JP5530099B2 - 作物植物において集団品種を構築および生産する方法 - Google Patents

作物植物において集団品種を構築および生産する方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、自家受粉性、多頻度他家受粉性(frequent-cross-pollinating)、および無性繁殖性の植物を含む作物において集団品種を形成および生産するための育種方法に関する。
発明の背景
一例を挙げると、イネの育種は、その歴史において半矮性化および雑種育種という2つの画期的な成功を収めている。イネの半矮性化育種は、最初はRice Research Institute of Guangdong Academy of Agricultural Sciences of Chinaの中国人アカデミー会員Yaoxiang Huangと世界の他の地域の育種家達によって始められた。ハイブリッドライスの育種は、「ハイブリッドライスの父」とされる中国人アカデミー会員Longping Yuanによって発明された。これら2つの出来事は、中国のイネ育種を世界トップの地位にまで昇格させた。にもかかわらず、今日に至るまで、イネおよび他の作物植物の生産は所定の品種に属する全ての植物について唯一の単一遺伝子型を共有する単一遺伝子型系統に独占されている。単一遺伝子型系統の開発および発売は、結果として直接的に遺伝的多様性の減少を早める。単一遺伝子型系統はその遺伝的背景が次第に狭まり、また病害および生物学上の天敵に対する抵抗性および耐性が次第に弱くなるため、過去にはイネ胡麻葉枯病、ジャガイモ疫病、コムギ黄さび病、トウモロコシのごま枯病(ビポラリス・メイディス(Bipolaris maydis))およびすす紋病(セトスファエリア・ツルシカ(Setosphaeria turcica))、ならびに一部のアフリカ地域における近年のイナゴの大発生などの種々の病害の流行を招いた。2004年の米国におけるダイズさび病の侵入は大パニックを引き起こした。2004年10月4日のWorld Cereal Dayに行われた会議の報告書によると、農業植物の遺伝子の4分の3が前世紀の間に失われており、状況は今も悪化し続けている。
ハイブリッドライスもまた単一遺伝子型の部類に属する。また、ハイブリッドライスの生産および増殖時には、その不稔系統の不安定さが原因で、種子夾雑物の問題が毎年多少は生じる。その一事例は、2005年の、中国広東省の3000ヘクタール四方の土地におけるハイブリッドライス種子生産の完全な失敗である。失敗の原因は、雑種種子生産時のジベレリン920散布により生じた、冷たい露風への感受性である。その高額な社会的および研究上のコストと高い技術的リスクのせいで、ハイブリッドライスは米国および他の国では余り広く商品化されていない。中国では、ハイブリッドライスの生産量は国の市場経済の急速な発展と共に急増している。その重要な理由の1つは、この国における植物品種権利の施行が未だ不十分であるということ、特に従来品種が十分に保護されないということである。結果として、種子企業は、従来品種の種子ではなく雑種種子を生産し販売することにばかり意欲を示すようになった。何故なら、高い費用とリスクを特徴とする雑種種子の生産を支配することで種子市場を独占できるからである。種子会社の経済的利益は、ハイブリッドライスを普及させる上で重要な役割を果たした。他の作物植物にヘテロシスを利用する場合も、不稔系統を開発して2系統または3系統の組み合わせを作製するための費用はやはり非常に高額である。雑種種子生産の化学的除雄法の適用は気候学的要因および他の技術的問題によりかなり制限されているし、化学汚染および他の環境問題を引き起こす可能性もある。
多収、高品質ならびに害虫および病害に対する複合抵抗性は常に作物育種の標的であるが、単一遺伝子型系統でこれら3つの目標を調整することは難しく、また単一遺伝子型系統が全ての面で優位に立つことはますます困難になっている。簡単に言えば、伝統的な作物育種または単一遺伝子型系統の場合、育種家は望ましく完璧な個体を選抜しようとするが、一方に注目して他方を失うことは避けられない。
本発明者Xiaofang Liは、以前に多重遺伝子型(コロニー品種)育種または遺伝的多様性育種と呼ばれる作物植物用の新規育種戦略を考案した。彼女はかつて該戦略について特許を出願しており、その出願番号はPCT/CN2004/000657である。この育種戦略の中心は、作物植物において望ましい個体の代わりに優良集団を作出および形成することである。該戦略は、作物植物における育種の概念、戦略、方策、選抜基準を大きく変えた。該戦略は、作物の収量、品質ならびに害虫および病害に対する抵抗性の調和に焦点を当てたものである。該戦略は、農業において作物植物の遺伝的多様性の積極的な保護および利用を促すものである。多重遺伝子型(コロニー品種)育種というのは専門用語である。その目標から判断すると、遺伝的多様性育種と呼ぶこともできる。多重遺伝子型(コロニー)品種は一般に、農家の理解を深める目的で集団品種(group variety)と呼ばれている。
集団品種(多重遺伝子型コロニー品種)育種には次の7つの段階が含まれる。(1)親系統の選抜:育種標的に応じて、多くの優れた農業形質またはある特別な特性を示す雄親および雌親を選ぶ。1組の雄親と雌親が形質を相互に補足し合う必要はない。とは言え、全ての親系統が協働して補足し合うべきであり、それらの形質のバランスもまた育種標的として考慮すべきである。親系統は育種目標に応じて変更するべきである。例えば、品質育種の際には高品質の親系統をより多く選ぶべきであり、抵抗性および耐性育種の際にはより抵抗性が強い親系統を採用するべきである。(2)交配:最大数の組換え体を最小コストの交配で作出すべきである。例えば、最初に何組かの親系統を交雑させた後に何組かのF1を再度交雑させる複合交配またはパイルアップ(piled-up)交配により、交配の仕事量を大幅に減らし、多量の組換え体を短時間で獲得することができる。(3)分離および組換えのための自家交配(self-crossing):自家受粉性または多頻度他家受粉性の作物植物については容易に達成することができる。この段階では、交配の全家系をできる限り保持しておくべきであり、また各家系につき一定数の植物を該植物の増殖能力に応じて保存しておくべきである。単粒系統選抜は、全ての家系について行うべきである。遺伝的多様性がこれら全ての家系で保持されるようにするには、各家系をあまり早くから完全に排除しない方がよい。貧弱な植物は、育種家の経験に照らして、何世代か自家交配させた後にその家系から取り除けばよい。(4)個々の植物系統の特性決定:全ての家系が安定したら、各個植物系統を選抜のために評価する。貧弱な植物系統を排除した後、残りの植物系統から基本集団を構築し、それらの主な特性を決定または測定する。調査すべき指標は、設備および余裕時間によって決まる。生育期間および草高は調査しなければならない。何故なら、それらは品種の均一性を表しているからである。(5)グループ化(grouping)および分類(assortment):基本集団の特性に関するデータを、分析のためにコンピュータに入力する。生育期間および草高が同一でありかつ共通の育種目標を持つ個々の植物系統を1つのグループにまとめてこれを集団品種とする。生育期間、草高および育種目標に応じて、1つの基本集団から何組または何十もの集団品種を育成することができる。(6) 集団品種の改良:集団品種の個々の植物系統を同一圃場試験区内の別々の列で育てて、そのデータを測定値またはコンピュータ入力値の正確さについて調べる。データに一貫性のない植物系統またはデータが明らかに不正確な植物系統を除外することで、確実に試験区全体が均一となるようにする。この工程は、集団品種の多段階改良を目的として2世代以上にわたって繰り返すことができる。(7)多重遺伝子型集団品種の形成:基本集団内の集団品種の原植物系統は育種家種子とみなすことができる。それらの対応する植物系統を別々に増殖させてからそれらの種子を特定の比率で混合することにより、多重遺伝子型コロニー品種または集団品種を作る。その後続いて、従来の育種時に行うような通常の地域試験を行う。第4段階で作った基本集団の種子は育種家種子に相当し、第6段階で作った原植物系統の種子は集団品種の原種に相当する。個々の植物系統はそれらの増殖能力が異なっているため、農家がそれらの種子を植付けのために長期間蓄えておくことはできないだろう。種子会社であれば、種子を適切に生産し、それらの植物を安定に、かつ特性を変えることなく保存しておくことができる。農家が種子を植付けのために一時的に蓄えておく場合、不稔系統によってもたらされる不稔性という深刻なリスクは生じないだろう。不稔系統を使用せずに雑種種子の生産が容易な作物植物に関しては、F1ハイブリッドを基本集団として使用することが可能であり、該集団から多重遺伝子型ハイブリッド品種またはハイブリッド品種の混合物(集団ハイブリッド品種)を構築することができる。比喩的に言えば、従来の単一遺伝子型系統はどちらかと言うと理想的な個体を選抜する工程であり、多重遺伝子型育種は優良集団を探し出すための過程である。
