JP5493390B2 - 栓体およびこれを具備する医療用具 - Google Patents

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Description

本発明は、栓体に関し、医療用の流体処理ポートに好適に用いることができる栓体に関する。
従来から、栓体をポートに締結する場合には、栓体の材質をゴムなどの弾性体で形成し、弾性を利用して挿嵌し、固定する方法が広く知られている。かかる技術において、流体を流通させるためのポート(以下、流体ポートとする)に締結される栓体である場合、栓体のずれや外れにより、流体ポートの閉塞状態を保つことができず、液漏れが生じる場合があった。このため、確実な固定が可能な材質を選定することが、知られている(特許文献1)。
また、別の方法として、栓体側面に備えたねじにより螺合させることで、ポートに締結する方法が広く知られている。ねじにより螺合させる方法は、前述した挿嵌する方法と比較して、栓体の材質を広く選択することが可能であって、広く用いられている。
特に、医療用の流体ポートの場合、栓体や流通路を接続するためのポートにはルアロック部と呼ばれる雌ねじが設けられていることがあり、挿嵌のみで接続する場合に比べて、栓のはずれを防止する方法として有効に利用されている。このルアロック部の形状は、例えばJIS T3250(2005)などによって規格化されている。
この一例として、ルアロックねじに螺合させて栓体を締結し、栓体の天面に備えたシール部が流体ポート端面と密着し流体を封止する方法が広く知られている(特許文献1)。
さらに、他の一例として、ルアロックねじに螺合させて栓体を締結し、栓体の天面から突出した円筒ないしはフィン状のシール部を流体ポートの開口部内周に密着させ、流体を封止する方法が用いられている(特許文献2)。
しかしながら、上記天面に備えたシール部の密着により流体を封止する方法では、振動や経時変化によりわずかなねじの緩みが生じると、シール部と流体ポートの密着力が弱まり、流体ポートの閉塞状態を保つことができず、流体の漏出が生じることがあった。また、流体ポートの開口部内周にシール部を挿し込み、密着させる方法においては、流体ポートの開口部径が小さいものであると、その内周に密着させるためのシール部を細長く形成する必要があり、栓の取り扱い中にちぎれや、切れが生じることや、栓を差し込みにくいといった問題点があった。
その他の一例として栓体の内周に突起を形成し、その突起がポート先端の段部に係合することでルアロックねじのないポートに固定できる方法(特許文献3)が提案されているが、
上述の方法は、ポート先端の段部に係合させた場合において、突起のみで抜けを防止する必要があるために、弾性材料の中でも、十分な把持力をもった材質、すなわち比較的硬質な材料で形成する必要があった。
これをポート先端に段部のないポートに被冠することも可能ではあったが、上記突起はノズルテーパーの先端近傍の不明確な位置に係止されるに過ぎず、具体的な実施の態様においては突起は先端に位置されており、かかる突起部がノズル先端に位置する態様においては、上記の天面にシール部を備えた場合と同じく、容易に栓体が脱落し、そのシール性を維持することが困難である場合があった。
特開2002−153539号公報 特開2005−348764号公報 特開平9−10303号公報
本発明は、従来の技術における上述した問題点を解決せんとするものであり、栓体をポートに締結した場合に、振動や経時変化によるわずかな緩みがあっても流体の漏出を防止するものであって、かつ、開口部の小さい流体ポートであっても栓の破損などを防止し、さらに、容易に流体ポートに打栓することが可能である信頼性の高い栓体を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の栓体は、下記の構成からなる。
1. インナーノズル部および内周にルアロック型の雌ねじを有する外壁を備えた血液ポートを有するダイアライザであり
前記血液ポートは、頭部と、前記頭部から突出した円筒部と、前記円筒部外周に前記雌ねじに螺合される形状の雄ねじとを備え、かつ、前記円筒部の内周面にシール部が形成された栓体が被冠され
前記円筒部の材質は、硬質プラスチックであり、
前記シール部の材質は、弾性材料であり、
前記円筒部と前記シール部とは、一体に成形され、
前記シール部は、少なくとも1つのインナーノズル接触部および前記接触部よりも頭部方向に非ノズル接触部を有し、
