JP5533771B2 - 空気流量測定装置、および空気流量測定装置の製造方法 - Google Patents
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これにより、シール材105の下流側に端子107を配置することで、空気に含まれる水分の端子107への付着を抑制し、さらに端子107に付着した水分がコネクタ108の方に漏れ出したり、センサアセンブリ101の内部に浸入したりするのを抑制している。
特許文献1の図1および図2によれば、製造される樹脂成形品1は直角に曲がる空洞部2を有する。そして、樹脂成形品1の成形工程において、縦穴2bを形成する補助金型14とインサート部品3とで、横穴2aを形成する補助金型15を挟持し、さらに、インサート部品3の下側から補助金型18によってインサート部品3を補助金型15に圧接させる。
しかし、インサート部品3が、空洞部2以外に外部にも露出するので、より厳しく空洞部2からの漏れを防止する必要がある場合、別途に漏れ防止手段を備える必要があり、コストアップになってしまう。
しかし、溶融樹脂の射出圧が高いほど、溶融樹脂は狭い隙間に入り込んで中空側にはみ出す虞が高まる。
請求項1の手段によれば、空気流量測定装置は、空気との伝熱により電気信号を発生するセンサチップを保持するセンサアセンブリと、空気が通過する内部流路、および、内部流路にセンサチップが突出するようにセンサアセンブリの一部が嵌まる嵌合孔を有する筐体と、センサアセンブリの周囲に配置され、嵌合孔の孔面とセンサアセンブリの表面との間に形成される隙間を封鎖して内部流路から空気が漏れるのを防止するシール材と、センサアセンブリ、筐体およびシール材を所定の金型にセットして2次成形用樹脂を注入することにより得られる2次モールド部とを備える。
請求項2の手段によれば、シール材は、隙間を通る内部流路からの空気の漏れの流れ方向に関して、センサアセンブリの係合部および筐体の係合部が存在する位置よりも下流側に配置される。
これにより、シール材は、隙間を通って内部流路の方に流れた場合、内部流路に達する前に係合部同士の当接領域に達する。このため、係合部同士の当接強化により、シール材の内部流路側への漏れ出しを抑制することができる。
請求項3の手段によれば、センサアセンブリの係合部および筐体の係合部は、それぞれ、当接時に互いに面接触し合う当接面を有する。そして、センサアセンブリ側の当接面および筐体側の当接面は、内部流路に近いほど、孔軸に近付くように傾斜している。
請求項4の手段によれば、空気流量測定装置の製造方法は、センサアセンブリを孔軸の方向に移動させて嵌合孔に嵌めることで、センサチップを内部流路に突出させる第1準備工程と、シール材をセンサアセンブリの周囲に配置する第2準備工程と、第1準備工程および第2準備工程により構成されたセンサアセンブリ、筐体およびシール材の一体物を金型にセットし、2次成形用樹脂を射出して2次モールド部を成形する成形工程とを備える。
請求項5の手段によれば、センサアセンブリは、電気信号を出力するための端子を有し、端子は、所定の突出面から孔軸の方向に突出している。そして、成形工程では、突出面が射出口と孔軸の方向に対向するように一体物を金型にセットする。
これにより、2次成形用樹脂は、端子に沿って孔軸に平行に流れるので、2次成形用樹脂の流動圧による端子の倒れを抑制することができる。
請求項6の手段によれば、成形工程では、センサアセンブリの表面の一部が射出口と孔軸の方向に対向するように一体物を金型にセットする。そして、センサアセンブリの表面の内、射出口と孔軸の方向に対向する部分は、射出口に近いほど先細になるテーパ状に設けられている。
さらに、シール材は、隙間を通る内部流路からの空気の漏れの流れ方向に関して、センサアセンブリの係合部および筐体の係合部が存在する位置よりも下流側に配置される。
そして、成形工程では、孔軸が2次成形用樹脂の射出口と交差するように、かつ、センサアセンブリの内、筐体の外に配置されている部分(筐体外配置部)が射出口と孔軸の方向に対向するように、一体物を金型にセットする。
さらに、成形工程では、センサアセンブリの表面の一部が射出口と孔軸の方向に対向するように一体物を金型にセットする。そして、センサアセンブリの表面の内、射出口と孔軸の方向に対向する部分は、射出口に近いほど先細になるテーパ状に設けられている。
実施例1の空気流量測定装置1の構成を、図1および図2を用いて説明する。
空気流量測定装置1は、空気との伝熱を利用して空気流量を測定するものであり、例えば、内燃機関(図示せず)への吸気路2に配置され、内燃機関に吸入される吸入空気(以下、吸気と呼ぶことがある。)の流量を測定するために利用されている。
