以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図19に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、該窓口14aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)15を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠12に装着される。また、前枠14には、窓口14aのほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う演出実行手段としての電飾表示部を構成する上側ランプ部16aと、左側ランプ部16bと、右側ランプ部16cとが配置されている。各ランプ部16a〜16cは、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズで覆って構成されている。
前枠14には、窓口14aの左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う演出実行手段としての左スピーカ17aと、右スピーカ17bとが配置されている。左スピーカ17aと右スピーカ17bは、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ17a及び右スピーカ17bの装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)18が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿18の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。また、前枠14には、下皿18の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う演出実行手段としての下スピーカ17cが配置されている。下スピーカ17cは、中枠12に装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の図示しない払出口が設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15aが連設されており、さらに右方側に貯留通路15a内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15aにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿18には、上皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路20aが形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示装置や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示装置としての演出表示装置22をセット(装着)するためのセット口21aが、開口形成されている。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
図2に示すように、表示枠体21の左下の遊技領域H1には、7セグメント型の特別図柄表示装置23が設けられている。特別図柄表示装置23では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
そして、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームの開始により同時に特別図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、演出表示装置22では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄が一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特別図柄表示装置23と演出表示装置22では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。
本実施形態において特別図柄表示装置23には、複数種類の特別図柄の中から、大当り抽選の抽選結果(大当り又ははずれ)に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。本実施形態において特別図柄表示装置23には、複数種類の特別図柄の中から1つの特別図柄が表示されるようになっている。本実施形態における複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄とに分類される。
その一方、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に、[0(零)]〜[9]までの数字図柄Nと○(まる)の形を模したブランク図柄Qが飾り図柄として表示されるようになっている。ブランク図柄Qは、各数字図柄Nの間に配置される図柄である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置23の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置22を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置23よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や大当り予告演出(連続予告演出))が行われる演出表示装置22の表示内容に注目し、該演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
前記リーチ演出は、演出表示装置22で行われる図柄変動ゲームにおいて予め定めた特定列の飾り図柄が同一の図柄で、かつ特定列以外の列が変動する組み合わせで構成されるリーチ図柄が一旦停止表示されることによって行われる演出である。大当り予告演出(連続演出)は、複数回の図柄変動ゲームに跨って、対象となる図柄変動ゲームのうち最終回の図柄変動ゲームにおける大当りか否か(大当り表示結果が表示されるか否か)の可能性(すなわち、大当りの期待度)を示唆する演出である。この大当り予告演出(連続予告演出)は、内部抽選で大当りが決定されている場合の図柄変動ゲーム(大当り予告演出を伴う最終回となる図柄変動ゲーム)に先立って複数回の図柄変動ゲームに跨って出現すると、その予告が対象となる図柄変動ゲームのうち最終回の図柄変動ゲームで現実化されて大当りとなる。その一方で、大当り予告演出(連続予告演出)は、内部抽選ではずれが決定されている場合の図柄変動ゲーム(大当り予告演出を伴う最終回となる図柄変動ゲーム)に先立って複数回の図柄変動ゲームに跨って出現すると、その予告が対象となる図柄変動ゲームのうち最終回の図柄変動ゲームで現実化されずにはずれとなる。
また、本実施形態の演出表示装置22の画像表示部GHには、図3に示すように9つの図柄表示位置D1〜D9が定められているとともに、左列(第1図柄列)R1と、中列(第2図柄列)R2と、右列(第3図柄列)R3の3つの図柄列が変動表示されるようになっている。これら9つの図柄表示位置D1〜D9は、縦方向に上段、中段、下段となるよう3行に配置されているとともに、横方向に左、中、右となるよう3列に配置されている。そして、遊技者側から見て最も左に位置する第1列用上図柄表示位置D1と、第1列用中図柄表示位置D2と、第1列用下図柄表示位置D3は、左列R1に対応する図柄表示位置とされ、左列R1の図柄配列において連続する3つの飾り図柄が表示されるようになっている。また、遊技者側から見て中央に位置する第2列用上図柄表示位置D4と、第2列用中図柄表示位置D5と、第2列用下図柄表示位置D6は、中列R2に対応する図柄表示位置とされ、中列R2の図柄配列において連続する3つの飾り図柄が表示されるようになっている。また、遊技者側から見て最も右に位置する第3列用上図柄表示位置D7と、第3列用中図柄表示位置D8と、第3列用下図柄表示位置D9は、右列R3に対応する図柄表示位置とされ、右列R3の図柄配列において連続する3つの飾り図柄が表示されるようになっている。
この構成により、本実施形態の演出表示装置22では、中列R2の左側に左列R1が配置されるとともに、該中列R2の右側に右列R3が配置され、これらの各列R1〜R3では、各列毎に、遊技者から見て上方向から下方向に向かって縦方向に変動表示(縦スクロール表示)されるようになっている。なお、各列R1〜R3では、中央の図柄表示位置を挟む上下の図柄表示位置に数字図柄Nが停止表示されると中央の図柄表示位置にブランク図柄Qが停止表示され、中央の図柄表示位置に数字図柄Nが停止表示されると中央の図柄表示位置を挟むブランク図柄Qが停止表示される。
なお、左列R1の図柄は、…9→○→8→○→7→○→6→○→5→○→4→○→3→○→2→○→1→○→0(零)→○→9…というように数字図柄Nとブランク図柄Qとが交互に変動するとともに9から順番に数字が小さくなっていき、0(零)となった場合には9に戻るような順番で変動するようになっている。一方、中列R2及び右列R3は、…0(零)→○→1→○→2→○→3→○→4→○→5→○→6→○→7→○→8→○→9→○→1→○→0(零)…というように数字図柄Nとブランク図柄Qとが交互に変動するとともに0(零)から順番に数字が大きくなっていき、9となった場合には0(零)に戻るような順番で変動するようになっている。(○はブランク図柄Qを示す)。
そして、演出表示装置22では、第1列用上図柄表示位置D1、第2列用上図柄表示位置D4、及び第3列用上図柄表示位置D7に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D1,D4,D7によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL1が形成される。また、演出表示装置22では、第1列用中図柄表示位置D2、第2列用中図柄表示位置D5、及び第3列用中図柄表示位置D8に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D2,D5,D8によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL2が形成される。また、演出表示装置22では、第1列用下図柄表示位置D3、第2列用下図柄表示位置D6、及び第3列用下図柄表示位置D9に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D3,D6,D9によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL3が形成される。
また、演出表示装置22では、第1列用上図柄表示位置D1、第2列用中図柄表示位置D5、及び第3列用下図柄表示位置D9に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D1,D5,D9によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL4が形成される。また、演出表示装置22では、第1列用下図柄表示位置D3、第2列用中図柄表示位置D5、及び第3列用上図柄表示位置D7に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D3,D5,D7によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL5が形成される。
有効ラインL1は演出表示装置22の上側において横方向へ直線的に延びるよう形成されるとともに、有効ラインL2は演出表示装置22の中央において横方向へ直線的に延びるよう形成され、さらに有効ラインL3は演出表示装置22の下側において横方向へ直線的に延びるよう形成される。また、有効ラインL4は演出表示装置22の右下がりの斜め方向(又は左上がりの斜め方向)へ直線的に延びるよう形成されるとともに、有効ラインL5は演出表示装置22の右上がりの斜め方向(又は左下がりの斜め方向)へ直線的に延びるよう形成される。この構成により、本実施形態のパチンコ遊技機10は、5つの有効ラインL1〜L5を形成し得る演出表示装置22を備えた5ライン機とされている。
そして、本実施形態において、左列R1→右列R3→中列R2の順に変動を一旦停止させて図柄を停止表示させた場合、演出表示装置22には、次のようなリーチ状態を表示することが可能である。有効ラインL1〜L3上には、同時にリーチ状態が表示されることなく、有効ラインL1、有効ラインL2又は有効ラインL3のうち何れか1本の有効ライン上に1つのリーチ状態(シングルリーチ)が表示可能とされている。また、有効ラインL4及び有効ラインL5上には、同時にリーチ状態を表示可能であって、2本の有効ラインL4,L5上に2つのリーチ状態(ダブルリーチ)が表示可能とされている。なお、リーチ状態は、複数列のうち、予め定めたリーチ列(本実施形態では左列R1と右列R3)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつリーチ列以外の列(本実施形態では中列R2)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
そして、本実施形態では、有効ラインL1〜L5上のいずれかに表示された3列の飾り図柄を同一の飾り図柄で形成した図柄組み合わせを、内部抽選で大当りを決定した場合に演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(飾り図柄の大当り図柄)としている。そして、大当りの表示結果が確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。
一方、有効ラインL1〜L5上に表示された3列の飾り図柄を同一とせずに形成した図柄組み合わせ又はブランク図柄Qを含んで構成される図柄組み合わせを、内部抽選ではずれを決定した場合に演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(飾り図柄のはずれ図柄)としている。3列の飾り図柄が同一とならない場合には、3列の飾り図柄の全てが異なる場合や2列の飾り図柄が同一で1列の飾り図柄の種類が異なる場合が含まれる。例えば、飾り図柄のはずれの図柄組み合わせは、[115]、[767]や[○89]などである。また、ブランク図柄Qのみからなる図柄組み合わせ([○○○])も、はずれの図柄組み合わせとなっており、有効ラインL1〜L5上に同一のブランク図柄Qが揃っても図柄変動ゲームは大当りとならない。
また、演出表示装置22には、特別図柄表示装置23の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特別図柄表示装置23の特別図柄による図柄と、演出表示装置22の飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、いずれかの有効ラインL1〜L5上に特別図柄による図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。
図2の説明に戻り、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23の左下方には、複数個(本実施形態では4個)の特別図柄保留発光部を備えた特別図柄保留記憶表示装置(始動保留球数表示手段)Raが設けられている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の下方に配置される始動手段としての始動入賞口(上始動入賞口25と下始動入賞口26)へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、前記始動入賞口に遊技球が入球することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、特別図柄保留発光部の点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。
また、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23の左方には、普通図柄表示装置24が配設されている。この普通図柄表示装置24では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄変動ゲームが行われるようになっている。本実施形態において普通図柄表示装置24は、図示しない発光体(LEDやランプなど)をレンズカバー(図2では表面に「○(丸)」と「×(ばつ)」を装飾したもの)で覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普通図柄表示部から構成されている。普通図柄表示装置24では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う普図当りか否か(開閉羽根27の開動作により下始動入賞口26を開放するか否か)の内部抽選(普図当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普図当り抽選で普図当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普図当り用の図柄が確定停止表示(本実施形態では「○(丸)」側の普通図柄表示部が点灯)される。一方、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普図当り抽選で普図はずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普図はずれ用の図柄が確定停止表示(本実施形態では「×(ばつ)」側の普通図柄表示部が点灯)される。
また、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23と普通図柄表示装置24の間には、複数個(本実施形態では4個)の普通図柄保留発光部を備えた普通図柄保留記憶表示装置Rbが設けられている。そして、普通図柄保留記憶表示装置Rbは、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の左方に配置される普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を普通図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。普通図柄用の保留記憶数は、保留中(普通図柄変動ゲーム待機中)の普通図柄変動ゲームの回数を示している。普通図柄用の保留記憶数は、普通図柄作動ゲート30に遊技球が入球することで1加算され、普通図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、普通図柄変動ゲーム中に普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球すると、普通図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、普通図柄保留記憶表示装置Rbは、普通図柄保留発光部の点灯個数により保留中の普通図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。
また、図2に示すように、表示枠体21の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口25aを有する上始動入賞口25と遊技球の入球口26aを有する下始動入賞口26が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口25は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口25aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口26は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根27を備えており、開閉羽根27が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口26aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口26は、開閉羽根27が開動作して入球口26aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口25と下始動入賞口26の各奥方には、入球した遊技球を検知する入賞検知手段としての始動口スイッチSW1,SW2(図7に示す)が配設されている。上始動入賞口25と下始動入賞口26は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口26は開閉羽根27が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根27が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、図2に示すように、下始動入賞口26の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた入賞手段としての大入賞口(特別電動役物)29が配設されている。大入賞口29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図7に示す)が配設されている。大入賞口29は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉28の開動作によって大入賞口29が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉28の開動作により大入賞口29が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(例えば、16回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口扉28の開動作により大入賞口29が開放されてから大入賞口扉28の閉動作により大入賞口29が閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口29は、規定入球個数(例えば、8球)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(例えば、25秒)が経過するまでの間、開放される。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、図2に示すように、表示枠体21の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート30が配設されている。普通図柄作動ゲート30の奥方には、該普通図柄作動ゲート30へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図7に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート30は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口29よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口31が形成されている。アウト球口31を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率状態を低確率抽選状態(本実施形態では4/1471)から高確率抽選状態(本実施形態では36/1471)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、100種類の特別図柄の大当り図柄のうち、77種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、23種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、奇数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ[111]、[333]、[555]、[777]及び[999]が、確変大当りを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(確変確定の大当り図柄)として設定されている。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、偶数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ[000(零)]、[222]、[444]、[666]及び[888]が、非確変大当りを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(確変非確定の大当り図柄)として設定されている。すなわち、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ[111]、[333]、[555]、[777]及び[999]は、確変大当りが決定されている場合に演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な図柄組み合わせとされている。また、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ[000(零)]、[222]、[444]、[666]及び[888]は、非確変大当りが決定されている場合に演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な図柄組み合わせとされている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、連続予告演出を伴う図柄変動ゲーム(連続予告演出の対象とする各図柄変動ゲーム)では、特定演出が行われるようになっている。この特定演出は、図柄変動ゲームが連続予告演出の対象となっていることを遊技者に示唆する演出である。このため、遊技者は、特定演出の有無により、図柄変動ゲームが、連続予告演出の対象となっているのか、連続予告演出の対象となっていないのかを判別し得る。本実施形態において特定演出は、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいて、演出表示装置22や各種ランプ部16a〜16cやスピーカ17a〜17cによって行われる。
