JP5534974B2 - 発光装置、照明装置、および車両用前照灯 - Google Patents

発光装置、照明装置、および車両用前照灯 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ光源と蛍光体を含有する発光部とを組合せた発光装置、該発光装置を備えた照明装置及び車両用前照灯、並びに前記発光装置の製造方法に関するものである。
近年、励起光源として発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)や半導体レーザ(LD;Laser Diode)等の半導体発光素子(固体素子光源)を用いた発光装置の研究が盛んになってきている。
このような従来の発光装置の一例として、特許文献1に開示された光源装置がある。
この特許文献1に開示された光源装置は、LDと、LDからのレーザ光を平行光線束とするコリメータと、コリメータからの平行光線束のレーザ光を集光するコンデンサと、コンデンサで集光したレーザ光を吸収し自然放出光としてインコヒーレント光を放出する蛍光体とを有している。
また、コヒーレントなレーザ光が漏れないようにレーザ光反射鏡を有する構成を採用している。
一方、従来の発光装置の他の例として、特許文献2に開示された照明装置がある。
この特許文献1に開示された照明装置は、発光素子と、その発光素子から導入された光を導波しかつ少なくとも一部から放射するファイバ状導光体と、そのファイバ状導光体から放射された光を吸収して他の波長の蛍光を放射する蛍光体を含みかつ発光素子およびファイバ状導光体を内包する透光性保護容器とを含んでいる。
また、従来の発光装置のさらに他の例として、特許文献3に開示された灯具がある。
この特許文献3に開示された灯具は、光を発生する半導体発光素子と、半導体発光素子から離間して設けられた蛍光体と、半導体発光素子が発生する光を、蛍光体に集光する第1光学部材(集光レンズ)と、蛍光体が設けられている位置に光学的中心を有し、第1光学部材により集光された光に応じて蛍光体が発生する光を、灯具の外部に照射する第2光学部材(反射鏡)とを備えている。
特開2003−295319号公報(2003年10月15日公開) 特開2004−342411号公報(2004年12月22日公開) 特開2005−150041号公報(2005年6月9日公開)
しかしながら、前記従来の発光装置のうち、特に特許文献1及び2に開示された技術では、振動等により発光部の位置がずれたり、外れたりするといった事態は、想定されておらず、万一そのような事態が生じた場合、レーザ光が発光装置の外部にそのまま放射されてしまうという問題点がある。
例えば、特許文献1に開示された光源装置では、装置自体を小型化するという観点は考慮されているものの、LD、コリメータ、コンデンサ及び蛍光体などの各構成要素をどのように固定しているのかについては、全く開示されていない。
一方、特許文献2に開示された照明装置では、ファイバ状導光体を用いているため、このファイバ状導光体が、振動等により位置がずれたり、外れたりする可能性がある。
また、ファイバ状導光体を内包する透光性保護容器がインコヒーレント光を発生する発光部となっており、発光部の小型化には限界がある。
さらに、特許文献3に開示された灯具では、車両用前照灯に用いられることが前提となっており、レーザ光源、集光素子及び発光部の組合せからなる発光装置部を小型化しつつ、振動に対する耐性を高くする観点については、全く考慮されていない。
また、この灯具では、レーザ光源毎に設けられた集光レンズを用いてレーザ光を導光しているので、レーザ光源の数が増加する程、灯具が大型化してしまうという問題点もある。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、小型化を可能としつつ、振動に対する耐性が高い発光装置などを提供することにある。
本発明の発光装置は、前記課題を解決するために、レーザ光を発生するレーザ光源と、前記レーザ光を透過する材料で構成された透光性部材と、前記レーザ光源から発生し、前記透光性部材を透過するレーザ光が照射されることにより光を発生する発光部とを備えており、前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部が、一体的に固定されていることを特徴とする。
前記構成によれば、透光性部材は、前記レーザ光を透過する材料で構成されている。
また、発光部は、前記レーザ光源から発生し、前記透光性部材を透過するレーザ光が照射されることにより光を発生するようになっている。よって、発光部は、少なくともレーザ光が照射されることにより光を発生する蛍光体を含んでいる。
さらに、前記構成によれば、励起光源として、レーザ光を発生するレーザ光源を採用している。ここで、レーザ光源から発生するレーザ光は、コヒーレントな光であり、指向性が強いので、レーザ光源と発光部との位置関係にも拠るが、レーザ光源から発生するレーザ光の照射範囲のサイズは、LEDなどと比較して小さい。
よって、レーザ光の照射範囲程度のサイズの発光部に対してレーザ光を無駄なく照射し、利用することができるため、発光部の小型化が可能である。
次に、前記構成によれば、前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部が、一体的に固定されている。
よって、前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部の相対的な位置関係がずれない、若しくは、ずれにくいので、発光装置の振動に対する耐性を高くすることができる。
以上により、小型化を可能としつつ、振動に対する耐性が高い発光装置を提供することができる。
「レーザ光源」は、発光装置の小型化の観点から、LDチップなどの固体素子光源で構成することが好ましいが、1チップ1ストライプの固体素子光源としても良いし、1チップ複数ストライプの固体素子光源としても良い。さらに、1パッケージに複数チップが実装された固体素子光源としても良い。
次に、「発光部」は、上述したように、少なくとも蛍光体を含んでいるが、単一種の蛍光体のみで構成されていても良いし、複数種の蛍光体で構成されていても良い。また、発光部は、単一種又は複数種の蛍光体を適当な分散媒に分散させて構成しても良い。
また、「蛍光体」とは、励起光を照射することにより低エネルギー状態の電子が高エネルギー状態に励起し、この電子が、高エネルギー状態から低エネルギー状態に遷移することにより、インコヒーレントな光を発生する物質のことである。
次に、「照射」には、レーザ光の照射範囲のサイズをほぼ一定にして発光部に照射させる場合、レーザ光の照射範囲を拡げつつ発光部に照射させる場合、レーザ光の照射範囲を縮小しつつ発光部に照射させる場合のいずれの場合も含まれる。
また、「レーザ光源、透光性部材、及び発光部を一体的に固定する方法」としては、透光性部材に嵌合孔などを設けて発光部やレーザ光源の全部又は一部を嵌合孔に嵌合させる方法、透光性部材の表面に発光部やレーザ光源を接合させる方法などの他、以下のような方法を採用しても良い。
すなわち、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記レーザ光源は、前記透光性部材の内部に封止されていても良い。
前記構成によれば、透光性部材の内部にレーザ光源を封止して固定しているので、簡単に、透光性部材とレーザ光源との相対的な位置関係を固定することができる。
また、透光性部材の内部にレーザ光源が存在するので、レーザ光源のサイズの分だけ発光装置のサイズを小さくすることができる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記発光部は、前記透光性部材の内部に封止されていても良い。
前記構成によれば、透光性部材の内部に発光部を封止して固定しているので、簡単に、透光性部材と発光部との相対的な位置関係を固定することができる。
また、透光性部材の内部に発光部が存在するので、発光部のサイズの分だけ発光装置のサイズを小さくすることができる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記レーザ光源及び前記発光部は、前記透光性部材の内部に封止されていても良い。
前記構成によれば、透光性部材の内部にレーザ光源及び発光部を封止して固定しているので、簡単に、レーザ光源、透光性部材、及び発光部の相対的な位置関係を固定することができる。
また、透光性部材の内部にレーザ光源及び発光部が存在するので、レーザ光源及び発光部のサイズの分だけ発光装置のサイズを小さくすることができる。
また、本発明の発光装置の製造方法は、前記課題を解決するために、透光性部材を形成するための透光性部材形成孔を有する金型を用いて製造する発光装置の製造方法であって、前記金型の前記透光性部材形成孔の内部の所定位置に、レーザ光を発生するレーザ光源と、レーザ光が照射されることにより光を発生する発光部とを設置する設置工程と、光透過性を有する熱硬化性樹脂を、前記金型の前記透光性部材形成孔に注入する注入工程と、前記金型を加熱する加熱工程とを含んでいることを特徴とする。
前記方法によれば、光透過性を有する熱硬化性樹脂の加熱による硬化により形成される透光性部材の内部にレーザ光源及び発光部を封止して固定できるので、簡単に、レーザ光源、透光性部材、及び発光部の相対的な位置関係を固定することができる。
また、透光性部材の内部にレーザ光源及び発光部が存在するので、レーザ光源及び発光部のサイズの分だけ発光装置のサイズを小さくすることができる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部が、2つの筐体に挟み込まれて一体的に固定されていても良い。
前記構成によれば、例えば、前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部のそれぞれが独立した構成要素である場合でも、2つの筐体に挟み込むことによって簡単に、前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部を一体的に固定することができる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記透光性部材は、前記透過するレーザ光を反射する光反射側面で囲まれた囲繞構造を有しており、前記レーザ光を前記囲繞構造により前記発光部の近傍に導光するようになっており、前記囲繞構造の前記発光部に近い方の断面積は、前記レーザ光源に近い方の断面積よりも小さくなっていても良い。
前記構成によれば、光反射側面で囲まれた囲繞構造により、前記レーザ光を前記発光部の近傍に導光することができる。
また、前記囲繞構造の前記発光部に近い方の断面積は、前記レーザ光源に近い方の断面積よりも小さくなっているので、レーザ光源のサイズよりもさらに小さい発光部にレーザ光を照射させることができる。
そうすると、発光部のサイズが小さくなっても、前記囲繞構造の前記発光部に近い方の断面積をより小さくすれば、発光部の近傍において照射されるレーザ光の照射範囲を小さくできるので、発光部のさらなる小型化が可能となる。
ここで、「囲繞」とは、レーザ光源から発生するレーザ光の光路の周囲を取り囲むことである。
また、「囲繞構造」の例としては、角錐台側面、円錐台側面及び楕円錐台側面のような錐台側面が例示できる。
次に、「囲繞構造により発光部に導光する」場合には、光反射側面に1回だけ反射して発光部の近傍に導光する場合、光反射側面に複数回反射して発光部の近傍に導光する場合、光反射側面に1回も反射することなく発光部の近傍に導光する場合のいずれの場合も含まれる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記レーザ光源が、複数存在している場合に、前記透光性部材の一端は、前記複数のレーザ光源のそれぞれを前記発光部の中心から等距離の位置に配置することが可能な断面形状を備えていても良い。
これにより、例えば、複数のレーザ光源のそれぞれを発光部の中心から等距離の位置に配置し、かつ複数のレーザ光源の向きを前記発光部の中心に向けるようにすれば、レーザ光源が発するレーザ光の利用効率(結合効率=透光性部材の他端からの出射光/透光性部材の一端からの入射光)をほぼ最大にすることができる。
また、このとき、複数のレーザ光源から発生する各レーザ光の光学的距離をほぼ共通にすることができる。よって、例えば、複数のレーザ光源から発生する各レーザ光の位相を揃えることによりレーザ光の強度をより強めることができる。
