JP5505036B2 - 塩基発生剤、樹脂組成物、当該樹脂組成物からなるパターン形成用材料、当該樹脂組成物を用いたパターン形成方法並びに物品 - Google Patents
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Description
例えば、高分子材料であるポリイミドは、耐熱性、寸法安定性、絶縁特性といった性能が有機物の中でもトップクラスの性能を示すため、電子部品の絶縁材料等へ広く適用され、半導体素子の中のチップコーティング膜や、フレキシブルプリント配線板の基材などとして盛んに利用されてきている。
また、近年、ポリイミドの有する課題を解決する為に、ポリイミドと類似の加工工程が適用される低吸水性で低誘電率を示すポリベンゾオキサゾールや、基板との密着性に優れるポリベンゾイミダゾール等も精力的に研究されている。
(1)ポリイミド前駆体にはパターン形成能力がなく、ポリイミド前駆体上に感光性樹脂をレジスト層として設けることによりパターンを形成する方法
(2)ポリイミド前駆体自身に感光性部位を結合や配位させて導入し、その作用により、パターンを形成する方法。または、ポリイミド前駆体に感光性成分を混合し樹脂組成物とし、その感光性成分の作用でパターンを形成する方法。
このように、本発明に係る塩基発生剤は、塩を含まず、強塩基の3級アミンを発生可能な、適用可能な範囲が広い塩基発生剤である。
なお、発生した塩基同士が分子間でマイケル付加する場合や、未反応の塩基発生剤と発生した塩基がマイケル付加することもある。
本発明に係るパターン形成方法は、上記感光性樹脂組成物を用いて塗膜又は成形体を形成し、当該塗膜又は成形体を、所定パターン状に電磁波を照射し、照射後又は照射と同時に加熱し、前記照射部位の溶解性を変化させた後、現像することを特徴とする。
本発明の樹脂組成物は、高分子前駆体の種類を問わず硬化が可能である。さらに本発明の樹脂組成物においては、酸と異なり塩基が金属の腐食を起こさないため、より信頼性の高い硬化膜を得ることが出来る。
本発明の感光性樹脂組成物は、電磁波の照射と加熱により、塩基発生剤由来の触媒効果が高い塩基による高分子前駆体の溶解性の変化により、形状が良好なパターンを得ることができる。
また、パターン形成工程に加熱工程を含む場合、本発明の感光性樹脂組成物は、塩基の発生を促進させる加熱において、前記加熱工程を利用することが可能であり、当該加熱工程を利用する分、電磁波の照射量を少なくできる利点を有する。そのためこの様な加熱工程を含む工程で用いる場合、本発明の感光性樹脂組成物は、電磁波照射のみで塩基を発生させる従来の樹脂組成物と比べ、工程の合理化も可能となる。
なお、本発明において(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味し、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
また、本発明において、電磁波とは、波長を特定した場合を除き、可視及び非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線のような粒子線、及び、電磁波と粒子線を総称する放射線又は電離放射線が含まれる。本明細書では、電磁波の照射を露光ともいう。なお、波長365nm、405nm、436nmの電磁波をそれぞれ、i線、h線、g線とも表記することがある。
<塩基発生剤>
本発明に係る塩基発生剤は、電磁波の照射及び/または加熱により、下記化学式(1)で表わされる塩基を発生し、発生した塩基が加熱により同一分子内でマイケル付加することを特徴とする。
このように、本発明に係る塩基発生剤は、塩を含まず、強塩基の3級アミンを発生可能な、適用可能な範囲が広い塩基発生剤である。
1価の有機基としては、飽和又は不飽和アルキル基、飽和又は不飽和シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、及び飽和又は不飽和ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。これらの有機基は、当該有機基中にヘテロ原子等の炭化水素基以外の結合や置換基を含んでよく、これらは、直鎖状でも分岐状でも良い。
耐熱性の点から、有機基中の炭化水素基以外の結合としては、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、イミノ結合(−N=C(−R)−、−C(=NR)−:ここでRは水素原子又は1価の有機基)、カーボネート結合、スルホニル結合、スルフィニル結合が好ましい。
前記R1の有機基中の炭化水素基以外の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、シリル基、シラノール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、カルボキシル基、カルボキシラート基、アシル基、アシルオキシ基、スルフィノ基、スルホ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスホナト基、ヒドロキシイミノ基、飽和又は不飽和アルキルエーテル基、飽和又は不飽和アルキルチオエーテル基、アリールエーテル基、及びアリールチオエーテル基が好ましい。
R1の有機基としては、中でも、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、又は置換基を有してもよい炭素数4〜12のシクロアルキル基であることが好ましい。アルキル基としては更に炭素数1〜8であることが好ましく、シクロアルキル基としては更に炭素数4〜10であることが好ましい。
中でも、R2としては、直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好ましい。反応性の点からは、炭素数が小さい方が好ましく、アルキル基の中でも炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、更に炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、中でもメチル基が好ましい。R2としては、良好な反応性の点から、水素が特に好ましい。
脱離する塩基の熱物性の点から、Xは、炭素数1〜8が好ましく、更に炭素数1〜5が好ましく、特に炭素数1〜3あることが好ましい。
式(1)の具体例としては、例えば以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、特に化学式(1)中のRa及びRbのうち少なくとも1つが、水素ではなく、上記特定の官能基である場合には、Ra及びRbの両方共が水素の場合と比べて、本発明の塩基発生剤は、有機溶剤に対する溶解性を更に向上させたり、高分子前駆体との親和性を向上させることが可能である。例えば、Ra及びRbのうち少なくとも1つが、アルキル基やアリール基等の有機基である場合、有機溶剤に対する溶解性が向上する。また、例えばRa及びRbのうち少なくとも1つがフッ素等のハロゲンである場合、フッ素等のハロゲンを含有する高分子前駆体との親和性が向上する。また、例えばRa及びRbのうち少なくとも1つがシリル基やシラノール基を有する場合、ポリシロキサン前駆体との親和性が向上する。このように、Ra及び/又はRbを所望の有機溶剤や高分子前駆体に合わせて適宜置換基を導入することにより、所望の有機溶剤に対する溶解性や、所望の高分子前駆体との親和性を向上することが可能である。
ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素などが挙げられる。
