JP5492911B2 - 文字作成方法、および文字作成装置 - Google Patents

文字作成方法、および文字作成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5492911B2
JP5492911B2 JP2011551701A JP2011551701A JP5492911B2 JP 5492911 B2 JP5492911 B2 JP 5492911B2 JP 2011551701 A JP2011551701 A JP 2011551701A JP 2011551701 A JP2011551701 A JP 2011551701A JP 5492911 B2 JP5492911 B2 JP 5492911B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
characteristic
typeface
character
data
horizontal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011551701A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011092954A1 (ja
Inventor
典久 森澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MORISAWA BUNKEN K.K.
Original Assignee
MORISAWA BUNKEN K.K.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MORISAWA BUNKEN K.K. filed Critical MORISAWA BUNKEN K.K.
Priority to JP2011551701A priority Critical patent/JP5492911B2/ja
Publication of JPWO2011092954A1 publication Critical patent/JPWO2011092954A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5492911B2 publication Critical patent/JP5492911B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/01Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for special character, e.g. for Chinese characters or barcodes
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/20Drawing from basic elements, e.g. lines or circles
    • G06T11/203Drawing of straight lines or curves
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G5/00Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators
    • G09G5/22Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators characterised by the display of characters or indicia using display control signals derived from coded signals representing the characters or indicia, e.g. with a character-code memory
    • G09G5/24Generation of individual character patterns
    • G09G5/246Generation of individual character patterns of ideographic or arabic-like characters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Description

この発明は、例えば縦線の太さや横線の太さといった特性を任意に指定した書体文字を作成するような文字作成方法、および文字作成装置に関する。
従来、コンピュータ等に用いるフォント(書体文字)は、1文字毎にデザイナーにより手書きされ、データ化されて作成されている。日本語であれば1書体で約1万文字あるため、この1万文字を1つずつ作成する手作業は、大変な期間と労力を要する。そして、太さの異なる同種の書体(ファミリー書体と呼ばれる)を作成する場合にも、それぞれの太さの書体文字を1つずつ作成する作業は大変であった。
一方、文字を自動処理にて太くできる印刷画像作成方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法は、文字画像データをドット単位でずらせて重ねるものである。これにより、文字等のフォントデータや、線の太さや丸みが相異なる図形データなどについて、基準画像データを各種揃えることなく所望の印刷画像データを容易に作成することができるとされている。
しかし、ドット単位でずらせて重ねる方法では、文字の美しさが損なわれてしまうという問題がある。例えば明朝体の文字であればうろこ部分が不自然に大きくなる問題点があり、画数が多い文字であれば空白部が潰れて読めなくなってしまうといった問題点がある。
また、他の方法として、ストロークの太さとアウトラインフォント構成点の移動量とを条件付けしておき、アウトラインフォント構成点における移動方向を算出し、該算出した移動方向へアウトラインフォント構成点を移動させることで太さを変更する文字作成方法が提案されている(特許文献2参照)。
しかし、この方法では、文字を全体的に太くするか細くするかしかできず、利用者の細かい要望には対応できないという問題点があった。また、該特許文献2の図9に示されているように、太めた文字や細めた文字でうろこ部分やはね部分などが多少不自然な形状になるという問題点もあった。
さらに、フォントは、利用される態様によって適切な太さの条件が異なってくる。例えば、明朝体であれば、文字が黒またはそれに近い色で、周囲が白またはそれに近い色の場合、横線が細い文字の方が見やすくなる。逆に文字が白またはそれに近い色で、周囲が黒またはそれに近い色の場合、横線が太い文字の方が見やすくなる。
他にも、フォントには、テレビに表示するテロップで横線が消えないように明朝体でありながら横線のみ太くしたい場合や、縦線を強調したいために縦線を太くしたい場合など、要求される太さ条件の異なる様々な利用環境がある。
これに対し、上述した特許文献1、2の方法は、縦横に関係なく文字の線を太くする等の処理を行うだけであるから、このような利用環境に対応してきめ細かく太さ変更することができなかった。
特開平9−281947号公報 特許第3035141号公報
この発明は、上述した問題点に鑑み、様々な利用環境に対応して文字における縦線の太さや横線の太さといった特性を任意に変更したファミリー書体を容易に作成することができる文字作成方法、および文字作成装置を提供することを目的とする。
この発明は、文字を構成する線の形状に関する特性を示す第1特性及び第2特性を有する書体文字からなる3つ書体データを第1書体データ、第2書体データ及び第3書体データとし、前記第1特性と前記第2特性とで構成する仮想特性座標平面において、前記各書体データの前記第1特性及び前記第2特性で表す各特性座標点を直線で結ぶと三角形を形成するようなそれぞれ異なる前記第1特性及び前記第2特性を有する前記第1書体データ、前記第2書体データ及び前記第3書体データを記憶手段に記憶しておき、前記第1特性についての要望で、かつ前記各書体データの第1特性とは異なる第1特性要望情報と前記第2特性についての要望で、かつ前記各書体データの第2特性とは異なる第2特性要望情報との入力を受け付け、前記記憶手段に記憶した全ての書体データにおける前記第1特性および前記第2特性を用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する前記第1特性、及び前記第2特性要望情報に対応する前記第2特性を有する要望書体文字を作成する文字作成方法であることを特徴とする。
前記第1特性と第2特性は、縦線の太さと横線の太さとする、線の太さと傾斜角度(斜体の傾斜角度)とする、線の太さとシャドウの影長さとする、シャドウの影長さとシャドウの角度とする、線の太さとエンボスの高さとする、エンボスの高さとエンボスの角度とする、または、縁取りの太さと中抜き線の太さとするなど、適宜の特性とすることができる。
また、仮想特性座標平面は、縦軸方向に第1特性を示し、横軸方向に第2特性を示す座標軸で構成した仮想平面などとすることができる。そして、この仮想特性座標平面に、各書体データの第1特性及び第2特性で表す各特性座標点を配置することができる。
例えば、第1特性を縦線の太さの拡大割合とし、第2特性を横線の太さの拡大割合として、仮想特性座標平面を構成して各特性座標点を配置する。そして、各特性座標点に対応する各書体データを配置すると、後述するような縦線あるいは横線の太さが異なる書体文字の一覧表示図(図12参照)を作成することができる。
この発明により、様々な利用環境に対応して文字における縦線の太さや横線の太さといった特性を任意に変更したファミリー書体を容易に作成することができる文字作成方法、文字作成装置、および書体データを提供することができる。
