JP5522222B2 - バイポーラ電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バイポーラ電極を構成する集電体の表面粗度を調整しうるバイポーラ電池の製造方法に関する。
近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度、高出力密度が達成できる積層型のバイポーラ電池に注目が集まっている。
一般的なバイポーラ電池は、複数個のバイポーラ電極を電解質層を介在させて直列に接続してなる電池要素を含む。バイポーラ電極は、集電体の一方の面に正極活物質層を設けて正極が形成され、他方の面に負極活物質層を設けて負極が形成されている。正極活物質層、電解質層、および負極活物質層を順に積層したものが単電池層であり、この単電池層が一対の集電体の間に挟み込まれている。バイポーラ電池は、電池要素内においてはバイポーラ電極を積層する方向つまり電池の厚み方向(以下、「積層方向」という)に電流が流れるため、電流のパスが短く、電流ロスが少ないという利点がある。
上記バイポーラ電極を構成する集電体には金属箔が用いられ、金属箔の表面粗度Rzを3μm以上に規定した技術(特許文献1参照)や、金属箔の表面粗度を0.1〜0.9μmに規定し、かつ負極集電体が電解メッキにより得られる銅箔やニッケル箔である技術(特許文献2参照)が開示されている。
特開平11−297307号公報 特開平5−74479号公報
特許文献1および2では、電極活物質の密着性を改善させるために表面粗度を規定しているが、集電体の表面が粗過ぎると接触抵抗が増大して電池特性が低下する。他方、電池特性を重視して集電体の表面粗度を低下させると、集電体間に単電池層の周囲を取り囲むように設けられるシール部材の密着性が不十分となる。
本発明は、バイポーラ電池において、集電体の表面粗度を最適に調整することにより、電池特性を犠牲にすることなく、シール部材の密着性を改善しうるバイポーラ電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明は、表面粗度1μm以下の集電体の一方の面には正極層が形成されその他方の面には負極層が形成されたバイポーラ電極と電解質層とを交互に複数積層して発電要素が形成され、前記集電体は、前記正極層及び前記負極層が形成される電極形成部分と当該電極形成部分以外のシール部材貼付部分を有するバイポーラ電池の製造方法であって、前記集電体の電極形成部分に前記正極層及び前記負極層を形成する工程と、前記集電体のシール部材貼付部分の表面粗度を1μm以上とするために、前記集電体の表面前記正極層及び前記負極層の表面表面粗度1μm以上のロール面を有するロールプレスでプレス加工する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、集電体の電極層形成部分とシール部材貼付部分との表面粗度が異なっており、電極層を形成する部分とシール部材を貼付する部分との表面粗度をそれぞれ最適に調整することにより、電池特性を犠牲にすることなく、シール部材の密着性を改善することができる。
本発明の第1の実施形態に係るバイポーラ電池を示す斜視図である。 第1の実施形態のバイポーラ電池の積層構造を示す断面図である。 第1の実施形態のバイポーラ電池の製造工程を示し、図3(A)は集電体の断面図、図3(B)は電極材料の塗布工程の断面図、図3(C)はプレス加工工程の断面図、図3(D)はシール部材の貼付工程の断面図、図3(F)は積層状態の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るバイポーラ電池の製造工程を示し、図4(A)は集電体の平面図および断面図、図4(B)は研削工程の平面図および断面図、図4(C)は電極層形成工程の平面図および断面図、図4(D)はシール材貼付工程の平面図および断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るバイポーラ電池の製造工程を示し、図5(A)は集電体の平面図および断面図、図5(B)はマスキング工程の平面図および断面図、図5(C)は表面処理工程の平面図および断面図、図5(D)はマスクを除去した状態の平面図および断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る組電池の概略構成図である。 本発明の第5の実施形態に係る組電池が車両に搭載された状態を示す図である。
