JP5537269B2 - 磁性流体が封入されたダンパを備える構造体 - Google Patents
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Description
また、車両において、閉状態にあるドアと車体との間のシール性能を向上させるために、ウェザーストリップに封入された磁性流体を磁化する電磁石を備えたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、液封ダンパとして、内筒と外筒と該内筒および該外筒を連結する弾性壁とから構成されるケースにより形成される液室に、粘性流体から抗力を受ける抵抗体が配置され、液封ダンパの軸方向および該軸方向に直交する方向から入力される振動を減衰させるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
そして、本発明は、さらに、ダンパを備える構造体の小型・軽量化を図ることを目的とする。
また、磁性流体を磁化させる磁気発生体は、他方の部材に設けられて、被支持体が保持状態にあるときは、該被支持体が非保持状態にあるときに比べて磁場の強さを大きくするので、被支持体が非保持状態から保持状態へ移行するときのダンパによる抵抗を小さくできて、被支持体を所定位置に保持するための作業の容易性が向上する。
さらに、前記作業の容易性を向上させるために、ダンパの振動減衰性能を設定する磁気発生体を利用するので、前記作業の容易性を向上させるための専用の機構が不要になって、構造体の構造が簡単化される。
この結果、磁性流体が封入されたダンパが支持体と被支持体との間に配置された構造体において、ダンパによる振動減衰効果が向上すると共に、被支持体を支持体に保持させるための作業の容易性が向上し、さらに構造体の構造が簡単化される。
さらにまた、これによれば、表面形成部材が非磁性体であるので、磁気発生体が設けられた表面形成部材による漏れ磁束が減少して、磁気発生体を小型化でき、ひいては構造体の小型・軽量化が可能になる。
また、磁力発生体が表面形成部材の裏面側に配置されることにより、磁気発生体が表面形成部材の外表面に露出することがないので、ダンパが当接する受け部が形成された表面形成部材の外観性が向上する。
これによれば、第1,第2磁気発生体による異なる磁極間での磁束が液室を貫通するので、液室内の磁性流体を効率よく磁化させることができて、所要の振動減衰性能を有するダンパを小型・軽量化でき、さらに磁性流体に対する磁場の強さを大きくすることが容易になる。
これによれば、異なる磁極同士が磁路形成部材により連結されるので、第1,第2磁気発生体からの漏れ磁束が減少して、磁気発生体を小型化でき、ひいては構造体の小型・軽量化が可能になる。また、磁路形成部材が強磁性体の金属であるので、他方の部材の剛性が高められる。
これによれば、外筒が非磁性体であるので、外筒を通じての磁束漏れが減少して、筒状の液室に対して磁束を通すことが容易になるので、液室内の磁性流体を効率よく磁化させることができて、所要の振動減衰性能を有するダンパを小型・軽量化でき、さらに磁性流体に対する磁場の強さを大きくすることが容易になる。
これによれば、磁気発生体からの磁束を、強磁性体の端部部材を介して、筒状の液室の全周に渡って通すことができるので、液室内の磁性流体を効率よく磁化させることができ、または磁気発生体の数の削減が可能になって、所要の振動減衰性能を有するダンパを小型・軽量化できる。
これによれば、液室を形成するケースに液室内に突出する抵抗体が設けられるので、ダンパによる振動減衰効果が高められる。また、抵抗体が非磁性体であるので、磁性流体との間での磁力の発生が防止されて、所要の振動減衰性能を得ることができる。
これによれば、一方の縁部で回動可能となるように拘束された被支持体において、該被支持体の他方の縁部の変位がダンパにより抑制されるので、保持状態での被支持体の拘束力が高まり、被支持体の振動が抑制されると共に、被支持体が保持状態にあるときの支持体の剛性が高められる。
さらに、本発明によれば、ダンパを備える構造体の小型・軽量化が可能になる。
図1を参照すると、本発明の実施形態に係る構造体(以下、単に「構造体」という。)は、装置としての車両である自動車1に備えられる。
図2を併せて参照すると、構造体は、自動車1の構成部材である支持体としての車体2と、車体2に設けられた開口であるドア用開口2aを開閉可能であると共に該ドア用開口2aに対して移動可能な1以上の被支持体である開閉体としてのサイドドア3と、サイドドア3および車体2から入力される振動を減衰させる液封ダンパから構成されるダンパ4と、ダンパ4に封入された磁性流体20(図3(b)参照)を磁化させる磁気発生体としての磁石51,52(図5参照)を有する磁気発生部材5(図5参照)とを備える。
