JP5493153B2 - マイクロバブル発生ポンプ、マイクロバブル発生ポンプ用動翼およびマイクロバブル発生ポンプ用静翼 - Google Patents

マイクロバブル発生ポンプ、マイクロバブル発生ポンプ用動翼およびマイクロバブル発生ポンプ用静翼 Download PDF

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Description

この発明は、新規な原理に基づくマイクロバブル発生ポンプならびにこのマイクロバブル発生ポンプに用いられるマイクロバブル発生ポンプ用動翼およびマイクロバブル発生ポンプ用静翼に関する。
マイクロバブルは、発生時において気泡径が一般に10〜数10μmである微細気泡であり、水中で普通に発生する直径数mm程度の気泡と比べると極めて小さい。マイクロバブルは、このように極端に小さいため、微細なゴミを吸着して水面に浮上させる性質を持ち、水産物の洗浄や水質浄化などの各種の処理に応用されている。
従来、このマイクロバブルの発生装置としては、旋回流型マイクロバブル発生装置が多く用いられている。この旋回流型マイクロバブル発生装置としては、液体の旋回流の中心部に気体を注入し、遠心分離を利用してマイクロバブルを発生させるものが知られている(例えば、国際公開第01/097958号パンフレット参照)。また、渦崩壊現象を利用した旋回流型マイクロバブル発生装置も知られている(例えば、特開2005−169286号公報および国際公開第06/075452号パンフレット参照)。
上述の従来の旋回流型マイクロバブル発生装置においては、液体の旋回流を生成しながら所望の流量を得るためには、管路に供給する液体に圧力を掛ける必要があるため、実用的にはポンプ、取り分け揚程の高いポンプが必ず必要である。この揚程の高いポンプとしては、ターボ型ポンプがよく用いられる。
しかしながら、本発明者の検討によれば、旋回流型マイクロバブル発生装置とターボ型ポンプとからなる系全体で見た場合には、多くのエネルギーの無駄が生じており、エネルギー効率が低いという欠点があった。
特に、旋回流型マイクロバブル発生装置を水域の浄化などを目的として広範囲、長時間にわたり使用する場合には、マイクロバブルの発生のエネルギー効率の向上がその運用に際して重要な課題となる。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、高いエネルギー効率でマイクロバブルを発生させることができるマイクロバブル発生ポンプならびにこのマイクロバブル発生ポンプに用いられるマイクロバブル発生ポンプ用動翼およびマイクロバブル発生ポンプ用静翼を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、小型のモータでも高いエネルギー効率でマイクロバブルを発生させることができるマイクロバブル発生ポンプならびにこのマイクロバブル発生ポンプに用いられるマイクロバブル発生ポンプ用動翼およびマイクロバブル発生ポンプ用静翼を提供することである。
本発明者の検討によれば、旋回流型マイクロバブル発生装置にターボ型ポンプを接続する場合には、旋回流型マイクロバブル発生装置とターボ型ポンプとを一体として分析すると、ターボ型ポンプの動翼で発生した旋回流を静翼で制止し、旋回流型マイクロバブル発生装置で再度、旋回流を発生させているため、エネルギーの無駄が生じ、エネルギー効率の低下を招いていた。
そこで、本発明者は、マイクロバブル発生のエネルギー効率の向上を図るために、鋭意研究を行った結果、従来とは全く異なる新しい発想の下に、液体の旋回流の生成、液体の輸送および渦崩壊によるマイクロバブル発生の機能を持つ新規なポンプを案出するに至った。
すなわち、上記課題を解決するために、この発明は、
ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼、静翼および渦崩壊ノズルを有し、
上記吸込口から吸い込まれる液体を上記動翼に供給して旋回流を生成し、
上記旋回流を上記静翼に供給し、上記静翼または上記静翼の後段において上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプである。
ここで、動翼は、渦崩壊発生条件を満足するために、中心軸方向の流速の2倍以上の旋回流速を発生させる形状とすることが必要である。動翼は、典型的には、円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体の液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられる。複数の翼は、円柱状の本体の外周面に互いに同じ形状のものが互いに等間隔で設けられる。この場合、複数の翼の上記の他端部側の縁における動翼の周方向(接線方向)に対する角度は、好適には、動翼に供給される液体の流れが複数の翼から剥離しないように選ばれる。具体的には、例えば、複数の翼の上記の他端部側の縁における動翼の周方向に対する角度をθとした時、動翼とともに回転する回転座標系から見た時の動翼に供給される液体の流れに対する迎角の絶対値|θ−α|(ただし、α=tan−1(U/RΩ)、Uは静止座標系から見た時の動翼への液体の吸い込み流速、Rは動翼の半径、Ωは動翼の角速度)が0度よりも大きく20度以下に選ばれるが、これに限定されるものではない。また、複数の翼の上記の一端部側の縁における動翼の周方向に対する角度θは、好適には例えば60度以上90度以下、より好適には85度以上90度以下に選ばれるが、これに限定されるものではない。
静翼は、典型的には、円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体の旋回流が供給される側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられる。複数の翼は、円柱状の本体の外周面に互いに同じ形状のものが互いに等間隔で設けられる。この場合、複数の翼の上記の一端部側の縁における静翼の周方向に対する角度は、好適には、動翼から供給される旋回流が複数の翼から剥離しないように選ばれる。具体的には、例えば、複数の翼の上記の一端部側の縁における静翼の周方向に対する角度をφ、静止座標系から見た時の動翼からの液体の噴出し角をαとした時、α>φの場合には、静翼に供給される液体の流れに対する迎角(α−φ)が0度よりも大きく20度以下に選ばれ、φ>αの場合には、静翼に供給される液体の流れに対する迎角(φ−α)が0度よりも大きく20度以下に選ばれる。好適には、複数の翼は、静翼の中心軸方向に投影したときに隙間が現れないように構成され、具体的には、例えば、複数の翼が静翼の中心軸方向に投影したときに互いに重なり合うように構成される。
静翼または静翼の後段における旋回流への気体の導入は、種々の方法によって行うことが可能である。典型的な一つの例では、静翼は、複数の翼のうちの一つの翼に設けられた給気孔と円柱状の本体の上記の他端部、例えば他端部の中心に設けられた噴射孔とを有し、これらの給気孔と噴射孔とは円柱状の本体内に設けられた通路を介して互いに連通している。典型的には、一つの翼に設けられた給気孔に対応する部分のケーシングに孔が設けられ、この孔に外部から気体導入用の配管が接続される。
渦崩壊ノズルは、典型的には、縮流部および渦崩壊部を有し、この縮流部に気体を導入した旋回流を供給することにより渦崩壊部からマイクロバブルを発生させる。典型的には、渦崩壊部は円筒形状を有する第1の部分と出口に向かって広がった形状の第2の部分とを有し、第1の部分の内周面と第2の部分の端面とがなす角度をθとした時、0度<θ<180度であり、第1の部分の内周面と第2の部分の端面とが滑らかに繋がっているが、これに限定されるものではない。θは、好適には、90度<θ<180度、例えば100度程度である。縮流部は、典型的には、渦崩壊部に向かって断面積が徐々に減少しており(あるいは、縮流部は渦崩壊部に向かってすぼまっており)、渦崩壊部との境界部(あるいは接続部)において渦崩壊部と同一の断面形状を有する。第1の部分の内周面と第2の部分の端面とが滑らかに繋がっているため、渦崩壊ノズルの噴出し面である第2の部分の端面に旋回流を付着させることができ、コアンダ効果により渦崩壊を効率的に起こさせることができる。ここで、コアンダ効果とは、流れの中に物体を置いたときに、置いた物体に沿って流れの向きが変わる流体の性質のことを言う。渦崩壊ノズルは、ケーシングと別体に設け、これをケーシングに取り付けてもよいし、ケーシング自体を渦崩壊ノズルの内周面と同一の形状に加工してもよい。
