JP5535467B2 - 位相補正型アクティブ磁気シールド装置 - Google Patents

位相補正型アクティブ磁気シールド装置 Download PDF

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Description

本発明は、交流磁場である外乱磁場を打ち消すための打ち消し磁場の位相と振幅を、外乱磁場の位相と振幅に合わせて相殺させるアクティブ磁気シールド技術に関する。
各種材料部品の磁気的精密非破壊検査、各種生体磁気計測、医療診断機器や生体生理機能を解析するシステムで使用する極微弱磁場測定装置、磁気的応答による免疫診断システム、病原菌検査システムの精密測定、電子顕微鏡やMRI装置など、無磁場に近い磁場管理空間あるいは非常に安定した磁場空間でしか計測できない分野においては、従来は珪素鋼板やパーマロイなどの高透磁率の磁性材料で機器の周囲を囲んで外乱磁場の影響を抑えていたが、このようなパッシブ磁気シールドでは、磁気シールド効果が不十分で限界があった。
これに対して、アクティブ磁気シールド技術は、磁気シールドを施したいターゲット空間における外乱磁場に対して、正反対方向から打ち消し磁場を発生させて外乱磁場と相殺し、磁気的に安定した磁場空間を形成しようとする技術である。ここで、ターゲット空間には外乱磁場から防護したい装置類が設置されるので、磁気センサ設置空間とターゲット空間が重なることは少なく、ほとんどの場合において離れている。
そのため、磁気センサは、打ち消したい外乱磁場のセンサ信号(以下、外乱磁場センサ信号という)の他に、磁気センサが設置された空間において補償コイルの打ち消し磁場も同時に検出するので、磁気センサ出力信号には不要な打ち消し磁場勾配センサ信号として含まれてくることになる。
この打ち消し磁場勾配センサ信号は、アクティブ磁気シールド性能を低下させる大きな原因の一つになる。この打ち消し磁場勾配センサ信号を除去しようとした代表的な従来技術の例が、特許文献1および特許文献2に開示されている。
この技術を、図5に示した概略構成図において説明すると、ターゲット空間T−Spaceの外乱磁場を打ち消すために、磁気センサ設置空間S−Spaceに設置した磁気センサSで外乱磁場Bnを検出し、その検出した信号を増幅器21で増幅し、増幅された信号の中から地磁気成分などの静磁場オフセット分を減算回路22で差し引き、変動磁場分の信号だけを電流出力回路23に送る。
そして、電流出力回路23から出力される外乱磁場の打ち消し電流は分流器24において分流する。分流先の一つは、外乱磁場を打ち消す磁場を発生させる補償コイルL1である。残りの一つは、補償コイルL1の打ち消し磁場の一部が磁気センサSに不要な磁場として印加されるので、それを打ち消す磁場勾配発生用の打ち消しコイルL2である。
この従来技術では、磁気センサSに加わる打ち消し磁場勾配を打ち消すために、磁気センサSに巻いた打ち消しコイルL2に外乱磁場打ち消し電流を分流し、磁気センサSに印加する打ち消し磁場勾配を打ち消す方法を採用している。
特開昭48−38972号公報(図2参照) 特許第3406273号公報(図1、図2参照)
前掲の従来の方式が有効に適用出来る範囲は、外乱磁場が直流磁場かそれに近い変動磁場に限られ、外乱磁場の周波数が高くなると増幅現象あるいは発振現象を起こして、アクティブ磁気シールドが不能になるという欠陥を内在していた。
その主な原因は、補償コイルL1に流れる電流位相と打ち消しコイルL2に流れる電流位相の間にずれが存在するためである。言い換えれば、コイルL1とコイルL2で発生する磁場の位相にずれが存在するためである。位相ずれがあれば外乱磁場の周波数が高くなるにつれて、コイルL1とコイルL2で発生する磁場の位相が当初は0相とπ相で互いに打ち消し合っていた状態から、次第に位相が重なり合って増幅する関係へと推移し、遂にはアクティブ磁気シールドの負帰還回路系が発振して、アクティブ磁気シールド装置自体が磁場雑音発生源になってしまうのである。
ここで、分流器24の回路を単純化してコイルL1とコイルL2の各インダクタンスをL1,L2、抵抗R1とR2の抵抗値をR1,R2とすれば、分流器24は図6の回路で表現できる。
この図6は位相ずれを説明するための代表的な回路図で、電流出力回路23から出力される交流の打ち消し電流iが分岐点Pで分流されたとし、その分岐点Pにおける電圧を
e=EmSinωt