遺伝的多様性育種の主な利点は、技術的な難易度では従来の育種と同じ程度の容易さであるが、その種子生産に掛かる費用が雑種組み合わせよりもずっと少ないことである。その上、不稔系統によってもたらされる不稔性というリスクも避けられる。従って、これは安価でリスクの無い技術である。この技術は特許出願を通して法により有効に保護することができるし、種子企業の利益も保証することができる。このことは、作物植物の種子の産業化を促して農業のコア競争力を高める可能性がある。現在、生物多様性の保護は話題の中心となっており、世界中の人々の注目を集めている。この技術は生物多様性の保護を後押しして農業の持続的発展を促進するものでもある。
本発明の詳細な説明
育種標的に応じて多くの優れた農業形質またはある特別な特性を示す雄親および雌親が選ばれるであろうが、親の数は適宜変更することができる。各種交配を何組かの親系統間で行う。最大数の組換え体を最小コストの交配で作出すべきである。数世代にわたって自家交配させた後、自家受粉性作物植物の雑種の後代を、それらが遺伝子型と表現型の両方の面で安定するまで遺伝的分離および組換えに供し、最終的に多重遺伝子型育種の基本集団を形成させる。他家受粉性作物植物のヘテロシス利用では、そのF1ハイブリッド集団品種および基本集団の基本的要素とする。無性繁殖性作物植物の場合、安定な遺伝子型を持つ雑種F1世代の組換え体を直接保持しておくことができる。上記過程では、より多くの個々の植物系統をできる限り保持し、それらの最大遺伝的多様性が維持されるようにすべきである。その後、基本集団内の個々の各植物系統を再度植付け、それらの農業特性を測定または調査し、それらの中から選抜を行う。それらの質的および量的形質に応じてそれらをコンピュータ上で分類する。同じ育種目標、同一の商品属性(例えば、生育期間および草型)ならびに育種目的とする幾つかの特別な形質を持つ個々の系統全てを1コロニーに組み込む。その一方で、個々の原系統もまた別々に保持しておくべきである。同一コロニー内の個々の系統を同一圃場試験区内で育てることにより、その性質の一貫性を検査して収集データの正確さを調べる。かかる工程を数回続けることにより、コロニーの多段階改良を実現することができる。
コロニーの基本となる個々の植物系統を決定した後、各系統の種子を同じ割合で、または一定の比率で混合することにより、特定の多重遺伝子型品種を作る。集団品種内の個々の各植物系統は増殖能力が異なっているので、農家はそれらの種子を何回もの植付けのために蓄えておくことはできないだろう。このことは、種子会社の販売に有利である。何故なら、彼らだけが、原植物の個々の系統の種子をうまく繁殖させること、および優良集団品種をその特性を変えることなく作製することができるからである。本発明の特許は、作物植物における集団品種の基本集団(すなわち、原植物系統)の生産または創作、およびそれらの種子生産の様式に対して保護を提供する。本発明は、作物植物において集団品種を構築するための方法を提供する。また本発明は、集団品種の種子を生産するための方法も包含する。これら2つの方法を通して、均一性、安定性および特異性を特色とする集団品種を開発することが可能であり、また品質、収量ならびに害虫および病害に対する抵抗性について所望の育種目標を実現することも可能である。
本発明は、作物の集団品種を構築および生産するための方法に関する。その特徴を以下に示す。主な特質が一致しているかまたは均一でありかつ特定の育種目標を共有する基本集団由来の複数の単一遺伝子型系統を、それらの表現型に応じて合わせることにより、作物の集団品種を作る。この単一遺伝子型系統またはハイブリッド品種を別々に増殖させる。育種目標に応じて、それらの種子を特定の比率で混合することにより、植付け用種子調製物を作る。
前記単一遺伝子型系統は、単交雑、複交雑、三系交雑、複合交雑、または戻し交雑の子孫からそれらの草型および生育期間に応じて選抜した単一遺伝子型系統である。
前記作物としては、自家受粉性、多頻度他家受粉性および無性繁殖性の作物植物が挙げられる。自家受粉性作物としては、イネ、ラッカセイ、コムギ、ダイズまたはトマトなどが挙げられる。多頻度他家受粉性作物としては、セイヨウアブラナ、ワタ、トウガラシ、顕花ハクサイ(flowering Chinese cabbage)(菜心(Brassica campestris L. ssp. Chinensis var. utilis Tsen, et, Lee))、ナスまたは芥蘭(ガイラン)などが挙げられる。無性繁殖性作物としては、ジャガイモ、サツマイモ、ピタハヤ、バラまたはツバキなどが挙げられる。
本発明の内容を以下に詳しく説明する。
I. 単一遺伝子型基本集団の構築
1. 種々の交雑様式:複合交雑[(A × B) × (C × D)] × [(E × F) × (J × H)]、単交雑(A × B)、複交雑(A × B) × (C × D)、三系交雑(A × B) × C、戻し交雑(A × B) × A(この場合のAは反復親系統であり、戻し交雑は2〜10回行うことができる)を利用する。該交雑様式により生産した単一遺伝子型の安定な子孫またはハイブリッド品種から基本集団を構築する。
2. 種々の遺伝子移入交雑系統:(A × B) × A;(A × C) × A;(A × D) × A;(A × E) × A;(A × F) × A;(A × J) × A;(A × H) × A;(A × I) × A(この場合のAは遺伝子受容体となる親系統であり、B、C、D、E、F、J、H、Iはそれぞれが種々の遺伝子供与体となる親系統である)を利用する。遺伝子供与体とする親系統の数は2〜5000とし、Aとの戻し交雑は2〜10回行うことができる。該移入交雑系統の安定な単一遺伝子型子孫またはハイブリッド品種から基本集団を構築する。
3. 半同胞または全同胞循環選抜の安定な単一遺伝子型子孫またはハイブリッド品種から基本集団を構築する。
4. 方法1〜3で生産した安定な単一遺伝子型系統またはハイブリッド品種の一部または全部を、基本集団として採用する。
5. 方法1〜4で生産した種々の基本集団内の安定な単一遺伝子型系統またはハイブリッド品種の一部または全部を、基本集団として採用する。
6. 方法1〜5で生産した無性生殖性クローン系統を基本集団として採用する。
7. 基本集団の構築に使用する親系統の数を2〜10000とする。
8. 各集団品種は、2〜10000の単一遺伝子型系統またはハイブリッド品種を含有しうる。
II. 集団品種の種子を生産する様式
上記方法で生産した基本集団内の単一遺伝子型系統またはハイブリッド品種を別々に増殖させる。育種目標に応じて、それらの種子を特定の比率で混合し、多重遺伝子型コロニー品種または集団品種とする。各コロニー品種または集団品種は、2〜10000の単一遺伝子型系統またはハイブリッド品種を含有しうる。
III. 種子を調べるための技術
遺伝的多様性育種により開発した集団品種は、多数の遺伝子型を含有している。このタイプの品種の種子もまたその構成要素の全ての遺伝子型を含有しており、それらは分子レベルで遺伝的多様性および不均一性を発揮する。種子を十分に混合した後、それらの一部を分子的検出のために無作為にサンプリングする。SSR、RAPDおよび他の分子マーカーでの差異が単一穀粒試料で検出されるが、それらの差異は基本集団内の育種家種子の範囲内に収まるはずである。それらの血縁関係もまた、交配に採用した親系統の範囲内に収まるはずである。遺伝的多様性および分子不均一性が単一遺伝子型系統またはハイブリッド品種の種子または植物試料において検出されることはないだろう。
本発明の実施形態
本発明の好適な実施形態を明示するために以下の実施例を記載する。当業者には理解されるように、これらの実施例は本発明の単なる例示であって、本発明の適用範囲を限定するものではない。
実施例1…複合交配の子孫からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…イネ
起源の異なる12種の親植物を本実験に使用した。中国南部の以下の通り8種の二毛作品種が含まれていた:Zhong-Er-Ruan-Zhan、Yue-Hua-Zhan、Yue-Tai-ZhanおよびEr-Ba-Zhanは中国のRice Research Institute of Guangdong Academy of Agricultural Science (GAASのRRI)により開発された高品質穀粒品種であり;Feng-Ai-ZhanおよびYue-Xiang-ZhanはやはりGAASのRRIにより開発された多収品種であり;Qi-Gui-Zao およびTe-Xian-Zhan 13は 中国広東省のFoshan Agricultural Research Instituteにより開発された多収品種である。Duo-Kang 578、Duo-Kang 580およびDuo-Kang 583は、フィリピンのInternational Rice Research Instituteから導入された病害抵抗性品種である。Lemontはアメリカ合衆国の有名な高品質穀粒品種である。本実験の対照であるYue-Xiang-Zhanは、これまで中国および広東省におけるイネ地域試験の対照品種とされていたものである。