マイクロバブル発生ポンプは、動翼の吸込口側に、吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置されたもう一つの動翼およびもう一つの静翼を有するようにしてもよい。この構成は、高揚程のマイクロバブル発生ポンプを得る場合に適している。この場合、もう一つの動翼は、典型的には、円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体の液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられる。これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面に互いに同じ形状のものが互いに等間隔で設けられる。また、もう一つの静翼は、典型的には、円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面上をこのもう一つの静翼の中心軸の方向に縦断するように設けられる。これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面に互いに同じ形状のものが互いに等間隔で設けられる。また、元からある動翼は、典型的には、円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体の液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられる。また、元からある静翼は、典型的には、円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体の液体の流入側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられる。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、動翼を斜流ポンプの動翼と同様に構成してもよい。具体的には、この場合、動翼は、例えば、マイクロバブル発生ポンプの吸込口から吐出口に向かう方向に断面積が増加する円錐台状の本体とこの円錐台状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、円錐台状の本体の外周面上を縦断するように、かつ円錐台状の本体の液体の流入側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられるが、これに限定されるものではない。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、渦崩壊ノズルの下流側の端面側に、渦崩壊ノズルと対向し、かつ同軸に設けられた圧力遮断用ノズルを有するようにしてもよい。この場合、渦崩壊ノズルの下流側の端面と圧力遮断用ノズルの上流側の端面との間に間隙が形成され、この間隙の間隔は渦崩壊ノズルおよび圧力遮断用ノズルの中心軸から放射方向に増大し、圧力遮断用ノズルのうちの渦崩壊ノズルの出口と対向する部分は渦崩壊ノズルの出口から出てくる旋回流の中心部の低圧部を圧力遮断用ノズルの下流側と遮断するように構成され、圧力遮断用ノズルのうちの渦崩壊ノズルの出口と対向する部分は渦崩壊ノズルの出口に貫入しないように構成される。渦崩壊ノズルの出口から噴出されたマイクロバブルは、渦崩壊ノズルの下流側の端面と圧力遮断用ノズルの上流側の端面との間の間隙を通って外部に向かう。気柱内圧力の極小化、言い換えると吸い込み圧力の極大化の観点からは、渦崩壊ノズルの下流側の端面の頂角をθVB、圧力遮断用ノズルの上流側の端面の頂角をθSUとした時、θSU≦θVBであることが好ましく、Δθ≡θVB−θSU=0°〜20°であることがより好ましい。これに加えて、気柱内圧力の極小化、言い換えると吸い込み圧力の極大化の観点から、渦崩壊ノズルの下流側の端面における出口の直径をD、渦崩壊ノズルおよび圧力遮断用ノズルの中心軸上における渦崩壊ノズルと圧力遮断用ノズルとの間隔をtとした時、tがほぼD/4であることが好ましい。渦崩壊ノズルの出口は典型的には円筒形状であり、この場合はこの円筒形状の出口の全長にわたって直径Dは一定であるが、これに限定されるものではなく、必要に応じて、出口の長さ方向で直径Dを変化させてもよい。
圧力遮断用ノズルは、ケーシング内に収容し、渦崩壊ノズルの出口から噴出されたマイクロバブルは上記の間隙を通り、さらにケーシングと圧力遮断用ノズルの外周面にこの圧力遮断用ノズルの中心軸に平行に設けられた複数の溝との間の空間を通って外部に放出されるように構成してもよい。あるいは、圧力遮断用ノズルの外周面に溝を形成する代わりに、この圧力遮断用ノズルの内部のこの圧力遮断用ノズルの外周面に近接する部分に、この圧力遮断用ノズルの中心軸に平行な複数の孔を設けてもよい。あるいは、圧力遮断用ノズルは下流側にすぼまった形状を有し、かつ圧力遮断用ノズルの内部には、ケーシングの内壁に隣接する部分の上記の間隙と圧力遮断用ノズルの下流側の端面との間を連通し、かつ圧力遮断用ノズルの下流側の端面で互いに合流する複数の孔が設けられており、上記の出口から噴出されたマイクロバブルは上記の間隙を通り、さらに圧力遮断用ノズルの上記の複数の孔を通って外部に放出されるように構成してもよい。これらの溝または孔のアスペクト比(長さ/内径)は、1より大きいことが好ましい。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、ケーシングの吸込口と動翼との間の部分において渦崩壊を起こさせるようにしてもよい。このためには、例えば、ケーシングの断面積が吸込口から動翼に向かって減少して最小断面積となった後、断面積が動翼に向かって増加するようにケーシングを構成するようにすればよい。この場合、吸込口と動翼との間の部分、好適には最小断面積となる部分のケーシング内に外部から気体を導入する。
マイクロバブルを発生させる液体は、基本的にはどのようなものであってもよいが、具体的には、例えば、水(温水を含む)、各種の有機溶剤(アルコール、アセトン、トルエンなど)、石油、ガソリンなどの液体燃料などである。
旋回流の中心に供給する気体および吸込口と動翼との間の部分のケーシング内に外部から導入する気体は、基本的にはどのようなものであってもよいが、具体的には、例えば、空気、酸素、オゾン、水素、アルゴンなどである。
また、この発明は、
ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼、静翼および渦崩壊ノズルを有し、
上記吸込口から吸い込まれる液体を上記動翼に供給して旋回流を生成し、
上記旋回流を上記静翼に供給し、上記静翼または上記静翼の後段において上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプに用いられるマイクロバブル発生ポンプ用動翼であって、
円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、かつ上記複数の翼の上記他端部側の縁における上記動翼の周方向に対する角度は、上記動翼に供給される上記液体の流れが上記複数の翼から剥離しないように選ばれているものである。
また、この発明は、
ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼、静翼および渦崩壊ノズルを有し、
上記吸込口から吸い込まれる液体を上記動翼に供給して旋回流を生成し、
上記旋回流を上記静翼に供給し、上記静翼または上記静翼の後段において上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプに用いられるマイクロバブル発生ポンプ用静翼であって、
円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記旋回流が供給される側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、かつ上記複数の翼の上記一端部側の縁における上記静翼の周方向に対する角度は、上記動翼から供給される上記旋回流が上記複数の翼から剥離しないように選ばれているものである。
上記のマイクロバブル発生ポンプ用動翼およびマイクロバブル発生ポンプ用静翼の発明においては、上記のマイクロバブル発生ポンプの発明に関連して説明したことが成立する。
さらに、この発明は、
ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼および渦崩壊ノズルを有し、
上記ケーシングの上記吸込口に上記吸込口を閉塞するように、中心に貫通孔を有する吸込板が上記動翼および上記渦崩壊ノズルと同軸に設けられ、
上記動翼は上記ケーシングの内径より直径が小さい渦流羽根車からなり、
上記吸込口に設けられた上記吸込板の上記貫通孔から吸い込まれる液体を上記渦流羽根車に供給して旋回流を生成し、
上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプである。
このマイクロバブル発生ポンプは、用途などに応じて、渦流羽根車と渦崩壊ノズルとの間に静翼を有する。
このマイクロバブル発生ポンプの発明においては、その性質に反しない限り、上記のマイクロバブル発生ポンプの発明に関連して説明したことが成立する。
この発明によれば、高いエネルギー効率でマイクロバブルを発生させることができるマイクロバブル発生ポンプを実現することができる。このマイクロバブル発生ポンプは、例えば、水域の浄化などを目的として広範囲、長時間にわたり使用する場合にも適している。また、このマイクロバブル発生ポンプは、小型のモータでマイクロバブルを発生させる場合にも適している。
第1図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第2図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼および静翼の部分を示す略線図である。
第3図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼および静翼の部分を示す略線図である。
第4図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼および静翼の部分を示す略線図である。
第5図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼の翼の液体の流入側の端の迎角Δαを説明するための略線図である。
第6図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの静翼を示す断面図である。
第7図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの静翼を示す斜視図である。
第8図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼の具体例を示す展開図である。
第9図Aおよび第9図Bは、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの静翼の設計例を示す略線図である。