として、コイルL1とコイルL2に流れる各電流i1、i2について解いてみる。
図6の回路では、
e=EmSinωt=L1(di1/dt)+R11=L2(di2/dt)+R22
という微分方程式が成り立つ。
これを解くと各電流i1、i2
1=Em/√(R1 2+ω21 2)・Sin(ωt−Tan-1ωL1/R1
2=Em/√(R2 2+ω22 2)・Sin(ωt−Tan-1ωL2/R2
となる。
そして、i1とi2の間に位相角の差ΔΦは
ΔΦ=(−Tan-1ωL1/R1)−(−Tan-1ωL2/R2)・・・式(1)
となる。そして、この位相角の差ΔΦを零にすれば、交流磁場の打ち消しが可能になるはずである。
式(1)の右辺第1項は補償コイルL1と抵抗R1における位相遅れ分であり、設置環境に依存される要素であるから、パラメータとしてかなり固有かつ固定的な定数になる。
それに対して、右辺第2項は調整可能な磁気センサSに巻く打ち消しコイルL2とR2による位相遅れ分である。磁気センサSに巻くコイルL2のインダクタンス調整は、かなり高精度を要しかつ複雑であるため現場における調整には不向きで、事前に固定されるか半固定されるパラメータである。
結局のところ、磁気センサに加わる不要な打ち消し磁場勾配を打ち消す電流i2は、一番簡単な抵抗R2で調整されることになる。
しかしながら、抵抗R2の主目的は、打ち消しコイルL2に流れる打ち消し電流i2を調整して、打ち消し磁場勾配の強度を調整する抵抗、言い換えれば振幅を主調整とする抵抗である。それため、1個の抵抗素子だけで位相調整と振幅調整の個別要素を同時調整することは、2個の独立した回路パラメータを1個の素子パラメータで調整することを意味し非現実的である。
打ち消し電流を流す両コイルL1,L2では、両者のインダクタンスは異なり、配線線材等を含む直流抵抗R1,R2の抵抗値も異なるので、偶発的な条件が重ならない限り位相角ΔΦは零にはならない。
また、磁気センサの配置された空間で磁気的に打ち消す手法では副次的な課題として、配線回線数が多くなるために回線途中から電磁誘導雑音が重畳したり、磁気センサに巻いたコイル自身に誘導雑音が重畳したりする。
磁気センサに巻いた打ち消しコイルのターン数調整方法、特に3軸構成では磁気センサ自体の磁気検出部と直交度の微調整、打ち消しコイル位置や打ち消しコイルの直交度の微調整、打ち消しコイル各軸間の磁場干渉や電磁誘導雑音などの避けがたい技術課題が現場調整を煩雑化している。
交流磁場の打ち消し周波数帯域の高周波化にあたり、磁気センサに打ち消しコイルを巻いて磁場を打ち消す磁気的方式では、これらの技術的課題が現実的に障害になっている。
従来発明技術を端的に言えば、磁場の強度を調整する機能に限られていて、磁気センサに印加する不要な交流磁場を打ち消す時に最も重視する位相に関しては、何ら積極的に調整する手段は無いという問題が残されている。
本発明は、外乱磁場の位相と打ち消し磁場の位相が不一致で打ち消すことができずに残留した磁場に対応する残留磁場信号を除去するために、直流の外乱磁場はもちろん、交流の外乱磁場を高精度かつ確実に打ち消すことのできる位相補正型アクティブ磁気シールド装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するため、本発明の第1の構成に係る位相補正型のアクティブ磁気シールド装置は、外乱磁場を打ち消すための打ち消し磁場を発生させる少なくとも1つの補償コイルと、前記外乱磁場を検出する少なくとも1つの磁気センサと、該磁気センサの出力信号に含まれる残留磁場信号に酷似した位相補正信号を形成して出力する少なくとも1つの位相補正信号形成手段と、前記残留磁場信号を前記位相補正信号で相殺する加減算手段を備え、該補償コイルに打ち消し電流を出力する少なくとも1つの電流出力回路とを有することを特徴とする。
本発明の第1の構成においては、磁気センサの出力信号に含まれる磁気シールド性能劣化要因である残留磁場信号を除去して外乱磁場を高精度かつ確実に打ち消すために、別途に設けた位相補正信号形成手段で残留磁場信号に酷似した位相補正信号を作り出し、残留磁場信号と位相補正信号の両信号を加減算手段で相殺させるようにしたものである。なお、「酷似」とは、波形が酷似していることをいう。
