JP5518346B2 - 柱梁接合部の構造 - Google Patents

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Description

本発明は鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造における柱梁接合部の構造に関する。
柱を鉄筋コンクリート造、梁を鉄骨造とする混合構造は、圧縮力に強い鉄筋コンクリート部材を柱に用い、曲げやせん断に優れ、かつ軽量である鉄骨部材を梁に用いる構造である。このような混合構造は材料の特性を活かした理に叶った構造形式である。
ただし、このような構造形式では、異種構造の部材間での応力伝達が重要となり、梁部材から柱部材への応力伝達を合理的に行うために、柱梁接合部およびその近辺にはさまざまな補強が施される。
このような補強の構造として、例えば、柱梁接合部において2本の鉄骨梁の上下のフランジに、鉄筋コンクリート柱の輪郭と同一の輪郭で矩形枠状に配置された鋼材料で形成されたバンドプレートを取り付けることが提案されている(特許文献1参照)。
また、柱梁接合部において鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する鋼材料で形成された囲み板を2本の鉄骨梁に取り付けるものが提案されている(特許文献2参照)。
上記のような混合構造形式による建築物を耐火建築物とする場合、柱部材は鉄筋コンクリート造であるため、通常、建築基準法に定められた耐火性能を満足するものの、梁部材は鉄骨造であるため、建築基準法で定められた耐火性能を満足するための耐火被覆を施す必要がある。
一方、柱梁接合部は、建築基準法において、明確に耐火被覆が必要な部位とは定められていない。
しかしながら、上記のような混合構造において、梁部材と柱部材との応力伝達を合理的に行うための柱梁接合部の補強として、柱梁接合部およびその近辺に施した補強のうち、鋼材料が露出される部分、すなわち、上記のバンドプレートや囲み板の部分には耐火被覆を施すことが一般的である。
特公平7−26433号公報 特開2007−247173号公報
鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造においては、前述のように、通常、柱部材には耐火被覆を施す必要はなく、耐火被覆が必要となるのは梁部材である。
したがって、表面形状が比較的複雑な柱梁接合部に耐火被覆を施すことは、作業としてかなり煩雑である。特に、珪酸カルシウム成形板などによって耐火被覆を施す場合においては、成形板を加工するためにかなりの労力を要することとなり、結果として工事費用が増大することとなる。
当然ながら、耐火被覆を施さなくてもすむ部分に耐火被覆を施すことは、耐火被覆材料の費用も増大することとなる。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造において、耐火建築物とするために従来施していた耐火被覆の範囲を削減することにより、工事費用の低減を図る上で有利な柱梁接合部の構造を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明は、I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部であって、前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の延在方向の両端の各鉄骨梁の上下のフランジを接続し前記上下のフランジ間において前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成するように上下のフランジとウェブとにわたって取着された8つの鋼材料からなる鉛直スティフナーとを含み、前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーの面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間を受けた場合に、前記鉄骨梁および前記鉄筋コンクリート柱の破壊に先行して、前記柱梁接合部がせん断破壊等を生じないという第1の条件と、前記柱梁接合部が前記火災による加熱を前記耐火時間受けた場合に、前記鉄骨梁の熱膨張による強制水平変位を受ける前記鉄筋コンクリート柱が、構造耐力上支障のある破壊を生じず、上階からの軸力を保持し続けるという第2の条件とを同時に満たし、記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにしたものである。
また、本発明は、I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の延在方向の両端の各鉄骨梁の上下のフランジを接続し前記上下のフランジ間において前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成するように上下のフランジとウェブとにわたって取着された8つの鋼材料からなる鉛直スティフナーとを含み、前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーの面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間受けた場合に、前記柱梁接合部が加熱により構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊を生じないように、前記鉄骨梁に作用する長期荷重によって生じる柱梁接合部のせん断力に対し、加熱によって強度を喪失するまたは強度低下する前記柱梁接合部を構成する鋼材部分を考慮した柱梁接合部の残存耐力が上回っているという第1の条件と、前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力を柱断面積とコンクリート設計基準強度の積で除した値からなる前記鉄筋コンクリート柱の軸力比を、予め実験で定められた値より小とするという第2の条件とを同時に満たし、前記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにしたものである。
また、本発明は、I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部であって、前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の上フランジ、下フランジ、ウェブにわたって取着され、前記柱梁接合部において前記上側バンドプレートと前記下側バンドプレートと前記2本の鉄骨梁との間で、前記鉄筋コンクリート柱の4つの角部を含む4つのコンクリートの側面を覆って前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する鋼材料からなる囲み板とを含み、前記柱梁接合部は、前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記囲み板の面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間を受けた場合に、前記鉄骨梁および前記鉄筋コンクリート柱の破壊に先行して、前記柱梁接合部がせん断破壊等を生じないという第1の条件と、前記柱梁接合部が前記火災による加熱を前記耐火時間受けた場合に、前記鉄骨梁の熱膨張による強制水平変位を受ける前記鉄筋コンクリート柱が、構造耐力上支障のある破壊を生じず、上階からの軸力を保持し続けるという第2の条件とを同時に満たし、記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにしたものである。
