JP5534784B2 - 空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生産性およびガスバリア性が高いインナーライナーを低コストで製造することができる空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法に関するものである
従来、タイヤの内圧を保持するためにタイヤ内面に空気バリア層として配設されるインナーライナーには、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴム等を主原料とするゴム組成物が使用されている。しかしながら、これらブチル系ゴムを主原料とするゴム組成物は、空気バリア性が低いため、かかるゴム組成物をインナーライナーに使用した場合、インナーライナーの厚さを1mm前後とする必要があった。そのため、タイヤに占めるインナーライナーの重量が約5%となり、タイヤの重量を低減して自動車の燃費を向上させる上で障害となっている。
一方、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、「EVOH」と略記することがある)は、ガスバリア性に優れることが知られている。該EVOHは、空気透過量が上記ブチル系のインナーライナー用ゴム組成物の100分の1以下であるため、インナーライナーに用いた場合、100μm以下の厚さでも、タイヤの内圧保持性を大幅に向上させることができる上、タイヤの重量を低減することが可能である。
上記ブチル系ゴムより空気透過性の低い樹脂は数多く存在するが、空気透過性がブチル系のインナーライナーの10分の1程度の場合、100μmを超える厚さでないと、内圧保持性の改良効果が小さい。一方、100μmを超える厚さの場合、タイヤの重量を低減する効果が小さく、また、タイヤ屈曲時の変形によりインナーライナーが破断したり、インナーライナーにクラックが発生してしまい、バリア性を保持することが困難となる。
これに対し、上記EVOHを使用した場合、インナーライナーがタイヤ転動時の屈曲変形で破断し難く、また、クラックも生じ難くなると共に、インナーライナーを100μm以下の厚さとすることができる。そのため、空気入りタイヤの内圧保持性を改良するために、EVOHをタイヤのインナーライナーに用いることは有効であるといえる。例えば、特開平6−40207号公報(特許文献1)には、EVOHからなるインナーライナーを備えた空気入りタイヤが開示されている。
しかしながら、通常のEVOHをインナーライナーとして用いた場合、タイヤの内圧保持性を改良する効果が大きいものの、通常のEVOHはタイヤに通常用いられているゴムに比べ弾性率が大幅に高いため、屈曲時の変形で破断したり、クラックが生じたりすることがあった。そのため、EVOHからなるインナーライナーを用いた場合、タイヤ使用前の内圧保持性は大きく向上するものの、タイヤ転動時に屈曲変形を受けた使用後のタイヤでは、内圧保持性が使用前と比べて低下することがあった。この問題を解決する手段として、特開2002−52904号公報(特許文献2)には、エチレン含有量20〜70モル%、ケン化度85%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体60〜99重量%及び疎水性可塑剤1〜40重量%からなる樹脂組成物をインナーライナーに使用する技術が開示されている。
更に、特開2004−176048号公報(特許文献3)には、エチレン含有量25〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体100重量部に対してエポキシ化合物1〜50重量部を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体をインナーライナーに使用する技術が開示されており、該インナーライナーは、従来のEVOHからなるタイヤ用インナーライナーと比較して、ガスバリア性を保持したまま、より高度な耐屈曲性を有するとのことである。
また更に、国際公開第2008/013152号(特許文献4)には、エチレン−ビニルアルコール共重合体を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるマトリックス中に、23℃におけるヤング率が変性エチレン−ビニルアルコール共重合体より小さい柔軟樹脂を分散させた樹脂組成物からなる層を少なくとも含む空気入りタイヤ用インナーライナーが開示されている。そして、特許文献4では、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体中に柔軟樹脂を均一に分散させるためには、柔軟樹脂が水酸基と反応する官能基を有していることが好ましいとされている。
特開平6−40207号公報 特開2002−52904号公報 特開2004−176048号公報 国際公開第2008/013152号
しかしながら、国際公開第2008/013152号に記載の技術では、柔軟樹脂が水酸基と反応する官能基を多数有している場合、柔軟樹脂と変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とがゲル化し、柔軟樹脂が変性エチレン−ビニルアルコール共重合体中で均一に分散しない恐れがあった。
そのため、水酸基と反応する官能基を多数有する粘弾性体(柔軟樹脂)を分散させた樹脂組成物からなる層を含むインナーライナーに関し、樹脂組成物中の粘弾性体の分散性を向上させることができる空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法が求められていた。また、該製造方法で製造したインナーライナーおよび該インナーライナーを用いた空気入りタイヤも求められていた。
本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いはエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)からなるマトリックス中に、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)より23℃におけるヤング率が低い粘弾性体(C)を分散させた樹脂組成物(D)からなる層を少なくとも含むインナーライナーの製造方法であって、水酸基と反応する官能基が複数導入された多点変性粘弾性体(E)と、水酸基と反応する官能基が一分子鎖に1個以下導入された一部変性粘弾性体(F)とをブレンドして前記粘弾性体(C)を調製する工程と、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)からなるマトリックス中に、調製した粘弾性体(C)を分散させて前記樹脂組成物(D)を調製する工程と、調製した樹脂組成物(D)からなる層を形成する工程とを含むことを特徴とする。このように、多点変性粘弾性体(E)と、一部変性粘弾性体(F)とを予めブレンドした粘弾性体(C)をマトリックス中に分散させれば、粘弾性体(C)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)との界面反応による補強を確保しつつ、多点変性粘弾性体(E)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)とのゲル化を防止することができ、マトリックス中での粘弾性体(C)の分散性を向上することができる。よって、加工性、生産性、バリア性および耐クラック性の高いインナーライナーを製造することができる。
