JP5506247B2 - サクラエキス安定化剤、皮膚外用剤組成物、サクラエキス安定化方法 - Google Patents

サクラエキス安定化剤、皮膚外用剤組成物、サクラエキス安定化方法 Download PDF

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Description

本発明はサクラエキス安定化剤、皮膚外用剤組成物、及びサクラエキス安定化方法に関する。更に詳しくは本発明は、サクラエキスの保存安定性を向上させるサクラエキス安定化剤と、有効成分として配合したサクラエキスを前記サクラエキス安定化剤によって安定化させてなる皮膚外用剤組成物と、前記サクラエキス安定化剤によってサクラエキスの保存安定性を向上させるサクラエキス安定化方法に関する。
サクラエキスは、バラ科のサクラ属の植物であるサクラの葉、茎、花、種子等から適宜な抽出溶媒を用いて得られる抽出物であり、本来の香りの良さに加えて、優れた抗酸化力を有すると共に食品衛生上等の安全性も高いことから、油脂、食品等の抗酸化剤や、皮膚外用剤等に配合されている。
特開昭56−113284号公報。この特許文献1では、ばら科植物、まめ科植物、つつじ科植物、又はゆり科植物の葉、茎、花、果実、球根もしくは種子の低級アルカノール、エタノール等による抽出物を有効成分とする抗酸化剤を開示している。ばら科植物としては、おおしまざくら、そめいよしの等を例示している。
特開平8−245409号公報。この特許文献2では、サクラの葉の水、エタノール、1,3-ブチレングリコール、もしくはこれらの2種以上の混液を用いて得られた抽出物を含有する抗アレルギー剤、活性酸素消去剤、過酸化脂質抑制剤、皮膚外用剤、浴用剤を開示している。「サクラの葉」としては、バラ科サクラ属サクラ亜属のオオシマザクラ、ヤマザクラ、ソメイヨシノ等のサクラ類の葉を例示している。
特開2008−115098号公報。この特許文献3では、赤ワイン酵母エキスを有効成分とし、サクラエキス、ニンジンエキス、バラエキス、ヒマラヤンラズベリー抽出液等から選ばれる少なくとも一種の第1成分と、所定の第2成分とを有効成分として更に含有する皮膚用保湿剤を開示している。第1成分については皮膚保湿作用を補強する効果と共に細胞の抗酸化力を高め、活性酸素を抑制する機能を指摘しており、第1成分のうち、サクラエキスとしてはヒガンザクラ、ソメイヨシノ、ヤエザクラ等のサクラのエキスを、バラエキスとしてはバラ科バラ属のノイバラ、ナニワイバラ等のエキスを、それぞれ例示している。
特開平3−56585号公報。この特許文献4では、いわゆるサクラエキスは開示しないが、バラ科のアグリモニー、ブラックベリー、バラ、イチゴ等の植物の溶剤抽出物を有効成分とする抗酸化剤を開示している。
特開平7−309770号公報。この特許文献5では、バラ、ナニワイバラ、ヤエサクラ、ソメイヨシノ、モモ、ウメ等の植物の花弁より抽出された植物抽出物群より選択された1種以上を有効成分とするムコ多糖類断片化抑制剤、活性酸素消去剤、あるいはこれらを有効成分とする化粧料を開示している。
ところで、優れた抗酸化力もしくは活性酸素抑制作用が認められ、細胞の抗酸化力を高める点や皮膚保湿作用を補強する点等から皮膚外用剤の有効成分としても期待されるサクラエキスであるが、抗酸化剤組成物や皮膚外用剤組成物等の製剤中において保存安定性が良くないという問題があった。
そのため、サクラエキス含有組成物においては、当該組成物である商品の流通、保存、店頭陳列等の期間中に沈澱を生じてしまい、サクラエキスの有効性が低下すると共に商品の外観も悪化するという不具合があった。
そこで本発明は、サクラエキス含有組成物中におけるサクラエキスの保存安定性を向上させてその抗酸化力を良好に維持できる手段を提供することを、解決すべき技術的課題とする。
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、バラエキスを有効成分とする、サクラエキス安定化剤である。
上記の第1発明において「サクラエキス」とは、バラ科のサクラ属の植物であるサクラの葉、茎、花、種子等から適宜な抽出溶媒を用いて得られる抽出物をいう。又、「バラエキス」とは、バラ科のバラ属の植物の葉、茎、花、種子等から適宜な抽出溶媒を用いて得られる抽出物をいう。
第1発明に係るバラエキスを有効成分とするサクラエキス安定化剤は、サクラエキス含有組成物中におけるサクラエキスの保存安定性を向上させ、その抗酸化力を良好に維持することができる。