1価の有機基としては、特に制限がなく、飽和又は不飽和アルキル基、飽和又は不飽和シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、及び飽和又は不飽和ハロゲン化アルキル基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、カルボキシル基、カルボキシラート基、アシル基、アシルオキシ基、ヒドロキシイミノ基等が挙げられる。これらの有機基は、当該有機基中にヘテロ原子等の炭化水素基以外の結合や置換基を含んでよく、これらは、直鎖状でも分岐状でも良い。
耐熱性の点から、有機基中の炭化水素基以外の結合としては、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、イミノ結合(−N=C(−R)−、−C(=NR)−:ここでRは水素原子又は1価の有機基)、カーボネート結合、スルホニル結合、スルフィニル結合が好ましい。
中でも、R4〜R7の有機基中の炭化水素基以外の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、シリル基、シラノール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、カルボキシル基、カルボキシラート基、アシル基、アシルオキシ基、スルフィノ基、スルホ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスホナト基、ヒドロキシイミノ基、飽和又は不飽和アルキルエーテル基、飽和又は不飽和アルキルチオエーテル基、アリールエーテル基、及びアリールチオエーテル基が好ましい。
環状構造は、飽和又は不飽和の脂環式炭化水素、複素環、及び縮合環、並びに当該脂環式炭化水素、複素環、及び縮合環よりなる群から選ばれる2種以上が組み合されてなる構造であっても良い。例えば、R4〜R7は、それらの2つ以上が結合して、R4〜R7が結合しているベンゼン環の原子を共有してナフタレン、アントラセン、フェナントレン、インデン等の縮合環を形成している場合も、吸収波長が長波長化する点から好ましい。
また、R4〜R7としては、それらの2つ以上が結合して、R4〜R7が結合しているベンゼン環の原子を共有してナフタレン、アントラセン、フェナントレン、インデン等の縮合環を形成している場合も、吸収波長が長波長化する点から好ましい。
本発明においては、高感度化の観点から、上記Yはヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の飽和又は不飽和脂肪族、或いは芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよいケイ素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のケイ素−ケイ素二重結合を含んでいてもよいケイ化水素基、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、カーボネート結合、及びスルホニル結合、並びにこれらの組み合わせよりなる群から選ばれる連結基であることが好ましい。
上記Yにおける直鎖、分岐、又は環状の不飽和脂肪族炭化水素基は、ヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよい。当該不飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、ビニレン基等が挙げられる。
また、上記飽和脂肪族炭化水素基、及び不飽和脂肪族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、上記R4〜R7の有機基中の炭化水素基以外の置換基と同様であってよい。
また、上記飽和脂肪族炭化水素基、及び不飽和脂肪族炭化水素基がヘテロ原子を含む場合としては、飽和脂肪族炭化水素基、又は不飽和脂肪族炭化水素基に、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、カーボネート結合、スルホニル結合等を含む場合が挙げられる。
上記Yにおける芳香族炭化水素基は、ヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよい。当該芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
また、上記芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、上記飽和脂肪族炭化水素基が有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
また、上記芳香族炭化水素基が、ヘテロ原子を含む場合(複素環)、その具体例としては、フラン、チオフェン等が挙げられる。
ここで、本発明において、ケイ化水素基とは、2価の場合が−(SiH2)n−、1価の場合が−(SiH2)n−Hのケイ素と水素のみからなる基であり、nは1以上の自然数である。
また、当該ケイ化水素基がヘテロ原子を含む場合、Yが含む結合としては、上記飽和脂肪族炭化水素基において例示したものを挙げることができる。
例えば、Zが炭素原子である場合に、n個のRc及びRdのうちのいずれか2個が結合して脂環式炭化水素や複素環を形成してもよい。また、Zが炭素−炭素二重結合である場合に、Rc及びRdはZの炭素−炭素二重結合とともに環状構造を形成し、芳香族環を形成していてもよい。
また、Zがケイ素−ケイ素二重結合である場合に、Rc及びRdはZのケイ素−ケイ素二重結合とともに炭素原子及び/又はケイ素原子により環状構造を形成していてもよく、当該環状構造は、更に、ケイ素−ケイ素二重結合を含んでいても良い。
また、Rc及びRdのうちのハロゲン原子及び1価の有機基は、上記R4〜R7において説明したのと同様であってよい。
nは1〜10の整数を表し、好ましくは1〜6の整数、更に好ましくは1〜3である。
本発明においては、高感度化の観点から、上記Reはヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の飽和又は不飽和脂肪族、或いは芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよいケイ素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のケイ素−ケイ素二重結合を含んでいてもよいケイ化水素基、カルボニル結合、チオカルボニル結合、スルホニル結合、スルフィニル結合、及びアゾ結合よりなる群から選ばれる連結基であることが好ましい。
耐熱性の点から、上記Reはヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の飽和又は不飽和脂肪族、或いは芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよいケイ素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のケイ素−ケイ素二重結合を含んでいてもよいケイ化水素基、カルボニル結合、チオカルボニル結合、スルホニル結合、及びスルフィニル結合よりなる群から選ばれる連結基であることが好ましい。これらは、上記式(4)におけるYと同様のものを用いることができる。
中でも、感度と溶剤溶解性の点から、Rfとしては、1価の有機基が好ましい。
R15、R16、及びR17は、水素、または、置換または無置換のアルキル基、アリル基、アリール基が好ましい。特に原料入手の容易性から、水素であることが好ましい。また、1級、2級、3級のアミノ基や、水酸基などの活性水素を有する置換基は化合物の安定性の点から含まないことが好ましい。
前記式(3−2)のR19としては特に限定されないが、例えば、tert−ブチル基、ベンジル基、9−フルオレニルメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、アリル基、p−メトキシベンジル基、1,1−ジオキソベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル基、2−(4−ニトロフェニルスルホニル)エチル基、o−ニトロベンジル基等が挙げられる。o−ニトロベンジル基の場合には、電磁波照射により脱保護が可能である。
