JP5508629B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本願発明は建設機械や農作業機といった作業機に搭載されるエンジンに関するものである。
従来から、建設機械や農作業機といった作業機に搭載されたエンジンにおいては、クランク軸の回転に応じてクランク角センサから出力されるクランク角信号と、カム軸の回転に応じてカム角センサから出力されるカム角信号との組合せにて気筒判別をし、当該気筒判別結果に基づいて気筒毎の燃料噴射及び点火を実行するように構成されている。このような気筒毎の燃料噴射及び点火によって、エンジンを駆動させている(例えば特許文献1等参照)。ここで、気筒判別とは、エンジンにおける1サイクル(720°CA)でのクランク軸のクランク角(回転位置)を特定することを意味している。
この種のエンジンでは、クランク軸方向の一側面部(説明の便宜上、エンジンの後面側と称する)に、クランク軸と一体回転するフライホイールが配置されている。フライホイールに取り付けられたクランク軸用パルサの外周側にクランク角センサが近接配置されている。クランク軸の回転に伴い、クランク軸用パルサの被検出部がクランク角センサの近傍を通過することによって、クランク角センサがクランク角信号を出力するように構成されている。
また、エンジンの前面側(クランク軸方向の他側部)には、クランク軸に固定されたクランクギヤと、カム軸に固定されたカムギヤとが配置されている。クランクギヤに連動してカムギヤ及びカム軸を回転させ、カム軸に関連させた動弁機構を駆動させることによって、エンジンの吸気弁や排気弁が開閉作動するように構成されている。カムギヤに取り付けられたカム軸用パルサの外周側に、回転角検出手段としてのカム角センサが近接配置されている。カム軸の回転に伴い、カム軸用パルサの被検出部がカム角センサの近傍を通過することによって、カム角センサがカム角信号を出力するように構成されている。
カム軸及びカムギヤはエンジンのギヤトレインを構成する要素であり、ギヤトレインはエンジンの前面側に固定されたギヤケース内に収容されている。カムギヤ(カム軸といってもよい)の回転角を検出するカム角センサは、カム軸用パルサに臨ませるようにギヤケースの外面側に形成された貫通穴に嵌め込み装着されている。このため、カム角センサの基部(ハーネスと接続される部分)はギヤケースの外側に露出した状態になっている。
特開2004−44440号公報
しかし、前記従来の構成では、カム角センサの基部がギヤケースの外側に露出した状態になっているため、例えば作業機の走行中に、地面から跳ね上げた跳ね石やゴミといった異物がカム角センサの基部に当たって、カム角センサの故障や破損を招来するという問題があった。
ところで、作業機に搭載されるエンジン又はエンジンルームには、例えば騒音抑制といった目的で遮音カバー体が取り付けられている。遮音カバー体をエンジンに直接取り付ける場合は、エンジンの上面側に遮音カバー体を被せたり、エンジンのギヤトレインを収容するギヤケースの外面側に遮音カバー体を重ねて固定したりすることが多い。
そこで、本願発明は、遮音カバー体の存在に着目して、ギヤケースに取り付けられる回転角検出手段を保護できるように改善を施したエンジンを提供することを技術的課題とするものである。
請求項1の発明は、シリンダブロックにおけるクランク軸方向の一側面部に、ギヤトレインを収容するギヤケースが取り付けられており、前記ギヤトレインを構成する回転ギヤの回転角を検出する回転角検出手段を備えているエンジンであって、前記ギヤケースの外面側には、騒音抑制用の遮音カバー体が取り付けられている一方、前記遮音カバー体には、前記ギヤケースから離れる方向に膨出する膨出部が形成されており、前記ギヤケースと前記膨出部とで囲われる収容空間内に、前記回転角検出手段が配置されているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載したエンジンにおいて、前記遮音カバー体の前記膨出部は上方に向けて開放されているというものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載したエンジンにおいて、前記シリンダブロックの一側面部のうち前記ギヤケースの上方には、冷却ファンを回転可能に軸支するファン軸が設けられており、前記クランク軸の一端側は前記ギヤケースから外向きに突出しており、前記ファン軸と前記クランク軸の一端側との間に、前記遮音カバー体の前記膨出部を位置させているというものである。