前記した特許文献1〜特許文献5に係る先行技術文献の中には、選択肢として多種多様な植物エキスを列挙する際に、それらの選択肢の中にサクラエキスとバラエキスを含ませたものも見られる。しかし前記の先行技術文献は、第1に、サクラエキスとバラエキスとの選択的な組合わせ配合例を開示しない。第2に、サクラエキスとバラエキスは同等の選択肢として多数の選択肢中に埋没しており、この両者の選択的な組合わせを着想させる契機を含まない。更に、第3に、サクラエキスの保存安定性の悪さという技術的課題も、その技術的課題の解決手段が特定種類の植物エキスであり得るという可能性についても、何らの情報を与えない。
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、サクラエキスを含有する組成物に対して第1発明に記載のサクラエキス安定化剤を配合する、サクラエキス安定化方法である。
上記の第2発明によれば、サクラエキスを含有する組成物におけるサクラエキスの保存安定性が向上し、その組成物商品の流通、保存、店頭陳列等の期間中に沈澱を生じることがなく、サクラエキスの有効性の低下、組成物商品の外観の悪化等の不具合も起こらない。
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第2発明に係る組成物におけるサクラエキス有効成分の含有量(a)に対するバラエキス有効成分の配合量(b)が質量比で0.001≦b/a≦0.9の範囲内である、サクラエキス安定化方法である。
以上の第3発明において、「サクラエキス有効成分」とはサクラエキスの乾燥残分を言い、「バラエキス有効成分」とはバラエキスの乾燥残分を言う。従って、後述の「発明を実施するための形態」欄の定義において、「抽出物」が抽出された有効成分を含有する溶液である場合には、その乾燥残分量が有効成分量であり、「抽出物」が乾燥残分である場合には、その量が有効成分量である。
上記第2発明のサクラエキス安定化方法において、サクラエキス有効成分の含有量に対するバラエキス有効成分の配合量は必ずしも限定されないが、好ましくは第3発明に規定する範囲内である。b/aの質量比が0.001より小さいと、バラエキスの絶対量の不足から、サクラエキスに対する安定化効果が不足しがちである。b/aの質量比が0.9を超えても、前記したバラエキスの配合効果が飽和する。
(第4発明)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、サクラエキスを含有する皮膚外用剤組成物であって、第1発明に記載のサクラエキス安定化剤を更に配合した、皮膚外用剤組成物である。
第4発明の皮膚外用剤組成物はサクラエキス含有組成物であるが、当該組成物商品の流通、保存、店頭陳列等の期間中に沈澱を生じることがなく、サクラエキスの有効性の低下、組成物商品の外観の悪化等の不具合も起こらない。
(第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第4発明に係る皮膚外用剤組成物において、サクラエキス有効成分の含有量(a)に対するバラエキス有効成分の配合量(b)が質量比で0.001≦b/a≦0.9の範囲内である、皮膚外用剤組成物である。
上記の第5発明によれば、サクラエキスを含有する皮膚外用剤組成物において、前記の第3発明と同様の作用、効果を期待できる。
本発明によれば、サクラエキス含有組成物におけるサクラエキスの保存安定性を向上させ、その沈澱の生成を防止すると共に抗酸化力を良好に維持させ、更には、サクラエキス含有組成物の香りの良さも維持できる。
次に、本発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
〔サクラエキス、バラエキス〕
サクラエキスとは、サクラの葉、茎、花、種子等から適宜な抽出溶媒を用いて周知の方法で得られる抽出物である。ここに抽出物とは、抽出された有効成分を含有する溶液(例えば抽出溶媒の溶液等)、又はこれらの溶液から常法によって溶媒を除去した乾燥残分をいう。サクラエキスの具体的な市販品として、例えば、一丸ファルコス(株)製の商品名「サクラエキスB」を挙げることができる。
上記したサクラは、バラ科サクラ属に分類される植物の総称であって、具体例として、サクラ亜属のヒガンザクラ、ソメイヨシノ、ヤエザクラ、オオシマザクラ、ヤマザクラ、オオヤマザクラ、エドヒガン、マメザクラ、ミヤマザクラ、タカネザクラ、カスミザクラ、チョウジザクラ、コヒガン、サトザクラ、カンザクラ等を挙げることができる。
