JP5521505B2 - 微粒水酸化アルミニウムの製造方法 - Google Patents

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本発明は、微粒水酸化アルミニウムの製造方法に関する。
微粒水酸化アルミニウムは、プリント配線基板などの電子部品、電線被覆材、絶縁材料などに用いられる種々の高分子材料に配合され、難燃性を付与するための難燃剤として使用されており、実用的には平均二次粒子径が5μm以下のものが使用されている。
従来から、かかる微粒水酸化アルミニウムとしては、例えば特許文献1(特開平02−69315号公報)に開示されているように、バイヤー法等により得られた水酸化アルミニウムを湿式粉砕や乾式粉砕により粉砕したものがそのまま使用されている。粉砕では、粉砕条件を調整することにより、得られる微粒水酸化アルミニウムを目的の粒度分布に揃えることが容易である。
しかしながら、粉砕したままの水酸化アルミニウムは、そのBET比表面積が大きいことから、高分子材料に配合するときに分散しにくくなったり、配合後の高分子材料が成形しにくくなる。また、水酸化アルミニウムからの脱水が比較的低温から起こりやすくなるため、耐熱性を必要とする用途へ適用することが困難となることがある。
このような問題点を解決するものとして、特許文献2(WO2007−074562号公報)には、湿式粉砕により粉砕された水酸化アルミニウムを、Al23濃度が過飽和であるアルミン酸ナトリウム水溶液中で、アルミン酸ナトリウム水溶液を追加することにより、粉砕された水酸化アルミニウムを粒成長させる方法が開示されている。かかる方法によれば、粒成長の過程で、水酸化アルミニウムのBET比表面積が低減され、目的とする低BET比表面積の微粒水酸化アルミニウムを製造することができる。
また、特許文献3(特開平09−208740号公報)には、乾式粉砕により粉砕された水酸化アルミニウムを、Al23濃度が飽和濃度であるアルミン酸ナトリウム水溶液中に添加してスラリーとし、昇温する方法が開示されている。かかる方法によれば、昇温することにより水酸化アルミニウムの表面からAl分が溶出してBET比表面積が低減される。
特開平02−69315号公報 WO2007−074562号公報 特開平09−208740号公報
しかしながら、特許文献2および特許文献3に開示される方法では、BET比表面積が低減されることにより高い耐熱性を有する水酸化アルミニウムが得られるが、目的の粒度分布に揃えることが難しいという問題があった。
そこで本発明の目的は、粉砕された水酸化アルミニウムから、その粒度分布を大きく変化させることなく、低BET比表面積の微粒水酸化アルミニウムを製造し得る方法を提供することにある。すなわち本発明は、粉砕された水酸化アルミニウムと液中のAl23濃度が飽和濃度±15g/Lの範囲であるアルミン酸ナトリウム水溶液とを含有する粉砕スラリーを±5℃以内の温度変化で、該粉砕スラリーの全Al23量の変化量を±10%以内に維持しながら保持することを特徴とする微粒水酸化アルミニウムの製造方法を提供するものである。
本発明の微粒水酸化アルミニウムの製造方法では、粉砕された水酸化アルミニウムの粒度分布を大きく変化させることなく、BET比表面積が低減された微粒水酸化アルミニウムを製造することができる。
本発明の製造方法において原料として用いられる水酸化アルミニウムは、例えばバイヤー法によってアルミン酸ナトリウム水溶液から析出させて得られた水酸化アルミニウムを粉砕することによって得られるものである。
粉砕された水酸化アルミニウムの平均二次粒子径は通常5μm以下であり、BET比表面積は通常2m2/g以上である。
得られる微粒水酸化アルミニウムの耐熱性が高く、樹脂に充填したときの耐熱性が高いという観点から、粉砕された水酸化アルミニウムのナトリウム含有量はN2O換算で0.1重量%以下であることが好ましい。かかる粉砕にされた水酸化アルミニウムは、例えばバイヤー法により得られた水酸化アルミニウムを粉砕することにより得られるものである。