ここで、本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法においては、前記粘弾性体(C)中の前記一部変性粘弾性体(F)の配合量20〜99質量%とすることが好ましい。粘弾性体(C)中の一部変性粘弾性体(F)の量を20質量%以上とする、即ち、粘弾性体(C)中の多点変性粘弾性体(E)の量(E/C)を80質量%以下とすれば、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)と多点変性粘弾性体(E)とのゲル化をより確実に防止することができるからである。また、粘弾性体(C)中の一部変性粘弾性体(F)の量を99質量%以下とする、即ち、粘弾性体(C)中の多点変性粘弾性体(E)の量(E/C)を1質量%以上とすれば、粘弾性体(C)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)との界面反応による補強を充分に確保することができるからである。
更に、本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法においては、前記粘弾性体(C)の調製を、前記多点変性粘弾性体(E)と、前記一部変性粘弾性体(F)とを溶融混練することにより行うことが好ましい。溶融混練することで、多点変性粘弾性体(E)を効果的に希釈することができ、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)との混練り時にゲル化を防ぐことができるからである。
また、本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法においては、前記粘弾性体(C)の調製を、前記多点変性粘弾性体(E)と、前記一部変性粘弾性体(F)とを溶媒に溶解混合した後、当該溶媒を除去することにより行うことが好ましい。溶解混合した後に溶媒を除去することで、均一にブレンドすることができ、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)との混練り時にゲル化を防ぐことができるからである。
本発明によれば、樹脂組成物中の粘弾性体の分散性を向上させることができ、生産性、バリア性および耐クラック性の高いインナーライナーを製造し得る空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、生産性、バリア性および耐クラック性の高い空気入りタイヤ用インナーライナーおよび新品時及び走行後のタイヤの内圧保持性が高い、軽量な空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの一例の部分断面図である。 本発明の空気入りタイヤの他の例の拡大部分断面図である。 本発明の空気入りタイヤの別の例の拡大部分断面図である。 本発明の空気入りタイヤの他の例の部分断面図である。
<空気入りタイヤ用インナーライナー>
以下に、本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーを詳細に説明する。本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーは、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いはエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)からなるマトリックス中に、当該エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)より23℃におけるヤング率が低い粘弾性体(C)を分散させた樹脂組成物(D)からなる層を少なくとも含むインナーライナーであって、粘弾性体(C)として、水酸基と反応する官能基が複数導入された多点変性粘弾性体(E)と、水酸基と反応する官能基が一分子鎖に1個以下導入された、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の少なくとも一方とを含むことを特徴とする。具体的には、例えば、粘弾性体(C)は、水酸基と反応する官能基が一分子鎖に複数導入された多点変性粘弾性体(E)と、水酸基と反応する官能基が一分子鎖に1個以下導入された、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の少なくとも一方とをブレンドして調製することができる。このように、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いはエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)を含む樹脂中に当該エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)より23℃におけるヤング率が低い粘弾性体(C)を分散させた樹脂組成物(D)をインナーライナーに使用することにより、ガスバリア性及び耐屈曲性に優れ、新品時及び走行後のタイヤの内圧保持性を向上させながらタイヤの重量を減少させ得るインナーライナーを提供することができる。また、多点変性粘弾性体(E)と、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の少なくとも一方とを予めブレンドしてからマトリックス中に分散させれば、粘弾性体(C)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)との界面反応による補強を確保しつつ、多点変性粘弾性体(E)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)とのゲル化を防止することができ、マトリックス中での粘弾性体(C)の分散性を向上することができる。
ここで、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)に、例えば、エポキシ化合物を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)は、通常のEVOHに比べて弾性率が低い。また、粘弾性体(C)を分散させることで、弾性率を更に低下させることができる。そのため、上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)からなるマトリックス中に粘弾性体(C)を分散させてなる樹脂組成物(D)は、弾性率が大幅に低下しており、該樹脂組成物(D)を用いたインナーライナーは、屈曲時の耐破断性が高く、またクラックも発生し難い。
(エチレン−ビニルアルコール共重合体)