この発明の態様として、前記仮想特性座標平面において、前記第1書体データ、前記第2書体データ、及び前記第3書体データのうちいずれか2つの書体データにおける一方の書体データの前記特性座標点及び他方の書体データの前記特性座標点を結ぶ直線と、残る1つの書体データの前記特性座標点及び前記要望書体文字の前記特性座標点を結ぶ直線との交点に対応する前記第1特性及び前記第2特性を有する中間書体文字を、前記いずれか2つの書体データの前記第1特性及び前記第2特性を用いた演算によって作成し、前記残る1つの書体データの前記第1特性及び前記第2特性前記中間書体文字の前記第1特性及び前記第2特性とを用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する前記第1特性、及び前記第2特性要望情報に対応する前記第2特性を有する前記要望書体文字を作成する構成とすることができる。
前記要望書体文字の作成は、2つの書体データをもとに中間書体文字を作成して、中間書体文字と残る1つの書体データとで要望書体文字を作成する、あるいは、中間書体文字を求める演算式と要望書体文字を求める演算式とを用いて3つの書体データから直接作成するなど、1つの中間書体文字と1つの書体データとを利用する概念を用いた適宜の方法で作成することができる。
この態様により、第1特性要望情報および第2特性要望情報に応じて形の崩れない美しい要望書体文字を提供することができる。
また、この発明の態様として、前記仮想特性座標平面において、前記三角形の2辺をなす2つの直線上にそれぞれ前記特性座標点が位置するとともに、前記要望書体文字の前記第1特性要望情報に対応する第1特性または前記第2特性要望情報に対応する第2特性いずれか一方を有する2つの中間書体文字を、前記2つの直線をなす2組の書体データの前記第1特性及び前記第2特性を用いた演算によって作成して第1中間書体文字、第2中間書体文字とし、前記第1中間書体文字の第1特性及び前記第2特性前記第2中間書体文字の前記第1特性及び前記第2特性とを用いた演算によって、他方の特性要望情報に対応する特性を有する前記要望書体文字を作成する構成とすることができる。
前記要望書体文字の作成は、第1中間書体文字と第2中間書体文字をそれぞれ作成してから要望書体文字を作成する、あるいは、第1中間書体文字を求める演算式と第2中間書体文字を求める演算式とこれらから要望書体文字を求める演算式とを用いて3つの書体データから直接作成するなど、第1中間書体文字と第2中間書体文字とを利用する概念を用いた適宜の方法で作成することができる。
この態様により、第1特性要望情報および第2特性要望情報に応じて形の崩れない美しい要望書体文字を提供することができる。
また、この発明は、文字を構成する線の形状に関する特性を示す第1特性が小で、前記線の形状に関する特性を示す第2特性が小の書体文字からなる第1小第2小書体データと、前記第1特性が大で前記第2特性が小の書体文字からなる第1大第2小書体データと、前記第1特性が小で前記第2特性が大の書体文字からなる第1小第2大書体データと、前記第1特性が大で前記第2特性が大の書体文字からなる第1大第2大書体データとを記憶手段に記憶しておき、前記第1特性についての要望で、かつ前記各書体データの前記各第1特性とは異なる第1特性要望情報と前記第2特性についての要望で、かつ前記各書体データの前記各第2特性とは異なる第2特性要望情報との入力を受け付け、前記記憶手段に記憶した全ての書体データにおける前記第1特性および前記第2特性を用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する前記第1特性、及び前記第2特性要望情報に対応する前記第2特性を有する要望書体文字を作成する文字作成方法であることを特徴とする。
前記第1特性と第2特性は、縦線の太さと横線の太さとする、線の太さと傾斜角度(斜体の傾斜角度)とする、線の太さとシャドウの影長さとする、シャドウの影長さとシャドウの角度とする、線の太さとエンボスの高さとする、エンボスの高さとエンボスの角度とする、または、縁取りの太さと中抜き線の太さとするなど、適宜の特性とすることができる。
この発明により、様々な利用環境に対応して文字における縦線の太さや横線の太さといった特性を任意に変更したファミリー書体を容易に作成することができる文字作成方法、文字作成装置、および書体データを提供することができる。
この発明の態様として、前記第1特性または第2特性の一方について、入力された特性要望情報に対応する中間書体文字を他方の特性の小と大の両方でそれぞれ作成して小側中間書体文字および大側中間書体文字とし、さらにこの小側中間書体文字と大側中間書体文字との両方を用いて前記他方の特性に対応する要望書体文字を作成する構成とすることができる。
前記要望書体文字の作成は、小側中間書体文字と大側中間書体文字をそれぞれ作成してから要望書体文字を作成する、あるいは、小側中間書体文字を求める演算式と大側中間書体文字を求める演算式とこれらから要望書体文字を求める演算式とを用いて4つの書体データから直接作成するなど、小側中間書体文字と大側中間書体文字とを利用する概念を用いた適宜の方法で作成することができる。
この態様により、第1特性要望情報および第2特性要望情報に応じて形の崩れない美しい要望書体文字を提供することができる。
また、この発明の態様として、前記各書体文字は、文字を構成する構成要素の縁を描くポイントの集合であるポイントデータで構成され、同一文字についての全ての書体文字について、前記ポイントの数が同一で、かつ、各書体データにおける各ポイントが対応関係にあるように構成されることができる。
前記ポイントデータは、ポイント座標とポイント種別からなる適宜のデータとすることができる。
この態様により、ポイントの中間座標を演算して求めることが容易となり、第1特性要望情報および第2特性要望情報に応じた特性の書体文字を容易に作成することができる。
また、この発明の態様として、前記第1特性が大で前記第2特性が大の書体文字からなる第1大第2大書体データにおいて構成要素の形状を通常形状から変形しないと一部の構成要素同士の隙間が埋まって潰れる特定文字について、構成要素同士の隙間が埋まることを防止するべく一部の構成要素の形状を変形する変形用ポイントを備え、前記第1特性が小で前記第2特性が小の書体文字からなる第1小第2小書体データにおける前記特定文字について、構成要素の形状を通常形状に保ちつつ前記変形用ポイントに対応する変形対応ポイントを備え、残りの書体データにおける前記特定文字について、前記変形用ポイントまたは前記変形対応ポイントを備えることができる。
この態様により、作成した要望書体文字について、文字の美しさを保ちつつ、文字における各構成要素間の空白が潰れて文字が読めなくなるといったことを防止できる。
また、この発明の態様として、前記各書体文字を多数の文字分用意してそれぞれ基本書体データとし、該基本書体データの全ての文字について前記要望書体文字を作成することができる。
この態様により、全ての文字について要望書体文字が得られ、第1特性要望情報および第2特性要望情報により作成した書体データとして提供することができる。
また、この発明の態様として、前記第1特性は、文字の縦線の幅であり、前記第2特性は、文字の横線の幅であるとすることができる。
この態様により、縦線の幅と横線の幅を任意に指定した書体文字を容易に作成することができる。従って、例えば白地に黒文字を描くための書体から横線を太くして黒地に白文字を描くための書体を得る、あるいはテレビのテロップ文字用に横線の太い書体を得るなど、利用環境に応じた適宜の書体文字を容易に作成することができる。
また、この発明は、文字を構成する線の形状に関する特性を示す第1特性と第2特性を有する書体データを少なくとも3つ記憶する記憶手段と、前記第1特性についての要望で、かつ前記各書体データの第1特性とは異なる第1特性要望情報と前記第2特性についての要望で、かつ前記各書体データの第2特性とは異なる第2特性要望情報との入力を受け付ける入力手段と、前記記憶手段に記憶した全ての書体データにおける前記第1特性および前記第2特性を用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する第1特性、及び第2特性要望情報に対応する第2特性を有する要望書体文字を作成する要望書体文字作成手段とを備えた文字作成装置とすることができる。
この発明により、所望の第1特性および第2特性の書体文字を演算によって自動的に作成することができる。
この発明により、様々な利用環境に対応して文字における縦線の太さや横線の太さといった特性を任意に変更したファミリー書体を容易に作成することができる文字作成方法、および文字作成装置を提供することができる。
文字作成装置の構成を示すブロック図。 基本書体データに記憶されている各種別の基本書体文字の説明図。 基本書体文字のデータ構造の説明図。 基本書体文字を作成する過程の説明図。 縦細横細書体文字と縦太横細書体文字の差の説明図。 縦線幅を指定した書体文字のデータ作成法を説明する説明図。 基本書体文字の間での他の太さ変更を示す説明図。 文字作成装置の機能ブロック図。 文字作成装置の動作を示すフローチャート。 計算式の説明図。 基本書体文字から指定太さ書体文字を作成するイメージの説明図。 完成した各太さの最終書体文字(指定太さ書体文字)の一覧表示図。 太さ変形用ポイントを用いる基本書体文字の説明図。 完成した各太さの最終書体文字(指定太さ書体文字)の一覧表示図。 実施例2の各種別の基本書体文字の説明図。 実施例2の基本書体文字のデータ構造の説明図。 実施例2の太さ変形用ポイントを用いる基本書体文字の説明図。 実施例3の基本書体文字と最終書体文字(指定太さ書体文字)の説明図。 実施例3の中間書体文字の演算方法を示す説明図。 実施例3の計算式の説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は、文字作成装置1の構成を示すブロック図である。