請求項4の発明は、請求項3に記載したエンジンにおいて、前記ファン軸の側方に配置されたオルタネータと前記冷却ファンとに、無端帯を介して前記クランク軸からの回転力を伝達するように構成されており、前記遮音カバー体のうち前記無端帯にて囲われた領域内に、前記膨出部を位置させているというものである。
請求項1の発明によると、シリンダブロックにおけるクランク軸方向の一側面部に、ギヤトレインを収容するギヤケースが取り付けられており、前記ギヤトレインを構成する回転ギヤの回転角を検出する回転角検出手段を備えているエンジンであって、前記ギヤケースの外面側には、騒音抑制用の遮音カバー体が取り付けられている一方、前記遮音カバー体には、前記ギヤケースから離れる方向に膨出する膨出部が形成されており、前記ギヤケースと前記膨出部とで囲われる収容空間内に、前記回転角検出手段が配置されているから、前記遮音カバー体の存在によって、前記エンジンからの騒音を抑制しつつ、地面から跳ね上げた跳ね石やゴミといった異物から前記回転角検出手段を保護できる。従って、跳ね石等に起因した前記回転角検出手段の故障・破損を効果的に防止できる。また、前記遮音カバー体が、元々の騒音抑制機能と前記回転角検出手段保護機能との両方を兼ね備えることになるから、前記遮音カバー体の多機能化を図れ、部品点数を抑制してコスト改善に効果を発揮できるという利点もある。
請求項2の発明によると、請求項1に記載したエンジンにおいて、前記遮音カバー体の前記膨出部は上方に向けて開放されているから、前記回転角検出手段の下側は前記膨出部にて覆われることになる。このため、下から上に跳ね上がる跳ね石等に対して、前記回転角検出手段を保護し易いという効果を奏する。しかも、前記回転角検出手段にハーネスを接続する際は、前述の開放部分から下向きにハーネスを挿入することになるから、配線作業性もよいのである。
請求項3の発明によると、請求項1又は2に記載したエンジンにおいて、前記シリンダブロックの一側面部のうち前記ギヤケースの上方には、冷却ファンを回転可能に軸支するファン軸が設けられており、前記クランク軸の一端側は前記ギヤケースから外向きに突出しており、前記ファン軸と前記クランク軸の一端側との間に、前記遮音カバー体の前記膨出部を位置させているから、前記ファン軸と前記クランク軸の一端側との間のデッドスペースを有効利用して、前記冷却ファン等との干渉を避けながら、外向きに張り出した前記膨出部を配置できる。また、前記冷却ファン等を避けつつ、前記回転角検出手段へのハーネスを引き回しでき、配線作業性の向上にも寄与する。
請求項4の発明によると、請求項3に記載したエンジンにおいて、前記ファン軸の側方に配置されたオルタネータと前記冷却ファンとに、無端帯を介して前記クランク軸からの回転力を伝達するように構成されており、前記遮音カバー体のうち前記無端帯にて囲われた領域内に、前記膨出部を位置させているから、前記無端帯にて囲われたデッドスペースを、前記膨出部の配置空間として有効利用でき、省スペース化を図れるという効果を奏する。
エンジンの外観斜視図である。 エンジンの吸気マニホールド設置側の側面図である。 エンジンの排気マニホールド設置側の側面図である。 エンジンのフライホイール設置側の側面図である。 エンジンの冷却ファン設置側の側面図である。 エンジンの平面図である。 エンジンの燃料系統説明図である。 エンジンのギヤケースを示す側面図である。 エンジンのギヤケースを示す外観斜視図である。 エンジンのギヤトレインを示す側面図である。 フライホイールの拡大正面図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、エンジンに関する説明においては、吸気マニホールド設置側を「右側」、排気マニホールド設置側を「左側」と称して、これらを便宜的にエンジンにおける四方及び上下の位置関係の基準としている。
(1).エンジンの全体構造