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、エチレン含有量が25〜50モル%であることが好ましく、30〜48モル%であることが更に好ましく、35〜45モル%であることが一層好ましい。エチレン含有量が25モル%未満では、耐屈曲性、耐疲労性及び溶融成形性が悪化することがあり、一方、50モル%を超えると、ガスバリア性を十分に確保できないことがある。また、該エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、ケン化度が90%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが一層好ましい。ケン化度が90%未満では、ガスバリア性及び成形時の熱安定性が不十分となることがある。更に、該エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、メルトフローレート(MFR)が190℃、2160g荷重下で0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.3〜25g/10分であることが更に好ましい。
(変性エチレン−ビニルアルコール共重合体)
本発明において、上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)の製造方法は、特に限定されないが、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)とエポキシ化合物とを溶液中で反応させる製造方法が好適に挙げられる。より詳しくは、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の溶液に、酸触媒又はアルカリ触媒存在下、好ましくは酸触媒存在下、エポキシ化合物を添加し、反応させることによって変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)を製造することができる。反応溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN-メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。また、酸触媒としては、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸及び三フッ化ホウ素等が挙げられ、アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド等が挙げられる。なお、触媒量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)100質量部に対し、0.0001〜10質量部の範囲が好ましい。
上記エポキシ化合物としては、一価のエポキシ化合物が好ましい。二価以上のエポキシ化合物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と架橋反応し、ゲル、ブツ等を発生して、インナーライナーの品質を低下させることがある。なお、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)の製造容易性、ガスバリア性、耐屈曲性及び耐疲労性の観点から、一価のエポキシ化合物の中でも、グリシドール及びエポキシプロパンが特に好ましい。また、上記エポキシ化合物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)100質量部に対して1〜50質量部を反応させることが好ましく、2〜40質量部を反応させることが更に好ましく、5〜35質量部を反応させることが一層好ましい。
上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)は、ガスバリア性、耐屈曲性及び耐疲労性を得る観点から、メルトフローレート(MFR)が190℃、2160g荷重下で0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.3〜25g/10分であることが更に好ましく、0.5〜20g/10分であることが一層好ましい。
(粘弾性体)
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)からなるマトリックス中に分散させる粘弾性体(C)は、23℃におけるヤング率が上記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)より小さいことが好ましく、500MPa以下であることが更に好ましい。上記粘弾性体(C)の23℃におけるヤング率がエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)より小さいと、樹脂組成物(D)の弾性率を低下させることができ、その結果、インナーライナーの耐屈曲性を向上させることができる。
ここで、本発明において、粘弾性体(C)は、水酸基と反応する官能基が一分子鎖に複数導入された多点変性粘弾性体(E)と、水酸基と反応する官能基が一分子鎖に1個以下導入された、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の少なくとも一方とからなる。エチレン−ビニルアルコール共重合体或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体は極性を有するので水酸基と反応する官能基を有する樹脂の方がマトリックス中に分散し易いが、多点変性粘弾性体のみからなる粘弾性体はエチレン−ビニルアルコール共重合体或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とゲル化し、逆に分散性が悪化する恐れがあるため、本発明では、多点変性粘弾性体(E)と、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の少なくとも一方とをブレンドした粘弾性体(C)を用いることが好ましい。なお、水酸基と反応する官能基としては、例えば無水マレイン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基、アルコキシシラン基等が挙げられる。
多点変性粘弾性体(E)としては、水酸基と反応する官能基を一分子中に2つ以上有する樹脂、具体的には、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−エチレン・ブタジエン−スチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性超低密度ポリエチレン等が挙げられる。
一部変性粘弾性体(F)としては、水酸基と反応する官能基を一分子中に1個有する樹脂、具体的には、無水マレイン酸で片末端を変性した水素添加スチレン−エチレン・ブタジエン−スチレンブロック共重合体、末端変性スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(末端変性SEBS)、一部変性スチレン−エチレン・ブチレン−エチレンブロック共重合体(末端変性SEBC)等が挙げられる。また、一部変性粘弾性体(F)としては、アミン系、(チオ)エポキシ系、(チオ)イソシアネート系、アルコキシシリル系、カルボキシル系、シラノール系の官能基もしくは水酸基を有するブタジエン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、イソプレン重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、或いはその水添物(水添BR、水添SBR、SEBS、SEPS、SEBC等)も挙げられる。より具体的には、末端変性SBR(JSRテクニカルレビュー、No.114/2007)や、その水添物の他、“ANIONIC POLYMERIZATION”(HENRY L. HSIEH, Roderic P.QUIRK)に記載の方法で変性して得られる変性BR、変性SBRやその水添物が挙げられる。ここで、一部変性粘弾性体(F)は、分子鎖の末端に官能基を有していてもよく、末端以外の部分に官能基を有していても良い。なお、末端以外の部分を変性する場合には、下記のものを用いることができる。