また、本発明の第2の構成に係る位相補正型のアクティブ磁気シールド装置は、前記位相補正信号を形成する位相補正信号形成手段が、前記位相補正信号の位相を磁気センサ出力信号の位相に同期化させるための位相同期化手段と、磁気センサ出力信号の位相に呼応して前記位相補正信号の位相を切り換える少なくとも1つの極性切り換え機能付き振幅調整手段とを備えたことを特徴とする。
この第2の構成により、位相補正信号形成手段を既存の手法の組み合わせにより実現することができる。
本発明の第3の構成に係る位相補正型のアクティブ磁気シールド装置は、外乱磁場の直交する3軸のうち少なくとも2軸成分以上の磁場成分を打ち消すための、前記各軸に対応する軸成分の打ち消し磁場成分の発生が可能な複数個の補償コイル構成において、前記各軸成分の補償コイルが発生する打ち消し磁場成分が互いに他軸の磁気センサに影響を与える他軸磁場成分信号を打ち消すために、前記位相補正信号形成手段に、他軸磁場成分信号の打ち消し用に前記位相補正信号の極性と振幅を個別調整し、該他軸磁場成分信号の打ち消し用位相補正信号として各軸別に出力する手段を付加し、前記加減算手段に、他軸から該他軸磁場成分信号の打ち消し用位相補正信号を受けて加減算する手段を付加したことを特徴とする。
この第3の構成により、2軸方向、3軸方向の磁場成分の打ち消しが可能となる。
本発明の第4の構成に係る位相補正型アクティブ磁気シールド装置は、前記位相補正信号形成手段の一部あるいは全体、及び/又は前記加減算手段の一部あるいは全体、及び/又は信号処理回路の一部あるいは全体をソフトウエア手段で構成することを特徴とする。
この第4の構成により、位相補正信号形成手段、加減算手段、信号処理回路を用いて実現するほかに、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)やCPU(中央処理装置)を用いたコンピュータソフトウエアにより実現することもできる。
本発明によれば、交流磁場を高精度かつ確実に打ち消すために、磁気シールド性能に悪影響を与える不要な打ち消し磁場を磁気センサに巻く打ち消しコイルで打ち消すような従来手法ではなく、電子回路的な手法による解決を実施した結果、打ち消し対象の外乱磁場は、直流磁場、変動磁場、数100Hzの交流磁場までに拡大した。また、磁気センサ周辺の打ち消しコイルは無くなり配線工事は簡略化され、調整の作業効率を大幅に改善した。
磁気シールド性能も従来に比べて10倍以上向上し、交流雑音の発生源や電磁誘導を受ける長いリード線、コード配線、電磁誘導雑音を惹起するコイルなどの誘導雑音が懸念される部品の使用を避けて、ターゲット空間T−Spaceを磁気センサの性能限界に近い性能までに低雑音化、安定化させることに成功した。
本発明は交流磁場を打ち消す基本的な技術であるため、公知のアクティブ磁気シールド技術の周波数帯域を拡大させる技術として、従来装置の性能改善にも大いに役立つ。
たとえば、特許文献1{特開昭48−38972号公報(特公昭51−38215号公報)}、特許文献2{特開2001−281311号公報(特許第3406273号公報)}、特開2002−94280号公報、特開2002−232182号公報、特開2003−273565号公報、特開2005−44826号公報、特開2008−78529号公報などのすでに公開されている技術に、本発明の位相補正技術を有機的に組み込めば、外乱磁場の打ち消し可能な周波数帯域の上限は著しく拡大し、飛躍的に磁気シールド性能を向上させることができる。
結局のところ、本発明の位相補正技術を組み込んで生み出される製品および改造技術は、本発明に包含される実施形態になるので、磁気シールド業界において有益な技術として幅広く活用されことが期待できる。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の基本構成図である。図1において、11は補償コイルであり、外乱磁場Bnを打ち消すための打ち消し磁場Bcを発生させる。コイルの磁場の特性として中央部からコイルに近づくに従い磁場強度は大きくなり、均一な磁場空間はコイル中央部に限られる。
均一磁場空間を大きく確保するための対策として2個のコイルを対向させてヘルムホルツコイル型で構成することが多く、ヘルムホルツコイルの中央部付近に外乱磁場から防護したい装置類を設置することが多い。図1では、ヘルムホルツ型の補償コイルの場合を図示し、T−Spaceは装置を設置するターゲット空間を示している。
