JP5505237B2

JP5505237B2 - ドラム式洗濯機

Info

Publication number: JP5505237B2
Application number: JP2010223745A
Authority: JP
Inventors: 一憲前田; 裕貴柿沼; 淳也坂元
Original assignee: Panasonic Corp; Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Corp; Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2010-10-01
Filing date: 2010-10-01
Publication date: 2014-05-28
Anticipated expiration: 2030-10-01
Also published as: JP2012075689A

Description

本発明は、水平または略水平に回転軸を有する回転ドラムを配し、本体前方より衣類の出し入れを行うドラム式洗濯機の蓋構造に関するものである。

従来、この種のドラム式洗濯機では、本体正面側前方に配した衣類を出し入れする扉体を開いて作業する際、回転ドラムの軸心線上に水槽の洗濯物出入り口の中心並びに扉体の中心を一致させると、扉体を開いた場合回転ドラムの内方に死角が発生し洗濯物の存在に気がつかず取り出し忘れを生じる事がある。その防止の為、水槽の洗濯物出入り口および蓋体の中心位置を回転ドラムの軸心線より上方に偏った位置に配していた（例えば、特許文献１参照）。

図５は、特許文献１に記載された従来のドラム式洗濯機の要部構成を示す断面図である。図５に示すように、洗濯機筐体２内方には水槽３が揺動自在に防振支持され、この水槽３内に回転自在に回転ドラム５をその回転軸方向Ｒが水平方向Ｈから角度θに傾斜させて配置する。水槽３は、有底円形筒形に形成された水槽本体３ａの開口端に、洗濯物を回転ドラム５内から出し入れするための洗濯物出入口１１を形成した水槽蓋体３ｂを接合して構成され、この洗濯物出入り口１１に対向させて洗濯機筐体２の正面側に形成された傾斜面２ａに開閉自在に扉体８を設ける。

前記扉体８の一部あるいは全体を透明体として形成し、回転ドラム５内部を外部より透視するようにもなっている。

回転ドラム５は傾斜配置し、その開口部に対抗して扉体８を設けてその開閉により回転ドラム５内部の洗濯物を出し入れする傾斜ドラム式とすることで、使用者が作業時の腰を屈める具合を少なくした作業性を高めている。

さらに、上記洗濯物の出入口１１は、その中心線Ａが回転ドラム５の回転中心軸Ｒから上方向に偏心させて形成され、この洗濯物の出入口１１に対向させ、中心位置を洗濯物の出入口１１の中心線Ａ上に略一致させて扉体８を配置している。

なお、扉体８の直径Ｄ１は、ドラム式洗濯機の設置場所の制約や、扉体強度などから寸法の制約があり、回転ドラム５の開口径Ｄ６より小さくしている（Ｄ１＜Ｄ６）。

上述のように、洗濯物出入口１１及び扉体８をその中心線Ａが回転ドラム５の回転軸心Ｒから上方向に偏った位置に設けると、扉体８を開いて洗濯物出入口１１を通して回転ドラム５の内部を覗いたとき、たとえ扉体８の直径が小さくても、死角となる部分が少なくなり、回転ドラム５内に収容した洗濯物が広範囲にわたって見えるので、洗濯物の取り出し忘れなどが生じ難くなる。

特に、本実施形態に係るドラム式洗濯機のように、回転ドラム５を傾斜配置し、回転ドラム５の傾斜角度に対応させた筐体２の前面の傾斜面２ａに扉体扉体８を設けた構成においては、より広範囲に回転ドラム５の内部を見ることができるという構成である。

図６の蓋部の部分断面図において、筐体２の前面傾斜面２ａに構成した扉体８は、前方に緩やかな凸状球面を有する透明樹脂材等で構成した蓋カバー２１と、中央を内方に凹状に皿形状をなす耐熱ガラス等で構成した窓板２２および、前記窓板２２を前後より挟持するドーナツ形状の表枠２３と裏枠２４で構成される。