II. 基本集団を構築するための方法
第1次交配には、以下の6通りの交雑:
Feng-Ai-Zhan × Duo-Kang 578、 Lemont × Zhong-Er-Ruan-Zhan、
Yue-Tai-Zhan × Duo-Kang 580、 Yue-Hua-Zhan × Er-Ba-Zhan、
Te-Xian-Zhan 13 × Yue-Xiang-Zhan、 Qi-Gui-Zao × Duo-Kang 583
を含めた。
第2次交配には、F1世代の雄と雌の単交雑を含めた。該交配は非分離世代で実施したため、交配作業は大したものではなかったが、50個強の種子が確実に生産された。交雑を以下に列挙する:
(Feng-Ai-Zhan × Duo-Kang 578) × (Lemont × Zhong-Er-Ruan-Zhan)、
(Yue-Tai-Zhan × Duo-Kang 580) × (Yue-Hua-Zhan × Er-Ba-Zhan)、
(Te-Xian-Zhan13 × Yue-Xiang-Zhan) × (Qi-Gui-Zao × Duo-Kang 583)。
第3次交配は以下の通りとした:
[(Feng-Ai-Zhan × Duo-Kang 578) × (Lemont × Er-Ruan-Zhan)]…雌 × {[(Yue-Tai-Zhan × Duo-Kang 580) × (Yue-Hua-Zhan × Er-Ba-Zhan)]…雄1+[(Te Xian Zhan 13 ×Yue Xiang Zhan) × (Qi Gui Zao × Duo Kang 583)]…雄2}。
注:上記の交雑表記では、雌は先に、雄は後に記載されている。
最初に、雌集団の個々の各植物に番号を付け、2つの雄集団についても同じようにした。その後、雌集団内の植物を、2つの雄集団(いずれも対応する雌植物と同じ植物番号を持つ)内の植物の混合花粉と受精させた。全部で500の雑種が生産された。この500の雑種の後代に関しては、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約5000の安定した個々の植物から2000の個々の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにSD1、SD2、SD3、SD4、......SD2000と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、生育期間および草高が一致しておりかつ穀粒品質の高い32の単一遺伝子型系統を選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種(colony variety)または集団品種(group variety)のJTSDを構築した。これには次の構成要素が含まれていた:SD1、SD17、SD18(強抵抗性)、SD24、SD31、SD44、SD51、SD57、SD88(強抵抗性)、SD89(軟質米)、SD143、SD247、SD354(硬質米)、SD460(軟質米)、SD567、SD673、SD776(軟質米)、SD890、SD909(軟質米)、SD996、SD1097(硬質米)、SD1112、SD1210(強抵抗性)、SD1213、SD1322(硬質米)、SD1428(強抵抗性)、SD1533、SD1634、SD1702、SD1803、SD1908、SD1914。
集団品種JTSDの性質:播種から出穂までの日数は80日であり、出穂時の草高は65 cmであり、播種から成熟までの日数は115日であり、成熟時の草高は91 cmであった。アミロース含有量は19%であり、インディカ米の穀粒品質としては中国の第1級国家規格に達していた。収量相当量(yield equivalent)は480 Kg/667 m2であり、同じ穀粒品質を持つ他の普通品種と比較して5%増加した。
種子を生産するための方法
1. 上記の32の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して植付け用種子調製物を作った。
2. より硬質な米が望ましい場合は、硬質米の植物系統の種子の量を適当に増加させるか、または軟質米を含む植物系統の種子の量を減らすべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性を保持するためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百ものコロニー品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例2…単交雑交配の子孫からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…ダイズ
起源の異なる6つの親系統:Ken-Nong 18、Ji-Yu 47、Liao-Dou 1、He-Feng 41、Ji-Yu 58およびLiao-Dou 13を本実験に採用した。
II. 基本集団を構築するための方法
Ken-Nong 18 × Ji-Yu 47 500個の種子を得た。
Liao-Dou 1 × He-Feng 41 400個の種子を得た。
Ji-Yu 58 × Liao-Dou 13 700個の種子を得た。
単交雑交配により得た種子を全て圃場に蒔き、1600の個々の植物を獲得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計1600列を植付けた。各植物から2個の種子を収集した。以後の世代では、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約16000の安定した個々の植物から4000の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにDD1、DD2、DD3、DD4...DD4000と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、生育期間および草高が一致しておりかつ品質の高い40の単一遺伝子型系統を選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種または集団品種JTDDを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:DD1、DD18(強抵抗性)、DD31、DD44、DD57、DD59、DD88(強抵抗性)、DD143、DD247、DD354(高い油含有率)、DD460(高いタンパク質含有率)、DD567、DD776(高いタンパク質含有率)、DD909(高いタンパク質含有率)、DD996、DD1044、DD1097(高い油含有率)、DD1112、DD1210(強抵抗性)、DD1213、DD1322(高い油含有率)、DD1428(強抵抗性)、DD1634、DD1702、DD1843、DD1914、DD2017、DD2047、DD2473、DD2533、DD2551、DD2688(強抵抗性)、DD2908、DD3051、DD3289(高いタンパク質含有率)、DD3524、DD3803, DD3890, DD3954(高い油含有率)およびDD3989(高いタンパク質含有率)。
集団品種JTDDの性質:生育期間は124日、草高は105 cm、粗タンパク質含有率は45%であり、かつ油含有率は20%であった。
種子を生産するための方法
1. 上記の40の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 高いタンパク質または油含有率が望ましい場合は、タンパク質または油の含有率が高い植物系統の種子の量を適当に増加させるべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百もの集団品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例3…複交雑交配の子孫からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…セイヨウアブラナ
総合的に選んだ高エルシル酸(erucil acid)含有品種の強化(intensified)育種…以下は交雑の親系統である:エルシル酸含有率が53%超と高い4つの品種Mercury、Neptune、CastorおよびR-588(カナダから導入されたもの);Indore(アメリカ合衆国から導入されたもの);中国の2つの「双高(dual-high)」品種S87-2127およびS87-2365;中国の3つの高リノール酸および高リノレン酸品種Zhong-You 821 (Oil plants Research Institute, Chinese Academy of Agricultural Sciences)、Ning-You 7 (Jiangsu Academy of Agricultural Sciences)、Wang-You 17 (湖北由来);低チオグリコシド品種Wan-You 6 (Anhui Academy of Agricultural Sciences);導入された「双高」品種 Gotarshiji。これらの品種の対の間で交配を行った。
