JP5533575B2 - カラーフィルタ用着色材の製造方法、該方法により製造されるカラーフィルタ用着色材、およびカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用着色材の製造方法、該方法により製造されるカラーフィルタ用着色材、およびカラーフィルタ Download PDF

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Description

本発明は、カラー液晶表示装置および固体撮像素子に用いられるカラーフィルタを構成するフィルタセグメントの形成に用いられる着色材の製造方法、該製造方法により製造されるカラーフィルタ用着色材、ならびに該カラーフィルタ用着色材を用いて得られるカラーフィルタに関する。
液晶表示装置は、2枚の偏光板に挟まれた液晶層が、1枚目の偏光板を通過した光の偏光度合いを制御して、2枚目の偏光板を通過する光量をコントロールすることにより表示を行う、ツイストネマチック(TN)型液晶を用いるタイプが主流となっており、この2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示を可能にしている。現在、カラーフィルタの製造方法としては、耐光性、耐熱性に優れる顔料を着色剤とする顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっているが、一般に有機顔料を分散したカラーフィルタは、顔料粒子による光の散乱等により、液晶が制御した偏光度合いを乱してしまうという問題がある。すなわち、光を遮断しなければならないとき(OFF状態)に光が漏れたり、光を透過しなければならないとき(ON状態)に透過光が減衰するという現象があり、ON状態とOFF状態のディスプレー上の輝度の比をコントラスト比と呼んでいる。
一般に、顔料分散法において微細な顔料粒子をワニスのような着色料担体に分散させ、安定な分散体を得ることは難しく、分散体中の顔料粒子は、往々にして経時で凝集する。顔料粒子が凝集した分散体を用いて形成されたカラーフィルタは、コントラスト比を著しく低下させるため、顔料には、凝集することなく安定な微細粒子であり、かつ取り扱いが容易な性状であることが望まれている。
さらに近年、カラーフィルタ用着色材に要求されるコントラスト比・流動安定性等の要求特性は非常に高性能となっており、顔料を微細に分散する技術が重要となっている。
顔料の微分散は一般に、サンドミル、サンドグラインダー、ダイノーミル、パールミル等と呼ばれる分散機において、攪拌機構でメディアを激しく攪拌することによって得られる衝撃力、剪断力、摩擦力により、顔料組成物を処理することによって行われる。
また、顔料を微細に分散する方法としては、メディア攪拌型分散機を用いて、顔料誘導体を用いずに、顔料のみの分散を多段階で行い、各段階におけるメディアの径を順次小さくし、且つ分散を循環で行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−352319号公報
顔料を1μm以下のサブミクロン領域まで微分散することは、カラーフィルタに要求される性能を満たすために重要となっているが、顔料の微分散に有効と考えられている微小メディアを用いた分散機により顔料のみを液状媒体に分散すると、サブミクロン領域にまで分散された粒子により高粘度化のおこることがある。また、顔料の再凝集によるコントラスト比低下、明度の低下等もおこることがあった。
つまり、従来の技術では、カラーフィルタ用着色材において、カラーフィルタに要求される高コントラスト比、高明度等の要求特性と流動性確保および経時での安定性確保とを両立することは非常に困難であった。
本発明のカラーフィルタ用着色材の製造方法は、粒径が0.3mmφ以下のメディアを用いた湿式分散機に、顔料、顔料誘導体、アルカリ可溶型非感光性樹脂、および液状媒体を含む顔料組成物を供給して分散する工程(A)と、その後さらに感光性樹脂を添加混合する工程(B)とを含むことを特徴とする。本発明のカラーフィルタ用着色材の製造方法は、さらに、工程(A)で得られた顔料組成物の分散体にさらにモノマーを添加混合してもよい。
また、本発明のカラーフィルタは、前記製造方法により製造されたカラーフィルタ用着色材を用いて形成されたフィルタセグメントを具備することを特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用着色材の製造方法によれば、粒径が0.3mmφ以下の微小メディアと顔料誘導体とを組み合わせて、湿式分散機により顔料を液状媒体に分散するため、微小メディア、顔料誘導体それぞれ単独の効果を大きく上回り、顔料を1μm以下のサブミクロン領域まで再凝集することなく、安定に微分散することができ、低粘度、高流動性であるカラーフィルタ用着色材が得られる。また、本発明の製造方法で製造されたカラーフィルタ用着色材を用いることにより、コントラスト比が高くかつ高明度なカラーフィルタが得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
カラーフィルタ用着色材は、粒径が0.3mmφ以下のメディアを用いた湿式分散機に、顔料、顔料誘導体、アルカリ可溶型非感光性樹脂、液状媒体、および必要により、モノマー、分散剤、添加剤等を含む顔料組成物を供給して分散することにより製造することができる。樹脂、モノマー、分散剤、添加剤等は、顔料、顔料誘導体、液状媒体を含む顔料組成物を粒径が0.3mmφ以下のメディアを用いた湿式分散機に供給して分散した後、添加混合してもよい。
メディアを用いた湿式分散機としては、円筒型分散機の横型、縦型、さらには環状型(アニュラータイプ)等があり、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル等のメディアを用いた各種分散機が利用できる。
この湿式分散機の回転軸には、種々の形状をした攪拌羽根が備えられており、ディスク型、ピン型などが知られているが、中でもロータピンを備えているものが本発明の効果をよりいっそう顕著にするために好ましい。
また、この湿式分散機のメディア分離機構としては、遠心分離方式、スリット方式(ギャップセパレータ方式)、スクリーン方式等があるが、遠心分離によるものが好ましい。粒径が0.3mmφ以下の微小メディアを分離できるスリットまたはスクリーンの製作は、機械加工精度の関係上非常に難しく、顔料組成物を供給する際に、目詰まりするという可能性があるためである。また、粒径が0.3mmφ以下、特に0.1mmφ以下程度の微小メディアを用いる場合には、スリットまたはスクリーン方式で微小メディアを分離するときに濾過速度が非常に遅くなるため、顔料組成物の供給量を多くすることが困難なためである。