窓板２２の平面状端面２２ａの外径Ｄ２は、前記表枠２３と裏枠２４の内径Ｄ３にて挟持され、表枠２３の外径部２３ａは蓋カバー２１の外径Ｄ１にて被覆される。

洗濯物の出入口は、窓板２２の傾斜面２２ｂと窓パッキン２５との当接部の直径Ｄ４が有効出入口となる。

また、扉体８が閉状態の際、蓋カバー２１および窓板２２を透視して内部が斜め上方より視認しやすいように、回転ドラム回転中心軸Ｒより上方に直径Ｄ４の有効出入口と蓋カバー２１の外径Ｄ１の中心線Ａを偏らせ、かつ表枠２３の内径部２３ｂの直径Ｄ３は、窓板２２と窓パッキン２５との当接部の有効出入口Ｄ４に対して、Ｄ３＞Ｄ４としている。

また、図５においても説明したように、蓋カバー２１の外径即ち扉体８の外径Ｄ１は回転ドラム５の開口径Ｄ６よりも小さく設定し、扉体の強度を損なわないようにしている。

特開２００５−１３７６４１号公報

しかしながら、このような従来の構成では、ドラム内部の死角を少なくして衣類の取り出し忘れを少なくするという効果は高まるが、扉体８の直径および洗濯物出入口１１や有効出入口Ｄ４を小さく形成しているので、洗濯物の出し入れ作業そのものは操作しにくいという基本的な課題がある。

一方、図６において、有効出入口径Ｄ４を大きくするには、扉体８を大型化する為に、ガラス材の窓板２２の外径Ｄ２を径大に設定し、表枠２３と裏枠２４も共に径大としなければならない。

しかし、窓枠２２を透視出来る構成としてのガラス部材を使用しているので、扉体全体重量が重くなるので窓枠２２を保持する表枠２３等の支持部材に強度不足になる恐れがあり、強度不足を補うための構成により外観品質が低下するという課題もあった。

本発明は、上記従来の課題を解決するもので、扉体の剛性を高め、透視可能な蓋体の外形状を大型化しつつ出入口を大きくして作業性を高め、かつ外観品質を高める事もことを目的としている。

前記従来の課題を解決する為に、本発明のドラム式洗濯機は、洗濯機筐体正面より背面側に回転軸が下向きとなるように配置した有底円筒形に形成された回転ドラムと、前記洗濯機筐体正面に前記回転軸に略垂直に構成した前面傾斜面と、洗濯機筐体側に装着した窓パッキンと、前記前面傾斜面に設けられ略円形で開閉自在に構成した扉体とを備え、前記扉体は、ガラス等で形成した窓板と、前記窓板の周縁を狭持する略ドーナツ形状の表枠および裏枠と、前記扉体の前方を被覆する透明樹脂材等で構成した蓋カバーとを有し、前記表枠は、その内径部を前記窓板と前記窓パッキンとの当接部の有効出入口径より径小に設定し、かつ表枠の窓板側裏面にはリング状リブおよび複数の放射状リブを一体形成して設けたものである。

これにより、扉体の剛性を高め、扉体を大型化でき有効出入口が大型化できたので、有効洗濯物の出し入れ作業の操作性を著しく向上する事が出来る。

本発明のドラム式洗濯機は、剛性を有する大形の扉体により有効出入口を大きく構成したので、衣類の出し入れ作業を容易とすることができる。

本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の外観図同ドラム式洗濯機の蓋部分の部分断面図同ドラム式洗濯機の蓋部分の分解矢視図同ドラム式洗濯機の蓋部分の一部切載部分断面図従来のドラム式洗濯機の要部構成を示す断面図同蓋部の部分断面図

第１の発明は、洗濯機筐体正面より背面側に回転軸が下向きとなるように配置した有底円筒形に形成された回転ドラムと、前記洗濯機筐体正面に前記回転軸に略垂直に構成した前面傾斜面と、洗濯機筐体側に装着した窓パッキンと、前記前面傾斜面に設けられ略円形で開閉自在に構成した扉体とを備え、前記扉体は、ガラス等で形成した窓板と、前記窓板の周縁を狭持する略ドーナツ形状の表枠および裏枠と、前記扉体の前方を被覆する透明樹脂材等で構成した蓋カバーとを有し、前記表枠は、その内径部を前記窓板と前記窓パッキンとの当接部の有効出入口径より径小に設定し、かつ表枠の窓板側裏面にはリング状リブおよび複数の放射状リブを一体形成して設けたことにより、扉体の剛性を高め、扉体の大型化が可能となり、回転ドラムへの有効出入口が大型化できたので、洗濯物の出し入れ作業の操作性を著しく向上する事が出来る。