本実施形態において、連続予告演出では、大当りとなる可能性がある図柄変動ゲームよりも前に行われる数回の図柄変動ゲームから、特定演出を伴っての図柄変動ゲームが連続的に実行されるようになっている。本実施形態では、1回、2回、3回、及び4回(即ち、保留上限数)の図柄変動ゲームを対象として図柄変動ゲーム毎に特定演出を実行し、連続予告演出を実行可能となっている。
そして、連続予告演出を伴うこととなる図柄変動ゲームは、その実行可否によって大当り図柄(大当り表示結果)が導出されるか否かの可能性(大当り期待度)が変化するようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り抽選に当選した場合、大当り抽選に当選していない場合に比して連続予告演出を伴うこととなる図柄変動ゲームが行われ易くなっている。このため、遊技者は、図柄(飾り図柄)の変動中に特定演出が行われるか否かによって図柄変動ゲームが連続予告演出を伴って行われているのか、又は連続予告演出を伴わずに行われているのかを判別し、連続予告演出を伴って行われている場合には大当りへの期待感を高めるようになっている。また、本実施形態において、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームでは、リーチを形成する場合、対象となる複数回のうち最終回の図柄変動ゲームでリーチが形成され、リーチ演出が行われるようになっている。すなわち、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームでは、対象となる複数回のうち最終回の図柄変動ゲームよりも前の図柄変動ゲームでリーチが形成されないようになっており、最終回よりも前でリーチを形成する図柄変動ゲームが存在しないでリーチを形成しないはずれが連続する条件下で、実行されるようになっている。なお、本実施形態では、連続予告演出の対象となる複数回のうち最終回の図柄変動ゲームでリーチを形成する場合とリーチを形成しない場合とがある。
そして、2回の図柄変動ゲームを対象として連続予告演出を伴う図柄変動ゲームは、特定演出を伴っての1回目の図柄変動ゲームにおいて図柄が変動を開始してからはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、続いて特定演出を伴っての2回目の図柄変動ゲームが行われるようになっている。なお、最終回の図柄変動ゲームでリーチを形成する場合には、2回目の図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始後にリーチが形成され、リーチ演出が行われる。また、3回の図柄変動ゲームを対象として連続予告演出を伴う図柄変動ゲームは、特定演出を伴っての1回目及び2回目の各図柄変動ゲームにおいて図柄が変動を開始してからはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、続いて特定演出を伴っての3回目の図柄変動ゲームが行われるようになっている。なお、最終回の図柄変動ゲームでリーチを形成する場合には、3回目の図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始後にリーチが形成され、リーチ演出が行われる。また、4回の図柄変動ゲームを対象として連続予告演出を伴う図柄変動ゲームは、特定演出を伴っての1回目〜3回目の各図柄変動ゲームにおいてはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、続いて特定演出を伴っての4回目の図柄変動ゲームが行われるようになっている。なお、最終回の図柄変動ゲームでリーチを形成する場合には、4回目の図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始後にリーチが形成され、リーチ演出が行われる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、課題付与演出としてのミッション演出を実行可能に構成されている。ミッション演出は、予め定めた演出を図柄変動ゲーム中に出現させることを課題(ミッション)として遊技者に提示する演出である。そして、ミッション演出を伴う図柄変動ゲームでは、遊技者に提示した演出が出現すると、その後に大当り図柄が導出されるように展開される。本実施形態では、大当り抽選で大当りに当選した場合にミッション演出を実行させているとき、ミッション演出で提示している演出(提示演出)と図柄変動ゲームで実行される演出(実行演出)とが一致する場合を含むように図柄変動ゲームで実行される演出が決定されるようになっている。このため、遊技者の見た目上は、ミッションの達成によって大当りを得られたかのような演出表現となる。一方、大当り抽選で大当りに当選していない場合にミッション演出を実行させているとき、ミッション演出で提示している演出(提示演出)と図柄変動ゲームで実行される演出とが一致しないように図柄変動ゲームで実行される演出が決定されるようになっている。
なお、本実施形態のミッション演出では、リーチを構成し得る予め定めた列(本実施形態では左列と右列)の図柄の変動を停止させることによって課題図柄をリーチ形成図柄として導出するリーチ形成演出が提示されるようになっている。ミッション演出においてリーチ形成演出を提示する場合、演出表示装置22(画像表示部GH)には、「2図柄又は3図柄でリーチをかけろ!」というような内容のミッションが提示される。本実施形態では、リーチ形成演出を提示する場合、課題図柄を複数種類(本実施形態では2種類)同時に提示するようになっている。なお、この場合には、図柄[2]と図柄[3]が課題図柄となる。このため、大当り抽選で大当りに当選している場合に前述のミッションが提示されたときには、図柄変動ゲームにおいて、図柄[2]又は図柄[3]でリーチが形成される演出が実行される場合がある。
また、前述のミッションが提示されたときには、提示されている課題のうち図柄[2]の課題図柄によるミッションの達成による演出表現によっては大当りを得るとともに非確変大当りを得ることを遊技者の見た目上に認識させることになる。また、前述のミッションが提示されたときには、提示されている課題のうち図柄[3]の課題図柄によるミッションの達成による演出表現によっては大当りを得るとともに確変大当りを得ることを遊技者の見た目上に認識させることになる。このように大当りとなる場合に非確変大当りとなる課題図柄(前述であれば図柄[2])と、大当りとなる場合に確変大当りとなる課題図柄(前述であれば図柄[3])が課題として同時に提示される場合には、提示されている課題のうちどちらの課題図柄によるミッションの達成かによって遊技者にとっての有利度が異なる。前述のミッションが提示されたときには、図柄[2]の課題図柄によるミッションの達成よりも図柄[3]の課題図柄によるミッションの達成の場合に、遊技者にとって有利度が高くなる。したがって、遊技者は、大当りとなる場合に非確変大当りとなる課題図柄と、大当りとなる場合に確変大当りとなる課題図柄が課題として同時に提示される場合、提示されている課題のうち大当りとなる場合に確変大当りとなる課題図柄によるミッションの達成に期待する。なお、本実施形態において、ミッション演出で課題としては、大当りとなる場合に非確変大当りとなる複数種類の課題図柄を同時に提示したり、大当りとなる場合に確変大当りとなる複数種類の課題図柄を同時に提示したりする場合もある。
また、ミッション演出が実行される図柄変動ゲームでは、提示された課題と実行される演出とが一致する場合、ミッションの達成時期に合わせて演出表示装置(画像表示部GH)に、「ミッション達成!」からなる文字画像が表示されるようになっている。なお、ミッションの達成時期は、遊技者が、ミッションを達成したか否かを認識できる時期に設定されている。このため、ミッションを達成したか否かを認識し得ない状況下で「ミッション達成!」が表示されることもなく、またミッションの達成を認識してから暫くの時間を空けて「ミッション達成!」が表示されることがないようになっている。そして、ミッションの達成時期は、提示される演出の実行時期に応じて設定されている。具体的に言えば、リーチ形成演出におけるミッションの達成時期は、リーチ形成時となる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ミッション演出を複数回の図柄変動ゲームに跨って展開するとともに、リーチ形成演出(課題図柄)を複数回の図柄変動ゲームに跨って遊技者に提示するようになっている。また、ミッション演出では、複数回の図柄変動ゲームに跨って展開する間、リーチ形成演出(課題図柄)の内容を原則的に変更させることなく同じ内容を継続させるようになっている。そして、このようにミッション演出が展開されている図柄変動ゲームにおいては、所定の条件の成立を契機にして直前の図柄変動ゲームの終了に伴って停止表示されている列のうち特定列の現在の状態を維持させるように変動させないでホールドするホールド演出を実行可能になっている。ホールド演出は、特定列を対象としては変動させないで特定列以外の列を対象としては通常通りに変動させる変動態様(特定列維持変動)で変動を実行させる演出である。このようにホールド演出を伴うように各列を制御することが特定列維持制御となる。通常通り変動する変動態様(通常変動)とは、直前の図柄変動ゲーム(変動)の状態を維持させることなくスクロール変動させることである。このように通常通り変動するように各列を制御する、すなわち、ホールド演出を伴わないように各列を制御することが通常制御となる。
そして、本実施形態では、ミッション演出の展開中の図柄変動ゲームにおいて、ホールド演出を伴わない直前の図柄変動ゲームでリーチ列のうち左列(第1停止図柄列)で停止表示された図柄に課題図柄を含んでいる場合に、その左列をホールドさせるホールド演出を実行可能になっている。すなわち、本実施形態では、課題図柄を含む列をホールドさせることによって、課題図柄をホールドさせる演出を展開するようになっている。また、本実施形態では、ミッション演出の展開中、ホールド演出を伴って左列をホールドして実行される直前の図柄変動ゲームでリーチ列のうち右列(第2停止図柄列)で停止表示された図柄に課題図柄を含んでいる場合に、ホールドする列を左列から右列に切替えてのホールド演出が実行される。ホールドする列を左列から右列に切替えてのホールド演出は、既にホールドしている列に含まれている課題図柄によるミッションの達成によって大当りが付与される場合よりも、ミッションの達成によって大当りが付与される場合の遊技者にとっての有利度が高くなる課題図柄が右列に停止表示される場合に実行されるようになっている。遊技者にとっての有利度とは、遊技者に付与される利益(賞球)の大小に関わり、遊技者が獲得する利益(賞球)の見込みの大小であって、本実施形態では確変状態が付与されるか否か(大当り遊技が確変大当りであるか否か)となっており、確変大当りの場合に有利度が高く非確変大当りの場合に有利度が低くなる。
次に、ホールド演出の演出表示装置22(画像表示部GH)での実行態様をミッション演出の実行態様と合わせて、図4〜図6に示す例に基づき説明する。
なお、図4〜図6に示す実行態様は、本実施形態における実行態様のほんの一例であり、実行態様は他にも多数存在している。また、図4〜図6では、ミッション演出で提示される課題として、前述した「2図柄又は3図柄でリーチをかけろ!」というような内容のミッションが提示される場合を示している。なお、ミッションの内容は、演出表示装置22(画像表示部GH)の下方(各図柄列の下)に画像表示される。また、図4〜図6では、「ANY」と示す列にはどのような態様で図柄が停止表示されていてもいいことを示している。なお、「ANY」は、以下の他の図においても同様にして扱っている。また、図4〜図6では、「↓」は図柄が変動していることを示している。
まず、図4(a)〜(d)に示す例を説明する。この例によれば、図4(a)に示すように、演出表示装置22(画像表示部GH)では、課題図柄のうち図柄[2]のみを含むように左列が停止表示されている(ここでは、シングルリーチを形成し得る態様)。続いて、演出表示装置22では、図4(b)に示すように、図4(a)に示す次に、左列が変動しない(ホールド演出を伴って)で中列及び右列が変動開始し、左列を対象としたホールド演出が展開される。なお、この場合、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列を対象としてホールド演出が実行されているかを認識する。続いて、演出表示装置22では、図4(c)に示すように、右列に課題図柄のうち図柄[3]のみを含むように右列が停止表示される(ここでは、ダブルリーチを形成し得る態様)。続いて、演出表示装置22では、図4(d)に示すように、図4(c)に示す次に、右列が変動しない(ホールド演出を伴って)で左列及び中列が変動開始し、左列から右列に対象を切替えてのホールド演出が展開される。なお、この場合、ホールドの対象となる右列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、右列を対象としてホールド演出が実行されているかを認識する。このように実行される結果、ホールドされる対象となる列に含まれている課題図柄が図柄[2]のみから図柄[3]のみに切替わり、ホールドされる課題図柄が図柄[2]のみから図柄[3]のみに切替わることになる。すなわち、図4(b)のように左列がホールドされる場面でのミッションの達成によっては遊技者にとっての有利度が低い非確変大当りを得られる一方、図4(d)のように右列がホールドされる場面でのミッションの達成によっては遊技者にとっての有利度が高い確変大当りを得られるようになる。このため、ホールドされる列が切替わる場合には、切替わる前後でミッションの達成による遊技者にとっての有利度が変化し、切替わり後に有利度が高くなる。
次に、図5(a)〜(d)に示す例を説明する。この例によれば、図5(a)に示すように、演出表示装置22(画像表示部GH)では、課題図柄のうち図柄[2]及び図柄[3]を含むように左列が停止表示されている(ここでは、ダブルリーチを形成し得る態様)。続いて、演出表示装置22では、図5(b)に示すように、図5(a)に示す次に、左列が変動しない(ホールド演出を伴って)で中列及び右列が変動開始し、左列を対象としたホールド演出が展開される。なお、この場合、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列を対象としてホールド演出が実行されているかを認識する。続いて、演出表示装置22では、図5(c)に示すように、右列に課題図柄のうち図柄[3]のみを含むように右列が停止表示される(ここでは、シングルリーチを形成し得る態様)。続いて、演出表示装置22では、図5(d)に示すように、図5(c)に示す次に、右列が変動しない(ホールド演出を伴って)で左列及び中列が変動開始し、右列を対象としたホールド演出が展開される。このように実行される結果、ホールドされる対象となる列に含まれている課題図柄が図柄[2]及び図柄[3]から図柄[3]のみに切替わり、ホールドされる課題図柄が図柄[2]及び図柄[3]から図柄[3]のみに切替わることになる。すなわち、図5(b)のように左列がホールドされている場面でのミッションの達成によっては有利度の低い非確変大当りを得る可能性がある一方、図5(d)のように右列がホールドされている場面でのミッションの達成によっては有利度が高い確変大当りのみを得られる(有利度が低い非確変大当りを得る可能性がない)ようになる。このため、ホールドされる列が切替わる場合には、切替わる前後でミッションの達成による遊技者にとっての有利度が変化し、切替わり後に有利度が高くなる。
次に、図6(a)〜(d)に示す例を説明する。この例によれば、図6(a)に示すように、演出表示装置22(画像表示部GH)では、課題図柄のうち図柄[2]のみを含むように左列が停止表示されている(ここでは、シングルリーチを形成し得る態様)。続いて、演出表示装置22では、図6(b)に示すように、図6(a)に示す次に、左列が変動しない(ホールド演出を伴って)で中列及び右列が変動開始し、左列を対象としたホールド演出が展開される。なお、この場合、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列を対象としてホールド演出が実行されているかを認識する。続いて、演出表示装置22では、図6(c)に示すように、右列に課題図柄のうち図柄[2]及び図柄[3]を含むように右列が停止表示される(ここでは、ダブルリーチを形成し得る態様)。続いて、演出表示装置22では、図6(d)に示すように、図6(c)に示す次に、右列が変動しない(ホールド演出を伴って)で中列及び右列が変動開始し、右列を対象としたホールド演出が展開される。このように実行される結果、ホールドされる対象となる列に含まれている課題図柄が図柄[2]のみから図柄[2]及び図柄[3]に切替わり、ホールドされる課題図柄が図柄[2]のみから図柄[2]及び図柄[3]に切替わるとともに、ダブルリーチを形成し得る態様に切替わることになる。すなわち、図6(b)のように左列がホールドされている場面でのミッションの達成によっては有利度の低い非確変大当りのみを得られる一方、図6(d)のように右列がホールドされている場面でのミッションの達成によっては有利度が高い確変大当りを得る可能性があるとともにダブルリーチを形成し得るようになる。このため、ホールドされる列が切替わる場合には、切替わる前後でミッションの達成による遊技者にとっての有利度が変化し、切替わり後に有利度が高くなる。さらに、このような場合には、切替わる前後で演出上の大当りに対しての期待度が変化し、切替わり後に期待度が高くなる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、このようにホールド演出が展開される結果、左列がホールドされる場面でミッションの達成による遊技者にとっての有利度が低い場面であっても、ホールドされる列が切替わるとともに切替わりに合わせてミッションの達成による遊技者にとっての有利度が高くなる場面を作り出すようにした。このため、遊技者には、ホールドを切替えるチャンスを作ることでミッションの達成によって有利度が高い大当りを得ることに対しての期待をホールド演出が展開される図柄変動ゲーム間に跨って継続して抱かせることができる。また、特に図6(a)〜(d)に示す例において、遊技者には、ホールドを切替えるチャンスを作ることでミッションの達成によって有利度が高い大当りを得ることに対しての期待だけでなく演出上の大当りに対しての期待を高めつつ継続して抱かせることができる。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図7に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板35が装着されている。主制御基板35は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板36と、演出表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38が装着されている。本実施形態では、サブ統括制御基板36と、演出表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38によって副制御装置が構成されている。
サブ統括制御基板36は、主制御基板35が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38を統括的に制御する。演出表示制御基板37は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板38は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部16a〜16cの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ17a〜17cの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板35には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU35aと、主制御用CPU35aの制御プログラムを格納する主制御用ROM35bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM35cが設けられている。主制御用CPU35aには、主制御用ROM35bと主制御用RAM35cが接続されている。また、主制御用CPU35aには、上始動入賞口25に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口26に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU35aには、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、普通図柄作動ゲート30を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。
また、主制御用CPU35aには、図柄表示基板39を介して、特別図柄表示装置23と特別図柄保留記憶表示装置Raが接続されている。また、主制御用CPU35aには、図柄表示基板39を介して、普通図柄表示装置24と普通図柄保留記憶表示装置Rbが接続されている。図柄表示基板39は、特別図柄表示装置23、特別図柄保留記憶表示装置Ra、普通図柄表示装置24及び普通図柄保留記憶表示装置Rbと対応する位置にそれぞれ装着されている。
また、主制御用CPU35aは、大当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM35cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、主制御用CPU35aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、主制御用CPU35aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
