JP5514575B2 - モジュール用端子 - Google Patents

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Description

この発明は、二次電池モジュール等に対し電力を入出力するために組み込まれるモジュール用端子に関し、例えば電気自動車(ハイブリッドカーを含む)の二次電池を構成するために、複数個のモジュールを接続するモジュールに好適な端子に関する。
近年、環境保護意識の高まり等により、充電機能を有する二次電池を備えた低公害車に注目が集まっている。そのため、二次電池についても充電容量の増加等を目的とした研究開発が進み、例えば特許文献1に示すようなリチウムイオン二次電池モジュールが提案されている。
同文献において、二次電池モジュールを構成する二次電池セルは、正極及び負極(内部電極対)をセパレータを挟んで交互に積層するとともに、電解液を絶縁性の袋状外包体によって密封する構成をもって、充電されるエネルギーの高密度化を実現している。このように、二次電池モジュールは、二次電池セル(以下、積層電池セルともいう)を複数積み重ねて直列に接続することで、さらなる大容量化が図られている。
特開2004−111098号
さて、特許文献1のような複数の積層電池セルからなる二次電池モジュールは、積層電池セルに設けた端子に電気配線を固定するための雄ねじがねじ込まれる。このとき注意して雄ねじのねじ込み作業を行わないと、雄ねじの先端が積層電池セルの本体部分に衝突して同電池セルを破損させたり、積層電池セルの端子や電極に雄ねじの先端が接触して短絡したりするおそれがあった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、端子本体の雌ねじ部にねじ込まれる雄ねじが、積層電池セルの本体やその端子等と干渉するおそれのないモジュール用端子の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の積層電池セルを接続してなる組電池を内蔵するモジュールに対し、電力を入出力する端子として組み込まれるモジュール用端子であって、
金属板からなり、雄ねじと協働して電気配線を固定する端子部を有するとともに、前記組電池の電極へ電気的に接続される端子本体と、
前記端子本体に装着される絶縁性を有した干渉防止部材とを含み、
前記端子本体又は干渉防止部材に、前記雄ねじをねじ込む雌ねじ部を有し、当該雌ねじ部に螺合した前記雄ねじは、先端が前記組電池の端面と対向する位置に配置される構成となっており、
前記干渉防止部材は、前記雌ねじ部に螺合した雄ねじの先端と、前記組電池の端面との間に配置され、かつ、前記端子本体に着脱自在に装着される取付部と、前記雌ねじ部に螺合した雄ねじの先端と前記組電池の端面との間に配置される壁部と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の記載を前提として、
前記端子本体は、一端部が前記端子部を形成するとともに、当該端子部に前記雌ねじ部を有する構成であることを特徴とする。
さらに、請求項3の発明は、請求項2の記載を前提として、
前記端子本体には、平板状の装着領域が形成されており、
前記干渉防止部材の取付部は、平板状の基部と、この基部の底面と一定の間隔をおいて平行に配設されるとともに、一側縁で前記基部に連結され、弾力的に撓み可能なクリップ状の取付片と、で形成されており、
前記干渉防止部材は、前記基部と取付片とで前記端子本体の装着領域を挟み込んで、当該装着領域へ摺動自在に装着されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3の記載を前提として、
前記干渉防止部材の取付部は、前記基部と取付片の開口する他側縁から前記端子本体の装着領域に嵌め込まれ、且つ当該前記基部と取付片の他側縁には前記端子本体の装着領域の縁部に係合する外れ防止爪が形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3又は4の記載を前提として、
前記端子本体は、前記装着領域における他端部寄りの終端位置が屈曲形成されており、当該屈曲部が前記干渉防止部材の摺動範囲を規制するストッパを構成していることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項2乃至5のいずれか一項の記載を前提として、
前記干渉防止部材を、前記端子本体の雌ねじ部が形成された端子部方向へ付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする。
そして、請求項7の発明は、請求項2乃至6のいずれか一項の記載を前提として、
前記端子本体は、前記端子部から円筒状の膨出部を絞り成形し、当該膨出部の内周面に前記雌ねじ部を形成してあることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項1の記載を前提として、
前記干渉防止部材は、前記壁部と対向して前記雌ねじ部を有する構成であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8の記載を前提として、
前記雌ねじ部は、前記壁部と対向する部位に形成した雌ねじ保持部と、当該雌ねじ保持部に装着されるナット部材とを含む構成であることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9の記載を前提として、
前記モジュールは、前記組電池を収容するケーシングを含み、当該ケーシングには角筒状の延出部が形成してあり、
前記雌ねじ保持部は、前記角筒状の延出部に挿入配置され、前記雄ねじから受ける回転モーメントに対して前記延出部の内周面に当接して連れ回りを規制する構成となっていることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10の記載を前提として、