ここで、「断面形状」の例としては、透光性部材の一端を所定の水平面で切ったときの切断線が、発光部の中心から等距離にある円弧となるような断面形状の他、透光性部材の一端を所定の水平面で切ったときの切断線が、発光部の光照射領域の中心から等距離にある複数の線分からなる折れ線で構成されるような断面形状などを例示することができる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記透光性部材の光反射側面は、前記発光部の近傍で内側に凸な曲面となっていても良い。
ここで、例えば、角錐台や円錐台のような母線が直線である錐台状の透光性部材の場合、レーザ光が光反射側面に対して複数回反射した結果、透光性部材の発光部の近傍で、レーザ光の光反射側面への入射角が小さくなってしまい、レーザ光が発光部に照射されずに逃げてしまうという問題点がある。
しかしながら、透光性部材の発光部の近傍で、光反射側面を内側に凸な曲面とすることで、光反射側面に同一光路で入射するレーザ光の入射角を大きくすることができるので、レーザ光が発光部に照射されずに逃げてしまうことを抑制することができる。よって、発光部の発光効率をより向上させることができる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記透光性部材の前記発光部に近い方の端部に、前記発光部に対する凹面を有する凹レンズ状曲面が形成されていても良い。
前記構成によれば、透光性部材と発光部が離れており、透光性部材の発光部に近い方の端部から出射されるレーザ光の照射範囲が発光部のサイズよりも小さくなってしまうような場合でも、凹レンズ状曲面により、透光性部材の発光部に近い方の端部と発光部の距離を保ったままレーザ光の照射範囲を大きく助長できるので、発光部のサイズに合せてレーザ光を照射させることができる。
また、本発明の発光装置は、前記構成に加えて、前記透光性部材の前記発光部に近い方の端部に、前記発光部に対する凸面を有する凸レンズ状曲面が形成されていても良い。
前記構成によれば、透光性部材と発光部が離れており、透光性部材の前記発光部に近い方の端部から出射されるレーザ光の照射範囲が発光部のサイズよりも大きくなってしまうような場合でも、凸レンズ状曲面により、発光部に近い方の端部と発光部の距離を保ったままレーザ光の照射範囲を小さく抑制できるので、発光部のサイズに合せて励起光を照射させることができる。
また、本発明の照明装置は、前記構成に加えて、前記発光装置のいずれかを備えていることが好ましい。
以上によれば、小型化を可能としつつ、振動に対する耐性が高い発光装置を備えた照明装置を提供することができる。
また、本発明の車両用前照灯は、前記構成に加えて、前記発光装置と、前記発光部から発生した光を反射することにより、所定の立体角内を進む光線束を形成する反射鏡とを備えていても良い。
前記構成によれば、発光部から発生した光は、反射鏡によって反射され、所定の立体角内を進む光線束が形成される。それゆえ、小型化を可能としつつ、振動に対する耐性が高い発光装置を備えた車両用前照灯を提供することができる。
本発明の発光装置は、以上のように、レーザ光を発生するレーザ光源と、前記レーザ光を透過する材料で構成された透光性部材と、前記レーザ光源から発生し、前記透光性部材を透過するレーザ光が照射されることにより光を発生する発光部とを備えており、前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部が、一体的に固定されているものである。
また、本発明の発光装置の製造方法は、以上のように、前記金型の前記透光性部材形成孔の内部の所定位置に、レーザ光を発生するレーザ光源と、レーザ光が照射されることにより光を発生する発光部とを設置する設置工程と、光透過性を有する熱硬化性樹脂を、前記金型の前記透光性部材形成孔に注入する注入工程と、前記金型を加熱する加熱工程とを含んでいる方法である。
それゆえ、小型化を可能としつつ、振動に対する耐性が高い発光装置などを提供することができる。
本発明における発光装置の実施の一形態の概要構成を示す断面図である。 (a)は、前記発光装置に関し、レーザ光源の一例(LD)の回路図であり、(b)は、前記LDの概観を示す模式図である。 (a)は、前記発光装置の製造工程のうち、嵌合工程を示す模式図であり、(b)は、前記製造工程のうち、接合工程を示す模式図である。 (a)は、前記発光装置の他の実施形態を示す模式図であり、(b)は、前記発光装置のさらに他の実施形態を示す模式図である。 前記発光装置に関し、発光部の製造工程の一例を示す模式図であり、(a)部分は、原材料となる蛍光体粉末を示し、(b)部分は、透光性材料が入ったビーカーを示し、(c)部分は、金型と、完成した発光部を示す。 (a)は、前記発光装置の製造工程のうち、設置工程を示す模式図であり、(b)は、前記製造工程のうち、注入工程及び加熱工程を示す模式図であり、(c)は、完成した発光装置を示す模式図である。 (a)は、前記発光装置に関し、透光性部材の好ましい形態の一例を示す模式図であり、(b)は、前記透光性部材の好ましい形態の他の例を示す模式図である。 (a)は、前記LDの光出射傾向を示す図であり、(b)は、前記発光装置における発光部の一例を示す斜視図であり、(c)は、前記透光性部材の発光部に近い方の端部に凸レンズ状曲面が存在しない場合の出射光の一例を示す図であり、(d)は、前記端部に凸レンズ状曲面が存在する場合の出射光の一例を示す図であり、(e)は、前記端部に凹レンズ状曲が存在しない場合の出射光の一例を示す図であり、(f)は、前記端部に凹レンズ状曲面が存在する場合の出射光の一例を示す図である。 (a)は、前記発光装置に関し、透光性部材のさらに他の一例を示す上面図であり、(b)は、前記透光性部材の側面図であり、(c)は、前記透光性部材における光出射傾向の一例を示す模式図であり、(d)は、前記透光性部材における光出射傾向の他の例を示す模式図であり、(e)は、前記透光性部材における光出射傾向のさらに他の例を示す模式図である。 (a)は、本発明における照明装置の実施の一形態の外観を示す模式図であり、(b)は、前記照明装置の断面図であり、(c)は、本発明における照明装置の他の実施形態の外観を示す模式図であり、(d)は、本発明における照明装置のさらに他の実施形態の外観を示す模式図である。 本発明における照明装置のさらに他の実施形態の概要構成を示す模式図である。 自動車用のヘッドランプに必要なレンズ直径をランプの種類で比較した様子を示す図である。 (a)は、ランプの種類でその性能を比較した図であり、(b)は、従来の自動車用ヘッドランプの外観構成の一例を示す図であり、(c)は、前記発光装置を用いた場合の自動車用ヘッドランプの外観構成の一例を示す図である。 (a)は、本発明における照明装置のさらに他の実施形態であるレーザダウンライトの外観を示す斜視図であり、(b)は、前記レーザダウンライトの全体構成を示す断面図である。
本発明の一実施形態について図1〜図13(c)に基づいて説明すれば、以下の通りである。以下の特定の項目で説明すること以外の構成は、必要に応じて説明を省略する場合があるが、他の項目で説明する構成と同じである。また、説明の便宜上、各項目に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
なお、以下で説明する発光装置(照明装置,車両用前照灯)110〜140及び照明装置(発光装置,車両用前照灯)150〜180などの各形態は、照明装置又は車両用前照灯の発光装置部又は照明装置として説明するが、本発明を具現化した形態はこれらの形態に限られず、照明装置又は車両用前照灯以外の灯具及び照明器具などの発光装置部などとしても適用することができる。
〔1.発光装置の構成及びその製造方法について〕
まず、図1、図3(a)及び(b)、並びに図5の(a)部分〜(c)部分に基づき、本発明の一実施形態である発光装置110の各構成及びその製造方法について説明する。
まず、図1は、発光装置110を、レーザ光の光線を含む平面で切断したときの断面図である。
図1に示すように、発光装置110は、インコヒーレント光(光)L1を発生するものであり、LDチップ(レーザ光源)101、円錐台状集光部(透光性部材)20及び円筒状発光体(発光部)40及び筐体50を備える。
また、LDチップ101は、10個の発光点(レーザ光源)102を有する1チップ10ストライプの半導体レーザ素子(固体レーザ素子)であり、光出力11.2W、動作電圧5V、電流6.4Aで、径9mmのステムに実装されている。
なお、10個の発光点102を有するLDチップ101では、発光点102のサイズや間隔がかなり小さくなるので、バンドルファイバーなどで導光することが難しくなるが、以下で説明するように、円錐台状集光部20などを用いれば、このような問題点を解決することが可能である。
また、発光点102のそれぞれから発生するレーザ光L0の発振波長は、405nmである。
なお、発光点102から発生するレーザ光L0の発振波長は、405nmに限られず、青紫色領域又は青色領域(380nm以上490nm以下)の発振波長を有するものであれば良い。
また、現在の技術では波長380nm以下の良質な短波長レーザを作るのは困難であるが、将来的には380nm以下で発振するように設計されたLDチップ101も光源として採用しても良い。
このLDチップ101を用いて11.2Wで出力させたときの消費電力は32Wである。
これにより、単純計算でLDチップ101の10個の発光点102の合計の光束が、光源全体の光束となるので、後述する1チップ1ストライプのLDチップ(レーザ光源)11のみを用いる場合と比較して光源全体の光束を約10倍程度大きくすることができる。但し、各発光点102におけるレーザの性能は均等であるものとする。
なお、本実施形態では、LDチップ101の数は1つとしているが、LDチップ101の数はこれに限られず、2つ以上用いても良い。
また、レーザ光源は、本実施形態のLDチップ101のように複数のレーザ光源(発光点102)を一体化した1チップ複数ストライプの固体素子光源であっても良いし、以下説明するLDチップ11のように1チップ1ストライプの固体素子光源であっても良い。
次に、円錐台状集光部20は、光入射面(レーザ光源に近い方)201に入射したそれぞれのレーザ光L0を、光照射面(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)202<又は円筒状発光体40の近傍>に導光し、導光した各レーザ光L0を、光照射面202の近傍又は光照射面202において円筒状発光体40に照射するようになっている。
なお、円錐台状集光部20の材料は、レーザ光を透過する材料であれば良く、本実施形態では、石英(SiO)であり、その屈折率は、1.45である。その他に、BK(ボロシリケート・クラウン)7やアクリル樹脂なども好適に使用することができる。
また、円錐台状集光部20は、透過するレーザ光L0を反射する円錐台側面(囲繞構造,光反射側面)203で囲まれた囲繞構造を有しており、レーザ光L0を円錐台側面203により円筒状発光体40の近傍に導光するようになっており、光照射面202の断面積は、光入射面201の断面積よりも小さくなっている。
より具体的には、光入射面201は、径10mm程度の円形状であり、光照射面202は、径2mm程度の円形状である。
なお、円錐台状集光部20の円錐台側面203には、屈折率1.35のフッ素系樹脂(ポリテトラフロオロエチレン)がコーティングされている。側面203にコーティングする材料としては、円錐台状集光部20の屈折率よりも低屈折率の材料であれば良く、また、コーティングせず、直接空気(屈折率は1)と接していても良い。
また、本実施形態では、光入射面201及び光照射面202の断面は、円形状、すなわち、平面状となっているが、平面状でなくても良い。例えば、以下で説明するように、光入射面201へのレーザ光L0と光照射面202からの照射光の角度を変えるために、光入射面201及び光照射面202は、凸レンズ形状又は凹レンズ形状となっていても良く、凸レンズ形状同士、凹レンズ形状同士、又は凸レンズ形状と凹レンズ形状とを組合せた複合型レンズ形状のいずれであっても良い。さらに、光入射面201と、LDチップ101との間にコリメータレンズを設けても良く、そのコリメータレンズの形状は球面に限らず、非球面であってよく、例えば円筒状であってもよい。
また、円錐台状集光部20と円筒状発光体40との間に、GRINレンズ(Gradient Index lens:屈折率勾配変化型レンズ)を設けても良い(例えば、光照射面202にGRINレンズを接合させる)。