また、本発明は、I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の上フランジ、下フランジ、ウェブにわたって取着され、前記柱梁接合部において前記上側バンドプレートと前記下側バンドプレートと前記2本の鉄骨梁との間で、前記鉄筋コンクリート柱の4つの角部を含む4つのコンクリートの側面を覆って前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する鋼材料からなる囲み板とを含み、前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記囲み板の面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間受けた場合に、前記柱梁接合部が加熱により構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊を生じないように、記鉄骨梁に作用する長期荷重によって生じる柱梁接合部のせん断力に対し、加熱によって強度を喪失するまたは強度低下する前記柱梁接合部を構成する鋼材部分を考慮した柱梁接合部の残存耐力が上回っているという第1の条件と、前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力を柱断面積とコンクリート設計基準強度の積で除した値からなる前記鉄筋コンクリート柱の軸力比を、予め実験で定められた値より小とするという第2の条件とを同時に満たし、前記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにしたものである。
また、本発明は、I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の延在方向の両端の各鉄骨梁の上下のフランジを接続し前記上下のフランジ間において前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成するように上下のフランジとウェブとにわたって取着された鋼材料からなる8つの鉛直スティフナーとを備え、前記柱梁接合部において、前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーが前記柱梁接合部内に位置する鉄筋コンクリート柱のコンクリートの側面と共に鉄筋コンクリート柱の側面を構成しており、前記柱梁接合部内に位置する鉄筋コンクリート柱のコンクリートの部分を接合部コンクリートとし、前記2本の鉄骨梁のうち一方の鉄骨梁に鉛直方向への力が作用したと仮定した場合に、前記力が作用した方の鉄骨梁のうち前記柱梁接合部内に位置する上フランジと下フランジの間に位置するコンクリートの部分を接合部フランジ内コンクリートとし、前記力が作用した方の鉄骨梁のウェブのうち前記柱梁接合部の内部に位置するウェブの部分を接合部鉄骨ウェブパネルとし、前記力が作用した方の鉄骨梁に取着された4つの鉛直スティフナーを接合部鉛直スティフナーとし、前記力が作用した方の鉄骨梁の上フランジまたは下フランジの幅方向の寸法を梁幅とし、前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱せいとし、前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向と直交する方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱幅とした場合、下記の式(1)、式(2)、式(3)、式(4)を満たし、
Figure 0005518346
ただし、
Figure 0005518346
Figure 0005518346
ここに、
VjL:長期荷重により生じる前記柱梁接合部のせん断力
Vj1:前記接合部鉄骨ウェブパネルのせん断耐力
Vj2:前記接合部フランジ内コンクリートのせん断耐力
tw:前記接合部鉄骨ウェブパネルの厚さ
jsc:前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の一方の端部における2つの鉛直スティフナーの重心と、前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の他方の端部における2つの鉛直スティフナーの重心との距離である重心間距離
jb:前記鉄骨梁の上フランジと下フランジの重心間距離
swσy:前記接合部鉄骨ウェブパネルの基準強度F値
Bb:前記梁幅
Fc:前記接合部コンクリートの設計基準強度
Jδ:前記力が作用した方の鉄骨梁を該鉄骨梁の延在方向と直交する水平方向から見て、前記鉄筋コンクリート柱と前記力が作用した方の鉄骨梁とが交差する形状を十字形、ト字形、T字形、L字形に分類した場合、それら各形状に対応して定められた柱梁接合部の形状係数であって、次の値とし、
前記交差する形状が十字形である場合:Jδ=1
前前交差する形状がト字形あるいはT字形である場合:Jδ=2/3
前前交差する形状がL字形である場合:Jδ=1/3
Figure 0005518346
ここに、
η:前記鉄筋コンクリート柱の軸力比
N:前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力
Bc:前記柱幅
Dc:前記柱せい
tf:必要耐火時間(分)
さらに、前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーの面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させるようにしたものである。
また本発明は、I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の上フランジ、下フランジ、ウェブにわたって取着され、前記柱梁接合部において前記上側バンドプレートと前記下側バンドプレートと前記2本の鉄骨梁との間で、前記鉄筋コンクリート柱の4つの角部を含む4つのコンクリートの側面を覆って前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する鋼材料からなる囲み板とを備え、前記柱梁接合部内に位置する鉄筋コンクリート柱のコンクリートの部分を接合部コンクリートとし、前記2本の鉄骨梁のうち一方の鉄骨梁に鉛直方向への力が作用したと仮定した場合に、前記力が作用した方の鉄骨梁のうち前記柱梁接合部内に位置する上フランジと下フランジの間に位置するコンクリートの部分を接合部フランジ内コンクリートとし、前記力が作用した方の鉄骨梁のウェブのうち前記柱梁接合部の内部に位置するウェブの部分を接合部鉄骨ウェブパネルとし、前記力が作用した方の鉄骨梁の上フランジと下フランジとウェブに取着され前記上フランジと下フランジとウェブに囲まれた前記囲み板の部分を鉛直スティフナー部分とし、前記力が作用した方の鉄骨梁の上フランジまたは下フランジの幅方向の寸法を梁幅とし、前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱せいとし、前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向と直交する方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱幅とした場合、下記の式(5)、式(6)、式(7)、式(8)を満たし、
Figure 0005518346
ただし、
Figure 0005518346
Figure 0005518346
ここに、
VjL:長期荷重により生じる柱梁接合部のせん断力
Vj1:前記接合部鉄骨ウェブパネルのせん断耐力
Vj2:前記接合部フランジ内コンクリートのせん断耐力
tw:前記接合部鉄骨ウェブパネルの厚さ
jsc:前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の一方の端部における2つの鉛直スティフナー部分の重心と、前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の他方の端部における2つの鉛直スティフナー部分の重心との距離である重心間距離
jb:前記鉄骨梁の上フランジと下フランジの重心間距離
swσy:前記接合部鉄骨ウェブパネルの基準強度F値
Bb:前記梁幅
Fc:前記接合部コンクリートの設計基準強度
Jδ:前記力が作用した方の鉄骨梁を該鉄骨梁の延在方向と直交する水平方向から見て、前記鉄筋コンクリート柱と前記力が作用した方の鉄骨梁とが交差する形状を十字形、ト字形、T字形、L字形に分類した場合、それら各形状に対応して定められた柱梁接合部の形状係数であって、次の値とし、
前記交差する形状が十字形である場合:Jδ=1
前前交差する形状がト字形あるいはT字形である場合:Jδ=2/3
前前交差する形状がL字形である場合:Jδ=1/3
Figure 0005518346
ここに、
η:前記鉄筋コンクリート柱の軸力比
N:前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力
Bc:前記柱幅
Dc:前記柱せい
tf:必要耐火時間(分)
さらに、前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記囲み板の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させるようにしたものである。
