JP5517719B2 - 多入力多出力システムにおけるマルチユーザスケジューリング方法およびその装置 - Google Patents

多入力多出力システムにおけるマルチユーザスケジューリング方法およびその装置 Download PDF

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Description

本発明はマルチユーザ(Multi−User)−多入力多出力(Multiple−Input Multiple−Output)技術に関し、特に、MIMOシステムにおけるマルチユーザスケジューリング方法およびその装置に関する。
マルチアンテナ技術の発展により、MIMO技術が伝統的なポイントツーポイントのシングルユーザ(Single−User)−MIMOシステムからポイントツーマルチポイントのMU−MIMOシステムまで拡張するように促進する。マルチユーザの同時伝送の実現により、例えば、マルチアンテナが持つダイバーシティ利得によるビット誤り率特性の向上、マルチアンテナの多重利得によるマルチユーザのチャネル容量領域の拡大、マルチユーザのスケジューリングによるマルチユーザのダイバーシティの提供などのような多くのメリットをもたらす。MIMOシステムが同じ時間、周波数およびコードドメインリソースで複数のユーザの信号を伝送でき、かつマルチユーザの同一チャネル干渉(Co−channel Interference)を低減できるように、比較的に大きいフォーミング利得を取得できるプリコーディング技術がMU−MIMOシステムに導入されて、既にMU−MIMOシステムにおける肝心な技術の1つになっている。
コードブックに基づくプリコーディング技術において、基地局と移動局は両方とも、内容が固定する所定のコードブックを知ることができる。移動局のユーザは、自局のチャネル情報に基づいて、該コードブックから最適なプリコーディングベクトルを1つ選択して、該プリコーディングベクトルを用いてプリコーディングを行って得られるチャネル品質情報(CQI:Channel Quality Information)を算出してから、コードブックにおける該プリコーディングベクトルの対応するインデックスおよび算出されたCQIを基地局へフィードバックする。基地局は、プリコーディングを行うために、フィードバックされた情報に基づいて、マルチユーザスケジューリングを行う。
現在、コードブックに基づくプリコーディング技術が2種類あり、即ち、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transformation)コードブックに基づくMU−MIMOプリコーディング技術、およびコードブックに基づくゼロフォーシング(ZF:Zero Forcing)MU−MIMOプリコーディング技術である。それに応じて、各種類のプリコーディング技術に対応するマルチユーザスケジューリング方式も異なる。
図1は、従来のDFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートを示す。図1を参照すると、該方法は下記のステップを含む。
ステップ101で、DFTに基づくユニタリコードブックを予め設定する。
仮に、ユニタリコードブックがEであり、該コードブックに計L個のプリコーディング行列が含まれるとすると、Eは、式(1)のように表される。
Figure 0005517719
ここで、(l+1)番目のプリコーディング行列Eには、基地局の送信アンテナ数Mと等しいプリコーディングベクトルが含まれ、式(2)のように表される。
Figure 0005517719
(l+1)番目のプリコーディング行列Eに含まれる(m+1)番目のプリコーディングベクトル(式(3))には、M個の要素が含まれ、即ち式(4)になる。そのうち、(n+1)番目の要素は、式(5)である。
Figure 0005517719
Figure 0005517719
上記のプリコーディング行列Eに含まれる各プリコーディングベクトルが互いに直交し、即ち、式(6)になることにより、マルチユーザ間のCCIが効果的に抑制されることができる。
Figure 0005517719
例えば、送信アンテナ数M=2、プリコーディングベクトル数L=2の場合について、該ユニタリコードブックは、式(7)である。ここからわかるように、プリコーディングベクトルは、M×M次元の行列である。
Figure 0005517719
ステップ102で、移動局は、自局に対応するチャネル行列に基づいて、コードブックにおける全てのプリコーディング行列に含まれる各プリコーディングベクトルに対応する信号対干渉雑音比(SINR:Signal−Interference−Noise Ratio)を算出する。
移動局のユーザkがプリコーディング行列Eのプリコーディングベクトル(式(3))を用いてプリコーディングを行うことを例として、対応するSINRは、式(8)で表される。
Figure 0005517719
ここで、pはユーザkの送信電力であり、Hはユーザkのチャネル行列であり、Nは雑音電力であり、Kはユーザ総数である。式(9)は、ユーザkにおける線形検出ベクトルであり、かつ式(10)であり、式(11)は、ユーザkのチャネル行列Hkがプリコーディングされた結果であり、式(12)は、式(11)のk番目の列であり、かつ式(13)である。
Figure 0005517719
L個のプリコーディング行列を含むコードブックにとって、ユーザkは、各プリコーディング行列Eにおける各プリコーディングベクトル(式(3))ごとにSINRを算出することができる。そのため、送信アンテナがM個である場合、各ユーザはいずれもM×L個のSINRを算出することができる。
Figure 0005517719
ステップ103で、移動局は、SINRとコードブックにおける該SINRに対応するプリコーディングベクトルのインデックスとを一緒に基地局へフィードバックする。
本ステップでは、移動局は低フィードバック方式を用いてSINRおよびプリコーディングベクトルインデックスを基地局に報告するようにしてよい。ユーザkを例として、該ユーザは、各プリコーディング行列に対して算出されたM×L個のSINRから、最大となるSINRを選択して、該最大となるSINRおよび対応するプリコーディングベクトルのインデックスを基地局へフィードバックする。該インデックスのフィードバックに必要なビット数は、log(M×L)である。
ステップ104で、基地局は、システム容量を最大化する基準に基づいて、受信された各ユーザのSINRおよび対応するプリコーディングベクトルインデックスを用いて、ユーザスケジューリングを行う。
スケジューリングが完了した後、各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルインデックスは、同一のプリコーディング行列の異なる列ベクトルを指す必要がある。
ここまで、DFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングのプロセスを完了する。
このように、スケジューリング対象ユーザ数が比較的に少ない場合、プリコーディングベクトルインデックスに対する制限条件を満たすことができない。
コードブックに基づくZFマルチユーザスケジューリングについて、主に移動局シングルアンテナ設置のみをサポートするゼロフォーシング等電力(ZFEP:Zero Forcing Equal Power)方式と、移動局シングルアンテナおよびマルチアンテナ設置をサポートするZF−特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)方式とが含まれる。
図2は、従来のZFEP方式に基づくマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートを示す。図2を参照すると、該方法は下記のステップを含む。
ステップ201で、移動局は、自局に対応するチャネル行列に基づいて、所定のプリコーディングコードブックからプリコーディングベクトルを選択する。
本ステップでは、移動局は、まず測定してチャネル行列を得て、正規化を行う。ユーザkを例として、その正規化されたチャネル行列は、式(14)であり、hはユーザkに対応するチャネル行列である。
Figure 0005517719
その後、正規化されたチャネル行列とコードブックにおけるプリコーディングベクトルとの相関性を最大にする基準に基づいて、ユーザkに対応するプリコーディングベクトルを選択する。即ち、以下の式(15)、(16)である。
Figure 0005517719
ステップ202で、移動局は、選択されたプリコーディングベクトルに対応するCQIを算出して、コードブックにおける選択されたプリコーディングベクトルのインデックスおよび対応するCQI値を基地局へフィードバックする。
本ステップでは、次式(17)によってユーザkのCQIを算出することができる。ここで、Pは総送信電力であり、Mは基地局の送信アンテナ数である。
Figure 0005517719
ステップ203で、基地局は、各移動局のフィードバックに基づいてスケジューリングユーザを選択する。
本ステップでは、まず、基地局は、受信されたプリコーディングベクトルのインデックスに基づいて、各ユーザの量子化チャネル行列(式(18))を再構成し、その後、システム容量を最大化する基準に従って、受信された各ユーザのCQIに基づいてスケジューリングユーザを決定する。
Figure 0005517719
ステップ204で、基地局は、ゼロフォーシング処理によってスケジューリングユーザのプリコーディング行列を算出する。
仮に、基地局で決定されたスケジューリングユーザは、式(19)であるとすると、スケジューリングユーザのプリコーディング行列は、式(20)になる。
Figure 0005517719
pは、プリコーディング行列の正規化因子であり、式(21)であり、かつ等電力送信にとって、式(22)であり、Pは総送信電力であり、fkは、F(S)のk番目の列ベクトルであり、(*)は、括弧内の内容の転置を取ることを表す。
Figure 0005517719
その後、基地局は、算出されたプリコーディング行列を用いてコーディングを行って、専用の基準信号(DRS:Dedicated Reference Signal)を用いて、該プリコーディング行列を移動局に通知する。
ここまで、ZFEP方式に基づくマルチユーザスケジューリングのプロセスを完了する。
また、ZF−SVD方式のマルチユーザスケジューリングにおいて、移動局は、自局に対応するチャネル行列をSVD分解して、得られた右特異行列Vを用いて量子化後のチャネル行列を決定する。その後、移動局は、量子化後のチャネル行列に対応するCQIを算出して基地局へフィードバックする。基地局は、全検索方式またはGreedy検索方式を用いてユーザを走査して、スケジューリングユーザを決定する。その後、ZF方式でスケジューリングユーザのプリコーディング行列を生成する。最後に、DRS信号を用いてプリコーディング行列を移動局に通知する。
以上の説明からわかるように、DFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングについて、基地局は、移動局からフィードバックされたユーザに対応するSINR値および対応するプリコーディングベクトルインデックスに基づいてユーザスケジューリングを行う。スケジューリングユーザの満たすべき条件は、1、スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルインデックスが同一のプリコーディング行列に属することと、2、スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルインデックスが同一のプリコーディング行列における異なるベクトルに対応することとを含む。スケジューリングユーザが上記のいずれかの条件を満たさない場合、マッチング失敗率があると考えられる。性能を向上させるために、比較的に多くのDFT行列を用いることになる。一方、DFT行列が比較的に多く、またはスケジューリング対象ユーザ数が比較的に少ない場合、比較的に高いマッチング失敗率につながるおそれがある。マッチング失敗があった場合、基地局はマッチング成功のユーザまたはシングルユーザのみを選択してサービスを提供する。このときのマルチユーザダイバーシティ利得がある程度減少し、それに応じてシステム容量も低減することで、システム性能不良につながる。