第10図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの渦崩壊ノズルを示す断面図である。
第11図は、この発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを池の水質浄化に適用した例を示す略線図である。
第12図は、この発明の第2の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第13図は、この発明の第3の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼を示す略線図である。
第14図Aおよび第14図Bは、この発明の第3の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼を示す略線図である。
第15図は、この発明の第4の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第16図は、この発明の第4の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼の具体例を示す略線図である。
第17図は、この発明の第4の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを用いて行った実験の結果を示す略線図である。
第18図は、この発明の第4の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを用いて行った実験の結果を示す略線図である。
第19図は、この発明の第5の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第20図は、この発明の第5の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを用いて行った実験の結果を示す略線図である。
第21図は、この発明の第5の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを用いて行った実験の結果を示す略線図である。
第22図は、この発明の第6の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第23図は、この発明の第7の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第24図は、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第25図は、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの吸込板を示す斜視図である。
第26図は、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの渦流羽根車の設計例を示す平面図である。
第27図は、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの渦流羽根車の設計例を示す平面図である。
第28図は、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの渦流羽根車の設計例を示す平面図である。
第29図は、第28図に示す渦流羽根車の側面図である。
第30図は、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプにおいて吸込板から給気を行う場合の吸込板の一例を示す断面図である。
第31図は、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプにおいて吸込板から給気を行う場合の吸込板の他の例を示す断面図である。
第32図は、第31図に示す吸込板の貫通孔の角の曲がり部を拡大して示す断面図である。
第33図は、この発明の第9の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
第34図は、この発明の第11の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの静翼の具体例を示す平面図である。
第35図は、第34図に示す静翼の側面図である。
第36図は、この発明の第12の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す断面図である。
11 ケーシング
12 吸込口
13 吐出口
14 動翼
14a 回転軸
14b 本体
14c 翼
15 静翼
15a 本体
15b 翼
16 渦崩壊ノズル
16a 縮流部
16b 渦崩壊部
18 旋回流
22 マイクロバブル発生ポンプ
23 マイクロバブル
41 圧力遮断用ノズル
61 吸込板
61a 貫通孔
62 渦流羽根車
62a 円板
62b 羽根
以下、発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という。)について説明する。
第1図はこの発明の第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプを示す。
第1図に示すように、このマイクロバブル発生ポンプは、円筒状のパイプからなるケーシング11の内部に吸込口12から吐出口13に向かって同軸に順次配置された動翼14、静翼15および渦崩壊ノズル16を有する。動翼14はこの動翼14と一体に設けられた軸14aを有する。この軸14aはモータ17の回転軸に直結されており、この軸14aをモータ17により回転させることにより動翼14を中心軸の周りに回転させることができるようになっている。モータ17としては、例えば水中モータが用いられるが、これに限定されるものではない。
このマイクロバブル発生ポンプが水などの液体中に置かれたとき、吸込口12から吸い込まれる液体を中心軸の周りに回転している動翼14に供給して旋回流を生成する。すなわち、吸込口12から吸い込まれた液体は、動翼14の後述の円柱状の本体14bによって中心部が閉塞されるため、動翼14の本体14bの外周面に存在する翼14cの間の溝に沿って流れ、動翼14が中心軸の周りに回転していることにより旋回流が生成される。この旋回流を静翼15に供給し、静翼15または静翼15の後段において旋回流の中心に気体を導入し、この中心に気体を導入した旋回流を渦崩壊ノズル16に供給する。そして、この渦崩壊ノズル16において、コアンダ効果を用いて渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、液体とともに吐出口13から吐き出す。
ここで、気体を導入した旋回流が渦崩壊ノズル16に入ると、旋回流は縮流され、吐出口13から静翼15の中心に向かって正の圧力勾配が発生することで渦崩壊が起きる。この渦崩壊により大きな気泡が細かく潰され、マイクロバブルが発生する。
動翼14および静翼15の詳細について説明する。第2図および第3図はα≧φ(φは静翼15の終端部15dにおける翼15bの周方向に対する角度)の場合の動翼14および静翼15を示す。第4図はα<φの場合の動翼14および静翼15を示す。
第2図、第3図および第4図に示すように、動翼14は、円柱状の本体14bとこの円柱状の本体14bの外周面に互いに同じ角度離れて設けられた互いに同じ形状の複数の翼14cとからなる。これらの複数の翼14cは、円柱状の本体14bの外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体14bの液体の出口側の一端部、すなわち終端部14dから他端部、すなわち始端部14eに向かうにつれて彎曲するように設けられている。この場合、複数の翼14cの始端部14e側の縁における動翼14の周方向に対する角度は、動翼14に供給される液体の流れが複数の翼14cから剥離しないように選ばれている。具体的には、複数の翼14cの始端部14e側の縁における動翼14の周方向に対する角度をθとした時、動翼14とともに回転する回転座標系から見た時の動翼14に供給される液体の流れに対する迎角Δα=(θ−α)が0度より大きく20度以下、典型的には5度以上20度以下に選ばれる(第5図参照。)。ここで、α=tan−1(U/RΩ)であり、Uは静止座標系から見た時の動翼14への液体の吸い込み流速、Rは動翼14の半径、Ωは動翼14の角速度である。また、複数の翼14cの終端部14d側の縁における動翼14の周方向に対する角度θは、例えば85度以上90度以下に選ばれる。
このマイクロバブル発生ポンプを通過する液体の体積流量をQとおくと、
が成立する。ここで、S、Sはそれぞれ動翼14の始端部14eおよび終端部14dにおける流体断面積である。軸方向流速U、Uは動翼14とともに回転する回転座標系で見ても不変である。したがって、動翼14とともに回転する回転座標系から見た時の動翼14の終端部14dにおける流速の回転方向成分は、回転方向と逆向きにU/tanθとなる。以上から、静止座標系から見た時の動翼14からの流体の噴出し角α
を満たす(ただし、動翼14の終端部14dで流れが剥離しないと仮定する)。
静翼15は、円柱状の本体15aとこの円柱状の本体15aの外周面に互いに同じ角度離れて設けられた互いに同じ形状の複数の翼15bとからなる。これらの複数の翼15bは、円柱状の本体15aの外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体15aの旋回流が供給される側の一端部、すなわち始端部15cから他端部、すなわち終端部15dに向かうにつれて彎曲するように設けられる。この場合、複数の翼15bの始端部15c側の縁における静翼15の周方向に対する角度φは、動翼14から供給される旋回流が複数の翼15bから剥離しないように選ばれている。具体的には、α>φの場合には、迎角(α−φ)が0度よりも大きく20度以下に選ばれ、φ>αの場合には、迎角(φ−α)が0度よりも大きく20度以下に選ばれる。
