JP5509898B2 - オイルセパレータ - Google Patents
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Description
以下に、この発明を具体化したオイルセパレータの第1実施形態を、図1〜4に従って説明する。
さて、エンジンが運転されると、その運転にともなって発生するブローバイガスがエンジン吸気系の負圧による吸引作用によって図1に示すガス流入口14からハウジング13内に導入され、ガス通路16に沿ってガス流出口15側に流れる。そして、ガス流入口14からガス通路16に流入したブローバイガスが第1〜第4分離板17,19,21,23の作用により、それらの端縁とハウジング13との間の間隙18,20,22,24を通して蛇行状に流れる。この過程において、ブローバイガスに含まれる粒径の比較的大きいオイルミストがハウジング13の上壁13bの内面、第1〜第4分離板17,19,21,23の分離面17a,19a,21a,23a等に付着して分離される。
(1) このオイルセパレータにおいては、エンジンの運転状態に応じて単位時間当たりのガスの流量が変化した場合、噴出孔27の上流側と下流側との間の圧力差に基づいて、調節機構31により、前記流量に応じて噴出孔27の開口量が調節される。このため、ガス流量が少なくて圧力差が小さい状態では、噴出孔27の開口量が少なくなるように調節変更されて、噴出孔27からのガス噴出速度の低下が抑制される。これに対して、ガス流量が多くなって前記圧力差が大きくなった場合には、噴出孔27の開口量が拡大するように調節される。よって、ガスの流量が変化した場合でも、つまりエンジンの回転数に関わらず、噴出孔27から噴出されるガスの流速をほぼ一定に維持することができて、オイルミストの分離効率を良好に保つことができるとともに、オイルセパレータ内の圧力損失の高騰を防止できて、エンジンの燃焼効率を良好に維持できる。
次に、この発明を具体化したオイルセパレータの第2実施形態を説明する。なお、この第2実施形態以降の各実施形態及び変更例においては、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
(4) このオイルセパレータにおいては、ガスの流量が少なく大粒径のオイルミストの比率が高い時には、小圧力差のもとで開閉部材32により最下部の噴出孔27aのみが開放されて、その噴出孔27aから噴出される大粒径のオイルミストが、平滑部37によって捕捉される。これに対して、ガスの流量が多く、従って、ハウジング内のガスの流速が高く、小粒径のオイルミストの比率が高い時には、大圧力差のもとで開閉部材32により中間部及び最下部の噴出孔27b,27cが圧力差に従った数で開放される。従って、その噴出孔27b,27cから噴出される小粒径のオイルミストが、多孔質部38によって捕捉される。よって、低流量時における大粒径のオイルミストが多孔質部38に付着することはほとんどなく、このため、早期に多孔質部38の目詰まりによる機能低下を防止することができるとともに、大小のオイルミストを効率よく捕捉できる。
次に、この発明を具体化したオイルセパレータの第3実施形態を説明する。
第3実施形態においては、図7及び図8に示すように、隔壁25に形成された複数の噴出孔27のうちで、最下部の噴出孔27aが隔壁25の横方向の中央部に1つ設けられ、中間部及び最上部の噴出孔27b,27cが最下部の噴出孔27aの上方位置から両側方に離間した位置で横方向に並べて配列されている。分離壁28の分離面28aは、前記第2実施形態と同様な多孔質部38により形成されている。分離壁28の分離面28a上には、圧力差が小さいときに開放される最下部の噴出孔27aと対向可能な平滑部としての平滑板40が配設され、この平滑板40は連結杆41を介して開閉部材32と一体移動可能に連結されている。
次に、この発明を具体化したオイルセパレータの第4実施形態を説明する。
この第4実施形態においては、図9に示すように、分離壁28の分離面28aに、圧力差が比較的小さいときに開放される最下部及び中間部の噴出孔27a,27bと対向する低密度多孔質部42と、圧力差が大きくなったときに開放される最上部の噴出孔27cと対向する高密度多孔質部43とが設けられている。これらの多孔質部42,43は、不織布等の多孔質材料により構成されている。
(7) このオイルセパレータにおいては、ガスの流量が少ない時には、小圧力差のもとで開放された噴出孔27a,27bから噴出される大粒径のオイルミストが、低密度多孔質部42によって捕捉される。これに対して、ガスの流量が多い時には、大圧力差のもとで開放された噴出孔27cから噴出される小粒径のオイルミストが、高密度多孔質部43によって捕捉される。よって、大粒径のオイルミストを低密度多孔質部42に捕捉できるため、分離面28aが多孔質材によって構成されていても、目詰まりを抑制できる。また、小粒径のオイルミストを高密度多孔質部43によって逃すことなく捕捉することができる。従って、多孔質材によってオイル分離を行っても、目詰まりすることなく、高い分離効率を得ることができる。