主制御用ROM35bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM35bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、大当り演出用(大当り演出用(大当り変動用))、はずれリーチ演出用(はずれリーチ変動用)及びはずれ演出用(通常変動用)からなる変動内容毎に分類されている。
大当り演出では、演出表示装置22において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当り図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置23において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれリーチ演出は、演出表示装置22において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置23において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれ演出は、演出表示装置22において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置23において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。なお、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。
また、主制御用ROM35bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる判定値であり、特別図柄用の大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1470までの全1471通りの整数)の中から定められている。さらに、大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがある。そして、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では36個)は、非確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では4個)よりも多く設定されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1471分の4(=367.75分の1)となり、確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1471分の36(=40.86分の1)となる。また、主制御用RAM35cには、大当り判定時に使用する大当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、大当り判定用乱数は、各始動入賞口25,26へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。また、主制御用RAM35cには、大当り決定時に大当り図柄となる特別図柄の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特別図柄には、この特図振分用乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、主制御用CPU35aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU35aが所定の周期毎(2ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、主制御用CPU35aは、更新後の値を特図振分用乱数の値として主制御用RAM35cに記憶し、既に記憶されている特図振分用乱数の値を書き換えることで特図振分用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分用乱数は、各始動入賞口25,26へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
また、主制御用ROM35bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、はずれを決定する場合にはずれリーチ演出を実行するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。なお、リーチ判定値は、図10に示すように、特別図柄用の保留記憶数により、その数が異なっている。具体的には、特別図柄用の保留記憶数が「0」「1」の場合、リーチ判定値は、0〜33となっている。また、特別図柄用の保留記憶数が「2」の場合、リーチ判定値は、0〜18となっている。また、特別図柄用の保留記憶数が「3」の場合、リーチ判定値は、0〜3となっている。本実施形態において、リーチ判定用乱数は、各始動入賞口25,26へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
次に、サブ統括制御基板36について説明する。
サブ統括制御基板36には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU36aと、統括制御用CPU36aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM36cが設けられている。統括制御用CPU36aには、統括制御用ROM36bと統括制御用RAM36cが接続されている。そして、統括制御用CPU36aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用ROM36bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。なお、各種テーブルについての詳細は、後述する。
次に、演出表示制御基板37について説明する。
演出表示制御基板37には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU37aと、表示制御用CPU37aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM37cが設けられている。表示制御用CPU37aには、演出表示装置22が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU37aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、表示制御用ROM37bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板35が、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態では、メイン制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板35(主制御用CPU35aが、乱数読出手段と、演出内容決定手段と、事前判定手段と、実行決定手段として機能する。また、主制御基板35(主制御用RAM35c)が保留記憶手段として機能する。
まず、特別図柄入力処理を図8に基づき説明する。なお、主制御用CPU35aは、上始動入賞口25又は下始動入賞口26への遊技球の入賞時に、前記特別図柄入力処理を実行するようになっている。
主制御用CPU35aは、上始動入賞口25又は下始動入賞口26に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1において主制御用CPU35aは、始動口スイッチSW1,SW2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(特別図柄用の保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、ステップS2の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を+1(1加算)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える(ステップS3)。このとき、主制御用CPU35aは、1加算後の特別図柄用の保留記憶数を指定する保留コマンドを出力する。また、主制御用CPU35aは、1加算後の特別図柄用の保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。続いて、主制御用CPU35aは、大当り判定用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値と、特図振分用乱数の値を主制御用RAM35cから読み出して取得し、該値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM35cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。その後、主制御用CPU35aは、連続予告演出を実行するか否か(複数回の図柄変動ゲームに亘って大当り予告演出を実行するか否か)を判定する連続予告判定処理を実行し(ステップS5)、特別図柄入力処理を終了する。なお、連続予告判定処理については、後に詳述する。
次に、特別図柄開始処理について図9に基づき説明する。主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄開始処理を実行するようになっている。
主制御用CPU35aは、まず、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を読み出し(ステップS12)、特別図柄用の保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定結果が否定の場合(特別図柄用の保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU35aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(特別図柄用の保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数の数を「1」減算(−1)する(ステップS14)。そして、主制御用CPU35aは、当該特別図柄用の保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図振分用乱数の各値を取得する(ステップS15)。
より詳しくは、主制御用CPU35aは、現在記憶している特別図柄用の保留記憶数のうち最も早く(前に)記憶した保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を読み出す。また、主制御用CPU35aは、乱数を読み出した後、特別図柄用の保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数があれば、それらの乱数を特別図柄用の保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する(シフトさせて記憶する)。同様に、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数があれば、それらの乱数を特別図柄用の保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する(シフトさせて記憶する)。同様に、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数があれば、それらの乱数を特別図柄用の保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶する(シフトさせて記憶する)。また、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を1減算した際、1減算後の特別図柄用の保留記憶数を指定する保留コマンドを出力する。また、主制御用CPU35aは、1減算後の特別図柄用の保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。
次に、主制御用CPU35aは、取得した大当り判定用乱数の値が主制御用ROM35bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS16)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1471)としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、36/1471)としている。
ステップS16の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU35aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」を設定する(ステップS17)。そして、主制御用CPU35aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から特別図柄表示装置23にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS18)。なお、特別図柄表示装置23に表示される特図の大当り図柄は、確変図柄又は非確変図柄のいずれかに分類されている。その後、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに大当り演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS19)。そして、主制御用CPU35aは、ステップS20の処理に移行する。
一方、ステップS16の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU35aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS21)。本実施形態では、主制御用CPU35aは、ステップS15で取得したリーチ判定用乱数が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。なお、リーチ判定値は、ステップS14処理時における特別図柄用の保留記憶数の値によって異なるようになっている。
詳しく説明すると、図10に示すように、特別図柄用の保留記憶数が「0」「1」である場合、主制御用CPU35aは、34/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数が「2」である場合には、19/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数が「3」である場合には、4/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。
このように、特別図柄用の保留記憶数の数が多いほど、すなわち、保留されている図柄変動ゲームが多いほど、リーチ判定の当選確率が低くなる。このため、保留されている図柄変動ゲームが多いほど、保留されている図柄変動ゲームの消化を早くすることができる。その一方、特別図柄用の保留記憶数の数が少ないほど、すなわち、保留されている図柄変動ゲームが少ないほど、リーチ判定の当選確率が高くなる。このため、特別図柄用の保留記憶数の数が少ないときには、リーチ演出を実行させて変動時間を長くする確率を高くして、図柄変動ゲームが途切れないようにすることができる。
そして、ステップS21の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU35aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置23にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS22)。その後、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとにはずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS23)。そして、主制御用CPU35aは、ステップS20の処理に移行する。
一方、ステップS21の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU35aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置23にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS24)。その後、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとにはずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS25)。そして、主制御用CPU35aは、ステップS20の処理に移行する。
そして、ステップS19,S23,S25において変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU35aは、所定の制御コマンドを生成し、その生成した制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に対して出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS20)。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、決定された変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを生成し、該変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU35aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを生成し、該停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU35aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを生成し、該図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
また、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
次に、大当り遊技に係る処理について説明する。
主制御用CPU35aは、大当りを決定した場合(大当りフラグに「1」が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された大当り遊技の制御を開始し、サブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(6000(ms))の計測を開始する。次に、主制御用CPU35aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で25000(ms))の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口29の大入賞口扉28が開放される。そして、主制御用CPU35aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU35aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、主制御用CPU35aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、主制御用CPU35aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、主制御用CPU35aは、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(4500(ms))の計測を開始する。そして、主制御用CPU35aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、主制御用CPU35aは、大当り遊技の終了後に確変状態を付与する場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、確変状態を付与することを示す確変コマンドを出力する。また、主制御用CPU35aは、大当り遊技の終了後に非確変状態を付与する場合、確変フラグに「0」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、非確変状態を付与することを示す非確変コマンドを出力する。
また、確変フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。この場合、主制御用CPU35aは、大当りが生起された場合、大当り遊技の開始に伴って確変状態を終了させる。また、確変フラグは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。これら確変コマンド、非確変コマンドにより、統括制御用CPU36aは、現在、確変状態であるか非確変状態であるかを把握することができる。
次に、サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、統括制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行するサブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)が、演出内容決定手段と、実行決定手段と、予告実行制御手段と、表示結果決定手段と、課題決定手段と、制御内容決定手段と、図柄判定手段と、表示制御手段として機能する。
まず、図柄変動ゲームに係る処理について説明する。
統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出表示装置22で実行させる図柄変動ゲームの具体的な演出内容の詳細を決定する。本実施形態において統括制御用CPU36aは、ホールド演出の演出内容やミッション演出の演出内容を決定し、その決定した演出内容を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38に出力する。なお、ここで出力する演出指示コマンドには、リーチ演出を伴う場合にリーチをシングルリーチとするかダブルリーチとするかを指示するものも含まれている。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄を決定し、決定した飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板37に出力する。なお、ここで出力する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドは、各図柄表示位置に停止表示させる図柄の種類をそれぞれ特定可能な情報で構成されており、これにより各図柄表示位置に最終的に停止表示させる図柄(図柄の組み合わせ)を演出表示制御基板37に把握させるようになっている。また、統括制御用CPU36aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37、音声・ランプ制御基板38に出力する。
