JP5492034B2 - 数値制御装置における衝突防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、数値制御装置における衝突防止装置に関する。
図8に従来技術の数値制御装置における衝突防止装置の構成を示す。工作機械自体は図示していないが、Z軸とX軸の2軸を有する工作機械を例にしており、軸を駆動することでワークと工具を相対的に移動させ加工を行う。
プログラム解釈手段12は、数値制御装置の制御のためのパートプログラム10を1ブロックずつ読み込み、そこに指令されている経路、送り速度などを解釈し、関数発生手段16で実行可能な形の実行データを生成する。生成された実行データは一旦バッファ14に格納される。これは時間のかかる解釈処理などを先行して実施し実行データを溜めこんでおくことで、1ブロック分の関数発生に要する時間との差を緩和し、滞りなく実行するための緩衝器である。
関数発生手段16は、バッファ14に格納されている実行データを順次読み出し、実行データにある指令経路上を、実行データに示された目標位置まで、指令された送り速度で一定時間(関数発生周期)毎に補間していく。
補間点は関数発生周期毎の移動指令に変換されたうえで軸毎の指令に分けられ、X軸駆動手段17X及びZ軸駆動手段17Zが備える加減速手段18X及び18Zにて機械動作の際に不要な衝撃を与えないような時定数で加減速処理を施された後、サーボ20X及び20Zに渡される。サーボ20X及び20Zは与えられた指令にしたがい、機械を駆動するモータを検出器によりフィードバック制御する(モータ及び検出器22X及び22Z)。
さて、図8における衝突防止は、工作機械がパートプログラム10にしたがって動作するとき、衝突すると判断されたブロックの関数発生をしないことで実現している。
干渉チェック手段26は、モデルデータ24を仮想空間内で組立て、移動体を実行データの指令経路にしたがって移動させ干渉の有無を判断する。モデルデータ24とは、工作機械の可動部単位や可変単位、つまり工作機械本体や送り軸、工具、ワークといった干渉チェックする干渉チェック対象物の形状を個別に数値として保持しているデータ群である。干渉の有無の判断は1ブロック毎に行い、干渉有無のデータは実行データのひとつとしてバッファ14に格納していく。
実行管理手段28は、実行ブロックに干渉がなかった場合には通常に関数発生手段にて補間を実行させるが、干渉があった場合には補間をさせず、干渉を検出した旨の警告を出す。
図8のような従来技術での衝突防止装置では、干渉しないと判断されても実際には干渉してしまう場合がある。軸駆動手段17X及び17Zの加減速手段18X及び18Zにおいて追従遅れによる軌跡のダレが生じるためで、実際の機械の動き(制御する工具の軌跡)は、指令とは異なってしまうためである。
この問題を解決するために、出願人は、図9のような衝突防止装置を提案した(特許文献1。例えば図2参照)。この装置では、指令軌跡に加え、実際の機械の動き(ダレた軌跡)に対しても干渉チェックを行うことで、干渉の見逃しを少なくするものである。関数発生手段16による移動指令の実行に先立ち、局部シミュレーション手段40が備える局部関数発生シミュレーション手段42及び局部加減速シミュレーション手段44によりダレた軌跡を求め、これを干渉チェックすることで、干渉の見逃しの低減を実現している。なお、直線化許容量48の範囲内の軌跡はチェック対象選択手段46により干渉チェックの対象から外すことで、干渉チェック手段26の計算負荷を低減している。
特開2010−092161号公報
しかしながら、図9の衝突防止装置では、干渉すると判断されても実際には干渉しない場合がある。軌跡がダレる量は送り速度に依存するが、移動指令の実行においてオペレータが送り速度を変更することは普通に行われる。たとえば、移動指令の実行において送り速度を指令の半分で送った場合、ダレの量も事前の局部シミュレーションの半分程度になるので、干渉チェック時点で干渉すると判断されても、実際には衝突しない場合がありうる。事前のシミュレーション時点では実際の送り速度がわからないためである。このようなケースだと、干渉検知の都度衝突防止のために送りが止まるので、復旧に手間がかかるという問題につながる。