以下に、本発明に係るバイポーラ電池の製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態で引用する図面では、バイポーラ電池を構成する各層の厚みや形状を誇張して描いているが、これは発明の内容の理解を容易にするために行っているものであり、実際のバイポーラ電池の各層の厚みや形状と整合しているものではない。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るバイポーラ電池を示す斜視図である。バイポーラ電池100は、図に示すように長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ120A、負極タブ120Bが引き出されている。発電要素160はバイポーラ電池100の外装材(たとえばラミネートフィルム)180によって包まれ、その周囲四辺は熱融着されており、発電要素160は正極タブ120A及び負極タブ120Bを引き出した状態で密封されている。
図2は第1の実施形態のバイポーラ電池100の積層構造を示す断面図である。図3は第1の実施形態のバイポーラ電池100の製造工程を示し、(A)は集電体の断面図、(B)は電極材料の塗布工程の断面図、(C)はプレス加工工程の断面図、(D)はシール部材の貼付工程の断面図、(F)は積層状態の断面図である。
第1の実施形態に係るバイポーラ電池100は、たとえば、スラリー塗布法や印刷法など種々の積層法を用いて形成することができるが、本実施形態ではスラリー塗布法を用いて発電要素160を形成する。
本実施形態で使用する集電体200は、たとえば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタニウム(Ti)、ニッケルス(Ni)、ステンレス鋼(SUS)、モリブデン(Mo)およびニオブ(Nb)などから選択される導電性の金属箔によって形成されている。そして、この金属箔の表面粗度Raは1μm以下の粗さのものを用いる。
図3(A)(B)に示すように、まず、集電体(たとえばSUS箔)200の片面のシール部材貼付部分以外の中央部分に正極スラリーを塗布し、乾燥させて正極層210を形成する。正極スラリーには、たとえば、LiMn2O4等の正極活物質に、アセチレンブラック等の導電助剤、PVDF等のバインダー、およびNMP等のスラリー粘度調整溶媒を混合したものを用いる。正極スラリーの塗布厚さは20μm以下が好ましい。
次に、正極層210を塗布した集電体(SUS箔)200の反対面の全面に負極スラリーを塗布し、乾燥させて負極層220を形成する。負極スラリーには、たとえば、ハードカーボン等の負極活物質、PCDF等のバインダー、およびNMP等のスラリー粘度調整溶媒を混合したものを用いる。負極スラリーの塗布厚さは20μm以下が好ましい。
このようにして、集電体(SUS箔)200の両面に正極層210と負極層220とがそれぞれ形成されることにより、バイポーラ電極230が形成される。
バイポーラ電極230を形成した後、図3(C)に示すように、表面粗度Raが1μm以上のロール面を有するロールプレス280A、280Bを用いて、上記バイポーラ電極230の両面全体をプレス加工(粗面加工)する。すると、正極層210の周囲の集電体(SUS箔)200の表面が露出している部分の表面粗度Raが1μm以上の粗さに加工される。この部分がシール部材貼付部分200Aである。第1の実施形態では、バイポーラ電極230の両面全体をプレス加工するので、正極層210および負極層220の形成部分もプレス加工(粗面加工)されるが、電極層形成部分は元々表面粗度が粗いため、正極層210および負極層220の密度が上がるだけで粗度には影響はなく、電極層210、220と集電体200との接触抵抗は減少することになる。
次に、図3(D)に示すように、正極層210の周囲に露出し、表面粗度Raが1μm以上に粗面加工されたシール部材貼付部分200Aに矩形枠体状のシール部材260を貼付する。このシール部材260の貼付方法には、たとえば、熱可塑性樹脂を熱融着したり、熱硬化樹脂を塗布後加熱固化させたりするどの方法を用いることができる。
また、PP製等の微多孔膜や不織布のセパレータなどを用い、該セパレータの外周部四辺の外辺から所定の部分の両面に所定の高さのシリコンゴム等のシール部を配置し、このシール部の内側に電解質層240となるプレゲル溶液を浸漬させて、不活性雰囲気下で熱重合させることにより、セパレータの中央部にゲル電解質層を保持させる。プレゲル溶液には、たとえば、ポリマー(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)、EC+DMC(1:3)、1.0MLi(C2F5SO2)2N、重合開始剤(BDK)を混合したものを用いる。
