JP5526320B2 - 腸管保護剤 - Google Patents

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Description

本発明は腸管保護剤に関する。
哺乳動物の正常な腸管では、種々の防御機構が働いて腸粘膜を外的刺激から保護している。何らかの原因によってそのような防御機構が破綻すると、腸管(腸粘膜)が傷害され、場合により、それが、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)を始めとする種々の腸疾患の発症に関与することになる。
腸管保護剤に関しては、例えば、ホエー蛋白質、カゼイン、血清アルブミン及びこれらの分解物から選択される1種以上の物質を有効成分とする腸管保護剤が知られている(特許文献1参照)。また、ラクトバチラス属細菌(特にラクトバチラス・カゼイ、ラクトバチラス・ガッセリ)又はその菌体由来多糖画分を有効成分とする炎症性腸疾患予防治療剤が知られている(特許文献2参照)。
特開平9−241177号公報 特開2003−73286号公報
腸管(腸粘膜)を保護して腸粘膜傷害を抑制する腸管保護剤は、腸粘膜傷害を伴う種々の腸疾患の予防又は改善に有効と考えられる。腸管保護剤はいくつか知られているものの、未だ、消費者の多様な需要を満たすのに十分な選択肢が存在するとはいえないのが実情である。
そこで、本発明は、新規の腸管保護剤を提供することを課題とする。
本発明は、ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する菌株の菌体又はその処理物を有効成分として含有する腸管保護剤を提供する。また、本発明は、ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する菌株の培養上清又はその処理物を有効成分として含有する腸管保護剤を提供する。
本発明の腸管保護剤は、腸管における防御機構が破綻した場合に、例えば、腸管(腸粘膜)バリアー機能の低下や腸管(腸粘膜)における炎症反応の惹起(炎症性物質の産生)を抑制し、これを介して腸粘膜傷害を抑制することを可能とする。また、腸粘膜傷害を抑制することによって、腸粘膜傷害を伴う種々の腸疾患(例えば、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎))を予防又は改善(治療、軽減)することを可能とする。
本発明の腸管保護剤は、上述のような効果を奏することから、例えば、腸管(腸粘膜)バリアー機能の低下を抑制するために使用することができる。また、腸管(腸粘膜)における炎症反応の惹起(炎症性物質の産生)を抑制するために使用することができる。また、腸粘膜傷害を伴う種々の腸疾患(例えば、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎))の予防又は改善剤として使用することができる。
ラクトバチラス・ブレビスは、古くから発酵食品に利用されている乳酸菌の一種であり、生体への安全性が確立されている。従って、本発明の腸管保護剤は、生体への安全性が高く、長期間継続的に摂取可能であり、医薬品成分、飲食品成分、飲食品添加物、飼料成分、飼料添加物等として使用することができる。
ラクトバチラス・ブレビスには、ブレビス(brevis)、グレブセンシス(gravesensis)、オタキエンシス(otakiensis)及びコアギュランス(coagulans)という4つの亜種(subspecies)が存在する。本発明の腸管保護剤における菌株としては、亜種ブレビスに属する菌株が好適であり、亜種ブレビスに属する菌株の中では、例えば、ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)SBC8803菌株(受託番号:FERM BP−10632)が特に好適である。
本発明によれば、生体への安全性が高く、飲食品の成分としても使用可能な新規の腸管保護剤が提供される。また、そのような腸管保護剤を含有する医薬品、飲食品、飲食品添加物、飼料等が提供される。