本発明は、実際の送り速度が指令値から変更される場合に対応して、衝突防止のために送り停止となるケースを少なくすることができる衝突防止装置を提供するものである。
1つの側面では、本発明は、機械動作時の衝撃を和らげるため関数発生後に移動体の移動速度を加減速処理する工作機械の数値制御装置にて、プログラム指令の実行前に、前記プログラム指令において指令された移動体の移動経路及びこの指令された移動経路からダレた経路と干渉チェック対象物との干渉チェックを行い、干渉すると判断された場合には関数発生をしないことで衝突を防止する衝突防止装置において、前記プログラム指令による実行データに対して、指示された送り速度に従ってシミュレーションを行うことによって移動経路を生成する経路生成手段と、前記経路生成手段からの移動経路について干渉チェック対象物との干渉チェックを行い、干渉の有無を判断する干渉チェック手段と、前記プログラム指令における送り速度から規定される送り速度の上限値と送り速度の下限値から始め、2分法により中間速度を決めながら、それぞれの送り速度を前記経路生成手段に指示してその送り速度での移動経路を生成させ、それらの移動経路と干渉チェック対象物との干渉の有無に基づき、移動経路と干渉チェック対象物とが衝突する速度帯域を判定する制限判断手段と、前記制限判断手段により判定された前記衝突する速度帯域に基づき、関数発生の送り速度を制御する送り速度制限手段であって、前記プログラム指令における送り速度での移動経路が干渉チェック対象物と干渉する場合でも、前記プログラム指令が実行されるときの送り速度である実行時速度が前記速度帯域外であれば、その実行時速度にて移動体を送るよう制御する送り速度制限手段と、を備える。
1つの態様では、前記送り速度制限手段は、前記プログラム指令が実行されるときの送り速度が前記速度帯域内であればその送り速度をその速度帯域の下限の速度に変更することで衝突を回避する、ことを特徴とする。
複数の送り速度でのシミュレーションにより移動軌跡についての干渉チェックを行うことで衝突する速度帯域をあらかじめ求めておき、実行時の送り速度がその帯域内か否かで制御を切り替えるので、プログラムの速度指令では干渉が生じると判断される場合でも実際の送り速度では干渉しないケースには送り停止を行わないようにことができる。つまり、実際の送り速度の変更に対応でき、操作性が向上する。
また、1つの態様では、送り速度を遅くすれば干渉しない場合にはその速度へと自動的に制限するので、衝突防止のために送り停止となるケースが少なくなり、停止からの復旧に要する手間や時間が少なくなる分、生産効率が上がる。
実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。 制限判断手段の処理手順の一例を示すフローチャートである。 制限値上昇絞込処理の一例を示すフローチャートである。 制限値下降絞込処理の一例を示すフローチャートである。 送り速度制限手段の処理手順の一例を示すフローチャートである。 指令された軌跡と指令された速度での実際の軌跡との関係を示す図である。 送り速度が1%、50%及び100%での軌跡の関係を示す図である。 送り速度が50%、75%及び100%での軌跡の関係を示す図である。 送り速度が低い時に干渉が生じる例を示す図である。 従来技術の装置の構成の例を示す図である。 別の従来技術の装置の構成の例を示す図である。
図1に、本発明の実施形態の構成の一例を示す。図1において、図9に示した要素と同様の要素には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図1の経路生成手段30は、図9(特許文献1の図2の例に対応)の局部シミュレーション手段40とチェック対象選択手段46と直線化許容量48を包含したものに相当する。ただし、本実施形態の経路生成手段30は、内包する局部シミュレーション手段40の局部関数発生シミュレーション手段42に相当する機能モジュール(図示省略)に対して、外部から送り速度を指定できるようになっている点が、図9に示した特許文献1の構成とは異なる。なお、局部シミュレーション手段40とチェック対象選択手段46と直線化許容量48の機能や処理内容については特許文献1に詳しく説明されているので、この明細書では、経路生成手段30が備えるそれらモジュールの機能についての説明は省略する。
