JP5508744B2 - ベータゼオライトの製造方法及び水素化分解触媒の製造方法 - Google Patents

ベータゼオライトの製造方法及び水素化分解触媒の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ベータゼオライトの製造方法及び水素化分解触媒の製造方法に関する。
ベータゼオライトは、1967年に提示されたゼオライトである。ベータゼオライトは、現在、石油精製触媒として主に使用されているフォージャサイト型に比べて、ゼオライトのミクロ細孔が小さいという特徴がある。また、ベータゼオライトは、吸着剤としての使用例がある。
ところで、ゼオライトを水蒸気処理する手法は以前から知られており、主に骨格内のアルミを骨格外に除去し、ケイバン比(SiO2/Al23)を上げる目的で行われてきた。
ベータゼオライトについても同様であり、例えば、ベータゼオライトを水蒸気処理し、その後、酸水溶液で処理することでケイバン比を上げる検討が行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示される技術は、水蒸気処理後の酸処理工程において、酸を含むアンモニウム溶液で処理することが特徴であり、アンモニウムイオンを含むことで、ゼオライトが安定すると記載されている。
また、特許文献1では、ケイバン比、赤外線吸収スペクトル(IR)、全表面積についての記述はあるが、メソ細孔についての記載はない。
米国特許第5980859号公報
本発明は、細孔径2〜10nmのいわゆるメソ細孔を有し、280m2/g以上の外表面積を付与したベータゼオライトの製造方法、及び該ベータゼオライトを用いた水素化分解触媒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、従来から知られているベータゼオライトを、特定の条件で処理することで、細孔径2〜10nmの細孔、いわゆるメソ細孔を発現させることができることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)原料ベータゼオライトを、水蒸気雰囲気下、550〜700℃で処理し、次いで、酸処理する工程を含むベータゼオライトの製造方法であって、前記酸処理に使用する酸量が、原料ベータゼオライトの骨格外アルミニウムを、化学量論的に全量溶解するのに必要な酸量の、1〜1.5倍であることを特徴とする、BJH法で求めた細孔径2〜10nmの細孔の細孔容量が0.22〜0.5mL/gであるベータゼオライトの製造方法、
(2)前記酸が、アンモニウムイオンを含有しない上記(1)に記載のベータゼオライトの製造方法、
(3)前記原料ベータゼオライトのSiO2/Al23比(モル比)が、20〜39である上記(1)又は(2)に記載のベータゼオライトの製造方法、
(4)(i)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法により得られるベータゼオライトをバインダーとともに混練し、押し出し、次いで焼成して、ベータゼオライト成形体を得る工程、及び
(ii)ベータゼオライト成形体を少なくとも含有する担体に、少なくとも1つの水素化活性を有する金属成分を担持する工程を有する、水素化分解触媒の製造方法、
(5)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法により得られるベータゼオライト、及び
(6)上記(4)に記載の方法により得られる水素化分解触媒、
を提供するものである。
本発明によれば、メソ細孔を十分に有し、高い外表面積を有するベータゼオライトが得られる。該ベータゼオライトを水素化触媒の担体として用いることで、水素化性能の高い水素化分解触媒を得ることができる。特に、高芳香族炭化水素油を水素化処理して得られる留分を、本発明の方法により製造した水素化分解触媒で水素化分解することにより、石油化学原料として有用な1環芳香族化合物を効率良く得ることができる。