Figure 0005534784
[式中、Rは炭素数が1〜20の直鎖または環状の炭化水素基である。]
未変性粘弾性体(G)としては、水酸基と反応する官能基を有さない樹脂、具体的には、水素添加スチレン−エチレン・ブタジエン−スチレンブロック共重合体、超低密度ポリエチレン、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンゴム(SIR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、水素添加ブタジエンゴム(水添BR)、水素添加スチレンブタジエンゴム(水添SBR)、水素添加イソプレンゴム(水添IR)、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(SIBS)等が挙げられる。
そして、粘弾性体(C)は、上述した多点変性粘弾性体(E)と、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の少なくとも一方とを、二軸押出機やバンバリーミキサーを用いて溶融混練することにより調製することができる。また、粘弾性体(C)は、上述した多点変性粘弾性体(E)と、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の少なくとも一方とをTHF、キシレン、トルエン、シクロヘキサン等の溶媒中で溶解した後、乾燥等の手段により溶媒を除去して調製することもできる。なお、多点変性粘弾性体(E)と、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)とは、マクロ相分離を起こさない程度に相溶することが望ましい。
ここで、粘弾性体(C)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性EVOH(B)との界面反応による補強を充分に確保しつつゲル化を防止するという観点から、粘弾性体(C)中の一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の配合量(F+G/C)は、20〜99質量%とすることが好ましく、25〜95質量%とすることが更に好ましい。
また、変性EVOHとの界面反応を促進して界面補強効果を増大する観点から、一部変性粘弾性体(F)および未変性粘弾性体(G)の合計に対する未変性粘弾性体(G)の量(G/F+G)は、10〜95質量%とすることが好ましい。
なお、樹脂組成物(D)中における粘弾性体(C)の含有率は、10〜70質量%の範囲であることが好ましい。粘弾性体(C)の含有率が10質量%未満では、耐屈曲性を向上させる効果が小さく、一方、70質量%を超えると、インナーライナーのガスバリア性が低下することがある。
(樹脂組成物)
樹脂組成物(D)は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)と粘弾性体(C)とを二軸押出機やバンバリーミキサー等を用いて混練して調製することができる。また、樹脂組成物(D)は、インナーライナーの製造時にフィルム状であることが好ましく、該樹脂組成物(D)からなる層は、溶融成形、好ましくはTダイ法、インフレーション法等の押出成形により、好ましくは150〜270℃の溶融温度でフィルムやシート等に成形され、インナーライナーとして使用される。
ここで、樹脂組成物(D)からなる層は、架橋されていることが好ましい。樹脂組成物(D)からなる層が架橋されていない場合、タイヤの加硫工程でインナーライナーが著しく変形して不均一となり、インナーライナーのガスバリア性、耐屈曲性、耐疲労性が悪化することがある。ここで、架橋方法としては、エネルギー線を照射する方法が好ましく、該エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、α線、γ線等の電離放射線が挙げられ、これらの中でも電子線が特に好ましい。電子線の照射は、樹脂組成物(D)をフィルムやシート等の成形体に加工した後に行うことが好ましい。ここで、電子線の線量は、60Mrad以下の範囲が好ましく、1〜50Mradの範囲が更に好ましい。電子線の線量が1Mrad未満では、架橋が進み難く、一方、60Mradを超えると、成形体の劣化が進み、樹脂組成物(D)からなる層が硬くなり割れ易くなる。
また、樹脂組成物(D)は、−20℃におけるヤング率が1500MPa以下であることが好ましい。−20℃におけるヤング率が1500MPa以下であると、寒冷地で使用した際の耐久性を向上させることができる。
更に、上記樹脂組成物(D)からなる層は、20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが好ましく、1.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが更に好ましく、5.0×10-13cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが一層好ましい。20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHgを超えると、インナーライナーとして用いる際に、タイヤの内圧保持性を高めるために樹脂組成物(D)からなる層を厚くせざるを得ず、タイヤの重量を十分に低減できなくなる。
また、樹脂組成物(D)からなる層の厚さは、100μm以下であることが好ましく、下限が0.1μm以上であることがより好ましく、1〜80μmの範囲であることが更に好ましく、2〜60μmの範囲であることが一層好ましい。樹脂組成物(D)からなる層の厚さが100μmを超えると、インナーライナーとして用いる際に、従来のブチルゴム系のインナーライナーに対して重量の低減効果が小さくなる上、耐屈曲性及び耐疲労性が低下し、タイヤ転動時の屈曲変形により破断・亀裂が生じ易くなる。また、亀裂が伸展し易くなるため、タイヤの内圧保持性が使用前に比べて低下することがある。一方、0.1μm未満では、ガスバリア性が不十分で、タイヤの内圧保持性を十分に確保できないことがある。
本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーは、樹脂組成物(D)からなる層に隣接して、更にエラストマーからなる補助層を一層以上備えることが好ましい。ここで、上記補助層は、エラストマーを用いるため、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)の水酸基と接着性が高く、樹脂組成物(D)からなる層から剥離し難い。そのため、樹脂組成物(D)からなる層に破断・亀裂が生じても、亀裂が伸展し難いので、大きな破断及びクラックのような弊害を抑制し、タイヤの内圧保持性を十分に維持することができる。また、本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーは、上記樹脂組成物(D)からなる層と補助層との間及び互いに隣接した補助層の間の少なくとも一箇所に、一層以上の接着剤層を備えることもできる。なお、上記接着剤層に使用する接着剤としては、塩化ゴム・イソシアネート系の接着剤、メタロック等が挙げられる。
