JP5512009B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、像担持体と、前記像担持体に接触して電圧が印加される帯電部材と、を有し、前記像担持体に前記帯電部材による帯電処理を含む画像形成プロセスを適用して画像形成を行う画像形成装置に関する。
像担持体としては、電子写真画像形成方式における電子写真感光体、静電記録画像形成方式における静電記録誘電体などが挙げられる。
画像形成装置には、次のような装置が含まれる。即ち、像担持体の表面に形成した画像を記録材に対して直接転写して或いは中間転写体を介して間接転写する。そして、画像を固着像として定着処理した記録材を画像形成物として出力する、複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機能機などの画像形成装置が含まれる。記録材や中間転写体に画像を転写した後の像担持体は清掃手段で清掃されて繰り返して画像形成に供される。
また、像担持体に形成した画像或いは像担持体から中間転写体に転写した画像を表示部に表示する画像表示装置(ディスプレイ装置、電子黒板装置、電子白板装置など)が含まれる。画像表示装置において、像担持体或いは中間転写体に形成され、表示部に表示された後の画像は清掃手段で像担持体或いは中間転写体から除去され、像担持体或いは中間転写体は繰り返して画像形成に供される。また、必要に応じて、像担持体或いは中間転写体に形成され、表示部に表示された後の画像を記録材に転写する。そして、画像を固着像として定着処理した記録材を画像形成物として出力する。
電子写真画像形成方式の画像形成装置を例にして説明する。この画像形成装置は、像担持体としてのドラム型やエンドレスベルト型の回転可能な電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)を有する。そして、この感光ドラムを帯電手段により所定の極性・電位に均一に帯電する工程を含む電子写真画像形成プロセスを適用して感光ドラムの表面にトナー画像(現像剤画像)を形成する。
被帯電体である感光ドラムの帯電手段としては、細いコロナ放電ワイヤに高電圧を印加して発生するコロナを感光ドラム表面に作用させて帯電させる非接触帯電方式であるコロナ帯電器が一般的であった。
これに対して近年は、低圧プロセス、低オゾン発生量、低コストなどの点から有利な接触帯電方式の帯電器が主流となりつつある。この接触帯電方式は、導電性の帯電部材(接触帯電部材)を感光ドラムに接触させて電圧を印加することで感光ドラム表面を所定の極性・電位に均一に帯電させるものである。帯電部材は例えば導電性のローラ(ローラ帯電部材:以下、帯電ローラと記す)が用いられる。
接触帯電方式で感光ドラム表面に所望の電位Vd(帯電電位)を得るために、帯電ローラにはVd+Vth(帯電ローラに直流電圧を印加した時の感光ドラムへの放電開始電圧(帯電開始電圧))という直流電圧が印加される。
また、更なる帯電の均一化を図るために、特許文献1に開示するように、「AC帯電方式」が用いられる。これは、所望の電位Vdに相当する直流電圧に、放電開始電圧Vthの2倍以上のピーク間電圧を持つ交流電圧成分(AC電圧成分)を重畳した電圧を帯電ローラに印加する「AC帯電方式」が用いられる。交流電圧成分を重畳した電圧は、時間とともに電圧値が周期的に変化する電圧であり、交番電圧、或いは脈流電圧、或いは振動電圧と称される。
AC帯電方式では、交流電圧を印加してプラス側、マイナス側への放電を交互に起こすことで帯電を均一にすることができる。例えば、直流電圧を印加したときの感光ドラムの放電開始電圧Vthの2倍以上のピーク間(peak to peak)電圧を有する交流電圧と、直流電圧(直流オフセットバイアス)とを重畳した交流電圧(振動電圧)を印加する。これにより、感光ドラムをほぼ均一に帯電できることが知られている。
ここで、この帯電ローラに、正弦波の交流電圧を印加すると、帯電ローラと感光ドラム間の抵抗性負荷に流れる抵抗負荷電流と、帯電ローラと感光ドラム間の容量性負荷に流れる容量負荷電流と、帯電ローラと感光ドラム間の放電電流と、が流れる。これらが合計された電流が帯電ローラに流れることになる。この際、帯電ローラを安定して帯電するためには、放電電流量を所定値以上にすると良いことが経験的に分かっている。
図14は、帯電ローラに帯電交流電圧(Vc)を印加した場合に帯電ローラに流れる帯電電流(Ic)の特性を表した図である。尚、電圧Vcは交流電圧のピーク電圧値、電流Icは交流電流の実効値で表している。なお、交流電圧のピーク電圧値とは、交流電圧のピーク間電圧値の1/2の電圧値を意味するものとする。
図14において、帯電交流電圧(Vc)の振幅(ピーク電圧値)を徐々に上昇させると、これに伴って帯電電流(Ic)が流れる。ここで帯電交流電圧(Vc)が所定電圧(Vth)未満では、帯電交流電圧の振幅と帯電電流とは略比例している。これは、抵抗負荷電流と容量負荷電流は電圧振幅に比例し、且つ電圧振幅(ピーク電圧)が小さいために放電現象が発生せず、放電電流が流れないためである。
そして、更に帯電交流電圧(Vc)の振幅を大きくしていくと所定電圧(Vth)で放電現象が始まり、帯電交流電圧と帯電電流(Ic)の関係も比例しなくなり、放電電流(Is)分だけ帯電電流(Ic)が大きくなる。安定した帯電を得るためには、この放電電流(Is)が所定値以上となるように、帯電電圧(Vt)を設定すればよい。
しかしながら、感光ドラムへの放電電流(Is)が増えた場合、感光ドラム削れ等の感光ドラム劣化を促進するとともに、放電生成物による高温高湿環境での画像流れ等の異常画像が発生する場合があった。このため、安定した帯電が得られ、かつ前記問題を解決するためには、必要最小限の帯電交流電圧を印加することにより、プラス側、マイナス側へ交互に起こす放電を最小限にする必要がある。
しかし実際には、感光ドラムへの印加電圧と放電量の関係は常に一定ではなく、感光ドラムの感光体層や誘電体層の膜厚、帯電部材や空気の環境変動等により変化する。低温低湿環境(以下、L/L環境と記す)では、材料が乾燥して抵抗値が上昇し放電しにくくなるため、均一な帯電を得るためには一定値以上のピーク間電圧が必要となる。
また、このL/L環境において均一な帯電が得られる最低の帯電交流電圧を印加しても、高温高湿環境(以下、H/H環境と記す)の場合には、逆に材料が吸湿して抵抗値が低下するため必要以上の放電が発生することになる。この結果、過分な放電量が生じ、画像不良の発生、トナー融着の発生、感光ドラムの表面の劣化による感光ドラム削れ、短命化などの問題が起こる。
このような放電量の変化は、前述の環境変動による原因の他に、帯電ローラの製造ばらつきや汚れによる抵抗値変動、耐久による感光ドラムの静電容量変動、画像形成装置本体の高電圧発生装置の特性ばらつきなどでも発生することが判っている。
このような放電量の変化を抑制するために、特許文献2の「放電電流制御方式」は、帯電ローラに印加する交流電圧を可変な構成とする。交流電圧のピーク電圧が放電現象が開始する電圧(Vth)未満での電圧範囲と、Vth以上の電圧範囲において、それぞれ交流電圧−交流電流特性を検出する。その検出した2つの特性ラインから最適な放電量となる交流電圧値を算出し、帯電部材に印加する交流電圧のピーク電圧の電圧レベルを決定している。
図14において、丸印で示したA,B,C,D点は、それぞれ検出を行うポイントを示している。放電現象が開始する電圧(Vth)以下の電圧でA,Bの2点をサンプルすることで、放電電流が発生しない領域の帯電交流電圧(Vc)と帯電電流(Ic)の特性LINE−Aが測定される。同様に、放電後のC,Dの2点をサンプルすることで、放電電流が発生する領域における帯電交流電圧(Vc)と帯電電流(Ic)の特性LINE−Bが測定される。
このような方法で得られた2つの特性ラインの関係から放電電流値を所定値とするための帯電交流電圧値を算出し、これに応じて帯電交流電圧を制御することで放電量の変動を抑制する制御を行っている。
従来の放電電流制御方式の画像形成装置においては、上述のサンプリングは画像形成装置の動作シーケンスにおける前回転工程において実行される。前回転工程は、画像形成装置がスタンバイ状態にあるときに画像形成開始信号が入力されたときに実行される画像形成前動作期間である。即ち、画像形成開始命令の入力に基づいて、メインモータが起動されて感光ドラムが回転駆動されるとともに所要のプロセス機器についての所要の印刷準備動作を実行する期間である。