特許文献1の装置では、指令軌跡か指令速度のダレた軌跡において干渉を検出した場合に、衝突防止のために関数発生を停止する。図6aは工具等の移動体をP[-1]からP[0]に移動するブロックとP[0]からP[1]に移動するブロックとの2つのブロックを含んだ指令を受けた場合の動作例である。またワークは干渉チェック対象物の一例である。指令軌跡では移動体はワークに干渉しないが、指令速度のダレた軌跡ではワークとの干渉が検知されるので、2番目のブロックの関数発生は行われず、P[0]で止まってワークとの衝突が回避される。(なおこの例では、その後このままプログラムを再開しても、P[0]からP[1]の軌跡上を移動するので、衝突は起きない。)
本実施形態の構成においても、特許文献1の図2の例と同じようにダレた軌跡に対する干渉チェックを行うが、本実施形態では複数の送り速度でこれを行う点が特許文献1の場合と異なる。このような複数の送り速度でのチェックを実行するのが制限判断手段32である。制限判断手段32は、送り速度の上限値と送り速度の下限値から始め、2分法により中間速度を決めながら、それぞれの速度を経路生成手段30に指示し、それぞれの速度での移動体の移動経路を生成させる。そして、それら各速度の経路とワークとの干渉の有無に基づき、衝突する速度帯域(すなわち移動体とワークの干渉が生じる移動体速度の範囲)を求める。
この処理の具体的な例を図2のフローチャートに示す。図2では説明の都合上、速度を基準速度に対する%で表記している。基準速度が明確であれば%表記でも等価である。また、送りオーバーライドと表記している図もあるがこれも%表記の送り速度と等価である。本例では、一例として、送り速度の上限値を100%、下限値を1%と定めた。
また「高速側制限値」と「低速側制限値」は衝突する速度帯域の上限と下限を示すデータである。また、「高速側制限値:なし」とは、「低速側制限値」から送り速度の上限値(この例では基準速度の100%)までの速度帯域で、送り速度の制限が行われることを意味する。
図6aと同じケースを例にとって、制限判断手段32の処理を説明する。まず、送りオーバーライド(送り速度)100%と1%、そしてその中間速度として50%の3種類の速度で移動体を送った場合の移動体の軌跡(経路)を経路生成手段30に生成させ、これら経路とワークとの干渉チェックを行う(S10,S12,S14)。そして、それら3種類の速度での移動体経路について、ワークとの干渉が生じたかどうかを判定する。この際、干渉有無の判定は低速の経路から順に行っていく(S16,S18,S20)。
なお、各速度についての経路生成手段30による移動体の移動経路の算出や、干渉チェック手段26によるその軌跡とワークとの干渉の判定は、特許文献1に示される技術を用いて行えばよい。
この手順で、速度1%(S16)でも速度50%(S18)でも干渉しないと判定した場合、更に速度100%で干渉が発生するか否かを判定する(S20)。その結果、速度100%でも干渉が発生しないと判定した場合、制限判断手段32は、高速側制限値を0(ゼロ)に設定する(S54)。高速度制限値が0である場合、本実施形態の装置では、送り速度の制限を行わない。すなわち、指示された送り速度をそのまま用いて移動体を移動させる。速度1%、50%、100%のいずれでも干渉が発生しないと判定されるので、全速度範囲にわたって干渉が発生しない可能性が極めて高いと判断されるからである。
一方、S20において、速度100%で干渉があると判定した場合、制限判断手段32は、(100%は送り速度の上限なので)干渉が発生する可能性が高い範囲の上限速度(高速側制限値と呼ぶ)は100%(なお、この実施形態では、高速側制限値が100%の場合、高速側制限値を「なし」と表現する)とするとともに(S46)、その範囲の下限速度である低速側制限値を求める(S48〜S52)。
送り速度100%、50%及び1%のそれぞれの場合の軌跡を図6bに示す。図6bの例では、送り速度100%の軌跡だけが干渉すると判断される。この場合、S20の判定結果が「あり」となり、図2の右から2列目のパスを通ることになる。この場合、制限判断手段32は、「高速側制限値」を「なし」に設定するが(S46)、「低速側制限値」は50%よりも高い速度であると推定できるので(1%でも50%でも干渉しないため)、A=100%、B=50%に設定し(S48)、2分法による絞り込みを行う。これが「制限値上昇絞り込み」処理(S50)である。