実施例1で抽出されたタンパク質のウェスタンブロットである。 実施例2においてモノクロラミンで刺激された腸管のマンニトールフラックスを示すグラフである。 実施例3で抽出されたタンパク質のウェスタンブロットである。 実施例4で抽出されたタンパク質のウェスタンブロットである。 参考例1で得られた培養上清及び沈殿画分のSDS−Page写真である。 実施例5においてデキストラン硫酸ナトリウムを投与されたマウスの炎症スコアの分布を示す箱ひげ図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の腸管保護剤は、一態様において、ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する菌株の菌体又はその処理物を有効成分として含有する。また、他の一態様において、ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する菌株の培養上清又はその処理物を有効成分として含有する。
ラクトバチラス・ブレビスは、16SリボゾームDNAの塩基配列、消費した糖からの酸生成割合、等の相違に基づいて、4つの亜種[ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、グレブセンシス(gravesensis)、オタキエンシス(otakiensis)及びコアギュランス(coagulans)]に区別される。
ラクトバチラス・ブレビスに属する菌株としては、亜種ブレビスに属する菌株が好適であり、亜種ブレビスに属する菌株の中では、例えば、ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)SBC8803菌株が好適である。ラクトバチラス・ブレビスSBC8803菌株は、2006年6月28日に独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−8566))に寄託された、受託番号がFERM BP−10632の菌株である。なお、SBC8803菌株は、アルコール存在下でも増殖可能であり、アルコール飲料の成分として使用するのに好適である。
本発明の腸管保護剤における菌株は、ラクトバチラス・ブレビスに属するものであればよく、例えば、自然界から分離可能なもの、又はATCC等の細胞バンクから入手可能なものであってもよい。
上記菌株の菌体としては、1種の菌株の菌体のみが含有されても、また、2種以上の菌株の菌体が併せて含有されてもよい。また、菌体は、生菌体及び死菌体のいずれでもよい。菌体は、生菌体を培養することにより大量に生産することができる。培地は、液体培地及び固体培地のいずれでもよいが、窒素源及び炭素源を含有するものが好ましい。窒素源としては、肉エキス、ペプトン、グルテン、カゼイン、酵母エキス、アミノ酸等を、また、炭素源としては、グルコース、キシロース、フルクトース、イノシトール、マルトース、水アメ、麹汁、デンプン、バカス、フスマ、糖蜜、グリセリン等を用いることができる。また、無機質として、硫酸アンモニウム、リン酸カリウム、塩化マグネシウム、食塩、鉄、マンガン、モリブデン等を添加することができ、更にビタミン等を添加することができる。好適な培地としては、MRS培地、LBS培地、Rogosa培地、WYP培地、GYP培地等が挙げられる。培養温度は通常約25〜約40℃、好ましくは約30〜約38℃(特に約37℃)である。培養時間は通常約6〜約62時間である。培地のpHは通常約3〜約6、好ましくは約4〜約6である。培養はインキュベーター中で行ってもよく、また、培養の際は通気振とうしてもよい。
菌体の処理物としては、例えば、菌体を100℃以上で数分以上加熱して得られる処理物(例えば、菌体に、110〜125℃の温度で10分以上、オートクレーブ処理を施して得られる処理物)、菌体に対して凍結乾燥、噴霧乾燥等を行って得られる処理物、或いは菌体を超音波、フレンチプレス等で物理的に破壊して得られる処理物が挙げられる。このような菌体処理物は、未処理菌体(特に生菌体)と比較して、取り扱いが容易な点で腸管保護剤の有効成分として好適である。