中間部4bは、センサアセンブリ4の各部の内で嵌合孔6に嵌まる部分である。
なお、センサチップ3や処理部13は、周知の機能および周知の構造を有するものである。
すなわち、内部流路5は、吸気路2の上流側に向かって開口する吸気の吸入口16と、吸気路2の下流側に向かって開口する吸気の放出口17と、吸入口16から直線的に伸び、吸気路2における吸気主流と同じ方向に向かって吸気を直進させる直進路18と、直進路18を直進してきた吸気を周回させて放出口17に向かわせる周回路19と、直進路18に直線的に接続してダストを排出させるダスト排出路20とを有する。
なお、ECUは、空気流量測定装置1から得られる電気信号に基づいて吸気量を把握するとともに、把握した吸気量に基づいて燃料噴射制御等の各種の制御処理を実行する。
実施例1の空気流量測定装置1の特徴を、図1および図2を用いて説明する。
空気流量測定装置1によれば、嵌合孔6は、センサアセンブリ4が直線的に移動して嵌まることができるように直線状の孔軸を有する。つまり、嵌合孔6は、センサアセンブリ4を直線的に一方向に移動させることで、先端部4aを配置領域19aに突出させることができるように設けられている。
また、係合部4K、7Kは、それぞれ、当接時に互いに面接触し合う当接面4A、7Aを有し、当接面4A、7Aが面接触することで当接する。なお、当接面4Aは係合部4Kの先端面であり、当接面7Aは係合部7Kの後端面である。さらに、当接面4A、7Aは両方とも孔軸に垂直である。
以上により、隙間8を通る内部流路5からの空気の漏れの流れ方向に関して、シール材9は、係合部4K、7Kの当接領域よりも下流側に配置される。
以上により、本体部4cの後端面は、アセンブリ端子14が孔軸の方向に突出する突出面36である。
実施例1の空気流量測定装置1の製造方法を、図3および図4を用いて説明する。
空気流量測定装置1の製造方法は、センサアセンブリ4を嵌合孔6の孔軸の方向に移動させて嵌合孔6に嵌めることで、センサチップ3を有する先端部4aを内部流路5に突出させる第1準備工程と、シール材9をセンサアセンブリ4の周囲に充填配置する第2準備工程と、第1準備工程および第2準備工程により構成されたセンサアセンブリ4、筐体7およびシール材9の一体物38を金型にセットし、2次成形用樹脂を射出して2次モールド部10を成形する成形工程とを備える。
実施例1の空気流量測定装置1の製造方法によれば、成形工程では、孔軸が2次成形用樹脂の射出口41と交差するように、かつ、筐体外配置部39が射出口41と孔軸の方向に対向するように、一体物38を金型にセットする。
これにより、2次成形用樹脂は、射出口41から孔軸の方向に射出されて筐体外配置部39に孔軸の方向に衝突するとともに、センサアセンブリ4を孔軸の方向に押圧するので、センサアセンブリ4の係合部4Kは筐体7の係合部7Kに強く当接する。
以上により、空気流量測定装置1において、コストアップすることなく、また、2次成形用樹脂の内部流路5側へのはみ出しを発生させることなく、シール材9による内部流路5からの吸気の漏れ防止をアシストして信頼性を高めることができる。
これにより、シール材9は、隙間8を通って内部流路5の方に流れた場合、内部流路5に達する前に係合部4K、7K同士の当接領域に達する。このため、係合部4K、7K同士の当接強化により、シール材9の内部流路5側への漏れ出しを抑制することができる。
これにより、2次成形用樹脂は、アセンブリ端子14に沿って孔軸に平行に流れるので、2次成形用樹脂の流動圧によるアセンブリ端子14の倒れを抑制することができる。
これにより、射出口41から流れてきた2次成形用樹脂は、突出面36に孔軸の方向に衝突し、稜線35を境界としてセンサアセンブリ4の厚さ方向の一端側と他端側とに均等に分かれて本体部4cの表面に沿って流れていく。このため、2次成形用樹脂の流動圧によるセンサアセンブリ4の倒れを抑制することができる。
実施例2の空気流量測定装置1によれば、図5に示すように、係合部4K、7Kのそれぞれが有する当接面4A、7Aは、内部流路5に近いほど孔軸に近付くように傾斜している。
これにより、係合部4K、7K同士の当接によってくさび効果が得られ、当接面4Aは、当接面7Aにさらに強力に面接触する。このため、係合部4K、7K同士の当接領域において隙間8をさらに気密的に封鎖することができるので、漏れ防止のアシストをさらに強化して空気流量測定装置1の信頼性を高めることができる。