「制限値上昇絞り込み」処理S50の詳細な手順の例を図3に示す。この処理は、二分法により速度の制限値を徐々に上昇させながら、適切な制限値を判定するための処理である。「制限値上昇絞り込み」処理では、AとBの中間速度C(図示例ではAとBの平均)を計算し(S100)、その中間速度Cでの移動体の移動経路を生成して干渉チェックを行い(S102)、干渉の有無を判定する(S104)。この例では、1回目の呼び出しでは、データAに100%を、データBに50%が設定されている。したがって、AとBの中間速度Cは75%である。送り速度75%の場合の軌跡が、図6cのようであったとすると、干渉なしとなる。この判定の後、2分法の繰り返し回数が所定回数に達したかどうかを判定する(S106)。この繰り返し回数を多くするほど、処理に要する時間が長くなるものの、制限値の絞り込みが細やかになる。「所定回数」の値は、この処理所要時間と絞り込みの細かさのトレードオフを考慮してあらかじめ定めておく。繰り返し回数が所定回数に達していれば、制限値RにCを代入して(S108)、処理を終える。この制限値Rが呼び出し側のルーチン(特に図2のS50)に戻される。図2のS52では、この制限値Rを低速側制限値とする。
例えば、「所定回数」を1回とすると、この例ではすでに中間速度75%について干渉チェックを1回済ませているので、S106の判定はYesとなり、その結果としての制限値Rが75%となる(S108)。これを呼び出し側で「低速側制限値」として保持する(図2のS52)。
この例では、以上のような処理により、制限判断手段32は、「高速側制限値:なし」「低速側制限値=75%」を決定する。
なお、S106で繰り返しが所定回数に達していない場合は、制限判断手段32は、今回求めた中間速度Cを低速側の速度Bに代入し(S110)、S100以降の処理を繰り返す。
また、S104で「干渉あり」と判定した場合、2分法の繰り返し回数があらかじめ定めた所定回数に達しているかどうかを判定する(S112)。所定回数に達していれば、制限値RにBを代入し(S114)、この制限値Rを呼び出し側ルーチンに戻す。S112で、繰り返し回数が所定回数に達していない場合は、S100で計算した中間速度Cを高速側の速度Aに代入し(S116)、S100以降の処理を繰り返す。
このようにして高速側制限値及び低速側制限値が求められると、図1の送り速度制限手段34は、それら高速側制限値及び低速側制限値に基づき関数発生手段16が発生する送り速度を制限する。通常の関数発生では、プログラムから指示された送り速度で軸を送るが、本実施形態の送り速度制限手段34は高速側制限値及び低速側制限値により規定される、衝突(干渉)が生じる速度帯域を避けるように送り速度を変更する。
図5のフローチャートは、送り速度制限手段34の処理の流れの一例を示すものである。この処理はパートプログラム10の個々のブロックの開始時に実行され、そのブロックでの実際の送り速度を決める。
この手順では、まず停止指示(図2のS22。詳細は後述)があるかどうかを判定する(S140)があれば、どのような速度でも干渉する可能性が高いので、送り速度制限手段34は、関数発生手段16の関数発生を停止させ、軸送りを止めて衝突を防止する(S142)。
停止指示がなければ、次は「高速側制限値」があるかどうかを判断する(S144)。高速側制限値がある場合には、これと指示された送り速度とを比較する(S146)。ここでいう「指示された送り速度」は、基本的にはパートプログラム10により指示された送り速度であるが、数値制御装置のオペレータが実際の移動速度をパートプログラム10に規定された送り速度から変更している場合は、オペレータにより変更された送り速度である。指示された送り速度が「高速側制限値」以上である場合には、干渉しないので実速度は指示された送り速度のままでよい(S148)。実速度とは、移動体を実際に移動させる際の速度のことである。なお「高速側制限値」がゼロのときは、このパスを通ることになり、これは制限速度がないこと(すなわち指示された速度を制限する必要がないこと)を意味する。