静翼15は次のようにして設計される。
まず、渦崩壊を発生させる条件、すなわち旋回流速が中心軸方向の流速の2倍以上の条件から、静翼15の終端部15dにおける翼15bの、静翼15の周方向に対する角度φ
cotφ≧2(φ≦26度)
を満たすように決定する。次に、φとα(静止座標系から見た動翼14からの流体の噴出し角)との大小を比較し、以下の条件、すなわち流れが剥離しない条件を満たすように決定する。
φ≦αのときは、
φ≦φかつα−20度<φ≦α(0度<α−φ≦20度より)
φ>αのときは、
φ≦φかつα<φ≦α+20度(0度<φ−α≦20度より)
この場合、複数の翼15bは、静翼15の中心軸方向に投影したときに隙間が現れないように構成され、具体的には、複数の翼15bが静翼15の中心軸方向に投影したときに互いに重なり合うように構成されている。
ただし、αとφとの大小にかかわらず、渦崩壊を発生させるには最終的な流速の向きがφとなり、かつ、この流速の向きで渦崩壊条件を満たすように設計すればよい。ただし、最終的な流速の向きがφとなるためには、流れが静翼15に沿う方向となるように制御されることが必要である。そのためには、上述のように、複数の翼15bが、静翼15の中心軸方向に投影したときに互いに重なり合うように構成されることが必要である。このように複数の翼15bが、静翼15の中心軸方向に投影したときに互いに重なり合うように構成されていることにより、発生した旋回流によりケーシング11内が低圧となるために生じる逆流(ポンプの吐出口13から吸い込まれた液体がポンプの吸込口12から排出されること)を有効に防止することもできる。
第6図および第7図はそれぞれ静翼15の縦断面図および斜視図である。第6図および第7図に示すように、静翼15の複数の翼15bのうちの一つの翼には給気孔15eが設けられている。また、円柱状の本体15aの他端部15dの中心軸上には噴射孔15fが設けられている。給気孔15eと噴射孔15fとは円柱状の本体15a内に設けられた通路15gを介して互いに連通している。一つの翼15bに設けられた給気孔15eに対応する部分のケーシング11に孔(図示せず)が設けられ、この孔に外部から気体導入用の配管(図示せず)が接続される。
動翼14の具体例を第8図に示す。この動翼14は4枚の翼14cを有する。第8図は動翼14の円柱状の本体14bの外周面の周方向の展開図であり、4枚の翼14cの形状が示されている。動翼14の中心軸方向の長さ(翼長)は4.1cmである。
第9図Aは静翼15の具体例、第9図Bは静翼15がケーシング11の内部に入っている状態を示す。この静翼15は4枚の翼15bを有する。第9図Aにおいて、矢印は流れの方向を示す。第9図Aおよび第9図Bに示すように、この静翼15においては、逆流を防止するために、4枚の翼15bは、静翼15の中心軸方向に投影した時にそれらの間に隙間が生じないように構成されている。また、静翼15の翼15bの旋回流が出て行く側の縁が周方向となす角度はほぼ0度となっている。
渦崩壊ノズル16の詳細を第10図に示す。
第10図に示すように、渦崩壊ノズル16は、テーパー状に成形した縮流部16aと渦崩壊部16bとからなる。縮流部16aは、テーパー状に細くなる管であり、狭い側は渦崩壊部16bに連接される。縮流部16aの細くなる角度(テーパー角)16eは、ケーシング11の大きさに依存し、必要に応じて選ばれる。この角度16eの一例を挙げると約20度であるが、これに限定されるものではない。渦崩壊部16bの先端にはテーパー部16hが設けられ、出口がテーパー状に広がっている。渦崩壊部16bの出口の角度(テーパー角)16iは、例えば、60度または80度程度にするが、これに限定されるものではない。
この渦崩壊ノズル16では、旋回流18の中心に形成される気柱は渦崩壊部16bを通過し、テーパー部16hにおいて、コアンダ効果により気泡となって張り付く。テーパー部16hに張り付いた気泡は、旋回流18により剪断または破砕され、マイクロバブルが発生する。このように気柱がテーパー部16hに張り付くことにより、気泡が剪断を受ける時間が長くなり、気泡の微粒化が促進される。
なお、コアンダ効果により、旋回流18が渦崩壊部16bからテーパー部16hに入ってテーパー状に広がることで気柱も広がり、気泡がテーパー部16hに張り付く。
この渦崩壊ノズル16の寸法は、円筒状の渦崩壊部16bの長さ16gについては、内径16fと同程度である。
次に、このマイクロバブル発生ポンプの適用例について説明する。以下においては、このマイクロバブル発生ポンプを池水の水質浄化に適用した例について説明する。この例を第11図に示す。
第11図に示すように、この例では、池21の底21aの近くにこのマイクロバブル発生ポンプ22を設置し、このマイクロバブル発生ポンプ22からマイクロバブル23を発生させ、池21の水に供給する。このマイクロバブル発生ポンプ22のモータ17としては、例えば水中モータが用いられる。このモータ17の電力は、太陽光を受けて発電を行う太陽電池パネル24からケーブル25を介して供給される。このマイクロバブル発生ポンプ22のエネルギー効率は高く、したがってモータ17の消費電力も低いため、太陽電池パネル24により供給される電力でもモータ17を駆動するのに十分である。例えば、太陽電池パネル24の発電能力は0.3kW程度でもよい。
この第1の実施の形態によれば、マイクロバブル発生ポンプは、ケーシング11の内部に吸込口12から吐出口13に向かって同軸に順次配置された動翼14、静翼15および渦崩壊ノズル16を有し、吸込口12から液体を吸い込み、渦崩壊ノズル16において渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、液体とともに吐出口13から吐き出すようにしているので、高いエネルギー効率でマイクロバブルを発生させることができる。また、このマイクロバブル発生ポンプは、低揚程で大流量の用途に適している。このため、このマイクロバブル発生ポンプは、水域の浄化などを目的として広範囲、長時間にわたり使用する場合に適用して好適なものである。
次に、この発明の第2の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
第12図に示すように、このマイクロバブル発生ポンプは、第1の実施の形態と同様に、円筒状のパイプからなるケーシング11の内部に吸込口12から吐出口13に向かって同軸に順次配置された動翼14、静翼15および渦崩壊ノズル16を有する。このマイクロバブル発生ポンプは、これらに加えて、動翼14の吸込口12側に、吸込口12から吐出口13に向かって同軸に順次配置された動翼31および静翼32を有する。動翼31は動翼14の軸14aと一体に設けられ、この軸14aをモータ17により回転させることにより、動翼14とともに中心軸の周りに回転させることができるようになっている。
この場合、動翼31は、円柱状の本体31aとこの円柱状の本体31aの外周面に設けられた複数の翼31bとからなる。これらの複数の翼31bは、円柱状の本体31aの外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体31aの液体の出口側の一端部、すなわち終端部31cから他端部、すなわち始端部31dに向かうにつれて彎曲するように設けられる。これらの複数の翼31bは、円柱状の本体31aの外周面に互いに同じ形状のものが互いに等間隔に設けられる。また、静翼32は、円柱状の本体32aとこの円柱状の本体32aの外周面に設けられた複数の翼32bとからなる。これらの複数の翼32bは、円柱状の本体32aの外周面上をこの静翼32の中心軸の方向に縦断するように設けられる。すなわち、複数の翼32bは静翼32の中心軸に平行な方向に設けられている。また、動翼14は、第1の実施の形態と同様に、円柱状の本体14bとこの円柱状の本体14bの外周面に設けられた複数の翼14cとからなり、これらの複数の翼14cは、円柱状の本体14bの外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体14bの終端部14dから始端部14eに向かうにつれて彎曲するように設けられている。また、静翼15は、第1の実施の形態と同様に、円柱状の本体15aとこの円柱状の本体15aの外周面に設けられた複数の翼15bとからなり、これらの複数の翼15bは、円柱状の本体15aの外周面上を縦断するように、かつ円柱状の本体15aの始端部15cから終端部15dに向かうにつれて彎曲するように設けられている。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点に加えて、第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプに比べて高揚程のマイクロバブル発生ポンプを実現することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第3の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプにおける動翼14として、揚程を液体の遠心力により発生させる斜流ポンプの動翼と同様の形状のものを用いる。この動翼14の形状の一例を第13図、第14図Aおよび第14図Bに示す。この動翼14の複数の翼14cの吸込口12側の縁の形状は高い揚程を得ることができる形状に選ばれており、吐出口13側の形状は旋回流18を得ることができる形状に選ばれている。具体的には、この場合、動翼14は、例えば、マイクロバブル発生ポンプの吸込口12から吐出口13に向かう方向に断面積が増加する円錐台状の本体14bとこの本体14bの外周面に設けられた複数の翼14cとからなり、これらの翼14cは、本体14bの外周面上を縦断するように、かつ本体14bの終端部から始端部に向かうにつれて彎曲するように設けられている。このように動翼14の複数の翼14cの吐出口13側の形状が旋回流18を得ることができる形状に選ばれていることは、斜流ポンプと大きく異なる点である。参考までに、第14図Bに斜流ポンプにおける翼14cの形状を一点鎖線で示す。