この磁性流体20は、磁性流体20に対する磁場の強さが大きいほど、粘度が大きくなる。
なお、以下の説明において、単に「閉状態」および「開状態」との表現は、ドア3がそれぞれ閉状態および開状態にあることを意味する。
したがって、車体2の周縁部10の前縁部10a、後縁部10b、上縁部10cおよび下縁部10dは、ドア3の周縁部11の前縁部11a、後縁部11b、上縁部11cおよび下縁部11dに、それぞれ対応する。
一方、車体2およびドア3のいずれか他方の部材としての車体2は、閉じ状態のときにダンパ4が当接する被当接部としての受け部14を、ダンパ4と同数有している。各受け部14は、ダンパ4の位置に対応して、後縁部10bにおいて、第1〜第3部位3u,3d,3mに対応する第1〜第3部位2u,2d,2mに配置される。
そして、第1部位2u,3uは、ウエストラインの近傍であり、第2部位2d,3dは下縁部10,11の近傍であり、第3部位2m,3mはドアロック機構9の近傍である。
各ディスク31,32は、ケース22または液室21の形状変化による磁性流体20の流動に起因する磁性流体20との間の相対移動により、磁性流体20に流動抵抗を生じさせること、ディスク31,32の形状により流体圧力差が生じること、および磁性流体20との接触により摩擦力(または、磁性流体20の剪断抵抗力)が生じることに基づく抗力を受ける。
なお、径方向および周方向は、それぞれダンパ軸線Ldを中心とする径方向および周方向であるとし、さらに軸方向(したがって、ダンパ軸線Ld)に直交する方向を第2方向としての軸直交方向であるとする。したがって、径方向は軸直交方向に含まれる。
環状としての円環状の1対の弾性壁28は、ゴム状弾性を有する弾性材料(例えば、ゴム)から形成されて弾性変形可能であり、その内周部で内筒23に結合され、その外周部で端部部材26,27にそれぞれ結合される。
内側ディスク31および外側ディスク32は、軸方向に間隔をおいて交互に配置されると共に径方向および全周で互いに重なる重合部分を有するように配置されている。
このため、閉状態で、ダンパ4は、内筒23が取り付けられたドア3と、外筒24が当接する周壁42を有する車体2とにより、径方向で押圧された状態にある。このため、図5に示されるように、外筒24は、外側ディスク32と共に、ダンパ4が自然状態にあるときに比べて、ダンパ軸線Ldおよび内筒23に対して周壁42が位置する側とは反対側(図5において左方)に変位した位置を占める。このとき、外筒24の外周面の一部である各当接部25c,26c,27cは、ダンパ4が自然状態であるときに比べて、径方向でのダンパ軸線Ldとの距離が小さくなり、各当接部25c,26c,27cがダンパ軸線Ldおよび内筒23に径方向で近づいた位置にある。
また、板状の磁路形成部材53は、磁石51の、液室21側とは反対側の磁極51b(例えば、N極)と、磁石52の、液室21側とは反対側の磁極52b(例えば、S極)とを連結している。
そして、ドア3の閉状態では、端部部材26は、軸方向で、底壁41を挟んで、かつドア3が開状態から閉状態に移行する過程における最大の対向面積で、磁石51と対向しており、また端部部材27は、径方向で、周壁42を挟んで、かつドア3が開状態から閉状態に移行する過程における最大の対向面積で、磁石52と対向している。
さらに、ドア3の閉状態では、軸方向での端部部材26と磁石51との距離は、開状態から閉状態に移行する過程における最小距離となっており、径方向での端部部材27と磁石52との距離は、開状態から閉状態に移行する過程における最小距離となっている。
また、開状態と閉状態との間でのドア3の開閉時に、ダンパ4が自然状態(図3b参照)と、ダンパ4が受け部14により押圧された押圧状態(例えば、図5に示される状態)とに切換わるときのドア3の位置である前記閉状態近傍位置を押圧開始位置とし、ドア3が前記押圧状態にある閉位置(図5に示される位置である。)を押圧完了位置とするとき、該押圧完了位置では、磁石51と端部部材26,27の当接部26a,26c,27c全体とが、そして、磁石52と端部部材27の当接面27c全体とが、径方向および軸方向のいずれにおいても、前記押圧開始位置でのときよりも互いに近接した位置にある。
内筒23、本体25、各ディスク31,32、アウタパネル7、各ボルト13a,29およびナット13bは、非磁性体(例えば、非磁性金属(例えば、アルミニウム、マグネシウムが含まれる。)、樹脂、複合材料が含まれる。)により形成される。したがって、受け部14は非磁性体で形成され、底壁41および周壁42は非磁性体で形成されている。内筒23および本体25は、その剛性を高めるために、非磁性金属により形成されることが好ましい。