ZFマルチユーザスケジューリングについて、各移動局はいずれも、自局にとって最適な量子化後のチャネル行列を選択して、基地局がユーザスケジューリングを行う基礎とするが、このような技術では、基地局側がZF処理によってプリコーディング行列を得ることで、該プリコーディング行列と各ユーザの実際のCQIとが大きく相違するため、システム性能不良につながる。
本発明は、MIMOシステム性能を向上させることができるMIMOシステムにおけるマルチユーザスケジューリング方法を提供している。
本発明に係るマルチユーザスケジューリング方法は、
各移動局が、所定のコードブックから自局に合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとし、該量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出して、基地局に報告し、
基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択し、直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得、
前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとする、ことを含む。
ここで、前記各移動局が、所定のコードブックから自局に合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとすることは、
前記各移動局が、チャネル推定処理によって自局のチャネル行列を得、コードブックから該チャネル行列に合致する最適なベクトルを選択して、当該ベクトルを該ユーザに対する量子化チャネルとする、ことを含む。
ここで、前記コードブックから該チャネル行列に合致する最適なベクトルを選択して、当該ベクトルを該ユーザに対する量子化チャネルとすることは、式(23)によって前記量子化チャネルを決定することを含む。
Figure 0005517719
ここで、前記該量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出することは、
各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出する、ことを含む。
ここで、前記各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出することは、式(24)または式(25)によって、前記チャネル品質情報を算出することを含み、
Figure 0005517719
好ましくは、該方法は、前記コードブックにおける各ベクトルに対して直交分解を予め行って、直交分解結果を記憶することをさらに含み、
前記各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出する前に、記憶されている直交分解結果から、前記各ユーザの量子化チャネルと同じであるベクトルに対応する直交分解結果を取得することをさらに含む。
ここで、前記基地局に報告することは、移動局から自局に対応する量子化チャネルインデックスおよびチャネル品質情報を、基地局へフィードバックすることを含み、
前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択する前に、基地局が、受信された量子化チャネルインデックスに基づいて前記所定のコードブックから各ユーザに対応する量子化チャネルを復元することをさらに含む。
ここで、前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択することは、チャネル品質が最良となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとし、または、優先度が最高となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとし、または、チャネル品質が最良となり、かつ優先度が最高となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとすることを含む。
好ましくは、前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択する前に、所定のチャネル品質情報選択数の閾値nに従って、移動局によって報告された各チャネル品質情報から品質が最良となるn個のチャネル品質情報を選出し、選出された各チャネル品質情報に対応するユーザをそれぞれ1番目のスケジューリングユーザとして各組に入れることをさらに含み、
前記1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得ることは、各組の1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルから該組のユニタリ行列を得ることを含み、
前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとすることは、各組のユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、該組の他のスケジューリングユーザとすることを含み、
前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとした後に、各組の容量和をそれぞれ算出し、容量和が最大となる組を選定組とし、該選定組におけるスケジューリングユーザを今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザとすることをさらに含む。
好ましくは、前記直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得た後に、前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトルを前記1番目のスケジューリングユーザに対応する列ベクトルとすることをさらに含む。
ここで、前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとすることは、
既に選出されたスケジューリングユーザ数が所定のスケジューリングユーザ数の閾値を超えたかどうかを判断し、所定のスケジューリングユーザ数の閾値を超えた場合、ステップC12を実行するステップC11と、
前記ユニタリ行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとし、既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定して、現在のスケジューリングユーザとし、ステップC11に戻るステップC12と、
を含む。
ここで、前記ユニタリ行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとすることは、前記合致するユーザが決定されていない列ベクトルのうち1つを順次に選択して、現在の列ベクトルとし、または、前記合致するユーザが決定されていない列ベクトルのうち1つをランダムに選択して、現在の列ベクトルとすることを含む。
ここで、前記既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定して、現在のスケジューリングユーザとすることは、
現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザが多重された後に、r番目のスケジューリングユーザschrであるとすれば、式(26)によって現在のスケジューリングユーザを決定することを含み、
Figure 0005517719
ここで、r≦R、Rは前記所定のスケジューリングユーザ数の閾値であり、Xは今回スケジューリングにおけるスケジューリング対象ユーザ総数である。式(27)は現在の列ベクトルであり、式(28)はその前に既に選出された(r−1)個のスケジューリングユーザにおけるk番目のスケジューリングユーザに対応する列ベクトルを表し、式(29)はj番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルを表す。
Figure 0005517719
好ましくは、前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択した後に、前記1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出して、前記ステップC11を実行することをさらに含み、
ステップC12において前記現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定した後に、既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出し、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量が、該スケジューリング対象ユーザを多重しない場合のシステム容量より高くなる場合、前記現在のスケジューリングユーザとする処理を引き続き行うことをさらに含む。
好ましくは、前記1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出することは、式(30)によって、前記1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出することを含み、
Figure 0005517719
ここで、前記既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出することは、
現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザが多重された後に、r番目のスケジューリングユーザschrであるとすれば、式(31)によって、前記現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出することを含み、
Figure 0005517719
ここで、前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとした後に、前記ユニタリ行列を今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザのプリコーディング行列とし、該ユニタリ行列における列ベクトルを該列ベクトルに合致するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとすることをさらに含む。
好ましくは、前記ユニタリ行列を今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザのプリコーディング行列とし、該ユニタリ行列における列ベクトルを該列ベクトルに合致するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとする前に、
スケジューリング対象ユーザ数が所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値より小さいかどうかを判断し、小さい場合、各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してゼロフォーシング処理を行って、今回スケジューリングのプリコーディング行列および各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルを生成し、小さくない場合、前記ユニタリ行列を今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザのプリコーディング行列とし、該ユニタリ行列における列ベクトルを該列ベクトルに合致するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとする処理を実行する、ことをさらに含む。
好ましくは、前記各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してゼロフォーシング処理を行って、今回スケジューリングのプリコーディング行列および各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルを生成することは、