粉砕前の水酸化アルミニウムの平均二次粒子径は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上であり、BET比表面積は、通常2m2/g以下、好ましくは1m2/g以下である。また、ナトリウム含有量はNa2O換算で0.1重量%以下であることが好ましい。
水酸化アルミニウムの粉砕は通常、水酸化アルミニウムの平均二次粒子径が、原料水酸化アルミニウムの平均二次粒子径に対して1/2以下、好ましくは1/3以下となるまで行われる。
粉砕は、湿式あるいは乾式のいずれの方法で行ってもよいが、平均二次粒子径5μm以下の水酸化アルミニウムを効率的に得るという観点からは、湿式粉砕が好ましい。湿式粉砕に用いる装置としては公知の装置を使用することが出来る。
粉砕スラリーを構成するアルミン酸ナトリウム水溶液は、Al23濃度が飽和濃度±15g/Lの範囲である。Al23の飽和濃度は、ホワイトの式と呼ばれる以下の式
A=C×exp〔6.2106−{(2486.7−1.0876×C)/(T+273)}〕
により算出することができる〔特許文献2(WO2007−074562号公報)〕。上記式(1)において、Aは飽和Al23濃度(g/L)である。Cはアルミン酸ナトリウム水溶液中のNa2O濃度(g/L)、すなわちNa2Oに換算し、重量基準で標記したNa濃度である。Tは液温(℃)である。
本発明の製造方法に用いる粉砕スラリーは、かかる水酸化アルミニウムおよびアルミン酸ナトリウム水溶液を含有するスラリーである。この粉砕スラリーにおける粉砕された水酸化アルミニウムの含有量は、粒度分布の変化がより少ない点で、表面積換算で通常200m2/L以上であり、BET比表面積をより速やかに低減できる点で、通常1000m2/L以下である。粉砕スラリーにおける粉砕された水酸化アルミニウムの含有量は、粉砕された水酸化アルミニウムのBET表面積(m2/g)と、粉砕スラリー中の粉砕された水酸化アルミニウム濃度(g/L)との積で計算される含有量である。かかる粉砕スラリーは、例えば予め粉砕された水酸化アルミニウムを、Al23濃度が本発明で規定する濃度であるアルミン酸ナトリウム水溶液に添加することにより調製することができ、乾式粉砕により粉砕された水酸化アルミニウムを用いる場合は、粉砕直後の水酸化アルミニウムをそのままアルミン酸ナトリウム水溶液に添加して調製すればよい。
湿式粉砕により粉砕された水酸化アルミニウムを用いる場合、粉砕時の溶媒として水を用いたときには、例えば粉砕された水酸化アルミニウムを、粉砕後のスラリー状態でアルミン酸ナトリウム水溶液に添加する方法、粉砕後のスラリーから固液分離により得た含水量の少ないケーク状にして添加する方法により調製することができる。得られるスラリーにおけるアルミン酸ナトリウム水溶液のAl23濃度を本発明で規定する範囲に調整し易く、また工程数を少なくし得ることから、本発明で規定するAl23濃度のアルミン酸ナトリウム水溶液に粉砕前の水酸化アルミニウムを加えてスラリー状態とし、これを湿式粉砕処理する方法が好ましい。さらに、バイヤー法によりアルミン酸ナトリウム水溶液から水酸化アルミニウムを析出させて得られた析出スラリーは通常、析出を行った温度におけるアルミン酸ナトリウム水溶液のAl23濃度が飽和濃度±15g/Lの範囲であることから、バイヤー法により、このようにして析出スラリーを得、得られた析出スラリーをそのまま粉砕処理に付することにより調製することが好ましい。
粉砕スラリーにおけるアルミン酸ナトリウム水溶液のAl23濃度は、飽和濃度±15g/Lの範囲である。液中のAl23濃度が飽和濃度に対して+15g/Lの範囲よりも大きいと、液中のAl分が析出する方向に働くため、BET比表面積の低下が抑制され、耐熱性の向上が抑制される。一方、液中のAl23濃度が飽和濃度に対して−15g/Lよりも小さいと、水酸化アルミニウムが溶解する方向に働くため、粒度分布の変化が著しい。また、保持後の固形分濃度が低下することにより、得られる水酸化アルミニウムの収量が少なくなる。