培養上清とは、ラクトバチラス・ブレビスに属する菌株の生菌体を液体培地で培養して得られる培養物の上清のことである。液体培地としては、窒素源及び炭素源を含有するものが好ましい。窒素源としては、肉エキス、ペプトン、グルテン、カゼイン、酵母エキス、アミノ酸等を、また、炭素源としては、グルコース、キシロース、フルクトース、イノシトール、マルトース、水アメ、麹汁、デンプン、バカス、フスマ、糖蜜、グリセリン等を用いることができる。また、無機質として、硫酸アンモニウム、リン酸カリウム、塩化マグネシウム、食塩、鉄、マンガン、モリブデン等を添加することができ、更にビタミン等を添加することができる。好適な液体培地としては、MRS培地、LB培地、Rogosa培地、WYP培地、GYP培地等が挙げられる。培養温度は通常約27〜約40℃、好ましくは約30〜約38℃(特に約37℃)である。培養時間は通常約6〜約62時間、好ましくは約12〜約48時間である。培地のpHは通常約3〜約6、好ましくは約4〜約6である。培養はインキュベーター中で行ってもよく、また、培養の際は通気振とうしてもよい。培養上清は、例えば培養物をフィルターで濾過することによって、培養物から分離することができる。
上述から明らかように、培養上清を得るための好適な培養方法としては、例えば、インキュベーター中、pH約4〜約6のMRS培地、LB培地等を用いて、約30〜約38℃(特に約37℃)で約12〜約48時間(特に、約12時間、約24時間、約36時間又は約48時間)培養する方法が挙げられる。
培養上清の処理物としては、例えば、遠心分離により培養上清を固液分離して得られる処理物、凍結乾燥により培養上清から水分を除去して得られる処理物、エバポレーター等を用いて培養上清を減圧濃縮して得られる処理物、限外ろ過膜等を用いて培養上清を濃縮して得られる処理物、或いはフィルター等を用いて培養上清を固液分離して得られる処理物が挙げられる。また、例えば、培養上清を遠心分離(例えば、3000rpm、10分)した後、上清をシリンジフィルター(例えば、0.45μm)で濾過し、濾液を硫安(例えば、65%飽和硫安)で分画し、沈殿物を蒸留水で透析して得られる沈殿画分が挙げられる。
本発明の腸管保護剤は、固体(例えば、凍結乾燥させて得られる粉末)、液体(水溶性又は脂溶性の溶液又は懸濁液)、ペースト等のいずれの形状でもよく、また、散剤、顆粒剤、錠剤、シロップ剤、トローチ剤、カプセル剤等のいずれの剤形を取ってもよい。また、本発明の腸管保護剤は、ラクトバチラス・ブレビスに属する菌株の菌体又はその処理物からなるもの、或いはラクトバチラス・ブレビスに属する菌株の培養上清又はその処理物からなるものであってもよい。
上述の各種製剤は、ラクトバチラス・ブレビスに属する菌株の菌体若しくはその処理物又は培養上清若しくはその処理物と、薬学的に許容される添加剤(賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、乳化剤、界面活性剤、基剤、溶解補助剤、懸濁化剤等)と、を混和することによって調製することができる。
例えば、賦形剤としては、ラクトース、スクロース、デンプン、デキストリン等が挙げられる。結合剤としては、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等が挙げられる。崩壊剤としては、結晶セルロース、寒天、ゼラチン、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、デキストリン等が挙げられる。乳化剤又は界面活性剤としては、Tween60、Tween80、Span80、モノステアリン酸グリセリン等が挙げられる。基剤としては、セトステアリルアルコール、ラノリン、ポリエチレングリコール、米糠油、魚油(DHA、EPA等)、オリーブ油等が挙げられる。溶解補助剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、Tween80等が挙げられる。懸濁化剤としては、Tween60、Tween80、Span80、モノステアリン酸グリセリン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明の腸管保護剤は、医薬品成分、飲食品成分、飲食品添加物、飼料成分、飼料添加物等として使用することができる。