式(32)および式(33)によって、今回スケジューリングのプリコーディング行列Wを得、
前記今回スケジューリングのプリコーディング行列Wにおける列ベクトルを、対応するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとする、ことを含む。
Figure 0005517719
好ましくは、前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとした後に、
基地局が、各スケジューリングユーザのデータストリームを、対応するプリコーディングベクトルでプリコーディングを行って、対応するスケジューリングユーザに送信し、
基地局が、1番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルインデックスおよびスケジューリングユーザそれぞれのプリコーディングベクトルインデックスを、対応する移動局に送信する、ことをさらに含む。
ここで、前記直交分解が特異値分解(SVD)またはQR分解である。
ここで、前記所定のコードブックが、Grassmannianコードブック、チャネルベクトル化コードブック、離散フーリェ変換に基づくコードブック、または最小ベクトル距離を最大化する他のコードブックである。
また、本発明はMIMOシステム性能を向上させることができるMIMOシステムにおけるマルチユーザスケジューリング装置を提供している。
本発明に係るマルチユーザスケジューリング装置は、
所定のコードブックから、各移動局に合致する最適なベクトルを選択して、量子化チャネルとするチャネル量子化モジュールと、
量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出するチャネル品質情報算出モジュールと、
所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択し、ユニタリ行列決定モジュールによって提供されたユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとするスケジューリングモジュールと、
直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得るユニタリ行列決定モジュールと、を含む。
好ましくは、前記装置は、所定のコードブック、所定のスケジューリング基準および所定のスケジューリングユーザ数の閾値を記憶する記憶モジュールをさらに含み、
前記チャネル量子化モジュールは、さらに、前記記憶モジュールから所定のコードブックを読み取る。
好ましくは、前記チャネル品質情報算出モジュールは、各ユーザの量子化チャネルに対して直行分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出する。
好ましくは、前記記憶モジュールは、さらに、前記コードブックにおける各ベクトルに対して直交分解を予め行って得られた直交分解結果を記憶し、
前記チャネル品質情報算出モジュールは、さらに、記憶モジュールに記憶されている直交分解結果から、各ユーザの量子化チャネルと同じであるベクトルに対応する直交分解結果を取得する。
好ましくは、前記チャネル品質情報算出モジュールは、さらに、量子化チャネルインデックスおよびチャネル品質情報を前記スケジューリングモジュールにフィードバックする。
好ましくは、前記スケジューリングモジュールは、
前記記憶モジュールから所定のコードブックを読み取り、前記チャネル品質情報算出モジュールからの量子化チャネルインデックスに基づいて、読み取られたコードブックから各ユーザに対応する量子化チャネルを復元し、記憶モジュールから所定のスケジューリング基準を読み取り、該スケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選出し、カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザのカウントを開始するよう通知し、ユニタリ行列決定モジュールからのプリコーディング行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとし、既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを現在のスケジューリングユーザとし、カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザ数に1を加えるよう通知し、カウントサブモジュールから通知を受信した場合、スケジューリングユーザの選択を停止し、カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在のスケジューリングユーザを選択する処理を引き続き行うユーザ選択サブモジュールと、
前記記憶モジュールから所定のスケジューリングユーザ数の閾値を読み取り、前記ユーザ選択サブモジュールの通知で、スケジューリングユーザをカウントし、スケジューリングユーザ数が、読み取られたスケジューリングユーザ数の閾値に達した際、ユーザ選択サブモジュールへ通知を送信するカウントサブモジュールと、を含む。
好ましくは、前記ユーザ選択サブモジュールは、さらに、
1番目のスケジューリングユーザを選出した後に、1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出し、
カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在の列ベクトルを選択する処理、および現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する処理を実行し、
既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出し、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量が、該スケジューリング対象ユーザを多重しない場合のシステム容量より高くなる場合、該スケジューリング対象ユーザを現在のスケジューリングユーザとして選択し、前記カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザ数に1を加えるよう通知する処理を実行し、カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在の列ベクトルを選択する処理、および現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する処理を実行する。
好ましくは、前記記憶モジュールは、さらに、所定のチャネル品質情報選択数の閾値nを記憶し、
前記ユーザ選択サブモジュールは、さらに、前記記憶モジュールから所定のチャネル品質情報選択数の閾値nを読み取り、移動局によって報告された各チャネル品質情報から品質が最良となるn個のチャネル品質情報を選出し、選出された各チャネル品質情報に対応するユーザをそれぞれ1番目のスケジューリングユーザとして各組に入れ、各組のスケジューリングユーザを決定する処理を実行し、
前記スケジューリングモジュールは、各組のスケジューリングユーザが前記ユーザ選択サブモジュールによって決定された後に、各組の容量和をそれぞれ算出し、容量和が最大となる組を選定組とし、該選定組におけるスケジューリングユーザを今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザとする結果決定サブモジュールをさらに含む。
好ましくは、前記記憶モジュールは、さらに、所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値を記憶し、
前記装置は、
前記記憶モジュールから所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値を読み取り、スケジューリング対象ユーザ数が、読み取られたスケジューリング対象ユーザ数の閾値より小さい際、ゼロフォーシングモジュールに対して動作を開始するよう通知する制御モジュールと、
制御モジュールの通知で、各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してゼロフォーシング処理を行って、今回スケジューリングのプリコーディング行列および各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルを生成するゼロフォーシングモジュールとをさらに含む。
ここで、前記チャネル量子化モジュールおよびチャネル品質情報算出モジュールが移動局に存在し、前記スケジューリングモジュールおよびユニタリ行列決定モジュールが基地局に存在する。
上記の解決手段からわかるように、本発明はMIMOシステム性能を効果的に向上させることができる。
具体的に、本発明では、各移動局のユーザが、所定のコードブックから自局に最も合致する量子化チャネルを選択して量子化チャネルとし、該量子化チャネルに基づいて算出されたチャネル品質情報を、基地局が1番目のスケジューリングユーザを選択する基礎とする。基地局は、スケジューリング基準に最も適合するユーザを1番目のスケジューリングユーザとして選択する。そして、他の各スケジューリングユーザはいずれも1番目のスケジューリングユーザに対応するユニタリ行列の他の列ベクトルに合致する。ここからわかるように、ユーザ数が少なくても、本発明に係るマルチユーザスケジューリング過程中に、基地局側のユーザマッチング失敗を効果的に回避することができ、MIMOシステム性能を効果的に向上させることができる。一方、本発明に係るプリコーディング行列は直交分解法によって得られたものであり、1番目のスケジューリングユーザのCQIと該ユーザによって実際に取得されたSINRとは完全に同じである。スケジューリング対象ユーザが比較的に多い場合、他の各スケジューリングユーザがプリコーディング行列における列ベクトルによく合致することができると、これらのユーザに対して算出されたCQIもユーザによって実際に取得されたSINRと比較的に接近している。従って、ZFマルチユーザスケジューリングに比べても、本発明はMIMOシステム性能を効果的に向上させることができる。
また、本発明では、各移動局は量子化チャネルのチャネル品質情報のみを算出するだけでよいが、DFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングでは、コードブックにおける全てのプリコーディング行列に含まれる各プリコーディングベクトルに対応するSINRを算出する必要がある。従って、本発明によれば、移動局側の計算複雑度が大幅に低減されることができる。なお、本発明では、基地局側は1番目のスケジューリングユーザに対して得られたユニタリ行列に基づいて、他のスケジューリングユーザを決定するだけでよいが、ZFマルチユーザスケジューリングでは、走査の方法を用いて各可能なスケジューリングユーザ組合せに対してZF処理を行ってシステム容量を算出することをしないと、スケジューリングユーザおよびそのプリコーディング行列を最終的に決定することができない。ここからわかるように、ZFマルチユーザスケジューリングに比べて、本発明における基地局はより低い複雑度を持つ。
従来のDFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートである。 従来のZFEP方式に基づくマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートである。 本発明に係るマルチユーザスケジューリング方法の例示的なフローチャートである。 本発明に係るマルチユーザスケジューリング装置の例示的な構成図である。 本発明の実施例1に係るマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートである。 本発明の実施例1に係るマルチユーザスケジューリング装置の構成を示す図である。 本発明の実施例2に係るマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートである。 本発明の実施例1に係るマルチユーザスケジューリングとDFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングおよび2種類のZFマルチユーザスケジューリングとの性能比較のシミュレーション図である。 本発明の実施例2に係るマルチユーザスケジューリングとDFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングおよび2種類のZFマルチユーザスケジューリングとの性能比較のシミュレーション図である。 本発明に係るZFと直交分解法との間で切り替えるマルチユーザスケジューリングと、DFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングおよび2種類のZFマルチユーザスケジューリングとの性能比較のシミュレーション図である。