シリルエーテル系保護基としては例えば、トリメチルシリル基(TMS−)、tert−ブチルジメチルシリル基(TBDMS−)、tert-ブチルジフェニルシリル基(TBDPS−)、トリイソプロピルシリル基(TIPS−)等が挙げられる。
式(3−4)で表されるエステル系保護基としては、例えば、アセチル基(Ac−)、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
式(3−5)で表されるエーテル系保護基としては、例えば、置換基を有していても良いベンジル基等が挙げられる。
カルバメート系保護基としては、例えば、ベンジルイソシアネート等が挙げられる。
前記式(3−6)のR25としては特に限定されないが、例えば、ベンジル基等が挙げられる。
炭化水素骨格を有する基に含まれるヘテロ原子等の炭化水素基以外の結合としては、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、カーボネート結合など、また置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、シアノ基、シリル基、シラノール基、アルコキシ基、ニトロ基、アセチル基、アセトキシ基、不飽和アルキルエーテル基、アリールエーテル基、不飽和アルキルチオエーテル基、アリールチオエーテル基等が挙げられるが特に限定されない。
但し、中でも、R14は、ニトロ基であることが、電磁波の照射により脱炭酸しやすくなる点から好ましい。
本発明において、5%重量減少温度とは、熱重量分析装置を用いて重量減少を測定した時に、サンプルの重量が初期重量から5%減少した時点(すなわち、サンプル重量が初期の95%となった時点)の温度である。
なお、上記化学式(1)で表される塩基発生剤の5%重量減少温度は、上記置換基R4〜R7を適宜選択することにより、調整することができる。
また、発生する塩基の沸点が25℃以上であることが、室温での取り扱い性が良好になることから好ましい。発生する塩基の沸点が25℃以上でない場合には、塗膜とした際に、特に乾燥時に生成したアミンが蒸発しやすくなってしまうため作業が困難となる恐れがある。また、発生する塩基を、膜中に残存しない硬化促進剤として用いる場合には、発生する塩基の350℃における重量減少が80%以上であると、硬化後の高分子中に塩基が残存するのを抑制しやすい点から好ましい。但し、発生する塩基を、膜中に残存する架橋剤乃至硬化剤として用いる場合は、発生する塩基の上記重量減少は問題にならない。
また、前記式(1)で表される塩基発生剤の塩基発生以外の分解を防ぐために、300℃以下で加熱することが好ましい。
保護基を有する場合、加熱を行う際には、低温で保護基の脱保護を行い、より高温で塩基を発生させるようにしても良い。
また、加熱と電磁波照射を同時に又は加熱と電磁波照射を交互に行うことより脱保護を行っても良い。
更に、露光前に加熱を行い脱保護してもよい。保護基の種類によっては保護基を導入することで、吸収波長が短波長化するなどして塩基発生剤の感度が悪くなることがある。このような場合、電磁波照射前の加熱により予め保護基を脱保護し、電磁波を照射することにより、電磁波照射時の感度を向上させることができる。
また、保護基の脱保護条件は、組成物中で共存する成分により変化し得る。例えば、他の光酸発生剤や光塩基発生剤が含まれる場合、光照射によって発生した酸・塩基の影響で、露光後の加熱温度が変化する場合がある。
まず、2−ヒドロキシ桂皮酸と水酸基を有するアミンを反応させることにより、末端に水酸基を含むアミノ基を有する2−ヒドロキシ桂皮酸アミドを合成する。例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等の縮合剤存在下、2−ヒドロキシ桂皮酸とN−メチルアミノエタノールをテトラヒドロフランに溶解し、撹拌することで目的物を得ることができる。
各置換基を導入した桂皮酸の合成は、対応する置換基を有するヒドロキシベンズアルデヒドにwittig反応または、Knoevenagel反応、又はPerkin反応を行うことで合成できる。
中でも、wittig反応はトランス体が選択的に得られやすい点から好ましい。尚、例えば、上記対応する置換基を有するアルデヒドの合成は、対応する置換基を有するフェノール等にDuff反応やVilsmeier−Haack反応を行うことで合成できる。
エステル系保護基を用いて保護する場合には、トリエチルアミン等の塩基触媒下、2−ヒドロキシ桂皮酸アミドと酸塩化物または酸無水物により合成できる。
エーテル系保護基を用いて保護する場合には、水素化ナトリウム等の強塩基の存在下、2−ヒドロキシ桂皮酸アミドとハロゲン化物(たとえばベンジルクロライドなど)により合成できる。
カルバメート系保護基を用いて保護する場合には2-ヒドロキシ桂皮酸アミドとイソシアネート(たとえばベンジルイソシアネートなど)により合成できる。
例えば、光塩基発生剤と酸−塩基指示薬とを少なくとも含む画像形成層を、基材上に被覆又は基材に含浸させてなる画像形成媒体において、画像形成層を露光すると、前記光塩基発生剤が、酸−塩基指示薬と反応する塩基を生成し、画像が形成されることを特徴とする画像形成媒体のような表示装置などにも応用することができる。
本発明に係る樹脂組成物は、塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される高分子前駆体、及び、前記本発明に係る塩基発生剤を含有することを特徴とする。本発明の樹脂組成物は、塩基の触媒効果により、高分子前駆体の種類を問わず硬化が可能である。
前記本発明に係る塩基発生剤として、加熱のみにより下記化学式(1)で表わされる塩基を発生し、発生した塩基が加熱により同一分子内でマイケル付加する塩基発生剤である場合には、本発明に係る樹脂組成物は、熱硬化性樹脂組成物として用いることができる。また、前記本発明に係る塩基発生剤として、塩基の発生に電磁波の照射を用いる場合、感光性樹脂組成物として用いることができる。
以下具体的に感光性樹脂組成物について説明するが、熱硬化性樹脂組成物の場合においても、用いられる高分子前駆体等、感光性に関わらない構成は同様であって良い。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される高分子前駆体、及び、前記本発明に係る塩基発生剤を含有することを特徴とする。
塩基発生剤及び高分子前駆体としては、1種単独で用いても良いし、2種以上混合して用いても良い。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる高分子前駆体とは、反応により最終的に目的の物性を示す高分子となる物質を意味し、当該反応には分子間反応及び分子内反応がある。高分子前駆体自体は、低分子の化合物であっても高分子化合物であってもよい。
また、本発明の高分子前駆体は、塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される化合物である。ここで、高分子前駆体が、塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される態様には、高分子前駆体が塩基性物質の作用のみによって最終生成物に変化する態様のみならず、塩基性物質の作用によって高分子前駆体の最終生成物への反応温度が、塩基性物質の作用がない場合に比べて低下するような態様が含まれる。
このような塩基性物質の存在の有無により反応温度差が出来る場合には、反応温度差を利用して、塩基性物質と共存する高分子前駆体のみが最終生成物へと反応する適切な温度で加熱することにより、塩基性物質と共存する高分子前駆体のみが最終生成物へと反応し、現像液等の溶媒への溶解性が変化する。従って、塩基性物質の存在の有無によって、高分子前駆体の前記溶媒への溶解性を変化させることが可能となり、ひいては当該溶媒を現像液として用いて現像によるパターニングが可能になる。