本発明のベータゼオライトの製造方法は、原料ベータゼオライトを、水蒸気雰囲気下、550〜700℃で処理し、次いで、酸処理する工程を含む。
(原料ベータゼオライト)
原料のベータゼオライト(以下「原料ベータゼオライト」と記載する。)は、ケイバン比が20〜39の範囲であることが好ましい。ケイバン比が20以上であると、十分な水素化分解能力を有するベータゼオライトが得られ、39以下であると、十分な量のメソ細孔が得られる。以上の観点から、原料ベータゼオライトのケイバン比は、20〜30の範囲がさらに好ましい。
また、原料ベータゼオライトは、水蒸気処理する前に、空気雰囲気中、500〜700℃の温度で、1〜12時間程度焼成することが好ましい。該焼成によって、ゼオライト合成時に用いる有機物などを揮散させるためである。
なお、焼成に用いる装置については、特に制限はなく、例えば、ロータリーキルンなどを用いることができる。
(水蒸気処理)
前述の焼成した原料ベータゼオライトを、550〜700℃の水蒸気雰囲気下に曝すことで処理する(以下、「水蒸気処理」と記載する)。水蒸気雰囲気温度が550℃未満であると、十分に脱アルミが進行せず、700℃を超えると、ベータゼオライトの結晶性が低下し、メソ細孔が少なくなる。
水蒸気処理の具体的方法としては、特に制限はなく、例えばロータリーキルンを用い、水蒸気分圧を、通常10〜100kPa、好ましくは、20〜80kPaとし、空気により水蒸気分圧を30〜100%にして行うことが好適である。
(酸処理)
水蒸気処理した後のベータゼオライトをスラリー化し、該スラリーと酸溶液を混合する等の方法で、ベータゼオライトを酸に曝して、ゼオライト中のアルミニウムを除去する。
ここで用いる酸は、アルミニウムを溶解可能であれば特に制限はなく、硝酸、塩酸、硫酸等の鉱酸が使用できるが、入手し易さ、酸強度、装置の腐食防止の面から硫酸あるいは硝酸が好ましい。
酸処理に用いる酸量は、原料ベータゼオライトの骨格外アルミニウムを、化学量論的に全量溶解するのに必要な酸量の、1〜1.5倍であることが必要である。該酸量が1倍未満であると、脱アルミがあまり進行せず、得られるゼオライトの炭化水素分解能力が十分でない。一方、1.5倍を超えると、必要以上にアルミが抜けたり、メソ細孔が少なくなる等の悪影響が生じる。以上の観点から、酸量は、必要酸量の1〜1.4倍であることが好ましい。
酸溶液の濃度は、所望の脱アルミに必要な酸量を含んでいれば特に制限はないが、酸濃度で1〜50質量%が好ましい。酸濃度が1質量%未満の場合は、必要以上に反応装置の大型化につながり、加熱加圧するためのエネルギーも余分に必要となる。一方、50質量%を超えると、酸溶液が少なすぎてゼオライトと酸が十分に反応しない部分が生じる。以上の観点から、酸濃度は、5〜30質量%の範囲が好ましい。
又、本発明で用いる酸溶液は、アンモニウムイオンを含まない事が好ましい。アンモニウムイオンを含む酸溶液を用いると、アルミニウムがゼオライトから抜け難くなる。
(ベータゼオライトの物性)
上述の水蒸気処理及び酸処理を行ったベータゼオライトは、BJH法で求めた細孔径2〜10nmの細孔(以下「メソ細孔」と記載する場合がある。)の細孔容量が0.20mL/g以上であることが好ましい。該細孔容量が0.20mL/g以上であると、高い水素化分解能力を有する。水蒸気処理及び酸処理の条件を最適化することで、メソ細孔の細孔容量は、0.22mL/g以上とすることができ、さらに高い水素化分解能力を有するベータゼオライトが得られる。
なお、水蒸気処理及び酸処理の条件が過酷な場合には、該細孔容量が過度に大きくなり、ベータゼオライトの結晶化度が低下し、水素化分解能力が十分でない場合がある。以上の観点から、ベータゼオライトのメソ細孔の細孔容量は、0.22〜0.5mL/gの範囲となるように、水蒸気処理及び酸処理の条件は決定されることがさらに好ましい。