前記干渉防止部材は、左右両側面にそれぞれ側壁を有し、それら各側壁が、前記壁部及び雌ねじ保持部に連結されており、前記角筒状の延出部に挿入配置された状態で、前記雄ねじから受ける回転モーメントに対して前記延出部の内周面に当接して連れ回りを規制する構成となっていることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項10又は11の記載を前提として、更に次の(イ)乃至(ホ)の構成を備えたことを特徴とする。
(イ) 前記端子本体は、一端部が前記端子部を形成しており、かつ当該一端部以外の部位に前記干渉防止部材の装着領域が形成されている。
(ロ) 前記雌ねじ保持部は、前記端子本体の端子部と対向配置される正面壁部と、端子部の周囲を覆う周壁部とを有し、これら正面壁部と周壁部は互いに連結されている。
(ハ) 前記干渉防止部材は、前記取付部に、前記端子本体の装着領域へ弾性的に係合する係止爪を有し、
前記雌ねじ保持部は、前記周壁部の一部に、前記端子本体の端子部を前記正面壁部の対向位置へと導入案内する切欠き部が形成してあり、
前記切欠き部から前記端子本体の端子部を導き入れ、当該端子部を前記正面壁部の対向位置へ案内する過程で、前記係止爪が前記端子本体の装着領域へ弾性的に係合する構成となっている。
(ニ) 前記端子本体は、前記装着領域に位置決め孔を有し、
前記干渉防止部材は、この位置決め孔に差し込まれる位置決めピンを有しており、
前記切欠き部から前記端子本体の端子部を導き入れ、当該端子部を前記正面壁部の対向位置へ案内する過程で、前記位置決めピンが前記位置決め孔に差し込まれる構成となっている。
(ホ) 前記位置決めピンは、根元から先端に向かって先細りとなる角錐形状に形成されており、根元において各辺の頂部が前記位置決め孔の内周との当接状態を保つ寸法に設定してある。
請求項13の発明は、請求項1乃至12のいずれか一項の記載を前提として、
前記端子本体は、帯状の金属板を立体的に曲げ加工して形成してあり、中間部には当該金属板を捻りながら引き起こして直角方向へ延出させた捻り部を有していることを特徴とする。
上述した請求項1、2及び8の発明によれば、雌ねじ部に螺合した雄ねじの先端と、組電池の端面との間に干渉防止部材が介在することになる。このため、螺合した雄ねじの先端は干渉防止部材に当接するので、積層電池セルの本体やその端子等との干渉を回避することができる。しかも、干渉防止部材の取付部を端子本体へ装着するだけで、壁部を雌ねじ部に螺合した雄ねじの先端と前記組電池の端面との間に配置することができ、簡単な組み付け作業で、積層電池セルの本体やその端子等との干渉防止構造を形成することが可能となる。
請求項3の発明によれば、干渉防止部材の基部と取付片とで端子本体の装着領域を挟み込むだけで、簡単に干渉防止部材を端子本体へ装着することができる。しかも、干渉防止部材は、端子本体の装着領域に対して摺動自在となっているので、雄ねじ先端の突き出し長さが異なっても柔軟に対応することができる。
請求項4の発明によれば、干渉防止部材に形成した外れ防止爪が端子本体における装着領域の縁部に係合することで、干渉防止部材の意図しない脱落を防止できる。
請求項5の発明によれば、干渉防止部材の摺動範囲をストッパで規制することで、雄ねじから伝えられる押圧力をもって干渉防止部材が積層電池セルの本体やその端子等に当接して、それら積層電池セルやその端子等を破損してしまう危険を回避することができる。
請求項6の発明によれば、付勢手段をもって干渉防止部材を端子本体の端子部方向へ付勢しているので、当該干渉防止部材の端子部に形成した雌ねじ部にねじ込まれた雄ねじの先端に、当該付勢力をもって干渉部材が当接した状態となる。したがって、外部から振動を受けても、干渉防止部材のがたつきや意図しない自由な摺動を防止することができる。
請求項7の発明によれば、金属板からなる端子本体の一端部(端子部)に、簡単な機械加工をもって雌ねじ部を一体形成する構成としたので、端子本体の一端部にナット部材を溶着する等の構成に比べ部品点数が少なく、量産にも適している。
一方、請求項9の発明によれば、干渉防止部材に形成した雌ねじ保持部にナット部材を組み込むだけで雌ねじ部が構成されるため、容易に組立て作業を行うことができる。例えば、干渉防止部材を樹脂成形にて製作すれば、雌ねじ保持部を一体に成形でき、しかも端子部材のねじ切り加工やナット部材の溶着を必要としないため、製造工程の簡素化を図ることが可能である。
請求項10の発明によれば、雄ねじを雌ねじ部にねじ込む際に、雌ねじ保持部が、ケーシングの延出部内周面に当接して、干渉部材及びこれが装着される端子本体の連れ回りを規制するので、端子本体が移動して組電池の電極との間の電気的な接続状態を破断してしまうおそれがない。
請求項11の発明によれば、干渉防止部材に形成された側壁が、ケーシングの延出部内周面に当接して、干渉部材及びこれが装着される端子本体の連れ回りを規制するので、干渉防止部材が捩りモーメントの作用を受けることもなく、いっそう安定して端子本体と組電池の電極との間の電気的な接続状態を保持することができる。
請求項12の発明によれば、端子本体の端子部の周囲を、干渉防止部材の雌ねじ保持部に形成した周壁部が覆うので、端子部がケーシングの延出部内周面に当接することから生じる金属打音を防止することができる。
また、雌ねじ保持部に形成した切欠き部から端子本体の端子部を導き入れ、当該端子部を正面壁部の対向位置へ案内する組付け手順を実行するだけで、係止爪が端子本体の装着領域へ弾性的に係合するように導かれるので、係止爪を適正な姿勢で端子本体の装着領域へ係合させることができる。しかも、当該組付けの過程で、位置決めピンも位置決め孔へ適正な姿勢で差し込まれる。したがって、係止爪や位置決めピンに過大な応力が作用してそれらを破損させてしまうおそれがない。
請求項13の発明によれば、帯状の金属板を曲げ加工して端子本体を形成するため、打抜加工に比べて材料の無駄が少なく、材料歩留りが良好で材料費を安価に抑えることが可能となる。