空気流量測定装置1の態様は、実施例1、2に限定されず種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例1、2の空気流量測定装置1によれば、係合部4K、7Kは、それぞれが有する当接面4A、7A同士の面接触により当接していたが、係合部7Kの後端面に嵌合孔6を囲うように環状のリブを設け、この環状のリブを係合部4Kの先端面に環状に当接させることで、係合部4K、7K同士を当接させてもよい。
3 センサチップ
4 センサアセンブリ
4b 中間部(センサアセンブリの一部)
4K 係合部(センサアセンブリの係合部)
4A 当接面(センサアセンブリ側の当接面)
5 内部流路
6 嵌合孔
7 筐体
7K 係合部(筐体の係合部)
7A 当接面(筐体側の当接面)
8 隙間
9 シール材
10 2次モールド部
14 アセンブリ端子
36 突出面(センサアセンブリの表面の内、射出口と孔軸の方向に対向する部分)
38 一体物
39 筐体外配置部(センサアセンブリの内、筐体の外に配置されている部分)
41 射出口
Claims (6)
- 空気との伝熱により電気信号を発生するセンサチップを保持するセンサアセンブリと、
空気が通過する内部流路、および、この内部流路に前記センサチップが突出するように前記センサアセンブリの一部が嵌まる嵌合孔を有する筐体と、
前記センサアセンブリの周囲に配置され、前記嵌合孔の孔面と前記センサアセンブリの表面との間に形成される隙間を封鎖して前記内部流路から空気が漏れるのを防止するシール材と、
前記センサアセンブリ、前記筐体および前記シール材を所定の金型にセットして2次成形用樹脂を注入することにより得られる2次モールド部とを備え、
前記嵌合孔は、前記センサアセンブリが直線的に移動して嵌まることができるように、直線状の孔軸を有し、
前記センサアセンブリおよび前記筐体は、それぞれ、互いに当接し合って前記嵌合孔における前記センサアセンブリの嵌まり込みを規制する係合部を有し、
前記センサアセンブリの係合部と前記筐体の係合部とは、前記センサアセンブリの前記嵌合孔への嵌合により前記孔軸の方向に接近し合ったのちに互いに当接して前記センサアセンブリの嵌まり込みを規制することを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項1に記載の空気流量測定装置において、
前記シール材は、前記隙間を通る前記内部流路からの空気の漏れの流れ方向に関して、前記センサアセンブリの係合部および前記筐体の係合部が存在する位置よりも下流側に配置されることを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項1または請求項2に記載の空気流量測定装置において、
前記センサアセンブリの係合部および前記筐体の係合部は、それぞれ、当接時に互いに面接触し合う当接面を有し、
前記センサアセンブリ側の当接面および前記筐体側の当接面は、前記内部流路に近いほど、前記孔軸に近付くように傾斜していることを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項1ないし請求項3の内のいずれか1つに記載の空気流量測定装置の製造方法であって、
前記センサアセンブリを前記孔軸の方向に移動させて前記嵌合孔に嵌めることで、前記センサチップを前記内部流路に突出させる第1準備工程と、
前記シール材を前記センサアセンブリの周囲に配置する第2準備工程と、
前記第1準備工程および前記第2準備工程により構成された前記センサアセンブリ、前記筐体および前記シール材の一体物を前記金型にセットし、2次成形用樹脂を射出して前記2次モールド部を成形する成形工程とを備え、
前記成形工程では、前記孔軸が前記2次成形用樹脂の射出口と交差するように、かつ、前記センサアセンブリの内、前記筐体の外に配置されている部分が前記射出口と前記孔軸の方向に対向するように、前記一体物を前記金型にセットすることを特徴とする空気流量測定装置の製造方法。 - 請求項4に記載の空気流量測定装置の製造方法において、
前記センサアセンブリは、電気信号を出力するための端子を有し、
この端子は、所定の突出面から前記孔軸の方向に突出し、
前記成形工程では、前記突出面が前記射出口と前記孔軸の方向に対向するように、前記一体物を前記金型にセットすることを特徴とする空気流量測定装置の製造方法。 - 請求項4または請求項5に記載の空気流量測定装置の製造方法において、
前記成形工程では、前記センサアセンブリの表面の一部が前記射出口と前記孔軸の方向に対向するように、前記一体物を前記金型にセットし、
前記センサアセンブリの表面の内、前記射出口と前記孔軸の方向に対向する部分は、前記射出口に近いほど先細になるテーパ状に設けられていることを特徴とする空気流量測定装置の製造方法。
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