例えば、本発明の腸管保護剤は、水、清涼飲料水、果汁飲料、乳飲料、アルコール飲料、パン類、麺類、米類、豆腐、乳製品、醤油、味噌、菓子類等の飲食品への添加物として使用することができる。これらの飲食品は、当分野で通常使用される他の添加物を更に含有してもよく、そのような添加物としては、例えば、苦味料、香料、リンゴファイバー、大豆ファイバー、肉エキス、黒酢エキス、ゼラチン、コーンスターチ、蜂蜜、動植物油脂;グルコース、フルクトース等の単糖類;スクロース等の二糖類;デキストロース、デンプン等の多糖類;エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール類;ビタミンC等のビタミン類、が挙げられる。本発明の腸管保護剤はまた、特定保健用食品、特別用途食品、栄養補助食品、健康食品、機能性食品、病者用食品等の成分として使用することもできる。本発明の腸管保護剤を含有する飲食品は、ラクトバチラス・ブレビスに属する菌株で牛乳、脱脂乳、豆乳等を発酵させて得られる発酵物であってもよい。
本発明の腸管保護剤は、ヒトに投与しても、非ヒト哺乳動物に投与してもよい。投与量及び投与方法は、投与される個体の状態、年齢等に応じて適宜決定することができる。好適な投与方法としては、例えば、経口投与が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(試験サンプルの調製)
ラクトバチラス・ブレビスSBC8803菌株の菌体をオートクレーブ処理(105℃、30分)で殺菌した後、凍結乾燥し、凍結乾燥菌体をRPMI培地に懸濁して菌体懸濁液[0.1%(w/v)、1%(w/v)]を得た。また、菌体を含有しないRPMI培地をコントロールとして用意した。
(腸管への刺激)
雄性、6〜10週齢のC57BL/6Jマウス(日本チャールス・リバー)から小腸を取り出し、腸管内をPBSで洗浄した後、腸管を3等分した。得られた3つの腸管の各々について、一端を外科用糸で縛り、菌体懸濁液[0.1%(w/v)、1%(w/v)]又はRPMI培地(コントロ−ル)を注入した後、他端を外科用糸で縛った。3つの腸管をRPMI培地に浸して、COインキュベーター中、37℃で2時間インキュベートし、Mammalian Cell Extraction Kit(BioVision)を用いて腸管上皮からタンパク質を抽出した。
(ウェスタンブロッティング)
抽出したタンパク質について、次のようにウェスタンブロッティングを行った。まず、抽出したタンパク質30μgをSDS−PAGEにより分離し、セミドライブロッティング装置を用いてPVDF膜に転写した。次いで、PVDF膜を、0.1%Tween20を含有する5%スキムミルク中で1時間振とうして、ブロッキングを行った。そして、PVDF膜を1次抗体[抗Hsp25抗体、抗Hsp70抗体又は抗Hsc70抗体]と反応させた。更に、0.1%Tween20を含有するPBSにてPVDF膜を十分に洗浄した後、2次抗体[HRP結合抗ウサギ抗体又はHRP結合抗マウス抗体]と反応させた。最後に、PVDF膜を、0.1%Tween20を含有するPBDにて十分に洗浄した後、化学発光法により抗原タンパク質を検出した。
なお、Hsc70は、腸管上皮細胞に恒常的に発現するタンパク質の一つである。他方、Hsp25、Hsp70は、炎症性物質(インターロイキン−1β、インターロイキン−6、腫瘍壊死因子(TNF)−α等)の産生及びこれに伴う炎症反応の惹起を抑制して、細胞への傷害を抑制する熱ショックタンパク質である。
(結果)
結果を図1及び表1に示す。図1は、抽出したタンパク質のウェスタンブロットである。表1は、図1のウェスタンブロット上のバンドの強度を示す表である。図1及び表1において、濃度[%(w/v)]は菌体懸濁液中の菌体濃度を示す。