前記非ノズル接触部、前記ノズル部の先端開口端から根元方向に垂直距離で0.5mm〜8.0mm離れた位置までの範囲に相対する範囲に形成されている、ダイアライザ
2. インナーノズル部および内周にルアロック型の雌ねじを有する外壁を備えた血液ポートを有する血液濾過器であり
前記血液ポートは、頭部と、前記頭部から突出した円筒部と、前記円筒部外周に前記雌ねじに螺合される形状の雄ねじとを備え、かつ、前記円筒部の内周面にシール部が形成された栓体が被冠され
前記円筒部の材質は、硬質プラスチックであり、
前記シール部の材質は、弾性材料であり、
前記円筒部と前記シール部とは、一体に成形され、
前記シール部は、少なくとも1つのインナーノズル接触部および前記接触部よりも頭部方向に非ノズル接触部を有し、
前記非ノズル接触部、前記ノズル部の先端開口端から根元方向に垂直距離で0.5mm〜8.0mm離れた位置までの範囲に相対する範囲に形成されている、血液濾過器
本発明によれば、インナーノズル部および内周に雌ねじを有する外壁を備えた流体ポートに被冠される栓体について、これをポートに締結した場合に流体の漏出を確実に防止することが可能となり、かつ、開口部の小さい流体ポートにおいても、信頼性の高い栓体を提供することが可能となる。
本発明における栓体の第1の実施の形態であり、該栓体がダイアライザの血液ポートに挿入された状態を例示する斜視断面図である。 図1に示した栓体についてシール部を中心として拡大した図を例示する部分断面図である。 本発明における栓体のその他の実施の形態を例示する側断面図である。
本発明における栓体とは、頭部と、該頭部から突出した円筒部と、該円筒部に備えた雄ねじと、シール部とを備えた、インナーノズル部および内周に雌ねじを有する外壁を備えた流体ポートに被冠される栓体であり、流体ポート用ルアロック栓体が挙げられる。
上記流体ポートとは、水や体液、血液、その他の液体や、空気などの気体を流通または保持するためのポートのことである。また、インナーノズルを有しており、同ノズルは顎部だけで固定する従来のタイプではなく、インナーノズルはストレートで外壁に雌ねじ形状を備えたことで、接続の信頼性の高いポートである。
以下、本発明の最良の実施形態の例を中空糸膜を用いた血液浄化モジュール(以下、ダイアライザ)における流体ポートである、JIS T3250(2005)に記載の血液ポートに具備される栓体に基づき、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る栓体およびダイアライザの血液ポートを一部断面概略図として示すものであり、栓体を挿入する前の状態を示している。
図1に示すダイアライザの血液ポート用栓体は、頭部1と、この頭部より突出した円筒部2を備え、円筒部の外周にねじ部3を備えている。円筒部の内周には、ポートを液密に保持するためのシール部4を備えている。頭部の外周には、ポートと締結した際にポートの外周を覆うようなカバー部5が設けられており、これにより、ポートに触れることなく打栓、抜栓作業をすることが可能となるため、医療用途に使用する場合には菌の付着を抑制することが可能となり、好ましく用いられる。本実施の形態は、ダイアライザを一例にとって説明するが、その他の医療用具として、血漿分離器、血漿成分分離器、血液濾過器、血漿成分吸着器、人工肺およびエンドトキシン除去フィルターなどが挙げられ、同じく好ましく適用されるものである。
栓体の円筒部は、安価で、大量に精度よく製作できる点で、硬質プラスチック材質が好適に用いられる。硬質プラスチック材質とは、曲げ弾性係数150MPaから1600MPa程度のプラスチック材質のことであり、本発明におけるプラスチック材質は特に規定しないが、一例として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS樹脂などのプラスチック材質が好適に用いられる。
本発明におけるシール部は、弾性材料を用いることで良好な封止状態を得ることが可能で、ゴム材質やエラストマー、軟質樹脂などを用いることができ、成形サイクルを短くできる点から射出成形により成形できる熱可塑性エラストマー樹脂が好ましい。熱可塑性エラストマー樹脂としては、オレフィン系、スチレン系、ポリ塩化ビニール系、ポリウレタン系、ポリエステル系、アミド系、ポリブタジエン系などが好ましいが、これらに限られるものではない。シール部の材料の弾性は、JIS K 6253(2006)に規定される硬度30度〜90度の範囲であることが好ましい。硬度が30度未満であると、意図しない変形を招き、血液の漏洩が生じることがあり、硬度90度を超えると、栓体の打栓時に大きな抵抗となったり、十分なシール性を得ることができない場合があるため、上述の範囲が好ましい。