以上説明したように、本発明のモジュール用端子によれば、雌ねじ部にねじ込まれる雄ねじが、積層電池セルの本体やその端子等と干渉するおそれがなく、それら積層電池セル本体やその端子等の破損防止と、積層電池セルの短絡防止に顕著な効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子を備えたモジュールと、同モジュールによって構成される二次電池を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子を備えたモジュールの外観を示す斜視図である。 図2に示すモジュールの内部構成を示す斜視図である。 図2に示すモジュールの内部に収納された積層電池セルの電気的接続関係を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子の全体構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子の投影図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュールの端子本体を示す斜視図及び投影図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュールの干渉防止部材を示す斜視図及び投影図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子に対し、雄ねじを螺合する動作を順次示した側面断面図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子と雄ねじの螺合状態を示す部分斜視図である。 (a)はモジュール用端子と雄ねじの螺合状態を示す側面断面図、(b)は干渉防止部材がない場合を例示する側面断面図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子の変形例を示す斜視図及び投影図である。 本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子の他の変形例を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るモジュール用端子を備えたモジュールの外観を示す斜視図である。 図14に示すモジュールの内部構成を示す分解斜視図である。 図14に示すモジュールに収納された積層電池セルとモジュール用端子の電気的接続関係を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態において、モジュールに組み込まれる三種類のモジュール用端子を示すであり、(a)(b)は電力入出力用のモジュール用端子の一つをそれぞれ別の方向から見た斜視図、(c)(d)は中間電圧測定用のモジュール用端子をそれぞれ別の方向から見た斜視図、(e)(f)は電力入出力用のモジュール用端子の他の一つをそれぞれ別の方向から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るモジュール用端子を示す分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る端子本体の構成を説明するための図で、(a)は加工前の金属板(材料)を示す平面図、(b)は端子本体の斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る干渉防止部材の構成を説明するための図で、(a)は干渉防止部材の斜視図、(b)は干渉防止部材を端子本体に組み付けた状態を示す斜視図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1乃至図13は、本発明の第1実施形態に係るモジュール用端子を説明するための図である。
本実施形態のモジュール用端子1は、複数の積層電池セル2を接続してなる組電池3を内蔵するモジュール4に対し、電力を入出力する端子として組み込まれる。このモジュール4は、例えば電気自動車に搭載する二次電池100として利用される。
図1は、本実施形態に係るモジュール用端子を備えたモジュールと、同モジュールによって構成される二次電池を示す分解斜視図である。
電気自動車に搭載される二次電池100は、例えば図1に示すように、モジュール4を横方向に複数個並べて、隣り合うモジュール4同士を直列接続することで組み立てられる。この接続において、モジュール用端子1にはバスバー6の導電板6aを介して雄ねじ5が螺合される。バスバー6は、モジュール4を直列接続するように導電板6aを予め配列してあり、雄ねじ5を螺合するだけで二次電池100を構成することが可能となっている。二次電池100は、直列接続した複数のモジュール4によって大容量化され、電気自動車に好適な電力供給源となる。
なお、このモジュール4は、電気自動車の二次電池100への適用に限定されるものではなく、例えばUPS(無停電電源装置)用、電力のロードレベリング用等にも適用可能なことは勿論である。
図2は、本実施形態に係るモジュール用端子を備えたモジュールの外観を示す斜視図であり、図3は、図2の内部構成を示す斜視図である。
図2及び図3に示すように、モジュール4は、複数の積層電池セル2を接続して構成された組電池3と、この組電池3を外装するケーシング30と、組電池3の電力入出力用に組み込まれるモジュール用端子1と、を含む構成である。
組電池3を構成する積層電池セル2は、エネルギー密度及び密封性が高いリチウムイオン電池を適用している。本実施形態のリチウムイオン電池は、内部電極対、セパレータ、及び電解液(ともに図示せず)が平面長方形状で可撓性の袋状外包体2aによって密封されたシート状の電池である。このリチウムイオン電池の内部構造及び原理については周知であるため、その詳細な説明については省略する。袋状外包体2aは、熱可塑性樹脂製の内層面と、金属箔製の中間層と、絶縁樹脂製の外面層と、を備えるラミネートフィルムで形成されている。積層電池セル2は、この袋状外包体2aに密封されるため、包体の外部に延出する正極端子2b、負極端子2c以外は電気絶縁性が確保されることになる。
図3に示すように、組電池3は、上記の積層電池セル2を複数層(本実施形態では三層)積み重ねるとともに、複数列(本実施形態では二列)並べて構成される。複数の積層電池セル2は、例えば図4に示すように、正極端子2bと負極端子2cが導電部材3aを介して電気的に接続される。これにより組電池3は、積層電池セル2が直列接続された回路構成となって形成される。モジュール用端子1は、この組電池3の両電極を構成する末端側の積層電池セル2に対し、電力を入出力する端子構造として組み込まれる。