本発明においてアルミン酸ナトリウム水溶液のAl23濃度は、アルミン酸ナトリウム水溶液中に含有されるAlの濃度をAl23に換算し、重量基準で表記した濃度である。
本発明の製造方法では、かかる粉砕スラリーを±5℃以内、好ましくは±3℃以内の温度変化で保持する。保持温度は、比較的速やかにBET比表面積を低減できる点で、通常は40℃以上であり、アルミン酸ナトリウム水溶液中のAl23濃度を比較的低くでき、取扱いが容易であることから、好ましくは70℃以下である。
また本発明の製造方法では、粉砕スラリーの全Al23量の変化量を±10%以内に維持しながら保持する。粉砕スラリーの全Al23量は、粉砕スラリーを構成するアルミン酸ナトリウム水溶液に含まれるAl量と固相中のAl量の合計量をAl23に換算したものである。全Al23量を±10%以内に維持するには、通常、保持する間、外部からアルミニウム成分、例えばアルミン酸ナトリウム水溶液や水酸化アルミニウムを添加しなければ良い。
本発明で規定する温度変化範囲内で、かつAl23濃度が本発明で規定する範囲内となる限度で、一旦降温したのち昇温するか、または、一旦昇温したのち降温することにより、粒度分布の変化を大きくすることなく、BET比表面積をより低下させることが出来る。好ましくは一旦昇温して、その後に昇温前の温度まで降温することより、より僅かな粒度分布の変化でBET比表面積を低下することができる。
保持時間は、BET比表面積を低減するに十分な時間であれば特に制限は無いが、通常12時間以上である。保持時間は200時間を越えてもよいが、BET比表面積の低減が保持時間に見合った効果が得られず、生産性の点で不利であることから、通常は200時間以下である。保持は通常、撹拌下で行われる。
粉砕スラリーを本発明で既定する条件下に保持した後、例えばフィルタープレスや吸引ろ過などのろ過操作、スクリューデカンターや遠心分離機による遠心分離操作等の通常の方法により固液分離して、目的の微粒水酸化アルミニウムを得ることができるが、固液分離後の微粒水酸化アルミニウムは、常温(20℃)〜90℃程度の水を用いてリパルプ洗浄した後、再度固液分離する水洗操作を複数回繰り返すことにより、表面に付着した溶解性ナトリウム分を可能な限り除去することが望ましい。
水洗後の微粒水酸化アルミニウムを乾燥し、通常はさらに解砕することにより、目的の微粒水酸化アルミニウムを得ることができる。乾燥及び解砕には公知の装置および方法を用いることができる。
こうして得られた微粒水酸化アルミニウムは、平均二次粒子径(D50)の変化率(X)が20%以下であり、好ましくは15%以下である。ここで、平均二次粒子径の変化率(X)とは、以下の式で算出される値であり、保持の前後で平均二次粒子径がどの程度変わったかを示す指標である。平均二次粒子径はレーザ散乱式粒度分布計により粒度分布曲線を求め50重量%相当粒子径として求めることが出来る。
X=〔|D50(粉砕後)−D50(保持後)|/D50(粉砕後)〕×100(%)
得られた微粒水酸化アルミニウムのBET比表面積(S)の変化率(B)は20%以上である。ここで、BET比表面積の変化率(B)とは、以下の式で算出される値である。変化率が20%よりも小さいと、得られる水酸化アルミニウムの耐熱性が十分ではない。
B=〔(S(粉砕後)−S(熟成後))/S(粉砕後)〕×100(%)
本発明の製造方法によれば、粉砕された水酸化アルミニウムの粒度分布を大きく変化させることなく、耐熱性に優れた微粒水酸化アルミニウムを得ることができるが、得られた微粒水酸化アルミニウムの粒度分布曲線におけるD20、D80はそれぞれ、微粒部分からの重量累積で20%、80%となる二次粒子径を示す。粒度分布曲線はレーザ散乱式粒度分布計により求めることができる。ここで、D20、D80の変化率(Y)、(Z)は、保持の前後で粒度分布がどの程度変化したかを示す指標であり、この値が小さいほど、粒度分布の変化が小さいことを示す。変化率(Y)、(Z)は通常15%以下であり、好ましくは10%以下である。ここで、変化率(Y)、(Z)は以下の式で算出される。