また、統括制御用CPU36aは、確変コマンドを入力すると、確変状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)を統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、確変コマンドを入力すると確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定し、非確変コマンドを入力すると非確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、確変コマンド、非確変コマンドを入力するまで現在の設定内容を統括制御用RAM36cに記憶維持させる。統括制御用CPU36aは、統括制御用RAM36cの前記設定内容によって、パチンコ遊技機10の遊技状態が確変状態であるか否かを把握している。また、統括制御用CPU36aは、確変コマンド、非確変コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを各制御基板37,38にそれぞれ出力する。
また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄(特別図柄)に基づき、演出表示装置22に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせ(液晶図柄)を決定する。
具体的に言えば、統括制御用CPU36aは、停止図柄が確変大当りに対応する場合、確定停止表示させる飾り図柄として、確変確定の大当り図柄(奇数図柄)を決定し、その決定した飾り図柄の図柄組み合わせを有効ラインL1〜L5のうちいずれに停止表示させるかを決定する。一方、統括制御用CPU36aは、停止図柄が非確変大当りに対応する場合、確定停止表示させる飾り図柄として、確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)を決定し、その決定した飾り図柄の図柄組み合わせを有効ラインL1〜L5のうちいずれに停止表示させるかを決定する。
また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、はずれ図柄の場合、はずれを認識し得る飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含むはずれの図柄組み合わせを決定し、その決定した飾り図柄による図柄組み合わせを有効ラインL1〜L5のうちいずれに停止表示させるかを決定する。一方、統括制御用CPU36aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームである場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせの中でも「チャンス目」となるはずれの図柄組み合わせを決定する。「チャンス目」とは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいて、連続予告演出が次回の図柄変動ゲームでも継続するかもしれないことを遊技者に示唆する図柄組み合わせであり、左列R1(又は右列R3)と中列R2の図柄が同一の数字図柄Nで残りの右列R3(又は左列R1)の図柄がブランク図柄Qで変動停止する場合としている。本実施形態では、「チャンス目」が特定演出を担っているとも言える。また、チャンス目は、画像表示部GHに画像表示されている各列の図柄において、大当り表示結果となる表示態様、及びリーチ状態を形成する(リーチの図柄組み合わせによる)表示態様とは異なった、所謂、「ズレ目」である。
また、統括制御用CPU36aは、リーチ演出を伴う場合には、シングルリーチとするかダブルリーチとするかを決定することで、有効ラインL1〜L5のいずれにリーチを形成し得るかを決定する。続いて、統括制御用CPU36aは、リーチを形成し得るいずれかの有効ラインL1〜L5上に、大当りの図柄組み合わせを導出する場合であれば飾り図柄による大当りの図柄組み合わせを停止表示させることを、リーチの図柄組み合わせを含む飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせを停止表示させることを決定する。なお、本実施形態では、シングルリーチとするかダブルリーチとするかを統括制御用CPU36aが決定しているが、変動パターン毎に予め対応付けすることもできる。
本実施形態において、統括制御用CPU36aが決定する飾り図柄による図柄組み合わせは、遊技者に、大当り及びはずれの何れかを認識させる最終停止図柄(確定停止表示図柄)となっている。また、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいて、対象となる図柄変動ゲームのうち最終回以外の図柄変動ゲームで停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせは、対象となる図柄変動ゲームのうち最終回の図柄組み合わせで停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせに応じて「チャンス目」をそれぞれ決定するようになっている。
そして、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいて、対象となる図柄変動ゲーム毎に導出させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定し、各図柄変動ゲームの開始毎に指示するようになっている。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいて、対象となる各図柄変動ゲームの開始に際して連続予告演出を伴う図柄変動ゲームを実行させることを特定可能な予告演出実行コマンドを各制御基板37,38に出力する。なお、各制御基板37,38は、各図柄変動ゲームの開始に際して予告演出実行コマンドを入力することで特定演出を伴っての図柄変動ゲームの開始を把握し、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームに応じた処理が実行可能となる。
次に、大当り遊技に係る処理について説明する。
統括制御用CPU36aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、これらのコマンドに応じてオープニング演出の演出内容、ラウンド演出の演出内容、及びエンディング演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU36aは、決定した演出内容を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38にそれぞれ出力する。
次に、演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、表示制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する演出表示制御基板37(表示制御用CPU37a)が、予告実行制御手段と、表示制御手段として機能する。
まず、図柄変動ゲームに係る処理について説明する。
演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aは、変動パターン指定コマンドと演出指示コマンドを入力すると、これらコマンドに指示される演出内容(変動内容)を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置22の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置22に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
また、表示制御用CPU37aは、予告演出実行コマンドを入力して連続予告演出を伴う図柄変動ゲームの開始が指示されると、特定演出を伴っての図柄変動ゲームを実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。
次に、大当り遊技に係る処理について説明する。
表示制御用CPU37aは、統括制御用CPU36aにより大当り遊技に係るオープニング演出などの演出指示がされる場合に、演出指示された演出に対応する演出内容(オープニング演出、ラウンド遊技演出、エンディング演出といった演出)を選択し、該演出内容で大当り遊技中の演出を行わせるように演出表示装置22の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、演出指示された演出内容をもとに表示制御用ROM37bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU37aは、各種演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
なお、音声・ランプ制御基板38は、各種コマンドを入力すると、各種ランプ部16a〜16cの発光態様、及びスピーカ17a〜17cの音声出力態様を制御する。すなわち、音声・ランプ制御基板38は、演出表示制御基板37と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。このため、音声・ランプ制御基板38も予告実行制御手段となり得る。
次に、連続予告演出に係る処理について説明する。
まず、主制御用CPU35aが図11に示す連続予告判定処理に基づき実行する処理について説明する。なお、この連続予告判定処理は、上始動入賞口25又は下始動入賞口26へ遊技球が入賞したことを契機に実行され特別図柄入力処理中に実行されるとともに、連続予告判定処理の対象となった入球後に新たに図柄変動ゲームを開始させる前であって特別図柄開始処理前に実行されるようになっている。また、連続予告判定処理は、上始動入賞口25又は下始動入賞口26へ遊技球が入賞したことを契機に実行されるので、ステップS1が否定判定された場合には、実行されないことになる。
主制御用CPU35aは、前記特別図柄入力処理にて、上始動入賞口25又は下始動入賞口26に遊技球が入賞検知されたときに取得した大当り判定用乱数の値が、連続予告演出が実行可能であるか否かを判定するための大当り用予告判定値(予告当り値)と、一致するか否かを判定する(ステップS101)。前記大当り用予告判定値は、大当り判定値と同じ値を取り得るように設定されており、大当り用予告判定値と大当り判定値の数も一致するように設定されている。したがって、大当りとなる場合、主制御用CPU35aは、ステップS101にて肯定判定する。これにより、主制御用CPU35aは、大当り抽選の実行前であっても、上始動入賞口25又は下始動入賞口26で遊技球を入賞検知したときに取得した大当り判定用乱数の値を用いて、大当りとなるか否かを事前判定することができる。
ステップS101の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されるメイン用判定フラグに、当該始動保留球に基づく図柄変動ゲームの演出内容が「大当り」となることを示すとともに、後述する大当り予告演出指示コマンドを設定することを示す値「D3H」を設定する(ステップS102)。また、ステップS102においてメイン用判定フラグに「D3H」を設定した主制御用CPU35aは、さらにメイン用判定フラグに、「特図振分用乱数で特定される大当りが付与される」ことを示すとともに、後述する大当り指示コマンドを設定することを示す値「D6H」を設定する(ステップS103)
その後、主制御用CPU35aは、サブ制御コマンド設定処理を実行する(ステップS109)。ステップS109において主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに設定した値(この例では「D3H」)に基づいて、主制御用RAM35cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数を指定すると共に、連続予告演出を実行させることが可能であること、及び図柄変動ゲームが大当りとなることを示す大当り予告演出指示コマンド「D30XH」を作成する。ちなみに、Xは、連続予告判定処理を実行した時点における特別図柄用の保留記憶数を示している。さらに、ステップS109において主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに設定した値(この例では「D6H」)に基づいて、主制御用RAM35cに記憶されている特図振分用乱数で指定される大当りの種類を指定するとともに、図柄変動ゲームが大当りとなることを示す大当り指示コマンド「D6XXH」を作成する。ちなみに、XXは、特図振分用乱数の値(0〜99までの値)を示している。
これにより、主制御用CPU35aは、大当り抽選の実行前であっても、上始動入賞口25又は下始動入賞口26で遊技球を入賞検知したときに取得した特図振分用乱数の値を用いて、大当りの種類を事前判定することができる。
また、ステップS109の処理の時点において、主制御用CPU35aは、特別図柄入力処理におけるステップS3で、上始動入賞口25又は下始動入賞口26に遊技球が入賞した結果として、特別図柄用の保留記憶数に1加算して、主制御用RAM35cの記憶内容をすでに書き換えている。また、ステップS109の処理の時点においては、連続予告判定処理の対象としている入賞後に新たに図柄変動ゲームを開始させる前であって特別図柄開始処理の実行前であるため、特別図柄用の保留記憶数に1加算後、当該特別図柄用の保留記憶数から1減算されてはいない状態である。そして、主制御用CPU35aは、連続予告判定処理を終了する。
一方、ステップS101の判定結果が否定の場合、主制御用CPU35aは、上始動入賞口25又は下始動入賞口26に遊技球が入賞検知されたときに大当り判定用乱数と共に取得したリーチ判定用乱数の値が、連続予告演出が実行可能であるか否かを判定するためのリーチ用予告判定値(リーチ値)と、一致するか否かを判定する(ステップS104)。前記リーチ用予告判定値は、リーチ判定値と同じ値を取り得るように設定されている。そして、ステップS104では、連続予告演出が実行可能であるか否かを判定する一次判定として、遊技球の入賞検知を契機に取得したリーチ判定用乱数の値が、「33」より大きい否かを判定している。本実施形態では、特別図柄用の保留記憶数が「0」「1」の場合、リーチ判定値を「0」〜「33」としている。したがって、取得したリーチ判定用乱数が「0」〜「33」の場合には、入賞検知された遊技球に基づく図柄変動ゲームの開始時における特別図柄用の保留記憶数によってリーチ判定が肯定判定される場合があるので、ステップS104では、取得したリーチ判定用乱数の値が「33」より大きいか否かを判定している。そして、ステップS104の判定結果が肯定の場合(「33」より大きい)、主制御用CPU35aは、リーチ判定が否定判定されることによりリーチ演出が実行されないので、ステップS108の処理に移行する。
一方、ステップS104の判定結果が否定の場合(「33」以下)、特別図柄用の保留記憶数の値によってはリーチ判定が肯定判定される可能性がある。なお、本実施形態において、変動開始時のリーチ判定値は、特別図柄用の保留記憶数によって、取り得る値の範囲が異なるよう設定されているが、特別図柄用の保留記憶数が異なったとしてもその一部は同じ値を取り得るように設定されている。すなわち、リーチ判定値は「0」〜「3」の値を必ずその範囲に含んでいる。つまり、「0」〜「3」の値が取得された場合、特別図柄用の保留記憶数にかかわらず、リーチ判定が肯定判定されることになる。
したがって、ステップS104の判定結果が否定の場合に実行するステップS105では、連続予告演出が実行可能であるか否かを判定するニ次判定として、遊技球の入賞検知を契機に取得したリーチ判定用乱数の値が、「3」より大きいか否かを判定している。ステップS105の判定結果が肯定の場合(「3」より大きい)、主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに、「リーチ演出が実行される可能性がある」ことを示すとともに、後述する仮リーチ予告演出指示コマンドを設定することを示す値「D4H」を設定する(ステップS106)。
その後、主制御用CPU35aは、サブ制御コマンド設定処理を実行する(ステップS109)。ステップS109において主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに設定した値(この例では「D4H」)に基づいて、連続予告演出を実行させることが可能であること、及びはずれリーチ演出が実行される可能性があることを示す仮リーチ予告演出指示コマンド「D40XH」を作成する。つまり、取得したリーチ判定用乱数の値が「4」〜「33」までの値である場合、当該リーチ判定用乱数の値が対応付けられた特別図柄用の保留記憶数の値に応じてリーチ演出が実行される可能性がある。したがって、主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出が実行される可能性があることを記憶することになる。そして、主制御用CPU35aは、連続予告判定処理を終了する。
一方、ステップS105の判定結果が否定の場合(「3」以下)、リーチ判定が肯定判定されることによりリーチ演出が実行されるので、連続予告演出の実行可が決定されることになる。
そして、ステップS105の判定結果が否定の場合、主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに、「リーチ演出が実行される」ことを示すとともに、後述する確定リーチ予告演出指示コマンドを設定することを示す値「D5H」を設定する(ステップS107)。
その後、主制御用CPU35aは、サブ制御コマンド設定処理を実行する(ステップS109)。ステップS109において主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに設定した値(この例では「D5H」)に基づいて、連続予告演出を実行させることが可能であること、及びはずれリーチ演出が実行されることを示す確定リーチ予告演出指示コマンド「D50XH」を作成する。そして、主制御用CPU35aは、連続予告判定処理を終了する。
また、ステップS104の判定結果を肯定とすることでステップS108に移行する場合、主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに、「リーチ演出が実行されない」ことを示すとともに、後述するはずれ予告演出指示コマンドを設定することを示す値「D7H」を設定する(ステップS108)。
その後、主制御用CPU35aは、サブ制御コマンド設定処理を実行する(ステップS109)。ステップS109において主制御用CPU35aは、メイン用判定フラグに設定した値(この例では「D7H」)に基づいて、連続予告演出を実行させることが可能であること、及びはずれ演出(リーチなし)が実行されることを示すはずれ予告演出指示コマンド「D70XH」を作成する。そして、主制御用CPU35aは、連続予告判定処理を終了する。
また、主制御用CPU35aは、コマンド出力処理において各種コマンド(大当り予告演出指示コマンド、大当り指示コマンド、仮リーチ予告演出指示コマンド、確定リーチ予告演出指示コマンド、はずれ予告演出指示コマンド)をサブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に出力する。
以上のように、連続予告判定処理では、主制御用CPU35aは、大当り判定用乱数が大当り判定値と一致する大当り用予告判定値と一致したときに、又はリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致するリーチ用予告判定値(「0」〜「3」)と一致したときに、又はリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致しないときに、連続予告演出を実行可能としている。このため、本実施形態では、連続予告演出が実行された場合、大当りとなる又はリーチ演出が実行される場合もあればリーチ演出が実行されない場合もあるようになっている。これにより、連続予告演出を実行させたとき、連続予告演出の展開によって遊技者の期待感を変化させることができる。
次に、統括制御用CPU36aが図12に示す連続予告決定処理に基づき実行する処理について説明する。
統括制御用CPU36aは、主制御用CPU35aから、はずれ予告演出指示コマンド(「D70XH」)、確定リーチ予告演出指示コマンド(「D50XH」)、仮リーチ予告演出指示コマンド(「D4XXH」)、及び大当り予告演出指示コマンド(「D30XH」)のうちいずれかを入力した場合、連続予告決定処理を実行することになる。
そして、統括制御用CPU36aは、これらの予告演出指示コマンドを入力すると、当該コマンドを入力した時点で記憶されている特別図柄用の保留記憶数の中で、リーチ演出を行う可能性のある図柄変動ゲームを特定する始動保留球を示す「最終リーチ保留球(変動記憶数)」の値を、主制御用RAM35cの所定の記憶領域から読み出す(ステップS201)。なお、「最終リーチ保留球」は、現在保留中の図柄変動ゲームにおいて、例えば、1,2球目の始動保留球に対応する図柄変動ゲームでリーチ演出が実行される可能性があるとしても、最終リーチ保留球として、「2」が設定されることになる。
次に、統括制御用CPU36aは、読み出した最終リーチ保留球の値が零(0)より大きいか否かを判定する(ステップS202)。これにより、統括制御用CPU36aは、現在保留中の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行される可能性があるか否かを判断することができる。さらに、統括制御用CPU36aは、現在保留中の図柄変動ゲームのうち何番目の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行される可能性があるかを判断することができる。
ステップS202の判定結果が否定の場合(最終リーチ保留球=0)、統括制御用CPU36aは、現在保留中の図柄変動ゲームの中にリーチ演出が実行される可能性がないことを認識する。その後、統括制御用CPU36aは、入力した予告演出指示コマンドを読み出し、入力したコマンドで指定される特別図柄用の保留記憶数が1よりも大きいか否かを判定する(ステップS203)。ステップS203の判定結果が肯定の場合(特別図柄用の保留記憶数>1)、統括制御用CPU36aは、連続予告演出の実行可否を抽選で決定する(ステップS204)。具体的には、ステップS204では、大当り予告演出指示コマンド及び非確変大当りを指定する大当り指示コマンドを入力すると、22/101の確率で連続予告の「実行可」を決定する一方で、79/101の確率で連続予告の「実行否」を決定する。さらに、大当り予告演出指示コマンド及び確変大当りを指定する大当り指示コマンドを入力すると、33/101の確率で連続予告の「実行可」を決定する一方で、68/101の確率で連続予告の「実行否」を決定する。 また、ステップS204では、確定リーチ予告演出指示コマンドを入力すると、18/101の確率で連続予告の「実行可」を決定する一方で、83/101の確率で連続予告の「実行否」を決定する。また、ステップS204では、はずれ予告演出指示コマンドを入力すると、14/101の確率で連続予告の「実行可」を決定する一方で、87/101の確率で連続予告の「実行否」を決定する。なお、ステップS204では、仮リーチ予告演出指示コマンドを入力した場合、連続予告の「実行否」が決定されるようになっている。
そして、ステップS204における実行可否抽選に当選した場合、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を実行させることを決定する(ステップS205)。
その後、統括制御用CPU36aは、ステップS206に移行する。ステップS206において統括制御用CPU36aは、入力した大当り予告演出指示コマンド、確定リーチ予告演出指示コマンド、又ははずれ予告演出指示コマンドで指定される特別図柄用の保留記憶数を、連続予告演出が終了するまでに実行させる図柄変動ゲームの回数を示す予告回数として統括制御用RAM36cに記憶する。そして、統括制御用CPU36aは、連続予告演出の実行を指示する予告演出実行コマンドを統括制御用RAM36cに設定する。また、ステップS207において統括制御用CPU36aは、入力した大当り予告演出指示コマンド、確定リーチ予告演出指示コマンド、又ははずれ予告演出指示コマンドにより指定された特別図柄用の保留記憶数を、最終リーチ保留球として統括制御用RAM36cに記憶する。そして、統括制御用CPU36aは、連続予告決定処理を終了する。
一方、ステップS202の判定結果が肯定の場合(最終リーチ保留球>0)、ステップS203の判定結果が否定の場合(特別図柄用の保留記憶数=1)、及びステップS204の判定結果が否定の場合(実行可否抽選に落選)、統括制御用CPU36aはステップS207に移行する。
