JP5518065B2 - 破断規制層を有する圧電アクチュエータ - Google Patents

破断規制層を有する圧電アクチュエータ Download PDF

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Description

本発明は、破断規制層を有する圧電アクチュエータに関する。
圧電アクチュエータは、複数の圧電体層と、これら圧電体層の間に介装された複数の電極層とにより構成される。電圧が電極層に印加されると圧電体層が拡張し、その結果として往復運動が生じる。このような形式の圧電アクチュエータは、例えば自動車の燃料噴射弁用アクチュエータとして用いられる。
圧電アクチュエータが作動する際には機械的応力が発生し、それによってクラックが生じることがある。具体的には、圧電体層の拡張の程度がそれぞれで異なる、いわゆる活性領域と不活性領域との境界部分に、このような機械的応力が生じる。積層体内に無秩序にクラックが生じないようにして、例えば極性の異なる電極層間の短絡を防止するため、積層体には破断規制層が設けられる。この破断規制層は、当該破断規制層においてクラックが発生し成長しやすくなるように構成されている。
特許文献1には、破断規制層を有した圧電アクチュエータが示されている。
国際公開第2004/077583号パンフレット
本発明が解決すべき課題は、破断規制層を備えた圧電アクチュエータであって、信頼性を高めて故障の生じにくい圧電アクチュエータを提供することにある。
多層構造の圧電アクチュエータが、複数の圧電体層と、当該圧電体層の間に介装された複数の電極層とにより形成された積層体によって構成される。
圧電アクチュエータは、例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電材料の薄膜から製造された一体的な多層アクチュエータとするのが好ましい。電極層を形成するため、例えば銀−パラジウムペースト、または銅含有ペーストといった金属ペーストを、スクリーン印刷法により上記薄膜に塗布してもよい。次に、この薄膜が積層され、加圧されて一体的に焼結される。この場合、圧電体層の全てに電極層を塗布する必要はない。例えば、2つの電極層の間に複数の圧電体層を設けるようにしてもよい。
外部電極は、圧電アクチュエータにおける2つの対向する外面部分に設けるのが好ましい。これら外部電極は金属基部を備えており、例えば電極層と同様の焼結用ペーストを用いることにより、この金属基部を形成することができる。電極層は、例えば、圧電アクチュエータにおける積層方向に沿って交互に2つの外部電極に接続される。このため各電極層は、例えば交互に外部電極の一方まで延設されると共に他方から離間している。このようにして、同じ極性の電極層同士は、共通の外部電極を介して電気的に接続されている。
一態様として、圧電アクチュエータは外殻を備えている。この外殻により、例えば湿気の侵入といった外部からの影響から圧電アクチュエータを保護し、或いは機械的損傷を防止することができる。例えば、この外殻は、外部電極を覆って圧電アクチュエータの側面部分に設けられる。外殻は、弾性材料を含有しているのが好ましい。
具体化される圧電アクチュエータは破断規制層を有しており、この破断規制層は、隣接する圧電体層の引裂き強度に比べ、少なくとも部分的に引裂き強度が低い。例えば、破断規制層の引張り強度は、少なくとも部分的に、圧電体層と電極層とからなる複合体の引張り強度の2/3を下回っている。
一態様として、破断規制層は、横方向、即ち積層方向に対して直交する平面方向において不均質に形成されている。
破断規制層は、少なくとも1つの部分領域において、当該破断規制層におけるその他領域とは、化学的特性または物理的特性が異なっているのが好ましい。例えば、この部分領域の材料は、同じ破断規制層における上記その他領域の材料に対して化学組成または内部構造が相違している。
このような不均質な構成により、例えば導電経路の生成または圧電アクチュエータの断裂を防止することが可能となる。この場合、上記部分領域をバリア領域またはバリア領域の一部とみなすことができる。
このようなバリア領域は、当該バリア領域を通過するような導電経路の生成を妨げるものである。これに代えて、或いはこれに加えて、バリア領域を通過するようなクラックの生成を当該バリア領域において妨げることも可能である。
互いに異なる極性を有して積層方向で隣り合う電極層間の短絡は、破断規制層を挿入することにより防止することが可能である。