第２の発明は、特に、上記第１の発明において、表枠の蓋カバー側表面には、リング状リブまたは放射状リブに対応する位置に複数の凹状窪みを形成したことにより、凹状窪みがデザイン的な模様として視認されるので、裏面のリブ形成による「ヒケ」の視認が極力防止され、デザイン的にも製品価値を損なうことが無くなる。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の外観図である。図１において、洗濯機筐体３０の前方の前面傾斜面３０ａに上下方向寸法に近似する寸法の開閉自在の略円形の扉体３１を配し、図１のように扉体３１を開いた際に窓パッキン３２の内周部が形成する開口３３が、回転ドラム５内部との有効な洗濯物の出入口となる。

図２の蓋部分の部分断面図において、洗濯機筐体３０の前面傾斜面３０ａに構成した扉体３１は、前方に緩やかな凸状球面を有する透明樹脂材等で構成した外径Ｌ１の蓋カバー３４と、中央を内方に凹状に皿形状をなす耐熱ガラス等で構成した外形Ｌ２の窓板３５および、前記窓板３５を前後より挟持するドーナツ形状の樹脂成型材で構成した表枠３６と裏枠３７で構成される。

扉体３１の総外径でもある蓋カバー３４の外径Ｌ１は、前記前面傾斜面３０ａの上下方向の寸法Ｌ５に近似するまで上下方向に大きく設定し、回転ドラム５の開口径Ｄ６に近似する大きさに拡大し、扉体３１の大型化を図っている。

前記窓板３５の外周の周縁平面状端面３５ａの外径Ｌ２は、前記表枠３６と裏枠３７にて挟持され、表枠３６の外径部３６ａは蓋カバー３４の外径Ｌ１にて被覆される。

洗濯物の出入口は、窓板３５の傾斜面３５ｂと洗濯機筐体側に装着したゴム等の弾性体で構成された窓パッキン３８との当接部の直径Ｌ４が有効出入口となる。窓板３５の外形形状および窓パッキン３８を大型化する事により、前記有効出入口の径Ｌ４は大きく設定が可能となる。

ここで、表枠３６には、その外周部３６ａと内周部３６ｄとの内方裏面（窓板３５側）に形成したリング状にリング状リブ３６ｃ、および外方円形リブ３６ｇ、および放射状に形成した放射状リブ３６ｆ等を形成し、表枠３６の剛性を高めつつ、窓板３５の外周部３５ａを裏枠３７とで挟持する。

さらに、ドーナツ形状の表枠３６の内周部３６ｄは、ドーナツ幅を広くするように径小に設定しその径Ｌ３は、窓板３５と窓パッキン３２との当接部の有効出入口Ｌ４に対して、Ｌ３＜Ｌ４となる様に設定し、幅寸法を広くしている。

図３の蓋部分の分解矢視図において、表枠３６は、リング状リブ３６ｃを挟んで、内周部に前述の放射状リブ３６ｆを設けるとともに、リング状リブ３６ｃの外周部にも外方の円形リブ３６ｇとの間にも外縦リブ３６ｅを放射状に、それぞれ複数条形成する。

図４の蓋部分の一部切載部分断面図において、重量のある窓板３５の外周の平面状端面３５ａは、表枠３６のリング状リブ３６ｃおよび外方円形リブ３６ｇ、放射状に形成した放射状リブ３６ｆおよび外縦リブ３６ｅに当接し背面側の裏枠３７とで挟持される。

また、表枠３６の製品の可視側である表枠表面３９には、裏面のリング状のリング状リブ３６ｃ、３６ｇまたは放射状リブ３６ｆや外縦リブ３６の対応位置に多数の凹状窪み４０を形成する。前記凹状窪み４０は、微小円形凹部であっても、微小な溝形状でも良く、透明の蓋カバー３４側からはデザイン的な模様として見えるようになっている。

以上のように構成した洗濯機について、その動作、作用を説明する。

扉体３１の外径は、洗濯機筐体３０の前方の前面傾斜面３０ａの上下方向寸法Ｌ５に近似するまで一杯に形成して大型化し、窓板３５の外形形状および窓パッキン３８も大型化し、窓板３５の傾斜面３５ｂと窓パッキン３８との当接部の直径Ｌ４を大きく構成したので、有効出入口が大型化でき、洗濯物の出し入れ作業性が著しく向上することができる。