なお組電池3を、例えば二列、二層の積層電池セル2を接続して構成する場合は、特許文献1の図4に示されるように正極端子2bと負極端子2cを電気的に接続することができる。また、積層電池セル2の各端子間の接続方法についても、同文献の図5、図6に示される方法を採用することができる。
ケーシング30は、図2に示すように、モジュール4の外観部分を構成する。上記の組電池3はこのケーシング30内に収容される。ケーシング30は、直方形状に形成された筒体31と、この筒体31の両端部に装着される蓋体32とを含む。筒体31は、例えば直方形状を保持し得るだけの強度、及びモジュール4の軽量化等を勘案して、アルミニウム合金を用いて形成することができる。一方、蓋体32は、電気絶縁性を有する合成樹脂からなり、組電池3を構成する各積層電池セル2の正極端子2b、負極端子2c間を確実に絶縁できる収容空間(図示せず)が形成されている。この蓋体32により、例えば電気自動車に二次電池100を搭載し、走行時の振動や衝突時の衝撃等が作用した場合でも、各積層電池セル2の端子間の接触を阻止することができる。
図5は、本実施形態に係るモジュール用端子の全体構成を示す斜視図であり、図6は、同じくモジュール用端子の投影図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。また、図7は、モジュールの端子本体を示す斜視図及び投影図、図8は、モジュールの干渉防止部材を示す斜視図及び投影図である。
図5乃至図8に示すように、モジュール用端子1は、端子本体10と、干渉防止部材20と、を含む構成である。
端子本体10は、銅製の金属板により形成され、導電性及び可塑性等を有する構造となっている。端子本体10は、金属板を図7に示すような段付き形状に折曲げ加工して成形されている。この端子本体10は、一端部を略直角に折り曲げて形成された端子部12と、平端面に形成された他端部11と、この他端部から屈曲部16を介して端子部12の根元まで延在する平板状の装着領域13とを有している。
端子本体10の他端部11は、組電池3を構成する末端側の積層電池セル2に挿入されて、袋状外包体2a内の内部電極対に接続される。これにより、モジュール用端子1は、組電池3に対し電力を入出力する端子として電気的に導通する。
装着領域13は、組電池3に接続される他端部11に対し、組電池3の端面から延出する。この装着領域13には、後述するように干渉防止部材20が装着される。
一端部は、雄ねじ5と協働して電気配線を固定する端子部12を構成している。この端子部12は、略正方形の平板状に形成されており、その中央部分には膨出部14が形成されている。膨出部14は、端子部12を円筒状に絞り成形してなり、その内周面には雌ねじ部15が形成されている。このように端子本体10の他端部を絞り成形し、且つその内周面をねじ切りするだけで、雌ねじ部15を一体成形している。雌ねじ部15の先端開口面は、組電池3と対向している。この雌ねじ部15には、基端側の開口から雄ねじ5がねじ込まれる。
一方、干渉防止部材20は、図8に示すように、絶縁性を有する合成樹脂材を用いた樹脂成形品であり、取付部21と壁部22が一体成形されている。取付部21は、平板状の基部21aと、この基部21aの底面と一定の間隔をおいて平行に配設された取付片21bとで形成されている。基部21aと取付片21bとは、一側縁で連結されて全体が略U字状に形成されている。そして、取付片21bは、弾力的に撓み可能なクリップ状となっている。取付部21の基部21aと取付片21bには、他側縁(連結された縁部と反対の側縁)に、それぞれ外れ防止爪27が形成されている。
干渉防止部材20は、基部21aと取付片21bとで装着領域13を挟み込むことで、端子本体10へ摺動自在に装着される。このとき、外れ防止爪27が端子本体10における装着領域13の縁部に係合し、干渉防止部材20の意図しない脱落を防止する。一方、干渉防止部材20は、取付片21bを撓ませて基部21aとの間隔を広げ、端子本体10に対する外れ防止爪27の係合を解除するだけで、装着領域13から容易に取り外すことも可能となっている。このように、干渉防止部材20は、単純な構造で着脱自在となっており、端子本体10へ簡単に組み付けることができ、作業性がよい。
また、取付片21bには、基部21aと対向する面に、リブ23が形成してある。このリブ23は、取付片21bを撓ませてその弾性力を強め、基部21aと取付部21の装着領域13との間の摩擦力を向上させる。これによって、干渉防止部材20が装着領域13上を自由に移動することを防止している。
壁部22は、上記取付部21の後側端部から直交方向に突き出すとともに、平板状に形成されている。壁部22には、両側部に支持壁24が一体形成されており、前後方向からの押圧に対する剛性が補強されている(図8参照)。この支持壁24には、後述する雄ねじ5の螺合時及び螺合状態において、雄ねじ5の先端面が対向することとなる。
次に、本実施形態のモジュール用端子1の組み立て方法について説明する。
端子本体10は、積層電池セル2の製造工程において、予め積層電池セル2に他端部11が挿入され、電気的に接続される。モジュール用端子1は、この積層電池セル2から延出した端子本体10に干渉防止部材20を装着することによって組み立てられる。具体的には、図6に示すように、壁部22が、端子部12に対向し、且つ積層電池セル2寄りに位置するように、干渉防止部材20の姿勢を合わせて、取付部21を装着領域13に挟み込む。これにより干渉防止部材20は、取付部21が装着領域13上を摺動自在となって装着される(図6(c)参照)。
このモジュール用端子1の組み立て状態では、壁部22が積層電池セル2寄りに位置することで、干渉防止部材20の充分な移動区間が確保される。
ここで、端子本体10は、装着領域13における他端部11寄りの終端位置が屈曲形成されており、当該屈曲部16が干渉防止部材20の摺動範囲を規制するストッパを構成している。これにより取付部21は、端子部12と屈曲部16との間(すなわち装着領域13上)で摺動自在となる。