外乱磁場Bnを検出する磁気センサSは、ターゲット空間T−Spaceより離れた磁気センサ設置空間S−Spaceに設置される。この空間における磁場は、外乱磁場の他に補償コイル11から発生した打ち消し磁場がある。磁場はベクトルとして分解や合成が可能であるから、磁気センサ設置空間における打ち消し磁場は、ターゲット空間における打ち消し磁場Bcに、ターゲット空間から離れた位置の打ち消し磁場勾配ΔBc(本明細書でいう磁場勾配とは、ターゲット空間の中心点における磁場強度とセンサ設置空間の中心点における磁場強度との±磁場強度差をいう)が合成された磁場に置き換えることができる。
実施形態1の図示事例は、磁気センサ設置空間S−Spaceにおける打ち消し磁場がターゲット空間T−Spaceの打ち消し磁場より弱い場合を事例として取り上げた。
磁場の方向を理解しやすくするために、この事例では磁気センサSに印加する打ち消し磁場の合成値をBc−ΔBcで表現することにする。
したがって、外乱磁場の方向を基準にすれば、磁気センサSが検出する磁場は、外乱磁場Bnとターゲット空間T−Spaceにおける打ち消し磁場−Bcとターゲット空間T−Spaceから離れた磁場勾配分ΔBcとの総和{Bn−(Bc−ΔBc)}になり、磁気センサSの出力信号は外乱磁場センサ信号e(Bn)と打ち消し磁場センサ信号−e(Bc)と打ち消し磁場勾配センサ信号e(ΔBc)との総和 [e(Bn)−{e(Bc)−e(ΔBc)}] になる。
この信号の中で、磁気センサ設置空間S−Spaceがターゲット空間T−Spaceより離れていることによって、磁気シールド性能を劣化させる信号は、該打ち消し磁場勾配センサ信号e(ΔBc)で、これを除去する必要がある。
この除去対応策に関しては、本出願人によって「交流磁場対応型のアクティブ磁気シールド装置」(特願2008−274819号)として出願した。
しかしながら、交流外乱磁場を打ち消す場合には、前述の打ち消し磁場勾配センサ信号以外に、アクティブ磁気シールド系全体の位相遅れについても考慮する必要がある。
この位相遅れは、外部磁場を検出してから打ち消し磁場を発生させるまでに時間を要するために生じる。すなわち、打ち消し電流の位相遅れの度合いは、磁気センサの出力信号の中の外乱磁場センサ信号から打ち消し電流を作って打ち消し磁場を発生させるまでの信号処理の所要時間に依存している。
言い換えれば、この位相遅れθがあるために外乱磁場を完全に打ち消すことが困難となり、位相の同期不一致のために打ち消すことができずに残留した磁場成分が磁気センサ出力信号に残留磁場信号として残る。すなわち、残留磁場信号は、磁気センサ出力信号{外乱磁場センサ信号+打ち消し磁場センサ信号+打ち消し磁場勾配センサ信号}において、外乱磁場センサ信号e(Bn)と打ち消し磁場センサ信号−e(Bc)が相殺された時に残る位相ずれ分の残留電圧に相当する。
そして、この残留電圧は電流出力回路50から出力される打ち消し電流の一部になって補償コイル11へ送出され、磁気シールド性能を劣化させてしまうのである。
電流出力回路50は、入力信号を加減算する加減算手段12と、加減算手段12の出力信号の振幅および位相を調整する信号処理回路13と、該信号処理回路の出力信号を電力増幅する電力増幅器14の構成要素からなる。加減算手段12の出力に残留した残留電圧を信号処理回路13で信号処理する場合には、必要に応じて加減算機能を信号処理回路13に付加する。
本発明では、後述の電流出力回路50の加減算手段12において、磁気センサSから出力される加減算前の位相情報として存在する残留磁場信号Δe(θ)を、位相補正信号形成手段10から出力される反転信号の位相補正信号−Δe(θ)によって相殺する。回路構成の都合上、加減算手段12で加減算を実施しない場合には、図1の破線で示すように、加減算手段12の代わりに信号処理回路13において、加減算手段12の出力に残留した残留電圧を位相補正信号形成手段10から出力される反転信号の位相補正信号−Δe(θ)を受け入れて相殺する。
加減算手段12の入力部では、磁気センサ出力信号中の残留磁場信号Δe(θ)と位相補正信号形成手段10の出力信号である位相補正信号−Δe(θ)の両信号を、抵抗とオペアンプを使用して加算演算して消去する。また、加減算手段12では、その他の磁気センサ出力信号に関しては、地磁気などの直流成分の減算やオフセットの調整のための加減算を実行する。
加減算された信号は、さらに信号処理回路13においてその振幅と位相が調整され、その後、電力増幅器14に送られる。電力増幅器14は信号処理回路13の出力信号を増幅し、外乱磁場を打ち消すための打ち消し電流icancelを補償コイル11の片方の端子へ出力する。