なお、統括制御用CPU36aは、図柄変動ゲームの開始時に、予告回数が0となるまで、図柄変動ゲームを実行させる毎に(変動パターン指定コマンドを入力する毎に)、統括制御用RAM36cに設定された予告演出実行コマンドを出力する。また、統括制御用CPU36aは、図柄変動ゲームを実行させる場合、予告演出実行コマンドを出力する毎に、統括制御用RAM36cに記憶させていた予告回数から1減算して予告回数の値を書き換える。さらに、統括制御用CPU36aは、図柄変動ゲームを実行させる毎に(変動パターン指定コマンドを入力する毎に)、統括制御用RAM36cに設定した最終リーチ保留球の値を1減算(−1)し、減算後の値を新たな最終リーチ保留球の値として書き換える。
このような処理を実行することにより、遊技球の入賞検知を契機に連続予告演出を実行させる場合、遊技球の入賞検知によって記憶された特別図柄用の保留記憶数よりも前に記憶された特別図柄用の保留記憶数に基づいてリーチ演出が実行される可能性があるか否かを事前に認識することができる。そして、遊技球の入賞検知によって記憶された特別図柄用の保留記憶数よりも前に記憶された特別図柄用の保留記憶数に基づいてリーチ演出が実行される可能性がある場合、たとえ、入賞検知時に記憶した特別図柄用の保留記憶数に基づく図柄変動ゲームにおいて大当り又はリーチ演出の実行が確定している場合であっても、連続予告演出の実行を規制することができる。これにより、特別図柄用の保留記憶数の数に応じてリーチ判定値の数が異なる場合であっても、連続予告演出が終了する図柄変動ゲームの前までにリーチ演出が実行されることを規制し、途中でリーチ演出を挟むことなく連続予告演出を連続して実行することができる。
つまり、本実施形態では、連続予告判定処理を実行する際に参照される大当り判定用乱数が大当り判定値と一致する大当り用予告判定値と一致する場合、又はリーチ判定用乱数が「0」〜「3」の値と一致し、且つ遊技球の入賞検知によって記憶された特別図柄用の保留記憶数よりも前に記憶された特別図柄用の保留記憶数に対応するリーチ判定用乱数が「34」〜「240」の値である場合、連続予告演出が実行されることになる。さらに、本実施形態では、リーチ判定用乱数が「0」〜「33」と一致しない)「34」〜「240」と一致する)、且つ遊技球の入賞検知によって記憶された特別図柄用の保留記憶数よりも前に記憶された特別図柄用の保留記憶数に対応するリーチ判定用乱数が「34」〜「240」の値である場合、連続予告演出が実行されることになる。なお、本実施形態では、連続予告演出の最終回の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行させる場合、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行される間における連続予告演出の実行可が規制されている。その一方で、本実施形態では、連続予告演出の最終回の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行させない場合、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行される間にも連続予告演出の実行可を規制するようにしてもよく、すなわち、予告回数が0(零)で場合には連続予告演出の実行可を規制したりしてもよい。また、連続予告演出の最終回の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行させない場合には、連続予行演出の実行可を規制しないで上書きして新たな連続予告演出を実行可とする構成とすることもできる。
そして、このような制御を実行することにより、統括制御用CPU36aは、図柄変動ゲームを実行させる度に最終リーチ保留球の値を1ずつ減算し、最終的には最終リーチ保留球の値を「0」とする。この場合、現在保留中の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行される可能性がないので、次回、遊技球が入賞検知された場合には、連続予告演出が実行可能となる。また、最終リーチ保留球の値が「0」となった後、新たに遊技球が入賞検知されるとする場合、統括制御用CPU36aは、リーチ保留球の値を、大当り予告演出指示コマンド、確定リーチ予告演出指示コマンド、及び仮リーチ予告演出指示コマンドのうちいずれかを入力したときの特別図柄用の保留記憶数に対応する値に書き換える。つまり、これらの予告演出指示コマンドを入力したときの特別図柄用の保留記憶数が「3」であるならば、統括制御用CPU36aは、最終リーチ保留球の値を「0」から「3」に書き換える。
本実施形態では、最終リーチ保留球が「1」以上設定されている場合が、リーチ演出を含む図柄変動ゲームが存在する可能性があることを示すリーチ情報となる。また、最終リーチ保留球が「0」である場合が、リーチの可能性がないことを示す情報となる。
次に、ミッション演出及びミッション演出の展開中に実行するホールド演出に係る処理(制御内容)を説明する。
本実施形態においてミッション演出は、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用の変動パターンのうち特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了を開始契機として、その次からの図柄変動ゲームを対象として開始されるようになっている。また、本実施形態においてミッション演出は、複数回の図柄変動ゲームを対象に展開され、ミッション演出の終了契機が到来するまでの間、原則的に同じ内容のミッション(課題)を提示するようになっている。また、統括制御用CPU36aは、ミッション演出を開始させてミッション(課題)を提示してから実行された図柄変動ゲームが予め定めた提示回数(本実施形態では「10回」)に達すると、以後(10回目以後)の図柄変動ゲームの開始毎に、終了契機の到来とするか否かの終了抽選を実行するようになっている。なお、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームである条件下で、終了抽選を実行する。そして、統括制御用CPU36aは、終了抽選で転落の抽選結果とする場合に終了契機の到来としてミッション演出を終了させる、終了抽選で継続の抽選結果とする場合に終了契機の非到来としてミッション演出を継続させる。なお、統括制御用CPU36aは、終了抽選で転落の抽選結果とする場合、今回の図柄変動ゲームの終了を以てミッション演出を終了させる。終了抽選では、「転落」及び「継続」を決定する確率を所定の確率となるように乱数を振分けて乱数抽選が実行される。
本実施形態では、図4〜図6の例で示したように、「○図柄又は△図柄でリーチをかけろ!」などのリーチ形成演出を提示する複数種類のミッション演出が用意されている。本実施形態では、飾り図柄として[0(零)]〜[9]までの10種類の飾り図柄が用いられている。このため、リーチ形成演出で提示する内容は、10種類の飾り図柄のうち2種類の飾り図柄でリーチが形成されることに伴って、「2図柄又は3図柄でリーチをかけろ!」などの2種類の飾り図柄の組み合わせによる45種類が用意されている。統括制御用CPU36aは、ミッション演出の開始に際してはミッションの内容を45種類の中から抽選により決定し、ミッション演出の開始契機となる図柄変動ゲームの終了に伴って決定したミッション(課題)によるミッション演出の開始を指示する演出指示コマンドを各制御基板37,38に出力する。
また、統括制御用CPU36aは、ミッション演出の展開中の飾り図柄の決定に関してはリーチを形成し得る列(左列及び右列)に課題図柄を含むように決定し易くなっている。これに関して言えば、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいても同様に構成しており、特に連続予告演出の対象となる1回目の図柄変動ゲームにおいては課題図柄を含むように決定し易くなっている。こうすることで、変動間においては、左列及び右列での図柄が一致する場面を出現し易く構成している。
また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドではずれリーチ演出用の変動パターンが指定されている場合、提示されている課題図柄と異なる図柄によるリーチの図柄組み合わせを含む飾り図柄のはずれの図柄組み合わせを決定する。この場合、統括制御用CPU36aは、課題図柄によるリーチの図柄組み合わせの決定を避けつつ、リーチの図柄組み合わせ以外では課題図柄を停止表示させるような図柄組み合わせを決定し易くなっている。また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドで大当り演出用の変動パターンが指定されている場合、提示されている課題図柄による飾り図柄の大当りの図柄組み合わせを決定し易くなっている。
そして、統括制御用CPU36aは、ミッション演出を展開している条件下で、変動パターン指定コマンドで指示されている変動パターンの種類により、図柄変動ゲームでホールド演出の実行可否の判定とホールド演出に係る制御内容を、以下に説明するように実行する。
まず、統括制御用CPU36aは、ホールド演出を実行可能とするか否かについて、変動パターン指定コマンドで指示される変動パターンの種類に応じて実行抽選を実行するようになっている。なお、本実施形態では、変動パターンが大当り演出用及びはずれ演出用である場合にホールド演出を実行可能にしており、はずれリーチ演出用である場合にはホールド演出を実行させないようになっている。また、本実施形態では、直前の図柄変動ゲームでリーチ演出が展開されている場合、すなわち、直前の図柄変動ゲームがはずれリーチ演出用の変動パターンや大当り演出用の変動パターンに基づくものである場合にはホールド演出を実行させないようになっている。また、本実施形態では、大当り演出用の変動パターンであって、飾り図柄の最終停止図柄(大当りの図柄組み合わせ)がその時の課題図柄で構成される場合にホールド演出を実行可能にしており、最終的に表示される大当りの図柄組み合わせがその時の課題図柄で構成されない場合にはホールド演出を実行させないようになっている。これに関しては、ホールド演出を実行させない場合、実行抽選を実行した上でホールド演出を実行させないことを抽選によって決定してもよいし、抽選自体を実行しないホールド演出を実行させないことを決定してもよい。
そして、統括制御用CPU36aは、実行抽選で実行可の抽選結果とする場合にホールド演出を実行可能とし、実行抽選で実行否の抽選結果とする場合にホールド演出を非実行とする。なお、統括制御用CPU36aは、実行抽選で実行可の抽選結果とする場合、ホールド演出を実行可能とするのみで実際に実行するか否かについてはこの時点では決定されていない。実行抽選では、「実行可」及び「実行否」を決定する確率を、大当り期待度を高く設定している演出内容を特定する変動パターンほど「実行可」を決定し易くなるように乱数を振分けて乱数抽選が実行される。実行抽選に関しては、変動パターンにかかわらず「実行可」を決定する割合を一定としてもよいが、ホールド演出を遊技者に楽しませるという観点からすれば、遊技全体を通しての「実行可」となる割合を「実行否」となる場合よりも高めたり、大当り遊技に繋がる図柄変動ゲームでは特に高めたりするのが好ましい。
最初に、連続予告演出を伴わない図柄変動ゲームの場合における統括制御用CPU36aの制御内容を説明する。以下の説明では、ホールド演出を実行可能な場面(はずれ演出用の変動パターン、又は大当り演出用の変動パターンで飾り図柄の大当りの図柄組み合わせがその時の課題図柄である場面)を前提に説明する。
ホールド演出を実行可とする場合、統括制御用CPU36aは、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームでない場合、ホールド演出の非実行を確定的に決定する。一方、統括制御用CPU36aは、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームである場合、直前の図柄変動ゲームでホールド演出が展開されていない条件下で、左列で停止表示された図柄に課題図柄(展開中のミッション(課題)で提示されている課題図柄)を含んでいるか否かの第1左図柄判定(通常時判定)を実行する。
ここで、第1左図柄判定の基になる直前の図柄変動ゲームでの図柄の停止表示態様の一例を図13(a)〜(f)に示す。図13(a)〜(f)では、「2図柄又は3図柄でリーチをかけろ!」のミッション(課題)が提示されている場合を示している。なお、図13に示す停止表示態様は、本実施形態における停止表示態様のほんの一例であり、表示停止態様は他にも多数存在している。
統括制御用CPU36aは、図13(a)に示すように、直前の図柄変動ゲームで左列に提示されている課題図柄となる図柄[2]及び図柄[3]のいずれも含まれていない場合、第1左図柄判定の判定結果を否定とする。また、統括制御用CPU36aは、図13(b)〜(f)に示すように、直前の図柄変動ゲームで左列に提示されている課題図柄となる図柄[2]や図柄[3]が含まれている場合、第1左図柄判定の判定結果を肯定とする。このように、第1左図柄判定の判定結果が肯定となる場合には、シングルリーチを形成し得る態様で図柄[2]又は図柄[3]が停止表示している場合(図13(b),(c))がある。また、第1左図柄判定の判定結果が肯定となる場合には、ダブルリーチを形成し得る態様で図柄[2]と課題図柄以外の図柄又は図柄[3]と課題図柄以外の図柄が停止表示している場合(図13(d),(e))、ダブルリーチを形成し得る態様で図柄[2]及び図柄[3]が共に停止表示している場合(図13(f))がある。
なお、図13(a)〜(f)を用いた説明では、第1左図柄判定の場面を、視認し易いように演出表示装置22の表示態様で説明している。実際に統括制御用CPU36aは、第1左図柄判定に際し、直前の図柄変動ゲームで決定した飾り図柄を特定可能な情報(例えば、直前の図柄変動ゲームで出力した飾り図柄用の停止図柄指定コマンドなど)を記憶しており、この情報に基づいて判定している。
そして、統括制御用CPU36aは、第1左図柄判定の判定結果が否定の場合(左列に課題図柄が含まれていない場合)、ホールド演出の非実行を確定的に決定する。
一方、統括制御用CPU36aは、第1左図柄判定の判定結果が肯定の場合(左列に課題図柄が含まれている場合)、これから実行させる図柄変動ゲームで最終的に導出する飾り図柄として決定した図柄組み合わせのうち左列に関して、通常時判定の基とした直前の図柄変動ゲームの左列の図柄と一致するか否かの第2左図柄判定を実行する。
例えば、直前の図柄変動ゲームでの図柄の停止表示態様が図13(b)に示す態様で、これから実行させる図柄変動ゲームで決定した飾り図柄のうち左列の停止表示態様が図13(b)に示す態様の場合、左列に関して一致するので、統括制御用CPU36aによって第2左図柄判定を肯定とする判定結果が導出される。また、直前の図柄変動ゲームでの図柄の停止表示態様が図13(b)に示す態様で、これから実行させる図柄変動ゲームで決定した飾り図柄のうち左列の停止表示態様が図13(c)に示す態様の場合、左列に関して一致しないので、統括制御用CPU36aによって第2左図柄判定を否定とする判定結果が導出される。
実際に統括制御用CPU36aは、第2左図柄判定に際し、直前の図柄変動ゲームで決定した飾り図柄を特定可能な情報と、これから実行させる図柄変動ゲームで決定した飾り図柄を特定可能な情報(例えば、これから実行させる図柄変動ゲームでの飾り図柄用の停止図柄指定コマンドなど)に基づいて判定している。
そして、統括制御用CPU36aは、第2左図柄判定の判定結果が否定の場合(左列に関して直前のゲームと一致しない場合)、ホールド演出の非実行を確定的に決定する。一方、統括制御用CPU36aは、第2左図柄判定の判定結果が肯定の場合(左列に関して直前のゲームと一致する場合)、ホールド演出の実行を確定的に決定し、ホールド演出の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37(表示制御用CPU37a)に出力する。これにより表示制御用CPU37aは、ホールド演出の実行を把握し、対象となる図柄変動ゲームがホールド演出を伴って実行されるように演出表示装置22の表示内容を制御する。その結果、演出表示装置22では、図4(b)、図5(b)、図6(b)で示したような態様で図柄変動ゲームが実行される。また、ここで説明するように左列をホールドさせる図柄変動ゲームを実行させる場合、表示制御用CPU37aは、変動させている右列(第2停止図柄列)を、ホールド演出を伴わないで実行された場合と同じタイミングになるように表示内容を制御するようになっている。このように表示制御用CPU37aが制御する結果、ホールド演出を伴うか否かにかかわらず演出上の違和感の発生が防止されるとともに、変動パターンで特定される変動時間内で演出の整合が図られている。
また、統括制御用CPU36aは、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームである場合、直前の図柄変動ゲームでホールド演出が展開され且つ左列がホールドされた条件下で、右列で停止表示された図柄に課題図柄(展開中のミッション(課題)で提示されている課題図柄)を含んでいる且つ該課題図柄によるミッションの達成によっては左列に含まれている課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が高くなるか否かの第1右図柄判定(特定時判定)を実行する。
ここで、第1右図柄判定の基になる直前の図柄変動ゲームでの図柄の停止表示態様の一例を図14(a)〜(f)に示す。図14(a)〜(f)では、「2図柄又は3図柄でリーチをかけろ!」のミッション(課題)が提示されている場合を示している。なお、図14に示す停止表示態様は、本実施形態における停止表示態様のほんの一例であり、停止表示態様は他にも多数存在している。
統括制御用CPU36aは、図14(a)に示すように、直前の図柄変動ゲームで右列に課題図柄となる図柄[2]及び図柄[3]のいずれも含まれていない場合、第1右図柄判定の判定結果を否定とする。また、統括制御用CPU36aは、図14(b),(c)に示すように、直前の図柄変動ゲームで左列に課題図柄のうち図柄[3]のみが含まれるとともに右列に課題図柄のうち図柄[2]のみが含まれる場合、第1右図柄判定の判定結果を否定とする。この場合、右列に含まれる課題図柄によるミッションの達成によっては非確変大当りのみとなり、左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が低くなる。ここでは図示しないが、このような例は他にも、例えば、シングルリーチを形成し得る態様で左列に課題図柄のうち図柄[3]が含まれるとともにダブルリーチを形成し得る態様で右列に課題図柄の図柄[2]及び図柄[3]が含まれる場合もある。このような場合、右列に含まれる課題図柄によるミッションの達成によっては非確変大当りとなる可能性があり、左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が低くなる。また、他には、例えば、ダブルリーチを形成し得る態様で左列に課題図柄の図柄[2]及び図柄[3]が含まれるとともにシングルリーチを形成し得る態様で右列に課題図柄のうち図柄[2]が含まれる場合などがある。このような場合、右列に含まれる課題図柄によるミッションの達成によっては非確変大当りのみとなり、左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が低くなる。
また、統括制御用CPU36aは、図14(d)に示すように、直前の図柄変動ゲームで左列に課題図柄のうち図柄[2]のみが含まれるとともに右列に課題図柄のうち図柄[3]のみが含まれる場合、第1右図柄判定の判定結果を肯定とする。この場合、右列に含まれる課題図柄によるミッションの達成によっては確変大当りのみとなり、左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が高くなる。なお、このような場面は、ここで示す例のように課題図柄が表示順序の前後となる場合に出現する。
また、統括制御用CPU36aは、図14(e)に示すように、直前の図柄変動ゲームでシングルリーチを形成し得る態様で左列に課題図柄のうち図柄[2]のみが含まれるとともにダブルリーチを形成し得る態様で右列に課題図柄の図柄[2]及び図柄[3]が含まれる場合、第1右図柄判定の判定結果を肯定とする。この場合、右列に含まれる課題図柄によるミッションの達成によっては確変大当りとなる可能性があり、左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が高くなる。なお、このような場面は、ここで示す例のように課題図柄が表示順序の前後となる場合に出現する。
また、統括制御用CPU36aは、図14(f)に示すように、直前の図柄変動ゲームでダブルリーチを形成し得る態様で左列に課題図柄の図柄[2]及び図柄[3]が含まれるとともにシングルリーチを形成し得る態様で右列に課題図柄のうち図柄[3]が含まれる場合、第1右図柄判定の判定結果を肯定とする。この場合、右列に含まれる課題図柄によるミッションの達成によっては確変大当りのみとなり、左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が高くなる。なお、このような場面は、ここで示す例のように課題図柄が表示順序の前後となる場合に出現する。
なお、図14(a)〜(f)を用いた説明では、第1右図柄判定の場面を、視認し易いように演出表示装置22の表示態様で説明している。実際に統括制御用CPU36aは、第1右図柄判定に際し、直前の図柄変動ゲームで決定した飾り図柄を特定可能な情報(例えば、直前の図柄変動ゲームで出力した飾り図柄用の停止図柄指定コマンドなど)を記憶しており、この情報に基づいて判定している。また、本実施形態では、課題図柄が図柄[2]及び図柄[4]や図柄[3]及び図柄[5]の組み合わせのように、ミッションの達成による遊技者にとっての有利度が課題図柄の種類によって同じである場合、右列の停止態様にかかわらず第1右図柄判定を肯定としてもよい。また、この場合には、ミッションの達成による遊技者にとっての有利度は変化しないが演出上の大当りへの期待度を高めるという観点からすれば、左列がシングルリーチを形成し得るとともに右列がダブルリーチを形成し得る場合に、第1右図柄判定を肯定としてもよい。
そして、統括制御用CPU36aは、第1右図柄判定の判定結果が否定の場合(右列に課題図柄が含まれていない、又はミッションの達成による有利度が左列よりも右列が高くない場合)、ホールド演出の非実行を確定的に決定する。
一方、統括制御用CPU36aは、第1右図柄判定の判定結果が肯定の場合(右列に課題図柄が含まれている且つミッションの達成による有利度が左列よりも右列が高い場合)、これから実行させる図柄変動ゲームで最終的に導出する飾り図柄として決定した図柄組み合わせのうち右列に関して、第1右図柄判定の基とした直前の図柄変動ゲームの右列の図柄と一致するか否かの第2右図柄判定を実行する。
例えば、直前の図柄変動ゲームでの図柄の停止表示態様が図14(b)に示す態様で、これから実行させる図柄変動ゲームで決定した飾り図柄のうち右列の停止表示態様が図14(b)に示す態様の場合、右列に関して一致するので、統括制御用CPU36aによって第2右図柄判定を肯定とする判定結果が導出される。また、直前の図柄変動ゲームでの図柄の停止表示態様が図14(b)に示す態様で、これから実行させる図柄変動ゲームで決定した飾り図柄のうち右列の停止表示態様が図14(c)に示す態様の場合、右列に関して一致しないので、統括制御用CPU36aによって第2右図柄判定を否定とする判定結果が導出される。
実際に統括制御用CPU36aは、第2右図柄判定に際し、直前の図柄変動ゲームで決定した飾り図柄を特定可能な情報と、これから実行させる図柄変動ゲームで決定した飾り図柄を特定可能な情報(例えば、これから実行させる図柄変動ゲームでの飾り図柄用の停止図柄指定コマンドなど)に基づいて判定している。