本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーは、上記樹脂組成物(D)からなる層の他、補助層と、必要に応じて接着剤層とを備える場合、積層体として形成される。ここで、積層体を製造する方法としては、例えば、樹脂組成物(D)からなる層と他の層とを共押出により積層させる方法、樹脂組成物(D)からなる層と補助層とを必要に応じて接着剤層を用いて貼り合わせる方法、更にはタイヤ成形時にドラム上で樹脂組成物(D)からなる層と補助層とを必要に応じて接着剤層を用いて貼り合わせる方法等が挙げられる。
ここで、上記補助層は、20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-9cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが好ましく、1.0×10-9cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが更に好ましい。20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-9cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であると、ガスバリア性の補強効果が十分に発揮され、タイヤの内圧保持性を高度に維持することが可能となる。
そして、補助層に用いるエラストマーとしては、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ジエン系エラストマー、熱可塑性ウレタン系エラストマーを好適に挙げることができる。ここで、ガスバリア性の観点からは、ブチルゴム及びハロゲン化ブチルゴムが好ましく、ハロゲン化ブチルゴムが更に好ましい。また、樹脂組成物(D)からなる層に亀裂が生じた際の亀裂の伸展を抑制するには、ブチルゴム及びジエン系エラストマーが好ましい。更に、補助層を薄層化しつつ、亀裂の発生や伸展を抑制するには、熱可塑性ウレタン系エラストマーが好ましい。その上、補助層は、積層することが可能であり、種々の特性を持つエラストマーからなる補助層を多層化することが特に好ましい。なお、これらエラストマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ジエン系エラストマーとしては、具体的には、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられ、これらの中でも天然ゴム、ブタジエンゴムが好ましい。これらジエン系エラストマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記熱可塑性ウレタン系エラストマーは、ポリオールと、イソシアネート化合物と、短鎖ジオールとの反応によって得られる。ポリオール及び短鎖ジオールは、イソシアネート化合物との付加反応により、直鎖状ポリウレタンを形成する。ここで、ポリオールは、熱可塑性ウレタン系エラストマーにおいて柔軟な部分となり、イソシアネート化合物及び短鎖ジオールは硬い部分となる。なお、熱可塑性ウレタン系エラストマーは、原料の種類、配合量、重合条件等を変えることで、広範囲に性質を変えることができる。
上記補助層の厚さの合計は、50〜2000μmの範囲であることが好ましく、100〜1000μmの範囲であることが更に好ましく、300〜800μmの範囲であることが一層好ましい。補助層の厚さの合計が50μm未満では、補強効果が十分に発揮されず、樹脂組成物(D)からなる層に破断・亀裂が生じた際の弊害を抑制することが困難となり、タイヤの内圧保持性を十分に維持できないことがある。一方、補助層の厚さの合計が2000μmを超えると、タイヤの重量の低減効果が小さくなる。
上記補助層は、300%伸び時における引張応力が10MPa以下であることが好ましく、8MPa以下であることが更に好ましく、7MPa以下であることが一層好ましい。該引張応力が10MPaを超えると、補助層をインナーライナーに用いた際の耐屈曲性及び耐疲労性が低下することがある。
<空気入りタイヤ>
本発明の空気入りタイヤは、カーカスの内側のタイヤ内面に上述したタイヤ用インナーライナーを用いたことを特徴とする。
以下に、図を参照しながら本発明の空気入りタイヤを詳細に説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤの一実施態様の部分断面図である。図1に示すタイヤは、一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、上記一対のビード部1間にトロイド状に延在して、これら各部1,2,3を補強するカーカス4と、該カーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置された2枚のベルト層からなるベルト5とを備え、更に、該カーカス4の内側のタイヤ内面にはインナーライナー6が配置されている。
図示例のタイヤにおいて、カーカス4は、上記ビード部1内に夫々埋設した一対のビードコア7間にトロイド状に延在する本体部と、各ビードコア7の周りでタイヤ幅方向の内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部とからなるが、本発明のタイヤにおいて、カーカス4のプライ数及び構造は、これに限られるものではない。
また、図示例のタイヤにおいて、ベルト5は、2枚のベルト層からなるが、本発明のタイヤにおいては、ベルト5を構成するベルト層の枚数はこれに限られるものではない。ここで、ベルト層は、通常、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びるコードのゴム引き層からなり、2枚のベルト層は、該ベルト層を構成するコードが互いに赤道面を挟んで交差するように積層されてベルト5を構成する。更に、図示例のタイヤは、上記ベルト5のタイヤ半径方向外側でベルト5の全体を覆うように配置されたベルト補強層8を備えるが、本発明のタイヤは、ベルト補強層8を有していなくてもよいし、他の構造のベルト補強層を備えることもできる。ここで、ベルト補強層8は、通常、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列したコードのゴム引き層からなる。更に、本発明の空気入りタイヤは、ビードフィラーや、リムガード等の公知のタイヤ部材を必要に応じて更に備えることができる。
なお、図示例のタイヤにおいて、インナーライナー6は、樹脂組成物(D)からなる層を一層のみ有するが、本発明のタイヤは、樹脂組成物(D)からなる層の耐屈曲性を改良するため、図2、図3に示すように補助層を一層以上有することもできる。