このマイクロバブル発生ポンプの上記以外の構成は第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプと同様である。
この第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点に加えて、より高揚程のマイクロバブル発生ポンプを得ることができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第4の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
第15図に示すように、このマイクロバブル発生ポンプにおいては、第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプにおいて、渦崩壊ノズル16の先端(下流側)に圧力遮断用ノズル41が設けられている。より詳細には、渦崩壊ノズル16の渦崩壊部16bの下流側の端面P1側に、この渦崩壊ノズル16と同軸に、かつ渦崩壊部16bと対向して圧力遮断用ノズル41が設置されている。圧力遮断用ノズル41の外形は渦崩壊ノズル16と同様に円柱形状を有し、例えばケーシング11の外径と同じ直径を有するが、これに限定されるものではない。渦崩壊部16bは円柱形状の、マイクロバブルの噴出口Tを有する。渦崩壊部16bの下流側の端面P1と圧力遮断用ノズル41の上流側の端面P2との間には間隙42が形成されている。この間隙42の間隔は渦崩壊ノズル16および圧力遮断用ノズル41の中心軸から放射方向に直線的に徐々に増加している。圧力遮断用ノズル41のうちの噴出口Tと対向する部分は、この噴出口Tから出てくる旋回流の中心部の低圧部をこの圧力遮断用ノズル41の下流側と遮断するように構成されている。言い換えると、この場合、圧力遮断用ノズル41のうちの噴出口Tと対向する部分には貫通孔が設けられていない。また、この圧力遮断用ノズル41のうちの噴出口Tと対向する部分は渦崩壊部16b、より詳細には噴出口Tに貫入していない。この場合、渦崩壊部16bの噴出口Tから気液混相流(例えば、水と空気などの混相流)が噴出され、エッジ16kおよびテーパー部16hでマイクロバブルが生成され、間隙42を通って外部(水などの液体)にマイクロバブルが放出される。
渦崩壊ノズル16の先端に圧力遮断用ノズル41が設けられていることにより、次のような効果を得ることができる。
(a)音波の発生に伴う騒音を低減することができる。
音波の発生は、マイクロバブル発生ポンプを民生品もしくは水質改善に使用する際の騒音問題を引き起こし、また、マイクロバブル発生ポンプから発せられる音波は旋回周波数とポンプ内部に形成される気柱の固有周波数との二種類の周波数の振動が存在する。この場合、圧力遮断用ノズル41を渦崩壊ノズル16の下流側に設置しているので、渦崩壊をスパイラル型からバブル型に遷移させることができる。バブル型の渦崩壊は気柱を伸縮させる外力が小さいため、気柱音が小さくなる。また、圧力遮断用ノズル41は渦崩壊ノズル16の下流側の端面P1側に固定しているため、旋回流18の乱れが小さくなり、旋回音および気柱音が軽減される。
(b)水中放出時の放出流体の再吸い込みを防止することができる。
マイクロバブルによるフロックの泡沫浮上分離時に放出流体を再吸い込みすることでフロックが破壊され、液中に分散されることを阻止することができる。すなわち、圧力遮断用ノズル41により放出されたマイクロバブル水は再吸い込みされない。
(c)旋回流の中心における低圧部の生成による溶解気体の再気泡化を防止することができる。
マイクロバブル発生ポンプでは旋回流中心部の圧力が低下し、この気体圧力の低下は、生成気泡径の縮小と同時に、溶存気体が気体として析出することを意味する。この場合、圧力遮断用ノズル41の設置により縮流部を設けることで、渦崩壊部16bの噴出口Tにおける圧力を高くすることができる。
このマイクロバブル発生ポンプを用いて実験を行った結果について説明する。
この実験は、ケーシング11の内径を79mm、渦崩壊ノズル16の渦崩壊部16bの内径16fを30mmとし、圧力遮断用ノズル41を用いた場合(渦崩壊ノズル16と圧力遮断用ノズル41との間の最小距離h=3.0mm)と用いない場合とについて流量および吸い込み圧力を測定した。第16図に示すように、動翼14の外形の直径は78mm、円柱状の本体14bの長さ(翼長)は41.8mmまたは23.0mm、本体14bの直径は38mm、翼14cの高さは20mm、翼14cの枚数は4枚である。ただし、動翼14の翼14c間の溝の断面積が小さいと十分な流量を得ることができないため、翼14cを一旦、第16図に示すように形成した後に、第16図中点線で示すように、翼14cの前縁部をカットして翼14c間の溝の断面積を十分に大きくして実験を行った。静翼15の外形の直径は79mm、円柱状の本体15aの長さ(翼長)は10mm、本体15aの直径は38mm、翼15cの高さは20mm、翼15cの枚数は4枚である。また、モータ17としては水中モータを用いた。
第17図および第18図に実験結果を示す。第17図および第18図は、水中モータの消費電力に対する流量(L/min)および吸い込み圧力(kPa)をプロットしたものである。第17図および第18図に示すように、流量および吸い込み圧力ともに、圧力遮断用ノズル41の影響を大きく受ける。渦崩壊ノズル16と圧力遮断用ノズル41との間の最小距離hを最適値である3.0mmに選ぶことにより、流量は圧力遮断用ノズル41がないときに比べて5割以上増加している。
また、動翼14の翼長を短くすることにより、同じ消費電力における流量および吸い込み圧力は逆に大きくなっている。これは、翼14cの形状を最適に選ぶことにより、マイクロバブル発生ポンプのエネルギー効率のさらなる向上を図ることができることを示している。
図示は省略するが、動翼14の翼長を20.0mmとした実験では、圧力遮断用ノズル41を最適に配置することで流量は100L/minになった。一方で、圧力遮断用ノズル41を用いない場合には、消費電力0.75kWで流量は60L/minであった。
マイクロバブルの生成効率は流量に比例するため、このマイクロバブル発生ポンプは、消費電力の少ないマイクロバブル発生機構を持つことが示された。
一方で、空気の吸い込み圧力は圧力遮断用ノズル41を設置することで幾分小さくなる傾向にあるが、動翼14および静翼15を最適に選ぶことで、制御することができる。
この第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第5の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプにおいては、ケーシング11の内部に渦崩壊ノズル16が収容固定されていたのに対し、第19図に示すように、このマイクロバブル発生ポンプにおいては、この渦崩壊ノズル16に対応する部分のケーシング11がこの渦崩壊ノズル16の縮流部16aおよび渦崩壊部16bの内周面と同一の形状に加工されており、この部分が渦崩壊ノズル16となっている。第19図においては、動翼14の駆動用のモータ17の図示は省略されている。その他のことは第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプと同様である。
このマイクロバブル発生ポンプを用いて実験を行った結果について説明する。
この実験は、マイクロバブル発生ポンプの各部の寸法を第19図に示すように設定し、圧力遮断用ノズル41(第19図においては図示せず)を用いた場合(渦崩壊ノズル16と圧力遮断用ノズル41との間の最小距離h=5.0mm)と用いない場合、また、渦崩壊ノズル16の内径16fを4cmまたは3cmとした場合について消費電力、流量および吸い込み圧力を測定した。ケーシング11の吸込口12側にはフランジ部11aを設け、吸込口12側を底板51で蓋をした。底板51はフランジ部11aにねじ52により固定した。動翼14はモータ17により回転されるが、第19図においては動翼14の軸14aと直結されたモータ17の回転軸17aだけが示されている。モータ17としては水中モータを用いた。この水中モータは定格0.3kWで0.55kWまで負荷可能である。底板51の中心には、回転軸17aの直径よりも大きな直径を有する貫通孔51aが設けられている。そして、この貫通孔51aと回転軸17aとの間の隙間から水が吸い込まれるようになっている。
第20図および第21図に実験結果を示す。第20図および第21図は、水中モータの消費電力に対する流量(L/min)および吸い込み圧力(kPa)をプロットしたものである。第20図および第21図に示すように、渦崩壊ノズル16の内径16fを大きくすると、流量は増えるが、吸い込み圧力は低下する。また、圧力遮断用ノズル41を設けると、流量および吸い込み圧力とも増加し、効率が高くなる。