前述のA,B及びC,D点のサンプリングは上記の前回転工程で実行され、その結果に基づいて帯電交流高圧レベルを設定した後にプリント工程に移行する。このようにサンプリングをプリント工程以外のタイミングで行うことで、サンプリング実行中に出力される放電開始電圧Vth未満の帯電電圧によって発生する異常画像の発生といった事象を防止できる。
特許文献3では、帯電ローラに電流を供給する経路に容量性部材を介して接続され、帯電ローラに印加される交流電圧のピーク電圧に応じた情報を出力する第1の出力手段を有する。また、経路に容量性部材を介して接続され、帯電ローラに印加される交流電圧の変化に応じた情報を出力する第2の出力手段を有する。制御手段は、交流電圧生成手段が観光ドラムの放電開始電圧Vth以上のピーク電圧となる交流電圧した際の第1の出力手段及び第2の出力手段の出力結果に基づいて、画像形成する際の前記制御値を決定する。
これにより、環境条件や製造による帯電ローラの特性ばらつき等に拘わらず、定量の放電を高精度の帯電を実現している。
特開昭63−149668号公報 特開2001−201921号公報 特開2005−156599公報
近年、省エネルギー化の要望が強く、印字中以外では消費電力を極力省いた休止状態(スリープ)に移行する頻度が多くなっている。従来の放電電流制御では、前回転工程中に環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等のための校正が行われている。そのため、スリープ復帰の際に放電電流制御の校正が入り、印字出力までの駆動時間が長くなっている。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、校正の実行に時間を使うのを抑えつつ、像担持体の均一な帯電行う画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本出願に係る画像形成装置の代表的な構成は、記録材に画像を形成する画像形成装置において、像担持体と、前記像担持体に接触して電圧が印加されることで前記像担持体を帯電する帯電部材と、交流電圧を生成して前記帯電部材に印加する交流電圧生成ユニットと、前記画像形成装置の状態を検出する状態検出ユニットと、前記像担持体と前記帯電部材との間で放電される放電電流を検出する放電電流検出ユニットと、放電電流検出ユニットの検出結果に基づいて前記交流電圧生成ユニットを制御する放電電流制御ユニットと、前記状態検出ユニットによって検出された結果に応じて、画像を形成する前に前記放電電流検出ユニットの校正をする必要があるか否か、要否を判断する判断ユニットと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、均一な帯電行う画像形成装置を提供することができる。
実施例1におけるプリンタのスリープ復帰時の制御に関するフローチャートフローチャートである。 プリンタの構成概略図である。 プリンタの動作シーケンスを表した図である。 制御の構成を示すブロック図である。 帯電電圧制御回路の構成を示すブロック図である。 帯電交流電圧の波形と電圧検出回路Aによって検出されるピーク電圧値との関係を示す図である。 (A)は帯電ローラ2に印加する帯電交流電圧のピーク値及び帯電交流電圧の微分ピーク値と帯電交流電流値(Ic)との関係を示す図、(B)及び(C)は(A)に対応するPRIVS及びPRIVDSの検出特性を示す図である。 帯電交流電圧を図7の(A)における放電開始電(Vth)より高い電圧Va1としたときの帯電交流電圧波形を示す図である。 帯電交流電圧を放電開始電(Vth)より低い電圧Va2としたときの帯電電流を示す図である。 校正手順を示すフローチャートである。 プリンタにおける高帯電電圧制御の手順を示すフローチャートである。 実施例2における制御のフローチャートである。 実施例2における制御の構成を示すブロック図である。 従来の放電制御を説明する図である。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。
[実施例1]
図2は本発明に従う画像形成装置100の一例の概略構成図である。本実施例の画像形成装置100は転写式電子写真プロセスを用いたレーザープリンタ(電子写真方式の画像形成装置:以下、プリンタと記す)である。像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)1と、この感光ドラム1に接触して電圧が印加される帯電部材としての導電性の帯電ローラ2を有している。そして、感光ドラム1に帯電ローラ2による帯電処理を含む電子写真プロセス(画像形成プロセス)を適用して画像形成を行う。
プリンタ100は、外部装置128からプリンタ制御部4に入力する画像信号に基づいて画像形成動作してシート状の記録紙(記録材:記録媒体)Pに画像を形成して出力することができる。
プリンタ制御部4はプリンタ100の動作を統括的に制御する制御手段であり、外部装置128やプリンタ操作部(不図示)と各種の電気的情報信号の授受をする。また、各種のプロセス機器やセンサなどから入力する電気的情報信号の処理、各種のプロセス機器への指令信号の処理、所定のイニシャルシーケンス制御、所定の作像シーケンス制御を司る。外部装置128は、ホストコンピュータ、ネットワーク、イメージリーダ、ファクシミリなどである。
図1はこのプリンタ100のスリープ(休止状態、プリンタ100が待機している状態)からの復帰時の制御に関するフローチャート(クレーム対応図)である。放電電流制御を行い感光ドラム1の帯電を行う帯電装置について、プリンタ100のスリープ復帰時における帯電条件の校正の要否を判断することでスリープ復帰時に要する時間を最小限に制御することを特徴とする。まず、図2のプリンタ100の構成概略を説明し、次にプリンタ100制御構成を説明する。以下の説明において、下流とは記録紙Pの搬送方向において下流である。
(プリンタの概略構成)
プリンタ100は、記録紙Pを収納するデッキ101を有する。このデッキ101の記録紙Pの有無を検知するデッキ紙有無センサ102、デッキ101内の記録紙Pのサイズを検知する紙サイズ検知センサ103を有する。デッキ101から記録紙Pを繰り出すピックアップローラ104を有する。ピックアップローラ104によって繰り出された記録紙Pを搬送するデッキ給紙ローラ105、このデッキ給紙ローラ105と対をなし、記録紙Pの重送を防止するためのリタードローラ106を有する。
デッキ給紙ローラ105の下流には、デッキ101と、後述する両面反転部142からの給紙搬送状態を検知する給紙センサ107が配設されている。また、更に下流へと記録紙Pを搬送するための給紙搬送ローラ108、記録紙Pを同期搬送するレジストローラ対109、レジストローラ対109への記録紙Pの搬送状態を検知するレジ前センサ110が配設されている。
レジストローラ対109の下流には、後述するレーザースキャナ部111からのレーザー光に基づいて感光ドラム1上にトナー像を形成するプロセスカートリッジ(CRG:画像形成部)112が配設されている。また、感光ドラム1上に形成されたトナー像を記録紙P上に転写するためのローラ部材113(以後、転写ローラ)、記録紙P上の電荷を除去し感光ドラム1からの分離を促進するための放電部材114(以後、除電針)が配設されている。
更に、除電針114の下流には搬送ガイド115、記録紙P上に転写されたトナー像を熱定着するために内部に加熱用のハロゲンヒータ116を備えた定着ローラ117と加圧ローラ118対を有する定着部140が設けられている。
そして、この定着部140からの記録紙搬送状態を検知する定着排紙センサ119、定着部140から搬送されてきた記録紙Pを排紙部141、又は両面反転部142に行き先を切り替えるための両面フラッパ120が配設されている。排紙部141側には排紙部141への記録紙搬送状態を検知する排紙センサ121、記録紙Pを排紙部141に排紙する排紙ローラ対122が配設されている。
一方、両面印刷モードの場合には、定着部140を出た片面印刷終了後の記録紙Pは両面フラッパ120により両面反転部142側に導入される。両面反転部142は定着部140を出た片面印刷終了後の記録紙Pを表裏反転させ、再度、画像形成部112へと給紙する。