また、上述の水蒸気処理及び酸処理を行ったベータゼオライトは、t−plot法で求めた外表面積が280m2/g以上であることが好ましい。外表面積が280m2/g以上である場合、十分な水素化分解能力が得られる。また、水蒸気処理及び酸処理の条件を最適化することで、外表面積は300m2/g以上とすることができ、さらに高い水素化分解能力を有するベータゼオライトが得られる。
なお、水蒸気処理及び酸処理の条件が過酷な場合には、該外表面積が過度に大きくなり、ベータゼオライトの結晶化度が低下し、水素化分解能力が十分でない場合がある。以上の観点から、ベータゼオライトの外表面積は、300〜400m2/gの範囲となるように、水蒸気処理及び酸処理の条件は決定されることがさらに好ましい。
(水素化分解触媒)
本発明の製造方法により得られるベータゼオライトは、水素化分解触媒の担体として有用である。すなわち、該ベータゼオライトを含む担体に、水素化活性を有する金属成分を担持してなる水素化分解触媒は、非常に有用であり、本発明に包含されるものである。
また、上記水素化分解触媒の担体としては、本発明のベータゼオライトのみからなってもよいが、触媒の物理的強度を増大させ、必要とする分解能力が得られ、かつ過分解が起きないように、さらに耐火性無機酸化物を含むことが好ましい。なお、該耐火性無機酸化物は、後に説明する、触媒担体を製造する際に用いられるバインダーの役割を兼ねることもできる。
耐火性無機酸化物を用いる場合のベータゼオライトの含有量は、担体の質量を基準として、10〜80質量%が好適である。10質量%以上であれば、一定の分解能力が確保でき、80質量%以下であれば、分解能力が高すぎて、水素化分解が進みすぎることがなく、生成油に含まれる必要な成分、例えば1環芳香族や灯軽油留分が確保される。以上の観点から、担体中のベータゼオライトの含有量は、20〜80質量%の範囲がさらに好ましく、30〜80質量%の範囲が特に好ましい。
なお、担体の形状としては、特に限定されないが、円柱、三葉、四葉等の成型体が均一な充填がしやすい点で好適である。
<耐火性無機酸化物>
耐火性無機酸化物としては特に制限はなく、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−ボリア(酸化ホウ素)、アルミナ−ボリア(酸化ホウ素)、粘土鉱物などが挙げられる。本発明においては、触媒の表面積を広くでき、水素化活性金属を含む水溶液で、該金属を担持させやすい点から、アルミナが好ましい。なお、本発明における耐火性無機酸化物には、ベータゼオライトは含まない。
このような耐火性無機酸化物は、1種を単独で用いることもできるし、また2種以上を併用することもできる。
<水素化活性を有する金属成分>
水素化活性を有する金属成分(以下「水素化活性金属成分」と記載する。)とは、炭化水素を水素化処理可能な性能を持つ金属又は金属化合物を意味する。通常は、水素化脱硫、水素化脱窒素、水素化脱メタル、水素化分解の少なくとも一つの効果を有する。水素化活性金属成分としては、周期律第6、8、9、及び10族金属が挙げられ、特に、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等が水素化処理能力に優れる点で好適である。
モリブデン化合物としては三酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム等が好ましく、タングステン化合物としては、三酸化タングステン、タングステン酸アンモニウム等が好ましい。コバルト化合物としては、炭酸コバルト、塩基性炭酸コバルト、硝酸コバルト等が好ましく、ニッケル化合物としては、炭酸ニッケル、塩基性炭酸ニッケル、硝酸ニッケル等が好ましい。
さらに、リン化合物も担持成分として好適に用いることができ、リン化合物としては、五酸化リン、正リン酸等の各種リン酸が使用される。
本発明の水素化分解触媒中の水素化活性金属の担持量は、触媒体として、酸化物基準で1〜40質量%の範囲が好ましい。水素化活性金属の担持量が1質量%以上であると、触媒活性が十分に発現し、40質量%以下であると、金属の分散不良による活性低下がなく、触媒の強度不足等の悪影響を触媒体に与えることがない。また、担持した金属量に見合う触媒活性も得られない。以上の観点から、水素化活性金属の担持量は、酸化物基準で5〜30質量%の範囲がより好ましい。