図1及び表1から明らかなように、Hsc70の発現量には、菌体懸濁液とコントロールとの間で大きな差異が見られなかったのに対して、Hsp25及びHsp70の発現量は、菌体懸濁液が注入された腸管において顕著に多かった。
〔実施例2〕
(試験サンプルの調製)
実施例1と同様にして試験サンプルを調製した。また、菌体を含有しないRPMI培地をコントロールとして用意した。
(腸管への刺激)
雄性、6〜10週齢のC57BL/6Jマウス(日本チャールス・リバー)から小腸を取り出し、腸管内をPBSで洗浄した後、腸管を3等分した。得られた3つの腸管の各々について、一端を外科用糸で縛り、菌体懸濁液[0.1%(w/v)、1%(w/v)]又はRPMI培地(コントロ−ル)を注入した後、他端を外科用糸で縛った。3つの腸管をRPMI培地に浸して、COインキュベーター中、37℃で2時間インキュベートした。
(マンニトールフラックスの測定)
次いで、各腸管から内容物を排出し、腸管を更に2等分した後、一方の腸管には、モノクロラミン(NHCl)を添加したトリチウム標識マンニトール水溶液(1μCi [H]mannitol/mL)を、他方の腸管には、モノクロラミンを添加していないトリチウム標識マンニトール水溶液(1μCi [H]mannitol/mL)を注入し、腸管をRPMI培地に浸して静置した。5分、20分、35分後に培地をサンプリングし、シンチレーションカウンターにてトリチウム量を測定した。「20分後のトリチウム量−5分後のトリチウム量」、「35分後のトリチウム量−5分後のトリチウム量」を算出し、それぞれ15分、30分のマンニトールフラックスとした。
なお、モノクロラミンは、消化管粘膜を酸化的に傷害することが知られている物質である。また、腸管のマンニトールフラックスは、腸粘膜傷害(腸管(腸粘膜)バリアー機能の低下)の指標として用いることができる。
(結果)
結果を図2に示す。図2は、モノクロラミンで刺激した腸管のマンニトールフラックス(15分、30分)を示すグラフである。図2において、濃度[%(w/v)]は菌体懸濁液中の菌体濃度を示す。
図2から明らかなように、モノクロラミンで刺激した腸管のマンニトールフラックスは、菌体懸濁液が注入された腸管において顕著に小さかった。なお、モノクロラミンで刺激されていない腸管のマンニトールフラックスは、いずれの腸管においても無視し得る程度に小さかった。
〔実施例3〕
(培養上清の調製)
MRS培地中、10%(w/v)のラクトバチラス・ブレビスSBC8803菌株の菌体を、インキュベーター中、37℃で12時間、36時間及び60時間培養して培養上清を得た。また、培養上清を含有しないMRS培地をコントロールとして用意した。
(腸管上皮細胞への刺激)
得られた培養上清中、Caco−2細胞(ヒト大腸癌由来腸管上皮細胞)を37℃で24時間インキュベートし、Mammalian Cell Extraction Kit(BioVision)を用いてCaco−2細胞からタンパク質を抽出した。
(ウェスタンブロッティング)
1次抗体として抗Hsp27抗体又は抗Hsc70抗体を使用したこと以外は実施例1と同様にして、抽出したタンパク質についてウェスタンブロッティングを行った。
なお、Hsc70は、腸管上皮細胞に恒常的に発現するタンパク質の一つである。他方、Hsp27は、炎症性物質(インターロイキン−1β、インターロイキン−6、腫瘍壊死因子(TNF)−α等)の産生及びこれに伴う炎症反応の惹起を抑制して、細胞への傷害を抑制する熱ショックタンパク質である。
(結果)
結果を図3及び表2に示す。図3は、抽出したタンパク質のウェスタンブロットである。表2は、図3のウェスタンブロット上のバンドの強度を示す表である。図3及び表2において、時間は菌体の培養時間を示す。
図3及び表2から明らかなように、Hsc70の発現量には、培養上清とコントロールとの間で大きな差異が見られなかったのに対して、Hsp27の発現量は、培養上清中でインキュベートされたCaco−2細胞において顕著に多かった。
〔実施例4〕
(培養上清の調製)