まず、主に図1〜図6を参照しながら、エンジン70の全体構造について説明する。実施形態のエンジン70は4気筒型のディーゼルエンジンであり、エンジン70におけるシリンダヘッド72の左側面に排気マニホールド71が配置されている。シリンダヘッド72の右側面には吸気マニホールド73が配置されている。シリンダヘッド72は、クランク軸74とピストン(図示省略)が内蔵されたシリンダブロック75上に搭載されている。シリンダブロック75の前後両側面からクランク軸74の前後先端部をそれぞれ突出させている。シリンダブロック75の前面側には冷却ファン76が設けられている。冷却ファン76の左側方には、エンジン70の動力にて発電する発電機としてのオルタネータ86が配置されている。クランク軸74の前端側から、無端帯としてのVベルト77を介して冷却ファン76及びオルタネータ86に回転力を伝達するように構成されている。
図1〜図4に示すように、シリンダブロック75の後面にはフライホイールハウジング78が固着されている。フライホイールハウジング78内にはフライホイール79が配置されている。フライホイール79はクランク軸74の後端側に軸支されている。フライホイール79はクランク軸74と一体的に回転するように構成されている。例えばバックホウやフォークリフトといった作業機の駆動部に、フライホイール79を介してエンジン70の動力を取り出すように構成されている。
図11に示すように、フライホイール79の外周側には、環状のクランク軸用パルサ134と、スタータ(モータ)138用のリングギヤ135とが嵌め込み固定されている。クランク軸用パルサ134の外周面には、所定のクランク角(回転角)毎に並ぶ被検出部としての出力突起134aが形成されている。クランク軸用パルサ134の外周面のうち例えば第1又は第4気筒の上死点(TDC)に対応する部分には、欠歯部134bが形成されている。クランク軸用パルサ134の外周側には、出力突起134a及び欠歯部134bに対峙するように、クランク角検出手段としてのクランク角センサ136が近接配置されている。クランク角センサ136は、クランク軸74のクランク角(回転角)を検出するためのものであり、クランク軸74の回転に伴い、クランク軸用パルサ134の出力突起134aがその近傍を通過することによって、クランク角信号を出力するように構成されている。実施形態のクランク角センサ136は、フライホイールハウジング78の上部右側に形成されたセンサ挿入部137に着脱可能に装着されている。
フライホイールハウジング78の左側には、出力軸にピニオンギヤ(図示省略)を有するスタータ(モータ)138が装着されている。スタータ138のピニオンギヤはフライホイール79のリングギヤ135に噛み合っている。エンジン70の始動時に、スタータ138の回転動力にてフライホイール79のリングギヤ135を回転させることにより、クランク軸74が回転開始する(いわゆるクランキングを実行する)ように構成されている。
さて、シリンダブロック75の下面にはオイルパン81が配置されている。シリンダブロック75の左右側面とフライホイールハウジング78の左右側面とには、機関脚取付部82がそれぞれ設けられている。各機関脚取付部82には、防振ゴムを有する機関脚体83がボルト締結されている。エンジン70は、各機関脚体83を介して、例えばバックホウやフォークリフトといった作業機のエンジン支持シャーシ84(図3参照)に防振支持される。
吸気マニホールド73の入口側には、EGR装置91(排気ガス再循環装置)を構成するコレクタ92(図1、図2、図4及び図6参照)を介して、エアクリーナ(図示省略)が連結される。エアクリーナにて除塵・浄化された外気は、EGR装置91のコレクタ92を介して吸気マニホールド73に送られ、そして、エンジン70の各気筒に供給される。
図1、図2、図4及び図6に示すように、EGR装置91は、エンジン70の再循環排気ガス(EGRガス、排気マニホールド71から排出される排気ガスの一部)と新気(エアクリーナからの外部空気)とを混合させて吸気マニホールド73に供給するコレクタ(EGR本体ケース)92と、排気マニホールド71にEGRクーラ94を介して接続する再循環排気ガス管95と、再循環排気ガス管95にコレクタ92を連通させるEGRバルブ96とを備えている。