文字作成装置1は、コンピュータであり、入力部2、表示部3、記憶媒体処理部4、制御部5、および記憶部7を備えている。
入力部2は、キーボードやマウスなどの入力デバイスで構成されており、オペレータによる入力を受け付ける。入力内容としては、文字の縦線幅や横線幅など作成する文字の特性が含まれる。
表示部3は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイなど文字や図形などの画像を表示する。
記憶媒体処理部4は、記憶媒体9に対してデータの読み書きを実行する。記憶媒体9は、CD−ROMやフレキシブルディスクなど適宜の記憶媒体で構成するとよい。
制御部5は、一時記憶部6を有しており、該一時記憶部6を利用して各種演算処理や制御処理を実行する。演算処理には、入力部2で入力された特性に応じた文字を作成する処理が含まれる。
記憶部7は、各種データやプログラムを記憶している。記憶しているデータには、4種類の基本書体データ8(8a〜8d)が含まれている。この基本書体データ8は、縦細横細書体データ8a、縦太横細書体データ8b、縦細横太書体データ8c、および縦太横太書体データ8dの4種類で構成している。
縦細横細書体データ8aは、縦線が細く横線が細い書体文字を約1万文字集合させたデータである。
縦太横細書体データ8bは、縦線が細く横線が太い書体文字を約1万文字集合させたデータである。
縦細横太書体データ8cは、縦線が太く横線が細い書体文字を約1万文字集合させたデータである。
縦太横太書体データ8dは、縦線が太く横線が太い書体文字を約1万文字集合させたデータである。
これらの基本書体データ8を構成するそれぞれの約一万文字は同じ文字であり、文字を構成する構成要素の縦線や横線の太さ等によって太さの異なる書体となっている。すなわち、これら4つの基本書体データ8の書体は、縦線の太さ(第1特性)が細い(最小)か太い(最大)か、横線の太さ(第2特性)が細い(最小)か太い(最大)かが異なっている。
なお、文字作成装置1は、この構成に限らず、接続インターフェースや通信部や印刷部など適宜の装置を備える構成としてもよい。
図2は、基本書体データ8に記憶されている各種別の基本書体文字11(11a〜11d)を説明する説明図である。
基本書体文字11(11a〜11d)は、1つの文字について、縦細横細書体文字11a、縦太横細書体文字11b、縦細横太書体文字11c、および縦太横太書体文字11dの4種類を特性別に設けている。
縦細横細書体文字11aは、文字の縦線が細く、かつ、文字の横線が細い特性のデータである。
縦太横細書体文字11bは、文字の縦線が太く、かつ、文字の横線が細い特性のデータである。
縦細横太書体文字11cは、文字の縦線が細く、かつ、文字の横線が太い特性のデータである。この縦細横太書体文字11cは、縦線よりも横線が太い文字となっているため、通常は使われることのない文字である。
縦太横太書体文字11dは、文字の縦線が太く、かつ、文字の横線が太い特性のデータである。
このように、縦線の太さ(第1特性)と横線の太さ(第2特性)が異なる計4種類の基本書体文字11を準備している。この4種類の基本書体文字11を用いて、縦線の太さ(第1特性)および横線の太さ(第2特性)が4種類の基本書体文字11の間となる任意の特性の文字を作成可能にする。
図3は、基本書体文字11のデータ構造を説明する説明図である。図3(A)は、文字の形状とポイントの配置を示しており、図3(B)は、その文字を表現するポイントのデータを示している。
基本書体文字11を含めて本実施形態で用いる文字データは、複数の構成要素13(エレメント)によって構成され、この構成要素が、スタートポイント、エッジポイント、カーブポイント、およびタンジェントポイントという4種類のポイント種別で表現されるポイントデータ14で構成されている。
構成要素13は、基本的に1つの線単位で作成される。例えば一画で書くカタカナの「レ」の場合でも、縦線の構成要素と斜め線の構成要素の2つの構成要素で構成する。すなわち、一画であっても折り曲がり角があればその角部で分割して別の構成要素13とする。図2に示した「数」の例であれば、文字の要素となっている「女」部分が、画数の3つではなく線数の4つの構成要素13で構成されている。
また、この構成要素13は、他の構成要素13とから完全に離間しているものもあれば、他の構成要素13と重なってオーバーラップしているものもある。そして、構成要素13には、縦線の太さや横線の太さが細い書体文字では離間し、同じ文字でも縦線の太さや横線の太さが太くなるとオーバーラップするものもある。
スタートポイントは、構成要素13の輪郭線の開始座標を示す。このスタートポイント(図示の例ではポイント1,16)の同一座標に別のポイント(図示の例ではポイント15,20)が置かれることで輪郭線が閉じる。このため、スタートポイントの座標には常に2つのポイントが存在する。また、スタートポイントには、直線や曲線といった属性がなく、同一座標に重なった最終ポイントとなるポイントの属性として扱われる。通常は、この最終ポイントがエッジポイントとなり、スタートポイントもエッジポイントとして扱われる。
エッジポイントは、構成要素13の輪郭線の角となる座標を示す。このエッジポイントとエッジポイントとが隣接する間、およびエッジポイントとタンジェントポイントとが隣接する間は、直線の輪郭線が描かれる。
カーブポイントは、輪郭線の湾曲部分の座標を示す。このカーブポイントが複数描かれることによって複雑な曲線が描かれる。
タンジェントポイントは、輪郭線における直線部分と湾曲部分の境目の座標を示す。タンジェントポイントの一方の隣接ポイントは必ずカーブポイントであり、他方の隣接ポイントは必ずエッジポイントかタンジェントポイントとなる。このタンジェントポイントにより、直線から湾曲線へスムーズに繋がる線が描かれる。
ポイントデータ14におけるこれらのポイント種別は、同じ文字についての4種類の基本書体文字11で互いに対応する位置に配置される。すなわち、4種類の基本書体文字11のポイントデータ14は、スタートポイントの割り当て部位、このスタートポイントに続くエッジポイント、カーブポイント、タンジェントポイントの順番および割り当て部位が同一となる。詳しくは図6とともに後述する。
図4は、基本書体文字11を作成する過程を説明する説明図である。図4(A)は縦細横細書体文字11aの作成を説明する説明図であり、図4(B)は縦太横太書体文字11dの作成を説明する説明図である。
基本書体文字11の作成にあたって、まず、方眼シートSの上にデザイナーによって手書き文字10が描かれる。そして、この手書き文字をスキャニングし、手書き文字の輪郭にそって文字のアウトラインを作成するデジタル編集が行われ、4種のポイントからなる基本書体文字11が作成される。
この工程が全ての文字について繰り返され、4種類の基本書体データ8が作成される。一度作成された基本書体データ8は、特性別(縦細横細、縦太横細、縦細横太、および縦太横太の4特性別)に書体としての要素の各部や部首の整合性などを含めてチェックされ、修正される。このチェックと修正が繰り返されて、文字の完成度が高められる。
さらに、特性別に組版出力検査および各種デザイン検査が行われ、必要に応じて修正される。例えば、1文字だけで見ると美しくとも、他の文字と並べて文章にすると、文字の位置や大きさ、画の太さなど、統一感や濃度のバランスが悪くなるため、これを修正する。この修正は、約3万通りの熟語を出力してチェックし、修正することが繰り返される。また、実際に文章を組んだものを出力し、コンセプトに沿ったものになっているかどうかを検証し修正することも行われる。
このような工程を経て、縦線の太さ(第1特性)と横線の太さ(第2特性)が異なる計4種類の基本書体文字11を特性別に集合させた4種類の基本書体データ8が作成される。
また、このような工程で基本書体文字11を作成する際、文字によって適宜の工夫がなされる。例えば図4に示す「糲」の文字の場合、図4(A)のように縦細横細の特性であれば画数が多くとも潰れることなく描くことが比較的容易である。しかし、図4(B)に示すように縦太横太の特性であれば、工夫をしないと潰れて黒く塗りつぶされる部分が出る。
このため、図4(B)に一部拡大して示すように、縦線要素21dが横線要素27dと重なっている部分で太さ変形用ポイント22d,23dが設けられている。すなわち、縦線要素21dは、上部が太いまっすぐの線であり、横線要素27dと重なっている部分に設けられたエッジポイントである太さ変形用ポイント22d,23dで太さが細くされている。そして、太さ変形用ポイント23dより下部は、縦線要素21dの線幅が細くなっている。
これにより、文字が潰れることを防止している。すなわち、縦線要素21dが横線要素27dの上部の太さのまま横線要素27dの下部まで下りると、右隣の点要素25dと重なってしまい、空白部分が埋まって文字が潰れる。しかし、縦線要素21dの下部の太さを横線要素27dの上部より細くしているため、縦線要素21dが点要素25dと重なってしまうことがなく、縦線要素21dと点要素25dの間の空白を残すことができる。これにより、文字が潰れずにしっかり読み取ることが可能となる。
また、このように太さを異ならせる必要のない図4(A)の縦細横細書体文字11aにおいても、縦線要素21aにおける横線要素27aと重なっている部分に太さ変形用ポイント22a,23aが設けられている。この太さ変形用ポイント22a,23aはエッジポイントであるが、縦線要素21aの輪郭線上にあって下端のエッジポイント24aと横方向の座標が同一となっている。このため、縦線要素21aは線幅(太さ)の変わらない真っ直ぐの線となっている。