電極層に電圧を印加した時に圧電アクチュエータが伸長するようにするため、圧電アクチュエータは分極される必要がある。このため、例えば、互いに隣り合う電極層に外部電極を介して直流電圧が印加されると共に積層体が加熱される。互いに異なる極性を有して隣り合う2つの電極層が積層方向において重なり合っていないような不活性領域では、圧電材料が伸長しないか、或いは僅かしか活性領域と同じ方向に伸長しない。このように、活性領域と不活性領域とでは圧電体層の伸長度合が異なることから、機械的応力が生じ、分極処理の際、或いは圧電アクチュエータが作動する際に、クラックが生じる可能性がある。
破断規制層を挿入することにより、クラックの生成を所望の形態に統制することが可能となり、破断規制層のみにクラックを発生させ、更に当該クラックを破断規制層内で成長させることも可能となる。この結果、クラックは積層方向に直交する平面に沿って形成されるので、互いに異なる極性を有して隣り合う電極層の間に短絡を引き起こすことがなくなる。
好ましい一態様として、破断規制層は、その少なくとも一部において、隣接する圧電体層よりも大きい平均気孔率を有している。
例えば、破断規制層は圧電材料を含有しており、当該圧電材料の気孔率は、隣接する圧電体層の気孔率よりも大きい。このような大きな気孔率は、例えば基本材料に添加材料を加えることにより得ることが可能であり、この添加材料が焼結処理の際に複数の気孔を形成する。例えば、添加材料が蒸発することによって、このような気孔が生じる。また、例えば多孔性セラミック層によって破断規制層が形成される。
一態様として、破断規制層は、例えば銀、パラジウム、銅、或いはこれら金属の合金等の金属を含んでいる。この場合、金属の組成としては、圧電アクチュエータの焼結の際に拡散が生じることにより、破断規制層内に気孔が同様に形成されるようなものを選択することができる。例えば、破断規制層は、電極層と類似のまたは電極層と同一の材料からなる金属層内に設けられる。
破断規制層の機械的強度は、気孔率の大小によって設定するのが好ましい。破断規制層が、隣接する圧電体層よりも低い機械的強度を有していれば、破断規制層内にクラックを生成させ、当該破断規制層内でクラックを成長させることが可能となる。
但し、このような破断規制層では、例えば高湿度の環境下で作動している間に水分が侵入することにより、或いはパッシベーション層(passivation layer)から物質が露出することにより導電経路が生成されることがある。導電経路によって外部電極の短絡が生じると特に重大な問題となる。この場合、圧電アクチュエータの機能が大幅に損なわれ、或いは装置に故障を引き起こす可能性さえある。
また、このような破断規制層により、作動中に圧電アクチュエータの断裂が生じやすくなる可能性がある。断裂は、例えば圧電アクチュエータの断面全域にわたって延びるクラックによって生じる可能性があり、圧電アクチュエータが2つの積層体に分離してしまうものである。このような断裂により、例えば圧電アクチュエータの外部接続が遮断されてしまうといった問題がある。更に、断裂により、2つの外部電極間に導電経路が生成されて短絡が生じる可能性がある。また、圧電アクチュエータが外殻を有する場合は、断裂によって外殻に加わる機械的負荷が増大し、例えば外殻の破断といった外殻の損傷を引き起こす可能性がある。
破断規制層のバリア領域により、2つの外部電極を電気的に接続するような導電経路の生成を防止することが可能である。このような目的のため、バリア領域は、当該バリア領域を通過するような導電経路の生成を妨げるように構成されている。
これに加え、或いはこれに代えて、破断規制層のバリア領域により圧電アクチュエータの断裂の発生を防止することが可能である。このような目的のため、バリア領域は、当該バリア領域を通過するようなクラックの生成を妨げるように構成されている。
バリア領域は、破断規制層内において2つの外部電極を結ぶ直線が、いずれも当該バリア領域を通過するように配置されているのが好ましい。これに伴い、破断規制層内において2つの不活性領域を結ぶ直線が、いずれもバリア領域を通過する。
一態様として、バリア領域は、少なくとも1つの部分領域を備え、当該部分領域では、破断規制層におけるその他領域に比べ、導電経路またはクラックの生成がより一層抑制されるようになっている。
破断規制層における上記その他領域は、隣接する圧電体層よりも低い引裂き強度を有する。このような領域は、不活性領域に位置しているのが好ましい。
例えば、バリア領域の上記部分領域は、破断規制層における上記その他領域に比べ、平均気孔率が小さい。
これにより、導電性物質が上記部分領域内に拡散して導電経路が生成される可能性を低減することができる。上記部分領域をバリア領域内に適切に配置することにより、当該バリア領域を通過して延びる導電経路の生成を防止することができる。