ロータピンおよび遠心分離によるメディア分離機構を備えた湿式分散機としては、例えばスーパーアペックスミル(コトブキ技研工業社製)、ウルトラアペックスミル(コトブキ技研工業社製)、DCP型パールミル(アイリッヒ社製)、ピコグレンミル(浅田鉄工(株)製)などがある。
また、分散効率の良い分散機内のメディア充填率は、好ましくは50〜100%、更に好ましくは60〜80%である。
メディアの材質は、特に限定されるものでなく、一般に用いられているガラス、スチール、ステンレス、陶磁器、ジルコン、ジルコニア等が挙げられる。また、メディアの粒径は、微分散、整粒効果、高コントラスト比を達成するために0.3mmφ以下でなければならず、通常は0.01mmφ以上である。 さらに微小メディアの好ましい粒径は、0.1mmφ以下であり、特に0.05mmφ〜0.01mmφの微小メディアを用いるとその効果は非常に大きくなるため好ましい。
次に、湿式分散機に供給する顔料組成物について説明する。
顔料組成物に含まれる顔料としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料は、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。
以下に、顔料組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
赤色フィルタセグメントを形成するための赤色着色材には、例えばC.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272等の赤色顔料を用いることができる。赤色組成物には、黄色顔料、オレンジ顔料を併用することができる。
イエロー色フィルタセグメントを形成するためのイエロー色着色材には、例えばC.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等の黄色顔料を用いることができる。
オレンジ色フィルタセグメントを形成するためのオレンジ色着色材には、例えばC.I. Pigment orange 36、43、51、55、59、61、71、73等のオレンジ色顔料を用いることができる。
緑色フィルタセグメントを形成するための緑色着色材には、例えばC.I. Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができる。緑色組成物には黄色顔料を併用することができる。
青色フィルタセグメントを形成するための青色着色材には、例えばC.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができる。青色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
シアン色フィルタセグメントを形成するためのシアン色着色材には、例えばC.I. Pigment Blue15:1、15:2、15:4、15:3、15:6、16、81等の青色顔料を用いることができる。
マゼンタ色フィルタセグメントを形成するためのマゼンタ色着色材には、例えばC.I. Pigment Violet 1、19、C.I. Pigment Red144、146、177、169、81等の紫色顔料および赤色顔料を用いることができる。マゼンタ色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
また、樹脂ブラックマトリクス用の黒色顔料としては、例えばカーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的にはC.I. Pigment black6、7、12、20、31、32等が挙げられ、中でもカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックは、樹脂などで表面処理されていてもよい。
また、無機顔料としては、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、合成鉄黒等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
顔料組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることもできる。
顔料組成物に含まれる顔料誘導体は、下記一般式(2)で示される化合物であり、塩基性置換基を有するものと酸性置換基を有するものとがある。
式(2)
A−B
A:有機顔料残基
B:塩基性置換基または酸性置換基
式(2)中、Aの有機顔料残基を構成する有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
式(2)中、Bの塩基性置換基としては、下記式(3)、式(4)、式(5)、および式(6)で示される置換基が挙げられ、酸性置換基としては、式(7)および式(8)で示される置換基が挙げられる。
式(3)
式(4)
式(5)
式(6)
式(7)
式(8)
X:−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表す。
n:1〜10の整数を表す。
R1、R2:それぞれ独立に、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、またはR1 とR2 とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。
R3:炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
R4、R5、R6、R7:それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Y:−NR8−Z−NR9−または直接結合を表す。
R8、R9:それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Z:炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキレン基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表す。