補償コイル11の他端側の端子には、電流電圧変換回路15の構成要素である抵抗Rに直列接続され、該抵抗を介して接地されている。打ち消し電流icancelはこの抵抗Rに流れる電流によって抵抗端子間の電圧に変換されて検出できるので、抵抗Rは電流電圧変換素子として動作している。それゆえ、電流電圧変換回路15の出力端子は打ち消し電流波形を監視するチェックポイントで、アクティブ磁気シールドの動作状態を監視するモニタ端子として使用できる。
補償コイル11を流れる打ち消し電流icancelは、打ち消し磁場Bcを発生させて外乱磁場Bnを打ち消し、抵抗Rを介して接地点に流れる訳であるが、補償コイル11と抵抗Rは、直列接続であるために分流器の時のような並列回路の構成は存在しない。そして、補償コイル11の浮遊容量が問題にならない限り、補償コイル11と抵抗Rの電流位相は同位相である。この場合では、打ち消し電流icancelで作られる打ち消し磁場の位相は打ち消し電流icancelの位相に一致するので、抵抗Rの端子間電圧の位相は、補償コイル11で発生させる打ち消し磁場Bcの位相と同位相であるという関係が成立する。
このような回路構成にすることにより、打ち消し磁場Bcの位相と同位相の情報を抵抗Rの端子間電圧から抽出できることが明らかとなった。
ただし、電流電圧変換回路15は、補償コイル11の打ち消し磁場Bcが磁気センサSに与える影響の程度に応じて実装するか、あるいはモニタ端子用として実装するか否かを選択する選択対象の構成要素である。
位相補正信号形成手段10は、磁気センサSと加減算手段12との間に接続され、その構成はバッファ回路16と、位相同期化手段17と、極性切り替え機能付き振幅調整手段18の各構成要素から構成される。
位相補正信号形成手段10の具体的な役割は、磁気センサSの出力に存在する残留磁場信号Δe(θ)を除去するために、磁気センサ出力信号から残留磁場信号Δe(θ)に酷似した反転位相信号を作り、送出することである。
そのための手順として、まずは、位相補正信号形成手段10の位相同期化手段17を位相調整可能なローパスフィルタで構成し、磁気センサ出力信号の位相に合わせた同位相あるいは反転位相の位相信号を作る。その後、該位相信号の振幅と極性を極性切り替え機能付き振幅調整手段18において調整し、残留磁場信号Δe(θ)に酷似する反転位相の位相補正信号−Δe(θ)を完成させる。
そして、残留磁場信号Δe(θ)に酷似した反転位相の位相補正信号−Δe(θ)は、加減算手段12へ送出されて、磁気センサ出力の前記残留磁場信号Δe(θ)を相殺する。
打ち消し電流icancelに対する前記残留磁場信号の影響は、このようにして加減算手段12の段階で阻止されるのである。
次に、位相同期化手段17の具体的な実施例について説明すれば、たとえば、磁気センサSが磁気発振型磁気センサやフラックスゲート型磁気センサなどの場合では、該磁電変換回路(増幅回路を含む)にローパスフィルタが一般的に使用されている。
この場合、最も簡単に実施できる位相同期化手段17の近似的構成は、抵抗だけによる構成であるが、抵抗とコンデンサで1次ローパスフィルタ(積分回路)を構成し、この回路の抵抗値を可変させて、位相補正信号の位相を磁気センサSの出力位相に合わせることもできる。
位相同期化手段17における位相補正信号の位相調整は、残留磁場信号位相に呼応させるので、位相遅れの補正であればローパスフィルタか積分回路を使用し、位相進みの補正であればハイパスフィルタか微分回路を使用するとよい。各フィルタの遮断周波数と次数は基本的には磁気センサSと後続の接続回路を含めて考慮するが、近い次数で類似近似させることも可能であり、いかなる回路構成であっても、これらは全て本発明範囲に属する。
なお、前述した電流出力回路50および位相補正信号形成手段10における各構成要素およびその要素機能の接続処理順序は、必ずしも上述の順序にこだわるものではなく、本発明の目的を達成する範囲において限定するものではない。また、位相同期化手段17はインダクタと抵抗によるフィルタや、インダクタ、コンデンサ、抵抗、オペアンプなどの任意の素子の組み合わせで実現できるので、これらの組み合わせによるオールパスフィルタをはじめ各種回路あるいは手段も、本発明の目的を実現するための手段に含まれる。