分子間反応により目的の高分子となる高分子前駆体としては、反応性置換基を有し重合反応をする化合物及び高分子、又は、分子間に結合を形成する反応(架橋反応)をする化合物及び高分子がある。当該反応性置換基としては、エポキシ基、オキセタン基、チイラン基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、シラノール基等が挙げられる。また、高分子前駆体には、分子間で加水分解・重縮合する化合物も含まれ、反応性置換基には、ポリシロキサン前駆体の−SiX(ここで、Xはアルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基、エノキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、及びハロゲンよりなる群から選択される加水分解性基)も挙げられる。
反応性置換基を有し重合反応をする高分子としては、例えば、2個以上のエポキシ基を有する高分子(エポキシ樹脂)、2個以上のオキセタン基を有する高分子、及び2個以上のチイラン基を有する高分子が挙げられる。下記に特にエポキシ基を有する化合物及び高分子について具体的に説明するが、オキセタン基、チイラン基を有する化合物及び高分子についても同様に用いることが可能である。
上記1個以上のエポキシ基を有する化合物及び高分子としては、分子内に1個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限なく、従来公知のものを使用できる。
前記塩基発生剤は、一般的には分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物の硬化触媒としての機能も有する。
また、重量平均分子量3,000〜100,000のポリマー側鎖に上記官能基を導入したものを用いることが好ましい。3,000未満では膜強度の低下及び硬化膜表面にタック性が生じ、不純物等が付着しやすくなる恐れがある。また、100,000より大きいと粘度が増大する恐れがあり好ましくない。
分子間で架橋反応をする高分子としては、例えば、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する高分子(イソシアネート樹脂)と分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する高分子(ポリオール)の組み合わせが挙げられる。
また、分子間で架橋反応をする化合物と高分子の組み合わせを用いても良い。例えば、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する高分子(イソシアネート樹脂)と分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物の組み合わせ、及び、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物と分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する高分子(ポリオール)の組み合わせ等が挙げられる。
イソシアネート基をもつ化合物及び高分子としては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば特に制限なく、公知のものを使用できる。このような化合物としては、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等に代表される低分子化合物の他に、オリゴマー、重量平均分子分子量3,000以上のポリマーの側鎖又は末端にイソシアネート基が存在する高分子を用いてもよい。
前記イソシアネート基を持つ化合物及び高分子は、通常、分子内にヒドロキシル基を持つ化合物と組み合わせて用いられる。このようなヒドロキシル基を有する化合物としては、分子内に2個以上のヒドロキシル基を有するものであれば特に制限なく、公知のものを使用できる。このような化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子化合物の他に、重量平均分子量3,000以上のポリマーの側鎖又は末端にヒドロキシル基が存在する高分子を用いてもよい。
分子間で加水分解・重縮合する化合物としては、たとえばポリシロキサン前駆体が挙げられる。
ポリシロキサン前駆体としては、YnSiX(4−n)(ここで、Yは置換基を有していても良いアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、フェニル基、または水素を示し、Xはアルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基、エノキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、及びハロゲンよりなる群から選択される加水分解性基を示す。nは0〜3までの整数である。) で示される有機ケイ素化合物及び当該有機ケイ素化合物の加水分解重縮合物が挙げられる。中でも、上記式においてnが0〜2であるものが好ましい。また、シリカ分散オリゴマー溶液の調製がし易く入手も容易な点から、上記加水分解性基としては、アルコキシ基であるものが好ましい。
上記有機ケイ素化合物としては、特に制限なく、公知のものを使用できる。例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、フッ素系シランカップリング剤として知られたフルオロアルキルシラン、および、それらの加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物;並びに、それらの混合物を挙げることができる。
分子内閉環反応によって最終的に目的の物性を示す高分子となる高分子前駆体としてはポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体等がある。これらの前駆体は2種類以上の別々に合成した高分子前駆体の混合物でもよい。
以下、本発明の好ましい高分子前駆体であるポリイミド前駆体とポリベンゾオキサゾール前駆体について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ポリイミド前駆体としては、下記式(I)で表されるポリイミド前駆体が挙げられる。
具体例としては、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル等が挙げられる。
ここで、選択されるジアミンは耐熱性の観点より芳香族ジアミンが好ましいが、目的の物性に応じてジアミンの全体の60モル%、好ましくは40モル%を超えない範囲で、脂肪族ジアミンやシロキサン系ジアミン等の芳香族以外のジアミンを用いても良い。
このようにして合成されるポリイミド前駆体は、最終的に得られるポリイミドに耐熱性及び寸法安定性を求める場合には、芳香族酸成分及び/又は芳香族アミン成分の共重合割合ができるだけ大きいことが好ましい。具体的には、イミド構造の繰り返し単位を構成する酸成分に占める芳香族酸成分の割合が50モル%以上、特に70モル%以上であることが好ましく、イミド構造の繰り返し単位を構成するアミン成分に占める芳香族アミン成分の割合が40モル%以上、特に60モル%以上であることが好ましく、全芳香族ポリイミドであることが特に好ましい。
本発明に用いられるポリベンゾオキサゾール前駆体としては、下記化学式(IV)で表される繰り返し単位を有するポリアミドアルコールが好適に用いられる。