この縦細横細書体文字11aでは、縦線要素21aの太さを横線要素27aの上部と下部で同一としても、縦線要素21aと点要素25aが重なることがないが、後に任意の太さの文字を演算によって美しい書体で得るために太さ変形用ポイント22a,23aを追加している。
このように、全ての基本書体文字11(11a〜11d)は、最もポイント数の多い書体文字に合わせてポイントが付与されている。従って、その書体文字の表現だけのためには不要なポイントであっても、最もポイント数の多い書体文字に存在するポイントの位置やポイント種別に合わせて太さ変形用ポイントとして設けられている。なお、この太さ変形用ポイントの有無は文字によって異なり、図4に示した「糲」の文字には設けられているが、図2に示した「数」の文字には設けられていない。
また、縦細横細書体文字11aでは、点28aが他の構成要素13と重ならないように描かれているが、縦太横太書体文字11dでは、点28dがすぐ横の縦線29dと重なって描かれている。この場合でも、点28dは、縦細横細書体文字11aの点28aと同一数のポイント、および対応するポイントの属性(スタート、エッジ、カーブ、タンジェント)を同一属性として描かれる。
このようにして、基本書体文字11は、縦細横細書体文字11a、縦太横細書体文字11b、縦細横太書体文字11c、および縦太横太書体文字11dにおいて、いずれもポイント数が同一となり、対応するポイントの属性(スタート、エッジ、カーブ、タンジェント)も同一となるように構成されている。これにより、縦線の太さや横線の太さを任意に変更する際に文字が崩れないようにしている。
なお、縦細横太書体文字11cにおける縦線要素21c(後述の図13参照)は、縦細横細書体文字11aにおける縦線要素21aと同一若しくはほぼ同一の形状に形成され、太さ変形用ポイント22c,23c(後述の図13参照)が縦線要素21cの形状に影響を与えないように配置されている。
また、縦太横細書体文字11bにおける縦線要素21b(後述の図13参照)は、縦太横太書体文字11dにおける縦線要素21dと同一若しくはほぼ同一の形状に形成され、太さ変形用ポイント22b,23b(後述の図13参照)によって縦線要素21bの上下で太さが異なるように配置されている。
図5は、縦細横細書体文字11aと縦太横細書体文字11bとの差の説明図であり、図6は、縦線幅が縦細横細書体文字11aと縦太横細書体文字11bとの間となる文字データの作成法を説明する説明図である。この例では、「数」の文字を使用して説明する。
図5(A)に示す縦細横細書体文字11aと図5(B)に示す縦太横細書体文字11bは、横線の太さ(横線幅)が同一であり、縦線の太さ(縦線幅)が異なる文字として作成されている。
図5(C)は、縦細横細書体文字11aと縦太横細書体文字11bを重ねて表示したものである。これをみると、縦細横細書体文字11aと縦太横細書体文字11bの違いがよくわかる。
ここで、図5(C)に示すように、「数」の文字を構成する縦線(縦方向の線)を太くすると、それにあわせて点要素15a,15bの位置と大きさと形状、うろこ部分16a,16bの位置と大きさと形状、斜め線要素17a,17bの角度と形状など、各構成要素13が様々に微調整されていることがわかる。
例えば、図5(D)に拡大表示するように、縦細横細書体文字11aの点要素15aの位置に対して、縦太横細書体文字11bの点要素15bは、位置そのものが左に移動している。これは、縦細横細書体文字11aの縦線要素18aが縦太横細書体文字11bの縦線要素18bのように線幅が広くなると、そのままの位置に点要素15aを太く描くと重なり合って文字が潰れることを防止するためである。
このように、単純に構成要素13の縦線を太く(つまり横方向に大きく)するだけでなく位置の移動までも行うことで、文字が潰れずかつ美しく見えるように調整されている。
このように、太さの異なる4種類の基本書体データ8は、各書体でそれぞれ美しく見える文字にするため、微調整がなされた書体文字で構成されている。この4種類の基本書体データ8は、いずれも文字作成領域R内に収まるように作成されており、文字作成領域Rからはみ出すことがない。このため、同じ種類の書体文字を並べて文章として表示した場合に、隣り合う書体文字が重なることや高さがまちまちになるといったことがなく、美しく表示されるようになっている。
このように構成された縦細横細書体文字11aと縦太横細書体文字11bにより、図5(E)に示すように、縦線の太さを縦細横細書体文字11aから縦太横細書体文字11bの間で変化させても常に美しい書体文字を得られるようにしている。
このようにある書体文字と別の書体文字との間の太さの文字は、次のように作成する。
まず、各書体文字は、構成要素13の数が一致して対応するように構成されている。
図6(A)は、構成要素13の一つである点要素15a,15bを示す。図示するように、点要素15a,15bは、構成要素13を表現するポイントのポイント番号(図示の1〜17)の数とポイント種別(スタートポイント、エッジポイント、カーブポイント、タンジェントポイントの別)が一致しており、各ポイントの座標のみが異なっている。
すなわち、種類の異なる書体文字である縦細横細書体文字11aと縦太横細書体文字11bの共通の構成要素である点要素15a,15bついて、スタートポイント(図6(A)におけるポイント1)の割り当て部位がいずれも上端角部となっており、ここからカーブポイント(図6(A)におけるポイント2〜15)およびエッジポイント(図6(A)におけるポイント16,17)が同じ数で同じ向き(図6(A)では時計回り)に同じ順番で割り当てられている。
ここで、図6(D)が縦太横細書体文字11bの点要素15bのポイントデータ14bを示し、図6(E)が縦細横細書体文字11aの点要素15aのポイントデータ14aを示す。
このポイントデータ14a,14bを基に、図6(B)に示すように、対応するポイント間における所望の割合の中間点MPをとる。図示の例では丁度中点(縦細横細:縦太横細=1:1)をオペレータに指定された所望の割合としてとっている。
そして、ポイント番号の順番およびポイント種別を点要素15a,15bと同一としたまま、座標値のみを中間点MPに変換することで、中間太さの点要素15mが完成する。この点要素15mのポイントデータ14mは、図6(F)に示すとおり、ポイント番号の順番およびポイント種別を点要素15a,15bと同一で、座標値が点要素15a,15bの中間値となっている。
図7は、基本書体文字11の間での他の太さ変更を示す説明図である。ここでは、図5で説明した縦細横細書体文字11aから縦細横太書体文字11cの間の太さ変更以外の例を示している。
図7(A)は縦細横細書体文字11a、図7(B)は縦細横太書体文字11cを示し、図7(C)は、これらを重ねた表示を示している。この縦細横細書体文字11aと縦細横太書体文字11cの間の太さの書体文字を作成することで、図7(D)に示すように縦線が細く横線の太さ違いの書体文字を作成することができる。
図7(E)は縦太横細書体文字11b、図7(F)は縦太横太書体文字11dを示し、図7(G)は、これらを重ねた表示を示している。この縦太横細書体文字11bと縦太横太書体文字11dの間の太さの書体文字を作成することで、図7(H)に示すように縦線が太く横線の太さが違う書体文字を作成することができる。
図7(I)は縦細横太書体文字11c、図7(J)は縦太横太書体文字11dを示し、図7(K)は、これらを重ねた表示を示している。この縦細横太書体文字11cと縦太横太書体文字11dの間の太さの書体文字を作成することで、図7(L)に示すように横線が太く縦線の太さが違う書体文字を作成することができる。
図8は、指定された縦線の太さと横線の太さの書体文字を作成する際の文字作成装置1の機能ブロック図を示す。図示中の太さ指定部5a、横細列中間書体文字作成部5b、横太列中間書体文字作成部5c、最終書体文字作成部5d、全文字分繰り返し部5e、および完成書体出力部5fは、いずれも制御部5の機能ブロックを示している。
図9は、文字作成装置1の制御部5が実行する動作のフローチャートを示す。
まず、文字作成装置1の制御部5は、入力部2で入力される縦線の太さと横線の太さを太さ指定部5aにより受け付ける(ステップS1)。このときに、縦線の太さ(縦線幅)と横線の太さ(横線幅)とが割合等によって入力される。
制御部5は、横細列中間書体文字作成部5bにより、横線が細い縦細横細書体データ8aおよび縦太横細書体データ8bを用いて、前記太さ指定部5aで指定された縦線の太さの割合に対応する太さの書体文字(横細列中間書体文字M1)を作成する(ステップS2)。このとき、制御部5は、記憶部7の縦細横細書体データ8aおよび縦太横細書体データ8bを参照し、該当する文字の書体文字を取得する。そして、図10に示す式1を用いて横細列中間書体文字M1を作成する。ここで、横細列中間書体文字M1とは、横線幅が細く、縦線幅が指定された割合の幅である中間の書体文字を指す。
この式1は、縦細横細書体文字11aの座標HsWsから縦太横細書体文字11bの座標HbWsを減算し、その算出値に縦線の太さとして指定された割合である縦線太さ割合Phを乗算し、その算出値に縦太横細書体文字11bの座標HbWsを加算して横細列中間書体文字M1を求める式である。
各ポイントの座標をこのように求めて算出した横細列中間書体文字M1は、図11(A)に示すように縦線の太さが指定太さで横線の太さが細い書体文字であり、一時記憶部6に一時的に記憶される。
制御部5は、横太列中間書体文字作成部5cにより、横線が太い縦細横太書体データ8cおよび縦太横太書体データ8dを用いて、前記太さ指定部5aで指定された縦線の太さの割合に対応する太さの書体文字を作成する(ステップS3)。このとき、制御部5は、記憶部7の縦細横太書体データ8cおよび縦太横太書体データ8dを参照し、該当する文字の書体文字を取得する。そして、図10に示す式2を用いて横太列中間書体文字M2を作成する。ここで、横太列中間書体文字M2とは、横線幅が太く、縦線幅が指定された割合の幅である中間の書体文字を指す。