II. 基本集団を構築するための方法
第1次交配:
Mercury × S87-2127;Neptune × S87-2365;Castor × Zhong-You 821;Indore × Ning-You 7;Gotarshiji × Wang-You 17;R-588 × Wan-You 6。
第2次交配:
(Mercury × S87-2127) × (Neptune × S87-2365)により78個の種子を得た。
(Castor × Zhong-You 821) × (Indore × Ning-You 7)により70個の種子を得た。
(Gotarshiji × Wang-You 17) × (R-588 × Wan-You 6)により70個の種子を得た。
計218個体の雑種を上記3通りの複交雑交配から取得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計2180列を植付けた。各植物から2個の種子を収集した。以後の世代では、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。これら全ての植物系統について、それらが安定かつ均一になるまで通常の間引きを実施することが可能であった。基本集団内の単一遺伝子型植物系統にYC1、YC2、YC3、YC4...YC2180と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、優れた総合特質(一致した生育期間、低いエルシル酸含有率および高い油含有率)を持つ27の単一遺伝子型系統を前記基本集団の2180植物系統から選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらから集団品種または集団品種JTYCを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:YC2、YC17(強抵抗性)、YC33、YC45、YC56、YC58、YC89(強抵抗性)、YC145、YC237、YC344(高い油含有率)、YC466(高いエルシル酸含有率)、YC569、YC776(高いエルシル酸含有率)、YC909(高いエルシル酸含有率)、YC996、YC1044、YC1097(高い油含有率)、YC1112、YC1210(強抵抗性)、YC1213、YC1322(高い油含有率)、YC1428(強抵抗性)、YC1634、YC1702、YC1843、YC1914、YC2017およびYC2047。
集団品種JTYCの性質:生育期間は220日、草高は150 cm、油含有率は48%、エルシル酸含有率は42%であった。
種子を生産するための方法
1. 上記の27の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 高い油含有率および高いエルシル酸含有率の工業用セイヨウアブラナが望ましい場合には、油およびエルシル酸の含有率が高い植物系統の種子の量を適当に増加させるべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百もの集団品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例4…三系交雑交配の子孫からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…ラッカセイ
種々の起源を持つ6つの親系統:Pu-Hua 6、Hua-Xuan 1、Xu-Hua 6、Shan-You 321、Yue-You 79、およびFU91-103を交配に含めた。
II. 基本集団を構築するための方法
(Shan-You 321 × Yue-You 79) × FU91-103により、この交配の子孫から500個体の安定した植物系統を生産した。(Hua-Xuan 1 × Xu-Hua 6) × Shan-You 321により、この交配の子孫から600の安定した個々の植物系統を生産した。これらの植物系統から基本系統を構築し、それらにHS1、HS2、HS3、HS4......HS1100と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
収量の低さは従来品種のラッカセイの主な制限要因となっており、大部分のラッカセイ品種のタンパク質含有率は32%未満であって、32%を超えるタンパク質含有率を示す品種は5%しか存在しない。スクリーニングおよび分類により、集団品種の個々の系統の開花および成熟の日付ならびにペギング(pegging)および成熟時の草高に応じて、1つの集団品種JTHSを育成した。選抜は、タンパク質含有率を主な指標として用いて行った。該集団品種は自家受粉性植物に属するので、その安定性が増殖中に変化することはなかった。
集団品種JTHSには、基本集団の次の15の個々の植物系統が含まれていた:HS2、HS27、HS88、HS139(優れた抵抗性)、HS231、HS247、HS354(優れた抵抗性)、HS440、HS460、HS511(優れた抵抗性)、HS567、HS578、HS886、HS897およびHS1043。
集団品種JTHSの性質:生育期間は130日であり;成熟時の草高は110 cmであり;収量相当量は356 Kg/667 m2であって、対照と比較して27%増加しており;タンパク質含有率は33%であった。
種子を生産するための方法
1. 上記の15の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
3. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
4. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百もの集団品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
5. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例5…戻し交雑交配の子孫からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…ワタ
起源の異なる6つの親系統:Zhong-Mian-Suo 24、Zhong-Mian-Suo 35、Zhong-Mian-Suo 36、Zhong-Mian-Suo 19、Yu-Mian 19、Han-Dan 284を本実験に利用した。各系統を、以下の6交配のうちのいずれか1つを利用して戻し交雑した。
II. 基本集団を構築するための方法
(Zhong-Mian-Suo 24 × Zhong-Mian-Suo 35) × Zhong-Mian-Suo 24により100個の種子を得た;
(Zhong-Mian-Suo 35 × Zhong-Mian-Suo 19) × Zhong-Mian-Suo 35により 100個の種子を得た;
(Zhong-Mian-Suo 19 × Zhong-Mian-Suo 36) × Zhong-Mian-Suo 19により 100個の種子を得た;
(Zhong-Mian-Suo 36 × Yu-Mian 19) × Zhong-Mian-Suo 36により100個の種子を得た;
(Yu-Mian 19 × Han-Dan 284) × Yu-Mian 19により100個の種子を得た;
(Han-Dan 284 × Zhong-Mian-Suo 24) × Han-Dan 284により100個の種子を得た。
戻し交雑交配により得た種子を全て圃場に蒔き、1000の個々の植物を獲得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計1000列を植付けた。各植物から2個の種子を収集した。以後の世代では、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約10000の安定した個々の植物から3000の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにMH1、MH2、MH3、MH4、......MH3000と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、草高が一致しておりかつ繊維品質の優れた33の単一遺伝子型系統を前記基本集団の3000の植物系統から選抜し、それらから集団品種または集団品種JTMHを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:MH1、MH18(優れた抵抗性)、MH31、MH44、MH57、MH59、MH88(優れた抵抗性)、MH143、MH247、MH354(高い繊維強度)、MH460(長繊維)、MH567、MH776(長繊維)、MH909(長繊維)、MH996、MH1044、MH1097(高い繊維強度)、MH1112、MH1210(優れた抵抗性)、MH1213、MH1322(高い繊維強度)、MH1428(優れた抵抗性)、MH1634、MH1702、MH1843、MH1914、MH2017、MH2047、MH2473、MH2533、MH2551、MH2688(優れた抵抗性)およびMH2908。