さらに、好ましい担持量は、水素化活性金属の種類に応じて異なり、触媒体として、酸化物基準で、モリブデン(MoO3)、タングステン(WO3)の場合は、10〜30質量%の範囲が好ましく、コバルト(CoO)、ニッケル(NiO)の場合は1〜6質量%の範囲が好ましく、リン(P25)は5質量%以下が好適である。
(水素化分解触媒の製造方法)
本発明の水素化分解触媒の製造方法は、下記(i)及び(ii)の工程を含むものである。
(i)本発明の方法により得られるベータゼオライトをバインダーとともに混練し、押し出し、次いで焼成して、ベータゼオライト成形体を得る工程、及び
(ii)ベータゼオライト成形体を少なくとも含有する担体に、少なくとも1つの水素化活性を有する金属成分を担持する工程
上記(i)の工程において用いられる、バインダーとしては前述の耐火性無機酸化物にて例示したものを用いることができ、これらのうち、特にアルミナ、シリカ、シリカアルミナ、ボリア、ボリアアルミナなどが好適に挙げられる。
上述の工程で得られたベータゼオライトをバインダーとともに、通常の方法で混練し、押し出し成形し、焼成して、ベータゼオライト成形体を得る。押し出しの際の担体の形状は、特に限定されないが、前述のように、均一な充填がしやすい点から、円柱、三葉、四葉等となるように押し出される。また、焼成温度は300〜750℃であることが好ましく、通常0.1〜24時間程度行われる。なお、焼成の前に30〜200℃程度の温度で乾燥工程を有していてもよい。
上記(ii)の工程における水素化活性を有する金属成分は、前記水素化活性金属成分と同様である。
水素化活性金属成分は、通常、含浸法により、担体に担持されるが、本発明においては、本発明の新規ベータゼオライトを担体として、これに水素化活性金属成分を担持することができる。また、担体として、耐火性無機酸化物を併用する場合には、水素化活性金属成分を、本発明の方法により得られたベータゼオライト、又は耐火性無機酸化物の一方に担持させた後、両者を混合してもよいし、新規ベータゼオライトと耐火性無機酸化物をあらかじめ混合して担体を調製しておき、これに水素化活性金属成分を担持してもよい。
上記の周期律第6、8、9、及び10族金属ならびにリン化合物は別々に含浸してもよいが、同時に行なうのが効率的である。通常は、含浸液中の水素化活性金属及びリンの含有量は、目標とする担持量から計算で求める。これらの金属を脱イオン水に溶解させた後、その含浸液の液量を用いる担体の吸水量に等しくなるように調整した後、含浸させる。
なお、水素化活性金属の溶解性や触媒体内部における分布を改善するために、含浸液に有機酸を添加することも行なわれる。有機酸としては、クエン酸やリンゴ酸が好適である。
さらには、上述した活性金属を高分散化するために界面活性剤等の水溶性有機物を添加することができ、その中でも分子量が90〜10000のポリエチレングリコールが好適である。該ポリエチレングリコールを添加する場合、添加量は担体に対して好ましくは2〜20質量%、より好ましくは3〜15質量%の範囲が好適である。添加量が小さすぎると効果がなく、多すぎても効果がないためである。
上記含浸処理の後に、通常熱処理を行なう。逐次的に含浸を実施する場合には、含浸の度に熱処理を行なうことも可能であるし、複数の含浸を行なった後、最後に熱処理を行なうこともできる。熱処理は空気中で、300〜750℃、好ましくは450〜700℃で行なう。熱処理時間としては、1〜10時間程度、さらには2〜7時間程度行なうことが好適である。
(水素化分解方法)
本発明の製造方法により得られる水素化分解触媒を用いて、炭化水素類を水素化分解する方法としては、例えば、固定床(充填層)、移動床、懸濁床(スラリー床)、沸騰床などの反応形式を用いて、炭化水素類と共に、該水素化分解触媒を装入し、水素ガス含有雰囲気下で、300〜500℃程度に加熱することにより行うことができる。