この式2は、縦細横太書体文字11cの座標HsWbから縦太横太書体文字11dの座標HbWbを減算し、その算出値に縦線の太さとして指定された割合である縦線太さ割合Phを乗算し、その算出値に縦太横太書体文字11dの座標HbWbを加算して横太列中間書体文字M2を求める式である。
各ポイントの座標をこのように求めて算出した横太列中間書体文字M2は、図11(B)に示すように縦線の太さが指定太さで横線の太さが太い書体文字であり、一時記憶部6に一時的に記憶される。
制御部5は、作成した横細列中間書体文字M1と横太列中間書体文字M2とを用いて最終書体文字作成部5dにより最終書体文字を作成する(ステップS4)。このとき、制御部5は、一時記憶部6の横細列中間書体文字M1および横太列中間書体文字M2を参照し、該当する中間書体文字を取得する。そして、図10に示す式3を用いて指定太さ書体文字を作成する。ここで、指定太さ書体文字とは、横線幅が指定された割合の幅で、縦線幅も指定された割合の幅である完成した書体文字を指す。
この式3は、横細列中間書体文字M1の座標Msから横太列中間書体文字M2の座標Mbを減算し、その算出値に横線の太さとして指定された割合である横線太さ割合Pwを乗算し、その算出値に横太列中間書体文字M2の座標Mbを加算して指定太さ書体文字の座標Zを求める式である。
各ポイントの座標をこのように求めて完成した指定太さ書体文字は、図11(C)に示すように縦線の太さが指定太さで横線の太さが指定太さの書体文字であり、一時記憶部6に指定太さ書体データM3として一時的に記憶される。
制御部5は、全文字分繰り返し部5eにより、全ての文字(約1万文字)について処理が終了するまで横細列中間書体文字作成部5bへ処理を戻して繰り返し(ステップS5:No)、全ての文字について処理が終了すれば(ステップS5:Yes)、完成した指定太さ書体データM3を完成書体出力部5fによって出力する(ステップS6)。
この出力は、表示部3(図1参照)に表示する、記憶媒体処理部4によって記憶媒体9に記憶させる、あるいは記憶部7に記憶させるなど、適宜の出力とすることができる。
なお、この実施形態では式1〜式3までを用いて、一時的に中間書体文字を作成してから最終書体文字を作成する構成としたが、例えば図10の式4を用いて縦細横細書体文字11a、縦太横細書体文字11b、縦細横太書体文字11c、および縦太横太書体文字11dから一気に最終書体文字(指定太さ書体データM3)を作成する構成にしてもよい。この場合でも、同じ美しさで任意の太さの書体文字を得ることができる。なお、式4は、式3に式1,式2を代入したものである。
以上に説明した構成および動作により、様々な利用環境に対応して文字における縦線の太さや横線の太さを任意に変更した指定太さ書体データM3をファミリー書体として容易に作成(生産)する文字作成方法(文字生産方法)および文字作成装置1を提供することができる。
4つの基本書体データ8を用いて、横細列中間書体文字M1と横太列中間書体文字M2を作成してから指定太さ書体データM3を作成するため、形の崩れない美しい最終書体文字を提供することができる。
すなわち、図12の最終書体文字を一覧表示する説明図に示すように、図示左上に位置する縦細横細書体文字11a、図示左下に位置する縦太横細書体文字11b、図示右上に位置する縦細横太書体文字11c、および図示右下に位置する縦太横太書体文字11dを用いて、これらの間に位置する縦線太さ、横線太さの書体文字を美しい形で任意に作成することができる。
また、基本書体文字11をポイントデータで表しているため、各基本書体文字11のポイント間を補間して指定太さ書体データM3を求めることを演算により容易に実行することができる。
また、1つの文字についての4つの基本書体文字11のポイント数は、全て一致しており、かつ、各ポイントが対応しており、さらに対応するポイントのポイント種別も全て一致しているため、座標値の計算だけで太さ変更した最終書体文字を容易に得ることができる。
また、画数の多い文字など、一部の文字には太さ変形用ポイント22(22a〜22d)、23(23a〜23d)を設けているため、太い文字でも文字が潰れない状態を保ちつつ、任意の太さで美しい文字を得ることができる。
例えば、図13に示す「糲」の文字であれば、図13(A)の縦細横細書体文字11aと図13(C)の縦細横太書体文字11cにおいて、その文字を表すためだけであれば必要のない太さ変形用ポイント22a,23a,22c,23cを備えている。そして、図13(B)の縦太横細書体文字11bと図13(D)の縦太横太書体文字11dには、縦線の太さを変更して空白部分が潰れるのを防止する太さ変形用ポイント22b,23b,22d,23dを備えている。
これにより、図14に示すように、縦線の太さと横線の太さをどのように指定しても、文字の空白部分が潰れることなく、しかも文字としての形くずれのない美しい書体文字を得ることができる。
また、太さ変形用ポイント22,23は、文字の構成要素と構成要素(図示した例では縦線要素21a,21dと横線要素27a,27d)が重なる部分の中に設けられているため、縦線太さや横線太さを任意に指定しても太さ変形用ポイント22,23が文字の構成要素と構成要素の重なる部分から外に出ることを防止できる。従って、不自然な形になることがなく、常に美しい形の文字を提供することができる。
また、全ての文字について指定太さ書体データM3を作成するため、指定された縦線の太さおよび横線の太さに対応する書体データを作成することができ、この書体データを提供することができる。
また、例えば、白地用の黒文字の例を見た顧客から黒地用に白文字を作成して欲しいといった要望を受けた場合に、横線の幅が少し太い文字を容易かつ短時間で作成して提供するといったことができる。
このように、通常は使われることのない縦線より横線が太い縦細横太書体文字11cを準備しておき、この縦細横太書体文字11cを用いて演算することで、どのような太さでも美しい書体を提供することができる。
次に、曲線をスプラインカーブで表現するイカルスフォーマットを用いた実施例1とは異なり、曲線をベゼーカーブ(ベジェ曲線ともいう)で表現するポストスクリプトフォントを用いた実施例2を説明する。
この実施例2は、基本書体データ8および基本書体文字11のデータ表現形式(フォーマット)が異なる点を除けば、文字作成装置1の構成も演算も同じであるから、その詳細な説明を省略する。
この場合も、図15の基本書体文字11の説明図に示すように、縦細横細書体文字11a、縦太横細書体文字11b、縦細横太書体文字11c、および縦太横太書体文字11dの4種の基本書体を準備する。これらは、実施例1と同じく、縦線の太さが最細のものと最太のもの、横線の太さが最細のものと最太のものを作成したものである。そして、この実施例2では、各基本書体文字11(11a〜11d)がベゼーカーブを用いたポストスクリプトフォントデータで表現されている。
図16は、ポストスクリプトフォントデータの基本書体文字11のデータ構造を説明する説明図である。図16(A)は、文字の形状とポイントの配置を示しており、図16(B)は、その文字を表現するポイントのデータを示している。図16(C)は、データの具体例を示しており、ポイント内容のCはカレントポイント、Sは制御ポイント、数字は座標を示している。
基本書体文字11を含めて本実施形態で用いる文字データは、複数の構成要素13(エレメント)によって構成され、この構成要素が、カレントポイントと制御ポイントという2つのポイント種別で表現されるポイントデータ14で構成されている。
構成要素13は、実施例1と同じく基本的に1つの線単位で作成されている。
カレントポイントは、輪郭線上に位置する座標を示す。角となることもあれば、直線と曲線の境目になることもあれば、曲線の変化ポイントになることもある。
制御ポイントは、構成要素13の輪郭線の曲率を制御するための基準となるポイントである。この制御ポイント上には、通常、構成要素13の輪郭線が位置しないことになる。
ポイントデータ14におけるこれらのポイント種別は、同じ文字についての4種類の基本書体文字11で互いに対応する位置に配置される。すなわち、4種類の基本書体文字11のポイントデータ14は、スタートポイントとなる最初のカレントポイントの割り当て部位、このカレントポイントに続くカレントポイントおよび制御ポイントの順番および割り当て部位が同一となる。
このように構成した場合も、実施例1と同一の動作で同一の効果を得ることができる。すなわち、カレントポイントの座標や制御ポイントの座標をもとに、図10と共に説明した演算式を用いて横細列中間書体文字M1および横太列中間書体文字M2を求め、さらに指定太さ書体データM3を求めることができる。
また、図17に示すように、太さ変形用ポイント22a,23a,22d,23dを有する文字も、実施例1と同一の処理で任意の太さの美しい文字を得ることができる。
次に、4種の基本書体文字11を用いた実施例1及び実施例2とは異なり、3種の基本書体文字11を用いて最終書体文字(指定太さ書体データM3)を作成する実施例3を説明する。
実施例3は、実施例1及び実施例2に対して、使用する基本書体文字11が3種であること、文字作成装置1の構成及び演算方法が異なる。なお、実施例3では、図8及び図9の一部を置き換えて説明する。
具体的には、図8に示す文字作成装置1の構成において、横細列中間書体文字作成部5bを第1中間書体文字作成部5bとし、横太列中間書体文字作成部5cを第2中間書体文字作成部5cに置き換えて説明する。なお、第1中間書体文字作成部5b及び第2中間書体文字作成部5cは、横細列中間書体文字作成部5b及び横太列中間書体文字作成部5cと同様に中間書体文字を作成する部分であり、演算方法が異なるだけで機能的には同じものである。