この第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第6の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、動翼14は、その下流のみでなく上流においても旋回流を発生させることができるように、翼14cの両端の角度はともに、円柱状の本体14bの周方向に対して例えば90度から85度程度とする。第22図に示すように、このマイクロバブル発生ポンプにおいては、第5の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプと同様に、渦崩壊ノズル16に対応する部分のケーシング11がこの渦崩壊ノズル16の縮流部16aおよび渦崩壊部16bの内周面と同一の形状に加工されている。これに加えて、吸込口12と動翼14との間の部分のケーシング11は、吸込口12から動翼14に向かうにつれて断面積が減少し、最小の断面積となった後、動翼14に向かって再び増加するように加工されている。吸込口12と動翼14との間の部分のケーシング11の内部、好適には最小の断面積となる部分に外部から気体(空気など)が自給されるようになっている。そして、この最小の断面積となった部分のケーシング11の内部で渦崩壊が起きる。このとき、渦崩壊が起きる条件は、断面積が最小となった断面の部分で流れが超臨界となることである。具体的には、ポンプ流量をQ、断面積が最小となる断面の半径をr、動翼14の回転角速度をωとしたとき、下記の条件が満足されるときである。
計算すると、
となる。ここで、Se,crは臨界サーキュレーション数で2程度となる。
この場合、吸込口12から吸い込まれた液体は、この吸込口12から動翼14に向かってケーシング11の断面積が減少しているため、縮流されて旋回流が生成される。このとき、旋回流が生成されやすいように、動翼14の翼14cの上流側(吸込口12側)の縁の迎角Δαは大きめに、具体的には、例えば20度<Δα<90度の範囲内に選ばれている。この旋回流は、ケーシング11の最小の断面積の部分から断面積が増加する部分に入ると不安定となり(渦核の不安定性)、渦崩壊が発生する。このとき、流れは超臨界から亜臨界となり、強い乱流が発生する。
以上のことから分かるように、このマイクロバブル発生ポンプにおいては、コアンダ効果を利用して渦崩壊を起こさせる渦崩壊ノズル16に加えて、その前段(吸込口12側)に、渦核の不安定性により渦崩壊を起こさせるもう一つの渦崩壊ノズルが設けられていると考えることができる。
この第6の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができるほか、次のような利点を得ることができる。すなわち、このマイクロバブル発生ポンプは、例えば水中で使用しマイクロバブルの生成にかかわらなければ、水の体積流量の数%の体積流量の空気を微粒化して水中に大量に放出することができる。このため、一般的なマイクロバブル発生装置に比べて溶存酸素供給効率の大幅な向上を図ることができる。
次に、この発明の第7の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプにおいては、モータ17として水中モータを用いているが、必ずしも水中モータを用いる必要はない。そこで、このマイクロバブル発生ポンプにおいては、モータ17として水中モータではない、通常のモータを用いる場合について説明する。
すなわち、第23図に示すように、ケーシング11に孔を開け、この孔に動翼14の回転軸14aを通す。そして、モータ17にメカニカルシールを施す。こうすることで、マイクロバブル発生ポンプを水中に入れても、モータ17が浸水または漏水しないようにすることができるので、モータ17として通常のモータを用いることができる。
次に、この発明の第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
第24図に示すように、このマイクロバブル発生ポンプにおいては、第1の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプの動翼14が設けられていない代わりに、吸込板61および渦流羽根車62が静翼15および渦崩壊ノズル16と同軸に、吸込口12から静翼15に向かって順次設けられている。吸込板61はケーシング11に固定されている。これに対し、渦流羽根車62にはモータ17の回転軸17aの先端に直結された軸63が取り付けられており、この軸63をモータ17により回転させることにより渦流羽根車62を回転させることができるようになっている。
吸込板61の斜視図を第25図に示す。第25図に示すように、吸込板61の中心には貫通孔61aが設けられている。この吸込板61の中心軸に垂直な方向のこの貫通孔61aの断面形状は円形である。この吸込板61はケーシング11の吸込口12にはめ込まれており、貫通孔61aを除いて吸込口12を閉塞している。液体は吸込板61の貫通孔61aから内部に吸い込まれる。
渦流羽根車62は円板62aとこの円板62aの一方の面にこの面に対して垂直に設けられた複数の羽根62bとからなる。これらの羽根62bは渦流羽根車62の中心軸の周りに回転対称に、かつ、円板62aの中心軸から半径Dmiの円周から円板62aの外周まで延在して設けられている。これらの羽根62bの形状は、この渦流羽根車62に入ってくる液体により旋回流を生成することができる限り特に限定されないが、例えば、第26図に示すように、渦流羽根車62の中心軸から放射方向に直線状に延在するように設けるのが好ましい。これらの羽根62bの形状は、第27図に示すように、内側から外側に向かって湾曲するように設けてもよい。これらの羽根62bの数は必要に応じて選ばれが、例えば3〜6枚である。
渦流羽根車62の羽根62bの形状をより一般的に説明する。第28図にこの渦流羽根車62の平面図を示す。第29図はこの渦流羽根車62の側面図を示す。第28図には、一例として羽根62bの数が5枚である場合が示されているが、これに限定されるものではない。円板62aの半径方向と羽根62bの接線とがなす角度をθFdeg(度で表した角度)とする。羽根62bの形状はθFdeg=一定の式で示される曲線で表される。具体的には、第28図に示す(x,y)座標系および極座標系(r,θ)を考えると、
x=r(θ)cosθ,y=r(θ)sinθ
r(θ)=Rinexp(θcotθ
θ=π(θFdeg/180)
と表される。ここで、Rin=Dmi/2、R=Dmo/2である(第29図参照。)。θFdeg=0度のときは羽根62bの形状は直線状である(第26図参照。)。θFdegが大きくなるにしたがって、旋回流は小さくなり、放射方向の流れが大きくなる。第28図に示す例では、θFdeg=40度、Rin=4mm、R=15mmである。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、第24図において矢印で示されるように、吸込口12から吸い込まれる液体は吸込板61の貫通孔61aを通り、渦流羽根車62の羽根62bの間の溝を通り、渦流羽根車62の外側から静翼15の翼15bの間の溝を通って渦崩壊ノズル16に入るようになっている。
渦流羽根車62の直径をDm0、静翼15の本体15aの直径をDとすると、渦流羽根車62で生成された旋回流およびマイクロバブル発生ポンプの中心軸方向の流れが静翼15を通過することができるようにするために、Dm0≧Dに選ばれる。また、渦流羽根車62の中心部の羽根62bのない部分(直径Dmiの部分)では吸込板61の貫通孔61aを通過する噴流が形成される。この場合、吸込板61の貫通孔61aの直径をDとすると、吸い込み圧力が大きくなるためには、一般に、Dmi〜Dとする。また、吸込板61の貫通孔61aに、モータ17の回転軸17aと直結された軸63が挿入される場合は、流体断面積を確保するために、軸63の直径をDとしたとき、D>Dとするが、軸63の直径DはDに対してできる限り小さい方がよく、例えばD≧2Dとするのが好ましい。
吸込口12から吸い込まれる液体への給気は、静翼15またはその後段において行ってもよいが、吸込板61から行うようにしてもよい。第30図は吸込板61の中心軸を含む断面図である。第30図に示すように、貫通孔61aの内面に給気孔61cが設けられている。この給気孔61cは吸込板61の内部に設けられた通路61dを介して吸込板61の外周面に達している。この通路61dに対応する部分のケーシング11に孔(図示せず)が設けられ、この孔に外部から気体導入用の配管(図示せず)が接続される。
この場合、吸込板61の貫通孔61aの形状は次のように選ぶのが好ましい。例えば、第31図に示すように、貫通孔61aの形状をこの貫通孔61aの直径が液体の流れ方向に漸次拡大するテーパー形状とする。テーパー角θは例えば2〜5度程度であるが、これに限定されるものではない。貫通孔61aの入り口の角は流れが剥離するように曲率を大きくする。こうすることで、第32図に示すように、貫通孔61aの内面に空気膜64が生成するため、渦流羽根車62の周方向に満遍なく気体が供給される。
上述のように吸込板61から給気を行う利点は、気泡が渦流羽根車62で砕かれ、また、渦流羽根車62の揚程により加圧溶解されるため、微細気泡の発生効率の向上を図ることができることである。
静翼15の設計は、具体的には次のように行うことができる。静翼15の半径をR、また簡単のためD=Dm0≡2Rとする。このとき、静止座標系から見た渦流羽根車62からの流体の噴出し角αは近似的に
から見積もることができる。ここで、U、Uはそれぞれ渦流羽根車62の始端部および終端部における軸方向流速、θは渦流羽根車62の終端部における羽根62bの、渦流羽根車62の周方向に対する角度、hは羽根62bの高さ、Ωは渦流羽根車62の角速度である。式(3)から求めたαを0度<α−φ≦20度の式に代入することで静翼15の始端角φを見積もることができる。
吸込板61の吸込口、すなわち貫通孔61aで圧力が十分に低下するためには、渦流羽根車62の放射方向の流れがケーシング11の内壁に極度に拘束されないことが必要である。そのためには、R≫Rとすることが望ましい。
渦流羽根車62の典型的な例としてR≫Rおよびθ=90度のときには、
である。さらに、一般にQ/(πR Ω)<1であるから、R≫Rのとき、式(5)より
となる。R≫Rについては、R≧2Rが必要と考えられる。
ケーシング11の内半径Rと渦流羽根車62の半径Rとの関係については次の通りである。