R:式(9)で示される置換基または式(10)で示される置換基を表す。
Q:水酸基、アルコキシル基、式(9)で示される置換基または式(10)で示される置換基を表す。
式(9)
式(10)
M:水素原子、カルシウム原子、バリウム原子、ストロンチウム原子、マンガン原子またはアルミニウム原子を表す。
i:Mの価数を表す。
R10、R11、R12、R13:それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基またはポリオキシアルキレン基を表す。
式(3)〜式(6)および式(9)、式(10)で示される置換基を形成するために使用されるアミン成分としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジーsec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
式(8)のスルホン酸アミン塩を形成するために使用されるアミン成分は1級、2級、3級、4級のいずれのアミンでもよく、例えば、1級アミンとしては、側鎖を有していてもよいへキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミン、エオコシルアミン等のアミン、もしくはそれぞれの炭素数に対応する不飽和アミンが挙げられる。
2級、3級および4級アミンとしては、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルジドデシルアンモニウムクロリド、ジメチルジオレイルアンモニウムクロリド、ジメチルジデシルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクチルアンモニウムクロリド、トリメチルステアリルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、トリメチルデシルアンモニウムクロリド、トリメチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、ジメチルドデシルテトラデシルアンモニウムクロリド、ジメチルヘキサデシルオクタデシルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
また、式(8)におけるR10、R11、R12、R13のいずれかがポリオキシアルキレン基を表す場合、その例としてはポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられる。
顔料誘導体の具体例を、化合物番号を付して以下に示す。
化合物1
CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
化合物2
化合物3
化合物4
化合物5
化合物6
CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
化合物7
化合物8
化合物9
顔料組成物中の顔料誘導体の配合量は、顔料100重量部に対し好ましくは1〜20重量部、更に好ましくは5〜15重量部である。顔料誘導体の配合量が1重量部より少ないと、分散効果が不十分となり、20重量部より多いと、余剰の顔料誘導体で分散に影響を及ぼすことがある。
また、 顔料組成物に含まれる液状媒体としては特に限定されるものではなく、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いることができる。
さらに、これらの溶剤は、顔料を充分に顔料担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために、工程(A)で得られた顔料組成物の分散体に添加混合することができる。
工程(A)において、顔料組成物はさらに樹脂を含んでもよい。また、本発明のカラーフィルタ用着色材の製造方法は、さらに、工程(A)で得られた顔料組成物の分散体にモノマー及び/又は樹脂を添加混合する工程(B)を含んでもよい。
モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
樹脂としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の透明樹脂が用いられる。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、これらを単独でまたは2種以上混合して用いることができるが、特に感光性樹脂が好ましい。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子に、イソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合体やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
また、樹脂には、本発明の方法で製造されたカラーフィルタ用着色材を用いてアルカリ現像によりカラーフィルタパターンを形成させる場合には、アルカリ可溶型非感光性樹脂を含有させることが好ましい。アルカリ可溶型非感光性樹脂とは、アルカリ水溶液に溶解しラジカルにより架橋しない樹脂であり、例えば、カルボキシル基、スルホン基などの酸性官能基を有する重量平均分子量1000〜500000、好ましくは5000〜100000の樹脂が挙げられる。アルカリ可溶型非感光性樹脂として具体的には、アクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体などが挙げられる。なかでも、アクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/(無水)マレイン酸共重合体およびスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特にアクリル樹脂は、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
また、樹脂としては、下記一般式(1)で表される化合物(a)と他のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(b)とを共重合してなる透明樹脂を用いることが好ましい。
式(1)
(Raは、水素原子またはメチル基、Rbは炭素数2〜10のアルキレン基、RCは水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。mは1〜15の整数を表す。)