また、組み立て状態では、干渉防止部材20の壁部22が、端子部12から延在する膨出部14の端縁に、平行な姿勢で対向することになる。これにより壁部22は、膨出部14内周面の雌ねじ部15と組電池3の端面との間に隔壁として介在することとなる。
このようにして組み立てられたモジュール用端子1は、組電池3をケーシング30に収容する際に、ケーシング30の蓋体32に係合固定される。ケーシング30は、図2に示したように、蓋体32の側面の所定位置に角筒状の延出部33が一対形成されており、この延出部33の内部に形成された挿入孔34内に、モジュール用端子1が挿入される。
既述したように、端子本体10は端子部12が略正方形状に形成されている。また干渉防止部材20も、取付部21の取付片及び支持壁24等によって正面が角状部分を含む形状となっている。したがって、図2に示すように、角孔状の挿入孔34にモジュール用端子1が挿入されると、挿入孔34の内周面と、端子部12及び干渉防止部材20が嵌り合い、モジュール用端子1を回転停止状態として配設することができる。このようにモジュール用端子1が回転停止状態となることで、雌ねじ部15に対する雄ねじ5の螺合作業をより効率的に実施できるようになる。
以上のように組み立てられることでモジュール4は、モジュール用端子1を備えた構成として完成する。
図9は、本実施形態に係るモジュール用端子に対し雄ねじを螺合する動作を順次示した側面断面図である。次に、同図を参照して、モジュール用端子1に雄ねじ5を螺合する際の動作及び作用について説明する。
上述した構成のモジュール4をバスバー6へ接続するときは、バスバー6の導電板6aと端子部12とを重ね合わせて、導電板6aのねじ孔と端子部12の雌ねじ部15を一致させ、ここに雄ねじ5を挿入して螺合する(図9(a)参照)。
この状態で雄ねじ5を螺合していくと、先端面が干渉防止部材20の壁部22に当接する(図9(b)参照)。このとき円筒状の膨出部14は雄ねじ5の挿入方向を案内して、効果的に雄ねじ5を壁部22に当接させることができる。
さらに、雄ねじ5を螺合すると、雄ねじ5の先端面によって壁部22が押圧される。ここでモジュール用端子1は、雄ねじ5の挿入方向と、装着領域13の延在方向が同一方向となっているため、壁部22の押圧に並行して取付部21をスムーズに移動させることができる。
取付部21は、雄ねじ5の挿入に応じて必要量だけ積層電池セル2側に押されて移動することになり、雄ねじ5が導電板6aとモジュール用端子1を完全に締結した状態において、この移動も停止する(図9(c)参照)。モジュール用端子1に雄ねじ5を締結した状態では、壁部22が雄ねじ5と当接した位置にあり、モジュール4内の組電池3側の空間を充分に確保することができる。よって、例えば、この空間が最小限となるように設計すれば、モジュール4自体の小型化を図ることも可能となる。
また、干渉防止部材20が装着領域13に対して摺動自在となっているので、雄ねじ5先端の突き出し長さが異なっても柔軟に対応することができ、汎用性にも優れている。
図10は、本実施形態に係るモジュール用端子と雄ねじの螺合状態を示す部分斜視図であり、図11(a)は、同状態を示す側面断面図、図11(b)は干渉防止部材がない場合を例示する側面断面図である。
図10及び図11(a)に示すように、モジュール用端子1は、雄ねじ5を締結した状態において、干渉防止部材20の壁部22が、雄ねじ5の先端と組電池3の端面との間に介在することとなる。すなわち壁部22は、雌ねじ部15に螺合した雄ねじ5が、組電池3として接続する積層電池セル2の正極端子2bや負極端子2c(及び導電部材3aを含む)に干渉することを防止する。
ここで、例えば図11(b)に示すように、干渉防止部材20がない場合、雌ねじ部15に螺合した雄ねじ5は、端子本体10の端子部12を貫通して先端が組電池3の端面と対向する位置に配置される。この状態において、モジュール4に振動や衝撃が加えられると、組電池3として接続した積層電池セル2を移動させ、積層電池セル2の各端子2b、2c(及び導電部材3aを含む)が雄ねじ5の先端に干渉するおそれがあった。このように雄ねじ5が干渉した場合、複数の積層電池セル2を直列接続した回路構成の一部を短絡させてしまう。この短絡が生じると、モジュール4は、供給電圧が低下し、電池としてのエネルギー密度が不安定となる。また短絡によって、モジュール4が発熱や発火等を引き起こすおそれもあった。
しかし、図11(a)のように、雄ねじ5の先端と組電池3の端面との間に壁部22を介在させれば、積層電池セル2の各端子2b、2c(及び導電部材3aを含む)と、雄ねじ5との干渉を容易に防止することができる。これにより積層電池セル2間の接続に短絡を生じさせることがなく、モジュール4のエネルギー密度を容易に安定化させることができる。さらに、雄ねじ5の干渉によって生じる積層電池セル2や各端子2b、2c(及び導電部材3aを含む)等への破損も防止することができる。
〔変形例1〕
図12は、本実施形態に係るモジュール用端子の変形例を示す斜視図及び投影図である。
モジュール用端子1は、干渉防止部材20を樹脂成形する際に、取付部21に弾性片(付勢手段)25を一体成形することができる(図12(c)、(d)参照)。この弾性片25は、取付部21を積層電池セル2側に移動することで、その先端部が端子本体10の屈曲部16に当接して弾性的に撓むことになる。その結果、取付部21の移動方向とは反対方向(端子部12方向)に付勢力が作用し、干渉防止部材20を弾性的に押し返すことができる。よって、図12(e)に示すように、モジュール用端子1の雌ねじ部15に雄ねじ5を螺合した状態では、壁部22が雄ねじ5の先端に付勢力をもって当接した状態となる。したがって、外部から振動を受けても、干渉防止部材20のがたつきや意図しない自由な摺動を防止することができる。