受け部14の形成部材であるアウタパネル7は、非磁性体で形成されていることから、底壁41および周壁42は非磁性体で形成されている。
各端部部材26,27および磁路形成部材53は、強磁性体(例えば、強磁性金属である鉄、ニッケルが含まれる。)により形成される。各端部部材26,27は、該端部部材26,27および本体25の剛性を高めるために、また磁路形成部材53は、受け部14の剛性を高めるために、いずれも強磁性金属により形成されることが好ましい。
弾性壁28を形成している弾性材料は、非磁性体であってもよいし、強磁性体であってもよい。強磁性体である場合には、磁性流体20に対する磁場の強さを一層大きくすることができる。
また、各ディスク31,32は、前記弾性材料により形成されてもよい。これにより、ディスク31,32同士の当接やディスク31,32と内筒23、外筒24または弾性壁28との当接が生じた場合に、該当接による破損や当接音の発生が抑制される。
ダンパ4は、軸方向と、径方向(または軸直交方向)と、内筒23の周りの周方向との各方向に弾性変形可能である。そして、ドア3が閉状態にあるとき、ダンパ4に対して軸方向から入力される第1振動としての振動に対しては、主に、各ディスク31,32が軸方向に相対的に移動する際に、各ディスク31,32により磁性流体20に流動抵抗が発生し、また各ディスク31,32の形状による圧力差に基づく抗力に作用して、振動が減衰する。また、径方向から入力される第2振動としての振動に対しては、各ディスク31,32が径方向に相対的に移動する際に磁性流体20の摩擦力に基づく抗力が各ディスク31,32に作用して、振動が減衰する。
このため、ダンパ4により、ドア3および車体2の振動が減衰し、さらにドア3と車体2との間での振動の伝達が抑制されて、ドア3および車体2の振動が低減する。
この構造により、ドア3が車体2に対して閉状態にあるとき、ダンパ4は受け部14およびドア3により押圧された状態で受け部14に当接することから、ダンパ4と受け部14およびドア3との間に遊びが形成されないので、ダンパ4による振動減衰効果が高められる。
また、磁性流体20を磁化させる各磁石51,52は、受け部14に設けられて、ドア3が閉状態にあるときは、ドア3が開状態にあるときに比べて磁性流体20に対する磁場の強さを大きくするので、ドア3が開状態から閉状態へ移行するときのダンパ4による抵抗を小さくできて、ドア3を閉位置において閉状態に保持するための作業の容易性が向上し、したがってドア3の閉まり性が向上して、ドア閉めの軽快さを確保できる。
さらに、ドア閉じ作業の容易性を向上させるために、ダンパ4の振動減衰性能を設定する磁石51,52を利用するので、ドア閉じ容易性を向上させるための専用の機構が不要になって、構造体の構造が簡単化される。
この結果、磁性流体20が封入されたダンパ4が車体2とドア3との間に配置された構造体において、ダンパ4による振動減衰効果が向上すると共に、ドア閉じ作業の容易性が向上し、さらに構造体の構造が簡単化される。
この構造により、第1,第2磁石51,52による異なる磁極51a,52a間での磁束が液室21を貫通するので、液室21内の磁性流体20を効率よく磁化させることができて、所要の振動減衰性能を有するダンパ4を小型・軽量化でき、さらに磁性流体20に対する磁場の強さを大きくすることが容易になる。
この構造により、アウタパネル7が非磁性体であるので、各磁石51,52が設けられたアウタパネル7による漏れ磁束が減少して、各磁石51,52を小型化でき、ひいては構造体の小型・軽量化が可能になる。また、磁石51,52がアウタパネル7の裏面7b側に配置されることにより、磁石51,52がアウタパネル7の外表面7aに露出することがないので、ダンパ4が当接する受け部14が形成されたアウタパネル7の外観性が向上する。
別の例として、各磁石51,52が設けられた受け部14での漏れ磁束を減少させるためには、アウタパネル7において、少なくとも受け部14を形成する部分が非磁性体で形成されていてもよい。
この構造により、外筒24が非磁性体であるので、外筒24を通じての磁束漏れが減少して、円筒状の液室21に対して磁束を通すことが容易になるので、液室21内の磁性流体20を効率よく磁化させることができて、所要の振動減衰性能を有するダンパ4を小型・軽量化でき、さらに磁性流体20に対する磁場の強さを大きくすることが容易になる。
この構造により、各磁石51,52からの磁束を、対応する強磁性体の各端部部材26,27を介して、筒状の液室21の全周に渡って通すことができるので、液室21内の磁性流体20を効率よく磁化させることができ、または磁石51,52の数の削減が可能になって、所要の振動減衰性能を有するダンパ4を小型・軽量化できる。