本発明の目的、解決手段をさらに明確にするために、以下、図面を参照して実施例を挙げながら、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明では、MIMOシステムにおけるマルチユーザスケジューリングを行う際、所定のスケジューリング基準に基づいて、1番目のスケジューリングユーザを選択し、1番目のスケジューリングユーザに対してプリコーディング行列を決定してから、該プリコーディング行列における列ベクトルに合致する他のスケジューリングユーザを選択する。
図3は、本発明に係るMIMOシステムにおけるマルチユーザスケジューリング方法の例示的なフローチャートを示す。図3を参照すると、該方法は下記のステップを含む。
ステップ301で、移動局は、所定のコードブックから自局に合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとし、該量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出して、基地局に報告する。
ステップ302で、基地局は、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択し、直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得る。
ステップ303で、ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとする。
図4は、本発明に係るMIMOシステムにおけるマルチユーザスケジューリング装置の例示的な構成図を示す。図4を参照すると、該装置は、所定のコードブックから、所在の移動局に合致する量子化チャネルを選択して、量子化チャネルとするチャネル量子化モジュールと、該量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出するチャネル品質情報算出モジュールと、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択し、ユニタリ行列決定モジュールによって提供されたユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとするスケジューリングモジュールと、直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得るユニタリ行列決定モジュールと、を含む。
本発明では、チャネル量子化モジュールおよびチャネル品質情報算出モジュールが移動局に存在し、スケジューリングモジュールおよびユニタリ決定モジュールが基地局に存在する。
上記のように、本発明では、各移動局のユーザはいずれも、所定のコードブックから自局に最も合致する量子化チャネルを選択して量子化チャネルとし、該量子化チャネルに基づいて算出されたチャネル品質情報を、基地局が1番目のスケジューリングユーザを選択する基礎とする。基地局は、スケジューリング基準に最も適合するユーザを1番目のスケジューリングユーザとして選択する。そして、他の各スケジューリングユーザはいずれも1番目のスケジューリングユーザに対応するユニタリ行列の他の列ベクトルに合致する。ここからわかるように、ユーザ数が少なくても、本発明に係るマルチユーザスケジューリング過程中に、基地局側のユーザマッチング失敗を効果的に回避することができ、MIMOシステム性能を効果的に向上させることができる。一方、本発明に係るプリコーディング行列は直交分解法によって得られたものであり、1番目のスケジューリングユーザのCQIと該ユーザによって実際に取得されたSINRとは完全に同じである。スケジューリング対象ユーザが比較的に多い場合、他の各スケジューリングユーザがプリコーディング行列における列ベクトルとよく合致することができると、これらのユーザに対して算出されたCQIもユーザによって実際に取得されたSINRと比較的に接近している。従って、ZFマルチユーザスケジューリングに比べても、本発明はMIMOシステム性能を効果的に向上させることができる。
また、本発明では、各移動局は量子化チャネルのチャネル品質情報のみを算出するだけでよいが、DFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングでは、コードブックにおける全てのプリコーディング行列に含まれる各プリコーディングベクトルに対応するSINRを算出する必要がある。従って、本発明によれば、移動局側の計算複雑度が大幅に低減されることができる。なお、本発明では、基地局側は1番目のスケジューリングユーザに対して得られたユニタリ行列に基づいて、他のスケジューリングユーザを決定するだけでよいが、ZFマルチユーザスケジューリングでは、走査の方法を用いて各可能なスケジューリングユーザ組合せに対してZF処理を行ってシステム容量を算出することをしないと、スケジューリングユーザおよびそのプリコーディング行列を最終的に決定することができない。ここからわかるように、ZFマルチユーザスケジューリングに比べて、本発明における基地局はより低い複雑度を持つ。
以下、本発明に係るマルチユーザスケジューリングを詳しく説明する。
本発明では、基地局がユーザスケジューリングを行う際に、固定ユーザ数の方式または可変ユーザ数の方式を用いるようにしてよい。そして、プリコーディング行列を生成する際に、ZF方式と本発明に係る1番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行う方式との間で切り替えるようにしてもよい。
(実施例1)
本実施例では、固定ユーザ数の方式を用いてマルチユーザスケジューリングを実現する。言い換えれば、本実施例では、2≦R≦Mを満たすスケジューリングユーザ数の閾値Rを予め設定し、ここで、Mは基地局の送信アンテナ数である。
図5は、本実施例に係るマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートを示す。図5を参照すると、該方法は下記のステップを含む。
ステップ501で、移動局のユーザは、自局のチャネル行列に基づいて、所定のコードブックから、自局に合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとする。
本実施例では、所定のコードブックが、Grassmannianコードブック、チャネルベクトル化コードブック、DFTに基づくコードブック、または最小ベクトル距離を最大化する他のコードブックであってよい。いずれのコードブックを用いても、該コードブックにはN個のベクトルが含まれ、各ベクトルの次元数はM×1であり、即ち、該コードブックはM×N次元の行列である。
本ステップでは、各移動局が1つのユーザに対応し、各移動局はチャネル推定処理で自局のチャネル行列を得て、コードブックから該チャネル行列に合致する量子化チャネルを選択して、該移動局のユーザに対する量子化チャネルとする。
ユーザkを例として、量子化チャネルを選択する条件は次式を満たす。
Figure 0005517719
ステップ502で、各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行い、直交分解結果に基づいて各ユーザのCQIを算出する。
本ステップの直交分解は、SVD分解またはQR分解であってよい。
SVD分解について、SVD分解して得られた左特異行列を取ってユーザのCQIを算出すると、本ステップでCQIを算出する処理は以下のステップを含む。
1、ユーザkの量子化チャネル(式(34))をSVD分解して、式(35)を得る。
Figure 0005517719
2、左特異行列(式(36))の1番目の列ベクトルをユーザkのプリコーディングベクトルとして、次式によってユーザkの線形検出時の検出ベクトルを算出する。
Figure 0005517719
3、ユーザの線形検出時の検出ベクトル、チャネル行列および左特異行列に基づいて、次式によって各ユーザのCQIを算出する。
Figure 0005517719
QR分解について、前述の左特異行列をQ行列に入れ替えるだけでよい。即ち、次式である。
Figure 0005517719
本ステップでは、量子化チャネル行列に対して直交分解を行う処理を予め実行して、直交分解結果を記憶しておくようにしてもよい。この場合、記憶されている直交分解結果から、各ユーザの量子化チャネルと同じであるベクトルに対応する直交分解結果を直接に取得することができる。
ステップ503で、移動局は、自局のユーザに対応する量子化チャネルインデックスおよびCQI値を、基地局へフィードバックする。
個のベクトルを含むコードブックにとって、本ステップでは、各移動局はlog2(Nt)ビットを使用して量子化チャネルインデックスindex_ukを伝送する必要がある。
ステップ504で、基地局は、受信された量子化チャネルインデックスに基づいて、所定のコードブックから各ユーザに対応する量子化チャネルを復元する。
ステップ505で、基地局は、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択して、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルを用いてユニタリ行列を決定して、今回スケジューリングのプリコーディング行列とする。
仮に、所定のスケジューリング基準はシステム容量を最大化する基準であるとすると、基地局は、チャネル品質が最良となる、即ち、CQI値が最大となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとする。所定のスケジューリング基準は優先度基準であるとすると、基地局は、優先度が最高となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとして選択する。もちろん、前述の2つの基準を組み合せて、CQIの最大値が複数のユーザに対応する場合、CQI値が最大となり、かつ優先度が最高となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとし、優先度が最高となるユーザ数が2以上である場合、優先度が最高となるユーザのうち、CQI値が最大となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとするようにしてよい。本実施例では、本分野の他の既知のスケジューリング基準を用いて1番目のスケジューリングユーザを決定するようにしてもよい。
1番目のスケジューリングユーザを選出した後に、該ユーザに対応する量子化チャネルに対して直交分解を行って、ユニタリ行列形式のプリコーディング行列を得る。具体的に、前述のステップ502でSVD分解を用いた場合、本ステップでは、1番目のスケジューリングユーザsch1に対応する量子化チャネル(式(37))をSVD分解して、得られた左特異行列(式(38))を今回スケジューリングにおける各スケジューリングユーザのプリコーディング行列とし、前述のステップ502でQR分解を用いた場合、本ステップでは、1番目のスケジューリングユーザsch1に対応する量子化チャネル(式(37))をQR分解して、得られた行列Qsch1を今回スケジューリングにおける各スケジューリングユーザのプリコーディング行列とする。上記の行列(式39)、行列Qともユニタリ行列である。
Figure 0005517719
このとき、ユニタリ行列形式のプリコーディング行列における1番目の列ベクトルを直接に1番目のスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとするようにしてもよい。