そのために、両面反転部142側には、正逆転によって記録紙Pをスイッチバックさせる反転ローラ対123、反転ローラ対123への記録紙搬送状態を検知する反転センサ124が配設されている。また、記録紙Pの横方向位置を合わせるための横方向レジスト部(不図示)から記録紙Pを搬送するためのDカットローラ125、両面反転部142の記録紙Pの搬送状態を検知する両面センサ126が配設されている。また、両面反転部142から画像形成部112へと記録紙Pを搬送するための両面搬送ローラ対127が配設されている。
また、スキャナ部111は、外部装置128からプリンタ制御部4に入力して送出される画像信号に基づいて変調されたレーザー光を発光するレーザーユニット129を有する。また、レーザーユニット129からのレーザー光を感光ドラム1上に走査するためのポリゴンミラー130とスキャナモータ131、結像レンズ群132、及び折り返しミラー133を有する。
プロセスカートリッジ112は公知の電子写真プロセスに必要な、感光ドラム1、帯電部材である帯電ローラ2、現像ローラ134、トナー収容容器135等を具備しており、プリンタ100の本体に対して着脱可能に構成されている。
感光ドラム1は矢印の時計方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。帯電ローラ2は接触帯電部材として感光ドラム1に所定の押圧力で接触させて配設されており、感光ドラム1の回転に従動して回転する。そして、帯電ローラ2に対して所定の帯電バイアスが印加されることにより回転する感光ドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
その感光ドラム1の帯電処理面に対してスキャナ部111による主走査露光がなされて露光パターンに対応した静電潜像が形成される。その潜像が現像ローラ134によりトナー像として現像され、転写ローラ113により記録紙Pに転写される。
高電圧電源部3は、後述する帯電高電圧回路の他に、現像ローラ134、転写ローラ113、除電針114に所望の電圧を給電する高電圧回路を有している。136はメインモータで、各部に動力を供給している。
レーザープリンタ100を制御するプリンタ制御部4はMPU(マイクロコンピュータ)5、及び各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。MPU5は、記憶手段(保存手段)としてのRAM5a,ROM5bを具備している。また、タイマ5c、デジタル入出力ポート(以下、I/Oポート)5d、アナログ−デジタル変換入力ポート(以下A/Dポートと記す)5e、デジタル−アナログ出力ポート(以下、D/Aポート)5f等を具備している。プリンタ制御部4は、インターフェース138を介して外部装置128に接続されている。
(プリント動作時のシーケンス)
図3は上記プリンタ100のプリント動作時のシーケンス図である。
1)停止状態:プリンタ100のメイン電源スイッチ(不図示)がオフにされている状態時である。従って、プリンタ100は動作を停止している。
2)前多回転工程:メイン電源スイッチがオンにされたときに実行されるプリンタ100の始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。メインモータ136が起動されて感光ドラム1の回転駆動がなされる。所定のプロセス機器の準備動作が実行される。定着部140については駆動がなされ、定着ローラ117が所定の温度まで立ち上げられる。また、後述する放電電流校正等の一連の処理がなされる。
3)スタンバイ状態:所定の前多回転工程が終了したら、メインモータ136の駆動が停止されて、外部装置128からプリンタ制御部4へのプリント開始命令(画像形成開始命令、プリントジョブスタート命令)の信号入力待ちをしている状態時である。
4)前回転工程:プリント開始命令の入力に基づいて、メインモータ136を再起動させて感光ドラム1を回転駆動させるとともに所要のプロセス機器について所要の印刷準備動作を実行する画像形成前動作期間である。より具体的には、a:プリンタ制御部4が外部装置128からプリント開始命令を受信、b:フォーマッタで画像情報を展開(画像情報のデータ量やフォーマッタの処理速度により展開時間は変わる)、c:前回転工程の開始、という順序となる。
なお、前記2)の前多回転工程中にプリント開始命令が入力した場合には、2)の前多回転工程の終了後に、3)のスタンバイ状態無しに、引き続いて4)の前回転工程に移行する。
5)プリント工程:入力したプリント開始命令に基づく所定の1枚(モノプリント)あるいは連続複数枚(マルチプリント)のプリントを実行する画像形成動作期間である。即ち、4)の所定の前回転工程が終了すると、引き続いてプリント工程(画像形成プロセス)が実行されて、画像形成済みの記録紙Pが出力される。
マルチプリントの場合にはプリント工程が繰り返されて所定枚数分の画像形成済みの記録紙Pが順次に出力される。マルチプリントにおいて一の記録紙Pの後端と次の記録紙Pの先端との間隔工程が紙間工程である。次の記録紙に対してのプリント動作を行うまでの紙間工程で所定の処理を実行した後、2枚目以降のプリント工程に移る。
6)後回転工程:所定のプリント工程が終了した後に所要のプロセス機器について所定の印刷終了動作を実行する画像形成後動作期間である。即ち、モノプリントの場合にはその1枚の画像形成済み記録紙Pが出力された後も、マルチプリントの場合には連続複数枚の最後の画像形成済み記録紙Pが出力された後も、メインモータ136を引き続き所定の時間駆動させる。この間において所要のプロセス機器について所要の画像形成後動作を実行する期間である。
7)スタンバイ状態:所定の後回転工程の終了後、メインモータ136の駆動が停止されて、外部装置128からプリンタ制御部4へのプリント開始命令の入力待ちをする状態に戻る。
ここで、本実施例のプリンタ100は、3)と7)のスタンバイ状態時においては、所定のタイマ時間が過ぎた後は、消費電力を極力省いた休止状態(スリープ)に移行する。また、プリンタ100の画像形成時とは、4)前回転工程の開始から6)の後回転工程の終了までの間である。本実施例に係るプリンタ100においては、2)の前回転工程、5)のプリント工程及び紙間工程において、帯電交流電圧レベルを決定する処理を連続的に実行し、その結果に基づいてリアルタイムで帯電交流電圧レベルを制御する。
(制御構成)
図4は制御構成(プリンタ制御部4)のブロック図である。判断手段401はスリープ検知手段410、環境検知手段407、記憶手段408、高圧電源402に接続している。高圧電源402は判断手段401、放電電流制御手段406、帯電装置409、電圧検出手段A403と電圧検出手段B404に接続している。
電圧検出手段A403、電圧検出手段B404は高圧電源402と放電電流算出手段(以下、単に「算出手段」とよぶ場合がある)405に接続している。算出手段405は電圧検出手段A403、電圧検出手段B404と放電電流制御手段406に接続している。放電電流制御手段406は算出手段405と高圧電源402と記憶手段408に接続されている。
(帯電バイアス生成回路6)
図5は、プリンタ100の帯電バイアス生成回路6を説明する回路図で、この回路はプリンタ制御部4に設けられており、前述の図2と共通する部分は同じ記号で示している。帯電バイアス生成回路6は図4で示した高圧電源402および、電圧検出手段A403、B404等を備えた回路に相当する。
帯電バイアス生成回路6は高圧電源として、直流高電圧に交流高電圧が重畳された帯電電圧を生成して出力端子299より出力する。すなわち帯電バイアス生成回路6は、帯電ローラ2に印加する帯電電圧を生成する交流電圧生成手段である。
MPU5のI/Oポート5dからクロックパルス(PRICLK)が出力されると、プルアップ抵抗260、ベース抵抗238を介してトランジスタ239がスイッチング動作する。そして、プルアップ抵抗237と、ダイオード240を介して接続されているオペアンプ265の出力に応じた振幅のクロックパルスに増幅される。
この振幅が大きいと、後述する高電圧トランス204に入力される正弦波の駆動電圧振幅(ピーク電圧)も大きくなり、その結果、高電圧である交流電圧のピーク電圧も大きくなる。