本発明における栓体を上述した医療用具などに使用する場合には、栓体を放射線滅菌する必要性が生じる場合がある。その場合には、栓体の材質が滅菌により劣化し性能が低下することがないか、十分に確認する必要がある。本発明者は、これらの検討を十分に実施した結果、円筒部にはポリエチレンからなる硬質プラスチック、シール部にはスチレン系エラストマーを材料として用いることで、良好な封止状態を確保することが可能であることを見出した。
栓体を取り付ける血液ポートとしては、JIS T 3250(2005)に定められているものが挙げられ、ノズル部7とノズル部の外周に形成された周壁部8を備えており、周壁部8の内壁には、台形のめねじ9が刻まれている。ねじは2条台形ねじで、ノズル部径や、周壁部径、ねじ部のピッチや径は上記JISコードにて規定されている。血液ポートのねじ部に栓体のねじ部3が螺合して両者が締結される。ノズル部には、先端から根元に向かって拡径する方向にテーパが形成されている。
なお、血液ポートと栓体が締結されると、血液ポートのめねじの通気性が悪化し、生産工程において付着した水分が溜まり、衛生上問題になる場合があるため、頭部に貫通穴10を設けることで、通気性を良くすることができる。
血液ポートの材質については特に規定しないが、例えば、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂などのプラスチック材質が好適に用いられる。
図2は、図1に示した栓体のシール部の拡大断面図である。
本実施の形態においては、シール部4は栓体の円筒部の内周全周に設けられており、ノズル根元部の方向に向けて突出している。図2の例において、同シール部は円筒の中心方向に向かって一部突出した形状を有するものであり、突出した部分は血液ポートのノズル部外周に当接するインナーノズル接触部となる。また、インナーノズル接触部よりも頭部方向には、ノズル部と接触しないように設けられた非ノズル接触部が形成されている。ただし、ノズル接触部が弾性変形により、非ノズル接触部にはみ出すことがあり、この場合は、非ノズル接触部であってもノズルと接触する場合がある。
インナーノズル接触部の内径は、インナーノズル部の当接する部位の径と比較して小さく設計することで、良好な密着性を得ることができ、挿入し易さや、挿入後の変形量を考慮して設計することができる。なお、材料の弾性を考慮する必要がある。
本実施の形態において、インナーノズル部は先端から根元方向に向けて拡径するテーパ形状であり、栓体のインナーノズル接触部を容易に被冠することが可能であるが、さらにノズル部を挿嵌しやすいようにノズルが挿入される部分、すなわちノズル接触部の頭部と反対方向にテーパや角丸、半球状の形状を設けてもよい。テーパを設ける場合、その角度については任意であるが、10度〜45度の範囲であると、挿嵌しやすい効果を十分に得ることができるため好ましい。
本発明に係る栓体においては、ノズル接触部よりも頭部方向に非ノズル接触部が設けられている。ノズルに確実に密着するためのノズル接触部が必要であり、ノズル接触部は円筒内部における栓体頭部(天面)近くに形成させるとよい。しかしながら、本発明においては、単に頭部(天面)の裏面から連続して設けるのではなく、当該裏面から一定の距離を置いた位置、すなわち、栓体にインナーノズルを挿入した場合のノズル根元方向に一定距離だけ離れた位置に設け、さらに、ノズル接触部よりもノズル先端方向には非ノズル接触部を設けることを特徴とするものである。かかる構成とすることで、第1の効果として、ノズル接触部が弾性変形した際に非ノズル接触部にはみ出すように変形することで栓を打栓する際の抵抗を軽減し、大きなトルクを要せずとも栓体を確実に打栓することを可能とする効果が期待できる。また、第2の効果としてノズルと密着する部分の面圧を局所的に高いものとすることで、安定した密着が可能となり血液の漏洩を防止することができる。さらに、第3の効果として、栓体を流体ポートノズルに挿入した状態においてノズル先端よりも根元方向にノズル接触部が備えられていることから、仮に栓体のねじが緩み、わずかに栓体が浮き上がることがあっても安定した密着性を維持することができる。