本発明により製造される水素化分解触媒は、種々の原料油に対して用いることができるが、特に、多環芳香族を10容量%以上含む高芳香族炭化水素油、例えば、流動接触分解装置由来のもの(Light Cyclic Oil;以下「LCO」と記載する。)、コーカー等の熱分解装置由来のもの(以下「コーカー油」と記載する。)、あるいはオイルサンド等の劣質な油を起源としたもの(以下「オイルサンドビチューメン」と記載する。)、ならびにこれらの高芳香族含有炭化水素油を混合したもの(以下、単に「混合油」と記載する。)を原料油として用いることが好ましい。これらの留分は、一般に2環、3環芳香族が多く、本発明の新規水素化分解触媒で処理することで、付加価値の高い1環芳香族に変換することが可能である。
本発明の水素化分解触媒を用い、LCO、コーカー油、オイルサンドビチューメン、混合油などを処理して、1環芳香族の多い油を得る方法として、これらの原料油を、例えば市販の水素化処理触媒で水素化処理し、その上で本発明の水素化分解触媒を用いて、水素化分解することが好ましい。
水素化処理の条件としては、反応温度:250〜420℃、水素分圧:5〜15MPa、液空間速度:0.2〜3.0h-1であることが好ましく、水素化分解の条件としては、反応温度:300〜440℃、水素分圧:5〜15MPa、好ましくは6〜12MPa、LHSV(液空間速度):0.3〜3.0h-1である。
なお、ここで水素化処理とは、通常、水素化脱硫、水素化脱金属、水素化脱窒素、芳香族への核水添のいずれか一以上の処理を行うことをいう。
上記水素化処理触媒としては,周期律第6、8、9、及び10族金属のうちの少なくとも一種を耐火性無機酸化物担体に担持した触媒を好適に用いることができる。
水素化活性金属成分としては、例えば、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等が好適である。さらに、リン化合物を担持させることができる。担持量は触媒体として、酸化物基準で、モリブデン、タングステンが10〜40質量%、コバルト、ニッケルが2〜10質量%、リンが1〜10質量%が好適である。
これらの水素化活性金属化合物は、通常含浸法により各種耐火性無機酸化物担体に担持される。上記の周期律第6、8、9、及び10族金属ならびにリン化合物は別々に含浸しても良いが、同時に行なうのが効率的である。なお、水素化活性金属の触媒体内部における分布を改善するために、含浸液に有機酸を添加することも行なわれる。有機酸としては、クエン酸やリンゴ酸が好適である。さらには、上述した活性金属を高分散化するために界面活性剤等の水溶性有機物を添加することができる。添加量は担体に対して2〜20質量%の範囲が好ましく、3〜15質量%の範囲がより好ましい。上記含浸処理の後に、通常熱処理を行なう。逐次的に含浸を実施する場合には、含浸の度に熱処理を行なうことも可能であるし、複数の含浸を行なった後、最後に熱処理を行なうこともできる。熱処理は空気中で、通常550℃以下の条件で行なう。触媒の種類に応じて、300℃以下の比較的低温で熱処理を行なうこともある。熱処理時間としては、0.5〜48時間程度、さらに好ましくは1〜24時間程度行である。
担体として用いられる耐火性無機酸化物としては、特に制限はないが、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−ボリア(酸化ホウ素)、アルミナ−ボリア(酸化ホウ素)、粘土鉱物及びそれらの混合物等が好適に使用される。これらの中でも、アルミナ、シリカ−アルミナが好適である。
さらには、アルミナに水溶性チタン化合物を含浸・担持したものも好適に使用される。チタンを担持する場合、1〜10質量%、好ましくは2〜5質量%の担持量が好適である。これらの耐火性無機酸化物の表面積は、通常100〜400m2/gであることが好ましく、150〜300m2/gがより好ましい。