一般式(1)において、アルキレン基Rbは、2〜3個の炭素原子を有することが好ましい。また、RCのアルキル基の炭素数は1〜20であるが、より好ましくは1〜10であり、RCはベンゼン環等の置換基を含んでもよい。RCのアルキル基の炭素数が1〜10のときはアルキル基が障害となり樹脂同士の接近を抑制し、顔料への吸着/配向を促進するが、炭素数が10を超えると、アルキル基の立体障害効果が高くなり、ベンゼン環の顔料への吸着/配向までをも妨げる傾向を示す。この傾向は、RCのアルキル基の炭素鎖長が長くなるに従い顕著となり、炭素数が20を超えると、ベンゼン環の吸着/配向が極端に低下する。RCで表されるベンゼン環を含むアルキル基としては、ベンジル基、2−フェニル(イソ)プロピル基等を挙げることができる。
化合物(a)としては、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEOまたはプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら化合物のうち、パラクミルフェノールのEOまたはPO変性(メタ)アクリレートは、上記ベンゼン環のπ電子の効果ばかりでなく、その立体的な効果も加わり、顔料に対しより良好な吸着/配向面を形成することができるので、より効果が高い。
化合物(b)としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)ペンチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物(a)と他のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(b)とを共重合してなる透明樹脂中の化合物(a)の割合は、0.1〜50重量%、より好ましくは10〜35重量%である。化合物(a)の割合が0.1重量%より少ないと顔料の分散効果が低下する。また、50重量%より多いと疎水性が大きくなり、カラーフィルタ用着色材の現像性が低下したり、残渣の原因になったりすることがある。
カラーフィルタ用着色材には、該着色材を紫外線照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
これらの光重合開始剤は、単独であるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
本発明のカラーフィルタ用着色材の製造方法においては、工程(A)に先立ち、顔料、顔料誘導体、および液状媒体を含む顔料組成物を、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライタ、ペイントコンディショナー等の各種分散手段を用いてプレ分散することもできる。また、顔料、顔料誘導体、および液状媒体を含む顔料組成物を、粒径が0.3mmφより大きいメディアを用いた湿式分散機で分散しておくことも、分散効率の面で好ましい。このときに粒径が0.5mmφ〜1.0mmφのメディアを用いると効果が顕著となる。このときも、分散方法は循環およびパス分散のいずれでもよいが、パス分散の方が好ましい。
顔料組成物を分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤等の分散助剤を用いることもできる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を液状媒体中に分散してなるカラーフィルタ用着色材を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
上記樹脂型顔料分散剤は、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などが用いられる。また、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加物等が用いられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
具体的には、ビックケミー社製のDisperbykまたはDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001またはAnti-Terra−U、203、204またはBYK−P104、P104S、220SまたはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等、アビシア社製のSOLSPERSE−3000、9000、13240、13650、13940、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32600、34750、36600、38500、41000、41090、53095等、エフカケミカルズ社製のEFKA−46、47、48、452、LP4008、4009、LP4010、LP4050、LP4055、400、401、402、403、450、451、453、4540、4550、LP4560、120、150、1501、1502、1503等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、ラウリル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミンなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
また、カラーフィルタ用着色材には、着色材の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
顔料は、カラーフィルタ用着色材中に1.5〜7重量%の割合で含有されることが好ましい。また、顔料は、最終フィルタセグメント中に好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜40重量%の割合で含有され、その残部は、モノマー及び/または樹脂により提供される樹脂質バインダーから実質的になる。
カラーフィルタ用着色材は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調整することができる。着色レジスト材は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂とモノマー、あるいは感光性樹脂と、顔料、顔料誘導体、光重合開始剤、および液状媒体を含むものである。