GRINレンズは、レンズが凸又は凹の形状をしていなくても、レンズ内部の屈折率勾配によってレンズ作用が生じるレンズである。
よって、GRINレンズを用いれば、例えば、光照射面202を凹面や凸面とすることなく、平面としたままでレンズ作用を生じさせることができる。
また、平面としたままでレンズ作用を生じさせることができるので、円錐台状集光部20の光照射面202にGRINレンズを接合させれば、GRINレンズの端面に円筒状発光体40を隙間無く接合させることができる。
これにより、円筒状発光体40に照射されないレーザ光L0を低減できるので、円筒状発光体40の発光効率をより向上させることができる。
次に、光照射面202と円筒状発光体40との間に放熱部材を設けても良い。
これにより、円筒状発光体40から発生した熱によって、円筒状発光体40が劣化することを防止することができる。
以上で説明した円錐台状集光部20のLDチップ101に対する光結合効率は90%である。
これにより、円錐台側面203により、レーザ光L0を円筒状発光体40の近傍に導光することができる。
また、光照射面202の断面積は、光入射面201の断面積よりも小さくなっているので、LDチップ101のサイズよりもさらに小さい円筒状発光体40にレーザ光を照射させることができる。
そうすると、円筒状発光体40のサイズが小さくなっても、光照射面202の断面積をより小さくすれば、円筒状発光体40の近傍において照射されるレーザ光L0の照射範囲を小さくできるので、円筒状発光体40のさらなる小型化が可能となる。
ここで、「囲繞」とは、LDチップ101から発生するレーザ光L0の光路の周囲を取り囲むことである。
また、「囲繞構造」の例としては、角錐台側面、円錐台側面及び楕円錐台側面のような錐台側面が例示できる。
次に、「囲繞構造により円筒状発光体40に導光する」場合には、円錐台側面203に1回だけ反射して円筒状発光体40の近傍に導光する場合、円錐台側面203に複数回反射して円筒状発光体40の近傍に導光する場合、円錐台側面203に1回も反射することなく円筒状発光体40の近傍に導光する場合のいずれの場合も含まれる。
また、「照射」には、照射範囲のサイズをほぼ一定にして円筒状発光体40にレーザ光L0を照射する場合、照射範囲を拡げつつ円筒状発光体40にレーザ光L0を照射する場合、照射範囲を縮小しつつ円筒状発光体40にレーザ光L0を照射する場合のいずれの場合も含まれる。
本実施形態では、円錐台状集光部20の光照射面202の直近に円筒状発光体40が存在しており、光照射面202のサイズと円筒状発光体40のサイズは同程度である。
よって、円筒状発光体40には、光照射面202の位置におけるレーザ光L0の照射範囲のサイズをほぼ一定に保った状態でレーザ光L0が照射される。
一方、円筒状発光体40のサイズが小さくなっても、円錐台状集光部20の光照射面202の断面積をより小さくすれば、光照射面202若しくはその近傍において照射されるレーザ光L0の照射範囲の拡がりを小さくできるので、円筒状発光体40のサイズに対してレーザ光L0の照射範囲が大きくなってしまうことを抑制することができる。
すなわち、円筒状発光体40のサイズに対してレーザ光L0の照射範囲が大きくなってしまうことを抑制することができる発光装置110を提供することができる。
また、円錐台状集光部20の光入射面201から光照射面202までの距離を調整することで、LDチップ101と、円筒状発光体40とを任意の間隔で空間的に分離することができるので、LDチップ101で発生する熱の影響により、円筒状発光体40が劣化してしまうことを防止することができる。
次に、LDチップ101の各発光点102から発振されるレーザ光L0は、コヒーレントな光であるため、指向性が強く、発光装置110は、円錐台状集光部20により、レーザ光L0を無駄なく集光し、利用することができる。
そのため、LDチップ101の数や、発光点102の数に関わらず、非常に小さな円筒状発光体40を形成することができ、その結果、小型で超高輝度の発光装置110を実現できる。
よって、例えば、このようなLDチップ101をレーザ光源として用いた発光装置110を各種照明器具などに適用することにより、各種照明器具などを小型化できるなど、種々のメリットが生まれる。
次に、円筒状発光体40は、レーザ光L0が照射されると、インコヒーレント光L1を発生する。すなわち、円筒状発光体40は、少なくともレーザ光L0が照射されることによりインコヒーレント光L1を発生する蛍光体を含んでいる。
円筒状発光体40の大きさは、本実施形態では、直径2mm、厚さ1mmであり、円盤状(円筒状)の形態をしている。
なお、発光部の形状としては、この他、例えば、車両用ヘッドランプに用いる場合は、後述する直方体状発光体(発光部)41のように水平方向に長い直方体形状とし、横×縦×高さ=3mm×1mm×1mm程度の大きさとすれば良い。
ここで、円筒状発光体40は、上述したように、少なくとも蛍光体を含んでいるが、単一種の蛍光体のみで構成されていても良いし、複数種の蛍光体で構成されていても良い。
また、円筒状発光体40は、単一種又は複数種の蛍光体を適当な分散媒に分散させて構成しても良い。分散媒は固体が好ましいが、光透過性のある円筒状の容器に蛍光体を封じ込めるような場合には、分散媒を液体としても良い。
分散媒としては、透光性の樹脂材料が好ましく、シリコーン樹脂が例示できる。シリコーン樹脂と蛍光体との割合は、重量比で10:1程度とする。なお、分散媒は、シリコーン樹脂に限定されず、無機ガラス材料をはじめとするガラス材料であってもよいし、有機・無機ハイブリッド材料であっても良い。
ここで、図5の(a)部分〜(c)部分に基づき、円筒状発光体40の製造方法の一例について説明する。
図5の(a)部分は、原材料となる蛍光体粉末が示されており、この蛍光体粉末は、図5の(b)部分に示すビーカー内の光透過性を有する熱硬化性樹脂(透光性材料)と混合・攪拌される。
次に、蛍光体粉末と熱硬化性樹脂との混合物は、図5の(c)部分に示す金型Sの3つの注入孔hのそれぞれに注入される。
その後、金型Sを加熱し、熱硬化性樹脂を硬化させて取り出せば、3つの円筒状発光体40を得ることができる。
以上説明したように、発光装置110は、円錐台状集光部20により、レーザ光L0が円筒状発光体40の近傍に導光(又は集光)されるため、円筒状発光体40の光照射領域のサイズに合せてレーザ光L0を照射させることができる。
また、集光したレーザ光L0のほとんどを円筒状発光体40に照射させることができるので、円筒状発光体40に含まれる蛍光体中で、照射されたレーザ光L0に応じて低エネルギー状態の電子が高エネルギー状態に励起する。
よって、照射されたレーザ光L0に応じて円筒状発光体40からインコヒーレント光L1が発生するので、単一のLDチップ11を用いる場合と比較して発光装置110の高光束・高輝度化を実現することができる。
ここで、後述する実験結果によれば、単純計算で1Wのレーザ光源1つ当たりの、円筒状発光体40から発光するインコヒーレント光L1の光束は、約150lm(ルーメン)程度である。
よって、10個の発光点102(11.2W)によるインコヒーレント光L1の光束は、1680lm程度となる。
ここで、上述したように円錐台状集光部20のLDチップ101に対する光結合効率は90%程度なので、円筒状発光体40からのインコヒーレント光L1の全光束は、1680×0.9=1512lm程度と見積もれる。
これは、後述する高出力の白色LEDの400〜500lm程度と比較して3倍強程度の値であり、700〜1500lmの光束を実現するハロゲンランプと同程度の値であることが分かる。
次に、現実には光の放射は等方的ではないため正確な値の算出は困難であるが、発光点から等方的に光が放射されるとして、光度(単位立体角当たりの光束)は、1512(lm)/4π≒1512/4/3.14(cd)≒120.3(cd)であり、実効口径面積を3.14mm程度、光学系の透過率を0.7とすると、輝度≒120.3(cd)/0.7/3.14(mm)=54.7(cd/mm)≒55(Mcd/m)程度となることが分かる。
これは、後述する後述する高出力の白色LEDの25(Mcd/m)と比較して約2倍強程度の値であることが分かる。
以上によれば、高光束・高輝度を実現でき、円筒状発光体40のサイズを小さくしても、円筒状発光体40のサイズに対してレーザ光L0の照射範囲の拡がりが大きくなってしまうことを抑制することができる発光装置110を提供することができる。
次に、「蛍光体」とは、レーザ光L0を照射することにより低エネルギー状態の電子が高エネルギー状態に励起し、この電子が、高エネルギー状態から低エネルギー状態に遷移することにより、インコヒーレント光L1を発生する物質のことである。
また、蛍光体としては、サイアロン蛍光体(酸窒化物系蛍光体)若しくはIII−V族化合物半導体ナノ粒子蛍光体が好ましいが、セリウム(Ce)で賦活したイットリウム(Y)−アルミニウム(Al)−ガーネット(YAG:Ce)蛍光体などを用いても良い。
ここで、サイアロンは、窒化ケイ素と同様に、結晶構造によりα型とβ型とがある。特に、α−サイアロンは,一般式Si12−(m+n)Al(m+n)16−n(m+n<12,0<m ,n<11;m ,nは整数)であらわされる28原子からなる単位構造の中に2箇所の空隙があり、ここに各種金属を侵入固溶させることが可能であり、希土類元素を固溶させることで,蛍光体になる。カルシウム(Ca)とユーロピウム(Eu)とを固溶させると、YAG:Ceよりも長波長の黄色から橙色の範囲で発光する特性の良い蛍光体が得られる。
また、サイアロン蛍光体は、青紫領域若しくは青色領域(380nm以上490nm以下)の光で励起可能であり,白色LED用の蛍光体などに適している。
次に、サイアロン蛍光体の合成手順を示す。組成は、一般式CaSi12−(m+n)Al(m+n)16−n:Eu(p ,qは、それぞれCa,Euの固溶量、m+n<12,0<m ,n<11;m,nは整数)で表される。あらかじめ実験によりCaの固溶量pとEuの固溶量qの最適値を求め,mおよびnは電荷の中性を保つ条件などから決定する。
また、出発原料として窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化ユーロピウム(Eu)の各粉末を用い、秤量・混合した後に焼結温度1700℃で窒素ガス加圧焼結を行う。その後、これを粉末に崩せば、サイアロン蛍光体を得ることができる。
サイアロン蛍光体は、レーザ光L0に対する劣化耐性が強い蛍光体である。よって、理論的には、円筒状発光体40をサイアロン蛍光体のみで構成すれば、劣化をより効果的に防止することができる。
なお、円筒状発光体40の劣化は、円筒状発光体40に含まれる蛍光体の分散媒(例えば、シリコーン樹脂)の劣化が原因であると考えられる。すなわち、上述のサイアロン蛍光体は、レーザ光L0が照射されると60〜80%の効率で光を発生させるが、残りは熱となって放出される。この熱によって分散媒が劣化すると考えられる。
よって、円筒状発光体40の温度は、円筒状発光体40の劣化の防止の観点からは、130度(セルシウス温度)以下に抑えることが好ましい。
また、分散媒としては、熱耐性の高い分散媒が好ましい。熱耐性の高い分散媒としては、例えば、ガラスなどが例示できる。
また、蛍光体の別の好適な例としては、III−V族化合物半導体のナノメータサイズの粒子を用いた半導体ナノ粒子蛍光体を例示することができる。
半導体ナノ粒子蛍光体の特徴の一つは、同一の化合物半導体(例えばインジュウムリン:InP)を用いても、その粒子径をナノメータサイズに変更することにより、量子サイズ効果によって発光色を変化させることができる点である。例えば、InPでは、粒子サイズが3〜4nm程度のときに赤色に発光する(ここで、粒子サイズは透過型電子顕微鏡(TEM)にて評価した)。
また、この半導体ナノ粒子蛍光体は、半導体ベースであるので蛍光寿命が短く、励起光のパワーを素早く蛍光として放射できるのでハイパワーの励起光に対して耐性が強いという特徴もある。これは、この半導体ナノ粒子蛍光体の発光寿命が10ナノ秒程度と、希土類を発光中心とする通常の蛍光体材料に比べて5桁も小さいためである。
さらに、上述したように、発光寿命が短いため、レーザ光の吸収と蛍光体の発光を素早く繰り返すことができる。その結果、強いレーザ光に対して高効率を保つことができ、蛍光体からの発熱を低減させることができる。