クロックパルスは、コンデンサ224を介しフィルタ回路235に入力される。フィルタ回路235は、抵抗218,219,222,223,225,226,229,230〜234、コンデンサ216,220,227,228,233と、オペアンプ217,221によって構成される。
このフィルタ回路235から、+12Vを中心とした正弦波が出力される。そして、この出力は、プッシュプルの高電圧トランスドライブ回路205によって電力増幅され、コンデンサ210を介して高電圧トランス204の一次巻線に入力される。これにより、高電圧トランス204の二次巻線側に正弦波の交流高電圧が発生する。
帯電バイアス生成回路6において上述した電気回路部分が、交流電圧を生成して帯電ローラ2に印加する。
また、高電圧トランス204の二次側の一方は、直流高電圧発生回路247に接続されおり、ここから出力される直流の高電圧に交流高電圧が重畳された高電圧バイアスが出力保護抵抗203を介して出力端子299より出力される。この出力端子299から帯電ローラ2に高電圧の帯電電圧バイアスが印加される。
次に、帯電バイアス生成回路6の交流出力電流(It)の検知について説明する。ここでは高電圧トランス204の2次側巻線の電流を検出することによって、出力端子299より出力される交流出力電流(It)に応じた高電圧トランスドライブ回路205への入力電圧を発生するフィードバック制御を行っている。
前述の高電圧トランスドライブ回路205を駆動することで発生した交流出力電流(It)はコンデンサ248を通過し、矢印A方向の半波はダイオード250、矢印B方向の半波はダイオード249を介してそれぞれ流れる。ダイオード250を通過した矢印A方向の半波は、オペアンプ265、抵抗257,258、コンデンサ256で構成された積分回路によって直流電圧に変換される。この場合、オペアンプ265の負入力端子の電圧(Vn)は、式(1)で表される。
Vn=Rs×Imean・・・・式(1)
ここで、Imeanは帯電交流電流(It)の半波の平均値、Rsは抵抗257の抵抗値である。
一方、オペアンプ265の正入力端子には、MPU5のD/Aポート5fから出力される電流制御信号(PRICNT)が入力される。この電流制御信号(PRICNT)は、高電圧トランス204に入力される正弦波の駆動電圧振幅、即ち、交流出力電流(It)の振幅レベルを設定する信号であり、0Vから5Vまでの間で変化する、デジタル値PRICNTに対応するアナログ信号である。
ここで、オペアンプ265の負入力端子の電圧(Vn)が電流制御信号(PRICNT)よりも小さい場合はオペアンプ265の出力が大きくなる。逆に、負入力端子の電圧(V1)が電流制御信号(PRICNT)よりも大きい場合はオペアンプ265の出力が小さくなる。
前述した様に、オペアンプ265の出力が大きくなると、フィルタ回路235に入力されるクロックパルスの振幅が大きくなり交流高電圧ピーク電圧は大きくなる。このような構成とすることで、交流高電圧(帯電電圧)の振幅レベルが制御され、その結果、交流出力電流(It)が電流制御信号(PRICNT)に応じた所定の一定電流値となるように制御される。即ち、電流制御信号(PRICNT)に応じた定電流制御が行われる。帯電交流電流の制御値(PRICNT)は下記式(2)の特性となる。
Imean=PRICNT/Rs・・・・式(2)
上述した電気回路部分が、前記交流電圧生成手段から帯電ローラ2に電流を供給する経路に制御値(PRICNT)に応じた定電流Itが流れるよう交流電圧生成手段における交流電圧値を制御する。
なお、後程詳しく説明するが、交流電圧生成手段(帯電バイアス生成回路6)から帯電ローラ2に流れる交流電流に応じて、帯電ローラ2と感光体ドラム1の間に生じる放電電流の量が決まる。すなわち上述した電気回路部分(オペアンプ265やフィルタ回路235等からなる回路部分)およびPRICNTを出力するMPU5によって、図4に示す放電電流制御手段406が構成されることとなる。
また、オペアンプ265の正入力端子にはトランジスタ260も接続されている。このトランジスタ260は、MPU5のI/Oポート5dから出力された信号(PRION)によって駆動される。このPRION信号をハイレベルにしてトランジスタ260をオンさせることにより、オペアンプ265の正入力端子の電位をロウレベルに落として帯電交流電圧の出力をオフにすることができる。
(電圧検出回路)
次に、帯電バイアス生成回路6の電圧検出部について説明する。この帯電バイアス生成回路6においては、電圧検出部として電圧検出回路A(A403)、電圧検出回路B(B404)の2つの電圧検出回路がある。電圧検出回路Aが図4に示す電圧検出手段A403に相当し、電圧検出回路Bが電圧検出手段B404に相当する。
(A)電圧検出回路A
電圧検出回路Aは、帯電交流電圧のピーク電圧値を検出する回路である。図6は、帯電交流電圧の波形と電圧検出回路Aによって検出されるピーク電圧値との関係を示す図であり、横軸は時間を、縦軸は帯電交流電圧Vpを表すものである。
3000は、帯電交流電圧の波形が正弦波の場合を示している。この場合は、電圧Vp1が電圧検出回路Aによって検出される。一方、3001は、交流電圧波形のピーク部で歪みが発生した場合の波形を示している。破線は正弦波である波形3000の波形を示しており、ピークとなる部分で歪みが生じ、ピーク電圧がVp1よりΔhだけ低下したVp2となっている。電圧検出回路Aは、この電圧値Vp2の値を検出する。
次に、電圧検出回路Aの動作について説明する。ピーク電圧の検出は、帯電電圧出力端子299と同電位のラインに接続されたコンデンサ271を流れる電流を検出することで行なう。このコンデンサ271には、帯電交流電圧の電圧レベルに応じた交流電流が流れ、この電流はダイオード276と289で分流される。ここで矢印Dの方向の半波電流はダイオード276を流れ、矢印C方向の半波電流はダイオード289を介して流れる。
矢印Dの方向の半波電流は、オペアンプ281、抵抗282,283、コンデンサ288で構成された積分回路に入力されて直流電圧に変換される。こうして電圧変換された直流電圧に対応するピーク電圧検出信号(PRIVS)が、MPU5のA/Dポート5eに入力される。このピーク電圧検出信号(PRIVS)のレベルは式(3)で表わせる。
PRIVS=C271×f×R283×2×Vp・・・・式(3)
ここで、C271はコンデンサ271の静電容量値、fは帯電交流出力の周波数、R283は抵抗283の抵抗値、Vpは帯電交流電圧のピーク電圧値(図6のVp1に相当)である。
上記の電圧検出回路Aが、前記の交流電圧生成手段から帯電ローラ2に電流を供給する経路に、コンデンサ(容量性部材)271を介して接続され、帯電ローラ2に印加される交流電圧のピーク電圧に応じた情報を出力する第1の出力手段である。
(B)電圧検出回路B
電圧検出回路Bは、帯電交流電圧波形の微分波形のピーク電圧値(図6のVp2に相当)を検出する回路である。なお、微分波形とは帯電交流電圧波形の変化に応じた波形であり、交流電圧波形の振動中心の電圧となる時点において変化が最大又は最小となる波形である。従がって、交流電圧波形がピーク電圧となるときに微分波形は変化がない状態となる。
図6の3002は、交流電圧波形3001の微分波形を示している。図6においては交流電圧波形3000、3001が振動中心の電圧となる時刻T1において微分波形3002はピーク電圧(Vp1)となっている。交流電圧波形3000、3001がピーク電圧(Vp1又はVp2)となる時刻T2において微分波形3002は変化がない振動中心の電圧となっている。また、破線部は正弦波3000の形状を示す。波形3001で歪みが発生しているピーク付近の領域では、微分波形3002も正弦波から歪んだ形状となっている。
一方、3001で歪みが発生していない位相の領域では、微分波形3002は正弦波の形状に一致しており、そのピーク値は波形3001のピーク値と同じVp1となっている。即ち、電圧検出回路Bは、歪みが発生した帯電交流電圧波形のピーク電圧値(Vp2)に対して歪み量Δhを加算した電圧Vp1を検出して出力する。
次に、この電圧検出回路Bの動作を説明する。帯電出力電圧は、コンデンサ271と抵抗273によって分圧されて低い電圧レベルに変換される。コンデンサ271と抵抗273との間にはダイオード289が接続されているため、オペアンプ286の正入力には半波の交流波形が入力される。ここで、コンデンサ271のインピーダンスは、抵抗273のインピーダンスよりも十分に大きく設定されている。即ち、オペアンプ286の正極入力部には、帯電交流電圧の微分波形が分圧された交流波形の半波波形が発生する。