カラーフィルタ用着色材は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、本発明の製造方法により製造されるカラーフィルタ用着色材を用いて形成されたフィルタセグメントを具備する。カラーフィルタとしては、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを具備するもの、またはマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、およびイエロー色フィルタセグメントを具備するものが挙げられる。
本発明のカラーフィルタは、フォトリソグラフィー法により、カラーフィルタ用着色材を用いて透明基板上に各色のフィルタセグメントを形成することにより製造することができる。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
フォトリソグラフィー法による各色フィルタセグメントを形成は、下記の方法で行う。すなわち、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した着色材を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するか、もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができるが、本発明の製造方法により製造される着色材は、いずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、透明基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。
また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめカラーフィルタ層を形成しておき、このカラーフィルタ層を所望の透明基板に転写させる方法である。
透明基板あるいは反射基板上にフィルタセグメントを形成する前に、あらかじめブラックマトリクスを形成しておくと、液晶表示パネルのコントラスト比を一層高めることができる。ブラックマトリクスとしては、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が用いられるが、これらに限定されない。また、前記の透明基板あるいは反射基板上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成しておき、その後にフィルタセグメントを形成することもできる。TFT基板上にフィルタセグメントを形成することにより、液晶表示パネルの開口率を高め、輝度を向上させることができる。
本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や柱状スペーサー、透明導電膜、液晶配向膜などが形成される。
カラーフィルタは、シール剤を用いて対向基板と張り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入したのち注入口を封止し、必要に応じて偏光膜や位相差膜を基板の外側に張り合わせることにより、液晶表示パネルが製造される。
かかる液晶表示パネルは、ツイステッド・ネマティック(TN)、スーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)、イン・プレーン・スイッチング(IPS)、ヴァーティカリー・アライメント(VA)、オプティカリー・コンベンセンド・ベンド(OCB)などのカラーフィルタを使用してカラー化を行う液晶表示モードに使用することができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
実施例に先立ち、レジスト材塗布基板のコントラスト比の測定法について説明する。
レジスト材塗布基板を2枚の偏光板の間に挟み、一方の偏光板側から液晶ディスプレー用バックライト・ユニットを用いて光を照射する。バックライト・ユニットから出た光は、1枚目の偏光板を通過して偏光され、ついでレジスト材塗布基板を通過し、2枚目の偏光板に到達する。1枚目の偏光板と2枚目の偏光板の偏光面が平行であれば、光は2枚目の偏光板を透過するが、偏光面が直行している場合には光は2枚目の偏光板により遮断される。しかし、1枚目の偏光板によって偏光された光が、レジスト材塗布基板を通過するときに、顔料粒子による散乱等が起こり偏光面の一部にずれを生じると、偏光板が平行のときは2枚目の偏光板を透過する光量が減り、偏向板が直行のときは2枚目の偏光板を光の一部が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が平行のときの輝度と直行のときの輝度との比をコントラスト比とする。
コントラスト比=(平行のときの輝度)/(直行のときの輝度)
従って、レジスト材塗布膜中の顔料により散乱が起こると、平行のときの輝度が低下し、かつ直行のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。
なお、輝度計は株式会社トプコン社製の色彩輝度計BM−5A、偏光板はサンリツ社製の偏光フィルムLLC2−92−18を用いた。なお、測定に際しては、不要光を遮断するために、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色のマスクを当てて測定を行った。
まず、実施例および比較例に用いたアクリル樹脂溶液1〜4の調整について説明する。樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
(アクリル樹脂溶液1の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 55.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
(アクリル樹脂溶液2の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 35.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
(アクリル樹脂溶液3の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 45.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加して感光性樹脂溶液を調製した。得られた感光性樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