よって、円筒状発光体40が熱により劣化(変色や変形)するのをより抑制することができる。これにより、光の出力が高い発光素子を光源として用いる場合に、本実施形態の発光装置110や、後述する発光装置120〜140などの寿命が短くなるのをより抑制することができる。
ところで、白色光は、等色の原理を満たす3つの色の混色、または補色の原理を満たす2つの色の混色で構成できることが知られているが、この等色または補色の原理に基づきLDチップ101から発振されたレーザ光L0の色と円筒状発光体40が発する光の色とを適切に選択することにより白色光を発生させることができる。
例えば、発光装置110のインコヒーレント光L1を白色とするには、1つの方法は、励起光として青紫色領域の発振波長(380nm以上420nm未満)のレーザ光を用い、円筒状発光体40に含まれる蛍光体として青色蛍光体、緑色蛍光体、及び赤色蛍光体の組合せを採用すれば良い。
また、もう1つの方法は、励起光として青色領域の発振波長(440nm以上490nm以下)のレーザ光、黄色蛍光体又は緑色蛍光体+赤色蛍光体のいずれかの組合せを採用すれば良い。
なお、黄色の蛍光体とは、560nm以上590nm以下の波長を有する光を発する蛍光体である。緑色の蛍光体とは、510nm以上560nm以下の波長を有する光を発する蛍光体である。赤色の蛍光体とは、600nm以上680nm以下の波長を有する光を発する蛍光体である。
次に、図3(a)及び(b)に示すように、本実施形態の発光装置110は、LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40のそれぞれが、筐体上部(第2筐体)50A及び筐体下部(第1筐体)50Bに挟み込まれて1つの筐体50を為し、一体的に固定されている。
筐体50は、例えば、金属(SUS)ブロックからなり、LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40のそれぞれをしっかり保持・固定できるようになっている。また、筐体50は、矩形である必要はない。
このような発光装置110の製造方法の一例としては、以下で説明するように、LDチップ101の下部と嵌合する第1嵌合孔(不図示)、円錐台状集光部20の下部と嵌合する第2嵌合孔(不図示)及び円筒状発光体40の下部と嵌合する第3嵌合孔(不図示)を有する筐体下部(第1筐体)50B、及びLDチップ101の上部と嵌合する第4嵌合孔(不図示)、円錐台状集光部20の上部と嵌合する第5嵌合孔(不図示)及び円筒状発光体40の上部と嵌合する第6嵌合孔(不図示)を有する筐体上部(第2筐体)50Aを用いて製造することができる。
図3(a)は、発光装置110の製造方法の一工程である嵌合工程を示している。
この嵌合工程では、図3(a)に示すように、筐体下部50Bの第1嵌合孔、第2嵌合孔及び第3嵌合孔のそれぞれにLDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40のそれぞれの下部を嵌合させる。
次に、図3(b)は、発光装置110の製造方法の一工程である接合工程を示している。
この接合工程では、図3(b)に示すように、LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体のそれぞれの下部が嵌合された筐体下部50Bに対して、筐体上部50Aの第4嵌合孔、第5嵌合孔及び第6嵌合孔のそれぞれにLDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40のそれぞれの上部が嵌合するように、筐体上部50Aを接合する。
なお、本実施形態では、LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40のみを筐体上部50A及び筐体下部50Bに挟み込んで固定する構成を採用しているが、この他、LDチップ101と光入射面201との間、光照射面202と円筒状発光体40との間に、空気とは屈折率の異なる透光部材や放熱部材を挿入して筐体上部50A及び筐体下部50Bに挟み込んで固定しても良い。
屈折率の異なる透光部材を挿入する場合としては、LDチップ101、LDチップ101から発生したレーザ光L0をコリメートするコリメートレンズ、バンドルファイバーをこの順で接続してバンドルファイバーの光出射端から出射したレーザ光L0を光入射面211から入射するようにした場合などが例示できる。
これにより、光入射面201のサイズを大きくすることなく、LDチップ101の個数を増加させることができる。
その他、屈折率の異なる透光部材を挿入する場合としては、光照射面202と円筒状発光体40との間に凹レンズ、凸レンズ及び上述したGRINレンズのいずれかを設ける場合などが例示できる。
GRINレンズを用いれば、例えば、光照射面202を凹面や凸面とすることなく、平面としたままでレンズ作用を生じさせることができるので、円錐台状集光部20の光照射面202にGRINレンズを接合させれば、GRINレンズの端面に円筒状発光体40を隙間無く接合することができる。
これにより、円筒状発光体40に照射されないレーザ光L0を低減できるので、円筒状発光体40の発光効率をより向上させることができる。
次に、筐体上部50Aと筐体下部50Bは、ステンレス(SUS)製である。また、筐体上部50Aと筐体下部50Bの接合方法は、例えば、接着、ネジ等による機械的な締結の他、溶着、溶接などが例示できる。
以上により、本実施形態の発光装置110のように、LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40のそれぞれが独立した構成要素である場合でも、筐体上部50A及び筐体下部50Bに挟み込むことによって簡単に、LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40を一体的に固定することができる。
よって、LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40の相対的な位置関係がずれない、若しくは、ずれにくいので、発光装置110の振動に対する耐性を高くすることができる。
なお、「LDチップ101、円錐台状集光部20及び円筒状発光体40を一体的に固定する方法」としては、円錐台状集光部20の光入射面201や光照射面202に嵌合孔などを設けて円筒状発光体40やLDチップ101の全部又は一部を対応する嵌合孔に嵌合させる方法、円錐台状集光部20の光入射面201や光照射面202の表面に円筒状発光体40やLDチップ101を接合させる方法などの他、後述するLDチップ101及び円筒状発光体40のいずれか一方、又は両方を円錐台状集光部20の内部に封止する方法などが例示できる。
以上により、円筒状発光体40の小型化を可能としつつ、振動に対する耐性が高い発光装置110を提供することができる。
〔2.レーザ光源の概要構成について〕
次に、図2(a)及び(b)に基づき、レーザ光源の具体例について説明する。
図2(a)は、レーザ光源の一例であるLDチップ(レーザ光源)11の回路図であり、図2(b)は、LDチップ11の概観を示す模式図である。
図2(a)及び(b)に示すように、LDチップ11は、カソード電極19、基板18、クラッド層113、活性層111、クラッド層112、アノード電極17がこの順に積層された構成である。
基板18は、半導体基板であり、本願のように蛍光体を励起する為の青色〜紫外の励起光を得る為にはGaN、サファイア、SiCを用いることが好ましい。一般的には、半導体レーザ用の基板としては、その他には、Si、GeおよびSiC等のIV属半導体、GaAs、GaP、InP、AlAs、GaN、InN、InSb、GaSbおよびAlNに代表されるIII−V属化合物半導体、ZnTe、ZeSe、ZnSおよびZnO等のII−VI属化合物半導体、ZnO、Al、SiO、TiO、CrOおよびCeO等の酸化物絶縁体、並びに、SiNなどの窒化物絶縁体のいずれかの材料が用いられる。
アノード電極17は、クラッド層112を介して活性層111に電流を注入するためのものである。
カソード電極19は、基板18の下部から、クラッド層113を介して活性層111に電流を注入するためのものである。なお、電流の注入は、アノード電極17・カソード電極19に順方向バイアスをかけて行う。
活性層111は、クラッド層113及びクラッド層112で挟まれた構造になっている。
また、活性層111およびクラッド層の材料としては、青色〜紫外の励起光を得る為にはAlInGaNから成る混晶半導体が用いられる。一般に半導体レーザの活性層・クラッド層としては、Al、Ga、In、As、P、N、Sbを主たる組成とする混晶半導体が用いられ、そのような構成としても良い。また、Zn、Mg、S、Se、TeおよびZnO等のII−VI属化合物半導体によって構成されていてもよい。
また、活性層111は、注入された電流により発光が生じる領域であり、クラッド層112及びクラッド層113との屈折率差により、発光した光が活性層111内に閉じ込められる。
さらに、活性層111には、誘導放出によって増幅される光を閉じ込めるために互いに対向して設けられる表側へき開面114・裏側へき開面115が形成されており、この表側へき開面114・裏側へき開面115が鏡の役割を果す。
ただし、完全に光を反射する鏡とは異なり、誘導放出によって増幅される光の一部は、活性層111の表側へき開面114・裏側へき開面115(本実施の形態では、便宜上表側へき開面114とする)から出射され、励起光L0となる。なお、活性層111は、多層量子井戸構造を形成していてもよい。
なお、表側へき開面114と対向する裏側へき開面115には、レーザ発振のための反射膜(図示せず)が形成されており、表側へき開面114と裏側へき開面115との反射率に差を設けることで、低反射率端面である、例えば、表側へき開面114より励起光L0の大部分を発光点103から照射されるようにすることができる。
クラッド層113・クラッド層112および活性層111などの各半導体層との膜形成については、MOCVD(有機金属化学気相成長)法やMBE(分子線エピタキシー)法、CVD(化学気相成長)法、レーザアブレーション法、スパッタ法などの一般的な成膜手法を用いて構成できる。各金属層の膜形成については、真空蒸着法やメッキ法、レーザアブレーション法、スパッタ法などの一般的な成膜手法を用いて構成できる。
〔3.発光装置のその他の構成例について〕
次に、図4(a)及び(b)、並びに図6(a)〜(c)に基づき、本発明の他の実施形態である発光装置120及びその製造方法、並びに本発明のさらに他の実施形態である発光装置130の各構成について説明する。
図4(a)は、発光装置110の円錐台状集光部20に替えて、円錐台状集光部(透光性部材)21を採用した発光装置120の構成を示している。
なお、本実施形態では、円錐台状集光部21を例にとって説明するが、集光部の形状はこれに限られず、円錐台状、角錐台状など様々な形状を採用することができる。
また、円錐台状集光部21の材料は、レーザ光を透過する材料であれば良く、本実施形態では、石英(SiO)であり、その屈折率は、1.45である。
また、円錐台状集光部21の円錐台側面(囲繞構造,光反射側面)213には、屈折率1.35のフッ素系樹脂(ポリテトラフロオロエチレン)がコーティングされている。
図4(a)に示すように、発光装置120は、インコヒーレント光L1を発生するものであり、円錐台状集光部21以外の構成は、上述した発光装置110と同じである。
しかしながら、本実施形態の発光装置120では、LDチップ101は、円錐台状集光部21の内部に封止されている。
これにより、円錐台状集光部21の内部にLDチップ101を封止して固定しているので、簡単に、円錐台状集光部21とLDチップ101との相対的な位置関係を固定することができる。
また、円錐台状集光部21の内部にLDチップ101が存在するので、LDチップ101のサイズの分だけ発光装置120のサイズを小さくすることができる。
また、LDチップ101を実装するステムには、通常、LDチップ101を保護するための保護キャップが設けられているが、この保護キャップはあっても無くても良い。
保護キャップが無いステムに実装されたLDチップ101が封止された円錐台状集光部21によれば、無理やり分解すると、LDチップ101のボンディングワイヤーがきれてしまうので、発光装置120の悪用を防止することができる。
また、発光装置120は、さらに、円筒状発光体40は、円錐台状集光部21の内部に封止されている。
これにより、円錐台状集光部21の内部に円筒状発光体40を封止して固定しているので、簡単に、円錐台状集光部21と円筒状発光体40との相対的な位置関係を固定することができる。
