JP5517742B2 - 分割体、これを用いたタービン分割環およびこれを備えたガスタービン - Google Patents

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Description

本発明は、分割体、これを用いたタービン分割環およびこれを備えたガスタービンに関し、特に、分割体の構造に関するものである。
一般に、ガスタービンの入口温度を高温化させてガスタービンの効率化を図り、発電効率を向上させた発電システムが用いられている。ガスタービンの入口温度の高温化に伴い、動翼の周囲に設けられて高温の燃焼ガスに晒されるガスタービンのタービン分割環等には、金属材料よりも耐熱性の優れた繊維強化型セラミックス複合材料(CMC : Ceramics Matrix Composite)を用いる研究開発が進められている。
ガスタービンのタービン分割環は、円周方向に複数の分割体に分割されており、各分割体は、ガスタービンケーシングに支持されている。各分割体は、各分割体本体からガスタービンケーシング側に突出しているフック部によってガスタービンケーシングに支持されている(例えば、特許文献1から特許文献4)。
特開2004−36443号公報 特許第4383060号公報 特開2006−105129号公報 特許第2579854号公報
しかしながら、特許文献1から特許文献3に記載の発明は、セラミックス複合材料の織物繊維を所定の形状に加工してマトリックスを形成して分割体を製造しているが、フック部を形成するために機械加工を行う必要がある。そのため、機械加工のコストと、高価なセラミックス複合材料の一部を加工により破棄することになるため材料コストが大きくなり、分割体の製造コストが高価になるという問題があった。
近年、セラミックス繊維を織物にして、その繊維積層体を高温下でホットプレスしてセラミック複合材料を合成する手法が提案されている(特許文献4)。このような手法で合成されたセラミックス複合材料から所定の形状の分割体を製造する場合、硬くて厚い板状セラミックスから部材を切り出すため、特にコストがかかるという問題点があった。さらに、ホットプレスでセラミックス複合材料を合成した場合、繊維積層体の層間強度が小さいため、層間に引張応力がかかるような構造をとれず、複雑形状品への適用は難しいという問題があった。
また、フック部を形成するために機械加工を行った場合には、セラミックス複合材料の繊維方向が断ち切られるため、分割体の機械的特性が低下するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、セラミックス複合材料を用いて、製造コストを低減することが可能、かつ、機械的特性に優れた分割体、これを用いたタービン分割環およびこれを備えたガスタービンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の分割体、これを用いたタービン分割環およびこれを備えたガスタービンは、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る分割体によれば、孔を設けたプレート状部材と、長手方向の途中位置で前記孔に対応して嵌め合わされる嵌合部を有する棒状部材と、該棒状部材の長手方向に対して直交に貫通する貫通部材と、を有し、前記嵌合部によって前記孔に差し込まれた前記棒状部材の差し込み方向の移動を規制し、前記孔の近傍の前記棒状部材に前記貫通部材が貫通することによって前記棒状部材の差し込み方向に対して反対側への移動を規制することを特徴とする。
プレート状部材の孔に棒状部材を差し込み、棒状部材の嵌合部と、プレート状部材の孔とを嵌め合わせて、嵌合部によって孔に差し込まれた棒状部材の差し込み方向の移動を規制し、孔の近傍の棒状部材に貫通部材が貫通することによって棒状部材の差し込み方向に対して反対側への移動を規制した分割体とすることとした。これにより、単純形状の部材を用いて分割体を構成する各部材の素材費および加工費を低減することができる。したがって、分割体の製造コストの削減を図ることができる。