(アクリル樹脂溶液4の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 25.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加して感光性樹脂溶液を調製した。得られた感光性樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
[比較例1]
下記の組成の顔料組成物を均一に撹拌混合した後、0.3mmφのジルコニアビーズを用いて、メディア分離機構がスリット方式であり、攪拌羽根としてディスクを有するダイノーミル((株)シンマルエンタープライゼス製)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し銅フタロシアニン分散体を作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料(C.I. Pigment Blue 15:6) 10.0部
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)
フタロシアニン系顔料誘導体(化合物1) 1.0部
リン酸エステル系顔料分散剤 1.0部
(ビックケミー社製「BYK111」)
アクリル樹脂溶液1 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、青色レジスト材を得た。
銅フタロシアニン分散体 45.0部
アクリル樹脂溶液1 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 5.6部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 32.2部
[比較例2]
比較例1において、顔料組成物を、0.1mmφのジルコニアビーズを用いて、メディア分離機構が遠心分離方式であり、攪拌羽根としてロータピンを有さないタイプのピコグレンミル(浅田鉄工(株)製)で2時間分散させた以外は、比較例1と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例3]
比較例1において、顔料組成物を、0.3mmφのジルコニアビーズを用いて、メディア分離機構が遠心分離方式であり、攪拌羽根としてロータピンを有するウルトラアペックスミル(コトブキ技研工業(株)製)で2時間分散させた以外は、比較例1と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例4]
フタロシアニン系顔料誘導体を除いた以外は、比較例1と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例5]
フタロシアニン系顔料誘導体を除いた以外は、比較例2と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例6]
フタロシアニン系顔料誘導体を除いた以外は、比較例3と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例7]
比較例3において、0.3mmφのジルコニアビーズを0.1mmφのジルコニアビーズに替え、さらにフタロシアニン系顔料誘導体を除いた以外は、比較例3と同様にして青色レジスト材を得た。
[実施例1]
下記の組成の顔料組成物を均一に撹拌混合した後、0.3mmφのジルコニアビーズを用いて、比較例1と同様のダイノーミルで2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し銅フタロシアニン分散体を作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料(C.I. Pigment Blue 15:6) 10.0部
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)
フタロシアニン系顔料誘導体(化合物1) 1.0部
リン酸エステル系顔料分散剤 1.0部
(ビックケミー社製「BYK111」)
アクリル樹脂溶液2 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、青色レジスト材を得た。
銅フタロシアニン分散体 45.0部
アクリル樹脂溶液3 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 5.6部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 32.2部
[実施例2]
実施例1において、顔料組成物を0.3mmφのジルコニアビーズを用いて、比較例3と同様のウルトラアペックスミルで2時間分散させた以外は、実施例1と同様にして青色レジスト材を得た。
[実施例3]
実施例2において、0.3mmφのジルコニアビーズを0.1mmφのジルコニアビーズに替えた以外は、実施例2と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例8]
実施例1において、0.3mmφのジルコニアビーズを0.5mmφのジルコニアビーズに替えた以外は、実施例1と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例9]
実施例2において、0.3mmφのジルコニアビーズを0.5mmφのジルコニアビーズに替えた以外は、実施例2と同様にして青色レジスト材を得た。
[実施例4]
下記の組成の顔料組成物を均一に撹拌混合した後、0.3mmφのジルコニアビーズを用いて、比較例1と同様のダイノーミルで2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し銅フタロシアニン分散体を作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料(C.I. Pigment Blue 15:6) 10.0部
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)
フタロシアニン系顔料誘導体(化合物1) 1.0部
リン酸エステル系顔料分散剤 1.0部