また、小さな平均気孔率によって引裂き強度が増大し、より一層圧電アクチュエータの断裂が生じにくくなる。
例えば、上記部分領域は隣接する圧電体層と同じ材料を含有する。この場合、上記部分領域を破断規制層の分離部分とみなすこともできる。このような層を形成するため、圧電体層に、当該圧電体層の全面には延設されないような破断規制層を接合してもよい。破断規制層の分離部分は、加圧及び焼結処理の際に、隣接する圧電体層の材料で満たすようにするのが好ましい。
好ましい一態様において、破断規制層は、このような分離部分を有しておらず、積層体の断面方向の全域において、隣接する層より低い引裂き強度を有している。この場合、例えば破断規制層の気孔率の相違により、導電経路の生成、またはクラックの生成を防止することができる。一態様において、破断規制層の部分領域の気孔率は、隣接する圧電体層の気孔率より大きく、且つ破断規制層におけるその他領域の気孔率より小さい。
一態様として、バリア領域は連続経路を有しており、当該連続経路はバリア領域の上記部分領域より低い引裂き強度を有している。この連続経路は、2つの外部電極を結ぶ直線のいずれについても、当該直線のバリア領域内にある部分より長いのが好ましい。
バリア領域は、導電経路またはクラックが当該バリア領域の上記連続経路に沿ってのみ生成されうるように形成されているのが好ましい。連続経路が長いほど、例えば導電性物質の拡散に起因した導電性が連続経路の全長にわたって生じる可能性、或いは圧電アクチュエータの断裂に至る可能性が低下する。従って、バリア領域の全長にわたり導電経路またはクラックが生成される可能性も、連続経路が長いほど低くなる。例えば、連続経路は破断規制層における上記その他領域と同じ材料を含有している。
一態様において、連続経路内の材料は、当該連続経路を取り囲むバリア領域の上記部分領域より多孔質となっている。連続経路は蛇行しており、2つの外部電極を結ぶ直線のいずれについても、連続経路の方が、当該直線のバリア領域内にある部分より著しく長いのが好ましい。即ち、連続経路の長さは、バリア領域の幅に比べて大幅に長くなっているのが好ましい。
また、このような態様では、破断規制層に生じたクラックが、当該破断規制層内において、電極層の積層方向に直交する平面に沿って成長しやすくなるという利点がある。これにより、発生したクラックが隣接する圧電体層内に成長していくようなクラック端の発生を防止することができる。
好ましい一態様において、バリア領域の上記部分領域は、破断規制層内において、2つの外部電極を結ぶ直線が、いずれも当該部分領域を通過するように形成されている。
例えば、バリア領域の上記部分領域は、当該部分領域より引裂き強度が低い島状領域を取り囲んでいる。
このような島状領域内では、所望の形態でクラックを生成させることが可能であり、これにより装置の機械的歪みを抑制することができる。
例えば、この島状領域は、その周囲よりも大きな気孔率を有する。島状領域は、破断規制層における上記その他領域と同じ材料を含有するのが好ましい。例えば、島状領域は円形状に形成されるが、矩形状に形成するなど、その他の形状に形成してもよい。
互いに異なる極性を有して積層方向で隣り合う2つの電極層の間には、少なくとも1つの不活性領域が形成されているのが好ましい。この不活性領域では、これら電極層が積層方向において互いに重なり合わないようになっている。好ましい一態様として、バリア領域は、この不活性領域の外側に位置している。
圧電アクチュエータの典型的な態様においては、不活性領域に最も大きな機械的応力が生じることから、クラックの生成及びクラックの案内に関する機能が当該不活性領域において最適となるように、破断規制層が構成されていると有利である。但し、これに伴い、導電性物質が破断規制層の内部に侵入する可能性が増大しうる。例えば、気孔率を増大させた場合、導電性物質は、より一層容易に破断規制層内に侵入することになる。
一態様において、互いに異なる極性を有して隣り合う2つの電極層の間には、2つの分離した不活性領域が形成されている。
例えば、圧電アクチュエータの対向する2つの外面に外部電極が配設される。各電極層は、積層方向において交互に、一方の外部電極まで延設されると共に他方の外部電極から離間して設けられている。従って、2つの分離した不活性領域は、互いに異なる極性を有して隣り合う2つの電極層の間で2つの外部電極に隣接して形成される。
また、破断規制層を備える圧電アクチュエータにおいて、導電経路の生成またはクラックの生成を妨げる添加材料がバリア領域内に設けられている。