この微分された波形は更にピーク電圧検出回路によって、オペアンプ281の負極入力端子に発生した交流波形のピーク値に応じた直流電圧に変換され、微分電圧検出信号(PRIDVS)として、MPU5のA/Dポート5eに入力される。ピーク電圧検出回路は、オペアンプ286、オペアンプ280、ダイオード272,279、コンデンサ284、抵抗285,298,299で構成されている。微分電圧検出信号(PRIDVS)のレベルは下記式(4)で表せる。
PRIDVS=C271×f×R273×π×2×Vd・・・・式(4)
ここで、C271はコンデンサ271の静電容量値、fは帯電交流電圧出力の周波数、R273は抵抗273の抵抗値、πは円周率、Vdは帯電交流電圧の微分値のピーク電圧である。
式(3)と式(4)とから、ピーク電圧検出信号(PRIVS)と微分電圧検出信号(PRIDVS)はいずれもコンデンサ271の静電容量値に対し比例関係にある。即ち、コンデンサ271の静電容量値が環境条件等によって変動した場合でも、両信号間の相対値は一定となることがわかる。
上記の電圧検出回路Bが、前記の交流電圧生成手段から帯電ローラ2に電流を供給する経路に、コンデンサ(容量性部材)271を介して接続され、帯電ローラ2に印加される交流電圧の変化に応じた情報を出力する第2の出力手段である。
MPU5は、上記の電圧検出回路A(第1の出力手段)と電圧検出回路B(第2の出力手段)によってそれぞれ検出された結果に基づき、放電電流を算出する。すなわち、本実施例においてはMPU5(図2)が図4に示した算出手段405となる。
本実施例では、MPU5(算出手段405)および、電圧検出回路A(電圧検出手段A403)、電圧検出回路B(電圧検出手段B404)によって図4に示す放電電流検出手段413が構成される。
(放電電流検出)
次に本実施例1に係る放電電流の検出方法について説明する。本実施例1に係るプリンタ100においては、帯電交流電圧のピーク値と、帯電交流電圧の微分値のピーク値とを検出し、これに基づいて放電電流値を算出することを特徴とする。
図7の(A)は、帯電ローラ2に印加する帯電交流電圧のピーク値及び帯電交流電圧の微分ピーク値と帯電交流電流値(Ic)との関係を示す図である。帯電ローラ2に帯電交流電圧を印加することで帯電電流(Ic)が流れる。この帯電交流電圧が放電開始電圧(Vth)以下の領域(非放電発生領域)では、帯電交流電圧の上昇に比例して帯電交流電流が直線的(比例して)に上昇する。この非放電発生領域では、帯電ローラ2と感光ドラム1との間の抵抗性負荷と容量性負荷に応じたニップ電流のみが流れる。
次に更に帯電交流電圧が上昇して放電開始電圧(Vth)を超える領域(放電発生領域)に達すると、帯電ローラ2と感光ドラム1との間で放電が起こり、前述のニップ電流に放電電流が加算された帯電電流(Ic)が流れる。
前述の非放電発生領域では、帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値は比例していた。しかし、この放電発生領域では、帯電交流電圧のピーク値は、図7の(A)のラインLINE−Aに沿った値となり、帯電交流電圧微分のピーク値は、同じ(A)のラインLINE−Bに沿った値となる。つまり、放電発生領域では、帯電交流電圧と帯電交流電圧微分の2つの特性ラインに差が発生する。
これら2つの特性ラインLINE−AとLINE−Bとで示すように、特性に差が生じる原因について図8を参照して説明する。図8は、帯電交流電圧を図7の(A)における放電開始電(Vth)より高い電圧Va1としたときの帯電交流電圧波形を示す図で、交流波形のピーク付近で波形の歪みが発生している。
この波形歪みは、放電発生によって高圧トランス204の出力に歪みが生じるために発生する。帯電交流電圧が放電開始電圧(Vth)を超えると、交流電圧のピーク付近のタイミングで放電が発生して放電電流が流れる。この放電電流は急激な立ち上がりで瞬間的に流れる。このため帯電交流電圧を生成する高圧トランス204に放電電流が流れると、トランス204のリーケージインダクタンスの働きで高圧トランス204の出力端子間で電圧降下が発生し、出力電圧の波形に歪みが生じるのである。
このとき、帯電交流電圧のピーク値はVa1となる。一方、帯電交流電圧の微分値のピーク値は、電圧Va1に対して歪み量が加算された電圧Vb1となる。この結果、特性ラインLINE−AとLINE−Bとでは異なる特性になる。
図7の(A)に示すように、ラインLINE−Aは、放電開始電圧(Vth)を境に不連続な特性を示している。これに対して、ラインLINE−Bは、帯電交流電圧の微分値のピーク値に対し直線的に変化する特性となる。これは高圧トランス204の動作特性により、高圧トランス204の出力電力は放電の有無に関係なく一定で動作するためである。
これらラインLINE−AとLINE−Bとで示す関係から、放電電流値を算出することができる。帯電交流電圧のピーク値(Vp)、帯電交流電圧の微分ピーク値(Vd)、帯電電流(Ic)の場合、放電電流値(Is)は式(5)で表される。
Is=Ic×(Vd−Vp)/Vd・・・・式(5)
更に式(5)と式(3)及び式(4)から、放電電流は式(6)で算出できる。
Is=Ic×(1−π×R273/R283×PRIVS/PRIDVS)
・・・・式(6)
本実施例1に係るプリンタ100では、帯電交流電圧ピーク値(Vp)を電圧検出回路Aで検出する。帯電交流電圧微分ピーク値(Vd)を電圧検出回路Bで検出する。そして、帯電電流(Ic)をオペアンプ265、ダイオード249,250、コンデンサ248,256などで構成される定電流制御回路にPRICNTにより設定して放電電流値を算出する。
図7の(B)及び(C)は、(A)に対応するPRIVS及びPRIVDSの検出特性を示す図である。帯電交流電流(Ic)がIc1の場合、(A)において帯電交流電圧ピーク値はVa1であり、PRIVS信号はPRIVS(1)となる((B))。また、(A)において、帯電交流電圧の微分ピーク値はVb1であり、このときのPRIDVS信号はPRIDVS(1)となる((C))。MPU5で検出した、これらPRIDS及びPRIDVSのレベルから、式(6)を用いて放電電流(Is)を算出することができる。
尚、式(6)から明らかなように、放電電流(Is)の算出値にコンデンサ271の容量値は関係しない。即ち、本実施例1に係る放電電流の算出に際しては、温度変化等によってコンデンサ271の特性が変化した場合で放電電流Isを正確に算出することができる。
(放電電流制御)
本実施例1に係るプリンタ100においては、前回転工程期間、プリント工程及び紙間工程において、帯電交流電圧レベルを決定する処理を連続的に実行し、その結果に基づいてリアルタイムで帯電交流電圧レベルを制御する。
図11は、本実施例1に係るプリンタ100におけるプリント動作時の帯電高圧の一連の制御処理を説明するフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM5bに記憶されており、MPU5の制御の下に実行される。MPU5は上述したように、図4に示した放電電流検出手段413および放電電流制御手段406の一部をなすマイクロコンピュータである。
プリント動作が開始されると、MPU5は、まずステップS1で、放電電流の制御値(Is(cnt))を設定する。この制御値(Is(cnt))は予め本体の記憶手段408であるROM5bに格納された値を用いて設定する。次にステップS2に進み、帯電電流の定電流制御レベルの初期値設定をするためのPRICNTを設定してD/Aポート5fの出力電圧を設定する。この設定値は、画像形成装置に設置されたROM5bに記憶されている。
次にステップS3に進み、前回転工程中の所定タイミングで、帯電バイアス生成回路6にて帯電DCバイアスを駆動し、更にステップS4で、帯電交流バイアス駆動信号(PRION)をロウレベルに切り替える。これによりトランジスタ260がオフされてオペアンプ265から帯電交流バイアスが出力される。続いて、ステップS5〜ステップS7で、放電電流を測定する。