上記した抽出溶媒の種類は限定されないが、具体例として、水、メタノール、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等を挙げることができる。
バラエキスとは、バラの葉、茎、花、種子等から適宜な抽出溶媒を用いて周知の方法で得られる抽出物である。バラエキスの具体的な市販品として、例えば、(株)東洋発酵製の商品名「ROSE CRYSTA-CO」を挙げることができる。
上記したバラは、バラ科バラ属に分類される植物の総称であって、具体例として、バラ、ノイバラ、ナニワイバラ等を挙げることができる。又、「抽出物」の意味及び抽出溶媒の種類については、サクラエキスの場合と同様である。
〔サクラエキス安定化剤〕
本発明に係るサクラエキス安定化剤は、バラエキスを有効成分とする。このサクラエキス安定化剤は、上記した溶液状のバラエキス又はこのバラエキスから溶媒を除去したものであっても良いし、これらに対して、その効果を阻害しない範囲で任意の他種成分が添加されたものであっても良い。
〔サクラエキス安定化方法〕
本発明に係るサクラエキス安定化方法は、サクラエキスを含有する組成物に対して上記のサクラエキス安定化剤を配合する方法であって、そのことによりサクラエキスの保存安定性を向上させ、その沈澱の生成を防止すると共に抗酸化力を良好に維持することができる。
このサクラエキス安定化方法において、サクラエキスを含有する組成物におけるサクラエキス有効成分の含有量(a)に対するバラエキス有効成分の配合量(b)の割合は必ずしも限定されず、例えば0.001≦b/a≦20程度の範囲内で選択できるが、第3発明に関して前記した理由から、好ましくは質量比で0.001≦b/a≦0.9の範囲内であり、より好ましくは0.03≦b/a≦0.8の範囲内である。
本発明において、「サクラエキス有効成分の含有量(a)」、「バラエキス有効成分の配合量(b)」は、これらのエキスにおける有効成分の正味の含有量に基いて算定されるものである。言い換えれば、サクラエキスやバラエキスを溶液の状態で用いる場合には、溶液の液量と、その溶液における有効成分濃度との積算により、サクラエキス有効成分の含有量(a)やバラエキス有効成分の配合量(b)が算定される。
〔皮膚外用剤組成物〕
(皮膚外用剤組成物の必須成分)
本発明に係る皮膚外用剤組成物は、サクラエキスを含有する組成物であって、上記のサクラエキス安定化剤を更に配合したものである。
この皮膚外用剤組成物において、有効成分の正味の含有量としてのサクラエキス有効成分の含有量(a)及びバラエキス有効成分の配合量(b)は特に限定されないが、サクラエキス有効成分の含有量(a)については0.0001〜1質量%、特に0.001〜0.5質量%の範囲内が好ましく、バラエキス有効成分の配合量(b)については0.0001〜1質量%、特に0.001〜0.5質量%の範囲内が好ましい。
又、サクラエキス有効成分の含有量(a)とバラエキス有効成分の配合量(b)との質量比b/aも特に限定されないが、好ましくは、「サクラエキス安定化方法」の項で上記した通りである。
(皮膚外用剤組成物におけるその他の成分)
本発明の皮膚外用剤組成物には、多価アルコールを含有させることができる。多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。
グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。
多価アルコールは、単独で配合してもよいし、複数種を組み合わせて配合してもよい。皮膚外用剤組成物中における多価アルコールの含有量は、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。
皮膚外用剤組成物には、アミノ酸類を含有させることができる。アミノ酸類としては、アミノ酸及びその塩が挙げられる。アミノ酸としては、グリシン、小麦アミノ酸
、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、チロシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、シスチン、メチオニン等が挙げられる。
アミノ酸類は、単独で配合してもよいし、複数種を組み合わせて配合してもよい。皮膚外用剤組成物中におけるアミノ酸類の含有量は、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。