さらに、文字作成装置の動作のフローチャートを示す図9において、横細列中間書体文字作成ステップ(ステップS2)を第1中間書体文字作成ステップとし、横太列中間書体文字作成ステップ(ステップS3)を第2中間書体文字作成ステップに置き換えて説明する。なお、第1中間書体文字作成ステップ及び第2中間書体文字作成ステップは、横細列中間書体文字作成ステップ及び横太列中間書体文字作成ステップと同様に中間書体文字を作成するステップであるが、その演算方法が異なる。
また、図18は、実施例3の基本書体文字11と指定太さ書体データM3(指定太さ書体文字)の説明図を示し、図19は、実施例3の中間書体文字の演算方法の説明図を示し、図20は、実施例3の計算式の説明図を示している。
基本書体文字11として、図18に示すように、縦細横細書体文字11a、縦太横細書体文字11b、縦太横太書体文字11dの3種を準備する。これらは、実施例1や実施例2と同じく、縦線の太さが最細のものと最太のもの、横線の太さが最細のものと最太のものをもとに作成したものである。
この3種の基本書体文字11を用いて、縦線の太さ(第1特性)が28.6%、横線の太さ(第2特性)が75%の指定太さ書体データM3を作成する場合について詳述する。
まず、図9のステップS1において、入力部2で縦線の太さ(第1特性)を28.6%、横線の太さ(第2特性)を75%として入力された太さを太さ指定部5aにより受け付けると、制御部5は、第1中間書体文字作成部5bにより、縦線が太い縦太横細書体文字11bと縦太横太書体文字11dを用いて、横線の太さ(第2特性)75%に対応する第1中間書体文字(図示省略)を図20に示す式5を用いて作成する(ステップS2)。
この式5は、縦太横太書体文字11dの座標HbWbから縦太横細書体文字11bの座標HbWsを減算し、その算出値に横線の太さとして指定された割合である横線太さ割合Pwを乗算し、その算出値に縦太横細書体文字11bの座標HbWsを加算して第1中間書体文字を求める式である。
各ポイントの座標をこのように求めて算出した第1中間書体文字は、横線の太さが指定の太さで、縦線の太さが太い書体文字であり、一時記憶部6に一時的に記憶する。
そして、制御部5は、第2中間書体文字作成部5cにより、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dを用いて、横線の太さ(第2特性)75%に対応する第2中間書体文字(図示省略)を作成する(ステップS3)。
この第2中間書体文字を作成する際、縦線の太さ(第1特性)と横線の太さ(第2特性)は、次のような考え方で求めることができる。
まず、y軸(縦軸)方向に縦線の太さ(第1特性)を示し、x軸(横軸)方向に横線の太さ(第2特性)を示す座標軸を仮定して、図19(A)に示すような仮想特性座標平面Vを構成する。
そして、この仮想特性座標平面Vに、縦線の太さ(第1特性)及び横線の太さ(第2特性)に基づいて縦細横細書体文字11aを示す座標点A(0,0)、縦太横細書体文字11bを示す座標点B(0,100)、縦太横太書体文字11dを示す座標点D(100,100)と、指定太さ書体データM3を示す座標点Q(75,28.6)を配置する。
このような仮想特性座標平面Vにおいて、座標点A、B、Dをそれぞれ直線で結ぶと、座標点Aと座標点Bを結ぶ直線A−B、座標点Bと座標点Dを結ぶ直線B−Dと、座標点Aと座標点Dを結ぶ直線A−Dで三角形を形成している。
そして、座標点Aと座標点Dを結ぶ直線A−Dは、座標点Aと座標点Dとが相関関係にあり、かつ1次関数式で表現できることを示している。つまり、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dとを用いて作成する第2中間書体文字の縦線の太さ及び横線の太さは、この1次関数式から求めることができる。
そこで、指定太さ書体データM3を示す座標点Qを通ってy軸と平行な直線と直線B−Dとの交点を交点P1とし、座標点Qを通ってy軸と平行な直線と直線A−Dとの交点を交点P2とする。
つまり、この交点P1は、入力部2により入力された指定太さ書体データM3の横線の太さ(第2特性)に対応する縦太横細書体データ11bと縦太横太書体データ11dとを用いて作成する第1中間書体文字を示している。同様に、交点P2は、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dを用いて作成する第2中間書体文字を示している。
従って、仮想特性座標平面Vにおける座標点Aと座標点Dを結ぶ1次関数式から第2中間書体文字の縦線の太さ(第1特性)を算出することができる。
このようにして、制御部5は、算出した第2中間書体文字の縦線の太さ(第1特性)と横線の太さ(第2特性)に基づいて、縦太横細書体文字11bと縦太横太書体文字11dを用いて、第2中間書体文字を図20に示す式6を用いて作成する。
この式6は、縦太横太書体文字11dの座標HbWbから縦細横細書体文字11aの座標HsWsを減算し、その算出値に横線の太さとして指定された割合である横線太さ割合Pwを乗算し、その算出値に縦細横細書体文字11aの座標HsWsを加算して第2中間書体文字を求める式である。
各ポイントの座標をこのように求めて算出した第2中間書体文字は、横線の太さが指定太さで、縦線の太さが太い書体文字であり、一時記憶部6に一時的に記憶する。
制御部5は、作成した第1中間書体文字と第2中間書体文字とを用いて最終書体文字作成部5dにより最終書体文字を作成する(ステップS4)。このとき、制御部5は、一時記憶部6の第1中間書体文字および第2中間書体文字を参照し、該当する中間書体文字を取得する。そして、図20に示す式7を用いて縦線の太さ75%、横線の太さ28.6%の指定太さ書体文字(指定太さ書体データM3)を作成する。
この式7は、第2中間書体文字の座標M5から第1中間書体文字の座標M4を減算し、その算出値に縦線の太さとして指定された割合である縦線太さ割合Phを乗算し、その算出値を第2中間書体文字の縦線の太さ割合Pmで除算し、その算出値に第1中間書体文字の座標M4を加算して指定太さ書体文字の座標Zを求める式である。
なお、この後の処理は実施例1及び実施例2と同じであることから説明を省略する。
このように基本書体データ11が3種の場合においても、様々な利用環境に対応して文字における縦線の太さや横線の太さといった特性を任意に変更したファミリー書体を容易に作成することができる。
さらに、3種の基本書体文字11から2つの中間書体文字を作成し、この2つの中間書体文字を利用する概念を用いた演算方法及び演算式により、入力部2で入力された縦線の太さおよび横線の太さに応じて形の崩れない美しい最終書体文字を提供することができる。
なお、上述した実施例3の演算方法及び演算式は、3種の基本書体文字11から2つの中間書体文字を作成し、この2つの中間書体文字を用いて指定太さ書体データM3を作成方法としているが、実施例3において、そのほかの演算方法及び演算式として、3種の基本書体文字11から1つの中間書体文字を作成し、この1つの中間書体文字と、1つの基本書体文字11から指定太さ書体データM3を作成する方法があり、図19(B)を用いてこれを詳述する。
上述したような縦線の太さ(第1特性)が28.6%、横線の太さ(第2特性)が75%の指定太さ書体データM3を作成する場合、図19(B)に示すように、仮想特性座標平面V上の縦細横細書体文字11aを示す座標点Aと縦太横太書体文字11dを示す座標点Dが1次関数式で表せる相関関係にあることは上述したとおりである。
さらに、縦太横細書体文字11bを示す座標点Bと指定太さ書体データM3を示す座標点Qとを直線で結んだ直線B−Qから、座標点Bと座標点Qも1次関数式で表せる相関関係にある。
この座標点Aと座標点Dを結ぶ直線A−Dと、座標点Bと座標点Qを結ぶ直線B−Qとの交点を交点P3とする。
この交点P3は、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dとを用いて作成する縦太横細書体文字11bと指定太さ書体データM3の第3中間書体文字(図示省略)を示している。
従って、第3中間書体文字の縦線の太さ(第1特性)及び横線の太さ(第2特性)は、仮想特性座標平面Vにおける座標点Aと座標点Dの相関関係を示す1次関数式と、座標点Bと座標点Qの相関関係を示す1次関数式から算出することができる。
このようにして、制御部5は、算出した第3中間書体文字の縦線の太さ(第1特性)と横線の太さ(第2特性)に基づいて、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dを用いて、第3中間書体文字を図20に示す式8を用いて作成する
この式8は、縦細横細書体文字11aの座標HsWsから縦太横太書体文字11dの座標HbWbを減算し、その算出値に第3中間書体文字の縦線太さ割合Pmを乗算し、その算出値に縦太横太書体文字11dの座標HbWbを加算して第3中間書体文字を求める式である。
各ポイントの座標をこのように求めて算出した第3中間書体文字は、指定太さより横線の太さが細く、縦線の太さが太い書体文字であり、一時記憶部6に一時的に記憶する。
制御部5は、このようにして作成した第3中間書体文字と縦太横細書体文字11bとを用いて最終書体文字作成部5dにより、図20に示す式9を用いて縦線の太さ75%、横線の太さ28.6%の指定太さ書体文字(指定太さ書体データM3)を作成する。
この式9は、第3中間書体文字の座標M6から縦太横細書体文字11bの座標HbWsを減算し、その算出値に縦線の太さとして指定された割合である縦線太さ割合Phを乗算し、その算出値を第3中間書体文字の縦線の太さ割合Pmで除算し、その算出値に縦太横細書体文字11bの座標HbWsを加算して指定太さ書体文字の座標Zを求める式である。
このようにして3種の基本書体文字11から1つの中間書体文字を作成し、この1つの中間書体文字と、1つの基本書体文字11から指定太さ書体データM3を作成することもでき、入力部2で入力された縦線の太さおよび横線の太さに応じて形の崩れない美しい最終書体文字を提供することができる。