ここではまずステップS5で、電圧検出手段Aである電圧検出回路Aの検出値(PRIVS)を読み込み、次にステップS6で、電圧検出手段Bである電圧検出回路Bによる検出値(PRIDVS)を読み込む。そしてステップS7において、MPU5は放電電流検出手段として、ステップS5,S6で読み込んだPRIVS,PRDVSの値に基づいて、前述の式(6)により放電電流値(Is)を算出する。
次にステップS8に進み、MPU5は放電電流制御手段として、ステップS7で算出した放電電流値(Is)とステップS1で設定した設定値(Is(cnt))とを比較する。放電電流値(Is)が設定値(Is(cnt))よりも大きい場合はステップS9に進み、帯電電流の定電流制御レベルを設定するPRICNTを所定量(ここでは「1」)小さくして、D/Aポート5fから対応する電圧を出力する。これにより、帯電交流電圧のレベルが小さくなるように制御される。
一方、ステップS8で、放電電流値(Is)が制御値(Is(cnt))より小さい場合はステップS10に進む。MPU5は、帯電電流の定電流制御レベルを設定するPRICNTを所定量大きくして、D/Aポート5fから対応する電圧を出力する。これにより帯電交流電圧のレベルが大きくなるように制御される。
続いてステップS11で、プリント終了か否かを判断し、プリントが継続される場合はステップS5に戻り、同様の処理が繰り返される。このような繰り返し処理を行なうことで、放電電流値(Is)が所望のレベル(Is(cnt))となるように帯電交流電圧の出力が制御される。
一方、ステップS11で、プリント終了の場合はステップS12に進み、帯電交流バイアス駆動信号(PRION)をハイレベルに切り替えてトランジスタ260をオンさせて帯電交流バイアスを停止する。次にステップS13で、帯電DCバイアスを停止して一連の処理を完了する。
上記一連の処理は、前回転工程期間、プリント工程及び紙間工程において連続的に実行されるため、放電電流値が常に所望の値となるようにリアルタイムで帯電交流高圧レベルが制御される。
以上説明したように、本実施例1に係る帯電電圧制御によれば、帯電電圧出力部に1つのコンデンサを設ける。そのコンデンサに流れる電流を測定することで帯電交流電圧ピーク値を検出する。そのコンデンサと直列に接続された抵抗に発生する電圧を測定することで帯電交流電圧微分ピーク値を検出する。そして、検出した帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値とから放電電流を算出し、その放電電流が所望の値となるように帯電交流レベル制御する。
(校 正)
次に、放電電流制御の校正について説明する。本実施例では、画像形成が行われる前に、交流電圧制御手段によって放電電流検出手段の校正を行う。
図9は帯電交流電圧を放電開始電(Vth)より低い電圧Va2としたときの帯電電流を示す図である。前述の通り、帯電交流電圧が放電開始電圧(Vth)より小さい場合はLINE−AとLINE−Bは同じ値にあるはずである。しかし、画像形成装置が用いられる環境等が変化すると、電圧検出回路Aと電圧検出回路Bの特性差によってLINE‐Aと、LINE−Bの結果に差が生じる場合がある。
帯電ローラにVa2印加した際に、PRIVSをIca2、PRIDVSをIcb2とするとIca2とIcb2の差が回路の特性差となる。この回路の特性差が生じると、MPU5は電圧検出回路Aと電圧検出回路Bの検出結果から、正しい放電電流量を求めることができない。そのため、回路の特性差が、放電電流量の算出結果に影響を与えないように、Ica2とIcb2の差を補正値として求め、PRIVSと、PRIDVSをこの補正値を用いて補正する制御、すなわち校正が必要となる。
帯電ローラ1から感光ドラム1へ印加される電圧と放電量の関係は常に一定ではなく、感光ドラム1の感光体層や誘電体層の膜厚、電子部品、帯電部材は空気の環境変動等により変化することが要因である。低温低湿環境(以下、L/L環境)では、材料が乾燥して抵抗値が上昇し放電しにくくなるため、均一な帯電を得るためには一定値以上のピーク間電圧が必要となる。
また、このL/L環境において均一な帯電が得られる最低の帯電交流電圧を印加しても、高温高湿環境(以下、H/H環境)の場合には、逆に材料が吸湿して抵抗値が低下するため必要以上の放電が発生することになる。また、感光ドラム1や帯電部材2、電子部品は個体差がある。
これらが要因となって、上述のように電圧検出回路Aの検出値(PRIVS)と電圧検出回路Bの検出値(PRIDVS)に差が生じてしまう。
例えば、図9に示すように電圧検出回路Aの検出結果(PRIVS)が、電圧検出回路B(PRIDVS)より大きくなる場合がある。この差を補正しないと、MPU5が算出する放電電流量が実際に放電される放電電流量よりも大きくなる。そのため、算出した放電電流に基づいて交流電圧生成手段から帯電ローラ2に印加するための帯電交流電圧値を制御すると、印加される帯電交流電圧値は、本来必要とされる帯電交流電圧値より小さくなる。つまり実際に帯電ローラ2から感光体ドラム1に放電される放電電流が必要量を満たさなくなる可能性がある。
上記のような事態を避けるため放電電流制御を行う前には、以下に示す校正を基本的に行う必要がある。
校正手順を図10を用いて説明する。プリント動作が開始されると、まずステップS41で、帯電電流の制御値(Ic(cnt))を設定する。この制御値Ic(cnt))は、帯電ローラ2に流れる帯電電流の基準値である。すなわち校正を行う際には、帯電ローラ2に流れる帯電電流がIc(cnt)となるように、帯電ローラ2に印加される電圧が制御される。この制御値Ic(cnt)はMPU5のROM5bに予め格納された値であって、放電が起きない値を設定する。
次にステップS42に進み、帯電電流の定電流制御レベルの初期値設定をするためのPRICNTを設定してD/Aポート5fの出力電圧を設定する。この設定値は、プリンタ100に設置された記憶手段408であるROM5bに記憶されている。
次にステップS43に進み、前回転工程中(画像形成時の画像形成前動作期間の期間中)の所定タイミングで帯電バイアス生成回路6にて帯電DCバイアスを駆動する。更にステップS44で、帯電交流バイアス駆動信号(PRION)をロウレベルに切り替える。これによりトランジスタ260がオフされてオペアンプ265からステップS42において設定された帯電交流バイアスが出力される。続いて、ステップS45、46で、帯電電流を測定する。
ここではまずステップS45で、電圧検出手段Aである電圧検出回路Aの検出値(PRIVS)を読み込み、次にステップS46で、電圧検出手段Bである電圧検出回路Bによる検出値(PRIDVS)を読み込む。
次にステップS47に進み、MPU5にてステップS45、S46で検出したPRIVSとPRIDVSを比較し、PRIVSとPRIDVSの差分を補正値として、PRIVSとPRIDVSが同じになるように校正する。このような処理を行うことで、MPU5は放電電流検出手段(放電電流算出手段)として正確な放電量を算出できるようになる。そしてMPU5は放電電流制御手段として放電電流をプリンタ100の駆動中に正確に制御することができる。
校正後の画像形成においては、MPU5は例えば、以下に示すような制御を適切に行うことが可能となる。
H/H環境から、L/L環境に変化した場合、上述した場合に、帯電ローラ2と感光体ドラム1の間で放電が起きにくくなる。しかしMPU5は上述の校正を行い、正しい放電電流量を検知可能な状態になる。その結果、校正後の画像形成では正しい放電電流量に基づき、MPU5は、帯電バイアス生成回路6から帯電ローラ2に流す帯電電流の設定値をそれ以前の設定値より上げる制御を行うことができる。
つまりMPU5は、帯電交流電圧の値(本実施例においては、交流電圧のピーク値のこと)を大きくして、帯電バイアス生成回路6から帯電ローラ2に流れる帯電電流の量を増やす制御を行う。これにより放電が生じにくい低温低湿環境下になっても、帯電ローラ2と感光体ドラム1の間で放電電流を一定に保つことができる。
このように、本実施例では、画像形成装置が使用される環境が変わったときには、電圧検出回路A、電圧検出回路B、MPU5からなる放電電流量検出手段の校正を行う構成とした。このような構成にすることで、放電発生領域内での放電電流の検出を正確に行うことが可能となり、前回転工程期間、プリント工程及び紙間工程において放電電流値を常に最適に制御することができる。