露光波長に対してポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前駆体等の高分子前駆体の透過率が高いということは、それだけ、電磁波のロスが少ないということであり、高感度の感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、前記化学式(1)で表される塩基発生剤と、1種類以上の高分子前駆体と、溶媒の単純な混合物であってもよいが、さらに、光又は熱硬化性成分、高分子前駆体以外の非重合性バインダー樹脂、その他の成分を配合して、感光性樹脂組成物を調製してもよい。
光によって酸を発生させる化合物としては、1,2−ベンゾキノンジアジドあるいは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する感光性ジアゾキノン化合物があり、米国特許明細書第2,772,972号、第2,797,213号、第3,669,658号に提案されている。また、トリアジンやその誘導体、スルホン酸オキシムエステル化合物、スルホン酸ヨードニウム塩、スルホン酸スルフォニウム塩等、公知の光酸発生剤を用いることができる。
光によって塩基を発生させる化合物としては、例えば2,6−ジメチル−3,5−ジシアノ−4−(2’−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2’−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2’,4’−ジニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジンなどが例示できる。
特に、ポリイミド前駆体の吸収が360nm以上の波長にもある場合には、増感剤の添加による効果が大きい。増感剤と呼ばれる化合物の具体例としては、チオキサントン及び、ジエチルチオキサントンなどのその誘導体、クマリン系及び、その誘導体、ケトクマリン及び、その誘導体、ケトビスクマリン、及びその誘導体、シクロペンタノン及び、その誘導体、シクロヘキサノン及び、その誘導体、チオピリリウム塩及び、その誘導体、チオキサンテン系、キサンテン系及び、その誘導体などが挙げられる。
これらは、塩基発生剤との組み合わせによって、特に優れた効果を発揮する為、塩基発生剤の構造によって最適な増感作用を示す増感剤が適宜選択される。
前記化学式(1)で表される塩基発生剤は、感光性樹脂組成物に含まれる高分子前駆体の固形分に対し、通常、0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜60重量%の範囲内で含有させる。0.1重量%未満であると露光部と未露光部の溶解性コントラストを十分に大きくできない恐れがあり、95重量%を超えると最終的に得られる樹脂硬化物の特性が最終生成物に反映されにくい。
エポキシ系化合物と組み合わせる場合など、硬化剤として用いられる場合には、硬化の程度にもよるが通常、0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜60重量%の範囲内で含有させる。
一方、硬化促進剤として用いられる場合には、少量の添加で硬化が可能となり、前記化学式(1)で表される塩基発生剤は、感光性樹脂組成物に含まれる高分子前駆体の固形分に対し、通常、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%の範囲内で含有させることが好ましい。
なお、感光性樹脂組成物の固形分とは、溶剤以外の全成分であり、液状のモノマー成分も固形分に含まれる。
ここで本発明におけるガラス転移温度は、感光性樹脂組成物から得られるポリイミド及びポリベンゾオキサゾールをフィルム形状にすることが出来る場合には、動的粘弾性測定によって、tanδ(tanδ=損失弾性率(E”)/貯蔵弾性率(E’))のピーク温度から求められる。動的粘弾性測定としては、例えば、粘弾性測定装置Solid Analyzer RSA II(Rheometric Scientific社製)によって、周波数3Hz、昇温速度5℃/minにより行うことができる。感光性樹脂組成物から得られるポリイミド及びポリベンゾオキサゾールをフィルム形状にできない場合には、示差熱分析(DTA)のベースラインの変曲点の温度で判断する。
本発明における線熱膨張係数とは、本発明で得られる感光性樹脂組成物から得られるポリイミド及びポリベンゾオキサゾールのフィルムの熱機械分析装置(TMA)によって求めることができる。熱機械分析装置(例えば、Thermo Plus TMA8310((株)リガク製)によって、昇温速度を10℃/min、評価サンプルの断面積当たりの加重が同じになるように引張り加重を1g/25,000μm2として得られる。
本発明に係る樹脂組成物は、上記本発明に係る塩基発生剤により、多種多様な高分子前駆体の最終生成物への反応促進に適用することができ、最終的に得られる高分子の構造を広範囲から選択することができる。
また、電磁波の照射により発生した触媒効果の高いアミンにより、例えばポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前駆体から最終生成物へのイミド化などの環化等の反応に要する処理温度を低減できる為、プロセスへの負荷や製品への熱によるダメージを低減することが可能である。
さらに、電磁波の照射と加熱により塩基を発生する本発明の塩基発生剤は、高分子前駆体から最終生成物を得る工程に加熱工程が含まれる場合、当該加熱工程を利用できるため、電磁波の照射量を低減することが可能であり、工程の有効利用も可能である。
本発明に係るパターン形成方法は、前記本発明に係る感光性樹脂組成物からなる塗膜又は成形体を形成し、当該塗膜又は成形体を、所定パターン状に電磁波を照射し、照射後又は照射と同時に加熱し、前記照射部位の溶解性を変化させた後、現像することを特徴とする。
次に、所定の現像液(有機溶媒や塩基性水溶液等)で未露光部を溶解して熱硬化物からなるパターンを形成する。このパターンを、更に必要に応じ加熱して熱硬化を完結させる。以上の工程によって、通常ネガ型の所望の2次元樹脂パターン(一般的な平面パターン)又は3次元樹脂パターン(立体的に成形された形状)が得られる。
例えば、エポキシ樹脂の場合、好ましい熱処理の温度の範囲は、エポキシ樹脂の種類により適宜選択されるが、通常100℃〜150℃程度である。
なお、露光前に加熱して保護基の脱保護のみを行っても良い。当該電磁波照射前の保護基脱保護のための加熱は、塗膜の乾燥工程であっても良いし、他の加熱工程であっても良い。この場合、加熱温度としては、脱保護が可能な温度を適宜選択すればよいが、50℃〜180℃が好ましく、時間は10秒以上60分以下が好ましい。
この熱処理は、公知の方法であればどの方法でもよく、具体的に例示すると、空気、又は窒素雰囲気下の循環オーブン、又はホットプレートによる加熱等が挙げられるが、特に限定されない。
本発明において、電磁波の照射と加熱により塩基発生剤から塩基が生ずるが、この塩基を発生させるための加熱とPEB工程は同一の工程としてもよいし、別の工程としてもよい。
現像工程に用いられる現像液としては、前記照射部位の溶解性が変化する溶剤を現像液として用いれば、特に限定されず、塩基性水溶液、有機溶剤など、用いられる高分子前駆体に合わせて適宜選択することが可能である。
溶質は、1種類でも2種類以上でも良く、全体の重量の50%以上、さらに好ましくは70%以上、水が含まれていれば有機溶媒等を含んでいても良い。
また、以下に示す装置を用いて各測定、実験を行った。
1H NMR測定:日本電子(株)製、JEOL JNM−LA400WB
手動露光:大日本科研製、MA−1100
塗膜の加熱:アズワン(株)製、HOT PLATE EC−1200(本実施例中、ホットプレートと記載することがある)