この添加材料は、例えば破断規制層と同じ材料の添加、印刷、または拡散などにより、外部から破断規制層内に導入することができる。添加材料は、例えば侵入する物質を拘束し、或いは触媒作用を生じることにより、侵入した物質を導電経路とはならないような物質に変換する。これに代え、或いはこれに加え、添加材料によってバリア領域の引裂き強度を増大させることもできる。
多孔質の破断規制層の場合、適切な添加材料により少なくとも一部の気孔を満たすようにしてもよい。
このようにすることで、湿気やその他の導電性物質が破断規制層内に侵入して導電経路が生成されるのを防止することができる。これに加え、或いはこれに代えて、この領域における引裂き強度を増大させることもできる。
一態様として、バリア領域が、破断規制層の少なくとも外縁部領域に配置される。このようにすることで、破断規制層は外部から侵入しようとする湿気に対して封じられる。これに加え、或いはこれに代えて、このようにすることで、圧電アクチュエータの縁部領域におけるクラックの生成をより一層抑制することが可能であり、それにより機械的応力の発生を防止することができる。
更なる態様として、破断規制層全体が、当該破断規制層を通過する導電経路の生成を防止するバリア領域を構成する。従って、この場合には、破断規制層の全体にわたってバリア領域が延設される。
例えば、圧電アクチュエータの断面全域にわたってバリア領域が延設されるような破断規制層内には、導電経路の形成を妨げる添加材料が、均一な濃度分布で導入される。
圧電アクチュエータの縦断面図である。 外殻を有する圧電アクチュエータの縦断面図である。 導電経路が生成された圧電アクチュエータの一部を抜粋して示す縦断面図である。 外殻を有する圧電アクチュエータが断裂した状態を示す図である。 バリア領域を有する破断規制層の実施形態を示す平面図である。 バリア領域を有する破断規制層の実施形態を示す平面図である。 バリア領域を有する破断規制層の実施形態を示す平面図である。 バリア領域を有する破断規制層の実施形態を示す平面図である。 バリア領域を有する破断規制層の実施形態を示す平面図である。 バリア領域を有する破断規制層の実施形態を示す平面図である。 バリア領域を有する破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 バリア領域を有する破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。 破断規制層の更なる実施形態を示す平面図である。
具体的な圧電アクチュエータ及びその有効な構成について、図面を参照し、以下に説明する。なお、図面における縮尺は正確ではない。
図1Aは多層構造の圧電アクチュエータ1を示しており、例えばセラミック層などの複数の圧電体層2が、積層方向Sに沿って互いに積層された状態で配設されている。いくつかの圧電体層2の間には、電極層3が配設されている。2つの外部電極8a,8bのそれぞれは、積層体11における対向した側面部12a,12bに接合されている。これら外部電極8a,8bとの電気的接続を行うため、リード線(図示せず)が外部電極8a,8bにハンダ付けされている。電極層3は、積層方向Sにおいて交互となるように、2つの外部電極8a,8bに接続されている。即ち、ある電極層3aは、一方の外部電極8aまで延設されると共に、他方の外部電極8bからは離間している。また、積層方向Sにおいて電極層3aと隣り合う電極層3bは、上記他方の外部電極8bまで延設されると共に、上記一方の外部電極8aからは離間している。従って、これら2つの外部電極8a,8bに電圧が印加されると、電極層3a,3bの極性は、積層方向Sで交互に異なったものとなる。
電圧が印加されると、各圧電体層2は力線に沿って伸長する。圧電アクチュエータ1は不活性領域6a,6bを有しており、これら不活性領域6a,6bでは、互いに異なる極性を有して隣り合う電極層3a,3bが積層方向Sにおいて重なり合っていない。このため圧電体層2は、互いに異なる極性を有して隣り合う電極層3a,3bが重なり合っている活性領域9に比べ、不活性領域6a,6bでは少ししか伸長しない。これにより機械的応力が発生し、結果として圧電アクチュエータ1にクラックが生じる可能性がある。クラックを所望の形態で発生させ案内するため、互いに隣り合う電極層3a,3bの間には、破断規制層4が配設されている。
図1Bは、側面部分が外殻10で取り囲まれた圧電アクチュエータ1を示している。外殻10は外部電極8a,8bを覆っており、外部の影響からこれら外部電極8a,8bを保護している。即ち、例えば外殻10は、湿気の侵入、及び機械的損傷に対する保護の役目を果たす。外殻10は、例えばシリコーンなどの弾性材料を含有している。圧電アクチュエータ1は、クラックを所望の形態で発生させ案内するための破断規制層4を備えている。