第1、第2の条件を同時に満たすことで、柱梁接合部に耐火被覆を施さなくても、建物が火災時に崩壊することが防止できるため、工事費用の低減を図る上で有利となる。
第1の実施の形態における柱梁接合部10の斜視図である。 第1の実施の形態における柱梁接合部10の断面平面図である。 鉄筋コンクリート柱14と力が作用した方の鉄骨梁12とが交差する形状の分類を説明する図である。 第2の実施の形態における柱梁接合部10の斜視図である。 第2の実施の形態における柱梁接合部10の断面平面図である。 鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造形式において、火災時に鉄骨梁12が熱膨張することにより最外部の鉄筋コンクリート柱14が水平方向の外力を生じることを示した説明図である。 鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造形式において、火災時に鉄骨梁12が熱膨張することにより最外部の鉄筋コンクリート柱14が水平方向の外力を生じることを示した模式図である。 火災時の状態を模擬して行った載荷加熱実験の実験装置の構成を示す説明図である。 載荷加熱実験において鉄骨梁12の鉛直荷重により柱梁接合部10に生じるせん断力と火災時の柱梁接合部10のせん断耐力とを比較した図である。 載荷加熱実験より得られた軸力比と耐火時間との関係を示した図である。
まず、本発明の柱梁接合部の構造の原理について説明する。
火災時に建物が崩壊しないためには、常時生じている荷重(長期荷重)に対し、荷重を支持している部材、あるいは部分が破壊しないことが必要である。
すなわち、柱梁接合部おいては、梁に作用する長期荷重によって生じるせん断力に対し破壊しないことが要求され、柱部材においては、柱に作用する長期の鉛直荷重に対し破壊しないことが要求される。
なお、梁部材においては、本発明が対象とする構造では、鉄骨梁であるため、十分な耐火被覆が施されることが前提であるために破壊は生じない。
本発明においては、火災時に柱梁接合部が破壊しないようにするために、柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間を受けた場合に、鉄骨梁および鉄筋コンクリート柱の破壊に先行して、柱梁接合部がせん断破壊等を生じないことを第1の条件とする。
言い換えると、柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間受けた場合に、柱梁接合部が加熱により構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊を生じないように、鉄骨梁に作用する長期荷重によって生じる柱梁接合部のせん断力に対し、加熱によって強度を喪失するまたは強度低下する前記柱梁接合部を構成する鋼材部分を考慮した柱梁接合部の残存耐力が上回っていることを第1の条件とする。
また、火災時に鉄筋コンクリート柱が破壊しないようにするために、柱梁接合部が火災による加熱を耐火時間受けた場合に、鉄骨梁の熱膨張による強制水平変位を受ける鉄筋コンクリート柱が、構造耐力上支障のある破壊を生じず、上階からの軸力を保持し続けることを第2の条件とする。
言い換えると、柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間受けた場合に、柱梁接合部が加熱により構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊を生じないように、鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造を対象とし、鉄筋コンクリート柱の長期軸力を柱断面積とコンクリート設計基準強度の積で除した値からなる鉄筋コンクリート柱の軸力比を、予め実験で定められた値より小にすることを第2の条件とする。
さらに、言い換えると、柱の作用軸力比と耐火時間との関係を定めるために実施された後述する実験を基に、必要耐火時間に応じて、柱の軸力比を制限する。これを第2の条件とする。
本発明は、これら第1、第2の条件を同時に満たすように構成した鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造における柱梁接合部の耐火被覆を省略するようにしたものである。
(第1の実施の形態)
次に本発明の第1の実施の形態について図1乃至図3を参照して説明する。
図1、図2に示すように、本発明は、I形鋼からなる2本の鉄骨梁12が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱14が通る柱梁接合部10の構造である。
鉄骨梁12は、ウェブ1202と、上フランジ1204と、下フランジ1206とを備えている。
柱梁接合部10は、上側バンドプレート16と、下側バンドプレート18と、鉛直スティフナー20と、接合部内横補強筋22と、柱主筋24と、リブプレート26とを含んで構成されている。
上側バンドプレート16は鋼材料からなり、柱梁接合部10の上部において鉄筋コンクリート柱14の4つの側面1402を構成するように、2本の鉄骨梁12の上フランジ1204の上面に矩形枠状に配置され上フランジ1204の上面に取り付けられる。
下側バンドプレート18は鋼材料からなり、柱梁接合部10の下部において鉄筋コンクリート柱14の4つの側面1402を構成するように、2本の鉄骨梁12の下フランジ1206の下面に矩形枠状に配置され下フランジ1206の下面に取り付けられる。
上側バンドプレート16および下側バンドプレート18は、鉄筋コンクリート柱14の4つの側面1402を構成する4つの側面部1602、1802をそれぞれ有している。
鉛直スティフナー20は鋼材料からなり、8つ設けられている。
各鉛直スティフナー20は、柱梁接合部10において2本の鉄骨梁12の延在方向の両端の各鉄骨梁12の上下のフランジ1204、1206を接続し上下のフランジ1204、1206間において鉄筋コンクリート柱14の側面を構成するように上下のフランジ1204、1206とウェブ1202とにわたって取着されている。
鉛直スティフナー20は、柱梁接合部10内部のコンクリートの有効範囲を拡大し、せん断耐力を増大させるためのものであり、いわゆる支圧板として機能している。
接合部内横補強筋22は複数設けられ、各接合部内横補強筋22は、柱梁接合部10において上下に間隔をおき2本の鉄骨梁12の各ウェブ1202を挿通して矩形枠状に配置されている。
柱主筋24は、柱梁接合部10において上下に延在している。
リブプレート26は鋼材料からなり、柱梁接合部10の中心に対向する上側バンドプレート16の4つの側面部1602の内面と、2本の鉄骨梁12の上フランジ1204の上面とにわたって溶着されている。
また、リブプレート26は、柱梁接合部10の中心に対向する下側バンドプレート18の4つの側面部の内面と、2本の鉄骨梁12の下フランジ1206の下面とにわたって溶着されている。
したがって、上側バンドプレート16と2本の鉄骨梁12は4つのリブプレート26を介して取着され、下側バンドプレート18と2本の鉄骨梁12は4つのリブプレート26を介して取着されている。
柱梁接合部10において、上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、鉛直スティフナー20は、柱梁接合部10内に位置する鉄筋コンクリート柱14のコンクリートの側面と共に鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成している。
ここで、柱梁接合部10内に位置する鉄筋コンクリート柱14のコンクリートの部分を接合部コンクリートとする。
また、2本の鉄骨梁12のうち一方の鉄骨梁12に鉛直方向への力が作用したと仮定した場合に、力が作用した方の鉄骨梁12のうち柱梁接合部10内に位置する上フランジ1204と下フランジ1206の間に位置するコンクリートの部分を接合部フランジ内コンクリートとする。
また、力が作用した方の鉄骨梁12のウェブ1202のうち柱梁接合部10の内部に位置するウェブ1202の部分を接合部鉄骨ウェブパネルとする。
また、図2に示すように、力が作用した方の鉄骨梁12の上フランジ1204または下フランジ1206の幅方向の寸法を梁幅Bbとする。
また、柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向の両端に位置する鉄筋コンクリート柱14の2つの側面1402間の距離を柱せいDcとする。
