定時間経過後か、該転送要求フレームに対する前記第1のBHEからのACK信号を受信すると、自BHE内の第2のBHE転送表及び/又は第2のBHE間経路表の情報更新が完了していることを確認した後、前記AEへ転送準備完了を通知するためのACK信号を送出し、
    前記AEは、前記ACK信号を受信すると、その時点から前記第1の通信経路から前記第2の通信経路へ送出先を変更し、前記第2のBHE経由での前記ネットワークへの通信を開始する
    ことを特徴とする通信ネットワークシステム。
  4. 請求項1に記載された通信ネットワークシステムにおいて、
    前記第1のBHEは、前記第2のBHEからの転送要求フレームを受信すると、自BHE内の第1のBHE転送表及び/又は第1のBHE間経路表の経路設定が完了した後、前記第2のBHEへ転送準備完了を通知するためのACK信号を送出し、
    前記第2のBHEでは、前記ACK信号を確認すると、前記AE宛てに前記第2の通信経路を介して、準備完了を通知するためのACKフレームを送信し、
    前記AEは、前記ACKフレームを確認すると、その時点から前記第1の通信経路から前記第2の通信経路へ送出先を変更し、前記第2のBHE経由での前記ネットワークへの通信を開始する
    ことを特徴とする通信ネットワークシステム。
  5. 請求項1に記載された通信ネットワークシステムにおいて、
    前記BHE転送表及び/又は前記BHE間経路表は、それぞれ、入力通信経路と出力通信経路との関係づけに対応して、さらに現用・予備の識別情報又は障害の識別情報を、予め記憶し、
    前記第2のBHEは、経路切替要求フレームが到着したことを認識すると、前記第2のBHE転送表及び/又は第2のBHE間経路表に予め設定された予備系経路情報について、現用・予備の識別情報又は障害の識別情報のフラグを設定し、前記相互通信経路のエントリを有効とすることで、対象とされるフローについて経路切替を行う
    ことを特徴とする通信ネットワークシステム。
  6. アクセス回線を収容するアクセス回線側の複数のエッジ装置(AE)と、
    ネットワーク側と接続される複数のバックホールエッジ装置(BHE)と、
    を備え、

    各々の前記BHEは、
    複数の前記AEを含む中継網内に構成されるツリー構造の頂点に位置し、複数の前記AEとの通信経路を持ち、
    ツリー構造の各頂点となる複数の前記BHEの各々の間は、通常時にデータ信号を流さず、非常時にトラフィック収容経路として互いにデータ信号を送受するための相互通信経路を有し、
    入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE転送表と、該相互通信経路について入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE間経路表を有し、

    各々の前記AEは、
    複数の前記BHEに対して通信経路を持ち、複数の前記AEがそれぞれ互いに独立した経路によって複数の前記BHEと予め接続し、
    入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したAE転送表を有し、自AEが属する複数のツリー構造の頂点の複数の前記BHEのうちのひとつに対して現用系経路を設定し、他の前記BHEの内のひとつ又は複数に対して予備系経路を設定し、

    第1のBHEは、通常運用状態に於いて、前記AEから、データ通信を受信すると共に、前記AEと前記第1のBHEとの間の第1の通信経路の通信状況を監視するために、通信経路の正常性を確認するための接続確認フレームを定期的に受信し、
    前記第1のBHEは、一定時間を経過するまで次の接続確認フレームを受信しない場合に、前記第1の通信経路において障害が発生したと判断し、
    前記第1のBHEは、前記第2のBHEと接続された相互通信経路を用いて、前記第2のBHEに対して転送要求フレームを送出し、

    前記第2のBHEは、前記第1のBHEが送信する転送要求フレームを受信すると、
    前記第2のBHEは、前記AEと前記第1のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
    前記第2のBHEは、内部の第2のBHE転送表に対して、前記AEと前記第2のBHEとの間に接続された前記第2の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第2のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第2のBHEは、前記AEへ、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるよう切替指示フレームを送出し、

    前記AEは、切替指示フレームを受信すると、AE転送表に対して、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるように設定を変更し