100mLフラスコ中、o−クマリン酸(東京化成工業(株)製)1.00g(6.2mmol)、脱水テトラヒドロキシフラン10mLに溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(東京化成工業(株)製)1.43g(7.4mmol,1.2eq)を加えた。氷浴下で20分撹拌した後、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・1水和物(同人化学(株)製)1.12g(7.4mmol,1.2eq)、N−メチルアミノエタノール(東京化成(株)製)0.58ml(7.4mmol,1.2eq)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、水を加え、クロロホルムで反応物を抽出した。反応物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、希塩酸、食塩水で洗浄し濃縮することにより、下記式(A)で表される化合物を得た。100mL三口フラスコ中、下記式(A)で表される化合物0.50g(2.3mmol)、及びシクロヘキシルビニルエーテル(東京化成工業(株)製)0.36ml(2.5mmol、1.1eq)をジメチルホルムアミド10mLに溶解させ、ピリジニウムp−トルエンスルホナート58mg(250μmol、0.1eq)を加え、終夜で撹拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチルで抽出したのち濃縮することにより下記式(B)で表される化合物を得た。
100mLフラスコ中、下記式(B)で表される化合物 400mg(1.2mmol)をクロロホルム 10mLに溶解させ、トリエチルアミン(東京化成(株)製) 0.20mL(1.4mmol,1.2eq)を加えた後、アクリル酸クロライド(東京化成(株)製)0.12mL(1.4mmol,1.2eq)をゆっくり滴下した。反応終了後、水に溶解し、クロロホルムで抽出した後、水、飽和食塩水で洗浄し濃縮することで下記化学式(C)で表される塩基発生剤(1)を得た。
上記で得られた塩基発生剤(1)に対し、1N塩酸を用いて酸処理を行うことでフェノール性水酸基のビニルエーテルの保護が外れ、下記化学式(D)で表される塩基発生剤(2)を得た。
300mLフラスコ中、4−(メチルアミノ)ブチル酸塩酸塩(アルドリッチ社製)25.0g(163mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(東京化成工業(株)製)51g(195mmol、1.2eq)をクロロホルム100mLに溶解させ、トリエチルアミン(関東化学社製) 34mL(245mmol、1.5eq)を加え終夜で撹拌した。反応終了後、飽和食塩水を加え酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムを用い乾燥させることにより、下記式(E)で表される化合物aを32.6g得た。
300mLフラスコ中、窒素雰囲気下で化合物a 30.4g(140mmol)を、脱水テトラヒドロキシフラン200mLに溶解し、1,1’−カルボニルジイミダゾール(東京化成工業(株)製)27.5g(154mmol,1.1eq)を加え、室温で4時間撹拌した(1液)。セパラブルフラスコに窒素雰囲気下でN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(東京化成社製)15g(154mmol,1.1eq)を脱水テトラヒドロフラン100mLに溶解し、トリエチルアミン 43mL(308mmol,2.2eq)を加え、室温で2時間撹拌した(2液)。セパラブルフラスコに用意した2液に1液をゆっくり滴下し、室温で20時間撹拌した。生成した固体を濾別し、ジクロロメタンに溶解し、0.1M塩酸、水により洗浄した後濃縮することで、下記式(F)で表される化合物bを35g得た。
1Lフラスコ中、氷浴中窒素雰囲気下で化合物b 31.2g(120mmol)を脱水テトラヒドロキシフラン200mLに溶解し、ビニルマグネシウムブロミド(14%テトラヒドロフラン溶液,約1mol/L)(東京化成社製)360mLをゆっくり加え、2時間撹拌した。撹拌終了後、冷やした2N 塩酸300mLを加え、ジエチルエーテルにて抽出した。有機層を飽和炭酸水素水溶液で洗浄した後、濃縮することで、下記式(G)で表される化合物cを16.4g得た。
200mLフラスコ中、化合物cを16.4g(72mmol)を塩化水素(約4mol/L 1,4−ジオキサン溶液)(東京化成社製)50mlに溶解させ、終夜で撹拌することで下記式(H)で示される化合物dを9.2g得た。
100mLフラスコ中、o−クマリン酸(東京化成工業(株)製)1.00g(6.2mmol)、脱水テトラヒドロキシフラン10mLに溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(東京化成工業(株)製)1.43g(7.4mmol,1.2eq)を加えた。氷浴下で20分撹拌した後、下記式(H)で示される化合物d 0.94g(7.4mmol,1.2eq)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、水を加え、クロロホルムで反応物を抽出した。反応物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、希塩酸、食塩水で洗浄し濃縮することにより、下記式(I)で表される塩基発生剤(3)を40mg得た。
窒素雰囲気下、200mL三口フラスコ中、6−ニトロベラトリルアルコール(アルドリッチ社製)5.3g(25mmol)を脱水ジメチルアセトアミド100mLに溶解しトリエチルアミン7.0mL(50mmol,2.0eq)を加えた。氷浴下で、p−ニトロフェニルクロロフォルメイト5.5g(27mmol,1.1eq)を加えた後、室温で16時間攪拌した。反応液を水2Lに注ぎ込み、生じた沈殿をろ過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジル−p−ニトロフェニルカルボネートを6.4g(17mmol、収率34%)を得た。
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコ中、4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジル−p−ニトロフェニルカルボネート3.6g(9.5mmol)を脱水ジメチルアセトアミド50mLに溶解し、製造例3と同様にして得られた上記式(H)で示される化合物dを4.7g(37mmol,3.9eq)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール0.36g(0.3eq)を加え90℃で18時間加熱攪拌した。反応溶液を1%炭酸水素ナトリウム水溶液1Lに注ぎ込み、生じた沈殿をろ過した後、水にて洗浄することにより下記式(J)で表される塩基発生剤(4)を52mg得た。
100mLフラスコ中、炭酸カリウム2.00gをメタノール15mLに加えた。50mLフラスコ中、エトキシカルボニルメチル(トリフェニル)ホスホニウム ブロミド2.67g(6.2mmol)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド945mg(6.2 mmol)をメタノール10mLに溶解し、よく撹拌した炭酸カリウム溶液にゆっくり滴下した。3時間撹拌した後、TLCにより反応の終了を確認したうえでろ過を行い炭酸カリウムを除き、減圧濃縮した。濃縮後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を50mL加え1時間撹拌した。反応終了後、ろ過によりトリフェニルホスフィンオキシドを除いた後、濃塩酸を滴下し反応液を酸性にした。沈殿物をろ過により集め、少量のクロロホルムにより洗浄することで2−ヒドロキシ−4−メトキシケイ皮酸を1.00g得た。続いて、100mL三口フラスコ中、2−ヒドロキシ−4−メトキシケイ皮酸1.00g(6.0 mmol)を脱水テトラヒドロキシフラン40mLに溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)1.41g(7.2mmol)を加えた。30分後、製造例3と同様にして得られた上記式(H)で示される化合物d0.92g(7.2mmol)を加えた。反応終了後、反応溶液を濃縮し、水に溶解した。クロロホルムで抽出した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、1N塩酸、飽和食塩水で洗浄し、少量のクロロホルムで洗浄することで、下記式(K)で表される塩基発生剤(5)を0.57g得た。