Y=〔|D20(粉砕後)−D20(保持後)|/D20(粉砕後)〕×100(%)
Z=〔|D80(粉砕後)−D80(保持後)|/D80(粉砕後)〕×100(%)
本方法で得られた水酸化アルミニウムは、従来公知の表面処理剤で表面処理することもできる。表面処理剤としては特に限定されないが、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などの各種カップリング剤、オレイン酸、ステアリン酸などの脂肪族カルボン酸、安息香酸などの芳香族カルボン酸、およびそれらの脂肪酸エステル、メチルシリケート、エチルシリケートなどのシリケートなどが挙げられる。
本方法により得られた水酸化アルミニウムは、粉砕により微粒子化され、さらにBET比表面積が小さいことから、各種の高分子材料へのフィラーとして用いるのに適している。具体的には、プリント配線基板、電線被覆材、ポリオレフィン成形材料、ゴム材料、建材などが挙げられる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により何ら限定を受けるものではない。
(1)平均二次粒子径測定
レーザ散乱式粒度分布計〔日機装社製「マイクロトラックHRA」〕により粒度分布曲線を求め、50重量%相当粒子径(D50)として平均二次粒子径を求めた。また、同じ粒度分布曲線を用いて、微粒部分からの重量累積で20%、80%となる二次粒子径をD20およびD80とした。
(2)BET比表面積
JIS−Z−8830に規定された方法に従って、窒素吸着法により求めた。
(3)重量減量率測定
実施例1および比較例1
示差熱重量分析装置〔リガク社製「Thermo Plus TG8110」〕を用いて、試料量を約13mg、空気流量を50ml/minとし、昇温速度を10℃/minで常温から400℃まで昇温させて、重量変化を測定し、260℃時点での重量減少率を算出した。
実施例3、比較例2〜4
示差熱重量分析装置〔リガク社製「Thermo Plus EVO TG8120」〕を用いて、試料量を約10mg、空気流量を100ml/minとし、昇温速度を10℃/minで常温から400℃まで昇温させて、重量変化を測定し、260℃時点での重量減少率を算出した。
重量減少率が小さいほど得られる微粒水酸化アルミニウムの耐熱性が高いことを意味する。
(実施例1)
平均二次粒子径(D50)が12μm、BET比表面積が0.6m/gの水酸化アルミニウムを固形分濃度として155g/Lで含み、液中Na2O濃度が151g/L、Al23濃度が56g/Lであるアルミン酸ナトリウム水溶液スラリー〔50℃におけるAl23の飽和濃度は、57g/L〕を、アペックスミル(寿工業株式会社製「AM−1」)にて粉砕を行った。なお、粉砕条件は以下の通りである。
粉砕メディア:1mmφジルコニアビーズ 800ml(メスシリンダーに充填してジルコニアビーズ間の空隙も含めて測定)
ミル回転数 :1900rpm
流量 :1L/min
粉砕回数 :1回
この条件で粉砕を行うことにより、D20が1.2μm、D50が2.3μm、D80が4.9μm、BET比表面積が3.8m2/gの水酸化アルミニウムを含有するアルミン酸ナトリウム水溶液スラリーを得た。
このスラリーを50℃に保温し、回転数400rpmで撹拌しながら、39時間保持した。39時間後のスラリーをろ過により固液分離し、70℃以上の温水を用いて洗浄後、乾燥、解砕して水酸化アルミニウムを得た。得られた水酸化アルミニウムは、D20が1.2μm、D50が2.3μm、D80が4.7μm、BET比表面積が2.4m2/g(変化率:37%)であった。なお、この水酸化アルミニウムの重量減少率は2.7%であった。