さらに、本発明に係る分割体によれば、前記孔は、テーパー形状を有し、前記嵌合部は、前記孔に対応するテーパー形状であり、前記棒状部材の先細り端側を前記孔に差し込み、前記嵌合部と前記孔のテーパー形状とによって前記棒状部材の先細り端側への移動を規制し、該棒状部材の先細り端側に前記貫通部材が貫通することによって前記棒状部材の末広がり端側への移動を規制することを特徴とする。
プレート状部材の孔をテーパー形状とし、その孔に対応して嵌め合わされる棒状部材の嵌合部をテーパー形状として、棒状部材の先細り端を孔に挿入することとした。そのため、棒状部材がプレート状部材の孔をテーパー形状の先細り端側に移動することを規制することができる。また、貫通部材を棒状部材の先細り端側に貫通させることとした。そのため、棒状部材がテーパー形状の末広がり端側へと移動することを規制することができる。したがって、孔に差し込まれた棒状部材をプレート状部材に固定することができる。
さらに、本発明に係る分割体によれば、前記孔は、前記プレート状部材の長手方向に対して斜めの角度を有して設けられることを特徴とする。
プレート状部材の長手方向に対して斜めの角度を成すように孔を設けることとした。そのため、棒状部材がプレート状部材の孔を棒状部材の先細り端側に移動することを規制することができる。したがって、孔に差し込まれた棒状部材をプレート状部材に固定することができる。
さらに、本発明に係る分割体によれば、前記プレート状部材および前記棒状部材および前記貫通部材は、繊維の積層体を含むセラミックス複合材料を用いて製造され、前記プレート状部材は、前記繊維の積層面が厚さ方向と直角であり、前記棒状部材は、前記繊維の積層面が長手方向と平行であり、前記貫通部材は、前記繊維の積層面が長手方向と平行であることを特徴とする。
ホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いて分割体を製造する場合には、加工が困難となる。また、分割体を成型するために機械加工が行われた場合には、セラミックス複合材料の繊維が切断されるために分割体の強度が低下する。
そこで、セラミックス複合材料を用いてプレート状部材および棒状部材を各々製造して組み立てることとした。これにより、機械加工を最小限とし、単純な形状の各部材のみを用いて分割体を製造することができる。したがって、機械的特性の高い分割体を低コストで製造することができる。特に、ホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いる場合には、引張応力の向きと繊維の積層面を平行に近くなるように制御した部材を作製することができるため、層間剥離が抑制されて機械的特性が向上する。
さらに、本発明に係る分割体によれば。前記貫通部材は、セラミックス複合材料を用いて製造されることを特徴とする。
ホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いる場合には、繊維の積層面が長手方向と平行になるように部材を作製すれば、層間剥離が抑制され、強度的には問題ない。
さらに、本発明に係る分割体によれば、各前記部材を組み立て後に前記孔と前記棒状部材との隙間、および、該棒状部材と該棒状部材を貫通する前記貫通部材との隙間に充填剤を充填して熱処理が行われることを特徴とする。
分割体の各部材を組み立て後に充填剤を孔と棒状部材との隙間、および、棒状部材と棒状部材を貫通した貫通部材との隙間に充填して熱処理することとした。そのため、孔と棒状部材との隙間、および、棒状部材と棒状部材を貫通した貫通部材との隙間を埋めることができる。したがって、組立による隙間のない分割体にすることができる。
さらに、本発明に係る分割体によれば、前記プレート状部材、前記棒状部材および前記貫通部材を用いることによって、板状、棒状、円柱状などの単純形状を組み合わせて製造されることを特徴とする。
単純形状である板状、棒状、円柱状などの部材を組み合わせて分割体を構成することとした。そのため、各部材の素材費および加工費を低減することができる。したがって、分割体の製造コストの削減を図ることができる。
さらに、本発明に係るタービン分割環によれば、上記のいずれかの記載の分割体を用いて環状に成型されることを特徴とする。
機械的特性を損なわず、かつ、製造コストの削減が可能な分割体を用いてタービン分割環を製造することとした。そのため、タービン分割環の健全性の向上と、製造コストの低減とを図ることができる。