また、柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向と直交する方向の両端に位置する鉄筋コンクリート柱14の2つの側面間の距離を柱幅Bcとする。
(第1の条件)
そして、前記の第1の条件を具体的に次のように定める。
すなわち、鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造形式の構造設計において、まず、梁部材に作用する長期(常時)荷重に基づき柱梁接合部に生じるせん断力VjLを算出する。
そして、火災時の柱梁接合部10の耐力に相当する(Vj1+0.85・Vj2)を、以下に示す式(2)、式(3)に基づき算出し、この耐力(Vj1+0.85・Vj2)と、算出されたせん断力VjLとの大小関係が式(1)を満足することを第1の条件とする。
Figure 0005518346
Figure 0005518346
Figure 0005518346
ここに、
VjL:長期荷重により生じる柱梁接合部10のせん断力
Vj1:接合部鉄骨ウェブ1202パネルのせん断耐力
Vj2:接合部フランジ内コンクリートのせん断耐力
tw:接合部鉄骨ウェブ1202パネルの厚さ
jsc:柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向の一方の端部における2つの鉛直スティフナー20の重心と、柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向の他方の端部における2つの鉛直スティフナー20の重心との距離である重心間距離
jb:鉄骨梁12の上フランジ1204と下フランジ1206の重心間距離
swσy:接合部鉄骨ウェブ1202パネルの基準強度F値
Bb:梁幅
Fc:接合部コンクリートの設計基準強度
Jδ:力が作用した方の鉄骨梁12を該鉄骨梁12の延在方向と直交する水平方向から見て、鉄筋コンクリート柱14と力が作用した方の鉄骨梁12とが交差する形状を十字形、ト字形、T字形、L字形に分類した場合、それら各形状に対応して定められた柱梁接合部10の形状係数であって、次の値とし、
交差する形状が十字形である場合:Jδ=1
前前交差する形状がト字形あるいはT字形である場合:Jδ=2/3
前前交差する形状がL字形である場合:Jδ=1/3
とする。
ここで、上記の鉄筋コンクリート柱14と力が作用した方の鉄骨梁12とが交差する形状について具体的に説明する。
図3に示すように、鉄筋コンクリート柱14と力が作用した方の鉄骨梁12とが交差する形状は、該鉄骨梁12を該鉄骨梁12の延在方向と直交する水平方向から見た形状である。
鉄筋コンクリート柱14と鉄骨梁12とが交差する形状は、十字形、ト字形、T字形、L字形に分類される。
(第2の条件)
前記の第2の条件、すなわち、火災時に鉄筋コンクリート柱14が破壊しないようにするために、柱梁接合部10が火災による加熱を耐火時間受けた場合に、鉄骨梁の熱膨張による強制水平変位を受ける鉄筋コンクリート柱14が、構造耐力上支障のある破壊を生じず、上階からの軸力を保持し続ける条件を具体的に次のように定める。
鉄筋コンクリート柱14の長期軸力を柱断面積とコンクリート設計基準強度の積で除した値からなる鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηを、後述する実験で定められた値より小にする。
すなわち、当該建築物の必要耐火時間に基づき、式(4)に示すように鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηを制限する。
言い換えると、鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηが式(4)を満たすように鉄筋コンクリート柱14の断面形状Bc×Dc、鉄筋コンクリート柱14のコンクリート設計基準強度Fcを決定する。
Figure 0005518346
ここに、
η:鉄筋コンクリート柱14の軸力比
N:鉄筋コンクリート柱14の長期軸力
Bc:柱幅
Dc:柱せい
tf:必要耐火時間(分)
とする。
本実施の形態の柱梁接合部10の構造は、上述した第1、第2の条件の双方を満たし、言い換えると、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)を満たし、さらに、鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成する上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、鉛直スティフナー20の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させるようにしたものである。
(実施例)
次に、第1の実施の形態における実施例について説明する。
第1の実施の形態の柱梁接合部10において、鉄筋コンクリート柱14および鉄骨梁12の諸元を下記のように設定する。
鉄筋コンクリート柱14の柱断面Bc×Dc (mm)=900×900
鉄筋コンクリート柱14のコンクリート設計基準強度:Fc=36N/mm2
鉄骨梁12の高さ(上フランジ1204の上面から下フランジ1206下面までの寸法):900mm
鉄骨梁12のフランジの幅:350mm
鉄骨梁12のウェブ1202の厚さ:16mm
鉄骨梁12のフランジの厚さ:32mm
鉄骨梁12の鋼材の種類:SM490A(JIS G3106−1999)
鉄骨梁12の基準強度:F値=325N/mm2
Jδ=2/3(図3に示すように、力が作用した方の鉄骨梁12を該鉄骨梁12の延在方向と直交する水平方向から見て、鉄筋コンクリート柱14と力が作用した方の鉄骨梁12とが交差する形状がト字形である)
上記数値を式(2)、式(3)に代入してVj1、Vj2を求めると、
Figure 0005518346
Figure 0005518346
となる。
したがって、これらVj1、Vj2を式(1)に代入することで火災時の柱梁接合部耐力(Vj1+0.85・Vj2)が次のように求められる。
(Vj1+0.85・Vj2)=4649+0.85×1528=5948(kN)
よって、鉄骨梁12の長期鉛直荷重により生じる柱梁接合部10のせん断力VjLは、5948(kN)より小である必要がある。
また、当該部分の鉄筋コンクリート柱14に対し、要求される耐火時間が2時間である場合、式(4)より、
Figure 0005518346
となり、したがって、鉄筋コンクリート柱14の長期軸力Nについて求めると、
Figure 0005518346
となる。
したがって、鉄筋コンクリート柱14に生じる長期軸力Nが7873(kN)より小であれば、鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成する上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、鉛直スティフナー20の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させることが可能となる。
本実施の形態によれば、柱梁接合部10の構造において、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)を満たし、さらに、鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成する上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、鉛直スティフナー20の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させるようにした。
したがって、柱梁接合部10の耐火性能を確保しつつ、表面形状が比較的複雑な柱梁接合部10に耐火被覆を施す必要がなくなる。
そのため、耐火建築物とするために従来施していた耐火被覆の範囲を削減でき、作業の簡単化および耐火被覆用の材料の削減を図れるため、工事費用の低減を図る上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態の柱梁接合部10の構造について説明する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態における鉛直スティフナー20と接合部内横補強筋22を用いる代わりに囲み板30を用いた点が柱梁接合部10の構造と相違しており、その他の点は第1の実施の形態と同様である。