集団品種JTMHの性質:生育期間は114日であり;草高は98 cmであり;繊維長は24 mmであって、繊維強度4 gであった。
種子を生産するための方法
1. 上記の33の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 高い繊維強度または長い繊維長の品種が望ましい場合は、繊維強度が高いかまたは繊維長が長い植物系統の種子の量を適当に増加させるべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百もの集団品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例6…遺伝子移入系統の子孫からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…トマト
種々の起源を持つ17品種:Ying-Shi-Da-Hong、Fen-Hong D-80、Bo-Yu 368、Bo-Yu 367、Jin-Xiang-Fan-Zao、Jin-Xiang-Fan-Bao、Jia-Fen 17、Fan-Qie-Dong-Nong 704、Fan-Qie-Mao-Fen 802、Yu-Fan-Qie 1、Fan-Qie-Zhong-Su 5、Zhong-Za 11、Zhong-Za 9、Hong-Za 18、Hong-Za 10、Fan-Qie-Xi-Fen 3、Fen-Hong D-80を親系統として採用した。Ying-Shi-Da-Hongをレシピエント系統および反復系統として使用し、他の16品種をドナー系統として使用した。
II. 基本集団を構築するための方法
(Ying-Shi-Da-Hong × Fen-Hong D-80) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Bo-Yu 368) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Bo-Yu 367) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Jin-Xiang-Fan-Zao) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Jin-Xiang-Fan-Bao) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Jia-Fen 17) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Fan-Qie-Dong-Nong 704) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Fan-Qie-Mao-Fen 802) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Yu-Fan-Qie 1) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を収集した。
(Ying-Shi-Da-Hong × Fan-Qie-Zhong-Su 5) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Zhong-Za 11) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Zhong-Za 9) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Hong-Za 18) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Hong-Za 10) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Fan-Qie-Xi-Fen 3) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
(Ying-Shi-Da-Hong × Fen-Hong D-80) × Ying-Shi-Da-Hongにより100個の種子を得た。
これらの交配で、上記16の品種の遺伝子または遺伝的背景の一部をレシピエント系統Ying-Shi-Da-Hongに導入し、その外来遺伝子の遺伝子移入系統を作出した。該遺伝子移入系統は、遺伝的形質転換により遺伝子操作した植物系統の子孫でもありうる。戻し交雑は2世代以上にわたって行うことが可能であった。このようにして生産した基本集団は比較的整然としていて均一であり、それらの遺伝的多様性はある程度減少していた。上記の戻し交雑交配により得た種子を全て圃場に蒔き、1600の個々の植物を獲得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計1600列を植付けた。各植物から2個の種子を収集した。以後の世代では、各個植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約16000の安定した個々の植物から4010の個々の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにFQ1、FQ2、FQ3、FQ4、......FQ4010と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、草高が一致しておりかつ甘み品質の優れた40の単一遺伝子型系統を前記基本集団の4010の植物系統から選抜し、それらからコロニー品種または集団品種JTFQを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:FQ5、FQ18(優れた抵抗性)、FQ41、FQ49、FQ57(多収)、FQ59、FQ88(優れた抵抗性)、FQ145、FQ247、FQ354(高い固形性) 、FQ460、FQ567、FQ776(多収)、FQ909(多収)、FQ986、FQ1043、FQ1097(高い固形性)、FQ1112、FQ1210(優れた抵抗性)、FQ1213、FQ1322(高い固形性)、FQ1428(優れた抵抗性)、FQ1634(多収)、FQ1702、FQ1843(優れた抵抗性)、FQ1914、FQ2017、FQ2047、FQ2473、FQ2533、FQ2551、FQ2688、FQ2908、FQ3051、FQ3289、FQ3524(高い固形性) 、FQ3803、FQ3890、FQ3954およびFQ4002(多収)。
集団品種JTFQの性質:生育期間は94日であり;草高は98 cmであり;個々の果実の平均重量は250gであった。
種子を生産するための方法
1. 上記の40の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 重い個々の果実または高い固形含有率が望ましい場合は、果実が重いかまたは固形性が高い植物系統の種子の量を適当に増加させるべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百もの集団品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例7…循環選抜の子孫からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…コムギ
高品質、多収および病害抵抗性の18品種:Shaan-Nong 757、Tai T15、JI-Shen-Cang 6001、Jin-Mai 54、Ke-Nong 9204、Yu-Mai 46、Liao-Chun 12、Shen-Mian 96、Ken-Jiu 10、Ken-Hong 14、Chi-Mai 5、Meng-Mai 30、Yang-Mai 10、Gan-Chun 20、Quan-Mai 3、Yan-Zhan 4110、Chuan-Yu 5404、Yu-Mai 7を親系統として採用した。矮性雄性不稔コムギを反復系統とした。
II. 基本集団を構築するための方法