    一方、前記第1のBHEは、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第1の通信経路から前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記第1のBHEとAEを接続する前記第1の通信経路を用いて転送していた前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
    現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第2のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第2のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワークシステム。
  7. 請求項6に記載された通信ネットワークシステムにおいて、
    既に前記AEと前記第1のBHEとを接続する第1の通信経路に関する障害により、前記AEが、第2の通信経路及び前記第2のBHEを介して前記第1のBHEへ接続されている場合、
    前記第2のBHEは、前記AEから前記第2のBHEへ送信する接続確認フレームの定期的受信が途絶えることにより、前記第2の通信経路に関する障害を検出すると、
    前記第2のBHEは、前記相互通信経路を用いて、前記第3のBHEに対して切替要求フレームを送出し、

    前記第3のBHEは、前記第2のBHEが送信する切替要求フレームを受信すると、
    前記第3のBHEは、前記AEと前記第2のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
    前記第3のBHEは、内部の第3のBHE転送表に対して、前記AEと前記第3のBHEとの間に接続された前記第3の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第3のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第3のBHEは、前記AEへ、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第3のBHEとの間の第3の通信経路へ切替えるよう切替指示フレームを送出し、

    前記AEは、切替指示フレームを受信すると、AE転送表に対して、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるように設定を変更し

    一方、前記第1のBHEは、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第3のBHEとの接続された前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記第3のBHEと接続された前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
    現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第3のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第3のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワークシステム。

  8. アクセス回線を収容するアクセス回線側の複数のエッジ装置(AE)と、
    ネットワーク側と接続される複数のバックホールエッジ装置(BHE)と、
    を備えた通信ネットワークシステムを用いた通信ネットワーク構成方法であって、

    各々の前記BHEは、
    複数の前記AEを含む中継網内に構成されるツリー構造の頂点に位置し、複数の前記AEとの通信経路を持ち、
    ツリー構造の各頂点となる複数の前記BHEの各々の間は、通常時にデータ信号を流さず、非常時にトラフィック収容経路として互いにデータ信号を送受するための相互通信経路を有し、
    入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE転送表と、該相互通信経路について入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE間経路表を有し、

    各々の前記AEは、
    複数の前記BHEに対して通信経路を持ち、複数の前記AEがそれぞれ互いに独立した経路によって複数の前記BHEと予め接続し、
    自AEが属する複数のツリー構造の頂点の複数の前記BHEのうちのひとつに対して現用系経路を設定し、他の前記BHEの内のひとつ又は複数に対して予備系経路を設定し、

    前記AEは、通常運用状態に於いて、第1のBHEから、データ通信を受信すると共に、前記AEと前記第1のBHEとの間の第1の通信経路の通信状況を監視するために、通信経路の正常性を確認するための接続確認フレームを定期的に受信し、
    前記AEは、一定時間を経過するまで次の接続確認フレームを受信しない場合に、前記第1の通信経路において障害が発生したと判断し、
    前記AEは、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの第2の通信経路を用いて、前記第2のBHEに対して経路切替要求フレームを送出し、

    前記第2のBHEは、前記AEが送信する経路切替要求フレームを受信すると、
    前記第2のBHEは、前記AEと前記第1のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
    前記第2のBHEは、内部の第2のBHE転送表に対して、前記AEと前記第2のBHEとの間に接続された前記第2の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第2のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第2のBHEは、前記第1のBHEから前記AEへ向かう通信を、前記相互通信経路にて収容するための転送要求フレームを前記第1のBHEへ送信し、

    前記第1のBHEは、前記第2のBHEからの転送要求フレームを受信すると、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第1の通信経路から前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記第1のBHEとAEを接続する前記第1の通信経路を用いて転送していた前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
    現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第2のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第2のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワーク構成方法。
  9. アクセス回線を収容するアクセス回線側の複数のエッジ装置(AE)と、
    ネットワーク側と接続される複数のバックホールエッジ装置(BHE)と、
    を備えた通信ネットワークシステムを用いた通信ネットワーク構成方法であって、

    各々の前記BHEは、
    複数の前記AEを含む中継網内に構成されるツリー構造の頂点に位置し、複数の前記AEとの通信経路を持ち、
    ツリー構造の各頂点となる複数の前記BHEの各々の間は、通常時にデータ信号を流さず、非常時にトラフィック収容経路として互いにデータ信号を送受するための相互通信経路を有し、
    入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE転送表と、該相互通信経路について入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したBHE間経路表を有し、