図4は第1の実施の形態における柱梁接合部10の斜視図、図5は第1の実施の形態における柱梁接合部10の断面平面図である。なお、以下の実施の形態において第1の実施の形態と同様の部分、部材については同一の符号を付して説明する。
図4、図5に示すように、鉄骨梁12は、第1の実施の形態と同様に、ウェブ1202と、上フランジ1204と、下フランジ1206とを備えている。
柱梁接合部10は、上側バンドプレート16と、下側バンドプレート18と、囲み板30と、柱主筋24と、リブプレート26とを含んで構成されている。
上側バンドプレート16は鋼材料からなり、柱梁接合部10の上部において鉄筋コンクリート柱14の4つの側面1402を構成するように、2本の鉄骨梁12の上フランジ1204の上面に矩形枠状に配置され上フランジ1204の上面に取り付けられる。
下側バンドプレート18は鋼材料からなり、柱梁接合部10の下部において鉄筋コンクリート柱14の4つの側面1402を構成するように、2本の鉄骨梁12の下フランジ1206の下面に矩形枠状に配置され下フランジ1206の下面に取り付けられる。
上側バンドプレート16および下側バンドプレート18は、鉄筋コンクリート柱14の4つの側面1402を構成する4つの側面部1602、1802をそれぞれ有している。
囲み板30は鋼材料からなり、柱梁接合部10において2本の鉄骨梁12の上フランジ1204、下フランジ1206、ウェブ1202にわたって取着されている。
囲み板30は、柱梁接合部10において上側バンドプレート16と下側バンドプレート18と2本の鉄骨梁12との間で、鉄筋コンクリート柱14の4つの角部を含む4つのコンクリートの側面を覆って鉄筋コンクリート柱14の4つの側面1402を構成している。
したがって、柱梁接合部10において、上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、囲み板30は、鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成している。
また、第2の実施の形態では、上フランジ1204と下フランジ1206とウェブ1202に囲まれた囲み板30の部分を鉛直スティフナー部分3002とすると、鉛直スティフナー部分3002は8つ設けられていることになる。
各鉛直スティフナー部分3002は、柱梁接合部10において2本の鉄骨梁12の延在方向の両端の各鉄骨梁12の上下のフランジ1204、1206を接続し上下のフランジ1204、1206間において鉄筋コンクリート柱14の側面を構成するように上下のフランジ1204、1206とウェブ1202とにわたって延在している。
鉛直スティフナー部分3002は、第1の実施の形態における鉛直スティフナー20と同様に、柱梁接合部10内部のコンクリートの有効範囲を拡大し、せん断耐力を増大させるためのものであり、いわゆる支圧板として機能している。
柱主筋24は、柱梁接合部10において上下に延在している。
リブプレート26は鋼材料からなり、柱梁接合部10の中心に対向する上側バンドプレート16の4つの側面部1602の内面と、2本の鉄骨梁12の上フランジ1204の上面とにわたって溶着されている。
また、リブプレート26は、柱梁接合部10の中心に対向する下側バンドプレート18の4つの側面部の内面と、2本の鉄骨梁12の下フランジ1206の下面とにわたって溶着されている。
したがって、上側バンドプレート16と2本の鉄骨梁12は4つのリブプレート26を介して取着され、下側バンドプレート18と2本の鉄骨梁12は4つのリブプレート26を介して取着されている。
ここで、柱梁接合部10内に位置する鉄筋コンクリート柱14のコンクリートの部分を接合部コンクリートとする。
また、2本の鉄骨梁12のうち一方の鉄骨梁12に鉛直方向への力が作用したと仮定した場合に、力が作用した方の鉄骨梁12のうち柱梁接合部10内に位置する上フランジ1204と下フランジ1206の間に位置するコンクリートの部分を接合部フランジ内コンクリートとする。
また、力が作用した方の鉄骨梁12のウェブ1202のうち柱梁接合部10の内部に位置するウェブ1202の部分を接合部鉄骨ウェブパネルとする。
また、図5に示すように、力が作用した方の鉄骨梁12の上フランジ1204または下フランジ1206の幅方向の寸法を梁幅Bbとする。
また、柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向の両端に位置する鉄筋コンクリート柱14の2つの側面1402間の距離を柱せいDcとする。
柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向と直交する方向の両端に位置する鉄筋コンクリート柱14の2つの側面間の距離を柱幅Bcとする。
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に第1の条件、第2の条件を定める。
すなわち、鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造形式の構造設計において、まず、梁部材に作用する長期(常時)荷重に基づき柱梁接合部に生じるせん断力VjLを算出する。
そして、火災時の柱梁接合部10の耐力に相当する(Vj1+0.85・Vj2)を、以下に示す式(6)、式(7)基づき算出し、この耐力(Vj1+0.85・Vj2)と、算出されたせん断力VjLとの大小関係が式(5)を満足することを第1の条件とする。
Figure 0005518346
Figure 0005518346
Figure 0005518346
ここに、
VjL:長期荷重により生じる柱梁接合部10のせん断力
Vj1:接合部鉄骨ウェブ1202パネルのせん断耐力
Vj2:接合部フランジ内コンクリートのせん断耐力
tw:接合部鉄骨ウェブ1202パネルの厚さ
jsc:柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向の一方の端部における2つの鉛直スティフナー部分3002の重心と、柱梁接合部10において力が作用した方の鉄骨梁12の延在方向の他方の端部における2つの鉛直スティフナー部分3002の重心との距離である重心間距離
jb:鉄骨梁12の上フランジ1204と下フランジ1206の重心間距離
swσy:接合部鉄骨ウェブ1202パネルの基準強度F値
Bb:梁幅
Fc:接合部コンクリートの設計基準強度
Jδ:図3に示すように、力が作用した方の鉄骨梁12を該鉄骨梁12の延在方向と直交する水平方向から見て、鉄筋コンクリート柱14と力が作用した方の鉄骨梁12とが交差する形状を十字形、ト字形、T字形、L字形に分類した場合、それら各形状に対応して定められた柱梁接合部10の形状係数であって、次の値とし、
交差する形状が十字形である場合:Jδ=1
前前交差する形状がト字形あるいはT字形である場合:Jδ=2/3
前前交差する形状がL字形である場合:Jδ=1/3
とする。
(第2の条件)
第2の実施の形態においても、第2の条件は第1の実施の形態と同様であり、当該建築物の必要耐火時間に基づき、次に示す式(8)を満たすように鉄筋コンクリート柱14の断面形状Bc×Dc、鉄筋コンクリート柱14のコンクリート設計基準強度Fcを決定する。
Figure 0005518346
ここに、
η:鉄筋コンクリート柱14の軸力比
N:鉄筋コンクリート柱14の長期軸力
Bc:柱幅
Dc:柱せい
tf:必要耐火時間(分)
とする。
第2の実施の形態の柱梁接合部10の構造も、第1の実施の形態と同様に、上述した第1、第2の条件の双方を満たし、言い換えると、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)を満たし、さらに、鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成する上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、囲み板30の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させるようにしたものである。
このような第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果が奏される。
(実験例)
次に、本発明における第1、第2の条件を満足することで、柱梁接合部10に耐火被覆を施さなくても、火災時に柱梁接合部10が破壊せず、かつ、鉄筋コンクリート柱14が必要耐火時間以内で破壊しないことを確認する実験を実施した。
以下この実験について説明する。