ステップ506で、選出されたスケジューリングユーザ数が所定のスケジューリングユーザ数の閾値に達したかどうかを判断し、選出されたスケジューリングユーザ数が所定のスケジューリングユーザ数の閾値に達した場合、本マルチユーザスケジューリングプロセスを終了し、そうでない場合、ステップ507を実行する。
既に選出されたスケジューリングユーザ数がスケジューリングユーザ数の閾値Rより小さい場合、スケジューリングユーザを決定するために、後続のステップを引き続き実行し、逆に、このときのスケジューリングユーザ数がRに等しくなる場合、スケジューリングユーザを選択する処理を継続しないようにしてよい。
ステップ507〜508で、ユニタリ行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとし、既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定して、現在のスケジューリングユーザとし、ステップ506に戻る。
ここで、現在の列ベクトルを選択する際に、順次の方式またはランダムの方式を用いるようにしてよい。順次の方式で、現在、r番目のスケジューリングユーザを選択しようとすると、ユニタリ行列におけるr番目の列ベクトルを現在の列ベクトルとする。ランダムの方式で、ユニタリ行列から、既に選出されたスケジューリングユーザに対応していない列ベクトルのうち、いずれか1つの列ベクトルを選択して現在の列ベクトルとするようにしてよい。
ここで、次式によって、現在のスケジューリングユーザを決定するようにしてよい。
Figure 0005517719
ここで、schrは現在のr番目のスケジューリングユーザを表し、かつr≦Rであり、Xは今回スケジューリングにおけるスケジューリング対象ユーザ総数であり、式(41)は現在のスケジューリングユーザの列ベクトルであり、式(42)はその前に既に選出された(r−1)個のスケジューリングユーザのうちのk番目のスケジューリングユーザの列ベクトルを表し、式(43)はj番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルを表す。
Figure 0005517719
上記の各ステップの処理を実行した後、本実施例では、計R個のスケジューリングユーザを選択して、各スケジューリングユーザに対応する列ベクトルを直接にプリコーディングベクトルとする。その後、基地局がスケジューリングを完了して、各スケジューリングユーザのデータストリームを、対応するプリコーディングベクトルでコーディングを行った後に、対応するスケジューリングユーザに送信するようにしてよい。また、基地局は、1番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルインデックスおよびスケジューリングユーザそれぞれのプリコーディングベクトルインデックスを、対応する移動局に送信する必要がある。
ここまで、本実施例に係るマルチユーザスケジューリングのプロセスを終了する。
図6は、本実施例に係るマルチユーザスケジューリング装置の構成を示す。図6を参照すると、該装置は、記憶モジュールと、チャネル量子化モジュールと、チャネル品質情報算出モジュールと、スケジューリングモジュールと、ユニタリ行列決定モジュールと、を含む。そして、スケジューリングモジュールは、ユーザ選択サブモジュールと、カウントサブモジュールと、を含む。言い換えれば、図6では、図4に加えて記憶モジュールが追加され、スケジューリングモジュールが細分化される。
具体的に、本実施例における記憶モジュールは、所定のコードブック、所定のスケジューリング基準および所定のスケジューリングユーザ数の閾値を記憶する。該記憶モジュールは、単独のネットワークエンティティとして存在してもよく、一部が移動局に存在し、他の部分が基地局に存在するようにしてもよい。
チャネル量子化モジュールは、記憶モジュールから所定のコードブックを読み取り、所在の移動局のチャネル行列に基づいて、読み取られたコードブックから、該移動局のユーザに合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとする。
チャネル品質情報算出モジュールは、チャネル量子化モジュールからの量子化チャネルに対して直交分解を行い、直交分解結果に基づいて、所在の移動局のユーザのCQIを算出して、量子化チャネルインデックスおよびCQI値を基地局へフィードバックする。前記コードブックにおける各ベクトルに対して直交分解を予め行った結果が記憶モジュールに記憶されている場合、該チャネル品質情報算出モジュールは、さらに、記憶モジュールに記憶されている直交分解結果から、各ユーザの量子化チャネルと同じであるベクトルに対応する直交分解結果を取得することができ、直交分解処理を実行する必要がない。
スケジューリングモジュールにおけるユーザ選択サブモジュールは、記憶モジュールから所定のコードブックを読み取り、基地局側のチャネル品質情報算出モジュールからの量子化チャネルインデックスに基づいて、読み取られたコードブックから各ユーザに対応する量子化チャネルを復元し、記憶モジュールから所定のスケジューリング基準を読み取り、該スケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選出し、カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザのカウントを開始するよう通知し、ユニタリ行列決定モジュールからのプリコーディング行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとし、既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを現在のスケジューリングユーザとし、カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザ数に1を加えるよう通知し、カウントサブモジュールから通知を受信した場合、スケジューリングユーザの選択を停止し、カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前述現在のスケジューリングユーザを選択する処理を引き続き行う。
スケジューリングモジュールにおけるカウントサブモジュールは、記憶モジュールから所定のスケジューリングユーザ数の閾値を読み取り、ユーザ選択サブモジュールの通知で、スケジューリングユーザをカウントし、スケジューリングユーザ数が、読み取られたスケジューリングユーザ数の閾値に達した際、ユーザ選択サブモジュールへ通知を送信する。
ユニタリ行列決定モジュールは、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルを用いて、今回スケジューリングのプリコーディング行列を決定する。
本実施例では、まず、1番目のスケジューリングユーザおよび今回スケジューリングのプリコーディング行列を決定してから、プリコーディング行列における列ベクトルから始めて、他のスケジューリングユーザを次第に検索する。このようにして、ユーザスケジューリングが完了した後、全てのスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルがいずれも該プリコーディング行列に存在し、かつ、該プリコーディング行列が、直交分解によって得られたユニタリ行列であるため、本実施例によれば、マルチユーザの場合のマッチング成功率を効果的に保証することができ、比較的に高いシステム性能を保証することができる。
また、本実施例では、各移動局はその量子化チャネルに対応する1つのCQIを算出するだけでよく、DFTマルチユーザスケジューリングにおいて各移動局は(M×L)個のSINRおよび線形検出ベクトルを算出することに比べて、本実施例によれば、移動局側の計算複雑度が大幅に低減され、特にコードブックが比較的に大きい場合では明らかである。基地局において、本実施例ではスケジューリングユーザを逐一に選択し、全てのユーザマッチングの走査をしなくても比較的に高いシステム容量を取得することができる。一方、ZFマルチユーザスケジューリングでは、全てのユーザ組合せの走査をしないと、最適なユーザマッチングを検索してスケジューリングユーザとすることができない。ここから分かるように、本実施例によれば、基地局の計算複雑度も効果的に低減されることができる。
また、本実施例では、基地局が1番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルインデックスおよびスケジューリングユーザそれぞれのプリコーディングベクトルインデックスを、対応する移動局に直接に送信し、移動局が自局のプリコーディングベクトルを自ら決定することでき、DRSの補助は一切必要ない。そのため、本実施例では基地局と移動局との間で情報量のやり取りが比較的に少なく、システムのオーバヘッドも比較的に低い。もちろん、本実施例ではDRSを用いて基地局と移動局との間で上記の情報を伝送するようにしてよい。
また、本実施例では、様々な方式を用いて現在のスケジューリングユーザを決定することができ、方式が柔軟であり、処理も容易になる。
本実施例のスケジューリング基準は、容量和(sumrate)を最大化する基準であってもよい。具体的に、CQI選択数の閾値nを予め設定し、ステップ505で、まず移動局から報告された全てのCQIを並べ替え、該CQI選択数の閾値に従って、数値が最大となるn個のCQIを選出し、各CQIに対応するユーザをそれぞれ1番目のスケジューリングユーザとして各組に入れる。例えば、CQIの最大値に対応するユーザを第1組の1番目のスケジューリングユーザとし、CQIの2番目に大きい値に対応するユーザを第2組の1番目のスケジューリングユーザとし、…、n番目に大きいCQI値に対応するユーザを第n組の1番目のスケジューリングユーザとするなどである。その後、各組に対して、前述のステップ505の方式でユニタリ行列形式のプリコーディング行列を決定してから、ステップ506から508の処理で各組のスケジューリングユーザをそれぞれ決定する。その後、各組に対応する容量和を算出し、容量和が最大となる組を選定組とし、該選定組におけるスケジューリングユーザを最終的に今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザとする。
この場合、スケジューリングモジュールにおけるユーザ選択サブモジュールは、さらに、記憶モジュールから所定のCQI選択数の閾値nを読み取り、移動局から報告された全てのCQIを並べ替え、該CQI選択数の閾値に従って、数値が最大となるn個のCQIを選出し、各CQIに対応するユーザをそれぞれ1番目のスケジューリングユーザとして各組に入れて、各組のスケジューリングユーザを決定する前述の処理を実行する。それに応じて、スケジューリングモジュールは、さらに、各組のスケジューリングユーザがスケジューリングモジュールによって決定された後に、各組に対応する容量和を算出し、容量和が最大となる組を選定組とし、該選定組におけるスケジューリングユーザを今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザとする結果決定サブモジュールを含む。
容量和を最大化する基準を用いてスケジューリングを行う場合、スケジューリングユーザからなる複数の組から、容量和が最大となる組を選出して今回スケジューリングのスケジューリングユーザ集合とする。このようなマルチユーザスケジューリングは、その前のシングル組マルチユーザスケジューリングに比べると、複雑度が増大するが、システム性能が大幅に向上することができる。
(実施例2)
本実施例では、可変ユーザ数の方式を用いてマルチユーザスケジューリングを実現する。言い換えれば、本実施例では、2≦R≦M(Mは基地局の送信アンテナ数)を満たすスケジューリングユーザ数の閾値Rを予め設定するが、現在のプリコーディングベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザが多重された後に、システム容量が高くなり、かつ既に決定されたスケジューリングユーザと該スケジューリング対象ユーザとの和がスケジューリングユーザ数の閾値Rを越えない場合、該スケジューリング対象ユーザをスケジューリングユーザとして多重する。