また、ドーナツ形状の表枠３６の内径Ｌ３を有効出入口Ｌ４に対し、Ｌ３＜Ｌ４となる様に設定して、ドーナツ幅寸法を従来構成より大きくして表枠３６の強度を高め、かつ裏面（窓板３５側）には、リング状にリング状リブ３６ｃ、および外方円形リブ３６ｇ更に放射状におよび放射状に形成した放射状リブ３６ｆと外縦リブ３６ｅを形成する事で剛性を高めて、大型化した扉体３１の強度を保つようにしている。

表枠３６の内径Ｌ３を小さく設定すると、扉体３１が閉状態の際、蓋カバー３４および窓板３５を透視して内部が斜め上方より視認し難くなるが、内径Ｌ３を従来構成の（図６のＤ３に近似するように設定すれば、内方の視認範囲は変わらない。

表枠３６の表枠表面３９は、透明な材質で構成された蓋カバー３４を介して洗濯機前方より視認する事が出来る。一方、表枠表面３９には裏面に形成した放射状リブ３６ｆと外縦リブ３６ｅの位置に相当する箇所に成型加工における「ヒケ」が発生し、その発生程度によっては表枠３６より視認され製品の価値を損なう場合があるが、本案では、表枠表面３９に形成した凹状窪み４０がデザイン的な模様として視認されるので、製品価値を損なうことは無い。

以上のように、本実施の形態においては、洗濯機筐体の前面傾斜面上下寸法一杯に扉体を構成し、ガラス等で構成した皿形状の窓板を径大に形成し、前記窓板を挟持する略ドーナツ状の樹脂成型材の表枠と裏枠も径大に形成したので、ドラム式洗濯機の筐体正面側に配置した扉体を大型化でき有効出入口が大型化できたので、有効洗濯物の出し入れ作業の操作性を著しく向上する事が出来る。

大型化した扉体の強度は、表枠の内径は内方の視認範囲を狭めない程度に内径を設定して幅寸法を確保し、かつ裏面（窓板側）には強度確保のためのリング状に複数条の円形リブおよび放射状に縦リブを形成する事で剛性を高める事ができた。さらに、前記リブの位置に相当する表面（蓋カバー側）には多数の凹状窪みを形成してデザイン的な表現とし裏面のリブにより生じる「ヒケ」の視認を解消する事により、製品価値を損なうことのないようにできる。

本発明にかかるドラム式洗濯機は、扉体の剛性を高め、扉体を大型化でき有効出入口が大型化できたので、有効洗濯物の出し入れ作業の操作性を著しく向上する事が出来、扉体の剛性と大きな出入口を必要とする機器に有用である。

３０洗濯機筐体
３０ａ前面傾斜面
３１扉体
３２窓パッキン
３４蓋カバー
３５窓板
３５ａ周縁平面状端面
３６表枠
３７裏枠
３６ｃリング状リブ
３６ｆ放射状リブ
４０凹状窪み
４１回転ドラム

Claims

洗濯機筐体正面より背面側に回転軸が下向きとなるように配置した有底円筒形に形成された回転ドラムと、前記洗濯機筐体正面に前記回転軸に略垂直に構成した前面傾斜面と、洗濯機筐体側に装着した窓パッキンと、前記前面傾斜面に設けられ略円形で開閉自在に構成した扉体とを備え、前記扉体は、ガラス等で形成した窓板と、前記窓板の周縁を狭持する略ドーナツ形状の表枠および裏枠と、前記扉体の前方を被覆する透明樹脂材等で構成した蓋カバーとを有し、前記表枠は、その内径部を前記窓板と前記窓パッキンとの当接部の有効出入口径より径小に設定し、かつ表枠の窓板側裏面にはリング状リブおよび複数の放射状リブを一体形成して設け、
前記窓板の中心は、前記回転ドラムの中心より上方に設け、さらに前記表枠の内径の中心は前記窓板の中心より下方に設けたドラム式洗濯機。
表枠の蓋カバー側表面には、リング状リブまたは放射状リブに対応する位置に複数の凹状窪みを形成した請求項１記載のドラム式洗濯機。