下記の表1は、鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造の柱梁接合部も含めた部分架構骨組に対して火災時を想定した載荷加熱実験を行った際の試験体の諸元を示す。
なお、柱梁接合部10の構造として第2の実施の形態に示したものを用いた。
Figure 0005518346
図8は、載荷加熱実験の実験装置80の構成を示す説明図である。
実験装置80は、柱用載荷部82と、梁用載荷部84と、伸出荷重発生部86と、加熱部88を含んで構成されている。
柱用載荷部82は、鉄筋コンクリート柱14に軸力NLを載荷するものである。
梁用載荷部84は、鉄骨梁12に鉛直荷重Wを載荷するものである。
本例では、柱梁接合部10の水平方向の中心から1950mmをおいた鉄骨梁12の箇所に鉛直荷重Wを載荷した。
伸出荷重発生部86は、鉄骨梁12に対して該鉄骨梁12が柱梁接合部10を押す方向に作用する、言い換えると、水平方向に荷重Pを与えることにより、鉄筋コンクリート柱14に強制水平変位を与えるものである。
加熱部88は、図中二点鎖線で示す加熱部分、すなわち、柱梁接合部10および該柱梁接合部10の下部に位置する鉄筋コンクリート柱14の部分(下柱部分)を加熱するものである。
また、図8において、符号Raは、鉄筋コンクリート柱14の上部(上端部)における水平方向の反力(上柱の水平反力)を示す。
本例では、柱梁接合部10の鉛直方向の中心から上方に2400mmをおいた箇所で水平方向の反力Raを測定した。
符号Rbは、鉄筋コンクリート柱14の下部(下端部)における水平方向の反力(下柱の水平反力)を示す。
本例では、柱梁接合部10の鉛直方向の中心から下方に2400mmをおいた箇所で水平方向の反力Rbを測定した。
符号Rcは、鉄骨梁12の柱梁接合部10から離れた端部の梁端鉛直反力(梁先端の鉛直反力)を示す。
本例では、鉛直荷重Wを載荷した箇所から柱梁接合部10から離れる方向において2250mmをおいた箇所で梁端鉛直反力Rcを測定した。
載荷加熱実験は次のようにして行われる。
すなわち、柱用載荷部82により鉄筋コンクリート柱14に軸力NLを載荷すると共に、梁用載荷部84により鉄骨梁12に鉛直荷重Wを載荷し、これら軸力NLと鉛直荷重Wとを一定に制御した状態とする。したがって、実際に鉄筋コンクリート柱14に加わる軸力は上記の軸力NLと鉛直荷重Wの一部との和となる。
この状態で、柱梁接合部10と、この柱梁接合部10および下部に位置する鉄筋コンクリート柱14の部分(下柱部分)を加熱部88によって加熱し、この状態を保持できる時間である耐火時間を測定する。
この場合、鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造骨組では、梁が鉄骨造であることから、図6、図7に示すように、火災時に鉄骨梁12が熱膨張により伸び水平変位を生じる。
このような鉄骨梁12の水平変位が生じることにより、骨組最外部の鉄筋コンクリート柱14は、外部に押し出される外力Pを受ける。
よって、この実験では、このような火災時の現象を模擬するために、加熱開始とともに、伸出荷重発生部86によって、鉄骨梁12に水平変位を漸増して与え、これにより、鉄筋コンクリート柱14へ水平方向の外力Pが作用するようにした。
表1に示すように、柱梁接合部10の試験体として、参考比較のための1つの試験体No2と、本発明に係る2つの試験体No3、No4との3つの試験体を用意した。
試験体No2は、柱梁接合部10に耐火被覆を施したものであり、鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηは0.33である。
試験体No3は、柱梁接合部10の耐火被覆を省いたものであり、鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηは0.25である。
試験体No4は、柱梁接合部10の耐火被覆を省いたものであり、鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηは0.33である。
すなわち、実験因子は、鉄筋コンクリート柱14の柱の軸力比ηであり、参考比較のため、試験体No2についても試験体No3、No4と同一条件による実験を行った。
なお、この実験では、いずれの試験体においても、柱梁接合部10に破壊は見られず、耐火時間を決定したのは、柱梁接合部10の下部に位置する鉄筋コンクリート柱14の部分(下柱部分)の破壊であった。
図9は、鉄骨梁12に載荷した鉛直荷重Wにより柱梁接合部10に生じるせん断力と、式(5)で計算される火災時の柱梁接合部10のせん断耐力とを比較した図である。
いずれの試験体も、鉄骨梁12の鉛直荷重Wにより柱梁接合部10に生じるせん断力は、式(5)による火災時の柱梁接合部10のせん断耐力=(Vj1+0.85・Vj2)を下回っている。
一方、図10は、上記部分架構による載荷加熱実験より得られた鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηと耐火時間とtfとの関係を示す図である。
図10において破線が鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηと耐火時間とtfとの関係を示し、3つの点は各試験体No2、No3、No4の測定結果を示す。
実験結果からは、鉄筋コンクリート柱14の軸力比ηと耐火時間とtfとの間に相関関係が見られ、本発明で示した式(8)はこれらの関係式を安全側に評価していることがわかる。
以上の実験結果より、柱梁接合部10の構造が第2の実施の形態に示す構造である場合には、第1、第2の条件を満足することで、言い換えると、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)を満たすことで、鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成する上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、囲み板30の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させても、火災時に建物が崩壊しないことが確認された。
また、柱梁接合部10の構造が第1の実施の形態に示す構造である場合にも同様であり、第1、第2の条件を満足することで、言い換えると、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)を満たすことで、鉄筋コンクリート柱14の側面1402を構成する上側バンドプレート16、下側バンドプレート18、鉛直スティフナー20の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させても、火災時に建物が崩壊しないことになる。
10……柱梁接合部、12……鉄骨梁12……鉄筋コンクリート柱、16……上側バンドプレート、18……下側バンドプレート、20……鉛直スティフナー、30……囲み板。

Claims (10)

  1. I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部であって、
    前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、
    前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の延在方向の両端の各鉄骨梁の上下のフランジを接続し前記上下のフランジ間において前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成するように上下のフランジとウェブとにわたって取着された8つの鋼材料からなる鉛直スティフナーとを含み、
    前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーの面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、
    前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間を受けた場合に、前記鉄骨梁および前記鉄筋コンクリート柱の破壊に先行して、前記柱梁接合部がせん断破壊等を生じないという第1の条件と、
    前記柱梁接合部が前記火災による加熱を前記耐火時間受けた場合に、前記鉄骨梁の熱膨張による強制水平変位を受ける前記鉄筋コンクリート柱が、構造耐力上支障のある破壊を生じず、上階からの軸力を保持し続けるという第2の条件とを同時に満たし、