図2及び図3は、図1の枠で囲んだ部分IIに相当する、本発明のタイヤの他の例の拡大部分断面図である。図2に示すタイヤは、図1に示すインナーライナー6に代えて、樹脂組成物(D)からなる層9と、該樹脂組成物(D)からなる層9に隣接して配置された二層の補助層10,11と、該補助層11の外側に配置された接着剤層12とからなるインナーライナー13を備える。また、図3に示すタイヤは、上記図2に示す接着剤層12の外側に、更に補助層14を有するインナーライナー15を備える。ここで、図2及び図3に示すタイヤは、補助層11の外側に接着剤層12を一層備えるが、本発明のタイヤは、接着剤層12を有しなくてもよいし、他の層の間に接着剤層を一層以上備えることもできる。なお、本発明のタイヤにおいて、インナーライナーを構成する補助層の層数はこれに限られるものではない。
更に、本発明のタイヤにおいて、補助層は、図4に示すように、ベルト端からビード部までの領域において、少なくとも30mmの幅に相当する部分(例えば、図4中、cで示した部分)の補助層の厚さの合計が、ベルト5の存在している領域に対応する該補助層の部分(図4中、aで示した部分)の厚さの合計より0.2mm以上厚いことが好ましい。これは、ビード部からベルト端部までの領域が最も歪が厳しくクラックが発生し易い領域であり、かかる領域の耐久性を向上させるためには、上記特定領域における補助層を厚くするのが効果的であるからである。また、この少なくとも30mmの幅に相当する部分は、30mm以上であれば図4のbで示すどの領域でもよい。
本発明のタイヤは、インナーライナーに上述した樹脂組成物(D)と、必要に応じて補助層及び接着剤層とを適用し、常法により製造することができる。なお、本発明のタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガス等を用いることができる。
本発明のタイヤは、上記構成の本発明のタイヤ用インナーライナーを備えていればその他の構造については特に限定されず、種々の態様をとることができる。また、本発明のタイヤは、乗用車用タイヤ、大型タイヤ、オフザロード用タイヤ、自動車用タイヤ、二輪車用タイヤ、航空機タイヤ、農業用タイヤなどに好適に適用できる。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の合成)
加圧反応槽に、エチレン含量44モル%、ケン化度99.9%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(190℃、2160g荷重下でのMFR:5.5g/10分)2質量部及びN−メチル−2−ピロリドン8質量部を仕込み、120℃で2時間加熱撹拌して、エチレン−ビニルアルコール共重合体を完全に溶解させた。これにエポキシ化合物としてエポキシプロパン0.4質量部を添加後、160℃で4時間加熱した。加熱終了後、蒸留水100質量部に析出させ、多量の蒸留水で充分にN−メチル−2−ピロリドン及び未反応のエポキシプロパンを洗浄し、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を得た。更に、得られた変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を粉砕機で粒子径2mm程度に細かくした後、再度多量の蒸留水で十分に洗浄した。洗浄後の粒子を8時間室温で真空乾燥した後、二軸押出機を用いて200℃で溶融し、ペレット化した。なお、得られた変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の23℃におけるヤング率は、下記の方法で測定した結果、1300MPaであった。
(ヤング率の測定方法)
東洋精機社製二軸押出機によって、下記押出条件で製膜し、厚さ20μmの単層フィルムを作製した。次に該フィルムを用いて、幅15mmの短冊状の試験片を作製し、23℃、50%RHの条件下で恒温室内に1週間放置した後、株式会社島津製作所製オートグラフ[AG−A500型]を用いて、チャック間隔50mm、引張速度50mm/分の条件で、23℃、50%RHにおけるS−Sカーブ(応力−歪み曲線)を測定し、S−Sカーブの初期傾きからヤング率を求めた。
スクリュー:20mmφ、フルフライト
シリンダー、ダイ温度設定:C1/C2/C3/ダイ=200/200/200/200(℃)
なお、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含有量及びケン化度は、重水素化ジメチルスルホキシドを溶媒とした1H-NMR測定[日本電子社製「JNM−GX−500型」を使用]で得られたスペクトルから算出した値である。また、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のメルトフローレート(MFR)は、メルトインデクサーL244[宝工業株式会社製]の内径9.55mm、長さ162mmのシリンダーにサンプルを充填し、190℃で溶融した後、重さ2160g、直径9.48mmのプランジャーを使用して均等に荷重をかけ、シリンダーの中央に設けた径2.1mmのオリフィスより単位時間あたりに押出される樹脂量(g/10分)から求めた。但し、エチレン−ビニルアルコール共重合体の融点が190℃付近あるいは190℃を超える場合は、2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿して算出した値をメルトフローレート(MFR)とした。
(実施例1)
一部変性粘弾性体(F)としてのJSR製ダイナロン4630P(変性オレフィン)と、一部変性粘弾性体(F)としてのJSR製ダイナロン8630P(変性オレフィン)と、多点変性粘弾性体(E)としての旭化成製タフテックM1943(無水マレイン酸変性スチレンエチレンブチレンスチレン共重合体)とをバンバリーミキサーを用いて混練し、粘弾性体を調製した。そして、粘弾性体のヤング率を変性EVOHと同様の方法で測定した。その後、得られた粘弾性体と、上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物を調製した。ここで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、ダイナロン4630Pと、ダイナロン8630Pと、タフテックM1943とは、質量比が40:28:28:4となるように混合した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム1(厚さ50μm)を形成し、得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を下記の方法で測定した。結果を表1に示す。
更に、樹脂フィルム1に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、図1に示す構造でサイズ:195/65R15の乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製した。そして、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表1に示す。
(押出性)
下記の方法でMFR(MI)を測定し、MIが0.3以上を「○」、0.1未満(メルトフラクチャーの発生が目視でわかるもの)を「△」とした。
(メルトフローレート)
メルトインデクサーL244[宝工業株式会社製]の内径9.55mm、長さ162mmのシリンダーにサンプルを充填し、210℃で溶融した後、重さ2160g、直径9.48mmのプランジャーを使用して均等に荷重をかけ、シリンダーの中央に設けた径2.1mmのオリフィスより単位時間あたりに押出される樹脂量(g/10分)から求めた。但し、樹脂組成物の融点が210℃付近あるいは210℃を超える場合は、2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、210℃に外挿して算出した値をメルトフローレート(MFR)とした。