発電要素160の形成は、図3(F)に示すように、正極と負極とがセパレータの電解質層240を挟んで対向するように積層して単電池150を形成し、このような積層を繰り返して、図2に示すような5層の単電池150が積層された発電要素160が形成される。なお、正極末端極および負極末端極には、片面のみに正極層210を塗布し、シール部材260を貼付したもの、または負極層220を塗布したものを作製する。
上記電解質層240は、上述したように、ゲル溶解質により形成されていることが好ましい。電解質層240としてゲル電解質を用いることにより、漏液を防止することが可能となり、また双電極型二次電池に特有の問題である液絡を防ぎ、信頼性の高い積層型電池を実現することができる。
ここで、全固体高分子電解質と高分子ゲル電解質との違いについて説明する。PEO(ポリエチレンオキシド)などの全固体高分子電解質に、通常、リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものが高分子ゲル電解質である。また、PVDF、PANおよびPMMAなどのように、リチウムイオン伝導性をもたない高分子の骨格中に、電解液を保持させたものも高分子ゲル電解質に該当する。高分子ゲル電解質を構成するポリマーと電解液との比率は幅広く、ポリマー100%を全固体高分子電解質とし、電解液100%を液体電解質とすると、その中間体はすべて高分子ゲル電解質にあたる。他方、全固体型電解質は、高分子あるいは無機固体などのLiイオン伝導性をもつ電解質のすべてが該当する。本発明において、固体型電解質という場合は、高分子ゲル電解質と全固体高分子電解質、無機固体電解質のすべてを含むものとする。
また、上記正極活物質にはリチウム−遷移金属複合酸化物を用い、負極活物質にはカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることが好ましく、これにより容量および出力特性に優れたバイポーラ電池を実現することができる。
上記発電要素160の最下層の負極末端極は上記負極タブ120Bに接続され、その最上層の正極末端極は上記正極タブ120Aに接続される(図1参照)。図2に示す発電要素160は、5個の単電池150が直列に接続されたものとなるので、正極タブ120Aと負極タブ120Bとの間には単電池150の5倍の電圧が現れる。
なお、本実施の形態では、5個の単電池150を一組として発電要素160を構成しているが、発電要素160を構成する単電池150の積層数は本実施の形態に限るものではない。
最後に、バイポーラ電極230、電解質層240を含むセパレータは、外装材としてのラミネートフィルム180で覆われて密封され、図1に示したように、正極タブ120Aおよび負極タブ120Bを引き出した状態でラミネートフィルム180の外周四辺の部分が熱融着される。
第1の実施形態のバイポーラ電池100によれば、集電体200の電極層210、220の形成部分とシール部材260の貼付部分200Aとの表面粗度が異なっている。具体的には、正極層210および負極層220は、プレス加工(粗面加工)前の表面粗度Raが1μm以下の集電体200の両面にそれぞれ形成される(図3(B)参照)。正極層210および負極層220の形成部分の表面粗度Raを1μm以下に調整するのは、電池特性向上の観点から、表面粗度は小さい方が望ましいからである。他方、正極層210および負極層220を有するバイポーラ電極230の両面全体が表面粗度Raが1μm以上のロール面を有するロールプレス280A、280Bによりプレス加工(粗面加工)され、正極層210の周囲の集電体200の露出部分が1μm以上の粗度に加工される(図3(C)参照)。この集電体200の露出部分がシール部材貼付部分200Aとなる。シール部材260の貼付部分200Aの表面粗度Raを1μm以上に調整するのは、密着性向上の観点から、表面粗度は粗い方が望ましいからである。このように同一平面内で表面粗度を異ならせた集電体200を用いることにより、電極層210、220を形成する部分とシール部材260を貼付する部分200Aとの表面粗度をそれぞれ最適に調整することができ、電池特性を犠牲にすることなく、シール部材260の密着性を改善することができる。
また、第1の実施形態では、シール部材貼付部分200Aの粗面加工に際してバイポーラ電極230の両面全体をプレスすればよいので、加工の煩雑さがなく容易に実現できる。さらに、第1の実施形態では、後述する第2および第3の実施形態と異なり、電極層210、220の形成後に粗面加工を施すので、電極層210、220の形成が容易である。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係るバイポーラ電池100Aの製造工程を示し、(A)は集電体の平面図および断面図、(B)は研削工程の平面図および断面図、(C)は電極層形成工程の平面図および断面図、(D)はシール材貼付工程の平面図および断面図である。