上記の構成において、エアクリーナからコレクタ92内に外部空気を供給する一方、排気マニホールド71からEGRバルブ96を介してコレクタ92内に、EGRガスを供給する。エアクリーナからの外部空気と、排気マニホールド71からのEGRガスとが、コレクタ92内で混合された後、コレクタ92内の混合ガスが吸気マニホールド73に供給される。すなわち、エンジン70から排気マニホールド71に排出された排気ガスの一部が、吸気マニホールド73からエンジン70に還流されることによって、高負荷運転時の最高燃焼温度が下がり、エンジン70からのNOx(窒素酸化物)の排出量が低減される。
図1及び図3〜図6に示すように、シリンダヘッド72の左側面には、ターボ過給機100が取り付けられている。ターボ過給機100は、タービンホイール(図示省略)を内蔵したタービンケース101と、ブロアホイール(図示省略)を内蔵したコンプレッサケース102とを備えている。タービンケース101の排気ガス取入れ管105に排気マニホールド71が接続されている。図示は省略するが、タービンケース101の排気ガス排出管103には、マフラー又はディーゼルパティキュレートフィルタ等を介してテールパイプが接続される。すなわち、エンジン70の各気筒から排気マニホールド71に排出された排気ガスは、ターボ過給機100等を経由して、テールパイプから外部に放出される。
一方、コンプレッサケース102の給気取入れ側には、給気管104を介してエアクリーナの給気排出側が接続される。コンプレッサケース102の給気排出側には、過給管108を介して吸気マニホールド73が接続される。すなわち、エアクリーナによって除塵された外気は、コンプレッサケース102から過給管108を介してエンジン70の各気筒に供給される。
(2).コモンレールシステム及びエンジンの燃料系統構造
次に、図1〜図7を参照しながら、コモンレールシステム117及びエンジン70の燃料系統構造について説明する。図1、図2、図6及び図7に示すように、エンジン70に設けられた4気筒分の各インジェクタ115に、コモンレールシステム117及び燃料供給ポンプ116を介して、燃料タンク118が接続されている。各インジェクタ115は電磁開閉制御型の燃料噴射バルブ119を備えている。コモンレールシステム117は円筒状のコモンレール120を備えている。
図1、図2、図6及び図7に示すように、燃料供給ポンプ116の吸入側には、燃料フィルタ121及び低圧管122を介して燃料タンク118が接続される。燃料タンク118内の燃料が燃料フィルタ121及び低圧管122を介して燃料供給ポンプ116に吸い込まれる。実施形態の燃料供給ポンプ116は吸気マニホールド73の近傍に配置されている。具体的には、シリンダブロック75の右側面側(吸気マニホールド73設置側)で且つ吸気マニホールド73の下方に設けられている。一方、燃料供給ポンプ116の吐出側には、高圧管123を介してコモンレール120が接続される。また、コモンレール120には、4本の燃料噴射管126を介して4気筒分の各インジェクタ115がそれぞれ接続されている。
上記の構成において、燃料タンク118の燃料が燃料供給ポンプ116によってコモンレール120に圧送され、高圧の燃料がコモンレール120に蓄えられる。各燃料噴射バルブ119がそれぞれ開閉制御されることによって、コモンレール120内の高圧の燃料が各インジェクタ115からエンジン70の各気筒に噴射される。すなわち、各燃料噴射バルブ119を電子制御することによって、各インジェクタ115から供給される燃料の噴射圧力、噴射時期、噴射期間(噴射量)が高精度にコントロールされる。従って、エンジン70から排出される窒素酸化物(NOx)を低減できると共に、エンジン70の騒音振動を低減できる。
なお、図7に示すように、燃料タンク118には、燃料戻り管129を介して燃料供給ポンプ116が接続されている。円筒状のコモンレール120の長手方向の端部に、コモンレール120内の燃料の圧力を制限する戻り管コネクタ130を介して、コモンレール戻り管131が接続されている。すなわち、燃料供給ポンプ116の余剰燃料とコモンレール120の余剰燃料とが、燃料戻り管129及びコモンレール戻り管131を介して、燃料タンク118に回収されることになる。
(3).エンジンのギヤトレイン構造及び気筒判別構造