「高速側制限値」がない場合、あるいは、指示された送り速度が「高速側制限値」より小さい場合、「低速側制限値」と指示された送り速度とを比較する(S150)。なお、「高速側制限値」が「ない」とは、送り速度の上限値までの範囲で、速度制限が行われることを意味する。また、このときには、「低速側制限値」は必ず存在するので、「低速側制限値」の有無の判定はしていない。
指示された送り速度が「低速側制限値」以下である場合には、干渉しないので実速度は指示された送り速度のままでよい(S152)。逆に、指示された送り速度が「低速側制限値」より大きい場合には、干渉する危険性が高いので、実速度を「低速側制限値」に置き換える(S154)。
さて、前述の図6a〜図6cの例では「高速側制限値:なし」、「低速側制限値=75%」と決定されている。この場合において、現在の実際の送り速度がオーバーライド100%であったとする。この場合、送り速度制限手段34の処理は、図5のフローチャートのS140,S144,S150,S154のパスを通るので、実速度が75%に抑えられることになる。ここで、仮にオペレータが、オーバーライド50%で運転していたとすると、S140,S144,S150,S152のパスを通ることになり、その結果、オーバーライド50%の速度のままで運転される。いずれにしても、これらの例では、関数発生手段16の関数発生処理が衝突防止のために停止されることはない。
もう一つの例として、図7のケースで説明する。この例は、指令軌跡とほぼ同じ送りオーバーライド1%の軌跡で干渉が検知された場合である。制限判断手段32の処理(図2)の最左列のパス(S10,S12,S14,S16,S22)を通り停止指示が出力される。すなわち、S16の判定結果が「あり」となり、S22にて制限判断手段32が停止指示を出力する。停止指示が出されると、送り速度制限手段34の処理(図5)にて、S140の判定結果が「あり」となり、S142で関数発生手段16の関数発生が停止することで、移動体とワークとの衝突が防止される。
なお、送り速度の下限値でワークとの干渉が生じても、図7の例のように送り速度が高くなれば干渉しなくなる場合もある。このため、送り速度の下限値で干渉が発生するとシミュレーションで求められた場合、実際の送り速度をある速度以下にしないように送り速度制限手段34を構成することで干渉を回避することも可能である。しかし、この実施形態では、異常事態で停止した時も安全なようにするための措置として、送り速度の下限値で干渉を検知した場合は停止するようにした。
次に、図2のフローチャートにおいて、送り速度の下限値(図示例では1%)の経路で干渉なしと判定され(S16の判定結果が「なし」)、下限値と上限値の中間速度(図示例では50%)の経路で干渉ありと判定された場合の処理の流れを説明する。
この場合、制限判断手段32は、更に速度が上限値(100%)のときの経路で干渉が生じるかどうかを判定する(S24)。この判定の結果、上限値(100%)のときも干渉が発生することが分かった場合、制限判断手段32は、(50%でも100%でも干渉が生じるため)高速側制限値を「なし」に設定すると共に(S26)、低速側制限値を下限値(1%)から中間値(50%)の範囲から探す。このために、A=50%、B=1%に設定し(S28)、2分法による制限値上昇絞込処理を行う(S30)。S30では、既に説明した図3に示した処理手順を実行すればよい。S30で制限値Rが求められると、このRを低速側制限値に設定する(S32)。
また、S24で速度100%の経路で干渉がないと判定された場合について考える。この場合、1%でも100%でも干渉は生じないが、その間の50%では干渉が生じている。したがって、干渉が発生する可能性の高い範囲の上限(高速側制限値)は50%と100%の間にあり、下限(低速側制限値)は1%と50%の間にある。そこで、S34〜S38で高速側制限値を、S40〜S44で低速側制限値を求める。なお、S34〜S38と、S40〜S44とは、どちらを先に実行してもよい。
S34ではA=100%、B=50%に設定し、S36にて図4に示すような「制限値下降絞り込み」処理を行う。この処理は、図3の「制限値上昇絞り込み」処理と類似した2分法の処理であるが、速度が高い方には干渉がなく速度の低い方で干渉する図3とは逆のパターンにおいて、制限速度を速度の低い方に向って2分法で求めてゆくものである。