そして、統括制御用CPU36aは、第2右図柄判定の判定結果が否定の場合(右列に関して直前のゲームと一致しない場合)、ホールド演出の非実行を確定的に決定する。一方、統括制御用CPU36aは、第2右図柄判定の判定結果が肯定の場合(右列に関して直前のゲームと一致する場合)、ホールド演出の実行を確定的に決定し、ホールドする列の対象を左列から右列に切替えてのホールド演出の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37(表示制御用CPU37a)に出力する。これにより表示制御用CPU37aは、ホールド演出の実行を把握し、対象となる図柄変動ゲームが右列をホールドするホールド演出を伴って実行されるように演出表示装置22の表示内容を制御する。その結果、演出表示装置22では、図4(d)、図5(d)、図6(d)に示したような態様で図柄変動ゲームが実行される。また、ここで説明するように右列をホールドさせる図柄変動ゲームを実行させる場合、表示制御用CPU37aは、ホールド演出を伴わないで実行された場合と同じタイミングでリーチ演出の展開に移行したりするように表示内容を制御するようになっている。このように表示制御用CPU37aが制御する結果、ホールド演出を伴うか否かにかかわらず演出上の違和感の発生が防止されるとともに、変動パターンで特定される変動時間内で演出の整合が図られている。
なお、統括制御用CPU36aは、第1右図柄判定及び第2右図柄判定の判定結果を否定とした場合、左列に関して直前の図柄変動ゲームで停止表示されている図柄とこれから実行させる図柄変動ゲームの左列の図柄が一致するとき、左列をホールドさせるホールド演出の実行を確定的に決定する。
また、統括制御用CPU36aは、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームである場合、直前の図柄変動ゲームでホールド演出が展開され且つ右列がホールドされた条件下で、右列に関して直前の図柄変動ゲームで停止表示されている図柄と、これから実行させる図柄変動ゲームで停止表示させる図柄が一致するとき、右列をホールドさせるホールド演出の実行を確定的に決定する。
次に、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームの場合における統括制御用CPU36aの制御内容を説明する。以下の説明では、ホールド演出を実行可能な場面(連続予告演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが、はずれ演出用の変動パターンに基づく、又は大当り演出用の変動パターンに基づき大当りの図柄組み合わせがその時の課題図柄である場面)を前提に説明する。
まず、ミッション演出の展開中である条件下で、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームで対象となる図柄変動ゲームのうち最終回の図柄変動ゲームを除く各図柄変動ゲームで確定停止表示させる飾り図柄の決定手法に関して説明する。以下の説明では、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームのうち最終回の図柄変動ゲームを「連続予告最終ゲーム」と示す場合もある。また、以下の説明では、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを、「連続予告ゲーム」と示す場合もある。
統括制御用CPU36aは、連続予告演出を実行させることを決定する場合、最初に連続予告演出を実行させることを決定する契機となった図柄変動ゲーム(すなわち、連続予告最終ゲーム)における最終停止図柄(確定停止表示図柄)となる飾り図柄を先に特定するようになっている。この場合、統括制御用CPU36aは、主制御用CPU35aから入力する、大当り指示コマンドに基づいて対象となる図柄変動ゲーム(連続予告最終ゲーム)に基づく大当りの種類(確変大当りであるか非確変大当りであるか)を特定し、それに基づいて最終停止図柄を特定する。なお、ここで特定された最終停止図柄は、対象となる図柄変動ゲーム(連続予告最終ゲーム)の実行に伴って演出表示制御基板37(サブ制御用CPU37a)に指示される。
そして、統括制御用CPU36aは、連続予告最終ゲームで決定している最終停止図柄(確定停止表示図柄)となる飾り図柄に基づいて、連続予告最終ゲームを除く対象となる図柄変動ゲームで確定停止表示させる飾り図柄を決定する。そして、統括制御用CPU36aは、最初に1回目の連続予告ゲームで確定停止表示させる飾り図柄を決定し、その連続予告ゲームで確定停止表示させる飾り図柄を基に、対象となる連続予告ゲーム(図柄変動ゲーム)でのホールド演出の実行態様を決定する。続いて、統括制御用CPU36aは、決定したホールド演出の実行態様に合わせて実行し得る連続予告ゲーム間での飾り図柄が実行態様に応じたホールド演出を実行可能になるように各連続予告ゲームで確定停止表示させる飾り図柄を決定する。なお、統括制御用CPU36aは、ホールド演出を実行しない場合、連続予告最終ゲームを除く対象となる連続予告ゲームで「チャンス目」のうちから確定停止表示させる飾り図柄を適当に決定してもよいし、ホールド演出を実行可能な場合と同様に決定してもよい。
そして、例えば、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが2回(予告回数が2回)の場合、1回目と2回目の連続予告ゲームで左列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図15(a)に示すように、2回目の連続予告ゲームに関して左列(装飾された列)をホールド可能になる。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが2回(予告回数が2回)の場合、1回目と2回目の連続予告ゲームで右列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図15(b)に示すように、1回目の連続予告ゲームで左列(装飾された列)がホールドされた条件下で、2回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。また、この場合には、図15(b)に示すように、1回目の連続予告ゲームで右列がホールドされた条件下で、1回目及び2回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。
また、例えば、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが3回(予告回数が3回)の場合、1回目〜3回目の連続予告ゲームで左列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図15(c)に示すように、2回目及び3回目の連続予告ゲームに関して左列(装飾された列)をホールド可能になる。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが3回(予告回数が3回)の場合、1回目と2回目の連続予告ゲームで左列の図柄が一致し、2回目と3回目の連続予告ゲームで右列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図15(d)に示すように、2回目の連続予告ゲームに関して左列(装飾された列)をホールド可能にし、3回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが3回(予告回数が3回)の場合、1回目〜3回目の連続予告ゲームで右列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図15(e)に示すように、1回目の連続予告ゲームで左列がホールドされた条件下で、2回目及び3回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。また、この場合には、図15(e)に示すように、1回目の連続予告ゲームで右列がホールドされた条件下で、1回目〜3回目の連続予告ゲームで右列(装飾された列)がホールド可能になる。
また、例えば、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが4回(予告回数が4回)の場合、1回目〜4回目の連続予告ゲームで左列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図16(a)に示すように、2回目〜4回目の連続予告ゲームに関して左列(装飾された列)をホールド可能になる。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが4回(予告回数が4回)の場合、1回目〜3回目の連続予告ゲームで左列の図柄が一致し、3回目と4回目の連続予告ゲームで右列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図16(b)に示すように、2回目及び3回目の連続予告ゲームに関して左列(装飾された列)をホールド可能にし、4回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが4回(予告回数が4回)の場合、1回目と2回目の連続予告ゲームで左列の図柄が一致し、2回目〜4回目の連続予告ゲームで右列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図16(c)に示すように、2回目の連続予告ゲームに関して左列(装飾された列)をホールド可能にし、3回目及び4回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。また、統括制御用CPU36aは、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが4回(予告回数が4回)の場合、1回目〜4回目の連続予告ゲームで右列の図柄が一致するように飾り図柄を決定する。このように決定する場合には、図16(d)に示すように、1回目の連続予告ゲームで左列がホールドされた条件下で、2回目〜4回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。また、この場合には、図16(d)に示すように、1回目の連続予告ゲームで右列がホールドされた条件下で、1回目〜4回目の連続予告ゲームに関して右列(装飾された列)をホールド可能になる。
また、統括制御用CPU36aは、右列をホールド可能な展開とする場合、右列をホールドする際に含まれる課題図柄によるミッションの達成によってはこれよりも前にホールドする左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が高くなるように各連続予告ゲームの飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、連続予告最終ゲームでの最終停止図柄となる飾り図柄が、大当りの図柄組み合わせで、その大当りの図柄組み合わせが確変確定図柄(奇数図柄)である場合に右列をホールドする展開を決定可能になっている。大当りの図柄組み合わせが確変非確定図柄(遇数図柄)である場合には、右列をホールドする際に含まれる課題図柄によるミッションの達成によってはこれよりも前にホールドする左列に含まれる課題図柄によるミッションの達成よりも遊技者にとっての有利度が高くすることができないためである。
また、このようにして各連続予告ゲームで確定停止表示させる飾り図柄が決定される場合には、左列をホールドしている条件下で、さらに左列をホールド可能な場面で右列に関してホールド可能であっても左列のホールドが継続される場面も出現し得る。一方、このような場合には、左列をホールドしている条件下で、ホールドする対象を左列から右列に切替えてホールド可能な場面で左列に関してホールド可能であってもホールドの対象が切替えられる場面も出現し得る。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいてホールド演出が展開される場合、ホールドの対象がどの連続予告ゲームから切替わるのかを遊技者に推測させ難い構成としている。したがって、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームおいて、遊技者は、左列がホールドされている場合、連続予告ゲームの開始毎にホールドの対象が切替わることに対して期待を抱くことができる。
また、このように構成された本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいて、左列をホールドさせる場合には第1左図柄判定及び第2左図柄判定に相当する判定結果が肯定となるように確定停止図柄が決定され、このような条件下でホールド演出(左列をホールドする)が展開される。また、本実施形態では、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおいて、右列をホールドさせる場合には第1右図柄判定及び第2右図柄判定に相当する判定結果が肯定となるように確定停止図柄が決定され、このような条件下でホールド演出(右列をホールドする)が展開される。
次に、ホールド演出の実行態様と飾り図柄の決定に関する具体的な制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、ホールド演出を実行可としている場合、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームでない場合、1回目の連続予告ゲームでのホールド演出を非実行とし、2回目以後の連続予告ゲームでホールド演出を実行することを確定的に決定する。本実施形態では、ミッション演出の展開中、ホールド演出を実行可とすると連続予告演出を伴う図柄変動ゲームの対象となる図柄変動ゲームで少なくとも2回目以後の連続予告ゲームでホールド演出を実行するようになっている。この場合、統括制御用CPU36aは、1回目と2回目の連続予告ゲームで左列の図柄を一致させるように飾り図柄を決定することで、2回目の連続予告ゲームで左列をホールドするホールド演出を実行可能にする。また、この場合、統括制御用CPU36aは、右列をホールドするホールド演出を展開する場合には3回目以降の連続予告ゲームでの展開を決定し、それに合わせて飾り図柄を決定することになる。
一方、統括制御用CPU36aは、ホールド演出を実行可としている場合、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームである場合、直前の図柄変動ゲームでホールド演出が展開されていない条件下で、前述の第1左図柄判定(通常時判定)を実行する。なお、第1左図柄判定に関しては、直前の図柄変動ゲームで停止表示されている左列の図柄と比較する対象が、これから実行される1回目の連続予告ゲームで停止表示させる左列の図柄を比較する点で連続予告演出を伴わない場合と異なり、これ以外に関しては前述したのと同一態様での処理となる。
そして、統括制御用CPU36aは、第1左図柄判定の判定結果が否定の場合(左列に課題図柄が含まれていない場合)、前述したように1回目の連続予告ゲームでのホールド演出を非実行とし、2回目以後の連続予告ゲームでホールド演出を実行することを確定的に決定する。この場合、前述したようにして飾り図柄を決定する。また、この場合、統括制御用CPU36aは、右列をホールドするホールド演出を展開する場合には3回目以降の連続予告ゲームでの展開を決定し、それに合わせて飾り図柄を決定することになる。
また、統括制御用CPU36aは、第1左図柄判定の判定結果が肯定の場合(左列に課題図柄が含まれている場合)、前述の第2左図柄判定を実行する。なお、第2左図柄判定に関しては、直前の図柄変動ゲームで停止表示されている左列の図柄と比較する対象が、これから実行される1回目の連続予告ゲームで停止表示させる左列の図柄を比較する点で連続予告演出を伴わない場合と異なり、これ以外に関しては前述したのと同一態様での処理となる。
そして、統括制御用CPU36aは、第2左図柄判定の判定結果が肯定の場合(左列に関して直前のゲームと一致しない場合)、前述したように1回目の連続予告ゲームでのホールド演出を非実行とし、2回目以後の連続予告ゲームでホールド演出を実行することを確定的に決定する。この場合、前述したようにして飾り図柄を決定する。また、この場合、統括制御用CPU36aは、右列をホールドするホールド演出を展開する場合には3回目以降の連続予告ゲームでの展開を決定し、それに合わせて飾り図柄を決定することになる。
一方、統括制御用CPU36aは、第2左図柄判定の判定結果が肯定の場合(左列に関して直前のゲームと一致する場合)、1回目の連続予告ゲームから以後の連続予告ゲームでのホールド演出の実行を確定的に決定する。この場合、前述したようにして飾り図柄を決定する。また、この場合、統括制御用CPU36aは、右列をホールドするホールド演出を展開する場合には2回目以降の連続予告ゲームでの展開を決定し、それに合わせて飾り図柄を決定することになる。
また、統括制御用CPU36aは、ホールド演出を実行可としている場合、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームである場合、直前の図柄変動ゲームでホールド演出が展開され且つ左列がホールドされた条件下で、前述の第1右図柄判定(特定時判定)を実行する。なお、第1右図柄判定に関しては、直前の図柄変動ゲームで停止表示されている右列の図柄と比較する対象が、これから実行される1回目の連続予告ゲームで停止表示させる右列の図柄を比較する点で連続予告演出を伴わない場合と異なり、これ以外に関しては前述したのと同一態様での処理となる。
そして、統括制御用CPU36aは、第1右図柄判定の判定結果が否定の場合(右列に課題図柄が含まれていない、又はミッションの達成による有利度が左列よりも右列が高くない場合)、前述したように1回目の連続予告ゲームでのホールド演出を非実行とし、2回目以後の連続予告ゲームでホールド演出を実行することを確定的に決定する。この場合、前述したようにして飾り図柄を決定する。また、この場合、統括制御用CPU36aは、右列をホールドするホールド演出を展開する場合には3回目以降の連続予告ゲームでの展開を決定し、それに合わせて飾り図柄を決定することになる。
また、統括制御用CPU36aは、第1右図柄判定の判定結果が肯定の場合(右列に課題図柄が含まれている且つミッションの達成による有利度が左列よりも右列が高い場合)、前述の第2右図柄判定を実行する。なお、第2右図柄判定に関しては、直前の図柄変動ゲームで停止表示されている右列の図柄と比較する対象が、これから実行される1回目の連続予告演出で停止表示させる右列の図柄を比較する点で連続予告演出を伴わない場合と異なり、これ以外に関しては前述したのと同一態様での処理となる。
そして、統括制御用CPU36aは、第2右図柄判定の判定結果が否定の場合(右列に関して直前のゲームと一致しない場合)、前述したように1回目の連続予告ゲームでのホールド演出を非実行とし、2回目以後の連続予告ゲームでホールド演出を実行することを確定的に決定する。この場合、前述したようにして飾り図柄を決定する。また、この場合、統括制御用CPU36aは、右列をホールドするホールド演出を展開する場合には3回目以降の連続予告ゲームでの展開を決定し、それに合わせて飾り図柄を決定することになる。
一方、統括制御用CPU36aは、第2右図柄判定の判定結果が肯定の場合(右列に関して直前のゲームと一致する場合)、1回目の連続予告ゲームから以後の連続予告ゲームでのホールド演出(右列をホールドする)の実行を確定的に決定する。この場合、統括制御用CPU36aは、1回目から対象となる連続予告ゲームで右列の図柄を一致させるように飾り図柄を決定することで、1回目の連続予告ゲームから以後の連続予告ゲームで右列をホールドするホールド演出を実行可能にする。
そして、統括制御用CPU36aは、決定した内容に基づいて、ホールド演出の実行を指示する演出指示コマンドを各連続予告ゲームの実行指示(変動パターン指定コマンド)に合わせて演出表示制御基板37(表示制御用CPU37a)に出力する。これにより表示制御用CPU37aは、ホールド演出の実行を把握し、対象となる連続予告ゲームがホールド演出を伴って実行されるように演出表示装置22の表示内容を制御する。その結果、演出表示装置22では、図4(b),(d)、図5(b),(d)、図6(b),(d)に示したような態様で図柄変動ゲームが実行される。また、前述したように左列をホールドさせる連続予告ゲームを実行させる場合、表示制御用CPU37aは、変動させている右列(第2停止図柄列)を、ホールド演出を伴わないで実行された場合と同じタイミングになるように表示内容を制御するようになっている。また、前述したように右列をホールドさせる連続予告ゲームを実行させる場合、表示制御用CPU37aは、ホールド演出を伴わないで実行された場合と同じタイミングでリーチ演出の展開に移行したりするように表示内容を制御するようになっている。このように表示制御用CPU37aが制御する結果、ホールド演出を伴うか否かにかかわらず演出上の違和感の発生が防止されるとともに、変動パターンで特定される変動時間内で演出の整合が図られている。
なお、統括制御用CPU36aは、第1右図柄判定及び第2右図柄判定の判定結果を否定とした場合、左列に関して直前の図柄変動ゲームで停止表示されている図柄と、これから実行される1回目の連続予告ゲームで停止表示させる図柄が一致するとき、前述したように1回目の連続予告ゲームから以後の連続予告ゲームでのホールド演出の実行を確定的に決定する。この場合、前述したようにして飾り図柄を決定する。また、この場合、統括制御用CPU36aは、右列をホールドするホールド演出を展開する場合には3回目以降の連続予告ゲームでの展開を決定し、それに合わせて飾り図柄を決定することになる。
また、統括制御用CPU36aは、直前の図柄変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームである場合、直前の図柄変動ゲームでホールド演出が展開され且つ右列がホールドされた条件下で、右列に関して直前の図柄変動ゲームとこれから実行させる図柄変動ゲームの図柄が一致するとき、前述したように1回目の連続予告ゲームから以後の連続予告ゲームでのホールド演出の実行を確定的に決定する。この場合、前述したようにして飾り図柄を決定する。
次に、ミッション演出及びミッション演出の展開中に実行するホールド演出に係る制御(処理)が実行されることによる、演出表示装置22(画像表示部GH)での実行態様の一例を、連続予告演出を伴う場合を中心に図17〜図19に基づき説明する。なお、図17〜図19では、「2図柄又は3図柄でリーチをかけろ!」のミッション(課題)が提示されている場合を示している。また、図17〜図19では、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが3回(予告回数が3回)実行され、3回目の連続予告ゲーム(連続予告最終ゲーム)でミッションの達成となる場合を示している。また、ここで図示しないが以下に説明する場面では、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームであれば特定演出も合わせて実行されており、これにより遊技者は連続予告演出を伴う図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)であることを認識する。なお、図17〜図19に示す実行態様は、本実施形態における実行態様のほんの一例であり、実行態様は他にも多数存在している。
図17〜図19に示す実行態様では、統括制御用CPU36aによって1回目及び2回目の連続予告ゲームで左列をホールドし、3回目の連続予告ゲームで右列をホールドするホールド演出の展開が決定されている。また、この実行態様では、統括制御用CPU36aは、直前の図柄変動ゲームと1回目の連続予告ゲームで左列をホールド可能に飾り図柄が決定されている。また、この実行態様では、統括制御用CPU36aによって1回目と2回目の連続予告ゲームで左列をホールド可能に飾り図柄が決定されている。また、この実行態様では、統括制御用CPU36aによって2回目と3回目の連続予告ゲームで右列をホールド可能に飾り図柄が決定されている。
まず、図17(a)〜(f)に示す実行態様について説明する。
この実行態様では、左列に課題図柄のうち図柄[2]のみがホールドされている状態から右列に課題図柄のうち図柄[3]のみがホールドされることで、遊技者にとっての有利度を高める例となっている。また、この実行態様では、統括制御用CPU36aによって連続予告最終ゲームで最終的に停止表示させる飾り図柄として課題図柄の図柄[3]による大当り図柄が有効ラインL2上に停止表示させることが決定されている。