なお、基本書体文字11は、上述した3種に限定するものではなく、仮想特性座標平面Vにおいて、縦線の太さ(第1特性)及び横線の太さ(第2特性)に基づいて配置してそれぞれを直線で結ぶと、三角形を形成するような異なる縦線の太さ(第1特性)及び横線の太さ(第2特性)を有する3種の基本書体文字11であればよい。
以上のように、3種あるいは4種の基本書体文字11及び基本書体文字11を用いて作成した中間書体文字のいずれか2つの書体文字を用いて指定太さ書体データM3を作成することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の入力手段は、実施形態の入力部2に対応し、
以下同様に、
最終書体文字作成手段は、制御部5に対応し、
小側中間書体文字は、横細列中間書体文字作成部5bに対応し、
大側中間書体文字は、横太列中間書体文字作成部5cに対応し、
記憶手段は、記憶部7に対応し、
基本書体データ及び第1〜第3書体データは、基本書体データ8おおび基本書体文字11に対応し、
第1小第2小書体データは、縦細横細書体データ8aおよび縦細横細書体文字11aに対応し、
第1大第2小書体データは、縦太横細書体データ8bおよび縦太横細書体文字11bに対応し、
第1小第2大書体データは、縦細横太書体データ8cおよび縦細横太書体文字11cに対応し、
第1大第2大書体データは、縦太横太書体データ8dおよび縦太横太書体文字11dに対応し、
構成要素は、構成要素13(点要素15a,15b,25a,25d、斜め線要素17a,17b、縦線要素18a,18b,21a,21d、横線要素27a,27d)に対応し、
変形用ポイントは、太さ変形用ポイント22b,23b,22d,23dに対応し、
変形対応ポイントは、太さ変形用ポイント22a,23a,22c,23cに対応し、
特性座標点は、座標点A、座標点B、座標点Dに対応し、
書体データは、指定太さ書体データM3に対応し、
第1特性は、縦線の太さに対応し、
第2特性は、横線の太さに対応し、
第1特性要望情報は、縦線の太さの割合に対応し、
第2特性要望情報は、横線の太さの割合に対応し、
要望書体文字は最終書体文字に対応し、
前記特定文字は、「糲」の文字に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、実施例3の使用した3種の基本書体文字11から縦細横太書体文字11cを作成して、実施例1の演算方法で指定太さ書体データM3を作成する方法もある。
具体的には、図19(A)に示す仮想特性座標平面Vにおいて、座標点Aと座標点Dを結ぶ直線A−Dの中点を中点Hとする。この中点Hは、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dを用いて作成できる第4中間書体文字(図示省略)を示している。
そこで、制御部5は、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dとを用いて、図20に示す式10から第4中間書体文字を作成する。
なお、この第4中間書体文字は、図19(A)の仮想特性座標平面Vにおいて、座標点Aと座標点Dを結ぶ直線A−Dの中点Hであることから、縦線の太さ及び横線の太さが、縦細横細書体文字11aと縦太横太書体文字11dの線の太さの中間となる。
この式10は、縦細横細書体文字11aの座標HsWsから縦太横太書体文字11dの座標HbWbを減算し、その算出値を半分に除算し、その算出値に縦太横太書体文字11dの座標HbWbを加算して第4中間書体文字を求める式である。
そして、制御部5は、このようにして作成した第4中間書体文字と縦細横細書体文字11aとを用いて、図20に示す式11から縦細横太書体文字11cを作成する。
この式11は、第4中間書体文字の座標MRから縦太横細書体文字11bの座標HbWsを減算し、その算出値を2倍して、その算出値に縦太横細書体文字11bの座標HbWsを加算して縦細横太書体文字11cを作成する式である。
このようにして縦細横太書体文字11cを作成して、実施例1の演算方法及び演算式を用いて指定太さ書体データM3を作成してもよい。
この発明は、漢字やひらがなやカタカナといった日本語文字、アルファベット、中国語文字、あるいは韓国語文字など、様々な文字におけるバリエーションを容易に作成する技術に利用することができる。
1…文字作成装置、2…入力部、5…制御部、5b…横細列中間書体文字作成部、5c…横太列中間書体文字作成部、7…記憶部、8…基本書体データ、8a…縦細横細書体データ、8b…縦太横細書体データ、8c…縦細横太書体データ、8d…縦太横太書体データ、11…基本書体文字、11a…縦細横細書体文字、11b…縦太横細書体文字、11c…縦細横太書体文字、11d…縦太横太書体文字、13…構成要素、14…ポイントデータ、15a,15b,25a〜25d…点要素、17a,17b…斜め線要素、18a,18b,21a〜21d…縦線要素、27a〜27d…横線要素、22b,22d,23b,23d…太さ変形用ポイント、22a,22c,23a,23c…太さ変形用ポイント、M3…指定太さ書体データ、V…仮想特性座標平面、A,B,D…座標点

Claims (10)

  1. 文字を構成する線の形状に関する特性を示す第1特性及び第2特性を有する書体文字からなる3つ書体データを第1書体データ、第2書体データ及び第3書体データとし、
    前記第1特性と前記第2特性とで構成する仮想特性座標平面において、
    前記各書体データの前記第1特性及び前記第2特性で表す各特性座標点を直線で結ぶと三角形を形成するようなそれぞれ異なる前記第1特性及び前記第2特性を有する前記第1書体データ、前記第2書体データ及び前記第3書体データを記憶手段に記憶しておき、
    前記第1特性についての要望で、かつ前記各書体データの第1特性とは異なる第1特性要望情報と前記第2特性についての要望で、かつ前記各書体データの第2特性とは異なる第2特性要望情報との入力を受け付け
    記記憶手段に記憶した全ての書体データにおける前記第1特性および前記第2特性を用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する前記第1特性、及び前記第2特性要望情報に対応する前記第2特性を有する要望書体文字を作成する
    文字作成方法。
  2. 前記仮想特性座標平面において、前記第1書体データ、前記第2書体データ、及び前記第3書体データのうちいずれか2つの書体データにおける一方の書体データの前記特性座標点及び他方の書体データの前記特性座標点を結ぶ直線と、残る1つの書体データの前記特性座標点及び前記要望書体文字の前記特性座標点を結ぶ直線との交点に対応する前記第1特性及び前記第2特性を有する中間書体文字を、前記いずれか2つの書体データの前記第1特性及び前記第2特性を用いた演算によって作成し、
    前記残る1つの書体データの前記第1特性及び前記第2特性前記中間書体文字の前記第1特性及び前記第2特性とを用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する前記第1特性、及び前記第2特性要望情報に対応する前記第2特性を有する前記要望書体文字を作成する構成である
    請求項1に記載の文字作成方法。
  3. 前記仮想特性座標平面において、前記三角形の2辺をなす2つの直線上にそれぞれ前記特性座標点が位置するとともに、前記要望書体文字の前記第1特性要望情報に対応する第1特性または前記第2特性要望情報に対応する第2特性いずれか一方を有する2つの中間書体文字を、
    前記2つの直線をなす2組の書体データの前記第1特性及び前記第2特性を用いた演算によって作成して第1中間書体文字、第2中間書体文字とし、
    前記第1中間書体文字の第1特性及び前記第2特性前記第2中間書体文字の前記第1特性及び前記第2特性とを用いた演算によって、他方の特性要望情報に対応する特性を有する前記要望書体文字を作成する構成である
    請求項1記載の文字作成方法。
  4. 文字を構成する線の形状に関する特性を示す第1特性が小で、前記線の形状に関する特性を示す第2特性が小の書体文字からなる第1小第2小書体データと、
    前記第1特性が大で前記第2特性が小の書体文字からなる第1大第2小書体データと、
    前記第1特性が小で前記第2特性が大の書体文字からなる第1小第2大書体データと、
    前記第1特性が大で前記第2特性が大の書体文字からなる第1大第2大書体データとを記憶手段に記憶しておき、
    前記第1特性についての要望で、かつ前記各書体データの前記各第1特性とは異なる第1特性要望情報と前記第2特性についての要望で、かつ前記各書体データの前記各第2特性とは異なる第2特性要望情報との入力を受け付け
    記記憶手段に記憶した全ての書体データにおける前記第1特性および前記第2特性を用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する前記第1特性、及び前記第2特性要望情報に対応する前記第2特性を有する要望書体文字を作成する
    文字作成方法。
  5. 前記第1特性または第2特性の一方について、入力された特性要望情報に対応する中間書体文字を他方の特性の小と大の両方でそれぞれ作成して小側中間書体文字および大側中間書体文字とし、
    さらにこの小側中間書体文字と大側中間書体文字との両方を用いて前記他方の特性に対応する要望書体文字を作成する構成である
    請求項4記載の文字作成方法。
  6. 前記各書体文字は、文字を構成する構成要素の縁を描くポイントの集合であるポイントデータで構成され、
    同一文字についての全ての書体文字について、前記ポイントの数が同一で、かつ、各書体データにおける各ポイントが対応関係にあるように構成されている
    請求項1から5のいずれか1つに記載の文字作成方法。