図7は、本実施例に係るマルチユーザスケジューリング方法のフローチャートを示す。図7を参照すると、該方法は下記のステップを含む。
ステップ701〜703で、移動局のユーザは、自局のチャネル行列に基づいて、所定のコードブックから自局に合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとする。各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行って、直交分解結果に基づいて各ユーザのCQIを算出する。移動局は、自局のユーザに対応する量子化チャネルインデックスおよびCQI値を基地局へフィードバックする。
ステップ704〜705で、基地局は、受信された量子化チャネルインデックスに基づいて、所定のコードブックから各ユーザに対応する量子化チャネルを復元する。基地局は、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択して、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルを用いてユニタリ行列を決定して、今回スケジューリングのプリコーディング行列とする。
上記の処理は実施例1のステップ501〜505と同様である。
ステップ706で、1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出する。
本実施例では、毎回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザ数は、システム容量を主要条件として、スケジューリングユーザ数の閾値を補助条件とするため、本ステップにおいて、1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出して、この後他のユーザを多重するかどうかを決定する基礎とする。
本ステップでは、次式によって1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出する。
Figure 0005517719
説明すべきところとして、移動局が自局のCQIを算出する際に、送信電力がR個のユーザに等電力に割り当てられることを仮定するため、1番目のスケジューリングユーザsch1のみにサービスを提供すると、送信電力の全てが該ユーザに多重されるとき取得可能なシステム容量を換算する必要がある。従って、ここで換算係数ηとlog2(R/1)によって換算する。
ステップ707で、選出されたスケジューリングユーザ数が所定のスケジューリングユーザ数の閾値に達したかどうかを判断し、選出されたスケジューリングユーザ数が所定のスケジューリングユーザ数の閾値に達した場合、本マルチユーザスケジューリングのプロセスを終了し、そうでない場合、ステップ708を実行する。
ステップ708〜709で、プリコーディング行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとし、既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する。
ここで、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する処理は、実施例1と同様である。言い換えれば、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザが選択されると、r番目のスケジューリングユーザとなるため、次式によって該スケジューリング対象ユーザを決定する。
Figure 0005517719
ここで、Xは今回スケジューリングにおけるスケジューリング対象ユーザ総数であり、式(44)は現在のスケジューリングユーザの列ベクトルであり、式(45)はその前に既に選出された(r−1)個のスケジューリングユーザのうちk番目のスケジューリングユーザの列ベクトルを表す。
Figure 0005517719
ステップ710で、既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在のプリコーディングベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出する。
本ステップでは、例えば、次式によってこのときのシステム容量を算出するようにしてよい。
Figure 0005517719
ステップ711〜712で、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量が、該スケジューリング対象ユーザを多重しない場合のシステム容量より高くなるかどうかを判断し、高くなる場合、該スケジューリング対象ユーザを現在のスケジューリングユーザとして選択して、ステップ707に戻り、そうでない場合、本マルチユーザスケジューリングのプロセスを終了する。
現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量が高くならない場合、即ちC≦Cr−1である場合、該スケジューリング対象ユーザをスケジューリングユーザとして選択することがないので、今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザの総数は(r−1)となる。
実施例1と類似して、上記の処理を完了した後に、本実施例では、基地局が、各スケジューリングユーザのデータストリームを、対応するプリコーディングベクトルでコーディングを行った後に、対応するスケジューリングユーザに送信して、1番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルインデックスおよびスケジューリングユーザそれぞれのプリコーディングベクトルインデックスを、対応する移動局に送信するようにしてもよい。
ここまで、本実施例に係るマルチユーザスケジューリングのプロセスを終了する。
本実施例においても、図6に示す構成を用いてマルチユーザスケジューリング装置を構築するようにしてよい。ただし、スケジューリングモジュールの処理は実施例1を基に少し変更を加えた。
具体的に、本実施例では、スケジューリングモジュールにおけるユーザ選択サブモジュールは、さらに、1番目のスケジューリングユーザを選出した後に、1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出する。カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在の列ベクトルを選択する処理、および現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する処理を実行する。既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出し、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量が、該スケジューリング対象ユーザを多重しない場合のシステム容量より高くなるかどうかを判断し、高くなる場合、該スケジューリング対象ユーザを現在のスケジューリングユーザとして選択し、前記カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザ数に1を加えるよう通知する処理を実行し、カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在の列ベクトルを選択する処理、および現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する処理を実行する。
本実施例においても、容量和を最大化する基準を用いてスケジューリングを行うようにしてよい。相違点は、本実施例で、各組の1番目のスケジューリングユーザおよび対応するユニタリ行列形式のプリコーディング行列を決定した後に、前述のステップ706から712の処理で各組のスケジューリングユーザをそれぞれ決定してから、容量和が最大となる組を選定組として、該選定組におけるスケジューリングユーザを最終的に今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザとすることにある。
それに応じて、このとき、本実施例では、スケジューリングモジュールにおけるユーザ選択サブモジュールの追加機能が実施例1と同様であり、そして、該スケジューリングモジュールにも、実施例1と同様である結果決定サブモジュールを追加する必要がある。
実施例1の様々なメリットの以外に、本実施例では、システム容量を根本の出発点として可変数のスケジューリングユーザを選出するため、本実施例の解決手段がもっと柔軟になる。
上記の解決手段では、基地局が、直交分解して得られたユニタリ行列を直接に今回スケジューリングのプリコーディング行列とする。即ち、該プリコーディング行列は次式になる。
Figure 0005517719
しかし、本発明では、基地局がプリコーディング行列を決定するとき、ZF方式と1番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行う方式との間で切り替えるようにしてもよい。
具体的に、基地局は、スケジューリング対象ユーザ数が所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値より小さい場合、さらに、実施例1のステップ501から508の処理で固定数のスケジューリングユーザを決定した後に、ZF方式で、決定されたスケジューリングユーザに対して最終的なプリコーディング行列を生成するようにしてよい。
式(46)によって、各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してZF処理を行って、ZF方式でのプリコーディング行列を生成し、その後、行列Wにおける列ベクトルを対応ユーザのプリコーディングベクトルとするようにしてもよい。ここで、Wは今回スケジューリングのプリコーディング行列であり、式(47)であり、式(48)はi番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルであり、Kは今回スケジューリングのスケジューリングユーザ数であり、かつ1≦i≦Kである。
Figure 0005517719
該切替方法において、図6のマルチユーザスケジューリング装置に制御モジュールとZFモジュールとを追加するようにしてよい。制御モジュールは、記憶モジュールから所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値を読み取り、スケジューリング対象ユーザ数が、読み取られたスケジューリング対象ユーザ数の閾値より小さい際、ZFモジュールに対して動作を開始するよう通知する。ZFモジュールは、制御モジュールの通知で、各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してゼロフォーシング処理を行って、今回スケジューリングのプリコーディング行列および各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルを生成する。それに応じて、記憶モジュールには、所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値も記憶する必要がある。
このような切替方法では、スケジューリング対象ユーザ数が比較的に少ない場合、ZF方式で得られた行列をプリコーディング行列とすると、システムの比較的よい性能を保証することができる。スケジューリング対象ユーザ数が比較的に多い場合、上記の実施例1または実施例2の処理によって、複雑度が比較的に低くなると共に、システム性能を保証することができる。
図8は、本発明の実施例1に係るマルチユーザスケジューリングとDFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングおよび2種類のZFマルチユーザスケジューリングとの性能比較のシミュレーション図を示す。図8において、送信アンテナ数は4であり、各移動局のユーザは1本の受信アンテナを備え、Grassmannianコードブックおよび4ビットを用いてプリコーディングベクトルインデックスをフィードバックし、スケジューリングユーザ数の閾値は2である。図8からわかるように、四角印の線はDFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングを表し、星印の線はZFEPマルチユーザスケジューリングを表し、菱形印の線はZF−SVDマルチユーザスケジューリングを表し、丸印の線は本発明の実施例1に係るマルチユーザスケジューリングを表す。スケジューリング対象ユーザ数が比較的に多い場合、例えば、スケジューリング対象ユーザが10個ある場合、本発明の実施例1の平均システム性能が他の3種類のマルチユーザスケジューリングより優れている。