第2の実施形態のバイポーラ電池100Aでは、第1の実施形態と同様の材質にて形成され、表面粗度Raも同様に1μm以下の集電体(たとえばSUS箔)を用いている(図4(A)参照)。まず、図4(B)に示すように、集電体200の片面の外周部四辺の外辺から所定の部分をヤスリ等により研削して、表面粗度Raが1μm以上となるように粗面加工する。この粗面加工した部分がシール部材貼付部分200Aとなる。次に、図4(C)に示すように、集電体200の片面の上記シール部材貼付部分200Aの内側の中央部分に上述した正極スラリーを塗布し乾燥させて正極層210を形成する。その後、図4(D)に示すように、正極層210と隙間を隔ててシール部材貼付部分200Aにシール部材260を熱溶着等により貼付する。第2の実施形態では、シール部材260は集電体200の周囲からはみ出すように貼付されている。
図示していないが、シール部材260を貼付した後、正極層210を塗布した集電体200の反対面の全面に負極スラリーを塗布し、乾燥させて負極層220を形成することにより、バイポーラ電極が完成する。発電要素の形成は、第1の実施形態と同様に、正極と負極とがセパレータの電解質層を挟んで対向するように積層して単電池を形成し、このような積層を繰り返して、所望の積層数の発電要素が形成される。発電要素の最下層の負極末端極は上記負極タブ120Bに接続され、その最上層の正極末端極は上記正極タブ120Aに接続されて(図1参照)、第2の実施形態のバイポーラ電池100Aが完成する。
第2の実施形態によれば、集電体200の片面の外周部四辺の外辺から所定の部分を研削して、表面粗度Raが1μm以上となるように粗面加工するので、ロールプレス等の大掛かりな装置を必要とせず、コストの低減化に対応しえ、製造が容易である。
(第3の実施形態)
図5は本発明の第3の実施形態に係るバイポーラ電池100Bの製造工程を示し、(A)は集電体の平面図および断面図、(B)はマスキング工程の平面図および断面図、(C)は表面処理工程の平面図および断面図、(D)はマスクを除去した状態の平面図および断面図である。
第3の実施形態のバイポーラ電池100Bでは、第1および第2の実施形態と同様の材質にて形成され、表面粗度Raも同様に1μm以下の集電体(たとえばSUS箔)を用いている(図5(A)参照)。まず、図5(B)に示すように、集電体200の片面の表面処理が不要な部分にマスキングを施す。具体的には、集電体200の外周部四辺の外辺から所定の部分を除く中央部分に長方形状のマスク290を貼付する。次に、図5(C)に示すように、マスク290から露出した部分つまり集電体200の外周部四辺の外辺から所定の部分を表面処理して、表面粗度Raが1μm以上となるように粗面加工する。表面処理は、エッチング等の薬品による化学的処理の他、サンドブラスト、ワイヤーブラシ、ヤスリ等による機械的処理であっても構わない。この表面処理により粗面加工した部分がシール部材貼付部分200Aとなる。マスク290の材質は、粗面加工を施す表面処理の種類に応じて適宜選択される。表面処理の終了後、必要に応じて洗浄を施し、図5(D)に示すように、集電体200の片面の上記シール部材貼付部分200Aの内側の中央部分に貼付したマスク290を除去する。
そして、図示していないが、このマスク290を除去した部分つまり上記シール部材貼付部分200Aの内側の中央部分に、上述した正極スラリーを塗布し乾燥させて正極層210を形成する。その後、第2の実施形態と同様に、正極層210と隙間を隔ててシール部材貼付部分200Aにシール部材を熱溶着等により貼付する。シール部材を貼付した後、正極層210を塗布した集電体200の反対面の全面に負極スラリーを塗布し、乾燥させて負極層220を形成することにより、バイポーラ電極が完成する。発電要素の形成は、第1および第2の実施形態と同様に、正極と負極とがセパレータの電解質層を挟んで対向するように積層して単電池を形成し、このような積層を繰り返して、所望の積層数の発電要素が形成される。発電要素の最下層の負極末端極は上記負極タブ120Bに接続され、その最上層の正極末端極は上記正極タブ120Aに接続されて(図1参照)、第3の実施形態のバイポーラ電池100Bが完成する。
第3の実施形態によれば、集電体200の片面の表面処理が不要な部分にマスキングを施すので、シール部材貼付部分200Aのみに選択的に表面処理を施して粗面加工することができ、コストの低減化に対応しえ、製造が容易である。