  7. 前記第1特性が大で前記第2特性が大の書体文字からなる第1大第2大書体データにおいて構成要素の形状を通常形状から変形しないと一部の構成要素同士の隙間が埋まって潰れる特定文字について、構成要素同士の隙間が埋まることを防止するべく一部の構成要素の形状を変形する変形用ポイントを備え、
    前記第1特性が小で前記第2特性が小の書体文字からなる第1小第2小書体データにおける前記特定文字について、構成要素の形状を通常形状に保ちつつ前記変形用ポイントに対応する変形対応ポイントを備え、
    残りの書体データにおける前記特定文字について、前記変形用ポイントまたは前記変形対応ポイントを備えた
    請求項6記載の文字作成方法。
  8. 前記各書体文字を多数の文字分用意してそれぞれ基本書体データとし、
    該基本書体データの全ての文字について前記要望書体文字を作成する
    請求項1から7のいずれか1つに記載の文字作成方法。
  9. 前記第1特性は、文字の縦線の幅であり、
    前記第2特性は、文字の横線の幅である
    請求項1から8のいずれか1つに記載の文字作成方法。
  10. 文字を構成する線の形状に関する特性を示す第1特性と第2特性を有する書体データを少なくとも3つ記憶する記憶手段と、
    前記第1特性についての要望で、かつ前記各書体データの第1特性とは異なる第1特性要望情報と前記第2特性についての要望で、かつ前記各書体データの第2特性とは異なる第2特性要望情報との入力を受け付ける入力手段と
    記記憶手段に記憶した全ての書体データにおける前記第1特性および前記第2特性を用いた演算によって、前記第1特性要望情報に対応する第1特性、及び第2特性要望情報に対応する第2特性を有する要望書体文字を作成する要望書体文字作成手段とを備えた
    文字作成装置。
JP2011551701A 2010-01-28 2010-12-13 文字作成方法、および文字作成装置 Active JP5492911B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011551701A JP5492911B2 (ja) 2010-01-28 2010-12-13 文字作成方法、および文字作成装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010016341 2010-01-28
JP2010016341 2010-01-28
JP2011551701A JP5492911B2 (ja) 2010-01-28 2010-12-13 文字作成方法、および文字作成装置
PCT/JP2010/072343 WO2011092954A1 (ja) 2010-01-28 2010-12-13 文字作成方法、文字作成装置、および書体データ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011092954A1 JPWO2011092954A1 (ja) 2013-05-30
JP5492911B2 true JP5492911B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=44318953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011551701A Active JP5492911B2 (ja) 2010-01-28 2010-12-13 文字作成方法、および文字作成装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5492911B2 (ja)
CN (1) CN102754145B (ja)
WO (1) WO2011092954A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106959939B (zh) * 2016-01-12 2020-03-10 北大方正集团有限公司 空心字库生成方法和空心字库生成***

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05265430A (ja) * 1992-03-19 1993-10-15 Brother Ind Ltd 文字記号発生装置
JPH0635438A (ja) * 1992-07-14 1994-02-10 Canon Inc 文字発生方法
JPH0713546A (ja) * 1993-06-21 1995-01-17 Brother Ind Ltd データ変換装置
JPH09146519A (ja) * 1995-11-16 1997-06-06 Brother Ind Ltd キャラクタ合成装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4897638A (en) * 1987-02-27 1990-01-30 Hitachi, Ltd. Method for generating character patterns with controlled size and thickness
JPH0732649A (ja) * 1993-07-16 1995-02-03 Fujitsu Ltd 文字の合成方法及びその装置
JP3437037B2 (ja) * 1996-08-23 2003-08-18 シャープ株式会社 文字パターン生成装置
US7228501B2 (en) * 2002-11-01 2007-06-05 Microsoft Corporation Method for selecting a font

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05265430A (ja) * 1992-03-19 1993-10-15 Brother Ind Ltd 文字記号発生装置
JPH0635438A (ja) * 1992-07-14 1994-02-10 Canon Inc 文字発生方法
JPH0713546A (ja) * 1993-06-21 1995-01-17 Brother Ind Ltd データ変換装置
JPH09146519A (ja) * 1995-11-16 1997-06-06 Brother Ind Ltd キャラクタ合成装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN102754145B (zh) 2015-04-08
WO2011092954A1 (ja) 2011-08-04
JPWO2011092954A1 (ja) 2013-05-30
CN102754145A (zh) 2012-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0159498B1 (ko) 디지탈 타이프페이스의 시각열화성을 최소화하기 위한 방법 및 장치
TW486642B (en) Glyph-based outline font generation independent of resolution
JP4418044B2 (ja) デジタルフォントにおけるキャラクタを表示する方法、デジタルフォントのキャラクタを画定する方法、及びデジタルフォントにおけるキャラクタを発生する方法
US7412360B2 (en) Method and apparatus for shape deformation and placement
EP2674915B1 (en) System and method for scaling vector-based graphic designs
JPS62123573A (ja) コンピユ−タ・グラフイツク装置およびその操作方法
JP2013061660A (ja) 低解像度ディスプレイのためのストロークベースのフォント文字を生成する方法
JP2010282611A (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2009301284A (ja) 描画装置および方法
JP5172640B2 (ja) ベクトル図形描画装置
JP5492911B2 (ja) 文字作成方法、および文字作成装置
JP2012108825A (ja) 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
JPH0369995A (ja) ラスタ表示装置に文字を表示する方法
JPH02232690A (ja) データ変換装置
JP2009193308A (ja) 情報表示装置及びプログラム
JP2003162728A (ja) 画像処理装置及び画像出力装置
JP2018019212A (ja) 情報処理装置及び描画処理方法、コンピュータプログラム
US20240054713A1 (en) Apparatus and method to generate an animated graphical object
JP2017116859A (ja) 文字描画装置および文字描画方法、コンピュータプログラム
JP3692639B2 (ja) 描画処理装置
JPH08101675A (ja) フォント展開装置
JPS63224965A (ja) 文字発生装置
JPH0713545A (ja) 文字発生装置
JP3794394B2 (ja) 文字低倍率拡大補正方法および文字低倍率拡大補正システム
JPH06110442A (ja) 文字図形処理装置、及び文字または図形の変形処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5492911

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250