また、シール部は、上述のように血液ポートのノズル部外周に被冠することで、ノズル部内径が小さい場合でも、シール部のちぎれなどを防止することが可能である。
シール部において、円筒の中心方向に向かって突出している最小内径部分をノズル接触部と呼び、ノズル接触部が当接する位置におけるノズル外径に比べて0.1mm〜3.0mm程度小さくすることで、十分な弾性を発揮し、密着状態を保つことができる。ノズル外径に比べ、3.0mmを超えて小さいと、シール部をノズルに被冠する際に差込みにくい場合があるため、上述の範囲が好ましい。
また、製品の輸送中に栓体に振動や衝撃が加わったり、経時変化などによりねじ部の緩みが生じる場合がある。このような場合に、非ノズル接触部が流体ポートのインナーノズル部先端付近のみであった場合、緩みによる栓体の浮き上がりが生じるとノズル接触部もノズルから離脱し、密着性の低下が生じるが、非ノズル接触部を、インナーノズル部先端から垂直距離で0.5mm〜8.0mm離れた位置までの範囲に相対する範囲に形成することで、栓体のねじ部に緩みが生じた場合であっても、ノズル接触部が未だノズル部に密着しているため、封止状態を損なうことがなく好ましい。すなわち、最小内径部分であるノズル接触部は、血液ポートのノズル部先端から0.5mm〜8.0mm離れた位置に形成される。
上記非ノズル接触部の位置が先端から0.5mmまでの範囲に形成されていないと、栓体のねじ部に緩みが生じた場合に封止状態を保つことが困難であり、逆に先端から8.0mmまでの範囲を超えて形成されると栓体を十分に被冠する際にねじの回動が多く必要であり、操作性を損なうことがあるため、上述の範囲が好ましい。特にJIS T 3250(2005)に定められている血液ポートの場合、ねじのリードは8mmであるため、栓体を1回転させることで栓体は8mm挿入されることになることから、8.0mmまでの範囲としておくことが好ましい。より好ましい範囲はノズル部先端から1.0mm〜4.0mm離れた位置に形成させることである。
シール部の外周面は円筒部の内周面と一体に成形され、接合している。一体に成形することで、打栓により栓を回動させても、シール部の位置ずれや捩れを生じることがなく、ノズル接触部の形状を安定させ、確実な封止状態を得ることができる。円筒部とシール部の一体化には、2色一体射出成形などが好適に用いられる。
2色一体成形は、硬質のプラスチック材質と弾性材料の相溶性を利用し成形時に一体化する方法で、2つの射出部をもつ成形機を利用して、1材を成形したのち、完全冷却前に同一金型内に2次材を射出することで2材が一体化して成形される方法である。
本実施の形態においては、シール部以外の硬質のプラスチック材質部分を先に成形し、続いて、シール部を成形することで栓体を得ることができる。シール部のインナーノズル接触部は、金型に対してアンダーカット形状となるが、弾性材料であるため容易に離型することが可能である。
図3は、本実施の形態に係るシール部のその他の例を図示するものである。図3に示すように、インナーノズル接触部よりも頭部方向に非ノズル接触部を有するものであれば、ノズル接触部および非ノズル接触部が複数設けられていてもよく、本発明の効果をより優れたものとすることが可能である。
栓体のねじ部3は、血液ポートのめねじ9に螺合しながら挿し込まれ、インナーノズル外周が栓体のノズル接触部と接触しはじめる。このときノズル接触部はインナーノズルによって押しつぶされる。押しつぶされた栓体の弾性材料部分は弾性変形し、その一部は非ノズル接触部に張り出すように変形することもある。栓体にかかる弾性変形を与えることで、確実に流体ポートと栓体の間からの流体の漏洩の封止ができる。
引き続き栓体を回動させることで、さらに栓体は螺合しながら差し込まれる。栓体を差し込む量は任意であるが、血液ポートノズル先端や、周壁部が栓体と接触するまで差し込むようにすると、栓体の挿入量が安定し、ねじが確実に螺合するため好ましい。
また、ねじ部の螺合により栓体は固定されているが、製品の輸送中に栓体に振動や衝撃が加わったり、経時変化などによりねじ部の緩みが生じると、栓体が脱落する恐れがある。このような場合には、ねじ部にゆるみ止めを設けるなどしても良い。
[実施例1]
以下、本発明に係る実施例を示す。