次に、図5及び図8〜図10を参照しながら、エンジン70のギヤトレイン構造及び気筒判別構造について説明する。図5及び図8〜図10に示すように、シリンダブロック75の前面側には、ケース蓋141とケース本体142とからなる二つ割り状のギヤケース140が固定されている。実施形態のギヤケース140は、冷却ファン75を回転可能に軸支するファン軸85の下方に位置している。
シリンダブロック75の前面から突出したクランク軸74の前端側は、ギヤケース140のケース本体142を貫通している。クランク軸74の前先端部に、クランクギヤ143が固着されている。シリンダブロック75内には、クランク軸74の回転軸心と平行状に延びるカム軸144が回転可能に軸支されている。実施形態のカム軸144は、シリンダブロック75内部のうち左側面(排気マニホールド71設置側)に近い方に寄せて配置されている。カム軸144の前端側は、クランク軸74と同様に、ギヤケース140のケース本体142を貫通している。カム軸144の前先端部にカムギヤ145が固着されている。
エンジン70の右側面側に設けられた燃料供給ポンプ116は、クランク軸74の回転軸心と平行状に延びる回転軸としてのポンプ軸146を備えている。ポンプ軸146の前端側は、クランク軸74及びカム軸144と同様に、ギヤケース140のケース本体142を貫通している。ポンプ軸146の前先端部にポンプギヤ147が固着されている。
ケース本体142のうちクランク軸74、カム軸144及びポンプ軸146で囲まれた部分には、クランク軸74の回転軸心と平行状に延びるアイドル軸148が配置されている。実施形態のアイドル軸148はケース本体142を貫通してシリンダブロック75の前面に固定されている。アイドル軸148にはアイドルギヤ149が回転可能に軸支されている。アイドルギヤ149は、クランクギヤ143、カムギヤ145及びポンプギヤ147の3つに噛み合っている。クランク軸74の回転動力は、クランクギヤ143からアイドルギヤ149を介してカムギヤ145及びポンプギヤ147の両方に伝達される。このため、カム軸144及びポンプ軸146は、クランク軸74に連動して回転することになる。実施形態では、クランク軸74の2回転に対してカム軸144及びポンプ軸146が1回転するように、各ギヤ143,145,147,149間のギヤ比が設定されている。クランクギヤ143、カムギヤ145、ポンプギヤ147及びアイドルギヤ149は、ギヤケース内に収容されている。従って、これらギヤ143,145,147,149群がエンジン70のギヤトレインを構成している。
詳細は省略するが、クランク軸74と共に回転するクランクギヤ143に連動してカムギヤ145及びカム軸144を回転させ、カム軸144に関連して設けられた動弁機構を駆動させることによって、シリンダヘッド72に設けられた吸気弁や排気弁が開閉作動するように構成されている。また、クランクギヤ143に連動してポンプギヤ147及びポンプ軸146を回転させ、燃料供給ポンプ116を駆動させることによって、燃料タンク118の燃料をコモンレール120に圧送して、高圧の燃料をコモンレール120に蓄えるように構成されている。
図10に示すように、カムギヤ145におけるケース蓋141寄りの側面には、回転角検出手段としてのカム軸用パルサ150が、カムギヤ145(ひいてはカム軸144)と一体回転するようにボルト締結されている。実施形態のカム軸用パルサ150はドーナツ盤のような形状に形成されている。カム軸用パルサ150の外周面には、90°毎(180°クランク角毎)に、被検出部としての出力突起150aが形成されている。そして、カム軸用パルサ150の円周面のうち例えば第1気筒の上死点に対応する出力突起150aの直前(回転上流側)に、余分歯150bが形成されている。カム軸用パルサ150の外周側には、出力突起150a及び余分歯150bに対峙するように、回転角検出手段としてのカム軸回転角センサ151が近接配置されている。カム軸回転角センサ151は、カム軸144(カムギヤと言ってもよい)の回転角を検出するためのものであり、カム軸144の回転に伴い、カム軸用パルサ150の出力突起150a及び余分歯150bがその近傍を通過することによって、回転角信号を出力するように構成されている。