図2Aは、圧電アクチュエータ1の一部を抜粋して示す縦断面図であり、破断規制層4内に導電経路4bが生じている。破断規制層4は多孔質材料を含有しており、隣接する圧電体層2a,2cより低い引裂き強度を有する。例えば、破断規制層4はセラミック材を含有しており、当該セラミック材の気孔率は、隣接する圧電体層2a,2cの気孔率より大きくなっている。また、例えば、圧電体層2a,2cも、同様にセラミック材を含有している。破断規制層4の気孔率が増大していることから、隣接する圧電体層2a,2cに比べ、破断規制層4には湿気が侵入しやすくなっている。この結果、図2Aに示すような導電経路4bは破断規制層4内で生じやすくなり、この導電経路に4bよって外部電極8a,8bが接続され、短絡が発生する。
図2Bは、図1Bに示す圧電アクチュエータ1の一部を抜粋して示すものであって、破断規制層4内にクラックが生じ、このクラックが圧電アクチュエータ1の断面方向において破断規制層4の全域に波及している。これにより、圧電アクチュエータ1は2つの分離積層体1a,1bに断裂した状態となり、互いの位置がずれることもある。この結果、圧電アクチュエータ1の外殻10の機械的応力が増大することになり、外殻10が断裂する可能性がある。
図3A〜図3F、図4、図5、及び図6A〜図6Gは、横方向に不均質に構成された破断規制層4の実施形態を示している。図2Aに示すような導電経路の生成、或いは図2Bに示すような圧電アクチュエータ1の断裂は、このような不均質な構成により防止または抑制することが可能である。
破断規制層4は、少なくとも1つの部分領域5aを有しており、この部分領域5aは、破断規制層4における当該部分領域5a以外の領域であるその他領域4aと、化学的特性または物理的特性が相違している。この場合、破断規制層4の部分領域5a及びその他領域4aへの区分は、積層方向Sに直交する平面に沿って行われる。例えば、破断規制層4を横断して部分領域5aを通過するようなクラックまたは導電経路の成長を妨げるため、部分領域5aがバリア領域5に設けられる。
図3A〜図3Fにおいて、破断規制層4は部分領域5aを有したバリア領域5を備えており、この部分領域5aでは、破断規制層4のその他領域4aに比べ、導電経路の生成またはクラックの生成がより一層抑制されるようになっている。その他領域4aは多孔質材料を含有しており、部分領域5aは隣接する圧電体層2a,2bと同じ材料を含有している。具体的には、部分領域5aにおける材料の気孔率と、隣接する圧電体層2a,2bにおける材料の気孔率とは同一であり、破断規制層4のその他領域4aにおける材料の気孔率は、部分領域5aにおける材料の気孔率より大きい。以下、「多孔質材料」という言葉は、積層体において隣接する層の気孔率より大きい気孔率を有する材料のことを意味するものとする。例えば、部分領域5a及びその他領域4aのいずれも、セラミック材を含有している。
部分領域5aは、その気孔率が小さいことから、破断規制層4のその他領域4aよりも平均強度が高くなっている。このため、導電経路の生成及び圧電アクチュエータ1の断裂の両方を防止することができる。
図3Aは、2つの不活性領域6a,6bの間の領域にバリア領域5が配置された破断規制層4を示している。このバリア領域5は、破断規制層4の対角線90の全長にわたって設けられており、不活性領域6a,6bの間を横切るように、即ち、2つの不活性領域6a,6bを結ぶ直線に直交するように延びている。このようにすることで、破断規制層4内において、2つの外部電極8a,8bを結ぶ直線は、いずれもバリア領域5を通過することになる。この結果、例えば不活性領域6a,6bにおいて圧電アクチュエータ1の縁部に配設された2つの外部電極8a,8b間を電気的に相互接続するような導電経路の生成を防止することが可能となる。更に、2つの外部電極8a,8bの一方から他方にわたるクラックの生成を防止することが可能となる。不活性領域6a,6bが位置するその他領域4aにおいて破断規制層4は、クラックの生成及び案内を適切に行うように構成された多孔質材料を含有している。
図3Bは、破断規制層4におけるバリア領域5の配置に関する更なる実施形態を示しており、この場合には図3Aの場合と異なり、バリア領域5が対角線90に沿って延設されておらず、圧電アクチュエータ1の2つの側面をつなぐように延設されている。この場合も、破断規制層4内において、2つの外部電極8a,8bを結ぶ直線、及び2つの不活性領域6a,6bを結ぶ直線は、いずれもバリア領域5を通過することになる。