次に、この発明を具体化したオイルセパレータの第5実施形態を説明する。
この第5実施形態においては、図10に示すように、分離壁28がハウジング13の上壁13bから垂下するように形成され、その分離壁28の下端縁とハウジング13の底壁13aとの間にガス通路16を確保するための間隙29が形成されている。分離壁28には、分離面28aを構成するように、前記図9の第4実施形態と同様な多孔質部42,43が設けられている。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記各実施形態において、ガスの流量が少ないときに開放される噴出孔27の数を複数にすること。
・ 前記各実施形態おいて、噴出孔27の上下の段数を3段以上にすること。
Claims (5)
- 噴出孔から噴出されたオイルミスト含有ガスを分離面に衝突させて、そのガス中からオイルを分離するようにしたオイルセパレータにおいて、
前記噴出孔の上流側と下流側との間の圧力差に応じて、噴出孔の開口量を変更するための調節手段を設け、
前記調節手段は、該オイルセパレータ内を上下方向へ移動可能に配設される開閉部材と、該開閉部材を下方に向かって付勢する付勢部材とを備え、
前記噴出孔は複数個設けられ、
前記開閉部材は、該開閉部材の上面側と下面側との間の圧力差により、該開閉部材に対する重力及び前記付勢部材の付勢力に抗して移動されて、開放される噴出孔の数を変更することを特徴とするオイルセパレータ。 - 前記調節手段により、前記開閉部材の上面側と下面側との間の圧力差が小さい状態においては、少なくとも一つの噴出孔が開放されるとともに、前記開閉部材の上面側と下面側との間の圧力差が大きくなったときには、他の噴出孔が開放されて、噴出孔の開口量が変更されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のオイルセパレータ。
- 噴出孔から噴出されたオイルミスト含有ガスを分離面に衝突させて、そのガス中からオイルを分離するようにしたオイルセパレータにおいて、
前記噴出孔の上流側と下流側との間の圧力差に応じて、噴出孔の開口量を変更するための調節手段を設け、
前記噴出孔を複数個設けるとともに、前記調節手段には、圧力差に応じて移動されて、開放される噴出孔の数を変更する開閉部材を設け、圧力差が小さい状態においては、少なくとも一つの噴出孔が開放されるとともに、圧力差が大きくなったときには、他の噴出孔が開放されて、噴出孔の開口量が変更されるようにしたものであり、
前記開閉部材に連結された平滑板を分離面上に設け、開閉部材の移動にともない、平滑板が分離面に沿って移動するとともに、前記圧力差が小さいときには小さな開放量の噴出孔と対向されることを特徴とするオイルセパレータ。 - 噴出孔から噴出されたオイルミスト含有ガスを分離面に衝突させて、そのガス中からオイルを分離するようにしたオイルセパレータにおいて、
前記噴出孔の上流側と下流側との間の圧力差に応じて、噴出孔の開口量を変更するための調節手段を設け、
前記噴出孔を複数個設けるとともに、前記調節手段には、圧力差に応じて移動されて、開放される噴出孔の数を変更する開閉部材を設け、圧力差が小さい状態においては、少なくとも一つの噴出孔が開放されるとともに、圧力差が大きくなったときには、他の噴出孔が開放されて、噴出孔の開口量が変更されるようにしたものであり、
前記分離面を、圧力差が小さいときに開放される噴出孔と対向する平滑部と、圧力差が大きくなったときに開放される噴出孔と対向する多孔質部とにより構成したことを特徴とするオイルセパレータ。 - 噴出孔から噴出されたオイルミスト含有ガスを分離面に衝突させて、そのガス中からオイルを分離するようにしたオイルセパレータにおいて、
前記噴出孔の上流側と下流側との間の圧力差に応じて、噴出孔の開口量を変更するための調節手段を設け、
前記噴出孔を複数個設けるとともに、前記調節手段には、圧力差に応じて移動されて、開放される噴出孔の数を変更する開閉部材を設け、圧力差が小さい状態においては、少なくとも一つの噴出孔が開放されるとともに、圧力差が大きくなったときには、他の噴出孔が開放されて、噴出孔の開口量が変更されるようにしたものであり、
前記分離面を、圧力差が小さいときに開放される噴出孔と対向する低密度多孔質部と、圧力差が大きくなったときに開放される噴出孔と対向する高密度多孔質部とにより構成したことを特徴とするオイルセパレータ。
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