また、図12(a)(b)に示すように、モジュール用端子1は、突出する壁部22の周縁から取付部21の基部21aと平行に延出する側壁26を備えた構成としてもよい。干渉防止部材20が端子部12側に位置した状態では、雌ねじ部15がこの壁部22と側壁26によって作られる空間内に挿入される(図12(d)参照)。これにより、雄ねじ5を螺合する前の挿入孔34内は、干渉防止部材20の壁部22と側壁26によって閉塞状態となり、雌ねじ部15からモジュール4内に、ゴミや埃が入り込むことを防ぐことができる。
しかも、側壁26は、端子本体10の端子部12とともに、図2に示した蓋体32の挿入孔34内に配置され、その内周面(周囲に設けた延出部33の内壁)によって回転が阻止される。すなわち、雄ねじ5が雌ねじ部15にねじ込まれたとき、雄ねじ5の回転力が端子本体10を介して干渉防止部材20に伝えられる。この回転力を、側壁26と端子本体10の端子部12がそれぞれ挿入孔34(図2参照)の内周面に当接することで受け止め、端子本体10及び干渉防止部材20の回り止めとして機能する。
〔変形例2〕
図13は、本実施形態に係るモジュール用端子の他の変形例を示す斜視図である。
図13に示すように、干渉防止部材20は、端子本体10の装着領域13の板厚に応じた腕部28が、基部21aの両端部から延出する形状とすることもできる。各腕部28の先端には装着領域13の縁部に係合する外れ防止爪27が設けてあり、各腕部28を装着領域13に挟み込むことで、干渉防止部材20を端子本体10に容易に装着することができる。
すなわち、干渉防止部材20は、雄ねじ5の先端と組電池3の端面の間に介在して雄ねじ5の干渉を防止できればよく、取付部21及び壁部22の形状等は適宜設計することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図14乃至図20は、本発明の第2実施形態に係るモジュール用端子を説明するための図である。なお、先に説明した第1実施形態と同一部分又は相当する部分には同一符号を付し、その部分の詳細な説明は省略することもある。
図14は、本実施形態に係るモジュール用端子を備えたモジュールの外観を示す斜視図であり、図15は、図14に示すモジュールの内部構成を示す斜視図である。また、図16は、図14に示すモジュールに収納された積層電池セルとモジュール用端子の電気的接続関係を示す分解斜視図である。
図14に示すように、本実施形態のモジュール用端子1も、先の第1実施形態のものと同じく複数の積層電池セル2を接続してなる組電池3を内蔵するモジュール4に対し、電力を入出力する端子として組み込まれる。
図14及び図15に示すように、モジュール4は、複数の積層電池セル2を接続して構成された組電池3と、この組電池3を外装するケーシング30と、組電池3の電力入出力用に組み込まれるモジュール用端子1と、を含む構成である。なお、組電池3を構成する積層電池セル2の構成については、第1実施形態において既述したとおりである。
図15に示すように、組電池3は、上記の積層電池セル2を複数層(本実施形態では四層)積み重ねるとともに、複数列(図示していないが、本実施形態でも第1実施形態のものと同様に二列)並べて構成される。また、図には示されていないが、同一平板上に並べて設けられた各積層電池セル2は、先の第1実施形態のものと同様、後端部において導電部材3aにより正極端子2bと負極端子2cが電気的に接続される(図4参照)。
一方、前端部側では、図16に示すように、下から二枚、上から二枚の積層された各積層電池セル2の正極端子2bと負極端子2cが、モジュール用端子1によってそれぞれ電気的に接続される。また、本実施形態のモジュール4は、組電池3の中間電圧測定用のモジュール用端子(図16の1A)を備えている。このモジュール用端子1Aは、四層に積層された四枚の積層電池セル2の電極端子(正極端子2b又は負極端子2c)と、電気的に接続されている。
本実施形態では、電力入出力用に二つのモジュール用端子1(左右に配置)と、中間電圧測定用のモジュール用端子1(中央に配置)とがモジュール4に組み込まれる。
図17は、本実施形態においてモジュールに組み込まれる三種類のモジュール用端子を示すであり、(a)(b)は電力入出力用のモジュール用端子の一つをそれぞれ別の方向から見た斜視図、(c)(d)は中間電圧測定用のモジュール用端子をそれぞれ別の方向から見た斜視図、(e)(f)は電力入出力用のモジュール用端子の他の一つをそれぞれ別の方向から見た斜視図である。
同図に示すように、三種類のモジュール用端子1は、端子本体10の形状や干渉防止部材20の大きさや一部の形状がそれぞれ異なっている。しかし、特徴となる構成は共通しているため、以下ではこれら三種類のモジュール用端子1のうちの一つを取り上げて詳細に説明するものとする。
図18乃至図20は、本実施形態に係るモジュール用端子を示す図で、図18は、分解斜視図、図19は、端子本体の構成を説明するための図、図20は、干渉防止部材の構成を説明するための斜視図である。
図18に示すように、本実施形態のモジュール用端子1も、端子本体10と、干渉防止部材20と、を含む構成である。
端子本体10は、図19(a)に示すような帯状をした銅製の金属板110を立体的に曲げ加工して形成してあり、中間部には金属板を捻りながら引き起こして直角方向へ延出させた捻り部111を有している。
本実施形態でも、端子本体10は、一端部を略直角に折り曲げて端子部12が形成してある(図19(b)参照)。この端子部12は、略正方形の平板状となっており、雄ねじ5と協働して電気配線を固定する。端子部12の略中央には、雄ねじ5を挿通するための透孔112が穿設してある。
さらに、端子部12の根元から一定の領域が平板状の装着領域13となっており、この装着領域13に干渉防止部材20が装着される。
また、本実施形態では、端子本体10の適所を折り曲げ加工して段状に形成してあり(図17参照)、それら段部113から連続する平坦面114が図16に示した積層電池セル2の電極端子2a又は2bと電気的に接続される。
干渉防止部材20は、絶縁性を有する合成樹脂材を用いた樹脂成形品であり、図18及び図20に示すように、壁部22と対向して雌ねじ部120が形成してある。この雌ねじ部120は、壁部22と対向する部位に形成した雌ねじ保持部121と、この雌ねじ保持部121に装着されるナット部材122とで構成される。