500mLナスフラスコ中、セサモール(東京化成工業(株)製)10.0g(72.4mmol)、ヘキサメチレンテトラミン(東京化成工業(株)製)15.2g(109mmol、1.5eq)をトリフルオロ酢酸(関東化学(株)製)100mlに溶解し、95℃で10時間反応を行った。反応終了後、氷浴下で1規定塩酸200mlを添加し15分間撹拌した。撹拌終了後、クロロホルムで抽出し、塩酸・飽和食塩水で洗浄を行うことにより6−ヒドロキシ−3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒドを2.38g(14.3mmol)得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、6−ヒドロキシ−3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒドを用いて、製造例5と同様にして、ケイ皮酸の合成、及びケイ皮酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール100/1〜50/1)により精製することにより下記化学式(L)で表される塩基発生剤(6)を0.34g得た。
500mLナスフラスコ中、3,4−ジメトキシフェノール(東京化成工業(株)製)5.0g(32.4mmol)、ヘキサメチレンテトラミン(東京化成工業(株)製)18.2g(130mmol、4.0eq)をトリフルオロ酢酸(関東化学(株)製)100mlに溶解し、100℃で24時間反応を行った。反応終了後、氷浴下で1規定塩酸200mlを添加し15分間撹拌した。撹拌終了後、クロロホルムで抽出し、塩酸・飽和食塩水で洗浄を行うことにより2−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドを2.17g(11.0mmol)得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、2−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドを用いて、製造例5と同様にして、ケイ皮酸の合成、及びケイ皮酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール100/1〜50/1)により精製することにより下記化学式(M)で表される塩基発生剤(7)を0.53g得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、1−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドを用いて、製造例5と同様にして、3−(1−ヒドロキシ−2−ナフタレニル)−アクリル酸の合成、及び3−(1−ヒドロキシ−2−ナフタレニル)−アクリル酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール100/1〜50/1)により精製することにより下記化学式(N)で表される塩基発生剤(8)を0.76g得た。
200mL三口フラスコ中窒素雰囲気下で、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)3.00g(21.7mmol)、水酸化カリウム1.43g(21.7mmol)を脱水エタノール(関東化学(株)製)30mLに溶解し、そこへp−トルエンスルホン酸−2−メトキシエチル(東京化成工業(株)製)4.13mL(21.7mmol)をゆっくり滴下した。その後反応温度60℃で終夜撹拌した。反応終了後、ろ過を行い、減圧濃縮によりエタノールを除去し、1N塩酸を加えた。酢酸エチルで抽出した後、1N塩酸、純水、飽和食塩水で洗浄した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:へキサン/酢酸エチル10/1〜0/1(体積比))により精製し、−O−(CH2)2−O−CH3基を有する酸誘導体Aを1.01g得た。
製造例4において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、上記で得られた−O−(CH2)2−O−CH3基を有する酸誘導体Aを用いて、製造例4と同様にして、ケイ皮酸の合成、及びケイ皮酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール100/1〜50/1)により精製することにより下記化学式(O)で表される塩基発生剤(9)を0.56g得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、5−クロロサリチルアルデヒドを用いて、製造例5と同様にして、ケイ皮酸の合成、及びケイ皮酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール100/1〜50/1)により精製することにより下記化学式(P)で表される塩基発生剤(10)を0.23g得た。
100mLフラスコ中、(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸エチル(東京化成工業(株)製)2.56(7.34mmol)、2’−ヒドロキシアセトフェノン(東京化成工業(株)を2.56g(7.34mmol、1.0eq)をトルエン20mLに溶解し、80℃で3時間撹拌した。薄層クロマトグラフィーにより反応の終了を確認したうえで、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した後、水、飽和塩化アンモニウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを用い乾燥した。濃縮後、シリカゲルカラムクロムトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン/酢酸エチル 2/1(体積比))により精製した。
続いて、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を15mL加え終夜で撹拌した。反応終了後、沈殿物をろ過により除き、濃塩酸を滴下し反応液を酸性にしたのち、クロロホルムで抽出し濃縮し、桂皮酸誘導体Aを580mg(3.25mmol)得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシケイ皮酸を用いる代わりに、上記で得られた桂皮酸誘導体Aを用いて、製造例5と同様にしてケイ皮酸のアミド化を行い、下記化学式(Q)で表される塩基発生剤(11)を0.89g得た。
製造例3において、o−クマリン酸を用いる代わりに、2,4−ジヒドロキシ−ケイ皮酸(シグマアルドリッチジャパン(株)製)を用いてアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール100/1〜50/1)により精製することにより下記化学式(R)で表される塩基発生剤(12)を0.42g得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、2−ヒドロキシ−5−ニトロ−m−アニスアルデヒドを用いて、製造例5と同様にして、ケイ皮酸の合成、及びケイ皮酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:へキサン/酢酸エチル10/1〜0/1(体積比))により精製することにより下記化学式(S)で表される塩基発生剤(13)を0.56g得た。