(酸素透過係数)
作製したインナーライナーを20℃、65%RHで5日間調湿した。得られた調湿済みのインナーライナーを2枚使用して、モダンコントロール社製MOCON OX−TRAN2/20型を用い、20℃、65%RHの条件下でJIS K7126(等圧法)に準拠して、酸素透過係数を測定し、その平均値を求めた。
(内圧保持性)
内圧保持性は、−30℃の雰囲気の中で、上記作製のタイヤを、空気圧140kPaで80km/hの速度に相当する回転ドラム上に加重6kNで押し付けて10,000km走行させたタイヤと未走行タイヤを用い、これらのタイヤを6JJ×15のリムに装着した後内圧を240kPaとし、この3ヶ月後の内圧を測定し、下記式:
内圧保持性=((240−b)/(240−a))×100
[式中、aは試験タイヤの3ヶ月後の内圧、bは比較例1記載の未走行タイヤの3ヶ月後の内圧である]で評価した。また、比較例1の走行後の値を100として他の値を指数評価した。
(実施例2)
実施例1で調製した樹脂組成物と、熱可塑性ポリウレタン(TPU)[(株)クラレ製クラミロン3190]とを使用し、2種3層共押出装置を用いて、下記共押出成形条件で樹脂フィルム2(TPU層/樹脂組成物層/TPU層,厚さ:20μm/20μm/20μm)を作製し、その際に共押出性を評価した。
更に、樹脂フィルム2に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して300kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表1に示す。
各樹脂の押出温度:C1/C2/C3/ダイ=170/170/200/200℃
各樹脂の押出機仕様:
熱可塑性ポリウレタン:25mmφ押出機P25−18AC[大阪精機工作株式会社製]
樹脂組成物:20mmφ押出機ラボ機ME型CO−EXT[株式会社東洋精機製]
Tダイ仕様:500mm幅2種3層用[株式会社プラスチック工学研究所製]
冷却ロールの温度:50℃
引き取り速度:4m/分
参考例3)
未変性粘弾性体(G)としての旭化成株式会社製タフテックH1052(未変性スチレンエチレンブチレンスチレン共重合体)と、多点変性粘弾性体(E)としての旭化成製タフテックM1943(無水マレイン酸変性スチレンエチレンブチレンスチレン共重合体)とを二軸混練機を用いて混練し、粘弾性体を調製した。そして、粘弾性体のヤング率を変性EVOHと同様の方法で測定した。その後、得られた粘弾性体と、上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物を調製した。ここで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、タフテックH1052と、タフテックM1943とは、質量比が40:50:10となるように混合した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム3(厚さ50μm)を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表1に示す。
更に、樹脂フィルム3に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表1に示す。
参考例4)
未変性粘弾性体としての日本ゼオン(株)製IR2200と、多点変性粘弾性体としてのMu−ang Mai Guthrie Pubulic Company Limited社製E−NR25(エポキシ変性天然ゴム)とをバンバリーミキサーを用いて混練し、粘弾性体を調製した。そして、粘弾性体のヤング率を変性EVOHと同様の方法で測定した。その後、得られた粘弾性体と、上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物を調製した。ここで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、IR2200と、E−NR25とは、質量比が40:50:10となるように混合した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム4(厚さ50μm)を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表1に示す。
更に、樹脂フィルム4に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表1に示す。
参考例5)
未変性粘弾性体としての日本ゼオン(株)製IR2200と、多点変性粘弾性体としての株式会社クラレ製変性Liq.IR(LIR403)とをバンバリーミキサーを用いて混練し、粘弾性体を調製した。そして、粘弾性体のヤング率を変性EVOHと同様の方法で測定した。その後、得られた粘弾性体と、上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物を調製した。ここで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、IR2200と、LIR403とは、質量比が40:50:10となるように混合した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム5(厚さ50μm)を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表1に示す。
更に、樹脂フィルム5に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表1に示す。
参考例6)
未変性粘弾性体としてのJSR製BR(BR01)と、多点変性粘弾性体としてのRicon製変性Liq.BR(130MA8)とをバンバリーミキサーを用いて混練し、粘弾性体を調製した。そして、粘弾性体のヤング率を変性EVOHと同様の方法で測定した。その後、得られた粘弾性体と、上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物を調製した。ここで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、BRと、変性Liq.BRとは、質量比が40:50:10となるように混合した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム6(厚さ50μm)を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
更に、樹脂フィルム6に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表2に示す。
参考例7)