また、端部部材26,27が、強磁性体の金属であることで、環状の端部部材26,27により、本体25の剛性を高め、ひいては外筒24の剛性を高めることができる。
この構造により、前縁部11aで回動可能となるように拘束されたドア3において、該ドア3の後縁部11bの変位がダンパ4により抑制されるので、閉状態でのドア3の拘束力が高まり、ドア3の振動が抑制されると共に、ドア3が閉状態にあるときの車体2の剛性が高められる。さらに、ダンパ4がインナパネル8の最上部近傍および最下部近傍に配置されることで、閉じ状態でのドア3の拘束性が向上する。
図6に示されるように、受け部14の周壁42の裏面42b側に、周方向に離隔して配置された第1磁石56および第2磁石57から構成される磁石対55の1組のみが、円筒状の液室21の最大外径にほぼ等しい間隔を置いて、かつドア3が閉状態にあるときに径方向で端部部材27と対向して配置されてもよい。この場合、磁極56a(例えば、N極)と磁極57a(例えば、S極)との間の磁束が、ドア3が閉状態にあるときの液室21を、径方向に貫通して通る位置に配置されている。
これにより、第1,第2磁石56,57による異なる磁極56a,57a間での磁束が液室21をダンパ軸線Ld付近で径方向に貫通するので、液室21内の磁性流体20を効率よく磁化させることができて、所要の振動減衰性能を有するダンパ4を小型・軽量化でき、さらに磁性流体20に対する磁場の強さを大きくすることが容易になる。
また、前記実施形態と同様に、磁極56b(例えば、S極)と磁極57b(例えば、N極)とを連結する磁路形成部材が設けられてもよく、また、第1,第2磁石56,57は、ドア3が閉状態にあるときに径方向または軸方向で端部部材26と対向して配置されてもよい。
なお、外側ディスク32の内周部32iに、突出部としてのフランジ部31aと同様に、突出部としてのフランジ部が設けられてもよい。また、フランジ部は、内側ディスク31において外周部31o以外の部分であってもよく、また内側ディスク32において内周部32i以外の部分であってもよい。
そして、制御部62は、開度状態検出手段61が開状態を検出したときは、電磁石への通電を停止し、ドア3が開状態から閉状態へ移行した時点で、開度状態検出手段61が閉状態を検出したときに、電磁石に通電して磁束を発生させる。
このように、磁性流体20(図5参照)を磁化する磁石51,52;56,57が、磁性流体20に対する磁場の強さを制御すべく通電量が通電制御装置60により制御される電磁石であり、通電制御装置60は、ドア3が開状態から閉状態に移行した時点で、開状態のときよりも磁性流体20に対する磁場の強さを大きくするように通電量を制御する。
この構造により、通電制御装置60により制御される電磁石で、ドア3の閉状態および開状態に応じて磁性流体20に対する磁場の強さが変更されて、前記実施形態と同様の作用効果が奏される。
また、ダンパ4および電磁石が受け部14に設けられてもよく、その場合には、ダンパ4および電磁石が車体2に設けられるので、ドア3が軽量化される。
別の例として、開度状態検出手段61が開状態を検出しているときに、閉状態での通電量よりも少ない通電量で電磁石への通電を行ってもよい。このようにすることで、ダンパ4と受け部14との当接開始時の衝撃を、電磁石に対する通電が行われない場合に比べて磁性流体20の粘度がやや大きくなっているダンパ4により低減される。
さらに、磁石51,52;56,57が電磁石で構成される場合、車速センサやドア3に設けられた加速度センサにより車速や加速度を検出し、車速や加速度が大きくなったときに、磁性流体20に対する磁場の強さがより大きくなるように電磁石の通電量を制御して、ダンパ4の減衰力を高めてもよい。これにより、車速や加速度が大きくなったときに発生することがあるドア3の振動を低減できる。
永久磁石からなる磁石51,52、または電磁石以外の磁気発生体が、アクチュエータにより駆動されて移動可能であり、ドア3が開状態にあるとき、閉状態であるときよりも液室21から離隔した位置を占め、閉状態になったとき、液室21に近接するように前記アクチュエータにより移動させられてもよい。この場合、磁石51,52または磁気発生体を有する磁気発生部材5およびダンパ4は、ドア3および車体2の一方のみに設けられてもよい。
磁気発生体は、磁石51,52以外に、磁石等により磁化される磁性体により形成される部材であってもよい。
外筒24の全体が非磁性体で形成されてもよく、その場合も外筒24を通じての漏れ磁束が減少する。
自動車1に備えられるドアは、前記したヒンジ式のドア3以外に、スライド式のドアや跳ね上げ式のドア(例えば、テールゲート)であってもよい。この場合、例えば、前記閉状態近傍位置での開閉方向または軸方向は前後方向であり、軸直交方向には上下方向および左右方向が含まれる。開閉体は、サンルーフであってもよい。