すなわち、雌ねじ保持部121は、壁部22と対向する正面壁部123を有し、この正面壁部123の中央部に、ナット部材の外形(すなわち、六角形状)と対応する内部形状をした嵌合凹部124が形成されている。ナット部材122は、この嵌合凹部124に圧入して装着される(図18参照)。また、正面壁部123には、このようにして嵌合凹部124に圧入されたナット部材122のねじ孔と対向する部位に透孔125が形成してある。
ナット部材122にねじ込まれ、透孔125を貫通した雄ねじ5の先端は、壁部22と対向することになる。
雌ねじ保持部121と壁部22は、左右両端縁がそれぞれ一対の側壁126、126によって連結されている。そして、これら側壁126、126の端縁(図18の下端縁)から係止爪127、127が延出している。これら係止爪127、127は、互いに対向しており、その間隔は端子本体10における装着領域13の幅に対応させてある。そして、これら係止爪127、127がそれぞれ装着領域13の両端縁へ弾性的に係合して、装着領域13の平坦面上に干渉防止部材20が装着される(図20(b)参照)。
なお、本実施形態では、これら係止爪127、127が延出した側壁126、126の端縁を含む干渉防止部材20の底部が、端子本体10への取付部を構成している。
端子本体10における装着領域13に干渉防止部材20を装着した状態にあっては、雌ねじ保持部121の正面壁部123に端子本体10の端子部12が対向配置される。そして、端子部12に形成した透孔112が、ナット部材122のねじ孔と対向する。
雌ねじ保持部121に形成した正面壁部123の外周縁からは、前方に向かって周壁部128が延出しており、正面壁部123と対向配置された端子部12の周囲をこの周壁部128が覆うように構成してある。周壁部128は、正面壁部123の両側縁と上部縁から延出しており、下部縁付近は周壁部128の形成されていない切欠き部129となっている。
干渉防止部材20は、端子本体10の端子部12をこの切欠き部129から導き入れて、正面壁部123に沿って案内するようにして、端子本体10に組み付ける。その過程で、係止爪127、127が適正な姿勢で端子本体10の装着領域13に弾性的に係合するようになっている。
また、図20に示すように、干渉防止部材20は、取付部を構成する底面に、位置決めピン130を有している。一方、端子本体10には、装着領域13に位置決め孔131が穿設してあり、この位置決め孔131に位置決めピン130を差し込むことで、端子本体10に対して干渉防止部材20が位置決め固定される。この位置決めピン130は、根元から先端に向かって先細りとなる角錐形状に形成されており、根元において各辺の頂部が位置決め孔131の内周との当接状態を保つ寸法に設定してある。
ここで、位置決めピン130も、上述したように切欠き部129から端子本体10の端子部12を導き入れるようにして、干渉防止部材20を組み付ける過程で、位置決め孔131に適正な姿勢で差し込まれる構成となっている。
本実施形態のモジュール用端子1も、先の第1実施形態と同じく、図15に示すように端子本体10の端子部12及び干渉防止部材20が、ケーシング30の蓋体32に形成した延出部33内に挿入配置される。
このとき、干渉防止部材20に形成した雌ねじ保持部121の外周縁と側壁126が、雄ねじから受ける回転モーメントに対して延出部33の内周面に当接して、端子部12及び干渉防止部材20の連れ回りを規制する。したがって、端子本体10が移動して積層電池セル2の電極端子2a又は2bとの間の電気的な接続状態を破断してしまうおそれがない。
また、上述したように端子本体10の端子部12の周囲を、干渉防止部材20の雌ねじ保持部121に形成した周壁部128が覆うので、端子部12が蓋体32における延出部33の内周面に当接することがなく、よって金属打音の発生を防止することができる。
本実施形態のモジュール用端子1も、先の第1実施形態と同じく、雄ねじ5の先端と組電池3との間に干渉防止部材20が介在することになる。このため、螺合した雄ねじ5の先端は干渉防止部材20に当接するので、積層電池セル2の本体やその端子等との干渉を回避することができる。
なお、上述した第1実施形態のモジュール用端子1に第2実施形態の干渉防止部材20とその関連構造を適用することもでき、逆に第2実施形態のモジュール用端子1に第1実施形態の干渉防止部材20とその関連構造を適用することもできる。
1:モジュール用端子、2:積層電池セル、2a:袋状外包体、2b:正極端子、2c:負極端子、3:組電池、3a:導電部材、4:モジュール、5:雄ねじ、6:バスバー、6a:導電板、
10:端子本体、11:他端部、12:端子部、13:装着領域、14:膨出部、15:雌ねじ部、16:屈曲部、
20:干渉防止部材、21:取付部、21a:基部、21b:取付片、22:壁部、23:リブ、24:支持壁、25:弾性片、26:側壁、27:外れ防止爪、28:腕部、
30:ケーシング、31:筒体、32:蓋体、33:延出部、34:挿入孔、
100:二次電池、
110:金属板、111:捻り部、112:透孔、113:段部、114:平坦面、
120:雌ねじ部、121:雌ねじ保持部、122:ナット部材、123:正面壁部、124:嵌合凹部、125:透孔、126:側壁、127:係止爪、128:周壁部、129:切欠き部、130:位置決めピン、131:位置決め孔

Claims (16)

  1. 複数の積層電池セルを接続してなる組電池を内蔵するモジュールに対し、電力を入出力する端子として組み込まれるモジュール用端子であって、
    金属板からなり、雄ねじと協働して電気配線を固定する端子部を有するとともに、前記組電池の電極へ電気的に接続される端子本体と、
    前記端子本体に装着される絶縁性を有した干渉防止部材とを含み、
    前記端子本体又は干渉防止部材に、前記雄ねじをねじ込む雌ねじ部を有し、当該雌ねじ部に螺合した前記雄ねじは、先端が前記組電池の端面と対向する位置に配置される構成となっており、
    前記干渉防止部材は、前記雌ねじ部に螺合した雄ねじの先端と、前記組電池の端面との間に配置され、かつ、前記端子本体に着脱自在に装着される取付部と、前記雌ねじ部に螺合した雄ねじの先端と前記組電池の端面との間に配置される壁部と、を備えることを特徴とするモジュール用端子。