また、円錐台状集光部21の内部に円筒状発光体40が存在するので、円筒状発光体40のサイズの分だけ発光装置120のサイズを小さくすることができる。
以上のような発光装置120の製造方法としては、例えば、図6(a)に示すような透光性部材形成孔h3を有する金型下部(金型)SB及び金型上部(金型)SAを用いる方法が例示できる。
金型下部SB及び金型上部SAは、樹脂モールド用金型を使用する。
図6(a)は、発光装置120の製造方法の一工程である設置工程を示している。
この設置工程では、図6(a)に示すように、金型下部SBの透光性部材形成孔h3の内部の所定位置にLDチップ101及び円筒状発光体40のそれぞれを設置(セット)する。
次に、図6(b)は、発光装置120の製造方法の一工程である注入工程及び加熱工程を示している。
上述した設置工程の後、金型上部SAと金型下部SBとが接合され、図6(b)に示す状態とした後、注入工程では、金型上部SAに設けられた充填孔h1より、熱硬化性の透光性材料として光透過性を有する熱硬化性樹脂を注入する。このとき、透光性部材形成孔h3の内部に充分な量の熱硬化性樹脂を注入する必要がある。
熱硬化性の透光性材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、有機無機ハイブリッド材料などが例示できる。
なお、金型上部SAに設けられた空気孔h2は、充填孔h1より光透過性を有する熱硬化性樹脂を注入する際に邪魔となる空気を抜くための孔である。
次に、上述した注入工程の後、金型上部SA及び金型下部SBは、加熱され、これにより、透光性部材形成孔h3の内部の熱硬化性樹脂が硬化される。
その後、金型上部SA及び金型下部SBの接合状態を解除し、円錐台状集光部21の内部にLDチップ101及び円筒状発光体40を含む、図6(c)に示す発光装置120を取り出す。
以上説明した設置工程、注入工程、過熱工程により、発光装置120を製造することができる。
次に、LDチップ101は、上述したように、10個の発光点102を有する1チップ10ストライプの半導体レーザ素子であり、出力11.2W、動作電圧5V、電流6・4Aで、径9mmのステムに実装されている。
なお、10個の発光点102を有するLDチップ101では、発光点102のサイズや間隔がかなり小さくなるので、バンドルファイバーなどで導光することが難しくなるが、以下で説明するように、円錐台状集光部21などを用いれば、このような問題点を解決することが可能である。
また、発光点102から発生するレーザ光L0の発振波長は、405nmである。
なお、発光点102から発生するレーザ光L0の発振波長は、405nmに限られず、青紫色領域又は青色領域(380nm以上490nm以下)の発振波長を有するものであれば良い。
このLDチップ101を用いて11.2Wで出力させたときの消費電力は32Wである。
これにより、単純計算でLDチップ101の10個の発光点102の合計の光束が、光源全体の光束となるので、上述した1チップ1ストライプのLDチップ11のみを用いる場合と比較して光源全体の光束を約10倍程度大きくすることができる。但し、各発光点102におけるレーザの性能は均等であるものとする。
なお、本実施形態では、LDチップ101の数は1つとしているが、LDチップ101の数はこれに限られず、2つ以上用いても良い。
また、レーザ光源は、本実施形態のLDチップ101のように複数のレーザ光源(発光点102)を一体化した1チップ複数ストライプの固体素子光源であっても良いし、LDチップ11のように1チップ1ストライプの固体素子光源であっても良い。
次に、円錐台状集光部21は、LDチップ101から発生し、円錐台状集光部21の内部を透過するレーザ光L0を、円筒状発光体40の近傍に導光し、導光したレーザ光L0を円筒状発光体40に照射するようになっている。
なお、円錐台状集光部21の材料やコーティングは、上述したとおりである。
また、円錐台状集光部21は、透過するレーザ光L0を反射する円錐台側面(光反射側面,囲繞構造)213で囲まれた囲繞構造を有しており、レーザ光L0を円錐台側面213により円筒状発光体40の近傍に導光するようになっており、円錐台頂部(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)212の断面積は、円錐台底面(レーザ光源に近い方)211の断面積よりも小さくなっている。
より具体的には、円錐台底面211は、径10mm程度の円形状であり、円錐台頂部212は、径2mm程度の円形状である。
以上で説明した円錐台状集光部21のLDチップ101に対する光結合効率は90%である。
なお、円錐台状集光部21の作用効果等については、上述した円錐台状集光部20と、ほぼ同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
次に、円筒状発光体40については、上述したとおりである。なお、発光部の形状としては、この他、例えば、車両用ヘッドランプに用いる場合は、上述のように、直方体状発光体41を用いることができる。
以上より、発光装置120は、レーザ光L0が円錐台状集光部21により導光(又は集光)されるため、円筒状発光体40の光照射領域のサイズに合せてレーザ光L0を照射させることができる。
また、集光したレーザ光L0のほとんどを照射させることができるので、円筒状発光体40に含まれる蛍光体中で、照射されたレーザ光L0に応じて低エネルギー状態の電子が高エネルギー状態に励起する。
よって、照射されたレーザ光L0に応じて円筒状発光体40からインコヒーレント光L1が発生するので、単一のLDチップ11を用いる場合と比較して発光装置120の高光束・高輝度化を実現することができる。
以上によれば、高光束・高輝度かつ長寿命を実現でき、円筒状発光体40のサイズに対してレーザ光L0の照射範囲の拡がりが大きくなってしまうことを抑制することができる発光装置120を提供することができる。
また、蛍光体としては、上述した、サイアロン蛍光体、若しくはIII−V族化合物半導体ナノ粒子蛍光体が好ましいが、上述した、YAG:Ce蛍光体などを用いても良い。
次に、図4(b)は、発光装置110の円錐台状集光部20に替えて、封止部材(透光性部材)22を採用した発光装置130の構成を示している。
すなわち、透光性部材は、発光装置120の円錐台状集光部20のようにレーザ光L0を導光したり、集光したりするものではなく、本実施形態の封止部材22のように、単に、LDチップ101及び円筒状発光体40を、封止部材側面223の内部に封止するためのものであっても良い。
なお、発光装置130のその他の構成や製造方法などについては、ほぼ上述した発光装置120と同じなので、その説明は省略する。
〔4.導光照射部材の好ましい形態〕
次に、図7(a)及び(b)に基づき、本発明の透光性部材の好ましい形態の例である等距離配置用集光部(透光性部材)23及び徳利状集光部24(透光性部材)の各構造について説明する。
まず、図7(a)に示す図は、鉛直方向上側から見たときの、発光装置140の等距離配置用集光部23の断面図(すなわち、等距離配置用集光部23を水平面で切ったときの断面図)である。
等距離配置用集光部23の楕円錐台頂部(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)232には、円筒状発光体40を嵌合させるための断面円形状の嵌合孔(不図示)が設けられており、この嵌合孔に円筒状発光体40を嵌合させている。
また、等距離配置用集光部23の等距離曲面(レーザ光源に近い方,透光性部材の一端)231は、水平面で切ったときの切断線が、円筒状発光体40の中心Oから等距離にある円弧Cに沿うような断面形状となっている。
言い換えれば、楕円形状の楕円錐台底面を円弧Cに沿うように折り曲げたような断面形状である。
なお、楕円錐台側面(光反射側面,囲繞構造)233は、LDチップ101から発生するすべてのレーザ光L0の光路の周囲を取り囲んでいる。
これにより、複数のLDチップ101のそれぞれを円筒状発光体40の中心Oから等距離の位置に配置し、かつ複数のLDチップ101の向きを円筒状発光体40の中心に向けるようにすれば、LDチップ101が発するレーザ光L0の利用効率(結合効率=等距離配置用集光部23の他端からの出射光/等距離配置用集光部23の一端からの入射光)をほぼ最大にすることができる。
また、このとき、複数のLDチップ101から発生する各レーザ光L0の光学的距離をほぼ共通にすることができる。よって、例えば、複数のLDチップ101から発生する各レーザ光L0の位相を揃えることによりレーザ光L0の強度をより強めることができる。
ここで、等距離曲面231のその他の断面形状の例としては、透光性部材のLDチップ11に近い方の端部を所定の水平面で切ったときの切断線が、円筒状発光体40の中心Oから等距離にある複数の線分からなる折れ線で構成されるような断面形状などを例示することができる(不図示)。
次に、図7(b)に示す図は、鉛直方向上側から見たときの徳利状集光部(透光性部材)24の断面図(すなわち、徳利状集光部24を水平面で切ったときの断面図)である。
但し、徳利状集光部24は、その徳利状口部(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)242近傍の構造がポイントとなっているため、LDチップ101側は省略し、図示していない。
なお、徳利状側面(光反射側面,囲繞構造)243は、LDチップ101から発生するすべてのレーザ光L0の光路の周囲を取り囲んでいる。
徳利状集光部24は、上述した円錐台状集光部21(破線で示している)とほぼ同一構造であるが、徳利状集光部24の徳利状口部242近傍の構造が少し異なっている。
すなわち、徳利状集光部24の徳利状側面243は、徳利状口部242の近傍で内側に凸な曲面となっている。
なお、徳利状集光部24の徳利状口部242には、円筒状発光体40を嵌合させるための断面円形状の嵌合孔(不図示)が設けられており、この嵌合孔に円筒状発光体40を嵌合させている。
ここで、図7(b)に破線で示す円錐台状集光部21のように、円錐台側面213の母線が直線である錐台状の円錐台状集光部21の場合、レーザ光L0が円錐台側面213に対して複数回反射した結果、円錐台頂部212の近傍で、点Rに入射するレーザ光L0の円錐台側面213への入射角θが小さくなってしまう。
よって、点Rに入射したレーザ光L0は、その後、反射角θで反射してレーザ光LBの方向に進み、円筒状発光体40に照射されずに逃げてしまう。
しかしながら、図7(b)に示す徳利状集光部24のように徳利状口部242の近傍で徳利状側面243を内側に凸な曲面とすれば、徳利状側面243の点Rに入射するレーザ光L0の入射角θを、入射角θよりも大きくして反射角θで反射させてレーザ光LAの方向に進ませることができる。
これにより、点Rに入射するレーザ光L0が円筒状発光体40に照射されずに逃げてしまうことを抑制することができる。よって、円筒状発光体40の発光効率をより向上させることができる。
〔5.透光性部材の発光部に近い方の端部の形状の選定方法〕
次に、図8(a)〜(f)に基づき、透光性部材の発光部に近い方の端部の形状の選定方法について説明する。
まず、図8(a)に示すようにLDチップ101(の先端部の大きな直方体の上にある小さな直方体)を水平に設置した時、LDチップ101から放射されるレーザ光L0は、縦(鉛直方向)に長く、横(水平方向)に短い楕円錐状となる光出射傾向を示す。
ここで、LDチップ101の発光点102から放射されるレーザ光L0は、縦横比(アスペクト比)が非常に大きい(例えば、水平方向で5度、垂直方向で30度)ものとし、LDチップ101の各発光点102から発生するレーザ光L0の重ね合わせが楕円錐状となる光出射傾向を示しているものとする。
一方、図8(b)に示すように直方体状発光体(発光部)41は、鉛直方向に短く、水平方向に長い直方体形状である。
そうすると、直方体状発光体41の発光効率を高くするためには、縦に長い楕円錐状に広がるレーザ光L0を、鉛直方向に短く水平方向に長いレーザ光L0に変換する光学部品が必要となる。
次に、上述した等距離配置用集光部23を採用したときの光出射傾向について説明する。