クランク軸74の回転に伴いクランク角センサ136から出力されるクランク角信号と、カム軸144の回転に伴いカム軸回転角センサ151から出力される回転角信号とは、コントローラ(図示省略)に入力される。コントローラは、前述の各信号から気筒判別及びクランク角を演算し、演算結果に基づいて各燃料噴射バルブ119を電子制御する(気筒毎の燃料噴射及び点火を実行する)。その結果、各インジェクタ115から供給される燃料の噴射圧力、噴射時期、噴射期間(噴射量)が高精度にコントロールされることになる。
回転角検出手段としてのカム軸回転角センサ151は、ケース蓋141の中央上側に形成された貫通穴(図示省略)に嵌め込み装着されている。実施形態では、ケース蓋141に形成された貫通穴を、カム軸用パルサ150の被検出部(出力突起150a、余分歯150b)に臨ませている。このため、貫通穴に嵌め込み装着されたカム軸回転角センサ151の先端側はカム軸用パルサ150の被検出部に対峙して、当該被検出部の通過を検出できる。カム軸回転角センサ151の基部側はケース蓋141の外側に露出する。
図8及び図9に示すように、ギヤケース140におけるケース蓋141の外面側には、エンジン70からの騒音抑制といった目的で、遮音カバー体153が前記外面に重ねるようにして取り付けられている。実施形態の遮音カバー体153は、不燃性の吸音材154に外層材155を貼り合わせてなるものであり、吸音材154側をケース蓋141の外面に密着させた状態で、ケース蓋141にボルト締結されている。また、実施形態の遮音カバー体153は、ケース蓋141の外面のうちクランクギヤ143及びポンプギヤ147に対応する部分を除く広範囲を覆う形状に形成されている。
遮音カバー体153のうちカム軸回転角センサ151に被さる部分は、ギヤケース140(ケース蓋141)から離れる方向に膨出した膨出部156になっている。膨出部156は、外層材155の一部をケース蓋141から離れる外方向に膨出形成してなるものであり、吸音材154において膨出部156に対応する部分は切り欠かれている。ケース蓋141の外面側に遮音カバー体153を重ねて取り付けた状態では、ケース蓋141と膨出部156との間に収容空間(隙間)が空くことになる。当該収容空間にカム軸回転角センサ151の基部を位置させている。従って、エンジン70を冷却ファン76側から見ると、カム軸回転センサ151は遮音カバー体153の膨出部156の陰に隠れることになる。
図8及び図9に示すように、遮音カバー体153の膨出部156は上方に向けて開放されている。当該開放部分からハーネス(図示省略)を挿入して、カム軸回転角センサ151にハーネスを接続することになる。実施形態では、カム軸回転角センサ151の基部を左斜め上向きに傾斜させている関係で、膨出部156を左高右低状に傾斜させており、前記開放部分は左斜め上方に向いている。
また、実施形態では、図8に詳細に示すように、ファン軸85とクランク軸74の前端側との間に、遮音カバー体153の膨出部156を位置させている。より詳しくは、遮音カバー体153のうちVベルト77にて囲われた領域内に、膨出部156を位置させている。すなわち、ファン軸85とクランク軸74の前端側との間のデッドスペース(特に遮音カバー体153のうちVベルト77にて囲われたデッドスペース)を有効利用して、冷却ファン76やVベルト77との干渉を避けながら、遮音カバー体153の膨出部156を配置している。
(4).まとめ
上記の記載並びに図8〜図10から明らかなように、シリンダブロック75におけるクランク軸74方向の一側面部に、ギヤトレイン143,145,147,149を収容するギヤケース140が取り付けられており、前記ギヤトレイン143,145,147,149を構成する回転ギヤ145の回転角を検出する回転角検出手段151を備えているエンジン70であって、前記ギヤケース140(141)の外面側には、騒音抑制用の遮音カバー体153が取り付けられている一方、前記遮音カバー体153には、前記ギヤケース140(141)から離れる方向に膨出する膨出部156が形成されており、前記ギヤケース140(141)と前記膨出部156とで囲われる収容空間内に、前記回転角検出手段151が配置されているから、前記遮音カバー体153の存在によって、前記エンジン70からの騒音を抑制しつつ、地面から跳ね上げた跳ね石やゴミといった異物から前記回転角検出手段151を保護できる。従って、跳ね石等に起因した前記回転角検出手段151の故障・破損を効果的に防止できる。また、前記遮音カバー体153が、元々の騒音抑制機能と前記回転角検出手段151保護機能との両方を兼ね備えることになるから、前記遮音カバー体153の多機能化を図れ、部品点数を抑制してコスト改善に効果を発揮できるのである。