図9は、本発明の実施例2に係るマルチユーザスケジューリングとDFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングおよび2種類のZFマルチユーザスケジューリングとの性能比較のシミュレーション図を示す。図9のシミュレーションの条件および線は図8に類似するが、相違点として、図9において、可変ユーザ数方式を用い、丸印の線は本発明の実施例2に係るマルチユーザスケジューリングを表す。図9からわかるように、スケジューリング対象ユーザ数が8になるときから、本発明の実施例2の平均システム性能が他の3種類のマルチユーザスケジューリングより優れている。
図10は、本発明に係るZFと直交分解法との間で切り替えるマルチユーザスケジューリングと、DFTコードブックに基づくマルチユーザスケジューリングおよび2種類のZFマルチユーザスケジューリングとの性能比較のシミュレーション図を示す。図10のシミュレーションの条件および線は図8に類似するが、相違点として、図10における丸印の線は、本発明の切替方式でのマルチユーザスケジューリングを表す。図10からわかるように、スケジューリング対象ユーザ数が4になるときから、本発明の平均システム性能が他の3種類のマルチユーザスケジューリングより優れている。
上記は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の精神と原則内で行われる種々の修正、均等置換え、改善などは全て本発明の保護範囲内に含まれるべきである。

Claims (32)

  1. 多入力多出力システムにおけるマルチユーザスケジューリング方法であって、
    各移動局が、所定のコードブックから自局に合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとし、該量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出して、基地局に報告し、
    基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択し、直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得、
    前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとする、
    ことを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記各移動局が、所定のコードブックから自局に合致する最適なベクトルを選択して量子化チャネルとすることは、
    前記各移動局が、チャネル推定処理によって自局のチャネル行列を得、コードブックから該チャネル行列に合致する最適なベクトルを選択して、当該ベクトルを該ユーザに対する量子化チャネルとする、
    ことを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記コードブックから該チャネル行列に合致する最適なベクトルを選択して、当該ベクトルを該ユーザに対する量子化チャネルとすることは、次式によって前記量子化チャネルを決定することを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
    Figure 0005517719
  4. 前記該量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出することは、
    各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出する、
    ことを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出することは、式(49)または式(50)によって、前記チャネル品質情報を算出することを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
    Figure 0005517719
  6. 前記コードブックにおける各ベクトルに対して直交分解を予め行って、直交分解結果を記憶することをさらに含み、
    前記各ユーザの量子化チャネルに対して直交分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出する前に、記憶されている直交分解結果から、前記各ユーザの量子化チャネルと同じであるベクトルに対応する直交分解結果を取得することをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 前記基地局に報告することは、移動局から自局に対応する量子化チャネルインデックスおよびチャネル品質情報を、基地局へフィードバックすることを含み、
    前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択する前に、基地局が、受信された量子化チャネルインデックスに基づいて前記所定のコードブックから各ユーザに対応する量子化チャネルを復元することをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択することは、チャネル品質が最良となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとし、または、優先度が最高となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとし、または、チャネル品質が最良となり、かつ優先度が最高となるユーザを1番目のスケジューリングユーザとすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択する前に、所定のチャネル品質情報選択数の閾値nに従って、移動局によって報告された各チャネル品質情報から品質が最良となるn個のチャネル品質情報を選出し、選出された各チャネル品質情報に対応するユーザをそれぞれ1番目のスケジューリングユーザとして各組に入れることをさらに含み、
    前記1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得ることは、各組の1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルから該組のユニタリ行列を得ることを含み、
    前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとすることは、各組のユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、該組の他のスケジューリングユーザとすることを含み、
    前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとした後に、各組の容量和をそれぞれ算出し、容量和が最大となる組を選定組とし、該選定組におけるスケジューリングユーザを今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザとすることをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得た後に、前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトルを前記1番目のスケジューリングユーザに対応する列ベクトルとすることをさらに含むことを特徴とする請求項1、8、9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとすることは、
    既に選出されたスケジューリングユーザ数が所定のスケジューリングユーザ数の閾値を超えたかどうかを判断し、所定のスケジューリングユーザ数の閾値を超えた場合、ステップC12を実行するステップC11と、
    前記ユニタリ行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとし、既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定して、現在のスケジューリングユーザとし、ステップC11に戻るステップC12と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記ユニタリ行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとすることは、前記合致するユーザが決定されていない列ベクトルのうち1つを順次に選択して、現在の列ベクトルとし、または、前記合致するユーザが決定されていない列ベクトルのうち1つをランダムに選択して、現在の列ベクトルとすることを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定して、現在のスケジューリングユーザとすることは、
    現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザが多重された後に、r番目のスケジューリングユーザschrであるとすれば、次式によって現在のスケジューリングユーザを決定することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
    Figure 0005517719
    ここで、r≦R、Rは前記所定のスケジューリングユーザ数の閾値であり、Xは今回スケジューリングにおけるスケジューリング対象ユーザ総数であり、式(51)は現在の列ベクトルであり、式(52)はその前に既に選出された(r−1)個のスケジューリングユーザにおけるk番目のスケジューリングユーザに対応する列ベクトルを表し、式(53)はj番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルを表す。
    Figure 0005517719
  14. 前記基地局が、所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択した後に、前記1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出して、前記ステップC11を実行することをさらに含み、
    ステップC12において前記現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定した後に、既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出し、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量が、該スケジューリング対象ユーザを多重しない場合のシステム容量より高くなる場合、前記現在のスケジューリングユーザとする処理を引き続き行うことをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項11〜13の何れか1項に記載の方法。
  15. 前記1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出することは、次式によって、前記1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出することを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
    Figure 0005517719
  16. 前記既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出することは、