上記18品種それぞれを、矮性雄性不稔コムギと交互に各列に植付けた(列あたり10の植物)。雑種種子を矮性雄性不稔コムギから採集し、該種子から得た1800の植物系統を翌年圃場に植付けた。その一方で、集団内の前記植物系統の中から選び出した900の総合的に優良な個々の植物と個々の矮性雄性不稔植物との間で半同胞交配を行うことにより、第2次循環選抜でさらなる組換えが達成されてより優良な遺伝子がそれらに組み込まれるようにした。3世代の自家交配後、総合的に優良な形質を持つ400の稔性植物を選抜した。各植物から2個の種子を収集し、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。最終的に、計4000の植物系統を基本集団とし、それらにXM1、XM2、XM3、XM4......XM4000と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、品質が優れていて生育期間および草高が一致する40の単一遺伝子型系統を前記基本集団の4000の植物系統から選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種または集団品種JTXMを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:XM1、XM18(優れた抵抗性)、XM31、XM44、XM57、XM59、XM88(優れた抵抗性)、XM143、XM247、XM354(高いグルテン含有率)、XM460(低いグルテン含有率)、XM567、XM776(低いグルテン含有率)、XM909(低いグルテン含有率)、XM996、XM1044、XM1097(高いグルテン含有率)、XM1112、XM1210(優れた抵抗性)、XM1213、XM1322(高いグルテン含有率)、XM1428(優れた抵抗性)、XM1634、XM1702、XM1843、XM1914、XM2017、XM2047、XM2473、XM2533、XM2551、XM2688(優れた抵抗性)、XM2908、XM3051、XM3289(低いグルテン含有率)、XM3524、XM3803、XM3890、XM3954(高いグルテン含有率)およびXM3989(低いグルテン含有率)。
集団品種JTXMの性質:生育期間は114日であり、草高は100 cmであり、粗タンパク質含有率は17%であった。
種子を生産するための方法
1. 上記の40の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 高いグルテン含有率が望ましい場合は、グルテン含有率が高い植物系統の種子の量を適当に増加させるか、またはグルテン含有率が低い植物系統の種子の量を適当に減らすべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百ものコロニー品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例8…種々の交雑の子孫の混合物からの基本集団の構築およびそれらの種子生産
トウガラシ
I. 実験材料
起源の異なる6つの親系統:Zhong-Jiao 6、Zhong-Jiao 5、Zhong-Jiao 11、Ning-Jiao 5、B Te-Zao、Ha-Jiao 3を本実験に利用した。
II. 基本集団を構築するための方法
(Ning-Jiao 5 × B Te-Zao) × Ha-Jiao 3により500の個々の植物を生産した。
[(Zhong-Jiao 5 × Zhong-Jiao 11) × (Ning-Jiao 5 × B Te-Zao)]により、1000の分離世代の植物を生産した。
上記2通りの交配により得たした種子を全て圃場に蒔き、1500の個々の植物を獲得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計1500列を植付けた。各植物から2個の種子を収集した。以後の世代では、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約15000の安定した個々の植物から3000の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにLJ1、LJ2、LJ3、LJ4......LJ3000と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、生育期間、草高および果実形が一致する30の単一遺伝子型系統を前記基本集団の3000の植物系統から選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種または集団品種JTLJを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:LJ5、LJ19(優れた抵抗性)、LJ25、LJ33、LJ49、LJ51、LJ58、LJ88(優れた抵抗性)、LJ90、LJ163、LJ244、LJ356、LJ467、LJ566、LJ776(辛い)、LJ896、LJ910(辛い)、LJ999、LJ1096(辛い)、LJ1116、LJ1218(優れた抵抗性)、LJ1313、LJ1322(辛い)、LJ1528(優れた抵抗性)、LJ1534、LJ1934、LJ2702、LJ2803、LJ2908およびLJ2974。
集団品種JTLJの性質:生育期間は126日であり、草高は56 cmであり、牛角形の果実形をしており、収量は同じ等級の品種と比較して12%増加した。
種子を生産するための方法
1. 上記の30の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 辛味が望ましい場合は、辛味のある植物系統の種子の量を適当に増加させるべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百ものコロニー品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
顕花ハクサイ(菜心(Brassica campestris L. ssp. Chinensis var. utilis Tsen, et, Lee))
I. 実験材料
以下に列挙したのは交雑の親系統であり、これらの原産地は広東省である。深緑色タイプのTe-Qing-Chi-Xin 4、Chi-Xin 29およびSui-Qing 1;薄緑色タイプのYou-Qing 12、Si-Jiu 19、You-Qing 49、Lu-Bao 70、Qing-Bao 40;艶やかな緑色のタイプのYou-Lu 70、Chi-Xin 2、You-Qing 50;黄緑色タイプのSi-Jiu-Cai-Xin。
II. 基本集団を構築するための方法
Te-Qing-Chi-Xin 4 × You-Qing 50; You-Qing 49 × Chi-Xin 2;
Qing-Bao 40 × Sui-Qing 1; Lu-Bao 70 × You-Lu 70;
You-Qing 12 × Si-Jiu 19; Si-Jiu-Cai-Xin × Chi-Xin 29。
上記の各交雑により、50個のF2世代種子を得た。
(Te-Qing-Chi-Xin 4 × You-Qing 50) F1 × (You-Qing 49 × Chi-Xin 2) F1により50個の種子を得た。
(Qing-Bao 40 × Sui-Qing 1) F1 × (Lu-Bao 70 × You-Lu 70) F1により50個の種子を得た。
(You-Qing 12 × Si-Jiu 19) F1 × (Si-Jiu-Cai-Xin × Chi-Xin 29) F1により50個の種子を得た。
上記交配により得た種子を全て圃場に蒔き、450の個々の植物を獲得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計450列を植付けた。各植物列から2個の種子を収集した。以後の世代では、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約4500の安定した個々の植物から2000の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにCX1、CX2、CX3、CX4、......CX2000と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、生育期間、草高および葉色が一致する26の単一遺伝子型系統を前記基本集団の2000の植物系統から選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種または集団品種JTCXを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:CX5、CX19(強抵抗性)、CX25、CX33、CX49、CX51、CX58、CX88(強抵抗性)、CX90、CX163、CX244、CX356、CX467、CX566、CX776(深緑色)、CX896、CX910(深緑色)、CX999、CX1096(深緑色)、CX1116、CX1218(強抵抗性)、CX1313、CX1322 (深緑色)、CX1528(強抵抗性)、CX1534およびCX1934。
集団品種JTCXの性質:初収穫までの日数…30日;草高32 cm;同じ等級の品種と比較して10%の収量増。
種子を生産するための方法
1. 上記の26の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 深緑色の菜心が望まれる場合には、葉色が深緑色である植物系統の種子の量を適当に増加させるべきである。
3. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
4. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
5. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百ものコロニー品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
6. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
ナス
中国広東省から入手した15品種を交雑の親系統として採用したが、それらは果実形および色が異なっていた:暗紫色タイプのZi-Hei 2、Hei-Bao-Fu-Qiu-Qie、Hei-Hu-Zao-Qie;暗紫色で丸いタイプのTai-Ke-Zi-Yuan-QieおよびAmerican Hei-Jin;紫色で長いタイプの9318 Chang-Qie、Jia-Li-Chang-Qie、Ji-Nan 94-1、Chang-Hong 2およびLong-Feng-Qie-Zi;艶やかな緑色のタイプのBang-Lu-QieおよびLu-Qie 3;他のタイプのLu-Qie 1、Lu-Qie 3、Lu-Qie 4。
II. 基本集団を構築するための方法
Lu-Qie 1 × Lu-Qie 3により50個のF2世代の種子を得た。
(Lu-Qie 3 × Lu-Qie 4) × Lu-Qie 3により50個の種子を得た。
(Hei-Hu-Zao-Qie × Lu-Qie 1) F1 × (Lu-Qie 3 × Lu-Qie 4) F1により50個の種子を得た。
(Zi-Hei 2 × Lu-Qie 3) F1 × (American Hei-Jin × Bang-Lu-Qie) F1により50個の種子を得た。
(Ji-Nan 94-1 × Hei-Hu-Zao-Qie) F1 × (Jia-Li-Chang-Qie × Chang-Hong 2) F1により50個の種子を得た。
(9318 Chang-Qie × Tai-Ke-Zi-Yuan-Qie) F1 × (Long-Feng-Qie-Zi × Hei-Bao-Fu-Qiu-Qie) F1により50個の種子を得た。
[(Zi-Hei 2 × Lu-Qie 3) F1 × (American Hei-Jin × Bang-Lu-Qie) F1] F1 × [(Ji-Nan 94-1 × Hei-Hu-Zao-Qie) F1 × (Jia-Li-Chang-Qie × Chang-Hong 2) F1] F1により50個の種子を得た。
[(Zi-Hei 2 × Lu-Qie 3) F1 × (American Hei-Jin × Bang-Lu-Qie) F1] F1 × [(9318 Chang-Qie × Tai-Ke-Zi-Yuan-Qie) F1 × (Long-Feng-Qie-Zi × Hei-Bao-Fu-Qiu-Qie) F1] F1により50個の種子を得た。
上記交配により得た種子を全て圃場に蒔き、400の個々の植物を獲得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計2000列を植付けた。各植物から2個の種子を収集した。以後の世代では、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約4000の安定した個々の植物から2000の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにQZ1、QZ2、QZ3、QZ4、......QZ2000と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、生育期間、草高および果実色が一致する24の単一遺伝子型系統を前記基本集団の2000の植物系統から選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種または集団品種JTQZを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:QZ9、QZ20(強抵抗性)、QZ27、QZ36、QZ49、QZ56、QZ58、QZ89(強抵抗性)、QZ94、QZ154、QZ245、QZ353、QZ467、QZ569、QZ896、QZ910、QZ989、QZ1216、QZ1202(強抵抗性)、QZ1413、QZ1521、QZ1728(強抵抗性)、QZ1834およびQZ1934。
先に選抜した24の単一遺伝子型系統から12組の系統を合わせて組み合わせとし、それらのヘテロシスを生産に利用できるようにすることも可能であった。
集団品種JTQZの性質:初収穫までの日数…102日;草高75 cm;同じ等級の品種と比較して15%の収量増。
種子を生産するための方法
1. 上記で選抜した24の植物系統を別々に増殖させた。その後、それらの種子またはそれらの12組のハイブリッド品種の種子を等量ずつ混合して、次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
3. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
4. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標(例えば、丸いかまたは長い果形)を持つ他の集団品種を、前記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百ものコロニー品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
5. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
芥蘭
I. 実験材料
以下の12品種を含む異なる一連の芥蘭を交雑の親系統として採用した。早生タイプのXiang-Gang-Bai-Hua-Jie-Lan、Xi-Ye-Zao-Jie-Lan、Zhou-Ye-Zao-Jie-Lan;中生タイプのTai-Wang-Zhong-Hua、Zhong-Chi-Jie-Lan、Xiang-Gang-Zhong-Hua、He-Tan-Jie-LanおよびZhong-Hua-Jie-Lan;晩生タイプのZhou-Ye-Chi-Jie-Lan、Dong-Fang-Jian-Jie-Lan、Pu-Tong-Jie-Lan-1、Chi-Hua-Jie-Lan。
II. 基本集団を構築するための方法
Zhong-Chi-Jie-Lan × Pu-Tong-Jie-Lan-1により60個のF2世代の種子を得た。
(Xiang-Gang-Bai-Hua-Jie-Lan × Xi-Ye-Zao-Jie-Lan) × Zhou-Ye-Zao-Jie-Lanにより60個の種子を得た。
(Pu-Tong-Jie-Lan-1 × Dong-Fang-Jian-Jie-Lan)F1 × (Xiang-Gang-Bai-Hua-Jie-Lan × Xi-Ye-Zao-Jie-Lan)F1により60個の種子を得た。
(Xiang-Gang-Bai-Hua-Jie-Lan × Pu-Tong-Jie-Lan-1)F1 × (Xiang-Gang-Zhong-Hua × Dong-Fang-Jian-Jie-Lan)F1により50個の種子を得た。
(Chi-Hua-Jie-Lan × Zhou-Ye-Zao-Jie-Lan)F1 × (He-Tan-Jie-Lan × Zhou-Ye-Chi-Jie-Lan)F1により50個の種子を得た。
(Tai-Wang-Zhong-Hua × Zhong-Chi-Jie-Lan)F1 × (Zhong-Hua-Jie-Lan × Xi-Ye-Zao-Jie-Lan)F1により60個の種子を得た。
上記交配により得た種子を全て圃場に蒔き、340の個々の植物を獲得した。次世代では、各植物系統につき1列に10の植物を育てて、全植物系統で計340列を植付けた。各植物から2個の種子を収集した。以後の世代では、個々の各植物系統につき少なくとも10の自家交配植物を保持し、それらの安定性を高めるために数世代にわたって自家交配させた。約3400の安定した個々の植物から1800の優良植物を選んで基本集団を作り、それらにJL1、JL2、JL3、JL4、......JL1800と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、生育期間、草高および葉色が一致する20の単一遺伝子型系統を前記基本集団の1800の植物系統から選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種または集団品種JTJLを構築した。これには次の植物系統が含まれていた:JL9、JL20(強抵抗性)、JL27、JL49、JL56、JL58、JL89(強抵抗性)、JL154、JL245、JL353、JL467、JL569、JL896、JL910、JL1216、JL1202(強抵抗性)、JL1413、JL1521およびJL1728(強抵抗性)。