さらに、本発明に係るガスタービンによれば、気体が導かれるタービン翼と、該タービン翼を内含する環状のタービンケーシングと、前記タービン翼と前記タービンケーシングとの間に設けられる上記に記載のタービン分割環と、を備え、前記棒状部材の先細り端が前記タービンケーシングに接続されることを特徴とする。
ガスタービンには、機械的特性を損なわず、かつ、製造コストの削減が可能とされたタービン分割環を設けることとした。これにより、高温の気体をタービン翼に導いた場合であっても、ガスタービンの健全性を安価に向上させることができる。
また、熱処理した分割体によって製造されるタービン分割環を用いた場合には、タービン翼側からタービンケーシング側へと気体が漏れることを防止することができる。したがって、タービン効率を改善することができる。
プレート状部材の孔に棒状部材を差し込み、棒状部材の嵌合部と、プレート状部材の孔とを嵌め合わせて、嵌合部によって孔に差し込まれた棒状部材の差し込み方向の移動を規制し、孔の近傍の棒状部材に貫通部材が貫通することによって棒状部材の差し込み方向に対して反対側への移動を規制した分割体とすることとした。これにより、単純形状の部材を用いて分割体を構成でき、素材費および加工費を低減することができる。したがって、分割体の製造コストの削減を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るタービン分割環を構成している分割体の組立図であり、(A)は、その組立前の状態であり、(B)は、その組立後の状態である。 本発明のタービン分割環を構成している分割体の変形例であり、(A)は、その組立前の状態であり、(B)は、その組立後の状態である。
図1には、本発明の一実施形態に係るタービン分割環を構成している分割体の組立図を示し、(A)は、組立前の状態が示され、(B)は、組立後の状態が示されている。
発電プラントに設けられているガスタービン(図示せず)は、高温の燃焼ガス(気体)が導かれる動翼(図示せず)と、動翼(タービン翼)の外周側に設けられているタービン分割環(図示せず)と、動翼とタービン分割環を内包している筒状のタービンケーシング(図示せず)とを有している。タービン分割環は、円周方向に複数の分割体1に分割されている。
各分割体1は、後述する棒状部材3によってタービンケーシングに接続されている。分割体1は、プレート状部材2と、棒状部材3と、貫通部材4とを有している。
プレート状部材2は、外周方向に向かって緩やかな凸部をなす長方形状である。プレート状部材2は、耐熱性の優れたセラミックス複合材料(CMC : Ceramics Matrix Composite)によって形成されている。ホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いる場合には、繊維の積層面がプレート状部材2の厚さ方向とほぼ直角となっている。
プレート状部材2には、複数の棒状部材用孔5(図1(A)では、4ヶ所)が設けられている。各棒状部材用(孔)5は、プレート状部材2の長手方向に対して斜めの角度を形成するように設けられている。各棒状部材用5は、その形状が図1においてプレート状部材2の下面方向(タービン分割環の内周方向)から上面方向(タービン分割環の外周方向)に向かって先細りとなるテーパー形状とされている。各棒状部材用5は、プレート状部材2の長手方向に平行な断面形状が平行四辺形状となるように形成されている。
4つの棒状部材用孔5a、5b、5c、5dは、プレート状部材2の長手方向に2つの棒状部材用孔5a、5bが設けられ、それらに平行して他の2つの棒状部材用孔5c、5dが設けられている。プレート状部材2の長手方向の同軸上に設けられている2つの棒状部材用孔5a、5bのプレート状部材2の下面に開口している2つの開口孔と、プレート状部材2の上面に開口している2つの開口孔とは、下面に開口している2つの開口孔間の距離が上面に開口している2つの開口孔間の距離よりも短くなるように設けられている。
棒状部材3は、4本(図1(A)では、1本のみを示す)設けられている。棒状部材3は、先端部に向かって先細りとなるテーパー形状を成す角材である。棒状部材3は、その長手方向に垂直な面が平行四辺形状となるように形成されている。棒状部材3は、その長手方向の途中位置においてプレート状部材2に設けられている棒状部材用孔5に対応して嵌め合うことが可能とされている嵌合部(図示せず)を有している。