さらに、極性切り替え機能付き振幅調整手段18の極性切り替えについて説明すれば、補償コイル11と磁気センサSの配置位置関係によって打ち消し磁場の方向は正負逆転し、打ち消し磁場勾配センサ信号の位相も正負逆転することもある。たとえば、単一補償コイルでは補償コイル枠の内側部と外側部では打ち消し磁場の方向は逆方向であるため、打ち消し磁場勾配センサ信号の位相も反転位相になる。
また、補償コイル枠内側であっても磁気センサ配置位置によっては、打ち消し磁場勾配強度と外乱磁場強度の関係から位相補正信号の位相を逆転させる場合もあるので、この時には加減算手段12に入力する位相補正信号の位相を切り替えることもあり得る。この極性切り替えは、加減算手段12のオペアンプの反転入力端子と非反転入力端子の接続切り替えで実施することも出来る。
いずれにしても、補償コイル11と磁気センサ配置の位置関係から、事前に極性反転の有無を把握しておく必要がある。
別の実施手段として、位相補正信号形成手段10の一部あるいは全体、加減算手段12の一部あるいは全体、信号処理回路13の一部あるいは全体をソフトウエア手段で実行することも可能である。この場合には、アナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、DSPあるいはパソコンを含むデジタル信号処理回路と、処理されたデジタル信号をアナログ信号に戻すDA変換器と、I/Oインターフェイスと、デジタル信号処理回路を制御するソフトウエアを以て、該当箇所を置き換える。このソフトウエアには、本発明思想を実行するメインプログラムの他に、入出力データのインターフェイス制御プログラム等が含まれる。
磁気センサ設置空間S−Spaceと補償コイル11の位置関係で、磁気センサSの設置位置が補償コイル11に近いために、打ち消し磁場が磁気センサ11に強く印加されるような配置になった場合でも、打ち消し磁場勾配センサ信号の除去手法は前述の手法と同様の手法で対処可能である。
しかしながら、打ち消し磁場による打ち消し磁場勾配センサ信号の除去と残留磁場信号Δe(θ)の除去を一つの位相補正信号形成手段10で同時実行することは可能であるが、磁気センサSの配置位置によっては、ある程度の磁気シールド性能の劣化は避けられない。むしろ、別途に位相補正信号形成手段10を並列接続して、これを打ち消し磁場勾配センサ信号除去用に使用する方がよい。
上述の実施形態の説明を踏まえて、打ち消し磁場による打ち消し磁場勾配センサ信号の除去と残留磁場信号Δe(θ)の除去を、別々の位相補正信号形成手段で実施する時の実施形態を、実施形態2として図2に示す。
実施形態2の図示事例は、磁気センサ設置空間S−Spaceにおける打ち消し磁場がターゲット空間T−Spaceの打ち消し磁場より強い場合を事例として取り上げた。
磁場の方向を理解しやすくするために、この事例では磁気センサSに印加する打ち消し磁場の合成値をBc+ΔBcで表現することにする。
したがって、外乱磁場の方向を基準にすれば、磁気センサSが検出する磁場は、外乱磁場Bnとターゲット空間T−Spaceにおける打ち消し磁場−Bcとターゲット空間T−Spaceから離れた磁場勾配分−ΔBcとの総和{Bn−(Bc+ΔBc)}になり、磁気センサSの出力信号は外乱磁場センサ信号e(Bn)と打ち消し磁場センサ信号−e(Bc)と打ち消し磁場勾配センサ信号−e(ΔBc)との総和[e(Bn)−{e(Bc)+e(ΔBc)}]になる。
実施形態1との相違点は、打ち消し磁場勾配センサ信号−e(ΔBc)を除去するための反転位相信号e(ΔBc)を作るために、新たに独立して位相補正信号形成手段10aを電流電圧変換回路15と加減算手段12の間に追加接続した点である。
位相補正信号形成手段10aの構成は、位相補正信号形成手段10と同じハード構成で、電圧変換された打ち消し電流の位相情報を受け取るバッファ回路16aと、バッファ回路16aの出力信号から打ち消し磁場センサ信号−e(Bc)と同位相あるいは反転位相の位相信号を作る位相同期化手段17aと、この位相信号の極性と振幅を調整して位相補正信号e(ΔBc)として出力する極性切り替え機能付き振幅調整手段18aの各構成要素から構成される。
そして、位相補正信号形成手段10aから出力される打ち消し磁場勾配センサ信号除去用の位相補正信号e(ΔBc)は、加減算手段12の入力部に入力される。