皮膚外用剤組成物には、剤型等に応じて、溶媒、油性成分、界面活性剤等を含有させることができる。溶媒としては、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級アルコール等が挙げられる。
油性成分としては、油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類、炭化水素等が挙げられる。
油脂としては、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、グリセリン変性シリコーン、脂肪族アルコール変性ポリシロキサン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
炭化水素としては、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、エーテル型非イオン性界面活性剤、エステル型非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという。)セチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル等が挙げられる。
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、モノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、ホホバワックスPEG−80等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩類、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩類等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
本発明の皮膚用外用剤組成物には、さらにソルビトール、マルトース等の糖類、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム等の水溶性高分子化合物、パラベン、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、EDTA−2Na等のキレート剤、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安定剤、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸等のpH調整剤、植物又は生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤、美白剤、皮膚用柔軟化剤、殺菌剤等を任意に選択して配合することができる。
更に、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
皮膚外用剤組成物の剤型は限定されないが、例えば液状、乳液状、クリーム状又はゲル状が好適である。
(皮膚外用剤組成物の用途等)
本発明の皮膚外用剤組成物は、適用部位や使用目的に応じた各種成分を適宜配合することにより、例えば基礎化粧品、メイクアップ化粧品、ボディ化粧品、頭髪用化粧品等として利用することができる。これらの皮膚外用剤組成物は手、塗布具等によって皮膚に塗布して使用される。
基礎化粧品としては、化粧水、乳液、モイスチュアクリーム、フォーム、美容液、パック、アフターシェーブローション等が挙げられる。
メイクアップ化粧品としてファンデーション、頬紅、口紅等が挙げられる。ボディ化粧品としてはボディローション、デオドラントスプレー、サンスクリーン剤等が挙げられる。頭髪用化粧品としては、シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアリキッド、育毛剤、染毛剤、脱色剤、脱染剤、パーマネントウエーブ用剤等が挙げられる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に説明する。本発明の技術的範囲は以下の実施例及び比較例によって限定されない。
(皮膚外用剤組成物の調製)
末尾の表1に示す実施例1〜実施例9、比較例1〜比較例3に係る組成の皮膚外用剤組成物を調製した。