    前記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにした、
    柱梁接合部の構造。
  2. I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、
    前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、
    前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の延在方向の両端の各鉄骨梁の上下のフランジを接続し前記上下のフランジ間において前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成するように上下のフランジとウェブとにわたって取着された8つの鋼材料からなる鉛直スティフナーとを含み、
    前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーの面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、
    前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間受けた場合に、前記柱梁接合部が加熱により構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊を生じないように、
    前記鉄骨梁に作用する長期荷重によって生じる柱梁接合部のせん断力に対し、加熱によって強度を喪失するまたは強度低下する前記柱梁接合部を構成する鋼材部分を考慮した柱梁接合部の残存耐力が上回っているという第1の条件と、
    前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力を柱断面積とコンクリート設計基準強度の積で除した値からなる前記鉄筋コンクリート柱の軸力比を、予め実験で定められた値より小とするという第2の条件とを同時に満たし、
    前記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにした、
    柱梁接合部の構造。
  3. I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部であって、
    前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、
    前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の上フランジ、下フランジ、ウェブにわたって取着され、前記柱梁接合部において前記上側バンドプレートと前記下側バンドプレートと前記2本の鉄骨梁との間で、前記鉄筋コンクリート柱の4つの角部を含む4つのコンクリートの側面を覆って前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する鋼材料からなる囲み板とを含み、
    前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記囲み板の面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、
    前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間を受けた場合に、前記鉄骨梁および前記鉄筋コンクリート柱の破壊に先行して、前記柱梁接合部がせん断破壊等を生じないという第1の条件と、
    前記柱梁接合部が前記火災による加熱を前記耐火時間受けた場合に、前記鉄骨梁の熱膨張による強制水平変位を受ける前記鉄筋コンクリート柱が、構造耐力上支障のある破壊を生じず、上階からの軸力を保持し続けるという第2の条件とを同時に満たし、
    前記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにした、
    柱梁接合部の構造。
  4. I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、
    前記柱梁接合部を構成する鋼材部分は、
    前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の上フランジ、下フランジ、ウェブにわたって取着され、前記柱梁接合部において前記上側バンドプレートと前記下側バンドプレートと前記2本の鉄骨梁との間で、前記鉄筋コンクリート柱の4つの角部を含む4つのコンクリートの側面を覆って前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する鋼材料からなる囲み板とを含み、
    前記柱梁接合部は、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記囲み板の面が露出され、前記面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させたものであり、
    前記柱梁接合部が火災による加熱を予め定められた耐火時間受けた場合に、前記柱梁接合部が加熱により構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊を生じないように、
    前記鉄骨梁に作用する長期荷重によって生じる柱梁接合部のせん断力に対し、加熱によって強度を喪失するまたは強度低下する前記柱梁接合部を構成する鋼材部分を考慮した柱梁接合部の残存耐力が上回っているという第1の条件と、
    前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力を柱断面積とコンクリート設計基準強度の積で除した値からなる前記鉄筋コンクリート柱の軸力比を、予め実験で定められた値より小とするという第2の条件とを同時に満たし、
    前記柱梁接合部への耐火被覆を省略して前記柱梁接合部をそのまま残存させるようにした、
    柱梁接合部の構造。
  5. I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、
    前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の延在方向の両端の各鉄骨梁の上下のフランジを接続し前記上下のフランジ間において前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成するように上下のフランジとウェブとにわたって取着された8つの鋼材料からなる鉛直スティフナーとを備え、
    前記柱梁接合部において、前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーが前記柱梁接合部内に位置する鉄筋コンクリート柱のコンクリートの側面と共に鉄筋コンクリート柱の側面を構成しており、
    前記柱梁接合部内に位置する鉄筋コンクリート柱のコンクリートの部分を接合部コンクリートとし、
    前記2本の鉄骨梁のうち一方の鉄骨梁に鉛直方向への力が作用したと仮定した場合に、
    前記力が作用した方の鉄骨梁のうち前記柱梁接合部内に位置する上フランジと下フランジの間に位置するコンクリートの部分を接合部フランジ内コンクリートとし、
    前記力が作用した方の鉄骨梁のウェブのうち前記柱梁接合部の内部に位置するウェブの部分を接合部鉄骨ウェブパネルとし、
    前記力が作用した方の鉄骨梁に取着された4つの鉛直スティフナーを接合部鉛直スティフナーとし、
    前記力が作用した方の鉄骨梁の上フランジまたは下フランジの幅方向の寸法を梁幅とし、
    前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱せいとし、
    前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向と直交する方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱幅とした場合、下記の式(1)、式(2)、式(3)、式(4)を満たし、
    Figure 0005518346
    ただし、
    Figure 0005518346
    Figure 0005518346
    ここに、
    VjL:長期荷重により生じる前記柱梁接合部のせん断力