まず、図8(c)に示す状態は、凸レンズ状曲面30が存在しない場合の等距離配置用集光部23の出射光の光出射傾向のパターンとして、円錐台頂部(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)232の水平方向の幅が比較的大きくレーザ光L0の水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の水平方向の幅より大きい場合を示している。このような場合としては、直方体状発光体41の水平方向の幅よりも円錐台頂部232の水平方向の幅が大きい場合などが好例である。
また、円錐台頂部232の水平方向の幅が直方体状発光体41の水平方向の幅よりも小さい場合でも、等距離配置用集光部23の形状によっては、レーザ光L0の水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の水平方向の幅より大きくなる場合が生じうる。
例えば、円錐台頂部232が平面で構成されている場合、円錐台頂部232から出射されるレーザ光L0は、通常平行光であることはあり得ず、若干なりとも拡がって出射される。
よって、円錐台頂部232の水平方向の幅と直方体状発光体41の水平方向の幅の大小関係のみならず、円錐台頂部232から直方体状発光体41までの距離が離れていれば(離して直方体状発光体41を設置すれば)、レーザ光L0の水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の水平方向の幅より大きくなり得る。
次に、図8(e)に示す状態は、凹レンズ状曲面31が存在しない場合の等距離配置用集光部23の出射光の光出射傾向のパターンとして、円錐台頂部232の水平方向の幅が比較的小さくレーザ光L0の水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の幅より小さい場合を示している。
このような場合としては、直方体状発光体41の水平方向の幅よりも円錐台頂部232の水平方向の幅が極端に小さい場合などが好例である。
また、直方体状発光体41の水平方向の幅よりも円錐台頂部232の水平方向の幅が極端に小さくなくても、直方体状発光体41の水平方向の幅が円錐台頂部232の水平方向の幅と同程度の大きさである場合に等距離配置用集光部23の光学設計を工夫することによって円錐台頂部232から出射されるレーザ光L0がほぼ平行光となった場合などにも、レーザ光L0の水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の水平方向の幅より小さくなり得る。
ここで、図8(d)に示す凸レンズ状曲面(発光部に近い方の端部)30は、鉛直方向(紙面の表裏方向)に軸を持ち、凸部を直方体状発光体41側に向けた凸レンズであり、レーザ光L0の直方体状発光体41に対する水平方向の拡がりを小さくする機能を有する光学部品である。
よって、図8(c)に示すようにレーザ光L0の水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の水平方向の幅より大きい場合は、等距離配置用集光部23と直方体状発光体41の間に、すなわち、円錐台頂部232として凸レンズ状曲面30を設ければ良い。
なお、凸レンズ状曲面30に替えて、等距離配置用集光部23の他端に凸レンズ作用をもつ上述したGRINレンズを取り付けても良い。
GRINレンズを用いれば、例えば、円錐台頂部232を凹面や凸面とすることなく、平面としたままでレンズ作用を生じさせることができるので、GRINレンズの端面に直方体状発光体41を隙間無く接合することができる。
これにより、直方体状発光体41に照射されないレーザ光L0を低減できるので、直方体状発光体41の発光効率をより向上させることができる。
一方、図8(f)に示す凹レンズ状曲面(発光部に近い方の端部)31は、鉛直方向に軸を持ち、凹部を直方体状発光体41側に向けた凹レンズであり、レーザ光L0の直方体状発光体41に対する水平方向の拡がりを大きくする機能を有する光学部品である。
よって、図8(e)に示すようにレーザ光L0の水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の光照射領域の水平方向の幅より小さい場合は、等距離配置用集光部23と直方体状発光体41の間に、すなわち、円錐台頂部232として凹レンズ状曲面31を設ければ良い。
なお、凹レンズ状曲面31に替えて、等距離配置用集光部23の他端に凹レンズ作用をもつ上述したGRINレンズを取り付けても良い。
これにより、直方体状発光体41に照射されないレーザ光L0を低減できるので、直方体状発光体41の発光効率をより向上させることができる。
また、発光部の照射領域の形状に応じて、任意の軸を持つ凹面及び凸面を有するレンズ状曲面を一体化した複合レンズ状曲面、任意の軸を持つ凸面及び凸面を有するレンズ状曲面を一体化した複合レンズ状曲面、任意の軸を持つ凹面及び凹面を有するレンズ状曲面を一体化した複合レンズ状曲面などを採用しても良い。
これにより、発光部の光照射領域の形状に応じて適切な複合レンズ状曲面を採用することで、発光部の発光効率を高めることができる。
〔5.透光性部材の発光部側の端部での光出射傾向とレンズとの関係〕
次に、図8(a)及び図9(a)〜(e)に基づき、透光性部材のさらに他の一例である角錐台状集光部(透光性部材)25の光照射面(発光部に近い方,発光部に近いほうの端部)252での光出射傾向とレンズとの関係について説明する。
まず、図9(a)〜(e)に基づき、各LDチップ101の向きと、角錐台状集光部25の光照射面252から出射する各出射光LCの光出射傾向について説明する。
ところで、レーザ光L0を角錐台状集光部25の角錐台側面(光反射側面,囲繞構造)253で全反射させる観点からは、各LDチップ101の向きは、図9(c)に示すように、各LDチップ101の向きを水平にした状態(図8(a)の状態)とすることが好ましいが、ここでまず、その理由について説明する。
これは、図9(a)に示す角錐台状集光部25の上面におけるLDチップ101側の対頂角θよりも、図9(b)に示す角錐台状集光部25の側面における上面側の対頂角φの方が大きいからである。
すなわち、レーザ光L0を角錐台状集光部25の角錐台側面253で全反射させる観点からは、レーザ光L0が角錐台状集光部25の角錐台側面253に入射する角度はなるべく小さい方が良い(角錐台側面253に対する入射角は大きいほうが良い)。
例えば、図9(a)に示すレーザ光L0は、角錐台側面253に対する入射角θが小さくなりすぎた結果、全反射せずに角錐台状集光部25の外に抜けてしまった様子を示している。
一方、図9(b)に示すレーザ光L0は、角錐台側面253への入射角φが大きいので、全反射している。
言い換えれば、レーザ光L0は、水平方向に長く、鉛直方向に短い断面形状の角錐台状集光部25の水平方向に対して逃げる確率が高く、鉛直方向に対して逃げる確率が小さい。
そうすると、各LDチップ101から発生するレーザ光L0の角錐台底面251近傍の照射範囲は、図9(c)に示すように、鉛直方向に長く、水平方向に短くなるようにすることが好ましいと考えられる。
ところで、このように(図9(c)に示すように)、各LDチップ101の向きを水平にした状態(図8(a)の状態)では、以下で説明する各LDチップ101の向きを水平にした状態から90度回転させた場合(図9(d)の場合)と比較して角錐台状集光部25の光照射面252から出射する各出射光LCは、水平方向の拡がりが小さく、鉛直方向の拡がりが大きくなる傾向を示す。
従って、このような場合は、光照射面252を鉛直方向の軸を持つ凹レンズと水平方向に軸を持つ凸レンズとを一体化した凹凸複合レンズ形状(なお、この凹凸複合レンズ形状については、ここでは、特に図示しない)とすれば良い。
これにより、光照射面252から出射される各出射光LCの拡がりが水平方向に小さく、鉛直方向に大きくなる場合でも、凹凸複合レンズ形状で、その形状に合せて直方体状発光体41の水平方向のサイズ及び鉛直方向のサイズに合せて直方体状発光体41に各レーザ光L0由来の出射光LCが分散して照射されるようにすることができる。
次に、図9(d)に基づき、光照射面252から出射する各出射光LCの水平方向の拡がりと鉛直方向の拡がりとの関係が、上述した図9(c)の場合と、逆になる場合について説明する。
なお、図9(d)は、角錐台状集光部25の光照射面252における光出射傾向の他の例を示す模式図である。
図9(d)は、各LDチップ101の向きを、水平にした状態(図8(a)の状態)から90度回転させた状態で発生する各レーザ光L0を角錐台状集光部25の角錐台底面251側から発生させた様子を示している。
このとき、各LDチップ101から発生する各レーザ光L0は、縦横比(アスペクト比)が、鉛直方向に5度、垂直方向に30度と、水平に長く、縦に短い楕円状の照射面を有する光となる。
このため、角錐台状集光部25の光照射面252から出射する各出射光LCは、水平方向の拡がりが比較的大きく、鉛直方向の拡がりが比較的小さくなる傾向を示す。
そうすると、例えば、図9(d)のような場合、角錐台状集光部25の光照射面252から出射される出射光LCの水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の水平方向の幅よりも大きくなり、出射光LCの鉛直方向の拡がりが、直方体状発光体41の鉛直方向の幅よりも小さくなってしまう場合が生じ得る。
このような場合、直方体状発光体41に照射されないレーザ光L0の一部や、直方体状発光体41にレーザ光L0が照射されない部分が生じ得るため、直方体状発光体41発光効率が低下してしまうという問題点が生じる。
よって、このような場合は、上述した凹凸複合レンズ形状とは逆に、鉛直方向に軸を持つ凸面を有する凸レンズと、水平方向に軸を持つ凹面を有する凹レンズを一体化した凸凹複合レンズ形状(なお、この凸凹複合レンズ形状については、ここでは、特に図示しない)を採用する必要がある。
上述したように、光照射面252の出射光LCの拡がりは、凸面に対して抑制され、凹面に対して助長される。
よって、光照射面252から出射される各出射光LCの拡がりが水平方向に大きく、鉛直方向に小さくなる場合でも、鉛直方向に軸を持つ凸面を有する凸レンズと、水平方向に軸を持つ凹面を有する凹レンズを一体化した凸凹複合レンズ形状で、その形状に合せて直方体状発光体41の水平方向のサイズ及び鉛直方向のサイズに合せて、直方体状発光体41に出射光LCが照射されるようにすることができる。
次に、図9(e)に基づき、各LDチップ101の向きと、角錐台状集光部25の光照射面252から出射する各出射光LCの光出射傾向のさらに他の例について説明する。
なお、図9(e)は、角錐台状集光部25の光照射面252における光出射傾向のさらに他の例を示す模式図である。
図9(e)は、各LDチップ101の向きを水平にした状態(図8(a)の状態)と、水平にした状態から90度回転させた状態とを交互に配列した場合に、発生する各レーザ光L0を角錐台状集光部25の角錐台底面251側から発生させた様子を示している。
このとき、角錐台状集光部25の光照射面252から出射する各出射光LCは、水平方向の拡がりが比較的大きく、鉛直方向の拡がりも比較的大きくなる傾向を示す。
そうすると、例えば、図9(e)のような場合、角錐台状集光部25の光照射面252から出射される出射光LCの水平方向の拡がりが、直方体状発光体41の水平方向の幅よりも大きくなり、また、出射光LCの鉛直方向の拡がりも、直方体状発光体41の鉛直方向の幅よりも大きくなってしまう場合が生じ得る。
このような場合、直方体状発光体41に照射されないレーザ光L0が生じ得るため、直方体状発光体41の発光効率が低下してしまうという問題点が生じる。
よって、このような場合は、例えば、水平方向に軸を持つ凸面を有する凸レンズと、鉛直方向に軸を持つ凸面を有する凸レンズを一体化した複合凸レンズ形状(なお、この複合凸レンズ形状については、ここでは、特に図示しない)を採用する必要がある。
上述したように、光照射面252からの出射光の拡がりは、凸レンズを採用すれば、抑制される。
よって、光照射面252から出射される各出射光LCの拡がりが水平方向に大きく、鉛直方向にも大きくなる場合でも、水平方向に軸を持つ凸面を有する凸レンズと、鉛直方向に軸を持つ凸面を有する凸レンズを一体化した複合凸レンズ単体で、その形状に合せて直方体状発光体41の水平方向のサイズ及び鉛直方向のサイズに合せて直方体状発光体41に各出射光LCが照射されるようにすることができる。
なお、以上では、各LDチップ101からのレーザ光L0の照射範囲が、すべて同一の向きで鉛直方向に長い場合(図9(c))、すべて同一の向きで水平方向に長い場合(図9(d))、鉛直方向に長い照射範囲のものと、水平方向に長い照射範囲のものとを交互に並べた場合(図9(e))の3つの形態について説明した。