そして、図17(a)示すように、1回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、直前の図柄変動ゲームで停止表示されている列のうち左列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、中列及び右列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列がホールドされたことを認識する。その後、図17(b)に示すように、演出表示装置22では、有効ラインL1上に[22○]([11○])であって図柄表示位置D8が図柄[3]の数字図柄Nとなる「チャンス目」が確定停止表示される演出が実行される。この場合、右列にはミッションの達成によって遊技者にとっての有利度が高くなるように課題図柄となる図柄[3]のみが含まれている。これにより、遊技者は、左列から右列にホールドの対象が切替わることに対して期待を抱くことができる。
続いて、図17(c)に示すように、2回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、1回目の連続予告ゲームで停止表示されている列のうち左列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、中列及び右列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列がホールドされたことを認識する。その後、図17(d)に示すように、演出表示装置22では、1回目の連続予告ゲームと同様の「チャンス目」が確定停止表示される演出が実行される。これにより、遊技者は、左列から右列にホールドの対象が切替わることに対して期待を抱くことができる。
続いて、図17(e)に示すように、3回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、2回目の連続予告ゲームで停止表示されている列のうち右列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、左列及び中列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる右列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、右列がホールドされたことを認識する。さらに遊技者は、ホールドされる対象が切替えられることでミッションの達成による遊技者にとっての有利度が高まったことを認識する。その後、図17(f)に示すように、演出表示装置22では、有効ラインL2上に図柄[3]でのリーチが形成され、「ミッション達成!」が画像表示される。これにより、遊技者は、ミッションの達成とともに大当りとなることを認識する。そして、演出表示装置22では、最終的に有効ラインL2上に[333]の大当りの図柄組み合わせが導出される。
次に、図18(a)〜(f)に示す実行態様について説明する。
この実行態様では、左列に課題図柄の図柄[2]及び図柄[3]がホールドされている状態から右列に課題図柄のうち図柄[3]のみがホールドされることで、遊技者にとっての有利度を高める例となっている。また、この実行態様では、統括制御用CPU36aによって連続予告最終ゲームで最終的に停止表示させる飾り図柄として課題図柄の図柄[3]による大当り図柄が有効ラインL2上に停止表示させることが決定されている。
そして、図18(a)示すように、1回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、直前の図柄変動ゲームで停止表示されている列のうち左列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、中列及び右列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列がホールドされたことを認識する。その後、図18(b)に示すように、演出表示装置22では、有効ラインL3上に[22○]([33○])であって図柄表示位置D8が図柄[3]の数字図柄Nとなる「チャンス目」が確定停止表示される演出が実行される。この場合、右列にはミッションの達成によって遊技者にとっての有利度が高くなるように課題図柄となる図柄[3]のみが含まれている。これにより、遊技者は、左列から右列にホールドの対象が切替わることに対して期待を抱くことができる。
続いて、図18(c)に示すように、2回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、1回目の連続予告ゲームで停止表示されている列のうち左列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、中列及び右列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列がホールドされたことを認識する。その後、図18(d)に示すように、演出表示装置22では、1回目の連続予告ゲームと同様の「チャンス目」が確定停止表示される演出が実行される。これにより、遊技者は、左列から右列にホールドの対象が切替わることに対して期待を抱くことができる。
続いて、図18(e)に示すように、3回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、2回目の連続予告ゲームで停止表示されている列のうち右列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、左列及び中列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる右列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、右列がホールドされたことを認識する。さらに遊技者は、ホールドされる対象が切替えられることでミッションの達成による遊技者にとっての有利度が高まったことを認識する。その後、図18(f)に示すように、演出表示装置22では、有効ラインL2上に図柄[3]でのリーチが形成され、「ミッション達成!」が画像表示される。これにより、遊技者は、ミッションの達成とともに大当りとなることを認識する。そして、演出表示装置22では、最終的に有効ラインL2上に[333]の大当りの図柄組み合わせが導出される。
次に、図19(a)〜(f)に示す実行態様について説明する。
この実行態様では、左列に課題図柄のうち図柄[2]のみがシングルリーチを形成し得る態様でホールドされている状態から右列に課題図柄の図柄[2]及び図柄[3]がダブルリーチを形成し得る態様でホールドされることで、遊技者にとっての有利度を高めるとともに、大当りへの期待も高まる例となっている。また、この実行態様では、統括制御用CPU36aによって連続予告最終ゲームで最終的に停止表示させる飾り図柄として課題図柄の図柄[3]による大当り図柄が有効ラインL3上に停止表示させることが決定されている。
そして、図19(a)示すように、1回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、直前の図柄変動ゲームで停止表示されている列のうち左列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、中列及び右列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列がホールドされたことを認識する。その後、図19(b)に示すように、演出表示装置22では、有効ラインL2上に[22○]であって図柄表示位置D9が図柄[3]の数字図柄Nとなる「チャンス目」が確定停止表示される演出が実行される。この場合、右列にはミッションの達成によって遊技者にとっての有利度が高くなるように課題図柄となる図柄[2]及び図柄[3]が含まれている。また、この場合、右列には大当りへの期待が高まるようにダブルリーチを形成し得る態様で課題図柄が含まれている。これにより、遊技者は、左列から右列にホールドの対象が切替われることに対して期待を抱くことができる。
続いて、図19(c)に示すように、2回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、1回目の連続予告ゲームで停止表示されている列のうち左列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、中列及び右列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる左列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、左列がホールドされたことを認識する。その後、図19(d)に示すように、演出表示装置22では、1回目の連続予告ゲームと同様の「チャンス目」が確定停止表示される演出が実行される。これにより、遊技者は、左列から右列にホールドの対象が切替わることに対して期待を抱くことができる。
続いて、図19(e)に示すように、3回目の連続予告ゲームが実行されると、演出表示装置22では、2回目の連続予告ゲームで停止表示されている列のうち右列がホールドされて(ホールド演出を伴って)、左列及び中列の図柄が変動開始される演出が実行される。なお、この場合には、ホールドの対象となる右列の周囲(外郭)が発光される。これにより、遊技者は、右列がホールドされたことを認識する。さらに遊技者は、ホールドされる対象が切替えられることでミッションの達成による遊技者にとっての有利度が高まったことを認識するとともに、大当りへの期待を高める。その後、図19(f)に示すように、演出表示装置22では、有効ラインL3上に図柄[3]でのリーチが形成され、「ミッション達成!」が画像表示される。これにより、遊技者は、ミッションの達成とともに大当りとなることを認識する。そして、演出表示装置22では、最終的に有効ラインL3上に[333]の大当りの図柄組み合わせが導出される。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)大当り予告演出(連続予告演出)を伴う図柄変動ゲームでは、特定列(本実施形態では、リーチを形成し得る左列又は右列)を変動させない(ホールドさせる)特定列維持変動で実行可能に構成した。そして、特定列維持変動(ホールド演出を伴う変動)で図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)を実行させるに際しては直前の図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)が特定列維持変動(ホールド演出を伴う変動)で実行されている場合、直前の図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)での特定列(ここでは、左列)に含まれている図柄よりも大当りとなることで遊技者にとっての有利度が高くなる大当りに対応する図柄を含んでいる列(ここでは、右列)を特定列の対象に切替えて実行させるようにした。このため、遊技者には、有利度が低い図柄を含む列(ここでは、左列)が変動されない(ホールドされる)場合でも、有利度が高い大当りへの期待を継続して抱かせることができる。また、遊技者には、特定列維持変動(ホールド演出を伴う変動)での図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)においては特定列以外の列の変動に対しても遊技者の興味関心を惹き付けることができる。したがって、大当り予告演出(連続予告演出)が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(2)本実施形態では、ホールドされる列の対象が切替わる場合には、有利度が低い大当りに対応する図柄のみを含む列から、有利度が高い大当りに対応する図柄のみを含む列にホールドされる対象が切替わるようにした。この場合には、大当りとなることで有利度が低い大当り(非確変大当り)のみが付与される状況から、大当りとなることで有利度が高い大当り(確変大当り)のみが付与される状況に切替わるようになる。このため、遊技者は、ホールドされる対象が切替わることで、有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。したがって、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームが実行される間における興趣を向上させることができる。
(3)本実施形態では、上記の効果(2)を奏するように、例えば、図4(a)〜(d)や図17(a)〜(f)に示す実行態様でホールド演出を展開させるようにし、このような実行態様によって有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。
(4)変動されない(ホールドされる)対象の列の対象が切替わる場合には、有利度が低い大当りに対応する図柄を含む列から、有利度が高い大当りに対応する図柄のみを含む列に変動されない(ホールドされる)対象が切替わるようにした。この場合には、大当りとなることで有利度が低い大当り(非確変大当り)が付与され得る状況から、大当りとなることで有利度が高い大当り(確変大当り)のみが付与される状況に切替わるようになる。このため、遊技者は、変動されない(ホールドされる)対象が切替わることで、有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。したがって、連続予告演出が実行される間における興趣を向上させることができる。
(5)本実施形態では、上記の効果(4)を奏するように、例えば、図5(a)〜(d)や図18(a)〜(f)に示す実行態様でホールド演出を展開させるようにし、このような実行態様によって有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。
(6)変動されない(ホールドされる)対象の列の対象が切替わる場合には、有利度が低い大当りに対応する図柄のみを含む列から、有利度が高い大当りに対応する図柄を含み且つ複数の有効ライン(ダブルリーチ)を構成し得る態様となる列に変動されない(ホールドされる)対象が切替わるようにした。この場合には、大当りとなることで有利度が低い大当り(非確変大当り)のみが付与され得る状況から、大当りとなることで有利度が高い大当り(確変大当り)が付与され得るとともに有効ラインが増加する状況に切替わるようになる。このため、遊技者は、変動されない(ホールドされる)対象が切替わることで、有利度が高い大当りへの期待を高めるとともに、有効ラインが増加することで大当りへの期待を高めることになる。したがって、連続予告演出が実行される間における興趣を向上させることができる。
(7)本実施形態では、上記の効果(6)を奏するように、例えば、図6(a)〜(d)や図19(a)〜(f)に示す実行態様でホールド演出を展開させるようにし、このような実行態様によって有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。
(8)連続予告ゲームは、特定列維持変動を伴うか否か(ホールド演出を伴うか否か)にかかわらず図柄の変動開始から変動停止までの時間は同じになるように構成した。このため、特定列維持変動(ホールド演出を伴う変動)による連続予告ゲームでは、変動させない列に関する制御が特定列維持変動を伴わない(ホールド演出を伴わない)場合と異なることになる。したがって、各連続予告ゲームに係る制御を大幅に異ならせることなく実現することで、連続予告ゲーム(図柄変動ゲーム)に係る制御を煩雑にすることなく連続予告演出を遊技者に楽しませることができる。
(9)特定列としてはリーチを形成し得る列(左列又は右列)を対象とするようにした。このため、特定列維持変動(ホールド演出を伴う変動)では、特定列となっている列の図柄でのリーチに期待を抱かせることができる。すなわち、特定列維持変動(ホールド演出を伴う変動)では、リーチになるかどうか及び特定列の対象が切替わるかどうかに遊技者の興味関心を惹き付けることができる。したがって、連続予告演出が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(10)課題付与演出(ミッション演出)の実行中の図柄変動ゲーム(本実施形態では、連続予告ゲームも含む)は、特定列(本実施形態では、リーチを形成し得る左列又は右列)を変動させない特定列維持制御(ホールド演出を伴う制御)及び全列を通常通りに変動させる通常制御(ホールド演出を伴わない制御)のいずれかの制御で図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)を開始可能に構成した。そして、直前の図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)が特定列維持制御(ホールド演出を伴う変動)で実行された次変動では、課題図柄によるリーチとなる演出の出現(ミッションの達成)によっては直前の図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)で状態が維持された列に含まれている課題図柄によるリーチとなる演出の出現(ミッションの達成)よりも遊技者にとっての有利度が高くなる列を特定列に切替え可能(本実施形態では、左列から右列に切替え可能)に構成した。このため、変動させない列(ホールドさせる列)の対象は、課題図柄によるリーチとなる演出の出現(ミッションの達成)によっては直前の図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)で状態が維持された列に含まれている課題図柄によるリーチとなる演出の出現(ミッションの達成)よりも遊技者にとっての有利度が高くなる列に切替わり得る。その結果、遊技者には、課題図柄によるリーチとなる演出の出現(ミッションの達成)による有利度が低くなる列が変動されない(ホールドされる)場合でも、課題図柄によるリーチとなる演出の出現(ミッションの達成)による有利度が高くなる列に変動されない(ホールドされる)対象が切替わるチャンスが与えられ、遊技者にとっての有利度が高い大当りへの期待を継続して抱かせることができる。したがって、課題付与演出(ミッション演出)の実行態様を工夫することで、課題付与演出(ミッション演出)を遊技者に楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
(11)課題付与演出(ミッション演出)の実行中には、課題図柄がリーチを構成し得る列(本実施形態では、左列又は右列)に停止し易く構成した。このため、特定列維持制御(ホールド演出を伴う制御)による図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)が実行されるチャンスを増加させることで、課題付与演出(ミッション演出)を遊技者に楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
(12)本実施形態では、ホールドされる列の対象が切替わる場合には、課題図柄のうち有利度が低い課題図柄のみを含む列から、課題図柄のうち有利度が高い課題図柄のみを含む列にホールドされる対象が切替わるようにした。この場合には、大当りとなることで有利度が低い大当り(非確変大当り)のみが付与される状況から、大当りとなることで有利度が高い大当り(確変大当り)のみが付与される状況に切替わるようになる。このため、遊技者は、ホールドされる対象が切替わることで、有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。したがって、ミッション演出を遊技者に楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
(13)本実施形態では、上記の効果(12)を奏するように、例えば、図4(a)〜(d)や図17(a)〜(f)に示す実行態様でホールド演出を展開させるようにし、このような実行態様によって有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。
(14)変動されない(ホールドされる)列の対象が切替わる場合には、有利度が低い大当り(非確変大当り)に対応する課題図柄を含む列から、有利度が高い大当り(確変大当り)に対応する課題図柄のみを含む列に変動されない(ホールドされる)対象が切替わるようにした。この場合には、大当りとなることで有利度が低い大当り(非確変大当り)が付与され得る状況から、大当りとなることで有利度が高い大当り(確変大当り)のみが付与される状況に切替わるようになる。このため、遊技者は、変動されない対象が切替わることで、有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。したがって、課題付与演出(ミッション演出)を遊技者に楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
(15)本実施形態では、上記の効果(14)を奏するように、例えば、図5(a)〜(d)や図18(a)〜(f)に示す実行態様でホールド演出を展開させるようにし、このような実行態様によって有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。
(16)変動されない(ホールドされる)列の対象が切替わる場合には、有利度が低い大当り(非確変大当り)に対応する課題図柄のみを含む列から、有利度が高い大当り(確変大当り)に対応する課題図柄を含み且つ複数の有効ライン(ダブルリーチ)を構成し得る態様となる列に変動されない(ホールドされる)対象が切替わるようにした。この場合には、大当りとなることで有利度が低い大当り(非確変大当り)のみが付与され得る状況から、大当りとなることで有利度が高い大当り(確変大当り)が付与され得るとともにリーチとなり得るラインが増加する状況に切替わるようになる。このため、遊技者は、変動されない(ホールドされる)対象が切替わることで、有利度が高い大当りへの期待を高めるとともに、リーチとなり得るラインが増加することで大当りへの期待を高めることになる。したがって、課題付与演出(ミッション演出)を遊技者に楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
(17)本実施形態では、上記の効果(16)を奏するように、例えば、図6(a)〜(d)や図19(a)〜(f)に示す実行態様でホールド演出を展開させるようにし、このような実行態様によって有利度が高い大当りへの期待を高めることになる。
(18)図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)は、特定列維持制御を伴うか否か(ホールド演出を伴うか否か)にかかわらず各列の図柄の変動が開始してから終了するまでの時間は同じになるように構成した。このため、特定列維持制御(ホールド演出を伴う制御)による図柄変動ゲームでは、変動させない列に関する制御が通常変動と異なることになる。したがって、各制御内容による図柄変動ゲームに係る制御を大幅に異ならせることなく実現することで、図柄変動ゲームに係る制御を煩雑にすることなく課題付与演出(ミッション演出)を遊技者に楽しませることができる。
(19)連続予告演出(連続予告ゲーム)を実行する条件下では、連続予告ゲーム単位で特定列維持制御(ホールド演出を伴う制御)を実行可能に構成した。このため、課題付与演出(ミッション演出)を楽しませるだけでなく、連続予告演出も楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。