この「制限値下降絞り込み」処理では、AとBの中間速度Cを計算し(S120)、その中間速度Cでの移動体の移動経路を生成して干渉チェックを行い(S122)、干渉の有無を判定する(S124)。干渉なしと判定した場合、2分法の繰り返し回数が所定回数に達したかどうかを判定する(S126)。繰り返し回数が所定回数に達していれば、制限値RにCを代入して(S128)、処理を終える。この制限値Rが呼び出し側のルーチン(特に図2のS36)に戻される。図2のS38では、この制限値Rを高速側制限値とする。S126で繰り返しが所定回数に達していない場合は、制限判断手段32は、今回求めた中間速度Cを高速側の速度Aに代入し(S130)、S120以降の処理を繰り返す。
また、S124で「干渉あり」と判定した場合、2分法の繰り返し回数があらかじめ定めた所定回数に達しているかどうかを判定する(S132)。所定回数に達していれば、制限値RにAを代入し(S134)、この制限値Rを呼び出し側ルーチン(図2のS36)に戻す。S132で、繰り返し回数が所定回数に達していない場合は、S120で計算した中間速度Cを低速側の速度Bに代入し(S136)、S130以降の処理を繰り返す。
また、制限判断手段32は、S40でA=50%、B=1%に設定し、S42にて2分法による制限値上昇絞込処理を行う。S42では、既に説明した図3に示した処理手順を実行すればよい。S30で制限値Rが求められると、このRを低速側制限値に設定する(S44)。
以上のように、本発明によって実際の送り速度の変更に対応できる衝突防止装置を実現することができる。さらに、衝突防止のために送り停止となるケースを少なくすることができる。
この実施形態の衝突防止装置は、上述した各手段の機能を記述したプログラムをコンピュータに実行させることにより実現することができる。
10 パートプログラム、12 プログラム解釈手段、14 バッファ、16 関数発生手段、17X X軸駆動手段、17Z Z軸駆動手段、18X,18Z 加減速手段、20X,20Z サーボ、22X,22Z モータ及び検出器、26 干渉チェック手段、30 経路生成手段、32 制限判断手段、34 送り速度制限手段。

Claims (2)

  1. 機械動作時の衝撃を和らげるため関数発生後に移動体の移動速度を加減速処理する工作機械の数値制御装置にて、プログラム指令の実行前に、前記プログラム指令において指令された移動体の移動経路及びこの指令された移動経路からダレた経路と干渉チェック対象物との干渉チェックを行い、干渉すると判断された場合には関数発生をしないことで衝突を防止する衝突防止装置において、
    前記プログラム指令による実行データに対して、指示された送り速度に従ってシミュレーションを行うことによって移動経路を生成する経路生成手段と、
    前記経路生成手段からの移動経路について干渉チェック対象物との干渉チェックを行い、干渉の有無を判断する干渉チェック手段と、
    前記プログラム指令における送り速度から規定される送り速度の上限値と送り速度の下限値から始め、2分法により中間速度を決めながら、それぞれの送り速度を前記経路生成手段に指示してその送り速度での移動経路を生成させ、それらの移動経路と干渉チェック対象物との干渉の有無に基づき、移動経路と干渉チェック対象物とが衝突する速度帯域を判定する制限判断手段と、
    前記制限判断手段により判定された前記衝突する速度帯域に基づき、関数発生の送り速度を制御する送り速度制限手段であって、前記プログラム指令における送り速度での移動経路が干渉チェック対象物と干渉する場合でも、前記プログラム指令が実行されるときの送り速度である実行時速度が前記速度帯域外であれば、その実行時速度にて移動体を送るよう制御する送り速度制限手段と、
    を備える数値制御装置における衝突防止装置。
  2. 前記送り速度制限手段は、前記プログラム指令が実行されるときの送り速度が前記速度帯域内であればその送り速度をその速度帯域の下限の速度に変更することで衝突を回避する、ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置における衝突防止装置。
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