集団品種JTJLの性質:初収穫までの日数‥38日、草高30 cm、同じ等級の品種と比較して20%の収量増。
種子を生産するための方法
1. 上記で選抜した20の植物系統を別々に増殖させた後、それらの種子を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強い植物系統の種子の量を増やすべきである。
3. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回の種子調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
4. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百ものコロニー品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
5. 基本集団内の集団品種の原植物系統を、種子生産時の種子の同定および検証のために調べる。
実施例9…無性繁殖性作物における基本集団の構築およびそれらの種子生産
I. 実験材料…ジャガイモ
Zhong-shu 3、Zhong-shu 4、Chun-shu 3、Chun-shu 4、An-shu 56、Chuan-yu-zao、Ning-shu 5、Qing-shu 168、Zao-Da-Bai。
II. 基本集団を構築するための方法
(Zhong-shu 3 × Chun-shu 4) × Chuan-yu-zaoにより600個の雑種種子を得た。
(Zhong-shu 4 × Chun-shu 3) × An-shu 56により600個の雑種種子を得た。
(Ning-shu 5 × Qing-shu 168) × Zao-Da-Baiにより600個の雑種種子を得た。
上記交配により得た種子を全て圃場に蒔き、1800の無性繁殖系統を獲得した。それらから直接基本集団を構築し、MLS1、MLS2、MLS3、MLS4...MLS1800と番号を付けた。
III. 集団品種を構築するための方法および種子生産
前記基本集団を評価した後、生育期間および草高が一致する12の単一遺伝子型系統を前記基本集団の1800のクローン系統から選抜した。それらの性質を確認するためにそれらを再度圃場に植付けた後、それらからコロニー品種または集団品種JTMLSを構築した。これには次のクローン系統が含まれていた:MLS20(強抵抗性)、MLS59、MLS89(強抵抗性)、MLS158、MLS245、MLS353、MLS569、MLS896、MLS1256(強抵抗性)、MLS1416、MLS1565およびMLS1798(強抵抗性)。
集団品種JTMLSの性質:生育期間は95日であり、草高はおよそ75 cmであり、生育期間が同じくらいのジャガイモ品種と比較して収量が27%増加した。
種子を生産するための方法
1. 上記で選抜した12のクローン系統を別々に増殖させた後、それらのジャガイモ原種を等量ずつ混合して次回の植付け用種子調製物を作った。
2. 深刻な病害が発生している地域で集団品種を育てることが必要な場合は、抵抗性を改善するために病害抵抗性が強いクローン系統のジャガイモ原種の量を増やすべきである。
3. 混合比は、一定の特性に関する特別な必要条件に応じて改変することができる。集団品種の特性の安定性のためには、改変した量および調整した比率を正確かつ厳密に記録して、次回のジャガイモ原種調製時にも同じやり方で同一集団品種を生産できるようにすべきである。
4. 幾つかの特別な特性または特定の育種目標を持つ他の集団品種を上記と同様のやり方で基本集団から育成することができる。独特な特性を示す多数の、何十または何百ものコロニー品種または集団品種を基本集団から育成することができる。
5. 基本集団内の集団品種の原クローン系統を、ジャガイモ原種生産における同定および検証のために調べる。

Claims (12)

  1. 物の集団品種を構築および生産する方法であって、以下のステップ、
    i) 品質、収量、害虫耐性および病害耐性からなる群より選択される育種目標に応じて作物の3以上の親系統を選抜すること、ここで親系統の選抜は該育種目標に対応したものである、
    ii) 該3以上の親系統を互いに交配させて該3以上の親系統の雑種を形成すること、
    iii) 該雑種を十分な世代に渡り別々に自家交配により増殖させることによって安定な単一遺伝子型系統からなる基本集団を構築すること、ここで該基本集団内の各安定な単一遺伝子型系統は該基本集団内の他の安定な単一遺伝子型系統と遺伝的に区別可能である、
    iv) 各安定な単一遺伝子型系統の生育期間および草高を評価することにより、各安定な単一遺伝子型系統の均一性を特徴付けすること、
    v) 該基本集団内の個々の安定な単一遺伝子型系統を、幾つかの特別な特性、育種目標および均一性に関する主な特質について決定または評価し、生育期間および草高が均一であり、かつ幾つかの特別な特性または特定の育種目標をもつ個々の安定な単一遺伝子型系統を集め1つのグループにまとめることによって集団品種を得ること、
    vi) 均一性を評価するために該集団品種内の各安定な単一遺伝子型系統を別々に増殖させること、
    vii) 生育期間若しくは草高が均一でない、または前記幾つかの特別な特性または特定の育種目標を有しない安定な単一遺伝子型系統を該集団品種から除くこと、および
    viii) 前記集めた安定な単一遺伝子型系統を別々に増殖させて得られた種子を、前記幾つかの特別な特性または特定の育種目標に応じて、特定の比率で混合し、植付け用種子調製物を形成することにより作物の集団品種を形成すること、
    を含むことを特徴とする、上記方法。
  2. 前記単一遺伝子型系統が、単交雑、複交雑、三系交雑、複合交雑、または戻し交雑の子孫から同一条件下でそれらの植物種類および生育期間に応じて選抜された安定な単一遺伝子型系統であることを特徴とする、請求項1記載の方法
  3. 前記基本集団内の安定な単一遺伝子型系統が、下記の1つまたは複数の方法により生産されるものである
    a. 単交雑、複交雑、三系交雑および反復交雑を含む複合交雑方法により安定な単一遺伝子型系統を生産する方法
    b. 種々の遺伝子移入系統を利用した交雑方法により安定な単一遺伝子型系統を生産する方法
    c. 種々の循環選抜の子孫を利用した交雑方法により安定な単一遺伝子型系統を生産する方法
    d. F1ハイブリッド品種を基本集団として利用する方法、
    この場合、基本集団を構成する各F1ハイブリッド品種は、ステップiii)において十分な世代に渡り別々に自家交配により増殖させることによって安定な単一遺伝子型雄親系統と安定な単一遺伝子型雌親系統とを得た後に、追加ステップiii')においてこれらを交配させることにより生産されたものであり、さらに追加ステップviii')として該集団品種内のF1ハイブリッド品種の親系統である安定な単一遺伝子型雄親系統と安定な単一遺伝子型雌親系統とを交配させることにより該F1ハイブリッド品種の種子を取得し、このハイブリッド種子をステップviii)に用いる、
    e. a〜dのいずれか1以上の方法により生産された1以上の安定な単一遺伝子型系統の全部又は一部を基本集団として利用する方法、および
    f. 無性繁殖性作物に関しては、方法a〜eのいずれか1つまたは複数により生産したクローン系統の一部または全部を基本集団として利用する方法、
    ことを特徴とする、請求項1記載の方法
  4. 前記作物として自家受粉性、多頻度他家受粉性および無性繁殖性の作物が挙げられることを特徴とする、請求項1記載の方法
  5. 前記の自家受粉性の作物としてイネ、ラッカセイ、コムギ、ダイズまたはトマトが挙げられることを特徴とする、請求項4記載の方法
  6. 前記の多頻度他家受粉性の作物としてセイヨウアブラナ、ワタ、トウガラシ、顕花ハクサイ(菜心(Brassica campestris L. ssp. Chinensis var. utilis Tsen, et, Lee))、ナスまたは芥蘭が挙げられることを特徴とする、請求項4記載の方法
  7. 前記の無性繁殖性の作物としてジャガイモ、サツマイモ、ピタハヤ、バラまたはツバキが挙げられることを特徴とする、請求項4記載の方法
  8. 前記集団品種が2〜10,000の遺伝子型を含有する請求項1記載の方法。
  9. 前記集団品種内の遺伝的多様性がその分子マーカーの多型により検出されことを特徴とする、請求項1記載の方法
  10. 単一遺伝子型系統系統選抜により集団品種から選抜しうることを特徴とする、請求項1記載の方法
  11. 作物が無性繁殖性作物である場合において、単一遺伝子型系統無性繁殖により集団品種から生産しうることを特徴とする、請求項1記載の方法
  12. 親系統の数が3〜10,000である、請求項1に記載の方法。
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