嵌合部は、棒状部材用孔5の長手方向に垂直な面における平行四辺形状の長辺と、プレート状部材2の長手方向に平行な面における平行四辺形状の長辺とが対応し、棒状部材用孔5の長手方向に垂直な面における平行四辺形状の短辺と、プレート状部材2の長手方向に平行な面における平行四辺形状の短辺とが対応して嵌め合うものとされている。これにより、棒状部材用孔5に差し込まれた棒状部材3は、プレート状部材2の下面から上面方向(棒状部材3の先細り端側)への移動が規制されることとなる。
棒状部材3は、耐熱性の優れたセラミックス複合材料(CMC : Ceramics Matrix Composite)によって形成されている。棒状部材3にホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いる場合には、繊維の積層面が棒状部材3の長手方向と平行となるように形成されている。
棒状部材3には、その長手方向の途中位置に、その長手方向に直行している貫通部材用孔6が貫通している。貫通部材用孔6は、棒状部材用孔5内に固定されている棒状部材3のプレート状部材2の上面側に設けられている。これにより、棒状部材用孔5に差し込まれた棒状部材3は、プレート状部材2の上面から下面方向(棒状部材3の末広がり端側)への移動が規制されている。
貫通部材4は、短い棒状の部材である。貫通部材4は、その長手方向に対して垂直な断面形状が円形状とされている。貫通部材4の直径は、貫通部材用孔6の内径と略同等とされている。貫通部材4は、耐熱性の優れたセラミックス複合材料(CMC : Ceramics Matrix Composite)によって形成されている。貫通部材4にホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いる場合には、繊維の積層面が貫通部材4の長手方向と平行となるように形成されている。
次に、分割体1の組立手順について説明する。
プレート状部材2に設けられている棒状部材用孔5に棒状部材3を挿入する。棒状部材3は、その先細り端側がプレート状部材2の下面から上面に向かって斜めに棒状部材用孔5を貫通する。
棒状部材用孔5を貫通した棒状部材3は、その長手方向の途中位置に設けられている嵌合部と棒状部材用孔5とが嵌め合う。これにより、棒状部材用孔5に差し込まれた棒状部材3が差し込み方向である棒状部材3の先細り端側へと移動することが規制されることとなる。
嵌合部と棒状部材用孔5とによって差し込み方向への移動が規制されている棒状部材3には、その貫通部材用孔6に貫通部材4が挿入される。これにより、棒状部材3が差し込み方向に対して反対側である棒状部材3の末広がり端へと移動することが規制されることとなる。また、このように棒状部材3と、貫通部材6とを組み合わせることにより、棒状部材3と、貫通部材6との繊維方向を変えることができる。このように、分割体1は、板状、棒状、円柱状などの単純形状のみを組み合わせて製造することができるようになっている。
組み立てられた分割体1の棒状部材3の嵌合部と棒状部材用孔5との間の隙間、および、貫通部材4と貫通部材用孔6との間の隙間にSiO2系化合物の充填剤が充填される。各隙間に充填剤が充填された分割体1は、その後、熱処理が行われる。各隙間に充填剤を充填して熱処理を施工することによって、分割体1の棒状部材用孔5と棒状部材3との間の隙間、および、貫通部材用孔6と貫通部材4との間の隙間を埋めることができる。
次に、熱処理後の分割体1を用いたタービン分割環の組立手順について説明する。
分割体1に設けられている4本の棒状部材3の先細り端を各々タービンケーシングに接続する。このようにして、複数の分割体1の棒状部材3をタービンケーシングに接続して、タービンケーシングとタービン翼との間に筒状のタービン分割環を形成する。
以上の通り、分割体、これを用いたタービン分割環およびこれを備えたガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