このようにして、別々の位相補正信号形成手段10,10aで別々の目的のために形成された各位相補正信号で、打ち消し磁場による打ち消し磁場勾配センサ信号−e(ΔBc)と残留磁場信号Δe(θ)を、加減算手段12において除去するのである。
自明のことながら、位相補正信号形成手段10,10aの役割は、入れ替えて実施することも可能であり、さらに、いずれか一方の位相補正信号形成手段だけで兼用実施することも可能である。
図3に補償コイル11の様々な実施形態を示す。同図では補償コイルの巻線数や接続、補償コイルを捲くあるいは固定する固定材や壁面に付帯した状況、床に埋設するピット等の表示は省略し、補償コイルの巻線の枠中心線のみで配置関係を図示している。(a)〜(c)は単一コイルで補償コイルを構成した時の事例で、(a)は1軸構成、(b)は2軸構成、(c)は3軸構成の場合である。複数軸では、各軸成分は直交する関係にある。
均一磁場領域を広く確保したヘルムホルツ型の構成例として、(d)は1軸構成、(e)は2軸構成、(f)は3軸構成の場合をそれぞれ示している。
ヘルムホルツ型では、基本的には単一コイル2個分を対向させ、そのコイルの中心軸を一致させるが、必ずしもこれに拘泥するものではなく、コイルの形状、両コイルの間隔も現地にあった変形配置でよい。
磁気センサSの検出軸は原則として各コイルの中心軸と平行に保持する。磁気センサSの種類は補償コイルの軸成分の数に応じて、1軸磁気センサ、2軸磁気センサ、3軸磁気センサと使い分けるが、補償コイルの軸成分数以上の軸成分を検出する磁気センサの使用も可能で、たとえば、1軸構成で3軸磁気センサを使用することもあり得る。また、3軸磁気センサの代わりに1軸磁気センサを3本使用して、各軸のコイル面の近傍に分散配置させることも可能である。
磁気センサSの信号処理は、各軸成分ごとに独立させる。それ故、電流出力回路50、位相補正信号形成手段10についてはもちろんのこと、必要に応じて選択実装する電流電圧変換回路15についても、少なくとも軸成分だけの数は必要になる。
補償コイルの形状寸法によっては2軸構成や3軸構成の場合に、補償コイルが輻輳して補償コイル内部のターゲット空間T−Spaceへの接近、出入が困難になることがある。
この対策として扉部の周辺部の迂回配線事例が、日本生体磁気学会誌Vol.20 No.1 June 2007(130頁の写真1、131頁の図1)に紹介されているので、これを参考にすればよい。
図4は、本発明の実施の形態3に係る補償コイルの3軸構成時における回路結線図で、この構成は、実施の形態1及び実施の形態2を複合した実施の形態である。
図4において、SX、SY、SZは各軸の磁気センサで、3軸磁気センサを使用するか、あるいは、1軸磁気センサを各補償コイルの近傍にそれぞれ分散配置して使用するか、あるいは、1軸磁気センサ3本をまとめて3軸磁気センサと見なして使用するか、いずれかの構成で設置する。
11X、11Y、11Zは各軸の補償コイル、50X、50Y、50Zは電流出力回路、RX、RY、RZは各軸の電流電圧変換回路、10X、10Y、10Zはそれぞれが少なくとも1つの位相補正信号形成手段である。
補償コイル11X、11Y、11Zが、図3の(f)に示すように互いに直交する3軸構成になっている場合には、新たな問題として各軸の打ち消し磁場の一部が、残りの他軸(2つの軸)の各磁気センサに印加されて、おのおの影響し合うという磁場干渉現象が生じる。すなわち、X軸の打ち消し磁場成分はY軸とZ軸の磁気センサSY,SZに、Y軸の打ち消し磁場成分はX軸とZ軸の磁気センサSX,SZに、Z軸の打ち消し磁場成分はX軸とY軸の磁気センサSX,SYに、それぞれ影響を与えることになるので除去する必要がある。
この磁場干渉を解決するために、X軸を事例にして説明する。閉ループ状のコイルで作る磁場(磁力線でも可)は、原理的には、必ず全方位に向かって湾曲した閉ループを形成する。補償コイル11Xの磁場が及ぶ磁気センサ設置空間S−Spaceでは、X軸成分、Y軸成分、Z軸成分の成分が存在すると考えてよい。自軸のX軸成分に関しては前述の実施形態1で詳述したが、他軸に関しても同様な手法が成り立つ。
まず、最初にY軸への対策は、X軸打ち消し磁場によってY軸成分に悪影響を及ぼす磁場成分を、Y軸の電流出力回路50Yにおいて打ち消す。そのために、X軸の位相補正信号形成手段10Xには自軸分の振幅調整手段の他に、Y軸専用の振幅調整手段とZ軸専用の振幅調整手段を付加し、このY軸専用振幅調整手段から悪影響を及ぼす磁場成分を打ち消すために位相補正信号を電流出力回路50Yへ送り出す。位相補正信号の振幅と極性は該Y軸専用振幅調整手段で実施する。