これにより、環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に拘わらず、感光ドラムの劣化、画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を達成することが可能となる。
(制御判断機構)
次に本発明の特徴である、本実施例1に係るプリンタ100のスリープ復帰時における一連の帯電高圧制御処理手順について図1を用いて説明する。MPU5は上記の校正の要否を以下の手順に従って判断する。なお以下に示す手順において、MPU5は図4に示す判断手段401として働く。
プリント動作が開始されるとステップS21で、スリープ検知手段410にてスリープ復帰時であるか検知する。スリープ復帰ではなければ、図11の放電電流制御工程に進み、ステップ22にてプリントを開始する。プリント終了後、ステップ23で環境検知手段(プリンタ100の状態を検出する状態検出手段)から検出した環境状態を、画像形成装置に設置された記憶手段(検出結果を保存する保存手段)408であるROM5bに記憶され完了となる。
本実施例では、プリンタ100が置かれている環境を高温高湿(HH環境)、中温中湿(NN環境)、低温低湿(LL環境)の3段階で区切り、その内の何れかに当てはまるかMPU5が判断手段401として判断する。
一方、ステップ21でスリープ復帰時であった場合は次ぎのようにする。即ち、ステップ25でスリープ復帰以前と環境状態が異なっているか、記録手段406より前回の画像形成時の環境状態と環境検知手段407により今回の画像形成時の環境状態を比較して、MPU5にて判断する。
環境変動があった場合、ステップ26に進み、前多回転動作において、前述の放電電流制御の校正(図10参照)を行う。図10に示した校正の手順が終了した後、ステップ22のプリント動作に進む。スリープ復帰時かつ環境変動が無かった場合、図10に示す校正を行わずにステップ22に進む。これは、環境変動がない故に環境変動に対する補正値をスリープ復帰前と同じ値を使用できるからである。
即ち、MPU5は、プリンタ100の休止状態(スリープ)からの画像形成時のプリンタ100の状態と前回の画像形成終了時の100の状態とを比較する状態比較が可能である。また、画像形成時の画像形成前動作期間において放電電流検出手段の校正の要否を判断し、不要な場合、前記校正を取り止めることができる。
以上説明したように、スリープ復帰時の前多回転中に環境変動がない場合、放電電流検知手段の校正を行わない。このような構成を取ることで、スリープ復帰時において、校正の機会を最小限にすることできる。したがって、プリンタ100の総駆動時間を抑えつつ、環境変動や製造時による帯電ローラの特性ばらつき等に拘わらずに、高精度で所定の放電量を生じさせて均一な帯電行うことができる。また、スリープ復帰後に素早く画像形成動作を開始することが可能である。
また、前多回転中の駆動時間が短くなるので、プリンタ100の種々の寿命低減になる。例えば、放電電流制御の校正では、感光ドラム1と帯電ローラ2が放電を行っているため、この校正の回数を減らすことで感光ドラム削れを低減することができる。
なお本実施例では、環境を温度と湿度に応じてH/H環境、M/M環境、L/L環境の3つに区分したが、温度のみあるいは湿度のみに基づいて放電量を制御してもよい。例えば温度は放電電流量に大きな影響を及ぼす。そのため温度のみに基づいて環境を区分してもよい。
例えば、温度が高い環境から順に、高温、常温、低温と環境を3つに区分ける。そしてこれらの湿度の環境区分が変わった場合のみ校正を行うようにする。
温度が高いほど感光体ドラム1と帯電ローラ2の間で放電が起きやすい。よって温度に応じて環境を区分する場合は、一般的には温度が高くなるほど帯電バイアス生成回路6から帯電ローラ2に印加する交流電圧値を低くし、帯電ローラ2に流れる交流電流のピーク電圧値を小さくする制御が必要である。前回検出された温度よりも高い温度が検出された場合に校正を行えば、正しい放電電流値を計測できる。そのためその後の画像形成において、MPU5は帯電バイアス生成回路6から帯電ローラ2に流れる電流の量を適切に小さく制御することが可能である。つまり放電電流を一定に保つことができる。
ただし、これはあくまで基本的な傾向を述べたものであり、帯電ローラ2や感光体ドラム1の特性や、使用状況によって必要な制御は異なるものになる。つまり温度が高くなった後に校正が行われた場合、その後の画像形成において、帯電バイアス生成回路6が出力する交流電流や交流電圧の値を小さくする制御が必ずしも行われるわけではない。交流電流の値が変わらない場合や、大きくなる場合も考えられる。
[実施例2]
次に本発明の実施例2について説明する。本実施例2に係る画像形成装置であるプリンタ100の基本構成は、前述の実施例1のプリンタ100のように環境検知を行うのに加え、プロセスカートリッジ(CRG)112のID(個別識別)を検知し、スリープ復帰後の校正要否の判断を行う。
本実施例2に係るプリンタ100のスリープ復帰時における一連の帯電高圧制御処理手順について図12のフローチャートと図13のブロック図を用いて説明する。
プリント動作が開始されるとステップS31で、スリープ検知手段410にて、スリープ復帰時であるか否かを検知する。スリープ復帰時ではなければ、ステップ32にてプリント開始する。プリントが開始されると、図11の放電電流制御工程を行い、放電電流制御を行う。プリント終了後、ステップ33で環境検知手段407を介し、環境情報を画像形成装置に設置された記憶手段408であるROM5bに記憶され完了となる。
一方、ステップ31でスリープ復帰時であった場合、ステップ35でスリープ復帰以前とCRG状態(画像形成部112の状態)が変化したかどうかを判断手段401で判断する。ここで、CRG状態を検知する手段について説明する。
CRG112のメモリ412にはCRGを個別識別するID情報が記憶されている。スリープ復帰時に判断手段401は、CRG112のID読み込み手段411を介してCRG112のIDを読み出し、CRG112のメモリ412に記憶されたID情報を取得する。また、CRG112のID読み込み手段411により読み込まれたCRG112のIDは判断手段401を介して、記憶手段408に書き込まれ記憶される。
判断手段401は、CRG112のID(使用履歴、或いは交換履歴)が前回の画像形成時と今回の画像形成時のCRG112のIDを比較し、CRG112のIDが異なれば、CRG112は別物といえる。本実施例ではCRG112が別物であれば、CRG状態が変化したと判断する。CRG状態が変化した場合、ステップ36に進み放電電流制御の校正(図10参照)を行い、ステップ32のプリント動作に進む。
また、CRG状態が同じ状態であれば、ステップ37にて環境変動の有無を判断する。ステップ37では、記録手段406より前回の画像形成時の環境状態と環境検知手段407により今回の画像形成時の環境状態を比較して、環境変動の有無を判断手段401にて判断する。ステップ36において、環境変動があれば校正を行い、環境変動が無ければ校正を行わず、ステップ32でプリント動作を行う。
つまり、プリンタ100がスリープ復帰後かつ、CRG状態が同じであり、環境変動していない、場合において、放電電流制御の校正を行わない。これは、CRG状態変化(使用履歴変化、或いは交換履歴変化)、環境変動がない故に放電電流制御に対する補正値にスリープ復帰前と同じ値を使用できるからである。
以上説明したようにスリープ復帰時において、スリープ復帰前後の環境状態とCRG状態の変動がない場合、前多回転工程中に放電電流制御の校正を行わない。このような構成をとることで、スリープ復帰時において、駆動時間を抑えつつ、環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に拘わらずに、高精度で所定の放電量を生じさせて均一な帯電行うことができる。
また、本実施例ではCRG状態をCRG112のIDで判断したが、これに限るものではなく、CRG112の印字枚数や使用状況で、スリープ復帰前後でCRG状態を比較して判断してもよい。
なお、一般的に、感光体ドラムの感光層の膜厚の厚さに応じて、感光体ドラムと帯電ローラの間の放電の生じやすさが異なる。よって、CRG112の状態検知によって、感光体ドラムの膜厚が大きく変わっていることが予想される場合は、放電電流検出手段の校正を行うことが望ましい。