図3Cは、バリア領域5に部分領域5aを有した破断規制層4の更なる実施形態を示している。この場合も、破断規制層4内において2つの外部電極8a,8bを結ぶ直線が、いずれも部分領域5aを通過するようにバリア領域5が具体化されている。部分領域5aは、破断規制層4の対角線90の全長にわたって蛇行する連続経路を形成している。破断規制層4のその他領域4aは、バリア領域5内に指状に延びており、部分領域5aと噛み合うような状態になっている。このようにすることで、特に良好に圧電アクチュエータ1の機械的応力を無効化することが可能となる。
図3Dは、多孔質材料からなる円形の島状領域5bがバリア領域5内に配設された破断規制層4の一実施形態を示している。島状領域5bは、バリア領域5の部分領域5aによって取り囲まれている。圧電アクチュエータ1において、このような島状領域5b内に所望の形態でクラックを生じさせることが可能である。
図3Eは、多孔質材料からなる矩形の島状領域5bがバリア領域5内に配設された破断規制層4の一実施形態を示している。
図3D及び図3Eに示すような円形及び矩形の島状領域に代えて、任意の形状の島状領域を設けることも可能である。
図3Fは、バリア領域5内に多孔質材料で連続経路5cが形成された破断規制層4の一実施形態を示している。この連続経路5cは、2つの外部電極8a,8bを結ぶ直線のいずれについても、当該直線のバリア領域5内にある部分よりも長くなっている。これにより、バリア領域5を完全に通り抜けて2つの外部電極8a,8bを電気的に接続するような導電経路の生成を引き起こす湿気の侵入の可能性が低下する。更に、圧電アクチュエータ1の断裂も防止することが可能となる。
図3A〜図3Fに示すような破断規制層4の実施形態では、破断規制層4において2つの不活性領域6a,6bの間を横切るように延びる対角線90が、バリア領域5の部分領域5a、及び破断規制層4におけるその他領域4aの両方を2分するようになっている。これにより、圧電アクチュエータ1における機械的応力を低減することが可能となる。
図4は、バリア領域5を有した破断規制層4を示している。このバリア領域5は、破断規制層4の対角線90に沿って延設されており、破断規制層4のその他領域4aの材料ほど多孔質ではないが、隣接する圧電体層よりは多孔質の材料を含有している。このような構成により、バリア領域5内への湿気の侵入を防止することが可能となる。更に、バリア領域5内におけるクラックの生成をより一層抑制することが可能となり、圧電アクチュエータ1の断裂を防止することができる。また、バリア領域5においても、隣接する圧電体層に比べて引裂き強度が低下する。不活性領域6a,6bでは、破断規制層4の気孔率が大きくなっていることから当該破断規制層4の引裂き強度が低下しているので、不活性領域6a,6bにおける破断規制層4のクラックの生成及び案内特性を最適化することが可能である。
図5は、破断規制層4の更なる実施形態を示しており、この破断規制層4ではバリア領域5内に添加材料7が導入されている。この場合、破断規制層4は多孔質材料からなる。バリア領域5においては、気孔が概ね添加材料7で満たされているため、バリア領域5内への湿気の侵入が防止される。これに加え、或いはこれに代えて、このような添加材料7によりバリア領域5の引裂き強度を増大させることも可能である。これに代わる実施形態では、破断規制層4の外縁部領域にのみ添加材料7が導入されることにより、バリア領域5が当該外縁部領域に配置されている。
図6A〜図6Gは、破断規制層4の更なる実施形態を示すものである。この破断規制層4は、少なくとも1つの部分領域5aを有しており、当該部分領域5aは、破断規制層4における部分領域5a以外の領域となるその他領域とは、化学的特性または物理的特性が異なっている。例えば、部分領域5aは、破断規制層4における導電経路またはクラックの生成を抑制するバリア領域5として機能する。図3A〜図3Fに示すような実施形態とは異なり、ここではバリア領域5が対角線90の全長にわたっては延設されていない。
図6Aは、矩形状に形成され、実質的に破断規制層4の対角線90に沿って設けられた部分領域5aを有する破断規制領域4を示している。図3Aに示すようなバリア領域5の実施形態とは異なり、ここでは破断規制層4の角部まではバリア領域5が延設されていない。
図6Bは、2つの部分領域5aを有した破断規制層4を示している。この場合、これら部分領域5aは、不活性領域6a,6bが位置していない破断規制層4の角部に、基本的に対角線90に沿って延設されている。2つの部分領域5aは、中央部分にあるブリッジ部5dによって互いに分離されている。ブリッジ部5dは、破断規制層4におけるその他領域4aの材料を含有しており、これにより部分領域5aに比べて引裂き強度が低減されている。