渦流羽根車62の回転によって回転軸から外向きに圧力勾配が発生し、ケーシング11の内壁近くでは圧力が上昇する。この圧力は静翼15に流体を流す力として作用する。また、ケーシング11の内壁の圧力はケーシング11の内半径Rが大きいほど大きくなる。したがって、より多くの流量を流すためにはR≫Rが望ましい。
ここでは、渦流羽根車62について、渦流羽根車62の中心軸から放射方向の距離をrとし、渦流羽根車62による圧力を大まかに見積もることでRとRとの関係について考察する。
まず、ケーシング11内の流れを3つの領域に分け、半径方向流速V、周方向流速Vφを求める。すなわち、
領域I:渦流羽根車62の羽根62bのない領域(r<Rin
領域II:渦流羽根車62の羽根62bのある領域(Rin<r<R
領域III:渦流羽根車62の外側の領域(r>R
ここで、Qは吸込板61の貫通孔61a、すなわち吸込口から供給される流量である。
この流れによる圧力Pは、粘性を無視し、オイラーの運動方程式
から算定する。ここで、ρは流体の密度である。最終的に
となる。ただし、Pはr=0における圧力である。式(13)からr→∞のとき、圧力は
に漸近する。これがケーシング11を十分に大きくしたときに対応する最大圧力となる。したがって、ケーシング11の内径Rは式(13)の圧力がPinfに十分に近くなるように選べばよい。そこで、無次元量
を算定し、これが1よりも十分に小さくなるときのrを求める。分かりやすくするために、次式で定義される無次元量ε、M、nを導入する。
式(16)を式(15)に代入すると
となる。渦流ポンプの翼ではMは2程度、またε≪1であるから、式(17)は
となる。仮にΛ=0.1とするとn=2.2であり、このとき放射方向の流れがケーシング11によって拘束されることによる影響は十分に小さいと見なすことができる。一方でn=1.5のときはΛ=0.22、n=1ではΛ=0.5で旋回流による圧力の半分がケーシング11の影響により生かされないことになる。
この第8の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができるほか、小型で低消費電力のモータ17を用いて効率よくマイクロバブルを発生させることができる。
次に、この発明の第9の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
第33図に示すように、渦流羽根車62によって生成された流れの旋回方向流速を小さくし、軸方向流速を大きくしたい場合には、静翼15の翼15bを単純な形状として直線状に形成する。このマイクロバブル発生ポンプのその他のことは第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプと同様である。
この第9の実施の形態によれば、第8の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第10の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、静翼15の本体15aの内部にモータ17が組み込まれており、このモータ17により渦流羽根車62を回転させることができるようになっている。このマイクロバブル発生ポンプのその他の構成は第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプと同様である。
この第10の実施の形態によれば、第8の実施の形態と同様な利点に加えて、モータ17の回転軸17aが吸込板61の貫通孔61aを貫通していないので、貫通孔61aの全体に液体を流すことができ、マイクロバブル発生ポンプに流すことができる流量を大きくすることができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第11の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
このマイクロバブル発生ポンプにおいては、第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプと異なり、静翼15の翼15bを静翼15の中心軸の方向に投影したとき、これらの翼15bが相互に重なり合っていない。すなわち、渦流羽根車62によって生成された流れは逆流を生じないため、静翼15の翼15bに重なりは不要である。結果的に翼15bの間の隙間が大きくなり、この隙間を通して液体中の浮遊物(繊維や固形物など)を容易に通過させることができる。具体的には、例えば、第34図に示すように、静翼15の翼15bを静翼15の中心軸の方向に投影したとき、翼15bと翼15bとの間には空隙がある。渦流羽根車62ではφ>αが成立するため、静翼15の翼15bの形状は第1の実施の形態と同様とすることができる。また、φはφ≦26度を満たす必要があるため、渦流羽根車62の羽根62bの始端で剥離するおそれはほとんどないことから(渦崩壊ノズル16で縮流しても渦崩壊条件を満たすには、φ≦20度となる)、羽根62bを直線状(φ=φ)としてもよい。静翼15の側面図を第35図に示す。第34図および第35図に示すように、静翼15の複数の翼15bのそれぞれに給気孔15eが設けられている。また、本体15aの始端部15dの中心軸上には噴射孔15fが設けられている。給気孔15eと噴射孔15fとは、本体15aおよび翼15b内に設けられた通路15gを介して互いに連通している。それぞれの給気孔15eに対応する部分のケーシング11に孔(図示せず)が設けられ、この孔に外部から気体導入用の配管(図示せず)が接続される。第35図に示すように、静翼15の翼15bの傾斜角Θを大きくすることにより、マイクロバブル発生ポンプの流量を増加させることができる。ただし、Θが20度以上となると剥離が生じるため流量は逆に小さくなる。
この第11の実施の形態によれば、第8の実施の形態と同様な利点を得ることができるほか、静翼15の翼15bを静翼15の中心軸の方向に投影したとき、翼15bと翼15bとの間に空隙があるため、静翼15を通り抜ける流量を増やすことができ、マイクロバブルの発生効率を十分に高くすることができる。
次に、この発明の第12の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプについて説明する。
第36図に示すように、このマイクロバブル発生ポンプにおいては、第8の実施の形態によるマイクロバブル発生ポンプと異なり、静翼15が設けられていない。
このように静翼15を設けずに渦崩壊ノズル16で渦崩壊を発生させるための条件を以下に示す。
渦崩壊ノズル16の渦崩壊部16bの内面の半径をr(渦崩壊部16bの内径16fの1/2)とおくと、この渦崩壊部16bにおける軸方向の平均流速は
で与えられる。一方で、渦崩壊ノズル16の渦崩壊部16bにおける旋回流速は、渦流羽根車62で生成された旋回流が循環の法則に従うとして算定することができる。渦流羽根車62で生成される循環Cは
であり、渦崩壊ノズル16の渦崩壊部16bでは周方向流速をVとおくと、
となる。式(20)、(21)から
が得られる。Uは流量の連続条件から
となる。
さて、渦崩壊ノズル16の渦崩壊部16bのサーキュレーション数Γ
となる。渦流羽根車62で発生する流量Qは、羽根62bの面積および回転速度に比例するため、
と置くことができる。ここで、ζは渦崩壊ノズル16の渦崩壊部16bの内面の半径r、吸込板61の貫通孔61aの半径R(=D/2)およびθに依存する無次元係数である。式(25)を式(24)に代入すると
となる。渦崩壊が発生するためにはΓ≧2である必要があるから、
となるように渦流羽根車62および渦崩壊ノズル16を設計すれば、静翼15がない場合でも、渦崩壊を発生させ、マイクロバブルを発生させることができる。次元解析からζはR/rおよびθに依存するため、式(27)においてパラメータ間の関係を明示すると、
となる。
式(28)からhが小さい方が渦崩壊には有利となる。これは、流量よりも旋回流の方が強くなるためである。また、R≪rのとき、すなわち渦崩壊ノズル16がない場合には、流量は最大となり
となる。式(29)中の最大値は、一般の渦流ポンプではO(ζ)=0.1であるから、0.1のオーダーになると考えられる。
さらに、旋回流速が強くなるθ=90度のときは、式(28)は
となる。
実験によれば、式(27)または式(28)の条件は必然的に満たされていることが判明した。逆に、マイクロバブルの発生効率を高くするためには、軸方向流速を大きくして流量を増やす必要がある。そのためには、動翼14のθを40度程度とすることが有利である。
この第12の実施の形態によれば、第8の実施の形態と同様な利点に加えて、静翼15を設けていないことにより、マイクロバブル発生ポンプを通る液体中の浮遊物(繊維や固形物など)の寸法を大きくすることができるとともに、マイクロバブル発生ポンプの構成を簡単にすることができるという利点を得ることができる。
以上、この発明の実施の形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態において挙げた数値、形状、構造、配置などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じて、これらと異なる数値、形状、構造、配置などを用いてもよい。

Claims (19)

  1. ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼、静翼および渦崩壊ノズルを有し、
    上記吸込口から吸い込まれる液体を上記動翼に供給して旋回流を生成し、
    上記動翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、
    上記旋回流を上記静翼に供給し、上記静翼または上記静翼の後段において上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプ。