なお、上記の第1から第3の実施形態にあっては、シール部材貼付部分200Aを粗面加工しているが、表面粗度を粗くする代わりに、少なくともシール部材貼付部分200Aに穴開け加工、うろこ状加工、集電体200の材質と同組成の微紛の焼き付け加工などの加工を施してもよい。
(第4の実施形態)
以上説明してきたバイポーラ電池100、(100A、100B)は、直列に又は並列に複数接続して電池モジュール250(図6参照)を形成し、この電池モジュール250をさらに複数、直列に又は並列に接続して組電池300を形成することもできる。図示する電池モジュール250は、上記バイポーラ電池100を複数個積層してモジュールケース内に収納し、各バイポーラ電池100を並列に接続したものである。図6は、本発明の第4の実施形態に係る組電池300の平面図(図A)、正面図(図B)、側面図(図C)を示しているが、作成した電池モジュール250は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、電池モジュール250は接続治具310を用いて複数段積層される。何個のバイポーラ電池100を接続して電池モジュール250を作成するか、また、何段の電池モジュール250を積層して組電池300を作成するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。
このように、電池モジュール250を複数直並列接続されてなる組電池300は、高容量、高出力を得ることができ、一つ一つの電池モジュール250の信頼性が高いことから、組電池300としての長期的な信頼性の維持が可能である。また一部の組電池モジュール250が故障しても、その故障部分を交換するだけで修理が可能になる。
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係る車両として自動車400を示す概略構成図である。上述したバイポーラ電池100、電池モジュール250および/または組電池300を自動車や電車などの車両に搭載し、モータなどの電気機器の駆動用電源に使用することができる。
組電池300を、電気自動車400に搭載するには、図7に示すように、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでも良い。以上のような組電池300を用いた電気自動車400は高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、燃費、走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。
なお、本発明では、組電池300だけではなく、使用用途によっては、電池モジュール250のみを搭載するようにしてもよいし、これら組電池300と電池モジュール250を組み合わせて搭載するようにしてもよい。また、本発明の組電池または組電池モジュールを搭載することのできる車両としては、上記の電気自動車やハイブリッドカーが好ましいが、これらに制限されるものではない。
100、100A、100B バイポーラ電池、
120A 正極タブ、
120B 負極タブ、
150 単電池、
160 発電要素、
180 外装材、
200 集電体、
200A シール部材貼付部分、
210 正極層、
220 負極層、
230 バイポーラ電極、
240 電解質層、
250 電池モジュール、
260 シール部材、
280A、280B ロールプレス、
290 マスク、
300 組電池、
310 接続治具、
400 車両。

Claims (2)

  1. 表面粗度1μm以下の集電体の一方の面には正極層が形成されその他方の面には負極層が形成されたバイポーラ電極と電解質層とを交互に複数積層して発電要素が形成され、前記集電体は、前記正極層及び前記負極層が形成される電極形成部分と当該電極形成部分以外のシール部材貼付部分を有するバイポーラ電池の製造方法であって、
    前記集電体の電極形成部分に前記正極層及び前記負極層を形成する工程と、
    前記集電体のシール部材貼付部分の表面粗度を1μm以上とするために、前記集電体の表面前記正極層及び前記負極層の表面表面粗度1μm以上のロール面を有するロールプレスでプレス加工する工程と、
    を含むことを特徴とするバイポーラ電池の製造方法。
  2. 前記プレス加工する工程の後に、さらに、前記集電体、前記正極層及び前記負極層を覆うシール材を前記シール部材貼付部分に貼付ける工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池の製造方法。
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