500mLナスフラスコ中、4−メルカプトフェノール(アルドリッチ(株)製)10.0g(72.4mmol)、ヘキサメチレンテトラミン(東京化成工業(株)製)16.6g(119mmol、1.5eq)をトリフルオロ酢酸(関東化学(株)製)100mlに溶解し、95℃で10時間反応を行った。反応終了後、氷浴下で1規定塩酸200mlを添加し15分間撹拌した。撹拌終了後、クロロホルムで抽出し、塩酸・飽和食塩水で洗浄を行うことにより2−ヒドロキシ−4−メルカプトベンズアルデヒドを2.05g(13.3mmol)得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、2−ヒドロキシ−4−メルカプトベンズアルデヒドを用いて、製造例5と同様にして、ケイ皮酸の合成、及びケイ皮酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:へキサン/酢酸エチル10/1〜0/1(体積比))により精製することにより下記化学式(T)で表される塩基発生剤(14)を0.24g得た。
500mLナスフラスコ中、3−メチル−4−ニトロソフェノール(アルドリッチ(株)製)5.0g(36.5mmol)、ヘキサメチレンテトラミン(東京化成工業(株)製)7.63g(54.7mmol、1.5eq)をトリフルオロ酢酸(関東化学(株)製)100mlに溶解し、95℃で10時間反応を行った。反応終了後、氷浴下で1規定塩酸200mlを添加し15分間撹拌した。撹拌終了後、クロロホルムで抽出し、塩酸・飽和食塩水で洗浄を行うことにより2−ヒドロキシ−4−メチル−5−ニトロソ−ベンズアルデヒドを1.51g(9.13mmol)得た。
製造例5において、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用いる代わりに、2−ヒドロキシ−4−メチル−5−ニトロソ−ベンズアルデヒドを用いて、製造例5と同様にして、ケイ皮酸の合成、及びケイ皮酸のアミド化を行い、シリカゲルカラムクマトグラフィー(展開溶媒:へキサン/酢酸エチル10/1〜0/1(体積比))により精製することにより下記化学式(U)で表される塩基発生剤(15)を0.59g得た。
合成した塩基発生剤(1)〜(15)について、以下の手順により塩基発生能を評価した。
各塩基発生剤について1mgの試料を用意し、それぞれを石英製NMR管中で重ジメチルスルホキシドに溶解させた。各試料に、i線を20%透過するフィルタと高圧水銀灯を用いて、i線換算で100J/cm2で光照射を行った。サンプルの1H NMRを測定したところ、異性化が確認できた。異性化させたサンプルを160℃に加熱すると、異性化した化合物の環化、および環化に伴い発生した塩基がマイケル付加し3級アミンが形成されたことが、各塩基発生剤について1H NMRにより確認された。
塩基発生剤(2)を用いて、下記に示す組成の感光性樹脂組成物(1)を調製した。
・エポキシ樹脂(jER828 ジャパンエポキシレジン社製):15重量部
・塩基発生剤(2):15重量部
・溶剤(N−メチル−2−ピロリドン):370重量部
塩基発生剤(1)、及び塩基発生剤(3)〜(15)をそれぞれ用いて、下記に示す組成の感光性樹脂組成物(2)〜(15)を調製した。
・エポキシ樹脂(jER828 ジャパンエポキシレジン社製):15重量部
・各塩基発生剤:15重量部
・溶剤(N−メチル−2−ピロリドン):370重量部
ジ(4−アミノフェニル)エーテル10.0g(50mmol)を300mLの3つ口フラスコに投入し、105.4mLの脱水されたN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させ窒素気流下、氷浴で冷却しながら撹拌した。そこへ、少しずつ3,3’,4,4’ −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物14.7g(50mmol)を添加し、添加終了後、氷浴中で5時間撹拌し、その溶液を、脱水されたジエチルエーテルによって再沈殿し、その沈殿物を室温で減圧下、17時間乾燥し、重量平均分子量10,000のポリアミド酸(ポリイミド前駆体(1))を白色固体として定量的に得た。
塩基発生剤(5)を用いて、下記に示す組成の感光性樹脂組成物(16)を調製した。
・ポリイミド前駆体(1):85重量部
・塩基発生剤(5):15重量部
・溶剤(NMP(N−メチルピロリドン)):843重量部
イソシアナート樹脂としてヘキサメチレンジイソシアナート(関東化学製)100重量部、水酸基を持つ樹脂としてポリテトラヒドロフラン(アルドリッチ製)150重量部、塩基発生剤(5)10重量部、テトラヒドロフラン500重量部からなる感光性樹脂組成物(30)を調製した。
冷却管をつけた100mlのフラスコにフェニルトリエトキシシラン5g、トリエトキシシラン10g、アンモニア水0.05g、水5ml及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50mlを加えた。半円形型のメカニカルスターラーを用いて溶液を撹拌し、マントルヒーターを用いて70℃で6時間反応させた。次いでエバポレーターを用いて水との縮合反応で生成したエタノールと残留水とを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、アルコキシシランの縮合物(アルコキシシラン縮合物(1))を調製した。
上記合成例2で得られたアルコキシシラン縮合物(1) 100重量部と、塩基発生剤(5) 10重量部とを混合した後、溶剤であるテトラヒドロフラン500重量部に溶解させ、感光性樹脂組成物(18)を調製した。
Claims (8)
- 電磁波の照射及び/または加熱により、下記化学式(1)で表わされる塩基を発生し、発生した塩基が加熱により同一分子内でマイケル付加することを特徴とする、下記化学式(2−1)又は下記化学式(2−2)で表わされる、塩基発生剤。
- 塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される高分子前駆体、及び、前記請求項1に記載の塩基発生剤を含有することを特徴とする、樹脂組成物。
- 感光性樹脂組成物である、請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記高分子前駆体が、エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基、又はチイラン基を有する化合物及び高分子、ポリシロキサン前駆体、ポリイミド前駆体、並びにポリベンゾオキサゾール前駆体よりなる群から選択される1種以上を含むことを特徴とする、請求項2又は3に記載の樹脂組成物。
- 前記高分子前駆体が、塩基性溶液に可溶であることを特徴とする、請求項2乃至4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記高分子前駆体が、ポリイミド前駆体又はポリベンゾオキサゾール前駆体であることを特徴とする、請求項2乃至5のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記請求項3乃至6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなるパターン形成用材料。
- 前記請求項3乃至6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を用いて塗膜又は成形体を形成し、当該塗膜又は成形体を、所定パターン状に電磁波を照射し、照射後又は照射と同時に加熱し、前記照射部位の溶解性を変化させた後、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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