プレート状部材2の棒状部材用孔(孔)5に棒状部材3を差し込み、棒状部材3の嵌合部と、プレート状部材2の棒状部材用孔5とを嵌め合わせて、嵌合部によって棒状部材用孔5に差し込まれている棒状部材3の差し込み方向の移動を規制し、棒状部材用孔5の近傍の棒状部材3を貫通部材4が貫通することによって棒状部材3の差し込み方向に対して反対側への移動を規制する分割体1とすることとした。これにより、単純形状の部材を用いて分割体1を構成する各部材2、3、4の素材費および加工費を低減することができる。したがって、分割体1の製造コストの削減を図ることができる。
プレート状部材2の棒状部材用孔5をテーパー形状とし、その棒状部材用孔5に対応して嵌め合わされる棒状部材3の嵌合部をテーパー形状として、棒状部材3の先細り端を棒状部材用孔5に挿入することとした。そのため、棒状部材3がプレート状部材2の棒状部材用孔5をテーパー形状の先細り端側に移動することを規制することができる。また、貫通部材6を棒状部材3の先細り端側に貫通させることとした。そのため、棒状部材3がテーパー形状の末広がり端へと移動することを規制することができる。したがって、棒状部材用孔5に差し込まれている棒状部材3をプレート状部材2に固定することができる。
プレート状部材2の長手方向に対して斜めの角度を成すように棒状部材用孔5を設けることとした。そのため、棒状部材3がプレート状部材2の棒状部材用孔5を棒状部材3の先細り端側に移動することを規制することができる。したがって、棒状部材用孔5に差し込まれている棒状部材3をプレート状部材2に固定することができる。
セラミックス複合材料を用いてプレート状部材2、棒状部材3および貫通部材4を各々製造して組み立てることとした。これにより、機械加工を最小限とし、単純な形状の各部材2、3、4を用いて分割体1を製造することができる。したがって、機械的特性の高い分割体1を低コストで製造することができる。
特に、ホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いる場合には、引張応力の向きと繊維の積層面を平行に近くなるように制御した部材2、3、4を作製することができるため、層間剥離が抑制されて機械的特性が向上する。
貫通部材4をセラミックス複合材料によって製造することとした。これにより、貫通部材4の繊維方向をその長手方向に一様にして、分割体1を一体加工して、棒状部材3から貫通部材4を切り出した場合に比べて貫通部材4の強度を増加させることができる。そのため、貫通部材4を棒状部材3に貫通させた場合における貫通部材4の折損を防止することができる。したがって、分割体1の強度を増加させることができる。
ホットプレスにより合成されたセラミックス複合材料を用いる場合には、繊維の積層面が長手方向と平行になるように部材2、3、4を作製すれば、層間剥離が抑制され、強度的には問題ない。
分割体1の各部材2、3、4を組み立て後に充填剤を棒状部材用孔5と棒状部材3との隙間、および、棒状部材3に設けられている貫通部材用孔6と棒状部材3を貫通している貫通部材4との隙間に充填して分割体1を熱処理することとした。そのため、棒状部材用孔5と棒状部材3との間の隙間、および、貫通部材用孔6と貫通部材4との間の隙間を埋めることができる。したがって、組立による隙間のない分割体1にすることができる。
単純形状である板状、棒状、円柱状などの部材2、3、4を組み合わせて分割体1を構成することとした。そのため、各部材2、3、4の素材費および加工費を低減することができる。したがって、分割体1の製造コストの削減を図ることができる。
機械的特性を損なわず、かつ、製造コストの削減が可能な分割体1を用いてタービン分割環を製造することとした。そのため、タービン分割環の健全性の向上と、製造コストの低減とを図ることができる。
ガスタービンには、機械的特性を損なわず、かつ、製造コストの削減が可能とされたタービン分割環を設けることとした。これにより、高温の燃焼ガス(気体)を(動翼タービン翼)に導いた場合であっても、ガスタービンの健全性を安価に向上させることができる。
また、熱処理した分割体1によって製造されたタービン分割環を用いることとした。そのため、タービン翼側からタービンケーシング側へと燃焼ガスが漏れることを防止することができる。したがって、タービン効率を改善することができる。
なお、本実施形態では、発電プラントに用いられるガスタービンのタービン分割環を構成する分割体1として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、燃焼器の内張りや内筒などにも用いても良い。