    各々の前記AEは、
    複数の前記BHEに対して通信経路を持ち、複数の前記AEがそれぞれ互いに独立した経路によって複数の前記BHEと予め接続し、
    入力通信経路と出力通信経路との関係づけを予め記憶したAE転送表を有し、自AEが属する複数のツリー構造の頂点の複数の前記BHEのうちのひとつに対して現用系経路を設定し、他の前記BHEの内のひとつ又は複数に対して予備系経路を設定し、

    第1のBHEは、通常運用状態に於いて、前記AEから、データ通信を受信すると共に、前記AEと前記第1のBHEとの間の第1の通信経路の通信状況を監視するために、通信経路の正常性を確認するための接続確認フレームを定期的に受信し、
    前記第1のBHEは、一定時間を経過するまで次の接続確認フレームを受信しない場合に、前記第1の通信経路において障害が発生したと判断し、
    前記第1のBHEは、前記第2のBHEと接続された相互通信経路を用いて、前記第2のBHEに対して転送要求フレームを送出し、

    前記第2のBHEは、前記第1のBHEが送信する転送要求フレームを受信すると、
    前記第2のBHEは、前記AEと前記第1のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
    前記第2のBHEは、内部の第2のBHE転送表に対して、前記AEと前記第2のBHEとの間に接続された前記第2の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第2のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第2のBHEは、前記AEへ、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるよう切替指示フレームを送出し、

    前記AEは、切替指示フレームを受信すると、AE転送表に対して、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるように設定を変更し

    一方、前記第1のBHEは、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第1の通信経路から前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記第1のBHEとAEを接続する前記第1の通信経路を用いて転送していた前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
    現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第2のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第2のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワーク構成方法。
  10. 請求項9に記載された通信ネットワーク構成方法において、
    既に前記AEと前記第1のBHEとを接続する第1の通信経路に関する障害により、前記AEが、第2の通信経路及び前記第2のBHEを介して前記第1のBHEへ接続されている場合、
    前記第2のBHEは、前記AEから前記第2のBHEへ送信する接続確認フレームの定期的受信が途絶えることにより、前記第2の通信経路に関する障害を検出すると、
    前記第2のBHEは、前記相互通信経路を用いて、前記第3のBHEに対して切替要求フレームを送出し、

    前記第3のBHEは、前記第2のBHEが送信する切替要求フレームを受信すると、
    前記第3のBHEは、前記AEと前記第2のBHEとの通信を継続する上で障害となる何らかの問題が発生したことを認識し、
    前記第3のBHEは、内部の第3のBHE転送表に対して、前記AEと前記第3のBHEとの間に接続された前記第3の通信経路を主信号経路として有効化し、前記AEへの下り信号に対して、前記第1のBHEと前記第3のBHEとを接続する前記相互通信経路を用いた前記AE宛て通信経路を設定するとともに、前記AEからの上り信号に対し、送信経路を前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第3のBHEは、前記AEへ、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第3のBHEとの間の第3の通信経路へ切替えるよう切替指示フレームを送出し、

    前記AEは、切替指示フレームを受信すると、AE転送表に対して、上り信号送出経路を、前記第1の通信経路から、通信経路上に異常を認めていない第2のBHEとの間の第2の通信経路へ切替えるように設定を変更し

    一方、前記第1のBHEは、内部の第1のBHE転送表に対して、前記AEからの上り信号を受信する経路を前記第3のBHEとの接続された前記相互通信経路とするように設定を変更し、
    更に、前記第1のBHEは、第1のBHE転送表に対して、前記AEへの下り信号について、前記ネットワークから受信した前記AE宛て下り信号を、前記第3のBHEと接続された前記相互通信経路へ転送するように設定を変更し、
    現用系の前記第1のBHEの下に、障害点を迂回する予備系の前記第3のBHEを頂点とするサブツリー構造によるサブツリーを構築して、当該AEと現用系の前記第1のBHEとの通信を、予備系の前記第3のBHE経由で予備系経路により中継する通信ネットワーク構成方法。
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