車両において、開閉体は、フードや収納ボックスのカバーであってもよく、さらに被支持体は、開閉体以外に、支持体に支持される部材であってもよい。
受け部は、車体の表面形成部材としてのガーニッシュの一部により構成されてもよい。
ダンパ4が一方の部材としての車体2に設けられ、受け部が他方の部材としてのドア3に設けられてもよく、この場合にも前記実施形態と同様の作用および効果が奏される。
本発明の構造体は、車両以外の乗り物、または乗り物以外の装置に備えられてもよい。
3 サイドドア
4 ダンパ
5 磁気発生部材
14 受け部
20 磁性流体
21 液室
22 ケース
23 内筒
24 外筒
28 弾性壁
25 本体
26,27 端部部材
31,32 ディスク
51,52,56,57 磁石
53 磁路形成部材
60 通電制御装置
Claims (7)
- 支持体と、前記支持体に所定位置で保持される保持状態と前記保持状態になる前の非保持状態とに置かれる被支持体と、前記保持状態の前記被支持体の振動を減衰させるダンパとを備える構造体において、
前記ダンパは、前記支持体および前記被支持体の一方の部材に設けられると共に、磁性流体が封入された液室を形成するケースを備える液封ダンパであり、
前記支持体および前記被支持体の他方の部材には、前記磁性流体を磁化する磁気発生体が設けられ、
前記ダンパは、前記保持状態において、前記ダンパが前記他方の部材に当接していないときに比べて前記液室の形状が変化する程度に前記一方の部材および前記他方の部材により押圧された状態で、前記他方の部材に当接し、
前記他方の部材は、前記被支持体が前記保持状態のときに前記ダンパが当接する受け部を有し、
前記受け部は、前記他方の部材の外表面を形成する表面形成部材の前記外表面側に設けられ、
前記表面形成部材は、前記磁気発生体とは別体であり、かつ非磁性体により形成され、
前記磁気発生体は、前記表面形成部材の裏面側に配置され、
前記磁気発生体は、前記被支持体が前記非保持状態から前記保持状態に移行した時点で、前記非保持状態のときよりも前記磁性流体に対する磁場の強さを大きくすることを特徴とする構造体。 - 前記磁気発生体は、第1磁気発生体および第2磁気発生体であり、
前記第1磁気発生体および前記第2磁気発生体は、前記第1磁気発生体での前記液室側の磁極と前記第2磁気発生体での前記液室側の磁極とが異なり、かつ前記第1磁気発生体の前記磁極と前記第2磁気発生体の前記磁極との間の磁束が、前記支持体が前記保持状態にあるときの前記液室を貫通するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の構造体。 - 前記第1磁気発生体での前記液室側とは反対側の磁極と、前記第2磁気発生体での前記液室側とは反対側の磁極とが、強磁性金属で形成された磁路形成部材で連結されていることを特徴とする請求項2記載の構造体。
- 前記ケースは、内側部材と、前記内側部材との間に前記液室を挟んで前記内側部材を囲んで配置された外筒と、前記内側部材および前記外筒を連結すると共に前記液室を挟んで配置された1対の連結壁とを備え、
前記液室は、前記内側部材と前記外筒と前記1対の連結壁とにより筒状に形成され、
前記外筒は、前記他方の部材に当接すると共に、非磁性体により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の構造体。 - 前記外筒は、非磁性体から形成された筒状の本体と、前記本体における軸方向での端部および前記連結壁が結合されると共に強磁性体により形成された1対の環状の端部部材とを有し、
前記端部部材は、前記被支持体が前記保持状態にあるとき、前記磁気発生体と対向して配置されることを特徴とする請求項4記載の構造体。 - 前記ケースには、前記液室内に突出していると共に、前記磁性流体との間での相対的な移動により前記磁性流体から抗力を受ける抵抗体が設けられ、
前記抵抗体は、非磁性体により形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の構造体。 - 前記被支持体は周縁部を有し、
前記周縁部は、回動中心線を中心に回動可能に前記支持体に支持される一方の縁部と、前記周縁部のうちで前記回動中心線に直交する方向で前記一方の縁部と対向する他方の縁部とを有し、
前記ダンパは前記他方の縁部に配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の構造体。
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