    現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザが多重された後に、r番目のスケジューリングユーザschrであるとすれば、次式によって、前記現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出することを含む
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
    Figure 0005517719
  17. 前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとした後に、前記ユニタリ行列を今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザのプリコーディング行列とし、該ユニタリ行列における列ベクトルを該列ベクトルに合致するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとすることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. 前記ユニタリ行列を今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザのプリコーディング行列とし、該ユニタリ行列における列ベクトルを該列ベクトルに合致するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとする前に、
    スケジューリング対象ユーザ数が所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値より小さいかどうかを判断し、小さい場合、各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してゼロフォーシング処理を行って、今回スケジューリングのプリコーディング行列および各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルを生成し、小さくない場合、前記ユニタリ行列を今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザのプリコーディング行列とし、該ユニタリ行列における列ベクトルを該列ベクトルに合致するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとする処理を実行する、
    ことをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してゼロフォーシング処理を行って、今回スケジューリングのプリコーディング行列および各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルを生成することは、
    式(54)および式(55)によって、今回スケジューリングのプリコーディング行列Wを得、
    前記今回スケジューリングのプリコーディング行列Wにおける列ベクトルを、対応するスケジューリングユーザのプリコーディングベクトルとすることを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
    Figure 0005517719
  20. 前記ユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとした後に、
    基地局が、各スケジューリングユーザのデータストリームを、対応するプリコーディングベクトルでプリコーディングを行って、対応するスケジューリングユーザに送信し、
    基地局が、1番目のスケジューリングユーザの量子化チャネルインデックスおよびスケジューリングユーザそれぞれのプリコーディングベクトルインデックスを、対応する移動局に送信する、
    ことをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  21. 前記直交分解が特異値分解(SVD)またはQR分解であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. 前記所定のコードブックが、Grassmannianコードブック、チャネルベクトル化コードブック、離散フーリェ変換に基づくコードブック、または最小ベクトル距離を最大化する他のコードブックであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  23. 多入力多出力システムにおけるマルチユーザスケジューリング装置であって、
    所定のコードブックから、各移動局に合致する最適なベクトルを選択して、量子化チャネルとするチャネル量子化モジュールと、
    量子化チャネルに対応するチャネル品質情報を算出するチャネル品質情報算出モジュールと、
    所定のスケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選択し、ユニタリ行列決定モジュールによって提供されたユニタリ行列における1番目の列ベクトル以外の他の列ベクトルに合致するユーザを、他のスケジューリングユーザとするスケジューリングモジュールと、
    直交分解法によって、1番目のスケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからユニタリ行列を得るユニタリ行列決定モジュールと、
    を含むことを特徴とする装置。
  24. 所定のコードブック、所定のスケジューリング基準および所定のスケジューリングユーザ数の閾値を記憶する記憶モジュールをさらに含み、
    前記チャネル量子化モジュールは、さらに、前記記憶モジュールから所定のコードブックを読み取る、
    ことを特徴とする請求項23に記載の装置。
  25. 前記チャネル品質情報算出モジュールは、各ユーザの量子化チャネルに対して直行分解を行った結果を用いて、各ユーザのチャネル品質情報を算出することを特徴とする請求項24に記載の装置。
  26. 前記記憶モジュールは、さらに、前記コードブックにおける各ベクトルに対して直交分解を予め行って得られた直交分解結果を記憶し、
    前記チャネル品質情報算出モジュールは、さらに、記憶モジュールに記憶されている直交分解結果から、各ユーザの量子化チャネルと同じであるベクトルに対応する直交分解結果を取得する、
    ことを特徴とする請求項25に記載の装置。
  27. 前記チャネル品質情報算出モジュールは、さらに、量子化チャネルインデックスおよびチャネル品質情報を前記スケジューリングモジュールにフィードバックすることを特徴とする請求項23〜26の何れか1項に記載の装置。
  28. 前記スケジューリングモジュールは、
    前記記憶モジュールから所定のコードブックを読み取り、前記チャネル品質情報算出モジュールからの量子化チャネルインデックスに基づいて、読み取られたコードブックから各ユーザに対応する量子化チャネルを復元し、記憶モジュールから所定のスケジューリング基準を読み取り、該スケジューリング基準に基づいて、スケジューリング対象ユーザから1番目のスケジューリングユーザを選出し、カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザのカウントを開始するよう通知し、ユニタリ行列決定モジュールからのプリコーディング行列から、合致するユーザが決定されていない列ベクトルを1つ選択して、現在の列ベクトルとし、既に選出された全てのスケジューリングユーザに対応する列ベクトルに基づいて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを現在のスケジューリングユーザとし、カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザ数に1を加えるよう通知し、カウントサブモジュールから通知を受信した場合、スケジューリングユーザの選択を停止し、カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在のスケジューリングユーザを選択する処理を引き続き行うユーザ選択サブモジュールと、
    前記記憶モジュールから所定のスケジューリングユーザ数の閾値を読み取り、前記ユーザ選択サブモジュールの通知で、スケジューリングユーザをカウントし、スケジューリングユーザ数が、読み取られたスケジューリングユーザ数の閾値に達した際、ユーザ選択サブモジュールへ通知を送信するカウントサブモジュールと、
    を含むことを特徴とする請求項27に記載の装置。
  29. 前記ユーザ選択サブモジュールは、さらに、
    1番目のスケジューリングユーザを選出した後に、1番目のスケジューリングユーザのみを送信した場合のシステム容量を算出し、
    カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在の列ベクトルを選択する処理、および現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する処理を実行し、
    既に選択されたスケジューリングユーザに加えて、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量を算出し、現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを多重した場合のシステム容量が、該スケジューリング対象ユーザを多重しない場合のシステム容量より高くなる場合、該スケジューリング対象ユーザを現在のスケジューリングユーザとして選択し、前記カウントサブモジュールに対し、スケジューリングユーザ数に1を加えるよう通知する処理を実行し、カウントサブモジュールから通知を受信しなかった場合、前記現在の列ベクトルを選択する処理、および現在の列ベクトルに合致するスケジューリング対象ユーザを決定する処理を実行することを特徴とする請求項28に記載の装置。
  30. 前記記憶モジュールは、さらに、所定のチャネル品質情報選択数の閾値nを記憶し、
    前記ユーザ選択サブモジュールは、さらに、前記記憶モジュールから所定のチャネル品質情報選択数の閾値nを読み取り、移動局によって報告された各チャネル品質情報から品質が最良となるn個のチャネル品質情報を選出し、選出された各チャネル品質情報に対応するユーザをそれぞれ1番目のスケジューリングユーザとして各組に入れ、各組のスケジューリングユーザを決定する処理を実行し、
    前記スケジューリングモジュールは、各組のスケジューリングユーザが前記ユーザ選択サブモジュールによって決定された後に、各組の容量和をそれぞれ算出し、容量和が最大となる組を選定組とし、該選定組におけるスケジューリングユーザを今回スケジューリングにおけるスケジューリングユーザとする結果決定サブモジュールをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項28または請求項29に記載の装置。
  31. 前記記憶モジュールは、さらに、所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値を記憶し、
    前記装置は、
    前記記憶モジュールから所定のスケジューリング対象ユーザ数の閾値を読み取り、スケジューリング対象ユーザ数が、読み取られたスケジューリング対象ユーザ数の閾値より小さい際、ゼロフォーシングモジュールに対して動作を開始するよう通知する制御モジュールと、
    制御モジュールの通知で、各スケジューリングユーザに対応する量子化チャネルからなる行列に対してゼロフォーシング処理を行って、今回スケジューリングのプリコーディング行列および各スケジューリングユーザのプリコーディングベクトルを生成するゼロフォーシングモジュールとをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項26、27、28、29の何れか1項に記載の装置。
  32. 前記チャネル量子化モジュールおよびチャネル品質情報算出モジュールが移動局に存在し、前記スケジューリングモジュールおよびユニタリ行列決定モジュールが基地局に存在することを特徴とする請求項23項に記載の装置。
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