中空糸膜を用いた血液浄化モジュール(以下、ダイアライザ)に具備される栓体を、血液ポートに締結した。ダイアライザは、“フィルトライザー”(東レメディカル(株)製、登録商標)を使用した。血液ポートの材質はポリスチレンであり、JIS T3250(2005)に規定された形状である。
栓体は、図1に示す形状を有するものであり、シール部が円筒部に2色一体成形されてなり、内側に突出したノズル接触部を1箇所有する。ノズル接触部の最内径の径はφ5.7mmであり、血液ポートのノズル部外径に比べて0.3mm小さいものであった。ノズルが挿入される部分、すなわちノズル接触部における頭部方向と反対方向である、入り口付近には30度の導入テーパを設けた。
非ノズル接触部は、ノズル部の先端開口端から根元方向に垂直距離で2.1mmまでの範囲に相対する位置に形成されており、すなわち2.1mmの位置にノズル接触部が形成されていた。
栓体の材質は、ポリエチレン(曲げ弾性係数:820Mpa)で、シール部の材質はスチレン系エラストマーを使用した。(JIS K 6253(2006)硬度70度)
この栓体を、把持可能なホルダーに装着し、トルクドライバー(KANON製、N12LTDK)を用いてホルダーを回動させ、50cN・mで血液ポートに締め付けた。
このダイアライザを、ガンマ線照射による滅菌方法を用いて50kGyの照射量で滅菌し、
その後、振動試験装置に積載した状態で40分間、加速度0.75Gで10kHz〜100kHzの振動を付与した。
その結果、ダイアライザ内の液漏れはなかった。また、 抜栓後も、シール部のちぎれなどは見られなかった。
[実施例2]
実施例1で使用したダイアライザと栓体を用い、強制悪化試験として、実施例1と同じ方法で締め付けトルクを20cN・mとして血液ポートに締め付けた。
このダイアライザを実施例1に記載の方法で滅菌後、振動を付与した。
その結果、栓体に緩みが生じていたものの、ノズル接触部がノズルから離脱することはなく、液密を維持していた。
[比較例1]
非ノズル接触部が、ノズル部の先端開口端から根元方向に垂直距離で0.2mmまでの範囲の位置に相対する位置に形成されており、その他の部分は実施例1と同一の栓体を使用した。
この栓体を実施例1で使用したダイアライザに、実施例2と同一の方法で血液ポートに締め付けた。
このダイアライザを実施例1に記載の方法で滅菌後振動を付与した。
その結果、栓体に緩みが生じ、ノズル接触部がノズルから離脱し、内容液が外部に漏洩した。
1 頭部
2 円筒部
3 ねじ部
4 シール部
5 カバー部
6 血液ポート
7 ノズル部
8 周壁部
9 雌ねじ
10 貫通穴
11 ノズル接触部
12 ノズル非接触部
111 ノズル接触部
121 ノズル非接触部

Claims (2)

  1. インナーノズル部および内周にルアロック型の雌ねじを有する外壁を備えた血液ポートを有するダイアライザであり
    前記血液ポートは、頭部と、前記頭部から突出した円筒部と、前記円筒部外周に前記雌ねじに螺合される形状の雄ねじとを備え、かつ、前記円筒部の内周面にシール部が形成された栓体が被冠され
    前記円筒部の材質は、硬質プラスチックであり、
    前記シール部の材質は、弾性材料であり、
    前記円筒部と前記シール部とは、一体に成形され、
    前記シール部は、少なくとも1つのインナーノズル接触部および前記接触部よりも頭部方向に非ノズル接触部を有し、
    前記非ノズル接触部、前記ノズル部の先端開口端から根元方向に垂直距離で0.5mm〜8.0mm離れた位置までの範囲に相対する範囲に形成されている、ダイアライザ
  2. インナーノズル部および内周にルアロック型の雌ねじを有する外壁を備えた血液ポートを有する血液濾過器であり
    前記血液ポートは、頭部と、前記頭部から突出した円筒部と、前記円筒部外周に前記雌ねじに螺合される形状の雄ねじとを備え、かつ、前記円筒部の内周面にシール部が形成された栓体が被冠され
    前記円筒部の材質は、硬質プラスチックであり、
    前記シール部の材質は、弾性材料であり、
    前記円筒部と前記シール部とは、一体に成形され、
    前記シール部は、少なくとも1つのインナーノズル接触部および前記接触部よりも頭部方向に非ノズル接触部を有し、
    前記非ノズル接触部、前記ノズル部の先端開口端から根元方向に垂直距離で0.5mm〜8.0mm離れた位置までの範囲に相対する範囲に形成されている、血液濾過器
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