  2. 上記複数の翼の上記他端部側の縁における上記動翼の周方向に対する角度は、上記動翼に供給される上記液体の流れが上記複数の翼から剥離しないように選ばれている請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  3. 上記複数の翼の上記他端部側の縁における上記動翼の周方向に対する角度をθ I とした時、上記動翼とともに回転する回転座標系から見た時の上記動翼に供給される上記液体の流れに対する迎角の絶対値|θ I −α I |(ただし、α I =tan -1 (U I /RΩ)、U I は静止座標系から見た時の上記動翼への上記液体の吸い込み流速、上記動翼の半径、Ωは上記動翼の角速度)が0度よりも大きく20度以下である請求項2記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  4. 上記複数の翼の上記一端部側の縁における上記動翼の周方向に対する角度θ F は60度以上90度以下である請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  5. 上記静翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記旋回流が供給される側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられている請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  6. 上記複数の翼の上記一端部側の縁における上記静翼の周方向に対する角度は、上記動翼から供給される上記旋回流が上記複数の翼から剥離しないように選ばれている請求項5記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  7. 上記複数の翼は、上記中心軸方向に投影したときに隙間が現れないように構成されている請求項5記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  8. 上記静翼は、上記複数の翼のうちの一つの翼に設けられた給気孔と上記円柱状の本体の上記他端部に設けられた噴射孔とを有し、上記給気孔と上記噴射孔とは上記円柱状の本体内に設けられた通路を介して互いに連通している請求項5記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  9. 上記渦崩壊ノズルは縮流部および渦崩壊部を有し、上記縮流部に上記気体を導入した上記旋回流を供給することにより上記渦崩壊部から上記マイクロバブルを発生させるようにした請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  10. 上記渦崩壊部は円筒形状を有する第1の部分と出口に向かって広がった形状の第2の部分とを有し、上記第1の部分の内周面と上記第2の部分の端面とがなす角度をθ 0 とした時、0度<θ 0 <180度であり、上記第1の部分の内周面と上記第2の部分の端面とが滑らかに繋がっている請求項9記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  11. 上記動翼の上記吸込口側に、上記吸込口から上記吐出口に向かって同軸に順次配置されたもう一つの動翼およびもう一つの静翼を有する請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  12. 上記もう一つの動翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、上記もう一つの静翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を上記もう一つの静翼の中心軸の方向に縦断するように設けられ、上記動翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、上記静翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記液体の流入側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられている請求項11記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  13. 上記動翼は上記吸込口から上記吐出口に向かう方向に断面積が増加する円錐台状の本体とこの円錐台状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円錐台状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円錐台状の本体の上記液体の流入側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられている請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  14. 上記渦崩壊ノズルの下流側の端面側に、上記渦崩壊ノズルと対向し、かつ同軸に設けられた圧力遮断用ノズルを有し、上記渦崩壊ノズルの下流側の端面と上記圧力遮断用ノズルの上流側の端面との間に間隙が形成され、この間隙の間隔は上記渦崩壊ノズルおよび上記圧力遮断用ノズルの中心軸から放射方向に増大し、上記圧力遮断用ノズルのうちの上記渦崩壊ノズルの出口と対向する部分は上記渦崩壊ノズルの上記出口から出てくる上記旋回流の中心部の低圧部を上記圧力遮断用ノズルの下流側と遮断するように構成され、上記圧力遮断用ノズルのうちの上記渦崩壊ノズルの上記出口と対向する部分は上記渦崩壊ノズルの上記出口に貫入していない請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  15. 上記ケーシングの断面積が上記吸込口から上記動翼に向かって減少して最小断面積となった後、上記動翼に向かって増加するように上記ケーシングが構成され、
    上記吸込口と上記動翼との間の部分の上記ケーシング内に外部から気体を導入し、
    上記ケーシングの上記吸込口と上記動翼との間の部分において渦崩壊を起こさせるようにした請求項1記載のマイクロバブル発生ポンプ。
  16. ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼、静翼および渦崩壊ノズルを有し、
    上記吸込口から吸い込まれる液体を上記動翼に供給して旋回流を生成し、
    上記静翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記旋回流が供給される側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、
    上記旋回流を上記静翼に供給し、上記静翼または上記静翼の後段において上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプに用いられるマイクロバブル発生ポンプ用動翼であって、
    円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、かつ上記複数の翼の上記他端部側の縁における上記動翼の周方向に対する角度は、上記動翼に供給される上記液体の流れが上記複数の翼から剥離しないように選ばれているマイクロバブル発生ポンプ用動翼。
  17. ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼、静翼および渦崩壊ノズルを有し、
    上記吸込口から吸い込まれる液体を上記動翼に供給して旋回流を生成し、
    上記動翼は円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記液体の出口側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、
    上記旋回流を上記静翼に供給し、上記静翼または上記静翼の後段において上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプに用いられるマイクロバブル発生ポンプ用静翼であって、
    円柱状の本体とこの円柱状の本体の外周面に設けられた複数の翼とからなり、これらの複数の翼は、上記円柱状の本体の外周面上を縦断するように、かつ上記円柱状の本体の上記旋回流が供給される側の一端部から他端部に向かうにつれて彎曲するように設けられ、かつ上記複数の翼の上記一端部側の縁における上記静翼の周方向に対する角度は、上記動翼から供給される上記旋回流が上記複数の翼から剥離しないように選ばれているマイクロバブル発生ポンプ用静翼。
  18. ケーシングの内部に吸込口から吐出口に向かって同軸に順次配置された動翼および渦崩壊ノズルを有し、
    上記ケーシングの上記吸込口に上記吸込口を閉塞するように、中心に貫通孔を有する吸込板が上記動翼および上記渦崩壊ノズルと同軸に設けられ、
    上記動翼は上記ケーシングの内径より直径が小さい渦流羽根車からなり、
    上記吸込口に設けられた上記吸込板の上記貫通孔から吸い込まれる液体を上記渦流羽根車に供給して旋回流を生成し、
    上記旋回流の中心に気体を導入し、この気体を導入した上記旋回流を上記渦崩壊ノズルに供給して渦崩壊を起こさせることによりマイクロバブルを発生させ、上記液体とともに上記吐出口から吐き出すようにしたマイクロバブル発生ポンプ。
  19. 上記渦流羽根車と上記渦崩壊ノズルとの間に静翼を有する請求項18記載のマイクロバブル発生ポンプ。
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