(比較例1)
実施例1において、アペックスミルにて粉砕を行ったスラリーを固液分離し、70℃以上の温水を用いて洗浄後、乾燥、解砕して水酸化アルミニウムを得た。この水酸化アルミニウムは、D20が1.2μm、D50が2.3μm、D90が4.9μm、BET比表面積が3.8m/gであり、重量減少率は3.3%であった。
(実施例2)
平均二次粒子径(D50)が14μm、BET比表面積が0.6m/gの水酸化アルミニウムを固形分濃度として140g/Lで含み、液中Na2O濃度が151g/L、Al23濃度が68g/Lであるアルミン酸ナトリウム水溶液スラリー〔50℃におけるAl23の飽和濃度は、57g/L〕を、アペックスミル(寿工業株式会社製「AM−1」)にて粉砕し、D20が1.2μm、D50が2.5μm、D80が4.9μm、BET比表面積が3.9m2/gの水酸化アルミニウムを含有するアルミン酸ナトリウム水溶液スラリーを得た。
このスラリーを50℃に保温し、回転数400rpmで撹拌しながら、40時間、96時間、112時間後にサンプリングし、洗浄、乾燥、解砕して水酸化アルミニウムを得た。これらの水酸化アルミニウムの分析結果を表1に示す。
Figure 0005521505
(実施例3)
平均二次粒子径(D50)が14μm、BET比表面積が0.6m/gの水酸化アルミニウムを固形分濃度として126g/Lで含み、液中NaO濃度が150g/L、Al濃度が67g/Lであるアルミン酸ナトリウム水溶液スラリーを、アペックスミル(寿工業株式会社製「AM−1」)にて粉砕を行った。粉砕条件は実施例1と同様とした。粉砕した結果、D20が1.2μm、D50が2.3μm、D80が4.4μm、BET比表面積が4.1m/gの水酸化アルミニウムを含有するアルミン酸ナトリウム水溶液スラリーを得た。このスラリーを50℃に保温し、回転数200rpmで撹拌しながら、72時間保持した。72時間後のスラリーをろ過により固液分離し、70℃以上の温水を用いて洗浄後、乾燥、解砕して水酸化アルミニウムを得た。得られた水酸化アルミニウムの物性は表2に示す。
(比較例2)
実施例3において、アペックスミルにて粉砕を行ったスラリーを固液分離し、70℃以上の温水を用いて洗浄後、乾燥、解砕して水酸化アルミニウムを得た。この水酸化アルミニウムの物性は表2に示す。
(比較例3)
アペックスミルにて粉砕を行ったスラリーを30℃に保温して72時間保持した以外は、実施例3と同様にして水酸化アルミニウムを得た。得られた水酸化アルミニウムの物性は表2に示す。
(比較例4)
アペックスミルにて粉砕を行ったスラリーを70℃に保温して72時間保持した以外は、実施例3と同様にして水酸化アルミニウムを得た。得られた水酸化アルミニウムの物性は表2に示す。
Figure 0005521505

Claims (4)

  1. 粉砕された水酸化アルミニウムとAl23濃度が飽和濃度±15g/Lの範囲であるアルミン酸ナトリウム水溶液とを含有する粉砕スラリーを±5℃以内の温度変化で、該粉砕スラリーの全Al23量の変化量を±10%以内に維持しながら保持することを特徴とする微粒水酸化アルミニウムの製造方法。
  2. 前記粉砕された水酸化アルミニウムの平均二次粒子径(D50)が5μm以下である請求項1に記載の微粒水酸化アルミニウムの製造方法。
  3. 前記粉砕スラリーを40℃以上で保持する請求項1又は2に記載の微粒水酸化アルミニウムの製造方法。
  4. 前記粉砕スラリーが、バイヤー法によりアルミン酸ナトリウム水溶液から水酸化アルミニウムを析出させて析出スラリーを得、得られた析出スラリーをそのまま湿式粉砕処理に付して得たものである請求項1〜3のいずれかに記載の微粒水酸化アルミニウムの製造方法。
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