  2. 前記端子本体は、一端部が前記端子部を形成するとともに、当該端子部に前記雌ねじ部を有する構成であることを特徴とする請求項1のモジュール用端子。
  3. 前記端子本体には、平板状の装着領域が形成されており、
    前記干渉防止部材の取付部は、平板状の基部と、この基部の底面と一定の間隔をおいて平行に配設されるとともに、一側縁で前記基部に連結され、弾力的に撓み可能なクリップ状の取付片と、で形成されており、
    前記干渉防止部材は、前記基部と取付片とで前記端子本体の装着領域を挟み込んで、当該装着領域へ摺動自在に装着されることを特徴とする請求項2のモジュール用端子。
  4. 前記干渉防止部材の取付部は、前記基部と取付片の開口する他側縁から前記端子本体の装着領域に嵌め込まれ、且つ当該前記基部と取付片の他側縁には前記端子本体の装着領域の縁部に係合する外れ防止爪が形成されていることを特徴とする請求項3のモジュール用端子。
  5. 前記端子本体は、前記装着領域における他端部寄りの終端位置が屈曲形成されており、当該屈曲部が前記干渉防止部材の摺動範囲を規制するストッパを構成していることを特徴とする請求項3又は4のモジュール用端子。
  6. 前記干渉防止部材を、前記端子本体の雌ねじ部が形成された端子部方向へ付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載のモジュール用端子。
  7. 前記端子本体は、前記端子部から円筒状の膨出部を絞り成形し、当該膨出部の内周面に前記雌ねじ部を形成してあることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載のモジュール用端子。
  8. 前記干渉防止部材は、前記壁部と対向して前記雌ねじ部を有する構成であることを特徴とする請求項1のモジュール用端子。
  9. 前記雌ねじ部は、前記壁部と対向する部位に形成した雌ねじ保持部と、当該雌ねじ保持部に装着されるナット部材とを含む構成であることを特徴とする請求項8のモジュール用端子。
  10. 前記モジュールは、前記組電池を収容するケーシングを含み、当該ケーシングには角筒状の延出部が形成してあり、
    前記雌ねじ保持部は、前記角筒状の延出部に挿入配置され、前記雄ねじから受ける回転モーメントに対して前記延出部の内周面に当接して連れ回りを規制する構成となっていることを特徴とする請求項9のモジュール用端子。
  11. 前記干渉防止部材は、左右両側面にそれぞれ側壁を有し、それら各側壁が、前記壁部及び雌ねじ保持部に連結されており、前記角筒状の延出部に挿入配置された状態で、前記雄ねじから受ける回転モーメントに対して前記延出部の内周面に当接して連れ回りを規制する構成となっていることを特徴とする請求項10のモジュール用端子。
  12. 請求項10又は11のモジュール用端子において、更に次の(イ)乃至(ホ)の構成を備えたことを特徴とするモジュール用端子。
    (イ) 前記端子本体は、一端部が前記端子部を形成しており、かつ当該一端部以外の部位に前記干渉防止部材の装着領域が形成されている。
    (ロ) 前記雌ねじ保持部は、前記端子本体の端子部と対向配置される正面壁部と、端子部の周囲を覆う周壁部とを有し、これら正面壁部と周壁部は互いに連結されている。
    (ハ) 前記干渉防止部材は、前記取付部に、前記端子本体の装着領域へ弾性的に係合する係止爪を有し、
    前記雌ねじ保持部は、前記周壁部の一部に、前記端子本体の端子部を前記正面壁部の対向位置へと導入案内する切欠き部が形成してあり、
    前記切欠き部から前記端子本体の端子部を導き入れ、当該端子部を前記正面壁部の対向位置へ案内する過程で、前記係止爪が前記端子本体の装着領域へ弾性的に係合する構成となっている。
    (ニ) 前記端子本体は、前記装着領域に位置決め孔を有し、
    前記干渉防止部材は、この位置決め孔に差し込まれる位置決めピンを有しており、
    前記切欠き部から前記端子本体の端子部を導き入れ、当該端子部を前記正面壁部の対向位置へ案内する過程で、前記位置決めピンが前記位置決め孔に差し込まれる構成となっている。
    (ホ) 前記位置決めピンは、根元から先端に向かって先細りとなる角錐形状に形成されており、根元において各辺の頂部が前記位置決め孔の内周との当接状態を保つ寸法に設定してある。
  13. 前記端子本体は、帯状の金属板を立体的に曲げ加工して形成してあり、中間部には当該金属板を捻りながら引き起こして直角方向へ延出させた捻り部を有していることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のモジュール用端子。
  14. 前記雌ねじ保持部は、前記端子本体における端子部の周囲を覆う周壁部を有する請求項10のモジュール用端子。
  15. 前記端子本体は、一端部が前記端子部を形成しており、かつ当該一端部以外の部位に前記干渉防止部材の装着領域が形成されており、
    前記干渉防止部材は係止爪を有し、当該係止爪が前記端子本体における装着領域の両側縁に外側から弾性的に係合するとともに、当該係止爪が前記端子本体における装着領域の底面よりも突き出して配置される構成となっている請求項14のモジュール用端子。
  16. 前記雌ねじ保持部は、前記端子本体の端子部と対向配置される正面壁部を有し、当該正面壁部と前記周壁部が互いに連結されており、
    前記雌ねじ保持部は、前記周壁部の一部に、前記端子本体の端子部を前記正面壁部の対向位置へと導入案内する切欠き部が形成してあり、
    前記切欠き部から前記端子本体の端子部を導き入れ、当該端子部を前記正面壁部の対向位置へ案内することで、前記係止爪が前記端子本体における装着領域の両側縁に外側から弾性的に係合するとともに、前記雌ねじ保持部の周壁部が前記端子本体における端子部の周囲を覆う構成となっている請求項15のモジュール用端子。
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