しかしながら、各LDチップ101の向きや配列方法はここで説明した3つの形態に限られず、例えば、各LDチップ101の向きがばらばらな場合など様々な形態が本発明の範疇に含まれることは言うまでも無い。
すなわち、各LDチップ101の向きは、任意の向きで合って良く、また、各LDチップ101の全部又は一部の向きが揃っていても良いし、各LDチップ101の向きが全くばらばらであっても良い。
〔6.照明装置の概要構成について(その1)〕
次に、図10(a)〜(c)に基づき、本発明の照明装置の一実施形態である照明装置150、照明装置160及び照明装置170のぞれぞれの概要構成について説明する。
まず、図10(a)は、照明装置150の外観を示す模式図であり、図10(b)は、照明装置150の鉛直軸を通る平面で切断したときの断面図である。
図10(a)及び(b)に示すように、照明装置150は、上述した発光装置120を備えており、キャップ60、端子151、口金152、定電流回路153、導線154、155及び156を備える構成である。
キャップ60は、発光装置120を固定、保持するためのものである。キャップ60は、光透過性を有する材料で構成しても良いし、光透過性を有さない材料で構成しても良い。
端子151及び口金152は照明装置150に電力を供給するものである。導線154は、定電流回路153を介して端子151に接続されている。一方、導線155、口金152に接続されている。
定電流回路153は、LDチップ101を発光させるために必要な所定の電流をLDチップ101に供給する(流す)ための回路である。
以上により、円筒状発光体40の小型化を可能としつつ、振動に対する耐性が高い照明装置150を提供することができる。
次に、図10(c)に示す照明装置160は、白熱電球型の照明装置の一例であり、照明装置150のキャップ60に替えてガラス球70が用いられている点のみが照明装置150と異なっているだけである。
ガラス球70は、光透過性を有する透明ガラス又はすりガラスなどで構成される。
また、図10(d)に示す照明装置170は、ハロゲンランプ型の照明装置の一例であり、照明装置150のキャップ60に替えてガラス球80が用いられている点のみが照明装置150と異なっているだけである。ガラス球80は、光透過性を有する透明ガラスなどで構成される。なお、照明装置170を、ハロゲンランプと互換可能とするには、JIS規格(Japanese Industry Standard)を満たすように設計する必要があることは言うまでも無い。
以上説明した、照明装置150〜170では、上述した発光装置120を用いた例を示しているが、発光装置130などの他の発光装置を用いることも可能である。
以上にように、定電流回路153を一体化し、口金152などを備えることにより、これまで使用されてきた白熱電球、ハロゲンランプ、HIDランプなどと互換可能な照明装置を実現することができる。
また、副次的な効果として、照明装置150〜170では、分解不可能な形で一体化することによって、高出力発振が可能なLDチップ101そのものを単独で取り出すことができないようにすることができる。
よって、照明装置150〜170から発光装置120(又はLDチップ101)だけを取り出して悪用したりすることを防ぐことができる。
例えば、上述したように、保護キャップが無いステムに実装されたLDチップ101が封止された円錐台状集光部21を無理やり分解すると、LDチップ101のボンディングワイヤーがきれてしまうので、発光装置120(又はLDチップ101)の悪用を防止することができる。
〔7.照明装置の概要構成について(その2)〕
次に、図11に基づき、本発明の一実施形態である照明装置180について説明する。
図11に示す反射鏡90及び透明板91以外の構成は、図4(a)に示す発光装置120の構成と同じなので、その説明は省略する。
まず、反射鏡90は、円筒状発光体40から出射したインコヒーレント光L1(以下、単に「光」という)を反射することにより、所定の立体角内を進む光線束を形成するものである。すなわち、反射鏡90は、円筒状発光体40からの光を反射することにより、照明装置180の前方へ進む光線束を形成する。この反射鏡90は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された曲面形状(カップ形状)の部材であり、反射した光の進行方向に開口している。
また、本実施形態では、反射鏡90は半球状であり、その中心が焦点位置となる。さらに、反射鏡90の開口部は、反射鏡90にて反射した光の進行方向に対して垂直な平面(反射鏡90の、照明装置180の外部に出射される光の進行方向に垂直な平面)で、かつ、反射鏡90の中心を含む開口面を有している。
さらに、開口面の面積は、2000mmより小さく(開口面の直径(光学系直径)は、50mmより小さく)なっている。すなわち、反射鏡90にて反射した光が出射される方向(車両の真正面)から見たときの反射鏡90の大きさが2000mmより小さい。なお、ここでは、開口面の面積をが、2000mmよりも小さいとしたが、より好ましくは、1500mm(直径43.7mm)より小さくしても良い。
例えば、従来のハロゲンランプをハイビーム用のヘッドランプとして用いた場合に、開口面の面積を2000mmよりも小さくすると、ハイビームとして規定された光度範囲を満たす光を出射できない場合が生じ得るという問題点がある。
しかしながら、照明装置180では、後述するように、円筒状発光体40の輝度を、ハロゲンランプで実現できる最大輝度である25cd/mmより大きくできるため、開口面の面積を2000mmより小さくしても、ハイビームとして規定された光度範囲を満たす光を出射することができる。
また、高輝度光源として輝度75cd/mm程度のHIDランプがあるが、HIDランプには瞬時点灯性に優れないという課題があり、ハイビーム用としてのヘッドランプには適さない。
従って、照明装置180は、実用性を考慮した上で、従来の照明装置に比べて圧倒的に小さいハイビーム用の照明装置を実現することができる。
また、たとえHIDランプをハイビーム用のヘッドランプとして使用した場合であっても、開口面の面積を1500mmより小さくすると、ハイビームとして規定された光度範囲を満たす光を出射することができない場合が生じ得るという問題点もある。
しかしながら、照明装置180では、円筒状発光体40の輝度を、後述するように、HIDランプで実現できる、実用化レベルでの最大輝度である75cd/mmより大きくできるため、開口面の面積を1500mmより小さくしても、ハイビームとして規定された光度範囲を満たす光を出射することができる。
次に、透明板91は、反射鏡90の開口部を覆う透明な樹脂板である。この透明板91を、LDチップ101からのレーザ光L0を遮断するとともに、円筒状発光体40においてレーザ光L0を変換することにより生成された白色光(インコヒーレント光L1)を透過する材質で形成することが好ましい。
円筒状発光体40によってコヒーレントなレーザ光L0は、そのほとんどがインコヒーレント光L1に変換される。しかし、何らかの原因でレーザ光L0の一部が変換されない場合も考えられる。このような場合でも、透明板91によってレーザ光L0を遮断することにより、レーザ光L0が外部に漏れることを防止できる。
〔8.発光装置の配光特性について〕
次に、1チップ1ストライプの半導体レーザ(発振波長は、405nm)であるLDチップ11を10個用いて発光装置(以下、試作例という)を試作し、実験を行った。それぞれのLDチップ11の出力は、1.0W、動作電圧は、5V、電流は0.6Aである。
また、透光性部材として円錐台状集光部20を用い、発光部として円筒状発光体40(直径2mm、厚さ1mm)を採用した。
各LDチップ11と円錐台状集光部20の光結合効率は90%程度である。
この試作例にて、配光特性について調べたところ、円筒状発光体40からは1350lm(ルーメン)程度の光束が放射された。
また、このときの円筒状発光体40の輝度は、48.9Mcd/m(メガカンデラ毎平方メートル)程度であった。
この実験結果より、単純計算で、LDチップ11の1個当たりの光束は、約135lmであるから、例えば、15個以上のLDチップ11を用いれば、円筒状発光体40は、約2000lmを超えることが可能であると分かる。
また、20個のLDチップ11を用いれば、現実には光の放射は等方的ではないため正確な値の算出は困難であるが、発光点から等方的に光が放射されるとして、単純計算で、光度(単位立体角当たりの光束)=135×20(lm)/4π≒2700(lm)/4/3.14≒215(cd)であり、実効口径面積を3.14mm程度、光学系の透過率を0.7とすると、輝度≒215(cd)/0.7/3.14(mm)≒97.8(cd/mm)≒100(Mcd/m)程度となることが分かる。
なお、LDチップ11の数を調整して同様な実験を行ったところ、実際に、円筒状発光体40及び直方体状発光体41(縦×横×高さ=1mm×3mm×1mm)は、それぞれ2000lmを超える高光束、100Mcd/mを超える高輝度の実現が可能であることが分かった(このような高輝度・高光束の発光装置のことを以下、単に「レーザ照明」という)。
〔9.発光装置と従来のランプとの配光特性の比較〕
次に、図12〜図13(c)に基づき、上述したレーザ照明と従来のランプとの配光特性の比較結果について説明する。
図12は、自動車用のヘッドランプに必要なレンズ直径をランプの種類で比較した様子を示す図である。
図12に示すように市販のハロゲンランプの輝度は、25Mcd/m(メガカンデラ毎平方メートル)程度であり、HIDランプの輝度は、80Mcd/m程度である。
一方、上述したレーザ照明では、100Mcd/m程度の高輝度の実現が可能なので、図12に示すように、ハロゲンランプの4倍程度、HIDランプを超える高輝度を実現することができることが分かる。
すなわち、円筒状発光体40(又は直方体状発光体41)が発生するインコヒーレント光L1の輝度は、80Mcd/m以上であることが好ましい。
また、ハロゲンランプは、通常自動車のハイビーム用のヘッドランプに用いられているが、レーザ照明では、例えば、上述した円筒状発光体40(又は直方体状発光体41)を用いることによって、ハロゲンランプよりも口面積サイズの小さい円筒状発光体40(又は直方体状発光体41)でもハロゲンランプの4倍程度の高輝度を実現できるので、ハイビーム用のヘッドランプの前方に設置するレンズの面積を1/4に縮小することが可能である。
なお、ハロゲンランプの発光フィラメントのサイズは、横×縦×高さ=5mm×1.5mm×1.5mm程度である。
次に、図13(a)は、ランプの種類でその性能を比較した図であり、図13(b)は、従来の自動車用ヘッドランプの外観構成の一例を示す図であり、図13(c)は、レーザ照明を用いた場合の自動車用ヘッドランプの外観構成の一例を示す図である。
まず、図13(a)に示すように、市販の高出力白色LED(以下、煩雑なので「高出力」との記載は省略する場合がある)の光束は、1モジュールあたり400〜500lm(ルーメン)程度が上限であり、車載用のハロゲンランプの光束は、700〜1500lm程度(普通乗用車用のハロゲンランプで通常1000lm程度)であり、HIDランプの光束は、3200lm程度である。ただし、HIDランプはその構造・形状から3200lm全ての光束を全て前照灯の照射光に利用することが困難である。実効的には2000lm以下の光束しか利用できていないとされる。また、光学系の設計が困難であるという問題点がある。
一方、実施例のレーザ照明では、2000lmを超える高光束の実現が可能なので、白色LEDの4〜5倍程度、ハロゲンランプを超えHIDランプに近い高光束(実効的にはHIDランプを超える高光束)を実現することができる。
すなわち、円筒状発光体40が発生するインコヒーレント光L1の光束が1500lm以上、3200lm以下であることが好ましい。
また、白色LEDは、通常自動車のロービーム用のヘッドランプに用いられているが、実施例のレーザ照明によれば、例えば、1灯で白色LEDの4〜5灯分の高光束を実現することができる。
以上の検討結果から図13(a)が、従来のヘッドランプの大きさを示しているものとすると、実施例のレーザ照明によれば、例えば、図13(b)に示すように、ハイビーム用及びロービーム用のヘッドランプのそれぞれは、1灯ずつで済み、また、ハイビーム用及びロービーム用のヘッドランプの前方に設置されるレンズの面積もかなり小さくすることが可能である。