一般には、新品のCRG112において感光体ドラムの膜厚が一番厚い状態であり、CRG112を使用していくにつれて、感光体ドラムの膜厚が薄くなる。感光体ドラムの膜厚が厚い状態では、放電は生じやすい。逆に感光体ドラムの膜厚が薄くなると、帯電ローラと感光体ドラムの間に放電が生じにくくなる。そのため、CRG112が新しいものに交換された場合には、校正を行うことが望ましい。感光体ドラムの膜厚が比較的厚い状態に変化するため、一般的には校正の後の画像形成において、帯電交流電圧をそれまでの設定よりも小さくする制御が行われる可能性が高い。
また、CRG112の使用履歴(使用時間)を複数に区分し、使用履歴が大きく変わった場合にも校正を行うことが望ましい。たとえばCRG112や感光体ドラムの使用時間を測定して、記憶手段408に保存しておく。その使用時間の総計を、例えば、短時間、中時間、長時間として3つに区分する。この区分が、短時間から中時間に変化した場合、あるいは中時間から長時間に変化した場合などには校正を行う。
このような校正を行う場合、一般的には、校正の後の画像形成において、使用時間の総計が増えるほど、帯電交流電圧を大きくする(帯電バイアス生成回路6から帯電ローラ2に流す帯電電流の設定値を大きくする)制御が行われる可能性が高い。
なお本実施例で開示した校正の制御はあくまで一例である。例えば、新品のCRG112を装着した段階で、感光体ドラムの膜厚が薄い状態もあり得る。この場合は、校正後の画像形成において帯電交流電圧を小さくする制御が行われるとは限らない。また、CRG112の使用時間が増えるにつれて、感光体ドラムや帯電ローラにトナーの外添剤が付着するなどして、感光体ドラムと帯電ローラの間に放電が生じやすくなる場合もあり得る。
このような場合は、CRG112や感光体ドラムの使用時間の総計が増えた場合(所定の時間を超えてCRG112や感光体ドラムが使用された場合)、校正後の放電電流制御において、交流帯電電圧を小さくする場合もあり得る。つまり、CRG112の使用時間が増えた場合に、校正の結果、その後の放電電流制御において帯電バイアス生成回路6から帯電ローラ2に流す帯電電流の設定値を小さくする制御が行われる場合もありうる。
[その他の事項]
1)本発明において、画像形成装置は実施例のような電子写真画像形成方式のプリンタに限られない。複写機、ファクシミリ、複合機能機などの画像形成装置であってもよい。
2)また、像担持体として静電記録誘電体を用いる静電記録画像形成方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機能機などの画像形成装置であってもよい。この場合は、静電記録誘電体を接触帯電部材部材で一様に帯電した後、除電針や電子銃などで選択的に除電されることで静電潜像が形成され、現像手段でトナー画像として現像される。
3)また、本発明において画像形成装置には、電子写真感光体や静電記録誘電体などの像担持体に形成した画像を表示部に表示する画像表示装置(ディスプレイ装置、電子黒板装置、電子白板装置など)も含まれる。
100・・画像形成装置、1・・像担持体、2(409)・・帯電部材(帯電装置)、402・・高圧電源(交流電圧生成手段、校正手段)、405・・放電電流算出手段、406・・放電電流制御手段、407・・状態比較手段(環境検知手段)、401・・判断手段(状態比較手段、校正を取り止める手段)、413・・放電電流制御手段

Claims (12)

  1. 記録材に画像を形成する画像形成装置において、
    像担持体と、
    前記像担持体に接触して電圧が印加されることで前記像担持体を帯電する帯電部材と、
    交流電圧を生成して前記帯電部材に印加する交流電圧生成手段と、
    前記画像形成装置の状態を検出する状態検出手段と、
    前記像担持体と前記帯電部材との間で放電される放電電流を検出する放電電流検出手段と、
    前記放電電流検出手段の検出結果に基づいて前記交流電圧生成手段を制御する放電電流制御手段と、
    前記状態検出手段によって検出された結果に応じて、画像を形成する前に前記放電電流検出手段の校正をする必要があるか否か、要否を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置は、
    前記状態検出手段によって検出された検出結果を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記判断手段は、前記状態検出手段によって前記画像形成装置の状態を検出した際に、その検出結果を以前に前記状態検出手段によって検出された検出結果と比較することで、前記校正の要否を判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記判断手段による前記校正の要否の判断および、前記校正が必要と判断された場合の前記校正の実行は、前記画像形成装置が休止状態から復帰してから画像を形成する前までの間に行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記校正が行われる際、前記交流電圧生成手段は、前記像担持体と前記帯電部材の間に放電が生じ始める放電開始電圧よりも小さいピーク電圧をもつ交流電圧を前記帯電部材に印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記状態検出手段によって検出される前記画像形成装置の状態に、前記画像形成装置が使用される環境状態が含まれることを特徴する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成装置は、
    前記状態検出手段によって検出された前記環境状態を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記判断手段は、前記環境状態を複数に区分けし、前記状態検出手段によって環境状態を検出した際に、その検出結果が前回に検出した検出結果とは異なる区分の環境状態だった場合に、前記校正の実行が必要と判断することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記環境状態は温度であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記状態検出手段によって検出された温度が前回検出された温度よりも高くなったことで前記校正が実行された場合、前記校正の後の画像形成において、前記交流電圧生成手段は、前記帯電部材に印加する交流電圧のピーク電圧の大きさを、前記校正が実行される前の画像形成において、前記帯電部材に印加していた交流電圧のピーク電圧よりも小さくすることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記状態検出手段によって検出される前記画像形成装置の状態に、画像形成部の使用履歴が含まれることを特徴する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記状態検出手段によって検出される前記画像形成装置の状態に、画像形成部の交換履歴が含まれることを特徴する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成部が交換されたことで前記校正が実行された場合、前記交流電圧生成手段は、前記校正の後の画像形成において前記帯電部材に印加する交流電圧のピーク電圧の大きさを、前記校正が実行される前の画像形成において前記帯電部材に印加していた交流電圧のピーク電圧よりも小さくすることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記放電電流制御手段は、
    前記交流電圧生成手段から前記帯電部材に電流を供給する経路に、制御値に基づいた一定の交流電流が流れるように前記交流電圧生成手段を制御するものであって、
    画像形成時に前記放電電流検出手段によって検出される放電電流に基づいて前記制御値を設定することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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