また、担体の平均細孔径は、通常5〜30nmの範囲、さらには6〜15nmの範囲が好適である。担体の形状としては特に限定されないが、円柱、三葉、四葉等の成型体が好適に使用される。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(ベータゼオライトの物性評価方法)
1.表面積
前処理として試料を400℃、3時間、真空排気を行った。表面積は、BET多点法により測定した(P/P0=0.1以下、P0は液体窒素温度での窒素の飽和蒸気圧、Pは導入した窒素分圧)。
2.細孔径2〜10nmの細孔容量(mL/g)及び平均メソ細孔径
BET法により測定した値からBJH法にて計算して求めた。
3.外表面積(m2/g)
BET法により測定した値からt−plot法にて計算して求めた。
(触媒活性の評価)
1.原料油
第1表に記載の重油流動接触分解装置から留出する高芳香族炭化水素油(分解軽油、以下「LCO1」と記載する。)を、後述する水素化処理触媒Aを充填した反応器に通油して、水素化処理し、第1表に記載する性状を有する高芳香族炭化水素油(以下「LCO2」と記載する。)を得た。反応条件は、反応温度345℃、反応圧力6.86MPa、LHSV(液空間速度)1.6h-1で行った。なお、水素化処理触媒Aに通油した後の油については、窒素バブリング等による硫化水素の除去を行わずに回収した。
Figure 0005508744
2.水素化処理触媒A
CoMo系の市販軽油水素化脱硫触媒(日本ケッチェン社製「KF757H」)を、軽油水素化脱硫装置にて、硫黄分の目標を10質量ppm以下で、反応温度330〜370℃、LHSV=1.0〜1.5h-1、水素分圧4.9MPa、水素/油比250Nm3/kLで2年間運転したものを水素化処理触媒Aとした。
3.評価方法
高圧固定床流通式のベンチ反応器を直列に連結し、実施例及び比較例にて調製した水素化分解触媒を用いて水素化分解反応を実施した。原料油は水素ガス(ボンベの純水素を昇圧して使用)とともに反応管の上段から導入するダウンフロー形式で反応器内に流通させた
水素化分解触媒を5mL、反応器に充填した。前処理として、DMDS(ジメチルジスルフィド)を添加し、硫黄濃度を2質量%に調整した軽油留分(Light Gas Oil;LGO)をベースとする予備硫化油を水素ガスとともに反応器に流通させて、温度250℃で10時間予備硫化を行なった。
次に、第1表に記載したLCO2に切り替えて、水素化分解反応を行なった。反応温度は360〜375℃の範囲で、転化率が75質量%になるように制御した。反応圧力は水素化分解反応器出口で6.9MPa、水素/原料油比は、反応器入口で2,000Nm3/kL、LHSV(液空間速度)は1.5h-1の条件に調整し、ベンチ試験を行なった。水素化分解触媒に通油後のガスについては流量を測定するとともに、ガスクロにて分析し、生成油については秤量した。生成油は、蒸留ガスクロおよびFIDのガスクロにて、バックフラッシュを行い、定性を行った。
触媒活性は、原料油中の、常圧での沸点が340℃以上の留分の転化率及び1環芳香族の収率で評価した。なお、3環芳香族であるフェナントレンの沸点が340℃であるので、340℃以上の留分の転化率が高いほど、3環芳香族の分解率が高いことを意味する。
実施例1(本発明のベータゼオライトの調製)
市販のベータゼオライト(東ソー(株)製「920NHA」、ケイバン比20)を原料ベータゼオライトとして用い、該ベータゼオライトを、空気雰囲気中で580℃にて、1.5時間、ロータリーキルンを用いて焼成した。焼成により得られたゼオライトをベータゼオライト1とする。
該ベータゼオライト1を、水蒸気に空気を混合したもの(水蒸気の混合率80容量%、水蒸気分圧20kPa(0.2Bar))を用いて、630℃で30分間、水蒸気処理を行った。その後、該ゼオライトを70℃の温水に10質量%スラリーとし、10質量%硫酸水溶液328.44mLを30分で添加した後、30分熟成した。その後、吸引ろ過で回収し、60℃の温水で洗浄し、本発明のベータゼオライト2を得た。