図6Cは、帯状の部分領域5aが対角線90に沿って複数並べられた破断規制層4の具体的な実施形態を示している。これら部分領域5aは、多孔質材料からなるブリッジ部5dによってそれぞれ互いに分離されている。
図6Dは、図6Aに示す部分領域5aと同様に、矩形状に形成された部分領域5aを有する破断規制層4を示している。但し、この場合の部分領域5a内には、多孔質材料からなる円形の島状領域5bが複数設けられている。
図6Eは、図6Bに示す部分領域5aと同様の形状の部分領域5aを有した破断規制層4の一実施形態を示している。但し、この場合の部分領域5aには、多孔質材料からなる矩形形の島状領域5bが複数設けられている。
図6Fは、図3Bに示す実施形態と同じく、部分領域5aが、対角線90に沿って延設されるのではなく、外部電極8a,8bに平行に配設されているような、破断規制層4の一実施形態を示している。但し、この場合の部分領域5aは、圧電アクチュエータ1の側面部までは延設されていない。なお、図6A〜図6E及び図6Gに示す部分領域も、これと同様の方向に延設することが可能である。
図6Gは、部分領域5aが楕円形状を有しているような破断規制層4の一実施形態を示している。この部分領域5aの長軸は、対角線90に沿っている。
ここで述べた部分領域5a及びバリア領域5の形態は、ここで示した形状に限定されるものではない。従って、例えば、破断規制層4におけるバリア領域5とその他領域4aとの境界は、直線的ではなく曲線的な形状を有していてもよい。また、バリア領域5は、図3Aに示すように対角線方向に延設したり、或いは図3Bに示すように圧電アクチュエータ1の側面と平行に延設したりするものに限られるわけではなく、別の方向に指向させて設けることも可能である。
図7は、破断規制層4の更なる実施形態を示しており、この場合、バリア領域5を通過して延びるような導電経路の生成を妨げるためのバリア領域5が、破断規制層4の全域に設けられている。破断規制層4内への湿気の侵入を抑制する添加材料7が破断規制層4内に導入されている。
本発明は、具体的な実施形態に基づいて行った説明によって当該実施形態に限定されるものではなく、あらゆる新規な特徴及び当該特徴のあらゆる組み合わせをも包含するものある。このような特徴或いはこのような特徴の組み合わせが特許請求の範囲或いは具体的な実施形態に明確に特定されていなかったとしても、請求項に示された特徴のいかなる組み合わせも本発明に含まれるものである。
1 圧電アクチュエータ
2,2a,2b,2c 圧電体層
3,3a,3b 電極層
4 破断規制層
4a その他領域
4b 導電経路
5 バリア領域
5a バリア領域の部分領域
5b 島状領域
5c 連続経路
5d ブリッジ部
6a,6b 不活性領域
7 添加材料
8a,8b 外部電極
9 活性領域
10 外殻
11 積層体
12a,12b 側面部
S 積層方向

Claims (15)

  1. 多層構造の圧電アクチュエータであって、
    複数の圧電体層(2)及び前記圧電体層(2)の間に介装された複数の電極層(3a,3b)により形成される積層体と、
    隣接する圧電体層(2a,2c)に比べ、少なくとも部分的に引裂き強度が低い破断規制層(4)と
    互いに異なる極性を有し、前記電極層(3a,3b)が交互に接続される2つの外部電極(8a,8b)とを備え、
    前記破断規制層(4)はバリア領域(5)を有し、
    前記破断規制層(4)において前記2つの外部電極(8a,8b)を結ぶ直線は、いずれも前記バリア領域(5)を通過し、
    前記バリア領域(5)は、
    前記破断規制層(4)におけるその他領域(4a)に比べ、導電経路またはクラックの生成をより一層抑制する少なくとも1つの部分領域(5a)と、
    前記部分領域(5a)に比べて引裂き強度が低い連続経路(5c)とを備え、
    前記連続経路(5c)は、前記2つの外部電極(8a,8b)を結ぶ直線のいずれについても、当該直線の前記バリア領域(5)内にある部分より長く、
    前記バリア領域(5)が、前記バリア領域(5)を通過する導電経路の生成、または前記バリア領域(5)を通過するクラックの生成を妨げる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記破断規制層(4)は、隣接する圧電体層(2a,2c)に比べ、少なくとも部分的に平均気孔率が大きいことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記バリア領域(5)の前記部分領域(5a)は、前記破断規制層(4)における前記その他領域(4a)に比べ、平均気孔率が小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 互いに異なる極性を有して積層方向(S)で隣り合う2つの電極層(3a,3b)の間には、前記2つの電極層(3a,3b)が前記積層方向(S)において重なり合っていない少なくとも1つの不活性領域(6a,6b)を有し、