電流出力回路50Yの入力部には自軸分の反転位相補正信号受け入れ端子の他にX軸およびZ軸からの位相補正信号を受け入れる端子を独立して設けておき、先ほどのX軸からの位相補正信号をX軸用端子から受け入れ、電流出力回路50Yの加減算手段で除去する。
次に、Z軸への対策であるが、X軸打ち消し磁場によってZ軸成分に悪影響を及ぼす磁場成分についても、同様にしてZ軸の電流出力回路50Zにおいて打ち消す。そのために、X軸の位相補正信号形成手段10XのZ軸専用振幅調整手段から悪影響を及ぼす磁場成分を打ち消すために位相補正信号を電流出力回路50Zへ送出する。位相補正信号の振幅と極性は該Z軸専用振幅調整手段で実施する。
電流出力回路50Zの入力部には自軸分の反転位相補正信号受け入れ端子の他にX軸およびY軸からの位相補正信号を受け入れる端子を独立して設けておき、先ほどのX軸からの位相補正信号をX軸用端子から受け入れ、電流出力回路50Zの加減算手段で除去する。
以下、Y軸打ち消し磁場によってX軸成分Z軸成分に悪影響を及ぼす磁場成分の除去方法も、Z軸打ち消し磁場によってX軸成分およびY軸成分に悪影響を及ぼす磁場成分の除去方法も前述のX軸の場合と同様に実施するので説明を省略する。
図中の切り替えSWは、特に、1軸磁気センサ3本が分散配置される配置構成では、他軸の打ち消し磁場による影響が抑制されて無視できる場合もあるので、位相補正信号による調整必要の有無の程度によって、そのON/OFFを判断する。
本発明に関する説明は以上であるが、回路常数などの調整作業においては、ターゲット空間T−Spaceに磁力計を置いて、その磁力計の出力値あるいは磁場波形あるいはFFT解析値を小さくするように調整する方法が簡便である。さらに、磁気センサ設置空間S−Space内にも磁力計を置けば、磁場状態の監視に有益である。
本発明は、無磁場に近い磁場管理空間でしか計測できない各種材料部品の磁気的精密非破壊検査の分野、各種生体磁気計測、医療診断機器や生体生理機能を解析するシステムで使用する極微弱磁場測定装置、磁気的応答による免疫診断システム、病原菌検査システムの精密測定の分野、また、電子顕微鏡やMRI装置の分野において幅広く使用できる。
本発明の実施の形態1の基本構成図である。 本発明の実施の形態2の基本構成図である。 本発明における補償コイルの様々な実施形態を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る補償コイルの3軸構成時における回路結線図である。 従来技術の例を示す概略構成図である。 従来技術における位相ずれを説明するための回路図である。
符号の説明
S 磁気センサ
10,10a 位相補正信号形成手段
11 補償コイル
12 加減算手段
13 信号処理回路
14 電力増幅器
15 電流電圧変換回路
16,16a バッファ回路
17,17a 位相同期化手段
18,18a 極性切り替え機能付き振幅調整手段
50 電流出力回路

Claims (1)

  1. 外乱磁場の直交する3軸のうち少なくとも2軸成分以上の磁場成分を打ち消すための、前記各軸に対応する軸成分の打ち消し磁場成分の発生が可能な各軸毎の補償コイルと、
    前記外乱磁場の各軸成分を検出する各軸毎の磁気センサと、
    該磁気センサの出力信号に含まれる残留磁場信号に酷似した波形の位相補正信号を形成して出力する各軸における自軸分の位相補正信号形成手段と、
    前記残留磁場信号を前記位相補正信号で相殺する加減算手段を備え、前記補償コイルに打ち消し電流を出力する各軸における自軸分の電流出力回路と
    を有し、
    前記各軸成分の補償コイルが発生する打ち消し磁場成分が互いに他軸の磁気センサに影響を与える他軸磁場成分信号を打ち消すために、
    前記位相補正信号形成手段に、他軸磁場成分信号の打ち消し用に前記位相補正信号の極性と振幅を個別調整し、該他軸磁場成分信号の打ち消し用位相補正信号として各軸別に出力する手段を付加し、
    前記電流出力回路に、他軸から該他軸磁場成分信号の打ち消し用位相補正信号を受けて加減算する手段を付加したこと
    を特徴とする位相補正型アクティブ磁気シールド装置。
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