培養時間を24時間としたこと以外は実施例3と同様にして、ラクトバチラス・ブレビスSBC8803菌株の培養上清を得た。また、培養上清を含有しないMRS培地をコントロールとして用意した。
(硫安分画)
得られた培養上清を遠心分離(3000rpm、10分)し、上清をシリンジフィルター(0.45μm)で濾過した。濾液を65%飽和硫安で分画し、沈殿物を蒸留水で透析して沈殿画分を得た。
(腸管上皮細胞への刺激)
得られた沈殿画分中、Caco−2細胞(ヒト大腸癌由来腸管上皮細胞)を37℃で24時間インキュベートし、Mammalian Cell Extraction Kit(BioVision)を用いてCaco−2細胞からタンパク質を抽出した。
(ウェスタンブロッティング)
抽出したタンパク質について、実施例3と同様にしてウェスタンブロッティングを行った。
(結果)
結果を図4に示す。図4は、抽出したタンパク質のウェスタンブロットである。図4において、「×100」、「×10」、「×1」はそれぞれ、沈殿画分の希釈倍率が100倍、10倍、1倍であることを表す。
図4から明らかなように、Hsc70の発現量には、沈殿画分とコントロールとの間で大きな差異が見られなかったのに対して、Hsp27の発現量は、沈殿画分中でインキュベートされたCaco−2細胞において顕著に多かった。
実施例1〜4により、本発明の腸管保護剤は、腸管の防御機構が破綻した場合に、腸管(腸粘膜)バリアー機能の低下や腸管(腸粘膜)における炎症反応の惹起(炎症性物質の産生)を抑制し、これを介して腸粘膜傷害を抑制することが可能であることが確認された。
〔参考例1〕
実施例4と同様にして、培養上清の調製及び硫安分画を行った。得られた培養上清及び沈殿画分についてSDS−Pageを行い、銀染色によりタンパク質を検出した。
結果を図5に示す。図5は、培養上清及び沈殿画分のSDS−Page写真である。図5において、「×1」、「×5」、「×25」、「×125」、「×625」はそれぞれ、培養上清又は沈殿画分の希釈倍率が1倍、5倍、25倍、125倍、625倍であることを表す。
参考例1により、ラクトバチラス・ブレビスSBC8803菌株の培養上清が、25kDa及び50kDaのタンパク質を含有することが示された。
〔実施例5〕
(試験サンプルの調製)
ラクトバチラス・ブレビスSBC8803菌株の菌体をオートクレーブ処理(105℃、30分)で殺菌した後、凍結乾燥し、凍結乾燥菌体を蒸留水に懸濁して0.1%(w/v)菌体懸濁液を得た。
(潰瘍性大腸炎誘発試験)
試験サンプルの投与:
C57BL/6マウス(雄性、体重18〜25g)(日本チャールス・リバー)8匹を菌体投与群(3匹)と菌体非投与群(5匹)とに分けた後、10日間、毎日、菌体投与群のマウスには菌体懸濁液1mLを、菌体非投与群のマウスには蒸留水1mLを経口投与した。この期間中、いずれの群のマウスにも通常食を自由摂取させた。10日目に各マウスの体重を測定したところ、体重(平均±標準偏差)は下記の通りであった。
体重(g):
菌体投与群:21.7±2.2
菌体非投与群:22.2±1.1
DSSの投与:
次に、14日間、各群のマウスに2%(w/v)デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)水溶液を自由飲水させた。この期間中、菌体投与群のマウスには、菌体懸濁液1mLを1日置きに経口投与した。また、上記期間中、いずれの群のマウスにも通常食を自由摂取させた。なお、DSSは、組織学的、免疫学的に潰瘍性大腸炎類似の腸管炎症を誘発することが知られている。
14日目に、各マウスの体重を測定し、更に、屠殺(頚椎脱臼)後、腸管を摘出して腸管長(肛門から盲腸までの長さ)を測定した。体重(平均±標準偏差)及び腸管長(平均±標準偏差)は下記の通りであった。
体重(g):
菌体投与群:17.3±4.8
菌体非投与群:18.8±1.9
腸管長(cm):
菌体投与群:6.2±1.9
菌体非投与群:6.2±0.5
炎症の組織学的評価:
腸管から更に遠位大腸(直腸近傍)の組織を採取し、ホルマリン固定、パラフィン包埋を行った。そして、4μm厚に薄切し、組織切片(2切片/匹)にヘマトキシリン・エオジン染色を行って、組織標本(2標本/匹)を得た。各標本を光学顕微鏡で観察し、炎症の程度を下記基準(Berg DJら,J clin invest,1998参照)で組織学的に評価した。
評価基準:
スコア0: 炎症細胞浸潤は認められない。
スコア1: 1〜数個の単核球が粘膜上皮内に浸潤している。杯細胞からのムチン産生の低下は認められない。
スコア2: 粘膜上皮内に軽度の炎症細胞浸潤が認められる。炎症細胞浸潤は単核球優位だが、好中球浸潤も見られる。
スコア3: ムチン産生の低下が認められる。しばしば粘膜下層への炎症細胞浸潤が見られる。
スコア4: 炎症細胞浸潤が筋層に及び、ムチン産生はほぼ消失している。陰窩膿瘍又は潰瘍が認められる。
(結果)
評価結果(炎症スコア)は下記及び図6の通りであった。図6は、各群のマウスの炎症スコアの分布を示す箱ひげ図である。図6において、上ひげ及び下ひげの先端は、それぞれ炎症スコアの最大値及び最小値の位置を示す。また、箱の上端及び下端は、それぞれ25%点及び75%点の位置を示し、箱の中心点は中央値の位置を示す。なお、菌体投与群及び菌体非投与群のいずれにおいても、下ひげは箱の下端と重なっている。
評価結果:
菌体投与群:1、1、2、2、2、3
菌体非投与群:2、2、2、3、3、3、3、3、4、4
上記結果から明らかなように、菌体投与群では炎症が顕著に抑制された。菌体投与群の炎症スコアは、菌体非投与群に比べて有意に低かった(Mann Whitney検定、p<0.05)。また、体重及び腸管長については、群間で有意差が認められなかった(Mann Whitney検定)。
実施例5により、本発明の腸管保護剤は、腸管の防御機構が破綻した場合に、腸管(腸粘膜)バリアー機能の低下や腸管(腸粘膜)における炎症反応の惹起(炎症性物質の産生)を抑制し、これを介して腸粘膜傷害を抑制することが可能であることが確認された。
本発明の腸管保護剤は、種々の腸疾患の予防及び改善に利用可能である。

Claims (4)

  1. ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)SBC8803(受託番号:FERM BP−10632)菌株の菌体又はその処理物を有効成分として含有する、腸管バリアー機能の低下を抑制するための腸管保護剤であって、
    前記腸管保護は、腸管バリアー機能の低下を抑制することを介してなされ、
    前記処理物は、菌体を100℃以上で加熱して得られる処理物、菌体に対して凍結乾燥若しくは噴霧乾燥を行って得られる処理物、又は菌体を超音波若しくはフレンチプレスで物理的に破壊して得られる処理物である、
    腸管保護剤。
  2. ラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)SBC8803(受託番号:FERM BP−10632)菌株の培養上清又はその処理物を有効成分として含有する、腸管バリアー機能の低下を抑制するための腸管保護剤であって、
    前記腸管保護は、腸管バリアー機能の低下を抑制することを介してなされ、
    前記処理物は、遠心分離により培養上清を固液分離して得られる処理物、凍結乾燥により培養上清から水分を除去して得られる処理物、エバポレーターを用いて培養上清を減圧濃縮して得られる処理物、限外濾過膜を用いて培養上清を濃縮して得られる処理物、又はフィルターを用いて培養上清を固液分離して得られる処理物、或いは、培養上清を遠心分離した後、上清をシリンジフィルターで濾過し、濾液を硫安で分画し、沈殿物を蒸留水で透析して得られる沈殿画分である、
    腸管保護剤。
  3. 前記腸管保護は、さらに、腸管における炎症性物質の産生を抑制することを介してなされる、請求項1又は2に記載の腸管保護剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の腸管保護剤を含有する、腸管バリアー機能の低下を抑制するための医薬品。
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