未変性粘弾性体としてのJSR製BR(BR01)と、多点変性粘弾性体としてのダイセル製エポリードPB2600(エポキシ変性BR)とをバンバリーミキサーを用いて混練し、粘弾性体を調製した。そして、粘弾性体のヤング率を変性EVOHと同様の方法で測定した。その後、得られた粘弾性体と、上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物を調製した。ここで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、BRと、エポリードPB2600とは、質量比が40:50:10となるように混合した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム7(厚さ50μm)を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
更に、樹脂フィルム7に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表2に示す。
(比較例1)
上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、多点変性粘弾性体(E)としての旭化成製タフテックM1943(無水マレイン酸変性スチレンエチレンブチレンスチレン共重合体)とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物を調製した。ここで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、タフテックM1943とは、質量比が40:60となるように混合した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム8を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。結果を表1に示す。なお、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定しようとしたが、押し出しが難しく測定することができなかった。
更に、樹脂フィルム8に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表1に示す。
参考例8)
変性EVOHとの混練前に粘弾性体を調整することなく、一部変性粘弾性体(F)としてのJSR製ダイナロン4630P(変性オレフィン)と、一部変性粘弾性体(F)としてのJSR製ダイナロン8630P(変性オレフィン)と、多点変性粘弾性体(E)としての旭化成製タフテックM1943(無水マレイン酸変性スチレンエチレンブチレンスチレン共重合体)と、上記作製した変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを同時に混練し、樹脂組成物を調製した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム9(厚さ50μm)を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
更に、樹脂フィルム9に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表2に示す。
(実施例9)
変性EVOHの代わりに未変性のエチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン含量44モル%、ケン化度99.9%のエチレン−ビニルアルコール共重合体、ヤング率(23℃):3500MPa)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を調整した。
そして、得られた樹脂組成物を用いて、Tダイで樹脂フィルム10(厚さ50μm)を形成した。得られた樹脂組成物のMIを測定し、押出性を評価した。また、樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
更に、樹脂フィルム10に日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して200kGyで電子線を照射したものをインナーライナーとして用いて、実施例1と同様にして乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製し、インナーライナーの酸素透過係数、タイヤの内圧保持性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 0005534784
Figure 0005534784
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 カーカス
5 ベルト
6 インナーライナー
7 ビードコア
8 ベルト補強層
9 樹脂組成物(D)からなる層
10 補助層
11 補助層
12 接着剤層
13 インナーライナー
14 補助層
15 インナーライナー
a ベルト5の存在している領域
b ビード部からベルト端までの領域
c ベルト端からビード部までの領域において、少なくとも30mmの幅に相当する部分の一例

Claims (4)

  1. エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いはエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)からなるマトリックス中に、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)より23℃におけるヤング率が低い粘弾性体(C)を分散させた樹脂組成物(D)からなる層を少なくとも含むインナーライナーの製造方法であって、
    水酸基と反応する官能基が複数導入された多点変性粘弾性体(E)と、水酸基と反応する官能基が一分子鎖に1個以下導入された一部変性粘弾性体(F)とをブレンドして前記粘弾性体(C)を調製する工程と、
    前記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)或いは変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)からなるマトリックス中に、調製した粘弾性体(C)を分散させて前記樹脂組成物(D)を調製する工程と、
    調製した樹脂組成物(D)からなる層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする、空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法。
  2. 前記粘弾性体(C)中の前記一部変性粘弾性体(F)の配合量20〜99質量%とすることを特徴とする、請求項に記載の空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法。
  3. 前記粘弾性体(C)の調製を、前記多点変性粘弾性体(E)と、前記一部変性粘弾性体(F)とを溶融混練することにより行うことを特徴とする、請求項に記載の空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法。
  4. 前記粘弾性体(C)の調製を、前記多点変性粘弾性体(E)と、前記一部変性粘弾性体(F)とを溶媒に溶解混合した後、当該溶媒を除去することにより行うことを特徴とする、請求項に記載の空気入りタイヤ用インナーライナーの製造方法。
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