    前記バリア領域(5)は、前記不活性領域(6a,6b)の外側に位置している
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記バリア領域(5)の前記部分領域(5a)は、前記破断規制層(4)において前記2つの外部電極(8a,8b)を結ぶ直線が、いずれも前記バリア領域(5)の前記部分領域(5a)を通過するように形成されている
    ことを特徴とする請求項に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記バリア領域(5)の前記部分領域(5a)は、前記部分領域(5a)より低い引裂き強度を有した島状領域(5b)を取り囲んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記バリア領域(5)の前記部分領域(5a)は、隣接する圧電体層(2a,2c)と同じ材料を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  8. 前記破断規制層(4)は、セラミック及び金属の群から選択された少なくとも1種類の材料を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  9. 前記破断規制層(4)は、前記積層体の積層方向(S)に直交する平面において不均質に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  10. 多層構造の圧電アクチュエータであって、
    複数の圧電体層(2)及び前記圧電体層(2)の間に介装された複数の電極層(3a,3b)により形成される積層体と、
    隣接する圧電体層(2a,2c)に比べ、少なくとも部分的に引裂き強度が低い破断規制層(4)とを備え、
    前記破断規制層(4)はバリア領域(5)を有し、
    前記バリア領域(5)には、導電経路の生成またはクラックの生成を妨げる添加材料(7)が設けられており、
    前記バリア領域(5)が、前記バリア領域(5)を通過する導電経路の生成、または前記バリア領域(5)を通過するクラックの生成を妨げる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  11. 前記添加材料(7)は、侵入する物質を拘束し、或いは触媒作用を生じることにより、侵入した物質を導電経路とはならない物質に変換することを特徴とする請求項10に記載の圧電アクチュエータ。
  12. 前記添加材料(7)は、前記バリア領域(5)の引き裂き強度を増大させることを特徴とする請求項10に記載の圧電アクチュエータ。
  13. 前記バリア領域(5)は、前記破断規制層(4)の少なくとも外縁部領域に配置されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  14. 導電経路の生成を妨げるバリア領域(5)が、前記破断規制層(4)の全域にわたって延設されていることを特徴とする請求項10に記載の圧電アクチュエータ。
  15. 多層構造の圧電アクチュエータであって、
    複数の圧電体層(2)及び前記圧電体層(2)の間に介装された複数の電極層(3a,3b)により形成される積層体と、
    隣接する圧電体層(2a,2c)に比べ、少なくとも部分的に引裂き強度が低い破断規制層(4)とを備え、
    前記破断規制層(4)は、バリア領域(5)を有し、
    前記バリア領域(5)は、前記破断規制層(4)におけるその他領域(4a)に比べ、導電経路またはクラックの生成をより一層抑制する少なくとも1つの部分領域(5a)を備えており、
    前記バリア領域(5)の前記部分領域(5a)の気孔率は、隣接する圧電体層(2a,2c)の気孔率より大きく、且つ前記破断規制層(4)における前記その他領域(4a)の気孔率より小さく、
    前記バリア領域(5)が、前記バリア領域(5)を通過する導電経路の生成、または前記バリア領域(5)を通過するクラックの生成を妨げる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
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