上記の記載並びに図8〜図10から明らかなように、前記遮音カバー体153の前記膨出部156は上方に向けて開放されているから、前記回転角検出手段151の下側は前記膨出部156にて覆われることになる。このため、下から上に跳ね上がる跳ね石等に対して、前記回転角検出手段151を保護し易い。しかも、前記回転角検出手段151にハーネスを接続する際は、前述の開放部分から下向きにハーネスを挿入することになるから、配線作業性もよいのである。
上記の記載並びに図8〜図10から明らかなように、前記シリンダブロック75の一側面部のうち前記ギヤケース140の上方には、冷却ファン76を回転可能に軸支するファン軸85が設けられており、前記クランク軸74の一端側は前記ギヤケース140から外向きに突出しており、前記ファン軸85と前記クランク軸74の一端側との間に、前記遮音カバー体153の前記膨出部156を位置させているから、前記ファン軸85と前記クランク軸74の一端側との間のデッドスペースを有効利用して、前記冷却ファン76等との干渉を避けながら、外向きに張り出した前記膨出部156を配置できる。また、前記冷却ファン76等を避けつつ、前記回転角検出手段151へのハーネスを引き回しでき、配線作業性の向上にも寄与する。
上記の記載並びに図8〜図10から明らかなように、前記ファン軸85の側方に配置されたオルタネータ86と前記冷却ファン76とに、無端帯77を介して前記クランク軸74からの回転力を伝達するように構成されており、前記遮音カバー体153のうち前記無端帯77にて囲われた領域内に、前記膨出部156を位置させているから、前記無端帯77にて囲われたデッドスペースを、前記膨出部156の配置空間として有効利用でき、省スペース化を図れるのである。
(5).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば回転角検出手段は、カム軸回転角センサ151に限らず、ギヤケース140の外面側に取り付けられるものであればよい。回転角検出手段としては、ポンプ軸146(ポンプギヤ147)の回転角を検出するセンサであっても差し支えない。その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
70 ディーゼルエンジン
72 シリンダヘッド
73 吸気マニホールド
74 クランク軸
75 シリンダブロック
140 ギアケース
141 ケース蓋
144 カム軸
145 カムギヤ
151 カム軸回転角センサ(回転角検出手段)
153 遮音カバー体
156 膨出部

Claims (4)

  1. シリンダブロックにおけるクランク軸方向の一側面部に、ギヤトレインを収容するギヤケースが取り付けられており、前記ギヤトレインを構成する回転ギヤの回転角を検出する回転角検出手段を備えているエンジンであって、
    前記ギヤケースの外面側には、騒音抑制用の遮音カバー体が取り付けられている一方、前記遮音カバー体には、前記ギヤケースから離れる方向に膨出する膨出部が形成されており、前記ギヤケースと前記膨出部とで囲われる収容空間内に、前記回転角検出手段が配置されている、
    エンジン。
  2. 前記遮音カバー体の前記膨出部は上方に向けて開放されている、
    請求項1に記載したエンジン。
  3. 前記シリンダブロックの一側面部のうち前記ギヤケースの上方には、冷却ファンを回転可能に軸支するファン軸が設けられており、前記クランク軸の一端側は前記ギヤケースから外向きに突出しており、前記ファン軸と前記クランク軸の一端側との間に、前記遮音カバー体の前記膨出部を位置させている、
    請求項1又は2に記載したエンジン。
  4. 前記ファン軸の側方に配置されたオルタネータと前記冷却ファンとに、無端帯を介して前記クランク軸からの回転力を伝達するように構成されており、前記遮音カバー体のうち前記無端帯にて囲われた領域内に、前記膨出部を位置させている、
    請求項3に記載したエンジン。
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