(20)本実施形態では、ミッション演出の展開中、はずれの図柄組み合わせが導出される場合などに、課題図柄を含むような図柄組み合わせ(飾り図柄)を決定し易く構成した。このため、変動間においては、左列及び右列の図柄が一致する場面を好適に作り出すことができる。その結果、本実施形態では、ホールド演出が出現する場面を好適に到来させることができる。したがって、ミッション演出や連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおける興趣を向上させるために設けた構成を、好適に利用することでさらなる興趣の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態は、連続予告演出を大当り演出、はずれリーチ演出、及びはずれ演出に先立って実行可能であれば実現にあたっての連続予告演出に係る処理(制御内容)を変更することができる。例えば、主制御用CPU35aは、大当り予告演出指示コマンドと、仮リーチ予告演出指示コマンドと、確定リーチ予告演出指示コマンドと、はずれ予告演出指示コマンドを出力する。これにより統括制御用CPU36aでは、特別図柄用の保留記憶数毎に大当り演出であるか、はずれリーチ演出が実行されるか、はずれリーチ演出が実行される可能性があるか、はずれ演出であるかを把握することができる。そして、統括制御用CPU36aは、図柄変動ゲームの開始毎に連続予告決定処理を実行し、これから実行させる図柄変動ゲームを対象として(以後の図柄変動ゲームを対象として)連続予告演出の実行可否や実行態様を決定する制御内容とすることもできる。
・また、統括制御用CPU36aでは、リーチ演出(大当り演出又ははずれリーチ演出)であること、リーチが実行されるかもしれないことだけを把握可能であれば、本実施形態の効果を奏するような演出を実現することもできる。例えば、主制御用CPU35aは、大当り予告演出指示コマンドと、仮リーチ予告演出指示コマンドと、確定リーチ予告演出指示コマンドを出力する。これにより統括制御用CPU36aでは、特別図柄用の保留記憶数毎にリーチ演出が実行されるか、リーチ演出が実行される可能性があるかを把握することができる。なお、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の保留記憶数が現在いくつであるかに関しては保留コマンドによって把握できているので、これらのコマンドを入力しなかった保留に関してははずれ演出であることを把握できる。そして、統括制御用CPU36aは、図柄変動ゲームの開始毎に連続予告決定処理を実行し、これから実行させる図柄変動ゲームを対象として(以後の図柄変動ゲームを対象として)連続予告演出の実行可否や実行態様を決定する制御内容とすることもできる。
・本実施形態の統括制御用CPU36aは、連続予告演出の実行可否抽選による抽選確率を、変更してもよく、例えば、はずれリーチ演出の場面でははずれ演出の場面よりも実行可を決定し難くしたりしてもよい。
・本実施形態において、統括制御用CPU36aは、遊技球の入賞検知を契機に記憶した特別図柄用の保留記憶数に基づいて連続予告決定処理を実行する場合、現在保留中の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行される可能性があるか否かを特別図柄用の保留記憶数毎に判定するようにしてもよい。このような場合、例えば、遊技球の入賞検知を契機に連続予告決定処理を実行する場合、格納領域「1」に格納されているリーチ判定用乱数の値はリーチ用予告判定値と一致するか否かを判定した後、格納領域「2」に格納されているリーチ判定用乱数の値はリーチ用予告判定値と一致するか否かを判定するようにしてもよい。
・本実施形態において、最終リーチ保留球を設定せず、遊技球の入賞検知によって記憶された特別図柄用の保留記憶数よりも前に記憶された特別図柄用の保留記憶数において、リーチ演出が実行される可能性があることを示すサブ用判定フラグに「1」が設定されているか否かに応じて現在保留中の図柄変動ゲームでリーチ演出が実行される可能性があるか否かを判定するようにしてもよい。また、リーチ情報として、リーチ演出を実行する可能性のある図柄変動ゲームを特定する特別図柄用の保留記憶数そのものを管理するようにしてもよいし、リーチ演出の実行を特定する変動パターンを入力した場合に、サブ用判定フラグに「1」を設定するようにしてもよい。また、サブ用判定フラグと最終リーチ保留球の値の両方によってリーチ演出が実行される可能性があるか否かを判断するようにしてもよい。
・本実施形態において、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを出力することを契機に最終リーチ保留球の値を減算していたが、図柄停止コマンドを入力した場合に、最終リーチ保留球の値を減算することもできる。
・本実施形態において、大当り用予告判定値は、大当り判定値と同じ値を取り得るならば、大当り用予告判定値の数と大当り判定値の数は、一致していなくてもよい。すなわち、大当り用予告判定値の数が少なくてもよい。例えば、大当り判定値が、「5」,「47」,「397」と設定されている場合、大当り用予告判定値を「5」となるように設定してもよい。
・本実施形態では、連続予告判定処理において、大当り判定値と一致する大当り用予告判定値及びリーチ判定値と一致するリーチ用予告判定値を用いていたが、大当り判定値及びリーチ判定値そのものを使用することもできる。
・本実施形態では、これまでに示した列のうち図4(a)〜(d)のような態様に関する例として、例えば、左列及び右列が共にシングルリーチを形成し得る態様である場合や、左列及び右列が共にダブルリーチを形成し得る態様でホールドの対象が切替えられる態様もある。
・この場合には、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームの各連続予告ゲームにおける「チャンス目」をこれらの態様を実現するように設定すれば、連続予告演出を伴う図柄変動ゲーム中においてもこれらの態様を出現させることもできる。ここで設定する「チャンス目」としては、数字図柄Nが一列に並ぶような図柄組み合わせ([223])などである。
・本実施形態では、これまでに示した列以外にも、ホールドされる列を切替えることでミッション達成による有利度が高まるようなパターンであれば、そのような例も挙げられる。
・本実施形態では、左列と右列でミッションの達成による有利度が同等な場合、右列をホールド可能であればホールドの対象が切替えられるような構成を採用することもできる。この場合には、例えば、左列がシングルリーチを形成し得るとともに右列がダブルリーチを形成し得るとなるときにホールドの対象を切替えることで、興趣の向上にも寄与することができる。
・本実施形態では、ホールドさせる対象を切替える場面として、図4(図17)、図5(図18)、図6(図19)に示すいずれかのパターンのみ限定することもできる。こうすることで、ホールド演出の出現する場面を遊技者に把握させ易くなる。
・本実施形態において、遊技者にとっての有利度を示す内容は、大当りの図柄組み合わせに基づくような構成であれば変更することができる。例えば、確変状態であるか否かを遊技者に認識させ難くする機能(所謂、潜確機能)を設け、確変状態への期待度を大当りの図柄組み合わせ毎に設定してそれによって有利度を示す内容とすることもできる。また、例えば、大当りの図柄組み合わせ毎に獲得し得る賞球の総数に差を設け(ラウンド数を異ならせたり、ラウンド数は同じで大入賞口29の開放態様(開放時間)を異ならせたりする)、獲得し得る賞球の総数によって有利度を示す内容とすることもできる。また、例えば、変動時間短縮機能を設け、変短状態の付与回数や、確変状態と合わせて設定されるか否かを大当りの図柄組み合わせ毎に設定してそれによって有利度を示す内容とすることもできる。なお、変動時間短縮機能とは、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート30の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率状態(普通当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態を特典として付与する機能である。そして、開閉羽根27は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根27が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの下始動入賞口26への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。
・本実施形態では、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせによる遊技者にとっての有利度を3段階やそれ4段階以上に設定することもできる。有利度を設定する例としては、例えば、上述したように、潜確機能を設け、確変状態への期待度を大当りの図柄組み合わせ毎に設定してそれによって有利度の段階を増やすこともできる。また、例えば、上述したように、大当りの図柄組み合わせ毎に獲得し得る賞球の総数によって有利度を示す内容とすることもできる。また、例えば、上述したように、変動時間短縮機能を設け、変短状態の付与態様によって有利度を示す内容とすることもできる。
・本実施形態は、ミッション演出の展開中において、ミッション専用の図柄で図柄変動ゲームを実行する構成とすることもできる。この場合には、ミッション専用の図柄の種類を例えば5種類(本実施形態で言えば10種類の半分)などに設定することで、ホールド演出を実行可能な場面、すなわち、変動間で図柄が一致する場面を頻出するようにできる。こうすることで、ミッション演出中の興趣は勿論のこと連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおける興趣を向上させることができる。
・また、この場合には、ミッション専用の図柄を設定しなくても元々の飾り図柄の種類を5種類などに設定することによっても同様の効果を奏するようになる。
・本実施形態は、ミッション演出において、提示する課題図柄を3種類以上などのように2種類よりも多く設定することもできる。この場合には、課題図柄が増加することで、課題図柄が停止表示される場面、すなわち、ホールド演出を実行可能な場面を頻出するようにできる。こうすることで、ミッション演出中の興趣は勿論のこと連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおける興趣を向上させることができる。
・本実施形態において、ミッションの内容としては、大当りとなることで有利度が異なる2種類を提示する構成とすることで、ホールド演出による効果をより強調することができる。
・本実施形態において、ミッション演出では、ホールド演出を展開する変動間でミッションの内容を変更させなければ、ミッション演出の展開中にミッションの内容を変更させることもできる。ミッションの内容を変更させる場合には、例えば、課題図柄の種類を変更したり、課題図柄の数を変化させたり(追加したり削除したり)などがある。
・本実施形態は、ホールド演出の実行態様として、直前にホールド演出を伴っていない場合に右列をホールドさせ、直前に右列をホールドさせている場合にホールドの対象を左列に切替えるような態様とすることもできる。また、直前にホールド演出を伴っていない場合には、左列及び右列のうちいずれかでホールド可能な条件を満たしている列をホールドさせ、その後にホールドの対象を他の列に切替えるような態様とすることもできる。すなわち、本別例によれば、直前にホールド演出を伴っていない場合、リーチを構成し得る列でホールド可能な条件を満たしている列を特定列とし、その後にホールドの対象をリーチを構成し得る他の列に切替えることになる。
・本実施形態は、左列をホールドさせて、ホールドの対象が右列に切替えられた後、再びホールドの対象が左列に切替えられるようにすることもできる。
・本実施形態では、各列の図柄の停止順序を変更することもできる。この場合には、停止順序に合わせてリーチを構成し得る列も変更されるので、ホールド演出でホールドされる対象となる列も合わせて変更される。
・本実施形態では、連続予告演出を伴わない図柄変動ゲームに関しては左列をホールドするホールド演出のみの展開を設定し、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームに関してのみホールドの対象を左列から右列に切替えてのホールド演出を展開可能に設定することもできる。こうすることで、各種制御を簡素化することができるとともにミッション演出中の連続予告演出を伴う図柄変動ゲームにおける興趣を際立って向上させることができる。
・本実施形態では、図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)毎に課題図柄がホールドされる対象となる列に含まれているか否かや、ホールドが切替わることで有利度が高まるか否かなどを示す情報(フラグなど)を予め設定しておき、次の図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)の開始時にその情報に基づいてホールド演出の態様を決定する構成としてもよい。この場合には、第1左図柄判定や第1右図柄判定を実行しなくてもよくなり各種制御を簡素化することができる。
・本実施形態は、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいてもホールド演出を実行可能に構成することもできる。ただし、この場合には、ゲーム性に応じてホールド演出を実行可能としない場面を設けなければいけない場合もある。具体的に言えば、はずれリーチ演出となる図柄変動ゲームでホールド演出を展開する演出態様には、課題図柄として1種類を含むダブルリーチを形成させるようにし、課題図柄ではない方の図柄でリーチを形成させるといった演出態様が考えられる。他には、連続予告最終ゲームがはずれリーチ演出となる各連続予告ゲームでホールド演出を展開する演出態様には、連続予告最終ゲーム又はホールド演出の実行後のいずれかの連続予告ゲームでホールドを解除するといった演出態様が考えられる。この場合には、ホールド解除によって連続予告最終ゲームがはずれリーチ演出であることを確定させないように連続予告最終ゲームが大当り演出の場合にも出現可能に構成することが好ましい。
・また、この構成によれば、連続予告演出を伴う場合、連続予告最終ゲームでリーチ演出が展開されるときにのみホールド演出を展開させるといった構成にすることもできる。この場合には、リーチ演出が展開されるときにのみ連続予告演出を実行する構成としてもよく、図11に示す連続予告判定処理のステップS108を削除することもできる。
・本実施形態では、ホールド演出の実行可かどうかを変動パターンに予め決定しておくこともできる。
・本実施形態では、ホールド演出を実行させるに際してはホールド演出を伴う場合、ホールド演出専用の態様で図柄変動ゲーム(連続予告ゲーム)を実行することもできる。この場合には、ホールド演出を伴うか否かにかかわらず変動開始から変動終了まで時間が揃っていれば、左列のホールド時の右列の停止タイミング、右列のホールド時の左列の停止タイミング及びリーチへの移行タイミングが異なっていてもよい。すなわち、ホールド演出を伴うか否かにかかわらず変動開始から変動終了まで時間が揃っていれば、同じ変動パターンを共有することが可能になる。
・本実施形態では、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームで各連続予告ゲームで確定停止表示させる飾り図柄を、各連続予告ゲーム毎にランダムに決定してもよい。この場合には、連続予告ゲーム毎に飾り図柄が決定され、連続予告ゲーム毎にホールド演出を実行可能かどうかの各種判定が実行され、各種判定結果に基づいて連続予告ゲーム毎に制御内容(ホールド演出を伴うか否か)が決定されることになる。また、この場合には、ホールドさせる対象を左列から右列に切替える場面が連続予告ゲーム毎に決定された飾り図柄によって決定されることになる。
・本実施形態では、演出表示装置22における有効ライン数を5列とは異なるライン数を設定するパチンコ遊技機に適用することができる。この場合には、設定する有効ライン数に合わせて実行態様を設定する必要がある。
・例えば、演出表示装置22における有効ライン数を1列に設定する1ライン機に適用することもできる。この場合には、図4(図17)に示すような態様においてホールドさせる対象が切替えられることになる。
・また、例えば、演出表示装置22における図柄表示位置を1列の図柄列に設定するパチンコ遊技機に適用することもできる。このようなパチンコ遊技機には、本実施形態のように図柄表示位置D1〜D9の9つを有する9ライン機などがある。そして、このような図柄表示位置毎を図柄列に設定するようなパチンコ遊技機では、遊技者の見た目には図柄列のホールドというよりは表示されている図柄自体のホールドという演出表現になる。
・本実施形態において、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの決定に関する各種乱数を、各始動入賞口25,26の入賞時に全て主制御用RAM35cするようにしてもよい。
・本実施形態では、演出表示装置22を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としてもよいし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としてもよい。
・本実施形態では、ホールド演出の実行を遊技者に認識させる演出の態様を変更してもよく、ホールドされている列に含まれる課題図柄に演出効果を加えたりする態様でもよい。また、この場合には、ホールド演出の実行を認識させる演出を、各種ランプ部16a〜16cやスピーカ17a〜17cで実行させたりこれらと合わせて実行させたりもできる。
・本実施形態では、特定演出の態様を変更してもよく、各種ランプ部16a〜16cやスピーカ17a〜17cで実行させたりこれらと合わせて実行させたりもできる。この場合には、連続予告ゲームにおいて、「チャンス目」を停止表示させなくても遊技者に連続予告演出を伴う図柄変動ゲームであることを把握させることができるので、「チャンス目」を設けなくてもよくなる。
・本実施形態では、リーチを形成し得る列に限らずいずれの列をホールドさせる特定列の対象としてもよい。
・本実施形態では、ミッション演出を展開させないようにすることもできる。この場合には、ホールド演出を実行可能などうかの判断が前後の変動で図柄が一致するか否かと、有利度が高くなるか否かに基づいての判断となる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追加する。
(イ)前記予告実行制御手段は、前記特定列維持変動で図柄変動ゲームを実行させるに際しては全列のうちリーチを形成し得る列を特定列の対象とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)複数種類の図柄を複数列で変動させて表示する図柄変動ゲームを行う表示装置と、前記表示装置の表示内容を制御する表示制御手段と、を備え、前記図柄変動ゲーム中に課題図柄によるリーチとなる所定の演出を出現させることを課題として複数回の図柄変動ゲームに跨って遊技者に提示し、その提示した課題図柄によるリーチとなる演出の出現によって大当りを認識可能なその提示した課題図柄に対応した大当り図柄を導出する課題付与演出を実行可能な遊技機において、前記大当り図柄には、前記図柄変動ゲームで導出されることで遊技者にとっての有利度が異なる複数種類を含み、前記課題付与演出は、複数の課題を同時に遊技者に提示する態様で実行され、提示されている課題のうちどちらの課題図柄によるリーチが出現するかによって遊技者にとっての有利度が異なるようになっており、前記課題付与演出の実行可否、及び実行可の場合において提示する課題を決定する課題決定手段と、全列のうち特定列を対象としては現在の状態を維持させるために該列を変動させないで該特定列以外の列を対象としては通常通りに変動させる特定列維持制御と、全列を対象としては通常通りに変動させる通常制御のいずれの制御内容で図柄変動ゲームを開始させるか決定する制御内容決定手段と、前記課題決定手段の決定に基づいて前記課題付与演出が実行されている条件下で、直前の図柄変動ゲームが前記通常制御のもとで実行されていた場合、そのゲームにおいてリーチを構成し得る列で停止している図柄に、前記課題図柄が含まれているか否かの通常時判定を実行するとともに、前記課題決定手段の決定に基づいて前記課題付与演出が実行されている条件下で、直前の図柄変動ゲームが前記特定列維持制御のもとで実行されていた場合、そのゲームにおいて通常通りに変動されたリーチを構成し得る列で停止している図柄に、前記課題図柄が含まれている且つ該課題図柄によるリーチとなる演出の出現によっては直前の図柄変動ゲームで状態が維持された列に含まれている課題図柄によるリーチとなる演出の出現よりも遊技者にとっての有利度が高くなるか否かの特定時判定を実行する図柄判定手段と、を備え、前記制御内容決定手段は、前記図柄変動ゲームの開始に際しては前記図柄判定手段が前記通常時判定を実行する条件下で、前記通常時判定の判定結果が肯定の場合、前記課題図柄が含まれていると特定される列を特定列とする前記特定列維持制御によって変動を開始させることを決定する一方、前記通常時判定の判定結果が否定の場合、前記通常制御によって変動を開始させることを決定し、前記図柄変動ゲームの開始に際しては前記図柄判定手段が前記特定時判定を実行する条件下で、前記特定時判定の判定結果が肯定の場合、直前の図柄変動ゲームでの特定列を、直前の図柄変動ゲームで通常通りに変動されたリーチを構成し得る列のうち前記課題図柄が含まれていると特定される列に切替えた前記特定列維持制御によって変動を開始させることを決定する一方、前記特定時判定の判定結果が否定の場合、直前の図柄変動ゲームでの特定列を切り替えない特定列維持制御、又は前記通常制御のいずれかによって変動を開始させることを決定するようになっており、前記表示制御手段は、前記制御内容決定手段が決定する制御内容にしたがって対象となる図柄変動ゲームを実行させることを特徴とする遊技機。
(ハ)前記課題決定手段の決定に基づいて前記課題付与演出が実行されている条件下では、提示されている課題図柄を該課題図柄以外の図柄よりもリーチを構成し得る列に停止し易く構成された技術的思想(ロ)に記載の遊技機。
(ニ)前記表示装置は、1つの図柄のみを停止表示させる図柄表示位置を列毎に複数ずつ有し、前記大当り遊技が導出されることになる予め定めた図柄表示位置を結んでなる組み合わせ有効ラインを複数本、形成可能であるとともに、1度の図柄変動ゲームで単数又は複数の組み合わせ有効ライン上にリーチを形成可能に構成されており、前記図柄判定手段は、前記特定時判定において、直前の図柄変動ゲームで状態が維持された列の図柄表示位置に停止表示された図柄が前記複数の組み合わせ有効ラインを形成し得る態様である且つその組み合わせ有効ラインを形成し得る図柄表示位置に停止表示された各図柄が共に課題図柄であるとき、そのゲームにおいて通常通りに変動されたリーチを構成し得る列の図柄表示位置に停止表示された図柄が前記単数の組み合わせ有効ラインを形成し得る態様である且つその組み合わせ有効ラインを形成し得る図柄表示位置に停止表示された図柄が直前の図柄変動ゲームで状態が維持された列に含まれている各課題図柄に対応する大当り図柄と比較して、遊技者にとっての有利度が同等な大当り図柄に対応する課題図柄又は遊技者にとっての有利度が高い大当り図柄に対応する課題図柄を含むことを条件に肯定とする判定結果を導出する技術的思想(ロ)又は(ハ)に記載の遊技機。
(ホ)前記表示装置は、1つの図柄のみを停止表示させる図柄表示位置を列毎に複数ずつ有し、前記大当り遊技が導出されることになる予め定めた図柄表示位置を結んでなる組み合わせ有効ラインを複数本、形成可能であるとともに、1度の図柄変動ゲームで単数又は複数の組み合わせ有効ライン上にリーチを形成可能に構成されており、前記図柄判定手段は、前記特定時判定において、直前の図柄変動ゲームが前記特定列維持制御のもとで実行されていた場合であって、直前の図柄変動ゲームで状態が維持された列の図柄表示位置に停止表示された図柄が前記単数の組み合わせ有効ラインを形成し得る態様である且つその組み合わせ有効ラインを形成し得る図柄表示位置に停止表示された図柄が前記課題図柄であるとき、そのゲームにおいて通常通りに変動されたリーチを構成し得る列の図柄表示位置に停止表示された図柄が前記複数の組み合わせ有効ラインを形成し得る態様である且つその組み合わせ有効ラインを形成し得る図柄表示位置に停止表示された各図柄が直前の図柄変動ゲームで状態が維持された列に含まれている課題図柄に対応する大当り図柄と比較して、遊技者にとっての有利度が高い大当り図柄に対応する課題図柄を含むことを条件に肯定とする判定結果を導出する技術的思想(ロ)〜(ニ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。