また、棒状部材3は、その先細り端がタービンケーシングに接続されるとして説明したが、全長が短いものであって先端がタービンケーシングに達しない棒状部材3を複数プレート状部材2に追設しても良い。この場合には、全長が短い棒状部材3がプレート状部材2の上面側に突出しているので、タービン分割環とタービン翼との間に導かれた冷却媒体の流れを攪拌することができる。したがって、伝熱促進によって冷却効率が増加する。
また、本実施形態では、棒状部材3を4本として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図2に示すように2本にしても良い。
図2には、本発明の変形例に係るタービン分割環を構成する分割体の組立図を示し、(A)は、組立前の状態が示され、(B)は、組立後の状態が示されている。
棒状部材7は、2本(図2(A)では、1本のみを示す)設けられている。棒状部材7は、先端部に向かって先細りとなるテーパー形状を成す角材である。棒状部材7は、その長手方向に垂直な面が平行四辺形状となるように形成されている。棒状部材7は、その長手方向の途中位置においてプレート状部材2に設けられている棒状部材用孔(孔)8に対応して嵌め合うことが可能とされている嵌合部(図示せず)を有している。
プレート状部材2には、2つの棒状部材用孔8が設けられている。各棒状部材用孔8は、プレート状部材2の長手方向に対して斜めの角度を形成するように設けられている。各棒状部材用孔8は、その形状がプレート状部材2の下面方向から外面方向に向かって先細りとなるテーパー形状とされている。各棒状部材用孔8は、プレート状部材2の長手方向に平行な面における形状が平行四辺形状となるように形成されている。
1 分割体
2 プレート状部材
3 棒状部材
4 貫通部材
5 棒状部材用孔(孔)

Claims (7)

  1. 孔を設けたプレート状部材と、
    長手方向の途中位置で前記孔に対応して嵌め合わされる嵌合部を有する棒状部材と、
    該棒状部材の長手方向に対して直交に貫通する貫通部材と、を有し、
    前記嵌合部によって前記孔に差し込まれた前記棒状部材の差し込み方向の移動を規制し、前記孔の近傍の前記棒状部材に前記貫通部材が貫通することによって前記棒状部材の差し込み方向に対して反対側への移動を規制し、
    前記プレート状部材、前記棒状部材および前記貫通部材は、繊維の積層体を含むセラミックス複合材料から形成され、
    前記プレート状部材は、前記繊維の積層面が厚さ方向と直角であり、
    前記棒状部材は、前記繊維の積層面が長手方向と平行であり、
    前記貫通部材は、前記繊維の積層面が長手方向と平行である分割体。
  2. 前記孔は、テーパー形状を有し、
    前記嵌合部は、前記孔に対応するテーパー形状であり、
    前記棒状部材の先細り端側を前記孔に差し込み、前記嵌合部と前記孔のテーパー形状とによって前記棒状部材の先細り端側への移動を規制し、該棒状部材の先細り端側に前記貫通部材が貫通することによって前記棒状部材の末広がり端側への移動を規制する請求項1に記載の分割体。
  3. 前記孔は、前記プレート状部材の長手方向に対して斜めの角度を有して設けられる請求項1または請求項2に記載の分割体。
  4. 各前記部材を組み立て後に前記孔と前記棒状部材との隙間、および、該棒状部材と該棒状部材を貫通する前記貫通部材との隙間に充填剤を充填して熱処理が行われる請求項1から請求項のいずれかに記載の分割体。
  5. 前記プレート状部材、前記棒状部材および前記貫通部材を用いることによって、板状、棒状、円柱状の単純形状を組み合わせて製造される請求項1から請求項のいずれかに記載の分割体。
  6. 請求項1から請求項のいずれかに記載の分割体を用いて環状に成型されるタービン分割環。
  7. 気体が導かれるタービン翼と、
    該タービン翼を内含する環状のタービンケーシングと、
    前記タービン翼と前記タービンケーシングとの間に設けられる請求項に記載のタービン分割環と、を備え、前記棒状部材の先細り端が前記タービンケーシングに接続されるガスタービン。
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