    Vj1:前記接合部鉄骨ウェブパネルのせん断耐力
    Vj2:前記接合部フランジ内コンクリートのせん断耐力
    tw:前記接合部鉄骨ウェブパネルの厚さ
    jsc:前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の一方の端部における2つの鉛直スティフナーの重心と、前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の他方の端部における2つの鉛直スティフナーの重心との距離である重心間距離
    jb:前記鉄骨梁の上フランジと下フランジの重心間距離
    swσy:前記接合部鉄骨ウェブパネルの基準強度F値
    Bb:前記梁幅
    Fc:前記接合部コンクリートの設計基準強度
    Jδ:前記力が作用した方の鉄骨梁を該鉄骨梁の延在方向と直交する水平方向から見て、前記鉄筋コンクリート柱と前記力が作用した方の鉄骨梁とが交差する形状を十字形、ト字形、T字形、L字形に分類した場合、それら各形状に対応して定められた柱梁接合部の形状係数であって、次の値とし、
    前記交差する形状が十字形である場合:Jδ=1
    前記交差する形状がト字形あるいはT字形である場合:Jδ=2/3
    前記交差する形状がL字形である場合:Jδ=1/3
    Figure 0005518346
    ここに、
    η:前記鉄筋コンクリート柱の軸力比
    N:前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力
    Bc:前記柱幅
    Dc:前記柱せい
    tf:必要耐火時間(分)
    さらに、前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記鉛直スティフナーの面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させるようにした、
    柱梁接合部の構造。
  6. 前記柱梁接合部は、
    前記柱梁接合部において上下に間隔をおき2本の鉄骨梁の各ウェブを挿通して矩形枠状に配置された複数の接合部内横補強筋と、
    前記柱梁接合部において上下に延在する柱主筋とを含んでいる、
    請求項5記載の柱梁接合部の構造。
  7. 前記上側バンドプレートおよび前記下側バンドプレートは、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する4つの側面部を有し、
    前記柱梁接合部の中心に対向する前記上側バンドプレートの4つの側面部の内面と、2本の鉄骨梁の上フランジの上面とは、それらにわたって溶着された鋼材料からなる4つのリブプレートを介して取着され、
    前記柱梁接合部の中心に対向する前記下側バンドプレートの4つの側面部の内面と、2本の鉄骨梁の下フランジの下面とは、それらにわたって溶着された鋼材料からなる4つのリブプレートを介して取着されている、
    請求項5または6記載の柱梁接合部の構造。
  8. I形鋼からなる2本の鉄骨梁が交差する箇所に断面が矩形の鉄筋コンクリート柱が通る柱梁接合部の構造であって、
    前記柱梁接合部の上部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の上フランジの上面に矩形枠状に配置され前記上フランジの上面に取り付けられた鋼材料からなる上側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部の下部において前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成するように、前記2本の鉄骨梁の下フランジの下面に矩形枠状に配置され前記下フランジの下面に取り付けられた鋼材料からなる下側バンドプレートと、
    前記柱梁接合部において前記2本の鉄骨梁の上フランジ、下フランジ、ウェブにわたって取着され、前記柱梁接合部において前記上側バンドプレートと前記下側バンドプレートと前記2本の鉄骨梁との間で、前記鉄筋コンクリート柱の4つの角部を含む4つのコンクリートの側面を覆って前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する鋼材料からなる囲み板とを備え、
    前記柱梁接合部内に位置する鉄筋コンクリート柱のコンクリートの部分を接合部コンクリートとし、
    前記2本の鉄骨梁のうち一方の鉄骨梁に鉛直方向への力が作用したと仮定した場合に、
    前記力が作用した方の鉄骨梁のうち前記柱梁接合部内に位置する上フランジと下フランジの間に位置するコンクリートの部分を接合部フランジ内コンクリートとし、
    前記力が作用した方の鉄骨梁のウェブのうち前記柱梁接合部の内部に位置するウェブの部分を接合部鉄骨ウェブパネルとし、
    前記力が作用した方の鉄骨梁の上フランジと下フランジとウェブに取着され前記上フランジと下フランジとウェブに囲まれた前記囲み板の部分を鉛直スティフナー部分とし、
    前記力が作用した方の鉄骨梁の上フランジまたは下フランジの幅方向の寸法を梁幅とし、
    前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱せいとし、
    前記柱梁接合部において前記力が作用した方の鉄骨梁の延在方向と直交する方向の両端に位置する前記鉄筋コンクリート柱の2つの側面間の距離を柱幅とした場合、下記の式(5)、式(6)、式(7)、式(8)を満たし、
    Figure 0005518346
    ただし、
    Figure 0005518346
    Figure 0005518346
    ここに、
    VjL:長期荷重により生じる柱梁接合部のせん断力
    Vj1:前記接合部鉄骨ウェブパネルのせん断耐力
    Vj2:前記接合部フランジ内コンクリートのせん断耐力
    tw:前記接合部鉄骨ウェブパネルの厚さ
    jsc:前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の一方の端部における2つの鉛直スティフナー部分の重心と、前記柱梁接合部において力が作用した方の鉄骨梁の延在方向の他方の端部における2つの鉛直スティフナー部分の重心との距離である重心間距離
    jb:前記鉄骨梁の上フランジと下フランジの重心間距離
    swσy:前記接合部鉄骨ウェブパネルの基準強度F値
    Bb:前記梁幅
    Fc:前記接合部コンクリートの設計基準強度
    Jδ:前記力が作用した方の鉄骨梁を該鉄骨梁の延在方向と直交する水平方向から見て、前記鉄筋コンクリート柱と前記力が作用した方の鉄骨梁とが交差する形状を十字形、ト字形、T字形、L字形に分類した場合、それら各形状に対応して定められた柱梁接合部の形状係数であって、次の値とし、
    前記交差する形状が十字形である場合:Jδ=1
    前記交差する形状がト字形あるいはT字形である場合:Jδ=2/3
    前記交差する形状がL字形である場合:Jδ=1/3
    Figure 0005518346
    ここに、
    η:前記鉄筋コンクリート柱の軸力比
    N:前記鉄筋コンクリート柱の長期軸力
    Bc:前記柱幅
    Dc:前記柱せい
    tf:必要耐火時間(分)
    さらに、前記鉄筋コンクリート柱の側面を構成する前記上側バンドプレート、前記下側バンドプレート、前記囲み板の面への耐火被覆を省略して前記面をそのまま残存させるようにした、
    柱梁接合部の構造。
  9. 前記柱梁接合部は、
    前記柱梁接合部において上下に延在する柱主筋とを含んでいる、
    請求項8記載の柱梁接合部の構造。
  10. 前記上側バンドプレートおよび前記下側バンドプレートは、前記鉄筋コンクリート柱の4つの側面を構成する4つの側面部を有し、
    前記柱梁接合部の中心に対向する前記上側バンドプレートの4つの側面部の内面と、2本の鉄骨梁の上フランジの上面とは、それらにわたって溶着された鋼材料からなる4つのリブプレートを介して取着され、
    前記柱梁接合部の中心に対向する前記下側バンドプレートの4つの側面部の内面と、2本の鉄骨梁の下フランジの下面とは、それらにわたって溶着された鋼材料からなる4つのリブプレートを介して取着されている、
    請求項8または9記載の柱梁接合部の構造。
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