また、図13(a)に示すように、レーザ照明では、継続使用による寿命が10000時間程度であり、白色LEDと同程度の長寿命となっている。
よって、高輝度・高光束かつ長寿命を実現できる発光装置110〜140、照明装置150〜180などを提供することができる。
〔10.レーザダウンライトについて〕
本発明のさらに他の実施形態であるレーザダウンライト(発光装置,照明装置)410について図14(a)及び(b)に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
図14(a)は、レーザダウンライト410の外観を示す斜視図であり、図14(b)は、レーザダウンライト410の全体構成を示す断面図である。
レーザダウンライト410は、家屋、乗物などの構造物の天井に設置される照明装置であり、図14(a)に示すように、上述した電球型の照明装置150を、筐体411に装着することで、簡単に実現することができる。
また、レーザダウンライト410は、照明装置150の内部で、LDチップ101から出射したレーザ光L0を、円筒状発光体40に照射することによって発生する蛍光を照明光として用いるものである。
なお、レーザダウンライト410と同様の構成を有する照明装置を、構造物の側壁または床に設置してもよく、上記照明装置の数や設置場所は特に限定されない。
また、本実施形態では、図14(a)及び(b)に示すように、レーザダウンライト410は、天板401に埋設され、取り付け金具416により固定されて設置されているが、レーザダウンライト410の設置方法は特に限定されない。
次に、図14(b)に示すように、レーザダウンライト410は、照明装置150、筐体411、凹部412、AC/DCコンバータ413、光源駆動用DC線415、家庭用AC100V線414を備える。
照明装置150の各構成要素については、上述したとおりであるので、ここでは、その説明を省略する。
筐体411には、凹部412が形成されており、この凹部412の底面の図示しないネジ孔に照明装置150が嵌挿される。凹部412の表面には、金属薄膜が形成されており、凹部412は反射鏡として機能する。
なお、凹部412の開口部をふさぐように透明または半透明の図示しない透光板を配置しても良い。透光板は、LDチップ101からのレーザ光L0を遮断するとともに、レーザ光L0を変換することにより生成されたインコヒーレント光L1を透過する材質で形成することが好ましい。
円筒状発光体40によってコヒーレントなレーザ光L0は、そのほとんどがインコヒーレントL1に変換される。しかし、何らかの原因でレーザ光L0の一部が変換されない場合も考えられる。このような場合でも、透光板によってレーザ光L0を遮断することにより、レーザ光L0が外部に漏れることを防止できる。
なお、円筒状発光体40の蛍光は、透光板を透して照明光として出射される。透光板は、筐体411に対して取外し可能であってもよく、省略されてもよい。
次に、図14(a)及び(b)では、レーザダウンライト410は、円形の外縁を有しているが、レーザダウンライト410の形状(より厳密には、筐体411の形状)は特に限定されない。
また、ダウンライトは、ヘッドランプとは異なり、理想的な点光源は要求されず、発光点が1つというレベルで十分である。それゆえ、円筒状発光体40の形状、大きさおよび配置に関する制約は、ヘッドランプの場合よりも少ない。
次に、家庭用AC100V線414は、家庭用のコンセントから照明装置150に電流を供給する。
家庭用AC100V線414を介して供給される電流は、AC/DCコンバータ413により、交流から直流に変換され、光源駆動用DC線415を介して照明装置150に供給される。
以上のレーザダウンライト410は、高光束の照明装置150が装着されているため、発光点は1つでも十分な照明光が得られる。それゆえ、発光点が単一であることで、照明光による陰影がきれいに出るという効果が得られる。
また、円筒状発光体40の蛍光体を高演色蛍光体(例えば、数種類の酸窒化物蛍光体の組合せ)にすることにより、照明光の演色性を高めることもできる。
さらに、レーザダウンライト410は、照明装置150のサイズや形状などを従来の電球の規格に合わせることにより、市販されている電球嵌め込み型のダウンライトの従来の電球を、照明装置150に取り替えることで簡単に実現できるので、その販促効果は、非常に高いことが予想される。
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
本発明のレーザ照明光源(発光装置)は、半導体レーザ素子(レーザ光源)と、半導体レーザ素子から放射されるレーザ光を受けて照明光(光)を発する蛍光体材料を含む発光部と、半導体レーザ素子から放射されるレーザ光を発光部に導くための導光部材(透光性部材)と、が一体化(パッケージ化)されたものである。
すなわち、本発明のレーザ照明光源は、大きく分けて次の3点から構成される。
(1)励起光源である半導体レーザ素子。
(2)蛍光体を含有する発光部。
(3)レーザ光源が発するレーザ光を発光部に導く導光部材。
(4)上記(1)〜(3)の3点は、一つの筐体(パッケージ)に納められている。
上記筐体は、例えば2分割された金属(SUS)ブロックからなり、半導体レーザ素子、導光部材及び発光部それぞれをしっかり保持・固定できるようになっている。また、上記筐体は、矩形である必要はない。
別の構成としては、半導体レーザ素子及び発光部の少なくとも一方を内包する導光部材を用いることによって一体化することも可能である。
このような構成は、導光部材の材質を熱硬化性の透光性材料(例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、有機無機ハイブリッド材料)などを用い、予め作製・用意した半導体レーザ素子と発光部とを樹脂モールド用金型の所定の位置にセットしたのち、前記透光性材料を充填・硬化させることによって作製できる。
また、レーザ照明光源と定電流回路とを一体化し、定電流回路が、例えば口金の中に備えられた照明装置としても良い。
前記構成によれば、半導体レーザ素子を励起光源として蛍光体材料を含む発光部を励起する構成であるため、他のランプ・光源と比べて超小型・超高輝度なレーザ照明光源が実現できる。さらに、半導体レーザ素子、発光部及び導光部が一体化されている構成のため振動に強い。
さらに、定電流回路及び口金を備えることにより、白熱電球、ハロゲンランプ、HIDランプなどと簡単に置き換えることのできる照明装置を実現することもできる。
また、本発明は、以下のようにも表現できる。
また、本発明の発光装置は、前記レーザ光源は、複数のレーザ光出射端を持つ単一の半導体レーザで構成されており、前記レーザ光は、対応するレーザ光出射端から出射するレーザ光であっても良い。
また、本発明の発光装置は、前記発光部は、酸窒化物系蛍光体を含んでいても良い。
また、本発明の発光装置は、前記発光部が発生する光の輝度が80Mcd/m以上であっても良い。
また、本発明の発光装置は、前記発光部が発生する光の光束が1500lm以上、3200lm以下であっても良い。
以上によれば、発光部の小型化を可能とし、かつ、振動に対する耐性を高くすることができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組合せて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、小型化の要請が高いレーザ照明光源、光源装置、発光装置及びこれらを備えた照明装置、灯具及び照明器具に適用することができる。
11 LDチップ(レーザ光源)
20,21 円錐台状集光部(透光性部材)
22 封止部材(透光性部材)
23 等距離配置用集光部(透光性部材)
24 徳利状集光部(透光性部材)
25 角錐台状集光部(透光性部材)
30 凸レンズ状曲面(発光部に近い方の端部)
31 凹レンズ状曲面(発光部に近い方の端部)
40 円筒状発光体(発光部)
41 直方体状発光体(発光部)
50 筐体
50A 筐体上部(第2筐体)
50B 筐体下部(第1筐体)
90 反射鏡
101 LDチップ(レーザ光源)
102 発光点(レーザ光源)
110,120,130,140 発光装置(照明装置,車両用前照灯)
150,160,170,180 照明装置(発光装置,車両用前照灯)
201 光入射面(レーザ光源に近い方)
202 光照射面(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)
203 円錐台側面(光反射側面,囲繞構造)
211 円錐台底面(レーザ光源に近い方)
212 円錐台頂部(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)
213 円錐台側面(光反射側面,囲繞構造)
223 封止部材側面
231 等距離曲面(レーザ光源に近い方,透光性部材の一端)
232 楕円錐台頂部(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)
233 楕円錐台側面(光反射側面,囲繞構造)
242 徳利状口部(発光部に近い方,発光部に近い方の端部)
243 徳利状側面(光反射側面,囲繞構造)
251 角錐台底面(レーザ光源に近い方)
252 光照射面(発光部に近い方,発光部に近いほうの端部)
253 角錐台側面(光反射側面,囲繞構造)
410 レーザダウンライト(発光装置、照明装置)
C 円弧
h 注入孔
h1 充填孔
h2 空気孔
h3 透光性部材形成孔
L0,LA,LB レーザ光
LC 出射光(レーザ光)
L1 インコヒーレント光(光)
S 金型
SA 金型上部(金型)
SB 金型下部(金型)
O 中心(発光部の中心)

Claims (9)

  1. レーザ光を発生するレーザ光源と、
    前記レーザ光を透過する材料で構成された透光性部材と、
    前記レーザ光源から発生し、前記透光性部材を透過するレーザ光が照射されることにより光を発生する発光部とを備えており、
    前記透光性部材は、前記透過するレーザ光を反射する光反射側面で囲まれた囲繞構造を有しており、前記レーザ光を前記囲繞構造により前記発光部の近傍に導光するようになっており、前記囲繞構造の前記発光部に近い方の断面積が、前記レーザ光源に近い方の断面積よりも小さくなっており、前記光反射側面は、前記発光部の近傍で内側に凸な曲面となっており、
    前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部が、一体的に固定されていることを特徴とする発光装置。
  2. 前記レーザ光源は、前記透光性部材の内部に封止されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記発光部は、前記透光性部材の内部に封止されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記レーザ光源、前記透光性部材、及び前記発光部が、2つの筐体に挟み込まれて一体的に固定されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記レーザ光源が、複数存在している場合に、
    前記透光性部材の一端は、前記複数のレーザ光源のそれぞれを前記発光部の中心から等距離の位置に配置することが可能な断面形状を備えていることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記透光性部材の前記発光部に近い方の端部に、前記発光部に対する凹面を有する凹レンズ状曲面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  7. 前記透光性部材の前記発光部に近い方の端部に、前記発光部に対する凸面を有する凸レンズ状曲面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  8. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の発光装置を備えていることを特徴とする照明装置。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の発光装置と、
    前記発光部から発生した光を反射することにより、所定の立体角内を進む光線束を形成する反射鏡とを備えることを特徴とする車両用前照灯。
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