「サクラエキス」としては、前記した一丸ファルコス(株)製の商品名「サクラエキスB」を用いている。この製品は、オオシマザクラ Prunus lannesiana (Carr.) Wilson var. spesiosa (Koidz.) Makino 又はその他サクラ亜属の植物の葉よりエタノール溶液にて抽出して得られたエキスであって、抽出された有効成分の濃度はエキス中の2.2質量%である。
「バラエキス」としては前記の(株)東洋発酵製の商品名「ROSE
CRYSTA-CO」を用いている。この製品は、セイヨウバラ Rosa centifolia Linne
(Rosaceae)の花からプロピレングリコール溶液にて抽出して得られたエキスであって、抽出された有効成分の濃度はエキス中の2.0質量%である。
表1に示す各成分の組成比を表す数字の単位は質量%であるが、サクラエキス及びバラエキスについてはエキス製品の質量%数の表記であって、エキス製品中の有効成分量の表記ではない。これらのエキス製品中の有効成分量は、表に示したエキス製品の質量%数に対して、上記の各エキス製品における有効成分の濃度を積算することにより、算出される。表1の最下部に、有効成分の正味の含有量としてのサクラエキスの含有量(a)に対するバラエキスの配合量(b)の質量比b/aの値を示す。
更に、表1における「10%pH」の表記は、各実施例、比較例に係る組成の皮膚外用剤組成物を精製水で10倍に希釈したときのpHを示す。
(皮膚外用剤組成物の抗酸化力の評価)
実施例1〜実施例9、比較例1〜比較例3に係る組成の皮膚外用剤組成物について、それらの調製後5℃にて暗所に1ケ月保存後の時点、及びそれらの調製後50℃にて暗所に1ケ月保存後の時点の各時点で過酸化脂質生成阻害能試験を行い、「5℃にて暗所に1ケ月保存後」の評価値を100(%)とした場合の「50℃にて暗所に1ケ月保存後」の評価値(%)を表1中の「50℃ 抑制率(%)」の欄に示す。この値が大きいほど、皮膚外用剤組成物の抗酸化力の経時的な低下が良好に抑制されていると考えられる。
上記の過酸化脂質生成阻害能試験とは、公知のチオバルビツール酸(TBA)法を用いた試験である。ここでのTBA法では脂質としてリノレン酸を用い、リノレン酸を添加した被験試料にUV照射を行って、リノレン酸に由来する特定の過酸化物の生成量によって被験試料の過酸化脂質生成阻害能を評価するものである。より具体的には、リノレン酸に由来する過酸化物であるマロンジアルデヒドとTBAとの反応物について、532nmの吸光度(A2)を測定すると共に、被験試料を含まないコントロール系での吸光度(A1)も測定し、下記の式(1)によって阻害能試験の評価値を算出した。この評価値が高いほど、被験試料の過酸化脂質生成阻害能、即ち抗酸化力が高いことを示す。
阻害能試験の評価値(%)=〔1−(A2/A1)〕×100・・・(1)
(皮膚外用剤組成物の沈殿生成の有無の評価)
又、実施例1〜実施例9、比較例1〜比較例3に係る組成の皮膚外用剤組成物について、それらの調製後50℃にて暗所で1ヶ月間保存した後における沈殿生成の有無をチェックした。その結果を表1中の「沈殿生成の有無」の欄に示す。
本発明によって、サクラエキス含有組成物におけるサクラエキスの保存安定性を向上させて抗酸化力を良好に維持させ、更にはサクラエキス含有組成物の香りの良さも維持できる手段が提供される。

Claims (5)

  1. バラエキスを有効成分とすることを特徴とするサクラ葉エキス安定化剤。
  2. サクラ葉エキスを含有する組成物に対して請求項1に記載のサクラ葉エキス安定化剤を配合することを特徴とするサクラ葉エキス安定化方法。
  3. 前記組成物におけるサクラ葉エキス有効成分の含有量(a)に対するバラエキス有効成分の配合量(b)が質量比で0.001≦b/a≦0.9の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載のサクラ葉エキス安定化方法。
  4. サクラ葉エキスを含有する皮膚外用剤組成物であって、請求項1に記載のサクラ葉エキス安定化剤を更に配合したことを特徴とする皮膚外用剤組成物。
  5. 前記皮膚外用剤組成物において、サクラ葉エキス有効成分の含有量(a)に対するバラエキス有効成分の配合量(b)が質量比で0.001≦b/a≦0.9の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の皮膚外用剤組成物。
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