なお、ここで用いた硫酸水溶液は、ゼオライトの骨格外アルミニウムを全量、硫酸アルミニウムとして溶解した場合の1.4倍量に相当する。
ベータゼオライト2について、上記方法にて物性を評価した。評価結果を第2表に示す。また、参考例として、ベータゼオライト1についても、同様に評価結果を示す。
Figure 0005508744
比較例1(比較水素化分解触媒の調製)
アルミナ粉に硝酸水溶液を添加し、20分程度捏和した後、実施例1において、原料ゼオライトを焼成処理して得たベータゼオライト1(上記、第2表参考例)を添加し、1時間捏和した。アルミナと該ゼオライトは乾燥物基準の重量比で50対50になる割合とした。この捏和物を1/16の四葉型の成型物とし、120℃で3時間乾燥し、さらに550℃で3時間焼成し、ゼオライト含有組成物を得た。
次いで、三酸化モリブデンと炭酸コバルトを純水に懸濁したものを90℃に加熱し、次いでリンゴ酸を加え溶解させた。この溶解液を該ゼオライト含有組成物にそれぞれ触媒全体に対して、仕込みのMoO3として6質量%、CoOとして2質量%になるように含浸し、次いで乾燥させ、550℃で3時間焼成し、比較水素化分解触媒1を得た。該比較水素化分解触媒1について、上記方法にて評価した結果を第3表に示す。
実施例2(本発明の水素化分解触媒の調製)
比較例1において、ベータゼオライト1に代えて、実施例1で調製したベータゼオライト2を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、水素化分解触媒2(本発明の水素化分解触媒)を得た。該水素化分解触媒2について、上記方法にて評価した結果を第3表に示す。
Figure 0005508744
実施例2より調製された触媒は、担体のベータゼオライトにメソ細孔が付与されているため、重質分が触媒内に拡散しやすくなり、重質分がより分解されていることがわかる。
本発明の製造方法により得られるベータゼオライトは、メソ細孔を十分に有し、高い外表面積を有するベータゼオライトである。該ベータゼオライトを水素化触媒の担体として用いることで、水素化性能の高い水素化分解触媒を得ることができる。特に、高芳香族炭化水素油を水素化処理して得られる留分を、本発明の方法により製造した水素化分解触媒で水素化分解することにより、石油化学原料として有用な1環芳香族化合物を効率良く得ることができる。

Claims (6)

  1. 原料ベータゼオライトを、水蒸気雰囲気下、550〜700℃で処理し、次いで、酸処理する工程を含むベータゼオライトの製造方法であって、前記酸処理に使用する酸量が、原料ベータゼオライトの骨格外アルミニウムを、化学量論的に全量溶解するのに必要な酸量の、1〜1.5倍であることを特徴とする、BJH法で求めた細孔径2〜10nmの細孔の細孔容量が0.22〜0.5mL/gであるベータゼオライトの製造方法。
  2. 前記酸が、アンモニウムイオンを含有しない請求項1に記載のベータゼオライトの製造方法。
  3. 前記原料ベータゼオライトのSiO2/Al23比(モル比)が、20〜39である請求項1又は2に記載のベータゼオライトの製造方法。
  4. (i)請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られるベータゼオライトをバインダーとともに混練し、押し出し、次いで焼成して、ベータゼオライト成形体を得る工程、及び
    (ii)ベータゼオライト成形体を少なくとも含有する担体に、少なくとも1つの水素化活性を有する金属成分を担持する工程を有する、水素化分解触媒の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法により得られるベータゼオライト。
  6. 請求項4に記載の方法により得られる水素化分解触媒。
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