(ビックケミー社製「BYK111」)
アクリル樹脂溶液2 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、青色レジスト材を得た。
銅フタロシアニン分散体 45.0部
アクリル樹脂溶液4 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 5.6部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 32.2部
[実施例5]
実施例4において、顔料組成物を、0.05mmφのジルコニアビーズを用いて、メディア分離機構が遠心分離方式であり、攪拌羽根としてロータピンを有するタイプのピコグレンミル(浅田鉄工(株)製)で2時間分散させた以外は、実施例4と同様にして青色レジスト材を得た。
[実施例6]
実施例4において、顔料組成物を、0.03mmφのジルコニアビーズを用いて、比較例3と同様のウルトラアペックスミルで2時間分散させたほかは、実施例4と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例10]
フタロシアニン系顔料誘導体1を除いた以外は実施例4と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例11]
実施例6において、0.03mmφのジルコニアビーズを0.5mmφのジルコニアビーズに替えた以外は、実施例6と同様にして青色レジスト材を得た。
[実施例7]
実施例4において、顔料組成物を、まず0.5mmφのジルコニアビーズを用いて、比較例1と同様のダイノーミルで1時間分散した後に、0.1mmφのジルコニアビーズを用いて、攪拌羽根としてロータピンを有するタイプのピコグレンミルで0.3時間分散させた以外は、実施例4と同様にして青色レジスト材を得た。
[比較例12]
実施例4において、顔料組成物を、0.5mmφのジルコニアビーズを用いて、比較例1と同様のダイノーミルで1.3時間分散させた以外は、実施例4と同様にして青色レジスト材を得た。
実施例1〜7、比較例1〜12で得られたカラーフィルタ用着色材を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて500rpm、1000rpm、1500rpmの回転数で塗布し、膜厚が異なる3種の塗布基板を得た。レジスト材塗布基板を、70℃で20分乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて積算光量150mJで紫外線露光を行い、230℃で1時間加熱、放冷後、コントラスト比を測定した。ついで、塗膜のC光源での色度(Y,x,y)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。3組のコントラスト比および色度測定結果から、レジスト材塗布基板についてy=0.140におけるコントラスト比および明度を、近似法を用いて求めた。
ついで、実施例1〜7、比較例1〜12で得られたカラーフィルタ用着色材の粘度を、調整直後および40℃のオーブン内で1週間経時させたものについてELD形のE型粘度計(東機産業社製)を用いて25℃で測定した。以上の結果を表1、2に示す。
実施例1〜7で得られたカラーフィルタ用着色材は、比較例で得られたものに比べ、低粘度、高流動性であり、経時での安定性も優れていた。また、カラーフィルタに要求される高コントラスト比、高明度等の要求特性を満たしていた。
また、本実施例における顔料および顔料誘導体として、銅フタロシアニン系顔料(C.I.Pigment Blue 15:6)と化合物9、銅フタロシアニン系顔料(C.I.Pigment Green 36)とイソインドリン系顔料(C.I.Pigment Yellow 185)と化合物2、ジオキサジンバイオレット顔料(C.I.Pigment Violet 23)と化合物4、ジケトピロロピロール系顔料(C.I.Pigment Red 254)、アントラキノン系顔料(C.I.Pigment Red 177)、アントラキノン系顔料(C.I.Pigment Yellow 199)と化合物3を用いても同様の結果が得られた。

Claims (7)

  1. 粒径が0.3mmφ以下のメディアを用いた湿式分散機に、顔料、顔料誘導体、アルカリ可溶型非感光性樹脂、および液状媒体を含む顔料組成物を供給して分散する工程(A)と、その後さらに感光性樹脂を添加混合する工程(B)とを含むカラーフィルタ用着色材の製造方法であって、
    顔料が、有機顔料であり、
    メディアの粒径が、0.1mmφ以下であり、
    工程(A)の前に、顔料、顔料誘導体、および液状媒体を含む顔料組成物を、粒径が0.3mmφより大きいメディアを用いた湿式分散機で分散しておくことを特徴とするカラーフィルタ用着色材の製造方法。
  2. 湿式分散機がロータピンを備えていることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色材の製造方法。
  3. 湿式分散機が遠心分離によるメディア分離機構を備えていることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタ用着色材の製造方法。
  4. 工程(B)でモノマーを添加混合することを特徴とする請求項1ないしいずれか記載のカラーフィルタ用着色材の製造方法。
  5. アルカリ可溶型非感光性樹脂および/または感光性樹脂が下記一般式(1)で表される化合物(a)と他のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(b)とを共重合してなる透明樹脂であることを特徴とする請求項1ないしいずれか記載のカラーフィルタ用着色材の製造方法。
    式(1)
    (Raは、水素原子またはメチル基、Rbは炭素数2〜10のアルキレン基、RCは水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。mは1〜15の整数を表す。)
  6. 請求項1ないしいずれか記載の製造方法により製造されることを特徴とするカラーフィルタ用着色材。
  7. 請求項記載のカラーフィルタ用着色材を用いて形成されたフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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